JP6599310B2 - シート状細胞培養物の品質評価方法 - Google Patents
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Description
シート状細胞培養物の治療への応用については、火傷などによる皮膚損傷に対する培養表皮シートの利用、角膜損傷に対する角膜上皮シート状細胞培養物の利用、食道ガン内視鏡的切除に対する口腔粘膜シート状細胞培養物の利用などの検討が進められている。
<1>(1)標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器に細胞を播種し、該半透過性部分を被覆するようにシート化するステップ、
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に、標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、シート状細胞培養物の品質評価、シート化完了判定、細胞のシート形成能の評価、または、シート状細胞培養物の製造過程におけるシート剥離の検出のための方法。
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に、標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ、
(5)標識の量もしくは増加量が複数の連続する測定においてほぼ一定になったとき、または、標識の量の経時的な変化率の絶対値が基準値以下となったときに、シート化培養を終了し、シート状細胞培養物を第1の容器から回収するステップ
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、移植用シート状細胞培養物の製造方法。
<4>標識が、蛍光標識、酵素標識、発光標識、放射性標識、磁気標識および比色標識からなる群から選択される、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の方法。
<5>半透過性部分が、孔径約0.01μm〜約50.0μmの細孔を有する、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の方法。
<6>シート状細胞培養物の品質が、シート状細胞培養物の強度、シート化の程度、細胞密度、細胞のバイアビリティ、細胞同士の接着状態および細胞の活力からなる群から選択される、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の方法。
<7>細胞が、筋芽細胞および間葉系幹細胞からなる群から選択される、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の方法。
(2)前記標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器、および
(3)前記半透過性部分を収容可能な液体不透過性の第2の容器
を含む、シート状細胞培養物の製造、シート状細胞培養物の品質評価、シート化完了の判定、細胞のシート形成能の評価、および/または、シート状細胞培養物の製造過程における剥離の検出のためのキット。
<9>(1)細胞間接着により細胞間の通過が阻害される標識、
(2)前記標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器、
(3)前記半透過性部分を収容可能な液体不透過性の第2の容器、および
(4)標識を検出する検出器
を備えた、シート状細胞培養物の製造、シート状細胞培養物の品質評価、シート状細胞培養物のシート化完了の判定、細胞のシート形成能の評価、および/または、シート状細胞培養物の製造過程における剥離の検出のためのシステム。
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に、標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、シート状細胞培養物の品質評価のための方法(以下、「品質評価方法」と略す場合がある)に関する。
第1の容器への標識の添加は、例えば、第1の容器に含まれるシート化媒体に直接標識を添加して行ってもよいし、シート化媒体を標識を添加した別の媒体に置換して行ってもよいし、シート化媒体を別の媒体に置換し、置換後の媒体に標識を添加して行ってもよい。シート化媒体を、例えば低栄養の媒体(例えば、HBSS等)などに置換すると、シート状細胞培養物の状態をそのまま維持することができるため、完成したシート状細胞培養物の状態の確認に適している。また、シート状細胞培養物を低酸素条件(例えば、酸素濃度約0.1〜約10%など)におくことにより、細胞の増殖を止め、シート状細胞培養物の状態をそのまま維持することができる。
第1の容器または第2の容器への標識の添加は、第1の容器への細胞の播種と同時、播種より前、および/または、播種より後に行ってもよい。標識の添加は、1回のみ行っても、複数回行ってもよい。
添加する標識の量は、使用する標識や、容器に含まれる媒体の量、移行させる期間などにより変動し得るが、当業者であれば、ルーチンの実験で適切な添加量を見出すことができる。
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ、
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、シート化完了判定のための方法(以下、「シート化完了判定方法」と略す場合がある)に関する。
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ、
(5)標識の量もしくは増加量が複数の連続する測定においてほぼ一定になったとき、または、標識の量の経時的な変化率の絶対値が基準値以下となったときに、シート化培養を終了し、シート状細胞培養物を第1の容器から回収するステップ
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、移植用シート状細胞培養物の製造方法(以下、「製造方法」と略す場合がある)に関する。
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ、
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、細胞のシート形成能を評価する方法(以下、「シート形成能評価方法」と略す場合がある)に関する。
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ、
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、シート状細胞培養物の製造過程におけるシートの剥離を検出する方法(以下、「剥離検出方法」と略す場合がある)に関する。
(1)細胞間接着により細胞間の通過が阻害される標識、
(2)前記標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器、および
(3)前記半透過性部分を収容可能な液体不透過性の第2の容器
を含む、シート状細胞培養物の製造、シート状細胞培養物の品質評価、シート状細胞培養物のシート化完了の判定、細胞のシート形成能の評価、および/または、シート状細胞培養物の製造過程における剥離の検出のためのキットに関する。
(1)細胞間接着により細胞間の通過が阻害される標識、
(2)前記標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器、
(3)前記半透過性部分を収容可能な液体不透過性の第2の容器、および
(4)標識を検出する検出器
を備えた、シート状細胞培養物の製造、シート状細胞培養物の品質評価、シート状細胞培養物のシート化完了の判定、細胞のシート形成能の評価、および/または、シート状細胞培養物の製造過程における剥離の検出のためのシステムに関する。
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に、標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、単離シート状細胞培養物の品質評価のための方法(以下、「単離シート状細胞培養物の品質評価方法」と略す場合がある)に関する。
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に、標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、積層シート状細胞培養物の品質評価のための方法(以下、「積層シート状細胞培養物の品質評価方法」と略す場合がある)に関する。
ステップ(1)における、複数のシート状細胞培養物の積層は、本発明の品質評価方法と同様、まず第1の容器に細胞を播種し、半透過性部分を被覆するようにシート化させてから、別途作製した単離シート状細胞培養物を、シート化したシート状細胞培養物上に積層することにより達成しても、まず第1の容器に第1の単離シート状細胞培養物を半透過性部分を被覆するように配置してから、別途作製した第2の単離シート状細胞培養物を、第1の単離シート状細胞培養物に上に積層することにより達成してもよい。単離シート状細胞培養物は、単層のものであっても積層されたものであってもよく、第1の容器に積層した単離シート状細胞培養物上に、1または2以上の単離シート状細胞培養物をさらに積層してもよい。積層するシート状細胞培養物の枚数は特に限定されず、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10枚または11枚以上などであってよい。
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ、
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、シート状細胞培養物の細胞純度または細胞構成比を評価する方法(以下、「細胞純度評価方法」と略す場合がある)に関する。
実施例8が示すとおり、単位時間当たりの移行標識量は、シート状細胞培養物を構成する細胞の種類によって異なることが今回明らかとなった。したがって、細胞純度または細胞構成比が未知のシート状細胞培養物における移行標識量を検出し、これを同じ条件で測定した細胞純度または細胞構成比が既知のシート状細胞培養物における移行標識量と比較することにより、評価対象のシート状細胞培養物の細胞純度または細胞構成比を推定することや、細胞純度または細胞構成比の異常を検出することなどが可能である。
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識の量を検出するステップ、
(5)検出された移行標識量と基準値とを比較するステップ、
(6)比較結果に基づいてシート状細胞培養物の製造過程における異常を検出するステップ
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、シート状細胞培養物の製造過程における異常を検出する方法(以下、「異常検出方法」と略す場合がある)に関する。
ステップ(5)における基準値は、製造中のシート状細胞培養物の種々のパラメーターの異常、例えば、シート状細胞培養物の強度、シート化の程度、細胞密度、細胞のバイアビリティ、細胞の活力、細胞同士の接着状態などの異常に関連するものを含む。基準値の非限定例としては、例えば、シート化が完了した標準的なシート状細胞培養物における移行標識量(例えば、シート化が完了した複数のシート状細胞培養物における移行標識量の平均値等)、シート化開始から所定期間経過後の標準的なシート状細胞培養物における移行標識量(例えば、シート化開始から所定期間経過後の複数のシート状細胞培養物における移行標識量の平均値等)、シート化開始から所定期間経過後の標準的なシート状細胞培養物における移行標識量の時間に対する微分係数(例えば、シート化開始から所定期間経過後の複数のシート状細胞培養物における移行標識量の移行標識量の時間に対する微分係数の平均値等)、シート化開始後の所定期間内における移行標識の経時的な変化量、変化率(例えば、平均変化率等)、シート化開始後の異なる2時点間における移行標識量の変化量、変化率(例えば、平均変化率等)などが挙げられる。上記基準値は、例えば、実施例3〜6に記載の実験などにより適宜求めることができる。基準値は単一の数値であっても、数値範囲であってもよい。
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識の量を検出するステップ、
(5)検出された移行標識量と基準値とを比較するステップ、
(6)比較結果に基づいてシート状細胞培養物の製造過程を制御するステップ
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、シート状細胞培養物の製造方法(以下、「制御製造方法」と略す場合がある)に関する。
ステップ(6)においては、ステップ(5)の比較結果に基づいてシート状細胞培養物の製造過程を様々に制御する。例えば、ステップ(5)の比較結果に基づいて、本発明の異常検出方法のステップ(5)と同様にシート状細胞培養物の製造過程における異常またはその可能性の有無を検出し、異常またはその可能性が検出されない場合は製造を続行し、異常またはその可能性が検出された場合は製造を中止したり、製造を中断して異常を調査し、その解消のための措置を講じたりすることができる。異常解消のための措置の非限定例としては、例えば、異常が細胞密度の不足であれば、製造を中止し、より多くの細胞を播種してシート化をやり直すことなどが、異常が培地の異常であれば、培地を交換することなどが、異常が細胞の剥離であれば、製造を中止し、シート化をやり直すことなどが、異常がシート化の不良であれば、シート化期間を延長することや、製造を中止し、シート化をやり直すことなどが挙げられる。
図1に示すアルゴリズム(アルゴリズム1)においては、処理の開始(Start)後に、まず第1の容器に細胞を播種し(Plating)、該半透過性部分を被覆するようにシート化培養(Incubation 1)を開始する。所定の期間経過後、第1の移行標識量Xを検出し(Detection 1)、Xを第1の基準値(Reference value 1)と比較する。Xが第1の基準値より大きければ(「No」の場合)、細胞の播種に問題があった(例えば、細胞数の不足など)と判定し、播種をやり直す。播種のやり直しは、限定されずに、例えば、シート化培養中の細胞培養物を含む容器に追加の細胞を播種することにより行っても、シート化培養中の細胞培養物を酵素処理などにより単細胞懸濁液としてから、追加の細胞を加えることなどにより細胞数を調整した後、容器に播種することにより行っても、シート化培養中の細胞培養物を廃棄し、新たな細胞を播種することにより行ってもよい。シート化培養の比較的早期に移行標識量を検出することにより、細胞の異常をいち早く検出でき、そのままシート化培養を続けることによる時間のロスを回避することが可能となる。Xが第1の基準値以下であれば(「Yes」の場合)、シート化培養を継続する(Incubation 2)。所定の期間経過後、第2の移行標識量Yを検出し(Detection 2)、Yを第2の基準値(Reference value 2)と比較する。Yが第2の基準値より大きければ(「No」の場合)、シート化培養時間が不足していると判定し、所定期間シート化培養を行う。所定期間後に再度第2の移行標識量Yを検出し、これを第2の基準値と比較する。この処理をYが第2の基準値以下となるまで繰り返す。Yが第2の基準値以下であれば(「Yes」の場合)、シート化が完了したと判定して、外観検査を行う。外観検査で異常がなければ(「Yes」の場合)、シート状細胞培養物を培養基材から剥離し(Detachment)、処理を終了する(End)。外観検査で異常を認めたら(「No」の場合)、培地交換を行い(Medium replacement)、シート化培養を再開する。培地交換後のシート化培養でも外観検査で異常を認める場合は、さらなる培地交換を行うことなく、処理を終了してもよい。
(1)細胞間接着により細胞間の通過が阻害される標識、
(2)前記標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器、および
(3)前記半透過性部分を収容可能な液体不透過性の第2の容器
を含む、単離シート状細胞培養物の品質評価、積層シート状細胞培養物の品質評価、シート状細胞培養物の細胞純度もしくは細胞構成比の評価、シート状細胞培養物の製造過程における異常の検出、および/または、シート状細胞培養物の制御製造のためのキットに関する。
(1)細胞間接着により細胞間の通過が阻害される標識、
(2)前記標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器、
(3)前記半透過性部分を収容可能な液体不透過性の第2の容器、および
(4)標識を検出する検出器
を備えた、単離シート状細胞培養物の品質評価、積層シート状細胞培養物の品質評価、シート状細胞培養物の細胞純度もしくは細胞構成比の評価、シート状細胞培養物の製造過程における異常の検出、および/または、シート状細胞培養物の制御製造のためのシステムに関する。
第1の容器として孔径3μm、細孔密度8.0±2×105個/cm2(低密度)または2.0±0.2×105個/cm2(高密度)の半透明のPET製6ウェルカルチャーインサート(BD)を、第2の容器として無色透明のポリスチレン製6ウェルプレート(BD)を用いた。カルチャーインサートを20%ヒト血清を含むDMEM−F12培地(Life Technologies)が2.7ml入ったプレートウェルに挿入し、ヒト筋組織から定法により調製した骨格筋芽細胞を4.4×106個/カルチャーインサートの密度でプレートウェル内と同様の培地1.5mlに懸濁して播種した。37℃、5%CO2にて約17時間シート化培養を行った。シート化培養後、インサート内の培地を、50μg/mlのFITC標識デキストラン(SIGMA、平均分子量3000〜5000)を含むHBSS(+)溶液に、プレートウェル内の培地を、50μg/mlの非標識デキストラン(SIGMA、分子量〜6000)を含むHBSS(+)溶液にそれぞれ置換することにより標識を添加し、25℃で1時間インキュベートした。次いで、インサートを取り出し、プレート側のウェルに含まれるFITCの吸光度をプレートリーダーで読み取った(485nm/538nm)。結果を表1に示す。
第1の容器として孔径3μm、細孔密度2.0±0.2×105個/cm2の6ウェルカルチャーインサート(BD)を用い、標識添加後のインキュベーション時間を20分、6時間または23時間とした以外は、実施例1と同様の実験を行った。結果を表2に示す。
第1の容器として孔径3μm、細孔密度2.0±0.2×105個/cm2の6ウェルカルチャーインサート(BD)を用い、播種する細胞密度を4.4×106個/ウェル(Normal)、2.2×106個/ウェル(1/2 density)、8.8×105個/ウェル(1/5 density)または4.4×105個/ウェル(1/10 density)とし、標識添加後のインキュベーション時間を3時間とした以外は、実施例1と同様の実験を行った。インサートのみでの測定をControlとした。結果は、Controlを100とした相対蛍光単位(RFU)で示した。図1に示す結果から、FITC標識デキストランの移行量が、細胞密度が低くなるほど多くなることが分かる。したがって、本方法により、シート状細胞培養物の細胞密度をも評価することができる。
第1の容器として孔径3μm、細孔密度2.0±0.2×105個/cm2の6ウェルカルチャーインサート(BD)を用い、播種密度を2.2×106個/ウェルとした以外は、実施例1と同様に骨格筋芽細胞を播種し、シート化培養を行い、シート状細胞培養物を形成させた後、細胞のバイアビリティが低下する条件(室温保存:HBSS(+)、27℃にて24時間保管)または低下しない条件(冷蔵保存:HBSS(+)、約4℃(2〜8℃)にて24時間保管)に供した。次いで、実施例1と同様にFITC標識デキストランを添加し、2時間インキュベートした後、プレート側への移行量を測定した。インサートのみでの測定をControlとした。結果は、Controlを100とした相対蛍光単位(RFU)で示した。図2に示す結果から、FITC標識デキストランのプレート側への移行量が、細胞のバイアビリティが低くなるほど多くなることが分かる。したがって、本方法により、シート状細胞培養物を構成する細胞のバイアビリティをも評価することができる。
標識の第2の容器への移行量が、シート化の進行に伴いどのように変化するのかを検証するために以下の実験を行った。第1の容器として孔径3μm、細孔密度2.0±0.2×105個/cm2の6ウェルカルチャーインサート(BD)を用い、実施例1と同様に骨格筋芽細胞を4.4×106個/ウェルの密度で播種した。4個のウェルに同時に細胞を播種してシート化培養を行い、播種の3時間後、6時間後、21時間後および28時間後に、それぞれ異なるウェルに、実施例1と同様に標識を添加し、25℃で2時間インキュベートした後、プレート側のウェルに含まれるFITCの吸光度をプレートリーダーで読み取った(485nm/538nm)。結果は、インサートのみの測定を100とした相対蛍光単位(RFU)で示した。図3に示す結果から、RFU(すなわち、FITC標識デキストランのプレート側への移行量)が、シート化培養の時間経過とともに急速に低下し、その後一定のレベルで維持されることが分かる。したがって、RFUの急速な低下が止まり、ほぼ一定のレベルで維持されるようになったときに、シート化が完了したと判定することができる。したがって、本発明の方法により、従来は判定が困難であった、シート状細胞培養物のシート化の完了を判定することが可能となる。
本発明の方法によりシート形成の異常が検出できるかを検討するために、以下の実験を行った。第1の容器として孔径3μm、細孔密度2.0±0.2×105個/cm2の6ウェルカルチャーインサート(BD)を用い、シート化培養時間を21〜27時間とし、標識添加後のインキュベーション時間を2時間とした以外は、実施例1と同様にして、第2の容器への標識の移行量を測定した。また、標識移行実験と同時に、同じロットの細胞を、同じ密度で温度応答性培養容器(UpCell(R)、3.5cmディッシュ、CellSeed)に播種し、シート化培養を行い、その過程でシートの剥離が生じるかを観察した。細胞は、異なる5つのロットについて行った。図4に示す結果から、温度応答性培養容器でのシート化培養の過程で剥離が生じたロットと同ロットの細胞でカルチャーインサート上に作製したシート状細胞培養物における標識の移行量(Detached)が、剥離が生じなかったロットのもの(Normal)より顕著に多いことが分かる。シート化培養におけるシートの剥離は、シートを構成する細胞の活力や、シート形成能が不十分であることによるものと考えられることから、本発明の方法により、細胞のシート形成能を評価し、シート状細胞培養物製造への使用に適しているか否かを、実際にシート状細胞培養物を製造する前に判断することが可能となる。
本発明の方法により積層シート状細胞培養物の積層枚数が検出できるかを検討するために、以下の実験を行った。
第1の容器として孔径3μm、細孔密度2.0±0.2×105個/cm2の半透明のPET製24ウェルカルチャーインサート(BD)を、第2の容器として無色透明のポリスチレン製24ウェルプレート(BD)を用いた。
温度応答性培養容器(UpCell(R)、48穴マルチウェル、CellSeed)に、ヒト筋組織から定法により調製した骨格筋芽細胞を1.3×106個/ウェルの密度で播種し、20%ヒト血清を含むDMEM−F12培地(Life Technologies)中、37℃、5%CO2にてシート化培養を行った。形成されたシート状細胞培養物を、室温への温度処理で剥離し、HBSS+で洗浄後、第1の容器に移した。上記と同じ培地中、37℃、5%CO2で1時間培養して、シート状細胞培養物を容器に接着させ、さらに一晩培養した。積層シート状細胞培養物は、容器に接着させたシート状細胞培養物上に、形成されたシート状細胞培養物を載せ、一晩培養して作製した。培養後、インサート内の培地を、100μg/mlのFITC標識デキストラン(SIGMA、平均分子量3000〜5000)を含むHBSS(+)溶液に、プレートウェル内の培地を、100μg/mlの非標識デキストラン(SIGMA、分子量〜6000)を含むHBSS(+)溶液にそれぞれ置換することにより標識を添加し、室温で2時間インキュベートした。次いで、インサートを取り出し、プレート側のウェルに含まれるFITCの吸光度をプレートリーダーで読み取った(485nm/538nm)。結果を表4に示す。
本発明の方法により、シート状細胞培養物を構成する細胞の純度が検出できるかを検討するために、以下の実験を行った。
第1の容器として孔径3μm、細孔密度2.0±0.2×105個/cm2の半透明のPET製24ウェルカルチャーインサート(BD)を、第2の容器として無色透明のポリスチレン製24ウェルプレート(BD)を用いた。
ヒト筋組織から定法により調製した骨格筋芽細胞と、線維芽細胞(TIG-2M-30、ヒューマンサイエンス振興財団)とを混合し、骨格筋芽細胞のマーカーであるCD56陽性の細胞の比率が69%、32%または0%の検体を調製した。なお、CD56陽性細胞の比率は、PE標識抗CD56抗体(BD、555516)を用いたフローサイトメトリー法で測定した(BD、FACS Calibur)。それぞれの検体を7.93×104個/ウェルの密度で第1の容器に播種し、20%ヒト血清を含むDMEM−F12培地(Life Technologies)中、37℃、5%CO2にて6時間シート化培養を行った。培養後、実施例7と同様にしてプレート側のウェルに含まれるFITCの吸光度を測定した。結果を図9に示す。なお、図中のRFUは、シート状細胞培養物を含まないインサートを用いたコントロール実験における測定値を100とした相対蛍光単位を表す。前記結果から、骨格筋芽細胞の比率が高くなるにつれて、RFUが大きくなること、すなわち、骨格筋芽細胞の比率が高くなるほど、標識の移行量が増大し、線維芽細胞の比率が高くなるほど標識の移行量が減少すること、そして、シート状細胞培養物の標識透過性は、構成細胞の種類や構成比によって変化することが分かる。
Claims (9)
- (1)標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器に細胞を播種し、該半透過性部分を被膜するようにシート化するステップ、
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に、標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよい、積層シート状細胞培養物の積層枚数またはシート状細胞培養物の細胞純度の検出のための方法。 - (1)標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器に細胞を播種し、該半透過性部分を被膜するようにシート化するステップ、
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に、標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよく、
ステップ(4)により検出される標識の量もしくは増加量が複数の連続する測定においてほぼ一定になったとき、または、標識の量の経時的な変化率の絶対値が基準値以下となったときに、シート化が完了したと判定し、
ここで細胞が骨格筋芽細胞である、シート化完了判定の検出のための方法。 - (1)標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器に細胞を播種し、該半透過性部分を被膜するようにシート化培養するステップ、
(2)第1の容器、または、前記半透過性部分を介して第1の容器と液体連通し得る液体不透過性の第2の容器に、標識を添加するステップ、
(3)第1の容器と第2の容器とが前記半透過性部分を介して液体連通した状態で、標識を、第1の容器および第2の容器のうち、標識が添加されていない容器に、半透過性部分を介して移行させるステップ、
(4)前記標識が添加されていない容器に移行した標識を検出するステップ、
(5)標識の量もしくは増加量が複数の連続する測定においてほぼ一定になったとき、または、標識の量の経時的な変化率の絶対値が基準値以下となったときに、シート化培養を終了し、シート状細胞培養物を第1の容器から回収するステップ
を含み、標識が細胞間接着により細胞間の通過が阻害されるものであり、ステップ(2)は、ステップ(1)と同時、ステップ(1)より前またはステップ(1)より後に行ってもよく、
ここで細胞が骨格筋芽細胞である、移植用シート状細胞培養物の製造方法。 - 標識が、100〜1500000の分子量を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 標識が、蛍光標識、酵素標識、発光標識、放射性標識、磁気標識および比色標識からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 半透過性部分が、孔径約0.01μm〜約50.0μmの細孔を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 細胞が、筋芽細胞および間葉系幹細胞からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
- (1)細胞間接着により細胞間の通過が阻害される標識、
(2)前記標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器、および
(3)前記半透過性部分を収容可能な液体不透過性の第2の容器
を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法に用いるためのキット。 - (1)細胞間接着により細胞間の通過が阻害される標識、
(2)前記標識は通過するが、細胞は通過しない半透過性部分を有する第1の容器、
(3)前記半透過性部分を収容可能な液体不透過性の第2の容器、および
(4)標識を検出する検出器
を備えた、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法に用いるためのシステム。
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