JP6579873B2 - 加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加工装置に関する。
半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等は、ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線がウエーハ内部に集光点を合わせて照射することで形成される改質層を利用して破断され、個々のデバイスチップに分割する加工装置が近年用いられている(例えば、特許文献1参照)。この加工装置では、レーザー光線のエネルギーを減衰させるもの(例えば、デバイスを構成する各種パターンを形成する材料)がレーザー光線の入射面側に形成されていない事が条件となる。そのため、特許文献1に示された加工装置は、表面にそうしたデバイスが形成されたウエーハに対しては、デバイスが無い裏面側からレーザー光線を照射し、内部に改質層を形成する。
また、特許文献1に示された加工装置は、ウエーハ表面にデバイスとしてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等が形成される場合には、このデバイスとしてのMEMSを保護するために、シート部材をチャックテーブルの保持面に敷いて、その上にデバイスが形成された表面が接するようにウエーハを載置する方法を検討している。このシート部材は、通気性と離型性を兼ね備えており、チャックテーブルのポーラス部分にデバイスを直接載置するより、デバイスを保護できる上、ウエーハ周囲の粘着テープの粘着面がチャックテーブルの保持面に貼り付くのを防止できる。
特開2013−229403号公報
しかし、特許文献1に示された加工装置は、シートに接触させるだけで損傷してしまう脆いMEMSも存在し、その場合には、上記技術を適用することができず分割できないという問題がある。また、特許文献1に示された加工装置は、MEMS以外においてもデバイスと突起形状が大きく突起を保護テープの粘着層では吸収できない場合もあり、表面側に突起形状の被加工物の加工ができないという問題がある。
また、特許文献1に示された加工装置は、デバイスの位置に応じた形状の溝を有するチャックテーブルを複数用意しておき、加工するウエーハに応じてチャックテーブルを種々変更していた。このために、特許文献1に示された加工装置は、複数のチャックテーブルを設けておくためや、チャックテーブルの変更に工数がかかり被加工物の加工コストが高騰する傾向であった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、被加工物の加工コストの高騰を抑制することができる加工装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の加工装置は、被加工物を保持面で保持するチャックテーブルと、チャックテーブルの保持面に保持された被加工物を加工する加工手段とを備える加工装置であって、前記チャックテーブルは、複数立設しそれぞれの先端により前記保持面を形成するピンと、各ピンを該保持面と該保持面よりも下方の退避位置にそれぞれ駆動する駆動部と、から構成され、所定の位置の複数のピンを該退避位置に下げた状態で該保持面で被加工物の一方の表面側を保持して加工手段で被加工物の加工を行うとともに、該所定の位置は、前記被加工物の表面に設定された分割予定ラインに対応する位置であることを特徴とする。
本発明の加工装置は、ピンを上下移動させることが可能なチャックテーブルを備えるため、被加工物の加工コストの高騰を抑制することができる。
図1は、実施形態1に係るレーザー加工装置の概略の構成例を示す斜視図である。 図2は、図1に示されたレーザー加工装置のチャックテーブルの概略の構成例を示す斜視図である。 図3は、図2中のIII部を拡大して示す斜視図である。 図4は、図2に示されたチャックテーブルの断面図である。 図5は、図1に示されたレーザー加工装置の加工対象であるウエーハの斜視図である。 図6は、図1に示されたレーザー加工装置の撮像手段が得た画像の一例を示す図である。 図7は、実施形態1に係るレーザー加工装置が被加工物をレーザー加工する状態を説明する断面図である。 図8は、実施形態2に係るレーザー加工装置が被加工物をレーザー加工する状態を説明する断面図である。 図9は、実施形態1及び実施形態2の変形例に係るレーザー加工装置のチャックテーブルを示す断面図である。
本発明を実施するための形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
実施形態1に係る加工装置としてのレーザー加工装置を図面に基いて説明する。図1は、実施形態1に係るレーザー加工装置の概略の構成例を示す斜視図であり、図2は、図1に示されたレーザー加工装置のチャックテーブルの概略の構成例を示す斜視図であり、図3は、図2中のIII部を拡大して示す斜視図であり、図4は、図2に示されたチャックテーブルの断面図であり、図5は、図1に示されたレーザー加工装置の加工対象であるウエーハの斜視図であり、図6は、図1に示されたレーザー加工装置の撮像手段が得た画像の一例を示す図である。
レーザー加工装置1は、被加工物Wの分割予定ラインLに沿ってレーザー光線LB(図7に示す)を照射して被加工物Wを個々のデバイスDに分割するものである。実施形態1では、レーザー加工装置1により個々のデバイスDに分割される被加工物Wは、図5に示すように、シリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。被加工物Wは、表面WSに格子状に形成される複数の分割予定ラインLよって区画された領域にデバイスDが形成されている。被加工物Wは、分割予定ラインLに沿ってレーザー光線LBが照射されて分割されることにより、個々のデバイスDに製造される。
レーザー加工装置1は、図1に示すように、被加工物Wを保持面10aで保持するチャックテーブル10と、加工手段としてのレーザー加工手段20と、チャックテーブル10とレーザー加工手段20とをX軸方向に相対移動させるX軸移動手段30と、チャックテーブル10とレーザー加工手段20とをY軸方向に相対移動させるY軸移動手段40と、撮像手段50と、制御手段100とを備えている。
レーザー加工手段20は、チャックテーブル10の保持面10aに保持された被加工物Wの表面にレーザー光線LBを照射して、被加工物Wをアブレーション加工(加工に相当)するものである。レーザー光線LBは、被加工物Wに対して吸収性を有する波長のレーザー光線である。レーザー加工手段20は、レーザー加工装置1の装置本体2から立設した壁部3に連なった支持柱4の先端に取り付けられている。レーザー加工手段20は、レーザー光線LBを発振する図示しない発振器と、この発振器により発振されたレーザー光線LBを集光する図示しない集光器とを備えている。発振器は、被加工物Wの種類、加工形態などに応じて、発振するレーザー光線LBの周波数が適宜調整される。発振器として、例えば、YAGレーザー発振器やYVOレーザー発振器などを用いることができる。集光器は、発振器により発振されたレーザー光線LBの進行方向を変更する全反射ミラーやレーザー光線LBを集光する集光レンズなどを含んで構成される。
X軸移動手段30は、チャックテーブル10をX軸方向に移動させることで、チャックテーブル10を装置本体2の幅方向と水平方向との双方と平行なX軸方向に加工送りする加工送り手段である。Y軸移動手段40は、チャックテーブル10を水平方向と平行でX軸方向と直交するY軸方向に移動させることで、チャックテーブル10を割り出し送りする割り出し送り手段である。X軸移動手段30及びY軸移動手段40は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ31,41、ボールねじ31,41を軸心回りに回転させる周知のパルスモータ32,42及びチャックテーブル10をX軸方向又はY軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレール33,43を備える。また、レーザー加工装置1は、チャックテーブル10をX軸方向とY軸方向との双方と直交するZ軸方向と平行な中心軸線回りに回転される回転駆動源60(図2に示す)を備える。
撮像手段50は、チャックテーブル10に保持された被加工物Wを撮像するものであり、レーザー加工手段20とX軸方向に並列する位置に配設されている。実施形態1では、撮像手段50は、支持柱4の先端に取り付けられている。撮像手段50は、チャックテーブル10に保持された被加工物Wを撮像するCCDカメラにより構成される。
チャックテーブル10は、図2及び図4に示すように、回転駆動源60に支持された枠体11と、枠体11内に複数設けられたピン12と、ピン12を駆動する駆動部13とから構成される。枠体11は、例えば、ステンレス鋼などの金属により構成される。枠体11は、円盤状に固定され、かつ回転駆動源60と同軸に回転駆動源60に固定される円盤部14と、円盤部14の外縁から立設した枠部15とを備える。枠部15の上面15aは、平坦でかつ水平方向と平行に形成される。
ピン12は、枠体11内に複数立設して設けられ、それぞれの先端である端面12aにより保持面10aを形成する。ピン12は、外径が0.2mm以上でかつ5.0mm以下の円柱状に形成される。ピン12は、セラミックスで形成される。さらに、ピン12は、多孔質のポーラスセラミックスで形成されてもよい。ピン12は、枠体11の円盤部14上でかつ枠部15の内側に配置される。ピン12は、中心線がZ軸方向と平行で、かつ、図3に示すように、外周面が互いに接触する状態で配置される。即ち、ピン12は、枠体11の内側に多数配置される。また、ピン12の枠体11の上面15a側の端面12aは、平坦でかつ水平方向と平行に形成される。ピン12の端面12aは、枠体11の上面15aと同一平面上に位置付けられると、保持面10aを構成する。
駆動部13は、各ピン12を保持面10aと保持面10aよりも下方の退避位置にそれぞれ駆動するものである。駆動部13は、ピン12と1対1で対応している。駆動部13は、対応するピン12を端面12aが枠体11の上面15a即ち保持面10aと同一平面上に位置する保持位置と、端面12aが保持面10aよりも下方に位置する退避位置とに亘って、ピン12をZ軸方向に上下移動させるものである。駆動部13は、枠体11の円盤部14上に固定されたシリンダ16と、シリンダ16に対してZ軸方向に移動自在に設けられたピストン17とを備える、所謂アクチュエータである。ピストン17は、上端にピン12が固定されている。ピストン17は、シリンダ16から伸張すると上方に突出する。駆動部13は、ピストン17がシリンダ16から上方に伸張すると、ピン12を保持位置に位置付け、ピストン17がシリンダ16内に縮小すると、ピン12を退避位置に位置付ける。
なお、ピン12の外径が、0.2mm程度である場合には、駆動部13は、シリンダ16内に作動流体が封入されかつ作動流体を光ファイバにより加熱、非加熱することでピストン17をシリンダ16から伸縮する、所謂マイクロシリンダを用いることができる。また、実施形態1において、駆動部13は、ピストン17を1mm以上でかつ5mm以下の範囲で伸縮させる。即ち、実施形態1において、駆動部13は、1mm以上でかつ5mm以下の範囲でピン12をZ軸方向に上下移動させて、ピン12を保持位置と退避位置とに亘って移動させる。
また、チャックテーブル10は、真空吸引源70に接続されて、真空吸引源70により吸引される真空吸引経路71が形成されている。真空吸引経路71は、円盤部14の上面の最外周の駆動部13の外周側に開口し、かつ枠体11などに設けられた孔である。チャックテーブル10は、保持面10aに載置された被加工物Wを真空吸引源70からの吸引力により吸引することで被加工物Wを吸引保持する。チャックテーブル10は、退避位置に位置付けられたピン12などに形成された空間、及び、ピン12がポーラスセラミックスに形成された場合にはピン12自体が被加工物Wを吸引保持することとなる。
制御手段100は、上述した構成要素をそれぞれ制御して、被加工物Wに対するレーザー加工動作をレーザー加工装置1に実施させるものである。制御手段100は、チャックテーブル10の各駆動部13の動作を制御、即ち、ピストン17を伸縮する。なお、制御手段100は、コンピュータシステムを含む。制御手段100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。
制御手段100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、レーザー加工装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介してレーザー加工装置1の上述した構成要素に出力する。また、制御手段100は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示手段や、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力手段と接続されている。入力手段は、表示手段に設けられたタッチパネルと、キーボード等とのうち少なくとも一つにより構成される。
次に、レーザー加工装置1が、被加工物Wを個々のデバイスDに分割する工程を図面に基いて説明する。図7は、実施形態1に係るレーザー加工装置が被加工物をレーザー加工する状態を説明する断面図である。
まず、オペレータが加工内容情報をレーザー加工装置1の制御手段100に登録し、オペレータがチャックテーブル10の保持面10a上に被加工物Wの表面WSの裏側の裏面WRを載置し、オペレータから加工動作の開始指示があった場合に、レーザー加工装置1が加工動作を開始する。この状態では、チャックテーブル10の全てのピン12は、保持位置に位置付けられている。
加工動作では、制御手段100は、真空吸引源70を駆動させてチャックテーブル10に被加工物Wを吸引保持する。制御手段100は、X軸移動手段30及びY軸移動手段40によりチャックテーブル10をレーザー加工手段20の下方に向かって移動して、撮像手段50の下方にチャックテーブル10に保持された被加工物Wを位置付け、撮像手段50に撮像させる。撮像手段50は、撮像した図6に示す画像Gの情報を制御手段100に出力する。そして、制御手段100は、画像Gにパターンマッチング等の画像処理を実施し、図6中に点線で示すように全ての分割予定ラインLのX軸方向とY軸方向の位置を算出する。
制御手段100は、算出した分割予定ラインLの位置に基いて、分割予定ラインLのZ軸方向の下方に位置する複数のピン12を算出し、算出した複数のピン12を駆動する各駆動部13のピストン17を縮小する。制御手段100は、図7に示すように、分割予定ラインLのZ軸方向の下方に位置するピン12、即ち所定の位置である分割予定ラインLに対応した位置の複数のピン12を退避位置に下げる。
制御手段100は、X軸移動手段30、Y軸移動手段40及び回転駆動手段により所定の分割予定ラインLの一端をレーザー加工手段20の直下に位置付ける。そして、制御手段100は、図7に示すように、レーザー加工手段20からレーザー光線LBを照射しつつ、被加工物Wを保持したチャックテーブル10を、X軸移動手段30によりレーザー加工手段20に対して所定の分割予定ラインLに沿って、所定の加工速度で移動させる。
すると、被加工物Wの一部が昇華して、アブレーション加工により所定の分割予定ラインLが分割される。制御手段100は、所定の分割予定ラインLの他端がレーザー加工手段20の直下に達したら、レーザー光線LBの照射を停止するとともに、X軸移動手段30によるチャックテーブル10の移動を停止する。制御手段100は、前述したように、全ての分割予定ラインLに順にレーザー光線LBを照射して、これらの分割予定ラインLを分割して被加工物Wを個々のデバイスDに分割する。こうして、実施形態1において、レーザー加工装置1は、所定の位置である被加工物Wの表面WSに設定された分割予定ラインLに対応した位置のピン12を退避位置に下げた状態で保持面10aで被加工物Wの一方の表面である裏面WR側を保持してレーザー加工手段20で被加工物Wのレーザー加工を行う。即ち、実施形態1において、前記所定の位置は、被加工物Wの裏面WRに設定された分割予定ラインLに対応する位置である。
制御手段100は、全ての分割予定ラインLにレーザー光線LBを照射すると、X軸移動手段30及びY軸移動手段40によりチャックテーブル10をレーザー加工手段20の下方から離間する方向に移動して、レーザー加工手段20の下方から離間した位置で真空吸引源70を停止して、被加工物Wの吸引保持を解除する。オペレータが、分割された個々のデバイスD等をチャックテーブル10上から取り除くとともに、レーザー加工前の次の被加工物Wをチャックテーブル10の保持面10a上に載置して、先程と同様に被加工物Wのレーザー加工を行う。
実施形態1に係るレーザー加工装置1によれば、デバイスDの位置に対応させてピン12を保持位置と退避位置とに亘って上下移動させることが可能なチャックテーブル10を備えるため、複数の形状の異なるチャックテーブル10を製造してデバイスDの形状や位置に応じたチャックテーブル10に変更することなく、分割予定ラインLをアブレーション加工するレーザー光線LBがチャックテーブル10の保持面10aに照射されることを抑制できる。このために、実施形態1に係るレーザー加工装置1は、複数のチャックテーブル10を製造しておく必要がなく、チャックテーブル10の交換を抑制することができる。したがって、実施形態1に係るレーザー加工装置1は、被加工物Wの加工コストの高騰を抑制することができる。
〔実施形態2〕
実施形態2に係る加工装置を図面に基いて説明する。図8は、実施形態2に係るレーザー加工装置が被加工物をレーザー加工する状態を説明する断面図である。なお、図8において、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る加工装置としてのレーザー加工装置1−2の加工対象の被加工物WのデバイスDは、機械的な強度が低い、又は表面が凸凹に形成されたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)である。
実施形態2に係るレーザー加工装置1−2の加工手段としてのレーザー加工手段20−2は、図8に示すように、被加工物Wに対して透過性を有する波長のレーザー光線LPを被加工物Wの裏面WR側から分割予定ラインLに沿って照射し、被加工物Wの内部に破断起点となる改質層Kを形成するものである。なお、改質層Kとは、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、及びこれらの領域が混在した領域等を例示できる。
実施形態2に係るレーザー加工装置1の撮像手段50−2は、被加工物Wに吸収され難い赤外領域の光を検知する撮像素子を備え、被加工物Wの裏面WR側からデバイスDを撮像する。
実施形態2に係るレーザー加工装置1−2の加工動作を開始した状態では、チャックテーブル10の全てのピン12は、退避位置に位置付けられて、被加工物Wの表面WSをピン12の端面に対向させ、被加工物Wの外縁を枠体11の枠部15の上面15a上に載置する。そして、実施形態2に係るレーザー加工装置1−2の加工動作では、制御手段100は、真空吸引源70を駆動させてチャックテーブル10に被加工物Wを吸引保持する。制御手段100は、X軸移動手段30及びY軸移動手段40によりチャックテーブル10をレーザー加工手段20−2の下方に向かって移動して、撮像手段50−2の下方にチャックテーブル10に保持された被加工物Wを位置付け、撮像手段50に撮像させ、パターンマッチング等の画像処理を実施し、全ての分割予定ラインLのX軸方向とY軸方向の位置を算出する。
制御手段100は、算出した分割予定ラインLの位置に基いて、分割予定ラインLのZ軸方向の下方に位置する複数のピン12を算出し、算出した複数のピン12を駆動する各駆動部13のピストン17を伸張する。実施形態2において、制御手段100は、図8に示すように、デバイスDのZ軸方向の下方に位置するピン12、即ち所定の位置であるデバイスDに対応した位置の複数のピン12を退避位置に下げておく。
制御手段100は、実施形態1と同様に、全ての分割予定ラインLに順にレーザー光線LPを照射して、これらの分割予定ラインLに沿った改質層Kを被加工物Wの内部に形成する。こうして、実施形態2において、レーザー加工装置1−2は、所定の位置である被加工物Wの表面WSに設定されたデバイスDに対応した位置のピン12を退避位置に下げた状態で保持面10aで被加工物Wの一方の表面である表面WS側を保持してレーザー加工手段20−2で被加工物Wのレーザー加工を行う。即ち、実施形態2において、前記所定の位置は、被加工物Wの表面WSに設定されたデバイスDに対応する位置である。
制御手段100は、全ての分割予定ラインLにレーザー光線LPを照射すると、X軸移動手段30及びY軸移動手段40によりチャックテーブル10をレーザー加工手段20−2の下方から離間する方向に移動して、レーザー加工手段20−2の下方から離間した位置で真空吸引源70を停止して、被加工物Wの吸引保持を解除する。オペレータが、レーザー加工された被加工物Wをチャックテーブル10上から取り除くとともに、レーザー加工前の次の被加工物Wをチャックテーブル10の保持面10a上に載置して、先程と同様に被加工物Wのレーザー加工を行う。レーザー加工された被加工物Wは、次工程において、改質層Kを起点に破断されて、個々のデバイスDに分割される。
実施形態2に係るレーザー加工装置1−2によれば、実施形態1と同様に、デバイスDの位置に対応させてピン12を保持位置と退避位置とに亘って上下移動させることが可能なチャックテーブル10を備えるため、被加工物Wの加工コストの高騰を抑制することができる。
さらに、実施形態2に係るレーザー加工装置1−2によれば、デバイスDの位置に対応させてピン12を保持位置と退避位置とに亘って上下移動させることが可能なチャックテーブルを備え、加工動作においてデバイスDに対応する位置のピン12を退避位置に下げる。したがって、実施形態2に係るレーザー加工装置1−2は、デバイスDが破損することなく被加工物Wを保持することができるとともに、デバイスDの表面が凸凹していても吸引漏れを抑制して、位置ずれすることなく被加工物Wを保持することができる。
また、実施形態2に係るレーザー加工装置1−2は、実施形態1と同様にマイクロシリンダにより構成された駆動部13を備えている。実施形態2に係るレーザー加工装置1−2は、チャックテーブル10が被加工物Wの表面WSを保持し、被加工物Wの内部に改質層Kを形成するために、駆動部13は、ピン12を数10μm〜数100μm程度の範囲内で上下移動させて、保持位置と退避位置とに亘って移動させればよい。このために、実施形態2に係るレーザー加工装置1−2は、駆動部13がピエゾ素子により構成されてもよい。
〔変形例〕
実施形態1及び実施形態2の変形例に係る加工装置を図面に基いて説明する。図9は、実施形態1及び実施形態2の変形例に係るレーザー加工装置のチャックテーブルを示す断面図である。なお、図9において、実施形態1及び実施形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態1及び実施形態2の変形例に係る加工装置としてのレーザー加工装置1−3のチャックテーブル10−3は、図9に示すように、各ピン12の端面12aに開口しかつ真空吸引源70に接続された吸引路72が設けられている。吸引路72は、各ピン12に設けられ、真空吸引源70により端面12a上に被加工物Wを吸引保持する。また、各吸引路72には、制御手段100により開閉される開閉弁73が設けられている。
変形例に係るレーザー加工装置1−3は、実施形態1又は実施形態2と同様に、被加工物Wをレーザー加工する。変形例に係るレーザー加工装置1−3は、加工動作において、制御手段100が保持位置のピン12の端面12aに開口した吸引路72に設けられた開閉弁73を開き、退避位置のピン12の端面12aに開口した吸引路72に設けられた開閉弁73を閉じる。変形例に係るレーザー加工装置1−3は、加工動作において、保持位置の各ピン12の端面12aが被加工物Wを吸引保持する。
変形例に係るレーザー加工装置1−3によれば、実施形態1及び実施形態2と同様に、デバイスDの位置に対応させてピン12を保持位置と退避位置とに亘って上下移動させることが可能なチャックテーブル10−3を備えるため、被加工物Wの加工コストの高騰を抑制することができる。さらに、変形例に係るレーザー加工装置1−3によれば、加工動作において、保持位置の各ピン12が被加工物Wを吸引保持するために、被加工物Wの位置ずれを抑制でき、レーザー光線LB,LPを確実に所望の位置即ち分割予定ラインLに照射することができる。
なお、本発明は上記実施形態1、実施形態2及び変形例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本発明は、加工装置としての切削装置、研削装置、研磨装置などに適用することができる。
1,1−2,1−3 レーザー加工装置(加工装置)
10,10−3 チャックテーブル
10a 保持面
12 ピン
13 駆動部
20,20−2 レーザー加工手段(加工手段)
W 被加工物
WS 表面(一方の表面)
WR 裏面(一方の表面)
L 分割予定ライン
D デバイス

Claims (1)

  1. 被加工物を保持面で保持するチャックテーブルと、チャックテーブルの保持面に保持された被加工物を加工する加工手段とを備える加工装置であって、
    前記チャックテーブルは、
    複数立設しそれぞれの先端により前記保持面を形成するピンと、各ピンを該保持面と該保持面よりも下方の退避位置にそれぞれ駆動する駆動部と、から構成され、
    所定の位置の複数のピンを該退避位置に下げた状態で該保持面で被加工物の一方の表面側を保持して加工手段で被加工物の加工を行うとともに、
    該所定の位置は、前記被加工物の表面に設定された分割予定ラインに対応する位置である加工装置。
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