JP6576291B2 - 可変指向性アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナ装置に関し、特に、アンテナ指向性の可変制御を可能にする可変指向性のアンテナ装置に関するものである。
アンテナ装置は、たとえばレーダシステム及び無線通信システムで広く使用されており、アンテナ装置には、微弱な電波の送受信を可能とするために高利得が求められている。また、レーダシステムの場合は広い角度範囲内の目標を探知することが要求され、無線通信システムの場合は広い角度範囲内の通信端末と通信を行うことが要求されることから、アンテナ装置には広覆域化も求められている。しかしながら、アンテナ装置の高利得化と広覆域化とは互いに相反する要求であるため、高利得特性と広覆域特性との両立は難しいという課題がある。この課題に対処する1つの方法として、可変指向性アンテナの採用が可能である。可変指向性アンテナは、電波の所望の送信方向または受信方向に合わせてアンテナ指向性を切り替えることで高利得特性を得ることができる。このような可変指向性アンテナは、たとえば、特許文献1(国際公開第2009/050883号)及び特許文献2(特開2012−120150号公報)に開示されている。
特許文献1に開示されている可変指向性アンテナは、半波長ダイポールアンテナ素子からなる給電アンテナ素子と、当該給電アンテナ素子を挟むように設けられた一対の無給電アンテナ素子と、制御電圧の供給に応じて各無給電アンテナ素子を反射器または導波器として動作させるPINダイオードと、PINダイオードのアノード端子に当該制御電圧を供給するための制御線と、PINダイオードのカソード端子を接地端子に接続する制御線と、これら制御線にそれぞれ接続されたインダクタとを備えて構成されている。インダクタは、無給電アンテナで励起した高周波信号の制御線への漏洩を防止し、並びに、制御線の望ましくない共振を阻止するものである。
広いエリアをカバーするためにはアンテナ指向性を2次元状に(たとえば、垂直面と水平面とに)可変に制御できることが望ましい。特許文献1の可変指向性アンテナでは、励振素子の両側のみに非励振素子が設けられているので、アンテナ指向性を1次元状にしか可変にすることができない。これに対し、特許文献2に開示されている可変指向性アンテナは、矩形状の励振素子であるパッチアンテナと、このパッチアンテナの4辺とそれぞれ平行に設けられた4つの非励振素子(寄生素子)と、各非励振素子の電気長を切り替えて変化させることを可能とする複数のスイッチとを備えている。これら複数のスイッチのオン/オフにより4つの非励振素子の電気長を個別に変化させることでアンテナ指向性を2次元状に可変に制御することが可能である。しかしながら、特許文献2の可変指向性アンテナは、特許文献1の可変指向性アンテナのようにインダクタを備えていないので、パッチアンテナで励起した高周波信号の制御線への漏洩、並びに、制御線の望ましくない共振を阻止することが難しい。
国際公開第2009/050883号(たとえば、図1及び段落0031〜0033) 特開2012−120150号公報(たとえば、図12A〜図12C)
しかしながら、特許文献1の可変指向性アンテナでは、当該可変指向性アンテナの動作周波数が高くなると、インダクタの自己共振周波数がその動作周波数に近くなることにより、当該インダクタのインダクタンス特性が劣化する。これによりアンテナ指向性を切り替えても高利得特性を得ることが難しいという課題がある。また、特許文献1の可変指向性アンテナでは、制御電圧用の制御線及び接地用の制御線の1つ1つにインダクタが設けられている。このように数多くのインダクタを実装することは、可変指向性アンテナの製造コストを増大させ、歩留まり低下を招くという課題がある。
上記に鑑みて本発明の目的は、インダクタを使用せずに高利得特性を得ることができる可変指向性アンテナ装置を提供する点にある。
本発明の一態様による可変指向性アンテナ装置は、導体素子層の一部として形成された励振素子と、前記励振素子から当該励振素子の厚み方向とは垂直な方向にずれた位置に前記導体素子層の他の一部として形成された単数または複数の非励振素子と、前記導体素子層から前記厚み方向に離れた位置に配置された制御導体層と、前記励振素子と前記制御導体層との間に介在し、且つ前記各非励振素子と前記制御導体層との間に介在する接地導体層と、前記接地導体層と電気的に短絡せずに前記各非励振素子から前記制御導体層まで前記厚み方向に延在する制御線と、前記各非励振素子の電気的短絡点から前記接地導体層まで前記厚み方向に延在する接地線とを備え、前記各非励振素子は、直線状に形成された線状導体素子と、屈曲部を含む屈曲導体素子と、前記制御導体層から前記制御線を介して供給された制御電圧に応じて、前記屈曲導体素子と前記線状導体素子との間の電気的接続を開閉するスイッチ素子とを有し、前記屈曲導体素子は、前記屈曲部から前記線状導体素子の一端部と対向する位置まで延在する直線状の導体素子部と、前記導体素子部の延在方向とは異なる方向に沿って前記屈曲部から前記電気的短絡点まで延在する導体配線部とを含み、前記線状導体素子、前記スイッチ素子及び前記導体素子部は、直線状に且つ直列に接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、インダクタを使用せずに、アンテナ指向性が切り替えられても高利得特性を得ることができる。
本発明に係る実施の形態1である可変指向性アンテナ装置を構成する導体素子層の概略構成図である。 図1のII−II線におけるアンテナ装置の概略断面を示す図である。 図1のIII−III線におけるアンテナ装置の概略断面図である。 実施の形態1のアンテナ装置を構成する接地導体層の概略構成図である。 実施の形態1のアンテナ装置を構成する制御導体層の概略構成図である。 本発明に係る実施の形態2である可変指向性アンテナ装置の概略断面の一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態3である可変指向性アンテナ装置を構成する導体素子層の概略構成図である。 図7のVIII−VIII線におけるアンテナ装置の概略断面図である。 図7のIX−IX線におけるアンテナ装置の概略断面図である。 実施の形態3である可変指向性アンテナ装置を構成する接地導体層の概略構成図である。 実施の形態3である可変指向性アンテナ装置を構成する制御導体層の概略構成図である。 本発明に係る実施の形態4である可変指向性アンテナ装置の構成例を概略的に示す図である。 本発明に係る実施の形態5である可変指向性アンテナ装置の構成例を概略的に示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る種々の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面全体において同一符号を付された構成要素は、同一構成及び同一機能を有するものとする。
実施の形態1.
図1〜図5は、本発明に係る実施の形態1の可変指向性アンテナ装置1(以下、単に「アンテナ装置1」ともいう。)の概略構成を示す図である。本実施の形態のアンテナ装置1は多層構造を有している。
図1は、アンテナ装置1の多層構造のうちの第1層である導体素子層の概略構成図である。この導体素子層がアンテナ放射面を構成する。図2は、図1のII−II線におけるアンテナ装置1の概略断面を示す図であり、図3は、図1のIII−III線におけるアンテナ装置1の概略断面を示す図である。また、図4は、当該多層構造のうちの第2層である接地導体層の概略構成図であり、図5は、当該多層構造のうちの第3層である制御導体層の概略構成図である。導体素子層、接地導体層及び制御導体層は、これら各層の厚み方向であるZ軸方向(紙面に垂直な方向)に沿って配列されているものとする。また、導体素子層、接地導体層及び制御導体層の各層は、Z軸方向に垂直なX軸方向及びY軸方向に沿った平面上に形成されているものとする。X軸方向とY軸方向とは互いに直交する。
本実施の形態のアンテナ装置1と図4及び図5に示されるアンテナ制御回路80とで、本実施の形態に係るアンテナ・システムが構成される。このアンテナ・システムは、たとえば、レーダシステムまたは無線通信システムに使用可能である。
アンテナ装置1は、セラミックスまたはガラスなどの誘電体材料からなる絶縁性基体10を用いて構成されている。この絶縁性基体10として、たとえば、複数の誘電体層を含む積層体である多層基板を使用することができる。
図1に示されるように、絶縁性基体10のおもて面10aには、銅箔などの導体パターンからなる矩形の励振素子20が形成されている。この励振素子20は、給電ピン21の一端部と電気的に接続されている。この給電ピン21は、Z軸方向に延在する棒状の金属導体で構成されており、絶縁性基体10のおもて面10aから裏面10bにまで貫通する貫通孔10h内に配置されている。この貫通孔10hは、図4に示されるように接地導体23を貫通するので、給電ピン21は、接地導体23と電気的に短絡しない。図5に示されるように給電ピン21の他端部は、アンテナ制御回路80の給電端子80sと電気的に接続されている。アンテナ制御回路80は、給電ピン21を介して高周波信号を励振素子20に供給することができる。ここで、給電ピン21の一端部は、図1に示されるように励振素子20の中心からY軸負方向に距離Lだけ偏心した位置に配置されている。励振素子20の中心と給電ピン21とを結ぶ直線を含む面が励振素子20の偏波面である。
図1に示されるように、励振素子20の偏波面と垂直な方向(X軸方向)において励振素子20を挟み込む位置に非励振素子30,40がそれぞれ形成されている。アンテナ装置1は、図1に示される励振素子20の中心を通るY軸方向の中心線CLに関して幾何学的に対称な構造を有しているので、非励振素子30,40の構成は、中心線CLに関して幾何学的に対称となる点を除いて同一である。一方の非励振素子30は、励振素子20から、励振素子20の偏波面と直交するX軸負方向に所定距離(たとえば、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4)だけずれた位置に配置されている。なお、アンテナ動作周波数とは、電波の送受信の際に使用される周波数である。また、非励振素子30は、Y軸方向に沿って直線状に形成された線状導体素子32と、折曲部31cを含む屈曲導体素子31と、これら屈曲導体素子31と線状導体素子32との間の電気的接続を開閉するスイッチ素子33とを有する。屈曲導体素子31及び線状導体素子32は、たとえば、銅箔などの導体パターンとして形成されればよい。
屈曲導体素子31は、折曲部31cからY軸負方向に延在する直線状の導体素子部31bと、折曲部31cからX軸負方向に延在する導体配線部31aとで構成される。導体素子部31bは、折曲部31cから線状導体素子32の一端部32aと対向する位置まで延在している。
一方、導体配線部31aは、折曲部31cから、接地線35の一端部との接続点である電気的短絡点まで延在している。屈曲導体素子31における折曲部31cと導体配線部31aとの接続位置からその電気的短絡点までの長さは、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4の長さとすればよい。たとえば、半田などの導電性接合材を用いて接地線35の一端部を導体配線部31aに接合することが可能である。接地線35は、図3に示されるように、導体配線部31aの電気的短絡点から第2層(接地導体層)の接地導体23まで厚み方向(Z軸負方向)に延在する金属製の層間接続導体である。たとえば、絶縁性基体10に設けられたスルーホールの内壁に金属メッキまたは金属ペーストを形成することにより接地線35を形成することが可能である。なお、導体配線部31aの線幅は、図1に示されるように導体素子部31bの線幅よりも小さい。
図4に示されるように接地導体23は、孔部23a,23b及び貫通孔10hを除いてほぼ全面に亘って形成された銅箔などの導体パターンである。この接地導体23は、アンテナ制御回路80の接地端子80gと電気的に接続されており、接地導体23には零ボルトの接地電位が印加されている。
図1を参照すると、線状導体素子32の一端部32aは、半田などの導電性接合材を用いて、制御線36の一端部と電気的に接続されている。制御線36は、図2に示されるように、線状導体素子32から絶縁性基体10の裏面10b上の第3層(制御導体層)まで厚み方向(Z軸負方向)に延在する金属製の層間接続導体である。たとえば、絶縁性基体10に設けられたスルーホールの内壁に金属メッキまたは金属ペーストを形成することにより制御線36を形成することが可能である。制御線36の他端部は、図2に示されるように、半田などの導電性接合材を用いて、第3層の制御導体39と電気的に接続されている。また、図2及び図4に示されるように第2層の接地導体23には孔部23aが設けられており、制御線36はこの孔部23aを通る。このため、制御線36は、接地導体23と電気的に短絡せずに、線状導体素子32と制御導体39との間を電気的に接続することができる。
図5に示されるように制御導体39は、絶縁性基体10の裏面10b上に形成された銅箔などの導体パターンである。この制御導体39は、アンテナ制御回路80のバイアス端子80aと電気的に接続されている。アンテナ制御回路80は、制御導体39及び制御線36を介して、順バイアス電圧または逆バイアス電圧のいずれか一方の制御電圧をスイッチ素子33に供給することができる。
図1を参照すると、スイッチ素子33は、導体素子部31bの一端部と線状導体素子32の一端部32aとの間に設けられている。これにより、線状導体素子32、スイッチ素子33及び導体素子部31bは直列に接続される。スイッチ素子33は、制御導体39から制御線36を介して供給された制御電圧(順バイアス電圧または逆バイアス電圧のいずれか一方)に応じて、屈曲導体素子31の導体素子部31bと線状導体素子32との間の電気的接続を開閉することができる。スイッチ素子33としては、たとえば、公知のPINダイオードを用いることが可能である。スイッチ素子33は、順バイアス電圧が供給されたとき、この順バイアス電圧に応じてオン状態(閉状態)となって屈曲導体素子31の導体素子部31bと線状導体素子32との間を電気的に接続する。一方、スイッチ素子33は、逆バイアス電圧が供給されたときに、この逆バイアスで電圧に応じてオフ状態(開状態)となって導体素子部31bと線状導体素子32との間を電気的に遮断する。
次に、非励振素子40について説明する。非励振素子40は、励振素子20から、励振素子20の偏波面と直交するX軸正方向に所定距離(たとえば、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4)だけずれた位置に配置されている。また、非励振素子40は、Y軸方向に沿って直線状に形成された線状導体素子42と、折曲部41cを含む屈曲導体素子41と、これら屈曲導体素子41と線状導体素子42との間の電気的接続を開閉するスイッチ素子43とを有する。屈曲導体素子41及び線状導体素子42は、たとえば、銅箔などの導体パターンとして形成されればよい。
屈曲導体素子41は、折曲部41cからY軸負方向に延在する直線状の導体素子部41bと、折曲部41cからX軸正方向に延在する線状導体部である導体配線部41aとで構成される。導体素子部41bは、折曲部41cから線状導体素子42の一端部42aと対向する位置まで延在している。
一方、導体配線部41aは、折曲部41cから、接地線45の一端部との接続点である電気的短絡点まで延在している。屈曲導体素子41における折曲部41cと導体配線部41aとの接続位置からその電気的短絡点までの長さは、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4の長さとすればよい。たとえば、半田などの導電性接合材を用いて接地線45の一端部を導体配線部41aに接合することが可能である。たとえば、絶縁性基体10に設けられたスルーホールの内壁に金属メッキまたは金属ペーストを形成することにより接地線45を形成することが可能である。なお、導体配線部41aの線幅は、図1に示されるように導体素子部41bの線幅よりも小さい。
線状導体素子42の一端部42aは、半田などの導電性接合材を用いて、制御線46の一端部と電気的に接続されている。たとえば、絶縁性基体10に設けられたスルーホールの内壁に金属メッキまたは金属ペーストを形成することにより制御線46を形成することが可能である。制御線46の他端部は、図5に示されるように、半田などの導電性接合材を用いて第3層の制御導体49と電気的に接続されている。図4に示されるように、第2層の接地導体23には孔部23bが設けられており、制御線46はこの孔部23bを通る。このため、制御線46は、接地導体23と電気的に短絡せずに、線状導体素子42と制御導体49との間を電気的に接続することができる。
図5に示されるように絶縁性基体10の裏面10b上に形成されている制御導体49は、アンテナ制御回路80のバイアス端子80bと電気的に接続されている。アンテナ制御回路80は、制御導体49及び制御線46を介して、順バイアス電圧または逆バイアス電圧のいずれか一方の制御電圧をスイッチ素子43に供給することができる。
図1を参照すると、スイッチ素子43は、導体素子部41bの一端部と線状導体素子42の一端部42aとの間に設けられている。これにより、線状導体素子42、スイッチ素子43及び導体素子部41bは直列に接続される。スイッチ素子43は、制御導体49から制御線46を介して供給された制御電圧(順バイアス電圧または逆バイアス電圧のいずれか一方)に応じて、屈曲導体素子41の導体素子部41bと線状導体素子42との間の電気的接続を開閉することができる。スイッチ素子43としては、たとえば、公知のPINダイオードを用いることが可能である。スイッチ素子43は、順バイアス電圧が供給されたとき、この順バイアス電圧に応じてオン状態(閉状態)となって屈曲導体素子41の導体素子部41bと線状導体素子42との間を電気的に接続する。一方、スイッチ素子43は、逆バイアス電圧が供給されたときに、この逆バイアスで電圧に応じてオフ状態(開状態)となって導体素子部41bと線状導体素子42との間を電気的に遮断する。
以上の構成を有するアンテナ装置1の動作について以下に説明する。非励振素子30については、屈曲導体素子31における折曲部31cから、接地線35の一端部がある電気的短絡点までの長さは、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4の長さである。このため、折曲部31cは電気的に開放されたものとみなすことができる。よって、スイッチ素子33がオン状態のとき、線状導体素子32、スイッチ素子33、導体素子部31b及び折曲部31cからなる導体線路は、当該線状導体路のY軸方向における両端を開放端とする電気長を有するものとみなすことができる。この電気長がアンテナ動作周波数に対応する共振長(たとえば、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/2)よりも短くなるように設計されれば、非励振素子30は、励振素子20に対して導波器として動作することができる。一方、その電気長がアンテナ動作周波数に対応する共振長よりも長くなるように設計されれば、非励振素子30は、励振素子20に対して反射器として動作することができる。
また、非励振素子40についても、屈曲導体素子41における折曲部41cから、接地線45の一端部がある電気的短絡点までの長さは、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4の長さである。よって、折曲部41cのX軸負方向における端は、電気的に開放されたものとみなすことができる。このため、スイッチ素子43がオン状態のとき、線状導体素子42、スイッチ素子43、導体素子部41b及び折曲部41cからなる導体線路は、当該線状導体路のY軸方向における両端を開放端とする電気長を有するものとみなすことができる。この電気長がアンテナ動作周波数に対応する共振長よりも短くなるように設計されれば、非励振素子40は、励振素子20に対して導波器として動作することができる。一方、その電気長がアンテナ動作周波数に対応する共振長よりも長くなるように設計されれば、非励振素子40は、励振素子20に対して反射器として動作することができる。
以上に説明したように実施の形態1では、非励振素子30,40に供給される制御電圧の組み合わせにより、八木・宇田アンテナの動作原理に従ってアンテナ指向性を制御することができる。非励振素子30,40の各々の電気長を導波器動作を実現するように設計するか、あるいは反射器動作を実現するように設計するかは、設計者が自由に決めることができる。
また、非励振素子30については、導体配線部31aは、導体素子部31bの延在方向(Y軸方向)とは異なる方向(X軸方向)に沿って折曲部31cから電気的短絡点まで延在している。接地線35は、その電気的短絡点から接地導体23まで厚み方向(Z軸負方向)に延在している。制御線36も、線状導体素子32から裏面10b側の制御導体39まで厚み方向に延在しているところ、この制御導体39と素子導体層との間には接地導体23が介在している。このような構成により、導体配線部31a、接地線35、制御線36及び制御導体39がアンテナ装置1の放射偏波の影響を受けることが抑制される。特に、制御導体39は、接地導体23に対して裏面10b側に配置されているので、制御導体39が励振素子20から発せられた高周波信号と結合することが大幅に抑制される。たとえ、その高周波信号が裏面10b側の制御導体39と結合し、当該結合された高周波信号が制御導体39から再放射されたとしても、この再放射は、裏面10b側でなされるため、アンテナ指向性に影響を与えることはほとんど無い。非励振素子40の場合も、非励振素子30の場合と同様である。したがって、本実施の形態は、上記特許文献1の可変指向性アンテナのようにインダクタを使用することをせずに、アンテナ指向性が切り替えられても高利得特性を得ることができる。
また、非励振素子30に使用されるスイッチ素子33の個数は1つだけであり、非励振素子40に使用されるスイッチ素子43の個数も1つだけであることから、アンテナ装置1の製造コストを低く抑えることができる。
実施の形態2.
次に、本発明に係る実施の形態2について説明する。本実施の形態は、本実施の形態のアンテナ装置は、上記実施の形態1のアンテナ装置1に電磁シールド面が追加された構成を有している。この電磁シールド面は、上記制御導体39,49(制御導体層)に対して、導体素子層の側とは反対側に離れた位置に形成されたものである。
図6は、実施の形態2の可変指向性アンテナ装置1Aの概略断面の一例を示す図である。図6に示される可変指向性アンテナ装置1Aの構成は、上記絶縁性基体10に代えて、セラミックスまたはガラスなどの誘電体材料からなる絶縁性基体11を使用する点と、絶縁性基体11の裏面に電磁シールド面29が追加で形成されている点とを除いて、上記実施の形態1のアンテナ装置1の構成と同じである。図6に示されるように、絶縁性基体11のおもて面11aには、屈曲導体素子31及び線状導体素子32が形成されている。また、電磁シールド面29は、制御導体39に対して、屈曲導体素子31及び線状導体素子32の側とは反対側に離れた位置に形成されている。
上記したように、制御導体39,49が励振素子20から発せられた高周波信号と結合し、当該結合された高周波信号が制御導体39,49から再放射される可能性がある。このような場合でも、本実施の形態の電磁シールド面29は、その再放射がアンテナ指向性に与える影響をほぼ完全に防ぐことができる。
本実施の形態の電磁シールド面29は、上記実施の形態1のアンテナ装置1に適用されるだけでなく、後述する実施の形態3,4,5にも適用可能である。
実施の形態3.
次に、本発明に係る実施の形態3について説明する。図7〜図11は、本発明に係る実施の形態2の可変指向性アンテナ装置2(以下、単に「アンテナ装置2」ともいう。)の概略構成を示す図である。上記実施の形態1のアンテナ装置1と同様に、本実施の形態のアンテナ装置2も多層構造を有している。
図7は、アンテナ装置2の多層構造のうちの第1層である導体素子層の概略構成図である。この導体素子層がアンテナ放射面を構成する。図8は、図7のVIII−VIII線におけるアンテナ装置2の概略断面を示す図であり、図9は、図7のIX−IX線におけるアンテナ装置2の概略断面を示す図である。また、図10は、当該多層構造のうちの第2層であるである接地導体層の概略構成図であり、図11は、当該多層構造のうちの第3層である制御導体層の概略構成図である。導体素子層、接地導体層及び制御導体層は、これら各層の厚み方向であるZ軸方向(紙面に垂直な方向)に沿って配列されているものとする。また、本実施の形態における導体素子層、接地導体層及び制御導体層の各層は、Z軸方向に垂直なX軸方向及びY軸方向に沿った平面上に形成されているものとする。X軸方向とY軸方向とは互いに直交する。
本実施の形態のアンテナ装置2と図10及び図11に示されるアンテナ制御回路81とで、本実施の形態に係るアンテナ・システムが構成される。このアンテナ・システムは、たとえば、レーダシステムまたは無線通信システムに使用可能である。
アンテナ装置2は、セラミックスまたはガラスなどの誘電体材料からなる絶縁性基体12を用いて構成されている。この絶縁性基体12として、たとえば、複数の誘電体層を含む積層体である多層基板を使用することができる。
図7に示されるように励振素子20は、給電ピン21の一端部と電気的に接続されている。この給電ピン21は、Z軸方向に延在する棒状の金属導体で構成されており、絶縁性基体12のおもて面12aからその裏面12bにまで貫通する貫通孔12h内に配置されている。この貫通孔12hは、図10に示されるように第2層の接地導体24を貫通するので、給電ピン21は、接地導体24と電気的に短絡しない。図11に示されるように給電ピン21の他端部は、アンテナ制御回路81の給電端子81sと電気的に接続されている。アンテナ制御回路81は、給電ピン21を介して高周波信号を励振素子20に供給することができる。ここで、給電ピン21の一端部は、図7に示されるように励振素子20の中心からY軸負方向に距離Lだけ偏心した位置に配置されている。励振素子20の中心と給電ピン21とを結ぶ直線を含む面が励振素子20の偏波面である。
上記実施の形態1では、図1に示したように2個の非励振素子30,40が励振素子20を挟み込む位置に配置されている。これに対し、本実施の形態では、図7に示されるように4個の非励振素子30,40,50,60が、絶縁性基体12のおもて面12a上で励振素子20を取り囲むように配置される。非励振素子40,60は、励振素子20の右側上方及び左側下方の角部同士を結ぶ対角線の方向において励振素子20を挟み込む位置に配置されている。ここで、非励振素子40,60は、必ずしも当該対角線の方向において挟み込む位置に配置されている必要は無く、この代わりに、X軸正方向に対して反時計回りで0°よりも大きく且つ90°未満の角度で傾斜する方向において励振素子20を挟み込む位置に配置されてもよい。一方、非励振素子30,50は、励振素子20の左側上方及び右側下方の角部同士を結ぶ対角線の方向において励振素子20を挟み込む位置に配置されている。ここで、非励振素子30,50は、必ずしも当該対角線の方向において挟み込む位置に配置されている必要は無く、この代わりに、X軸正方向に対して時計回りで0°よりも大きく且つ90°未満の角度で傾斜する方向において励振素子20を挟み込む位置に配置されてもよい。
アンテナ装置2は、図7に示される励振素子20の中心を通るY軸方向の中心線CL1に関して幾何学的に対称な構造を有し、且つ、励振素子20の中心を通るX軸方向の中心線CL2に関しても幾何学的に対称な構造を有している。よって、非励振素子30,40の構成は、中心線CL1に関して幾何学的に対称となる点を除いて同一であり、非励振素子60,50の構成も、中心線CL1に関して幾何学的に対称となる点を除いて同一である。また、非励振素子30,60の構成は、中心線CL2に関して幾何学的に対称となる点を除いて同一であり、非励振素子40,50の構成も、中心線CL2に関して幾何学的に対称となる点を除いて同一である。
図7の非励振素子30,40の構成は、上記実施の形態1の非励振素子30,40の構成とそれぞれ同一である。このため、本実施の形態の非励振素子30,40の詳細な説明を省略する。
図7に示されるように、非励振素子30は、励振素子20から、励振素子20の偏波面と直交するX軸負方向に所定距離(たとえば、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4)だけずれた位置に配置されている。非励振素子30における線状導体素子32の一端部32aは、半田などの導電性接合材を用いて、制御線36の一端部と電気的に接続されている。制御線36の他端部は、図11に示されるように、半田などの導電性接合材を用いて第3層の制御導体39と電気的に接続されている。図8及び図10に示されるように第2層の接地導体24には孔部24aが設けられており、制御線36はこの孔部24aを通る。このため、制御線36は、接地導体24と電気的に短絡せずに、線状導体素子32と制御導体39との間を電気的に接続することができる。図11に示されるように絶縁性基体12の裏面12b上に形成されている制御導体39は、アンテナ制御回路81のバイアス端子81aと電気的に接続されている。アンテナ制御回路81は、制御導体39及び制御線36を介して、順バイアス電圧または逆バイアス電圧のいずれか一方の制御電圧を非励振素子30のスイッチ素子33に供給することができる。スイッチ素子33は、その制御電圧に応じて、屈曲導体素子31の導体素子部31bと線状導体素子32との間の電気的接続を開閉することができる。
なお、図10に示されるように接地導体24は、孔部24a,24b,24c,24d及び貫通孔12hを除いてほぼ全面に亘って形成された銅箔などの導体パターンである。この接地導体24は、アンテナ制御回路81の接地端子81gと電気的に接続されており、接地導体24には零ボルトの接地電位が印加されている。
一方、非励振素子30における屈曲導体素子31の導体配線部31aは、半田などの導電性接合材を用いて、接地線35の一端部と電気的に接続されている。屈曲導体素子31における折曲部31cと導体配線部31aとの接続位置からその電気的短絡点までの長さは、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4の長さとすればよい。接地線35は、図9に示されるように、導体配線部31aの電気的短絡点から第2層(接地導体層)の接地導体24まで厚み方向(Z軸負方向)に延在する金属製の層間接続導体である。
また、図7に示されるように、非励振素子40は、励振素子20から、その偏波面と直交するX軸正方向に所定距離(たとえば、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4)だけずれた位置に配置されている。非励振素子40における線状導体素子42の一端部42aは、半田などの導電性接合材を用いて、制御線46の一端部と電気的に接続されている。制御線46の他端部は、図11に示されるように、半田などの導電性接合材を用いて第3層の制御導体49と電気的に接続されている。図10に示されるように第2層の接地導体24には孔部24bが設けられており、制御線46はこの孔部24bを通る。このため、制御線46は、接地導体24と電気的に短絡せずに、線状導体素子42と制御導体49との間を電気的に接続することができる。図11に示されるように絶縁性基体12の裏面12b上に形成されている制御導体49は、アンテナ制御回路81のバイアス端子81bと電気的に接続されている。アンテナ制御回路81は、制御導体49及び制御線46を介して、順バイアス電圧または逆バイアス電圧のいずれか一方の制御電圧を非励振素子40のスイッチ素子43に供給することができる。スイッチ素子43は、その制御電圧に応じて、屈曲導体素子41の導体素子部41bと線状導体素子42との間の電気的接続を開閉することができる。
一方、非励振素子40における屈曲導体素子41の導体配線部41aは、半田などの導電性接合材を用いて、接地線45の一端部と電気的に短絡されている。屈曲導体素子41における折曲部41cと導体配線部41aとの接続位置からその電気的短絡点までの長さは、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4の長さとすればよい。接地線45は、導体配線部41aの電気的短絡点から第2層(接地導体層)の接地導体24まで厚み方向(Z軸負方向)に延在する金属製の層間接続導体である。
また、図7に示されるように、非励振素子50は、励振素子20から、励振素子20の偏波面と直交するX軸正方向に所定距離(たとえば、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4)だけずれた位置に配置されている。非励振素子50は、直線状に形成された線状導体素子52と、折曲部51cを含む屈曲導体素子51と、これら屈曲導体素子51と線状導体素子52との間の電気的接続を開閉するスイッチ素子53とを有する。屈曲導体素子51及び線状導体素子52は、たとえば、銅箔などの導体パターンとして形成されればよい。屈曲導体素子51は、折曲部51cからY軸正方向に延在する直線状の導体素子部51bと、折曲部51cからX軸正方向に延在する導体配線部51aとで構成される。導体素子部51bは、折曲部51cから線状導体素子52の一端部52aと対向する位置まで延在している。
線状導体素子52の一端部52aは、半田などの導電性接合材を用いて、制御線56の一端部と電気的に接続されている。制御線56は、線状導体素子52から絶縁性基体12の裏面12b上の第3層(制御導体層)まで厚み方向(Z軸負方向)に延在する金属製の層間接続導体である。たとえば、絶縁性基体12に設けられたスルーホールの内壁に金属メッキまたは金属ペーストを形成することにより制御線56を形成することが可能である。制御線56の他端部は、図11に示されるように、半田などの導電性接合材を用いて第3層の制御導体59と電気的に接続されている。図10に示されるように第2層の接地導体24には孔部24cが設けられており、制御線56はこの孔部24cを通る。このため、制御線56は、接地導体24と電気的に短絡せずに、線状導体素子52と制御導体59との間を電気的に接続することができる。図11に示されるように絶縁性基体12の裏面12b上に形成されている制御導体59は、アンテナ制御回路81のバイアス端子81cと電気的に接続されている。アンテナ制御回路81は、制御導体59及び制御線56を介して、順バイアス電圧または逆バイアス電圧のいずれか一方の制御電圧を非励振素子50のスイッチ素子53に供給することができる。スイッチ素子53は、その制御電圧に応じて、屈曲導体素子51の導体素子部51bと線状導体素子52との間の電気的接続を開閉することができる。
一方、屈曲導体素子51の導体配線部51aは、半田などの導電性接合材を用いて、接地線55の一端部と電気的に短絡されている。接地線55は、導体配線部51aの電気的短絡点から第2層(接地導体層)の接地導体24まで厚み方向(Z軸負方向)に延在する金属製の層間接続導体である。
また、図7に示されるように、非励振素子60は、励振素子20から、励振素子20の偏波面と直交するX軸負方向に所定距離(たとえば、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/4)だけずれた位置に配置されている。非励振素子60は、直線状に形成された線状導体素子62と、折曲部61cを含む屈曲導体素子61と、これら屈曲導体素子61と線状導体素子62との間の電気的接続を開閉するスイッチ素子63とを有する。屈曲導体素子61及び線状導体素子62は、たとえば、銅箔などの導体パターンとして形成されればよい。屈曲導体素子61は、折曲部61cからY軸負方向に延在する直線状の導体素子部61bと、折曲部61cからX軸負方向に延在する導体配線部61aとで構成される。導体素子部61bは、折曲部61cから線状導体素子62の一端部62aと対向する位置まで延在している。
線状導体素子62の一端部62aは、半田などの導電性接合材を用いて、制御線66の一端部と電気的に接続されている。制御線66は、線状導体素子62から絶縁性基体12の裏面12b上の第3層(制御導体層)まで厚み方向(Z軸負方向)に延在する金属製の層間接続導体である。たとえば、絶縁性基体12に設けられたスルーホールの内壁に金属メッキまたは金属ペーストを形成することにより制御線66を形成することが可能である。制御線66の他端部は、図11に示されるように、半田などの導電性接合材を用いて第3層の制御導体69と電気的に接続されている。図8及び図10に示されるように第2層の接地導体24には孔部24dが設けられており、制御線66はこの孔部24dを通る。このため、制御線66は、接地導体24と電気的に短絡せずに、線状導体素子62と制御導体69との間を電気的に接続することができる。図11に示されるように絶縁性基体12の裏面12b上に形成されている制御導体69は、アンテナ制御回路81のバイアス端子81dと電気的に接続されている。アンテナ制御回路81は、制御導体69及び制御線66を介して、順バイアス電圧または逆バイアス電圧のいずれか一方の制御電圧を非励振素子60のスイッチ素子63に供給することができる。スイッチ素子63は、その制御電圧に応じて、屈曲導体素子61の導体素子部61bと線状導体素子62との間の電気的接続を開閉することができる。
一方、屈曲導体素子61の導体配線部61aは、半田などの導電性接合材を用いて、接地線65の一端部と電気的に短絡されている。接地線65は、導体配線部61aの電気的短絡点から第2層(接地導体層)の接地導体24まで厚み方向(Z軸負方向)に延在する金属製の層間接続導体である。
以上の構成を有するアンテナ装置2の動作について以下に説明する。上記実施の形態1の場合と同様の原理により、本実施の形態の非励振素子30では、線状導体素子32、オン状態のスイッチ素子33、導体素子部31b及び折曲部31cからなる導体線路は、当該線状導体路の両端を開放端とする電気長を有するものとみなすことができる。同様に、非励振素子40では、線状導体素子42、オン状態のスイッチ素子43、導体素子部41b及び折曲部41cからなる導体線路は、当該線状導体路の両端を開放端とする電気長を有するものとみなすことができる。また、非励振素子50でも、線状導体素子52、オン状態のスイッチ素子53、導体素子部51b及び折曲部51cからなる導体線路は、当該線状導体路の両端を開放端とする電気長を有するものとみなすことができる。そして、非励振素子60でも、線状導体素子62、オン状態のスイッチ素子63、導体素子部61b及び折曲部61cからなる導体線路は、当該線状導体路の両端を開放端とする電気長を有するものとみなすことができる。したがって、非励振素子30,40,50,60の各非励振素子の電気長がアンテナ動作周波数に対応する共振長(たとえば、アンテナ動作周波数に対応する波長の1/2)よりも短くなるように設計されれば、当該各非励振素子は、励振素子20に対して導波器として動作することができる。一方、その電気長がアンテナ動作周波数に対応する共振長よりも長くなるように設計されれば、当該各非励振素子は、励振素子20に対して反射器として動作することができる。
以上に説明したように実施の形態3では、非励振素子30,40,50,60に供給される制御電圧の組み合わせにより、八木・宇田アンテナの動作原理に従ってアンテナ指向性を2次元的に制御することができる。非励振素子30,40,50,60の各非励振素子の電気長を導波器動作を実現するように設計するか、あるいは反射器動作を実現するように設計するかは、設計者が自由に決めることができる。
たとえば、非励振素子30,40,50,60の電気長をすべて導波器動作を実現するように設計することが可能である。この場合、アンテナ制御回路81は、制御線36,46に順バイアス電圧を印加すると同時に制御線56,66に逆バイアス電圧を印加すれば、非励振素子30,40が導波器として動作し、非励振素子50,60は導波器として動作しない。これにより、Y軸正方向に偏る特性にアンテナ指向性を切り替えることが可能となる。一方、アンテナ制御回路81は、制御線46,56に順バイアス電圧を印加すると同時に制御線36,66に逆バイアス電圧を印加すれば、非励振素子40,50が導波器として動作し、非励振素子30,60は導波器として動作しない。これにより、X軸正方向に偏る特性にアンテナ指向性を切り替えることが可能となる。よって、制御線36,46,56,66に供給すべき制御電圧の組み合わせによって、アンテナ指向性を2次元的に切り替えることができる。
また、上記実施の形態1の場合と同様の原理により、導体配線部31a,41a,51a,61a、接地線35,45,55,65、制御線36,46,56,66及び制御導体39,49,59,69がアンテナ装置2の放射偏波の影響を受けることが抑制される。特に、制御導体39,49,59,69は、接地導体24に対して裏面12b側に配置されているので、制御導体39,49,59,69が励振素子20から発せられた高周波信号と結合することが大幅に抑制される。たとえ、その高周波信号が裏面12b側の制御導体39,49,59,69と結合し、当該結合された高周波信号が制御導体39,49,59,69から再放射されたとしても、これらの再放射は、裏面12b側でなされるため、アンテナ指向性に影響を与えることはほとんど無い。したがって、本実施の形態は、上記特許文献1の可変指向性アンテナのようにインダクタを使用することをせずに、アンテナ指向性が切り替えられても高利得特性を得ることができる。
また、非励振素子30,40,50,60の各非励振素子に使用されるスイッチ素子の個数は1つだけであることから、アンテナ装置2の製造コストを低く抑えることができる。
更に、本実施の形態では、偏波方向を全て同一方向とすることが可能である。したがって、同一偏波の条件でアンテナ指向性を2次元状に可変に制御することができる。
実施の形態4.
次に、本発明に係る実施の形態4について説明する。本実施の形態のアンテナ装置は、1次元状(ライン状)に規則的に配列された複数のアンテナ素子を含むフェーズドアレイ型のアンテナ装置である。各アンテナ素子は、上記実施の形態1〜3のうちのいずれかの実施の形態のアンテナ装置で構成される。
図12は、本発明に係る実施の形態4である可変指向性アンテナ装置3の構成例を概略的に示す図である。この可変指向性アンテナ装置3は、絶縁性基体13に形成されたN個のアンテナ素子2,2,…,2(Nは3以上の正整数)を備えて構成されている。アンテナ素子2〜2の各々の構成は、実施の形態3のアンテナ装置2の構成と同じである。
アンテナ制御回路82は、アンテナ素子2〜2の制御線に個別に制御電圧を印加することができる回路部を有し、更に、アクティブフェーズドアレイアンテナを構成するために、各アンテナ素子の給電点に接続された、増幅器及び移相器からなる送受信回路部を有している。可変指向性アンテナ装置3とアンテナ制御回路82とで、本実施の形態に係るアンテナ・システムが構成される。このアンテナ・システムは、たとえば、レーダシステムまたは無線通信システムに使用可能である。アンテナ制御回路82は、たとえば、移相器の設定位相を適切に選択することで覆域内でビームを走査することが可能になる。また、アンテナ制御回路82は、そのビーム走査方向に連動する形でアンテナ素子2〜2の指向性を2次元状に切り替えることで、従来よりも高い利得を得ることが可能である。
上記した特許文献1及び特許文献2に開示されている従来技術の場合、1つの非励振素子に少なくとも2つ以上の数のスイッチ素子が必要であり、フェーズドアレイアンテナのような大規模なアンテナ装置を構築する場合にはアンテナ素子の数が莫大となるため、スイッチ素子の材料費及び実装コストが嵩むという問題がある。これに対し、実施の形態4の可変指向性アンテナ装置3では、各アンテナ素子の各非励振素子に使用されるスイッチ素子の個数は1つだけで済むことから、スイッチ素子の個数は少なくて済む。したがって、可変指向性アンテナ装置3の製造コストを低く抑えることができる。
実施の形態5.
次に、本発明に係る実施の形態5について説明する。本実施の形態のアンテナ装置は、2次元状(面状)に規則的に配列された複数のアンテナ素子を含むフェーズドアレイ型のアンテナ装置である。各アンテナ素子は、上記実施の形態1〜3のうちのいずれかの実施の形態のアンテナ装置で構成される。
図13は、本発明に係る実施の形態5である可変指向性アンテナ装置4の構成例を概略的に示す図である。この可変指向性アンテナ装置3は、絶縁性基体14に形成されたM×K個のアンテナ素子21,1,…,21,M,…,2K,1,…,2K,M(K,Mは3以上の正整数)を備えて構成されている。アンテナ素子21,1,…,21,M,…,2K,1,…,2K,Mの各々の構成は、実施の形態3のアンテナ装置2の構成と同じである。
アンテナ制御回路83は、アンテナ素子21,1,…,21,M,…,2K,1,…,2K,Mの制御線に個別に制御電圧を印加することができる回路部を有し、更に、アクティブフェーズドアレイアンテナを構成するために、各アンテナ素子の給電点に接続された、増幅器及び移相器からなる送受信回路部を有している。可変指向性アンテナ装置4とアンテナ制御回路83とで、本実施の形態に係るアンテナ・システムが構成される。このアンテナ・システムは、たとえば、レーダシステムまたは無線通信システムに使用可能である。アンテナ制御回路83は、たとえば、移相器の設定位相を適切に選択することで覆域内でビームを走査することが可能になる。また、アンテナ制御回路83は、そのビーム走査方向に連動する形でアンテナ素子21,1,…,21,M,…,2K,1,…,2K,Mの指向性を2次元状に切り替えることで、従来よりも高い利得を得ることが可能である。
また、本実施の形態の可変指向性アンテナ装置4の場合、各アンテナ素子の各非励振素子に使用されるスイッチ素子の個数は1つだけであることから、スイッチ素子の個数は少なくて済む。したがって、可変指向性アンテナ装置4の製造コストを低く抑えることができる。
実施の形態1〜5の変形例.
以上、図面を参照して本発明に係る種々の実施の形態について述べたが、これら実施の形態は本発明の例示であり、これら実施の形態以外の様々な形態を採用することもできる。たとえば、上記のとおり、実施の形態1〜5の励振素子20の形状は矩形状であることが好ましいが、これに限定されるものではない。矩形状の励振素子20に代えて、たとえば、矩形以外の多角形あるいは円形の励振素子が使用されてもよい。
また、励振素子20へ高周波信号を供給する手段として給電ピン21が使用されているが、これに限定されるものではない。給電ピン21の使用に代えて、たとえば、電磁結合型給電方式または近接結合型給電方式が使用されてもよい。
上記実施の形態における屈曲導体素子31,41,51,61の各々は、励振素子20から離れる方向にそれぞれ折り曲げられた形状を有している。たとえば、図1に示したように導体配線部31a,41a,51a,61aは、励振素子20から離れる方向に折曲部31c,41cからそれぞれ延在しているが、導体配線部31a,41a,51a,61aの延在方向はそれらの方向に限定されるものではない。屈曲導体素子31,41,51,61に代えて、励振素子20と接触しないように当該励振素子20に近づく方向に折り曲げられた屈曲導体素子が使用されてもよい。また、各屈曲導体素子の折り曲げ角度(導体配線部と導体素子部とがなす角度)は、直角に限定されるものではない。
更に、実施の形態1では、導体素子層が1つの導体層からなるため、図1に示した励振素子20及び非励振素子30,40は、同じ導体層を構成し、Z軸方向において同一の高さ位置に配置されている。言い換えれば、励振素子20及び非励振素子30,40は、Z軸方向と直交する同一平面上に形成されているが、これに限定されるものではない。上記導体素子層に代えて、Z軸方向に配列された複数の導体層からなる導体素子層が使用されてもよい。この場合には、励振素子20と非励振素子30,40の組とがそれぞれ互いに異なる導体層を構成してもよい。言い換えれば、励振素子20と非励振素子30,40の組とがそれぞれ互いに異なる平面上に形成されてもよい。同様に、実施の形態3における励振素子20及び非励振素子30,40,50,60についても、励振素子20と、非励振素子30,40,50,60の組とがそれぞれ互いに異なる平面上に形成されてもよい。
なお、本発明の範囲内において、実施の形態1〜5の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、または各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
1,1A,2,3,4 可変指向性アンテナ装置、2〜2 アンテナ素子、21,1〜2K,M アンテナ素子、10,11,12,13,14 絶縁性基体、10a,11a,12a おもて面、10b,12b 裏面、10h,12h 貫通孔、20 励振素子、21 給電ピン、23 接地導体、23a,23b 孔部、24 接地導体、24a〜24d 孔部、29 電磁シールド面、30 非励振素子、31 屈曲導体素子、31a 導体配線部、31b 導体素子部、31c 折曲部、32 線状導体素子、33 スイッチ素子、35 接地線、36 制御線、39 制御導体、40 非励振素子、41 屈曲導体素子、41a 導体配線部、41b 導体素子部、41c 折曲部、42 線状導体素子、43 スイッチ素子、45 接地線、46 制御線、49 制御導体、50 非励振素子、51 屈曲導体素子、51a 導体配線部、51b 導体素子部、51c 折曲部、52 線状導体素子、53 スイッチ素子、55 接地線、56 制御線、59 制御導体、60 非励振素子、61 屈曲導体素子、61a 導体配線部、61b 導体素子部、61c 折曲部、62 線状導体素子、63 スイッチ素子、65 接地線、66 制御線、69 制御導体、80〜83 アンテナ制御回路。

Claims (11)

  1. 導体素子層の一部として形成された励振素子と、
    前記励振素子から当該励振素子の厚み方向とは垂直な方向にずれた位置に前記導体素子層の他の一部として形成された単数または複数の非励振素子と、
    前記導体素子層から前記厚み方向に離れた位置に配置された制御導体層と、
    前記励振素子と前記制御導体層との間に介在し、且つ前記各非励振素子と前記制御導体層との間に介在する接地導体層と、
    前記接地導体層と電気的に短絡せずに前記各非励振素子から前記制御導体層まで前記厚み方向に延在する制御線と、
    前記各非励振素子の電気的短絡点から前記接地導体層まで前記厚み方向に延在する接地線とを備え、
    前記各非励振素子は、
    直線状に形成された線状導体素子と、
    屈曲部を含む屈曲導体素子と、
    前記制御導体層から前記制御線を介して供給された制御電圧に応じて、前記屈曲導体素子と前記線状導体素子との間の電気的接続を開閉するスイッチ素子とを有し、
    前記屈曲導体素子は、
    前記屈曲部から前記線状導体素子の一端部と対向する位置まで延在する直線状の導体素子部と、
    前記導体素子部の延在方向とは異なる方向に沿って前記屈曲部から前記電気的短絡点まで延在する導体配線部とを含み、
    前記線状導体素子、前記スイッチ素子及び前記導体素子部は、直線状に且つ直列に接続されている、
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1記載のアンテナ装置であって、前記非励振素子における前記屈曲部から前記電気的短絡点までの長さは、所定のアンテナ動作周波数に対応する波長の1/4であることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項1または請求項2記載のアンテナ装置であって、前記線状導体素子は、前記励振素子における偏波面と平行な方向に延在し、且つ、前記導体素子部は、前記励振素子における偏波面と平行な方向に延在していることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項3記載のアンテナ装置であって、前記複数の非励振素子は、前記偏波面と垂直な方向において前記励振素子を挟み込む位置にそれぞれ形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  5. 請求項3記載のアンテナ装置であって、
    前記複数の非励振素子のうちの一対の非励振素子は、前記偏波面と垂直な方向から傾斜する第1の方向において前記励振素子を挟み込む位置に形成されており、
    前記複数の非励振素子のうちの他の一対の非励振素子が、前記偏波面と垂直な方向から傾斜し且つ前記第1の方向と交差する第2の方向において前記励振素子を挟み込む位置に形成されている、
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  6. 請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載のアンテナ装置であって、前記スイッチ素子が閉状態のとき、前記線状導体素子、前記スイッチ素子、前記導体素子部及び前記屈曲部からなる導体線路の電気長は、所定のアンテナ動作周波数に対応する共振長よりも短いことを特徴とするアンテナ装置。
  7. 請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載のアンテナ装置であって、前記スイッチ素子が閉状態のとき、前記線状導体素子、前記スイッチ素子、前記導体素子部及び前記屈曲部からなる導体線路の電気長は、所定のアンテナ動作周波数に対応する共振長よりも長いことを特徴とするアンテナ装置。
  8. 請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のアンテナ装置であって、前記励振素子と前記各非励振素子とは、同一平面に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  9. 請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のアンテナ装置であって、前記励振素子と前記各非励振素子とは、互いに異なる平面に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  10. 請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のアンテナ装置であって、前記制御導体層に対して、前記導体素子層の側とは反対側に離れた位置に電磁シールド面を更に備えることを特徴とするアンテナ装置。
  11. 1次元状または2次元状に規則的に配列された複数のアンテナ素子を含むフェーズドアレイ型のアンテナ装置であって、前記各アンテナ素子は、請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載のアンテナ装置からなることを特徴とするフェーズドアレイ型のアンテナ装置。
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