JP6573068B2 - 天井埋込型空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、天井埋込型空気調和機に関し、さらに詳しく言えば、電気信号線を化粧パネルに取り付ける取付構造に関する。
天井埋込型空気調和機は、箱形のケーシング本体が天井スラブと天井パネルとの間に形成された空間に埋設される。ケーシング本体の底面(室内に向く面)には、四角形状の化粧パネルが取り付けられ、通常は、化粧パネルの中央に空気吸込口が形成され、その周りに空気吹出口が設けられている。ケーシング本体の内部には、ターボファンと、上記ターボファンの外周を囲むように配置される熱交換器と、上記熱交換器の下部に配置されるドレンパンとを備えている(例えば特許文献1参照)。
化粧パネルの空気吸込口には、吸込グリルが着脱可能に取り付けられており、清掃時やメンテナンス時には、吸込グリルを取り外すことにより、ケーシング本体の底部が露出するようになっている。化粧パネルの各空気吹出口には、ステッピングモータによって駆動され、運転モードに応じて空気吹出口から吹き出された調和空気を室内の所定位置に送るための可動式の風向板が取り付けられている。風向板を駆動するステッピングモータとステッピングモータの電気信号線は、化粧パネルの裏面側(ケーシング本体側を向く面)に配置されている。
日本特許第4052264号公報 日本特許公開2007−100980号公報
ところで、ステッピングモータのメンテナンス時には、ケーシング本体から化粧パネルを取り外す必要があった。化粧パネルは1辺が80センチ以上ある大きなパネルで、かつ、天井に設置されているため、着脱作業を1人で行うことは困難であった。
そこで、本発明の課題は、化粧パネルをケーシング本体から取り外すことなく、風向板のメンテナンス作業を行うことができる天井埋込型空気調和機を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、天井内に埋設され内部に送風ファンと同送風ファンを囲む熱交換器と電装品箱を備えるケーシング本体と、上記ケーシング本体の底面に取り付けて上記天井を覆う化粧パネルとを有する天井埋込型空気調和機において、
上記化粧パネルは、四角枠形状の外枠と同外枠より内側に配置される内枠と上記外枠と上記内枠を繋ぐ角部で形成され、上記外枠と上記内枠の間が導風通路となり、同導風通路内で隣り合う前記角部の間に形成された開口が空気吹出口となり、上記内枠の開口が空気吸込口となり、上記空気吸込口には、四角形状の吸込グリルが着脱可能に取り付けられ、上記内枠は、底面側が開放された断面コ字状であり、上記内枠の内部に電気信号線が配線され、上記内枠の開放面は、上記吸込グリルの外周を支持するベゼルで覆われることを特徴としている。
より好ましい態様として、上記各空気吹出口には風向板が設けられているとともに、上記角部には、上記風向板を回動させるためのステッピングモータがそれぞれ配置されており、上記ステッピングモータの電気信号線が上記内枠の内部に配線されている。
さらに好ましい態様として、上記内枠の四辺のうちの一辺の枠部には上記吸込グリルの回転軸の軸受部を有し、上記電気信号線は他の三辺の枠部に配線されて、上記枠部内に設けた配線出口から引き出されて上記電装品箱に接続される。
また、上記ステッピングモータを覆うモータカバーを備え、上記モータカバーは上記ステッピングモータを上記角部に、上記電気信号線を上記内枠に固定する。
本発明によれば、底面側が開放された内枠の内部に風向板のステッピングモータの電気信号線を配線して、開放面をベゼルで覆うことにより、化粧パネルをケーシング本体から取り外すことなく、風向板のメンテナンス作業を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る天井埋込型空気調和機の外観斜視図。 上記天井埋込型空気調和機の要部断面図。 化粧パネルの底面側から見た状態の分解斜視図。 化粧パネルを底面側から見た斜視図。 ステッピングモータを取り外した状態の化粧パネルのコーナー部を拡大した分解斜視図。 化粧パネルの正面図。 ベゼルを底面側から見た状態を示す(a)正面図および(b)斜視図。 化粧パネルにベゼルを取り付けた状態を示す部分断面正面図。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。
図1および図2に示すように、この天井埋込型空気調和機1は、天井スラブ(図示しない)と天井パネルTとの間に形成された空間に収納される直方体形状のケーシング本体2と、ケーシング本体2の底面B1に取り付けられる化粧パネル3とを備えている。
ケーシング本体2は、四角形状の天板21と、同天板21の各辺から下方に延在する4枚の側板22とを有し、底面B1(図1では底面側)が開放された箱形である。ケーシング本体2の内周面には、発泡スチロールからなる断熱材23が設けられている。
ケーシング本体2の各角部には、吊下金具4が合計4箇所に設けられており、天井から吊り下げられた図示しない吊下ボルトに吊下金具4を係止することで、天井埋込型空気調和機1が天井に吊下固定される。
図2に示すように、ケーシング本体2の内部のほぼ中央には、送風機としてのターボファン24が配置されており、ターボファン24の外周には、ターボファン24を囲むように熱交換器25が例えば四角枠状に配置されている。
熱交換器25の下部側には、冷房運転時に熱交換器25で生成される結露水を受け止めるドレンパン6が設けられている。ドレンパン6は、露受け部66を有する発泡スチロール樹脂製のドレンパン本体61と、熱交換器25を通過した調和空気を化粧パネル3の空気吹出口32に案内する空気吹出通路64とを備えている。ドレンパン本体61の露受け部66の表面(熱交換器25と対向する面)には、補強材を兼ね防水性の高い硬質樹脂製のドレンシート62が配置されている。
ドレンパン6は平面視で四角枠状に形成されており、その四角枠内が化粧パネル3の空気吸込口31に連通する空気吸込通路63となっている。空気吸込通路63内には、空気吸込口31から吸い込まれた空気をターボファン24の吸込側へ案内するベルマウス27が設けられている。ベルマウス27の空気吸込口31側の一部分には、電装品箱28が設けられている。電装品箱28内には、天井埋込型空気調和機1を制御する電装部品が収納されている。
図3から図5を併せて参照して、化粧パネル3は、四角枠形状の外枠70と、外枠70より内側に配置される枠状の内枠71と、外枠70と内枠71の角を繋ぐ角部76で形成される。外枠70と内枠71の間の開口部が導風通路34となり、導風通路34内で隣り合う角部76の間に形成された開口が空気吹出通路64に合わせた空気吹出口32となり、内枠71の開口が空気吸込口31となる。
化粧パネル3は、外枠70のコーナー部36に設けたネジ孔361を吊下金具4とネジで止めることでケーシング本体2に吊り下げて固定される。外枠70のコーナー部36はコーナーパネルCで覆われる。
化粧パネル3は、化粧パネル3の空気吸込口31に着脱自在に取り付けられる吸込グリル5と、化粧パネル3の空気吹出口32に軸支される4つの風向板33と、4つの風向板33をそれぞれ駆動するステッピングモータ35と、ステッピングモータ35を化粧パネル3に固定する4つのモータカバー38と、空気吹出口32の内周側を形成する発泡スチロール製の補助フレーム37と、吸込グリル5を受け且つ補助フレーム37を化粧パネル3に固定するベゼル72とで構成される。
ステッピングモータ35は、モータカバー38内に収納される。モータカバー38は、係止爪382を外枠70の係止部701に係止させ、さらにネジ孔381(図6参照)を内枠71のネジ止め部715にネジ止めすることにより、化粧パネル3の角部76に取り付けられる。その際、ステッピングモータ35の電気信号線ELは、角部76と内枠71との間に立設されたリブ716に設けられた切欠溝714から内枠71側に引き出される。
各空気吹出口32には、風向板33が回動可能に配置されている。図3を参照して、各風向板33は、空気吹出口32の形状に合わせて直線状に形成された直線部331と、直線部331の両端に一体的に形成され、導風通路34を覆う傾斜部332,332とを備えている。
風向板33の裏面には、回転軸(図示しない)が設けられている。この実施形態において、回転軸は直線部331の左右両端および中央の3箇所に同一軸線上に設けられている。
3箇所に設けられた回転軸のうち2つ(右側と中央の回転軸)は、図6に示す化粧パネル3に設けられた軸受部391,392に係止される。残る1つの回転軸(左側の回転軸)は、後述するステッピングモータ35の回転駆動軸351に接続される。
図5および図6に示すように、導風通路34の角部76には、各風向板33を回動するステッピングモータ35が配置されている。この実施形態において、ステッピングモータ35は、1枚の風向板33に対して1つずつ空気吹出口32の一方の短辺側に隣接して設けられている。
これによれば、運転停止時において各風向板33は、図1に示すように、空気吹出口32に沿って水平となるように回動し、空気吹出口32を塞ぐ。その際、隣接する風向板33の傾斜部332同士が互いに突き合わせられることにより、各導風通路34も一緒に塞がれる。
また、運転時においては、各風向板33が運転状況に応じて回動し、空気吹出口32が化粧パネル3の底面B2に現れる。各空気吹出口32から吹き出された空気の多くは、風向板33の表面に沿って案内され、所定の吹出角度で四辺方向から室内に向けて吹き出される。
また、空気吹出口32から吹き出された空気の一部は、傾斜部332に沿って案内され、化粧パネル3の四隅の角部76から室内に向けて吹き出される。このようにして、この実施形態における天井埋込型空気調和機1は、化粧パネル3の各辺からの四方向に加え、4箇所の角部76を含めた全周方向(8方向)に向かって調和空気が吹き出す。
図6および図7を参照して、内枠71は、空気吸込口31の外周を囲むように4辺に沿って配置された4つの枠部71a〜71dを備えている。ここで、内枠71の4箇所の枠部71a〜71dのうち、枠部71cには、ベゼル72の切欠部726との間に吸込グリル5の回転軸53を係止するための軸受部75が設けられている。軸受部75は、この例では3箇所に等間隔に配置されている。
内枠71の枠部71a,71b,71dは、空気吸込口31に面する側板712と、導風通路34に面する側板711と、各側板711,712のケーシング本体2と対向する側の上端同士を連結する底板713とを有し、底面(図5で上面)が開放された開放面710となる断面コ字状(樋状)に形成されている。
この例において、電子信号線ELは、化粧パネル3の四隅に1箇所ずつ配置されたステッピングモータ35から引き出された4本の電気信号線ELが配線されている。
内枠71の枠部71a〜71dのうち、枠部71a,71b,71dの内周面には、電気信号線ELを引っ掛けるための係止フック73が側板711,712から突設されている。この実施形態において、係止フック73は、枠部71a,71b,71dごとに5箇所ずつ設けられている。
図7および図8に示すように、ベゼル72は、内枠71の各枠部71a〜71dの開放面710を覆うように取り付けられる四角い環状の枠体であり、内枠71にネジ止めされる。
ベゼル72は、内枠71の側板711に沿って内枠71内に差し込まれる第1案内板721と、第1案内板721の上端(ケーシング本体2と対向する側)から直角に折り曲げられ、内枠71の底板713に対して平行になる第2案内板722とが断面L字型に形成されたものからなる。
第1案内板721の他端には、化粧パネル3の表面とほぼ同一平面となるように 第1案内板721の他端からほぼ直角に折り曲げられ、化粧パネル3の表面の一部を構成するフランジ部723が形成されている。第2案内板722の他端には、内枠71の他方の側板712の外周面(空気吸込口31と対向する面)に係合する係合板724が形成されている。
これによれば、図8に示すように、内枠71の中にステッピングモータ35の電気信号線ELが収納された状態で、内枠71とベゼル72とが化粧パネル3の中心位置に位置決めされてネジ止めされる。
内枠70の一辺に当たる枠部(この例では枠部71b)には、内枠70内に引き回された電気信号線ELを外部に引き出す配線出口78が設けられている。配線引出口78は、電装品箱28(図2参照)に隣接して設けられてた切欠部であって、配線出口78から引き出された電気信号線ELが電装品箱28に接続される。
吸込グリル5にはさらに、吸込グリル5を取り外す際に用いられるリリースボタン54が吸込グリルの2箇所の隅部に対向的に設けられている。これによれば、リリースボタン54を押すことにより、吸込グリル5の背面側に設けられたラッチ(図示しない)が外れ、内枠71のリリースボタン用孔77との係合が解除される。
以上説明したように、本発明によれば、化粧パネル3の底面が開放された内枠71の内部に風向板33のステッピングモータ35の電気信号線ELを配線して、開放面710をベゼル72で覆うことにより、化粧パネル3をケーシング本体2から取り外すことなく、風向板33のメンテナンス作業を行うことができる。
1 天井埋込型空気調和機
2 ケーシング本体
28 電装品箱
3 化粧パネル
31 空気吸込口
32 空気吹出口
33 風向板
34 導風通路
35 ステッピングモータ
36 コーナー部
38 モータカバー
4 吊下金具
5 吸込グリル
6 ドレンパン
70 外枠
71 内枠
710 開放面
711,712 側板
713 底板
714 切欠溝
72 ベゼル
721 第1案内板
722 第2案内板
76 角部
EL 電気信号線

Claims (4)

  1. 天井内に埋設され内部に送風ファンと同送風ファンを囲む熱交換器と電装品箱を備えるケーシング本体と、上記ケーシング本体の底面に取り付けて上記天井を覆う化粧パネルとを有する天井埋込型空気調和機において、
    上記化粧パネルは、四角枠形状の外枠と同外枠より内側に配置される内枠と上記外枠と上記内枠を繋ぐ角部で形成され、上記外枠と上記内枠の間が導風通路となり、同導風通路内で隣り合う前記角部の間に形成された開口が空気吹出口となり、上記内枠の開口が空気吸込口となり、
    上記空気吸込口には、四角形状の吸込グリルが着脱可能に取り付けられ、上記内枠は、底面側が開放された断面コ字状であり、上記内枠の内部に電気信号線が配線され、上記内枠の開放面は、上記吸込グリルの外周を支持するベゼルで覆われることを特徴とする天井埋込型空気調和機。
  2. 上記各空気吹出口には風向板が設けられているとともに、上記角部には、上記風向板を回動させるためのステッピングモータがそれぞれ配置されており、上記ステッピングモータの電気信号線が上記内枠の内部に配線されていることを特徴とする請求項1に記載の天井埋込型空気調和機。
  3. 上記内枠の四辺のうちの一辺の枠部には上記吸込グリルの回転軸の軸受部を有し、上記電気信号線は他の三辺の枠部に配線されて、上記枠部内に設けた配線出口から引き出されて上記電装品箱に接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の天井埋込型空気調和機。
  4. 上記ステッピングモータを覆うモータカバーを備え、上記モータカバーは上記角部に、上記電気信号線を上記内枠に固定することを特徴とする請求項に記載の天井埋込型空気調和機。
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