JP6608244B2 - 混合用複合容器蓋 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1の図5及び図6には、容器口部に装着される円筒体34(下蓋)と、該円筒体34の内部に上下動可能に装着された収容体(上蓋)6とからなる混合用複合容器蓋が提案されている。
この混合用複合容器蓋では、収容体6は、上端が天井壁10によって閉じられた筒状形態を有しており、その下端の開口部がシールフィルム8によって閉じられている。即ち、シールフィルム8によって閉じられている収容体6の内部に容器内容液に混合すべき混合剤が収容されている。
一方、円筒体34には、その内部を横切るように延びているカッター62が設けられている。
前記下蓋は、容器口部との係合部を内面に備えた筒状壁と、該係合部よりも上方位置において該筒状壁の内面から内方に連なって延びている環状フランジと、軸方向上方に延びているカッターと、該カッターを取り囲むように該環状フランジの上面から軸方向上方に延びているシールリングとを有しており、
前記上蓋は、天井壁と天井壁の周状端部から降下している周状側壁とを備え、該天井壁の内面には、該周状側壁と間隔を置いて降下している周状リングを有しており、
前記周状リングにより混合剤収容室が形成されており、該収容室に前記混合剤が収容された状態で、該周状リングの下端部分には、前記混合剤が該収容室内に閉じ込められるように、シールフィルムが熱融着により固定され、
前記上蓋が下蓋に被せて嵌合固定されている初期状態で、前記カッターは、前記シールフィルムとは非接触の位置にあり、該初期状態からの上蓋の押し込みにより、前記シールフィルムの破断と前記シールリングの内面と該周状リングの外面との密着によるシール構造が形成され、これにより前記混合材を容器内に落下させて内容液と混合し得る混合可能状態が形成されると共に、
前記環状フランジの上面には、前記シールリングの付け根部よりも内方側の位置に、フィルム端部規制用の凸部または凹部が形成されていることを特徴とする混合用複合容器蓋が提供される。
(1)前記凸部または凹部には、前記周状リングの下端部からはみ出した前記シールフィルムの周状端部を規制する傾斜面が形成されていること。
(2)前記凸部または凹部は、前記シールリングから内方に間隔をおいて離隔して形成されていること。
(3)前記凸部は、環状形状、若しくは複数の弧状形状であること。
(4)前記凹部は、環状形状であること。
しかしながら、周状リングの下端に熱融着されているシールフィルムは、一般に、その周状端縁部が周状リングの下端からはみ出した状態にある。周状リングの下端の全体にシールフィルムを強固に熱融着しなければならないからである。このようなシールフィルムのはみ出し部は、周状リングの下端が熱融着に際しての加圧により、樹脂が外側に流れた状態で冷却されてシールフィルムの周状端縁部(はみ出し部)で固化してしまうため、シールフィルムの周状端縁部(はみ出し部)が固く固定され、この結果、周状リングの外面と密着すべきシールリングの付け根部を外側に押し広げてしまい、これにより、両者の間に隙間が形成され、シール性が損なわれてしまうこととなる。この場合、混合剤を容器内容液とより均一に混合するため、容器を上下に振とう(シェイク)する動作を行うと、容器内容液が外部に漏洩してしまうのである。
例えば、この容器の口部90の外面には、キャップ係合用の螺条91がサポートリング93の上方に設けられており、内容液が充填されている容器には、通常の螺子キャップ(図1では示されていない)装着されている。内容物の取り出し(注ぎ出し)に際しては、この螺子キャップを開栓方向に旋回して容器の口部90から取り外し、容器を傾けて内容液が取り出されることとなるが、所定の混合材を内容液に混合する場合には、螺子キャップを取り外した後、本発明の混合用複合容器蓋を容器口部90に装着することとなる。
即ち、この複合容器蓋1は、上蓋5を下蓋3に被せて嵌合固定した状態で市販され、使用時に、容器口部90に装着されている通常のキャップと交換して容器口部90に取り付け((図1に示されている状態)、次いで、所定の操作を行い、混合剤を容器内容液に混合して使用するものである。
勿論、本発明の混合用複合容器蓋は、通常の螺子キャップと交換して使用するのではなく、上蓋5を下蓋3に被せて嵌合固定した状態で、初めから図1に示されているように容器口部90に装着して市販することもできる。
カッター17は、後述するシールフィルム25を破断するための部材であり、シールリング15は、シールフィルム25を破断後の混合用複合容器蓋1(下蓋3)のシール性を確保するためのものである。
即ち、第1の係止突起35は、上蓋5のすっぽ抜けを防止することにより、下蓋3と上蓋5との初期の係合状態を安定に保持するものであり、第2の係止突起37は、上蓋5の上昇規制により、下蓋3が容器口部80に装着された状態で、上蓋5が下蓋3に押し込まれた状態を安定に保持するものである。
また、浅溝39の深溝41側の周方向端部には、一時的係止用小突起(ラチェット)43が形成されている。
尚、この複合容器蓋を、容器口部90に装着されている通常のキャップと交換して使用する場合には、容器口部90に装着されている通常のキャップを開栓して取り外した後に、上記の操作が行われる。
この図5に示されている状態が、上蓋5の押し込み状態(混合可能状態)である。
従って、図5の状態で容器を上下に振とう(シェイク)することにより、混合剤は、容器内容液に均一に混合されることとなる。
容器口部90への装着は、上蓋5が押し込み状態に保持されている下蓋3を容器口部90に被せ、この上蓋5(位置決め片31が深溝41内に挿入されて安定に保持されている)を閉栓方向に回転させることにより行われる。即ち、上蓋5の閉栓方向への回転と共に、下蓋3も閉栓方向に回転し、容器口部90の外面の螺条91と下蓋3(下部筒状壁7a)の螺条11との螺子係合により、この複合容器蓋1(下蓋3)は容器口部90に螺子装着され、再び、図5の状態で容器口部90に保持されることとなる。
しかるに、本発明では、このようなシールフィルム25のはみ出し部25aとシールリング15との接触を有効に回避することができ、そのシール性の低下を防止することができる。
即ち、シールフィルム25のはみ出し部25aでは、その上面に溶融した樹脂が流れて固化した樹脂固化層51が形成されており、これにより、このはみ出し部25aは非常に硬いものとなっている。一方、上蓋5が押し込まれ、シールフィルム25がカッター17により破断されている状態では、周状リング23(上蓋5)の降下により、シールフィルム25の周状端部は環状フランジ9の上面に押し付けされた状態となっている。このような状態において、本発明では、上記の凸部50の傾斜面により、はみ出し部25aが斜め上向きに付勢されており、この結果、このはみ出し部25aとシールリング15の内面との接触が回避される。従って、このようなはみ出し部25aによってシールリング15の上方位置の内面と周状リング23の外面との密着は阻害されず、良好なシール性を確保することができる。
また、シールフィルム25は、例えばアルミ箔によるシール部やフィルムとアルミ箔の複合シール部等の形態であってもよい。
3:下蓋
5:上蓋
7:筒状壁
7a:下部筒状壁
7b:上部筒状壁
9:環状フランジ
10:開口
11:螺条
15:シールリング
17:カッター
20:天井壁
21:周状側壁
23:周状リング
25:シールフィルム
27:混合材収容室
31:位置決め片
35:第1の係止突起
37:第2の係止突起
39:浅溝
41:深溝
43:一時的係止用小突起
45:上蓋係止用突起
90:容器口部
91:螺条
Claims (4)
- 容器口部に装着される下蓋と、該容器に収容されている内容液に混合される混合剤が収容されており且つ該下蓋に被せて且つ押し込み可能に嵌合固定されている上蓋とからなる混合用複合容器蓋において、
前記下蓋は、容器口部との係合部を内面に備えた筒状壁と、該係合部よりも上方位置において該筒状壁の内面から内方に連なって延びている環状フランジと、軸方向上方に延びているカッターと、該カッターを取り囲むように該環状フランジの上面から軸方向上方に延びているシールリングとを有しており、
前記上蓋は、天井壁と天井壁の周状端部から降下している周状側壁とを備え、該天井壁の内面には、該周状側壁と間隔を置いて降下している周状リングを有しており、
前記周状リングにより混合剤収容室が形成されており、該収容室に前記混合剤が収容された状態で、該周状リングの下端部分には、前記混合剤が該収容室内に閉じ込められるように、シールフィルムが熱融着により固定され、
前記上蓋が下蓋に被せて嵌合固定されている初期状態で、前記カッターは、前記シールフィルムとは非接触の位置にあり、該初期状態からの上蓋の押し込みにより、前記シールフィルムの破断と前記シールリングの内面と該周状リングの外面との密着によるシール構造が形成され、これにより前記混合材を容器内に落下させて内容液と混合し得る混合可能状態が形成されると共に、
前記環状フランジの上面には、前記シールリングの付け根部よりも内方側の位置に、フィルム端部規制用の凸部または凹部が形成されており、
前記凸部または凹部には、前記周状リングの下端部からはみ出した前記シールフィルムの周状端部を規制する傾斜面が形成されており、
前記傾斜面により、前記周状リングの下端部からはみ出した前記シールフィルムの周状端部を斜め上向きに付勢することを特徴とする混合用複合容器蓋。 - 前記凸部または凹部は、前記シールリングから内方に間隔をおいて離隔して形成されている請求項1に記載の混合用複合容器蓋。
- 前記凸部は、環状形状、若しくは複数の弧状形状である請求項1に記載の混合用複合容器蓋。
- 前記凹部は、環状形状である請求項1に記載の混合用複合容器蓋。
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