JP6585744B2 - 塗料用組成物、塗膜および塗料用組成物の製造方法 - Google Patents

塗料用組成物、塗膜および塗料用組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、塗料用造膜剤、塗料用組成物、塗膜および塗料用造膜剤の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、それ自体の増粘性が優れ、透明性および塗膜性能が優れた塗料用組成物を与える塗料用造膜剤およびその製造方法、該塗料用造膜剤が配合された塗料用組成物、ならびに該塗料用組成物で形成された塗膜に関する。
車両用ホイールなどに好適な被覆組成物として、コロイド状シリカ、オルガノアルコキシシランの部分加水分解縮合物、飽和エチレン性単量体からなる重合体、界面活性剤、およびグリコール誘導体を必須とする溶剤からなる被覆組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この被覆組成物は、粘度が低い。そのため、被覆組成物は、基材に塗布したとき、液だれが生じやすく、塗膜を厚くするためには重ね塗りを繰り返さなければならない。
特開昭64−69674号公報
そこで、被覆組成物の粘度を高めるために、被覆組成物に含まれるコロイド状シリカの含有率を高めたり、セルロース誘導体などの増粘剤を被覆組成物に添加したりすることが考えられる。しかしながら、いずれの場合でも、被覆組成物の透明性が低下したり、被覆組成物からなる塗膜の耐溶剤性、耐水性、耐薬品性および光沢保持率が低下したりするという欠点がある。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、それ自体が増粘性および透明性に優れ、耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などに優れた塗料用組成物を与える塗料用造膜剤およびその製造方法、上記塗料用造膜剤が配合された塗料用組成物、ならびに該塗料用組成物で形成された塗膜を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明には、以下の構成が主に含まれる。
本発明は、
(1)塗膜を形成するための塗料に用いられる塗料用造膜剤であり、線状(メタ)アクリル系ポリマーの樹脂粒子を含み、前記線状(メタ)アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸を含む(メタ)アクリル系モノマーを70質量%以上含むモノマー成分が重合したポリマーであり、
前記樹脂粒子は、粒子径が10μm〜5mmである、塗料用造膜剤。
(2)前記(メタ)アクリル系モノマーは、(メタ)アクリル酸またはメタクリル酸エステルを含む、(1)記載の塗料用造膜剤。
(3)前記メタクリル酸エステルは、式(I):
CH2=C(CH3)COOR1 (I)
(式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を示す)
で表されるメタクリル酸エステルである、(2)記載の塗料用造膜剤。
(4)前記モノマー成分は、(メタ)アクリル酸5〜50質量%および式(I)で表されるメタクリル酸エステル50〜95質量%を含む、(3)記載の塗料用造膜剤。
(5)前記樹脂粒子は、前記モノマー成分が懸濁重合された粒子である、(1)〜(4)のいずれかに記載の塗料用造膜剤。
(6)線状(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、10000〜1500000である、(1)〜(5)のいずれかに記載の塗料用造膜剤。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載の塗料用造膜剤と、コロイダルシリカと、オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物とを含む、塗料用組成物。
(8)前記オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物は、式(II):
2Si(OH)3 (II)
(式中、R2は、炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−(メタ)アクリルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基またはγ−クロロプロピル基を示す)
で表されるオルガノヒドロキシシランまたはその部分縮合物を含む、(7)記載の塗料用組成物。
(9)(7)または(8)記載の塗料用組成物が硬化された、塗膜。
(10)(メタ)アクリル酸を含む(メタ)アクリル系モノマーを70質量%以上含有するモノマー成分を懸濁重合して、粒子径が10μm〜5mmである線状(メタ)アクリル系ポリマーの樹脂粒子を作製する工程を含む、塗料用造膜剤の製造方法。
(11)前記(メタ)アクリル系モノマーは、(メタ)アクリル酸またはメタクリル酸エステルを含む、(10)記載の塗料用造膜剤の製造方法。
(12)前記メタクリル酸エステルは、式(I):
CH2=C(CH3)COOR1 (I)
(式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を示す)
で表されるメタクリル酸エステルである、(11)記載の塗料用造膜剤の製造方法。
(13)前記モノマー成分は、(メタ)アクリル酸5〜50質量%および式(I)で表されるメタクリル酸エステル50〜95質量%を含む、(12)記載の塗料用造膜剤の製造方法。
本発明の塗料用造膜剤は、それ自体が増粘性および透明性に優れ、耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などに優れた塗料用組成物を与えるという優れた効果を奏する。本発明の塗料用組成物は、上記塗料用造膜剤の使用によって高粘度化されていても、耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などに優れるという効果を奏する。
<塗料用造膜剤>
本発明の一実施形態の塗料用造膜剤は、塗膜を形成させるために塗料用組成物に用いられる造膜剤である。塗料用造膜剤は、線状(メタ)アクリル系ポリマーの樹脂粒子を含む。線状(メタ)アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸を含む(メタ)アクリル系モノマーを70質量%以上含むモノマー成分が重合したポリマーである。樹脂粒子は、粒子径が10μm〜5mmである。以下、それぞれについて説明する。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」または「メタクリル」を意味する。「線状(メタ)アクリル系ポリマー」における「線状」とは、ポリマーが実質的に架橋構造を有しないこと、より具体的には、モノマー成分における架橋性モノマーの含有量が5質量%以下であることを意味する。
本実施形態の塗料用造膜剤には、上記線状(メタ)アクリル系ポリマーが用いられているので、塗料用組成物における溶解性に優れ、耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などに優れた塗料用組成物を製造することができる。
線状(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分に含まれている(メタ)アクリル系モノマーの含有量は、塗料用組成物における塗料用造膜剤の溶解性を向上させるとともに、耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などに優れた塗料用組成物を製造する観点から、70質量%以上であればよく、80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、95質量%以上であることが特に好ましい。なお、線状(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分に含まれている(メタ)アクリル系モノマーの含有量の上限値は、100質量%であってもよい。
線状(メタ)アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸を含む(メタ)アクリル系モノマーを70質量%以上含有するモノマー成分を重合させることによって調製することができる。
(メタ)アクリル系モノマーは、増粘性および透明性が優れた塗料用造膜剤、ならびに耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などが優れた塗料用組成物を製造する観点から、(メタ)アクリル酸またはメタクリル酸エステルを含むことが好ましい。
メタクリル酸エステルは、増粘性および透明性が優れた塗料用造膜剤、ならびに耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などが優れた塗料用組成物を製造する観点から、式(I):
CH2=C(CH3)COOR1 (I)
(式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を示す)
で表されるメタクリル酸エステルを含むことが好ましい。
式(I)において、R1は、炭素数1〜10のアルキル基である。R1は、炭素数1〜8のアルキル基でることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましい。R1の具体例は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル、2−エチルヘキシルなどである。
式(I)で表されるメタクリル酸エステルの具体例は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどである。これらのメタクリル酸エステルは、併用されてもよい。これらのメタクリル酸エステルのなかでは、耐候性および耐熱性の観点から、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレートおよびtert−ブチルメタクリレートが好ましく、メチルメタクリレートおよびブチルメタクリレートがより好ましい。
モノマー成分は、増粘性および透明性に優れた塗料用造膜剤、および耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などが優れた塗料用組成物を製造する観点から、(メタ)アクリル酸5〜50質量%および式(I)で表されるメタクリル酸エステル50〜95質量%を含むことが好ましい。
耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などに優れた塗料用組成物を製造する観点から、モノマー成分における(メタ)アクリル酸の含有量は、50質量%以下であることが好ましく、45質量%以下であることがより好ましい。式(I)で表されるメタクリル酸エステルの含有量は、50質量%以上であることが好ましく、55質量%以上であることがより好ましい。また、塗料用組成物への塗料用造膜剤の溶解性を高める観点から、モノマー成分における(メタ)アクリル酸の含有量は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。式(I)で表されるメタクリル酸エステルの含有量は、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい。
なお、(メタ)アクリル系モノマーには、本実施形態の効果が阻害されない範囲内で、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、その他の(メタ)アクリル系モノマーが含まれてもよい。
なお、本明細書において、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびその他の(メタ)アクリル系モノマーは、いずれも非架橋性の単量体を意味する。
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどである。これらの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルは、併用されてもよい。
その他の(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、トセテセシル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。その他の(メタ)アクリル系モノマーは、併用されてもよい。
モノマー成分には、本実施形態の効果が阻害されない範囲内で、その他の単量体が含まれていてもよい。その他の単量体としては、例えば、スチレン、酢酸ビニルなどが挙げられる。これらのその他の単量体は、併用されてもよい。
モノマー成分におけるその他の単量体の含有量は、塗料用組成物における塗料用造膜剤の溶解性を向上させるとともに、耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などが優れた塗料用組成物を製造する観点から、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、15質量%以下であることがさらに好ましく、10質量%以下であることが特に好ましく、5質量%以下であることが特により好ましい。なお、線状(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分に含まれているその他の単量体の含有量の下限値は、0質量%であってもよい。
また、モノマー成分は、得られる(メタ)アクリル系ポリマーを線状とすることができる範囲内で、架橋性モノマーを含んでもよい。
架橋性モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートなどが挙げられる。これらの架橋性モノマーは、併用されてもよい。
モノマー成分における架橋性モノマーの含有量は、得られる(メタ)アクリル系ポリマーを線状とする観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下であり、モノマー成分が架橋性モノマーを含有しないことがさらに好ましい。
モノマー成分を重合させる際には、重合開始剤が用いられる。重合開始剤としては、例えば、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシケタールなどの過酸化物、アゾ系化合物、ジアゾ系化合物などが挙げられる。これらの重合開始剤は、併用されてもよい。
重合開始剤の量は、モノマー成分100質量部あたり、重合を充分に進行させる観点から、0.1質量部以上であることが好ましく、0.3質量部以上であることがより好ましく、0.5質量部以上であることがさらに好ましくい。重合開始剤の量は、モノマー成分100質量部あたり、重合反応の安全性を高める観点から、5質量部以下であることが好ましく、3質量部以下であることがより好ましく、2質量部以下であることがさらに好ましい。
線状(メタ)アクリル系ポリマーの樹脂粒子は、例えば、懸濁安定剤の存在下でモノマー成分を懸濁重合させることにより、調製することができる。
モノマー成分の懸濁重合は、例えば、モノマー成分と重合開始剤とを混合し、得られたモノマー溶液を、懸濁安定剤を含有する水などの媒体中に添加することによって行なうことができる。なお、モノマー成分を懸濁重合させる際には、必要により、媒体を攪拌することが好ましい。
懸濁安定剤は、通常、媒体に添加することができる。懸濁安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロースなどの高分子化合物、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウムなどのリン酸塩、ピロリン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウムなどのピロリン酸塩、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウムなどの水難溶性無機化合物などが挙げられる。これらのなかでは、懸濁安定剤は、懸濁安定性および取り扱いやすさの観点から、ポリビニルアルコールが好ましい。
懸濁安定剤の量は、媒体100質量部あたり、懸濁安定性を高める観点から、0.005質量部以上であることが好ましく、0.01質量部以上であることがより好ましい。懸濁安定剤の量は、媒体100質量部あたり、形成される樹脂粒子が所定の粒子径を有するようにする観点から、5質量部以下であることが好ましく、1質量部以下であることがより好ましい。
また、本実施形態においては、懸濁安定剤の助剤として、界面活性剤が適量用いられてもよい。界面活性剤としては、例えば、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどのノニオン性界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤は、併用されてもよい。
モノマー成分を重合させる際の重合温度、重合時間などの重合条件は、特に限定されない。通常、重合温度は、10〜100℃であることが好ましく、35〜95℃であることがより好ましい。重合時間は、30分間〜12時間であることが好ましく、45分間〜4時間であることがより好ましい。
以上のようにして、モノマー成分を重合することにより、線状(メタ)アクリル系ポリマーからなる樹脂粒子が得られる。得られた樹脂粒子は、通常、球状または楕円球状である。
本実施形態においては、モノマー成分を懸濁重合させることによって得られる線状(メタ)アクリル系ポリマーからなる樹脂粒子は、それ自体の透明性が優れるとともに、塗料用組成物における溶解性が優れ、耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などを維持しつつ塗料用組成物の増粘性を高めることができるという優れた性質を有する。
線状(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などを維持しつつ塗料用組成物の増粘性を高める観点から、10000以上であることが好ましく、30000以上であることがより好ましい。線状(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、塗料用組成物における溶解性を高め、均質な塗膜を形成する観点から、1500000以下であることが好ましく、1000000以下であることがより好ましい。線状(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定することができる。線状(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、重合開始剤の種類およびその添加量、連鎖移動剤の使用量などによって制御され得る。
樹脂粒子の粒子径の下限値は、線状(メタ)アクリル系ポリマーからなる樹脂粒子が形成されるのであればよく、特に限定されない。モノマー成分を水などの媒体中で懸濁重合させることによって得られる樹脂粒子は、通常、10μm以上の粒子径を有する。樹脂粒子の粒子径の下限値は、取り扱いやすさの観点から、50μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましい。また、樹脂粒子の粒子径の上限値は、塗料用組成物における分散安定性を高める観点から、5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましく、2mm以下であることがさらに好ましい。樹脂粒子の粒子径は、デジタルマイクロスコープなどを用いた画像解析法によって測定することができる。樹脂粒子の粒子径は、例えば、媒体の種類、懸濁安定剤の種類およびその量、攪拌条件などによって制御され得る。
以上のようにしてモノマー成分を懸濁重合することにより、線状(メタ)アクリル系ポリマーからなる樹脂粒子を含む反応混合物が得られる。得られた樹脂粒子は、例えば、濾過、乾燥などの手段により、反応混合物から回収することができる。
本実施形態の塗料用造膜剤は、上記樹脂粒子を含有するものであり、必要により、例えば、分散剤、レベリング剤、消泡剤、スリップ剤などの添加剤を含有させてもよい。添加剤の量は、その種類によって異なるので一概には決定することができないため、本実施形態の効果が阻害されない範囲内で、その種類などに応じて適宜調整することが好ましい。
以上のようにして得られる本実施形態の塗料用造膜剤は、増粘性および透明性が優れており、塗料用組成物に少量で配合するだけで当該塗料用組成物の粘度を高めるという優れた性質を有する。また、本実施形態の塗料用造膜剤は、耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などが優れた塗膜を与えるという優れた性質を有する。
さらに、本実施形態の塗料用造膜剤は、耐溶剤性、耐水性および耐薬品性にも優れていることから、無機系の水系塗料用組成物などに好適に使用することができる。好適な無機系の水系塗料用組成物としては、例えば、コロイダルシリカおよびオルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物を含有する水系塗料用組成物などが挙げられる。
また、本実施形態の塗料用造膜剤は、塗料用組成物に少量で配合するだけで当該塗料用組成物の粘度を高めるという優れた性質を有することから、塗料用増粘剤として使用することもできる。
<塗料用組成物>
本発明の一本実施形態の塗料用組成物は、上記塗料用造膜剤とコロイダルシリカとオルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物とを含む。
塗料用造膜剤の量は、本実施形態の塗料用組成物に含まれる固形分100質量部あたり、塗料用組成物の粘度を高める観点から、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましく、20質量部以上であることがさらに好ましい。塗料用造膜剤の量は、本実施形態の塗料用組成物に含まれる固形分100質量部あたり、塗料用組成物を用いて形成される塗膜の耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などを高める観点から、60質量部以下であることが好ましく、50質量部以下であることがより好ましく、45質量部以下であることがさらに好ましい。
コロイダルシリカは、コロイド状シリカとも称されており、高分子量無水ケイ酸を水および/または有機溶媒に分散させたシリカである。コロイダルシリカに使用される有機溶媒としては、例えば、メタノール、イソプロパノールなどのアルコール系有機溶媒、メチルイソブチルケトンなどのケトン系有機溶媒、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル系有機溶媒などが挙げられる。
コロイダルシリカは、本実施形態の塗料用組成物の保存安定性を高める観点から、非水性コロイダルシリカを含むことが好ましく、非水性コロイダルシリカを20質量%以上含むことがより好ましい。
コロイダルシリカに含まれるシリカ粒子の平均粒子径(動的光散乱法によって測定される平均粒子径)は、凝集を防止し、分散安定性を高める観点から、5nm以上であることが好ましく、6nm以上であることがより好ましい。シリカ粒子の平均粒子径は、本実施形態の塗料用組成物の透明性を高める観点から、150nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることがさらに好ましく、20nm以下であることが特に好ましい。
コロイダルシリカにおけるシリカ粒子の含有量は、特に限定されない。シリカ粒子の含有量は、通常、10〜50質量%程度であることが好ましく、20〜30質量%程度であることがより好ましい。また、本実施形態の塗料用組成物の保存安定性を高める観点から、コロイダルシリカは、酸性であることが好ましく、pHが2〜4であることがより好ましい。
コロイダルシリカは、例えば、高分子量無水ケイ酸を水に分散させた水系コロイド状シリカ、高分子量無水ケイ酸をアルコール系溶媒に分散させた非水系コロイド状シリカなどとして商業的に容易に入手することができる。
本実施形態の塗料用組成物に含まれる固形分中におけるコロイダルシリカの固形分の含有量は、本実施形態の塗料用組成物を用いて形成される塗膜の硬度を高める観点から、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましい。コロイダルシリカの固形分の含有量は、本実施形態の塗料用組成物を用いて形成される塗膜の耐衝撃性を高める観点から、60質量%以下であることが好ましく、55質量%以下であることがより好ましい。
オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物としては、例えば、式(II):
2Si(OH)3 (II)
(式中、R2は、炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−(メタ)アクリルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基またはγ−クロロプロピル基を示す)
で表されるオルガノヒドロキシシラン、上記オルガノヒドロキシシランの部分縮合物などが挙げられる。本実施形態の塗料用組成物を用いて形成される塗膜の耐溶剤性、耐水性、耐薬品性、光沢保持率などを高める観点から、オルガノヒドロキシシランは、メチルトリヒドロキシシランが80質量%以上含むことが好ましい。
オルガノヒドロキシシランまたはその部分縮合物は、例えば、式(III):
2Si(OR33 (III)
(式中、R2は、上記と同じであり、R3は、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を示す)
で表されるオルガノアルコキシシランを酸性のコロイダルシリカ中で加水分解させることによって得ることができる。
オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物の中では、本実施形態の塗料用組成物を用いて形成される塗膜の硬度を高める観点から、式(II)において、R2が炭素数1〜3のアルキル基であるオルガノヒドロキシシランであることが好ましく、メチルトリヒドロキシシランであることがより好ましい。なお、オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物の中には、本実施形態の効果が阻害されない範囲内でオルガノアルコキシシランが含まれてもよい。
本実施形態の塗料用組成物に含まれる固形分におけるオルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物の固形分の含有量は、塗料用組成物を用いて形成される塗膜の密着性を高める観点から、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましい。オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物の固形分の含有量は、本実施形態の塗料用組成物を用いて形成される塗膜の耐衝撃性を高める観点から、80質量%以下であることが好ましく、70質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態の塗料用組成物には、溶媒が含まれてもよい。溶媒は、塗工性および塗料用造膜剤の溶解性を高める観点から、5〜10質量%の有機溶媒であることが好ましい。なお、水は、水性コロイダルシリカに由来の水であってもよく、あるいは別に添加された水であってもよい。
有機溶媒としては、例えば、1価アルコール、多価アルコール、多価アルコールのモノエーテル、ケトンなどが挙げられる。有機溶媒は、併用されてもよい。
1価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールなどが挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールなどが挙げられる。多価アルコールのモノエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。ケトンとしては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
有機溶媒における1価アルコールの含有量は、本実施形態の塗料用組成物の乾燥速度を高める観点から、40質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。有機溶媒における1価アルコールの含有量は、保存安定性を高める観点から、90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましい。有機溶媒における多価アルコールの含有量は、本実施形態の塗料用組成物の保存安定性を高める観点から、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。有機溶媒における多価アルコールの含有量は、乾燥速度を高めるとともに形成される塗膜の膜厚の調整を容易にする観点から、40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。また、有機溶媒における多価アルコールのモノエーテルおよびケトンの合計含有量は、均一な塗膜を形成する観点から、30質量%以下であることが好ましい。
本実施形態の塗料用組成物における溶媒の含有量は、本実施形態の塗料用組成物の保存安定性を高める観点から、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。塗料用組成物における溶媒の含有量は、塗料用組成物の塗工性を高める観点から、85質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましい。したがって、本実施形態の塗料用組成物における固形分の含有量は、塗料用組成物の塗工性を高める観点から、15質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。塗料用組成物における固形分の含有量は、塗料用組成物の保存安定性を高める観点から、60質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましい。なお、上記固形分は、塗料用造膜剤、コロイダルシリカ、オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物などに含まれている固形分を意味する。
本実施形態の塗料用組成物には、例えば、セルロース誘導体、ポリエチレンワックスなどの添加剤が含まれてもよい。これらの添加剤の塗料用組成物における含有量は、その種類などによって異なるので一概には決定することができない。そのため、含有量は、本実施形態の効果が阻害されない範囲内で、種類などに応じて適宜調整され得る。
以上のようにして構成される本実施形態の塗料用組成物は、上記塗料用造膜剤を含んでいる。そのため、塗料用組成物は、従来の粘度が低い被覆組成物のように基材に塗布したときに液だれが生じやすいという欠点や、塗膜を厚くするためには重ね塗りを繰り返さなければならないという欠点を解決し得る。
本実施形態の塗料用組成物は、例えば、金属、スレート、本実施形態の塗料用組成物との密着性が優れている各種樹脂、ガラス、紙などの材料からなる基材に好適に適用することができる。
本実施形態の塗料用組成物を基材に適用する方法は、特に限定されない。本実施形態の塗料用組成物を基材に適用する方法としては、例えば、ディップコート法、ロールコーター法、フローコーター法、スプレーコーター法、刷毛塗り法などが挙げられる。
本実施形態の塗料用組成物は、硬化されることにより、塗膜を形成する。塗料用組成物は、1回塗布するだけで従来の粘度が低い無機系被覆組成物よりも塗膜の膜厚を格段に大きくすることができるので、塗工性が優れている。本実施形態の塗料用組成物を基材に塗布することによって形成される塗膜の膜厚は、その用途などによって異なるので一概には決定することができない。塗膜の膜厚は、通常、10〜100μm程度である。
なお、本実施形態の塗料用組成物を用いて形成された乾燥後の塗膜における各成分の固形分量は、本実施形態の塗料用組成物に含まれている各成分の固形分量に組成に対応する。
本実施形態の塗料用組成物は、そのままの状態で用いられてもよく、例えば、各種顔料、染料などの着色剤、マイカ、タルク、ウィスカーなどの無機充填剤、アルミニウムペースト、やステンレスペーストなどの金属系充填剤などの充填剤などが適量で配合されることにより、塗料として用いられてもよい。
本実施形態の塗料用組成物が配合された塗料は、例えば、外装用パネルや内装用パネルなどの建材などに好適に使用することができる。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。本発明はこれら実施例に限定されない。
(製造例1)
冷却管、攪拌機、温度計および滴下ロートを備えた200mL容の4つ口丸底フラスコ内に、0.04%ポリビニルアルコール〔日本合成化学工業(株)製、商品名:ゴーセノール(登録商標)GH20〕水溶液80gを添加して75℃に加熱した。
一方、ビーカー内にモノマーとしてメチルメタクリレート8g、ブチルメタクリレート8g、メタクリル酸1gおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレート3gを添加し、充分に混合した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル0.2gをこのビーカー内に添加して溶解させて重合開始剤を含有するモノマー溶液を得た。
上記フラスコ内のポリビニルアルコール水溶液の液温を75℃に調節しながら滴下ロートから上記で得られたモノマー溶液をフラスコ内に添加し、攪拌しながら1時間懸濁重合を行なった。
得られたビーズ状の樹脂粒子Aを濾過により回収し、イオン交換水で充分に洗浄した後、機内温度が60℃の乾燥機で乾燥させてビーズ状の樹脂粒子19gを得た。得られた樹脂粒子を構成している樹脂の重量平均分子量は520000であり、樹脂粒子の粒子径は0.1〜1mmの範囲内にあった。この樹脂粒子を塗料用造膜剤Aとして用いた。
なお、各製造例において、樹脂粒子を構成している樹脂の重量平均分子量および粒子径は、以下の方法によって測定したときの値である。
〔樹脂の重量平均分子量の測定方法〕
重量平均分子量の測定装置として、オンラインデカッサ〔東ソー(株)製、品番:SD8022〕、デュアルポンプ〔東ソー(株)製、品番:DP-8020〕、カラムオーブン〔東ソー(株)製、品番:CO-8020〕および示差屈折計〔東ソー(株)製、品番:RI-8020〕からなる高速GPC装置に、GPCカラム〔東ソー(株)製、品番:G1000HXL〕1本、GPCカラム〔東ソー(株)製、品番:G2000HXL〕1本、GPCカラム〔東ソー(株)製、品番:G3000HXL〕1本およびGPCカラム〔東ソー(株)製、品番:G5000HXL〕1本を用い、流量1.0mL/min、溶出溶媒としてテトラヒドロフランを用い、カラム温度を40℃に調整して単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、樹脂粒子を構成している樹脂の重量平均分子量を測定した。
〔樹脂粒子の粒子径の測定方法〕
デジタルマイクロスコープ〔(株)ナカデン製、型番:MX−1200〕にて樹脂粒子を観察し、最大粒子と最小粒子の粒子径を測定した。
(製造例2〜5)
製造例1において、モノマーの組成を表1に示すように変更し、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルの量を0.6gに変更したこと以外は、製造例1と同様にしてビーズ状の樹脂粒子を調製し、得られた樹脂粒子を塗料用造膜剤として用いた。得られた樹脂粒子を構成している樹脂の重量平均分子量を製造例1と同様にして測定した。結果を表1に併記する。
なお、表1中の各略号は、以下のことを意味する。
MMA:メチルメタクリレート
BMA:ブチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
St:スチレン
ADVN:2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル(重合開始剤)
Figure 0006585744
(製造例6)
製造例1において、重合開始剤としてジラウロイルパーオキサイド〔(株)日油製、商品名:パーロイルL〕0.2gを用いたこと以外は、製造例1と同様にしてビーズ状の樹脂粒子19gを得た。得られた樹脂粒子を構成している樹脂の重量平均分子量は590000であり、樹脂粒子の粒子径は0.1〜1.0mmの範囲内にあった。この樹脂粒子を塗料用造膜剤Fとして用いた。
(調製例1)
冷却管、攪拌機および温度計を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコ内に、イソプロパノールで分散させたオルガノシリカゾル溶液(オルガノシリカの濃度:30質量%)45gおよびイオン交換水22gを添加し、充分に撹拌し、アンモニア水でpHを4に調節した後、得られた混合溶液にメチルトリメトキシシラン100gを添加し、室温で1時間程度撹拌し、次いで攪拌しながら約1時間で80℃の温度に加熱することにより、シラン縮合物Aを得た。
得られたシラン縮合物Aのフォードカップ用いて測定した粘度A(23℃)は8秒、BM型回転粘度計を用いて測定した粘度B(23℃)は7mPa・s、ガラス電極pH計を用いて測定したpH(23℃)は4、固形分含量は31質量%であった。
(調製例2)
冷却管、攪拌機および温度計を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコ内に、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル100g、1規定塩酸5gおよびイオン交換水60gを添加して充分に撹拌した。
得られた混合溶液に、テトラエトキシシラン100gを添加し、室温で1時間程度撹拌した後、攪拌しながら20〜30℃の温度に調整し、8時間静置することにより、シラン縮合物Bを得た。
得られたシラン縮合物Bのフォードカップ用いて測定した粘度A(23℃)は7秒、BM型回転粘度計を用いて測定した粘度B(23℃)は6mPa・s、ガラス電極pH計を用いて測定したpH(23℃)は2、固形分含量は29質量%であった。
(実施例1)
冷却管、攪拌機および温度計を備えた100mL容の3つ口丸底フラスコ内に、塗料用造膜剤A11g、シラン縮合物A67gおよびシクロヘキサノン13gを添加した後、フラスコ内の内容物を80〜90℃の温度に加熱し、1時間攪拌し、各成分を充分に溶解させることにより、塗料用組成物Aを得た。
得られた塗料用組成物Aのフォードカップを用いて測定した粘度A(23℃)は600秒以上、BM型回転粘度計を用いて測定した粘度B(23℃)は26000mPa・s、固形分含量は31質量%であった。
(実施例2〜6および参考例3
実施例1において、フラスコ内に添加した成分を表2に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして塗料用組成物を得た。
各実施例および参考例3で得られた塗料用組成物の物性として、目視による外観、フォードカップを用いて測定した粘度A(23℃)、BM型回転粘度計を用いて測定した粘度B(23℃)および固形分含量を調べた。結果を表2に併記する。
なお、表2中の各略号は、以下のことを意味する。
CN:シクロヘキサノン
EGMBE:エチレングリコールモノn−ブチルエーテル
表2中の「塗料用造膜剤」の欄に記載の記号は、各製造例で得られた塗料用造膜剤の記号、「シラン縮合物」の欄に記載の記号は、各調製例で得られたシラン縮合物の記号をそれぞれ意味する。また、調製例1〜2で得られたシラン縮合物の粘度Aおよび粘度Bを参考例1〜2に示す。
Figure 0006585744
表2に示された結果から、各実施例で得られた塗料用組成物は、各製造例で得られた塗料用造膜剤および各調製例で得られたシラン縮合物AまたはBが配合されているので、透明性を維持しつつ、シラン縮合物AまたはBの粘度を顕著に向上させることができることがわかった。
(比較製造例1)
冷却管、攪拌機、温度計および窒素ガス吹き込み管を備えた200mL容の4つ口丸底フラスコ内に、メチルメタクリレート16g、ブチルメタクリレート16g、メタクリル酸2g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート6gおよびエチレングリコールモノn−ブチルエーテル60gを添加し、混合しながら重合開始剤としてα,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.1gをこのフラスコ内に添加し、窒素ガス雰囲気下にて90℃で重合させ、アクリル樹脂溶液a100gを得た。得られたアクリル樹脂溶液aは、室温で液状を呈するものであり、粒子状を有するものではなかった。
得られたアクリル樹脂溶液aに含まれているアクリル樹脂の重量平均分子量を製造例1と同様にして測定したところ、重量平均分子量は84000であった。また、BM型回転粘度計を用いて測定したアクリル樹脂溶液aの粘度B(23℃)は40000mPa・sであり、固形分含量は40質量%であった。
(比較製造例2)
比較製造例1において、モノマーの組成を表3に示すように変更したこと以外は、比較製造例1と同様にしてアクリル樹脂溶液bを得た。得られたアクリル樹脂溶液bは、室温で液状を呈するものであり、粒子状を有するものではなかった。
得られたアクリル樹脂溶液bに含まれているアクリル樹脂の重量平均分子量および粘度Bを比較製造例1と同様にして測定した。その結果を表3に併記する。
なお、表3中の各略号は、以下のことを意味する。
MMA:メチルメタクリレート
BMA:ブチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
Figure 0006585744
(比較製造例3)
冷却管、攪拌機、温度計および窒素ガス吹き込み管を備えた200mL容の4つ口丸底フラスコ内に、メチルメタクリレート20g、ブチルメタクリレート20g、メタクリル酸2.5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7.5gおよびトルエン50gを添加し、混合しながら重合開始剤としてα,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.12gをこのフラスコ内に添加し、窒素ガス雰囲気下にて90℃で重合させ、アクリル樹脂溶液(以下、樹脂溶液cという)100gを得た。得られた樹脂溶液cは、室温で流動性がほとんどなく、粒子状を有するものではなかった。
得られた樹脂溶液cに含まれているアクリル樹脂の重量平均分子量を製造例1と同様にして測定したところ、重量平均分子量は92000であった。また、BM型回転粘度計を用いて樹脂溶液cの粘度B(23℃)を測定しようとしたが、樹脂溶液は流動性がほとんどないため、粘度Bを測定することができなかった。なお、樹脂溶液cにおける固形分含量は、50質量%であった。
(比較例1)
実施例1において、樹脂粒子Aを使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして塗料用組成物を調製した。
(比較例2〜4)
実施例1において、フラスコ内に添加した成分を表4に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして塗料用組成物を得た。
各比較例で得られた塗料用組成物の物性として、目視による外観、フォードカップ用いて測定した粘度A(23℃)、BM回転型粘度計を用いて測定した粘度B(23℃)および固形分含量を調べた。結果を表4に併記する。
なお、表4中の各略号は、以下のことを意味する。
CN:シクロヘキサノン
EGMBE:エチレングリコールモノn−ブチルエーテル
また、表4中の「樹脂溶液」の欄に記載の記号は、比較製造例1〜3で得られた樹脂溶液の記号、「シラン縮合物」の欄に記載の記号は、調製例1〜2で得られたシラン縮合物の記号をそれぞれ意味する。
Figure 0006585744
表4に示された結果から、各比較例で得られた塗料用組成物は、いずれも、塗料用増粘剤として樹脂溶液が使用されており、それらの粘度B(23℃)が110mPa・s以下の低粘度を有するものであったため、以下の実験例での使用を中止した。
(比較製造例4〜8)
製造例1において、モノマーの組成を表5に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様の操作を行なった。その結果、比較製造例4〜7ではビーズ状の樹脂粒子が得られたが、比較製造例7では、樹脂粒子の内部で架橋反応が進行したため、溶媒に溶解しないことから、分子量の測定ができなかった。
また、比較製造例8では、反応中に粒子同士が癒着し、正常な反応を行なうことができなかったため、反応を途中で中断し、それ以降の実験を中止した。
比較製造例4〜6で得られた樹脂粒子を構成している樹脂の重量平均分子量を製造例1と同様にして測定した。結果を表5に併記する。
表5中の各略号は、以下のことを意味する。
MMA:メチルメタクリレート
BMA:ブチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
GMA:グリシジルメタクリレート
St:スチレン
Figure 0006585744
(比較例5)
調製例1で得られたシラン縮合物A100gに増粘剤としてセルロース系増粘剤〔日本曹達(株)製、商品名:NISSO HPC−M〕2gを溶解させて塗料用組成物を得た。
得られた塗料用組成物の外観を目視にて観察したところ透明であり、フォードカップ用いて測定した粘度A(23℃)は120秒、BM型回転粘度計を用いて測定した粘度B(23℃)は450mPa・s、固形分含量は24質量%であった。
(比較例6)
比較例5において、セルロース系増粘剤〔日本曹達(株)製、商品名:NISSO HPC−M〕の量を1gに変更したこと以外は、比較例5と同様にして、塗料用組成物を得た。
得られた塗料用組成物の外観を目視にて観察したところ透明であり、フォードカップ用いて測定した粘度A(23℃)は30秒、BM型回転粘度計を用いて測定した粘度B(23℃)は60mPa・s、固形分含量は23質量%であった。
(比較例7〜10)
実施例1において、フラスコ内に添加した成分を表6に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして調製したところ、沈殿物が生じるかまたは樹脂粒子が溶解しなかったため、表6に示すように粘度Aおよび粘度Bを測定することができなかった。
なお、表6中の各略号は、以下のことを意味する。
CN:シクロヘキサノン
EGMBE:エチレングリコールモノn−ブチルエーテル
また、表6中の「樹脂粒子」の欄に記載の記号は、比較製造例4〜7で得られた樹脂粒子の記号、「シラン縮合物」の欄に記載の記号は、調製例1〜2で得られたシラン縮合物の記号をそれぞれ意味する。
Figure 0006585744
表6に示された結果から、比較例7〜8ではメタクリル酸が使用されていないから沈殿物が生じ、比較例9では他のモノマー(スチレン)の含有量が多量(40質量%)であるから沈殿物が生じ、比較例10では、架橋剤が多量で使用されているから重合体が溶解しないことがわかった。これらのことから、各比較例によれば、透明性に優れた塗料用組成物を形成させることができないのみならず、適切な粘度を塗料用組成物に付与することができないことがわかった。
(実験例1)
各実施例および参考例3で得られた塗料用組成物を脱脂処理が施されたアルミニウム板(A5052P、縦:30mm、横:100mm、厚さ:1mm)にバーコーターで塗膜の厚さが15〜25μm程度となるよう塗布し、このアルミニウム板を機内温度が180℃の乾燥機中で20分間加熱することによって塗膜を硬化させ、硬化膜が形成された試験片を得た。
形成された硬化膜の物性として、塗膜の外観、耐溶剤性、耐薬品性および塗膜硬度を以下の方法に基づいて評価した。その結果を表7に示す。
また、粘度Bが比較的高い比較例5で得られた塗料用組成物を用いて上記と同様にして硬化膜を形成させ、その物性を上記と同様にして測定した。その結果を表7に示す。
(1)塗膜の外観
形成された塗膜を目視により観察した。
(2)耐溶剤性
エタノールまたはメチルエチルケトン(以下、MEKという)を含ませたフエルトを試験片の塗膜に50回擦った後、以下の評価基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
○:塗膜に異状が見られなかった。
△:塗膜に傷があった。
×:塗膜が溶解した。
(3)耐薬品性
(A)耐酸性
液温が25℃の1N塩酸中に試験片を浸漬し、24時間経過した後、その塗膜を目視にて確認した。
(B)耐アルカリ性
飽和炭酸カルシウム水溶液中に試験片を浸漬し、24時間経過後、その塗膜を目視にて観察した。
上記(A)または(B)を行なった後、以下の評価基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
○:塗膜に異状が見られなかった。
△:塗膜が白化した。
×:塗膜に著しい異状が見られた。
(4)塗膜硬度
JIS K5600に規定の塗料一般試験方法に準じて塗膜の鉛筆硬度を調べた。
Figure 0006585744
表7に示された結果から、従来の比較的高粘度を付与するセルロース系増粘剤を用いた場合には(比較例5)、塗膜に濁りが生じ、形成された塗膜は、耐溶剤性、耐薬品性および塗膜硬度に劣ることがわかった。これに対して、各実施例で得られた塗膜は、いずれも、透明性に優れており、さらに耐溶剤性、耐薬品性および塗膜硬度にも優れていることがわかった。
(実験例2)
アルミニウム板(A5052P、縦:30mm、横:100mm、厚さ:1mm)をディップコート法によって実施例1で得られた塗料用組成物中に浸漬することにより、アルミニウム板に塗料用組成物を塗布し、100℃の雰囲気中で乾燥させることにより、試験片Aを得た。得られた試験片Aの表面には、膜厚が70μmの透明な塗膜が形成されていた。
また、アルミニウム板(A5052P、縦:30mm、横:100mm、厚さ:1mm)をディップコート法によって粘度Bが比較的高い比較例5で得られた塗料用組成物中に浸漬することにより、アルミニウム板に塗料用組成物を塗布し、100℃の雰囲気中で乾燥させることにより、試験片Bを得た。得られた試験片Bの表面には、膜厚が15μmの濁りのある塗膜が形成されていた。
次に、試験片Aおよび試験片Bについて、JIS K5600−1に準じてISO型大型キャス試験機〔スガ試験機(株)製〕を用いて24時間塩水噴霧試験を行なった。
その結果、試験片Aについては異状が認められなかったのに対し、試験片Bについては錆が生じていた。そこで、試験片Bについて、JIS K5600−8−3に準じて錆の等級を調べたところ、その等級はRi4であった。
以上の結果から、従来の比較的高粘度を付与するセルロース系増粘剤(比較例5)を用いた場合には、ディップコート法によって塗料用組成物を塗布したとき、形成される塗膜の膜厚があまり大きくならないのみならず、塗膜に濁りが生じ、さらに防錆性に劣ることがわかった。これに対して、実施例1で得られた塗料用組成物を用いてディップコート法によって塗料用組成物を塗布したとき、形成される塗膜の膜厚が大きくなり、しかも塗膜に濁りが生じず、防錆性に優れていることがわかった。
(実験例3)
実施例1〜4および比較例5〜6で得られた塗料用組成物を脱脂処理が施されたアルミニウム板(A5052P、縦:30mm、横:100mm、厚さ:1mm)にバーコーターで塗膜の厚さが表8に示す厚さとなるように塗布し、このアルミニウム板を機内温度が180℃の乾燥機中に入れ、20分間加熱することによって塗膜を硬化させ、硬化膜を形成させた。
このアルミニウム板を沸騰水中に24時間浸漬する前後の光沢度を変角光沢計〔日本電色工業(株)製、VGS−300型〕で測定し、式:
〔光沢保持率(%)〕=(〔浸漬後の光沢度〕÷〔浸漬前の光沢度〕)×100
に基づいて光沢保持率を求めた。また、アルミニウム板を沸騰水中に24時間浸漬した後の塗膜を目視にて観察した。結果を表8に示す。
Figure 0006585744
表8に示された結果から、各実施例で得られた塗膜は、比較例5〜6で得られた塗膜と対比して、光沢保持率が高く、しかも透明性に優れていることから、耐沸騰水性および耐水性に優れていることがわかった。

Claims (14)

  1. 塗料用造膜剤と、コロイダルシリカと、オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物とを含み、
    前記塗料用造膜剤は、
    塗膜を形成するための塗料に用いられる塗料用造膜剤であり、
    線状(メタ)アクリル系ポリマーの樹脂粒子を含み、
    前記線状(メタ)アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸を含む(メタ)アクリル系モノマーを70質量%以上含むモノマー成分が重合したポリマーであり、
    前記モノマー成分は、前記(メタ)アクリル酸5〜50質量%を含み、
    前記樹脂粒子は、粒子径が10μm〜5mmである、塗料用組成物
  2. 前記(メタ)アクリル系モノマーは、(メタ)アクリル酸およびメタクリル酸エステルを含む、請求項1記載の塗料用組成物
  3. 前記メタクリル酸エステルは、式(I):
    CH2=C(CH3)COOR1 (I)
    (式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を示す)
    で表されるメタクリル酸エステルである、請求項2記載の塗料用組成物
  4. 前記モノマー成分は、式(I)で表されるメタクリル酸エステル50〜95質量%を含む、請求項3記載の塗料用組成物
  5. 前記樹脂粒子は、前記モノマー成分が懸濁重合された粒子である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料用組成物
  6. 線状(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、10000〜1500000である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗料用組成物
  7. 塗料用造膜剤と、コロイダルシリカと、オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物とを含み、
    前記塗料用造膜剤は、
    塗膜を形成するための塗料に用いられる塗料用造膜剤であり、
    線状(メタ)アクリル系ポリマーの樹脂粒子を含み、
    前記線状(メタ)アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸を含む(メタ)アクリル系モノマーを70質量%以上含むモノマー成分が重合したポリマーであり、
    前記樹脂粒子は、粒子径が10μm〜5mmであり、
    前記オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物は、式(II):
    2Si(OH)3 (II)
    (式中、R2は、炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−(メタ)アクリルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基またはγ−クロロプロピル基を示す)
    で表されるオルガノヒドロキシシランまたはその部分縮合物を含む
    料用組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の塗料用組成物が硬化された、塗膜。
  9. (メタ)アクリル酸を含む(メタ)アクリル系モノマーを70質量%以上含有するモノマー成分を懸濁重合して、粒子径が10μm〜5mmである線状(メタ)アクリル系ポリマーの樹脂粒子を作製する工程を含む塗料用造膜剤の製造方法によって塗料用造膜剤を作製する工程と、
    得られた塗料用造膜剤と、コロイダルシリカと、オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物とを含む塗料用組成物を得る工程を含み、
    前記モノマー成分は、前記(メタ)アクリル酸を5〜50質量%含む、塗料用組成物の製造方法。
  10. 前記(メタ)アクリル系モノマーは、(メタ)アクリル酸およびメタクリル酸エステルを含む、請求項記載の塗料用組成物の製造方法
  11. 前記メタクリル酸エステルは、式(I):
    CH2=C(CH3)COOR1 (I)
    (式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を示す)
    で表されるメタクリル酸エステルである、請求項10記載の塗料用組成物の製造方法
  12. 前記モノマー成分は、式(I)で表されるメタクリル酸エステル50〜95質量%を含む、請求項11記載の塗料用組成物の製造方法
  13. 線状(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、10000〜1500000である、請求項9〜12のいずれか1項に記載の塗料用組成物の製造方法。
  14. (メタ)アクリル酸を含む(メタ)アクリル系モノマーを70質量%以上含有するモノマー成分を懸濁重合して、粒子径が10μm〜5mmである線状(メタ)アクリル系ポリマーの樹脂粒子を作製する工程を含む塗料用造膜剤の製造方法によって塗料用造膜剤を作製する工程と、
    得られた前記塗料用造膜剤と、コロイダルシリカと、オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物とを含む塗料用組成物を得る工程とを含み、
    前記オルガノアルコキシシラン部分加水分解縮合物は、式(II):
    2 Si(OH) 3 (II)
    (式中、R 2 は、炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−(メタ)アクリルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基またはγ−クロロプロピル基を示す)
    で表されるオルガノヒドロキシシランまたはその部分縮合物を含む、塗料用組成物の製造方法
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