JP6565756B2 - 回転電機駆動システム - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両や電気自動車等の車両に搭載されて電動機や発電機として用いられる回転電機駆動システムに関する。
従来、電気自動車等で用いられる電動機(モータ)は、低速から高速まで広い範囲で高トルク及び高効率特性を発揮することが望まれる。このような用途に対して、例えば特許文献1には、ステータとロータからなり圧縮機を駆動するモータを制御する圧縮機駆動制御装置において、最高速の確保と、定格能力での高効率を両立させるようにしたものが開示されている。
上記の圧縮機駆動制御装置では、ステータに巻かれたステータ巻線と、ステータ巻線に電源を供給する電圧印加端子とを備え、各相のステータ巻線の異なる巻き数の箇所と電圧印加端子とが接続され、圧縮機の駆動条件に応じて、電圧を印加する電圧印加端子を切り替えて、通電されるステータ巻線の巻き数を変えるようにしている。即ち、圧縮機を高速のトルクを確保するように運転する時には、ステータ巻線の巻き数の少ない箇所に接続した電圧印加端子に電圧を印加するように切り替えられ、また、圧縮機を定格能力で運転する時には、巻き数の多い箇所に接続した電圧印加端子に電圧を印加するように切り替えられる。
特許第4595372号公報
ところで、上記のモータは、車両の限られたスペースに搭載されるため、小型高性能化が要望されており、最大出力の上昇が望まれる。一方、導電材料と磁性材料からなるモータは、銅損や鉄損等による発熱が不可避的に発生する。これら銅損や鉄損等による発熱は、出力トルク等のモータ性能に大きな影響を及ぼすため、適切な対策が必要となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ステータ巻線の冷却性の向上を図ることにより、高速運転時の最大出力を向上させ得るようにした回転電機駆動システムを提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、
ロータ(20)と径方向に対向して配置されて周方向に配列された複数のスロット(34)を有するステータコア(31)、及び、前記スロットに収容されて前記ステータコアに巻装されているステータ巻線(35)を備えた回転電機(1)と、前記ステータ巻線に電流を供給して前記回転電機を駆動する駆動装置(40)と、前記ステータ巻線の結線を高速運転用の結線と低速運転用の結線とに切り替える切り替え部(45,46)と、を備えた回転電機駆動システムにおいて、
前記ステータ巻線は、一端が前記駆動装置に接続された第1巻線(36)と、一端が前記第1巻線の他端に接続された第2巻線(37)と、を有する相巻線を複数相有し、
前記第1巻線と前記第2巻線とは、前記スロット内に交互に配置されており、
前記切り替え部は、高速運転時に各相の前記第1巻線をスター結線して前記第1巻線の他端に高速用中性点を形成する第1切り替え部(45)と、低速運転時に各相の前記相巻線をスター結線して前記第2巻線の他端に低速用中性点を形成する第2切り替え部(46)と、を有し、
前記第1切り替え部と前記第2切り替え部とは、互いに反転動作され、
前記駆動装置は、高速運転時には前記第1巻線に通電すると共に、低速運転時には前記第1巻線及び前記第2巻線の双方に通電する
この構成によれば、ステータ巻線は、高速運転時に通電される第1巻線と、高速運転時に通電されない第2巻線とを有し、第1巻線と第2巻線がスロット内に交互に配置されている。そのため、高速運転時において、通電により第1巻線に発生した熱は、隣接する非通電の第2巻線やステータコアに伝達されるので、第1巻線は、熱引きが良く冷め易くなる。これにより、第1巻線が効率良く冷却されるため、ステータ巻線の冷却性が向上し、高速運転時の最大出力を向上させることができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載された各部材や部位の後の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的な部材や部位との対応関係を示すものであり、特許請求の範囲に記載された各請求項の構成に何ら影響を及ぼすものではない。
実施形態1に係る回転電機の軸方向に沿う模式断面図である。 実施形態1においてステータコアのスロットに導体セグメントを挿入する状態を示す説明図である。 実施形態1において用いられる導体セグメントの断面図である。 実施形態1に係る回転電機駆動システムの回路図である。 図4に示す回転電機駆動システムにおいて低速運転に切り替えられた時の状態を示す回路図である。 図4に示す回転電機駆動システムにおいて高速運転に切り替えられた時の状態を示す回路図である。 実施形態1において隣接する2つの同相スロットに収容された同相巻線の第1巻線及び第2巻線の配置状態を示す説明図である。 比較例1において隣接する2つの同相スロットに収容された同相巻線の第1巻線及び第2巻線の配置状態を示す説明図である。 実施形態1及び比較例1の高速運転時間と温度上昇の関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。 変形例1において隣接する2つの同相スロットに収容された同相巻線の第1巻線及び第2巻線の配置状態を示す説明図である。 変形例2に係るステータにおいて隣接する2つの同相スロットに収容された同相巻線の配置状態を示す説明図である。 実施形態2に係るステータにおいて隣接する2つの同相スロットに収容された同相巻線の配置状態を示す説明図である。 実施形態3に係るステータ巻線の巻装状態を示す説明図である。 実施形態4に係る回転電機駆動システムの回路図である。 図14に示す回転電機駆動システムにおいて低速運転に切り替えられた時の状態を示す回路図である。 図14に示す回転電機駆動システムにおいて高速運転に切り替えられた時の状態を示す回路図である。
以下、本発明に係る回転電機駆動システムの実施形態について図面を参照して具体的に説明する。
〔実施形態1〕
実施形態1に係る回転電機駆動システムは、回転電機としての車両用電動機に本発明を適用したものであり、図1に示すように、ステータ巻線35を有する電動機(モータ)1と、ステータ巻線35に電流を供給して電動機1を駆動する駆動装置としてのインバータ40と、電源Bと、電動機1のステータ巻線35の結線状態を切り替える切り替え部45,46と、を備えている。そして、電動機1は、ハウジング10と、ハウジング10に回転可能に支持された回転軸13と、周方向に配列された複数の磁極を有するロータ20と、ステータコア31及びステータ巻線35を有するステータ30と、を備えている。
ハウジング10は、有底筒状の一対のハウジング半部材10a,10bにより、両端が閉口した概ね円筒状に形成されている。一対のハウジング半部材10a,10bは、開口部同士が対向する状態でボルト11により締結されて一体化されている。回転軸13は、ハウジング10の軸方向両側の壁部に、一対の軸受け12,12を介して回転可能に支持されている。ロータ20は、回転軸13の軸方向中央部外周に、回転軸13と一体回転可能に設けられている。このロータ20の外周部には、周方向に所定距離を隔てて極性が交互に異なるように配置された図示しない永久磁石により複数の磁極が設けられている。
ステータ30は、ロータ20の外周側に径方向に対向して配置された円環状のステータコア31と、ステータコア31に巻装された複数相(U相、V相、W相)のステータ巻線35とを備えている。このステータ30は、ステータコア31の内周面がロータ20の外周面と所定のエアギャップを介して径方向に対向するようにして、ハウジング10の内周に固定されている。この場合、ステータコア31が、一対のハウジング半部材10a,10bによって軸方向に挟持固定されている(図1参照)。
ステータコア31は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されて円環状に形成されている。このステータコア31は、外周側に位置する円環状のバックコア部32と、バックコア部32から径方向内方へ突出し周方向に所定距離を隔てて配列された複数のティース33とを有する。隣り合うティース33の周方向に対向する側面同士の間には、ステータコア31の内周面に開口し径方向に延びるスロット34が形成されている。
スロット34は、ロータ20の磁極数に対し、ステータ巻線35の一相あたり2個の割合で形成されている。この場合、周方向に連続して2個ずつ繰り返し同相のスロットが配置されており、各相スロットは、それぞれ6スロットピッチで配置されている。
スロット34に収容されてステータコア31に巻装されたステータ巻線35は、U字形状に形成されて開放端部同士が接合された複数の導体セグメント50(図2参照)により構成されている。この導体セグメント50は、図3に示すように、例えば銅やアルミ等の導電性材料よりなる矩形断面の導体56と、内層57a及び外層57bからなり導体56の外周面を覆う2層構造の絶縁皮膜57とからなる平角線をU字形状に折り曲げて形成されている。なお、絶縁皮膜57は、実施形態1では複数層構造のものが採用されているが、単層構造のものであってもよい。
U字形状に形成された導体セグメント50は、図2に示すように、互いに平行な一対の直線部51、51と、一対の直線部51、51の一端を互いに連結するターン部52とからなる。ターン部52の中央部には、ステータコア31の軸方向端面31aに沿って平行に延びる頭頂部53が設けられており、頭頂部53の両側には、ステータコア31の軸方向端面31aに対して所定の角度で傾斜した傾斜部54が設けられている。なお、符号39は、ステータコア31とステータ巻線35との間を電気絶縁するインシュレータである。
図2には、同一相の隣接する2個のスロット34A、34Bに挿入配置される2個で一組の導体セグメント50A、50Bが示されている。この場合、2個の導体セグメント50A、50Bは、それらの一対の直線部51、51が、同一のスロット34ではなく、隣接した2個のスロット34A、34Bに別々に軸方向一端側から挿入される。即ち、図2の右側にある2個の導体セグメント50A、50Bにおいて、一方の導体セグメント50Aは、一方の直線部51が一つのスロット34Aの最外層(第8層)に挿入され、他方の直線部51がステータコア31の反時計回り方向に向けて1磁極ピッチ(NS磁極ピッチ)離れた他の図示しないスロットの第7層に挿入される。
そして、他方の導体セグメント50Bは、一方の直線部51がスロット34Aと隣接したスロット34Bの最外層(第8層)に挿入され、他方の直線部51がステータコア31の反時計回り方向に向けて1磁極ピッチ(NS磁極ピッチ)離れた他の図示しないスロットの第7層に挿入される。即ち、2個の導体セグメント50A、50Bは、周方向に1スロットピッチずれた状態に配置される。このようにして、全スロット34に対して、2個で一組の導体セグメント50A、50Bが2層ずつ順番に挿入配置されることにより、4以上の偶数本の導体セグメント50の直線部51が挿入配置される。実施形態1の場合には、各スロット34内に、直線部51が径方向1列に8本ずつ収容されている(図7参照)。
スロット34から軸方向他端側へ延出した一対の直線部51、51の開放端部は、ステータコア31の軸方向端面31aに対して所定の角度をもって斜めに斜行するように互いに周方向反対側へ捻られて、概ね半磁極ピッチ分の長さの図示しない斜行部が形成されている。そして、ステータコア31の軸方向他端側において、導体セグメント50の所定の斜行部の端末部同士が溶接等で接合されることにより、所定のパターンで電気的に接続される。即ち、所定の導体セグメント50同士が接続されることにより、ステータコア31の周方向に沿って波巻きで渦巻き状に巻回された3相(U相、V相、W相)の相巻線を有するステータ巻線35が形成される。
なお、ステータ巻線35の各相について、基本となるU字形状の導体セグメント50により、ステータコア31の周りを8周する巻線(コイル)が形成される。そして、ステータ巻線35の各相について、出力用引き出し線及び中性点用引き出し線を一体に有するセグメント、並びに1周目と2周目、・・・、7周目と8周目をそれぞれ接続するターン部を有するセグメントは、基本となる導体セグメント50とは異なる異形セグメントで構成される。これら異形セグメントを用いて、ステータ巻線35の各相巻線が所定の状態に結線される。
ステータ巻線35を構成する3相(U相、V相、W相)の相巻線は、図4に示すように、電動機1の高速運転時に通電される第1巻線36と、高速運転時に通電されない第2巻線37とを有し、それぞれの第1巻線36と第2巻線37とが直列に接続されている。そして、各相巻線のそれぞれの第1巻線36の一端は、インバータ40の各出力端子U1,V1,W1に接続され、それぞれの第1巻線36の他端は、切り替え部45を介してスター結線されて高速用中性点を形成している。また、それぞれの第2巻線37の反第1巻線側端部は、切り替え部46を介してスター結線されて低速用中性点を形成している。
インバータ40は、合計3つの上アーム素子41と合計3つの下アーム素子41とをもち、各アーム素子41は、それぞれ絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)41a及び還流ダイオード41bにより構成されている。このインバータ40は、公知のPWM制御インバータと同一の機能を有し、V/F制御やベクトル制御の制御出力信号であるPWM(パルス幅変調)信号により、IGBT41aがオン・オフを繰り返し、三相交流電圧を発生する。このとき、上下アーム素子41のIGBT41aは互いに反転動作をし、同時にオンすることがないように設定されている。なお、インバータ40のIGBT41aのオン・オフ動作は、ロータ20の回転位置を検出する図示しない位置センサの情報に基づいて、図示しないECU(電子制御装置)により制御される。
切り替え部45,46は、図示しないコントローラによってオン・オフ制御される切り替えスイッチにより構成されており、それぞれの切り替えスイッチは、互いに反転動作をし、同時にオンすることがないように設定されている。この場合、図5に示すように、切り替え部45がオフにされ、切り替え部46がオンにされた時には、各相巻線の第1巻線36と第2巻線37が直列接続された状態でスター結線されて、ステータ巻線35の結線が低速運転用の結線に切り替えられる。よって、低速運転時には、第1巻線36と第2巻線37の両方に通電される。
また、図6に示すように、切り替え部45がオンにされ、切り替え部46がオフにされた時には、各相巻線の第1巻線36だけがスター結線された状態となって、ステータ巻線35の結線が高速運転用の結線に切り替えられる。よって、高速運転時には、第1巻線36だけに通電され、第2巻線37には通電されない。なお、実施形態1では、切り替え部45,46の切り替えスイッチとして電気リレーを用いているが、これに代えて、半導体スイッチを用いてもよい。
実施形態1の場合、ステータコア31の各スロット34内には、ステータ巻線35を構成する導体線が径方向1列に8本ずつ収容されているが、高速運転時に通電される第1巻線36と、高速運転時に通電されない第2巻線37が、各スロット34内において交互に配置されている。具体的には、図7に示すように、隣接する同相スロットのうちの一方のスロット34Aには、ステータコア31のロータ対向面側(内周面側)から第1巻線36と第2巻線37が1本ずつ交互に配置されている。また、隣接する同相スロットのうちの他方のスロット34Bには、ステータコア31のロータ対向面側(内周面側)から第2巻線37と第1巻線36が1本ずつ交互に配置されている。
この場合、各スロット34内において、第1巻線36の径方向両側のうち少なくとも一方側に第2巻線37が配置されている。また、各スロット34内において、2本の第1巻線36の間に第2巻線37が1本ずつ(1本以上)配置されている。これにより、高速運転時において、通電により第1巻線36に発生した熱が、隣接する非通電の第2巻線37やステータコア31に伝達されることにより、第1巻線36の冷却性の向上が図られている。
以上のように構成された実施形態1の回転電機駆動システムによれば、ステータ巻線35は、高速運転時に通電される第1巻線36と、高速運転時に通電されない第2巻線37とを有し、第1巻線36と第2巻線37がスロット34内に交互に配置されている。そのため、高速運転時において、通電により第1巻線36に発生した熱は、隣接する非通電の第2巻線37やステータコア31に伝達されるので、第1巻線36は、熱引きが良く冷め易くなる。これにより、第1巻線36が効率良く冷却されるため、ステータ巻線35の冷却性が向上し、高速運転時の最大出力を向上させることができる。
また、実施形態1では、ステータ巻線35を構成する導体線として、矩形断面の平角線が採用されている。この平角線は、スロット34内での配置位置の制御がし易く、且つ隣接する導体線間の接触面が大きいため、ステータ巻線35のより大きな冷却効果を得ることができる。
さらに、実施形態1では、スロット34内において、第1巻線36の径方向両側のうち少なくとも一方側に第2巻線37が配置されていることから、第1巻線36は、熱引きが良く冷め易くなるので、第1巻線36の良好な冷却性を得ることができる。
また、実施形態1では、スロット34内において、2本の第1巻線36の間に第2巻線37が1本以上配置されていることから、第1巻線36は、熱引きが良く冷め易くなるので、第1巻線36の良好な冷却性を得ることができる。
なお、実施形態1のステータ巻線35の冷却性向上効果を確認するため、比較例1と比較するシミュレーションを行った。比較例1として、第1巻線36及び第2巻線37が図8に示す状態に配置されたものを準備した。即ち、比較例1は、各スロット34に径方向1列に8本ずつ収容されたステータ巻線35を構成する導体線のうち、ロータ側(内周側)に4本の第1巻線36が配置され、反ロータ側(外周側)に4本の第2巻線37が配置されている。
これら実施形態1及び比較例1について、電動機1の高速運転時の運転時間と温度上昇の関係を調べたところ、図9に示す結果が得られた。図9から明らかなように、実施形態1は、比較例1に比べて、温度上昇が緩やかであり、最高温度も低いことが解る。よって、スロット34内での第1巻線36と第2巻線37の配置を、実施形態1のようにすれば、冷却性の向上を図ることができる。
〔変形例1〕
実施形態1では、スロット34内において、第1巻線36と第2巻線37が1本ずつ交互に配置されていたが、図10に示すように、第1巻線36と第2巻線37を2本ずつ交互に配置するようにしてもよい。
〔変形例2〕
実施形態1では、スロット34内において、2本の第1巻線36の間に第2巻線37が1本ずつ配置されていたが、図11に示すように、2本の第1巻線36の間に第2巻線37を2本以上配置するようにしてもよい。
〔実施形態2〕
実施形態2の回転電機駆動システムは、スロット34内のロータ20に最も近い位置には、第2巻線37が配置されている点で、実施形態1のものと異なり、その他の構成は同じである。よって、実施形態1と共通する要素については、同じ符号を付して詳しい説明は省略し、以下、異なる点及び重要な点について図12を参照して説明する。
実施形態2では、各スロット34に径方向1列に8本ずつ配置された導体線のうち、各スロット34のロータ20に最も近い内周側から1層目と2層目に、高速運転時に通電されない第2巻線37が配置されている。そして、3層目から8層目までは、第1巻線36と第2巻線37が1本ずつ交互に配置されている。なお、U相のスロット34Aの場合、3層目には第1巻線36が配置され、U相のスロット34Bの場合、3層目には第2巻線37が配置されている。
以上のように構成された実施形態2の回転電機駆動システムによれば、ステータ巻線35の第1巻線36と第2巻線37がスロット34内に交互に配置されていることから、ステータ巻線35の冷却性が向上し、高速運転時の最大出力を向上させることができる等、実施形態1と同様の作用及び効果を得ることができる。
特に、実施形態2では、スロット34内のロータ20に最も近い位置に、第2巻線37が配置されており、ロータ20の鎖交磁束による渦電流損が発生する位置に、通電されない第2巻線37が配置されている。これにより、高速運転時に発生する大きな渦電流損を低減することができる。
なお、実施形態2では、各スロット34のロータ20に最も近い内周側から1層目と2層目に第2巻線37が配置されているが、ロータ20の鎖交磁束による渦電流損が最も発生し易い1層目だけに第2巻線37を配置するようにしてもよい。
〔実施形態3〕
実施形態3の回転電機駆動システムは、ステータ巻線35を構成する導体線として円形断面の丸線が採用されている点と、ステータ巻線35が集中巻きで巻かれている点で、実施形態1のものと異なる。よって、実施形態1と共通する要素については、同じ符号を付して詳しい説明は省略し、以下、異なる点及び重要な点について図13を参照して説明する。
実施形態3のステータ巻線35は、例えば銅やアルミ等の導電性材料よりなる円形断面の導体と、導体の外周面を覆う絶縁皮膜とからなる丸線で形成されている。このステータ巻線35は、ステータコア31の1つのティース33に対して巻線を集中して巻く集中巻きにて、ステータコア31に巻装されている。
このステータ巻線35は、実施形態1と同様に、高速運転時に通電される第1巻線36(図中、灰色で表示)と、高速運転時に通電されない第2巻線37(図中、白色で表示)とを有する。そして、各スロット34内において、第1巻線36と第2巻線37が交互に配置されている。実施形態3の場合、各スロット34内において、ステータ巻線35を構成する導体線が径方向2列に配置されており、第1巻線36と第2巻線37が径方向に1本ずつ交互に配置されている。
以上のように構成された実施形態3の回転電機駆動システムによれば、ステータ巻線35の第1巻線36と第2巻線37がスロット34内に交互に配置されていることから、ステータ巻線35の冷却性が向上し、高速運転時の最大出力を向上させることができる等、実施形態1と同様の作用及び効果を得ることができる。
但し、実施形態3の場合には、ステータ巻線35を構成する導体線として円形断面の丸線が採用されていることから、実施形態1の平角線に比べて、隣接する導体線間の接触面が小さいため、実施形態1ほど大きな冷却効果を得ることができない。
〔実施形態4〕
実施形態4の回転電機駆動システムは、実施形態1の切り替え部45,46のような中性点切り替え方式ではなく、中性点固定で入力点を切り替える方式の切り替え部47が採用されている点で、実施形態1のものと異なる。よって、実施形態1と共通する要素については、同じ符号を付して詳しい説明は省略し、以下、異なる点及び重要な点について図14〜図16を参照して説明する。
実施形態4のステータ巻線35を構成する3相(U相、V相、W相)の相巻線は、図14に示すように、電動機1の高速運転時に通電される第1巻線36と、高速運転時に通電されない第2巻線37とを有し、それぞれの第1巻線36と第2巻線37とが直列に接続されている。そして、各相巻線のそれぞれの第1巻線36の反第2巻線側端部は、スター結線されて中性点を形成している。それぞれの第1巻線36の第2巻線側端部は、切り替え部47の高速用端子に接続されている。また、各相巻線のそれぞれの第2巻線37の反第1巻線側端部は、切り替え部47の低速用端子に接続されている。切り替え部47の各相の切り替えスイッチ(電気リレー)は、インバータ40の各出力端子U1,V1,W1に接続されている。なお、インバータ40は、実施形態1のものと同じであるので、詳しい説明は省略する。
実施形態4の場合、図15に示すように、切り替え部47の切り替えスイッチが低速用端子に接続された時には、各相巻線の第1巻線36と第2巻線37が直列接続された状態でスター結線されて、ステータ巻線35の結線が低速運転用の結線に切り替えられる。よって、低速運転時には、第1巻線36と第2巻線37の両方に通電される。また、図16に示すように、切り替え部47の切り替えスイッチが高速用端子に接続された時には、各相巻線の第1巻線36だけがスター結線された状態となって、ステータ巻線35の結線が高速運転用の結線に切り替えられる。よって、高速運転時には、第1巻線36だけに通電され、第2巻線37には通電されない。
以上のように構成された実施形態4の回転電機駆動システムによれば、ステータ巻線35の第1巻線36と第2巻線37がスロット34内に交互に配置されていることから、ステータ巻線35の冷却性が向上し、高速運転時の最大出力を向上させることができる等、実施形態1と同様の作用及び効果を得ることができる。
〔他の実施形態〕
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。
例えば、上記の実施形態では、回転電機としての車両用発電機(モータ)に本発明を適用した例を説明したが、車両等において電動機や発電機として単独の機能で使用される回転電機、あるいは両方の機能を選択的に使用し得る回転電機に対して、本発明を適用することができる。
また、上記の実施形態では、本発明をインナーロータ型の電動機1に適用した例を説明したが、これに代えて、アウターロータ型の電動機に本発明を適用してもよい。この場合には、ステータ30とロータ20の配置が相違するに過ぎず、外側と内側を読み替えればよいので、上記の実施形態と同様の作用効果が得られる。
1…車両用電動機(回転電機)、 20…ロータ、 31…ステータコア、 34…スロット、 35…ステータ巻線、 36…第1巻線、 37…第2巻線、 40…インバータ(駆動装置)、 45,46,47…切り替え部。

Claims (5)

  1. ロータ(20)と径方向に対向して配置されて周方向に配列された複数のスロット(34)を有するステータコア(31)、及び、前記スロットに収容されて前記ステータコアに巻装されているステータ巻線(35)を備えた回転電機(1)と、前記ステータ巻線に電流を供給して前記回転電機を駆動する駆動装置(40)と、前記ステータ巻線の結線を高速運転用の結線と低速運転用の結線とに切り替える切り替え部(45,46)と、を備えた回転電機駆動システムにおいて、
    前記ステータ巻線は、一端が前記駆動装置に接続された第1巻線(36)と、一端が前記第1巻線の他端に接続された第2巻線(37)と、を有する相巻線を複数相有し、
    前記第1巻線と前記第2巻線とは、前記スロット内に交互に配置されており、
    前記切り替え部は、高速運転時に各相の前記第1巻線をスター結線して前記第1巻線の他端に高速用中性点を形成する第1切り替え部(45)と、低速運転時に各相の前記相巻線をスター結線して前記第2巻線の他端に低速用中性点を形成する第2切り替え部(46)と、を有し、
    前記第1切り替え部と前記第2切り替え部とは、互いに反転動作され、
    前記駆動装置は、高速運転時には前記第1巻線に通電すると共に、低速運転時には前記第1巻線及び前記第2巻線の双方に通電する回転電機駆動システム。
  2. 前記ステータ巻線を構成する導体線として、矩形断面の平角線が採用されている請求項1に記載の回転電機駆動システム。
  3. 前記スロット内の前記ロータに最も近い位置には、前記第2巻線が配置されている請求項1又は2に記載の回転電機駆動システム。
  4. 前記スロット内において、前記第1巻線の径方向両側のうち少なくとも一方側に前記第2巻線が配置されている請求項1〜3の何れか一項に記載の回転電機駆動システム。
  5. 前記スロット内において、2本の前記第1巻線の間に前記第2巻線が1本以上配置されている請求項1〜3の何れか一項に記載の回転電機駆動システム。
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