JP6574741B2 - シーブ面研磨装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無段変速機用プーリのシーブ面を研磨するシーブ面研磨装置に関する。
従来より、無段変速機用プーリの仕上げ加工を行う装置として、金属性ベルトが接触する略円錐面形状のシーブ面に、研磨材被覆テープ(以下、単にテープと呼ぶ)を用いてラップ加工を施すようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の装置では、テープの幅方向をシーブ面の母線方向に一致させてテープをシーブ面に対向して配置するとともに、テープをシーブ面に押圧かつ摺接させ、これによりプーリの仕上げ加工を行う。
ところで、一般に、無段変速機用シーブのシーブ面は回転軸線に対して傾斜して形成されるが、このシーブ面は径方向にわたって一定の傾斜角で形成されるとは限らず、母線方向で形状が変化するシーブ面が知られている(例えば特許文献2参照)。この特許文献2記載のシーブ面は、その内径側部が一定角で傾斜して形成され、外径側部が湾曲して形成される。
特開2007−168048号公報 特許第5840293号公報
しかしながら、上記特許文献2記載のように母線方向で形状が変化するシーブ面を、上記特許文献1記載のようにテープを用いたラップ加工によって得ようとすると、テープにたるみが生じ、シーブ面の良好な加工精度を得ることが難しい。
本発明の一態様は、無段変速機用プーリの略円錐面形状のシーブ面を研磨するシーブ面研磨装置であって、それぞれが軸対称形状を呈して回転可能に支持され、研磨紙が掛け回される複数のローラを備え、複数のローラは、研磨紙をシーブ面に押圧する第1ローラと、研磨紙が掛け回される経路上で第1ローラに隣り合って配置された第2ローラと、を有し、第1ローラは、その軸方向所定範囲に研磨紙が掛け回される第1外周面を有するとともに、第1外周面に、シーブ面の形状に対応した第1凹部または第1凸部を有し、第2ローラは、その軸方向所定範囲に研磨紙が掛け回される第2外周面を有するとともに、第2外周面に、第1凹部に対応した第2凸部または第1凸部に対応した第2凹部を有する。
本発明によれば、第1ローラがその外周面にシーブ面の形状に対応した第1凹部または第1凸部を有し、第2ローラがその外周面に第1凹部に対応した第2凸部または第1凸部に対応した第2凹部を有するので、母線方向で形状が変化するシーブ面に、テープにたるみを生じさせることなくラップ加工を施すことができ、シーブ面の良好な加工精度を確保できる。
本発明の実施形態に係るシーブ面研磨装置が適用されるプーリを有する車両駆動系の概略構成を示すスケルトン図。 図1のベルトの斜視図。 シーブ面の母線に沿った断面図であり、シーブ面とエレメントの側面の構成を詳細に示す図。 本発明の実施形態に係るシーブ面研磨装置のうち、特に研磨紙が掛け回される経路を概略的に示す正面図。 本発明の実施形態に係るシーブ面研磨装置によるシーブ面の加工状態を示す側面図。 図4の押圧ローラの詳細形状を示す側面図。 図5の上流ガイドローラと下流ガイドローラの詳細形状を示す側面図。 図6の押圧ローラの外周面と図7の上流ガイドローラおよび下流ガイドローラの外周面とに巻回される研磨紙の巻き付き角度を示す図。
以下、図1〜図8を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係るシーブ面研磨装置は、例えば車両に搭載される無段変速機のプーリのシーブ面を研磨(ラップ加工)するために用いられる。図1は、本発明の実施形態に係るシーブ面研磨装置が適用されるプーリを有する車両駆動系の概略構成を示すスケルトン図である。
図1に示すように、エンジン1のトルクは、トルクコンバータ2を介して無段変速機(CVTともいう)3に入力される。無段変速機3は、入力軸4を介してトルクコンバータ2からのトルクが入力される駆動プーリ5と、駆動プーリ5から径方向に離間して配置された被駆動プーリ6と、駆動プーリ5と被駆動プーリ6との間に掛け回され、駆動プーリ5から被駆動プーリ6にトルクを伝達する金属製の無端ベルト7とを有する。被駆動プーリ6に伝達されたトルクは、出力軸8およびギヤ機構9を介して駆動輪10に伝達され、これにより車両が走行する。
駆動プーリ5は、入力軸4に相対回転不能かつ軸方向に移動不能に設けられた固定シーブ11と、入力軸4に相対回転不能かつ固定シーブ11に対し軸方向に相対移動可能に設けられた可動シーブ12とを有する。被駆動プーリ6は、出力軸8に相対回転不能かつ軸方向に移動不能に設けられた固定シーブ13と、出力軸8に相対回転不能かつ固定シーブ13に対し軸方向に移動可能に設けられた可動シーブ14とを有する。
固定シーブ11,13と可動シーブ12,14とはそれぞれ互いに対向する略円錐面形状のシーブ面S1を有し、ベルト7の幅方向両側面はこれらシーブ面S1に当接する。固定シーブ11,13のシーブ面S1と可動シーブ12,14のシーブ面S1との間の距離は内径側にかけて減少し、固定シーブ11,13と可動シーブ12,14との間の溝は略V字状に形成される。可動シーブ12,14の側方にはピストン室12a,14aが設けられ、可動シーブ12,14は、ピストン室12a,14aに供給される作動油の油圧に応じて軸方向に移動する。これにより固定シーブ11,13と可動シーブ12,14との間の溝幅が変化し、変速比を無段階に変更できる。
図2は、ベルト7の構成を示す斜視図である。図2に示すように、ベルト7は、平板状の複数のエレメント71と、複数枚の金属リングを積層してなり、複数のエレメント71を支持する一対のリング72とを有し、全体が環状に形成される。エレメント71は、幅方向中央部のヘッド部71Aと、幅方向両側に延在する左右一対のボディ部71Bと、ヘッド部71Aとボディ部71Bとを接続するネック部71Cとを有し、全体が左右対称形状を呈する。
リング72は、ネック部71Cの左右両側において、ヘッド部71Aとボディ部71Bと間に介装される。シーブ面S1には、エレメント71の幅方向両側面、すなわち、一対のボディ部71Bの側面(エレメント側面と呼ぶ)S2が当接する。図1に示すように、エレメント側面S2は、シーブ面S1の形状に対応し、内径側にかけて幅が狭くなるように略V字状に形成される。
図3は、シーブ面S1とエレメント側面S2の構成を詳細に示すシーブ面S1の母線に沿った断面図である。なお、図示は省略するが、以下では、プーリ5,6(シーブ11〜14)の回転軸線CL1に直交する仮想線L1とシーブ面S1の母線とのなす角をシーブ角θaと定義し、仮想線L1とエレメント側面S2とのなす角をエレメント角θbと定義する。
図3に示すように、シーブ面S1は、径方向所定位置における境界部15を境にして母線に沿った内径側に傾斜部16を、外径側に湾曲部17を有する。傾斜部16は、シーブ角θaが所定角度θa1で径方向に直線状に延在する傾斜面16aを形成する。湾曲部17は、境界部15から径方向外側にかけてシーブ角θaが徐々に大きくなるように凸曲面状に湾曲する湾曲面17aを形成する。
エレメント側面S2は、径方向所定位置における境界部75を境にして外径側(ヘッド部71A側)に傾斜部76を、内径側(ヘッド部71Aの反対側)に湾曲部77を有する。傾斜部76は、エレメント角θbが所定角度θb1で径方向に直線状に延在する傾斜面76aを形成する。湾曲部77は、境界部75から径方向内側にかけてエレメント角θbが徐々に大きくなるように凸曲面状に湾曲する湾曲面77aを形成する。
傾斜面16aのシーブ角θa1と傾斜面76aのエレメント角θb1とは互いに等しく、所定角(例えば9°)に設定される。したがって、プーリ5,6の溝幅が拡大してエレメント71がプーリ5,6の内径側に位置すると、傾斜面16a,76a同士が互いに接触し、シーブ面S1とエレメント側面S2との接触面積が大きくなる。このため、シーブ面S1とエレメント側面S2との間の摩擦力が大きくなり、エレメント71のスリップを防いでプーリ5,6間で良好なトルクの伝達が可能となる。
一方、プーリ5,6の溝幅が縮小してエレメント71がプーリ5,6の外径側に位置すると、凸状の湾曲面17a,77a同士が互いに当接する。このとき、シーブ面S1とエレメント側面S2との接触面積は小さく、両者は点接触する。このため、個々のエレメント71が負担する摩擦力が小さくなり、エレメント71およびプーリ5,6の耐久性を向上することができる。
シーブ面S1は、研削または切削加工により、その概略形状を得ることができる。このシーブ面S1に、仕上げ加工として研磨加工(ラップ加工)が施される。研磨加工は、研磨紙が掛け回されたローラを、研磨紙の幅方向がシーブの母線方向に一致するように配置し、この状態からローラをシーブ面S1に押圧して、研磨紙をシーブ面S1に摺接させることにより行う。研磨紙は、例えば表面が研磨材で被覆された非圧縮性の研磨材被覆テープにより構成される。
ところで、本実施形態に係るシーブ面研磨装置が適用されるプーリ5,6のシーブ角θaは、母線方向全体にわたって一定というわけではなく、シーブ面S1の形状は、境界部15を境にして変化する。したがって、シーブ面S1をラップ加工するためには、ローラの外周面を単なる円筒形状とするのではなく、シーブ面S1の形状に対応してローラの中心軸から外周面までの距離がローラの幅方向で変化するようにローラの外周面を形成する必要がある。
しかしながら、ローラの外周面を円筒形状以外に形成すると、研磨紙にたるみが生じ、シーブ面S1に良好なラップ加工を行うことが困難となる。そこで、本実施形態では、中心軸から外周面までの距離が幅方向で変化するようなローラを用いながら、研磨紙のたるみを生じさせずにシーブ面S1をラップ加工することが可能となるよう、以下のようにシーブ面研磨装置を構成する。
図4は、本発明の実施形態に係るシーブ面研磨装置100を構成する複数のローラを経由する研磨紙が掛け回される経路PAを概略的に示す正面図である。図4に示すように、シーブ面研磨装置100は、研磨紙20が掛け回される複数のローラを備えるとともに、ワーク(シーブ11〜14)を支持する不図示のワーク支持部を備える。複数のローラは、研磨紙20を供給する供給ローラ21と、研磨紙20を巻き取る巻き取りローラ22と、研磨紙20をシーブ面S1に押圧する押圧ローラ23と、複数のガイドローラ24とを有する。
複数のローラ21〜24は、それぞれが軸対称形状を呈しており、互いに同一方向に延在する回転軸を中心に、図示しないベース部にそれぞれ回転可能に支持される。複数のローラのうち供給ローラ21と巻き取りローラ22とは、電動モータにより回転駆動され、これらローラ21,22の回転により、研磨紙20は経路PA上を最上流の供給ローラ21から最下流の巻き取りローラ22へと、図の矢印A方向に送り出される。
供給ローラ21と巻き取りローラ22とガイドローラ24とは、それぞれベース部に移動不能に支持される。一方、押圧ローラ23は、エアシリンダ25の伸縮により矢印B方向に移動可能に支持される。経路PA上で押圧ローラ23に隣り合ったガイドローラ24、すなわち押圧ローラ23の直上流側のガイドローラ24を上流ガイドローラ241と称し、直下流側のガイドローラ24を下流ガイドローラ242と称する。上流ガイドローラ241と下流ガイドローラ242の構成は互いに等しい。押圧ローラ23とガイドローラ241,242とは後述するように外周面が非円筒形状であるのに対し、他のローラ21,22,24は円筒形状を呈する。
図5は、本発明の実施形態に係るシーブ面研磨装置100によるシーブ面S1の加工状態を示す側面図(図4の矢視V図)である。図5に示すように、シーブ11〜14の軸線CL2方向に沿った両端部は、図示しないワーク支持部によって支持され、シーブ11〜14は、シーブ面S1の加工時に軸線CL2を中心に回転駆動される。押圧ローラ23は、研磨紙20の幅方向がシーブ面S1の母線方向と一致するように配置される。より詳しくは、押圧ローラ23は、軸線CL2に垂直な仮想線L2と押圧ローラ23の回転軸線CL3とのなす角が所定角度θc1(例えば11°)となるように配置される。所定角度θc1は、シーブ面S1を形成する傾斜面16aのシーブ角θa1(9°)とは異なる。
研磨紙20の幅はシーブ面S1の母線の長さよりも長く、ラップ加工時には、シーブ面S1の母線方向全体に研磨紙20が当接する。すなわち、研磨紙20の幅方向一端部側の第1領域20aがシーブ面S1に当接し、幅方向他端部側の第2領域20bはシーブ面S1の外径側端部よりも外側に突出する。
図6は、押圧ローラ23の詳細形状を示す側面図(図5の押圧ローラ23の拡大図)である。押圧ローラ23は、軸部23aを介してベース部から回転可能に支持され、研磨紙20が掛け回される略円筒形状の外周面230を有する。より詳細には、外周面230は、第1領域20aの研磨紙20が掛け回され、シーブ面S1に押圧力を付与する押圧面233と、第2領域20bの研磨紙20が掛け回されるガイド面234とを有する。
すなわち、外周面230は、軸方向一端部側の第1領域230aに形成された押圧面233と、押圧面233に連なり、軸方向他端部側の第2領域230bに形成されたガイド面234とを有し、軸方向他端部側から軸部23aが突出する。外周面230の軸方向一端部から他端部までの長さW1は、第1領域230aの軸方向長さと第2領域230bの軸方向長さとの和に相当する。
ガイド面234は、軸線CL3を中心とした所定径(基準径)D1の円筒面により構成される。一方、押圧面233には基準径D1よりも凹んだ凹部235が設けられる。凹部235は、シーブ面S1に対応して形成される。すなわち、凹部235は、シーブ11〜14の母線方向に沿った断面図(図3)におけるシーブ面S1の輪郭に、外周面230の第1領域230aの輪郭が一致するように形成される。
したがって、凹部235は、軸方向中央付近の境界部236から回転軸線CL3に対し所定角度θd1で傾斜して軸方向一端部に向けて延在する傾斜面237と、境界部236から軸方向他端部に向けて延在する湾曲面238とを有する。傾斜面237は、シーブ面S1の傾斜面16aに対応して第1領域230aの所定範囲237aに設けられ、所定角度θd1は、図5のθa1とθc1との差(2°)に等しい。湾曲面238は、凸曲面状の湾曲面17aに対応して第1領域230aの所定範囲238aに設けられ、凹曲面状に湾曲して形成される。第1領域230aの軸方向両端部の径は、ガイド面234の径(基準径)D1に等しい。
図7は、上流ガイドローラ241および下流ガイドローラ242の詳細形状を示す側面図である。ガイドローラ241,242は、軸部24aを介して回転可能に支持され、研磨紙20が掛け回される略円筒形状の外周面240を有する。より詳細には、外周面240は、第1領域20aの研磨紙20が掛け回されるガイド面243と、第2領域20bの研磨紙20が掛け回されるガイド面244とを有する。
すなわち、外周面240は、軸方向一端部側の第1領域240aに形成されたガイド面243と、ガイド面243に連なり、軸方向他端部側の第2領域240bに形成されたガイド面244とを有し、軸方向他端部側から軸部24aが突出する。外周面240の軸方向一端部から他端部までの長さW2は、第1領域240aの軸方向長さと第2領域240bの軸方向長さとの和に相当する。この軸方向長さW2は、押圧ローラ23の外周面230の軸方向長さW1に等しい。
ガイド面244は、軸線CL4を中心とした所定径(基準径)D2の円筒面により構成される。基準径D2は押圧ローラ23の基準径D1に等しい。一方、押圧面231には基準径D2よりも膨らんだ凸部245が設けられる。凸部245は、押圧ローラ23の凹部235に対応して形成される。すなわち、凸部245は、押圧ローラ23の外周面230の第1領域230aの輪郭に、外周面240の第1領域240aの輪郭が一致するように形成される。
したがって、凸部245は、軸方向中央付近の境界部246から回転軸線CL4に対し所定角度θd2で傾斜して軸方向一端部に向けて延在する傾斜面247と、境界部246から軸方向他端部に向けて延在する湾曲面248とを有する。傾斜面247は、押圧ローラ23の傾斜面237に対応して第1領域240aの所定範囲247aに設けられ、所定角度θd2は、図6のθd1(2°)に等しい。湾曲面248は、凹曲面状の湾曲面238に対応して第1領域240aの所定範囲248aに設けられ、凸曲面状に湾曲して形成される。第1領域240aの軸方向両端部の径は、ガイド面244の径D1に等しい。
ガイドローラ241,242の軸方向両端部には、ガイド面244よりも大径の略リング状のストッパ部249が全周にわたって設けられる。これによりガイドローラ241,242の外周面240上における研磨紙20の幅方向位置が規制され、研磨紙20の幅方向の位置ずれを防止できる。
図8は、押圧ローラ23の外周面230とガイドローラ241,242の外周面240とにそれぞれ巻回される研磨紙20の巻き付き角度αを示す図である。図8に示すように、上流ガイドローラ241に対する巻き付き角度α1と下流ガイドローラ242に対する巻き付き角度α2とは互いに等しく、これらの和(α1+α2)は押圧ローラ23に対する巻き付き角度α3に等しい。また、上述したように押圧ローラ23の基準径D1とガイドローラ241,242の基準径D2とは互いに等しい。このため、ガイドローラ241,242の周囲における研磨紙20の巻き付き長さの和と、押圧ローラ23の周囲における研磨紙20の巻き付き長さとは互いに等しい。
本発明の実施形態に係るシーブ面研磨装置100の主要な動作を説明する。シーブ面S1のラップ加工は、予め切削加工や研削加工によりシーブ面S1を所定径状に加工した後に、仕上げ加工として行う。ラップ加工時には、シーブ面研磨装置100にシーブ11〜14をセットし、図5に示すように軸線CL2を中心にシーブ11〜14を回転させながら、エアシリンダ25(図4)により押圧ローラ23を駆動し、研磨紙20をシーブ面S1に押圧する。これにより、研磨紙20がシーブ面S1に摺接し、シーブ面S1が研磨される。
押圧ローラ23の外周面230には、シーブ面S1に対応して凹部235が設けられる。このため、押圧ローラ23により研磨紙20をシーブ面S1に押圧することで、シーブ面S1に傾斜面16aと凸曲面状の湾曲面17aとを同時に形成することができる。これによりベルト7のエレメント71がプーリ5,6の内径側に位置するとき、シーブ面S1とエレメント側面S2との接触面積を増大することができ、プーリ5,6間で良好なトルクの伝達が可能となる。また、エレメント71がプーリ5,6の外径側に位置するとき、シーブ面S1とエレメント側面S2の湾曲面17a,77a同士が当接するようになり、係合するエレメントの数と巻き付き位置までの距離とが共に大きいため個々のエレメント71が負担する摩擦力が小さくなって、エレメント71およびプーリ5,6の耐久性を向上することができる。
押圧ローラ23の外周面230に凹部235を設けると、研磨紙20にたるみが生じるおそれがある。これを防止するため、本実施形態では、押圧ローラ23の直上流側および直下流側のガイドローラ241,242の外周面240にそれぞれ凸部245を設ける。すなわち、押圧ローラ23の径が小さくなって外周面230の長さが減少した分だけ外周面240の長さが増大するようにガイドローラ241,242の径を大きくする。これにより研磨紙20の巻き付き長さが研磨紙20の幅方向で一定となり、研磨紙20に作用する張力を一定にすることができる。
本発明の実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)無段変速機用プーリ5,6の略円錐面形状のシーブ面S1を研磨するシーブ面研磨装置100は、それぞれが軸対称形状を呈して回転可能に支持され、研磨紙20が掛け回される複数のローラ21〜24を備え、複数のローラは、研磨紙20をシーブ面S1に押圧する押圧ローラ23と、研磨紙20が掛け回される経路PA上で押圧ローラ23に隣り合って配置されたガイドローラ241,242と、を有する(図4)。押圧ローラ23は、その軸方向所定範囲(230a,230b)に研磨紙20が掛け回される外周面230を有するとともに、外周面230に、シーブ面S1の形状に対応した凹部235を有し(図6)、ガイドローラ241,242は、その軸方向所定範囲(240a,240b)に研磨紙20が掛け回される外周面240を有するとともに、外周面240に、凹部235に対応した凸部245を有する(図7)。
このように押圧ローラ23の外周面230に凹部235を設けることで、母線方向で形状が変化(シーブ角θaが変化)するシーブ面S1、例えば直線状の傾斜面16aと曲面状の湾曲面17aとを含むようなシーブ面S1を、研磨紙20を用いた研磨加工(ラップ加工)によって容易に得ることができる。また、ガイドローラ241,242の外周面240には、押圧ローラ23の凹部235に対応して凸部245を設けるので、研磨紙20のたるみの発生を防ぐことができる。したがって、研磨紙20には均一な張力が作用するようになり、シーブ面S1の良好な加工精度を確保することができる。
(2)押圧ローラ23の外周面230の軸方向両端部の径D1は互いに等しく、かつ、ガイドローラ241,242の外周面240の軸方向両端部の径D2は互いに等しく、かつ、外周面230の軸方向長さW1と外周面240の軸方向長さW2とは互いに等しい(図6,7)。これにより研磨紙20の幅方向両端部における研磨紙20の経路長さは互いに等しくなるため、研磨紙20の幅方向両端部を複数のローラ23,241,242により安定して支持することができる。
(3)ガイドローラ24は、研磨紙20の送り方向における押圧ローラ23の上流側および下流側にそれぞれ配置された上流ガイドローラ241と下流ガイドローラ242とを有し(図4)、押圧ローラ23の外周面230の軸方向両端部の径D1と上流ガイドローラ241の外周面240の軸方向両端部の径D2および下流ガイドローラ242の外周面240の軸方向両端部の径D2とは互いに等しく、かつ、押圧ローラ23に対する研磨紙20の巻き付き角度α3は、上流ガイドローラ241に対する巻き付き角度α1と下流ガイドローラ242に対する巻き付き角度α2との和に等しい(図8)。これによりローラ23,241,242の周囲における研磨紙20全体の巻き付き長さ(総巻き付き長さ)が研磨紙20の幅方向で一定となり、研磨紙20に作用する張力を一定とすることができる。
(4)押圧ローラ23は、外周面230に凹部235を有し、凹部235は、外周面230の軸方向所定位置における境界部236から押圧ローラ23の回転軸線CL3に対し所定角度θd1で傾斜して軸方向一端部に向けて延在する傾斜面237と、境界部236から軸方向他端部に向けて凹曲面状に湾曲して延在する湾曲面238とを有する(図6)。これにより、シーブ面S1(傾斜面16a)を押圧ローラ23の回転軸線CL3の角度θc1とは異なる角度θa1で構成することができる。したがって、回転軸線CL3の角度θc1を変更することなく所望のシーブ角θa1を容易に得ることができ、既存の設備(研磨装置)への適用が容易である。すなわち、一部のローラを変更するだけで済むため、既存の設備を流用してシーブ面研磨装置100を構成することができる。
(5)ガイドローラ241,242は、その軸方向両端部に研磨紙20の軸方向の移動を制限するストッパ部249をさらに有する(図7)。これによりガイドローラ241,242の外周面240上における研磨紙20の幅方向位置が規制され、研磨紙20の幅方向の位置ずれを防止できる。
なお、上記実施形態では、研磨紙20をシーブ面S1に押圧する押圧ローラ23を第1ローラとして構成するとともに、研磨紙20が掛け回される経路PA上で押圧ローラ23に隣り合って配置されたガイドローラ241,242を第2ローラとして構成したが、第1ローラおよび第2ローラの構成は上述したものに限らない。例えば、上記実施形態では、押圧ローラ23の外周面230(第1外周面)にシーブ面S1の形状に対応して凹部235(第1凹部)を設けるようにしたが、凸部(第1凸部)を設けるようにしてもよい。したがって、ガイドローラ241,242の外周面240(第2外周面)に、凹部235に対応した凸部245(第2凸部)ではなく、第1凸部に対応した第2凹部を設けるようにしてもよい。
上記実施形態では、研磨紙20の送り方向における押圧ローラ23の上流側および下流側に、それぞれ上流ガイドローラ241(上流側第2ローラ)および下流ガイドローラ242(下流側第2ローラ)を配置するとともに、押圧ローラ23の外周面230の軸方向両端部の径D1と各ガイドローラ241,242の外周面240の軸方向両端部の径D2とを互いに等しく、かつ、押圧ローラ23に対する研磨紙20の巻き付き角度α3が、上流ガイドローラ241に対する巻き付き角度α1と下流ガイドローラ242に対する巻き付き角度α2との和に等しくなるようにした。しかしながら、第1ローラおよび第2ローラの配置、各ローラの構成、各ローラの個数は上述したものに限らない。例えば、押圧ローラ23とガイドローラ241,242の径D1,D2が互いに異なっていてもよい。この場合、ローラの周囲における研磨紙20の総巻き付き長さが研磨紙20の幅方向で一定となるように各ローラの巻き付き角度を設定すればよい。
上記実施形態では、押圧ローラ23の外周面230の凹部235が、外周面230の軸方向所定位置における境界部236から押圧ローラ23の回転軸線CL3に対し所定角度θd1で傾斜して軸方向一端部に向けて延在する傾斜面237と、境界部236から軸方向他端部に向けて凹曲面状に湾曲して延在する湾曲面238とを有するようにしたが、第1凹部の構成はこれに限らない。上記実施形態では、ガイドローラ241,242の軸方向両端部に、研磨紙20の軸方向の移動を制限するストッパ部249を設けるようにしたが、ガイドローラ241,242に代えて、またはガイドローラ241,242とともに、押圧ローラ23の軸方向両端部にストッパ部を設けるようにしてもよい。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能であり、変形例同士を組み合わせることも可能である。
20 研磨紙、23 押圧ローラ、100 シーブ面研磨装置、230 外周面、235 凹部、237 傾斜面、238 湾曲面、240 外周面、241 上流ガイドローラ、242 下流ガイドローラ、245 凸部、249 ストッパ部、S1 シーブ面

Claims (5)

  1. 無段変速機用プーリの略円錐面形状のシーブ面を研磨するシーブ面研磨装置であって、
    それぞれが軸対称形状を呈して回転可能に支持され、研磨紙が掛け回される複数のローラを備え、
    前記複数のローラは、
    前記研磨紙を前記シーブ面に押圧する第1ローラと、
    前記研磨紙が掛け回される経路上で前記第1ローラに隣り合って配置された第2ローラと、を有し、
    前記第1ローラは、その軸方向所定範囲に前記研磨紙が掛け回される第1外周面を有するとともに、前記第1外周面に、前記シーブ面の形状に対応した第1凹部または第1凸部を有し、
    前記第2ローラは、その軸方向所定範囲に前記研磨紙が掛け回される第2外周面を有するとともに、前記第2外周面に、前記第1凹部に対応した第2凸部または前記第1凸部に対応した第2凹部を有することを特徴とするシーブ面研磨装置。
  2. 請求項1に記載のシーブ面研磨装置において、
    前記第1外周面の軸方向両端部の径は互いに等しく、かつ、前記第2外周面の軸方向両端部の径は互いに等しく、かつ、前記第1外周面の軸方向長さと前記第2外周面の軸方向長さとは互いに等しいことを特徴とするシーブ面研磨装置。
  3. 請求項2に記載のシーブ面研磨装置において、
    前記第2ローラは、前記研磨紙の送り方向における前記第1ローラの上流側および下流側にそれぞれ配置された上流側第2ローラと下流側第2ローラとを有し、
    前記第1外周面の軸方向両端部の径と前記上流側第2ローラの前記第2外周面の軸方向両端部の径および前記下流側第2ローラの前記第2外周面の軸方向両端部の径とは互いに等しく、かつ、前記第1ローラに対する前記研磨紙の巻き付き角度は、前記上流側第2ローラに対する巻き付き角度と前記下流側第2ローラに対する巻き付き角度との和に等しいことを特徴とするシーブ面研磨装置。
  4. 請求項2または3に記載のシーブ面研磨装置において、
    前記第1ローラは、前記第1外周面に前記第1凹部を有し、
    前記第1凹部は、前記第1外周面の軸方向所定位置における境界部から前記第1ローラの回転軸線に対し所定角度で傾斜して前記軸方向一端部に向けて延在する傾斜面と、前記境界部から前記軸方向他端部に向けて凹曲面状に湾曲して延在する湾曲面とを有することを特徴とするシーブ面研磨装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のシーブ面研磨装置において、
    前記第1ローラおよび前記第2ローラの少なくとも一方は、その軸方向両端部に前記研磨紙の軸方向の移動を制限するストッパ部をさらに有することを特徴とするシーブ面研磨装置。
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