以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
[1−1.全体構成]
まず、実施の形態に係る照明器具の全体構成について、図1〜4を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係る照明器具1の外観を示す斜視図である。
図2は、本実施の形態に係る照明器具1の分解斜視図である。
図3は、本実施の形態に係る照明器具1の断面図である。
図4は、本実施の形態に係る照明器具1の断面の要部拡大図である。図4には、図3に示される断面図の破線と光軸Jとで囲まれる領域が拡大されて示されている。
なお、各図において、光軸Jに平行な方向をy軸方向、光軸Jに垂直で互いに直交する2つの方向をz軸方向及びx軸方向としている。本実施の形態において、y軸方向は、鉛直方向である。
図1〜3に示される照明器具1は、例えば建物の天井等の被取付部に埋め込み配設されることにより下方(床や壁等)に光を照明するダウンライト等の埋込型照明器具である。本実施の形態において、照明器具1は、照明器具1から光が出射する方向(光出射方向)を前方とし、この光出射方向とは逆方向を後方としている。つまり、照明器具1が設置される天井面を基準にすると、天井面よりも床側の方向(下方)が前方であり、天井面よりも上側の方向(上方)が後方である。また、y軸方向負側が前方であり、y軸方向正側が後方である。
図2及び図3に示されるように、照明器具1は、器具本体10、枠体20、光源30、取付部材32、接続部材36、反射部材40、光学部材50、筒状部材60及びスプレッドフィルタ70を備える。以下、照明器具1の各構成要素について説明する。
[1−1−1.器具本体]
器具本体10は、光源30が内部に配置される部材である。本実施の形態では、器具本体10は、光源30が取り付けられる取付台である。器具本体10は、光源30が発生する熱を放熱するヒートシンクとしても機能する。したがって、器具本体10は、金属材料等の熱伝導率の高い材料によって構成されているとよい。器具本体10は、例えばアルミニウムからなるアルミダイカスト製である。図3に示されるように、器具本体10は、セード部11、取付部12及び放熱部13を備える。
取付部12は、光源30が取り付けられる台状の部分である。図3に示されるように、取付部12の前方側には、光源30が配置され、取付部12の後方側には、放熱部13が配置される。これにより、光源30で発生する熱が、放熱部13に効率よく伝達される。
セード部11は、取付部12の周縁に設けられ、光源30の光軸Jを囲む筒状の部分である。セード部11の前方側端部から照明器具1の出射光が出射される。図4に示されるように、セード部11の内面には、筒状部材60を係止する第二係止部114が設けられる。本実施の形態では、第二係止部114は、セード部11の内面に形成された環状の溝である。
放熱部13は、光源30で発生する熱を放熱する部分であり、複数のフィンを備える。放熱部13は、取付部12の後方側に形成される。
[1−1−2.枠体]
枠体20は、器具本体10を天井などの被取付部に取り付けるための部材である。本実施の形態では、枠体20は、器具本体10のセード部11を囲む略円筒状の部材である。また、本実施の形態では、固定された枠体20に対する器具本体10の相対角度を変えることによって、器具本体10からの出射光の出射方向を変えることができるように構成されている。つまり、本実施の形態に係る照明器具1は、ユニバーサルダウンライトである。
枠体20は、例えば、アルミニウムなどの金属材料によって形成することができる。
[1−1−3.光源]
光源30は、発光モジュールであって、所定の光を放射状に出射する光源である。本実施の形態では、光源30は、LEDを有する発光モジュールである。光源30は、例えば白色光を出射するように構成されている。光源30は、COB(Chip On Board)型LEDで構成され、図2に示されるように、基台302と、基台302上に実装されたベアチップ(LEDチップ)である複数のLED304と、それらLED304を封止し、蛍光体を含む封止部材とを備える。なお、本実施の形態では、封止部材は全てのLED304を一括封止しているが、封止部材の構成はこれに限られない。ライン状に配列されたLED304の配列方向に沿って複数本のライン状に封止部材を形成する構成としてもよい。
光源30は、器具本体10の取付部12に取り付けられる。照明器具1において、光源30の光軸Jの方向は鉛直方向(各図のy軸方向)である。
基台302は、複数のLED304を実装するための実装基板であって、例えばセラミックス基板、樹脂基板又は絶縁被覆されたメタルベース基板などである。また、基台302は、例えば平面視において矩形形状である平面を有する板状であり、基台302の底面(後方面)が器具本体10の取付部12に取り付けられる。なお、基台302には、LED304(光源30)を発光させるための直流電力を外部から受電するための一対の電極端子(正電極端子及び負電極端子)が形成されている。
[1−1−4.取付部材]
取付部材32は、光源30を器具本体10の取付部12に取り付けるための部材である。図2に示されるように、取付部材32は、規制部322及び爪状部324を備える。
規制部322は、光源30の光軸Jに垂直な方向(x軸方向及びy軸方向)の位置を規制する。規制部322は、中央に開口部を有する矩形枠状の形状を有する。規制部322の中央に形成された開口部は、光源30に対応する形状を有し、当該開口部に光源30が配置される。取付部材32は、取付部12の光源30が配置される側(前方側)の面に配置され、図2に示される接続部材36及びねじ38によって、取付部12に固定される。より具体的には、取付部材32の規制部322には、貫通孔326が形成されており、ねじ38を、貫通孔326を介して取付部12に形成されたねじ穴に捻じ込むことにより、取付部材32が取付部12に対して固定される。これにより、取付部材32及びその開口部に配置された光源30が取付部12に固定される。
爪状部324は、反射部材40を支持するための爪状の部分であり、図4に示されるように、反射部材40の係止孔部440を係止する。本実施の形態では、取付部材32は、二つの爪状部324を備える。爪状部324は、略L字型の形状を有しており、爪状部324の端部の光軸Jから離れる向き突出した傾斜面(突起)が、係止孔部440に挿入されることにより、爪状部324が係止孔部440を係止する。
取付部材32は、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネートなどの樹脂材料を用いて形成することができる。
[1−1−5.接続部材]
接続部材36は、光源30へ電流を供給する配線(不図示)が接続される部材である。本実施の形態に係る照明器具1は、図2に示されるように、二つの接続部材36を備え、一方の接続部材36に高電位側の配線が、他方の接続部材36に低電位側の配線が、それぞれ接続される。接続部材36には、光源30へ電流を供給する電極(不図示)が設けられている。当該電極が光源30に形成された電極端子に接続される。
また、接続部材36は、光源30の位置を規制する機能も有する。接続部材36には、ねじ38が貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔に挿入されたねじ38によって、接続部材36が取付部12及び取付部材32に固定される。その際、図3に示されるように接続部材36の光軸J側の端部が、光源30を取付部12に向けて押さえることにより、光源30の光軸J方向(y軸方向)における位置を規制する。
接続部材36の筐体は、例えば、PBT、ポリカーボネートなどの樹脂材料を用いて形成することができる。また、接続部材36の電極は、銅などの導電性部材を用いて形成することができる。
[1−1−6.反射部材]
反射部材40は、光源30からの光の配光を制御する部材である。本実施の形態では、反射部材40は、光源30からの光を光学部材50に向けて反射させる。図2に示されるように、反射部材40は、光軸Jが貫通する開口が形成された略筒状の形状を有する。
反射部材40は、図3に示されるように、光源30からの光が入射される側(y軸方向正側)の端部から、当該光が出射される側の端部に向かって内径が漸次大きくなるように構成された略筒状の形状を有する。反射部材40の内面において、光源30からの光が反射される。
図4に示されるように、反射部材40の外面側には、取付部材32の爪状部324に係止される係止孔部440が設けられている。係止孔部440は、反射部材40の外面側に立設された部材に設けられた孔である。係止孔部440が爪状部324に係止されることにより、反射部材40は、取付部材32に係止される。これにより、反射部材40は、取付部材32を介して器具本体10の取付部12に取り付けられる。
図2に示されるように、反射部材40の光出射側の端部には、三つの爪状部410が設けられている。爪状部410は、光学部材50を係止する部分である。
反射部材40は、例えばPBTなど硬質の白色樹脂材料を用いて形成することができる。なお、反射部材40は、内面にアルミニウムなどの金属膜が設けられてもよい。
[1−1−7.光学部材]
光学部材50は、図4に示されるように、反射部材40からの光が入射する光入射面510、及び、光入射面510に入射した光が出射する光出射面520を備える透光性の部材である。光学部材50は、反射部材40から入射した光の配光を制御して出射する機能を有してもよい。本実施の形態では、光学部材50はフレネルレンズである。光学部材50は、光入射面510から入射した光を集光し、光出射面520から略円形の断面を有する光を出射する。
図2に示されるように、光学部材50の周縁部には、三つの凹部530が設けられている。本実施の形態では、凹部530は、光学部材50の光出射面520に設けられた凹状の形状を有する部分である。光学部材50の凹部530が反射部材40の爪状部410に係止されることによって、光学部材50が反射部材40に係止される。これにより、光学部材50は、反射部材40及び取付部材32を介して器具本体10の取付部12に取り付けられる。また、このように反射部材40の光出射側の端部に光学部材50が配置されることにより、反射部材40から出射した光が、光学部材50に効率よく入射される。
光学部材50は、透光性材料を用いて形成されており、例えばPMMA(アクリル)、ポリカーボネートなどの透明樹脂材料、又は、ガラス材料などの透明材料を用いて形成することができる。
[1−1−8.筒状部材]
筒状部材60は、図3に示されるように、セード部11の内面に配置される筒状の部材である。筒状部材60は、光学部材50から出射した光が入射する入射開口部610及び入射開口部610に入射した光が出射する出射開口部620を有する。筒状部材60は、器具本体10のセード部11の内面であって、光学部材50の光出射面520側に配置される。
図4に示されるように、筒状部材60は、セード部11の前方側端部近傍に、出射開口部620が位置するように配置される。また、筒状部材60の光軸J方向(y軸方向)の長さは、光学部材50の光出射面520から、セード部11の前方側端部までの長さ程度である。これにより、筒状部材60は、セード部11の内面のうち、光学部材50の光出射面520近傍から、セード部11の前方端部近傍まで部分を覆うことができる。ここで、筒状部材60の内面(光軸J側の面)は、黒色のグレア抑制面である。これにより、セード部11の内面のうち、光学部材50の光出射面520近傍から、セード部11の前方端部近傍まで部分におけるグレアが抑制される。
筒状部材60の内面は、黒色のグレア抑制面であれば、特に限定されない。黒色のグレア抑制面は、例えば、黒色に塗装した面に艶消し処理を施すことにより実現できる。また、黒色のグレア抑制面は、黒色に塗装した面、又は、黒色の部材からなる面に、シボ加工を施すことによっても実現できる。さらに、筒状部材60の内面におけるグレアをさらに抑制するために、図4などに示されるように、筒状部材60の内面に段差部(バッフル)を設けてもよい。
図4に示されるように、筒状部材60は、スプレッドフィルタ70を係止する第一係止部612を備える。本実施の形態では、第一係止部612は、筒状部材60の内面に設けられた環状の段差部である。つまり、第一係止部612は、スプレッドフィルタ70が配置された場合に、筒状部材60の内面におけるスプレッドフィルタ70の周縁に沿う位置に設けられる段差部である。
筒状部材60は、図2及び図4に示されるように、外面に第二被係止部660を備える。筒状部材60は、第二被係止部660が第二係止部114に係止されることにより、器具本体10の内部に保持される。本実施の形態では、第二被係止部660は、複数の凸部であり、第二係止部114は、セード部11の内面に形成された環状の溝である。筒状部材60は、以上のような構成を備えることにより、セード部11に挿入するだけで簡単に取り付けることができる。また、第二被係止部660は、第二係止部114に当接する。これにより、第二被係止部660と第二係止部114との間の摩擦力により、筒状部材60が、セード部11に対して回転することを抑制することができる。つまり、照明器具1の輸送時における振動などによって筒状部材60がセード部11に対して回転することを抑制できる。このため、筒状部材60に保持されたスプレッドフィルタ70の光拡散方向を安定化させることができる。
なお、第二被係止部660が、第二係止部114を押し当てられる構成、すなわち、第二被係止部660が、第二係止部114に圧接する構成が採用されてもよい。これにより、第二被係止部660と第二係止部114との間の摩擦力が増大するため、筒状部材60がセード部11に対して回転することをより一層抑制することができる。
また、筒状部材60が、セード部11に対して回転することを抑制するための摩擦力は、必ずしも第二被係止部660と第二係止部114との間で発生させなくてもよい。つまり、筒状部材60が第二被係止部660以外の部分でセード部11と当接又は圧接する構成を採用することも可能である。例えば、筒状部材60の外面に、第二被係止部660以外に、凸部を設けて、当該凸部をセード部11の内面に当接させてもよい。
また、本実施の形態では、第二係止部114が環状の溝であるため、筒状部材60に上記摩擦力を超える力を加えることにより、筒状部材60を回転させることもできる。つまり、筒状部材60をセード部11に対して回転させることにより、スプレッドフィルタ70をセード部11に対して回転させることができる。なお、スプレッドフィルタ70を筒状部材60に対して回転させることができるため、筒状部材60は、セード部11に対して回転しない構成としてもよい。本実施の形態において、筒状部材60のセード部11に対する回転をより抑制するためには、例えば、第二被係止部660の高さ方向(第二被係止部660から光軸Jへの垂線の方向)における寸法を大きくすることによって、第二被係止部660が第二係止部114を圧接する構成としてもよい。つまり、第二被係止部660が第二係止部114を押圧することによって、上記摩擦力を増大させてもよい。
筒状部材60は、例えば、ポリカーボネート、PBTなどの樹脂材料を用いて形成することができる。
[1−1−9.スプレッドフィルタ]
スプレッドフィルタ70は、配光調整用の光学部材の一種である。本実施の形態では、スプレッドフィルタ70は異方性拡散シートであり、所定の方向において、当該所定の方向と垂直な方向より光を大きく拡散させる。例えば、スプレッドフィルタ70は、円形状の断面形状を有する光を楕円形状の断面形状を有する光に変換する。なお、以下では、スプレッドフィルタ70によって大きく光が拡散される方向を光拡散方向という。
スプレッドフィルタ70は、筒状部材60に保持される略平板状の部材である。なお、ここで、略平板状との記載によって、平板に限定されない。略平板状には、例えば、平板以外にも、平板の一部に突起などが形成された形状も含まれる。
以下、スプレッドフィルタ70の詳細な構成について、図2〜4に加えて、図5を用いて説明する。
図5は、本実施の形態に係るスプレッドフィルタ70の構成を示す平面図である。
図2、図4及び図5に示されるようにスプレッドフィルタ70は、筒状部材60に係止される複数の第一被係止部710を備える。本実施の形態では、第一被係止部710は、スプレッドフィルタ70の周縁に設けられた突出部であり、第一被係止部710は、筒状部材60の第一係止部612に係止される。第一被係止部710の第一係止部612による係止構成については、後述する。
また、図5に示されるように、スプレッドフィルタ70の周縁には、切り欠き部720及びマーク部730が形成されている。切り欠き部720は、筒状部材60の内面に突起を設ける場合に、当該突起との干渉を避けるための切り欠きである。マーク部730は、スプレッドフィルタ70の周縁に形成された所定の形状を有する部分であり、スプレッドフィルタ70によって光が拡散される方向を示す。本実施の形態では、マーク部730は、略三角形状の切り欠きであり、切り欠き部720とは異なる形状を有する。本実施の形態では、スプレッドフィルタ70の周縁の対向する位置に、二つのマーク部730が形成されており、二つのマーク部730を繋ぐ方向(図5の一点鎖線の矢印で示される方向)において光の拡散が比較的大きい。つまり、二つのマーク部730を繋ぐ方向が光拡散方向である。また当該方向と垂直な方向において、光の拡散が比較的小さい。なお、二つのマーク部730を繋ぐ方向が、光の拡散が最も小さい方向となるように、二つのマーク部730を配置してもよい。
スプレッドフィルタ70は、樹脂製であり、弾性変形し得る。つまり、スプレッドフィルタ70は可撓性を有し、力が加えられて変形しても、力を加えない状態に戻せば、元の形状に戻る。スプレッドフィルタ70は、弾性変形されることにより、筒状部材60に対して着脱できる。スプレッドフィルタ70の着脱方法については後述する。
スプレッドフィルタ70は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のシート上に、アクリル製の異方性拡散フィルタを積層して形成することができる。なお、スプレッドフィルタ70は、他の弾性変形可能な透光性樹脂を用いて形成してもよい。
[1−2.スプレッドフィルタの係止構成]
続いて、本実施の形態に係るスプレッドフィルタ70の筒状部材60による係止構成について図6を用いて詳細に説明する。
図6は、本実施の形態に係る照明器具1の断面の要部拡大図である。図6には、図4に示される断面図の二点鎖線で囲まれる領域が拡大して示されている。
図6に示されるように、本実施の形態では、筒状部材60には、光学部材50側(後方側、すなわち、y軸方向正側)の端部付近に第一係止部612として環状の段差が形成されている。つまり、当該段差は、筒状部材60の周方向全体にわたって設けられている。
ここで、スプレッドフィルタ70の光軸Jに垂直な方向の最大寸法(図5に示される寸法L)は、筒状部材60の内径より大きい。さらに、本実施の形態では、スプレッドフィルタ70の光軸Jに垂直な方向の最大寸法は、環状の段差である第一係止部612の直径よりも大きい。また、スプレッドフィルタ70の第一被係止部710を除く部分の光軸Jに垂直な方向の最大寸法(図5に示される寸法D)は、第一係止部612の直径よりも小さい。このため、図6に示されるように、第一係止部612には、スプレッドフィルタ70の第一被係止部710が光軸Jに向かう向きに弾性変形された状態で当接する。これにより、スプレッドフィルタ70の周縁に設けられた複数の第一被係止部710が第一係止部612に押し当てられるため、スプレッドフィルタ70は、複数の第一被係止部710の各々から光軸J方向にほぼ同程度の力を受ける。したがって、スプレッドフィルタ70の光軸Jに垂直な方向における位置が安定化される。
また、図6に示されるように、スプレッドフィルタ70は、第一被係止部710が、第一係止部612と光学部材50の光出射面520との間に挟まれることによって、光軸J方向(y軸方向)における位置の変動が規制される。
また、上述のとおり、第一係止部612は、筒状部材60の内面に設けられた環状の段差部であることから、スプレッドフィルタ70の第一被係止部710は、光軸Jを中心として回転する方向には、第一係止部612によって規制されない。したがって、スプレッドフィルタ70は、筒状部材60及びセード部11に対して回転自在に保持される。
なお、第一係止部612の構成は環状の段差に限定されず、例えば環状の溝であってもよい。第一係止部612を環状の溝とすることにより、光学部材50を用いることなく、筒状部材60だけでスプレッドフィルタ70を保持することができる。また、第一係止部612は、環状でなくてもよい。例えば、第一係止部612は、複数の円弧状の段差が、筒状部材60の周方向に直列に配置された構成を備えてもよい。これにより、スプレッドフィルタ70は、光軸Jを中心として、所定の角度だけ回転自在な状態で、筒状部材60によって保持される。
[1−3.スプレッドフィルタの着脱方法]
続いて、本実施の形態に係るスプレッドフィルタ70を筒状部材60に対して着脱する方法について、図7を用いて説明する。
図7は、本実施の形態に係る照明器具1において、スプレッドフィルタ70を取り付ける方法を示す一部切り欠き斜視図である。
図7に示されるように、照明器具1において、スプレッドフィルタ70以外の構成要素を組み立てた状態として、最後に、スプレッドフィルタ70を筒状部材60に取り付ける。図7では、一例として、照明器具1のスプレッドフィルタ70以外の部分を天井などの造営材90に取り付けた状態で、スプレッドフィルタ70を取り付ける例が示されている。
上述のとおり、スプレッドフィルタ70の光軸J方向に垂直な方向の最大寸法は、筒状部材60の内径より大きい。そのため、スプレッドフィルタ70を図7の矢印方向に筒状部材60の内部に挿入するために、スプレッドフィルタ70は、最大寸法が小さくなるように弾性変形された状態で筒状部材60の内部に挿入される。続いて、スプレッドフィルタ70のうち少なくとも第一被係止部710以外の部分は、少なくとも一つの第一被係止部710が第一係止部612に係止されるように配置された後、元の形状に戻される。スプレッドフィルタ70を元の形状に戻す際に、全ての第一被係止部710が第一係止部612に配置されるように、スプレッドフィルタ70の位置を調整する。これにより、複数の第一被係止部710のすべてを第一係止部612に配置することができる。続いて、スプレッドフィルタ70の光拡散方向が、所望の方向に一致するように、必要に応じてスプレッドフィルタ70を光軸Jに対して回転させる。ここで、スプレッドフィルタ70を筒状部材60に対して回転させてもよい。また、スプレッドフィルタ70を筒状部材60に対して回転させずに、筒状部材60をセード部11に対して回転させてもよい。
また、スプレッドフィルタ70を照明器具1から取り外す場合には、例えば、照明器具1の外部から筒状部材60の内部に手などを挿入して、スプレッドフィルタ70を摘むことによって弾性変形させる。これにより、第一被係止部710を第一係止部612から離脱させる。そして、スプレッドフィルタ70の最大寸法が小さくなるように弾性変形させた状態で、スプレッドフィルタ70を筒状部材60の内部から外部に取り出すことができる。
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1では、スプレッドフィルタ70の着脱において、ねじなどの照明器具1の他の構成要素の着脱及び移動が不要である。すなわち、本実施の形態に係る照明器具1は、スプレッドフィルタ70の着脱作業を簡易化することができる。
[1−4.まとめ]
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1は、光源30と、光源30が内部に配置され、光源30の光軸を囲む筒状のセード部11を備える器具本体10とを備える。さらに、照明器具1は、セード部11の内面に配置される筒状部材60と、筒状部材60に保持される略平板状のスプレッドフィルタ70とを備える。スプレッドフィルタ70は、筒状部材60に係止される第一被係止部710を備える。筒状部材60は、第一被係止部710を係止する第一係止部612を備える。スプレッドフィルタ70は、弾性変形されることにより、筒状部材60に対して着脱できる。
これにより、本実施の形態に係る照明器具1では、スプレッドフィルタ70を弾性変形させた状態で移動させるだけで、スプレッドフィルタ70を着脱することができる。このように、本実施の形態に係る照明器具1では、スプレッドフィルタ70の着脱作業を簡易化することができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1において、筒状部材60は、外面に第二被係止部660を備え、器具本体10は、セード部11の内面に、第二被係止部660を係止する第二係止部114を備え、第二被係止部660は、第二係止部114に当接してもよい。
これにより、第二被係止部660と第二係止部114との間の摩擦力により、筒状部材60が、セード部11に対して回転することを抑制することができる。つまり、照明器具1の輸送時における振動などによって筒状部材60がセード部11に対して回転することを抑制できる。このため、スプレッドフィルタ70の光拡散方向を安定化させることができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1において、スプレッドフィルタ70は、器具本体10に対して、回転自在に保持されてもよい。
これにより、スプレッドフィルタ70の光拡散方向を容易に調整することができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1において、第一被係止部710は、スプレッドフィルタ70の周縁に設けられた突出部であり、第一係止部612は、筒状部材60の内面に設けられた環状の段差部であってもよい。
これにより、スプレッドフィルタ70を筒状部材60に対して自在に回転させることができる。このためスプレッドフィルタ70の光拡散方向を容易に調整することができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1において、筒状部材60は、複数の第二被係止部660を備え、第二被係止部660は、凸部であり、第二係止部114は、セード部11の内面に形成された環状の溝部であってもよい。
これにより、筒状部材60をセード部11に対して回転させることができる。筒状部材60をセード部11に対して回転させることにより、スプレッドフィルタ70をセード部11に対して回転させることができる。つまり、筒状部材60をセード部11に対して回転させることにより、スプレッドフィルタ70の光拡散方向を調整することができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1において、光源30とスプレッドフィルタ70との間に、フレネルレンズを備えてもよい。
これにより、フレネルレンズである光学部材50から略円形の断面を有する集光された光が、スプレッドフィルタ70に入射される。したがって、スプレッドフィルタ70によって、略楕円形状の断面形状を有する光を出射することができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1において、スプレッドフィルタ70は樹脂製であってもよい。
これにより、弾性変形可能なスプレッドフィルタ70を実現することができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1において、スプレッドフィルタ70の光軸Jに垂直な方向の最大寸法は、筒状部材60の内径より大きくてもよい。
これにより、スプレッドフィルタ70を筒状部材60によって保持することができる。また、スプレッドフィルタ70の最大寸法は筒状部材60の内径より大きいが、スプレッドフィルタ70を弾性変形させることにより筒状部材60に対して容易に着脱することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る照明器具について説明する。実施の形態1に係る照明器具1は、スプレッドフィルタ70の光拡散方向を自在に調整できる構成を備えるのに対して、本実施の形態に係る照明器具は、スプレッドフィルタの光拡散方向を固定できる構成を備える。以下、本実施の形態に係る照明器具について、実施の形態1に係る照明器具1との相違点を中心に説明する。
[2−1.全体構成]
まず、本実施の形態に係る照明器具の全体構成について図8及び図9を用いて説明する。
図8は、本実施の形態に係る照明器具1aの一部切り欠き斜視図である。図8においては、照明器具1aが備える器具本体10aのセード部11aの構成を説明するために、筒状部材及びスプレッドフィルタが取り付けられていない状態の図が示されている。
図9は、本実施の形態に係る照明器具1aの筒状部材60a及びスプレッドフィルタ70aの構成を示す斜視図である。
本実施の形態に係る照明器具1aは、照明器具1と同様に、器具本体10a、枠体20、光源30、取付部材32、接続部材36、反射部材40、光学部材50、筒状部材60a及びスプレッドフィルタ70aを備える。本実施の形態に係る照明器具1aは、器具本体10a、筒状部材60a及びスプレッドフィルタ70aの構成において、実施の形態1に係る照明器具1と相違し、その他の構成において一致する。以下、本実施の形態に係る照明器具1aと実施の形態1に係る照明器具1との相違点である器具本体10a、筒状部材60a及びスプレッドフィルタ70aの構成について説明する。
図8に示されるように、器具本体10aは、実施の形態1に係る器具本体10と同様にセード部11a、取付部12及び放熱部13を備える。器具本体10aは、セード部11aの構成において、実施の形態1に係る器具本体10と異なる。本実施の形態では、セード部11aは、複数の第二係止部114aを備える。図8に示されるように、第二係止部114aは凹部である。本実施の形態では、セード部11aは、四つの第二係止部114aを備える。第二係止部114aは、筒状部材60aの第二被係止部660を係止する。
筒状部材60aは、図9に示されるように、スプレッドフィルタ70aを係止する複数の第一係止部612aを備える。本実施の形態では、第一係止部612aは、筒状部材60aの内面に設けられた切り欠き部である。また、第一係止部612aは、筒状部材60aの周方向に等間隔で配置されている。これにより、スプレッドフィルタ70aの第一被係止部710a及び711を第一係止部612aに対応する位置に設けることによって、第一被係止部711を複数の第一係止部612aのいずれにも係止させることができる。すなわち、スプレッドフィルタ70aの光拡散方向を、複数の方向のうちの一つに選択することができる。
筒状部材60aは、実施の形態1に係る筒状部材60と同様に外面に四つの第二被係止部660を備える。筒状部材60aは、第二被係止部660が第二係止部114aに係止されることにより、器具本体10aの内部に保持される。本実施の形態では、第二被係止部660は複数の凸部であり、第二係止部114aは、セード部11aの内面に形成され、かつ、複数の第二被係止部660をそれぞれ係止する複数の凹部である。筒状部材60aは、以上のような構成を備えることにより、四つの第二被係止部660が四つの第二係止部114aにそれぞれ係止されるようにセード部11aに挿入するだけで簡単に取り付けることができる。また、第二係止部114aが図8に示されるような凹部であることから、筒状部材60aの、セード部11aに対する回転が規制される。このため、筒状部材60aに保持されたスプレッドフィルタ70aの光拡散方向を安定化させることができる。
さらに、第二被係止部660は、第二係止部114aに当接する。これにより、第二被係止部660と第二係止部114aとの間の摩擦力により、筒状部材60aが、セード部11aに対してがたつくことを抑制することができる。また、筒状部材60aのセード部11aに対するがたつきをより抑制するためには、例えば第二被係止部660の高さ方向(筒状部材60aの径方向)における寸法を大きくすることによって、第二被係止部660が第二係止部114aに圧接する構成としてもよい。つまり、第二被係止部660が第二係止部114aを押圧することによって、上記摩擦力を増大させてもよい。
なお、図8には示されないが、本実施の形態に係る筒状部材60aは、実施の形態1に係る筒状部材60と同様に、セード部11aの内部に配置される。
スプレッドフィルタ70aは、図9に示されるように、筒状部材60aの第一係止部612aに係止される第一被係止部710a及び711を備える。本実施の形態では、第一被係止部710a及び711は、スプレッドフィルタ70aの周縁に設けられた突出部である。第一被係止部711には、マーク部730aが形成されている。マーク部730aは、第一被係止部711の先端部に形成された所定の形状を有する部分であり、スプレッドフィルタ70aによって光が拡散される方向を示す。本実施の形態では、マーク部730aは、略三角形状の切り欠きである。本実施の形態では、スプレッドフィルタ70aの周縁の対向する位置に設けられた第一被係止部711の各々に、マーク部730aが形成されており、二つのマーク部730aを繋ぐ方向(図9の一点鎖線の矢印で示される方向)において光の拡散が比較的大きい。また当該方向と垂直な方向において、光の拡散が比較的小さい。なお、二つのマーク部730aを繋ぐ方向において、光の拡散を比較的小さくし、当該方向と垂直な方向において、光の拡散を大きくしてもよい。
なお、図8には示されないが、本実施の形態に係るスプレッドフィルタ70aは、セード部11aの内部において、筒状部材60aに保持される。スプレッドフィルタ70aの係止構成の詳細については後述する。
[2−2.スプレッドフィルタの係止構成]
続いて、本実施の形態に係るスプレッドフィルタ70aの係止構成について説明する。本実施の形態においても、スプレッドフィルタ70aは、筒状部材60aに保持される。
図9に示されるように、本実施の形態では、筒状部材60aには、光学部材50側(y軸方向正側)の端部付近に第一係止部612aとして複数の切り欠き部が形成されている。
ここで、スプレッドフィルタ70aの光軸Jに垂直な方向の最大寸法は、筒状部材60aの内径より大きい。さらに、本実施の形態では、スプレッドフィルタ70aの光軸Jに垂直な方向の最大寸法は、対向する二つの第一係止部612a間の距離より大きい。また、スプレッドフィルタ70aの第一被係止部710a及び711を除く部分の光軸Jに垂直な方向の最大寸法(直径)は、対向する二つの第一係止部612a間の距離よりも小さい。したがって、図9に示されるように、スプレッドフィルタ70aの第一被係止部710a及び711を、それぞれ、第一係止部612aに配置することができる。また、本実施の形態では、スプレッドフィルタ70aの第一被係止部710a及び711がこのように配置される場合に、スプレッドフィルタ70aは、弾性変形されない。
以上のように、スプレッドフィルタ70aが筒状部材60aに配置されることにより、第一被係止部710a及び711が、第一係止部612aに係止される。これにより、スプレッドフィルタ70aが筒状部材60aに対して光軸Jを中心として回転することが抑制される。また、第二被係止部660がセード部11aの第二係止部114aに係止されることにより、筒状部材60aがセード部11aに対して回転することが抑制される。
以上のように、スプレッドフィルタ70aは、照明器具1aに対して、回転しないように保持される。このため、本実施の形態に係る照明器具1aにおいては、スプレッドフィルタ70aの光拡散方向を固定することができる。したがって、照明器具1aの配光特性を安定化させることができる。
一方、スプレッドフィルタ70aは、光軸J方向においては、筒状部材60aと筒状部材60aのy軸方向正側に配置される光学部材50との間に、第一被係止部710a及び711が挟まれることによって位置の変動が規制される。
以上のように、本実施の形態に係るスプレッドフィルタ70aは、照明器具1aの光軸J方向への移動が規制される。これにより、スプレッドフィルタ70aが照明器具1aから離脱することが抑制される。
[2−3.スプレッドフィルタの着脱方法]
続いて、本実施の形態に係るスプレッドフィルタ70aを筒状部材60aに着脱する方法について説明する。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、照明器具1aにおいて、スプレッドフィルタ70a以外の構成要素を組み立てた状態として、最後に、スプレッドフィルタ70aを筒状部材60aに取り付ける。
上述のとおり、スプレッドフィルタ70aの光軸J方向に垂直な方向の最大寸法は、筒状部材60aの内径より大きい。そのため、スプレッドフィルタ70aを筒状部材60aの内部に挿入するために、スプレッドフィルタ70aは、最大寸法が小さくなるように弾性変形された状態で筒状部材60aの内部に挿入される。スプレッドフィルタ70aは、第一被係止部710a及び711の少なくとも一つが第一係止部612aに係止されるように配置された後、元の形状に戻される。スプレッドフィルタ70aを元の形状に戻す際に、全ての第一被係止部710a及び711がそれぞれ第一係止部612aに配置されるように、スプレッドフィルタ70aの位置を調整する。これにより、第一被係止部710a及び711のすべてを第一係止部612aに配置することができる。なお、スプレッドフィルタ70aを筒状部材60aに配置する際に、スプレッドフィルタ70aの光拡散方向が所望の方向となるようにマーク部730aの配置を選択する必要がある。
また、スプレッドフィルタ70aを照明器具1aから取り外す場合には、実施の形態1の場合と同様に取り出すことができる。
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1aにおいても、スプレッドフィルタ70aを弾性変形させた状態で移動させるだけで、スプレッドフィルタ70aを着脱することができる。すなわち、本実施の形態に係る照明器具1aは、スプレッドフィルタ70aの着脱作業を簡易化することができる。
[2−4.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1aは、実施の形態1に係る照明器具1と同様に、光源30と、光源30が内部に配置され、光源30の光軸を囲む筒状のセード部11aを備える器具本体10aとを備える。さらに、照明器具1aは、セード部11aの内面に配置される筒状部材60aと、筒状部材60aに保持される略平板状のスプレッドフィルタ70aとを備える。スプレッドフィルタ70aは、筒状部材60aに係止される第一被係止部710aを備える。筒状部材60aは、第一被係止部710aを係止する第一係止部612aを備える。スプレッドフィルタ70aは、弾性変形されることにより、筒状部材60aに対して着脱できる。
このように、本実施の形態に係る照明器具1aは、実施の形態1に係る照明器具1と同様に、スプレッドフィルタ70aの着脱作業を簡易化することができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1aにおいて、スプレッドフィルタ70aは、器具本体10aに対して、回転しないように保持されていてもよい。
これにより、スプレッドフィルタ70aの光拡散方向を安定化することができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1aにおいて、スプレッドフィルタ70aは、複数の第一被係止部710aを備え、第一被係止部710aは、スプレッドフィルタ70aの周縁に配置された突出部であり、筒状部材60は、複数の第一係止部612aを備え、複数の第一係止部612aは、筒状部材60に等間隔で配置された複数の切り欠き部であるでもよい。
これにより、第一被係止部710a及び711を第一係止部612aに対応する位置に設けることによって、第一被係止部711を複数の第一係止部612aのいずれにも係止させることができる。すなわち、スプレッドフィルタ70aの光拡散方向を、複数の方向のうちの一つに選択することができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1aにおいて、筒状部材60aは、複数の第二被係止部660aを備え、第二被係止部660aは、凸部であり、セード部11aは、複数の第二係止部114aを備え、第二係止部114aは、凹部であってもよい。
これにより、筒状部材60aが、セード部11aに対して回転することが抑制される。このため、筒状部材60aに保持されたスプレッドフィルタ70aの光拡散方向を安定化させることができる。
(変形例など)
以上、本発明に係る照明器具について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、光学部材50は、フレネルレンズであったが、光学部材50はこれに限定されない。光学部材50は、例えば、ハイブリッドレンズ、ドーム型レンズなどでもよい。
また、上記実施の形態では、第一係止部612及び612aとして、段差部及び切り欠き部が用いられたが、第一係止部の構成はこれらに限定されない。例えば、第一係止部は溝部であってもよい。
また、上記実施の形態においては、光源30において、COB型LEDを用いたが、他の発光素子を用いてもよい。例えば、SMD(Surface Mount Device)型LEDを用いてもよい。また、有機EL(Electro Luminescence)素子など他の固体発光素子、又は、固体発光素子以外の他の光源を用いてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。