JP6606730B2 - 溶接部の補強方法 - Google Patents

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Description

本発明は溶接部の補強方法及びそれにより得られる溶接構造物に関し、より具体的には、種々の鋼材に適用可能な、溶接部の疲労強度を飛躍的に向上させることができる溶接部の簡便かつ効果的な補強方法、及びそれにより得られる溶接構造物に関する。
近年、船舶、海洋構造物及び橋梁等の大型溶接構造物への高張力鋼の適用が進んでいる。ここで、鋼材の高張力化によって母材の疲労強度は向上するが、溶接構造物全体としての信頼性・安全性は、最も疲労強度が低い溶接部の特性によって律速されてしまう。
これに対し、溶接部の改質手段として摩擦攪拌処理が注目され、主として溶接部の欠陥(ブローホール及び割れ等)を除去する方法が検討されている。例えば、特許文献1(特開2006−239734号公報)では、溶接金属部が摩擦攪拌接合用工具のプローブを用いて摩擦攪拌されている溶接継手が提案されている。
そして、前記特許文献1に記載されている溶接継手においては、溶接金属部のブローホール、溶接不良、割れ等の溶接欠陥が少なくなっているとともに、溶接金属部の結晶粒が、例えば20μm程度にまで微細化され、溶接継手の疲労強度、伸び等の疲労特性が向上するとしている。
また、特許文献2(特開2008−246501号公報)では、ニッケル基合金またはオーステナイト系ステンレス鋼製の溶接材からなる溶接部で部材を接合して構成された溶接構造物において、溶接部の表面、又は溶接部と溶接部近傍の部材との表面に、回転するツールを表面垂直方向の荷重負荷により圧着させた状態で移動させて摩擦攪拌処理を行い、摩擦攪拌処理を行った摩擦攪拌処理部の柱状晶方向を表面面内方向とすることを特徴とする溶接構造物の応力腐食割れ進展性の改善方法が提案されている。
前記特許文献2に記載の溶接構造物の応力腐食割れ進展性の改善方法においては、摩擦攪拌処理部の柱状晶方向を表面面内方向とすることにより、溶接部での応力腐食割れの発生を抑制し、また、溶接部に応力腐食割れが発生しても、深さ方向のき裂進展は、柱状晶方向が応力腐食割れ方向と垂直になっているので、応力腐食割れのき裂進展速度を応力腐食割れが柱状晶方向に沿って発生する場合と比べ1/10程度に減速させることが可能となる。これにより、溶接部の耐用年数を長くすることができ、溶接構造物の寿命を長くすることができるとしている。
特開2006−239734号公報 特開2008−246501号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている溶接継手は基本的にアルミニウムを対象材としており、鋼材等に関する効果については全く開示されていない。加えて、摩擦攪拌接合用工具のプローブを溶接部に圧入し、好ましくは被接合材の肉厚の1/2以上の部分を摩擦攪拌する必要があるため、実用上適用可能な対象材は摩擦攪拌が容易な軽金属材に限定されてしまう。
また、上記特許文献2に開示されている溶接構造物の応力腐食割れ進展性の改善方法は、溶接部の柱状晶方向を表面面内方向とすることを特徴としており、効果を奏する対象材がニッケル基合金及びオーステナイト系ステンレス鋼製の溶接材からなる溶接部に限定されている。加えて、腐食環境下にない場合の疲労強度に関する効果については全く開示されていない。また、摩擦攪拌処理を施す深さは深いほど望ましく、好ましくは2mm以上であるとされているため、ツール寿命等の制約によって実用上適用可能な範囲は極めて限定されてしまう。加えて、全ての溶接部に対して摩擦攪拌処理を施す必要がある場合においては、やはりツール寿命等の制約によって実用上適用可能な範囲が極めて限定されてしまう。
更に、上記特許文献1及び特許文献2に開示されている技術の基本的態様においては、摩擦攪拌処理の終端部に工具のプローブを引き抜いた際に形成される穴が残存してしまう。当該引き抜き穴は外観上問題があるだけでなく、穴の深さによっては溶接構造物の強度及び信頼性を大幅に低下させてしまう。
以上のような従来技術における問題点に鑑み、本発明の目的は、溶接部の補強方法及びそれにより得られる溶接構造物を提供し、より具体的には、種々の鋼材に適用可能な、溶接部の疲労強度を飛躍的に向上させることができる溶接部の簡便かつ効果的な補強方法、及びそれにより得られる溶接構造物を提供することにある。
本発明者は上記目的を達成すべく、疲労強度の向上に効果的な溶接部の摩擦攪拌処理条件等について鋭意研究を重ねた結果、特定の溶接部の一部分に薄い摩擦攪拌処理領域を形成させることが極めて有効であることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
2つの金属製被溶接材の溶融溶接によって形成された溶接部に対して摩擦攪拌処理を施す溶接部の補強方法であって、
前記摩擦攪拌処理を施す領域が前記溶接部の引張残留応力集中部を含み、
前記摩擦攪拌処理に用いる摩擦攪拌用工具の底面が略平面又は長さが1mm以下のプローブを有していること、
を特徴とする溶接部の補強方法を提供する。
一般的に、継手形状によらず、溶接部には溶接熱応力に起因する引張残留応力が存在し、溶接状態によっては当該残留応力が集中する領域が存在する。特に、溶接止端部等においては当該溶接熱応力に加えて、断面形状変化に起因する応力集中が生じる。これらの応力等が重畳する結果、溶接止端部等においては局部的に引張残留応力が高くなる領域が形成される場合が多い。
溶接部における引張残留応力集中部の特定には、従来公知の種々の手法を用いることができるが、例えば、X線や中性子の回折による残留応力測定及びFEM有限要素解析の応力解析等を用いることができる。
本発明の溶接部の補強方法おいて形成させる摩擦攪拌処理領域は溶接部の表面近傍のみであるため、底面が略平面又は長さが1mm以下のプローブを有する摩擦攪拌用工具を用いて処理を行うことが好ましい。当該摩擦攪拌用工具を用いることで、摩擦攪拌処理の終端部に工具のプローブを引き抜いた際に形成される穴による、溶接構造物の強度及び信頼性の低下を抑制することができる。なお、貫通穴を有する部材(ショルダ部)の当該貫通穴に摩擦攪拌用工具が挿入され、当該摩擦攪拌用工具を高速回転させて被処理部に圧入させる態様(所謂、ステーショナリーツール)の場合は、摩擦攪拌用工具の圧入深さが1mm以下であればよい。
本発明の溶接部の補強方法においては、前記摩擦攪拌処理を施す領域がT字継手の角廻し溶接部であること、が好ましい。T字継手の角廻し溶接部は残留応力集中部(疲労強度を律速する部位)の存在が他の溶接部と比較して顕著であり、当該残留応力集中に対して摩擦攪拌処理を施すことによって、極めて効果的に溶接部の疲労強度を向上させることができる。
摩擦攪拌処理は溶接部の全域に施してもよいが、残留応力集中部を含む限定された領域のみに施すことで、1本の摩擦攪拌用工具で処理できる被処理材の数を大幅に向上させることができる。特に、摩擦攪拌用工具の寿命が十分でないことによって実用化が遅れている鋼材に対しては、極めて効果的な実施態様である。
また、摩擦攪拌処理は、溶接部における溶融凝固部と、当該溶融凝固部と熱影響部の境界と、の両方に対して施すことが好ましい。加えて、摩擦攪拌処理によって溶接部に凸部が形成される場合は、当該凸部に対して再度の摩擦攪拌処理を行い、溶接部を平滑化することが好ましい。
溶接部に施す摩擦攪拌処理の回数は特に制限されず、1回の摩擦攪拌処理でも問題ないが、複数回の摩擦攪拌処理を施すことで溶接部の組織がより微細化される場合は、2回以上の摩擦攪拌処理を重畳させることが好ましい。溶接部の組織微細化によって当該領域の剛性が高くなる結果、外部応力が印加された場合における溶接部全体の変位が小さくなり、疲労寿命が増加することとなる。
また、本発明の溶接部の補強方法においては、前記2つの金属製被溶接材の少なくとも一方が溶融溶接中に変態を生じる鋼材であることが好ましく、高張力鋼材を含むことがより好ましい。本発明の溶接部の補強方法は種々の金属製被溶接材に対して有効であるが、オーステナイト鋼のように溶接中に変態を生じない鋼と比較して、変態を生じる鋼の溶接部には引張残留応力が発生しやすいため、摩擦攪拌処理が効果的である。更に、抗張力が高く、母材の疲労強度が高い高張力鋼材に対しては、摩擦攪拌処理が特に効果的である。
本発明の溶接部の補強方法は、本発明の溶接部の補強方法によって補強された溶接部を有する溶接構造物も提供する。溶接構造物全体の機械的特性を律速する溶接部が補強されていることで、用いた構造用材の機械的特性を十分に発揮し得る溶接構造物を得ることができる。
本発明によれば、溶接部の補強方法及びそれにより得られる溶接構造物を提供し、より具体的には、種々の鋼材に適用可能な、溶接部の疲労強度を飛躍的に向上させることができる溶接部の簡便かつ効果的な補強方法、及びそれにより得られる溶接構造物を提供することができる。
本発明の溶接部の補強方法の工程図である。 摩擦攪拌用工具の概略正面図である。 T字継手の平面図である。 T字継手の側面図である。 摩擦攪拌処理を施したT字継手における角廻し溶接部の平面図である。 摩擦攪拌処理を施したT字継手における角廻し溶接部の側面図である。 実施例で用いた供試材のSEM写真である。 (a)TIG溶接部の表面に摩擦攪拌処理を施した供試材の断面のSEM写真及び(b)TIG溶接後の供試材の断面のSEM写真である。 TIG溶接部の表面に摩擦攪拌処理を施した供試材及びTIG溶接後の供試材の断面のEBSDマッピングである。 (a)引張試験片の正面図及び(b)切り出し位置を示した概略図である。 引張特性を示すグラフである。 (a)曲げ試験及び曲げ疲労試験用の試験片の概略斜視図及び(b)切り出し位置を示した概略図である。 曲げ試験の様子を示した概略図である。 曲げ特性を示すグラフである。 曲げ疲労特性を示すグラフである。 疲労試験時におけるサイクル数と試験片の変位の関係を表したグラフである。 曲げ疲労試験後の試験片の外観写真である((a)TIG溶接及び摩擦攪拌処理、(b)TIG溶接のみ)。 硬度分布を示すグラフである((a)TIG溶接及び摩擦攪拌処理、(b)TIG溶接のみ)。 実施例2で得られた溶接補強部のEBSDマッピングである。 曲げ疲労特性を示すグラフである。 疲労試験時におけるサイクル数と試験片の変位の関係を表したグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明の溶接部の補強方法の代表的な実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。また、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、表された各構成要素の寸法やそれらの比は実際のものとは異なる場合もある。
(A)溶接部の補強方法
図1は、本発明の溶接部の補強方法の工程図である。本発明の溶接部の補強方法は、溶接部の引張残留応力集中部を特定するための第一工程(S01)と、第一工程(S01)で特定した引張残留応力集中部を含む領域に対して摩擦攪拌処理を施す第二工程(S02)と、を有している。
≪第一工程:引張残留応力集中部の特定≫
溶接部における引張残留応力集中部の特定は、従来公知の種々の方法を用いることができる。当該特定には、上述のとおり、例えば、X線や中性子の回折による残留応力測定及びFEM有限要素解析の応力解析等を用いることができる。
また、従来経験的に、特定の継手に対する破壊進展の起点となる引張残留応力集中部が公知の場合は、当該知見を利用して第一工程(S01)を省略してもよい。例えば、T字継手におけるガセット板の角廻し溶接部では、溶接止端部において断面形状変化に起因する応力集中度が大きいことに加えて、溶接熱応力に起因する引張残留応力の生成が重なり、当該溶接止端部において引張残留応力が局部的に非常に高くなることが知られている。よって、T字継手の角廻し溶接部は、本発明の引張残留応力集中部となり得る。
≪第二工程:摩擦攪拌処理≫
第二工程(S02)は、第一工程(S01)で特定した溶接部の引張残留応力集中部を含む領域に対して摩擦攪拌処理を施す工程である。摩擦攪拌処理領域は溶接部の全てに対して施す必要はなく、引張残留応力集中部を含んでいればよい。また、摩擦攪拌処理領域を必要以上に深くする必要はなく、溶接部の表面近傍に摩擦攪拌処理領域が形成されていればよい。
摩擦攪拌処理とは、摩擦攪拌接合(FSW:Friction Stir Welding)を金属材の表面改質に応用したものであり、用いる工具の形状等が異なる場合がある他は、基本的には摩擦攪拌接合と同様の技術である。具体的には、回転工具の先端に設けられた突起部(プローブ)を被処理材に挿入し、回転工具を回転させつつ移動させることによって、摩擦攪拌処理領域を得る方法である。
図2は、本発明の溶接部の補強方法で用いる摩擦攪拌用工具の概略正面図である。本発明の溶接部の補強方法で用いる摩擦攪拌用工具1の底面は略平面(図2(b))又は長さが1mm以下のプローブ2を有していることが好ましい(図2(a))。ここで、より好ましいのは底面が略平面の、プローブ2を有さない摩擦攪拌用工具1である(図2(b))。プローブ2を有する摩擦攪拌用工具1を、高い融点及び高温変形抵抗を有する鋼材に圧入して移動させる場合、プローブ2の根本から破断して摩擦攪拌用工具1の寿命となることが多い。これに対し、底面が略平面の摩擦攪拌用工具1を用いることで、プローブ2の破断による工具寿命を考慮する必要がなくなる。
また、プローブ2の長さを1mm以下とすることで、摩擦攪拌処理中におけるプローブ2の破断確率を大幅に低減することができる。プローブ2の形状は特に限定されず、単純な円柱状や根本が太く先端が細いテーパー状等を用いることができる。プローブ2にはネジ加工や面取り加工等を施してもよいが、工具寿命の観点からはそれらの加工を施さない方が好ましい。
摩擦攪拌用工具1の底面を略平面とすることで、摩擦攪拌用工具1の素材として用いることができる材料の範囲を広くすることができる。プローブ2を有さない場合、摩擦攪拌用工具1の形状は基本的に円柱状であるため、難焼結材や難加工材を用いることも可能である。なお、本発明で用いることができる摩擦攪拌用工具1には、底面が凹形状を有するものも含まれる。
摩擦攪拌用工具1の材質は、例えば、JISに規格されているSKD61鋼等の工具鋼や、タングステンカーバイト(WC)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)からなる超硬合金、コバルト(Co)基合金、イリジウム(Ir)等の高融点金属及びその合金、またはSi34等のセラミックスからなるものとすることができる。ここで、金属製被溶接材が高張力鋼等の鋼材である場合、タングステンカーバイト(WC)、コバルト(Co)からなる超硬合金、コバルト(Co)基合金、イリジウム(Ir)等の高融点金属及びその合金、またはSi34等のセラミックスならなるものを使用することが好ましい。
本発明における摩擦攪拌処理とは、(1)摩擦攪拌用工具1を回転させつつ処理方向に向けて移動させる態様、(2)摩擦攪拌用工具1を回転させつつ処理位置で移動させない態様、(3)(1)で形成される処理領域を重畳させる態様、(4)(2)で形成される処理領域を重畳させる態様、及び(5)(1)〜(4)の処理を任意に組み合わせる態様、が含まれる。
本発明の溶接部の補強方法を適用することができる金属製被溶接材は特に限定されず、摩擦攪拌処理が可能な範囲で従来公知の種々の金属材を用いることができるが、2つの金属製被溶接材の少なくとも一方が溶融溶接中に変態を生じる鋼材であることが好ましく、溶接部の疲労強度と母材の疲労強度との差が大きく、本発明の溶接部の補強方法の効果が明瞭に表れるという観点から、高張力鋼材を用いることがより好ましい。
高張力鋼材は合金成分の添加及び組織制御等によって、一般構造用鋼材よりも強度を向上させた鋼材である。一般的なSS400材の引張強度の保証値が400MPaであるのに対し、引張強度が概ね490MPa以上のものが高張力鋼材と称呼されており、本発明においても、高張力鋼材は引張強度が490MPa以上の鋼材を意味する。
図3及び図4に、T字継手の平面図及び側面図をそれぞれ示す。T字継手10は、従来の溶融溶接を用いて、平板12に対してガセット板14が垂直に溶接されており、溶接部はガセット板14の下部側面の溶接部16と角廻し溶接部18から構成されている。
角廻し溶接部18の溶接止端部20において断面形状変化に起因する応力集中度が大きくなることに加えて、溶接熱応力に起因する引張残留応力の生成の影響が重畳し、溶接止端部20において引張力が局部的に非常に高くなる。つまり、T字継手10においては、角廻し溶接部32の溶接止端部20が引張残留応力集中部となる。
図5及び図6に、摩擦攪拌処理を施したT字継手における角廻し溶接部の平面図及び側面図をそれぞれ示す。上述のとおり、T字継手においては角廻し溶接部18の溶接止端部20が引張残留応力集中部となるため、溶接止端部20が摩擦攪拌処理領域22に含まれるように摩擦攪拌処理が施されている。
摩擦攪拌処理領域22は溶接止端部20を含んでいればよく、摩擦攪拌処理領域22に平板12が含まれていてもよい。摩擦攪拌処理は溶接止端部20を含む角廻し溶接部18に対して前処理なしで施してもよいが、摩擦攪拌処理を施す領域に研磨等を施し、略平面状に加工する前処理を施してもよい。
上述のとおり、摩擦攪拌処理領域22の深さは必要以上に深くする必要はなく、摩擦攪拌用工具1の寿命及び処理のし易さの観点から、100〜1000μmの深さとすることが好ましく、100〜500μmの深さとすることがより好ましい。なお、底面が略平面の直径10〜15mm程度の摩擦攪拌用工具1を用いた場合、処理条件にも依存するが、100〜500μmの深さを有する摩擦攪拌処理領域2を好適に得ることができる。
(B)溶接部が補強された溶接構造物
本発明の溶接構造物は、上記本発明の溶接部の補強方法によって補強された溶接部を有する溶接構造物を提供する。溶接構造物全体の機械的特性を律速する溶接部が補強されていることで、用いた構造用材の機械的特性を十分に発現し得る溶接構造物を得ることができる。
本発明の溶接構造物においては、全ての溶接部が補強されている必要はないが、溶接構造物の機械的特性を律速する溶接部、例えば、T字継手の角廻し溶接部の溶接止端部に摩擦攪拌処理が施されていることが好ましい。また、摩擦攪拌処理領域の深さは、100〜1000μmの深さとすることが好ましく、100〜500μmの深さとすることがより好ましい。ここで、溶接部が厚い場合、摩擦攪拌処理領域の深さを相対的に深くすることが好ましい。例えば、溶接部(溶融部)の厚みが5mm以上の場合、摩擦攪拌処理領域の深さを溶接部の厚さの10〜40%とすることが好ましく、20〜30%とすることがより好ましい。
また、本発明の溶接構造物においては、摩擦攪拌処理に起因する摩擦攪拌用工具1の引き抜き穴が存在しないことが好ましい。但し、当該引き抜き穴の深さが約1mm以下の場合は許容され得る。
更に、本発明の溶接構造物においては、摩擦攪拌処理を施す溶接部を形成する2つの金属製被溶接材の少なくとも一方が、高張力鋼材であることが好ましい。金属製被溶接材の少なくとも一方が高張力鋼材である溶接部に摩擦攪拌処理を施すことで、高張力鋼材が本来有する優れた機械的特性を発現し得る溶接構造物を得ることができる。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更は全て本発明の技術的範囲に含まれる。
≪実施例1≫
SS400鋼板(150mm×150mm×5mm)に溶接を施し、溶接部を有する鋼板を作製した。用いた鋼材の組成を表1に、断面のSEM写真を図7にそれぞれ示す。なお、溶接にはTIG溶接を用い、溶接条件はアーク長:2mm、溶接電流:150A、溶接速度:2mm/s、雰囲気:Arとした。
次に、ショルダ径:12mm、プローブ径:4mm、プローブ長:0.8mmの超硬合金製の摩擦攪拌用工具を用い、上記溶接部に対して摩擦攪拌処理を施して、本発明の実施例である補強溶接部を得た。摩擦攪拌条件は、工具荷重:1500kg、工具回転数:400rpm、工具移動速度:140mm/s、工具前進角:3°、雰囲気:Arとした。
[評価]
(1)組織観察
上記のようにして作製した補強溶接部について、断面のSEM観察を行った。得られたSEM写真を図8(a)に示す。また、当該断面において、最表面、深さ1mm、及び深さ2mmの位置においてEBSDマッピングを取得した。得られた結果を図9(a)〜(c)に示す。なお、EBSD測定にはTSL社製のOIM data Collection ver5.31を用い、加速電圧15kV、ステップサイズ0.25μmの条件で測定を行った。
(2)引張試験
上記のようにして作製した補強溶接部について、引張特性の評価を行った。用いた引張試験片の正面図及び切り出し位置を示した概略図を図10に示す。試験片の平行部は全て摩擦攪拌処理部に含まれており、摩擦攪拌処理部の引張特性を評価し得る形状となっている。なお、引張試験のひずみ速度は1×10-3/sとした。得られた応力‐ひずみ曲線を図11に示す。
(3)3点曲げ試験
上記のようにして作製した補強溶接部について、曲げ特性の評価を行った。用いた試験片の概略斜視図及び切り出し位置を示した概略図を図12に示す。試験片の中央部が摩擦攪拌処理部となっており、摩擦攪拌処理部の曲げ特性を評価し得る形状となっている。なお、曲げ試験のひずみ速度は5×10-5/sとした。曲げ試験の様子を示した概略図を図13に示す。摩擦攪拌処理部を下にして試験片を治具に配置し、摩擦攪拌処理部の反対側から応力を印加する態様で測定を行っている。得られた応力‐ひずみ曲線を図14に示す。
(4)3点曲げ疲労試験
上記のようにして作製した補強溶接部について、疲労特性の評価を行った。用いた試験片及び試験片の配置状況等は上記3点曲げ試験の場合と同様である。疲労試験は負荷周波数20Hz、制御モード:応力制御、応力比:0.1、応力範囲:600〜800MPaの条件で行った。得られた曲げ疲労特性を図15に示す。また、疲労試験時におけるサイクル数と試験片の変位の関係を表したグラフを図16に、試験後の試験片の外観形状を図17に、それぞれ示す。
(5)硬さ試験
上記のようにして作製した補強溶接部について、断面の硬度測定を行った。硬度測定は荷重:0.1kgf、荷重負荷時間:15sとした。なお、測定位置は最表面、深さ2mm、及び深さ4mmとし、それぞれの深さにおける水平方向の硬度プロファイルを測定した。得られた結果を図18に示す。
≪実施例2≫
490MPa級の高張力鋼板(KA36鋼板,150mm×150mm×20mm)の表面にMAG溶接を用いて溶接ビードを形成させた。溶接ワイヤには株式会社神戸製鋼所製のMX−Z200を用いた。余盛り除去後、残留応力を溶接金属中に再度内在させるため、当該溶接部に対してTIG溶接を施して再溶融・凝固させた。用いた鋼材の組成を表2に示す。なお、TIG溶接条件はアーク長:2mm、溶接電流:150A、溶接速度:2mm/s、雰囲気:Arとした。
次に、ショルダ径:12mm、プローブ径:4mm、プローブなしの超硬合金製の摩擦攪拌用工具を用い、上記溶接部の幅手中央に対して摩擦攪拌処理を施して、本発明の実施例である補強溶接部を得た(以後、Crown FSP溶接補強部と称する)。摩擦攪拌条件は、工具荷重:1500kg、工具回転数:400rpm、工具移動速度:140mm/s、工具前進角:3°、雰囲気:Arとした。
更に、摩擦攪拌処理を施す場所が疲労特性に及ぼす影響を検討するため、溶接部の溶融凝固部と熱影響部との境界2つに対してそれぞれ摩擦攪拌処理を施し、本発明の実施例である補強溶接部を得た(以後、Toe FSP溶接補強部と称する)。加えて、Toe FSP溶接補強部の摩擦攪拌処理の重畳部分に対して更に摩擦攪拌処理を施し、本発明の実施例である溶接補強部を得た(以後、Toe+Crown FSP溶接補強部と称する)。
[評価]
(1)組織観察
上記のようにして作製した補強溶接部の表層約50μmの領域について、断面のSEM−EBSD観察を行った。Crown FSP溶接補強部およびToe+Crown FSP溶接補強部のEBSDマッピングを図19(a)および(b)にそれぞれ示す。なお、EBSD測定にはTSL社製のOIM data Collection ver5.31を用い、加速電圧15kV、ステップサイズ0.25μmの条件で測定を行った。
(2)3点曲げ疲労試験
上記のようにして作製した各補強溶接部について、疲労特性の評価を行った。用いた試験片及び試験片の配置状況等は上記実施例1の3点曲げ試験の場合と同様である。疲労試験は負荷周波数20Hz、制御モード:応力制御、応力比:0.1、応力範囲:600〜800MPaの条件で行った。得られた曲げ疲労特性を図20に示す。また、疲労試験時におけるサイクル数と試験片の変位の関係を表したグラフを図21に示す。なお、比較として、溶接部に対してTIG溶接を施して再溶融・凝固させたのみの溶接部(摩擦攪拌処理無し)に関する結果をMAG+TIGとして示した。更に、Toe FSP溶接補強部に関しては、荷重点が溶接部中央の場合(Load point:WM)と熱影響部の場合(Load point:HAZ)で評価を行った。
≪比較例≫
摩擦攪拌処理を施さない以外は実施例と同様にして、本発明の比較例である溶接部を得た。加えて、実施例と同様にして各種評価を行った。溶接部断面のSEM写真を図8(b)に、EBSDマッピングを図9(d)〜(f)に、引張試験の応力‐ひずみ曲線を図11に、曲げ試験の応力‐ひずみ曲線を図14に、疲労特性を図15に、疲労試験時におけるサイクル数と試験片の変位の関係を表したグラフを図16に、試験後の試験片の外観形状を図17に、硬度プロファイルを図18に、それぞれ示す。
実施例1において、摩擦攪拌処理領域の最大深さは約0.8mmとなっており、用いた摩擦攪拌用工具のプローブ長とほぼ同じ深さとなっている(図8)。また、摩擦攪拌処理領域における母材の平均結晶粒径は1.5μmとなっており、摩擦攪拌処理を施していない領域と比較して、顕著に微細化されていることが分かる(図9)。
引張特性に関しては、摩擦攪拌処理の有無で明瞭な差異は認められない(図11)。これは、本発明においては摩擦攪拌処理が溶接部の極表層部に限られているためである。一方、曲げ特性に関しては、摩擦攪拌処理によって曲げ強度が約30%向上している。なお、曲げ試験においては溶接部に引張応力が印加されるように試験片をセットしており、実際の溶接構造物の信頼性及び機械的特性を評価し得る態様となっている。
また、疲労特性に関しては、摩擦攪拌処理によって明瞭な特性向上が認められる。応力振幅が270MPaの場合において破断繰り返し数が170%増加しており、破断繰り返し数が2.1×105の場合において応力振幅が13%増加している。
疲労試験時におけるサイクル数と試験片の変位の関係において、同じ応力振幅を付与した場合であっても、摩擦攪拌処理を施した試験片は摩擦攪拌処理を施していない試験片と比較して変位量が抑えられている(図16)。これは、母材結晶粒の微細化によって溶接部表面近傍の強度が向上したことに起因するものである。また、硬度プロファイルにおいて、摩擦攪拌処理領域の大幅な硬度上昇が認められる(図18)。
疲労試験後の試験片において、摩擦攪拌処理を施さない場合は亀裂が直線的に進展しているのに対し、摩擦攪拌処理を施した場合は亀裂がジグザグに進展している。つまり、摩擦攪拌処理を施した場合は、亀裂伝搬の偏向が生じ、疲労特性が向上することを示している。
また、図20に示されているとおり、実施例2において、MAG+TIG材(△)では、応力振幅の減少に従い疲労寿命が増加し、最も低い応力振幅292.5MPa(最大応力650MPa、最小応力65MPa)では約4×105回で破断した。これに対し、Crown FSP溶接補強部(○)では応力振幅が315MPaより低い場合は1.5×106回でも破断せず、MAG+TIG材と比較して約一桁程度の疲労寿命増加が得られた。
引張試験の結果、溶接金属と熱影響部の境界付近から破断したため、その部分に摩擦攪拌処理を施したToe FSP溶接補強部(◇)では、104回台で破断した。1パス目の摩擦攪拌処理と2パス目の摩擦攪拌処理との交差部で生じる突起部(曲げ荷重点近傍)から亀裂が進展しており、Toe FSPで形成した表面形状に起因する結果であると考えられる。事実、荷重点を摩擦攪拌処理領域の中心にシフトした結果(◆)では、Crown FSP(○)材と同等の結果を示している。
Toe+Crown FSP溶接補強部(□)では、応力振幅が337.5MPaより低いと1.5×106回でも破断せず、高い応力振幅である337.5MPaでMAG+TIG材と比較して一桁以上の疲労寿命増加が得られている。
図21は、実施例2に関して、応力振幅337.5MPaにおける最大応力と最少応力での、繰り返し回数に対する変位をプロットしたものである。溶接部に摩擦攪拌処理を複数パターンで施したもの(白抜きプロット)では、Crown FSP溶接補強部(○)とToe FSP溶接補強部(◇)でMAG+TIG材(△)より変位が減少し、Toe+Crown FSP溶接補強部(□)では更に変位が減少し、摩擦攪拌処理による表面改質が当該改質領域の剛性を向上させて疲労寿命を著しく増加させることが分かる。なお、Toe FSP溶接補強部(◆)は荷重点を溶接部中央から熱影響部へと柔らかい領域にシフトしているため、他の評価材と比較して変位が大きくなっているものと思われる。つまり、外部応力の印加に対して変位が大きくなる領域に対して摩擦攪拌処理を施すことで、効果的に疲労特性を向上させることができる。
Crown FSP溶接補強部の表層約50μmの領域では、均一な結晶粒微細化が生じており、当該結晶粒の平均結晶粒径は約1.6μmとなっている(図19(a))。一方で、Toe+Crown FSP溶接補強部では、超微細粒と6μm程度の結晶粒が混在した不均一な微細組織となっている(図19(b))。ここで、6μm程度の結晶粒の粒内もコントラストの異なるいくつかの領域に分割されており、摩擦攪拌処理を複数回重複させることで、より微細な組織が形成されることが示唆されている。当該組織微細化により、Toe+Crown FSP溶接補強部の表層はより剛性が高くなり、当該領域の特性が溶接部全体の疲労寿命を改善するものと考えられる。
以上の結果より、溶接部の表面近傍のみに、また、一部の領域のみに摩擦攪拌処理領域を施すことによって、溶接部の機械的特性(曲げ強度、疲労強度等)が大幅に向上することが分かる。よって、溶接構造物全体の機械的特性を律速するT字継手の角廻し溶接部の溶接止端部等に摩擦攪拌処理を施すことによって、構造用材の機械的特性を十分に発揮し得る溶接構造物を極めて効率的に得ることができる。
1・・・摩擦攪拌用工具、
2・・・プローブ、
10・・・T字継手、
12・・・金属板、
14・・・ガセット板、
16・・・下部側面の溶接部、
18・・・角廻し溶接部、
20・・・溶接止端部、
22・・・摩擦攪拌処理領域。

Claims (5)

  1. 2つの金属製被溶接材の溶融溶接によって形成された溶接部に対して摩擦攪拌処理を施す溶接部の補強方法であって、
    前記2つの金属製被溶接材の少なくとも一方が鋼材であり、
    前記摩擦攪拌処理を施す領域が前記溶接部の引張残留応力集中部を含む前記溶接部の一部分であり、
    前記摩擦攪拌処理に用いる摩擦攪拌用工具の底面が略平面又は長さ1mm以下のプローブを有し、
    前記摩擦攪拌処理によって形成される摩擦攪拌処理領域の母材結晶粒が未処理領域よりも微細化した等軸粒であり、
    前記摩擦攪拌処理領域の深さが100〜1000μmであること、
    を特徴とする溶接部の補強方法。
  2. 前記摩擦攪拌処理を施す領域がT字継手の角廻し溶接部であること、
    を特徴とする請求項1に記載の溶接部の補強方法。
  3. 前記2つの金属製被溶接材の少なくとも一方が溶融溶接中に変態を生じる鋼材であること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の溶接部の補強方法。
  4. 前記2つの金属製被溶接材の少なくとも一方が高張力鋼であること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶接部の補強方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の溶接部の補強方法によって補強された溶接部を有する溶接構造物。
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