JP6565781B2 - エレベーターの戸開閉診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、エレベーターの戸開閉診断システムに関する。
従来、通常運転時よりも低いトルクでエレベーターのドアを開閉させるのに要する時間を基準値と比較することで戸開閉異常を検出し得る技術が知られている。このような技術として、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開平8−85689号公報
上記のような技術では、戸開閉異常が発生していない状態において、戸開閉異常の兆候を検出することができない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされた。その目的は、戸開閉異常の兆候を検出できるエレベーターの戸開閉診断システムを提供することである。
本発明に係るエレベーターの戸開閉診断システムは、エレベーターのドアの点検時に、通常運転時よりも低い通常診断トルクでドアを開閉させるのに要する時間を基準値と比較することで戸開閉異常が発生しているか否かを判定する通常診断を行う通常診断部と、通常診断部により戸開閉異常が発生していないと判定された場合に、通常診断トルクよりも低いトルクでドアを開閉させるのに要する時間を基準値と比較する低トルク診断を行う低トルク診断部と、低トルク診断部による低トルク診断の結果を当該低トルク診断におけるトルクと関連付けて記憶する診断結果記憶部と、を備える。
本発明において、低トルク診断部は、通常診断部により戸開閉異常が発生していないと判定された場合に低トルク診断を行う。診断結果記憶部は、低トルク診断部による低トルク診断の結果を当該低トルク診断におけるトルクと関連付けて記憶する。このため、戸開閉異常の兆候を検出することができる。
エレベーターの構造の一例を示す模式図である。 エレベーターのドア装置の正面図である。 実施の形態1におけるエレベーターの戸開閉診断システムの一例を示す構成図である。 実施の形態1における連続して行われる低トルク診断について説明するための図である。 実施の形態1におけるドア制御装置の動作例を示すフローチャートである。 ドア制御装置のハードウェア構成図である。
添付の図面を参照して、本発明を詳細に説明する。各図では、同一又は相当する部分に同一の符号を付している。重複する説明は、適宜簡略化あるいは省略する。
実施の形態1.
図1は、エレベーターの構造の一例を示す模式図である。
図1に示すように、エレベーター1は、昇降路2、巻上機3、ロープ4、かご5及び釣合おもり6を備えている。昇降路2は、例えば、図示しない建物の各階を貫くように形成されている。巻上機3は、例えば、図示しない機械室等に設けられている。ロープ4は、巻上機3に巻き掛けられている。かご5及び釣合おもり6は、ロープ4によって昇降路2内に吊り下げられている。かご5及び釣合おもり6は、巻上機3が駆動することにより昇降する。
図1に示すように、エレベーター1は、かごドア7、乗場ドア8及びドア制御装置9を備えている。かごドア7は、図1に図示しないかご側のドア装置に取り付けられている。乗場ドア8は、図1に図示しない乗場側のドア装置に取り付けられている。ドア制御装置9は、例えば、かご5の上部に設けられている。以下、かごドア7及び乗場ドア8を併せて単に「ドア」とも呼ぶ。
図2は、エレベーターのドア装置の正面図である。図2は、一例として、かご5に設けられたドア装置を乗場側から見た状態を示している。図2は、一例として、両開きのドア装置を示している。
図2に示すように、ドア装置は、モータ10、伝達用ベルト11、伝達用プーリ12、開閉用プーリ13、開閉用ベルト14、ドアレール15、ドアハンガー16、ハンガーローラ17及び連結具18を備えている。
モータ10は、ドア制御装置9と電気的に接続されている。伝達用ベルト11は、モータ10の回転軸及び伝達用プーリ12に巻き掛けられている。開閉用プーリ13は、複数設けられている。開閉用プーリ13の1つは、伝達用プーリ12と同じ回転軸に固定されている。開閉用ベルト14は、全ての開閉用プーリ13に巻き掛けられている。
ドアレール15は、かご5を正面から見た場合の左右方向に沿って設けられている。ドアハンガー16の下部には、かごドア7が固定されている。ドアハンガー16の上部には、ハンガーローラ17が設けられている。ハンガーローラ17は、ドアレール15に支持されている。つまり、かごドア7は、ドアハンガー16及びハンガーローラ17を介してドアレール15に支持されている。ハンガーローラ17は、ドアハンガー16に対して回転可能に設けられている。ハンガーローラ17は、ドアレール15上を左右に移動可能である。
ドアハンガー16は、連結具18によって開閉用ベルト14と連結されている。モータ10が駆動すると、伝達用ベルト11、伝達用プーリ12、開閉用プーリ13、開閉用ベルト14及び連結具18を介して、ドアハンガー16にトルクが伝達される。このトルクにより、ドアハンガー16に固定されたかごドア7が開閉される。乗場ドア8は、かごドア7の開閉に連動して開閉される。
図3は、実施の形態1におけるエレベーターの戸開閉診断システムの一例を示す構成図である。
図3に示すように、戸開閉診断システムは、ドア制御装置9、エレベーター制御装置19、遠隔監視装置20及び情報センター21を備えている。ドア制御装置9は、通常診断部22、報知部23、低トルク診断部24、診断有無判定部25及び診断結果記憶部26を有している。エレベーター制御装置19及び遠隔監視装置20は、例えば、エレベーター1が設置された建物に設けられている。情報センター21は、例えば、エレベーター1が設置された建物とは別の建物に設けられている。情報センター21は、例えば、エレベーター1の管理会社に設けられたサーバー等である。
エレベーター制御装置19は、巻上機3、ドア制御装置9及び遠隔監視装置20と電気的に接続されている。遠隔監視装置20は、情報センター21と通信する機能を有している。遠隔監視装置20と情報センター21との間の通信は、有線通信であっても無線通信であってもよい。
エレベーター制御装置19は、例えば、巻上機3を駆動させることで、かご5の移動を制御する。遠隔監視装置20は、例えば、ドア制御装置9及びエレベーター制御装置19から取得した情報を情報センター21に送信する。情報センター21は、例えば、遠隔監視装置20から受信した情報を記憶する。
ドア制御装置9は、モータ10の動作を制御することで、ドアの開閉を制御する。ドア制御装置9は、例えば、モータ10が発生させるトルクを変化させることで、ドアの開閉速度を変化させる。
通常診断部22は、エレベーター1のドアの点検時に「通常診断」を行う。通常診断とは、エレベーター1の通常運転時よりも低いトルクでドアを開閉させるのに要する時間を予め設定された基準値と比較することで、戸開閉異常が発生しているか否かを判定することである。通常診断は、例えば、エレベーター1のかご5が停止可能な階の全てで行われる。以下、通常診断におけるトルクを「通常診断トルク」とも呼ぶ。通常診断トルクは、例えば、エレベーター1の型式ごと又はエレベーター1の設置された建物ごと等に予め設定されている。
通常診断部22は、例えば、通常診断トルクでドアを開閉させるのに要する時間が基準値より小さい場合又は基準値以下である場合に、戸開閉異常が発生していないと判定する。通常診断部22は、例えば、通常診断トルクでドアを開閉させるのに要する時間が基準値以上である場合又は基準値より大きい場合に、戸開閉異常が発生していると判定する。
報知部23は、通常診断部22により戸開閉異常が発生していると判定された場合に、異常通報を行う。異常通報とは、遠隔監視装置20を介して、戸開閉異常が発生していることを示す情報を情報センター21に送信することである。
低トルク診断部24は、エレベーター1のドアの点検時に「低トルク診断」を行う機能を有する。低トルク診断とは、通常診断部22により戸開閉異常が発生していないと判定された場合に、通常診断トルクよりも低いトルクでドアを開閉させるのに要する時間を基準値と比較することである。低トルク診断は、例えば、エレベーター1のかご5が停止可能な階のうち、戸開閉異常が発生していない階の全てで行われる。つまり、低トルク診断は、例えば、乗場ドア8ごとに行われる。なお、通常診断部22により戸開閉異常が発生していると判定された場合、低トルク診断は実施されない。
低トルク診断における基準値は、通常診断における基準値と同一である。つまり、低トルク診断により、戸開閉異常が発生していない状態において、通常診断トルクよりも小さいトルクでドアを正常に開閉できるか否かが判定される。低トルク診断部24は、通常診断トルクより小さいトルクでドアを開閉させるのに要する時間が基準値より小さい場合又は基準値以下である場合に、診断結果が良好であると判定する。低トルク診断部24は、通常診断トルクより小さいトルクでドアを開閉させるのに要する時間が基準値以上である場合又は基準値より大きい場合に、診断結果が良好でないと判定する。
低トルク診断部24は、低トルク診断1回ごとにトルクを変化させながら、複数回の低トルク診断を連続して行う機能を有する。低トルク診断が連続して行われる回数の上限は、例えば、予め設定されている。以下、連続する複数回の低トルク診断のうち最後の低トルク診断におけるトルクを「最終トルク」とも呼ぶ。
診断有無判定部25は、複数回の低トルク診断が連続して行われる場合、例えば、低トルク診断が1回終了するごとに次の低トルク診断があるか否かを判定する。
診断結果記憶部26は、低トルク診断部24による低トルク診断の結果を記憶する。診断結果記憶部26は、例えば、乗場ドア8ごとに低トルク診断の結果を記憶する。診断結果記憶部26は、複数回の低トルク診断が連続して行われた場合、少なくとも最後の低トルク診断の結果を記憶する。診断結果記憶部26は、低トルク診断の結果に対して、例えば、当該低トルク診断におけるトルク及び当該低トルク診断の実施日等を関連付けて記憶する。診断結果記憶部26に記憶された情報は、例えば、遠隔監視装置20を介して情報センター21に送信される。
以下、戸開閉異常が発生していないこと及び低トルク診断の結果が良好であることを「診断結果がOK」のように表現することがある。また、戸開閉異常が発生していること及び低トルク診断の結果が良好でないことを「診断結果がNG」のように表現することがある。
図4は、実施の形態1における連続して行われる低トルク診断について説明するための図である。
図4において、横軸は時間を表し、縦軸はトルクを表す。図中の横線の縦軸方向における位置は、通常診断又は低トルク診断におけるトルクを示している。図4では、通常診断トルクの値がxで表されている。図4は、一例として、連続して低トルク診断が行われる上限回数が5回である場合を示している。この場合、1回のドアの点検につき、原則として、診断結果がOKである通常診断に続いて第1低トルク診断から第5低トルク診断までが順番に行われる。
図4における矢印は、トルクの変化を示している。診断結果がOKである通常診断又は低トルク診断の次の低トルク診断は、下向きの矢印に従って変化したトルクで実施される。診断結果がNGである低トルク診断の次の低トルク診断は、上向きの矢印に従って変化したトルクで実施される。つまり、低トルク診断におけるトルクは、当該低トルク診断の1つ前に実施された低トルク診断の結果に応じて、上昇又は低下する。
図4に示すように、第2低トルク診断としては、第2低トルク診断a及び第2低トルク診断bのいずれか一方が実施される。第3低トルク診断としては、第3低トルク診断aから第3低トルク診断dのいずれか1つが実施される。第4低トルク診断としては、第4低トルク診断aから第4低トルク診断hのいずれか1つが実施される。第5低トルク診断としては、第5低トルク診断aから第5低トルク診断pのいずれか1つが実施される。
図4における矢印の長さは、トルク変化量に相当する。図4に示すように、第1低トルク診断におけるトルクは、通常診断トルクxの2分の1である。つまり、通常診断と第1低トルク診断との間でのトルク変化量は、xの2分の1である。
図4に示すように、第1低トルク診断と第2低トルク診断との間でのトルク変化量は、xの4分の1である。つまり、第1低トルク診断と第2低トルク診断との間でのトルク変化量は、通常診断と第1低トルク診断との間でのトルク変化量の2分の1である。
図4に示すように、第2低トルク診断と第3低トルク診断との間でのトルク変化量は、xの8分の1である。第3低トルク診断と第4低トルク診断との間でのトルク変化量は、xの16分の1である。第4低トルク診断と第5低トルク診断との間でのトルク変化量は、xの32分の1である。つまり、任意の3回連続する低トルク診断のうち2番目の低トルク診断と3番目の低トルク診断との間でのトルク変化量は、1番目の低トルク診断と2番目の低トルク診断との間でのトルク変化量の2分の1である。
診断結果記憶部26は、第1低トルク診断から第5低トルク診断のうち、少なくとも第5低トルク診断の結果を記憶する。診断結果記憶部26は、第5低トルク診断の結果に対して、例えば、第5低トルク診断におけるトルク及び第5低トルク診断の実施日等を関連付けて記憶する。図4に示す例では、第5低トルク診断におけるトルクが最終トルクである。図4に示す例では、最終トルクが低いことは、ドアの開閉が円滑であることを意味する。
低トルク診断部24は、診断結果記憶部26に記憶されている前回の点検時の最終トルクに基づいて、連続する低トルク診断の一部を省略してもよい。低トルク診断部24は、例えば、上限回数の低トルク診断部のうち、当該上限回数より少ない回数の低トルク診断を省略してもよい。以下、低トルク診断の省略について具体例を説明する。
例えば、前回の点検時の最終トルクが第5低トルク診断iにおけるトルクであった場合、今回の点検時の最終トルクは、第5低トルク診断aにおけるトルクから第5低トルク診断hにおけるトルクのいずれかであると推定される。つまり、第1低トルク診断の結果がNGとなる可能性が高いと推定される。この場合、低トルク診断部24は、第1低トルク診断を省略して、通常診断の次に第2低トルク診断aを実施してもよい。
例えば、前回の点検時の最終トルクが第5低トルク診断eにおけるトルクであった場合、今回の点検時の最終トルクは、第5低トルク診断aにおけるトルクから第5低トルク診断dにおけるトルクのいずれかであると推定される。つまり、第1低トルク診断の結果がNGとなり、第2低トルク診断aの結果もNGとなる可能性が高いと推定される。この場合、低トルク診断部24は、第1低トルク診断及び第2低トルク診断を省略して、通常診断の次に第3低トルク診断aを実施してもよい。
例えば、前回の点検時の最終トルクが第5低トルク診断nにおけるトルクであった場合、今回の点検時の最終トルクは、第5低トルク診断aにおけるトルクから第5低トルク診断mにおけるトルクのいずれかであると推定される。第5低トルク診断aにおけるトルクから第5低トルク診断mにおけるトルクまでの全てを最終トルクの可能性として残そうとすれば、第1低トルク診断を省略することはできない。この場合、例えば、点検の実施間隔又はエレベーター1の型式等に基づいて今回の最終トルクとなり得る範囲を絞り込めるのであれば、第1低トルク診断を省略してもよい。また、この場合、例えば、前回の点検時の最終トルクに応じて今回の点検時に通常診断の次に実施すべき低トルク診断が予め設定されていれば、第1低トルク診断を省略してもよい。
このように、低トルク診断部24は、連続する低トルク診断の一部を省略することも可能である。ただし、例えば、前回の点検から現在までの間にドアの保守作業が実施されている場合、低トルク診断部24は、低トルク診断の一部を省略しない。ドアの保守作業が実施されたか否かは、例えば、ドア制御装置9、エレベーター制御装置19、遠隔監視装置20又は情報センター21等に記憶されているログに基づいて判定されればよい。
図5は、実施の形態1におけるドア制御装置の動作例を示すフローチャートである。
通常診断部22は、通常診断を行い(ステップS101)、通常診断の診断結果がOKであるか否かを判定する(ステップS102)。ステップS102で診断結果がNGであると判定された場合、報知部23は、異常通報を行う(ステップS103)。ステップS103の処理が行われた場合、低トルク診断部24は、低トルク診断を行わない。
ステップS102で診断結果がOKであると判定された場合、低トルク診断部24は、トルクを下げて低トルク診断を行う(ステップS104)。ステップS104に続いて、低トルク診断部24は、診断結果がOKであるか否かを判定する(ステップS105)。ステップS105で診断結果がOKであると判定された場合、診断有無判定部25は、次の低トルク診断があるか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106で次の低トルク診断があると判定された場合、低トルク診断部24は、ステップS104の処理を行う。
ステップS105で診断結果がNGであると判定された場合、診断有無判定部25は、次の低トルク診断があるか否かを判定する(ステップS107)。ステップS107で次の低トルク診断があると判定された場合、低トルク診断部24は、トルクを上げて低トルク診断を行う(ステップS108)。ステップS108に続いて、低トルク診断部24は、診断結果がOKであるか否かを判定する(ステップS109)。ステップS109で診断結果がOKであると判定された場合、診断有無判定部25は、ステップS106の処理を行う。ステップS109で診断結果がNGであると判定された場合、診断有無判定部25は、ステップS107の処理を行う。
ステップS106又はステップS107で次の低トルク診断がないと判定された場合、診断結果記憶部26は、最終トルク及び最後の低トルク診断の結果を記憶する(ステップS110)。ステップS110の処理が行われると、1回のドアの点検における低トルク診断が終了する。
実施の形態1において、低トルク診断部24は、通常診断部22により戸開閉異常が発生していないと判定された場合に、低トルク診断を行う。診断結果記憶部26は、低トルク診断の結果を当該低トルク診断におけるトルクと関連付けて記憶する。このため、実施の形態1によれば、戸開閉異常が発生していない状態において、ドアを円滑に開閉するために現在どの程度のトルクが必要とされるかを検出することができる。また、ドアの点検のたびに低トルク診断の結果及び当該低トルク診断におけるトルクが記憶されるため、ドアの状態の経時的変化を検出することができる。このため、例えば、ドアごと、エレベーターごと又は建物ごと等に、戸開閉異常の発生傾向を導き出せる。その結果、エレベーターの戸開閉異常の兆候を検出することができる。これにより、例えば、保守作業の実施時期を適切に設定し、戸開閉異常の発生を未然に防ぐことができる。
実施の形態1において、低トルク診断部24は、低トルク診断1回ごとにトルクを変化させながら、複数回の低トルク診断を連続して行う。診断結果記憶部26は、最後の低トルク診断の結果を当該最後の低トルク診断におけるトルクである最終トルクと関連付けて記憶する。このため、実施の形態1によれば、ドアを円滑に開閉するために現在必要とされるトルクを高い精度で検出することができる。その結果、エレベーターの戸開閉異常の兆候をより高い精度で検出することができる。
実施の形態1において、低トルク診断部24は、通常診断及び良好な結果が得られた低トルク診断の次に行われる低トルク診断におけるトルクを低下させ、良好でない結果が得られた低トルク診断の次に行われる低トルク診断におけるトルクを上昇させる。このため、実施の形態1によれば、ドアを円滑に開閉するために現在必要とされるトルクを高い精度で検出することができる。その結果、エレベーターの戸開閉異常の兆候をより高い精度で検出することができる。
実施の形態1において、低トルク診断部24は、上限回数の低トルク診断を連続して行う際に、通常診断トルクの2分の1のトルクで通常診断の次に行われる最初の低トルク診断を行う。低トルク診断部24は、通常診断と当該最初の低トルク診断との間でのトルク変化量の2分の1を当該最初の低トルク診断におけるトルクから変化させたトルクで次に行われる低トルク診断を行う。低トルク診断部24は、3回連続して行われる低トルク診断のうち1番目の低トルク診断と2番目の低トルク診断との間でのトルク変化量の2分の1を当該2番目の低トルク診断におけるトルクから変化させたトルクで3番目の低トルク診断を行う。つまり、低トルク診断部24は、通常診断トルクの2分の1を初期値として、低トルク診断1回ごとにトルク変化量を2分の1にする。このため、実施の形態1によれば、単純且つ汎用的な手法で、ドアを円滑に開閉するために現在必要とされるトルクを高い精度で検出することができる。その結果、型式及び設置場所等に関係なく、様々なエレベーターの戸開閉異常の兆候をより高い精度で検出することができる。
実施の形態1において、低トルク診断部24は、診断結果記憶部26に記憶されている前回の点検時の最終トルクに基づいて、上限回数の低トルク診断のうち上限回数より少ない回数の低トルク診断を省略することも可能である。その結果、より効率的にエレベーターの戸開閉異常の兆候を検出することができる。
実施の形態1において、連続する低トルク診断の一部を省略する際に、前回の点検時の最終トルクの値を今回の点検時の低トルク診断におけるトルクの代わりに使用してもよい。ただし、トルクが負の値になることを防ぐため、トルク変化量の絶対値が前回の点検時の最終トルクの値よりも大きくなるように省略することはできない。前回の点検時の最終トルクの値を使用して低トルク診断を省略した場合、今回の点検時の最終トルクの値及び診断結果は、上述した省略の方法を用いた場合とは表現上異なったものになり得る。しかしながら、最終トルクの値及び診断結果が示す「ドアを円滑に開閉するために現在どの程度のトルクが必要とされるか」という内容は、上述した省略の方法を用いた場合と実質的に同じである。
実施の形態1において、診断結果記憶部26は、エレベーター制御装置19、遠隔監視装置20又は情報センター21に設けられていてもよい。この場合、最終トルク及び診断結果等の情報は、ドア制御装置9自体には保存されることなく他の装置に送信されてもよい。
図6は、ドア制御装置のハードウェア構成図である。
ドア制御装置9における通常診断部22、報知部23、低トルク診断部24、診断有無判定部25及び診断結果記憶部26の各機能は、処理回路により実現される。処理回路は、専用ハードウェア50であってもよい。処理回路は、プロセッサ51及びメモリ52を備えていてもよい。処理回路は、一部が専用ハードウェア50として形成され、更にプロセッサ51及びメモリ52を備えていてもよい。図6は、処理回路が、その一部が専用ハードウェア50として形成され、プロセッサ51及びメモリ52を備えている場合の例を示している。
処理回路の少なくとも一部が、少なくとも1つの専用ハードウェア50である場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらを組み合わせたものが該当する。
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ51及び少なくとも1つのメモリ52を備える場合、通常診断部22、報知部23、低トルク診断部24、診断有無判定部25及び診断結果記憶部26の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ52に格納される。プロセッサ51は、メモリ52に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。プロセッサ51は、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。メモリ52は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM、EEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、ドア制御装置9の各機能を実現することができる。なお、エレベーター制御装置19、遠隔監視装置20及び情報センター21の各機能も、図6に示す処理回路と同様の処理回路により実現される。
1 エレベーター
2 昇降路
3 巻上機
4 ロープ
5 かご
6 釣合おもり
7 かごドア
8 乗場ドア
9 ドア制御装置
10 モータ
11 伝達用ベルト
12 伝達用プーリ
13 開閉用プーリ
14 開閉用ベルト
15 ドアレール
16 ドアハンガー
17 ハンガーローラ
18 連結具
19 エレベーター制御装置
20 遠隔監視装置
21 情報センター
22 通常診断部
23 報知部
24 低トルク診断部
25 診断有無判定部
26 診断結果記憶部
50 専用ハードウェア
51 プロセッサ
52 メモリ

Claims (5)

  1. エレベーターのドアの点検時に、通常運転時よりも低い通常診断トルクでドアを開閉させるのに要する時間を基準値と比較することで戸開閉異常が発生しているか否かを判定する通常診断を行う通常診断部と、
    前記通常診断部により戸開閉異常が発生していないと判定された場合に、前記通常診断トルクよりも低いトルクでドアを開閉させるのに要する時間を前記基準値と比較する低トルク診断を行う低トルク診断部と、
    前記低トルク診断部による低トルク診断の結果を当該低トルク診断におけるトルクと関連付けて記憶する診断結果記憶部と、
    を備えたエレベーターの戸開閉診断システム。
  2. 前記低トルク診断部は、低トルク診断1回ごとにトルクを変化させながら、予め設定された上限回数以下の回数の低トルク診断を連続して行い、
    前記診断結果記憶部は、連続して行われる低トルク診断のうち最後の低トルク診断の結果を当該最後の低トルク診断におけるトルクである最終トルクと関連付けて記憶する請求項1に記載のエレベーターの戸開閉診断システム。
  3. 前記低トルク診断部は、前記通常診断及び良好な結果が得られた低トルク診断の次に行われる低トルク診断におけるトルクを低下させ、良好でない結果が得られた低トルク診断の次に行われる低トルク診断におけるトルクを上昇させる請求項2に記載のエレベーターの戸開閉診断システム。
  4. 前記低トルク診断部は、前記上限回数の低トルク診断を連続して行う際に、前記通常診断トルクの2分の1のトルクで前記通常診断の次に行われる最初の低トルク診断を行い、前記通常診断と当該最初の低トルク診断との間でのトルク変化量の2分の1を当該最初の低トルク診断におけるトルクから変化させたトルクで当該最初の低トルク診断の次に行われる低トルク診断を行い、3回連続して行われる低トルク診断のうち1番目の低トルク診断と2番目の低トルク診断との間でのトルク変化量の2分の1を当該2番目の低トルク診断におけるトルクから変化させたトルクで3番目の低トルク診断を行う請求項2又は3に記載のエレベーターの戸開閉診断システム。
  5. 前記低トルク診断部は、前記診断結果記憶部に記憶されている前回の点検時の最終トルクに基づいて、前記上限回数の低トルク診断のうち前記上限回数より少ない回数の低トルク診断を省略する請求項2から4のいずれか1項に記載のエレベーターの戸開閉診断システム。
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