JP6576868B2 - 耐火部材及び耐火部材の施工方法 - Google Patents
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Description
この場合には、熱膨張体が膨張した際に、熱膨張体の膨張圧力によって、金属板から構成される形状維持部が樹脂製管体に向かって押し付けられて樹脂製管体を押し潰す。その結果、区画部の開口部をより効果的に閉塞することができる。
上記耐火部材において、前記形状維持部を構成する金属板には、複数の貫通孔が設けられていることが好ましい。
図1(a)、(b)に示すように、耐火部材10は、単位包袋11aが一方向(長さ方向)に連続して形成されてなる連包形態の保持体11と、保持体11の単位包袋11aに内包される熱膨張体12とからなる熱膨張部13を備えている。
図2及び図3を参照して、空間を左右に区画する区画部20を貫通して形成される開口部20aに、樹脂製管体21が左右方向(横方向)に挿通されてなる構造部に対して耐火部材10を施工する方法の一例を説明する。区画部20としては、例えば、建築物におけるコンクリート製の区画壁が挙げられる。また、樹脂製管体21としては、例えば、硬質のポリ塩化ビニル製の管体が挙げられる。
耐火部材10を所定形状に変形させた状態として、区画部20と樹脂製管体21との間に配置することで、区画部20と樹脂製管体21との間に熱膨張体12を容易に位置させることができる。そして、耐火部材10は、塑性変形可能な金属材料からなる形状維持部14を備えていることから、所定形状に屈曲させた後は、その屈曲形状が維持される。そのため、続いて行われる耐火部材10の端部同士を固定する作業や、区画部20の開口部20a内に耐火部材10を配置する作業を容易に行うことができる。また、目地材23を詰める際やコーキング材24を充填する際においても、開口部20aに配置された耐火部材10が位置ずれすることが抑制される。
(1)耐火部材10は、区画部20を貫通して形成される開口部20aに樹脂製管体21が挿通されてなる構造部に用いられ、火災時において構造部を通じた延焼を抑制する。耐火部材10は、熱膨張体12と熱膨張体12を保持する保持体11とからなり、開口部20aの内周形状又は樹脂製管体21の外周形状に沿った形状に変形可能な熱膨張部13を備えている。耐火部材10は、塑性変形可能な金属材料からなり、熱膨張部13を変形させた際に熱膨張部13の形状を維持する形状維持部14を備えている。
上記構成によれば、熱膨張体12が膨張した際に、熱膨張体12の膨張圧力によって、金属板から構成される形状維持部14が樹脂製管体21に向かって押し付けられて樹脂製管体21を押し潰す。その結果、区画部20の開口部20aをより効果的に閉塞することができる。
(4)形状維持部14を構成する金属板には、複数の貫通孔14aが設けられている。
上記構成によれば、単位包袋11a間の仕切り部分において保持体11を屈曲させやすい。そのため、耐火部材10の施工時において、開口部20aの内周形状又は樹脂製管体21の外周形状に沿った形状に耐火部材10を変形させることが容易となる。
・形状維持部14に関して、熱膨張部13を変形させた状態を維持可能な強度を有するものであれば、その具体的構成は特に限定されるものではない。また、貫通孔14aが省略されていてもよい。例えば、貫通孔14aを有する他の形状維持部14として、金網を用いることができる。貫通孔14aを省略した形状維持部14として、貫通孔14aのない金属板や、針金を用いることができる。
(試験例1)
図7に示すように、耐火性及び断熱性を有する容器31の開口に、区画部20としてコンクリート製の試験用床スラブを設けるとともに、区画部20に形成される開口部に樹脂製管体21を挿通させた。この構造部に対して、図5と同様の耐火部材10を用いた耐火処理Tを施した。樹脂製管体21としては、塩化ビニル樹脂製の樹脂製管体を用いた。また、耐火部材10の各構成は以下のとおりである。
熱膨張体 :膨張黒鉛とホウ酸との混合物(30g、質量混合比1:1)
形状維持部 :貫通孔付きの鋼板(40mm×495mm×t0.5)、貫通孔(30mm×30mm、14個)
被覆部 :布テープ
目地材 :発泡ゴム(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)
コーキング材:シリコーン系コーキング材
(試験例2)
耐火部材10を施工する際に、耐火部材10における熱膨張部13が位置する側の側面を樹脂製管体21に対向させて配置した点を除いて、試験例1と同様である。
形状維持部14として、貫通孔14aを設けていない鋼板を用いた点を除いて、試験例1と同様である。
形状維持部14を省略した点を除いて、試験例1と同様である。
(耐火性の試験)
各試験例の耐火構造について耐火性の試験を行った。この試験では、バーナ32を用いて容器31内を加熱した。そして、温度測定箇所33の温度が、開始温度20℃として、ISO834に規定された標準加熱曲線に沿って変化するようにバーナ32の火力を調整し、60分後に耐火性の試験を終了した。試験終了後に、樹脂製管体21の上方から流路の写真を撮影した。その写真を用いて、樹脂製管体21の本来の開口面積に対して閉塞されている部分の面積を百分率で算出し、これを閉塞率とした。その結果を表1に示す。
Claims (6)
- 区画部を貫通して形成される開口部に樹脂製管体が挿通されてなる構造部に用いられ、火災時において前記構造部を通じた延焼を抑制する耐火部材であって、
熱膨張体と前記熱膨張体を保持する保持体とからなり、前記開口部の内周形状又は前記樹脂製管体の外周形状に沿った形状に変形可能な熱膨張部と、
塑性変形可能な金属材料からなり、前記熱膨張部を変形させた際に前記熱膨張部の形状を維持する形状維持部とを備えることを特徴とする耐火部材。 - 前記形状維持部は、金属板から構成されるとともに、前記熱膨張部よりも前記樹脂製管体側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の耐火部材。
- 前記熱膨張部及び前記形状維持部を被覆する被覆部を備え、
前記被覆部には、前記熱膨張部が配置されている側と、前記形状維持部が配置されている側とを判別するための目印が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の耐火部材。 - 前記形状維持部を構成する金属板には、複数の貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の耐火部材。
- 区画部を貫通して形成される開口部に樹脂製管体が挿通されてなる構造部に対して、請求項1〜4のいずれか一項に記載の耐火部材を取り付ける耐火部材の施工方法であって、
前記耐火部材を、前記開口部の内周形状又は前記樹脂製管体の外周形状に沿った形状に変形させた状態として、前記区画部と前記樹脂製管体との間の隙間に配置し、
前記区画部の前記開口部における少なくとも一方の端部側において、前記区画部と前記樹脂製管体との間の隙間に目地材を配置するとともに、コーキング材を充填することを特徴とする耐火部材の施工方法。 - 区画部を貫通して形成される開口部に樹脂製管体が挿通されてなる構造部に対して、請求項1〜4のいずれか一項に記載の耐火部材を取り付ける耐火部材の施工方法であって、
前記耐火部材を、前記開口部の内周形状又は前記樹脂製管体の外周形状に沿った形状に変形させた状態として、前記区画部と前記樹脂製管体との間の隙間に配置し、
前記区画部の前記開口部における少なくとも一方の端部側において、前記区画部と前記樹脂製管体との間の隙間を覆うように粘着性シート材を配置することを特徴とする耐火部材の施工方法。
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