JP6595360B2 - 超音波撮像装置および超音波撮像方法 - Google Patents

超音波撮像装置および超音波撮像方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波撮像装置において送信間合成を行うことによって、高画質な撮像を行う技術に関するものである。
超音波を用いた撮像装置は、超音波を対象物に送信し、対象物で反射したエコーを電気信号として受信し、受信信号を画像データとしてモニター上に表示することで構成される。超音波は、装置に備えられた超音波振動子(トランスデューサ)に電気信号を入力することで生成される。エコーは、超音波振動子によって受信されることで電気的な受信信号に変換される。撮像装置は、受信信号の強度を断層像や立体像として表示することで、撮像対象の内部構造を描写する。このような撮像技術は、生体の断層像を低侵襲で撮像する診断装置などとして、広く用いられている。
超音波撮像装置は、超音波振動子から超音波ビームを撮像領域に亘って走査し、それぞれの送信により生じたエコーを受信する。各送信で受信したエコーは、複数の超音波振動子により受信され、複数の受信信号に変換される。複数の受信信号は、受信焦点に応じて素子毎に設定された遅延時間によって遅延(整相)されたのち加算され、目的の撮像領域における焦点データへと変換される。更に、超音波撮像装置は、異なる送信でそれぞれ得られた、異なる撮像点についての焦点データを並べて配置することによって、対象物全体の画像データを作る。
また、ある撮像点に対して異なる複数の方向から超音波振動子が送信して得た焦点データを重ね合わせる合成処理を行うことにより、点像の高解像度化、不均質に対する頑健性などを付与することができる。このような合成処理は、高画質化撮像方法として、送信間開口合成法などと呼ばれる。開口合成法に関する先行特許としては、特許文献1が知られている。
特開平11−221214号公報
特許文献1に記載された開口合成法によって重ね合わせられる焦点データは、複数の異なる方向から同一撮像点に超音波を送信することによって得られたものであるため、送信時刻が異なる。このため、撮像対象に動きがある場合、重ね合わせる焦点データを得た複数の送信時刻において、撮像対象の撮像点とトランスデューサの空間的な位置関係が異なる。そのため、撮像対象に動きがない場合と同様に撮像点を設定した場合、同一の撮像点についての焦点データが得られないために、開口合成法によって正しく信号を重ね合わせることができず、高画質化効果が得られない。また、位置関係が大きく異なってしまう場合は、合成後に像のブレなどを起こすことでかえって画質を低下させる可能性がある。
本発明は、超音波撮像において、撮像対象に動きがある場合であっても、開口合成によって高画質化の効果を得ることを目的とする。
上記課題を解決するために、代表的な本発明の超音波撮像装置の一つは、複数の送信開口および1以上の受信領域を有する超音波探触子と、送信開口ごとに、撮像対象の撮像すべき範囲に向かって超音波を送信させる動作を行わせる送信部と、撮像対象からの超音波のエコーを受信した受信領域の出力に対して、整相処理を施して、前記撮像対象の所望の受信焦点についての受信信号を得る受信部と、異なる送信開口から送信された超音波のエコーを受信部が受信してそれぞれ得た、同一の受信焦点についての複数の受信信号を加算処理する合成部と、送信部の送信タイミングを設定する設定部とを有する。設定部は、撮像対象の撮像すべき範囲を複数の領域に分割し、同一の領域に対して、撮像対象の動きに応じて撮像対象における受信焦点の空間位置が所定の範囲内で一致するタイミングで、異なる複数の送信開口から順に超音波を送信させる。
本発明によれば、撮像対象に動きがある場合であっても、開口合成による画質改善効果が得られる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第一実施形態の超音波撮像装置の全体構成を示す図。 超音波探触子の超音波送受信面の概略構成を示す図。 第一実施形態の(a)送信開口の照射領域を示す説明図、(b)整相範囲と受信焦点を示す説明図、(c)合成後の受信焦点の範囲を示す説明図。 第一実施形態の超音波探触子の送信開口のグループと撮像すべき範囲の各領域との対応を示す説明図。 異なる心拍の同一時相t1のタイミングで送信開口から超音波を送信することを説明する図。 第一実施形態の撮像対象の動きを表す信号(心電信号)を説明する図。 第一実施形態の撮像対象の動きを表す信号(血流速度信号)を説明する図。 第一実施形態の心拍周期に複数時相t1〜t4を設定した例を示す説明図。 撮像すべき範囲に設定した受信走査線を示す説明図。 (a)〜(c)一次元に配列された送信開口に設定したグループのパターン(マップ)の例と、心拍周期に設定した時相との対応を示す図。 (a)二次元に配列した送信開口と、撮像すべき範囲との関係を示す説明図、(b)撮像すべき範囲の各領域と、送信開口との関係を示す説明図。 (a)、(b)二次元に配列された送信開口に設定したグループのパターン(マップ)の例と、心拍周期に設定した時相との対応を示す図。 (a)、(b)二次元に配列された送信開口に設定したグループのパターン(マップ)の例と、心拍周期に設定した時相との対応を示す図。 第二実施形態の超音波撮像装置の全体構成を示す図。 図14の超音波撮像装置の設定部と合成部の動作を示すフローチャート。 第二実施形態の送信開口とその整相範囲と整相範囲の合成との関係を示す説明図。
<<第一実施形態>>
第一実施形態の超音波撮像装置(超音波送受信装置)について図面を用いて説明する。図1は、第一実施形態の超音波撮像装置100の全体構成を示す図であり、図2は、超音波探触子108の超音波送受信面の概略構成(送信開口の配置例)を示す図である。図3は、第一実施形態の(a)送信開口の照射領域33を示す説明図、(b)整相範囲35と受信焦点を示す説明図、(c)合成後の受信焦点の範囲を示す説明図である。図4は、第一実施形態の超音波探触子108の送信開口のグループと撮像すべき範囲219の各領域との対応を示す説明図である。図5は、異なる心拍の同一時相t1のタイミングで送信開口110〜113等から超音波を送信することを説明する図である。
図1のように、超音波撮像装置100は、超音波探触子108と、送信部102と、受信部105と、設定部104と、合成部25とを有している。
超音波探触子108は、図2のように、複数の所定の方向へ超音波を照射する超音波振動子の領域である送信開口110〜113等と、1以上の受信領域130を有する。複数の送信開口110〜113等および受信領域130は、それぞれ1以上の超音波振動子(トランスデューサ)によって構成される。超音波振動子は、電気信号を音波へ、音波を電気信号へと変換する機能を持つ。図2の例では、受信領域130は、一以上の超音波振動子の集合であるチャネル109によって構成され、送信開口110〜113等は、複数のチャネル109によって構成されている。また、超音波振動子は、複数(P個)のチャネル109〜109に仮想的もしくは物理的に分割されている。各チャネル109〜109は、1つもしくは複数の超音波振動子によって構成されている。
なお、この構成に限らず、送信開口110〜113等がそれぞれ一つのチャネルによって構成されていてもよい。また、複数の送信開口110〜113等が、互いに重なりあっていてもよい。さらに、図2の超音波探触子は、一つのチャネル109が、送信および受信の両方を行う構成であるが、この構成に限らず、送信開口110〜113等と受信領域130のチャネルを分離してもよい。
送信部102は、送信開口110、111等ごとに、被検体の撮像対象20の撮像すべき範囲(撮像範囲)219に向かって超音波31を送信させる動作を行わせる。超音波31は、撮像対象20の所定の送信焦点に向かってフォーカス送信されてもよいし、図3(a)のように拡散送信されてもよい。これにより、送信開口ごとに、撮像すべき範囲219の照射領域33に超音波が照射される。
受信領域130は、撮像対象20からの超音波のエコーを受信し、電気的な受信信号を出力する。受信部105は、受信領域130の出力に対して整相処理を適用し、図3(b)のように照射領域33内に設定した整相範囲35の受信焦点(例えば52)についての受信信号(以下、焦点データ)を得る。合成部25は、図3(c)のように、同一の受信焦点52について、異なる送信開口(例えば、110、111)から異なる送信タイミングで送信された超音波のエコーから得た焦点データを、加算処理(送信間合成)する。例えば、送信開口110の位置に対応した整相範囲35−110と送信開口110の隣の送信開口111の位置に対応した整相範囲35−111とが重なる範囲135−nにおいて、画像を構築するための複数の点が集合した線である受信走査線241および画像を構築するための各点である受信焦点(以下、「撮像点」とも呼ぶ。)52が重なる。合成部25は135−nの範囲について,35−110と35−111それぞれの焦点データ同士を加算する。
このとき、設定部104は、撮像対象20の撮像範囲219を、図4のように複数の領域219−1〜219−4等に分割する。そして、設定部104は、同一の領域(例えば219−1)に対して、撮像対象20の動きに応じて撮像対象20における受信焦点52等の空間位置が所定の範囲内で一致するタイミング(例えば図5の時相t1)で、異なる複数の送信開口110〜113から、図5のように順に超音波を送信させる。なお、所定の範囲内で一致するタイミングには、完全に一致するタイミングのみならず、撮像対象の有する特徴的なゆらぎや,信号を検知する計測系の誤差等によって所定の範囲内でずれたタイミングも含まれる。
これにより、合成部25は、領域(例えば219−1)内の受信焦点52の空間位置が一致するタイミングで送信された超音波のエコーから得た焦点データを送信間で開口合成することができる。よって、撮像対象20に動きがあり、超音波の送信を繰り返している間に撮像対象20が動く場合であっても、撮像対象20の空間的位置が一致しているため、開口合成時に像ブレなどを起こすことなく、開口合成による高画質化の効果を得ることができる。
例えば、設定部104は、図1および図5のように、撮像対象20の周期的な動きに対応した信号12を受け取って、受け取った信号12に対して同一時相(例えばt1)となるタイミングで超音波の送信を行うよう指示する信号と、超音波の送信に用いる送信開口を指示する信号を送信部102に出力する。これにより、送信部102は、設定部140から指示された超音波探触子108の送信開口から、指示されたタイミングで、撮像範囲219の同一の領域219−1等に対して超音波を送信させる。
図6は、第一実施形態の撮像対象20の動きを表す信号(心電信号)を説明する図である。図7は、第一実施形態の撮像対象20の動きを表す信号(血流速度信号)を説明する図である。
撮像対象20の周期的な動きに対応した信号12は、心電信号や、血流速度を示す信号や、呼吸動を示す信号を用いることができる。具体的には例えば、図6のように、心電計(心電図モニタ)60によって得られた撮像対象20の心電信号(心電波形)61を信号12として用いることが可能である。また、例えば、図7のように、超音波ドプラー血流計(血流速度モニタ)70によって撮像対象20の持つ血管73の血流速度を測定し、得られた血流速度信号62を信号12として用いることができる。
同一時相のタイミングを判定する基準としては、信号周期を示す信号を検出して用いる。心電波形61の場合、例えばR波71を用いることができる。また、血流速度信号62の場合、拍動に同期した立上り時間72を用いることができる。
なお,R波71や立上り時間72の時刻は,撮像対象の有する特徴的なゆらぎや,信号を検知する計測系の誤差等により完全に周期的な信号とならないことがある。このような場合においても,複数の信号12を用いた開口合成をおこなうことで,ゆらぎや誤差の範囲内で一致したタイミング(すなわち所定の範囲内で一致するタイミング)で送信させたことに等しくなる。
なお、図4のように、撮像範囲219内の同一の領域(例えば219−1)に対して超音波を送信する複数の送信開口110〜113は、送信順に互いに隣り合っていることが望ましい。これにより、超音波31の照射領域33の広い範囲を互いに重ね合わせることができるため、重なり合う照射領域33内の受信焦点52の焦点データを開口合成することができる。
また、図8は、第一実施形態の心拍周期に複数時相t1〜t4を設定した例を示す説明図である。図9は、撮像範囲219に設定した受信走査線241を示す説明図である。図8のように、設定部104は、撮像対象20からの信号12の周期81−1〜81−4等に基づいて、同一の周期(例えば81−1)内に、複数の異なる時相t1、t2、t3、t4を設定することも可能である。この場合、異なる時相ごとに、異なる領域に対して異なる送信開口から順に超音波を送信させる。例えば、図4のように、時相t1では、撮像対象20の領域219−1に異なる4つの送信開口110〜113からそれぞれ超音波31を送信し、時相t2では、領域219−2に異なる4つの送信開口114〜117からそれぞれ超音波31を送信し、時相t3では領域219−3に4つの送信開口118〜121からそれぞれ超音波31を送信し、時相t4では領域219−4に送信開口122〜125からそれぞれ超音波31を送信する。このように、同一の周期内の異なる複数の時相から超音波を送信することにより、図9のように、撮像範囲219全体の受信走査線241についての受信焦点の焦点データ(すなわち画像)が得られるまでの時間を短縮することができる。
同一の周期内の複数の時相から超音波を送信する場合、複数の領域219−1〜219−4のうち隣接する領域(例えば領域219−1と219−2)には、複数の異なる時相t1〜t4のうち連続する時相(例えばt1とt2)のタイミングで、超音波31が送信されることが望ましい。その理由は、隣接する領域の境界付近においても、開口合成による解像度の向上の効果が得られからである。隣接する領域219−1と219−2との境界付近の受信走査線241上の受信焦点52の焦点データを合成部25が合成する場合に、時相t1で送信された超音波31のエコーで得られた焦点データと、時相t2で送信された超音波31のエコーで得られた焦点データとを合成するため、撮像対象20の動きによって受信焦点52の位置は完全には一致しないが、連続する時相t1とt2であるため、撮像対象20の体動による位置ずれ量は最小である。よって、隣接する領域の境界付近における受信焦点52の位置ずれ量を最小限に抑制しながら開口合成することができ、隣接する領域219−1と領域219−2との境界付近における解像度の乱れを抑制しながら、開口合成による解像度の向上の効果を得ることができる。
また、図10は、一次元に配列された送信開口に設定したグループのパターン(マップ)の例と、心拍周期に設定した時相との対応を示す図である。
設定部104は、例えば図10(a)〜(c)のように、信号12の周期81の長さに応じて、同一周期81内に設定する時相の数を定めてもよい。これにより、例えば、撮像対象20の信号12の周期81に応じて、開口合成を行うことができる。
また、設定部104は、同一の周期81内に設定した時相の数に応じて、撮像範囲219の領域219−1〜219−4のパターン(形状および配置)を設定する構成にしてもよい。具体的には、例えば、設定部104は、同一周期81内に設定する時相の数ごとに予め定めておいた、1以上の領域のパターン(領域パターン)を記憶するメモリ104aを有するように構成する。メモリ104aは、領域パターンを例えばマップとして記憶するがこれに限られない。設定部104は、同一の周期81内に設定した時相の数に基づいて、メモリ104aから対応する領域パターンを読み出して設定することができる。
例えば、設定部104は、複数の領域219−1〜219−4の形状に対応させて、超音波探触子108の複数の送信開口を、複数のグループに分割し、同一の領域(例えば219−1)には、その領域に対応するグループに含まれる複数の送信開口から同一時相で順に超音波31を送信させるように構成することが可能である。超音波探触子108の送信開口が一次元に配列された一次元アレイであり、信号12が心電信号61である場合の具体例を、図10(a)〜(c)に示す。一つの領域219−1〜219−4に送信する超音波31の数に対応する数の送信開口を含むグループ220−1〜220−6が、超音波探触子108に設定された複数のパターンが図10(a)〜(c)のように予め用意され、設定部104内のメモリ104aに格納されている。
図10(a)のパターンは、心電信号12の周期81が長く、同一周期81内に6つの時相t1〜t6が設定可能な場合のパターンである。送信開口110〜125を備える超音波探触子108に6つのグループ220−1〜220−6が設定され、各グループはそれぞれ3つの送信開口を含み、3心拍の期間で超音波探触子108の全ての送信開口110〜125から送信を完了し、グループ220−1〜220−6に対応する撮像対象20の領域219−1〜219−6の受信走査線241についての焦点データを取得する。
なお、グループ220−6には、1つの送信開口125が含まれているが、これは、超音波探触子108に各グループを設定した結果、余った送信開口125が1つのグループを構成していることを示す。この場合、時相t6−2と時相t6−3には、超音波31を送信する送信開口が存在しないため、超音波31の送信は行われない。
図10(b)のパターンは、心電信号12の周期が図10(a)よりも短く、同一周期81内に4つの時相t1〜t4が設定可能な場合のパターンである。超音波探触子108に4つのグループ220−1〜220−4が設定され、各グループは、4つの送信開口を含み、4心拍の期間で超音波探触子108の全ての送信開口110〜125から送信を完了し、グループ220−1〜220−4に対応する領域219−1〜219−4の全ての受信走査線241についての焦点データを取得する。
一方、図10(c)のパターンは、心電信号12の周期が図10(b)よりもさらに短く、同一周期81内に3つの時相t1〜t3が設定可能な場合のパターンである。超音波探触子108に3つのグループ220−1〜220−3が設定され、各グループは、6つの送信開口を含み、3心拍の期間で超音波探触子108の全ての送信開口110〜125から送信を完了し、グループ220−1〜220−3に対応する領域219−1〜219−3の全ての受信走査線241についての焦点データを取得する。
なお、図10(a)と同様に、グループ220−3には、4つの送信開口122〜125が含まれる。
なお、図10(b)のように、各周期内で送信する回数が一定である方が、送信を行えない待ち時間が発生しないため、撮像効率を上げられる。このように、設定部104は待ち時間が発生しないようなパターン図10(b)を自動的に選択してもよい。
また、図11は、(a)二次元に配列した送信開口と、撮像範囲219との関係を示す説明図、(b)撮像範囲219の各領域と、送信開口との関係を示す説明図である。図12と図13は、二次元に配列された送信開口に設定したグループのパターン(マップ)の例と、心拍周期に設定した時相との対応を示す図である。
図11(a)は、送信開口はx−y軸方向に二次元配置され、送信開口から三次元空間設定される撮像範囲219に向かって超音波が送信される関係を示す。図11(b)は、図11(a)のx−y軸断面を示し、4つに設定された撮像範囲219の、219−1に送信開口110〜113によって照射された超音波31−110等の位置関係を示す。
超音波探触子108の送信開口が、図11のように二次元に配列された二次元アレイである場合に、超音波探触子108に設定するグループ220−1等のパターンの例を図12(a)、(b)および図13(a)、(b)に示す。図12(a)のパターンは、同一周期81内に4つの時相t1〜t4が設定可能な場合のパターンである。16個の送信開口110〜125を備える超音波探触子108に4つのグループ220−1〜220−4が設定され、各グループはそれぞれ4つの送信開口を含み、4心拍の期間で超音波探触子108の全ての送信開口110〜125から超音波31の送信を完了し、図11(b)のようにグループ220−1〜220−4に対応する領域219−1〜219−4の焦点データを取得する。
図12(b)のパターンは、同一周期81内に5つの時相t1〜t5が設定可能な場合のパターンである。25個の送信開口110等を備える超音波探触子108に5つのグループ220−1〜220−5が設定され、各グループはそれぞれ5つの送信開口を含み、5心拍の期間で超音波探触子108の25個全ての送信開口110等から超音波31の送信を完了し、グループ220−1〜220−5に対応する領域219−1〜219−5の焦点データを取得する。
図13(a)のパターンは、同一周期81内に6つの時相t1〜t6が設定可能な場合のパターンである。24個の送信開口110等を備える超音波探触子108に6つのグループ220−1〜220−6が設定され、各グループはそれぞれ4つの送信開口を含み、4心拍の期間で超音波探触子108の24個全ての送信開口110等から超音波31の送信を完了し、グループ220−1〜220−6に対応する領域219−1〜219−6の焦点データを取得する。
図13(b)のパターンは、同一周期81内に8つの時相t1〜t8が設定可能な場合のパターンである。24個の送信開口110等を備える超音波探触子108に8つのグループ220−1〜220−8が設定され、各グループはそれぞれ3つの送信開口を含み、3心拍の期間で超音波探触子108の24個全ての送信開口110等から超音波31の送信を完了し、グループ220−1〜220−8に対応する領域219−1〜219−8の焦点データを取得する。
設定部104は、撮像対象20の動きに対応する信号12の周期を検出し、周期の長さに応じて、1周期内に設定する時相数を設定し、時相数に応じて、図10または図12〜図13のパターンの中から送信開口のグループのパターンを選択することができる。
設定部104は、グループ220−1内の複数の送信開口110、111、112等のうち、隣り合う送信開口の順に超音波を送信させることが望ましい。隣り合う送信開口の順に超音波を送信させることにより、超音波の照射領域を大きく重ねることが可能になり、送信のたびに重なり合う広い範囲で開口合成をすることが可能になるためである。
このように、第1の実施形態の超音波撮像装置を用いることにより、撮像対象に動きがある場合であっても、動きの影響を抑制して、開口合成による解像度の高い画像を得ることができる。例えば、生体の撮像において、自発的に動く臓器である心臓が撮像対象である場合はもちろん、その他の部位、頸動脈や肝臓のように心臓の拍動の影響を受けて動く部位を撮像対象とする場合にも、開口合成により解像度の高い画像を得ることができる。
<<第二実施形態>>
第二実施形態の超音波撮像装置の具体的な構成例について説明する。
<装置の全体構成>
図14は、第二実施形態の超音波撮像装置100の全体構成を示す図である。図14において、第一実施形態の図1の構成と同様の構成は、同じ符号を付している。超音波撮像装置100は、第1の実施形態と同様に、超音波探触子108と送信部102と受信部105と合成部25と設定部104とを備え、これらに加えて、第二実施形態では、制御部106と、ユーザインタフェース(UI)121と、送受切替部101と、画像処理部107と、表示部122と、を備えている。
制御部106は、超音波撮像装置100全体の動作を制御する。UI121は、超音波撮像装置100を使用するユーザからの指示、各種パラメータの入力等を受け付けるインタフェースである。送受切替部101は、超音波探触子108を超音波送信時には送信部102と接続し、超音波受信時には受信部105と接続するように、超音波探触子108の接続先を選択する切り替えを制御部106の制御下で行う。画像処理部107は、合成部25が開口合成した後の焦点データを用いて、超音波画像を生成する。表示部122は、超音波画像を表示する。
超音波探触子108は、所定の配列で一次元または二次元に配列された超音波振動子(トランスデューサ)を複数個備える。超音波探触子108は、超音波振動子が配置された面(超音波送受面)を撮像対象20に接触させて使用するのに適した外形に仕立てられている。
送信開口110等は、一つのチャネル109等と同じ大きさであってもよいし、図2のように複数のチャネルによって一つの送信開口を構成してもよい。以下の説明では、一つの送信開口110として、隣り合う複数(図2では4個)のチャネルを用いる例について説明する。なお複数の送信開口(110、111、112、113)は、一部が重なるように設定してもよい。
また、以下の説明ではチャネル109〜109の一つ一つを受信領域109として用いる。なお、2以上のチャネルを一つの受信領域109として用いることももちろん可能である。
<撮像範囲219>
超音波撮像装置100は、UI121からの指定もしくはUI121からの入力パラメータに基づいて自動的に撮像対象20の撮像範囲219を決定する。
<送信部102>
送信部102は、設定部104からの指示に従って、超音波探触子108の予め定めた送信開口(例えば110)を選択し、選択した送信開口110に超音波31を送信させる送信信号を生成する。具体的には、波形種類、遅延時間、振幅変調、重み付け等を決定し、それに応じた送信信号を生成する。送信部102は、生成した送信信号を、送信開口110を構成するチャネルの超音波振動子のそれぞれに受け渡し、送信開口110から、照射領域33に超音波31を例えば図3(a)のように送信させる。送信部102は、この動作を、後述する設定部104が設定したタイミングで、送信開口110〜113等にそれぞれ実行させる。
<受信部105>
送信開口110〜113等のいずれかから撮像範囲219に超音波31が送信されると、撮像範囲219ではエコーが生じる。超音波探触子108の受信開口(チャネル)109は、エコーを受信し、電気信号に変換する。受信部105は、図14に示すように、メモリ40と、遅延加算部21とを備えている。送信のたび得られた受信信号は、メモリ40に一旦格納される。遅延加算部21は、メモリ40から受信信号を読み出し、チャネルごとに所定の遅延値だけ遅延させた後、合算処理することにより、所定の撮像点52に焦点を結んだ焦点データを生成する(受信ビームフォーミング)。受信部105は、生成した焦点データを合成部25に受け渡す。受信ビームフォーミングには、超音波探触子108のすべてのチャネル109〜109の受信信号を用いてもよいし、所定の受信開口(アクティブチャネル)内のチャネルの受信信号のみを用いてもよい。
なお、制御部106は、図9のように撮像範囲219の予め定めた位置に複数の受信走査線241を設定する。また、制御部106は、受信部105に対して、送信時の送信開口110の位置に対応した所定の整相範囲35−110を図3(b)のように設定し、この整相範囲35に含まれる複数の受信走査線241上のすべての受信焦点52について、焦点データを生成させる。これにより、少なくとも隣接する送信開口111に対応した整相範囲35−111と、送信開口110に対応した整相範囲35−110と、が重なる範囲135−nにおいては、受信走査線241および撮像点52が重なるため、合成部25が焦点データを加算することができる。
<合成部25>
合成部25は、図3(c)のように、受け渡された同じ座標の複数の焦点データを加算することにより合成する。このとき、設定部104から設定された範囲に応じて合成する焦点データを選択する。図9のように、撮像範囲219のすべての領域の受信走査線241の合成後の焦点データがそろった後、合成後のデータは画像処理部107に受け渡され、画像処理部107は、表示用の画像データとして受け取ったデータを加工処理し、表示部122に受け渡し、表示部122に表示させる。
<設定部104>
設定部104は、撮像対象20の撮像範囲219を複数の領域に分割し、同一の領域に対して撮像対象20の動きに応じて撮像対象における受信焦点の空間位置が一致するタイミングで、複数の送信開口から順に超音波31を送信させる動作をする。これをソフトウエアで実現するために、設定部104は、メモリ104aとCPU(Central Processing Unit)104bとを有し、CPU104bがメモリ104aに予め格納されたプログラムを読み込んで実行することにより、図15のように動作する。なお、設定部104の動作の一部または全部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field−Programmable Gate Array)等のハードウエアにより実現することももちろん可能である。
図15および図16を用いて、設定部104と合成部25の動作を説明する。図15は、図14の超音波撮像装置の設定部と合成部の動作を示すフローチャートであり、図16は、第二実施形態の送信開口とその整相範囲と整相範囲の合成との関係を示す説明図である。ここでは、一例として、撮像対象20の心電信号61を信号12として用いる。メモリ104a内には、送信開口のグループ220のパターン(配置パターン)を定めるマップ(例えば、図10(a)〜(c)ならびに図12(a)、(b)および図13(a)、(b)のようなマップ)が、ユーザが入力可能な、1心拍周期81中の送信回数(時相数N)および1枚の画像の生成に用いる総心拍数Mの組み合わせごとに、予め格納されている。
まず、設定部104は、ユーザから撮像条件の入力を受け付けるための予め定めた入力画面を表示部122に表示させ、この入力画面上で、撮像パラメータを受け付ける(ステップ140)。具体的には、設定部104は、撮像範囲219、撮像深度D、1画像を構築するために用いる送信開口数S、画像更新(1枚の画像生成)までに用いる総心拍数M、ならびに、撮像に用いる超音波探触子108が一次元アレイか二次元アレイかの選択の入力を撮像パラメータとして受け付ける(ステップ140)。なお、撮像範囲219、撮像深度Dおよび送信開口数Sは、予め定めておいた値を用いてもよく、他の撮像条件に基づいて予め定めた演算方法によって設定部104が算出してもよい。また、超音波探触子108が、一次元アレイか二次元アレイかは、制御部106が超音波探触子108の種類の判別機能を有する場合には、制御部106から判別結果を設定部104が受け取ることにより把握してもよい。
設定部104は、撮像対象20の心電計60から心電信号12を受け取り、1心拍の周期Tを算出する(ステップ141)。設定部104は、算出した心拍の周期Tを予め定めておいた超音波を送信可能な最小時間間隔で除し、1心拍周期Tから1心拍中に送信可能な送信回数(時相数)である最大送信回数Nmaxを算出する(ステップ142)。具体的には例えば、ステップ140で受け付けた撮像深度がD[mm]、媒質の音速がC[mm/s]、予め定められた送受信号の受け渡し等の処理に要する時間がα[s]の場合、最大送信回数Nmax=T/(2*D/C+α)となる。
次に、設定部104は、ステップ140で受け付けた、1画像を構築するために用いる送信開口数Sと、画像更新(1枚の画像生成)までに用いる総心拍数Mを受け取り、1心拍中に送信する送信回数Nを、N=S/M(ただし、N≦Nmaxとする)により算出する。設定部104は、算出した送信回数Nと、Nmaxとを表示部122に表示する。ユーザは、表示されたNmaxの値を確認し、N≦Nmaxの制約下で、高画質を重視するなら1画像を構築するために用いる送信開口の数Sを大きくし、リアルタイム性を重視するならMを下げるなどの調整を行い、設定部104はこの調整を受け付ける。これにより、設定部104は、1心拍中に送信する送信回数Nと、画像更新(1枚の画像生成、画像化)までに用いる総心拍数Mを設定する(ステップ143)。
つぎに、設定部104は、送信回数(時相数)N、総心拍数M、ならびに、超音波探触子108が一次元アレイか二次元アレイか、に応じて、送信開口110等のグループ220−1等の配置パターン(マップ)を、メモリ104a内に格納されているマップの中から選択する(ステップ144)。
UI121を介してスキャン開始の指示を設定部104が受けたならば、設定部104は、i枚目(撮像画像番号i)の画像を生成するため、心電信号12の例えばR波を検出し、その時刻をt0とし、心拍数m、送信回数nをカウントし、時刻t0を基準として予め定めた時相tn-mのタイミングで、選択したマップにおいて時刻tn-mで超音波31を送信するよう定められている送信開口から超音波31を送信するように送信部102に指示する信号を出力する(ステップ145〜148)。具体的には例えば、図12(a)に示す、N=4、M=4のマップがステップ144で選択されている場合、設定部104は、1枚目の画像を生成するために、撮像画像番号i=1を設定し(ステップ145)、心電信号12の例えばR波を検出し、その時刻t0とし、スキャンを開始して心拍数m=1をカウントする(ステップ146)。設定部104は、送信回数n=1をカウントし(ステップ147)、ステップ144で選択されたマップの時相tn-m=t1-1において、時刻t1-1で超音波31送信するよう設定された送信開口110(グループ220−1)から超音波31を送信するよう送信部102に指示する(ステップ148)。これにより、送信部102は、超音波探触子108の送信開口110aから超音波31を送信させる。被検体からのエコーは、超音波探触子108の複数の受信領域109〜109により受信される。受信部105は、図3(b)、図16のように、送信開口110を中心に所定の整相範囲35−110を設定し、整相範囲35−110内の受信走査線上の受信焦点の焦点データを生成し、内蔵するメモリ40に心拍数m=1と対応させて格納する。メモリ40内には、送信開口ごとに、その送信開口からの送信で得られた焦点データを格納する領域が用意されている。
つぎに、設定部104は、送信回数nが上位N(=4)に達したか(n=Nであるか)を判定し(ステップ149)、達していない場合、送信回数nをインクリメントし(n=2)(ステップ150)、ステップ144で選択されたマップの時相tn-m=t2-1において、時刻t2-1で超音波31を送信するよう設定された送信開口114(グループ220−2)から超音波31を送信するよう送信部102に指示する(ステップ148)。同様に、設定部104は、時相t3-1では送信開口118(グループ220−3)、時相t4-1では送信開口122(グループ220−4)から超音波31を送信するよう送信部102に指示する。これにより、送信部102は指示されたタイミングで指示された送信開口から超音波31を送信させる。送信の都度、受信部105は、送信開口を中心に所定の整相範囲35の焦点データを生成し、メモリ40に心拍数m=1と対応させて格納する。
ステップ149において、送信回数nが上位N(=4)に達したならば、設定部104は、心拍数mが総心拍数Mに達したか(m≧Mであるか)を判定し(ステップ151)、達していない場合、心拍数mをインクリメントし(m=2)(ステップ152)、心電信号12の次のR波を検出したならば、その時刻をt0とし、送信回数n=1をカウントする(ステップ147)。そして、ステップ148〜150を繰り返す。これによりt1-2、t2-2、t3-2、t4-2のタイミングでそれぞれグループ220−1〜4の送信開口111、115、119、123から超音波31を送信するよう送信部102に指示し、受信部105は、その都度の所定の整相範囲35の焦点データをメモリ40に心拍数=2と対応させて格納する。この動作を、心拍数mが、総心拍数Mに達するまで繰り返す(ステップ151)。これにより、図16に示すように、心拍数mごとにその心拍において送信した送信開口に対応する整相範囲35の焦点データがメモリ40に心拍数mと対応して格納される。
心拍数mが総心拍数Mに達したならば、合成部25は、メモリ40に格納されている焦点データ(m=1〜M)を全て受け取り(ステップ154)、同一の受信焦点52の焦点データを加算し、開口合成する(ステップ155)。これにより、図16に示すように、合成部25は、撮像範囲219について1枚の画像データを生成する(ステップ156)。ステップ156で生成された画像データは、表示部122に画像として表示される。
このとき、同じグループ220−1等から対応する領域219−1等に送信される超音波は、同じ時相において送信されているため、撮像対象20の体動の影響を受けず、受信焦点は一致している。よって、体動による位置ずれの影響を受けず、焦点データを位置精度よく合成することができるため、開口合成による解像度向上の効果を得ることができる。また、隣接するグループ(例えば、220−1と220−2)は、連続する時相で送信されるため、その時相差は、1PRT(pulse−repetition−time)程度の時間となる。これは、心臓振動一周期に対しては非常に小さい時間であるため、撮像対象の全体の動きとしては無視できるほど非常に小さい。したがって、連続する時相で超音波の送信を行う隣接グループの境界における体動による位置ずれ量は最少であり、合成処理において像ブレを最小限にし、高画質化効果が得られる。
なお、図10(a)〜(c)ならびに図12(a)、(b)および図13(a)、(b)に示す各送信開口のグループ内で送信を行う順番は、図に示すものに限らない。前述したように、同じグループ220−1等から対応する領域219−1等に送信される超音波は、同じ時相において送信されているため、総心拍数Mに達する時間までにグループ220−1等内に配置されたすべての送信開口から送信が行われればよく、どの時相でどの送信開口から送信されても(すなわち、ひとつのグループ内で順に送信を行う送信開口の配置は,ランダムに配置されても)解像度向上の効果を得ることができる。また、グループの配置も同様である。
ただし、近い心拍のタイミングで得られる焦点データと合成させることで、より高画質化が可能となる場合は、各送信開口のグループ内で送信を行う順番は隣接させた方が有用である。例えば、順に行う送信開口の配置は時計回りなどがある。このような決まった配置の場合、隣接グループ間との開口合成のばらつきを避けるため、隣接グループ間で順に行う送信開口の配置は同一にするか、線対称、もしくは点対称の配置にしてもよい。また、グループの配置も同様である。
1枚の画像が生成されたならば、設定部104は、心拍数mをインクリメントし(m=m+1)、撮像画像番号iもインクリメントし(i=i+1)、次の画像を生成するため、ステップ147に戻る。そして、設定部104は、n=Nに達するまでステップ147〜150を繰り返して、時相t1-(m+1)、t2-(m+1)、t3-(m+1)、t4-(m+1)で送信を行い、それぞれの整相範囲35の焦点データを得て、メモリ40内の対応する送信開口用のメモリ領域の焦点データを上書きする。ステップ151において、現在の心拍数m+1は、総心拍数Mを超えているので、ステップ154に進み、合成部25は、受信部105のメモリ40に現状から焦点データを全て受け取り(ステップ154)、開口合成する(ステップ155)。これにより、今回の心拍数(m+1)で時相t1-(m+1)、t2-(m+1)、t3-(m+1)、t4-(m+1)で送信を行って得た焦点データと、それ以前の3回(=M−1回)の心拍数で得た焦点データとを合成して1枚の画像を生成する(ステップ156)。心拍数mをインクリメント(m=m+1)(ステップ157)するごとに行うことにより、1心拍ごとに、その心拍において送信した送信開口に対応する領域の焦点データに基づいて更新した画像を生成することができる。
なお、図15のフローでは、ステップ143で設定された送信開口数Sと総心拍数Mに基づいて送信開口のグループのパターン(マップ)をステップ144において選択する構成であったが、送信開口のグループのパターンを先にユーザが選択し、設定部104が、そのパターンに適応する送信開口数Sと総心拍数Mと時相数Nを決定し、N≦Nmaxを満たすかどうか判定する構成にすることも可能である。
なお、上述の説明では、隣接するグループ(例えば、220−1と220−2)の境界においても、同一の受信焦点については合成部25が合成を行う構成であったが、この構成に限られるものではなく、合成部25は、同じグループの送信開口からの送信で得られた焦点データだけを合成してもよい。また、隣接するグループ(例えば、220−1と220−2)の送信する時相が、連続している(例えば時相t1-mとt2-m)場合には、境界においても合成を行い、隣接するグループ(例えば、220−1と220−3)の送信する時相が連続していない(例えば時相t1-mとt3-m)場合には、境界において合成を行わないようにしてもよい。
図16では、設定部104がカウントした心拍数m毎の送信開口110〜117(送信開口118〜125は不図示)とその整相範囲35−110〜35−117(整相範囲35−118〜35−125は不図示)との対応、および、総心拍数M=4における整相範囲の合成である撮像範囲219を示している。
上述してきたように、第一および第二実施形態の超音波撮像装置によれば、撮像対象に動きがある場合であっても、撮像対象の空間的な位置関係を一致させることができるため、開口合成によって高画質化の効果を得ることができる。
12…信号、20…撮像対象、25…合成部、31…超音波、33…照射領域、35…整相範囲、100…超音波撮像装置、102…送信部、104…設定部、104a…メモリ、104b…CPU、105…受信部、108…超音波探触子、109…受信領域、110〜125…送信開口、219…撮像範囲、219−1〜219−4…領域、220−1〜220−4…グループ

Claims (7)

  1. 複数の送信開口と、1以上の受信領域とを有する超音波探触子と、
    前記送信開口から撮像対象の撮像すべき範囲に向かって超音波を送信させる動作を行わせる送信部と、
    前記撮像対象からの前記超音波のエコーを受信した前記受信領域の出力に対して、整相処理を施して、前記撮像対象の所望の受信焦点についての受信信号を得る受信部と、
    異なる前記送信開口から異なる送信タイミングで送信された前記超音波のエコーから前記受信部がそれぞれ得た、同一の前記受信焦点についての複数の前記受信信号を加算処理する合成部と、
    前記送信部に超音波の前記送信タイミングを設定する設定部と、を有し、
    前記設定部は、前記撮像対象の動きの同一の周期内に、前記周期の長さに応じた数で複数の時相を設置し、前記時相ごとに、前記撮像対象の前記撮像すべき範囲を分割した異なる領域に対して、前記撮像対象の動きに応じて前記撮像対象における前記受信焦点の空間位置が所定の範囲内で一致するタイミングで、異なる複数の前記送信開口から順に前記超音波を送信させ、
    前記設定部は、前記同一の周期内に設定した前記時相の数に応じて、前記撮像すべき範囲の前記領域のパターンを設定する、
    ことを特徴とする超音波撮像装置。
  2. 請求項1に記載の超音波撮像装置であって、前記設定部は、前記時相の数ごとに予め定めておいた、1以上の前記領域のパターンを記憶する記憶部を有し、前記同一の周期内に設定する前記時相の数に応じて、前記記憶部から対応する前記領域のパターンを読み出して設定する、
    ことを特徴とする超音波撮像装置。
  3. 請求項1に記載の超音波撮像装置であって、前記設定部は、前記複数の領域の形状に対応させて前記超音波探触子の複数の前記送信開口を複数のグループに分割し、同一の領域には、その領域に対応する前記グループに含まれる複数の前記送信開口から順に前記超音波を送信させる、
    ことを特徴とする超音波撮像装置。
  4. 請求項1に記載の超音波撮像装置であって、前記設定部が、前記同一の領域に対して超音波を送信させる前記複数の前記送信開口は、送信を行う順に互いに隣り合っており、隣り合う前記送信開口は、前記超音波の照射領域が一部重なり合っている、
    ことを特徴とする超音波撮像装置。
  5. 請求項1に記載の超音波撮像装置であって、前記設定部は、複数の前記領域のうち、少なくとも一つの方向において隣接する領域には、前記同一の周期内の前記複数の異なる時相のうち、連続する前記時相のタイミングで、前記超音波を送信させる、
    ことを特徴とする超音波撮像装置。
  6. 請求項1に記載の超音波撮像装置であって、前記撮像対象の周期的な動きに対応した信号は、心電波形を示す信号である、
    ことを特徴とする超音波撮像装置。
  7. 超音波探触子の送信開口から撮像対象の撮像すべき範囲に向かって超音波を送信するステップと、
    前記撮像対象からの前記超音波のエコーを前記超音波探触子の受信領域によって受信し、前記受信領域の出力に対して整相処理を施して、前記撮像対象の所望の受信焦点についての受信信号を得るステップと、
    異なる前記送信開口から異なる送信タイミングで送信された前記超音波のエコーから前記受信部がそれぞれ得た、同一の前記受信焦点についての複数の前記受信信号を加算処理するステップと、を有し、
    前記超音波を送信するステップは、前記撮像対象の動きの同一の周期内に、前記周期の長さに応じた数で複数の時相を設定し、前記時相ごとに、前記撮像対象の撮像すべき範囲を分割した複数の領域のうち異なる領域に対して、前記撮像対象の動きに応じて前記撮像対象における前記受信焦点の空間位置が所定の範囲内で一致するタイミングで、異なる複数の前記送信開口から順に前記超音波を送信し、
    前記撮像すべき範囲の前記領域のパターンは、前記同一の周期内に設置した時相の数に応じて設定される
    ことを特徴とする超音波撮像方法。
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