JP6561851B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、インクを吐出する複数のノズルが所定のノズル配置領域に設けられたインク吐出部と記録媒体とを相対移動させながら、インク吐出部のノズルから記録媒体にインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置がある。このようなインクジェット記録装置では、記録速度の向上といった要求に対応するため、複数のインク吐出部が上記相対移動の移動方向と直交する幅方向に異なる位置に配置された長尺のヘッドユニットを構成し、当該ヘッドユニットにおいて複数のインク吐出部のノズルからインクを吐出して画像を記録する技術が用いられているものがある。この長尺のヘッドユニットでは、各インク吐出部がその端部で他のインク吐出部と幅方向に重複するように上記移動方向について異なる位置、典型的には千鳥格子状に配置される。
インクジェット記録装置では、ノズルからのインク吐出に伴って微小な霧状のインク(インクミスト)が発生する。ノズルの開口部と記録媒体との間を漂うこのインクミストが記録媒体に付着すると、記録画像の画質が低下するという問題がある。また、インクミストがノズルの開口部に付着して固化することにより、ノズルからのインクの吐出方向や吐出量に悪影響を及ぼすことがあるという問題がある。
これに対し、インクミストを吸引する吸引部を設けてインクミストを吸引、回収することにより、インクミストに起因する不具合の発生を抑制する技術がある(例えば特許文献1)。
このような技術では、ノズルに近い位置で吸引を行うことによって、発生直後のインクミストを吸引してインクミストに起因する不具合の発生をより効果的に抑制することができる。例えば、上述の長尺のヘッドユニットでは、ヘッドユニットに対して上記移動方向の位置において、複数のインク吐出部によるインク吐出幅に亘る範囲でインクミストの吸引が行われる。
特開2004−181725号公報
しかしながら、上述の長尺のヘッドユニットでは、ヘッドユニットにおける複数のインク吐出部各々の配置位置に応じて、吸引が行われる吸引位置とノズル配置領域との距離がインク吐出部ごとに異なるため、吸引位置から遠いノズル配置領域において発生したインクミストが吸引されにくい。他方で、吸引位置から遠いノズル配置領域において発生したインクミストを確実に吸引しようとすると、吸引により生じる気流が、吸引位置に近いノズル配置領域においてノズルから吐出されたインクの飛翔経路に影響を与えてしまう。このように、従来の技術では、長尺のヘッドユニットから発生したインクミストの吸引を適切に行うことができないという課題がある。
この発明の目的は、長尺のヘッドユニットから発生したインクミストの吸引をより適切に行うことができるインクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載のインクジェット記録装置の発明は、
記録媒体にインクを吐出する複数のノズルが所定のノズル配置領域に設けられたインク吐出部を複数有し、複数の前記ノズル配置領域の各々が第1の方向について異なる位置に配置されたヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットに対して前記第1の方向と直交する第2の方向の所定の吸引位置でインクミストを吸引する吸引部と、
を備え、
前記複数のノズル配置領域の各々は、前記ヘッドユニットにおいて前記第2の方向について異なる複数の位置の何れかに配置され、
前記吸引部は、複数の前記ノズル配置領域にそれぞれ対応する前記第1の方向についての複数の吸引範囲の各々において、前記吸引により前記第2の方向について前記吸引位置と前記ヘッドユニットとの間の所定の位置に生じる気流の速度に係る所定の代表値が、前記吸引範囲に対応するノズル配置領域から前記吸引位置までの前記第2の方向についての距離が大きくなるに従って大きくなる態様でインクミストを吸引する
ことを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
前記代表値は、前記吸引範囲における前記第1の方向についての中央での前記気流の速度であることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、
前記吸引部は、前記複数の吸引範囲における前記代表値の最大値に対する最小値の割合が0.5以上となる態様でインクミストを吸引することを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記複数のノズル配置領域の各々は、前記第1の方向についての端部から近傍範囲内である端部近傍範囲において他の一のノズル配置領域と配置範囲が重複し、
前記複数の吸引範囲は、前記配置範囲が重複する2つのノズル配置領域に各々対応する吸引範囲のうち前記吸引位置との距離が小さいノズル配置領域に対応する吸引範囲に前記端部近傍範囲が包含されるように定められる
ことを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
記録媒体と前記ヘッドユニットとを相対移動させる移動手段を備え、
前記吸引部は、前記相対移動における前記ヘッドユニットに対する記録媒体の移動方向について前記ヘッドユニットの下流側でインクミストを吸引する
ことを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のインクジェット記録装置において、
前記移動手段は、記録媒体が載置される載置面を移動させることにより当該載置面上に載置された記録媒体と前記ヘッドユニットとを前記相対移動させ、
当該インクジェット記録装置は、前記ヘッドユニットにおいて前記ノズルの開口部が設けられたインク吐出面と前記載置面との間隙に対して、前記移動方向について前記ヘッドユニットの上流側から空気を送出する送風部を備える
ことを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のインクジェット記録装置において、
前記送風部は、前記ヘッドユニットに対して前記第2の方向の所定の送風位置において空気の送出を行い、かつ前記複数のノズル配置領域にそれぞれ対応する前記第1の方向についての複数の送風範囲の各々において、前記第2の方向について前記送風位置と前記ヘッドユニットとの間の所定の位置における前記送出される空気の速度に係る所定の代表値が、前記送風範囲に対応するノズル配置領域から前記送風位置までの前記第2の方向についての距離が大きくなるに従って大きくなる態様で前記空気の送出を行うことを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記吸引部は、
複数の吸引口が前記吸引位置に設けられたダクトと、
前記ダクト内を負圧とすることによりインクミスト及び空気を前記複数の吸引口から前記ダクト内に流入させる負圧発生部と、
を有し、
前記複数の吸引口は、前記複数の吸引範囲の各々における開口率が、当該吸引範囲に対応するノズル配置領域から前記吸引位置までの前記第2の方向についての距離が大きくなるに従って大きくなるように設けられている
ことを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記吸引部は、
吸引口が各々設けられた複数のダクトと、
前記複数のダクトの内部に負圧を発生させることによりインクミスト及び空気を複数の前記吸引口から前記複数のダクト内に流入させる負圧発生部と、
を有し、
前記複数のダクトの各々には、一の前記ノズル配置領域に対応する吸引範囲又は前記吸引位置からの前記第2の方向についての距離が同一である二以上のノズル配置領域の各々に対応する吸引範囲のインクミスト及び空気が流入し、
前記負圧発生部は、前記複数のダクトの各々において、対応するノズル配置領域の前記吸引位置からの前記第2の方向についての距離が大きいダクトほど大きな負圧を内部に発生させる
ことを特徴としている。
本発明に従うと、長尺のヘッドユニットから発生したインクミストの吸引をより適切に行うことができるという効果がある。
インクジェット記録装置の概略構成を示す図である。 インクジェット記録装置の主要な機能構成を示すブロック図である。 ヘッドユニットのインク吐出面及びミスト収集部の吸引面を示す底面図である。 ミスト収集部の断面図である。 ミスト収集部の吸引により生じる気流の速度を示す図である。 ミスト吸引処理の制御部による制御手順を示すフローチャートである。 送風部及び送風口の配置を示す図である。 ヘッドユニット、ミスト収集部及び送風部の模式側面図である。 変形例2に係るミスト収集部の断面図である。
以下、本発明のインクジェット記録装置に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態であるインクジェット記録装置1の概略構成を示す図である。
インクジェット記録装置1は、給紙部10と、画像記録部20と、排紙部30と、制御部40(図2)とを備える。インクジェット記録装置1は、制御部40による制御下で、給紙部10に格納された記録媒体Pを画像記録部20に搬送し、画像記録部20で記録媒体Pに画像を記録し、画像が記録された記録媒体Pを排紙部30に搬送する。記録媒体Pとしては、普通紙や塗工紙といった紙のほか、布帛又はシート状の樹脂等、表面に着弾したインクを定着させることが可能な種々の媒体を用いることができる。
給紙部10は、記録媒体Pを格納する給紙トレー11と、給紙トレー11から画像記録部20に記録媒体Pを搬送して供給する媒体供給部12とを有する。媒体供給部12は、内側が2本のローラーにより支持された輪状のベルトを備え、このベルト上に記録媒体Pを載置した状態でローラーを回転させることで記録媒体Pを給紙トレー11から画像記録部20へ搬送する。
画像記録部20は、搬送ドラム21(移動手段)と、受け渡しユニット22と、加熱部23と、ヘッドユニット24と、ミスト収集部25と、定着部26と、デリバリー部27などを有する。
搬送ドラム21は、円柱面状の外周面である搬送面(載置面)上に記録媒体Pを保持した状態で図1の図面に垂直な方向(X方向)に延びた回転軸の周りで回転することで記録媒体Pを搬送面に沿った搬送方向に搬送する。搬送ドラム21は、その搬送面上で記録媒体Pを保持するための図示しない爪部及び吸気部を備える。記録媒体Pは、爪部により端部が押さえられ、かつ吸気部により搬送面に吸い寄せられることで搬送面に保持される。搬送ドラム21は、搬送ドラム21を回転させるための図示しない搬送ドラムモーターに接続されており、搬送ドラムモーターの回転量に比例した角度だけ回転する。
受け渡しユニット22は、給紙部10の媒体供給部12により搬送された記録媒体Pを搬送ドラム21に引き渡す。受け渡しユニット22は、給紙部10の媒体供給部12と搬送ドラム21との間の位置に設けられ、媒体供給部12から搬送された記録媒体Pの一端をスイングアーム部221で保持して取り上げ、受け渡しドラム222を介して搬送ドラム21に引き渡す。
加熱部23は、受け渡しドラム222の配置位置とヘッドユニット24の配置位置との間に設けられ、搬送ドラム21により搬送される記録媒体Pが所定の温度範囲内の温度となるように搬送ドラム21の搬送面及び記録媒体Pを加熱する。加熱部23は、例えば、赤外線ヒーター等を有し、CPU41(図2)から供給される制御信号に基づいて赤外線ヒーターに通電して当該赤外線ヒーターを発熱させる。
ヘッドユニット24は、記録媒体Pが保持された搬送ドラム21の回転に応じた適切なタイミングで、搬送ドラム21の搬送面に対向するインク吐出面に設けられたノズル開口部から記録媒体Pに対してインクを吐出して画像を記録する。ヘッドユニット24は、インク吐出面と搬送面とが所定の距離だけ離隔されるように配置される。本実施形態のインクジェット記録装置1では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応する4つのヘッドユニット24が記録媒体Pの搬送方向上流側からY,M,C,Kの色の順に所定の間隔で並ぶように配列されている。
各ヘッドユニット24は、複数の記録ヘッド242(図2)を備える。記録ヘッド242の各々には、インクを貯留する圧力室と、圧力室の壁面に設けられた圧電素子と、ノズルとを各々有する複数の記録素子が設けられている。この記録素子は、圧電素子を変形動作させる駆動信号が入力されると、圧電素子の変形により圧力室が変形して圧力室内の圧力が変化し、圧力室に連通するノズルからインクを吐出する。
ヘッドユニット24に含まれるノズルのX方向についての配置範囲は、搬送ドラム21により搬送される記録媒体Pのうち画像が記録される領域のX方向の幅をカバーしており、ヘッドユニット24は、画像の記録時には搬送ドラム21の回転軸に対して位置が固定されて用いられる。即ち、インクジェット記録装置1は、シングルパス形式のインクジェット記録装置である。
ヘッドユニット24から吐出されるインクとしては、温度によってゲル状又はゾル状に相変化し、紫外線等のエネルギー線を照射することにより硬化する性質を有するものが用いられる。
また、本実施形態では、常温でゲル状であり加熱されることによりゾル状となるインクが用いられる。ヘッドユニット24は、ヘッドユニット24内に貯留されるインクを加熱する図示略のインク加熱部を備え、当該インク加熱部は、CPU41による制御下で動作し、ゾル状となる温度にインクを加熱する。ヘッドユニット24は、加熱されてゾル状となったインクを吐出する。このゾル状のインクが記録媒体Pに吐出されると、インク滴が記録媒体Pに着弾した後、自然冷却されることで速やかにインクがゲル状となって記録媒体P上で凝固する。
ミスト収集部25(吸引部)は、ヘッドユニット24のノズルからのインク吐出に伴って発生する微小な霧状のインク(インクミスト)を吸引して捕捉する。ミスト収集部25は、4つのヘッドユニット24の搬送方向下流側にそれぞれ設けられており、4つのミスト収集部25の構造は、同一である。各ミスト収集部25は、吸引ファン257(図2)の回転動作により内部の空気を排気することにより、搬送ドラム21の搬送面と対向する吸引面からインクミストを吸引する。ミスト収集部25の構造については後述する。
定着部26は、搬送ドラム21のX方向の幅に亘って配置された発光部を有する。定着部26は、搬送ドラム21に載置された記録媒体Pに対して当該発光部から紫外線等のエネルギー線を照射することにより記録媒体P上に吐出されたインクに対して所定のエネルギーを付与し、これによりインクを硬化させて定着させる。定着部26の発光部は、搬送方向についてミスト収集部25の配置位置からデリバリー部27の受け渡しドラム271の配置位置までの間において、搬送ドラム21の搬送面と対向して配置される。
デリバリー部27は、内側が2本のローラーにより支持された輪状のベルトを有するベルトループ272と、記録媒体Pを搬送ドラム21からベルトループ272に受け渡す円筒状の受け渡しドラム271とを有し、受け渡しドラム271により搬送ドラム21からベルトループ272上に受け渡された記録媒体Pをベルトループ272により搬送して排紙部30に送出する。
排紙部30は、デリバリー部27により画像記録部20から送り出された記録媒体Pが載置される板状の排紙トレー31を有する。
図2は、インクジェット記録装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、加熱部23と、記録ヘッド駆動部241及び記録ヘッド242と、吸引ファン駆動部259及び吸引ファン257と、定着部26と、制御部40と、搬送駆動部51と、入出力インターフェース52と、バス53などを備える。
記録ヘッド駆動部241は、記録ヘッド242の記録素子に対して適切なタイミングで画像データに応じて圧電素子を変形動作させる駆動信号を供給することにより、記録ヘッド242のノズルから画像データの画素値に応じた量のインクを吐出させる。
吸引ファン駆動部259は、制御部40の制御に基づいてミスト収集部25の吸引ファン257を動作させる。
制御部40は、CPU41(Central Processing Unit)、RAM42(Random Access Memory)、ROM43(Read Only Memory)及び記憶部44を有する。
CPU41は、ROM43に記憶された各種制御用のプログラムや設定データを読み出してRAM42に記憶させ、当該プログラムを実行して各種演算処理を行う。また、CPU41は、インクジェット記録装置1の全体動作を統括制御する。
RAM42は、CPU41に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。RAM42は、不揮発性メモリーを含んでいても良い。
ROM43は、CPU41により実行される各種制御用のプログラムや設定データ等を格納する。なお、ROM43に代えてEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられても良い。
記憶部44には、入出力インターフェース52を介して外部装置2から入力されたプリントジョブ(画像記録命令)及び当該プリントジョブに係る画像データが記憶される。記憶部44としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)が用いられ、また、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などが併用されても良い。
搬送駆動部51は、CPU41から供給される制御信号に基づいて搬送ドラム21の搬送ドラムモーターに駆動信号を供給して搬送ドラム21を所定の速度及びタイミングで回転させる。また、搬送駆動部51は、CPU41から供給される制御信号に基づいて媒体供給部12、受け渡しユニット22、及びデリバリー部27を動作させるためのモーターに駆動信号を供給して、記録媒体Pの搬送ドラム21への供給及び搬送ドラム21からの排出を行わせる。
入出力インターフェース52は、外部装置2と制御部40との間のデータの送受信を媒介する。入出力インターフェース52は、例えば各種シリアルインターフェース、各種パラレルインターフェースのいずれか又はこれらの組み合わせで構成される。
バス53は、制御部40と他の構成との間で信号の送受信を行うための経路である。
外部装置2は、例えばパーソナルコンピューターであり、入出力インターフェース52を介して画像記録命令(プリントジョブ)及び画像データ等を制御部40に供給する。
次に、ヘッドユニット24及びミスト収集部25の構造について説明する。
図3は、ヘッドユニット24のインク吐出面及びミスト収集部25の吸引面を示す底面図である。以下、ヘッドユニット24及びミスト収集部25の構成の説明においては、ミスト収集部25の吸引面に対向する位置での記録媒体Pの搬送方向をY方向とし、XY平面に垂直な方向をZ方向とする。
ヘッドユニット24は、16個の記録ヘッド242を有し、各記録ヘッド242には、X方向に1列に配列された複数のノズル243からなるノズル群が設けられている。また、ヘッドユニット24では、2つの記録ヘッド242が、X方向についてのノズル243の位置がノズル群におけるノズル間隔の1/2だけ互いにずれる位置関係で組み合わされて記録ヘッド対242P(インク吐出部)が構成されている。以下では、記録ヘッド対242Pにおける複数のノズル243の配置領域をノズル配置領域243Rと記す。また、ヘッドユニット24では、8つの記録ヘッド対242Pが千鳥格子状に配置されている。即ち、記録ヘッド対242Pは、X方向についての配置範囲が互いに一部重複するようにX方向について異なる位置に配置され、またY方向について2つの異なる位置の何れかに配置されている。この結果、8つの記録ヘッド対242Pに各々対応する8つのノズル配置領域243Rの位置関係も千鳥格子状となっている。また、8つの記録ヘッド対242Pは、ノズル243からインクを吐出可能なX方向の範囲がX方向に連続的に繋がるような位置関係で配置されている。また、X方向の配置範囲が重複する2つの記録ヘッド対242Pにおけるノズル配置領域243Rは、X方向の配置範囲が端部から近傍範囲内である端部近傍範囲rにおいて一部重複するように配置されている。この端部近傍範囲rでは、ノズル配置領域243Rの配置範囲が重複する2つの記録ヘッド対242Pのうち一方の記録ヘッド対242Pのノズル243からインクが吐出される。あるいは、端部近傍範囲rでは、当該一対の記録ヘッド対242Pのノズル243により相補的なインク吐出が行われても良い。
なお、記録ヘッド242は、ノズル243の列を2以上備えていても良い。また、ヘッドユニット24が有する記録ヘッド対242Pの数は、7つ以下又は9つ以上であっても良い。また、ヘッドユニット24は、個々の記録ヘッド242が千鳥格子状に配列された構成とされていても良い。
ミスト収集部25は、ヘッドユニット24の搬送方向下流側(+Y方向側)に配置されている。ミスト収集部25の吸引面には、空気及びインクミストを吸引する円形の複数の共通ミスト吸引口251aがX方向に1列に配列されて設けられている。複数の共通ミスト吸引口251aは、X方向について、ヘッドユニット24に含まれるすべてのノズル配置領域243Rの配置範囲をカバーする範囲に亘って設けられている。ミスト収集部25は、共通ミスト吸引口251aの列が設けられたY方向についての吸引位置A1において、ヘッドユニット24のX方向の記録範囲に対応する範囲のインクミストを吸引する。
本実施形態では、ミスト収集部25の吸引位置A1は、共通ミスト吸引口251aの円形の中心を通る位置である。また、以下では、ミスト収集部25の吸引位置A1と、ミスト収集部25に近い側の記録ヘッド対242Pにおけるノズル配置領域243Rとの距離を距離D1とし、当該吸引位置A1と、ミスト収集部25から遠い側の記録ヘッド対242Pにおけるノズル配置領域243Rとの距離を距離D2とする。また、ミスト収集部25によりインクミストが吸引されるX方向の範囲は、複数のノズル配置領域243Rに各々対応する複数の吸引範囲からなる。以下では、この複数の吸引範囲のうち、Y方向についてのノズル配置領域243Rとの距離が距離D1である範囲を第1の範囲R1、ノズル配置領域243Rとの距離が距離D2である範囲を第2の範囲R2とする。従って、上述した端部近傍範囲rは、第1の範囲R1に包含される。本実施形態では、距離D2は、距離D1の約2倍である。
図4は、ミスト収集部25の断面図である。この図では、複数の共通ミスト吸引口251aを通りY方向に垂直な面でのミスト収集部25の断面が示されている。
ミスト収集部25は、直方体形状の筐体251の内部が複数の空間に仕切られた構造を有している。筐体251の底面には、上述した複数の共通ミスト吸引口251aが設けられており、これらの共通ミスト吸引口251aは、筐体251内部の第1の共通ダクト252に連通している。第1の共通ダクト252は、筐体251内部の最下部(−Z方向側の端部)においてX方向及びY平面に仕切られることなく連続する空間を規定する。
第1の共通ダクト252の上部(+Z方向側)には、4つの低流速ダクト253(ダクト)と4つの高流速ダクト254(ダクト)とが、X方向に交互に並ぶように設けられている。低流速ダクト253及び高流速ダクト254の各々は、上面を除く5面が仕切り板258(又は筐体251)で仕切られた直方体形状をなしている。また、低流速ダクト253のX方向の範囲は、第1の範囲R1と対応し、高流速ダクト254のX方向の範囲は、第2の範囲R2と対応する。
低流速ダクト253と第1の共通ダクト252とは、仕切り板258に設けられた円形のミスト吸引口253a(吸引口)を介して連通している。また、高流速ダクト254と第1の共通ダクト252とは、仕切り板258に設けられた円形のミスト吸引口254a(吸引口)を介して連通している。ここで、高流速ダクト254の底面におけるミスト吸引口254aの開口率は、低流速ダクト253の底面におけるミスト吸引口253aの開口率よりも大きくなっている。本実施形態では、低流速ダクト253の底面に設けられたミスト吸引口253aの数は、高流速ダクト254の底面に設けられたミスト吸引口253aの数と等しく、各ミスト吸引口254aの開口面積が、各ミスト吸引口253aの開口面積よりも大きくなっている。
低流速ダクト253及び高流速ダクト254の上部には、低流速ダクト253及び高流速ダクト254を覆う範囲にフィルター255が設けられている。フィルター255は、インクミストを捕捉するためのものであり、例えば、スポンジ部材などの多孔質で空気を通過させる部材が用いられる。
フィルター255の上部には、筐体251内部の最上部(+Z方向側の端部)においてX方向及びY平面に仕切られることなく連続する第2の共通ダクト256が設けられている。
筐体251の上部には、4つの吸引ファン257(負圧生成部)が取り付けられている。筐体251の上面のうち吸引ファン257が取り付けられた部分には、開口部251bが設けられており、吸引ファン257は、その回転動作によって、第2の共通ダクト256の内部の空気を開口部251bを介して筐体251の外部に排出する。
このような構成を有するミスト収集部25では、吸引ファン257の回転動作が行われることにより、共通ミスト吸引口251aからインクミスト及び空気が第1の共通ダクト252に吸引され、低流速ダクト253及び高流速ダクト254の何れかを通った後にフィルター255及び第2の共通ダクト256を通って筐体251の上部から外部に排気される。また、当該インクミスト及び空気がフィルター255を通過する際に、インクミストが捕捉される。
ここで、ミスト吸引口254aの開口面積がミスト吸引口253aの開口面積よりも大きくなっていることにより、高流速ダクト254に所定時間当たりに流入する空気の体積は、低流速ダクト253に所定時間当たりに流入する空気の体積よりも大きくなる。よって、高流速ダクト254に流入し高流速ダクト254内を通過するインクミスト及び空気の速度は、低流速ダクト253に流入し低流速ダクト253内を通過するインクミスト及び空気の速度よりも大きくなる。このため、第1の共通ダクト252や、筐体251の底面付近の外部では、第2の範囲R2において高流速ダクト254に向かって流入するインクミスト及び空気の速度(即ち、吸引により生じる気流の速度)は、第1の範囲R1において低流速ダクト253に向かって流入するインクミスト及び空気の速度よりも速くなる。即ち、ミスト収集部25は、第2の範囲R2における吸引力が第1の範囲R1における吸引力よりも大きくなるようにインクミスト及び空気を吸引する。
図5は、ミスト収集部25の吸引により生じる気流の速度を示す図である。この図では、吸引ファン257の回転動作により生じる気流の、Y方向について吸引位置A1とヘッドユニット24との間の所定の気流通過位置A2における速度が、ヘッドユニット24のインク吐出面及びミスト収集部25の吸引面を示す底面図とともに示されている。
図5に示されるように、第2の範囲R2では、第1の範囲R1よりも気流の速度の代表値が大きくなっている。換言すれば、ミスト収集部25は、気流通過位置A2において、第2の範囲R2における気流の速度に係る所定の代表値が第1の範囲R1における気流の速度に係る所定の代表値よりも大きくなるような態様でインクミストを吸引する。ここで、気流の速度の代表値は、第1の範囲R1及び第2の範囲R2の各々のX方向についての中央での気流の速度とすることができる。あるいは、第1の範囲R1及び第2の範囲R2の各々における気流の速度の平均値を代表値としても良い。
また、第2の範囲R2における気流の速度の代表値が第1の範囲R1における気流の速度の代表値よりも大きくなるとの条件は、気流通過位置A2が吸引位置A1とヘッドユニット24との間のいずれの位置であっても満たされる。但し、第1の範囲R1及び第2の範囲R2の各々のX方向についての中央での気流の速度を代表値とする場合には、共通ミスト吸引口251aの近傍範囲(共通ミスト吸引口251aが設けられた範囲が気流の速度分布に反映される範囲)を除いた範囲の気流通過位置A2において上記条件を満たすことができる。
このように、吸引位置A1から記録ヘッド対242Pまでの距離が大きい第2の範囲R2における吸引力を相対的に大きくして気流の速度を増大させることにより、千鳥格子状に配置された各記録ヘッド対242Pの位置(より詳しくは、各記録ヘッド対242Pにおけるノズル配置領域243Rの位置)における気流の速度が、吸引位置A1からのY方向の距離によらずほぼ等しくなるようになっている。従って、各記録ヘッド対242Pの位置において、ほぼ等しい吸引力でインクミスト及び空気がミスト収集部25に向かって吸引される。また、ミスト収集部25では、各記録ヘッド対242Pの位置における気流の速度が等しくなるように、ミスト吸引口253a及びミスト吸引口254aの開口面積の比が設定されている。
また、ミスト収集部25の吸引力及び吸引により生じる気流の速度は、各ノズル243において吐出されるインクの飛翔経路に影響を及ぼさない大きさとされている。即ち、第2の範囲R2における第1の範囲R1よりも大きな気流の速度が、第1の範囲R1のノズル243のうち特に第2の範囲R2に近いノズル243におけるインク吐出に影響を及ぼさないようになっている。これは、図5に示される気流の速度分布の形状のなまりが、吸引位置A1から離れてノズル配置領域243Rに近い位置ほど大きくなることによっても実現される。なお、当該速度分布の形状のなまりは、図4に示される共通ミスト吸引口251aと、ミスト吸引口253a及びミスト吸引口254aとのZ方向についての距離を増大させることによっても大きくすることができる。
また、ミスト収集部25では、いずれの気流通過位置A2においても、第2の範囲R2における気流の速度の代表値に対する第1の範囲R1における気流の速度の代表値の割合が0.5以上となるように調整されている。図5に示される気流通過位置A2では、第2の範囲R2における気流の速度の代表値(約2.5[m/sec])に対する第1の範囲R1における気流の速度の代表値(約1.5[m/sec])の割合は、約0.6となっている。上記の割合を0.5以上とすることにより、第1の範囲R1と第2の範囲R2との間の気流の速度の乖離による乱流の発生を抑制することができる。また、各ノズル配置領域243Rの位置において、吸引位置A1からのノズル配置領域243Rの距離によらず略等しい吸引速度でインクミストを吸引可能とするために、上記の割合を0.8以下とすることが好ましい。
なお、本実施形態では、ミスト収集部25の筐体251に共通ミスト吸引口251aが設けられ、筐体251の内部においてさらにミスト吸引口253a及びミスト吸引口254aが設けられているが、筐体251にミスト吸引口253a及びミスト吸引口254aを直接設ける構成としても良い。
また、フィルター255の位置は図4に示される位置に限定されず、例えば第1の共通ダクト252にフィルター255を設けても良い。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置1におけるミスト収集動作について説明する。
このインクジェット記録装置1では、プリントジョブの実行命令が取得されから、プリントジョブに係る一連の画像記録動作の終了後、新たなプリントジョブの実行命令が取得されないまま所定時間が経過するまでの間継続的にミスト収集部25を動作させる。
図6は、本実施形態のインクジェット記録装置1において実行されるミスト吸引処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
このミスト吸引処理は、プリントジョブの実行命令が取得された場合に起動される処理である。
ミスト吸引処理が開始されると、制御部40(CPU41)は、現在ミスト吸引に係る動作を停止中であるか否かを判別する(ステップS101)。停止中ではないと判別された場合には(ステップS101で“NO”)、別個にミスト吸引処理が実行されているので、制御部40は、開始されたミスト吸引処理を終了する。
停止中であると判別された場合には(ステップS101で“YES”)、制御部40は、吸引ファン駆動部259に制御信号を出力し、吸引ファン257の回転動作を開始させる(ステップS102)。
制御部40は、プリントジョブに係る画像記録動作が終了しているか否かを判別する(ステップS103)。終了していないと判別された場合には(ステップS103で“NO”)、制御部40は、ステップS103の処理を繰り返す。終了していると判別された場合には(ステップS103で“YES”)、制御部40は、新たなプリントジョブの実行命令が有る(取得されている)か否かを判別する(ステップS104)。取得されていると判別された場合には(ステップS104で“YES”)、制御部40の処理は、ステップS103に戻る。
新たな記録動作命令がないと判別された場合には(ステップS104で“NO”)、制御部40は、記録動作の終了から所定時間が経過したか否かを判別する(ステップS105)。所定時間が経過していないと判別された場合には(ステップS105で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS104に戻る。所定時間が経過したと判別された場合には(ステップS105で“YES”)、制御部40は、吸引ファン駆動部259に制御信号を出力して吸引ファン257の回転動作を停止させる(ステップS106)。そして、制御部40は、ミスト吸引処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係るインクジェット記録装置1は、記録媒体Pにインクを吐出する複数のノズル243が所定のノズル配置領域243Rに設けられた記録ヘッド対242Pを複数有し、複数のノズル配置領域243Rの各々がX方向について異なる位置に配置されたヘッドユニット24と、ヘッドユニット24に対してY方向の所定の吸引位置A1でインクミストを吸引するミスト収集部25と、を備え、複数のノズル配置領域243Rの各々は、ヘッドユニット24においてY方向について異なる複数の位置の何れかに配置され、ミスト収集部25は、複数のノズル配置領域243Rにそれぞれ対応するX方向についての複数の吸引範囲(第1の範囲R1及び複数の第2の範囲R2)の各々において、吸引によりY方向について吸引位置A1とヘッドユニット24との間の所定の気流通過位置A2に生じる気流の速度に係る所定の代表値が、吸引範囲に対応するノズル配置領域243Rから吸引位置A1までのY方向についての距離が大きくなるに従って大きくなる態様でインクミストを吸引する。このような構成によれば、X方向についての吸引力が均一である場合と比較して、吸引位置A1から遠いノズル配置領域243Rにおいて発生したインクミストをより強い力で吸引することができる。これにより、Y方向について異なる位置に配置された各ノズル配置領域243Rにおいて発生したインクミストをより偏りなく吸引することができる。また、吸引により生じる気流が、吸引位置A1に近い側のノズル配置領域243Rにおいて吐出されたインクの飛翔経路に及ぼす影響を抑制しつつ、吸引位置A1から遠い側のノズル配置領域243Rにおいて発生したインクミストを吸引することができる。この結果、長尺のヘッドユニット24を有するインクジェット記録装置1において、インクミストの吸引をより適切に行うことができる。
また、上記代表値は、複数の第1の範囲R1及び複数の第2の範囲R2の各々におけるX方向についての中央での気流の速度である。このような構成によれば、各ノズル配置領域243Rにおいて発生したインクミストをより偏りなく吸引することができる。
ミスト収集部25は、複数の第1の範囲R1及び複数の第2の範囲R2における上記代表値の最大値に対する最小値の割合が0.5以上となる態様でインクミストを吸引する。これにより、第1の範囲R1と第2の範囲R2との間の気流の速度の乖離による乱流の発生を抑制することができる。また、上記構成によれば、吸引により生じた気流が、吸引位置A1に近い側のノズル配置領域243Rにおいて吐出されたインクの飛翔経路に及ぼす影響をより適切に抑制することができる。即ち、第2の範囲R2における第1の範囲R1よりも大きな気流の速度が、吸引位置A1に近い側の第1の範囲R1に対応するノズル配置領域243Rのノズル243のうち特に第2の範囲R2に近いノズル243から吐出されたインクの飛翔経路に影響を及ぼさないようにすることができる。
また、複数のノズル配置領域243Rの各々は、X方向についての端部から近傍範囲内である端部近傍範囲rにおいて他の一のノズル配置領域243Rと配置範囲が重複し、複数の第1の範囲R1及び複数の第2の範囲R2は、配置範囲が重複する2つのノズル配置領域243Rに対応する第1の範囲R1及び第2の範囲R2のうち吸引位置A1との距離が小さいノズル配置領域243Rに対応する第1の範囲R1に端部近傍範囲rが包含されるように定められる。これによれば、端部近傍範囲rが、吸引による気流の速度が相対的に小さくなる範囲R1に包含されるため、吸引により生じた気流が、吸引位置A1から近い側のノズル配置領域243Rのノズル243により吐出されたインクの飛翔経路に与える影響を抑制することができる。
また、インクジェット記録装置1は、記録媒体Pとヘッドユニット24とを相対移動させる搬送ドラム21を備え、ミスト収集部25は、上記相対移動におけるヘッドユニット24に対する記録媒体Pの移動方向(搬送方向)についてヘッドユニット24の下流側でインクミストを吸引する。このような構成によれば、記録媒体Pの搬送に伴ってインクミストが搬送方向に流れるため、当該インクミストをより効率良くミスト収集部25により吸引することができる。
また、ミスト収集部25は、ミスト吸引口253a,254aが各々吸引位置A1に設けられた低流速ダクト253及び高流速ダクト254と、低流速ダクト253及び高流速ダクト254の内部を負圧とすることによりインクミスト及び空気をミスト吸引口253a,254aから低流速ダクト253及び高流速ダクト254の内部に流入させる吸引ファン257と、を有し、第2の範囲R2におけるミスト吸引口254aの開口率は、ノズル配置領域243RまでのY方向についての距離が相対的に小さい第1の範囲R1におけるミスト吸引口253aの開口率よりも大きくなっている。このような構成によれば、第2の範囲R2においてミスト吸引口254aから高流速ダクト254に流入する空気の速度を、第1の範囲R1においてミスト吸引口253aから低流速ダクト253に流入する空気の速度よりも大きくすることができる。これにより、第2の範囲R2において吸引により生じる気流の速度を、第1の範囲R1における気流の速度よりも大きくすることができるため、各ノズル配置領域243Rにおいて発生したインクミストをより偏りなく吸引することができる。
(変形例1)
次に、上記実施形態の変形例1について説明する。本変形例では、各ヘッドユニット24の搬送方向上流側に、ヘッドユニット24と搬送ドラム21の搬送面との間隙に対して空気を送出する送風部が設けられている点で上記実施形態と異なる。ここでは、上記実施形態と同様の構成については同一の符号を付すこととして説明を省略し、上記実施形態との相違点について説明する。
図7は、送風部28及び送風部28に設けられた送風口281aの配置を示す図である。図7(a)は、ヘッドユニット24、ミスト収集部25及び送風部28の底面を示す図であり、図7(b)は、送風部28に設けられた送風口281aの形状を示す図である。
図8は、ヘッドユニット24、ミスト収集部25及び送風部28を−X方向側から見た模式側面図である。
図7(a)及び図8に示されるように、送風部28は、ヘッドユニット24の搬送方向上流側に設けられている。また、図8に示されるように、送風部28は、送風ダクト281と、送風ファン282とを備える。
送風ダクト281は、X方向の長さがヘッドユニット24とほぼ同一である中空の直方体形状の部材であり、一の側面がヘッドユニット24に対向し、また底面が搬送ドラム21の搬送面に対向するように配置されている。送風ダクト281のヘッドユニット24に対向する面の最下部近傍(−Z方向側の端部近傍)には、X方向について複数のノズル配置領域243Rの配置範囲と対応する範囲に亘って配列された複数の円形の送風口281aが設けられている。また、送風ダクト281の上面には、開口部281bが設けられている。
送風ファン282は、送風ダクト281の上部に取り付けられ、その回転動作によって開口部281bを介して送風ダクト281の内部に空気を送出する。この送風ファン282による送風に応じて、Y方向についての送風位置B1(送風口281aが設けられた位置)において送風口281aから送風ダクト281の外部に向かって空気が送出される。この結果、図8に示されるように、ヘッドユニット24の記録ヘッド242のうちノズル243の開口部が設けられたインク吐出面242aと、搬送ドラム21の搬送面との間の間隙Gに対して、送風口281aから空気が送出される。また、この空気の送出は、X方向についてノズル配置領域243Rの配置範囲と対応する範囲で行われる。この空気の流れにより、間隙Gに滞留するインクミストがミスト収集部25に向かって押し流される。
また、インクジェット記録装置1は、制御部40の制御に基づいて送風ファンを動作させる図示略の送風ファン駆動部を有する。
また、図7(b)に示されるように、複数の送風口281aの各々は、第1の範囲R1(送風範囲)における開口面積が、第2の範囲R2(送風範囲)における開口面積よりも大きくなるように設けられている。即ち、送風部28から記録ヘッド対242PまでのY方向についての距離が第2の範囲よりも大きい第1の範囲R1において、相対的に大きな開口率で送風口281aが設けられている。これにより、Y方向について送風位置B1とヘッドユニット24との間の所定の送出空気通過位置B2における空気の速度は、第1の範囲R1における速度に係る所定の代表値が第2の範囲R2における速度に係る所定の代表値よりも大きくなる分布となる。ここで、送出される空気の速度の代表値は、第1の範囲R1及び第2の範囲R2の各々のX方向についての中央での空気の速度とすることができる。あるいは、第1の範囲R1及び第2の範囲R2の各々における空気の速度の平均値を代表値としても良い。
このように、送風位置B1から記録ヘッド対242Pまでの距離が大きい第1の範囲R1において送出される空気の速度を相対的に大きくすることにより、千鳥格子状に配置された各記録ヘッド対242Pの位置(より詳しくは、各記録ヘッド対242Pにおけるノズル配置領域243Rの位置)における空気の速度が、送風位置B1からのY方向の距離によらずほぼ等しくなるようになっている。従って、各記録ヘッド対242Pの位置において、ほぼ等しい速度で空気がヘッドユニット24と搬送面との間隙に向かって送出される。また、送風部28では、各記録ヘッド対242Pの位置における空気の速度が等しくなるように送風口281aの開口面積が設定されている。
また、送風部28により送出される空気の速度は、各ノズル243から吐出されたインクの飛翔経路に影響を及ぼさない大きさとされている。
本変形例におけるミスト吸引処理では、図6に示されるフローチャートのうち、ステップS102の処理における吸引ファン257の動作開始とともに送風ファン282の動作が開始され、ステップS106の処理における吸引ファン257の動作停止とともに送風ファン282の動作が終了される。
以上のように、本変形例に係るインクジェット記録装置1では、搬送ドラム21は、記録媒体Pが載置される搬送面(載置面)を移動させることにより当該搬送面上に載置された記録媒体Pとヘッドユニット24とを相対移動させ、インクジェット記録装置1は、ヘッドユニット24においてノズル243の開口部が設けられたインク吐出面242aと搬送面との間隙Gに対して、搬送方向についてヘッドユニット24の上流側から空気を送出する送風部28を備える。このような構成により、ヘッドユニット24において発生したインクミストをミスト収集部25の方向に押し流すことができる。この結果、より効率良くインクミストを吸引することができる。
また、送風部28は、ヘッドユニット24に対してY方向の所定の送風位置B1において空気の送出を行い、かつ複数のノズル配置領域243Rにそれぞれ対応するX方向についての複数の第1の範囲R1及び複数の第2の範囲R2の各々において、Y方向について送風位置B1とヘッドユニット24との間の所定の送出空気通過位置B2における送出される空気の速度に係る所定の代表値が、対応するノズル配置領域243Rから送風位置までのY方向についての距離が大きくなるに従って大きくなる態様で空気の送出を行う。このような構成によれば、送出される空気のX方向についての速度分布が均一である場合と比較して、送風位置B1から遠いノズル配置領域243Rの位置においてインクミストをより強い力で押し流すことができる。これにより、各ノズル配置領域243Rにおいて発生したインクミストをより偏りなくミスト収集部25側に押し流すことができるため、インクミストをより偏りなく吸引することができる。また、送風位置B1から近い側の記録ヘッド対242Pにおいて吐出されたインクの飛翔経路に対する影響を抑制しつつ各記録ヘッド対242Pの位置においてインクミストをミスト収集部25の方向に押し流すことができる。
(変形例2)
次に、上記実施形態の変形例2について説明する。本変形例は、上記の変形例1と組み合わされても良い。本変形例は、ミスト収集部25の構成が上記実施形態と異なる。ここでは、上記実施形態と同様の構成については同一の符号を付すこととして説明を省略し、上記実施形態との相違点について説明する。
図9は、本変形例のミスト収集部25の断面図である。この図では、複数の共通ミスト吸引口251aを通りY方向に垂直な面でのミスト収集部25の断面が示されている。
本変形例のミスト収集部25では、筐体251内部の最下部にフィルター255が配置されている。筐体251の底面に設けられた共通ミスト吸引口251a(吸引口)を通過したインクミストは、当該フィルター255において捕捉される。
フィルター255の上部には、筐体251内部の空間が仕切り板258により仕切られることによって、第1の範囲R1に対応する低流速ダクト253(ダクト)、及び第2の範囲R2に対応する高流速ダクト254(ダクト)が形成されている。
このうち低流速ダクト253は、第1の範囲R1においてフィルター255を通過した空気を+Z方向に導く縦方向流路2531と、縦方向流路2531に連通し筐体251内部の最上部においてX方向及びY方向に仕切られることなく連続する横方向流路2532とから構成される。また、縦方向流路2531のうち横方向流路2532側の一部は、Y方向の幅が筐体251のY方向の幅よりも小さくなっており、複数の縦方向流路2531の当該一部を取り囲む空間が一繋がりに連通するようになっている。
また、高流速ダクト254は、筐体251内のフィルター255の上部空間のうち、低流速ダクト253を除いた空間により構成される。即ち、高流速ダクト254は、低流速ダクト253の横方向流路2532とフィルター255との間の空間のうち、低流速ダクト253の縦方向流路2531を除いた一繋がりの空間により構成される。
筐体251の−X方向側の側面には、2つの吸引ファン2571,2572(負圧発生部)が取り付けられている。このうち吸引ファン2571は、筐体251の側面のうち低流速ダクト253に対応する部分に取り付けられ、その回転動作により、筐体251に設けられた開口部2511bを介して低流速ダクト253内の空気を排気する。また、吸引ファン2572は、筐体251の側面のうち高流速ダクト254に対応する部分に取り付けられ、その回転動作により、筐体251に設けられた開口部2512bを介して高流速ダクト254内の空気を排気する。なお、吸引ファン2571,2572は、筐体251の上面に取り付けられていても良い。
このような構成を有する本変形例のミスト収集部25では、吸引ファン2571,2572の回転動作が行われることにより、第1の範囲R1では共通ミスト吸引口251aから低流速ダクト253に、また第2の範囲R2では共通ミスト吸引口251aから高流速ダクト254にインクミスト及び空気が吸引され、当該インクミスト及び空気がフィルター255を通過する際に、インクミストが捕捉される。
ここで、本変形例では、吸引ファン2572の回転により高流速ダクト254内に生じる負圧が、吸引ファン2571により低流速ダクト253内に生じる負圧よりも大きくなるように吸引ファン2571,2572の回転速度が調整されている。これにより、吸引ファン2571,2572の回転動作により第2の範囲R2において生じる吸引力は、第1の範囲R1において生じる吸引力よりも大きくなる。また、第2の範囲R2において高流速ダクト254に向かって流入するインクミスト及び空気の速度(即ち、吸引により生じる気流の速度)は、第1の範囲R1において低流速ダクト253に向かって流入するインクミスト及び空気の速度よりも大きくなる。
なお、吸引ファン2571の回転動作により低流速ダクト253に流入するインクミスト及び空気の速度が均一となり、かつ吸引ファン2572の回転動作により高流速ダクト254に流入するインクミスト及び空気の速度が均一となるように、共通ミスト吸引口251aの開口面積を、吸引ファン2571,2572に近い側ほど小さくしても良い。
以上のように、本変形例のインクジェット記録装置1では、ミスト収集部25は、共通ミスト吸引口251aが各々設けられた低流速ダクト253及び高流速ダクト254と、低流速ダクト253及び高流速ダクト254の内部に負圧を発生させることによりインクミスト及び空気を共通ミスト吸引口251aから低流速ダクト253及び高流速ダクト254の内部に流入させる吸引ファン2571,2572と、を有し、低流速ダクト253及び高流速ダクト254の各々には、第1の範囲R1及び第2の範囲R2のインクミスト及び空気が各々流入し、吸引ファン2571,2572は、対応するノズル配置領域243Rの吸引位置A1からのY方向についての距離が相対的に大きい高流速ダクト254において、低流速ダクト253よりも大きな負圧を内部に発生させる。このような構成によれば、吸引ファン2572の回転動作により第2の範囲R2において気流通過位置A2に生じる気流の速度を、吸引ファン2572の回転動作により第1の範囲R1において気流通過位置A2に生じる気流の速度よりも速くすることができるため、上記実施形態と同様に、各ノズル配置領域243Rにおいて発生したインクミストをより偏りなく吸引することができる。また、吸引ファン2571,2572の回転速度を調整することにより、千鳥格子状に配置された各記録ヘッド対242Pのノズル配置領域243Rの位置における気流の速度を、吸引位置A1からのY方向の距離によらず、ほぼ等しくすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態及び各変形例に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態及び各変形例では、記録ヘッド対242PがY方向について異なる2つの位置の何れかに配置される例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではない。例えば、記録ヘッド対242PがY方向について異なる3つ以上の位置の何れかに配置されるインクジェット記録装置1に対して本発明を適用しても良い。この場合は、吸引位置A1から記録ヘッド対242Pまでの距離(より詳しくは、記録ヘッド対242Pにおけるノズル配置領域243Rまでの距離)が大きい吸引範囲ほど吸引により生じる気流の速度の代表値が大きくなる態様でミスト収集部25による吸引を行えば良い。また、変形例1に係る送風部28についても同様に、送風位置B1から記録ヘッド対242Pまでの距離(記録ヘッド対242Pにおけるノズル配置領域243Rまでの距離)が大きい送風範囲ほど、送出空気通過位置B2における空気の速度の代表値が大きくなる態様で送風部28による送風を行えば良い。
また、上記実施形態及び変形例1では、筐体251の上部に吸引ファン257を設ける例を用いて説明したが、例えば吸引ファン257を筐体251のX方向端部側の側面に設けても良い。この場合には、ミスト吸引口253a,254aにおけるミスト及び空気の吸引量のX方向のばらつきが生じないように、共通ミスト吸引口251aの開口面積を、吸引ファン257に近い側ほど小さくしても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、ミスト吸引口253a,254aの開口面積や、吸引ファン2571,2572がダクト内に発生させる負圧の大きさにより吸引による気流の速度を調節する例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではない。例えば、フィルター255のうち第2の範囲R2に対応する部分における目の粗さを、第1の範囲R1に対応する部分よりも粗くすることにより、第2の範囲における吸引力を増大させても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、搬送ドラム21により記録媒体Pを搬送する例を用いて説明したが、これに代えて、例えば2本のローラーに支持されローラーの回転に応じて移動する搬送ベルトにより記録媒体Pを搬送しても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、シングルパス形式のインクジェット記録装置1を例に挙げて説明したが、ヘッドユニットを主走査方向に走査させながら画像の記録を行うインクジェット記録装置に本発明を適用しても良い。この場合には、ヘッドユニットの主走査時におけるヘッドユニットに対する記録媒体の移動方向についてヘッドユニットの下流側(即ち主走査方向について上流側)にミスト収集部を設け、ヘッドユニットとともにミスト収集部を走査させながらインクミストの吸引を行わせれば良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
1 インクジェット記録装置
2 外部装置
10 給紙部
11 給紙トレー
12 媒体供給部
20 画像記録部
21 搬送ドラム
22 受け渡しユニット
23 加熱部
24 ヘッドユニット
25 ミスト収集部
26 定着部
27 デリバリー部
28 送風部
30 排紙部
31 排紙トレー
40 制御部
41 CPU
42 RAM
43 ROM
44 記憶部
51 搬送駆動部
52 入出力インターフェース
53 バス
241 記録ヘッド駆動部
242 記録ヘッド
242a インク吐出面
242P 記録ヘッド対
243 ノズル
243G ノズル群
251 筐体
251a 共通ミスト吸引口
251b,2511b,2512b 開口部
252 第1の共通ダクト
253 低流速ダクト
254 高流速ダクト
253a,254a ミスト吸引口
255 フィルター
256 第2の共通ダクト
257,2571,2572 吸引ファン
258 仕切り板
259 吸引ファン駆動部
281 送風ダクト
281a 送風口
281b 開口部
282 送風ファン
A1 吸引位置
A2 気流通過位置
B1 送風位置
B2 送出空気通過位置
G 間隙
P 記録媒体
r 端部近傍範囲
R1 第1の範囲
R2 第2の範囲

Claims (9)

  1. 記録媒体にインクを吐出する複数のノズルが所定のノズル配置領域に設けられたインク吐出部を複数有し、複数の前記ノズル配置領域の各々が第1の方向について異なる位置に配置されたヘッドユニットと、
    前記ヘッドユニットに対して前記第1の方向と直交する第2の方向の所定の吸引位置でインクミストを吸引する吸引部と、
    を備え、
    前記複数のノズル配置領域の各々は、前記ヘッドユニットにおいて前記第2の方向について異なる複数の位置の何れかに配置され、
    前記吸引部は、複数の前記ノズル配置領域にそれぞれ対応する前記第1の方向についての複数の吸引範囲の各々において、前記吸引により前記第2の方向について前記吸引位置と前記ヘッドユニットとの間の所定の位置に生じる気流の速度に係る所定の代表値が、前記吸引範囲に対応するノズル配置領域から前記吸引位置までの前記第2の方向についての距離が大きくなるに従って大きくなる態様でインクミストを吸引する
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記代表値は、前記吸引範囲における前記第1の方向についての中央での前記気流の速度であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記吸引部は、前記複数の吸引範囲における前記代表値の最大値に対する最小値の割合が0.5以上となる態様でインクミストを吸引することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記複数のノズル配置領域の各々は、前記第1の方向についての端部から近傍範囲内である端部近傍範囲において他の一のノズル配置領域と配置範囲が重複し、
    前記複数の吸引範囲は、前記配置範囲が重複する2つのノズル配置領域に各々対応する吸引範囲のうち前記吸引位置との距離が小さいノズル配置領域に対応する吸引範囲に前記端部近傍範囲が包含されるように定められる
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 記録媒体と前記ヘッドユニットとを相対移動させる移動手段を備え、
    前記吸引部は、前記相対移動における前記ヘッドユニットに対する記録媒体の移動方向について前記ヘッドユニットの下流側でインクミストを吸引する
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記移動手段は、記録媒体が載置される載置面を移動させることにより当該載置面上に載置された記録媒体と前記ヘッドユニットとを前記相対移動させ、
    当該インクジェット記録装置は、前記ヘッドユニットにおいて前記ノズルの開口部が設けられたインク吐出面と前記載置面との間隙に対して、前記移動方向について前記ヘッドユニットの上流側から空気を送出する送風部を備える
    ことを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記送風部は、前記ヘッドユニットに対して前記第2の方向の所定の送風位置において空気の送出を行い、かつ前記複数のノズル配置領域にそれぞれ対応する前記第1の方向についての複数の送風範囲の各々において、前記第2の方向について前記送風位置と前記ヘッドユニットとの間の所定の位置における前記送出される空気の速度に係る所定の代表値が、前記送風範囲に対応するノズル配置領域から前記送風位置までの前記第2の方向についての距離が大きくなるに従って大きくなる態様で前記空気の送出を行うことを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記吸引部は、
    複数の吸引口が前記吸引位置に設けられたダクトと、
    前記ダクト内を負圧とすることによりインクミスト及び空気を前記複数の吸引口から前記ダクト内に流入させる負圧発生部と、
    を有し、
    前記複数の吸引口は、前記複数の吸引範囲の各々における開口率が、当該吸引範囲に対応するノズル配置領域から前記吸引位置までの前記第2の方向についての距離が大きくなるに従って大きくなるように設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記吸引部は、
    吸引口が各々設けられた複数のダクトと、
    前記複数のダクトの内部に負圧を発生させることによりインクミスト及び空気を複数の前記吸引口から前記複数のダクト内に流入させる負圧発生部と、
    を有し、
    前記複数のダクトの各々には、一の前記ノズル配置領域に対応する吸引範囲又は前記吸引位置からの前記第2の方向についての距離が同一である二以上のノズル配置領域の各々に対応する吸引範囲のインクミスト及び空気が流入し、
    前記負圧発生部は、前記複数のダクトの各々において、対応するノズル配置領域の前記吸引位置からの前記第2の方向についての距離が大きいダクトほど大きな負圧を内部に発生させる
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
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