JP6570737B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車両に搭載される内燃機関用の点火装置に関し、点火コイルの二次側に発生させる放電エネルギを重畳的に増大させて、良好な放電特性を得るものである。
車両搭載の内燃機関として、燃費改善のために直噴エンジンや高EGRエンジンが採用されているが、これらのエンジンは着火性があまり良くないため、点火装置には高エネルギ型のものが必要になる。そこで、古典的な電流遮断原理により発生する点火コイル二次側出力に、さらにもう一つの点火コイルの出力を加算的に重畳する位相放電型の点火装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
この特許文献1に記載の点火装置によれば、主点火コイルの一次電流を遮断することでその二次側に発生する数kVの高電圧により、点火プラグの放電間隙に絶縁破壊を起こして点火コイルの二次側から放電電流を流し始めた後に、主点火コイルと並列に接続された副点火コイルの一次電流を遮断し、その二次側に発生する数kVの直流電圧を加算的に重畳することで、比較的長い時間に亙って点火プラグに大きな放電エネルギを与えることができるため、燃料への着火性が向上し、延いては燃費も向上する。
特開2012−140924号公報
しかしながら、特許文献1に記載された点火装置のような方式では、点火プラグの放電電流は各コイルから出力される三角波電流の組み合わせであるため、高電流期間を拡大するためには、2つの点火コイルの点火位相を大きくしたうえで、2つの点火コイルに十分なエネルギを蓄積する時間を長くしなければ、高電流期間を拡大することができない。
また、一次コイルへの通電時間を長くすることなく、コイルに蓄積するエネルギを多くする方法として、点火コイルの体格を大きくして蓄積エネルギを増やす方法、複数の点火コイルを用いる方法が考えられる。しかしながら、大型の点火コイルを用いたり、複数の点火コイルを用いたりすれば、搭載スペースの確保が問題となってしまう。
さらに、点火コイルの外部あるいは内部で電源電圧を昇圧してコイルの二次側に直接的に高電圧を印加したりすることで、一次コイルへの通電時間を長くすることなく、二次側の放電エネルギを高める方法も考えられる。しかしながら、このような方法では、電源電圧を数kV程度に昇圧させなければならないので、搭載する昇圧回路の高耐圧化および高電圧での接続耐性が必要となり、相当なコストアップとなってしまう。
そこで、本発明は、主一次コイルへの通電時間を長くすることなく安定した高電流期間を確保して、好適な燃焼を維持することができ、しかも、点火コイルの大型化および大幅なコスト増を抑制できる内燃機関用点火装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、通電により正方向の磁束が増加し、電流を遮断することにより正方向の磁束が減ぜられる主一次コイルと、通電により逆方向の追加磁束が生じる副一次コイルと、一端側が点火プラグと接続され、前記主一次コイルと副一次コイルの磁束が作用して放電エネルギが発生する二次コイルと、を有する点火コイルと、前記点火コイルの主一次コイルへの通電・遮断を切り替える主スイッチ手段と、前記点火コイルの副一次コイルへの通電許可・拒否を切り替える副一次コイル通電許可スイッチ手段と、前記点火コイルの副一次コイルへの通電・遮断を切り替える副一次コイル通電スイッチ手段と、前記主スイッチ手段、副一次コイル通電許可スイッチ手段および副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作を制御することで、燃焼サイクルの所定のタイミングで点火プラグに放電火花を発生させる点火制御手段と、を備え、前記点火制御手段は、前記副一次コイル通電許可スイッチ手段および副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作制御により、主一次コイルへの通電を遮断した遮断タイミング以降に所定の重畳時間だけ副一次コイルに通電することで、二次コイルに発生する放電エネルギを重畳的に増加させるようにしたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載の内燃機関用点火装置において、前記点火制御手段は、主スイッチ手段をオフにして主一次コイルへの通電を遮断する一次電流遮断タイミングよりも前に、副一次コイル通電許可スイッチ手段をオンにして副一次コイルへの通電を許可するようにしたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、前記請求項1に記載の内燃機関用点火装置において、前記点火制御手段は、主スイッチ手段をオフにして主一次コイルへの通電を遮断する一次電流遮断タイミング以降に、副一次コイル通電許可スイッチ手段をオンにして副一次コイルへの通電を許可するようにしたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、前記請求項1から請求項3の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、前記点火制御手段は、車両の運転状況に基づいて副点火コイルの通電開始タイミングを決定し、副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作制御を行うようにしたことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、前記請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、前記点火制御手段は、車両の運転状況に基づいて副点火コイルの通電時間を決定し、副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作制御を行うようにしたことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、前記請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、前記副一次コイル通電スイッチ手段は、入力される短パルスに十分追随できる高速スイッチング特性を有し、前記点火制御手段は、車両の運転状況に基づいて定めたデューティー比のパルス信号で前記副一次コイル通電スイッチ手段をPWM制御することを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、前記請求項4〜請求項6の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、前記点火コイルの二次側に流れる二次電流を検出する二次電流検出手段を有し、前記点火制御手段は、前記二次電流検出手段によって検出された二次電流に基づいて、車両の運転状況を判定することを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、前記請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、前記点火コイルの二次側に流れる二次電流を検出する二次電流検出手段を有し、前記副一次コイル通電スイッチ手段は、入力される短パルスに十分追随できる高速スイッチング特性を備え、前記点火制御手段は、前記二次電流検出手段によって検出された二次電流が、予め定めた電流値を保持するように、副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作制御を行うようにしたことを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、前記請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、前記点火コイルの二次側に流れる二次電流を検出する二次電流検出手段を有し、前記副一次コイル通電スイッチ手段は、入力される短パルスに十分追随できる高速スイッチング特性を備え、前記点火制御手段は、前記二次電流検出手段によって検出された二次電流が、予め定めた変化状態となるように、副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作制御を行うようにしたことを特徴とする。
また、請求項10に係る発明は、前記請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、前記点火コイルの副一次コイルに流れる電流を検出する副一次電流検出手段を有し、前記点火制御手段は、前記副一次電流検出手段によって検出された副一次電流値に基づいて、点火コイル異常を検出するようにしたことを特徴とする。
また、請求項11に係る発明は、前記請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、前記主一次コイルへの通電を遮断したときの磁束変化によって副一次コイルに発生する電圧が、該副一次コイルへの供給電圧よりも小さくなるように、前記副一次コイルの巻数を設定するようにしたことを特徴とする。
また、請求項12に係る発明は、前記請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、前記主点火コイルと接地点との間に接続される主スイッチ手段と並列に接続したバイパス線路に、接地点側から点火コイル側に向かって順方向となる整流手段を有することを特徴とする。
また、請求項13に係る発明は、前記請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、少なくとも、前記副一次コイル通電許可スイッチ手段と前記副一次コイル通電スイッチ手段を1つのケースに収納して、ユニット化するようにしたことを特徴とする。
また、請求項14に係る発明は、前記請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、前記点火コイルと、前記主スイッチ手段と、前記副一次コイル通電許可スイッチ手段と、前記副一次コイル通電スイッチ手段を、1つの収納ケースに収納して、ユニット化するようにしたことを特徴とする。
また、請求項15に係る発明は、前記請求項1〜請求項14の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、複数の点火コイルと、各点火コイルに対応する主スイッチ手段、副一次コイル通電許可スイッチ手段および副一次コイル通電スイッチ手段をそれぞれ備え、全ての点火コイルにおける二次コイルを前記点火プラグに対して並列に接続し、前記点火制御手段によって、全ての点火コイルにおける主一次コイルおよび副一次コイルへの通電・遮断を制御するようにしたことを特徴とする。
また、請求項16に係る発明は、前記請求項1〜請求項14の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、複数の点火コイルと、各点火コイルに対応する主スイッチ手段、副一次コイル通電許可スイッチ手段および副一次コイル通電スイッチ手段をそれぞれ備え、全ての点火コイルにおける二次コイルを前記点火プラグに対して直列に接続し、前記点火制御手段によって、全ての点火コイルにおける主一次コイルおよび副一次コイルへの通電・遮断を制御するようにしたことを特徴とする。
また、請求項17に係る発明は、前記請求項15又は請求項16に記載の内燃機関用点火装置において、少なくとも、全ての点火コイルに対応する前記副一次コイル通電許可スイッチ手段と前記副一次コイル通電スイッチ手段を1つのケースに収納して、ユニット化するようにしたことを特徴とする。
また、請求項18に係る発明は、前記請求項1〜請求項17の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、前記点火制御手段は、気筒毎に設けられ、内燃機関を統括的に駆動制御する内燃機関駆動制御装置からの点火指示に基づいて、前記点火制御手段は、対応する気筒の点火制御を行うようにしたことを特徴とする。
また、請求項19に係る発明は、前記請求項1〜請求項17の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置において、全ての気筒の副一次コイル通電許可スイッチ手段と副一次コイル通電スイッチ手段と点火制御手段を、内燃機関を統括的に駆動制御する内燃機関駆動制御装置内に設け、前記内燃機関駆動制御装置によって、全ての気筒の点火制御を行うようにしたことを特徴とする。
本発明に係る内燃機関用点火装置によれば、副一次コイル通電許可スイッチ手段および副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作制御により、副一次コイルから放電エネルギを二次コイルへ重畳できるので、主一次コイルへの通電時間を長くすることなく安定した高電流期間を確保して、好適な燃焼を維持することができる。しかも、点火コイルには副一次コイルを追加するだけで良く、この副一次コイルへの通電制御のためには、副一次コイル通電許可スイッチ手段および副一次コイル通電スイッチ手段を設ければ良いので、装置自体の大型化および大幅なコスト増を抑制できる。
本発明に係る内燃機関用点火装置の第1実施形態を示す概略構成図である。 本発明に係る内燃機関用点火装置の点火コイルにおける一次側の磁束変化を示す説明図である。 第1実施形態に係る内燃機関用点火装置の燃焼タイミングにおける各部波形を模式的に示した波形図である。 本発明に係る内燃機関用点火装置の第1実施形態を示す概略構成図である。 本発明に係る内燃機関用点火装置により4気筒の内燃機関の点火制御を行う場合の構成例を示す概略構成図である。
次に、本発明に係る内燃機関用点火装置の実施形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すのは、本発明の第1実施形態に係る内燃機関用点火装置1であり、内燃機関の気筒毎に設けられる1つの点火プラグ2に放電火花を発生させる点火コイルユニット10と、この点火コイルユニット10の動作タイミングを指示する主一次コイル点火信号Sa等を適宜なタイミングで出力する点火制御手段31を備えた内燃機関駆動制御装置3、車両バッテリ等の直流電源4、副一次コイルスイッチユニット5等で構成される。
なお、本実施形態に示す内燃機関用点火装置1においては、点火制御手段31が、自動車の内燃機関を統括的に制御する内燃機関駆動制御装置3に含まれるものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、通常の内燃機関駆動制御装置3が有している点火信号生成機能によって生成された点火信号を受けて、適宜な制御信号を点火コイルユニット10および副一次コイルスイッチユニット5へ出力する点火制御手段を別途設けるようにしても構わない。
上記点火コイルユニット10は、例えば、点火コイル11、主スイッチ12、主スイッチ12と並列に設けるバイパス線路13、このバイパス線路13に設ける整流手段14、二次電流検出手段15を所要形状のケース16に収納して一体構造としたユニットである。このケース16の適所には、高圧端子161とコネクタ162を設けてあり、高圧端子161を介して点火プラグ2を接続すると共に、コネクタ162を介して内燃機関駆動制御装置3、車両バッテリ等の直流電源4および副一次コイルスイッチユニット5と接続する。
上記点火コイル11は、主一次コイル111a(例えば、90ターン)と副一次コイル111b(例えば、60ターン)と二次コイル112(例えば、9000ターン)を備える。上記主スイッチ12は、主一次コイル111aへの通電・遮断を行うための主スイッチ手段であり、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を用いて構成する。すなわち、点火コイルユニット10は、イグニッションコイルとイグナイタをケース16内に封止したユニット構造である。
一方、点火コイルユニット10とは別体として設けた副一次コイルスイッチユニット5は、副一次コイル111bへの通電・遮断を制御するためのスイッチ機能をユニット化したものである。具体的には、副一次コイル111bへの通電許可・拒否を切り替える副一次コイル通電許可スイッチ手段としての副一次コイル通電許可スイッチ51、および副一次コイルへ111bの通電・遮断を切り替える副一次コイル通電スイッチ手段としての副一次コイル通電スイッチ52を同一ケース内に設けたものである。
上記副一次コイル通電許可スイッチ51は、点火制御手段31からの副一次コイル通電許可信号Sb1に基づいて、副一次コイル111bのマイナス側から接地点へ至る線路の開閉を行うものである。上記副一次コイル通電スイッチ52は、点火制御手段31からの副一次コイル通電信号Sb2に基づいて、直流電源4から副一次コイル111bのプラス側へ至る線路の開閉を行うものである。なお、これら副一次コイル通電許可スイッチ51および副一次コイル通電スイッチ52は、高速スイッチング特性を備えるパワーMOS−FETを用いて構成できる。また、副一次コイルスイッチユニット5内に昇圧電源回路53(図1中、二点鎖線で示す)を設け、直流電源4からのVB+を昇圧して副一次コイル111bへ供給できるようにしても良い。斯くすれば、副一次コイル111bへ供給する電圧を高くして、副一次コイル111bから二次コイル112へ、より大きなエネルギを重畳することが可能となる。
上記二次電流検出手段15は、例えば、二次コイル112からGNDに至る接地線に介挿した電流検出用抵抗151と、該電流検出用抵抗151による電圧変化を検知する二次側電圧検出ライン152とで構成し、この二次電流検出手段15より得られる二次電流検出信号は、内燃機関駆動制御装置3へ供給される。なお、点火コイルユニット10には、副一次コイルに流れる副一次電流を検出するための副一次電流検出手段17(副一次電流検出用抵抗171と副一次電圧検出ライン172より構成)を設けてあり、この副一次電流検出手段17より得られる副一次電流検出信号も、内燃機関駆動制御装置3へ供給される。
以下、点火コイルユニット10に設けた諸機能を詳細に説明する。
まず、点火コイル11は、主一次コイル111aと副一次コイル111bに生ずる磁束を二次コイル112に作用させるもので、例えば、センターコア113を取り巻くように主一次コイル111aおよび副一次コイル111bを配置し、更にその外側に二次コイル112を配置する。
主一次コイル111aの一方端は直流電源4と接続され、電源電圧VB+(例えば、12V)が印加される。主一次コイルの他方端は主スイッチ12を介して接地点GNDに接続される。
主スイッチ12には、大電力の高速スイッチングが可能な半導体素子(例えば、IGBT)を用いることができる。例えば、内燃機関駆動制御装置3の点火制御手段31より出力される主一次コイル点火信号Saが主スイッチ12のゲートに入力されると(主一次コイル点火信号Saの信号レベルがLからHに変わると)、主スイッチ12がオフからオンに切り替えられ、主一次コイル111aへ主一次電流I1aが流れる。
副一次コイル111bの一方端は、副一次コイルスイッチユニット5の副一次コイル通電スイッチ52を介して直流電源4と接続され、例えば、内燃機関駆動制御装置3の点火制御手段31より出力される副一次コイル通電信号Sb2が副一次コイル通電スイッチ52のゲートに入力されると(副一次コイル通電信号Sb2の信号レベルがLからHに変わると)、副一次コイル通電スイッチ52がオフからオンに切り替えられ、電源電圧VB+(12V)が印加される。
副一次コイル111bの他方端は、副一次コイルスイッチユニット5の副一次コイル通電許可スイッチ51を介して接地点GNDと接続され、例えば、内燃機関駆動制御装置3の点火制御手段31より出力される副一次コイル通電許可信号Sb1が副一次コイル通電許可スイッチ51のゲートに入力されると(副一次コイル通電許可信号Sb1の信号レベルがLからHに変わると)、副一次コイル通電許可スイッチ51がオフからオンに切り替えられ、接地点GNDに至る回路が閉じる。
すなわち、本実施形態に係る内燃機関用点火装置1においては、副一次コイル通電許可スイッチ51と副一次コイル通電スイッチ52が同時にオンとなったときだけ、副一次コイル111bへ通電されるので、副一次コイル通電許可スイッチ51または副一次コイル通電スイッチ52の一方がオフのままであれば、副一次コイル111bへの通電を無効化できる。例えば、内燃機関駆動制御装置3の点火制御手段31が、点火制御を行う対象の気筒に対して所定のタイミングで副一次コイル通電許可信号Sb1を出力すると、該当する気筒の点火コイルユニット10における副一次コイル111bから接地点GNDへ至る回路が閉じるので、直流電源4からの電源電圧が副一次コイル111bに印加されれば副一次電流を流すことができるスタンバイ状態にでき、実際に通電を行う場合に限って副一次コイル通電スイッチ52をオンにするような副一次コイル111bへの通電制御が可能となる。
ここで、副一次コイル111bを備えた点火コイル11の動作を図2に基づき説明する。
主一次コイル111aと副一次コイル111bは、センターコア113の外周に嵌挿されるボビンに巻回されるもので、直流電源4から通電されたときに生じる磁束の向きが逆方向になるよう、巻回方向もしくは給電位置を異ならしめておく。例えば、図2に示すように、同じ側(図2においては下部)から給電する場合、主一次コイル111aの巻回方向と副一次コイル111bの巻回方向が逆向きとなるようにしておく。
まず、主スイッチ12がオンとなって、主一次コイル111aに一次電流I1aが流れると、通電磁束が発生する(図2(a)を参照)。仮に、通電時に発生する磁束の向きを正方向とすると、一次電流I1aが流れることに伴って、正方向の磁束量が増大するように変化する。
次いで、主スイッチ12がオフとなって、一次電流I1aが遮断されると、正方向の磁束量が減ぜられる。この正方向の磁束量が減ぜられる現象は、見かけ上、減ぜられた磁束量に等しい逆方向の磁束(仮想的な遮断磁束)が作用したことに等しい(図2(b)を参照)。この磁束変化が二次コイル112に作用することで、点火プラグ2の放電ギャップに絶縁破壊を起こす放電エネルギが発生するのである。
さらに、副一次コイル通電許可スイッチ51をオンにすると共に、主一次コイル111aへの通電を遮断した遮断タイミング以降に副一次コイル通電スイッチ52をオンにして、副一次コイル111bに重畳電流I1bを流すと、通電磁束とは逆方向(遮断磁束と同じ向き)の重畳磁束が発生する(図2(c)を参照)。すなわち、副一次コイル111bに通電することにより生じさせた重畳磁束は、主一次コイル111aへの通電により増加させた通電磁束の減少速度を加速させるように作用することとなり、副一次コイル111bへの通電制御による重畳磁束の磁束量や重畳時間を適宜にコントロールすることで、燃焼に好適な放電エネルギを二次コイル112に発生させることが可能となる。
なお、主一次コイル111aへの通電を遮断したときの磁束変化によって副一次コイル111bに発生する電圧が電源電圧(例えば、+12V)よりも小さくなるように、副一次コイル111bの巻数を設定しておく必要がある。例えば、主一次コイル111aへの通電を遮断したときに副一次コイル111bに発生する電圧が、直流電源4の電圧よりも大きい場合、副一次コイル通電スイッチ52がオンになっても、重畳磁束を発生させるような重畳電流I1bを流すことができないからである。
また、副一次コイル通電スイッチ52がオフになって副一次コイル111bへの通電を遮断したとき、その逆起電力が主一次コイル111aに作用するため、通常の一次電流とは逆向きの電流を流そうとする逆方向の電圧が主スイッチ12のコレクタ−エミッタ間に印加されることとなり、主スイッチ12が故障したり、主スイッチ12の劣化を早めたりする危険性がある。そこで、主スイッチ12と並列にバイパス線路13を設けると共に、このバイパス線路13の接地点側から点火コイル11側に向かって順方向となる整流手段14(例えば、主スイッチ12のコレクタ側にカソードを、主スイッチ12のエミッタ側にアノードをそれぞれ接続したダイオード)を設けた。
なお、副一次コイル111bによって重畳磁束を追加する重畳放電制御は、車両の運転中、常に必要とされるわけでは無い。車両の運転状況などに応じて、内燃機関駆動制御装置3が判断し、副一次コイル111bを用いないノーマル放電制御か、副一次コイル111bを用いた重畳放電制御かを副一次コイルスイッチユニット5および点火コイルユニット10へ指示する。すなわち、内燃機関駆動制御装置3の点火制御手段31が主一次コイル点火信号Saのみを出力した場合は、点火コイルユニット10によってノーマル放電制御が行われ、点火制御手段31が主点火信号Saに加えて副一次コイル通電許可信号Sb1および副一次コイル通電信号Sb2を出力した場合は、副一次コイルスイッチユニット5および点火コイルユニット10によって重畳放電制御が行われるのである。
次に、内燃機関駆動制御装置3の点火制御手段31により出力される主一次コイル点火信号Sa、副一次コイル通電許可信号Sb1および副一次コイル通電信号Sb2による副一次コイルスイッチユニット5および点火コイルユニット10の動作を、図3の波形図に基づいて説明する。
遮断磁束に重畳磁束を追加するまでもなく、主一次コイル111aのみで適切な放電特性を得られている運転状況の場合、内燃機関駆動制御装置3はノーマル放電制御を行うので、点火制御手段31より主一次コイル点火信号Saが出力され、点火コイルユニット10に入力される。
まず、放電サイクルの適宜なタイミングで主一次コイル点火信号Saの信号レベルをLからHに変化させて、主スイッチ12をオンにし、一次電流I1aを流し始める。一次電流通電時間Taが経過したタイミングで主一次コイル点火信号Saの信号レベルをHからLに変化させて、主スイッチ12をオフにし、一次電流I1aを遮断すると、二次コイル112側に二次電流I2が流れる。
この間、副一次コイル通電許可信号Sb1および副一次コイル通電信号Sb2の信号レベルは共にLを保持しているので、副一次コイル111bに重畳電流I1bが流れることはない。よって、電流遮断に伴う主一次コイル111aの磁束減少速度は通常通りであるから、二次電流I2は一次電流遮断直後に最も高くなり、その後緩やかに減少してゆく三角波形状を呈する。
一方、放電開始から比較的長時間にわたって一定以上の放電エネルギを持続させる必要がある運転状況の場合、内燃機関駆動制御装置3は重畳放電制御を行うために、点火制御手段31から主一次コイル点火信号Sa、副一次コイル通電許可信号Sb1および副一次コイル通電信号Sb2が出力され、副一次コイルスイッチユニット5および点火コイルユニット10に入力される。
なお、内燃機関駆動制御装置3が運転状況の判定に用いる情報は、エンジンの回転数、二次電流値(点火コイルユニット10内の二次電流検出手段15からの検出情報)、副一次電流値(点火コイルユニット10内の副一次電流検出手段17からの検出情報)、点火コイル11の温度などで、気筒の燃焼に関与する情報であれば、何を用いても構わない。また、運転状況の判定結果から、副一次コイル111bの通電開始タイミングや通電期間をどのように決定して副一次コイル通電信号Sb2を生成するかは、エンジン特性などに応じたノウハウに属するものであり、運転状況の判定に関する情報から一意に定まるものではない。
上記内燃機関駆動制御装置3から主一次コイル点火信号Saが入力された点火コイルユニット10は、上述したノーマル放電制御と同様に一次電流I1aを流し始めた後、一次電流通電時間Taが経過すると主スイッチ12をオフにして、一次電流I1aを遮断することで、二次コイル112側に二次電流I2が流れる。
一方、内燃機関駆動制御装置3から副一次コイル通電許可信号Sb1が入力された副一次コイルスイッチユニット5は、通電遮断タイミング(一次電流通電時間Taの経過タイミング)よりも遮断前猶予期間Tpreだけ早いタイミングで副一次コイル通電許可スイッチ51をオンにし、その後、副一次コイル通電許可時間Tb1が経過すると副一次コイル通電許可スイッチ51をオフにする。
なお、副一次コイル通電許可信号Sb1は、少なくとも、通電遮断タイミング以降に副一次コイル111bへの通電制御を可能にできれば良いので、遮断前猶予期間Tpreを設けずに、主一次コイル点火信号Saにおける一次電流通電時間Taが経過したタイミングでオンになるようにしても良い。
また、内燃機関駆動制御装置3から副一次コイル通電信号Sb2が入力された副一次コイルスイッチユニット5は、副一次コイル通電信号Sb2のオン・オフに応じて副一次コイル通電スイッチ52をオン・オフさせる。なお、副一次コイル通電信号Sb2により指示される副一次コイル通電制御時間Tb2は、上述した副一次コイル通電許可時間Tb1よりも短い時間に設定しておく。
上記のようにして、副一次コイル111bへの通電が行われて重畳電流I1bが流れると、電流量に応じた重畳磁束が生じ、主一次コイル111aの電流遮断に伴う磁束変化(正方向の磁束の減少)を加速させるように作用し、二次電流I2が三角波形状に減少してゆくことを阻止して、比較的長い時間に亘って高い電流値を保持させることができる。すなわち、通電制御によって副一次コイル111bに生じたエネルギが二次コイル112へ供給され(図3中、網がけで示す部分)、二次電流I2を上昇させることとなり、点火プラグ2へ高電圧を長時間に亘って印加することが可能となる。
なお、本実施形態の内燃機関用発電装置1では、副一次コイル111bへの供給電源として車両バッテリ(直流電源4)を用いたので、印加電圧が一定(VB+)となるため、二次コイル112へ与える放電エネルギが過剰にならないよう微調整する場合には、点火制御手段31から副一次コイル通電スイッチ52へ供給する副一次コイル通電信号Sb2を短パルス列とすれば良い。
すなわち、副一次コイル通電スイッチ52は、入力される短パルスに十分追随できる高速スイッチング特性を有しているので、点火制御手段31が、車両の運転状況に基づいて定めたデューティー比のパルス信号を副一次コイル通電信号Sb2とすれば、副一次コイル通電スイッチ52をPWM制御でき、二次コイル112へ与える放電エネルギを適宜に調整することができる。
なお、副一次コイル111bから二次コイル112へ与える放電エネルギを微調整する手法は、副一次コイル通電スイッチ52に対するPWM制御に限らず、副一次コイル111bへの印加電圧を昇降圧する変圧手段を設けて、副一次コイル111bへの印加電圧を微調整するようにしても良い。
また、図3に示す重畳放電制御の例では、二次電流検出手段15によって検出された二次電流が、所定の電流値を保持するように、副一次コイル通電スイッチ52に対してPWM制御を行うものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、点火プラグ2による放電特性が良好となる二次電流I2の理想的な変化状態を予め設定しておき、二次電流検出手段15によって検出された二次電流I2がこの理想的な変化状態となるように、副一次コイル通電スイッチ52に対してPWM制御を行うようにしても良い。或いは、二次電流I2の理想的な変化状態を得ることができる重畳電流I1bの理想的な変化状態を予め設定しておき、副一次電流検出手段17によって検出された副一次電流I1bが理想的な変化状態となるように、副一次コイル通電スイッチ52に対してPWM制御を行うようにしても良い。
以上説明したように、本実施形態の内燃機関用点火装置1においては、副一次コイル通電許可スイッチ51および副一次コイル通電スイッチ52の切り替え動作制御により、副一次コイル111bから放電エネルギを二次コイル112へ重畳できるので、主一次コイル111aへの通電時間を長くすることなく安定した高電流期間を確保して、好適な燃焼を維持することができる。しかも、点火コイル11には比較的少ない巻数の副一次コイル111bを追加するだけで良く、この副一次コイル111bへの通電制御のためには、副一次コイル通電許可スイッチ51および副一次コイル通電スイッチ52を設ければ良いので、内燃機関用点火装置1の大型化および大幅なコスト増を抑制できる。
しかも、副一次コイル111bへの通電制御は、必ず、副一次コイル通電許可信号Sb1および副一次コイル通電信号Sb2が、適正なタイミングで、それぞれ副一次コイル通電許可スイッチ51および副一次コイル通電スイッチ52へ入力されなければ、重畳放電制御は実行されない。よって、外部ノイズや機器の経年劣化等に起因して、危険な副一次電流I1bが流れることを抑制でき、装置としての安全性を高めることが可能となる。加えて、副一次電流検出手段17によって検出された副一次電流値に基づいて、点火制御手段31が点火コイル異常を検出できるようにすれば、装置としての安全性を一層高めることができる。
なお、上述した第1実施形態の内燃機関用点火装置1においては、点火プラグ2に対して一つの点火コイル10から放電エネルギを与えるものとしたが、これに限らず、複数の点火コイルユニット10と副一次コイルスイッチユニット5を用いて、好適な放電エネルギを点火プラグ2に与えるようにしても良い。例えば、各点火コイル11における二次コイル112を点火プラグ2に対して並列に接続しても良いし、各点火コイル11における二次コイル112を点火プラグ2に対して直列に接続しても良い。斯く構成する場合も、各点火コイルユニット10と副一次コイルスイッチユニット5への通電・遮断を制御は、点火制御手段31によって行う。
また、上述した第1実施形態の内燃機関用点火装置1においては、点火コイルユニット10とは別に副一次コイルスイッチユニット5を設けるものとしたので、点火コイルユニット10毎に、副一次コイルスイッチユニット5を搭載するスペースが必要となる。そこで、気筒単位での副一次コイル通電許可スイッチ51と副一次コイル通電スイッチ52を1つのケースに収納して、ユニット化しても良い。或いは、全ての気筒の副一次コイル通電許可スイッチ51と副一次コイル通電スイッチ52を1つのケースに収納して、ユニット化しても良い。
上述した第1実施形態の内燃機関用点火装置1とは異なり、副一次コイルスイッチユニット5の機能を点火コイルユニット10と一体に設けることも可能である。図4に示す第2実施形態の内燃機関用点火装置1′においては、耐熱性および耐ノイズ性の高いディスクリート部品を用いた副一次コイル通電許可スイッチ18と副一次コイル通電スイッチ19を点火コイルユニット10′内に設けたものである。斯くすれば、点火制御手段31を含む内燃機関駆動制御装置3と、直流電源4や点火コイルユニット10′との接続配線を簡易化できる。また、副一次コイルスイッチユニット5の収納スペースを確保する必要が無いという利点もある。
上述した第1,第2実施形態の内燃機関用点火装置1,1′では、内燃機関駆動制御装置3に点火制御手段31を含ませ、内燃機関駆動制御装置3が全ての気筒の点火制御を行うものとしたが、これに限定されるものではなく、気筒毎に点火制御手段を別途設けるようにしても良い。図5に示すのは、第1気筒100a、第2気筒100b、第3気筒100c、第4気筒100dを備える内燃機関(4気筒エンジン)を内燃機関駆動制御装置3によって駆動制御する構成を示す。
第1気筒100aは、第1点火プラグ2aに第1点火コイルユニット10aから放電エネルギを与えるもので、この第1点火コイルユニット10aに対する駆動制御は、第1副一次コイルスイッチユニット5a(第1点火コイルユニット10a内にある点火コイル11の副一次コイル111bに対応する副一次コイル通電許可スイッチ手段と副一次コイル通電スイッチ手段をユニット化したもの)および第1点火制御手段6aによって行われる。
具体的には、内燃機関駆動制御装置3から第1点火指示信号S01を受ける第1点火制御手段6aが、第1点火指示信号S01のオン・オフタイミングに合わせて主一次コイル点火信号Sa、副一次コイル通電許可信号Sb1、副一次コイル通電信号Sb2を適宜に生成し、主一次コイル点火信号Saを第1点火コイルユニット10aに供給し、副一次コイル通電許可信号Sb1および副一次コイル通電信号Sb2を第1副一次コイルスイッチユニット5aに供給する。
これにより、第1点火コイルユニット10a内の点火コイル11に対する制御、すなわち主一次コイル111aへの通電・遮断と副一次コイル111bへの通電・遮断が行われ、通常放電制御あるいは重畳放電制御に応じた放電エネルギが第1点火プラグ2aに与えられる。
同様に、第2気筒100bは、第2点火プラグ2bに第2点火コイルユニット10bから放電エネルギを与えるもので、この第2点火コイルユニット10bに対する駆動制御は、第2副一次コイルスイッチユニット5b(第2点火コイルユニット10b内にある点火コイル11の副一次コイル111bに対応する副一次コイル通電許可スイッチ手段と副一次コイル通電スイッチ手段をユニット化したもの)および第2点火制御手段6bによって行われる。
具体的には、内燃機関駆動制御装置3から第2点火指示信号S02を受ける第2点火制御手段6bが、第2点火指示信号S02のオン・オフタイミングに合わせて主一次コイル点火信号Sa、副一次コイル通電許可信号Sb1、副一次コイル通電信号Sb2を適宜に生成し、主一次コイル点火信号Sbを第2点火コイルユニット10bに供給し、副一次コイル通電許可信号Sb1および副一次コイル通電信号Sb2を第2副一次コイルスイッチユニット5bに供給する。
これにより、第2点火コイルユニット10b内の点火コイル11に対する制御、すなわち主一次コイル111bへの通電・遮断と副一次コイル111bへの通電・遮断が行われ、通常放電制御あるいは重畳放電制御に応じた放電エネルギが第2点火プラグ2bに与えられる。
同様に、第3気筒100cは、第3点火プラグ2cに第3点火コイルユニット10cから放電エネルギを与えるもので、この第3点火コイルユニット10cに対する駆動制御は、第3副一次コイルスイッチユニット5c(第3点火コイルユニット10c内にある点火コイル11の副一次コイル111bに対応する副一次コイル通電許可スイッチ手段と副一次コイル通電スイッチ手段をユニット化したもの)および第3点火制御手段6cによって行われる。
具体的には、内燃機関駆動制御装置3から第3点火指示信号S03を受ける第3点火制御手段6cが、第3点火指示信号S03のオン・オフタイミングに合わせて主一次コイル点火信号Sa、副一次コイル通電許可信号Sb1、副一次コイル通電信号Sb2を適宜に生成し、主一次コイル点火信号Sbを第3点火コイルユニット10cに供給し、副一次コイル通電許可信号Sb1および副一次コイル通電信号Sb2を第3副一次コイルスイッチユニット5cに供給する。
これにより、第3点火コイルユニット10c内の点火コイル11に対する制御、すなわち主一次コイル111bへの通電・遮断と副一次コイル111bへの通電・遮断が行われ、通常放電制御あるいは重畳放電制御に応じた放電エネルギが第3点火プラグ2cに与えられる。
同様に、第4気筒100dは、第4点火プラグ2dに第4点火コイルユニット10dから放電エネルギを与えるもので、この第4点火コイルユニット10dに対する駆動制御は、第4副一次コイルスイッチユニット5d(第4点火コイルユニット10d内にある点火コイル11の副一次コイル111bに対応する副一次コイル通電許可スイッチ手段と副一次コイル通電スイッチ手段をユニット化したもの)および第4点火制御手段6dによって行われる。
具体的には、内燃機関駆動制御装置3から第4点火指示信号S04を受ける第4点火制御手段6dが、第4点火指示信号S04のオン・オフタイミングに合わせて主一次コイル点火信号Sa、副一次コイル通電許可信号Sb1、副一次コイル通電信号Sb2を適宜に生成し、主一次コイル点火信号Sbを第4点火コイルユニット10dに供給し、副一次コイル通電許可信号Sb1および副一次コイル通電信号Sb2を第4副一次コイルスイッチユニット5dに供給する。
これにより、第4点火コイルユニット10d内の点火コイル11に対する制御、すなわち主一次コイル111bへの通電・遮断と副一次コイル111bへの通電・遮断が行われ、通常放電制御あるいは重畳放電制御に応じた放電エネルギが第4点火プラグ2dに与えられる。
なお、第1〜第4点火制御手段6a〜6dが副一次コイル通電許可信号Sb1および副一次コイル通電信号Sb2を生成するとき、運転状況を知る情報として、第1〜第4点火コイルユニット10a〜10dから各々検出信号(例えば、二次電流検出信号、副一次電流検出信号、点火コイル11の温度検出信号など)を受信するように構成しても構わない。
上述したように、各気筒100a〜100dに対応させて各点火制御手段6a〜6dを設ければ、従前の内燃機関駆動制御装置3が各気筒へ出力する点火信号を、各点火制御手段6a〜6dへの点火指示信号として用いることができるので、従前の内燃機関駆動制御装置3との互換性を実現できる。
これとは逆に、全ての気筒の副一次コイル通電許可スイッチ手段と副一次コイル通電スイッチ手段と点火制御手段を内燃機関駆動制御装置3内に設け、内燃機関駆動制御装置3によって、全ての気筒の点火制御を直接行うようにしても良い。斯くすれば、各気筒の点火コイルユニット10と内燃機関駆動制御装置3との間に、副一次コイルスイッチユニット5や点火制御手段6が介在しないので、内燃機関駆動制御装置3と各気筒の点火コイルユニット10とをワイヤーハーネスで直接接続することができ、配線構造を簡素化できるという利点がある。
以上、本発明に係る内燃機関用点火装置の実施形態を添付図面に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない範囲で、公知既存の等価な技術手段を転用することにより実施しても構わない。
1 内燃機関用点火装置
10 点火コイルユニット
11 点火コイル
111a 主一次コイル
111b 副一次コイル
112 二次コイル
113 センターコア
12 主スイッチ
16 ケース
2 点火プラグ
3 エンジンコントロールユニット
31 点火制御手段
4 直流電源
5 副一次コイルスイッチユニット
51 副一次コイル通電許可スイッチ
52 副一次コイル通電スイッチ

Claims (19)

  1. 通電により正方向の磁束が増加し、電流を遮断することにより正方向の磁束が減ぜられる主一次コイルと、通電により逆方向の追加磁束が生じる副一次コイルと、一端側が点火プラグと接続され、前記主一次コイルと副一次コイルの磁束が作用して放電エネルギが発生する二次コイルと、を有する点火コイルと、
    前記点火コイルの主一次コイルへの通電・遮断を切り替える主スイッチ手段と、
    前記点火コイルの副一次コイルへの通電許可・拒否を切り替える副一次コイル通電許可スイッチ手段と、
    前記点火コイルの副一次コイルへの通電・遮断を切り替える副一次コイル通電スイッチ手段と、
    前記主スイッチ手段、副一次コイル通電許可スイッチ手段および副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作を制御することで、燃焼サイクルの所定のタイミングで点火プラグに放電火花を発生させる点火制御手段と、
    を備え、
    前記点火制御手段は、前記副一次コイル通電許可スイッチ手段および副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作制御により、主一次コイルへの通電を遮断した遮断タイミング以降に所定の重畳時間だけ副一次コイルに通電することで、二次コイルに発生する放電エネルギを重畳的に増加させるようにしたことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 前記点火制御手段は、主スイッチ手段をオフにして主一次コイルへの通電を遮断する一次電流遮断タイミングよりも前に、副一次コイル通電許可スイッチ手段をオンにして副一次コイルへの通電を許可するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火装置。
  3. 前記点火制御手段は、主スイッチ手段をオフにして主一次コイルへの通電を遮断する一次電流遮断タイミング以降に、副一次コイル通電許可スイッチ手段をオンにして副一次コイルへの通電を許可するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火装置。
  4. 前記点火制御手段は、車両の運転状況に基づいて副点火コイルの通電開始タイミングを決定し、副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  5. 前記点火制御手段は、車両の運転状況に基づいて副点火コイルの通電時間を決定し、副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  6. 前記副一次コイル通電スイッチ手段は、入力される短パルスに十分追随できる高速スイッチング特性を有し、
    前記点火制御手段は、車両の運転状況に基づいて定めたデューティー比のパルス信号で前記副一次コイル通電スイッチ手段をPWM制御することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  7. 前記点火コイルの二次側に流れる二次電流を検出する二次電流検出手段を有し、
    前記点火制御手段は、前記二次電流検出手段によって検出された二次電流に基づいて、車両の運転状況を判定することを特徴とする請求項4〜請求項6の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  8. 前記点火コイルの二次側に流れる二次電流を検出する二次電流検出手段を有し、
    前記副一次コイル通電スイッチ手段は、入力される短パルスに十分追随できる高速スイッチング特性を備え、
    前記点火制御手段は、前記二次電流検出手段によって検出された二次電流が、予め定めた電流値を保持するように、副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  9. 前記点火コイルの二次側に流れる二次電流を検出する二次電流検出手段を有し、
    前記副一次コイル通電スイッチ手段は、入力される短パルスに十分追随できる高速スイッチング特性を備え、
    前記点火制御手段は、前記二次電流検出手段によって検出された二次電流が、予め定めた変化状態となるように、副一次コイル通電スイッチ手段の切り替え動作制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  10. 前記点火コイルの副一次コイルに流れる電流を検出する副一次電流検出手段を有し、
    前記点火制御手段は、前記副一次電流検出手段によって検出された副一次電流値に基づいて、点火コイル異常を検出するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  11. 前記主一次コイルへの通電を遮断したときの磁束変化によって副一次コイルに発生する電圧が、該副一次コイルへの供給電圧よりも小さくなるように、前記副一次コイルの巻数を設定するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  12. 前記主点火コイルと接地点との間に接続される主スイッチ手段と並列に接続したバイパス線路に、接地点側から点火コイル側に向かって順方向となる整流手段を有することを特徴とする請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  13. 少なくとも、前記副一次コイル通電許可スイッチ手段と前記副一次コイル通電スイッチ手段を1つのケースに収納して、ユニット化するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  14. 前記点火コイルと、前記主スイッチ手段と、前記副一次コイル通電許可スイッチ手段と、前記副一次コイル通電スイッチ手段を、1つの収納ケースに収納して、ユニット化するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  15. 複数の点火コイルと、各点火コイルに対応する主スイッチ手段、副一次コイル通電許可スイッチ手段および副一次コイル通電スイッチ手段をそれぞれ備え、
    全ての点火コイルにおける二次コイルを前記点火プラグに対して並列に接続し、
    前記点火制御手段によって、全ての点火コイルにおける主一次コイルおよび副一次コイルへの通電・遮断を制御するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項14の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  16. 複数の点火コイルと、各点火コイルに対応する主スイッチ手段、副一次コイル通電許可スイッチ手段および副一次コイル通電スイッチ手段をそれぞれ備え、
    全ての点火コイルにおける二次コイルを前記点火プラグに対して直列に接続し、
    前記点火制御手段によって、全ての点火コイルにおける主一次コイルおよび副一次コイルへの通電・遮断を制御するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項14の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  17. 少なくとも、全ての点火コイルに対応する前記副一次コイル通電許可スイッチ手段と前記副一次コイル通電スイッチ手段を1つのケースに収納して、ユニット化するようにしたことを特徴とする請求項15又は請求項16に記載の内燃機関用点火装置。
  18. 前記点火制御手段は、気筒毎に設けられ、
    内燃機関を統括的に駆動制御する内燃機関駆動制御装置からの点火指示に基づいて、前記点火制御手段は、対応する気筒の点火制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項17の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
  19. 全ての気筒の副一次コイル通電許可スイッチ手段と副一次コイル通電スイッチ手段と点火制御手段を、内燃機関を統括的に駆動制御する内燃機関駆動制御装置内に設け、
    前記内燃機関駆動制御装置によって、全ての気筒の点火制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項17の何れか1項に記載の内燃機関用点火装置。
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