JP6576606B2 - 電源装置及び半導体光源点灯装置 - Google Patents

電源装置及び半導体光源点灯装置 Download PDF

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Description

本発明は、電源装置と、この電源装置を用いた半導体光源点灯装置とに関する。
従来、直流直流変換器(以下「DC/DCコンバータ」という。)を用いた電源装置が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
DC/DCコンバータは、スイッチング素子のオンオフによりエネルギーを蓄積及び放出するコイル又はトランス(以下、総称して「インダクタ」という。)を有している。DC/DCコンバータの動作モードは、インダクタに流れる電流(以下「インダクタ電流」という。)に応じて3種類に分類される。すなわち、電流連続モード、電流臨界モード及び電流不連続モードである。図14は、各動作モードにおける時間に対するインダクタ電流の値を示す特性図である。
図14Aは電流連続モードにおけるインダクタ電流を示している。図中、Tonはスイッチング素子のオン時間を示し、Tsはスイッチング素子のオンオフ周期を示し、Ipcはインダクタ電流の最大値を示し、Ibcはインダクタ電流の最小値を示している。電流連続モードにおいては、Ibc>0に設定されている。インダクタ電流の値はIbc以上Ipc以下の範囲内にて振動し、インダクタ電流の波形は略三角波状である。
図14Bは電流臨界モードにおけるインダクタ電流を示している。図中、Tonはスイッチング素子のオン時間を示し、Tsはスイッチング素子のオンオフ周期を示し、Iprはインダクタ電流の最大値を示している。電流臨界モードにおいて、インダクタ電流の最小値は0に設定されている。インダクタ電流の値は0以上Ipr以下の範囲内にて振動し、インダクタ電流の波形は略三角波状である。
図14Cは電流不連続モードにおけるインダクタ電流を示している。図中、Tonはスイッチング素子のオン時間を示し、Tsdはスイッチング素子のオンオフ周期を示し、Ipdはインダクタ電流の最大値を示している。電流不連続モードにおいては、電流臨界モードと同様にインダクタ電流の最小値が0に設定されている。ただし、電流臨界モードと異なり、各周期においてインダクタ電流の値が連続的に0となる時間区間が存在する。
DC/DCコンバータの出力電力は、矩形波状の制御信号を用いてスイッチング素子をオンオフすることにより制御される。すなわち、制御信号のパルス幅がスイッチング素子のオン時間に対応しており、制御信号のパルス周期がスイッチング素子のオンオフ周期に対応している。出力電力の制御方式には、パルス周期を固定した状態にてパルス幅を変化させる方式、いわゆる「PWM(Pulse Width Modulation)」と、パルス幅を固定した状態にてパルス周期を変化させる方式、いわゆる「PFM(Pulse Frequency Modulation)」とがある。
特開2013−16855号公報
近年、安価な制御装置を用いてDC/DCコンバータの出力電力を制御することが求められている。安価な制御装置は処理能力が低く、演算速度が低いため、制御における時間分解能が低い。例えば、DSP(Digital Signal Processor)を用いた場合、1量子化単位(Least Significant Bit。以下「LSB」という。)に対応する時間が1ナノ秒(ns)程度であるため、制御信号のパルス幅又はパルス周期を1ns単位で変化させることができる。これに対して、DSPよりも処理能力が低いCPU(Central Processing Unit)を有するマイクロコンピュータを用いた場合、1LSBに対応する時間が12.5〜31.25ns程度であるため、制御信号のパルス幅又はパルス周期を12.5〜31.25ns単位でしか変化させることができない。したがって、安価な制御装置を用いた場合、制御信号のパルス幅又はパルス周期を1LSB分変化させたことによる出力電力の変動量、すなわち出力電力の変動量の最小値(以下「最小変動量」という。)が大きくなる。
特に、DC/DCコンバータの出力側に軽負荷が接続された状態(以下「軽負荷状態」という。)において、DC/DCコンバータを電流臨界モードにて動作させる場合、適切なオンオフ周期Tsが短く、適切なオン時間Tonも短い。したがって、時間分解能が低い制御装置を用いることにより、出力電力に対する出力電力の最小変動量の比率が大きくなり、制御が粗くなる。すなわち、制御分解能が低い状態となる。
そこで、DC/DCコンバータが軽負荷状態である場合、制御信号のパルス周期を電流臨界モードにおけるTsに対して十分に長いTsdにて固定して、PWM制御により制御信号のパルス幅を変化させることにより、DC/DCコンバータを電流不連続モードにて動作させるのが好適である。この場合、Ton≪Tsdの条件下にてTsdに対するTonを変化させる制御となるため、DC/DCコンバータを電流臨界モードにて動作させる場合に比して、時間分解能が低い状態でありながら制御分解能の低下を抑制することができる。すなわち、時間分解能に対する制御分解能を向上して、制御が粗くなるのを抑制することができる。
しかしながら、制御装置に要求される制御分解能は、電源装置が用いられるアプリケーション装置の製品仕様などに応じて異なるものである。このため、DC/DCコンバータが軽負荷状態である場合において、PWM制御による電流不連続モードにて実現可能な制御分解能よりも更に高い制御分解能が要求されることもある。従来の電源装置は、このような要求に対応することができないという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、軽負荷状態のDC/DCコンバータを電流不連続モードにて動作させるとき、PWM制御による制御分解能よりも高い制御分解能を実現することを目的とする。
本発明の電源装置は、直流直流変換器と、直流直流変換器に制御信号を出力することにより直流直流変換器に含まれるスイッチング素子のオンオフを制御する制御信号出力部と、目標値に対する直流直流変換器による出力値の差分値に応じて制御信号のパルス幅を設定するパルス幅設定処理を実行するパルス幅設定部と、差分値に応じて制御信号のパルス周期を設定するパルス周期設定処理を実行するパルス周期設定部と、を有する制御装置と、を備え、軽負荷状態の直流直流変換器を電流不連続モードにて動作させる場合において、PWM制御による制御分解能よりも高い制御分解能が要求されるとき、パルス幅設定部がパルス幅設定処理を実行するのに加えてパルス周期設定部がパルス周期設定処理を実行するものである。
本発明によれば、上記のように構成したので、軽負荷状態のDC/DCコンバータを電流不連続モードにて動作させるとき、PWM制御による制御分解能よりも高い制御分解能を実現することができる。
本発明の実施の形態1に係る電源装置の要部を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る電源装置における制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る電源装置におけるパルス幅設定部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る電源装置におけるパルス周期設定部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る電源装置におけるパルス幅設定部の動作タイミング、パルス周期設定部の動作タイミング及び制御信号の波形を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1に係る電源装置におけるパルス幅設定処理による制御分解能及びパルス周期設定処理による制御分解能を示す特性図である。 本発明の実施の形態2に係る電源装置の要部を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る電源装置におけるパルス幅設定部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る電源装置におけるパルス周期設定部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る電源装置におけるパルス幅設定部の動作タイミング、パルス周期設定部の動作タイミング及び制御信号の波形を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態3に係る半導体光源点灯装置の要部を示すブロック図である。 従来の半導体光源点灯装置を用いた場合における、半導体光源に流れる電流、目標値に対する出力値の差分値、スイッチング素子のオン時間及びスイッチング素子のオンオフ周期を示す説明図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体光源点灯装置を用いた場合における、半導体光源に流れる電流、目標値に対する出力値の差分値、スイッチング素子のオン時間及びスイッチング素子のオンオフ周期を示す説明図である。 図14Aは、電流連続モードにおける時間に対するインダクタ電流の値を示す特性図である。図14Bは、電流臨界モードにおける時間に対するインダクタ電流の値を示す特性図である。図14C、電流不連続モードにおける時間に対するインダクタ電流の値を示す特性図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る電源装置の要部を示すブロック図である。図1を参照して、実施の形態1の電源装置100について説明する。
図中、1は直流直流変換器(以下「DC/DCコンバータ」という。)である。DC/DCコンバータ1の入力側には直流電源2が電気的に接続されており、DC/DCコンバータ1の出力側には負荷3が電気的に接続されている。図中、VinはDC/DCコンバータ1の入力電圧を示し、VoutはDC/DCコンバータ1の出力電圧を示し、IoutはDC/DCコンバータ1の出力電流を示している。
ここで、DC/DCコンバータ1の内部について説明する。DC/DCコンバータ1は、スイッチング素子と、スイッチング素子のオンオフによりエネルギーを蓄積及び放出するコイル又はトランス(以下、総称して「インダクタ」という。)とを有している。すなわち、スイッチング素子がオンされた状態にて、直流電源2から供給された電力に対応するエネルギーがインダクタに蓄積される。その後、スイッチング素子がオフされた状態にて、インダクタに蓄積されたエネルギーが出力側に放出される。インダクタの出力側には、整流用のダイオード及び平滑用のキャパシタなどが設けられている。これにより、インダクタから放出されたエネルギーが直流電圧に変換されて負荷3に供給される。
具体的には、例えば、DC/DCコンバータ1は、フライバックコンバータ、バックブーストコンバータ、ブーストコンバータ、SEPIC(Single Ended Primary Inductor Converter)コンバータ、Zetaコンバータ又はCukコンバータなどにより構成されている。
制御信号出力部4は、矩形波状の制御信号ScをDC/DCコンバータ1に出力することにより、DC/DCコンバータ1に含まれるスイッチング素子のオンオフを制御するものである。すなわち、制御信号Scのパルス幅はスイッチング素子のオン時間に対応しており、制御信号Scのパルス周期はスイッチング素子のオンオフ周期に対応している。
出力検出部5は、電流検出器により構成されており、出力電流Ioutを検出するものである。または、出力検出部5は、電圧検出器により構成されており、出力電圧Voutを検出するものである。または、出力検出部5は、電力検出器により構成されており、DC/DCコンバータ1の出力電力Poを検出するものである。出力検出部5は、検出結果に対応するアナログ信号をアナログデジタル変換部(以下「AD変換部」という。)6に出力するものである。
AD変換部6は、出力検出部5から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する処理(以下「AD変換」という。)を実行するものである。AD変換部6は、AD変換後のデジタル信号が示す値(以下「出力値」という。)をパルス幅設定部7及びパルス周期設定部8の各々に出力するものである。すなわち、出力値は出力電流Iout、出力電圧Vout又は出力電力Poを示すデジタル値である。
パルス幅設定部7には、出力電流Iout、出力電圧Vout又は出力電力Poの目標値Refが予め設定されている。パルス幅設定部7は、目標値Refに対する出力値の差分値δを算出して、差分値δを零値に近づけるフィードバック制御により制御信号Scのパルス幅を設定するものである。
具体的には、例えば、パルス幅設定部7は、いわゆる「PI(Proportional Integral)制御」によりパルス幅を設定する。すなわち、パルス幅設定部7は、差分値δに所定の比例係数(いわゆる「Pゲイン」)を乗じてなる比例項と、差分値δの積分値に所定の積分係数(いわゆる「Iゲイン」)を乗じてなる積分項とを求める。パルス幅設定部7は、比例項と積分項との加算によりパルス幅の値を算出する。パルス幅設定部7は、算出された値を制御信号出力部4に出力する。制御信号出力部4は、制御信号Scのパルス幅をパルス幅設定部7から入力された値に更新する。
パルス周期設定部8には、パルス幅設定部7における目標値Refと同様の目標値Refが予め設定されている。パルス周期設定部8は、目標値Refに対する出力値の差分値δを算出して、差分値δを零値に近づけるフィードバック制御により制御信号Scのパルス周期を設定するものである。
具体的には、例えば、パルス周期設定部8は、いわゆる「±1制御」によりパルス周期を設定する。すなわち、出力電力Poはインダクタに蓄積されるエネルギーに対応するものであり、電流不連続モードにおいて当該エネルギーの量はパルス周期の長さと反比例する。そこで、パルス周期設定部8は、差分値δが負の場合はパルス周期の値をインクリメント(+1LSB)し、差分値δが正の場合はパルス周期の値をデクリメント(−1LSB)する。パルス周期設定部8は、インクリメント又はデクリメントにより算出された値を制御信号出力部4に出力する。制御信号出力部4は、制御信号Scのパルス周期をパルス周期設定部8から入力された値に更新する。
制御信号出力部4、AD変換部6、パルス幅設定部7及びパルス周期設定部8により、制御装置9の要部が構成されている。DC/DCコンバータ1、出力検出部5及び制御装置9により、電源装置100の要部が構成されている。
電源装置100は、半導体光源点灯装置などの種々のアプリケーション装置に用いられるものである。したがって、負荷3がDC/DCコンバータ1に対する軽負荷である場合もあれば、負荷3がDC/DCコンバータ1に対する重負荷である場合もある。すなわち、DC/DCコンバータ1が軽負荷状態である場合もあれば、DC/DCコンバータ1が重負荷状態である場合もある。また、DC/DCコンバータ1の動作中に負荷3の消費電力が変化することにより、軽負荷状態から重負荷状態に移行したり、又は重負荷状態から軽負荷状態に移行したりすることもある。制御装置9に要求される制御分解能は、アプリケーション装置の製品仕様などに応じて異なるものである。
制御装置9は、DC/DCコンバータ1が軽負荷状態である場合、DC/DCコンバータ1を電流不連続モードにて動作させるものである。この場合おいて、PWM制御による制御分解能よりも高い制御分解能が要求されるとき、パルス幅設定部7が差分値δに応じて制御信号Scのパルス幅を設定する処理(以下「パルス幅設定処理」という。)を繰り返し実行するのに加えて、パルス周期設定部8が差分値δに応じて制御信号Scのパルス周期を設定する処理(以下「パルス周期設定処理」という。)を繰り返し実行するものである。
このとき、パルス周期設定処理におけるパルス周期の初期値は、DC/DCコンバータ1を電流不連続モードにて動作させる観点から、すなわちDC/DCコンバータ1の動作モードが電流不連続モードから電流臨界モードに切り替わるのを防ぐ観点から、電流臨界モードにおけるパルス周期に対して十分に大きい値に設定されている。また、各回のパルス幅設定処理において、パルス幅設定部7は、以下のように差分値δを零値に置き換える処理を実行するようになっている。
すなわち、パルス幅設定部7には、差分値δの絶対値に対する比較対象となる閾値Thが予め設定されている。パルス幅設定部7は、差分値δの絶対値が閾値Thよりも小さい場合、差分値δを零値に置き換えて、置き換え後の差分値δ(すなわち零値)を用いてパルス幅の値を算出する。この場合、制御信号出力部4による更新前のパルス幅と更新後のパルス幅とが互いに同じ値となるため、当該更新の前後に亘り制御信号Scのパルス幅が変化しないことになる。閾値Thは、パルス幅設定部7がパルス幅を1LSB分変化させたことによる出力値の変動量、すなわちパルス幅設定処理における出力値の変動量の最小値(以下「最小変動量」という。)の絶対値に対応する値に設定されている。
図2は、制御装置9のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、制御装置9のハードウェア構成の一例について説明する。
図2に示す如く、制御装置9はマイクロコンピュータ10により構成されている。マイクロコンピュータ10は、受信機11、アナログデジタル変換器(以下「AD変換器」という。)12、プロセッサ13、メモリ14及び送信機15を有している。
図1に示すAD変換部6の機能は、受信機11及びAD変換器12により実現される。
メモリ14には、図1に示すパルス幅設定部7及びパルス周期設定部8の機能を実現するためのプログラムが記憶されている。メモリ14に記憶されたプログラムをプロセッサ13が読み出して実行することにより、図1に示すパルス幅設定部7及びパルス周期設定部8の機能が実現される。
プロセッサ13は、例えばCPUにより構成されている。このCPUは、DSPの処理能力よりも低い処理能力を有するものであり、例えば12.5〜31.25ns程度の時間分解能を有するものである。
メモリ14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)などの半導体メモリにより構成されている。
図1に示す制御信号出力部4の機能は、送信機15により実現される。
図3は、パルス幅設定部7の動作を示すフローチャートである。図4は、パルス周期設定部8の動作を示すフローチャートである。図5は、パルス幅設定部7の動作タイミングと、パルス周期設定部8の動作タイミングと、制御信号Scの波形とを示すタイミングチャートである。図5において、Tonはスイッチング素子のオン時間、すなわち制御信号Scのパルス幅を示しており、Tsdはスイッチング素子のオンオフ周期、すなわち制御信号Scのパルス周期を示している。図3〜図5を参照して、電源装置100の動作について、制御装置9の動作を中心に説明する。
図3に示す如く、各回のパルス幅設定処理において、パルス幅設定部7はAD変換後の出力値を取得し(ステップST1)、目標値Refに対する出力値の差分値δを算出し(ステップST2)、差分値δに応じたパルス幅の値を算出し(ステップST5)、算出された値を制御信号出力部4に出力する(ステップST6)。ただし、差分値δの絶対値が閾値Thよりも小さい場合(ステップST3“YES”)、パルス幅設定部7は差分値δを零値に置き換えて(ステップST4)、置き換え後の差分値δ(すなわち零値)を用いてパルス幅の値を算出する(ステップST5)。
図4に示す如く、各回のパルス周期設定処理において、パルス周期設定部8はAD変換後の出力値を取得し(ステップST11)、目標値Refに対する出力値の差分値δを算出し(ステップST12)、差分値δに応じたパルス周期の値を算出し(ステップST13)、算出された値を制御信号出力部4に出力する(ステップST14)。
図5に示す如く、各回のパルス周期設定処理の後、次回のパルスの立ち上がりタイミングにて制御信号出力部4は制御信号Scのパルス周期を更新する。また、各回のパルス幅設定処理の後、次回のパルスの立ち下がりタイミングにて制御信号出力部4は制御信号Scのパルス幅を更新する。
パルス幅設定処理の実行周期は、例えば15マイクロ秒(μs)に設定されている。パルス周期設定処理の実行周期は、パルス幅設定処理の実行周期と同等の値に設定されている。したがって、仮に各回のパルス周期設定処理によりパルス周期が5μs前後の値に設定される場合、およそ3周期に1回の頻度にてパルス幅及びパルス周期が更新される。この場合、当該3周期に含まれる3個のパルスの各々は同一のパルス幅を有するものとなり、かつ、当該3周期の各々は同一のパルス周期によるものとなる。
なお、AD変換部6によるAD変換の実行周期は、パルス幅設定処理及びパルス周期設定処理の実行周期よりも短い周期に設定するのが好適である。同様に、AD変換部6による出力値の出力間隔は、パルス幅設定処理及びパルス周期設定処理の実行周期よりも短い間隔に設定するのが好適である。
次に、パルス幅設定処理に加えてパルス周期設定処理を実行することによる効果について説明する。
DC/DCコンバータ1が電流不連続モードにて動作しているとき、インダクタに蓄積されるエネルギーEは以下の式(1)により表される。式(1)において、Lはインダクタのインダクタンス値を示し、Ipdはインダクタに流れる電流(以下「インダクタ電流」という。)の最大値を示し、Tsdはスイッチング素子のオンオフ周期を示している。

Figure 0006576606
時間に対するインダクタ電流の値を示す特性線における傾きは、抵抗成分を無視した場合、線形近似によりVin/Lとなる。したがって、電流不連続モードにおけるインダクタ電流の最大値Ipdは、Ipd=(Vin/L)×Tonにより表される。これを式(1)に代入することにより、エネルギーEを示す以下の式(2)が得られる。ここで、Tonはスイッチング素子のオン時間を示している。

Figure 0006576606
パルス幅設定処理においては、制御信号Scのパルス幅を長くすることによりエネルギーEが増加し、制御信号Scのパルス幅を短くすることによりエネルギーEが減少する。制御信号Scのパルス幅を1LSB分長くしたことによるエネルギーEの増加量、すなわちエネルギーEの最小変動量ΔEは、以下の式(3)により表される。式(3)において、Δtは1LSBに対応する時間を示している。

Figure 0006576606
DC/DCコンバータ1の出力電力Poは、損失を考慮しない場合、インダクタから放出されるエネルギーEに等しくなる。また、出力電力PoはPo=Vout×Ioutにより表される。このため、出力電力Poに対する出力電力Poの最小変動量ΔPoの比率ΔPo/Poは、以下の式(4)により表される。式(4)に示す如く、数式中の分子にΔtの二乗の項が存在するため、パルス幅設定処理によるΔPo/PoはΔtのおおよそ二乗に比例する。

Figure 0006576606
これに対して、パルス周期設定処理においては、制御信号Scのパルス周期を短くすることによりエネルギーEが増加し、制御信号Scのパルス周期を長くすることによりエネルギーEが減少する。制御信号Scのパルス周期を1LSB分短くしたことによるエネルギーEの増加量、すなわちエネルギーEの最小変動量ΔEは、以下の式(5)により表される。式(5)において、Δtは1LSBに対応する時間を示している。

Figure 0006576606
DC/DCコンバータ1の出力電力Poは、損失を考慮しない場合、インダクタから放出されるエネルギーEに等しくなる。また、出力電力PoはPo=Vout×Ioutにより表される。このため、出力電力Poに対する出力電力Poの最小変動量ΔPoの比率ΔPo/Poは、以下の式(6)により表される。式(6)に示す如く、数式中の分母にΔtの項が存在するため、パルス周期設定処理によるΔPo/PoはΔtにおおよそ反比例する。

Figure 0006576606
ここで、DC/DCコンバータ1が軽負荷状態であり、かつ、パルス周期の初期値が電流臨界モードにおけるパルス周期に対して十分に大きい値に設定されているため、Ton≪Tsdである。したがって、Δtが一定値である場合、式(4)に示すΔPo/Poよりも式(6)に示すΔPo/Poが小さい。すなわち、プロセッサ13の時間分解能が一定である場合、パルス幅設定処理による制御分解能よりもパルス周期設定処理による制御分解能が高い。
特に、式(4)に示すΔPo/PoはΔtのおおよそ二乗に比例するものであり、かつ、式(6)に示すΔPo/PoはΔtにおおよそ反比例するものである。このため、Δtが大きいほど、式(4)に示すΔPo/Poに対して式(6)に示すΔPo/Poが小さくなる。すなわち、プロセッサ13の時間分解能が低いほど、パルス幅設定処理による制御分解能に対してパルス周期設定処理による制御分解能が高くなる。
図6は、パルス幅設定処理による制御分解能とパルス周期設定処理による制御分解能とを示す特性図である。なお、Δtは12.5nsに設定されており、Lは10マイクロヘンリー(μH)に設定されており、Tsdは5μsに設定されている。また、出力電圧Voutの目標値Refは3ボルト(V)に設定されており、出力電流Ioutの目標値Refは0.1アンペア(A)に設定されており、出力電力Poの目標値Refは0.3ワット(W)に設定されている。
図中、横軸は入力電圧Vinに対応し、縦軸はΔPo/Poに対応している。また、特性線Iはパルス幅設定処理による制御分解能を示し、特性線IIはパルス周期設定処理による制御分解能を示している。図6に示す如く、軽負荷状態(Ref=0.3W)のDC/DCコンバータ1が電流不連続モードにて動作しており、かつ、プロセッサ13の時間分解能が低い状態(Δt=12.5ns)において、パルス幅設定処理によるΔPo/Po(特性線I)よりもパルス周期設定処理によるΔPo/Po(特性線II)が小さい。すなわち、パルス幅設定処理による制御分解能よりもパルス周期設定処理による制御分解能が高い。
従来の電源装置における制御装置は、軽負荷状態のDC/DCコンバータを電流不連続モードにて動作させるとき、PWM制御を実行するものであった。すなわち、制御信号のパルス周期を固定した状態にて制御信号のパルス幅を変化させるものであった。PWM制御におけるΔEは、式(3)に示すΔE、すなわちパルス幅設定処理におけるΔEと同等である。PWM制御によるΔPo/Poは、式(4)に示すΔPo/Po、すなわちパルス幅設定処理によるΔPo/Poと同等である。
したがって、軽負荷状態のDC/DCコンバータ1を電流不連続モードにて動作させるとき、パルス周期設定処理を実行することにより、PWM制御による制御分解能よりも高い制御分解能を実現することができる。また、パルス幅設定処理に加えてパルス周期設定処理を実行することにより、単にPFM制御を実行する場合と異なり、パルス幅も変化させることができる。
ただし、閾値Thがパルス幅設定処理における出力値の最小変動量の絶対値に対応する値に設定されているため、パルス幅設定処理により零値にすることができない程度に小さい差分値δが存在する状態(以下「定常状態」という。)においては、制御装置9が実質的にPFM制御を実行するものとなる。これにより、定常状態においてパルス幅の値が不要に振動するのを抑制することができ、DC/DCコンバータ1の出力を安定させることができる。他方、これよりも大きい差分値δが存在する場合は、パルス周期に加えてパルス幅も変化させることにより、フィードバック制御の応答性を向上することができる。
なお、パルス幅設定部7は差分値δを零値に近づけるフィードバック制御によりパルス幅を設定するものであれば良く、当該フィードバック制御はPI制御に限定されるものではない。また、パルス周期設定部8は差分値δを零値に近づけるフィードバック制御によりパルス周期を設定するものであれば良く、当該フィードバック制御は±1制御に限定されるものではない。例えば、パルス周期設定部8は、パルス幅設定部7におけるPI制御と同様のPI制御によりパルス周期を設定するものであっても良い。
また、出力検出部5は、出力電流Iout及び出力電圧Voutを検出して、出力電流Ioutを示すアナログ信号及び出力電圧Voutを示すアナログ信号をAD変換部6に出力するものであっても良い。AD変換部6は、出力電流Ioutを示すアナログ信号をデジタル信号に変換するとともに、出力電圧Voutを示すアナログ信号をデジタル信号に変換するものであっても良い。この場合、AD変換後の出力電流Ioutの値とAD変換後の出力電圧Voutの値とを乗算することにより得られた出力電力Poの値が、出力値として用いられるものであっても良い。
以上のように、実施の形態1の電源装置100は、DC/DCコンバータ1と、DC/DCコンバータ1に制御信号Scを出力することによりDC/DCコンバータ1に含まれるスイッチング素子のオンオフを制御する制御信号出力部4と、目標値Refに対するDC/DCコンバータ1による出力値の差分値δに応じて制御信号Scのパルス幅を設定するパルス幅設定処理を実行するパルス幅設定部7と、差分値δに応じて制御信号Scのパルス周期を設定するパルス周期設定処理を実行するパルス周期設定部8と、を有する制御装置9と、を備え、軽負荷状態のDC/DCコンバータ1を電流不連続モードにて動作させる場合において、PWM制御による制御分解能よりも高い制御分解能が要求されるとき、パルス幅設定部7がパルス幅設定処理を実行するのに加えてパルス周期設定部8がパルス周期設定処理を実行する。パルス周期設定処理を実行することにより、PWM制御による制御分解能よりも高い制御分解能を実現することができる。軽負荷状態における制御分解能の向上により、電源装置100に要求される制御分解能を実現可能な負荷の範囲を拡大することができるため、同一の電源装置100を応用可能なアプリケーション装置の製品数を増やすことができる。この結果、製品の標準化に寄与することができる。
また、パルス幅設定部7には、パルス幅設定処理における出力値の最小変動量の絶対値に対応する閾値Thが設定されており、パルス幅設定部7は、差分値δの絶対値が閾値Thよりも小さい場合、差分値δを零値に置き換えてパルス幅設定処理を実行する。これにより、定常状態におけるDC/DCコンバータ1の出力を安定させることができる。
また、パルス幅設定部7は、PI制御によりパルス幅を設定するものであり、パルス周期設定部8は、差分値δの正負に応じてパルス周期の値をインクリメント又はデクリメントする制御によりパルス周期を設定するものである。これらのフィードバック制御により、差分値δを零値に近づけることができる。すなわち、出力値を目標値Refに近づけることができる。
また、制御装置9は、マイクロコンピュータ10により構成されている。マイクロコンピュータ10のプロセッサ13は、DSPよりも処理能力が低いCPUを用いたものである。式(4)及び式(6)を参照して説明したとおり、プロセッサ13の時間分解能が低いほど、パルス幅設定処理による制御分解能に対してパルス周期設定処理による制御分解能が高くなる。このため、パルス周期設定処理を実行することにより制御分解能を向上する効果について、プロセッサ13の処理能力が低いほど大きな効果を得ることができる。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2に係る電源装置の要部を示すブロック図である。図7を参照して、実施の形態2の電源装置100aについて説明する。なお、図7において、図1に示すブロック等と同様のブロック等には同一符号を付して説明を省略する。また、制御装置9aのハードウェア構成は実施の形態1にて図2を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
パルス幅設定部7aは、図1に示すパルス幅設定部7によるパルス幅設定処理と同様のパルス幅設定処理を実行するものである。パルス周期設定部8aは、図1に示すパルス周期設定部8によるパルス周期設定処理と同様のパルス周期設定処理を実行するものである。制御信号出力部4、AD変換部6、パルス幅設定部7a及びパルス周期設定部8aにより、制御装置9aの要部が構成されている。DC/DCコンバータ1、出力検出部5及び制御装置9aにより、電源装置100aの要部が構成されている。
ここで、パルス周期設定部8aによるパルス周期設定処理の実行周期は、パルス幅設定部7aによるパルス幅設定処理の実行周期よりも大きい値に設定されている。これにより、制御信号出力部4によるパルス周期の更新間隔が制御信号出力部4によるパルス幅の更新間隔よりも長くなる。すなわち、パルス周期設定処理によるフィードバック制御の応答性がパルス幅設定処理によるフィードバック制御の応答性よりも低くなる。この結果、パルス周期設定処理の機能を、定常状態における差分値δを零値に近づける機能に特化させることができる。
また、パルス幅設定処理及びパルス周期設定処理の両方が実行されることに起因するDC/DCコンバータ1の出力の発振が生ずるのを抑制することができる。この結果、DC/DCコンバータ1の出力を安定させることができる。
具体的には、例えば、パルス周期設定部8aによるパルス周期設定処理の実行周期は、パルス幅設定部7aによるパルス幅設定処理の実行周期に対する3倍の値に設定されている。パルス周期設定部8aは、各回のパルス周期設定処理が完了した後、2回分のパルス幅設定処理に対応する時間は待機状態を継続する。
図8は、パルス幅設定部7aの動作を示すフローチャートである。図9は、パルス周期設定部8aの動作を示すフローチャートである。図10は、パルス幅設定部7aの動作タイミングと、パルス周期設定部8aの動作タイミングと、制御信号Scの波形とを示すタイミングチャートである。図8〜図10を参照して、電源装置100aの動作について、制御装置9aの動作を中心に説明する。
図8に示す如く、各回のパルス幅設定処理において、パルス幅設定部7aはステップST21〜ST26の処理を実行する。ステップST21〜ST26の処理内容は図3に示すステップST1〜ST6の処理内容と同様であるため、説明を省略する。
図9に示す如く、各回のパルス周期設定処理において、パルス周期設定部8aはステップST31〜ST34の処理を実行する。ステップST31〜ST34の処理内容は図4に示すステップST11〜ST14の処理内容と同様であるため、説明を省略する。パルス周期設定部8aは、各回のパルス周期設定処理が完了した後、2回分のパルス幅設定処理に対応する時間は待機状態を継続する(ステップST35)。
図10に示す如く、各回のパルス周期設定処理の後、次回のパルスの立ち上がりタイミングにて制御信号出力部4は制御信号Scのパルス周期を更新する。また、各回のパルス幅設定処理の後、次回のパルスの立ち下がりタイミングにて制御信号出力部4は制御信号Scのパルス幅を更新する。
パルス周期設定処理の実行周期がパルス幅設定処理の実行周期(例えば15μs)に対する3倍の値(例えば45μs)に設定されているため、パルス周期の更新間隔はパルス幅の更新間隔の3倍である。したがって、仮に各回のパルス周期設定処理によりパルス周期が5μs前後の値に設定される場合、およそ3周期に1回の頻度にてパルス幅が更新されるのに対して、およそ9周期に1回の頻度にてパルス周期が更新される。この場合、当該3周期に含まれる3個のパルスの各々は同一のパルス幅を有するものとなり、かつ、当該9周期の各々は同一のパルス周期によるものとなる。
以上のように、実施の形態2の電源装置100aにおいては、パルス周期の更新間隔がパルス幅の更新間隔よりも長い。これにより、パルス幅設定処理及びパルス周期設定処理の両方が実行されることに起因するDC/DCコンバータ1の出力の発振が生ずるのを抑制することができる。この結果、DC/DCコンバータ1の出力を安定させることができる。
実施の形態3.
図11は、本発明の実施の形態3に係る半導体光源点灯装置の要部を示すブロック図である。図11を参照して、実施の形態3の半導体光源点灯装置200について説明する。なお、図11において、図1に示すブロック等と同様のブロック等には同一符号を付して説明を省略する。また、制御装置9のハードウェア構成は実施の形態1にて図2を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
図11に示す例において、DC/DCコンバータ1はフライバックコンバータにより構成されており、負荷3はLED(Light Emitting Diode)などの半導体光源21により構成されている。また、出力検出部5は電流検出器により構成されており、DC/DCコンバータ1の出力電流Ioutを検出するものである。DC/DCコンバータ1、出力検出部5及び制御装置9により、電源装置100の要部が構成されている。電源装置100により、半導体光源点灯装置200の要部が構成されている。
ここで、DC/DCコンバータ1の内部について説明する。図11に示す如く、DC/DCコンバータ1はフライバックトランス31を有している。フライバックトランス31の等価回路は、理想トランス32と理想トランス32の二次側に配置されたインダクタ33とを組み合わせてなるものである。
フライバックトランス31の一次側、すなわちDC/DCコンバータ1内におけるフライバックトランス31に対する直流電源2側には、MOS型の電界効果トランジスタにより構成されたスイッチング素子34と、制御信号Scを増幅するバッファ増幅器35とが設けられている。フライバックトランス31の二次側、すなわちDC/DCコンバータ1内におけるフライバックトランス31に対する半導体光源21側には、整流用のダイオード36及び平滑用のキャパシタ37が設けられている。
制御信号出力部4が出力した制御信号Scは、バッファ増幅器35により増幅されてスイッチング素子34に入力される。スイッチング素子34のオンオフは、バッファ増幅器35による増幅後の制御信号Scにより制御される。
スイッチング素子34がオンの状態にて、理想トランス32の一次巻線に電流が流れ、理想トランス32の巻き数比に応じた電流が理想トランス32の二次巻線に流れ、この二次巻線に流れる電流と同等の電流がインダクタ33に流れる。これにより、インダクタ33にエネルギーEが蓄積される。
スイッチング素子34がオフの状態にて、インダクタ33に蓄積されたエネルギーEがダイオード36を介して半導体光源21側に放出される。キャパシタ37により、DC/DCコンバータ1の出力電流Iout、すなわち半導体光源21に流れる電流ILEDが平滑されて、略直流の電流となる。半導体光源21に略直流の電流ILEDが流れることにより、半導体光源21が点灯する。
次に、図12及び図13を参照して、半導体光源点灯装置200に電源装置100を用いたことによる効果について説明する。
実施の形態1にて説明したとおり、従来の電源装置における制御装置は、軽負荷状態のDC/DCコンバータを電流不連続モードにて動作させるとき、PWM制御を実行するものであった。これに対して、電源装置100における制御装置9は、軽負荷状態のDC/DCコンバータ1を電流不連続モードにて動作させるとき、パルス幅設定処理に加えてパルス周期設定処理を実行するものである。これにより、PWM制御による制御分解能よりも高い制御分解能を実現することができる。
図12は、仮に電源装置100に代えて従来の電源装置を半導体光源点灯装置200に用いた場合における、時間に対する電流ILED、差分値δ、オン時間Ton及びオンオフ周期Tsdを示す説明図である。
図12に示す如く、制御分解能が不十分であるため、差分値δが概ね−20〜+20LSBの範囲内にて振動し、電流ILEDが概ね0.08〜0.12Aの範囲内にて振動している。電流ILEDの振動に応じて、半導体光源21の明るさが変動する。半導体光源21を連続点灯させた場合、明るさの変動周期が人間の知覚に対して十分に短いため、明るさが変動せずに一定であるかのように視認される。しかしながら、調光のために半導体光源21を間欠点灯させた場合、個々の点灯周期内にて半導体光源21の明るさが変動する状態、又は個々の点灯周期毎に半導体光源21の明るさが異なる状態などが生ずる。この結果、明るさの変動が人間に知覚されやすい状態となり、いわゆる「ちらつき」が発生する。
これに対して、図13は、電源装置100を半導体光源点灯装置200に用いた場合における、時間に対する電流ILED、差分値δ、オン時間Ton及びオンオフ周期Tsdを示す説明図である。なお、差分値δについては、パルス周期設定処理においてパルス周期の値の算出に用いられる差分値δ1(すなわち、δ1=δである。)と、パルス幅設定処理においてパルス幅の値の算出に用いられる差分値δ2(すなわち、δ≧Thの場合はδ2=δであり、かつ、δ<Thの場合はδ2=0である。)との両方を図示している。ただし、閾値Thが16LSBに設定されているため、図中全時間区間に亘りδ<Thであり、δ2=0である。
図13に示す如く、パルス周期設定処理によりPWM制御よりも高い制御分解能が実現されており、かつ、パルス幅設定処理における閾値Thが適切な値に設定されていることから、差分値δを零値に近づけることができ、かつ、差分値δを零値にした後は差分値δを零値にて一定に保つことができる。この結果、電流ILEDの変動幅を図12に示す例よりも小さくすることができる。これにより、半導体光源21を間欠点灯させた場合であっても、ちらつきが発生するのを抑制することができる。
なお、半導体光源点灯装置200は、制御装置9に代えて図7に示す制御装置9aを用いたものであっても良い。すなわち、半導体光源点灯装置200は、電源装置100に代えて図7に示す電源装置100aを用いたものであっても良い。
以上のように、実施の形態3の半導体光源点灯装置200は、電源装置100,100aを用いたものである。これにより、半導体光源21を間欠点灯させた場合であっても、ちらつきが発生するのを抑制することができる。この結果、半導体光源21の点灯を安定させることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
本発明の電源装置は、例えば半導体光源点灯装置に用いることができる。本発明の半導体光源点灯装置は、例えば車両用灯具に用いることができる。
1 直流直流変換器(DC/DCコンバータ)、2 直流電源、3 負荷、4 制御信号出力部、5 出力検出部、6 アナログデジタル変換部(AD変換部)、7,7a パルス幅設定部、8,8a パルス周期設定部、9,9a 制御装置、10 マイクロコンピュータ、11 受信機、12 アナログデジタル変換器(AD変換器)、13 プロセッサ、14 メモリ、15 送信機、21 半導体光源、31 フライバックトランス、32 理想トランス、33 インダクタ、34 スイッチング素子、35 バッファ増幅器、36 ダイオード、37 キャパシタ、100,100a 電源装置、200 半導体光源点灯装置。

Claims (6)

  1. 直流直流変換器と、
    前記直流直流変換器に制御信号を出力することにより前記直流直流変換器に含まれるスイッチング素子のオンオフを制御する制御信号出力部と、目標値に対する前記直流直流変換器による出力値の差分値に応じて前記制御信号のパルス幅を設定するパルス幅設定処理を実行するパルス幅設定部と、前記差分値に応じて前記制御信号のパルス周期を設定するパルス周期設定処理を実行するパルス周期設定部と、を有する制御装置と、を備え、
    軽負荷状態の前記直流直流変換器を電流不連続モードにて動作させる場合において、PWM制御による制御分解能よりも高い制御分解能が要求されるとき、前記パルス幅設定部が前記パルス幅設定処理を実行するのに加えて前記パルス周期設定部が前記パルス周期設定処理を実行する
    ことを特徴とする電源装置。
  2. 前記パルス幅設定部には、前記パルス幅設定処理における前記出力値の最小変動量の絶対値に対応する閾値が設定されており、
    前記パルス幅設定部は、前記差分値の絶対値が前記閾値よりも小さい場合、前記差分値を零値に置き換えて前記パルス幅設定処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  3. 前記パルス周期の更新間隔が前記パルス幅の更新間隔よりも長いことを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  4. 前記パルス幅設定部は、PI制御により前記パルス幅を設定するものであり、
    前記パルス周期設定部は、前記差分値の正負に応じて前記パルス周期の値をインクリメント又はデクリメントする制御により前記パルス周期を設定するものである
    ことを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  5. 前記制御装置は、マイクロコンピュータにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  6. 請求項1記載の電源装置を用いたことを特徴とする半導体光源点灯装置。
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