JP6577932B2 - セルフパージ、沈澱防止、および、ガス除去の構造を備えた印刷システム - Google Patents

セルフパージ、沈澱防止、および、ガス除去の構造を備えた印刷システム Download PDF

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Description

本実施形態は、一般に印刷分野に関し、とりわけ、一体型の、セルフパージ、沈澱防止、および、ガス除去の構造を備えた印刷システムに関する。
インクジェット印字ヘッドは、印字ノズルを清掃し、気泡を取り除き、そして、印刷の質を維持するために、定期的なパージを必要とすることが印刷の分野では知られている。簡単にいえば、インクジェットプリンタは、複数のノズルから、紙、または、太陽電池の前面、または、印刷あるいは印が施される他の媒体に、近接して固定されたノズル板内の対応する小さな開口部を通って、少量のインクを放出することによって動作する。これらの開口部は、選択された数のノズルからインクの液滴が媒体の特定の位置に対して排出されることによって、所望の文字または画像の一部が生成されるように、ノズル板に配される。媒体を制御して再配置し、その後に、インクの液滴を別途排出することによって、所望の文字または画像のより多くの部分が生成される。
太陽電池は、太陽光のエネルギーを直接電気に変換する、固体の半導体装置である。大部分の大規模な商用太陽電池工場は、プリント形成された多結晶シリコン太陽電池を作る。プリント形成された多結晶シリコン太陽電池は、銀ペーストインクジェット印刷を用いて前面上にプリント形成された微細な指状体(fine fingers)とより大きな母線からなる格子様の金属接点を有する。格子様グリッドの金属接点は、2ミリメートル(mm)間隔で60〜100本の印刷された銀線でできており、典型的には、100マイクロメートル(μm)の幅を有している。
印字ヘッドをパージする頻度は、印字ヘッドが使用されている特定の用途に依存する。パージングは、およそ0.5バールの過剰圧力下で、ノズルを介してインクジェットヘッドから印刷液を強く押し出すことを含む。過剰な圧力の力は、約−0.01バールの印刷の間に使用される通常の減圧に関連する。
従来のパージ技術の欠点の1つは、パージ液を印字ヘッドから滴り落とすことができ、かつ、ヘッドから滴り落ちる任意の液体が印刷工程に悪影響を及ぼさないメンテナンス領域まで、印字ヘッドを印刷領域から動かす必要があることである。この作業では一般に知られているように、ノズル板は、印字ヘッドの印字面に置かれ、いくつかある特徴の中でも特に、印字ヘッドを保護しながら印刷するためのノズルへのアクセスを提供する。
パージした後、ノズル板を掃除する(拭き取りとしても知られている)ことで、パージされた液体を取り除き、ノズルから印刷液を正しく噴出できるようにするのが好ましい。ノズル板の滑らかさと抗湿潤特性を保つために、ノズル板に接触することなく拭き取りを行なうことが望ましい。
ノズル板に接触することなく拭くための従来の技術の1つは、真空による拭き取りであり、真空のヘッドはノズル板を横切って動く。真空のヘッドは、ノズル板には接触しないが、吸引管としても知られている真空がノズル板から液体を取り除くことを可能にするほどには十分に接近している。真空のヘッドがノズル板に接触しないため、真空のヘッドのすべての側から(ノズル板の方向からだけでなく)の吸引があり、ノズル板の清掃効率は悪くなる。
従来の真空による拭き取りの欠点は、コスト、印刷速度、信頼度、および、拭き取りの質を含む。従来の真空による拭き取りの欠点の例は、次のものを含んでいる:(a)パージされた液体が印字ヘッドから滴り落ちる可能性があるため、印刷領域からメンテナンス領域まで印字ヘッドを動かす必要がある。(b)印刷領域からメンテナンス領域まで印字ヘッドを動かすことは時間がかかるため、印刷速度が落ちて、これに応じてコストがかかることになる。(c)印刷機は、真空のスリットが、接触せずに、例えば、約0.15mmのわずかな距離を開けてノズル板を横断することができるように、非常に高精度の要素と構造を必要とする。高精度の要素は印刷機のコストを増加させ、拭き取りの信頼度は高精度の維持に依存している。(d)効果的な拭き取りは、真空のスリットが、例えば、約2mm/s(秒速ミリメートル)の低速度でノズル板を横断することを必要とする。効果的な拭き取りに必要な時間は、印刷速度を遅らせ、結果として、印刷コストを増加させる。
したがって、太陽電池の格子様金属接点をプリント設計するために使用されてもよい印刷システム、例えば、パージされた液体をノズル板から(または、一般的に印字ヘッドから)滴り落とさないパージを可能にする印刷システムが必要とされている。それは、現在の技術よりもコストが低く信頼度が高い高品質の清掃がさらに望ましい。さらに、ノズル板上での沈殿物の形成を防ぎ、印刷されるインクジェットの偏向を防ぐためにノズル表面上に蓄積するガスの一部を取り除く必要がある。
本発明の実施形態は、一体型のパージ機構を備えた印字ヘッドアセンブリを開示している。印字ヘッドアセンブリは、(a)少なくとも第1と第2の圧力によって駆動される、ノズル板で囲まれた1つまたはそれ以上の分注ノズルを含む液体分注ヘッド、および、(b)1つまたはそれ以上のノズルの前に開口部を含む遮蔽マスク(a shielding mask)を備え、印刷液が第1の圧力によって駆動されてヘッドから分注される際、印刷液は遮蔽マスク内の開口部を介してパルスで(in pulses)分注され、(ii)パージ印刷液(purge printing liquid)が第2の圧力によって駆動されてヘッドから分注される際、パージ印刷液は、遮蔽マスクとノズル板の間に形成される細長い空隙へと引き込まれ、それによって、近くのノズルから、パージ印刷液を取り除く、ように、開口部は構成される。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、印字ヘッドアセンブリは、一体型のパージ機構を備えた1つまたはそれ以上の印字ヘッドアセンブリを含んでいる。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、印字ヘッドアセンブリは、複数の印字ヘッドを含み、遮蔽マスクは、印字ヘッドの各々の前に開口部を含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、遮蔽マスクの開口部はスリットを含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、1つまたはそれ以上のノズルが、印字ヘッドの各々でスリットの縁部に近接して構成されることで、パージ印刷液はスリットの縁部を介して細長い空隙に引き込まれる。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、スリットはノズルに対して中心から外れているため、ノズルから1つの縁部までの距離は、ノズルからスリットの反対側の縁部までの距離の20%未満である。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、吸引システムは、細長い空隙と流体相互接続し(fluid interconnection)、吸引システムは、細長い空隙に圧力勾配を与え、それによって、細長い空隙からパージ印刷液を取り除く。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、吸引システムは、開口部の真下に取り外し可能なように取り付けられた細長い空隙と流体相互接続し、吸引システムは、開口部に圧力勾配を与え、それによって、開口部を介して細長い空隙からパージ印刷液を取り除く。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、遮蔽マスクはさらに印字ヘッドハウジングを含んでいる。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、印字ヘッドアセンブリは、印字ヘッドハウジングを冷却する冷却システムを含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、印字ヘッドアセンブリは、細長い空隙で捕らえられたパージ印刷液を印字ヘッドアセンブリ印刷液貯蔵部に戻す、印刷液貯蔵および再循環システムをさらに備える。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、印字ヘッドが印刷領域にある間、パージ印刷液は分注されてもよい。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、印字ヘッドハウジングは、印字ヘッドが、ノズル板の近傍にある湿気のあらかじめ定められたレベルを維持するために印刷領域から出る間に、加熱したプリント基板上に分注された印刷液から、または、印字ヘッドの真下の揮発性の液体の熱いプールから噴出するガスの少なくとも一部を抜くように配置された、補助吸引システムをさらに備える。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、印刷の方法が開示される。この方法は、以下の工程を含む:(a)印字ヘッドアセンブリに、一体型のパージ機構を提供する工程であって、各々の印字ヘッドアセンブリが、(i)1つまたはそれ以上のノズルを含む印字ヘッド、および、(ii)多くのノズルに合わせるように並べられた開口部を含む遮蔽マスクを含み、細長い空隙が印字ヘッドと印刷マスクの間で形成される、工程、(b)印刷液が開口部を通過して印字ヘッドからパルスで分注されるように、第1の圧力によって印字ヘッドを始動させることにより印刷する工程、および、(c)分注された液体が細長い空隙に引き込まれるように、第2の圧力によって1つまたはそれ以上のノズルに印刷液を通すことによってパージする工程、を含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、該方法は、一体型のパージ機構を備えた1つまたはそれ以上の印字ヘッドアセンブリを使用する。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、遮蔽マスクは、印字ヘッドの各々の前に開口部を含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、遮蔽マスクの開口部はスリットを含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、該方法は、印字ヘッドの各々のスリットの縁部の近傍に1つまたはそれ以上のノズルを構成する工程であって、したがって、パージ印刷液がスリットの縁部を介して細長い空隙に引き込まれる、工程を含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、該方法は、ノズルからスリットの1つの縁部までの距離がノズルからスリットの反対側の縁部までの距離の20%未満になるように、ノズルに対して中心から外れてスリットを構成する工程を含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、該方法は、細長い空隙に引き込まれた印刷液を、印字ヘッドアセンブリ印刷液貯蔵部へと再循環させる工程を含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、該方法は、細長い空隙に流体的に接続された吸引システムを用いて、細長い空隙から印刷液を取り除く工程であって、真空システムが細長い空隙に圧力勾配を与え、それによって、細長い空隙から印刷液を取り除く、工程を含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、該方法は、開口部の真下に取り外し可能なように取り付けられた細長い空隙と流体相互接続される吸引システムを用いて、細長い空隙から印刷液を取り除く工程であって、吸引システムが開口部に圧力勾配を与え、それによって、開口部を介して細長い空隙からパージ印刷液を取り除く、工程を含む。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、インクジェットヘッドによって印刷する方法が開示される。該方法は、ノズル板で囲まれたジェットノズルを含み、ノズル板は、ノズル板上の固体の沈澱の蓄積を防ぐために、印刷のあいだ湿ったままにする。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、ノズル板を湿ったままにしておく工程は、加熱した基板に蓄積する排出された印刷液から噴出するガスによって行われる。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、ノズル板を湿ったままにしておく工程は、印字ヘッドが印刷領域を出るあいだに、印字ヘッドの真下の揮発性の液体の熱いプールから噴出するガスによって行われる。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、補助吸引システムによってガスの一部を取り除く工程は、ノズル板の近傍にある湿気のあらかじめ定められたレベルを維持するために行なわれる。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、ノズル板を間欠的に拭き取る工程は、ノズル板上の水滴の大きさを制御する。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、開口部を含む遮蔽マスクを用いて、プリント基板の熱とガスから印字インクジェットヘッドの一部を守る工程は、前記ノズル板の近傍にある湿気のあらかじめ定められたレベルを維持する。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、ジェットノズルの近くで拡散するガスの量は、遮蔽マスクによって開口部の縁部に近くにノズルを設置することによって制御される。
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、印字インクジェットヘッドのパージシーケンスは、ノズル板上の液滴の広がりを取り除く。
本発明の追加の特徴および利点は、以下の図面と明細書から明白になるであろう。
本発明についてのよりよい理解のために、および、同じものがどのようにして実行されるかを示すために、ここで、ほんの一例として添付の図面について言及する。図中、同様の数字は、全体にわたって対応する要素または部分を指定している。
ここで、図面について詳細に言及すると、示されている詳細は一例としてであり、本発明の好ましい実施形態の実例的な考察のためだけのものであり、本発明の原則と概念的な態様のも最も有用かつ容易な記載であると考えられているもののために提供されている、ということを強調しておく。この点に関して、本発明の構造的な細部を詳細に示そうとする試みは、本発明についての基本的な理解に必要とされる以上にはなされておらず、図面とともに取りこまれる明細書は、本発明の複数の形態がどのようにして実際に具体化されるのかを当業者に明白なものとしている。
本発明の実施形態に基づく、一体型のセルフパージ配置を備える印刷システムを示す。 本発明の実施形態に基づく、一体型のセルフパージ構造を備える印刷システムの第2の図を示す。 本発明の実施形態に基づく、インクが印刷される方向からの、一体型のセルフパージ構造を備える印刷システムの第3の図を示す。 本発明の実施形態に基づく、パージされた液体を洗浄するための真空パイプシステムの正面図を示す。 本発明の実施形態に基づく、パージされた液体を取り除くための真空パイプシステムの側面図を示す。 本発明の実施形態に基づく、パージされた液体を取り除くための機構を示す。 本発明の実施形態に基づく、パージされた液体を取り除くための機構の詳細図を示す。 本発明の実施形態に基づく、印刷システムの細長い空隙と、パージ印刷液の排出を示す。 本発明の実施形態に基づく、印字ヘッドとプリント基板との間の間隔からガスを取り除くための機構を示す。 本発明の実施形態に基づく、印字ヘッドとプリント基板との間の間隔からガスの一部を取り除くための機構を示す。 本発明の実施形態に基づく、印字ヘッドのノズル板を湿らせるガスを示す。 本発明の実施形態に基づく、印字ヘッドのノズル板上で形成された小さな水滴を示す。 本発明の実施形態に基づく、ノズルを介したインクの排出を妨害することがある、大きな水滴を示す。 本発明の実施形態に基づく、小さな水滴に浮かぶインク液滴を示す。 本発明の実施形態に基づく、ガスの源としての蒸発槽(evaporation bath)を示す。 本発明の実施形態に基づく、スリットの縁部の近くに配されるノズルを示す。 本発明の実施形態に基づく、ノズル板のスリットの底面図を示す。 本発明の実施形態に基づく、一体型のセルフパージおよびガス除去構造を備えた、印字ヘッドアセンブリを示す。
本発明の実施形態は、パージ液をノズル板から滴り落とすことのない、一体型のセルフパージ、沈澱防止、および、ガス除去の構造を備えた、印刷システムを提供する。一体型のセルフパージ構造は、現在の技術よりもコストが低く、信頼度の高い、高品質の清掃に望ましい。とりわけ、本実施形態は、印刷を容易にする一方で、従来の技術に必要とされる時間と比較して、印字ヘッドをメンテナンス領域へと動かすのにかかる時間を減らす。加えて、1つのメンテナンス領域(または一般的にヘッドよりも少ないメンテナンス領域)がパージングに用いられるマルチヘッドシステム(または、多くのヘッド群を備えたシステム)において、本実施形態はシステムの複雑さを容易にする。例えば、各々のヘッド(またはヘッド群)は、メンテナンス領域のためのヘッドの競合(competition)と調整を不要にする、一体型のセルフパージ構造を有する。この実施形態はインクジェット印字ヘッドに関して記載されているが、記載されたシステムと方法は、ノズルディスペンサーのような液体排出機構の液体排出ノズルにも一般的に適用可能である。
この明細書の文脈では、印刷液とインクという用語は、一般的に印刷に使用される材料を指すが、例えば、印刷プロセスによって沈着する金属粒子を含むキャリア液(carrier liquid)などの均質および非均質な材料に限定されない。
本発明の第1の態様によると、一体型のパージ機構を備えた印字ヘッドアセンブリは、(a)少なくとも第1と第2の圧力によって駆動される、ノズル板で囲まれた1つまたはそれ以上の分注ノズルを含む液体分注ヘッド、および、(b)1つまたはそれ以上のノズルの前に開口部を含む遮蔽マスクを備え、印刷液が第1の圧力によって駆動されてヘッドから分注される際、印刷液は遮蔽マスク内の開口部を介してパルスで分注され、および、パージ印刷液が第2の圧力によって駆動されてヘッドから分注される際、パージ印刷液は、遮蔽マスクとノズル板の間に形成される細長い空隙へと引き込まれ、それによって、近くのノズルから、パージ印刷液を取り除く、ように、開口部は構成される。
本発明の実施形態によれば、毛細管現象は、印刷液を捕らえるため、かつ、印字ヘッドからプリント基板へ印刷液が滴り落ちるのを防ぐために使用される。
毛細管現象は、小さな開口部へと引き込まれる液体の性質である。毛細管作用としても知られている毛細管現象は、液体と固体材料の内部での分子間引力の結果である。毛細管現象のよく知られている例は、繊維間の狭い開口部へと液体を吸引することにより液体を吸収する、乾燥したペーパータオルの性質である。別の例は、狭いチューブ内で上昇する液体の性質である。特定の液体の類似する分子間に存在する相互引力は、凝集と呼ばれる。凝集は、表面張力として知られる現象を生じさせる。引力が2つの異なる材料、例えば、液体と固体容器の縁部との間に存在する際、引力は接着として知られている。毛細管現象は、液体分子の凝集と、空間(例えば、狭いチューブの壁によって形成される空間)との液体分子の接着の結果である。例えば、狭いチューブのなかで容器の縁部を近づけてくっつけると、凝集と接着の相互作用により、液体は、容器の縁部によって形成された空間に(現在の例では狭いチューブに)引き込まれる。この明細書の文脈では、空間は、ノズルと遮蔽板の間の細長い空隙によって形成される。
本発明のさらなる態様は、ガスを用いてインクジェットを遮るまたはそらす印字ヘッドノズル板上の沈澱蓄積を防ぐための、および、ノズル板上の印字ヘッドの真下に蓄積されたガスの一部を取り除くための、方法に関する。
本発明のさらなる態様によれば、特定の実施形態は、一体型のセルフパージ、沈澱防止、および、ガス除去の構造を用いて印刷する方法を提供する。該方法は、(a)一体型のパージ機構を備えた印字ヘッドアセンブリを含む1つまたはそれ以上の印字ヘッドアセンブリを含む印刷システムを提供する工程であって、各々の印字ヘッドアセンブリは、1つまたはそれ以上のノズルを含む印字ヘッドと、開口部を備えたノズル板を含む印刷マスクとを備え、開口部は、ノズル板開口部が1つまたはそれ以上のノズルに合わせられ、細長い空隙が印字ヘッドと印刷マスクとの間で形成される、ように並べられる工程、(b)印刷液がノズル板開口部を通り抜けて印字ヘッドから排出されるように、第1の圧力によって印字ヘッドを始動させることにより印刷する工程、(c)第2の圧力によって印字ヘッドを始動させることによりパージする工程であって、したがって、第2の圧力を介して1つまたはそれ以上のノズルを通して排出された印刷液は細長い空隙によって捕らえられる、工程を含む。
本発明のさらなる態様によれば、印字ヘッドはマスクによって基板の熱とガスから守られ、マスクは、インクが基板上に分注される際に通るスリットを含む。さらに、印字ヘッドノズルはスリットの1つの縁部の近くに配され、ゆえに、スリットに入るガスの大部分は、スリットを通して見た際のノズル板の中心領域で凝縮し、ガスの一部のみがスリットの縁部の近くで凝縮する。
本発明の様々な態様は、太陽電池の格子様接点をプリント形成するためのシステムと方法の非限定的な例に主に言及することによって本明細書に示されるが、当然のことながら、本発明の様々な態様は多種多様な他のインクジェット印刷システムに等しく適用可能である。
図1Aは、本発明の実施形態によって、一体型のセルフパージ構造を備えた印刷システムの第1の図を示す。便宜上、図1Aおよび図1Bは、適宜、正面図と側面図と呼ばれる。図は一定の縮尺で描かれていないことに注意する。インクジェット印字ヘッド(100)は、ノズル板(102)を含める。インクは、複数のノズル(図示せず)から矢印(108)の方向にポリシリコン太陽電池の前面であるプリント基板(図示せず)へと印刷される。この分野での通常の使用は多くのノズルを伴うが、このシステムは1つまたはそれ以上のノズルに使用され得ることに注意する。便宜上、矢印(108)によって示される印字ヘッドからプリント基板までのインクの方向を、下方と呼ぶ。図1Aは、ノズルの配列からのインクの印字方向を示す複数の矢印(108)を示しており、一方で、図1Bの側面図は、側面図からは1つの配列しか見えないように、1本だけの矢印を示している。この実施の特徴は、この明細書ではマスクとも呼ばれる印刷マスク(104)を、ノズル板(102)に合わせて位置付けることにより、ノズル板と印刷マスクとの間に細長い空隙(110)が形成される。パージしている間、パージされた液体は細長い空隙(110)の表面に付着し、毛細管現象は、パージされた液体を細長い空隙へと引き込む。
印字ヘッドのノズルは、印刷を容易にするために、印刷マスク(104)内のスリット(106)に合わせて並べられる。
図1Cは、インクが印刷される方向からの、一体型のセルフパージ構造を備えた印刷システムの第3の図を示している。便宜上、図1Cを底面図とも呼ぶ。参考のために、スリット(106)は、幅(112)と長さ(114)を有する。深さとも呼ばれる高さ(116)は、印刷マスクの厚みとほぼ同じであるのが一般的である。
印刷マスク(104)は、ノズル板(102)に合わせて並べられ、印刷マスクとノズル板との間に細長い空隙(110)を形成するために位置付けられる。この明細書の文脈では、マスクは、部分的にノズル板(102)を覆うとともにノズルから印刷領域への印刷を容易にするために開口部を有する、板のことを指す。ノズル板(102)は、ノズルからの印刷を容易にするために印刷工程の間に用いられるのが一般的であり、印字ヘッド(100)とノズルを守ることもできる。通常の操作時、印刷マスク(104)内のスリット(106)は、印刷を促進するために、十分に幅が広く、かつ、印刷ノズルに十分なほどに正確に合わせて並べられる。インクジェット印字ヘッド(100)の場合は、印刷は、ジェット圧力が圧電性結晶(各ノズルに1つの圧電性結晶)によって印字ヘッド(100)内部で形成される、パルスでのノズル(図示されず)からのインク液滴の噴射を含む。噴射は、適切な時間にわたって印字ヘッドに適切な圧力を加えることで、印字ヘッドに、印刷液(インク)の液滴を、ノズルから、ノズル板(102)の開口部(図示せず)を介して、空隙(110)を横切って、印刷マスク(104)内のスリット(106)を介して、プリント基板(図示せず)上に放出させる。1つの非限定的な例において、20μm幅のノズルは、100μmと300μmの間の幅(112)を有するスリットを通って印刷される。
パージする間、適切な余分な圧力が外部から印刷液に、かつ、適切な間にわたって印字ヘッド(100)を介してかけられることで、ノズルを通って印字ヘッドからインクを無理やり押し出す。パージの間にノズルから噴出するインクは、接着(以下に定義されるように2つの異なる材料の間の引力)によってノズル板(102)に接着し、このことは、この場合、ノズル板を湿らすインクの性質としても知られている。ノズル板が抗湿潤コーティングで覆われる際でもノズル板の湿潤は生じる。マスク(104)をノズル板(102)に十分に近づけて並べる際、マスクもインクによって湿る。接着によって、インクは、スリット(106)を通り抜けない。マスク(104)がノズル板(102)に対して適切に位置付けられると、パージされたインクは毛細管力によって細長い空隙(110)に引き込まれる傾向にある。細長い空隙(110)の縁部は、スリット(106)の縁部の少なくとも一部を共有する。パージが(ノズル板をパージして拭き取る間に滴り落ちることもあるインクを集めるために)マスク(104)の下に任意の追加ハードウェアを必要としないため、この技術は口語的に「隠れたパージ」と呼ばれる。
所望の毛細管現象をもたらすために必要な細長い空隙の大きさは、特定の出願に依存しており、より具体的には、表面そのものと液体の特性に依存している。この明細書の文脈では、細長い空隙の大きさへの言及は、別段の定めがない限り、ノズル板(102)とマスク(104)の間の距離を指す。印刷液、ノズル板、および、マスク板の物理的な特性を考慮して、当業者は、所望の毛細管現象を与えるために、細長い空隙の必要な大きさを計算することができる。
ノズルが20μm幅である非限定的な例において、細長い空隙(110)は、50〜500μmと同じくらいの大きさであってもよい。上記の実施形態の範囲内で、細長い空隙(110)の好ましい大きさは可能な限り小さく、したがって、ノズルをプリント基板にできるだけ近づけることができ、高品質な印刷を容易にする。同様に、毛細管現象を強化するために、細長い空隙はできるだけ小さくなければならない。最も小さな細長い空隙の大きさは、印刷液の物理的な特性に少なくとも部分的には依存する。細長い空隙の大きさは、特定の用途のために、印刷液の流れと採取を容易にするほどには大きくなければならない。毛細管現象を促進するために、パージされた印刷液は、好ましくは、スリットの縁部(空隙の縁)の少なくとも1つに付着しなければならず、したがって、ノズルはスリットの縁部に可能な限り近づけられ、パージされたインクが少なくとも1つのスリット縁部(細長い空隙の縁部)に付着するのを促進しなければならない。本実施例において、ノズルからスリット縁部までの距離は50〜300μmであるのが適切である。
スリットは、例えば、弾性的な薄いワイパーによって、ノズル板の時々拭くことを容易にするほどに十分に大きいのが好ましい。本実施例において、0.7〜1.5mmのスリット幅で十分である。この場合、パージされた印刷液がスリットの端に付着するのを容易にするために、ノズルは、(スリットの真中に位置付けられるのとは対照的に)スリットの縁部に近づけて位置付けられるのが好ましい。
同様に、マスク(104)は、必要とされる機械的強度と熱伝導を提供するのに十分なほどの厚さが必要とされ(寸法116)、ノズルが印刷面に可能な限り近づけるように、できるだけ薄いのが好ましい。パージした後、遅れは、パージされた液体のほとんどすべてが、ノズル板(102)から細長い空隙(110)へとながれるための十分な時間を提供する。非限定的な例において、インクジェットヘッドをパージした後に、2〜8秒の遅れは、ノズル板からインクが取り除かれ、高品質な清掃を提供するのに十分である。遅れの後、印字ヘッドは、印刷に使用される準備ができている。
ノズル板と印刷マスクの内側(この文脈では、ノズル板に面する印刷マスクの側)と両方は、抗浸潤コーティングで覆われることは望ましい。抗浸潤コーティングは、ノズル板の表面と印刷マスクの内側とに付着する印刷液の傾向を減らす。パージされた印刷液は、細長い空隙から取り除かれる必要があり、言い換えれば、細長い空隙から一掃される必要がある。細長い空隙を清掃する頻度は用途に依存する。1つの場合では、細長い空隙は、すべてのパージの後に清掃される。清掃システムの実施は用途に依存する。
図2Aと図2Bは、パージされた液体を取り除くための真空パイプシステムの正面図と側面図をそれぞれ示し、真空パイプシステム(200)は、スリット(106)の一部を覆うマスク(104)の下に示されている。この場合、真空パイプシステム(200)は、その下からスリット(106)に沿って移動する、真空ヘッド(202)を含んでいる。真空ヘッド(202)は、ポンプ(図示せず)に接続されるチューブ(204)に接続するか、または、その一部である。真空、例えば−0.4〜−0.8バールの減圧が、ポンプによってチューブ(204)にかけられ、圧力勾配の力は、細長い空隙(110)からスリット(106)を介して矢印(206)の方向にパージされた液体を吸引する。
真空ヘッド(202)がスリット(106)を覆うマスク(104)の床に堅く取り付けられ得るため、真空ヘッドの吸引は主としてスリットからであり、その一方で、真空ヘッドはノズル板を接触しない。図2Bから分かるように、真空ヘッド(202)は、マスク(104)と接し、スリット(106)の幅を覆う。対照的に、上記の従来の真空による拭き取り技術では、真空ヘッドはノズル板とは接触せず、ノズル板の清掃効率を低下させる。本実施形態において、ノズル板(102)の清掃は、パージの最中またはパージの後に行われ、パージされたインクが高い清掃効率で毛細管現象によって空隙へと引き込まれると、真空パイプシステム(200)は、スリット(106)によって細長い空隙(110)からパージされた液体を排出する。別の実施形態では、ノズル板(102)の清掃は、スリットによってノズル板からパージされた液体を排出する真空パイプシステム(200)によって、パージの間またはパージの後に行われ得る。さらに、従来の真空による拭き取りと比較すると、清掃時間は短くなる。真空パイプシステムは当該技術では知られており、この明細書に基づいて、当業者は、用途に適切な真空パイプシステムを実施することができることができるであろう。
上記方法は有効である。しかしながら、特定の場合には、印刷マスクの下にシステム要素を伴わない細長い空隙を清掃することが好ましい。この特徴は、ヘッドが清掃のあいだ印刷面の上にあり、メンテナンスに必要な時間を短くするのを容易にすることで印刷速度が速くなるような場合に望ましい。
図3は、パージされた液体を除去するための機構を示し、印字ヘッドは、たんにハウジングとしても知られている印字ヘッドハウジング(300)をさらに含み、それは印字ヘッド(100)を部分的に囲む。当該技術において、印字ヘッドハウジング(300)は、しばしば「マスク」とも呼ばれるが、本明細書で使用されるマスク(104)と混同されてはならないことに注意する。ハウジング(300)は、印字ヘッド(100)の側部を囲む側方部分(302)を含んでいる。床としても知られているハウジング(300)の底部部分(304)は、マスク(104)として機能し、ノズル板(102)を部分的に囲む。ハウジング(300)は、真空システム(310)に接続された1つまたはそれ以上の吸引口(306)を含んでいる。吸引口(306)は、パージされた液体が細長い空隙(110)からハウジングの外へ吸引されるのを促進する。真空システム(310)は、真空パイプシステムの真空ヘッド(202)を動かす必要なく、上記の真空パイプシステム(200)と同様に実施され得る。真空システム(310)はハウジング(300)に接続したままにすることができる。
1つの非限定的な例において、該システムはパージを行い、その後、真空システム(310)の操作が行われる。この場合、パージされた液体は、上記のように、細長い空隙に引き込まれる。パージが終わった後の測定時間に、真空システム(310)は作動し、上記のように、パージされた液体をハウジングから排出する。別の非限定的な例において、真空システム(310)はパージの間に作動する。この場合、パージは、吸引が毛細管現象に追加の圧力を加え、パージされた液体が滴るのを防ぐのを役立つとともに、迅速なパージを促進することで、上記の技術と比較して清掃時間を短くするという点でより効率的である。対照的に、従来のパージ技術では、同時にすべてのノズルからパージされるため、真空による拭き取りはパージの最中には行うことができず、その一方で、真空ヘッドがノズル板を横断して移動すると、一度にノズルの一部のみを覆う真空ヘッドによって、真空による拭き取りが行われる。随意の実施形態では、真空システム(310)は、パージの最中またはパージの後に、毛細管現象と無関係に作動することが可能で、パージされた液体を空隙(110)によってノズル板から排出する。随意に、パージされた液体は、適切な濾過システムを介した真空システムから、インク供給システムへと再利用することができる。真空システムは当該技術では知られており、この記載に基づいて、当業者は、ハウジング(300)と用途とに適切な真空システム(310)を実施することができる。
図4は、パージされた液体を除去するための詳細な機構を示し、ハウジング(300)は、冷却液が通る冷却水路(400)をさらに含んでいる。用途に依存して、印字ヘッド(100)および/またはハウジング(300)は、印刷によって熱くなり、例えば、損傷から該システムを守るために、および/または、印刷の質を維持するために、冷却されること必要としてもよい。一般に、熱源はハウジング(300)の外部にあり、ハウジングは熱による損傷から印字ヘッド(100)を守る。非限定的な例において、主な熱源は、金属線がプリントされている太陽電池シリコンウエハーのような、ハウジング(300)の真下のプリント基板である。太陽電池シリコンウエハーは、摂氏250度まで暖められた後に印刷領域に入ってもよい。この温度は、銀粒子などのインクを含む金属粒子の液体キャリアを蒸発させるために必要とされてもよい。この場合、ハウジング(300)は、太陽電池ウエハーからの熱が印字ヘッド(100)のノズル板(102)に到達するのを防ぐ熱障壁として機能する。1つの任意の実施形態において、冷却水路(400)は、冷却液のための経路を有する。冷却液は、用途に適切な経路を循環して、システムを冷却する。ハウジング(300)は、アルミニウム、銅、または、用途に適切な他の材料、好ましくは、優れた熱導体である材料から構築され得る。
非限定的な例において、ハウジング(300)はアルミニウムから作られ、印字ヘッド(100)はインクジェットヘッドである。図1A、1B、および、1Cを参照すると、スリット(106)は、0.3ミリメートル(mm)の幅(112)を有している。スリット幅は用途に依存して小さくしても大きくてしてもよい。スリット幅は、噴出する液滴の直径よりも大きく、さらに、ノズルの真直度と配置の不正確さを許容するほどに大きいのが望ましい。非限定的な例において、液滴の直径が20μmである場合、50μmのスリット幅は最小幅であるのが好ましい。スリットが好ましい最小値よりも大きいような場合では、パージされた液体が細長い空隙(110)の縁部に付着するのを促進するために、ノズルをスリットの縁部(側)に十分に近づけることが望ましい。この場合の非限定的な例は、1〜2mmのスリット幅が0.3mmの最小スリット幅の代わりに用いられ、ノズルはスリットの縁部から0.1mmとなるように並べられる場合である。上記のように、ひとたびパージされた液体が細長い空隙(110)の縁部に付着すれば、毛細管現象は、パージされた液体をマスク(104)の後ろの細長い空隙に引き込む。スリットの一方の側、この場合は、ノズルが並べられた方に近い側の細長い空隙に、パージされた液体を引き込むことで一般的には十分であることに留意する。2列のノズルを含むノズル配列を備えた例において、スリットの幅と配置は、ノズルの各列がスリットのそれぞれの縁部に近くなるように、設計され得る。0.3mmのスリットの高さ(116)は、マスクの厚みに相当し、ハウジング(300)の床(304)として実現される。高さは用途に応じて低くしても高くしてもよい。高さは低くても可能であるが(例えば0.2mm)、実施の実現性を考慮することで制限される。実施の実現性の考慮には、限定されないが、一般的に不十分な熱伝導度を有し、かつ、損傷を受けやすい薄いマスクに相当する低い高さを含む。高さが高くても可能であるが(例えば1mm)、高さが高いと、印字ヘッドとプリント基板とを大きく切り離す必要があることを含む(ただし、これに限定されない)実施の実現性の考慮によって制限され、これは上記のように印刷の質を低下させる。ノズル板とマスクの間の細長い空隙(110)は0.3mmであるのが好ましいが、用途によって変わり、細長い空隙は0.05mmから約0.5mmまでであり得る。ハウジングの側方部分(302)と印字ヘッド(100)のあいだの間隔(410)は、0.3mmであるのが好ましいが、用途によって変わり、細長い空隙は0.1mmから1mmまでであり得る。
矢印(402)は、パージされた液体の流れの方向を示す。図4の平面図では、矢印は、スリット(106)から離れて左右に向かう流れを示すが、実際の三次元システムでは、流れは、スリット(106)から、真空システム(310)に接続された吸引口(306)へと外部に向かうことに留意する。清掃は、真空システム(310)の随意のバルブVfまたは用途に適した他の手段の活性化によって、始められ得る。代替的な実施形態において、パージの間、ノズルから噴出する印刷液はノズル板に付着する。真空システム(310)は、空隙(110)を介して負圧を与え、吸引によって、ノズル板(102)から、パージされた印刷液を除去する。
図5は、本発明の実施形態に従って、印刷システムの細長い空隙と、パージ液の排出を示す。印字ヘッド(100)と、任意の冷却液(400)を備えたハウジング(300)が図示されている。パージ液(510)は、ノズル(図示せず)の配列とノズル板(102)とを通り抜ける。パージ液(510)は、細長い空隙(110)に引き込まれ、細長い空隙(110)を通って、および、印字ヘッドハウジング(520)から外に、真空パイプシステムによって排出される。パージ液は再度循環して、印刷液を包含するように構成された印字ヘッドの内側部分に貯蔵されてもよい。
インクジェットヘッド(100)のノズル板(102)は、印刷液と混じり合わず、印刷液が板にくっつくのを防ぐ、非浸潤性材料によってしばしば覆われる。結果として、ノズル板(102)上を流れる液体は、ノズル板に付着しやすい大きな液滴(510)へと容易に変わり、細長い空隙(110)と真空パイプシステムとによってノズル板から除去され得る。
インクはいくつかの方法でノズル板(102)に蓄積してもよい:1.パージング中に、インクは、ノズルからひっきりなしに流れ、最良の非浸潤性コーティングをもってしても、インクは、滴下して外気になるか、基板に滴下するよりも、ノズル板一面に広がる。2.噴射された衛星(すなわち、噴出したインクを含むはるかに大きな主要な液滴を伴う非常に小さな寄生液滴(parasite droplet))は、ノズルから浮上した直後に(大気との摩擦のために)勢いを失い、大気中を容易に逆流してノズル板に着陸する。
3.基板に影響を与える噴出したインクの一部は、跳弾(richchet)のようにノズル板の方に戻り、それにくっつく。4.とりわけ、加熱した基板上にプリントする場合、基板上に沈着した印刷流体の溶媒はすぐに蒸発し、冷たいノズル板(102)上で凝縮する溶媒蒸気のガスを生成する。
限定されないが、銀などの導電性金属粒子を用いる印刷の特に好ましい例などの、固体粒子を含む印刷液(「インク」)で印刷する場合、ノズル板上にインクが存在すると甚大な問題につながることもある。具体的に、ノズル板上のインクが乾燥してもよい場合、粒子の層は表面上に沈着する。時間とともに、複数のこのような層は蓄積することもある。これらの層は、ノズル板の非浸潤性の表面特性を低下させ、ノズルに十分に近づけて構築されると、印刷の質を直接的に低下させ、結果として、ノズルを完全に詰まらせることもある。
本発明のさらなる態様によれば、粒子のそのような沈着は、ノズル板上に存在する任意のインクが乾燥しないようにノズル板のすぐ近くに液体の蒸気がくるようにすることによって、除去されるか、または、減らされる。依然として湿っているインクは、その後、ノズル板上に材料が蓄積するのを防ぐために、機械的な拭き取りや吸引によって、周期的に取り除かれる。特に、加熱した半導体ウエハーのような高温基板上でのプリント形成の好ましい場合において、溶媒蒸気は、基板に沈着したインクから本質的に生成される。しかしながら、余分な蒸気は、ノズル板上の大きな液滴の蓄積を引き起こし、この蓄積そのものが印刷工程に直接干渉する。従って、本発明のこの態様は、表面上の任意のインクが乾燥しないように、大きな液滴を形成することなくノズル板のすぐ近くに十分な蒸気を残したまま、余分な蒸気を取り除く、蒸気(あるいは「ガス」)管理システムを提供する。
印字ヘッドがノズルの配列を含むと仮定すると、ガスの量を制御する2つの方法がある:ガスがノズル領域に到達する前に、補助の真空開口部によってガスの一部を排出することと、第2の方法は、ヘッドがマスクによって基板の熱とガスから守られている場合のことを指し、マスクは、インクが基板上に分注される際に通るスリットを含む。そのような場合、スリットに入るガスのほとんどは、スリットから見てノズル板の中心領域で凝縮し、少量のガスだけがスリットの縁部の近くで凝縮する。本発明の特定の好ましい実施に従ってこの現象を利用するために、マスクのスリットは、印字ヘッドのノズルがスリットの1つの縁部の近くになるように、配される。スリットの1つの縁部の近くにノズルをこのように位置付けることは、パージ工程の間の前述の毛細管現象による取り込みにも有利であり、パージ工程の間にノズルで形成される液滴が、すぐに細長い空隙と接触して、該空隙に引き込まれることを保証する。
図6Aは、本発明の実施形態によって、印字ヘッドとプリント基板の間の空隙から余分なガスを取り除くための機構を示している。印刷液がノズル板(102)内のノズルを通って印字ヘッド(100)から放出された後に、熱い基板(620)によって形成されるガス(610)は、印字ヘッドハウジング(300)を通って補助吸引システムによって取り除かれる。
図6Bは、本発明の実施形態にしたがって、印字ヘッドとプリント基板の間の空隙からガスの一部を取り除くための機構を示している。ガス(610)の一部、典型的にはガスの90%は、補助吸引システム(640)によって排出され、ガス(615)の残りの部分は、ノズル板(102)上に蓄積している。非常に低いガス圧で、ノズル板は、インク液滴によって、したがって、例えば、銀粒子のようなインク中に含まれる固体の沈殿物によって、徐々に覆われる。高いガス圧で、印字液の液滴は凝集して、ノズル板(102)のノズルをそらしたり、塞いだりすることもある。
図7は、本発明の実施形態にしたがって、印字ヘッドのノズル表面を湿らせるガスを示している。ガス(615)の一部はノズル板(102)に蓄積する。
本発明の実施形態によれば、固体の沈殿物の沈着がノズル板の湿気を維持することで防がれるため、蓄積したインクは、吸収スポンジなどを用いた拭き取り点検作業(service action)によって、間欠的に拭き取られ得る。摩擦を繰り返すと、ノズル板の非浸潤性コーティングを分解させることになる。本発明によれば、ノズル板上でのインクの乾燥が防がれるため、ノズル板の連続的な機械的拭き取りの間の時間は、蒸気を制御せずに拭き取りにのみ依存した従来のシステムと比べて、大幅に増やされてもよい。
図8は、本発明の実施形態にしたがって、印字ヘッドのノズル表面に形成される小さな液滴を示す。ノズル板(102)に塗布される非浸潤性のコーティングにより、ノズル板表面に大きな液滴がくっつくのを防ぐ。しかしながら、熱い基板のプリント画像(660)から発生した熱いガス(615)は、ノズル板表面(102)上に小さな液滴(670)を形成する。
図9は、本発明の実施形態にしたがって、ノズルを介したインクの排出を妨害する大きな液滴を示している。図8で示された小さな液滴(670)は、ノズル板表面(102)上で集まって固まり、数少ない大きな液滴(680)になり、インクジェットをそらして、高すぎるガス圧力でノズル板のノズルを塞ぐことさえある。
図10は、本発明の実施形態にしたがって、小さな液滴に浮かぶインク液滴を示している。実験によって、ノズル板が小さな液滴(670)を含んで湿っている場合、大きな液滴(690)でノズル板に接触する印刷流体は、ノズル上に固形沈殿物の痕跡を残さないということが分かった。このことは、ノズル板の表面へのインク中の固形材料の密接な接触が、固体粒子(または、溶解材料)とノズル板を間でバッファーの役割を果たす、ノズル板に広がる透明な液体の液体層によって、防がれるという点で説明することができる。インクが実際にはノズル板に接触せずに、むしろ、透明の液体の小さな液滴次第である場合には、密接な接触が防がれることもある。最後の文章は、ノズル板上にくっつくインク液滴さえ、いったん取り除かれると、固形の沈殿物を残さないという事実を説明するものであってもよい。代替的な仮説によれば、ノズル板上にくっつくインク液滴(690)はノズル板を汚したりはせず、なぜなら、インク液滴がノズル板に溜まった後に透明な液体の噴霧またはガスまたは蒸気が連続的に供給され、ノズル上に固形物が付くのを防ぐためである。ノズル板(102)に蓄積されるガスに対する排出されるガスの比率は、補助吸引システムの効率に依存して、当業者によって制御され得る。本発明の実施形態によれば、ノズル板上の少量のガスは、先に本明細書に記載されるように、沈澱と印刷液の液滴の両方の蓄積を防ぐ。
図11は、本発明の実施形態にしたがって、ガスの供給源としての蒸発槽を示している。ヘッドが印刷領域(700)を出るあいだに、ガス(615)は、例えば、ヘッドの真下の揮発性の液体(665)の暖かいプールによって生成されてもよい。この選択肢は、印刷が冷たい(加熱されない)基板上で行なわれ、したがって、印刷工程がノズル板上での所望の水分量を維持するために本質的に十分なガスを生成しないような状況で特に適している。
ノズル板を湿らせることは、各印刷パス(例えば、各々の印刷されたページ)間で必要とされてもよい。しかしながら、パージングの前後に、または、任意の他のメンテナンス動作の前後に、ノズル板を一度だけ湿らせることで十分な場合もある。この場合、湿らせることは、必要に応じて、それほど頻繁には行われない。別の実施形態は、印刷作業の合間(例えば、2D印刷における中間の異なるページ、または、3D印刷における層、または、太陽電池上のプリント金属線内のウエハー)に、ノズル板上に液体蒸気または蒸気を噴霧することまたは向けることである。
印字ヘッドがノズル配列を含むと仮定すると、ガスの量を制御するための2つの方法がある:ガスがノズル領域に到達する前に、補助の真空開口部によってガスの一部を排出することと、第2の方法は、ヘッドがマスクによって基板の熱とガスから守られている場合のことを指し、マスクは、インクが基板上に分注される際に通るスリットを含む。そのような場合、スリットに入るガスのほとんどは、スリットから見てノズル板の中心領域で凝縮し、少量のガスだけがスリットの縁部の近くで凝縮する。したがって、ヘッドは、ノズルがスリットの1つの縁部に近づくように、マスクの後ろに位置付けられる。
図12は、本発明の実施形態にしたがって、スリットの縁部に近くに配されたノズルを示している。典型的には20μmの直径を有するインクジェット(715)は、スリット縁部の近くを通るように示されている。
図13は、本発明の実施形態にしたがって、ノズル板のスリットの底面図を示している。マスク(720)は、スリット(730)の形をした開口部を有しており、スリットの真下にはノズル板(102)が示されている。スリット(730)がノズル(750)に対して中心から外れているため、ノズルからスリットの1つの縁部までの距離は、ノズルからスリットの反対側の縁部までの距離の20%未満になるような、ノズル(750)の配列が記載されている。凝縮した液滴(760)は、スリット(730)のほぼ中心で凝集し、ごく一部のかつ直径の小さな液滴だけが、ノズル(750)の配列が位置付けられたスリット縁部に到達する。
図14は、本発明の実施形態にしたがって、一体型のセルフパージおよびガス除去の構造を備えた、印字ヘッドアセンブリを示す。補助吸引システム(640)は、ノズル板(102)の近傍にある湿気のあらかじめ定められたレベルを維持するために設置される。補助吸引システム(640)は、ガス(695)の大部分を取り除き、その一方で、少量のガス(615)はノズル板(102)に到達する。細長い空隙(110)は、真空パイプシステム(図示せず)によって取り除かれるパージ印刷液(510)の大きな液滴を引きこむ。吸引システムは、細長い空隙(110)に圧力勾配を与え、それによって、細長い空隙(110)からパージ印刷液(510)を取り除く。パージ印刷液(510)は、印刷液を包含するように構成された印字ヘッドの内側部分に対して、再度循環されてもよい。
パージする頻度は、印字ヘッドが使用されている特定の用途に依存する。1つの実施形態では、パージは、連続的な印刷工程中の1つの工程として周期的に始められる。別の実施形態では、パージは、あらかじめ決められたスケジュールに従って開始され、別の実施形態では、パージは、システムの要件に基づいて始められる。システム要件の1つの非限定的な例は、印刷の質を追跡するために検査カメラを使用している。印刷の質が与えられたパラメータを満たさない場合、パージが始められる。
本発明の実施形態は、効率的な印刷シーケンス(printing sequence)とメンテナンスのサイクルを容易にし、滴り落とすことなくパージを利用し、および、印刷マスクの下にシステム要素を含まずに清掃を行う。パージメンテナンスサイクルの1つの実施形態において、連続的な印刷のあいだ、印字ヘッドは印刷をストップし、印刷面の上で適切な場所に留まる。0.2秒から0.5秒かかるパージが始められる。パージの後、約5秒の遅れは、パージされた液体のほとんどすべてが、スリットに合わせて並べられるノズル板の一部から、ノズル板とマスクの間の空隙へと流れるために十分な時間を提供する。1〜3秒の真空システムの操作は、パージされた液体を空隙から吸引するための圧力を与える。吸引が完了すると印刷は再開することができる。印刷は、上記のように、吸引中に再開することができ、その場合には、吸引圧力は、正確な印刷と正確な噴射方向を可能にするための適切なレベルであることが確認されなければならない。印刷は、印刷領域からメンテナンス領域まで移行するのに時間がかかる印字ヘッドを伴わずに再開する。
随意の実施形態において、印刷ノズルを清掃し、かつ、印刷の質を維持するために、パージが十分ではない場合、印字ヘッド以外に、供給源からノズルの近傍で減圧をかけることができる。印字ヘッドの内部からのノズルに正圧を加えることとは対照的に、圧力勾配をかけることは、詰まったノズルを開くのにより有効であり得る。図2に関して記載されたシステムは、印刷ノズルを清掃するこの方法を容易にするために、約−0.4〜−0.8バールの必要とされる減圧を与えることができる。
本発明の実施形態によれば、印刷システムは、太陽電池生産ラインにおけるコンベアシステムの上の太陽電池の金属接触線をプリント形成する場合のように、大量連続印刷で使用されてもよい。通常の運転では、コンベアシステムは、連続的に作動するため、連続的に作動するか、あるいは、最小のメンテナンス時間で作動する、印刷システムを必要とする。通常は、コンベアシステムは、印刷システムのメンテナンス時間を許可するために、停止することはできない。印刷システムにおける印字ヘッドがパージをする必要があるため、従来の解決策は、アクティブな第1の印字ヘッドと置き換えるために、余分な第2の印字ヘッドを提供することであり、別のパージ機構と、パージ領域に印字ヘッドを移すための機構とを用いて、コンベアシステムを停止させることなく印刷を続けることができる。
本発明の実施形態を用いると、用途の詳細に依存して、アクティブな第1の印字ヘッドは、印字ヘッドをメンテナンス領域に動かす必要なく、つまり、連続印刷を遅らせることなく、連続する太陽電池間で、または、電池群の間で、本来からあるわずかな時間の遅れの範囲内で、パージを行うことができる。余分の第2の印字ヘッドは、確実に連続印刷を行うために作動することができ、先のアクティブな第1の印字ヘッドは、本発明の実施形態を用いて、迅速にパージを行うことができ、第2の印字ヘッドと素早く置き換えるために第1の印字ヘッドを準備するのを助け、必要とされた印刷の質を備えた連続印刷を維持する。
本発明の実施形態によれば、印刷システムは、典型的には、少なくとも1つのプロセッサーを含むとともに、印字ヘッドの動作を調整するために適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアによって構成された制御システム(図示せず)、本明細書に記載された様々な機能を行うための様々な吸引システム、蒸気制御構造、および/または、冷却システムを含む。
有利なことに、本発明の印字ヘッドアセンブリは、熱い太陽電池ポリシリコン基板上に、一般的には幅が50μmの線と高さが20μmの線を含む太陽電池格子様接点をプリント形成するために使用されてもよい。
上記の印字ヘッドアセンブリの別の利点は、印字ヘッドをメンテナンス領域に動かす必要なく、印刷領域での印刷の間に、印字ヘッドアセンブリのパージが行われる場合に、大量印刷が連続して行われてもよい、ということである。
上記の印字ヘッドアセンブリの別の利点は、印刷液がすぐに蒸発し、その結果、次の印字ヘッドは、プリント形成された銀の乾燥ライン(dry line)上で印刷液を放出し、したがって、印刷ラインが熱い表面上で垂直に層内で蓄積し、水平に最小に広がる場合、金属接触線のプリント形成は、基板上の印字ヘッドアセンブリの1つの経路で行われてもよい、ということである。
さらに、本発明のヘッドアセンブリは、紙の上でのインクジェット印刷のような他のインクジェット印刷用途に使用されてもよい。印字ヘッドが効率的なパージを必要とする任意の他の用途も、本発明の範囲以内である。
要約すると、本発明の印字ヘッドアセンブリは、自己パージ、沈殿物の防止、ガス除去の構造を導入することによって、従来技術の太陽電池格子様接触印刷インクジェットヘッドを改善する。印字ヘッドアセンブリは、迅速かつ高品質の大量インクジェット印刷を可能にしてもよい。
当然のことながら、明確にするために、別々の実施形態の文脈に記載される本発明の特徴は、1つの実施形態で組み合わせて提供されてもよい。逆に、簡潔さのために、1つの実施形態の文脈で記載される本発明の様々な特徴も、別々に、または、任意の適切な下位組み合わせで提供されてもよい。
別段定義されない限り、本明細書で用いられる全ての技術的および科学的な用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似または同等の方法が、本発明の実施または試験で用いられ得るが、適切な方法と材料が本明細書に記載されている。
本明細書で言及される、出版物、特許出願、特許、および、他の引用文はすべて、そっくりそのまま引用されることによって組み込まれる。対立する場合には、定義を含む特許明細書が優先される。加えて、材料、方法、および、実施例は、一例にすぎず、限定的なものとしては意図されていない。
本発明が本明細書で蒸気にとりわけ示されて記載されたものに限定されないということは、当業者によって理解されるであろう。むしろ、本発明の範囲は添付の請求項によって定義され、本明細書で上記に記載される様々な特徴と、その変化形態と修飾形態の組み合わせと下位組み合わせの両方とも、前述の記載を一読すれば当業者に明らかとなるであろう。

Claims (17)

  1. 金属粒子を含む材料混合物を使用して、対象物に印刷するための印刷システムであって、該システムは:
    複数のノズルを有しノズル領域に配置される印字ヘッドを支持するためのハウジング;
    溶媒および金属粒子を含む印刷液をノズルからプリント基板へ放出して複数層を形成する工程において、印刷領域に配置されて印刷される対象物を支持するためのプリント基板;
    ノズル領域と印刷領域との間に配置される遮蔽マスクであって、印刷物へ向かって放出される印刷液が通過する開口部を含む遮蔽マスク;
    プリント基板上に沈着した印刷流体の溶媒からガスを生成するためにプリント基板を加熱するように構成された熱源;および
    生成されたガスの少なくとも一部を印刷領域から除去するように構成されたガス管理システムであって、ノズル領域に蓄積されるガスに対する取り除かれるガスの比率を制御するように構成された補助吸引システムを含むガス管理システム、
    を含み、
    ノズル領域における蒸気レベルを予め定められたレベルに維持するために、対象物に層を印刷する合間に蒸気をノズル領域へ向けるようにさらに構成されることを特徴とする印刷システム。
  2. ガス管理システムはさらに、ノズル領域における金属粒子の蓄積を防ぐために、ノズル領域の蒸気レベルを予め定められたレベルに維持するように構成される、請求項1に記載の印刷システム。
  3. 補助吸引システムは、複数のノズルの近くを−0.4から−0.8バールの範囲で減圧する、請求項に記載の印刷システム。
  4. ガス管理システムはさらに、印刷液体がノズル領域内で乾燥しないようにするため、ノズル領域の近くに十分な蒸気を残して、印刷領域から余分な蒸気を取り除くように構成される、請求項1に記載の印刷システム。
  5. 熱源がハウジングの真下に配置される、請求項1記載の印刷システム。
  6. ガス管理システムは、生成されたガスの少なくとも一部を印刷領域から取り除き、ノズル領域の蒸気レベルをあらかじめ定められたレベルに維持するように構成される補助吸引システムを含む、請求項1に記載の印刷システム。
  7. ノズル領域の蒸気レベルの維持は、複数層を形成する処理の間に実行される、請求項に記載の印刷システム。
  8. 遮蔽マスクは、プリント基板の熱から印字ヘッドを保護するために使用される、請求項1に記載の印刷システム。
  9. 詰まったノズルを開くために、複数のノズルの近傍に減圧を加えるための真空パイプシステムをさらに含む、請求項1に記載の印刷システム。
  10. 金属粒子を含む材料混合物を使用して対象物に印刷するための印刷方法であって、該方法は:、
    複数のノズルを有しノズル領域に配置される印字ヘッドを支持する工程;
    溶媒と金属粒子とを含む印刷液体をノズルから印刷領域に配置されるプリント基板へ向かって放出して複数層を形成する処理において、印刷がなされる対象物を支持する工程;
    複数のノズルと印刷領域との間に配置される遮蔽マスクの開口部を通じて、印字ヘッドから印刷流体を放出する工程;
    プリント基板上に沈着した印刷流体の溶媒からガスを生成するために、プリント基板を加熱する工程;
    生成されたガスの少なくとも一部を印刷領域から取り除くために補助吸引システムを使用する工程;および
    ノズル領域の蒸気レベルをあらかじめ定められたレベルに維持する工程、
    を含み、
    ノズル領域の蒸気レベルを維持する工程は、複数層を形成する処理の間に実行される、ことを特徴とする、印刷方法。
  11. ノズル領域の蒸気レベルをあらかじめ定められたレベルに維持する工程は、印刷液体がノズル領域内で乾燥しないようにするために、ノズル領域の近くに十分な蒸気を残して、余分の蒸気を取り除く工程を含む、請求項10に記載の印刷方法。
  12. 生成されたガスの第1の部分を印刷領域から取り除く工程、および、生成されたガスの第2の部分がノズル領域に到達することを可能にする工程をさらに含み、第1の部分は第2部分よりも多いものである、請求項10に記載の印刷方法。
  13. ノズル領域に蓄積される生成ガスに対する、取り除かれる生成ガスの比率を制御する工程をさらに含む、請求項10に記載の印刷方法。
  14. 遮蔽マスクが、印字ヘッドをプリント基板の熱から保護するために使用される、請求項10に記載の印刷方法。
  15. ノズル領域の蒸気レベルを維持する工程は、対象物に層を印刷する合間に、ノズル領域に蒸気を向ける工程を含む、請求項10に記載の印刷方法。
  16. ノズル領域の蒸気レベルを維持する工程は、詰まったノズルを開くために複数のノズルの近くに減圧を加える工程を含む、請求項10に記載の印刷方法。
  17. 減圧は−0.4から−0.8バールの範囲である、請求項16に記載の印刷方法。
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