JP6597743B2 - 車体下部構造 - Google Patents

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Description

本発明は車体下部構造、特に車体の床面の下方にヒートインシュレータを有する車体下部構造に関し、自動車等の車両の車体構造の技術分野に属する。
通常、車体前部にエンジンが搭載された車両においては、車室床面に設けられたトンネル内を通って車体前後方向に延びる排気管が配設される。そして、該排気管は、その内部を流れる高温の排気ガスにより、それ自体が熱源となり、排気管から放出される輻射熱によって車室内温度を上昇させたり、周辺に配置される機材に熱害を及ぼすなどの弊害の原因となる。
この問題に対しては、排気管の周囲に断熱材或いは遮熱材としてヒートインシュレータを配設することが通例である。特許文献1には、触媒コンバータ等の高温物体の上方を覆い、車両フロアやフューエルチューブ等への放熱を遮断しているものが開示されている。
これによれば、排気管は上方をヒートインシュレータで覆われ、該排気管からの輻射熱はヒートインシュレータによって地面側に反射されることになって、輻射熱の車室内側への伝達が抑制される。したがって、車室内温度の上昇や、ヒートインシュレータの外側に配置された、例えば、エアバッグ用コントロールユニットや燃料タンク等に対する熱害が抑制されることになる。そして、この特許文献1には、軽量化と剛性を確保するため、ヒートインシュレータの全面にエンボス加工等の凹凸加工を施すことが記載されている。
特開2000−136720号公報
しかし、例えば、排気管に設けられる排気シャッターバルブのアクチュエータのように、ヒートインシュレータの内側に機材が配設される場合、該機材は排気管からの輻射熱に直接曝されるとともに、前記ヒートインシュレータで反射された輻射熱も受けることになり、熱的に厳しい状態となる。特にこの機材が樹脂を用いたものである場合、熱による劣化や耐久性の低下等が問題となることが考えられる。
そこで、本発明は、車室床面のトンネルの内面に沿って配設されたヒートインシュレータを有する車体下部構造において、該ヒートインシュレータの外側に配置された熱害対策が必要な機材(以下、「熱害対策部品」と記す)への熱害を抑制しつつ、前記ヒートインシュレータの内側に配置された熱害対策部品への熱害を抑制することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車体下部構造は次のように構成したことを特徴とする。
本願の請求項1に記載の発明は、
車室床面の下方で前後方向に延び、トンネルの内側に沿って排気管を上方から覆う板材でなるヒートインシュレータが配設された車両の車体下部構造であって、
前記ヒートインシュレータには、前後方向に見て、凹凸加工が施されている部位と、凹凸加工が施されていない部位とが設けられ、
前記排気管に配置された触媒、及び、該触媒の近傍に配置された樹脂部品は、前記ヒートインシュレータの凹凸加工が施されている部位によって上方から覆われ、
車体下部には、さらに、熱害対策部品が備えられており、
該熱害対策部品は、前記ヒートインシュレータにおける凹凸加工が施されていない部位の外側に配設されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記樹脂部品は、ケーシングによって覆われた排気シャッターバルブであることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の発明において、
前記ヒートインシュレータにおける前記凹凸加工が施されていない部位には、ビードが設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、排気管を上方から覆うヒートインシュレータにおいて、凹凸加工率が高い部位では、他の部位に比べて、ヒートインシュレータの同一面積に対して輻射熱を実際に受ける面積が広く、吸熱量が多くなることから、輻射熱の反射率が小さくなって、反射する輻射熱は弱くなる。これにより、ヒートインシュレータの凹凸加工率が高い部位の内側に配置されている樹脂部品に対する熱の影響が低減され、劣化等の熱害が抑制される。
また、ヒートインシュレータにおける凹凸加工率が相対的に低い部位は、凹凸加工率が相対的に高い部位に比べて排気管からの輻射熱の反射率が大きく、したがって、ヒートインシュレータ自体の温度上昇が、凹凸加工率が相対的に高い部位に比べて少ない。したがって、ヒートインシュレータの放熱量が少なくなることから、その外側に配設された熱害対策部品がヒートインシュレータから受ける熱量は少なくなり、該部品に対する熱害対策が効果的に行われる。
請求項2に記載の発明によれば、前記樹脂部品を具体的に示したもので、該樹脂部品は、排気シャッターバルブであるので、排気シャッターバルブに対する熱害が抑制される。
請求項に記載の発明によれば、凹凸加工率が相対的に低い部位は、凹凸加工率が相対的に高い部位に比して剛性が低くなるが、凹凸加工比率が相対的に低い部位の特定部位にビードを設けることで、板厚を増すことなく、十分な剛性を確保することができる。
本発明の実施形態に係る車両の下部車体構造を示す底面図である。 図1におけるA−A断面図である。 本発明の実施形態に係る車両のヒートインシュレータ単体斜視図である。 図2におけるB−B断面図である。 図2におけるC−C断面図である。 図2におけるD−D断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両の下部車体構造の詳細を説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る車両は、エンジンルーム1とその後方に配置された車室2を備えている。エンジンルーム1と車室2とは、ダッシュパネル21によって仕切られている。
車室2には、ダッシュパネル21の下端部から車体後方に延びて車室床面を形成するフロントフロアパネル22と、フロントフロアパネル22の後方でその後端から上方に立ち上がるキックアップ部23と、キックアップ部23の上端から後方に延びるリアフロアパネル24が設けられている。
フロントフロアパネル22の下部には、車体前後方向に延びる左右一対のフロアフレーム25、25が配設されている。フロントフロアパネル22の車幅方向中央部には、下方に開放されて断面逆U字状に上方に突出するトンネル部26が、車体前後方向に延びて形成されている。トンネル部26の両側下縁部には、車体前後方向に延びる左右一対のトンネルメンバ27、27が備えられている。
なお、フロントフロアパネル22およびトンネル部26は、フロアアンダーカバー22a、22aおよびトンネルアンダーカバー26a類によって下方が覆われているが、図1および図2では、これらを取り外した状態を示している。
エンジンルーム1には、エンジンルーム1の左右両側部に沿って車体前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ11、11が配設されている。左右のサイドメンバ11、11の間には、エンジン3が配置されている。エンジン3の後壁面側には、排気管30が排気マニホールド31を介して接続されている。排気管30は、排気マニホールド31の後方にフレキシブルチューブ32が接続されるとともに、トンネル部26内に導入されて、トンネル部26に沿ってフロントフロアパネル22およびリアフロアパネル24の下方を車体前後方向に延設されている。
トンネル部26の内部の排気管30には、排気管30の管状部よりも大径で高温になるフロア触媒33が配設され、その後方には、プリサイレンサ34と、メインサイレンサ35と、テールパイプ36とが設けられている。
トンネル部26の内側には、下方に開放されて断面逆U字状に上方に突出するヒートインシュレータ40が、車体前後方向に延びるように設けられている。ヒートインシュレータ40の上面は、ダッシュパネル21およびトンネル部26の形状に沿って、前上がりに傾斜して形成されている。なお、本実施形態においては、車体前方側の前側ヒートインシュレータ41と、車体後方側の後側ヒートインシュレータ42とに分割されている。
前側ヒートインシュレータ41は、排気管30と、フロア触媒33と、プリサイレンサ34を上方から覆うように配置されている。一方、後側ヒートインシュレータ42は、前側ヒートインシュレータ41の後端部に上から重なるように連結されるとともに、キックアップ部23の後方まで延設されている。後側ヒートインシュレータ42は、プリサイレンサ34から車体後方に延びる排気管30を上方から覆うように配置されている。
図3に示すように、前側および後側ヒートインシュレータ41、42は、金属製の板材で形成されており、断面逆U字状のヒートインシュレータの本体部41a、42aと、その下端部から車体幅方向外側に延設された取り付けフランジ41b、42bとを有し、前記インシュレータ本体部41a、42aは、ダッシュパネル21の下部およびトンネル部26の上部に対応するように前上がり形状に傾斜している。
前側および後側ヒートインシュレータ41、42の取り付けフランジ41b、42bは、トンネルメンバ27、27に固定されている。このとき、前側および後側ヒートインシュレータ41、42は、トンネル部26の下方に所定の間隔を開けて配設され、トンネル部26と、前側および後側ヒートインシュレータ41、42との間には、隙間Sが形成されている。これにより、トンネル部26内の排気管30およびフロア触媒33から放熱される熱が車室内2に伝達されることが防止されている(図1、図2参照)。
ところで、図2および図4〜図6に示すように、前側および後側ヒートインシュレータ41、42の外側および内側には、排気管30およびフロア触媒33から放熱される熱による熱害を防止する必要がある熱害対策部品が備えられている。
具体的には、前側および後側ヒートインシュレータ41、42の外側に配置される熱害対策部品としては、トンネル部26の上面に配置されて、エアバッグモジュール(図示せず)の展開指示を制御するエアバッグコントロールユニット51と、キックアップ部23の後方かつリアフロアパネル24の下方に配置された燃料タンク52が備えられている。
一方、前側および後側ヒートインシュレータ41、42の内側に配置される熱害対策部品としては、フロア触媒33の後方に配置されるとともに、合成樹脂のケーシングによって覆われた排気シャッターバルブ53が備えられている。
ここで、本発明の特徴である前側および後側ヒートインシュレータ41、42について詳しく説明する。
図1および図2に示すように、本発明の実施形態における前側ヒートインシュレータ41の車体前方側においては、その内側の面に凹凸加工(以下、「エンボス加工」という)が施された部位Z1が設けられ、車体後方側においては、エンボス加工が施されていない部位Z2が設けられている。また、後側ヒートインシュレータ42は、全体にわたってエンボス加工が施されていない部位Z2で形成されている。
具体的には、図4に示すように、排気シャッターバルブ53が配置されている前側ヒートインシュレータ41の前方側の部位には、エンボス加工が施されている。一方、図5および図6に示すように、エアバッグコントロールユニット51が配置された後方側の部位および、燃料タンク52が配置された後側ヒートインシュレータ42には、エンボス加工が施されていない、エンボス加工が施されていない部位Z2となる。
本実施形態は、上記のように構成されており、図2、図4〜図6を用いてその作用を説明する。
ヒートインシュレータ40には、エンボス加工が施された部位Z1(以下、「エンボス加工ありの部位」と記す。)と、エンボス加工が施されていない部位Z2(以下、「エンボス加工なしの部位」と記す。)とがある。ヒートインシュレータ40のエンボス加工ありの部位Z1では、ヒートインシュレータ40の表面積が広がり、ヒートインシュレータ40自体の温度上昇が生じ、これによってヒートインシュレータ40の内部への輻射熱の反射が減ることとなる。
これに対して、ヒートインシュレータ40のエンボス加工なしの部位Z2では、ヒートインシュレータ40自体の温度上昇が少なく、ヒートインシュレータ40の内部への輻射熱の反射は大きくなる。また、ヒートインシュレータ40自体の温度上昇が少ないため、ヒートインシュレータ40の外部への放熱量は小さくなる。
したがって、ヒートインシュレータ40のエンボス加工の有無によって、ヒートインシュレータ40の内外への熱害の影響が異なり、本実施形態においては、前記車両のヒートインシュレータ40の内外に配置されている熱害対策部品51、52、53の配設位置に応じて、ヒートインシュレータ40のエンボス加工の有無が設定されている。
図4に示すように、熱害対策部品である排気シャッターバルブ53は、ヒートインシュレータ40の内側に設けられている。ヒートインシュレータ40の排気シャッターバルブ53が配置される部位では、ヒートインシュレータ40の内部にエンボス加工が施されている。
これにより、排気管30やフロア触媒33から放出される熱H1は、前側ヒートインシュレータ41のエンボス加工ありの部位Z1に吸熱されるため、輻射熱の反射率が小さくなって、反射する輻射熱H11は弱くなる。その結果、前側ヒートインシュレータ41の内側に配置されている排気シャッターバルブに対する熱の影響が低減され、劣化等の熱害が抑制される。なお、トンネル部26の下方には、トンネルアンダーカバー26aが配置されているが、排気シャッターバルブに対応する位置には、開口部26bが設けられているので、前側ヒートインシュレータ41から反射した輻射熱H11をトンネル部26内から地面側へ逃がすことができる。
図5に示すように、熱害対策部品であるエアバッグコントロールユニット51は、前側ヒートインシュレータ41の外側で、トンネル部26の車室内側に設けられている。前側ヒートインシュレータ41のエアバッグコントロールユニット51が配置される部位では、前側ヒートインシュレータ41の内部にエンボス加工は施されていない。
これにより、排気管30やフロア触媒33から放出される熱H2は、前側ヒートインシュレータ41のエンボス加工なしの部位Z2に吸熱されないため、輻射熱の反射率がエンボス加工ありの部位Z1に比べて大きく、したがって、前側ヒートインシュレータ41自体の温度上昇が、エンボス加工ありの部位Z1に比べて少ない。なお、トンネル部26の下方には、トンネルアンダーカバー26aが配置されているが、エアバッグコントロールユニット51に対応する位置には、開口部26bが設けられているので、前側ヒートインシュレータ41から反射した輻射熱H21をトンネル部26内から地面側へ逃がすことができる。
その結果、前側ヒートインシュレータ41の放熱量が少なくなることから、その外側に配設されたエアバッグコントロールユニット51が前側ヒートインシュレータ41から受ける熱量は少なくなり、エアバッグコントロールユニット51に対する熱害対策が効果的に行われる。
図6に示すように、熱害対策部品である燃料タンク52は、後側ヒートインシュレータ42の外側で、リアフロアパネル24の内側に設けられている。後側ヒートインシュレータは、その内部にエンボス加工は施されていない。
これにより、排気管30から放出される熱H3は、後側ヒートインシュレータ42(エンボス加工なしの部位Z2)に吸熱されないため、輻射熱の反射率が、前側ヒートインシュレータ41のエンボス加工ありの部位Z1に比べて大きく、後側ヒートインシュレータ42自体の温度上昇が、前側ヒートインシュレータ41のエンボス加工ありの部位Z1に比べて少ない。
その結果、後側ヒートインシュレータ42の放熱量が少なくなることから、その外側に配設された燃料タンク52が後側ヒートインシュレータ42から受ける熱量は少なくなり、燃料タンク52に対する熱害対策が効果的に行われる。
ところで、図3に示すように、本実施形態においては、エンボス加工が施されていない後側ヒートインシュレータ42の屈曲部には、皺状のビード部42c…42cが設けられている。
これにより、エンボス加工なしの部位Z2は、エンボス加工ありの部位Z1に比して剛性が低くなるが、エンボス加工が施されていない後側ヒートインシュレータ42の屈曲部に皺状のビード部42c…42cを設けることで、板厚を増すことなく、十分な剛性を確保することができる。
また、本実施形態においては、実施形態においては、図3に示すように、前側ヒートインシュレータ41には、本体部41aの前端から前上がりに傾斜する立ち上がり部41cが設けられ、立ち上がり部41cには、排気管30が導入されている。前側ヒートインシュレータ41にはまた、本体部41aの前端から前方に延びるとともに下方に凹むケーブル配索凹部41dが設けられ、ケーブル配索凹部41dには、チェンジケーブル6が挿通されている。なお、立ち上がり部41cに導入される排気管30と、ケーブル配索凹部41dの前端部41eとは、車体幅方向でオフセットした位置に配置されている。
したがって、立ち上がり部41cに導入される排気管30と、ケーブル配索凹部41dに挿通されているチェンジケーブル6とを離間させた状態で配置することができるので、チェンジケーブル6に対する、排気管30からの熱害を抑制することができる。
ここで、本願発明者は、ヒートインシュレータのエンボス加工の加工率によって、ヒートインシュレータの輻射熱の反射率(以下、「輻射率」という。)およびヒートインシュレータ自体の温度上昇の値が異なる熱的な効果を実験およびシミュレーションから確認したので説明する。
まず、エンボス加工の加工率による輻射率への寄与度を実験で確認した。なお、実験では、実施形態における前側ヒートインシュレータ41と同様のものを用いて、ヒートインシュレータのエンボス加工が施されている供試品と、エンボス加工が施されていない供試品とにおける、ヒートインシュレータ表面の輻射率を計測した。
輻射率の計測には、輻射率測定器を用い、この輻射率測定器の検出部を前述の2つの供試品の表面にそれぞれ押し当てて輻射率を計測した。なお、両供試品の計測点および計測回数は、ランダムな20点を計測し、その平均値をそれぞれの輻射率として算出した。
輻射率測定器では、輻射率測定器に備えられた赤外線照射源によって赤外線をヒートインシュレータ表面に照射し、ヒートインシュレータで反射された赤外線エネルギーを検出素子で検出する。そして、反射エネルギー検出器の出力から、ヒートインシュレータの放射率を演算する。ここで、ヒートインシュレータの反射率γと放射率εの関係式は、ε=1−γを用いる。
なお、周知のように、輻射率とは、物質の表面から赤外線エネルギーを輻射させる度合いを数値化したものである。なお、輻射率は、黒体を基準とした理想的な全輻射エネルギーと、物体が輻射するエネルギーとの比率で、理想的な黒体を1、完全反射体を0とする値で定義づけられている。
上記の実験によって得られた結果を、下記の表1に示す。
Figure 0006597743
この実験によると、エンボス加工が施されたヒートインシュレータでは、輻射率の平均値が0.37であった。また、エンボス加工が施されていないヒートインシュレータでは、輻射率の平均値が0.09であった。これによると、エンボス加工ありのヒートインシュレータと、エンボス加工なしのヒートインシュレータとでは、輻射率に約4倍の差があることが確認できた。
次に、エンボス加工の加工率による温度上昇への寄与度をシミュレーションで確認した。なお、解析モデルには、実施形態と同様の前側ヒートインシュレータ41において、エンボス加工ありおよびエンボス加工なしの2種類を用いた。
熱源は、実施形態のヒートインシュレータと、排気管およびフロア触媒との位置関係に対応させた位置に配置するとともに、熱源の温度には、運転時の排気管および触媒の温度を想定した500度を用いた。
エンボス加工ありおよびエンボス加工なしのヒートインシュレータにおける、熱源から放熱される輻射熱の影響を比較するため、熱源に500度を与えた後、両ヒートインシュレータの温度が収束した際の両ヒートインシュレータ表面の温度を算出した。
上記のシミュレーションによる解析結果を、下記の表2に示す。
Figure 0006597743
このシミュレーション結果によると、エンボス加工が施されたヒートインシュレータ(エンボスあり)では、ヒートインシュレータの温度は91度であった。またエンボス加工が施されていないヒートインシュレータでは、ヒートインシュレータ温度は88度であった。これによると、エンボス加工なしのヒートインシュレータは、エンボス加工ありのヒートインシュレータと比べて温度が低くなることが確認できた。
以上の実験結果およびシミュレーション結果より、エンボス加工が施されている部位は、エンボス加工が施されていない部位よりも輻射率および温度が高くなる結果が得られた。
以上のように、本発明によれば、車両のトンネル部下方にヒートインシュレータを備えた車両の車体の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
51 エアバッグコントロールユニット(熱害対策部品)
52 燃料タンク(熱害対策部品)
53 排気シャッターバルブ(樹脂部品)
22 フロントフロアパネル(車室床面)
30 排気管
26 トンネル部(トンネル)
40 ヒートインシュレータ
42c…42c ビード部(ビード)
Z1 エンボス加工ありの部位
Z2 エンボス加工なしの部位

Claims (3)

  1. 車室床面の下方で前後方向に延び、トンネルの内側に沿って排気管を上方から覆う板材でなるヒートインシュレータが配設された車両の車体下部構造であって、
    前記ヒートインシュレータには、前後方向に見て、凹凸加工が施されている部位と、凹凸加工が施されていない部位とが設けられ、
    前記排気管に配置された触媒、及び、該触媒の近傍に配置された樹脂部品は、前記ヒートインシュレータの凹凸加工が施されている部位によって上方から覆われ、
    車体下部には、さらに、熱害対策部品が備えられており、
    該熱害対策部品は、前記ヒートインシュレータにおける凹凸加工が施されていない部位の外側に配設されていることを特徴とする車体下部構造。
  2. 前記樹脂部品は、ケーシングによって覆われた排気シャッターバルブであることを特徴とする請求項1に記載の車体下部構造。
  3. 前記ヒートインシュレータにおける前記凹凸加工が施されていない部位には、ビードが設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車体下部構造。
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