JP6569564B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マスクを用いて所望位置にイオン照射を行う半導体装置の製造方法に関するものである。
従来より、インバータ等には、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(以下、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistorの略)という)や還流ダイオード(以下、FWD(Free Wheeling Diodeの略)という)などの半導体素子を備えた半導体装置が用いられている。この半導体装置では、スイッチング特性を向上させるために、He(ヘリウム)線照射によるライフタイムコントロールが実施される。従来は、He線照射の方法として、ウェハ全面にHeを照射する手法が用いられてきたが、近年ではさらなる半導体装置の特性向上のために、照射したい領域にのみHeが照射される「部分照射」が行われるようになっている。「部分照射」は、非照射領域をメタルマスクで覆いつつHe線照射を行うという手法であり、メタルマスクで覆われていない領域にのみHeが照射される。
しかしながら、メタルマスクを用いる場合、ウェハの近傍にメタルマスクが配置されることになる。「部分照射」は、メタルマスクの所望位置に開口部を設けて行われ、開口部の加工時にメタルマスクに金属などの汚染物質が付着している。このため、He線照射時に汚染物質が同時にウェハに照射され、ウェハが汚染されるコンタミネーションが生じてしまう。その影響により、デバイス特性の悪化、半導体装置の信頼性低下などの懸念が生じる。また、後工程でのクロスコンタミネーション、すなわち汚染したウェハを後工程の装置内に搬送して後工程を行ったときに、その後工程の装置内に汚染物質を付着させてしまい、後工程の装置から他のウェハへの汚染も起こしてしまう。
これらを解決できる半導体装置の製造方法として、特許文献1に示す製造方法が挙げられる。具体的には、メタルマスクのうちのウェハ側にアルミニウムなどで構成されるアブソーバを配置し、メタルマスクとアブソーバとを一体化した状態でウェハに対するHe線照射を行っている。このように、メタルマスクのうちのウェハ側にアブソーバを配置すると、アブソーバによって汚染物質がウェハに照射されることを抑制できる。
特許2963204号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたようにメタルマスクのうちのウェハ側にアブソーバを一体化したものを用いてHe線照射を行う製造方法では、ウェハとメタルマスクとのアライメントを取ることが困難になる。すなわち、メタルマスクに形成される開口部を通じてウェハの素子パターンを確認することでアライメントを行おうとしても、アブソーバによって遮られて確認できず、アライメントを取ることができない。
本発明は上記点に鑑みて、汚染物質がウェハに照射されることを抑制しつつ、メタルマスクのアライメントを的確に取ることができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の半導体装置の製造方法では、半導体装置が形成される半導体基板(10)を構成するウェハ(40)を用意することと、イオン照射装置(30)を用いてウェハに対してイオン照射を行って、半導体基板の所定深さの位置にダメージ領域(24)の形成することと、を含んでいる。そして、ダメージ領域を形成することでは、ウェハをウェハホルダー(32)に保持すると共に、開口部(33a)が設けられたメタルマスク(33)をウェハと対向配置することと、制御部(36)にてメタルマスクの位置調整を行うことでウェハに対してメタルマスクのアライメントを取り、かつ、アライメントを取ったときのメタルマスクの調整位置に関する情報を制御部に記憶することと、メタルマスクとウェハとの間に、イオン照射の深さの調整を行うアブソーバ(34)を配置すると共に、制御部にて、記憶している調整位置にメタルマスクの位置合わせを行うことと、位置合わせの後に、メタルマスクとウェハとの間にアブソーバを挟み込んだ状態でメタルマスクおよびアブソーバを通じてイオン照射を行うことと、を行うようにしている。
このように、メタルマスクとウェハとの間にアブソーバを配置した状態でイオン照射を行うようにしている。このため、メタルマスクに開口部を形成したときに付着している汚染物質がアブソーバによって遮られ、ウェハ側に照射されることを防ぐことができる。したがって、ウェハのコンタミネーションを抑制することが可能になると共に、汚染されたウェハが後工程に移行することによって発生するクロスコンタミネーションを抑制することも可能となる。
また、アブソーバを配置する前にウェハに対するメタルマスクのアライメントを取るようにし、制御部にてメタルマスクの調整位置に関する情報を記憶させている。このため、アブソーバをメタルマスクとウェハとの間に配置したときに、制御部に記憶してあるメタルマスクの調整位置に関する情報に基づいて、メタルマスクの位置調整を行うだけで、的確にアライメントを取ることができる。
したがって、汚染物質がウェハに照射されることを抑制しつつ、メタルマスクのアライメントを的確に取ることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態にかかる半導体装置の断面図である。 He線照射装置の断面図である。 He線照射を行う前に行うウェハに対するメタルマスクのアライメント取りやアブソーバの設置の様子を示した斜視図である。 He線照射によって半導体基板の深い位置にダメージ領域を形成する場合の様子を示した断面図である。 He線照射によって半導体基板の浅い位置にダメージ領域を形成する場合の様子を示した断面図である。 第2実施形態にかかるHe線照射を行う前に行うウェハに対するメタルマスクのアライメント取りやアブソーバの設置の様子を示した斜視図である。 第3実施形態にかかるHe線照射を行う前に行うウェハに対するメタルマスクのアライメント取りの様子を示した斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態) 第1実施形態について説明する。まず、本実施形態で説明する製造方法により製造される半導体装置として、IGBTを備えた半導体装置について説明する。この半導体装置は、例えば、インバータ、DC/DCコンバータ等の電源回路に使用されるパワースイッチング素子として利用されると好適である。具体的には、本実施形態にかかる半導体装置は、以下のように構成されている。
図1に示される半導体装置は、セル領域とセル領域を囲む外周領域とを備えた構成とされ、図1はそのうちのセル領域に備えられるIGBTの断面を示している。
図1に示すように、IGBTは、半導体基板10を用いて形成されている。半導体基板10は、基本的にはN-型のシリコン基板によって構成されており、この基板に対して不純物層の形成プロセスなど、各種半導体プロセスを施すことでIGBTを構成する各部が形成された構造とされている。
半導体基板10のうちN-型の部分によってドリフト層11が構成されており、ドリフト層11の上、つまり半導体基板10の一面10a側には、P型のベース層12が形成されている。そして、ベース層12を貫通してドリフト層11に達するように複数個のトレンチ13が形成され、このトレンチ13によってベース層12が複数個に分離されている。
ベース層12は、複数個に分離されたもののうちの少なくとも一部がチャネル領域として機能する。具体的には、複数個に分離されたベース領域12のうちの一部では、後述するトレンチゲート構造と接する部分がチャネル領域として機能する。そして、ベース層12のうちチャネル領域として機能する部分には、N+型のエミッタ領域14と、エミッタ領域14に挟まれるようにP+型のボディ領域15とが形成されている。
なお、本実施形態の場合、エミッタ領域14やボディ領域15は、トレンチ13によって分離された複数のベース層12のうちのチャネル領域として機能する一部にのみ形成されており、残りの部分には形成されていない。このため、ベース層12のうちのエミッタ領域14やボディ領域15が形成された一部のみがIGBT動作を行い、残りの部分はチャネル領域が形成されない間引き領域となる。
エミッタ領域14は、ドリフト層11よりも高不純物濃度で構成され、ベース層12内において終端し、かつ、トレンチ13の側面に接するように形成されている。一方、ボディ領域15は、ベース層12よりも高不純物濃度で構成され、エミッタ領域14と同様に、ベース層12内において終端するように形成されている。
また、各トレンチ13内は、各トレンチ13の内壁表面を覆うように形成されたゲート絶縁膜16と、このゲート絶縁膜16の上に形成されたポリシリコン等により構成されるゲート電極17とにより埋め込まれている。これにより、トレンチゲート構造が構成されている。
半導体基板10の一面10a側において、ベース層12の上にはBPSG等で構成される層間絶縁膜18が形成されている。そして、層間絶縁膜18には、エミッタ領域14の一部およびボディ領域15を露出させるコンタクトホール18aが形成されている。
層間絶縁膜18上には上部電極19が形成されている。この上部電極19は、コンタクトホール18aを介してエミッタ領域14およびボディ領域15と電気的に接続されており、ボディ領域15を介してベース領域12とも電気的に接続されている。また、間引き領域では、上部電極19は、コンタクトホール18aを介してベース領域12に直接接続されている。
また、ドリフト層11のうちのベース層12側と反対側、つまり半導体基板10の他面10b側には、N型不純物濃度がドリフト層11よりも高くされたN型のフィールドストップ(以下、FSという)層20が形成されている。このFS層20は、必ずしも必要なものではないが、空乏層の広がりを防ぐことで耐圧と定常損失の性能向上を図ると共に、半導体基板10の他面10b側から注入されるホールの注入量を制御するために備えてある。
そして、FS層20を挟んでドリフト層11と反対側に、P型のコレクタ層21が形成されている。
また、コレクタ層21上、つまり半導体基板10の他面10b側には下部電極23が形成されている。この下部電極23は、IGBTにおいてはコレクタ電極として機能するものである。
さらに、半導体基板10の一面10a側および他面10b側には、ダメージ領域24が形成されている。具体的には、一面10a側および他面10b側において、ダメージ領域24は、各トレンチゲート構造のうち間引き領域とされる位置に形成されている。
このようなダメージ領域24を備えることにより、IGBTにおけるドリフト層11のホール、つまり過剰キャリアがダメージ領域24と再結合して消滅する。このため、IGBTのホールが他の素子、例えばFWDに注入されることを抑制でき、スイッチング特性が向上させられるなど、半導体装置の特性向上を図ることが可能となる。
以上のような構造によって、本実施形態にかかる製造方法により製造される半導体装置が構成されている。このように構成される半導体装置のうちのダメージ領域24の形成を行う際に、He線照射を行っている。以下、このHe線照射に用いるHe線照射装置の詳細について説明する。
図2に示すように、He線照射装置30は、チャンバー31、プレート32、メタルマスク33、アブソーバ34、He線出力部35および制御部36などを有した構成とされている。
チャンバー31は、チップ単位に分割する前の状態のウェハ40、すなわち上記半導体装置が複数個備えられた基板をプレート32やメタルマスク33などと共に収容してHe線照射を行うための容器である。このチャンバー31の所定位置にプレート32などが設置されるようになっている。なお、チャンバー31へのプレート32が設置はどのような形態であっても構わないが、例えばチャンバー31の所定位置まで延設された図示しないレールにプレート32を搭載したのち、レール上においてプレート32を移動させることで行っている。
プレート32は、He線照射を行うときに、ウェハ40を保持するウェハホルダーとなるものである。例えば、プレート32には、図3に示すように、略円形状のウェハ40を保持する円環状の保持部32aが備えられており、この保持部32aに設けられた開口部からウェハ40の一面が露出させられるようにしてウェハ40が配置されるようになっている。例えば、ウェハ40は、プレート32に対して取り付けられたときに、図1における紙面下方側がプレート32から露出させられるように配置される。そして、ウェハ40が配置された状態でプレート32がチャンバー31の所定位置に設置されることでHe線照射が行われる。
また、プレート32には保持片32bが備えられており、この保持片32bにてメタルマスク33などを保持する。
なお、本実施形態の場合は、プレート32に保持部32aを備えておき、保持部32aにウェハ40を直接保持できる形態を示してあるが、例えばウェハホルダーとして保持部32aをプレート32と別体で構成することもできる。その場合、例えば保持片32bによって保持部32aおよびウェハ40を保持する形態としても良い。勿論、プレート32に保持片32bではない保持用部品を備え、保持用部品を介して保持部32aおよびウェハ40を保持できる形態にしたり、保持片32bも保持できる形態にすることもできる。また、プレート32に取り付けるときのウェハ40の状態としては製造工程中のどの段階であっても構わない。例えば、半導体基板10の表面側にベース層12、ボディ領域15、エミッタ領域14およびトレンチゲート構造を形成し、半導体基板10の裏面側にFS層20やコレクタ層21およびカソード層22を形成してから下部電極23を形成する前の状態が挙げられる。
メタルマスク33は、He照射を行いたい位置に開口部33aが形成された構造とされている。開口部33aは、例えば間引き領域と対応する位置に形成されており、メタルマスク33を構成する円形状の金属板に対して穴あけ加工を行うことによって形成される。このため、開口部33aの端面には、穴あけ加工時に付着してしまうアルミニウムなどの汚染物質が存在した状態になっている。なお、メタルマスク33の厚みは、ウェハ40に対してHe線照射を行うときに開口部33a以外の位置ではウェハ40に対してHe線照射が行われない程度の厚みとされている。
また、メタルマスク33は、プレート32に対する相対位置調整が可能になっている。具体的には、相対位置調整として、プレート32の表面をXY平面として、XY平面上の一方向をX方向、X方向に対して垂直な方向をY方向としたXY方向への位置調整と、XY平面の任意の1点を中心とした周方向の角度調整とが可能となっている。このため、メタルマスク33は、XY平面上におけるXY座標およびXY平面の任意の1点を中心とした周方向の角度θが所定の値となるようにして、プレート32に対する相対位置が決められてプレート32に保持されるようになっている。
なお、本実施形態では、メタルマスク33をプレート32に対して相対位置を決めて保持する形態として、保持片32bを用いてメタルマスク33をプレート32に直接取り付ける形態を採用している。しかしながら、これは一例を示したに過ぎず、図示しない保持器具を用いてメタルマスク33をプレート32とは独立して保持する形態とすることもできる。また、保持片32bを用いるのではなく、メタルマスク33およびプレート32の周囲をクリップで挟持することで、メタルマスク33をプレート32に直接取り付けるようにしても良い。勿論、保持片32bを用いる場合でも、クリップを用いてメタルマスク33およびプレート32の周囲を挟持することができ、その場合にはメタルマスク33とプレート32との相対位置ズレを抑制できる。また、本実施形態の場合、メタルマスク33は円形状の板状部材で構成されているが、四角形状など他の形状であっても構わない。特に、メタルマスク33をプレート32とは独立して保持できる形態とする場合、プレート32への取り付けを考慮しなくて良いため、メタルマスク33の形状については任意となる。
アブソーバ34は、所定厚さで構成された板状部材であり、ウェハ40に対してHe線照射を行うときにウェハ40へのHe線照射深さ、つまり飛程を調整するために用いられている。アブソーバ34は、開口部などが形成されていない板状部材とされている。このため、アブソーバ34には汚染物質がほとんど存在しておらず、He線照射時にアブソーバを汚染源として汚染物質がウェハ40に照射されることはない。アブソーバ34は、メタルマスク33とプレート32との間に挟まれて配置され、アブソーバ34によって少なくともメタルマスク33の開口部33aからはウェハ40が露出しない状態になる。本実施形態の場合、アブソーバ34は四角形状の板状部材で構成されているが、円形状など他の形状であっても構わない。
アブソーバ34は、例えばメタルマスク33とプレート32もしくはプレート32に保持されたウェハ40との間に挟持される。上記したように、クリップを用いてメタルマスク33とプレート32とを挟持する場合、これらに挟み込まれるようにしてアブソーバ34も挟持される。また、メタルマスク33をプレート32から独立して保持する形態とする場合でも、メタルマスク33とプレート32との間においてアブソーバ34が挟持されるようにすれば良い。
He線出力部35は、イオン照射としてHe線の出力を行うものであり、チャンバー31内にウェハ40およびプレート32を設置したときにウェハ40に対して対向する位置に配置されている。本実施形態の場合、He線出力部35として、所定の加速電圧でHe線を出力するものを用いているが、加速電圧が可変にできるものであっても良い。
制御部36は、メタルマスク33の位置調整を行うものであり、アライメント時の位置調整も行う。制御部36は、メタルマスク33の調整位置に関する情報、すなわちXY平面上におけるXY座標およびXY平面の任意の1点を中心とした周方向の角度θの情報を(x、y、θ)として記憶し、その情報に従ってメタルマスク33の位置調整を行うことができる。
以上のようにして、He線照射装置30が構成されている。続いて、本実施形態にかかる半導体装置の製造方法について説明する。ただし、本実施形態にかかる半導体装置の製造方法のうちHe線照射の方法についてのみ従来と異なっているが、He線照射の方法以外については従来と同様である。このため、ここでは上記のように構成されたHe線照射装置30を用いたHe線照射の方法について主に説明する。
まず、N-型の半導体基板10を用意し、半導体基板10の表面側に周知の手法によってベース層12、ボディ領域15、エミッタ領域14およびトレンチゲート構造を形成する。そして、半導体基板10の裏面側にFS層20やコレクタ層21を形成し、その後にHe線照射を行うことでダメージ領域24を形成する。
具体的には、上記ように半導体基板10の表面側および裏面側に対して各部を形成するプロセスを終えた後のウェハ40を用意し、図3(a)に示すようにウェハ40をプレート32に取り付ける。次に、ウェハ40に対してメタルマスク33を対向配置し、アライメントを取る。例えば、赤外線を用いてウェハ40に形成された素子形成パターンを観察し、これに基づいてメタルマスク33の開口部33aの位置とウェハ40中のダメージ領域24の形成予定領域の位置合わせを行うことでアライメントを取ることができる。赤外線を用いる場合には、素子形成パターンを透過観察できることから、トレンチゲート構造のパターンを観察してメタルマスク33のアライメントを取ることができる。または、ウェハ40のうちHe線照射を行う側の一面にアライメントマークを設けておき、そのアライメントマークを基準としてメタルマスク33とウェハ40とのアライメントを取ることもできる。そして、このときに、制御部36にアライメントを取ったときのメタルマスク33の調整位置に関する情報として(x、y、θ)を記憶しておく。
その後、図3(b)に示すようにメタルマスク33をプレート32から離し、図3(c)に示すようにメタルマスク33とウェハ40との間にアブソーバ34を配置する。そして、制御部36にて記憶しておいたメタルマスク33の調整位置に関する情報である(x、y、θ)に基づいて、メタルマスク33を再度位置合わせし、メタルマスク33とウェハ40が設置されたプレート32との間にアブソーバ34が挟み込まれるようにする。
このようにすれば、アブソーバ34がウェハ40の前に配置されることでウェハ40の素子形成パターンやアライメントマークなど、アライメントの基準となる部分を確認できない状態となっても、的確にメタルマスク33のアライメントを取ることができる。
そして、He線出力部35よりHe線照射を行うことで、メタルマスク33の開口部33aを通じてウェハ40の所望位置にHe線照射が為される。
ここで、使用するアブソーバ34の厚みについては、He線照射深さに応じて変更している。すなわち、ダメージ領域24を半導体基板10における一面10a側に形成する場合には、より深い位置までHe線照射を行うことになる。このため、例えば、図4Aに示すように半導体基板10の厚みが90μmの場合において75μmの深さのダメージ領域24を形成する場合には、アブソーバ34の厚みを245μmに設定している。また、ダメージ領域24を半導体基板10における他面10b側に形成する場合には、比較的浅い位置にHe線照射を行うことになる。このため、例えば、図4Bに示すように半導体基板10の厚みが90μmの場合において10μmの深さのダメージ領域24を形成する場合には、アブソーバ34の厚みを290μmに設定している。このように、He線照射深さを深くしたいときにはアブソーバ34の厚みを比較的薄くし、浅くしたいときにはアブソーバ34の厚みをそれよりも厚くしている。
このようにアブソーバ34の厚みを変更する場合にも、アブソーバ34の取替えが必要になるため、メタルマスク33をプレート32から離してアブソーバ34を取り外す必要がある。しかしながら、制御部36にてメタルマスク33の調整位置に関する情報である(x、y、θ)を記憶してあるため、厚みの異なるアブソーバ34に取り替えるときにも、メタルマスク33のアライメントを的確に取ることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、メタルマスク33とウェハ40との間にアブソーバ34を配置した状態でHe線照射を行うようにしている。このため、メタルマスク33に開口部33aを形成したときに付着している汚染物質がアブソーバ34によって遮られ、ウェハ40側に照射されることを防ぐことができる。したがって、ウェハのコンタミネーションを抑制することが可能になると共に、汚染されたウェハ40が後工程に移行することによって発生するクロスコンタミネーションを抑制することも可能となる。
また、アブソーバ34を配置する前にウェハ40に対するメタルマスク33のアライメントを取るようにし、制御部36にてメタルマスク33の調整位置に関する情報である(x、y、θ)を記憶させている。このため、アブソーバ34をメタルマスク33とウェハ40との間に配置したときに、制御部36に記憶してあるメタルマスク33の調整位置に関する情報に基づいて、メタルマスク33の位置調整を行うだけで、的確にアライメントを取ることができる。
したがって、本実施形態の製造方法によれば、汚染物質がウェハに照射されることを抑制しつつ、メタルマスクのアライメントを的確に取ることが可能となる。
(第2実施形態) 第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してメタルマスク33とアブソーバ34およびプレート32の配置方法を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態では、制御部36にメタルマスク33の調整位置に関する情報を記憶させなくてもメタルマスク33のアライメントを的確に取れるようにする。
具体的には、図5(a)に示すように、ウェハ40に対してメタルマスク33のアライメントを行う際に、ウェハ40とメタルマスク33との間の距離をアブソーバ34の厚み分以上としておく。例えば、アブソーバ34の厚みが310μm程度であれば、ウェハ40とメタルマスク33との間の距離を310μm以上に設定しておく。アライメントの取り方については、第1実施形態と同様の方法を適用できる。
そして、メタルマスク33のアライメントを取ったのち、図5(b)に示すようにアブソーバ34をメタルマスク33とウェハ40との間に挿入する。このとき、メタルマスク33とウェハ40との間にアブソーバ34の厚み分以上の隙間が設けられていることから、メタルマスク33を動かすことなくアブソーバ34をメタルマスク33とウェハ40との間に挿入できる。この後については、第1実施形態と同様である。
このように、メタルマスク33とウェハ40との間の距離をアブソーバ34の厚み分以上にしておけば、メタルマスク33のアライメントを取った後に、メタルマスク33を移動させないでアブソーバ34をメタルマスク33とウェハ40との間に挿入できる。したがって、メタルマスク33のアライメントを的確に取ることが可能となり、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態) 第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してメタルマスク33にアブソーバ34の機能を持たせたものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図6(a)に示す本実施形態の半導体装置の製造方法に用いるメタルマスク33は、第1実施形態で説明したアブソーバ34としての機能も有するものである。具体的には、メタルマスク33には、第1実施形態で説明したHe線照射のための開口部33aが備えられておらず、代わりに開口部33aの位置に凹部33bを備えてある。凹部33bは、メタルマスク33を部分的に薄くするために形成されており、凹部33bの底部においてメタルマスク33の厚みがアブソーバ34に相当する厚みとされている。
また、本実施形態では、メタルマスク33のうち凹部33bとは別の場所、より詳しくはウェハ40のうちチップとされる部分よりも外周側の位置において貫通孔とされたアライメント孔33cが形成されている。このアライメント孔33cを通してメタルマスク33のウェハ40に対するアライメントが取れるようになっている。例えば、アライメント孔33cを通じてウェハ40に形成しておいたアライメントマークが確認できるようにしている。
さらに、図6(b)に示すように、メタルマスク33とウェハ40との間には、メタルマスク33のアライメントを取った後にメタルマスク33とウェハ40との間に挟むスペーサ37が備えられている。スペーサ37は、例えば円環状で構成されており、メタルマスク33がウェハ40に接しないようにメタルマスク33とウェハ40との間に挟み込まれ、アライメント孔33cを覆って、アライメント孔33cからウェハ40が露出させられないようにする。
このように、メタルマスク33にアブソーバ34としての機能も持たせるようにしている。メタルマスク33における凹部33bが形成された側の一面には汚染物質が付着した状態になっていたとしても、その反対面側には汚染物質がほとんど付着していない状態となっている。このため、メタルマスク33を通じてHe線照射を行ったとしても、ウェハ40に対するコンタミネーションを抑制することが可能となる。
また、メタルマスク33にアライメント孔33cを形成することで的確にアライメントが取れるようにしている。そして、He線照射時にはスペーサ37によってアライメント孔33cからウェハ40が露出することを抑制しつつ、ウェハ40とメタルマスク33とが接しないようにしている。このため、メタルマスク33を通じてHe線照射を行ったとしても、ウェハ40に対するコンタミネーションを抑制することが可能となる。
(他の実施形態) 本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、ライフタイムコントロールの一例としてHe線照射を例に挙げて説明したが、He線に限らず、他のイオン照射、例えば水素などの軽イオンの照射を行うことによってライフタイムコントロールを行う場合にも本発明を適用できる。
また、半導体装置の製造方法の一例として、IGBTを備えたものを例に挙げて説明したが、イオン照射が行われる他の素子、例えばダイオードを備える半導体装置についても、本発明を適用できる。勿論、IGBTに加えてFWDが備えられた半導体装置についても本発明を適用できる。
また、上記各実施形態で説明したHe線照射装置30を構成する各部の材質や形状などは一例を示したに過ぎず、適宜、変更可能である。例えば、プレート32やメタルマスク33およびアブソーバ34をアルミニウムで構成する場合について説明したが、他の材料で構成しても良い。例えば、シリコン(Si)や炭化珪素(SiC)によってアブソーバ34を構成することもできる。アブソーバ34をSiCによって構成する場合には、SiCが光学的に光を通すことから、アブソーバ34をメタルマスク33とウェハ40との間に挟んだままの状態で、メタルマスク33のアライメントを取ることも可能となる。このため、より的確にメタルマスク33のアライメントを取ることが可能になる。
また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。例えば、第3実施形態で説明したスペーサ37を第1、第2実施形態におけるアブソーバ34とウェハ40との間に配置し、アブソーバ34がウェハ40と接しないようにしても良い。
10 半導体基板
23 ダメージ領域
30 He線照射装置
32 プレート
33 メタルマスク
33a 開口部
33b 凹部
33c アライメント孔
34 アブソーバ
36 制御部

Claims (1)

  1. 半導体装置の製造方法であって、
    半導体装置が形成される半導体基板(10)を構成するウェハ(40)を用意することと、
    イオン照射装置(30)を用いて前記ウェハに対してイオン照射を行って、前記半導体基板の所定深さの位置にダメージ領域(24)の形成することと、を含み、
    前記ダメージ領域を形成することでは、
    前記ウェハをウェハホルダー(32)に保持すると共に、開口部(33a)が設けられたメタルマスク(33)を前記ウェハと対向配置することと、
    制御部(36)にて前記メタルマスクの位置調整を行うことで前記ウェハに対して前記メタルマスクのアライメントを取り、かつ、前記アライメントを取ったときの前記メタルマスクの調整位置に関する情報を前記制御部に記憶することと、
    前記メタルマスクと前記ウェハとの間に、前記イオン照射の深さの調整を行うアブソーバ(34)を配置すると共に、前記制御部にて、記憶している前記調整位置に前記メタルマスクの位置合わせを行うことと、
    前記位置合わせの後に、前記メタルマスクと前記ウェハとの間に前記アブソーバを挟み込んだ状態で前記メタルマスクおよび前記アブソーバを通じて前記イオン照射を行うことと、を行う半導体装置の製造方法。
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