JP6581439B2 - ガスセンサ較正装置、ガスセンサ較正方法及びガスセンサ - Google Patents
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Description
この原理を用いたガス濃度測定装置としては、例えば、測定対象ガスが吸収特性を持つ波長の光を発光するLED(Light Emitting Diode)光源、フォトダイオード型のセンサ及びガスセルから構成される例がある。このガスセルとは、光路でありながら、被検出ガスのサンプルを抽出するための容器という役割を有する。このような構成のガスセンサは、受光部と発光部の構造からみれば、高速応答性と高信頼性が実現できるという特徴はあるが、高精度の測定を実現するには下記の技術的な難点がある。
2.ガス濃度変化に対するセンサ出力の関係は非線形である。
3.センサの各波長における感度(分光感度特性)と光源の各波長における発光特性(分光発光特性)は異なる。
4.製造時に、分光感度特性と分光発光特性を決める半導体材料は一般的にナローギャップ半導体材料であり、3つ以上の元素から成るものが多い(例えば、AlInSb、InAsSbなど)。この場合、各々の原材料の混合比がばらつくとセンサの分光感度特性及びLEDの分光発光特性の温度依存性もばらつく。
例えば、特許文献1には、ガスの濃度を変化させたときに得られるセンサの出力データを基に、センサ出力をガス濃度へ換算するための較正係数を算出する技術が開示されている。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、従来と比べてより簡易かつ短時間でガスセンサを較正することのできるガスセンサ較正装置、ガスセンサ較正方法及びガスセンサを提供することにある。
[第1の態様]
<ガスセンサ較正装置>
第1の態様に係るガスセンサ較正装置は、発光部、受光部、並びに、受光部の出力及び算出係数に基づいてガス濃度を算出する信号処理部を備えるガスセンサの較正を行うガスセンサ較正装置であって、ガスを導入可能なチャンバーと、チャンバー内の圧力を調整可能な圧力調整部と、チャンバー内の圧力を圧力情報として出力する圧力センサと、圧力情報及び受光部の出力が入力され、算出係数を出力する較正部と、を備えている。
第1の態様に係るガスセンサ較正装置は、ガスセンサの温度を温度情報として出力する温度測定部をさらに備え、較正部は、圧力情報、受光部の出力及び温度情報が入力され、算出係数を出力してもよい。
第1の態様に係るガスセンサ較正装置は、さらにパージ用弁を備えても良い。パージ用弁はチャンバーに接続され、チャンバー内の残留ガスを排気することが可能である。パージ用弁は、ガスセンサがチャンバー内に設置される際に、チャンバー内に入り込んだ大気(濃度のコントロールされていない空気)を排気するのに利用される。
第1の態様に係るガスセンサ較正装置は、さらに標準ガス源を備えても良い。標準ガス源は、一定の温度及び圧力下に於いて、所望の濃度を持つガス源である。一般的にはボンベ内に収納される。較正の際に、このガス濃度を基準にしてガスセンサを較正することとなる。
チャンバーは、密閉性が良く、ガスを導入可能なチャンバーであれば特に限定されない。材質や形状は特に限定されないが、較正の際に係る圧力に十分に耐えるように設計されている必要がある。後述のように、ガスの入れ替え効率を高められるという観点から、最低限の容積で設計されることが好ましい。またチャンバーは密閉のできる恒温槽であっても良い。この場合、内部のガス及びガスセンサが同一の温度になるため、好ましい場合がある。
圧力調整部は、チャンバー内の圧力を調整可能なものであれば特に限定されない。ここで圧力の「調整」とは1つの圧力値から他の圧力値に変化することを意味し、すなわち加圧・減圧のいずれも意味するものである。変化後の他の圧力値は所望の値に制御されたものであってもよいし、成り行きで変化したものであってもよい。圧力調整部は、後述の圧力センサの出力を基準にチャンバー内の圧力を調整することができる。圧力調整部の具体的な例としては、チャンバー内を加圧および/または減圧が可能なポンプや、チャンバー内の圧力とは異なる圧力の空間に接続可能なバルブや、ピストンを持ったポンプなどが挙げられる。
圧力センサは、チャンバー内の圧力情報を出力する役割を有する。圧力情報とは、チャンバー内の圧力を直接または間接的に示す情報を意味し、例えば、チャンバー内の圧力を直接示すデータや、チャンバー内の圧力に応じて圧力センサから出力された信号等が挙げられる。圧力センサは、ガスセンサの較正の際に使用する圧力を正確に測定できれば良く、検出方式は特に限定されない。後述のように、高速に圧力を変調するような較正方法の場合、応答性の良い圧力センサを利用することが好ましい。
ガスセンサは、発光部、受光部、並びに、受光部の出力及び算出係数に基づいてガス濃度を算出する信号処理部を備え、ガス濃度を検出するセンサである。方式は問わないが、本発明の効果は特に高速に応答するガスセンサの較正時に特に発揮できる。信号処理部はガスセンサに備えられ、較正の際にガスセンサ較正装置で較正される算出係数を記憶し、実使用環境下でこの算出係数を基にガス濃度の測定行い、その結果を出力する役割を有する。
較正部は、圧力情報及び受光部の出力が入力され、算出係数を出力する。較正部から出力された算出係数は、ガスセンサ内に備えられる信号処理部に入力される。較正部は、較正部内に備えられた記録部に記録された圧力情報、受光部の出力に基づき算出係数を算出する。記録部の具体的な構成としては、例えば、半導体メモリー回路(EEPROMなど)が挙げられる。
<温度測定部>
温度測定部は、チャンバー内の温度を温度情報として出力する。温度測定部としては、具体的にはサーミスタや白金抵抗体等を利用することができる。
<ガスセンサ較正方法>
第2の態様に係るガスセンサ較正方法は、発光部、受光部、並びに、受光部の出力及び算出係数に基づいてガス濃度を算出する信号処理部を備えるガスセンサの較正を行うガスセンサの較正方法であって、チャンバー内にガスを導入する第1のステップと、チャンバー内の圧力情報を較正部に出力する第2のステップと、受光部が受光した光に応じた信号を較正部に出力する第3のステップと、第2のステップ及び第3のステップを、チャンバー内の圧力を変更して複数回行った後に、圧力情報及び受光部が出力した信号に基づいて算出係数を較正する第4のステップと、を有する。
第2の態様に係るガスセンサ較正方法では、ガスセンサの温度を測定し、温度を温度情報として較正部に出力する第5のステップをさらに有し、第4のステップは、圧力情報、受光部が出力した信号及び温度情報に基づいて算出係数を較正し、較正後の算出係数を信号処理部に出力してもよい。較正部は、温度情報に基づいて算出係数を較正することで、環境温度の影響を受けずに正確なガス濃度測定が可能となるという効果を奏する。
第2の態様に係るガスセンサ較正方法では、第1のステップは、ガスセンサの温度及びチャンバー内の圧力をそれぞれ変化させ、第3のステップは、ガスセンサの温度及びチャンバー内の圧力をそれぞれ変化させた状態で、受光部が受光した光に応じた信号を較正部に出力してもよい。これにより、短時間の較正が可能となるという効果を奏する。
<ガスセンサ>
第3の態様に係るガスセンサは、発光部、受光部、並びに、受光部の出力及び較正算出係数に基づいてガス濃度を算出する信号処理部を備えるガスセンサであって、較正算出係数が、チャンバー内にガスを導入する第1のステップと、チャンバー内の圧力を測定し、この圧力を圧力情報として較正部に出力する第2のステップと、受光部が受光した光に応じた信号を較正部に出力する第3のステップと、第2のステップ及び第3のステップをチャンバー内の圧力を変更して複数回行った後に、圧力情報及び受光部が出力した信号に基づいて算出係数を較正し、較正後の算出係数を信号処理部に出力する第4のステップにより設定されたものである。
以下に本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という)について説明する。なお、以下の各実施形態は、特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
また、以下に説明する各図において、同一の構成を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は、本発明に係るガスセンサ較正装置の実施形態1を説明するための構成図である。図1に示すように、本実施形態1のガスセンサ較正装置10は、発光部2Aと、この発光部2Aからの光を受光する受光部2Bと、受光部2Bの出力S及び算出係数Kに基づいてガス濃度を算出する信号処理部3と、を備えるガスセンサ1の較正を行うガスセンサ較正装置である。
また、図1に記載のガスセンサ較正装置10は、標準ガス源8とパージ用弁9とを備えている。また、チャンバー4内には、ガスセンサ1が収納されている。
そこで、算出係数Kは、チャンバー4内にガスを導入する第1のステップS11と、チャンバー4内の圧力情報Pを較正部7に出力する第2のステップS12と、受光部2Bが受光した光に応じた信号を較正部7に出力する第3のステップS13と、第2のステップS12及び第3のステップS13を、チャンバー4内の圧力を変更して複数回行った後に、圧力情報P及び受光部2Bの出力Sに基づいて算出係数Kを較正する第4のステップS14と、により設定されたものである。
まず、チャンバー4内にガスを導入する第1のステップS11と、チャンバー4内の圧力情報Pを較正部7に出力する第2のステップS12と、受光部2Bが受光した光に応じた信号を較正部7に出力する第3のステップS13と、第2のステップS12及び第3のステップS13を、チャンバー4内の圧力を変更して複数回行った後に、圧力情報P及び受光部2Bの出力Sに基づいて算出係数Kを較正する第4のステップS14と、を有している。
図2は、図1に示した実施形態1のガスセンサ較正方法を説明するためのフローチャートを示す図である。
ガスセンサ1をチャンバー4内のステージに搬入する(S21)。この操作は、ロボットを利用して自動的に行われても良い。また、図示されないが、搬送用の開口部を設けて、ガスセンサ1をチャンバー4内のステージに搬送しても良い。ガスセンサ較正装置10の構成によっては、複数のガスセンサ1を同時に較正する構成とすることも可能である。この場合、タクトタイムが短くなるので、好ましい場合がある。
搬送後、標準ガス源8から標準ガスが導入される(S22)。その時に、パージ用弁9は開かれ、チャンバー4が標準ガスで充満されるまでガスの置換が行われる。タクトタイムを更に短くするため、標準ガス導入前に、パージ用弁9から真空ポンプで引いても良い。
(圧力情報、受光部の出力の記録)
ここでは標準ガス源8から標準ガスが導入された状態において、圧力センサ6の出力である圧力情報及びガスセンサ1の受光部2Bの出力が、較正部7内に備えられた記録部に記録される。
圧力調整部5によってチャンバー4内の圧力が調整され、この状態下でガスセンサ1を動作させる(S23)。
(圧力情報、受光部の出力の記録)
ここでは圧力調整部5によってチャンバー4内の圧力が調整された状態に於ける圧力センサ6の出力である圧力情報及びガスセンサ1の受光部2Bの出力が、較正部7内に備えられた記録部に記録される(S24)。
ここで、記録部に記録された圧力情報及びガスセンサ1の受光部2Bの出力に基づいて算出係数Kを算出する方法(S25)の一例を説明する。
圧力Pと受光部の出力Sとの関係は、例えば、下記の式(1)のように示すことができる。
P(S)=k1(S)+k2 ・・・(1)
但し、k1、k2は定数である。
CGAS=(n/V)=P/(RT) ・・・(2)
但し、nは分子数、Vは体積、Rは気体定数、Pは圧力、Tは温度である。
ここで、圧力変更前後において記録部に記録された圧力情報及びガスセンサ1の受光部2Bの出力に基づいて、式(1)の定数k1、k2を求めることができる。また、ガスセンサ1は、定数k1、k2の求まった式(1)及び式(2)を基に、ガス濃度の演算が可能である(Sには測定時の受光部の出力を使用する)。
なおこの場合、算出係数Kとは式(1)の定数k1、k2を意味する。なお定数k1、k2の算出方法は特に限定されないが、一般的には数値計算によるフィッティングが使われる。
記録部に記録された圧力情報P及びガスセンサ1の受光部2Bの出力に基づいて算出係数Kを算出した後、ガスセンサ1の信号処理部3に較正後の算出係数Kが書き込まれる(S26)。
(搬出)
ガスセンサ1が較正(新たな算出係数の書き込みが完了)後、チャンバー4内から搬出される(S27)。搬出の手段は問わないが、搬入と同様の手法を利用しても良い。
図3は、本発明に係るガスセンサ較正装置の実施形態2を説明するための構成図である。本実施形態2は、上述した実施形態1に温度測定部11をさらに備えた構成で、その他の構成は、実施形態1と同様である。
チャンバー4内の温度を温度情報Tとして出力する温度測定部11をさらに備え、較正部7は、圧力情報Pと受光部2Bの出力S及び温度情報Tとが入力されて算出係数Kを較正(若しくは算出)する。
また、第1のステップS11は、ガスセンサ1の温度を一定に制御した状態で、チャンバー4内の圧力を変更する。
図4は、図3に示した実施形態2のガスセンサ較正方法を説明するためのフローチャートを示す図である。
ガスセンサ1をチャンバー4内のステージに搬入する(S41)。この操作は、ロボットを利用して自動的に行われても良い。また、図示されないが、搬送用の開口部を設けて、ガスセンサ1をチャンバー4内のステージに搬送しても良い。ガスセンサ較正装置10の構成によっては、複数のガスセンサ1を同時に較正する構成とすることも可能である。この場合、タクトタイムが短くなるので、好ましい場合がある。
搬送後、標準ガス源8から標準ガスが導入される(S42)。その時に、パージ用弁9は開かれ、チャンバー4が標準ガスで充満されるまでガスの置換が行われる。タクトタイムを更に短くするため、標準ガス導入前に、パージ用弁9から真空ポンプで引いても良い。
(温度安定化)
温度制御部(図示せず)によって、チャンバー4内が所望の温度になるように制御される(S43)。
圧力調整部5によってチャンバー4の内の圧力が制御・変更され、この状態下でガスセンサ1を動作させる(S44)。
(ガスセンサの電源について)
この操作は、図4からは省略している。実施形態2においては、ガスセンサ1の電源投入タイミングは特に制限されないが、ガスセンサ1から発熱がある場合、温度安定化のフローの前か、又は、温度安定化のフローと同時にガスセンサ1の電源を投入しても良い。投入タイミングはチャンバー4の内の温度安定化がし易いように決めることが好ましい。ガスセンサ1を間欠駆動して較正する場合、ガスセンサ1からは発熱が殆ど生じないため、ガスセンサの較正前のデータ読み取りの際(つまり、読み取りの直前)に電源投入をしても良い。
圧力調整部5によってチャンバー4内の圧力が調整された状態に於ける圧力センサ6の出力である圧力情報と温度測定部11によってチャンバー4内の温度が調整された状態に於ける温度測定部11の出力である温度情報T及びガスセンサ1の受光部2Bの出力が、較正部7内に備えられた記録部に記録される(S45)。他温度で測定されたかどうかを判断し、他温度であればステップS43に戻り、他温度でなければ次のステップに進む(S46)。
ここで、記録部に記録された圧力情報、温度情報及びガスセンサ1の受光部2Bの出力に基づいて算出係数を算出する方法(S47)の一例を説明する。
図5(a)乃至(c)は、温度と圧力の具体的な変更プロファイルを示す図で、図5(a)はセンサ温度Tと圧力Pの変化、図5(b)は受光部の出力Sの変化、図5(c)は記録データ(圧力Pに対する受光部出力Sの関係)をそれぞれ示している。
圧力Pを変えることで、疑似的にチャンバー内の分子数を変えることができる。これによりガスセンサで検出される濃度を容易に変えることができるため、一種類の標準ガスで多数のガス濃度の環境が瞬時に作られるため、ガスセンサの較正が容易にできる。
温度Tをパラメータにし、圧力Pと受光部の出力Sとの関係は、例えば、図5(c)で示す関係となる。この関係は、一般的には下記の式(3)で示すことができる。
P(S、T)=A(T)(S)3+B(T)(S)2+C(T)(S)+D(T) ・・・(3)
但し、A、B、C、Dは温度の関数である。
CGAS=(n/V)=P/(RT) ・・・(4)
但し、nは分子数、Vは体積、Rは気体定数、Pは圧力、Tは温度を示している。
上記の式のA〜Dは温度によって、変化し、一般的に式(5)〜(8)で示すことができる。
B(T)=aBT3+bBT2+cBT+dB ・・・(6)
C(T)=aCT3+bCT2+cCT+dC ・・・(7)
D(T)=aDT3+bDT2+cDT+dD ・・・(8)
ここで式(3)及び式(5)〜(8)では、3次の多項式として示したが、次元は制限されず、何次の多項式でも良い。多項式の次元は要求されるガスセンサの精度に応じて減らしてもよいし、増やしても良く、タクトタイムと要求精度に応じて設定されても良い。
上述した方法は、一種類の標準ガスを利用した実施形態を示したが、較正の濃度範囲が広い場合、複数の標準ガスを利用しても良い。
図5(a)乃至(c)では、温度を一定にして、圧力を変えながら測定を行うという手段を説明したが、図6(a)で示すように、温度を可変にしながら、圧力に変調をかけても良い。例えば、温度をTSTART〜TEND変化させている間に、一定の振幅、一定の周波数fで圧力を変調させても良い。変調の一例として、圧力P0を中心にΔPの振幅で変調させる方法が挙げられる。この場合、例えば、図6(b)で示すような受光部の出力が得られる。この方法を利用することで、図6(b)で示すように、変調周波数fで変調した信号が得られる。この信号の振幅は温度によって異なる。
図6(c)は、ΔS/ΔCGASの温度依存の一例を示す図である。ΔS/ΔCGASと温度Tとの関係を基に、ガスセンサの算出係数を算出しても良い。また、P0を変えることで、異なる圧力での感度(ΔS/ΔCGAS)|Pを算出しても良い。
(算出係数書き込み)
記録部に記録された圧力情報P及びガスセンサ1の受光部2Bの出力に基づいて算出係数Kを算出した後、ガスセンサ1の信号処理部3に較正後の算出係数Kが書き込まれる(S48)。
ガスセンサ1が較正(新たな算出係数の書き込みが完了)後、チャンバー4内から搬出される(S49)。搬出の手段は問わないが、搬入と同様の手法を利用しても良い。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した各実施形態に記載の技術的範囲には限定されない。上述した各実施形態に、多様な変更又は改良を加えることも可能であり、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
2A 発光部
2B 受光部
3 信号処理部
4 チャンバー
5 圧力調整部
6 圧力センサ
7 較正部
8 標準ガス源
9 パージ用弁
10 ガスセンサ較正装置
11 温度測定部
Claims (5)
- 発光部と、前記発光部からの光を受光する受光部と、前記受光部の出力及び算出係数に基づいてガス濃度を算出する信号処理部と、を備えるガスセンサの較正を行うガスセンサ較正装置であって、
ガスセンサを配置可能であり、かつガスを導入可能なチャンバーと、
前記チャンバー内の温度を測定し、該温度を温度情報として出力する温度測定部と、
前記チャンバー内の圧力を調整可能な圧力調整部と、
前記チャンバー内の圧力を圧力情報として出力する圧力センサと、
前記圧力情報及び前記受光部の出力が入力され、前記算出係数を較正する較正部と、
を備え、
前記圧力調整部は、前記チャンバー内の圧力を一定の周期で変調させ、
前記温度測定部は、前記チャンバー内の温度を調整し、
前記較正部は、前記圧力調整部によって前記チャンバー内の圧力が調整された状態に於ける前記圧力センサの出力である前記圧力情報と、前記温度測定部によって前記チャンバー内の温度が調整された状態に於ける前記温度測定部の出力である前記温度情報との取得を複数回行った後に、前記圧力情報、前記温度情報及び前記受光部の出力に基づいて前記算出係数を較正するガスセンサ較正装置。 - 前記チャンバー内に前記ガスセンサが収納される請求項1に記載のガスセンサ較正装置。
- 発光部と、前記発光部からの光を受光する受光部と、前記受光部の出力及び算出係数に基づいてガス濃度を算出する信号処理部と、を備えるガスセンサの較正を行うガスセンサ較正方法であって、
チャンバー内にガスを導入し、前記チャンバー内に配置された前記ガスセンサの温度及び前記チャンバー内の圧力をそれぞれ変化させる第1のステップと、
前記チャンバー内の圧力情報を較正部に出力する第2のステップと、
前記ガスセンサの温度及び前記チャンバー内の圧力をそれぞれ変化させた状態で、前記受光部が受光した光に応じた信号を前記較正部に出力する第3のステップと、
前記ガスセンサの温度を測定し、該温度を温度情報として前記較正部に出力する第4のステップと、
前記第2のステップから前記第4のステップを、前記チャンバー内の圧力を変更して複数回行った後に、前記圧力情報、前記受光部の出力及び前記温度情報に基づいて前記算出係数を較正する第5のステップと、を有し、
前記第1のステップは、前記チャンバー内の圧力を一定の周期で変調させるガスセンサ較正方法。 - 前記第1のステップは、
前記ガスセンサの温度を一定に制御した状態で、前記チャンバー内の圧力を変更する請求項3に記載のガスセンサ較正方法。 - 発光部と、前記発光部からの光を受光する受光部と、前記受光部の出力及び算出係数に基づいてガス濃度を算出する信号処理部と、を備えるガスセンサであって、
前記算出係数が、
チャンバー内にガスを導入し、前記チャンバー内に配置された前記ガスセンサの温度を変化させるとともに前記チャンバー内の圧力を一定の周期で変調させる第1のステップと、
前記チャンバー内の圧力情報を較正部に出力する第2のステップと、
前記ガスセンサの温度及び前記チャンバー内の圧力をそれぞれ変化させた状態で、前記受光部が受光した光に応じた信号を前記較正部に出力する第3のステップと、
前記ガスセンサの温度を測定し、該温度を温度情報として前記較正部に出力する第4のステップと、
前記第2のステップから前記第4のステップを、前記チャンバー内の圧力を変更して複数回行った後に、前記圧力情報、前記受光部の出力及び前記温度情報に基づいて前記算出係数を較正する第5のステップと、により設定されたものであるガスセンサ。
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