JP6561709B2 - 画像形成システム、画像形成装置、ジョブ処理方法及びプログラム - Google Patents

画像形成システム、画像形成装置、ジョブ処理方法及びプログラム Download PDF

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Description

この発明は、画像形成システム、画像形成装置、ジョブ処理方法及びプログラムに関する。
従来から、計算機で発生させたプリントジョブを記憶装置に一旦蓄積しておき、印刷装置からその計算機にアクセスしてその蓄積したプリントジョブの情報を取得し、その中からユーザが選択したプリントジョブに係る印刷を行えるようにする技術が知られている。
このような技術は、ロケーションフリー印刷と呼ばれ、例えば特許文献1に記載されている。
また、これとは別に、従来から、ある装置においてファクシミリ通信や電子メール等を用いて受信した文書を、他の装置に転送し、該他の装置において参照できるようにする技術が知られている。
例えば特許文献2には、受信したデータを転送する転送先を、そのデータの送信元に対応させて設定しておき、送信元として登録されている相手先からデータを受信した場合に、その送信元に対応する転送先への転送制御を行うネットワークファクシミリ装置が開示されている。
ところで、文書を紙媒体で受取人に届けようとすることがしばしばある。ファクシミリ通信により送信し、ファクシミリ受信機において受信文書を画像形成出力させるケースは、その典型である。
しかしながら、受信側の環境においては、1台の受信装置を複数の利用者が共用する場合が多い。このため、一旦受信装置が受信した文書を何らかの手段で受取人まで配送する必要がある。この配送は、用紙を人手で運んで行ってもよいし、例えば特許文献1に記載のようなデータ転送の技術を用いて、受取人の近くにある画像形成装置や、受取人が操作する端末装置に転送して行うことも考えられる。
いずれにせよ、最終的に用紙上に形成された文書が手元に欲しい場合、受信した文書を何らかの画像形成装置を用いて画像形成する必要がある。
しかし、文書の受信時や受取人への配送時に自動的に文書を画像形成出力してしまうとすると、受取人がそれをすぐに回収できるとは限らないため、文書が受取人以外の目に触れたり、受取人以外の手により持ち出されたりする危険があり、セキュリティ上のリスクが生じる。これは、他人から送信される文書は、いつ受信するかわからないことに起因するものである。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、他人から電子通信により送信された文書を、安全かつ手間をかけずに、受取人が用紙上に形成された状態で入手できるようにすることを目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するため、情報処理装置と1以上の画像形成装置とを備える画像形成システムにおいて、上記情報処理装置に、上記画像形成装置に実行させる画像形成ジョブを、その画像形成ジョブの実行権限を有するユーザ及び送信元の情報と対応付けて登録するジョブ登録手段と、上記画像形成装置からの要求に応じて、上記ジョブ登録手段により登録されている画像形成ジョブの情報を、要求元の画像形成装置に送信するジョブ情報送信手段と、上記画像形成装置からの要求に応じて画像形成ジョブをその画像形成装置に送信するジョブ送信手段と、上記ジョブ送信手段が送信した画像形成ジョブが実行された場合に、該画像形成ジョブの実行指示を行ったユーザの、該実行された画像形成ジョブの実行権限を削除し、この削除により該画像形成ジョブの実行権限を有するユーザがいなくなる場合に、該画像形成ジョブの登録を削除するジョブ管理手段とを設け、
上記各画像形成装置に、ユーザを認証する認証手段と、上記情報処理装置に対して、上記認証手段が認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの情報を要求するジョブ情報要求手段と、上記ジョブ情報要求手段による要求に応じて上記情報処理装置から送信された情報に基づき画像形成ジョブを上記認証したユーザに提示するジョブ提示手段と、上記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブのうち、送信元が上記認証したユーザと異なる画像形成ジョブを、それ以外の画像形成ジョブよりも優先して上記認証したユーザに提示するように、上記ジョブ情報要求手段及び上記ジョブ提示手段を制御する制御手段とを設け
上記画像形成装置の少なくとも1つが、上記認証したユーザから、上記ジョブ提示手段が提示した画像形成ジョブの実行指示を受け付ける実行指示受付手段と、その実行指示受付手段が実行指示を受け付けた画像形成ジョブを上記情報処理装置から取得して実行するジョブ実行手段とを備え、該画像形成装置の上記ジョブ提示手段は、上記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの中に、送信元が上記認証したユーザと異なる画像形成ジョブがあった場合に、自動的に上記情報処理装置からその画像形成ジョブを取得して実行することにより、その画像形成ジョブを上記認証したユーザに提示し、
上記情報処理装置の上記ジョブ管理手段は、上記ジョブ提示手段による上記自動的な画像形成ジョブの取得により該画像形成ジョブが実行された場合には、その実行に応じた該画像形成ジョブの削除は行わないことを特徴とする
上記構成によれば、他人から電子通信により送信された文書を、安全かつ手間をかけずに、受取人が用紙上に形成された状態で入手できるようにすることができる。
この発明の画像形成システムの第1実施形態の構成を示す図である。 図1に示したサーバ装置100のハードウェア構成を示す図である。 図1に示した画像形成装置200aのハードウェア構成を示す図である。 図1に示した画像形成装置200bのハードウェア構成を示す図である。 サーバ装置100、画像形成装置200a、画像形成装置200b及び端末装置300が備える機能のうち、ジョブのサーバ装置100への登録、ユーザへの提示及び実行に関連する機能の構成を示す図である。 配信先テーブルの例を示す図である。 図5に示したジョブ登録部124によるジョブの登録状態の例を示す図である。 ジョブ一覧画面の例を示す図である。 画像形成装置200aのFAX受信部221が文書を受信した場合に画像形成装置200a及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す図である。 画像形成装置200bのユーザ認証部231がユーザから認証情報の入力を受け付けた場合に画像形成装置200b及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す図である。 図10の動作により画像形成装置200bが表示する画面の遷移の例を示す図である。 この発明の画像形成システムの第2実施形態の機能構成を示す、図5と対応する図である。 第2実施形態において画像形成装置200bのユーザ認証部231がユーザから認証情報の入力を受け付けた場合の、図10と対応する動作のシーケンスを示す図である。 第2実施形態におけるジョブ一覧画面の例を示す図である。 第2実施形態において画像形成装置200bがプレビュー表示指示を検出した場合に画像形成装置200b及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す図である。 プレビュー画面の例を示す図である。 画像形成装置200bが受取人変更指示を検出した場合の動作を示す、図15と対応する図である。 受取人選択画面及び変更完了画面の例を示す図である。 画像形成装置200bがジョブ実行指示を検出した場合の動作を示す、図15と対応する図である。 画像形成装置200bがジョブ削除指示を検出した場合の動作を示す、図15と対応する図である。 削除確認画面の例を示す図である。 この発明の画像形成システムの第3実施形態の構成を示す図である。 図22に示した画像形成装置200cのハードウェア構成を示す図である。 第3実施形態において画像形成装置200cのユーザ認証部231がユーザから認証情報の入力を受け付けた場合に画像形成装置200c及びサーバ装置100が実行する、図10と対応する動作のシーケンスを示す図である。 変形例における配信先テーブルの例を示す図である。 この発明の画像形成システムの第4実施形態の構成を示す図である。 図26に示した入退情報取得装置600のハードウェア構成を示す図である。 図26に示したサーバ装置100、画像形成装置200a、画像形成装置200b、端末装置300及び入退情報取得装置600が備える機能のうち、ジョブのサーバ装置100への登録及び実行権限を有するユーザの所在位置に応じた動作の実行に関連する機能の構成を示す図である。 自動印刷設定テーブルの例を示す図である。 ジョブ登録テーブルの例を示す図である。 機器配置テーブルの例を示す図である。 ユーザ所在テーブルの例を示す図である。 検出される入退情報と、ユーザの所在位置の更新内容との関係を示す図である。 ジョブ一覧画面の例を示す図である。 FAX受信部1221が文書を受信した場合に画像形成装置200a及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す図である。 図35のステップS1111でジョブ管理部1124が実行する動作の例を示す図である。 その別の例を示す図である。 所在管理部1127が入退情報を受信した場合にサーバ装置100及び画像形成装置200aが実行する動作のシーケンスを示す図である。 図38の続きの動作シーケンスを示す図である。 ユーザ認証部1231がユーザから認証情報の入力を受け付けた場合に画像形成装置200b及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す図である。 図40のステップS1256で画像形成装置200bが実行する動作を示すシーケンス図である。 図40及び図41の動作により画像形成装置200bが表示する画面の遷移の例を示す図である。 この発明の画像形成システムの第5実施形態の機能構成を示す、図28と対応する図である。 第5実施形態においてユーザ認証部1231がユーザから認証情報の入力を受け付けた場合の、図41と対応する動作のシーケンスを示す図である。 第5実施形態におけるジョブ一覧画面の例を示す図である。 第5実施形態において画像形成装置200bがプレビュー表示指示を検出した場合に画像形成装置200b及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す図である。 第5実施形態において画像形成装置200bが受取人変更指示を検出した場合に画像形成装置200b及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す図である。 画像形成装置200bがジョブ実行指示を検出した場合に画像形成装置200b及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す図である。 画像形成装置200bがジョブ削除指示を検出した場合に画像形成装置200b及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す図である。
以下、この発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
〔第1実施形態:図1乃至図11〕
図1に、この発明の画像形成システムの第1実施形態の構成を示す。
図1に示す画像形成システム1は、情報処理装置であるサーバ装置100と、3台の画像形成装置200a,200b−1,200b−2とを、ネットワークNを介して通信可能に接続して構成したものである。ネットワークNには端末装置300も接続されるが、この端末装置は画像形成システム1には含まれない。しかし、含まれると考えることもできる。
以上のうちサーバ装置100は、各画像形成装置200(個体を特定しない場合にはこの符号を用いる)に実行させる画像形成ジョブを管理する機能を備える。
画像形成装置200は、それぞれサーバ装置100から画像形成ジョブを取得し、その画像形成ジョブに従ってシート材である用紙(材質は紙に限らない)に印刷により画像を形成する機能を備える。この画像形成ジョブは、印刷すべき画像の画像データと、両面、集約、用紙サイズなど、印刷に用いる設定のデータとを含み、実行すべき画像形成の内容を規定するデータである。
このような画像形成装置は、プリンタ、ファクシミリ通信装置、デジタル複合機(MFP)等として構成することができる。
なお、3台の画像形成装置のうち、画像形成装置200aは、ファクシミリ通信(FAX)機能を備え、FAX回線に接続される。このFAX回線には、公衆回線網の他、インターネットを用いることもできる。そして、画像形成装置200aは、FAX機能により外部から送信された文書を受信した場合、その文書の画像を用紙に印刷するための画像形成ジョブを生成し、サーバ装置100に送信して登録させることができる。
また、画像形成装置200b−1,200b−2(これらのいずれかを個体を特定せずに指す場合には符号「200b」を用いる)は、FAX機能を備えない画像形成装置である。
なお、各画像形成装置200は、これ以外の点でも、各装置で備える機能がまちまちであっても構わない。ある装置はカラー画像形成が可能であるが、他の装置はモノクロのみである、ある装置は原稿の画像を読みとる画像読取手段を備えるが、他の装置は備えない等である。
また、端末装置300は、ユーザの操作に従って画像形成装置200に実行させる画像形成ジョブ(以下単に「ジョブ」と言った場合にはこの画像形成ジョブを指す)を生成し、これをサーバ装置100へ送信して登録させる機能を備える。端末装置300は、例えばPC等の汎用コンピュータとして構成することができる。タブレットコンピュータやスマートフォンなどの携帯可能な装置であってもよい。
また、ネットワークNとしては、有線無線を問わず、任意のプロトコルあるいはハードウェアによる通信経路を用いることができる。
次に、図2に、図1に示したサーバ装置100のハードウェア構成を示す。
図2に示すように、サーバ装置100は、CPU101、ROM102、RAM103、HDD(ハードディスクドライブ)104、通信I/F(インタフェース)105、操作部106、表示部107を備え、これらをシステムバス110により接続した構成としている。
そして、CPU101が、RAM103をワークエリアとしてROM102あるいはHDD104に記憶されたプログラムを実行することにより、サーバ装置100全体を制御し、図5を用いて後述するものをはじめとする種々の機能を実現する。
ROM102及びHDD104は、不揮発性記憶媒体(記憶手段)であり、CPU101が実行する各種プログラムや後述する各種データを格納している。
通信I/F105は、ネットワークNを介して画像形成装置200等の他の装置と通信するためのインタフェースである。使用するネットワークNの規格に応じた物を設ければよい。
操作部106は、ユーザからの操作を受け付けるための操作手段である。各種ボタンやスイッチの他、タッチパネルを備え、表示部107が表示するGUI(グラフィカルユーザインタフェース)に対する操作を受け付けることも考えられる。
表示部107は、上記GUIの他、サーバ装置100の動作状態や設定内容、メッセージ等をユーザに提示するための提示手段であり、液晶ディスプレイやランプ等を備える。
なお、サーバ装置100がユーザからの操作を直接受ける必要がない(通信I/F105を介して接続された外部装置により操作を受け付けたり情報の提示を行ったりすればよい)場合には、操作部106や表示部107を設けなくてよい。
なお、端末装置300も、具体的な性能は異なってよいが、図2に示したものと同趣旨のハードウェア構成を有する。
次に、図3に、図1に示した画像形成装置200aのハードウェア構成を示す。
図3に示すように、画像形成装置200aは、CPU201、ROM202、RAM203、HDD204、通信I/F205、操作部206、表示部207、エンジンI/F208、認証情報読取装置211、モデム212、NCU213を備え、これらをシステムバス210により接続した構成としている。また、エンジンI/F208にはエンジン部209が接続される。
これらのうち、CPU201〜表示部207は、図2に示したCPU101〜表示部107と同趣旨の構成である。もちろん、具体的な構成は異なって構わない。また、CPU201の処理能力、メモリの容量など性能が装置毎に異なってよいことは、上述した通りである。
エンジンI/F208は、エンジン部209をシステムバス210に接続し、CPU201から制御可能とするためのインタフェースである。また、エンジン部209は、画像データに基づき用紙に画像を形成する画像形成手段等、機械的な動きを含む機能を実現するためのモジュールである。このエンジン部209の構成も、装置毎に異なってよい。
認証情報読取装置211は、ユーザから、ユーザを認証するための認証情報の入力を受け付ける機能を備える。認証情報読取装置211としては、例えば、IC(Integrated Circuit)カードからユーザIDとパスワードを読み取るカードリーダを採用することができる。また、指紋や静脈パターン等の生体情報を認証情報として読み取る装置であってもよい。認証に使用する認証情報に応じた装置とすればよい。
モデム212は、ファクシミリ通信を行う機能を備える通信手段である。NCU213は、公衆回線網に接続するための網制御装置である。モデム212は、NCU213を介して公衆回線網を通じたファクシミリ通信を行う。また、この他、画像形成装置200aが通信I/F205を介してネットワークN及びインターネットを通じたインターネットファクシミリ通信を行うことができるようにしてもよい。
次に、図4に、図1に示した画像形成装置200bのハードウェア構成を示す。
画像形成装置200bのハードウェア構成は、モデム212とNCU213を設けていない点以外、図3に示した画像形成装置200aと同様である。ただし、各構成要素の性能が装置毎に異なってよいことは、上述した通りである。
以上説明してきた画像形成システム1において特徴的な点の一つは、サーバ装置100に登録されたジョブを画像形成装置200のユーザに提示する手法である。また、ジョブの登録に係る処理の一部にも特徴を有する。以下、これらの特徴に関連する各装置の機能及び動作について説明する。
まず図5に、サーバ装置100、画像形成装置200a、画像形成装置200b及び端末装置300が備える機能のうち、ジョブのサーバ装置100への登録、ユーザへの提示及び実行に関連する機能の構成を示す。
図5に示すように、サーバ装置100は、ユーザ情報管理部121、ユーザ認証部122、ジョブ受付部123、ジョブ登録部124、配信受付部125、ジョブ送信部126を備える。
これらのうちユーザ情報管理部121は、サーバ装置100にジョブを登録したり画像形成装置200を利用したりする権限を有するユーザの情報を管理する機能を備える。ユーザの情報としては、ユーザを特定するためのユーザ識別情報、ユーザを認証するための認証情報、ユーザが有する権限を示す権限情報等を設けることが考えられる。
また、ユーザ情報管理部121は、ファクシミリ通信で送信された文書の配信先とするユーザを管理する機能も備える。この実施形態では、図6に示すように、文書の送信元及び送信に使用された回線の種別と対応付けて、その送信元からその回線で送信された文書を受け取るべきユーザの識別情報を配信先テーブルに登録するようにしている。一番下の「DEFAULT」の行のデータは、他のどの条件にも当てはまらない場合に適用する受取人ユーザを示すものである。
以上の情報は、予め画像形成システム1の管理者が設定しておく。登録する情報の格納先は、サーバ装置100の外部の装置に設けてもよい。
ユーザ認証部122は、端末装置300等の外部装置から、あるいはサーバ装置100への直接入力として、所要の認証情報を受け付け、ユーザ情報管理部121が管理するユーザの情報を参照して、受け付けた情報に基づく認証処理を行う認証手段の機能を備える。また、ユーザ認証部122は、認証結果を認証情報の送信元に返す機能も備える。管理者、一般ユーザといった権限ランクの情報も合わせて返すようにしてもよい。
ジョブ受付部123は、端末装置300等の外部装置が、ユーザ認証部122により認証されたユーザの操作に従って送信してくるジョブを受け付け、ジョブ登録部124に登録させる機能を備える。このとき、ジョブ受付部123は、送信元の外部装置から、ジョブ自体の他、その実行権限を与えるユーザを示すユーザ識別情報と、ジョブの送信を指示したユーザ(ジョブの送信元)を示すユーザ識別情報とを受け取り、これらのユーザ識別情報を、ジョブと対応付けてジョブ登録部124に登録させる。
例えば、あるユーザが、自分で印刷出力するためのジョブを登録するような場合には、実行権限を与えるユーザとジョブの送信を指示したユーザとは一致することになる。また、あるユーザが、他のユーザに印刷出力させるためのジョブを登録するような場合には、実行権限を与えるユーザとジョブの送信を指示したユーザとは異なることになる。これらのいずれの場合もあり得る。
ジョブ登録部124は、画像形成装置200に実行させるジョブを、そのジョブの実行権限を有するユーザを示すユーザ識別情報及びそのジョブの送信元を示す送信元情報と対応付けて登録するジョブ登録手段の機能を備える。この登録は、ジョブ受付部123又は配信受付部125からの指示に応じて行う。登録する情報の格納先は、サーバ装置100の外部の装置に設けてもよい。
図7に、ジョブ登録部124によるジョブの登録状態の例を示す。図7に示すジョブデータが、ジョブの実行に必要な、印刷すべき画像及び印刷に用いる設定のデータである。また、ジョブの登録日時、印刷枚数等の書誌情報もここに含まれる。「実行権限」の項目は、ジョブの実行権限を有するユーザを登録する項目である。「送信元」の項目は、ジョブの送信元を登録する項目である。「送信元」については、上述したユーザ識別情報の他、後述のように、ジョブに係る文書の取得に用いた通信回線や、その文書の送信元の名称等を登録することも考えられる。
なお、図7においては、「実行権限」及び「送信元」の情報が以降に説明するジョブの取り扱いにおいて重要であるためこれらを独立の項目として示したが、他の書誌情報と並列の情報として登録しても構わない。
配信受付部125は、画像形成装置200から後述するジョブ送信部224の機能により自動的に送信されてくるジョブを受け付け、ジョブ登録部124に登録させる機能を備える。このとき、ジョブの実行権限を有するユーザの情報及びジョブの送信元を示す情報は、ジョブ送信部224から送信される情報に従って登録させる。
この登録は、ユーザの指示に従って行うものではないため、ジョブの登録あるいは受け付けに当たって、ユーザを認証する必要はない。ただし、配信受付部125が、予め登録された画像形成装置200からのみジョブの送信を受け付けるようにしてもよい。
ジョブ送信部126は、画像形成装置200のジョブ送信要求部232からの要求に応じて、ジョブ登録部124に登録されているジョブのジョブデータあるいはそのジョブに関する情報を送信する、ジョブ情報送信手段及びジョブ送信手段の機能を備える。ジョブ送信部126は、ジョブの実行に必要な、ジョブデータの全体を送信する場合もあれば、ジョブの概要をユーザに提示するための書誌情報や、実行権限を有するユーザ及びジョブの送信元の情報のみを送信する場合もある。どの情報を送信するかは、ジョブ送信要求部232からの要求内容に従って決定すればよい。
なお、ジョブ送信部126も、予め登録された画像形成装置200からのみ送信要求を受け付けるようにしてもよい。
次に、端末装置300は、認証要求部321、ジョブ生成部322及びジョブ登録要求部323の機能を備える。
これらのうち認証要求部321は、ユーザから受け付けた認証情報をサーバ装置100のユーザ認証部122に渡し、その認証情報に基づくユーザの認証を要求する機能を備える。また、認証要求部321は、認証が成功した場合に、その旨及び認証されたユーザのユーザ識別情報をジョブ生成部322に渡す機能を備える。
ジョブ生成部322は、認証されたユーザから受け付けた画像形成指示操作に基づき、画像形成ジョブを生成してジョブ登録要求部323に渡す機能を備える。なお、画像形成指示操作とは、例えば文書の印刷指示と、その印刷に使用する印刷設定と、その印刷の実行を許可するユーザ(複数でもよい)の指定とを行う操作である。また、ジョブ生成部322は、画像形成ジョブに、その送信元の情報として、認証されたユーザのユーザ識別情報を付し、実行権限を持たせるユーザの情報として、上記の指定されたユーザのユーザ識別情報を付す。
ジョブ登録要求部323は、ジョブ生成部322から渡されたジョブをサーバ装置100のジョブ受付部123に送信し、ジョブ登録部124への登録を行わせる機能を備える。送信元及び実行権限を持たせるユーザを示すユーザ識別情報も、合わせて送信する。
以上の各部により、端末装置300は、認証されたユーザの操作に従い、実行権限を持たせるユーザを指定したジョブを、サーバ装置100に登録させることができる。この登録は、認証されたユーザと実行権限を持たせるユーザが同じであれば、自分が紙媒体で入手したい文書の登録ということになるし、異なれば、他のユーザへ配信したい文書の登録ということになる。
次に、画像形成装置200aは、FAX受信部221、ジョブ生成部222、配信先決定部223、ジョブ送信部224を備える。
これらのうち、FAX受信部221は、特定の通信回線であるファクシミリ回線を介して外部装置から文書を受信し、その文書自体と、送信元の情報と、受信に用いた回線の情報とを、ジョブ生成部222に渡す機能を備える。なお、送信元の情報は、送信側端末(発信元識別情報、メールアドレス等)から入手したり、通信経路(ナンバーディスプレイ、IPアドレス等)から入手したりすることが考えられる。適宜に1又は複数の任意の取得法を採用すればよい。
ジョブ生成部222は、FAX受信部221が受信した文書を印刷するための画像形成ジョブを生成して取得し、そのジョブをジョブ送信部224に渡す機能を備える。このジョブには、文書の送信元の情報と、ジョブの実行権限を持たせるユーザの情報とを付す。送信元の情報は、FAX受信部221から受け取った情報そのままでもよいし、単にFAX回線で受信したということを示すものでもよい。少なくとも、実行権限を持たせるユーザが送信元と異なるということがわかればよい。
また、ジョブ生成部222は、配信先決定部223に、受信した文書の送信元及び受信に用いた回線の情報を渡し、その文書の配信先を決定するよう要求する機能も備える。この配信先が、ジョブの実行権限を持たせるユーザとなる。
配信先決定部223は、サーバ装置100のユーザ情報管理部121が管理する配信先テーブルを参照し、ジョブ生成部222から受け取った送信元及び回線の情報と対応する受取人ユーザのユーザ識別情報を取得する機能を備える。ユーザ情報管理部121に送信元及び回線の情報を渡して検索を行わせてもよい。配信先決定部223は、その取得したユーザ識別情報を、文書の配信先として決定し、ジョブ生成部222に返す。配信先に複数のユーザが含まれていてよいことは、図6から明らかな通りである。
ジョブ送信部224は、ジョブ生成部222から渡されたジョブをサーバ装置100の配信受付部125に送信し、ジョブ登録部124への登録を行わせる機能を備える。送信元及び実行権限を持たせるユーザを示すユーザ識別情報も、合わせて送信する。
以上の各部により、画像形成装置200aは、特定の通信回線を介してジョブを取得した場合に、そのジョブの実行権限を持たせるユーザを決定し、そのジョブと、そのジョブの実行権限を有するユーザを示すユーザ識別情報とをサーバ装置100に送信することができる。上記のFAX受信部221からジョブ送信部224が、第2のジョブ送信手段として機能する。
次に、画像形成装置200bは、ユーザ認証部231、ジョブ送信要求部232、ジョブ提示部233、操作受付部234、ジョブ実行部235を備える。
これらのうち、ユーザ認証部231は、ユーザからの認証情報の入力を受け付け、サーバ装置100のユーザ情報管理部121が管理するユーザの情報を参照して、受け付けた情報に基づく認証処理を行う認証手段の機能を備える。認証情報の入力は、認証情報読取装置211に必要な情報を読み取らせることによる入力であってもよいし、操作部206に対する手動入力であってもよい。また、ユーザ認証部231は、ユーザ情報管理部121に認証情報を渡して認証処理を行わせ、その結果を取得するものであってもよい。
また、ユーザ認証部231は、認証が成功した場合に、その旨及び認証したユーザのユーザ識別情報をジョブ送信要求部232に渡す機能を備える。
ジョブ送信要求部232は、ユーザ認証部231がユーザを認証した場合に、サーバ装置100のジョブ送信部126に対し、ジョブ登録部124に登録されているジョブのうち、その認証したユーザが実行権限を有するジョブの情報の送信を要求するジョブ情報要求手段の機能を備える。ここで送信を要求する情報は、ジョブの存在をユーザに提示するために必要な、ジョブの書誌情報である。
そして、ジョブ送信要求部232は、その要求に応じて送信されたジョブの書誌情報をジョブ提示部233に渡し、ジョブの存在をユーザに提示させる機能を備える。
また、ジョブ送信要求部232は、初めに、認証したユーザが実行権限を有するジョブのうち、送信元がその認証したユーザと異なるジョブの情報の送信を要求する。このようなジョブとしては、FAX受信部221における文書の受信に応じて生成されたジョブと、他のユーザが端末装置300を操作して配信したジョブとが考えられる。
また、ジョブ送信要求部232は、送信元が認証したユーザと異なるジョブについての処理を完了した後で、認証したユーザが実行権限を有する残りのジョブ(送信元がその認証したユーザであるもの)の情報の送信をジョブ送信部126に要求する機能も備える。そして、この情報についても、送信元が認証したユーザと異なるジョブの場合と同様に処理することができる。
また、ジョブ送信要求部232は、後述のように操作受付部234がユーザから実行指示を受け付けたジョブにつき、ジョブ送信部126にジョブデータの送信を要求する機能を備える。そして、その要求に応じて受信したジョブデータをジョブ実行部235に渡し、そのジョブデータに基づきジョブを実行させる機能を備える。この処理は、ジョブの送信元によらず共通である。
次に、ジョブ提示部233は、ジョブ送信要求部232から渡されるジョブの書誌情報に基づき、サーバ装置100に登録されているジョブをユーザに提示するジョブ提示手段の機能を備える。この提示は、例えば表示部207に画面を表示して行うことができる。なお、送信元が認証したユーザと異なるジョブについては、ユーザから見て認証情報の入力直後に、通常のトップ画面を表示する前に提示を行う。
図8に、この提示のためのジョブ一覧画面の例を示す。
図8に示すジョブ一覧画面410は、送信元が認証したユーザと異なるジョブを提示するための画面であり、一覧表示部411と印刷ボタン412と閉じるボタン413とを備える。
一覧表示部411には、ジョブ送信部126から送信された各ジョブの書誌情報を表示している。
このうち「No.」は、表示中のジョブの通し番号である。「ファイル名」は、印刷を指示された文書のファイル名である。FAX回線で受信した文書については、画像形成装置200aがジョブを生成する際に自動で付ける。図8の例では、「FAX2」あるいは「FAX1」のファイル名がこれに該当する。「送信元」は、図7に示したものと対応するジョブの送信元の情報である。FAX回線による文書の受信に応じて生成されたジョブについては、その旨を表示してもよい。「受領日時」は、ジョブがジョブ登録部124に登録された日時である。さらに、これらに加えて、形成する画像の内容がわかるような、ファイル名や枚数等の情報を表示してもよい。
ユーザは、一覧表示部411において各ジョブと対応する行をタッチすることにより、その行のジョブの選択と非選択をトグルで切り替えることができる。
印刷ボタン412は、選択されているジョブの実行を指示するためのボタンである。
閉じるボタン413は、ジョブ一覧画面410を閉じて、通常のトップ画面である機能選択画面(図11を用いて後述)に移行するためのボタンである。
ジョブ提示部233は、この機能選択画面においてプリント機能が選択された場合、認証されたユーザが実行権限を持つ全てのジョブについて、同様な画面でジョブの表示及び実行指示の受付を行うことができる。
操作受付部234は、ジョブ提示部233が表示する画面に対するユーザの操作を受け付ける機能を備える。また、ジョブの実行や画面の移行の指示を検出した場合、その旨をジョブ送信要求部232に伝える機能を備える。
ジョブ実行部235は、ジョブ送信要求部232から渡されるジョブデータに従ってエンジン部209を制御し、ジョブを実行する機能を備える。
以上の各部により、画像形成装置200bは、ユーザ認証部231が認証したユーザが実行権限を有するジョブのうち、送信元がそのユーザと異なるジョブを、それ以外のジョブよりも優先してその認証したユーザに提示することができる。また、その提示したジョブのうちユーザが選択したジョブを実行することができる。
なお、画像形成装置200aも、FAX受信部221乃至ジョブ送信部224に加え、画像形成装置200bと同様なユーザ認証部231乃至ジョブ実行部235を備えていてもよい。
以下、図5に示した各装置が実行する動作についてより詳細に説明する。
まず図9に、画像形成装置200aのFAX受信部221が文書を受信した場合に画像形成装置200a及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す。図9に示す動作は、画像形成装置200aのCPU201及びサーバ装置100のCPU101が所要のプログラムを実行することにより制御手段として機能して制御手順を実行し、所要のハードウェアやプロセス等を制御して実行するものである。また、サーバ装置100の動作については、対応する機能部を図中に示しているが、画像形成装置200aの動作については、各ステップの動作と対応する機能部を随時説明する。これらは、以降のシーケンス図についても同様である。
画像形成装置200aのFAX受信部221が、FAX回線で文書を受信すると(S101)、画像形成装置200aは図9に示す動作を開始する。そしてまず、ジョブ生成部222の機能により、受信した文書を用紙に印刷するための画像形成ジョブを生成する(S102)と共に、FAX受信部221の機能により、文書の送信元及び受信に用いた回線の情報を取得する(S103)。ステップS102とS103の処理の順序は問わない。
次に、画像形成装置200aは、ジョブ送信部224の機能により、サーバ装置100の配信受付部125にステップS102で生成したジョブを送信し、その登録を要求する(S104)。これを受けた配信受付部125は、送信されたジョブを、ジョブ登録部124に登録する(S105)。ここで登録するのは、図7に示したジョブデータである。このステップS105の処理が、ジョブ登録手順の処理である。
次に、画像形成装置200aは、配信先決定部223の機能により、ステップS103で取得した送信元及び回線種別の情報をサーバ装置100のユーザ情報管理部121に送信し、ステップS101で受信した文書の受取人の推定を要求する(S106)。これを受けたユーザ情報管理部121は、送信された送信元及び回線種別をキーに図6に示した配信先テーブルを検索し、これらの組み合わせと対応する受取人ユーザを特定する(S107)。そして、その情報を画像形成装置200aに返す(S108)。画像形成装置200aは、この情報を受け取ると、配信先決定部223の機能により、ステップS102で生成したジョブの実行権限を、その通知された受取人に与えることを決定する(S109)。
そして、ジョブ送信部224の機能により、サーバ装置100の配信受付部125に対し、その受取人を、ステップS105で登録したジョブの実行権限を有するユーザとして、ステップS103で取得した送信元を、そのジョブの送信元として、それぞれ登録するように要求する(S110)。配信受付部125は、その要求に従ってジョブ登録部124に、ジョブの実行権限を有するユーザ及び送信元の情報を登録する(S111)。このステップS111の処理も、ジョブ登録手順の処理である。
以上の動作によれば、画像形成装置200aは、特定の通信回線であるファクシミリ回線を介してジョブを取得した場合に、そのジョブの実行権限を持たせるユーザを決定し、そのジョブと、実行権限を持たせるユーザと、ジョブの送信元とを対応付けてサーバ装置100に登録させることができる。なお、ここでいうジョブの送信元は、ファクシミリ回線を介して受信し、ジョブの実行により印刷すべき文書の送信元であるとよい。
次に、図10に、画像形成装置200bのユーザ認証部231がユーザから認証情報の入力を受け付けた場合に画像形成装置200b及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す。
画像形成装置200bのユーザ認証部231が、ユーザから認証情報の入力を受け付けると(S121)、画像形成装置200bは図10に示す動作を開始する。そしてまず、ユーザ認証部231の機能により、サーバ装置100のユーザ情報管理部121に入力された認証情報を送信して、登録されているユーザ情報との照合を依頼する(S122)。これを受けたユーザ情報管理部121は、依頼に従って認証情報の照合を行い、認証情報に該当するユーザがいたか否か、及び、必要であればそのユーザが持つ権限を示す権限情報を、照合結果として画像形成装置200bに返す(S123)。
画像形成装置200bは、この照合結果を受け取ると、ユーザ認証部231の機能により、その内容に基づき認証成功(該当あり)か否か判断する(S124)。ここで認証失敗であれば、画像形成装置200bは処理を終了する。一方、認証成功であれば、認証情報を入力したユーザはその認証情報と対応するユーザであると認証し、そのユーザとしてログインさせる(S125)。
以上のステップS121乃至S125における画像形成装置200bの動作が、認証手順の動作である。
そして、ジョブ送信要求部232の機能により、サーバ装置100のジョブ送信部126に対し、ログイン中のユーザが実行権限を有し、かつ送信元がログイン中のユーザと異なるジョブがあるか否か問い合わせる(S126)。この問い合わせは、該当のジョブがある場合にそのジョブの情報を送信することの要求も含む。このステップS126の動作が、ジョブ情報要求手順の動作である。
これを受けたジョブ送信部126は、ジョブ登録部124から条件に該当するジョブの情報を取得し(S127)、画像形成装置200bに返す(S128)。該当するジョブがない場合には、その旨を返す。このステップS127及びS128の動作が、ジョブ情報送信手順の動作である。
画像形成装置200bは、この返信を受け取ると、条件に該当するジョブがあったか否か判断する(S129)。そして、あった場合、ジョブ提示部233の機能により、表示部207にジョブ一覧画面410を表示させて、それらのジョブをユーザに提示すると共に、操作受付部234の機能によりジョブの実行指示を受け付ける(S130)。このステップS130の動作が、ジョブ提示手順の動作である。
そして、ログイン中のユーザからの実行指示を検出すると(S131)、画像形成装置200bは、ジョブ送信要求部232の機能により、サーバ装置100のジョブ送信部126に対し、実行を指示されたジョブを実行するために必要なジョブデータを要求する(S132)。複数ジョブ分のジョブデータを要求することも可能である。
これを受けたジョブ送信部126は、ジョブ登録部124から要求に係るジョブのジョブデータを取得し(S133)、画像形成装置200bへ返す(S134)。
画像形成装置200bは、この返信を受け取ると、ジョブ実行部235の機能により、受け取ったジョブデータに基づきジョブを実行する(S135)。
なお、サーバ装置100は、実行が完了したジョブのデータを、自動的に削除してもよい。あるいは、そのまま保持しておき、ユーザからの指示に応じて削除してもよい。
以上により、画像形成装置200bは、ログイン中のユーザが実行権限を有し、かつ送信元がログイン中のユーザと異なるジョブがサーバ装置100に登録されている場合に、これをそれ以外のジョブよりも優先してユーザに提示することができる。また、実行もすることができる。
そして、画像形成装置200bは、これらのジョブに関する処理が完了した後で、操作受付部234の機能により、表示部207に機能選択画面を表示させる(S136)。
また、ステップS129でNoの場合や、ステップS129で提示されたジョブを実行しない指示を受け付けた場合には、以後の処理をスキップしてステップS136に進む。
図11に、以上の図10の動作により画像形成装置200bが表示する画面の遷移の例を示す。
まず、図10においてステップS121で認証情報の入力を受け付けるための画面は、図11の左上の認証情報入力画面401である。この画面は、ユーザが誰もログインしていない状態で表示される基本画面である。なお、認証情報読取装置211を用いて認証情報を入力する場合、画面が表示されていない状態からでも認証情報を入力可能である。
次に、ユーザが認証情報を入力し、画像形成装置200bがステップS124で認証失敗(No)と判断した場合に表示する画面が認証失敗画面403である。この画面は、認証失敗をユーザに通知するための画面であり、この場合、画像形成装置200bは、一定時間経過後に認証情報入力画面401に戻って再度認証情報の入力を受け付ける。
一方、画像形成装置200bがステップS124で認証成功(Yes)と判断した場合に表示する画面が認証成功画面402である。この画面は、認証成功をユーザに通知するための画面であり、画像形成装置200bは、この画面を表示した状態でステップS125乃至S129の処理を行う。
そして、ステップS129で該当ジョブあり(Yes)の場合、画像形成装置200bはステップS130でジョブ一覧画面410を表示する。この画面は、図8を用いて説明したものであり、画像形成装置200bは、印刷ボタン412が押下された場合、その時点で選択されているジョブについてジョブ実行指示を受け付けたと判断する。そして、ステップS132乃至S135の処理によりジョブを実行する。その後は、ジョブ一覧画面410の表示を継続して再度ジョブの実行指示を受け付けても、自動的に機能選択画面420に進んでもよい。
また、閉じるボタン413が押下された場合、画像形成装置200bは、ジョブ一覧画面410を閉じて機能選択画面420に進む指示を受け付けたと判断し、ステップS136で機能選択画面420を表示する。ステップS129で該当ジョブなし(No)の場合も同様である。
この機能選択画面420は、ステップS129でNoの場合のように、ログイン時にユーザに特段通知すべき情報がない場合に最初に表示される、通常のトップ画面である。そして、画像形成装置200bは、この機能選択画面420において、ログインしたユーザから使用しようとする機能の選択を受け付ける。図11の例では、機能の選択肢としてコピー機能、プリント機能及びスキャン機能が用意され、これらと対応するボタン421〜423が設けられている。ボタン424は、ログアウトを指示するためのボタンである。
また、上記の機能のうち、プリント機能が、サーバ装置100に蓄積されたジョブを実行するための機能である。ユーザがボタン422を操作してプリント機能を選択すると、画像形成装置200bは、ステップS126乃至S130と同様な手順で、ログイン中のユーザが実行権限を有するジョブ(ここでは送信元は問わない)の情報をサーバ装置100から取得して、ユーザに提示する。また、画像形成装置200bは、ステップS131乃至S135と同様な手順で、その中からユーザが選択したジョブを実行する。
以上説明してきた第1実施形態によれば、画像形成装置200bが、認証したユーザが実行権限を有し、かつ送信元が認証したユーザと異なるジョブを、ジョブ一覧画面410により、それ以外のジョブよりも優先してユーザに提示することができる。
従って、いつ受信するかを受信側で把握することが難しい、ファクシミリ通信や文書配信により文書が送信された場合でも、その文書を受け取るべきユーザが画像形成装置200bを使用しようとした際に、送信された文書の存在をそのユーザに確実に伝えることができる。また、ユーザの指示に従って画像形成出力することもできる。この出力は、ユーザが装置の前にいる状態で行うものであるから、出力された用紙を他人に持ち去られる危険もない。さらに、親展印刷のような特殊な設定を行う必要もなく、操作の負担も少ない。
以上から、画像形成装置200b及びサーバ装置100の機能により、他人から電子通信により送信された文書を、安全かつ手間をかけずに、受取人が用紙上に形成された状態で入手できると言える。
なお、図9に示した動作により、ファクシミリ回線を介して受信した文書の画像形成に係るジョブを、その文書の受取人と推定されるユーザに提示される状態でサーバ装置100に登録することができる。ファクシミリ通信は、近年では必ずしも受信側で文書が印刷出力されるとは限らないものの、受信者が紙媒体の文書を入手可能であることが送信側において想定される通信手段であると言える。また、受信側では文書をいつ受信するかわからず、受信時に直ちに印刷出力すると、本来その文書を受け取るべき人以外の人にも見られる危険性がある。
また、ファクシミリ回線を介して受信した文書を電子メール等により、受取人が専用の端末で閲覧できるアドレスに転送したとしても、第3者の目に触れないように紙媒体の文書を得るためには、親展印刷等の機能を用いた印刷指示を行う必要があり、操作が面倒であるという問題があった。
このような問題は、用いる通信手段を問わず、他人から電子通信により送信された文書を、受取人が用紙上に形成された状態で入手しようとする場合には、同様に発生するものであった。
しかし、図9及び図10に示した動作によれば、これらの不備を廃して、想定される受信者に、迅速かつ安全に、紙媒体の文書を届けることができる。このように、本実施形態のシステムは、FAXで受信する文書の配信に適用すると好適である。
ただし、図5において端末装置300からの文書配信について説明したように、他の通信手段での文書の配信に適用することも、妨げられるものではない。サーバ装置100へのジョブの登録にいずれかの画像形成装置200が関与することも必須ではない。サーバ装置100自身が、ユーザへの通知文書等に係る画像形成ジョブを自動で登録する場合にも適用可能である。
なお、図5及び図6では、FAXで受信した文書について、ジョブの送信元と実行権限を持たせるユーザとの対応関係の情報とに基づき、取得したジョブの実行権限を持たせるユーザ(文書の配信先)を決定する例について説明した。この手法は、特定の取引先からの文書を特定のユーザが担当する、といった環境においては、簡単な処理で文書の配信先を特定でき、有用である。
しかし、配信先の特定法はこれに限らない。例えば、文書の1枚目に対してOCR(Optical Character Recognition)処理を行い、宛名が記載されている部分における文字認識結果から、配信先を特定することも考えられる。予め登録されている社名の次の数行から、「様」あるいは「殿」の前に並ぶ文字列を抽出して、予め登録されているユーザの氏名とマッチングする等である。
〔第2実施形態:図12乃至図21〕
次に、この発明の画像形成システムの第2実施形態について説明する。
この第2実施形態は、画像形成装置200bが、認証されたユーザが実行権限を有するジョブを、その送信元に関わらずまとめてユーザに提示するようにした点と、実行済みジョブの削除に関する設定を可能にした点と、サーバ装置100にジョブとして登録された文書の受取人を変更できるようにした点と、サーバ装置100に登録されたジョブのプレビューができるようにした点とが第1実施形態と異なる。
しかし、基本的な構成は第1実施形態と同じであるので、上記の相違点に関連する事項のみ説明する。また、第1実施形態と共通の又は対応する構成については、同じ符号を用いる。
図12に、この発明の画像形成システムの第2実施形態の機能構成を示す。
図12に示す画像形成システム1は、図5に示した第1実施形態の画像形成システムに加え、サーバ装置100がジョブ管理部127、削除設定部128及びジョブ編集部129を備え、画像形成装置200bが受取人変更指示部236及びジョブ削除指示部237を備えるものである。画像形成装置200a及び端末装置300の機能は図5に示したものと同じである(ただし画像形成装置200aが受取人変更指示部236及びジョブ削除指示部237を備えてもよい)ので、これらの装置については簡略化して示している。以下には、図12に示した各部の機能のうち図5を用いて説明したものと異なる部分を説明する。特に言及がない箇所については、図5を用いて説明した機能を同様である。
まず、図12の構成において、ジョブ管理部127は、画像形成装置200bのジョブ実行部235からのジョブ実行完了の通知に応じて、削除設定部128によりなされる削除の設定に従い、ジョブ登録部124から、実行完了したジョブの登録を削除する(又はしない)ジョブ管理手段の機能を備える。なお、ジョブ管理部127は、実行完了したジョブについて、実行権限を有するユーザが複数登録されている場合にはまず、今回ジョブを実行したユーザの実行権限を削除する。このことにより、以後、実行済みのユーザに対して同じジョブを提示してしまうことがなくなる。そして、この除外の結果、実行権限を有するユーザがいなくなった場合には、もはやそのジョブを実行する必要のあるユーザはいないことになるので、ジョブ管理部127はジョブの登録自体を削除する。
削除設定部128は、ジョブ管理部127が、ジョブ実行完了時にジョブ自体あるいはユーザの実行権限の削除を行うか否かを設定し、ジョブ管理部127による削除の有効と無効を切り替える機能を備える。この設定は、管理者権限を持つユーザが端末装置300からサーバ装置100にアクセスして行うことができる。
ジョブ編集部129は、画像形成装置200bの受取人変更指示部236からの要求に応じて、ジョブ登録部124に登録されているジョブの実行権限を有するユーザを変更する変更手段の機能を備える。ジョブ編集部129は、変更対象のジョブについて現在実行権限を有するユーザの操作に従った要求のみ受け付けるようにするとよい。
これらの他、ジョブ送信部126は、第1実施形態で説明したジョブデータ全体と、ジョブに関する情報の他、ジョブのプレビュー画像も、ジョブ送信要求部232からの要求に従って送信することができる。このプレビュー画像は、ジョブを実行した場合に用紙に形成される画像の縮小版であり、ジョブ登録部124に登録されているジョブデータに従って生成することができる。
一方、画像形成装置200bにおいて、ジョブ送信要求部232は、図5の場合と異なり、サーバ装置100のジョブ送信部126に対して登録されているジョブの情報を要求する場合に、そのジョブの送信元が、ユーザ認証部231が認証したユーザと異なるか否かを区別せずに要求を行う。そして、ジョブ送信要求部232は、その要求に応じて送信されたジョブの書誌情報をジョブ提示部233に渡し、ジョブの存在をユーザに提示させるが、このときに、送信元が認証したユーザと異なるジョブを、それ以外のジョブよりも優先して表示させる。例えば、上側などユーザが先に見る位置に表示する、マークを付したり強調表示をしたりして目立つように表示する、等である。
なお、どのジョブを優先的に表示すればよいか判断するため、ジョブ送信要求部232は、各ジョブの送信元の情報も、ジョブ送信部126に対して要求し、取得する。
また、操作受付部234は、ジョブ提示部233が表示する画面に対するユーザの操作を受け付ける機能を備える。図12の構成において、操作受付部234は、ジョブの実行と画面の移行の指示に加え、プレビュー画像の表示、受取人の変更、およびジョブの削除の指示を受け付ける機能を備える。そして、プレビュー画像の表示指示はジョブ送信要求部232に、受取人の変更指示は受取人変更指示部236に、ジョブの削除指示はジョブ削除指示部237に渡す。
ジョブ送信要求部232は、上記のプレビュー画像の表示指示に応じて、サーバ装置100のジョブ送信部126に、指示に係るジョブのプレビュー画像の送信を要求し、これを取得してジョブ提示部233に渡す機能も備える。
また、ジョブ提示部233は、そのプレビュー画像を表示部207に表示させてユーザに提示する機能も備える。
ジョブ実行部235は、図5において説明したジョブ実行機能に加え、ジョブの実行が完了した場合に、その旨をジョブデータの送信元であるサーバ装置100のジョブ管理部127に通知する機能を備える。
また、受取人変更指示部236は、操作受付部234から受取人の変更指示を受け取った場合に、その指示に従い、サーバ装置100のジョブ編集部129に対してジョブの実行権限の変更を要求する機能を備える。また、この要求に際し、サーバ装置100のユーザ情報管理部121から、変更先ユーザの候補の情報を取得することができる。
また、ジョブ削除指示部237は、操作受付部234からジョブの削除指示を受け取った場合に、その指示に従い、サーバ装置100のジョブ管理部127に対してジョブの削除を要求する機能を備える。
次に、以上の機能を備える各装置の動作について説明する。
まず、画像形成装置200aのFAX受信部221が文書を受信した場合の動作については、図9に示したものと同じである。
次に、図13に、画像形成装置200bのユーザ認証部231がユーザから認証情報の入力を受け付けた場合の、図10と対応する動作のシーケンスを示す。
図13の動作においてもステップS121乃至S125は、図10の動作と同じである。しかし、ステップS124で認証成功の場合、画像形成装置200bは、ジョブ送信要求部232の機能により、サーバ装置100のジョブ送信部126に対し、ログイン中のユーザが実行権限を有するジョブがあるか否か問い合わせる(S141)。ここでは、ジョブの送信元は問わない。また、この問い合わせは、該当のジョブがある場合にそのジョブの情報を送信することの要求も含む。
これを受けたジョブ送信部126は、ジョブ登録部124から条件に該当するジョブの情報を取得し(S142)、画像形成装置200bに返す(S143)。該当するジョブがない場合には、その旨を返す。
画像形成装置200bは、この返信を受け取ると、条件に該当するジョブ(ログイン中のユーザが実行権限を有するジョブ)の情報を、ジョブ提示部233の機能により、ユーザに提示する(S144)。
図14に、この提示に用いるジョブ一覧画面の例を示す。
図14に示すジョブ一覧画面410′は、表示部207に表示させる画面であり、図8に示したジョブ一覧画面410と同様に、一覧表示部411に、ジョブ送信部126から情報が送信された各ジョブの情報を表示する。
ただし、一覧表示部411には、図8に示した項目に加え、「配信」を設け、該当のジョブが、ファクシミリ通信による受信文書等、現在画像形成装置200bにログイン中のユーザ(ユーザ認証部231により認証されたユーザ)以外から配信されたものであるか否かを表示するようにしている。この項目に「○」が記載されているジョブが、配信に係るジョブである。また、配信に係るジョブは、それ以外のジョブよりも上側の、ユーザが先に見る位置に配置して、優先的に提示する。
また、配信以外のジョブについては、送信元はログイン中のユーザ自身であるため、「送信元」の欄に「−」を表示してこのことを示している。
また、配信に係るジョブがある場合、ジョブ提示部233は、ジョブ一覧画面410′の上部にその旨を示すメッセージ417を表示してその旨をユーザに提示する。
このジョブ一覧画面410′において、ユーザは、配信に係るジョブとそれ以外のジョブとを特に区別することなく、一覧表示部411において各ジョブと対応する行をタッチすることにより、その行のジョブの選択と非選択をトグルで切り替えることができる。
また、ジョブ一覧画面410′は、図8に示したものと同趣旨の印刷ボタン412、閉じるボタン413の他、プレビューボタン414、転送ボタン415、削除ボタン416を設けている。
このうちプレビューボタン414は、一覧表示部411において選択されているジョブについてプレビューの表示指示を受け付けるためのボタンである。
転送ボタン415は、一覧表示部411において選択されているジョブに係る文書の受取人変更指示を受け付けるためのボタンである。
削除ボタン416は、一覧表示部411において選択されているジョブの削除指示を受け付けるためのボタンである。
次に、図15乃至図21を用いて、ジョブ一覧画面410′に備える各ボタンによる指示を検出した場合の画像形成装置200b及びサーバ装置100の動作について説明する。
まず図15に、画像形成装置200bがプレビューボタン414によるプレビュー表示指示を検出した場合の動作を示す。このプレビュー表示指示は、プレビューを参照したいジョブを特定してなされるものである。
画像形成装置200bは、ログイン中のユーザからのプレビュー表示指示を検出すると(S151)、ジョブ送信要求部232の機能により、サーバ装置100のジョブ送信部126に対し、指示において指定されたジョブについて、プレビュー画像の取得を要求する(S152)。
これを受けたジョブ送信部126は、ジョブ登録部124に登録されているジョブデータに基づき、要求されたプレビュー画像のデータを生成し(S153)、画像形成装置200bに返す(S154)。
画像形成装置200bは、この返信を受け取ると、ジョブ送信要求部232及びジョブ提示部233の機能により、受け取ったデータに基づきプレビュー画像を表示部207にポップアップ表示させる(S155)。
図16に、ステップS155で表示するプレビュー画面の例を示す。
このプレビュー画面430は、プレビュー画像表示部431、印刷ボタン412、転送ボタン415、削除ボタン416、閉じるボタン432を備える。
このうちプレビュー画像表示部431は、ステップS154で取得したデータに基づきプレビュー画像を表示するための領域である。
印刷ボタン412、転送ボタン415及び削除ボタン416は、ジョブ一覧画面410′の同名のボタンと同じ機能である。ただし、プレビューを表示中のジョブが選択されているとして各ボタンに係る指示を受け付ける。
閉じるボタン432は、プレビュー画面を閉じてジョブ一覧画面410′に戻る指示を受け付けるためのボタンである。
ユーザは、プレビュー画面430に表示されたプレビュー画像を参照して、該当のジョブを実行するか否か判断することができる。特に、ファクシミリ通信により画像形成装置200aが受信し、ユーザに対して配信された文書に係るジョブについては、受取人が誤って推定され、本来、プレビュー画像を参照しているユーザ以外のユーザが受け取るべきものである可能性もある。プレビュー画像を参照してこのことを把握したユーザは、転送ボタン415を押下して該当のジョブについて受取人変更の指示を行うことにより、文書を、本来受け取るべきユーザに配信する設定を行うことができる。
次に図17に、画像形成装置200bが転送ボタン415による受取人変更指示を検出した場合の動作を示す。この受取人変更指示も、受取人を変更したいジョブを特定してなされるものである。
画像形成装置200bは、ログイン中のユーザからの受取人変更指示を検出すると(S161)、受取人変更指示部236の機能により、サーバ装置100のユーザ情報管理部121に対し、変更先の受取人候補の情報を要求する(S162)。
これを受けたユーザ情報管理部121は、自らが管理するユーザの氏名、IDなど必要な情報を、受取人候補の情報として画像形成装置200bに対して返信する(S163)。このとき、画像形成装置200bにログイン中のユーザと同じ部署のユーザに限るなど、何らかの条件に従って抽出したユーザの情報のみを返信するようにしてもよい。
画像形成装置200bは、この返信を受け取ると、受取人変更指示部236及び操作受付部234の機能により、表示部207に後述の受取人選択画面を表示させて、受信した受取人候補の中から変更後の受取人の選択を受け付ける(S164)。複数人の選択を受け付けることができるようにしてもよい。なお、ここでは、サーバ装置100に登録されているジョブは、いずれかの画像形成装置200にログインしたユーザが実行することが前提である。従って、ユーザ情報管理部121から送信された候補(すなわち画像形成装置200にログインし得るユーザ)の中からのみ、受取人を選択できるようにしている。
そして、画像形成装置200bは、ログイン中のユーザからの変更後受取人の選択を検出すると(S165)、受取人変更指示部236の機能により、サーバ装置100のジョブ編集部129に対し、ステップS161で検出した変更指示に係るジョブについて、実行権限を持つユーザを、ログイン中のユーザから今回選択された受取人に変更するよう要求する(S166)。
これを受けたジョブ編集部129は、ジョブ登録部124に登録されているジョブの実行権限を要求に従って変更し(S167)、その結果を画像形成装置200bに返す(S168)。複数のユーザが実行権限を持つジョブについては、そのうち、ログイン中のユーザのみを、今回選択された受取人に変更すればよい。既に今回選択された受取人が実行権限を持っている場合には、ログイン中のユーザの実行権限を削除するのみでよい。
図18に、ステップS164で表示する受取人選択画面及び、ステップS168の完了応答に応じて表示させる変更完了画面の例を示す。
図18に示す受取人選択画面440は、ファイル名表示部441、候補表示部442、前候補ボタン443、次候補ボタン444、転送実行ボタン445、キャンセルボタン446を備える。
これらのうちファイル名表示部441は、受取人変更の処理対象となっているジョブに係るファイル名を表示する領域である。これに加え、現在の受取人や送信元、受領日時等の、他の書誌情報を表示することも考えられる。
候補表示部442は、ステップS163で受信した情報に基づき変更後の受取人の候補を表示する領域である。図18の例では、ユーザ名と所属を表示しているが、それ以外の項目の情報を表示してもよい。候補表示部442において各ユーザと対応する行をタッチすることにより、その行のユーザの選択と非選択をトグルで切り替えることができる。
前候補ボタン443及び次候補ボタン444は、候補表示部442に、別の受取人候補を表示させる指示を受け付けるためのボタンである。
転送実行ボタン445は、現在選択されている受取人を、変更後の受取人として確定させる指示を受け付けるためのボタンである。
キャンセルボタン446は、受取人の変更を中止してジョブ一覧画面410′に戻る指示を受け付けるためのボタンである。
受取人選択画面440において転送実行ボタン445が押下されると、画像形成装置200bはステップS165の選択がなされたと判断してステップS166の動作を実行する。そして、ステップS168の完了応答を受け取ると、表示部207に変更完了画面450を表示させる。
この変更完了画面450は、ジョブに係る文書の受取人を変更できたことをユーザに通知するための画面である。そして、ユーザが確認ボタン451を操作すると、画像形成装置200bは変更完了画面450を閉じてジョブ一覧画面410′に戻る。
このとき、受取人の変更に伴いログイン中のユーザが実行権限を失ったジョブがあることが考えられるので、完了応答の内容に応じて、あるいは再度図13のステップS141の問い合わせを行って、ジョブ一覧画面410′の表示を更新するとよい。
なお、受取人変更指示は、送信元がログイン中のユーザ自身と異なるジョブについてのみ行えるようにしてもよいし、送信元がログイン中のユーザ自身であるジョブについても行えるようにしてもよい。前者の場合、以上の受取人変更の動作は、誤って配信されてきた文書を正しい配信先に配信し直すためのものとなる。後者の場合、自分用に登録した文書を、登録後に他のユーザに配信するためにも使えることになる。いずれにせよ、図17の動作により、これらの目的が達成できる。
次に図19に、画像形成装置200bが印刷ボタン412によるジョブ実行指示を検出した場合の動作を示す。このジョブ実行指示は、実行したいジョブを特定してなされるものである。実行するジョブの送信元が、ログイン中のユーザ自身であってもなくても、図19の動作に特に変わりはない。複数のジョブを実行する場合には、ジョブ毎に図19の動作を実行すればよい。
画像形成装置200bは、ログイン中のユーザからのジョブ実行指示を検出すると(S171)、図10のステップS131乃至ステップS135の場合と同様に、指示されたジョブを実行する(S172〜S175)。
そして、ジョブの実行が完了すると、画像形成装置200bは、ジョブ実行部235の機能により、サーバ装置100のジョブ管理部127に対し、ジョブの実行が完了した旨を、実行したユーザ(ログイン中のユーザ)の識別情報と共に通知する(S176)。
これを受けたジョブ管理部127は、削除設定部128により実行済みのジョブを削除する設定がなされているか否か判断する(S177)。ここでNoであれば、ジョブ登録部124におけるジョブの情報は変更せずに図19の動作を終了する。この場合、別途の削除や変更が行われなければ、ジョブを実行したユーザが次にログインした際に、再度同じジョブの存在が通知されることになる。
また、ステップS177でYesであれば、ジョブ管理部127は、ジョブ登録部124に登録されている、実行が完了したジョブについての今回実行したユーザの実行権限を削除する(S178)。そして、まだそのジョブに実行権限を持つユーザがいるか否か判断し(S179)、いなければ、ジョブ登録部124から該当ジョブの登録も削除する(S180)。まだ実行権限を持つユーザがいれば、登録をそのまま残しておく。
以上で、図19の動作を終了する。
以上により、サーバ装置100は、ジョブ登録部124に登録されているジョブをユーザが実行した場合に、そのジョブについてのそのユーザの実行権限を削除することができる。また、このことにより実行権限を有するユーザがいなくなる場合に、ジョブの登録を削除することができる。
このことにより、一旦実行したジョブが同じユーザに何度も提示されてしまうことを防止できる。なお、実行権限を有するユーザが一人のみであることがわかっていれば、ステップS178の時点でジョブ自体の登録を削除してしまっても差し支えない。
また、削除設定部128が行う設定により、上記の削除の有効と無効を切り替えることができる。一旦印刷して内容を確認した後で他のユーザへの配信を設定したい場合など、自動的に削除が行われると不都合な場合には、削除を無効に設定するとよい。
次に図20に、画像形成装置200bが削除ボタン416によるジョブ削除指示を検出した場合の動作を示す。このジョブ削除指示も、削除したいジョブを特定してなされるものである。
画像形成装置200bは、ログイン中のユーザからのジョブ削除指示を検出すると(S191)、ジョブ削除指示部237の機能により、サーバ装置100のジョブ管理部127に対し、指定されたジョブについてのログイン中のユーザの実行権限の削除を要求する(S192)。この要求には、ログイン中のユーザのユーザ識別情報を添付するとよい。
これを受けたジョブ管理部127は、その要求に従い、ジョブ登録部124に登録されている該当のジョブにつき、該当のユーザの実行権限を削除する(S193)。そして、まだそのジョブに実行権限を持つユーザがいるか否か判断し(S194)、いなければ、ジョブ登録部124から該当ジョブの登録も削除する(S195)。まだ実行権限を持つユーザがいれば、登録をそのまま残しておく。
ジョブ管理部127は、以上の後、削除結果を画像形成装置200bに返し(S196)、図20の動作を終了する。
以上により、実行が完了したり、プレビューの結果不要と判断したりしたジョブが、以後ログイン時に表示されないようにすることができる。ただし、他のユーザがまだ実行権限を持っているジョブについては、そのユーザのログイン時には表示される。
そこで、ログイン中のユーザ自身の実行権限だけでなく、ジョブそのものの削除を指示できるようにしてもよい。明らかに不要な文書については、他のユーザに提示する必要もないためである。
なお、ユーザが削除ボタン416を押下した場合に、図21に示すような削除確認画面460を表示部207に表示させ、再度の意思確認を行うようにするとよい。
この削除確認画面460には、削除対象として選択されたジョブの情報が表示される。ユーザは、はいボタン461を押下することにより、削除の実行を指示することができる。いいえボタン462を押下することにより、削除を中止してジョブ一覧画面410′に戻ることを指示できる。
〔第3実施形態:図22乃至図24〕
次に、この発明の画像形成システムの第3実施形態について説明する。
この第3実施形態は、画像形成システム1が、ディスプレイ等の画面表示が可能な表示器を備えない画像形成装置200c−1,200c−2(これらのいずれかを個体を特定せずに指す場合には符号「200c」を用いる)を備える点が第1実施形態と異なる。そして、この画像形成装置200cがユーザから認証情報を受け付けた場合の動作が第1実施形態と異なる。
しかし、基本的な構成は第1実施形態と同じであるので、上記の相違点に関連する事項のみ説明する。また、第1実施形態と共通の又は対応する構成については、同じ符号を用いる。
まず図22に、この発明の画像形成システムの第3実施形態の構成を示す。
この画像形成システム1は、第1実施形態の構成に加え、上述のように画面表示が可能な表示器を備えない画像形成装置200c−1,200c−2を、ネットワークNに接続して備えるものである。
図23に、図22に示した画像形成装置200cのハードウェア構成を示す。
この画像形成装置200cは、図4に示した画像形成装置200bと比べ、操作部206及び表示部207に代えて簡易UI(ユーザインタフェース)214を備える点が異なる。その他の点では画像形成装置200bと同様である。
簡易UI214は、装置の動作状態を表示するためのいくつかのランプと、ユーザから簡単な操作を受け付けるためのいくつかのボタンとを備えるUIである。これらの他、1〜数行程度の文字表示が可能なディスプレイを含んでいてもよい。
画像形成装置200cの機能構成は、基本的に図5に示した画像形成装置200bのものと同様なユーザ認証部231、ジョブ送信要求部232及びジョブ実行部235を備えるものである。ただし、これらの各部の動作は、図24を用いて説明する通りである。また、ジョブ提示部233及び操作受付部234を備えている必要はない。
次に、図24に、画像形成装置200cのユーザ認証部231がユーザから認証情報の入力を受け付けた場合に画像形成装置200c及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す。
図24の動作において、ステップS121乃至S129は、図10と同じである。すなわち、画像形成装置200cは、受け付けた認証情報に基づきユーザを認証してログインさせると、そのユーザが実行権限を有し、送信元がそのユーザと異なるジョブの情報をサーバ装置100から取得する。
しかし、図10の場合と異なり、サーバ装置100に該当のジョブが登録されており、該当のジョブの情報を取得できた場合(S129のYes)、ユーザの指示を待つことなく、そのジョブの実行に取りかかる。すなわち、画像形成装置200は、ジョブ送信要求部232の機能により、サーバ装置100のジョブ送信部126に対し、ステップS128で情報が送信されたジョブを実行するために必要なジョブデータを要求する(S201)。
これを受けたジョブ送信部126は、ジョブ登録部124から要求に係るジョブのジョブデータを取得し(S202)、画像形成装置200bへ返す(S203)。
画像形成装置200cは、この返信を受け取ると、ジョブ実行部235の機能により、受け取ったジョブデータに基づきジョブを実行する(S204)。
以上の動作により、画像形成装置200cは、認証したユーザが実行権限を有するジョブの中に、送信元がその認証したユーザと異なるジョブがあった場合に、自動的にサーバ装置100からその画像形成ジョブを取得して実行することにより、その画像形成ジョブを上記認証したユーザに提示することができる。
すなわち、ジョブの内容や文書のプレビューを表示できるような大型の表示器を備えない場合でも、このように、送信元が認証したユーザと異なるジョブを他のジョブよりも先に実行してしまうことにより、そのジョブに係る文書の存在を、ユーザに確実に認識させることができる。
なお、画像形成装置200cは、以上のようにユーザの指示を待つことなくジョブを実行した場合、その実行に応じたサーバ装置100からのジョブの削除は行わないことを決定する(S205)。例えば、図19のステップS176のような通知を行わないか、あるいは、行ったとしても、削除設定部128の設定によらず削除を実行しない旨の情報を付して通知することが考えられる。
図24の動作の場合、印刷される文書の内容をジョブの実行前にユーザが確認できない。そこで、印刷された文書を見て配信先が誤っていることを発見した場合に、ジョブの実行後でも、配信先を変更し、文書を正しい配信先に配信し直せるようにしたものである。
この配信先変更の操作は、端末装置300等からサーバ装置100にアクセスして実行できるようにするとよい。
そして、ステップS205の後、あるいはステップS129でNoの場合に、画像形成装置200cは、サーバ装置100のジョブ送信部126に対し、ログイン中のユーザが実行権限を有し、かつ送信元もログイン中のユーザ自身であるジョブがあるか否か問い合わせる(S206)。以後の処理は、対象とするジョブが異なるのみで、基本的な流れはステップS125乃至S204と同じである。このジョブについては、第2実施形態の場合と同様、実行後にサーバ装置100から削除してしまって差し支えない。
〔第4実施形態:図26乃至図42〕
図26に、この発明の画像形成システムの第4実施形態の構成を示す。
図26に示す画像形成システム2は、情報処理装置であるサーバ装置100と、画像形成装置200a,200b−1〜nとを、ネットワークNを介して通信可能に接続して構成したものである。ネットワークNには端末装置300及び入退情報取得装置600−1〜mも接続されるが、これらの装置は画像形成システム2には含まれない。しかし、含まれると考えることもできる。
また、これらのうち、サーバ装置100、画像形成装置200a,200b−1〜n、および端末装置300は、ハードウェアとしては第1実施形態で説明したものと同様である。そこで、第1実施形態と同じ符号を用いる。
なお、この第4実施形態において、サーバ装置100は、各画像形成装置200に実行させる画像形成ジョブを管理する機能を備える他、詳細は後述するが、画像形成ジョブの管理に用いる情報として、入退情報取得装置600(個体を特定しない場合にはこの符号を用いる)から提供される情報に基づきユーザの所在位置を管理したり、各画像形成装置200の配置位置を管理したりする機能も備える。
入退情報取得装置600は、ユーザの、特定のエリアへの入退を示す入退情報を取得し、サーバ装置100に対してその入退情報を送信する機能を備える。
この入退情報取得装置600は、例えば特定のエリアの出入り口付近に設けるカードリーダとして構成することができる。この場合、ユーザは、特定のエリアに出入りする際に入退情報取得装置600に対して自身の識別情報が登録されたIC(Integrated Circuit)カードをかざし、入退情報取得装置600がそのICカードから識別情報を読み取って、該識別情報と対応するユーザが特定のエリアに入った又は特定のエリアから出たことを認識できる。そして、入退情報取得装置600は、その認識した情報をネットワークNを介してサーバ装置100へ送信する。
なお、入退情報取得装置600は、ICカードに限らず、他の媒体からユーザの識別情報を読み取ってもよいし、その読み取りも、ユーザに特段の入力行為を意識させずに行うものであってもよい。例えば、Bluetooth(登録商標)やBluetooth(登録商標) Low Energy(BLE)、無線LAN(Local Area Network)通信等に対応した端末装置をユーザに所持させ、入退情報取得装置600がそれらの通信機能により自動的に近傍の端末装置と通信して、その端末装置の識別情報あるいはその端末装置に記録されたユーザの識別情報を取得する等である。使用する識別情報は、指紋や静脈パターンなど、ユーザの生体情報であってもよい。
また、入退情報取得装置600は、Bluetooth(登録商標)など通信可能距離の短い無線通信により特定の位置から通信可能な範囲にある端末装置を把握することを通じて、その端末装置の持ち主が特定のエリアにいるか否かを把握するものであってもよい。この場合、画像形成装置200と入退情報取得装置600を一体化し、画像形成装置200の近傍にいるユーザを把握するものであってもよい。各入退情報取得装置600には、異なる方式で入退情報を取得する装置が混在していてもよい。
また、ネットワークNとしては、有線無線を問わず、任意のプロトコルあるいはハードウェアによる通信経路を用いることができる。
次に、図27に、図26に示した入退情報取得装置600のハードウェア構成を示す。
図27に示すように、入退情報取得装置600は、CPU401、ROM402、RAM403、識別情報読取装置404、通信I/F405、簡易UI(User Interface)406を備え、これらをシステムバス407により接続した構成としている。
これらのうち、CPU401〜RAM403及び通信I/F405は、図2に示した同名の構成要素と同趣旨のものである。もちろん、具体的な構造は異なって構わない。
識別情報読取装置404は、ユーザから入力あるいは提示されるユーザの識別情報を読み取る機能を備える。上述したように、読み取る識別情報やその読み取りの方式には種々のものが考えられるが、ここでは、近づけられたICカードから非接触でユーザIDを読み取るカードリーダであるとする。
第4実施形態の画像形成システム2において特徴的な点の一つは、サーバ装置100にジョブを登録する際に、その登録するジョブに関し、その登録するジョブの実行権限を有するユーザの所在位置に応じた動作を行う点である。以下、この点に関連する各装置の機能及び動作について説明する。
まず図28に、サーバ装置100、画像形成装置200a、画像形成装置200b、端末装置300及び入退情報取得装置600が備える機能のうち、ジョブのサーバ装置100への登録及び実行権限を有するユーザの所在位置に応じた動作の実行に関連する機能の構成を示す。
図28に示すように、サーバ装置100は、ユーザ情報管理部1121、ユーザ認証部1122、ジョブ受付部1123、ジョブ管理部1124、配信受付部1125、ジョブ送信部1126、所在管理部1127を備える。
これらのうちユーザ情報管理部1121は、サーバ装置100にジョブを登録したり画像形成装置200を利用したりする権限を有するユーザの情報を管理する機能を備える。ユーザの情報としては、ユーザを特定するためのユーザ識別情報、ユーザを認証するための認証情報、ユーザが有する権限を示す権限情報等を設けることが考えられる。
また、ユーザ情報管理部1121は、ファクシミリ通信で送信された文書の配信先とするユーザを管理する機能も備える。この実施形態では、図7に示すように、文書の送信元及び送信に使用された回線の種別と対応付けて、その送信元からその回線で送信された文書を受け取るべきユーザの識別情報を配信先テーブルに登録するようにしている。一番下の「DEFAULT」の行のデータは、他のどの条件にも当てはまらない場合に適用する受取人ユーザを示すものである。
以上の情報は、予め画像形成システム2の管理者が設定しておく。登録する情報の格納先は、サーバ装置100の外部の装置に設けてもよい。
ユーザ情報管理部1121は、ジョブ管理部1124からの要求に従い、この配信先テーブルを参照し、ジョブ管理部1124から受け取った送信元及び回線の情報と対応する受取人ユーザのユーザ識別情報を取得する機能も備える。ユーザ情報管理部1121は、その取得したユーザ識別情報を、文書の配信先として決定し、ジョブ管理部1124に返す。配信先に複数のユーザが含まれていてよいことは、図7から明らかな通りである。
さらに、ユーザ情報管理部1121は、画像形成装置200の利用権限を有する各ユーザについて、そのユーザが実行権限を有するジョブを新たにジョブ管理部1124に登録する場合にサーバ装置100が実行する動作を規定する情報を管理する機能を示す。
この実施形態では、この情報は、図29に示す自動印刷設定テーブルに記憶される。この自動印刷テーブルの内容も、予め画像形成システム2の管理者が設定しておくが、個々のユーザが本人の情報を変更できるようにしてもよい。また、登録する情報の格納先は、サーバ装置100の外部の装置に設けてもよい。
図29の自動印刷設定テーブルのうち、「ユーザ名」は、ユーザの名前であり、ユーザ識別情報の一部である。この他にIDを用いてもよい。
「所在特定時の動作」は、該当のユーザが実行権限を有するジョブが新たに登録された時にユーザの所在が特定の第1エリア内であると特定された場合にサーバ装置100が実行する動作である。所在エリアの特定及び第1エリアの範囲については、図31乃至図33を用いて後述する。この項目の値を設定するとき、ユーザ情報管理部1121は第1動作設定手段として機能する。また、「所在特定時の動作」としては、「(A)蓄積のみ」、「(B)印刷準備」、「(C)自動印刷」、および「(D)限定自動印刷」が設定可能である。
このうち「(A)蓄積のみ」は、画像形成装置200に対して自動的にジョブを送信する等の特段の追加動作を行わず、単にジョブを登録すべきことを示す。
「(B)印刷準備」は、該当ユーザの所在位置と対応する画像形成装置200に対して自動的にジョブを実行するために必要なジョブデータ及びジョブの存在をユーザに提示するために必要なジョブの書誌情報を送信し、その画像形成装置200においてただちにそのジョブをユーザに提示すると共に実行可能な状態とすべきことを示す。エリアと画像形成装置200との対応関係は、図31の機器配置テーブルにより規定される。
「(C)自動印刷」は、「(B)印刷準備」に加え、送信したジョブデータに従ったジョブを画像形成装置200に実行させるべきことを示す。
「(D)限定自動印刷」は、該当ユーザが上記第1エリア内で予め定めた第2エリア内であると特定された場合に「(C)自動印刷」を実行し、それ以外の場合に「(B)印刷準備」を実行すべきことを示す。
次に、「所在特定時の限定自動印刷先」は、「所在特定時の動作」を「(D)限定自動印刷」と設定する場合にのみ設定する項目であり、どのエリアを上記第2エリアとするかを示す。図29の例では、ユーザEについては、具体的なエリア名として「1F」、「2F」、および「3F」が設定されており、ユーザFについては、上記第1エリアのうち対応する画像形成装置が存在するエリア全体を第2エリアとすべきことを示す「ALL」が設定されている。
「所在不明時の動作」は、該当のユーザが実行権限を有するジョブが新たに登録された時にユーザの所在が特定の第1エリア内であると特定されたがその所在位置と対応する画像形成装置200がない場合にサーバ装置100が実行する動作である。この項目の値を設定するとき、ユーザ情報管理部1121は第3動作設定手段として機能する。また、「所在不明時の動作」としては、「(E)蓄積のみ」、および「(F)保留」が設定可能である。
これらのうち「(E)蓄積のみ」は、上記の「(A)蓄積のみ」と同じである。
「(F)保留」は、ジョブを保留状態で登録しておき、該当ユーザの所在位置と対応する画像形成装置200が特定された、すなわち該当ユーザがいずれかの画像形成装置200と対応づけられたエリアに入ったことを検出したときに、「所在特定時の動作」として設定されている動作を実行すべきことを示す。
次に、ユーザ認証部1122は、端末装置300等の外部装置から、あるいはサーバ装置100への直接入力として、所要の認証情報を受け付け、ユーザ情報管理部1121が管理するユーザの情報を参照して、受け付けた情報に基づく認証処理を行う認証手段の機能を備える。また、ユーザ認証部1122は、認証結果を認証情報の送信元に返す機能も備える。管理者、一般ユーザといった権限ランクの情報も合わせて返すようにしてもよい。
ジョブ受付部1123は、端末装置300等の外部装置が、ユーザ認証部1122により認証されたユーザの操作に従って送信してくるジョブを受け付け、ジョブ管理部1124に登録させる機能を備える。このとき、ジョブ受付部1123は、送信元の外部装置から、ジョブ自体の他、その実行権限を与えるユーザを示すユーザ識別情報と、ジョブの送信を指示したユーザ(ジョブの送信元)を示すユーザ識別情報とを受け取り、これらのユーザ識別情報を、ジョブと対応付けてジョブ管理部1124に登録させる。
例えば、あるユーザが、自分で印刷出力するためのジョブを登録するような場合には、実行権限を与えるユーザとジョブの送信を指示したユーザとは一致することになる。また、あるユーザが、他のユーザに印刷出力させるためのジョブを登録するような場合には、実行権限を与えるユーザとジョブの送信を指示したユーザとは異なることになる。これらのいずれの場合もあり得る。
ジョブ管理部1124は、画像形成装置200に実行させるジョブを、そのジョブの実行権限を有するユーザを示すユーザ識別情報及びそのジョブの送信元を示す送信元情報と対応付けてジョブ登録テーブルに登録し、その実行状況を管理するジョブ登録手段の機能を備える。この登録は、ジョブ受付部1123又は配信受付部1125からの要求に応じて行う。登録する情報の格納先は、サーバ装置100の外部の装置に設けてもよい。
また、ジョブ管理部1124は、配信受付部1125からの要求に応じてジョブを登録する場合、そのジョブの送信元及び受信に用いた回線の情報を配信受付部1125から取得し、それらの情報をユーザ情報管理部1121に渡して、受取人の推定を要求する。
図30に、ジョブ登録テーブルの例を示す。
図30に示すジョブデータが、ジョブの実行に必要な、印刷すべき画像及び印刷に用いる設定のデータである。また、ジョブの登録日時、印刷枚数等の書誌情報もここに含まれる。「実行権限」の項目は、ジョブの実行権限を有するユーザを登録する項目である。「送信元」の項目は、ジョブの送信元を登録する項目である。「送信元」については、上述したユーザ識別情報の他、後述のように、ジョブに係る文書の取得に用いた通信回線や、その文書の送信元の名称等を登録することも考えられる。
なお、図30においては、「実行権限」及び「送信元」の情報が以降に説明するジョブの取り扱いにおいて重要であるためこれらを独立の項目として示したが、他の書誌情報と並列の情報として登録しても構わない。
また、「現在の状態」は、ジョブの現在の状態を、蓄積済み、保留中、特定のMFPでの待機中、印刷済み、等により示す情報である。
ジョブ管理部1124は、自身が行うジョブの送信や、ジョブ送信部1126から通知されるジョブの実行状況等に従い、「現在の状態」の情報を随時更新する機能を備える。
また、ジョブ管理部1124は、ジョブ受付部1123あるいは配信受付部1125からの要求に従ってジョブを新たに登録する場合に、その登録するジョブの実行権限を有するユーザの所在位置に従い、そのユーザについて図29の自動印刷設定テーブルに設定されている動作を行う制御手段の機能も備える。
さらに、ジョブ管理部1124は、所在管理部1127から取得したり所在管理部1127から通知されたりする、ユーザの所在位置の情報に基づき、新たに登録するジョブ、保留状態で登録済みのジョブ、および画像形成装置200で待機中のジョブ等について、図6を用いて説明したものをはじめとする種々の処理を行う機能も備える。さらに、ジョブ管理部1124は、ジョブ送信部1126を介した要求に従って、画像形成装置200に対して送信するジョブデータや書誌情報等を提供する機能も備える。これらの機能の詳細については、後に詳述する。
配信受付部1125は、画像形成装置200から後述するジョブ送信部1223の機能により自動的に送信されてくるジョブを受け付け、ジョブ管理部1124に渡してその登録を要求する機能を備える。このとき、ジョブ送信部11223は、ジョブが示す受信文書の送信元及び受信に用いた回線の情報をジョブと共に送信してくるので、配信受付部1125は、これらの情報も合わせてジョブ管理部1124へ渡す。
なお、配信受付部1125が要求する登録は、ユーザの指示に従って行うものではないため、配信受付部1125は、ジョブの登録あるいは受け付けに当たって、ユーザを認証する必要はない。ただし、配信受付部1125が、予め登録された画像形成装置200からのみジョブの送信を受け付けるようにしてもよい。
ジョブ送信部1126は、ジョブ管理部1124からの要求及び画像形成装置200のジョブ管理部1232からの要求に応じて、ジョブ管理部1124に登録されているジョブのジョブデータあるいはそのジョブに関する情報を送信する、ジョブ情報送信手段及びジョブ送信手段の機能を備える。ジョブ送信部1126は、ジョブの実行に必要な、ジョブデータの全体を送信する場合もあれば、ジョブの概要をユーザに提示するための書誌情報や、実行権限を有するユーザ及びジョブの送信元の情報のみを送信する場合もある。どの情報を送信するかは、ジョブ管理部1124及びジョブ管理部1232からの要求内容に従って決定すればよい。
なお、ジョブ送信部1126も、予め登録された画像形成装置200からのみ送信要求を受け付けるようにしてもよい。
所在管理部1127は、入退情報取得装置600の入退情報送信部1623から送信される入退情報に基づき、ユーザの現在の所在を管理する機能を備える。この管理は、例えば、図31に示す機器配置テーブルと、図32に示すユーザ所在テーブルを用いて行うことができる。
図31の機器配置テーブルにおいて、「エリア」は、所在を管理する場所の単位であるエリアの名称を示す。
「入退情報取得装置」は、該当のエリアへの入退を示す入退情報を取得する入退情報取得装置600の識別情報(アドレスでもよい)を示す。1つのエリアに対して複数の入退情報取得装置600が設定されていてもよい。出入り口が複数ある場合等である。また、エリアへ入った旨の情報を取得する入退情報取得装置600と、エリアから出た旨の情報を取得する入退情報取得装置600とを別々に設定できるようにしてもよい。
「画像形成装置」は、該当のエリアと対応付けられる画像形成装置200の識別情報(アドレスでもよい)を示す。各エリアには、そのエリアにいるユーザからの距離が近く、そのエリアにいるユーザが使用するに適した画像形成装置200を対応付けることが想定される。ただし、あるエリアと対応する画像形成装置200がそのエリア内にあることは必須ではない。
また、対応する画像形成装置200がないエリアがあってもよい。どのエリアとも対応しない画像形成装置200があってもよい(このような装置は機器配置テーブルには登録されない)。
また、図32のユーザ所在テーブルにおいて、「ユーザ名」は、図6等のユーザ名と対応し、ユーザの名前である。
「所在位置」は、ユーザの現在の所在位置を示す情報である。所在管理部1127は、入退情報送信部1623からあるユーザの入退情報が送信された場合に、そのユーザについての「所在位置」の情報を更新する。しかし、この更新内容は、機器配置テーブルに示された、送信元の入退情報取得装置の所在エリアと、1対1対応とは限らない。
図33に、所在管理部1127が検出する入退情報と、所在位置の更新内容との関係を示す。
この実施形態においては、図31に示すように、会社の敷地の正門と、敷地内の社屋の1Fから4Fの各フロアの居室出入り口に、入退情報取得装置600が配置されている。そして、所在管理部1127は、社外におり「不在」の状態のユーザが正門を入ったことを検出すると、所在位置を「社内」に変更する。この「社内」は、会社の敷地内にいるが、フロア単位での所在は不明(居室外にいる)、ということを意味する。
次に、同じユーザがいずれかのフロアの居室内に入ったことを検出すると、所在管理部1127は、そのユーザの所在位置を、該当フロアに変更する。また、この状態から居室を出たことを検出すると、所在管理部1127は、そのユーザの所在位置を再度「社内」に変更し、さらに正門を出たことを検出すると、所在位置を「不在」に変更する。
なお、この実施形態では、会社の敷地内を上述の第1エリアとしており、所在位置が「社内」あるいは1Fから4Fのいずれかである場合に、ユーザの所在位置が第1エリア内であると特定できる。図31の機器配置テーブルと、図33に示した所在位置の変更規則、第1エリアの範囲の情報は、サーバ装置100の管理者が予めサーバ装置100に設定しておく。
なお、図31乃至図33の対比からわかるように、ユーザの所在が1Fから4Fのいずれかである場合には、ユーザの所在位置と対応する画像形成装置200があるが、「社内」あるいは「不在」の場合には、ユーザの所在位置と対応する画像形成装置200はない。
以上の所在管理部1127は、ジョブ管理部1124からの要求に応じて、機器配置テーブル及びユーザ所在テーブルの内容に基づき、ユーザの現在の所在位置及びその所在位置と対応する画像形成装置200の情報を提供する機能を備える。また、いずれかのユーザの所在位置が変化した場合に、その情報をジョブ管理部1124に提供する機能も備える。
次に、端末装置300は、認証要求部1321、ジョブ生成部1322及びジョブ登録要求部1323の機能を備える。
これらのうち認証要求部1321は、ユーザから受け付けた認証情報をサーバ装置100のユーザ認証部1122に渡し、その認証情報に基づくユーザの認証を要求する機能を備える。また、認証要求部1321は、認証が成功した場合に、その旨及び認証されたユーザのユーザ識別情報をジョブ生成部1322に渡す機能を備える。
ジョブ生成部1322は、認証されたユーザから受け付けた画像形成指示操作に基づき、画像形成ジョブを生成してジョブ登録要求部1323に渡す機能を備える。なお、画像形成指示操作とは、例えば文書の印刷指示と、その印刷に使用する印刷設定と、その印刷の実行を許可するユーザ(複数でもよい)の指定とを行う操作である。また、ジョブ生成部1322は、画像形成ジョブに、その送信元の情報として、認証されたユーザのユーザ識別情報を付し、実行権限を持たせるユーザの情報として、上記の指定されたユーザのユーザ識別情報を付す。
ジョブ登録要求部1323は、ジョブ生成部1322から渡されたジョブをサーバ装置100のジョブ受付部1123に送信し、ジョブ管理部1124への登録を行わせる機能を備える。送信元及び実行権限を持たせるユーザを示すユーザ識別情報も、合わせて送信する。
以上の各部により、端末装置300は、認証されたユーザの操作に従い、実行権限を持たせるユーザを指定したジョブを、サーバ装置100に登録させることができる。この登録は、認証されたユーザと実行権限を持たせるユーザが同じであれば、自分が紙媒体で入手したい文書の登録ということになるし、異なれば、他のユーザへ配信したい文書の登録ということになる。
次に、画像形成装置200aは、FAX受信部1221、ジョブ生成部1222、およびジョブ送信部1223を備える。
これらのうち、FAX受信部1221は、特定の通信回線であるファクシミリ回線を介して外部装置から文書を受信し、その文書自体と、送信元の情報と、受信に用いた回線の情報とを、ジョブ生成部1222に渡す機能を備える。なお、送信元の情報は、送信側端末(発信元識別情報、メールアドレス等)から入手したり、通信経路(ナンバーディスプレイ、IPアドレス等)から入手したりすることが考えられる。適宜に1又は複数の任意の取得法を採用すればよい。
ジョブ生成部1222は、FAX受信部1221が受信した文書を印刷するための画像形成ジョブを生成して取得し、そのジョブをジョブ送信部1223に渡す機能を備える。このジョブには、文書の送信元の情報と、受信に用いた回線の情報とを付す。送信元の情報は、FAX受信部1221から受け取った情報そのままでもよいし、何らかの加工がしてあってもよい。ただし、ユーザ情報管理部1121が配信先テーブル中の送信元と対比できる形式で送信するものとする。
ジョブ送信部1223は、ジョブ生成部1222から渡されたジョブをサーバ装置100の配信受付部1125に送信し、ジョブ管理部1124への登録を行わせる機能を備える。送信元及び受信に用いた回線の情報も、合わせて送信する。
以上の各部により、画像形成装置200aは、特定の通信回線を介してジョブを取得した場合に、そのジョブと、受取人の推定に必要な情報とをサーバ装置100に送信することができる。上記のFAX受信部1221からジョブ送信部1223が、第2のジョブ送信手段として機能する。
次に、画像形成装置200bは、ユーザ認証部1231、ジョブ管理部1232、ジョブ提示部1233、操作受付部1234、ジョブ実行部1235、省エネ制御部1236を備える。
これらのうち、ユーザ認証部1231は、ユーザからの認証情報の入力を受け付け、サーバ装置100のユーザ情報管理部1121が管理するユーザの情報を参照して、受け付けた情報に基づく認証処理を行う認証手段の機能を備える。認証情報の入力は、認証情報読取装置211に必要な情報を読み取らせることによる入力であってもよいし、操作部206に対する手動入力であってもよい。また、ユーザ認証部1231は、ユーザ情報管理部1121に認証情報を渡して認証処理を行わせ、その結果を取得するものであってもよい。
また、ユーザ認証部1231は、認証情報を用いた認証が成功した場合に、認証情報を入力したユーザをログインさせ、その旨及びログインさせたユーザのユーザ識別情報をジョブ管理部1232に渡す機能を備える。
ジョブ管理部1232は、ジョブ送信部1126を介してジョブ管理部1124から送信されたジョブデータ及びジョブの書誌情報を保持する保持手段の機能を備える。また、ジョブ管理部1124から送信されるジョブの実行指示に従い、保持しているジョブデータに基づきそのジョブを実行する実行手段の機能も備える。
さらに、ジョブ管理部1232は、ユーザ認証部1231がユーザをログインさせた場合に、サーバ装置100のジョブ送信部1126に対し、ジョブ管理部1124に登録されているジョブのうち、そのログインさせたユーザが実行権限を有するジョブの情報の送信を要求するジョブ情報要求手段の機能を備える。ここで送信を要求する情報は、ジョブの存在をユーザに提示するために必要な、ジョブの書誌情報である。
そして、ジョブ管理部1232は、その要求に応じて送信されたジョブの書誌情報をジョブ提示部1233に渡し、ジョブの存在をユーザに提示させる機能を備える。なお、この実施形態では、ジョブ管理部1232が既に保持している、ログインさせたユーザが実行権限を有するジョブについては、ログイン時に自動的に実行するため(図42参照)、その実行自体が提示となる。
また、ジョブ管理部1232は、後述のように操作受付部1234がユーザから実行指示を受け付けたジョブにつき、ジョブ送信部1126にジョブデータの送信を要求する機能を備える。そして、その要求に応じて受信したジョブデータをジョブ実行部1235に渡し、そのジョブデータに基づきジョブを実行させる機能を備える。この処理は、ジョブの送信元によらず共通である。
次に、ジョブ提示部1233は、ジョブ管理部1232から渡されるジョブの書誌情報に基づき、サーバ装置100に登録されているジョブをユーザに提示するジョブ提示手段の機能を備える。この提示は、例えば表示部207に画面を表示して行うことができる。なお、送信元が認証したユーザと異なるジョブについては、ユーザから見て認証情報の入力直後に、通常のトップ画面を表示する前に提示を行う。また、この実施形態では、ジョブ管理部1232がジョブデータを保持しているジョブは、ユーザから見て認証情報の入力直後に、ジョブを自動的に実行するため、たとえサーバ装置100に登録されていたとしても、改めて画面に表示して提示する必要はない。しかし、実行したジョブの書誌情報を提示する、という意味で、それとわかるように画面に表示することも考えられる。
図34に、以上のジョブの提示のためのジョブ一覧画面の例を示す。
図34に示すジョブ一覧画面1510は、ジョブ管理部1232がジョブデータを保持しているジョブ及び送信元が認証したユーザと異なるジョブを提示するための画面であり、一覧表示部1511と印刷ボタン1512と閉じるボタン1513とを備える。
一覧表示部1511には、ジョブ送信部1126から送信された各ジョブの書誌情報を表示している。
このうち「No.」は、表示中のジョブの通し番号である。「ファイル名」は、印刷を指示された文書のファイル名である。FAX回線で受信した文書については、画像形成装置200aがジョブを生成する際に自動で付ける。図34の例では、「FAX2」あるいは「FAX1」のファイル名がこれに該当する。「送信元」は、図7に示したものと対応するジョブの送信元の情報である。FAX回線による文書の受信に応じて生成されたジョブについては、その旨を表示してもよい。「受領日時」は、ジョブがジョブ管理部1124に登録された日時である。
さらに、これらに加えて、形成する画像の内容がわかるような、ファイル名や枚数等の情報を表示してもよい。また、蓄積済のジョブは、ただちに実行可能であることから、その他のジョブより強調したり上段に配置したりして優先的に表示するようにしてもよい。
ユーザは、一覧表示部1511において各ジョブと対応する行をタッチすることにより、その行のジョブの選択と非選択をトグルで切り替えることができる。
印刷ボタン1512は、選択されているジョブの実行を指示するためのボタンである。
閉じるボタン1513は、ジョブ一覧画面1510を閉じて、通常のトップ画面である機能選択画面(図42を用いて後述)に移行するためのボタンである。
ジョブ提示部1233は、この機能選択画面においてプリント機能が選択された場合、認証されたユーザが実行権限を持つ全てのジョブについて、同様な画面でジョブの表示及び実行指示の受付を行うことができる。
操作受付部1234は、ジョブ提示部1233が表示する画面に対するユーザの操作を受け付ける機能を備える。また、ジョブの実行や画面の移行の指示を検出した場合、その旨をジョブ管理部1232に伝える機能を備える。
ジョブ実行部1235は、ジョブ管理部1232から渡されるジョブデータに従ってエンジン部209を制御し、ジョブを実行する機能を備える。
省エネ制御部1236は、画像形成装置200bを、不要な部分への通電をカットし最低限の消費電力で動作する省エネルギモードと、通常の動作を行う通常モードのどちらで動作させるかを管理し、各モードに従った通電制御を行う機能を備える。
以上の各部により、画像形成装置200bは、ユーザ認証部1231が認証したユーザが実行権限を有するジョブのうち、ジョブ管理部1232がジョブデータを保持しているジョブ及び送信元がそのユーザと異なるジョブを、それ以外のジョブよりも優先してその認証したユーザに提示することができる。また、その提示したジョブのうちユーザが選択したジョブを実行することができる。
なお、画像形成装置200aも、FAX受信部1221乃至ジョブ送信部1223に加え、画像形成装置200bと同様なユーザ認証部1231乃至省エネ制御部1236を備えていてもよい。
次に、入退情報取得装置600は、ユーザ情報受付部1621、入退情報生成部1622、および入退情報送信部1623を備える。
これらのうちユーザ情報受付部1621は、ユーザから、ユーザを識別するための識別情報の入力を受け付ける機能を備える。既に説明したように、識別情報の種類や入力の受け付け方法は任意である。
入退情報生成部1622は、ユーザ情報受付部1621が取得した識別情報に基づき、特定のユーザが入退情報取得装置600と対応するエリアへ入った又はそのエリアから出た旨を示す入退情報を生成する機能を備える。例えば、エリアの外側のカードリーダでユーザの識別情報を読み取った場合にはそのユーザがエリアへ入った旨の入退情報を生成し、エリアの内側のカードリーダでユーザの識別情報を読み取った場合にはそのユーザがエリアから出た旨の入退情報を生成する等である。
入退情報は、単にエリアの境界を跨いだことを示す情報であってもよい。この場合、サーバ装置100側で、所在管理部1127が、該当ユーザの現在の所在に基づき、その移動がエリアへ入る移動かエリアから出る移動かを判断すればよい。
入退情報送信部1623は、入退情報生成部1622が生成した入退情報を、予め設定された送信先であるサーバ装置100へ送信する機能を備える。サーバ装置100側では、所在管理部1127がこの入退情報を受け取る。
以上が、画像形成システム2を構成する各装置の機能構成である。
次に、図28に示した各装置が実行する動作についてより詳細に説明する。
まず図35に、画像形成装置200aのFAX受信部1221が文書を受信した場合に画像形成装置200a及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す。
図35に示す動作は、画像形成装置200aのCPU201及びサーバ装置100のCPU101が所要のプログラムを実行することにより、所要のハードウェアやプロセス等を制御して実行するものである。また、サーバ装置100の動作については、対応する機能部を一部図中に示しているが、画像形成装置200aの動作については、各ステップの動作と対応する機能部を随時説明する。これらは、以降のシーケンス図についても同様である。
画像形成装置200aのFAX受信部1221が、FAX回線で文書を受信すると(S1101)、画像形成装置200aは図35に示す動作を開始する。そしてまず、ジョブ生成部1222の機能により、受信した文書を用紙に印刷するための画像形成ジョブを生成する(S1102)と共に、FAX受信部1221の機能により、文書の送信元を示す送信元情報及び受信に用いた回線を示す回線種別の情報を取得する(S1103)。ステップS1102とS1103の処理の順序は問わない。
次に、画像形成装置200aは、ジョブ送信部1223の機能により、サーバ装置100にステップS1102で生成したジョブ及びステップS1103で取得した送信元情報及び回線種別を送信し、ジョブの登録を要求する(S1104)。
サーバ装置100側では、配信受付部1125がこの要求を受け付けてジョブ管理部1124へ伝える。ジョブ管理部1124は、ジョブの登録要求を受けると、その要求に含まれる送信元情報及び回線種別をユーザ情報管理部1121に渡し、受取人の推定を要求する(S1105)。ユーザ情報管理部1121は、この要求を受けると、送信元情報及び回線種別をキーに図6の配信先テーブルを検索し、受取人のユーザを特定して(S1106)、ジョブ管理部1124に通知する(S1107)。
ジョブ管理部1124は、ステップS1107の通知を受けると、ステップS1104で送信された画像形成ジョブを、ステップS1107で通知された受取人の情報及びステップS1104で送信された送信元情報と対応付けて図30のジョブ登録テーブルに登録する(S1108)。なお、上記受取人は、ジョブの実行権限を持つユーザとして登録する。また、ジョブの状態の初期値は、ジョブ管理部1124に登録されたことを示す「蓄積済み」である。
次に、ジョブ管理部1124は、所在管理部1127から、ステップS1108で登録した各受取人の現在の所在位置及びその位置と対応する画像形成装置の情報を取得する(S1109)。ユーザの所在は、図32のユーザ所在テーブルに登録されている情報である。また、その位置と対応する画像形成装置の情報は、図31の機器配置テーブルに登録されている情報である。
その後、ジョブ管理部1124は、各受取人について、ステップS1109で取得した所在に基づき、ユーザ情報管理部1121から、その所在と対応する自動印刷設定の情報を取得する(S1110)。この情報は、図29の自動印刷設定テーブルに登録されている情報である。
ここでは、ユーザが第1エリア内におり、かつユーザの位置と対応する画像形成装置200が特定される場合に、ユーザの所在が特定されているとして「所在特定時の動作」の設定を取得する。また、ユーザが第1エリア内にいるがユーザの位置と対応する画像形成装置200が特定されない場合に、ユーザの所在が不明であるとして「所在不明時の動作」の設定を取得する。
そして、ジョブ管理部1124は、各受取人について、ステップS1109で取得した所在位置及びステップS1110で取得した自動印刷設定の情報に従った動作を実行する(S1111)。この動作の具体的内容については、図36乃至図37に場合分けして示している。
以上の動作において、ステップS1108がジョブ登録手順の動作であり、ここではジョブ管理部1124がジョブ登録手段として機能する。ステップS1109は所在情報取得手順の動作であり、ここではジョブ管理部1124が所在情報取得手段として機能する。ステップS1111は制御手順の動作であり、ここではジョブ管理部1124が制御手段として機能する。
以上の動作によれば、画像形成装置200aは、特定の通信回線であるファクシミリ回線を介してジョブを取得した場合に、そのジョブの実行権限を持たせるユーザを決定し、そのジョブと、実行権限を持たせるユーザと、ジョブの送信元とを対応付けてサーバ装置100に登録させることができる。さらに、その登録するジョブに関して、その登録時の、ジョブの実行権限を持たせるユーザの所在位置に応じた動作を実行することができる。この動作は、少なくともユーザの所在が第1エリア内であると特定されたか否かに応じて異なるものとなる。
次に、図36乃至図37に、図35のステップS1111でジョブ管理部1124が実行する動作を、ユーザの所在と自動印刷設定の組み合わせ毎に示す。
まず、図36の上段に、ユーザの所在が特定されており、かつ「(B)印刷準備」が設定されている場合の動作を示す。
この場合、ジョブ管理部1124は、図36の上段に示す動作を行う。すなわち、図35のステップS1109で取得した情報によりユーザの所在位置と対応する画像形成装置200を特定する(S1121)。そして、その特定した画像形成装置200に対し、図35のステップS1108で登録したジョブ(より具体的にはジョブデータ及びジョブの書誌情報)及びその印刷準備指示を送信する(S1122)。この送信は、ジョブ送信部1126を介して行う。
これを受信した画像形成装置200は、省エネルギモードで動作中であれば、省エネ制御部1236の機能により通常モードへ復帰する(S1123)。受取人のユーザが近くにいることが想定されるため、指示に応じてすぐに文書を出力できるようにするためである。従って、この復帰のトリガとなる印刷準備指示は通常モードへの復帰指示としても機能する。
次に、ジョブ管理部1232の機能により、受信したジョブを所定の記憶手段に保存して保持する(S1124)。このことにより、ユーザがジョブの実行を指示した場合に、サーバ装置100からのデータ取得時間をかけず、すぐにジョブを実行することができる。なお、ステップS1123の動作は移行手段の機能と対応するものであり、ステップS1124の動作は保持手段の機能と対応するものである。
一方、サーバ装置100においては、ジョブ管理部1124が、登録したジョブの状態を、「画像形成装置○○で待機中」に変更する。「画像形成装置○○」は、ステップS1121で特定した画像形成装置の識別情報である。
以上の動作により、サーバ装置100は、受信した文書の受取人であるユーザの所在位置と対応する画像形成装置200が、該ユーザの指示に応じて速やかに、該ユーザが受け取るべき文書を出力できる状態とすることができる。また、ユーザの指示があるまで文書を出力しないため、高いセキュリティを保つことができる。なお、ユーザは、画像形成装置200を操作するとすれば現在の所在位置と対応する画像形成装置200を操作する可能性が高いと考えられる。このため、他の画像形成装置200にはジョブを送信しなくても、文書を速やかに出力できるようにする、という効果は十分に得られると考えられる。
次に、図36の下段に、ユーザの所在が特定されており、かつ「(C)自動印刷」が設定されている場合の動作を示す。
この場合、ジョブ管理部1124は、上段のステップS1121及びS1122の場合と同様に、ユーザの所在位置と対応する画像形成装置200を特定して(S1131)、その特定した画像形成装置200に対しジョブを送信する(S1132)。ただし、ジョブと共に送信するのは印刷実行指示である。
これを受信した画像形成装置200は、ステップS1123の場合と同様に通常モードへ復帰し(S1133)、ジョブ管理部1232の機能により受信したジョブをジョブ実行部1235に渡し、ジョブ実行部1235がそのジョブを実行する(S1134)。その後、ジョブ管理部1232の機能によりサーバ装置100のジョブ管理部1124に対して(ジョブ送信部1126を介して)印刷完了を通知する(S1135)。これらの動作は、実行手段の機能と対応するものである。また、ステップS1133の復帰のトリガとなる印刷実行指示は通常モードへの復帰指示としても機能する。
ステップS1135の通知を受けたジョブ管理部1124は、登録したジョブの状態を、既に印刷されたことを示す「印刷済み」に変更する(S1136)。なお、実行権限を有するユーザ全てについて状態が「印刷済み」となったジョブについては、直ちに登録を削除してしまってもよい。あるいは、ユーザの指示があってから削除するようにしてもよい。その他、一定時間経過後に削除するなど、種々の対応が考えられる。
以上の動作により、サーバ装置100は、受信した文書の受取人であるユーザの所在位置と対応する画像形成装置200に自動的に文書を出力させる、自動印刷を行うことができる。従って、ユーザがいずれかの画像形成装置200の近くにいる場合に、その画像形成装置200に文書を出力させ、ユーザが容易に文書を入手できるようにすることができる。
次に、図37の上段に、ユーザの所在が特定されており、かつ「(D)限定自動印刷」が設定されている場合の動作を示す。
この場合、ジョブ管理部1124は、図36のステップS1121の場合と同様にユーザの所在位置と対応する画像形成装置200を特定する(S1151)。そして、現在処理中のユーザについての「所在特定時の限定自動印刷先」の設定に基づき、ステップS1151で特定した画像形成装置200が、自動印刷の対象となっているか否か判断する(S1152)。そして、対象となっている場合、ジョブ管理部1124は、今回登録したジョブについて、図36のステップS1132乃至S1136の場合と同様に自動印刷を実行する(S1153)。対象となっていない場合、ジョブ管理部1124は、図36のステップS1122乃至S1124の場合と同様な印刷準備を実行する(S1154)。
以上の動作により、サーバ装置100は、ユーザの所在が上述の第1エリア内で予め定めた第2エリア内であると特定された場合に、受信した文書の受取人であるユーザの所在位置と対応する画像形成装置200に、自動的に文書を出力させることができる。また、第2エリア内でない場合には、所在位置と対応する画像形成装置200が、該ユーザの指示に応じて速やかに、該ユーザが受け取るべき文書を出力できる状態とするに留めることができる。
ユーザが画像形成装置200の近くにいたとしても、たまたまその場所に立ち寄っただけであることも考えられるので、自動印刷を無制限に行ってしまうことが望ましくない場合もある。従って、「所在特定時の限定自動印刷先」の項目により、ユーザの居室があるエリアなど、ユーザが特定の場所にいる時のみ、近くの画像形成装置200に自動印刷を行わせるといった設定ができるようにすることが望ましい。
なお、「(C)自動印刷」の設定は、「(D)限定自動印刷」において、第1エリアのうち対応する画像形成装置が存在するエリア全体を第2エリアとして設定することを意味する設定であると言える。
次に、図37の中段に、ユーザの所在が特定されており、かつ「(A)蓄積のみ」が設定されている場合の動作を示す。また、ユーザの所在が不明であり、かつ「(E)蓄積のみ」が設定されている場合の動作もこれと共通である。
これらの場合、ジョブ管理部1124が図35のステップS1111で実行すべき動作はない(S1161)。すなわち、ステップS1108の登録で必要な動作は全て完了している。そして、登録したジョブは、その後、図41の処理等により画像形成装置200からの要求があった場合に、それに応じて画像形成装置200に送信して実行させることになる。
次に、図37の下段に、ユーザの所在が不明であり、かつ「(F)保留」が設定されている場合の動作を示す。
この場合、ジョブ管理部1124は、図35のステップS1108で登録したジョブの状態を「保留」に変更する(S1171)。この「保留」は、後でユーザの所在が特定された場合に、該当のジョブについて「所在特定時の動作」の設定に従った動作を行うべきことを示す。
このように保留状態でジョブをサーバ装置100に登録できるようにすることにより、ユーザの所在が特定された時点で画像形成装置200での印刷準備や自動印刷を行うことができる。従って、ユーザがいずれかの画像形成装置200の近くに移動した時点では、ジョブの登録時からその場所にいた場合と同様に、速やかに文書を入手することができる。
なお、自動での印刷準備や自動印刷が不要な場合、「所在特定時の動作」としてその旨を設定しておけば、ユーザの所在が特定された場合でも印刷準備や自動印刷が実行されることはない。従って、「保留」を設定したとしても「蓄積のみ」の場合と比べユーザにとって不利益があることは少ないと考えられるため、「保留」を所在不明の場合の動作設定のデフォルトとしたり、「待機」の動作設定をなくし、「保留」に統一したりすることも考えられる。
次に、図38及び図39に、サーバ装置100の所在管理部1127が入退情報取得装置600の入退情報送信部1623から送信される入退情報を受信した場合にサーバ装置100及び画像形成装置200aが実行する動作のシーケンスを示す。
サーバ装置100の所在管理部1127は、入退情報を受信すると(S1201)、その入退情報がユーザの所在位置の変化を示すものであるか否か判断する(S1202)。この判断は、例えば図33を用いて説明した規則に従い行うことができる。この判断がNoであれば、今回の入退情報受信に応じた動作はここで終了する。一方、Yesであれば、所在管理部127は、図32のユーザ所在テーブルにおけるユーザの所在位置を、受信した入退情報に従って更新する(S1203)と共に、その更新の内容をジョブ管理部1124に通知する(S1204)。この通知は、所在位置が更新されたユーザのユーザ名と、その更新による変化前後の所在位置の情報を含む。なお、所在位置は、具体的なエリアの他、「不明」や「不在」である場合もある。
一方、ステップS1204の通知を受けたジョブ管理部1124は、通知された変化の内容に応じた動作を行う。すなわち、不明であったユーザの所在が特定された場合、ステップS1206以下の動作を行い、特定されていたユーザの所在が不明、不在又は別の位置へ変化した場合、図39の動作を行う。それ以外の場合には、特段の動作は行わない。
このうちステップS1206以下の動作においては、ジョブ管理部1124はまず、ステップS1204で通知されたユーザが実行権限を有する保留状態のジョブが登録されているか否か判断する(S1206)。ここで登録がなければステップS1204の通知に応じた動作を終了するが、登録があった場合、ジョブ管理部1124は、ユーザ情報管理部1121から、通知されたユーザについて、自動印刷設定テーブルに登録されている所在特定時の動作の設定を取得する(S1207)。その設定に付随する自動印刷先の設定も取得する。
そして、ステップS1206で発見したジョブについて、ステップS1207で取得した設定に応じて、図36又は図37と同様な、ユーザの所在位置が特定された場合の印刷準備や自動印刷等の動作を実行する(S1208)。画像形成装置200a側でも、これに伴い、ジョブの蓄積や実行といった動作を行うことになる。この動作の中で、ジョブの状態は必要に応じて更新される。ジョブ管理部1124は、ステップS1206で複数のジョブを発見した場合、そのそれぞれについてステップS1208の動作を実行する。
以上の動作により、ユーザの所在位置が特定されたことに応じて、保留していたジョブに対し、ジョブの蓄積時に所在位置が特定されていた場合と同様な取り扱いをして、ユーザが文書を入手しやすい状態とすることができる。
一方、ステップS1205で、特定されていたユーザの所在が不明、不在又は別の位置へ変化したと判断した場合の図39の動作においては、ジョブ管理部1124はまず、所在管理部1127から、変化前のユーザの所在位置と対応する画像形成装置の情報を取得する(S1221)。この画像形成装置には、今回所在位置が変化したユーザが実行権限を持つジョブが、過去の図36、図37等の動作により保持されている可能性がある。一方、ユーザはその画像形成装置と対応するエリアを出たため、ユーザがその画像形成装置においてすぐにジョブを実行する可能性は小さい。従って、そのままジョブを保持させておくと、記憶容量の無駄となるし、セキュリティ上も望ましくない。
そこで、ジョブ管理部1124は、ステップS1221で取得した情報が示す画像形成装置200aに対し、ステップS1204で通知されたユーザが実行権限を有するジョブを保存しているか否かを問い合わせる(S1222)。問い合わせ先の画像形成装置200aのジョブ管理部1232は、この問い合わせに対して保存の有無を応答する(S1223)。
これが保存ありの応答であれば(S1224のYes)、ジョブ管理部1124は、画像形成装置200aに対し、該当のジョブを削除するよう要求する(S1225)。画像形成装置200aのジョブ管理部1232は、保存中の該当ジョブをこの要求に応じて削除し(S1226)、その結果を応答する(S1227)。ステップS1224のNoの場合には、ステップS1225乃至S1227の動作は行わない。
これらのうちステップS1225の動作は削除指示手段の機能と対応するものであり、ステップS1226の動作は削除手段の機能と対応するものである。これらの動作により、ユーザにより実行させる可能性が低くなったジョブを、送信先の画像形成装置から速やかに削除して、記憶領域の有効活用を図ることができる。
なお、ジョブ管理部1124が、ステップS1227の後、あるいはステップS1224でNoの場合に、図38のステップS1207及びS1208と同様に、変化後の所在に応じた自動印刷設定に従った動作を行うようにしてもよい。
次に、図40に、画像形成装置200bのユーザ認証部1231がユーザから認証情報の入力を受け付けた場合に画像形成装置200b及びサーバ装置100が実行する動作のシーケンスを示す。なお、このように認証情報の入力を受け付ける画像形成装置が第1画像形成装置に該当する。図40における画像形成装置200bの動作は、ステップS1256以外はユーザ認証部1231の機能によるものである。
画像形成装置200bのユーザ認証部1231が、ユーザから認証情報の入力を受け付けると(S1251)、画像形成装置200bは図40に示す動作を開始する。そしてまず、入力された認証情報をサーバ装置100のユーザ情報管理部1121へ送信して、登録されているユーザ情報との照合を依頼する(S1252)。これを受けたユーザ情報管理部1121は、依頼に従って認証情報の照合を行い、認証情報に該当するユーザがいたか否か、及び、必要であればそのユーザが持つ権限を示す権限情報を、照合結果として画像形成装置200bに返す(S1253)。
画像形成装置200bは、この照合結果を受け取ると、照合結果の内容に基づき認証成功(該当あり)か否か判断する(S1254)。ここで認証失敗であれば、画像形成装置200bは図40の動作を終了する。一方、認証成功であれば、画像形成装置200bは、認証情報を入力したユーザはその認証情報と対応するユーザであると判断し、そのユーザとしてログインさせる(S1255)。そして、認証情報を入力したユーザに対し、ジョブの実行機能を提供すべく、図41の動作に進む(S1256)。
以上の動作において、以上のステップS1251乃至S1254における画像形成装置200bの動作が、認証手段の機能と対応する。
次に、図40のステップS1256で画像形成装置200bが実行する、図41の動作について説明する。
図41の動作において、画像形成装置200bはまず、ジョブ管理部1232の機能により、ログイン中の(図40のステップS1255でログインさせた)ユーザが実行権限を有するジョブを保持しているか否か判断する(S1271)。そして、該当のジョブがあれば、そのジョブのジョブデータに従い、ジョブ実行部1235の機能によって該当のジョブを実行する(S1272)。その後、該当ジョブのジョブデータを削除する(S1273)。
ここまでの動作により、図36のステップS1124等の動作で予め受取人ユーザの近くにある画像形成装置200に保持させたジョブを、該当ユーザのログインに応じて自動的に実行し、該当ユーザ宛に送信された文書を、該当ユーザへ特段の操作を求めず確実に届けることができる。
次に、画像形成装置200bは、ジョブ管理部1232の機能により、サーバ装置100のジョブ送信部1126に対し、ログイン中のユーザが実行権限を有し、かつ送信元がログイン中のユーザと異なるジョブが登録されているか否か問い合わせる(S1274)。この問い合わせは、該当のジョブが登録されている場合にそのジョブの情報を送信することの要求も含む。
これを受けたジョブ送信部1126は、ジョブ管理部1124から条件に該当するジョブの情報を取得し(S1275)、画像形成装置200bに返信する(S1276)。該当するジョブがない場合には、その旨を返す。このとき、問い合わせ元の画像形成装置200bに既に保持させているジョブについては、既に画像形成装置200bにて実行されていると考えられるから、返信から除いてもよい。
画像形成装置200bは、この返信を受け取ると、条件に該当するジョブがあったか否か判断する(S1277)。そして、あった場合、ジョブ提示部1233の機能により、表示部207にジョブ一覧画面1510(図42参照)を表示させて、それらのジョブをユーザに提示すると共に、操作受付部1234の機能によりジョブの実行指示を受け付ける(S1278)。
そして、ログイン中のユーザからの実行指示を検出すると(S1279)、画像形成装置200bは、ジョブ管理部1232の機能により、サーバ装置100のジョブ送信部1126に対し、実行を指示されたジョブを実行するために必要なジョブデータを要求する(S1280)。複数ジョブ分のジョブデータを要求することも可能である。
これを受けたジョブ送信部1126は、ジョブ管理部1124から要求に係るジョブのジョブデータを取得し(S1281)、画像形成装置200bへ返す(S1282)。
画像形成装置200bは、この返信を受け取ると、ジョブ実行部1235の機能により、受け取ったジョブデータに基づきジョブを実行する(S1283)。
なお、サーバ装置100は、実行が完了したジョブのデータを、自動的に削除してもよい。あるいは、そのまま保持しておき、ユーザからの指示に応じて削除してもよい。
以上により、画像形成装置200bは、ログイン中のユーザが実行権限を有し、かつ送信元がログイン中のユーザと異なるジョブがサーバ装置100に登録されている場合に、これをそれ以外のジョブよりも優先してユーザに提示することができる。また、実行もすることができる。
そして、画像形成装置200bは、これらのジョブに関する処理が完了した後で、操作受付部1234の機能により、表示部207に機能選択画面1520(図42参照)を表示させる(S1284)。
また、ステップS1277でNoの場合や、ステップS1278で提示されたジョブを実行しない指示を受け付けた場合には、以後の処理をスキップしてステップS1284に進む。
図42に、以上の図40及び図41の動作により画像形成装置200bが表示する画面の遷移の例を示す。
まず、図40においてステップS1251で認証情報の入力を受け付けるための画面は、図42の左上の認証情報入力画面1501である。この画面は、ユーザが誰もログインしていない状態で表示される基本画面である。なお、認証情報読取装置211を用いて認証情報を入力する場合、画面が表示されていない状態からでも認証情報を入力可能である。
次に、ユーザが認証情報を入力し、画像形成装置200bがステップS1254で認証失敗(No)と判断した場合に表示する画面が認証失敗画面1503である。この画面は、認証失敗をユーザに通知するための画面である。なお、ステップS1254で認証失敗の場合、画像形成装置200bは、一定時間経過後に認証情報入力画面1501に戻って再度認証情報の入力を受け付ける。
一方、画像形成装置200bがステップS1254で認証成功(Yes)と判断した場合に表示する画面が認証成功画面1502である。この画面は、認証成功をユーザに通知するための画面であり、画像形成装置200bは、この画面を表示した状態で図41のステップS1271乃至S1277の動作を行う。なお、ステップS1271でYesの場合には、該当のジョブに係る印刷物を自動的に出力する。
また、ステップS1277で該当ジョブあり(Yes)の場合、画像形成装置200bはステップS1278でジョブ一覧画面1510を表示する。この画面は、図34を用いて説明したものであり、画像形成装置200bは、印刷ボタン1512が押下された場合、その時点で選択されているジョブについてジョブ実行指示を受け付けたと判断する。そして、ステップS1280乃至S1283の処理によりジョブを実行する。その後は、ジョブ一覧画面1510の表示を継続して再度ジョブの実行指示を受け付けても、自動的に機能選択画面1520に進んでもよい。
また、閉じるボタン1513が押下された場合、画像形成装置200bは、ジョブ一覧画面1510を閉じて機能選択画面1520に進む指示を受け付けたと判断し、ステップS1284で機能選択画面1520を表示する。ステップS1277で該当ジョブなし(No)の場合も同様である。
この機能選択画面1520は、ステップS1277でNoの場合のように、ログイン時にユーザに特段通知すべき情報がない場合に最初に表示される、通常のトップ画面である。そして、画像形成装置200bは、この機能選択画面1520において、ログインしたユーザから使用しようとする機能の選択を受け付ける。図42の例では、機能の選択肢としてコピー機能、プリント機能及びスキャン機能が用意され、これらと対応するボタン1521〜1523が設けられている。ボタン1524は、ログアウトを指示するためのボタンである。
また、上記の機能のうち、プリント機能が、サーバ装置100に蓄積されたジョブを実行するための機能である。ユーザがボタン1522を操作してプリント機能を選択すると、画像形成装置200bは、ステップS1274乃至S1276と同様な手順で、ログイン中のユーザが実行権限を有するジョブ(ここでは送信元は問わない)の情報をサーバ装置100から取得して、ユーザに提示する。また、画像形成装置200bは、ステップS1278乃至S1283と同様な手順で、その中からユーザが選択したジョブを実行する。
以上説明してきた第4実施形態によれば、サーバ装置100が、画像形成装置に実行させるジョブを登録する際に、そのジョブに関し、実行権限を有するユーザの所在が特定の第1エリア内であるか否かに応じた動作を行うことができる。例えば、ユーザの所在が第1エリア内である場合に、該ユーザの位置と対応する画像形成装置に、登録するジョブを送信して保持させる一方、第1エリア内でない場合には、このような送信は行わないといったことができる。
すなわち、ユーザが、サーバ装置100が管理可能なエリア内にいる場合には、ジョブに係る文書を、データの転送等の時間をかけずに迅速に、用紙上に画像形成された状態で受け取れるようにし、そのエリア内にいない場合には、記憶領域の節約やセキュリティ確保のため、ユーザからのアクセスを待ってジョブを転送するといった対応が可能となる。従って、サーバ装置100により、他人から電子通信により送信された文書を、安全かつ手間をかけずに、用紙上に画像形成された状態で受取人が入手可能な環境を構築することができる。
サーバ装置100が行う、(A)〜(F)の各自動印刷設定に応じた動作の効果は、図36乃至図37を用いて説明した通りである。
また、画像形成装置200bが、ログインしたユーザが実行権限を有し、かつ送信元がログインしたユーザと異なるジョブを、ジョブ一覧画面1510により、それ以外のジョブよりも優先してユーザに提示することができる。
従って、いつ受信するかを受信側で把握することが難しい、ファクシミリ通信や文書配信により文書が送信された場合でも、その文書を受け取るべきユーザが画像形成装置200bを使用しようとした際に、送信された文書の存在をそのユーザに確実に伝えることができる。また、ユーザの指示に従って画像形成出力することもできる。この出力は、ユーザが装置の前にいる状態で行うものであるから、出力された用紙を他人に持ち去られる危険もない。さらに、親展印刷のような特殊な設定を行う必要もなく、操作の負担も少ない。
また、第4実施形態においては、FAXで受信した文書及び文書配信により配信された文書についてジョブを登録するようにしたが、これら以外の手段により送信あるいは供給される文書についても、同様な取り扱いを行ってもよい。サーバ装置100へのジョブの登録にいずれかの画像形成装置200が関与することも必須ではない。サーバ装置100自身が、ユーザへの通知文書等に係るジョブを自動で登録する場合にも適用可能である。
また、図7及び図28では、FAXで受信した文書について、ジョブの送信元と実行権限を持たせるユーザとの対応関係の情報とに基づき、取得したジョブの実行権限を持たせるユーザ(文書の配信先)を決定する例について説明した。この手法は、特定の取引先からの文書を特定のユーザが担当する、といった環境においては、簡単な処理で文書の配信先を特定でき、有用である。
しかし、配信先の特定法はこれに限らない。例えば、文書の1枚目に対してOCR(Optical Character Recognition)処理を行い、宛名が記載されている部分における文字認識結果から、配信先を特定することも考えられる。予め登録されている社名の次の数行から、「様」あるいは「殿」の前に並ぶ文字列を抽出して、予め登録されているユーザの氏名とマッチングする等である。
〔第5実施形態:図43乃至図49〕
次に、この発明の画像形成システムの第5実施形態について説明する。
この第5実施形態は、画像形成装置200bが、認証されたユーザが実行権限を有するジョブを、その送信元に関わらずまとめてユーザに提示するようにした点と、保持しているジョブを、ユーザのログインに応じて自動的に実行するのではなく、ユーザの実行指示に応じて実行するようにした点と、実行済みジョブの削除に関する設定を可能にした点と、サーバ装置100にジョブとして登録された文書の受取人を変更できるようにした点と、サーバ装置100に登録されたジョブのプレビューができるようにした点とが第4実施形態と異なる。
しかし、基本的な構成は第4実施形態と同じであるので、上記の相違点に関連する事項のみ説明する。また、第4実施形態と共通の又は対応する構成については、同じ符号を用いる。
図43に、この発明の画像形成システムの第5実施形態の機能構成を示す。
図43に示す画像形成システム2は、図28に示した第4実施形態の画像形成システムに加え、サーバ装置100がジョブ編集部1129及び削除設定部1130を備え、画像形成装置200bが受取人変更指示部1237及びジョブ削除指示部1238を備えるものである。画像形成装置200aの機能は図28に示したものと同じである(ただし画像形成装置200aが受取人変更指示部1237及びジョブ削除指示部1238を備えてもよい)ので、画像形成装置200a及び画像形成装置200aからの要求を処理する配信受付部1125については簡略化して示している。以下には、図43に示した各部の機能のうち図28を用いて説明したものと異なる部分を説明する。特に言及がない箇所については、図28を用いて説明した機能を同様である。
まず、図43の構成において、ジョブ管理部1124は、図28で説明した機能に加え、画像形成装置200bのジョブ実行部1235からのジョブ実行完了の通知に応じて、削除設定部1130によりなされる削除の設定に従い、図30のジョブ登録テーブルから、実行完了したジョブの登録を削除する(又はしない)機能を備える。なお、ジョブ管理部1124は、実行完了したジョブについて、実行権限を有するユーザが複数登録されている場合にはまず、今回ジョブを実行したユーザの実行権限を削除する。このことにより、以後、実行済みのユーザに対して同じジョブを提示してしまうことがなくなる。そして、この除外の結果、実行権限を有するユーザがいなくなった場合には、もはやそのジョブを実行する必要のあるユーザはいないことになるので、ジョブ管理部1124はジョブの登録自体を削除する。
ジョブ編集部1129は、画像形成装置200bの受取人変更指示部1237からの要求に応じて、ジョブ管理部1124により登録されているジョブの実行権限を有するユーザを変更する機能を備える。ジョブ編集部1129は、変更対象のジョブについて現在実行権限を有するユーザの操作に従った要求のみ受け付けるようにするとよい。
削除設定部1130は、ジョブ管理部1124が、ジョブ実行完了時にジョブ自体あるいはユーザの実行権限の削除を行うか否かを設定し、ジョブ管理部1124による削除の有効と無効を切り替える機能を備える。この設定は、管理者権限を持つユーザが端末装置300からサーバ装置100にアクセスして行うことができる。
これらの他、ジョブ送信部1126は、第4実施形態で説明したジョブデータ全体と、ジョブに関する情報の他、ジョブのプレビュー画像も、ジョブ管理部1232からの要求に従って送信することができる。このプレビュー画像は、ジョブを実行した場合に用紙に形成される画像の縮小版であり、ジョブ管理部1124により登録されているジョブデータに従って生成することができる。
一方、画像形成装置200bにおいて、ジョブ管理部1232は、図28の場合と異なり、サーバ装置100のジョブ送信部1126に対して登録されているジョブの情報を要求する場合に、そのジョブの送信元が、ユーザ認証部1231が認証したユーザと異なるか否かを区別せずに要求を行う。そして、ジョブ管理部1232は、その要求に応じて送信されたジョブの書誌情報をジョブ提示部1233に渡し、ジョブの存在をユーザに提示させるが、このときに、送信元が認証したユーザと異なるジョブを、それ以外のジョブよりも優先して表示させる。例えば、上側などユーザが先に見る位置に表示する、マークを付したり強調表示をしたりして目立つように表示する、等である。
なお、どのジョブを優先的に表示すればよいか判断するため、ジョブ管理部1232は、各ジョブの送信元の情報も、ジョブ送信部1126に対して要求し、取得する。
また、ジョブ管理部1232は、既にサーバ装置100から送信され、ジョブ管理部1232が保持しているジョブについても、書誌情報をジョブ提示部1233に渡し、ジョブの存在をユーザに提示させる。保持しているジョブは、ただちに実行可能であることから、送信元が認証したユーザと異なるジョブよりもさらに優先して表示させるとよい。なお、ジョブ管理部1232は、第4実施形態の場合のように、ログインさせたユーザが実行権限を有するジョブを保持している場合にユーザの指示を待たずに自動的に実行することはない。
また、操作受付部1234は、ジョブ提示部1233が表示する画面に対するユーザの操作を受け付ける機能を備える。図43の構成において、操作受付部1234は、ジョブの実行と画面の移行の指示に加え、プレビュー画像の表示、受取人の変更、およびジョブの削除の指示を受け付ける機能を備える。そして、プレビュー画像の表示指示はジョブ管理部1232に、受取人の変更指示は受取人変更指示部1237に、ジョブの削除指示はジョブ削除指示部1238に渡す。
ジョブ管理部1232は、上記のプレビュー画像の表示指示に応じて、サーバ装置100のジョブ送信部1126に、指示に係るジョブのプレビュー画像の送信を要求し、これを取得してジョブ提示部1233に渡す機能も備える。
また、ジョブ提示部1233は、そのプレビュー画像を表示部207に表示させてユーザに提示する機能も備える。
ジョブ実行部1235は、図28において説明したジョブ実行機能に加え、ジョブの実行が完了した場合に、その旨をジョブデータの送信元であるサーバ装置100のジョブ管理部1124に通知する機能を備える。
また、受取人変更指示部1237は、操作受付部1234から受取人の変更指示を受け取った場合に、その指示に従い、サーバ装置100のジョブ編集部1129に対してジョブの実行権限の変更を要求する機能を備える。また、この要求に際し、サーバ装置100のユーザ情報管理部1121から、変更先ユーザの候補の情報を取得することができる。
また、ジョブ削除指示部1238は、操作受付部1234からジョブの削除指示を受け取った場合に、その指示に従い、サーバ装置100のジョブ編集部1129に対してジョブの削除を要求する機能を備える。
次に、以上の機能を備える各装置の動作について説明する。
まず、画像形成装置200aのFAX受信部1221が文書を受信した場合の動作については、図35乃至図37に示したものと同じである。サーバ装置100の所在管理部1127が入退情報取得装置600の入退情報送信部1623から送信される入退情報を受信した場合の動作も、図38及び図39に示したものと同じである。
画像形成装置200bのユーザ認証部1231がユーザから認証情報の入力を受け付けた場合の動作については、図40に示した部分は、第5実施形態においても共通である。しかし、ユーザをログインさせた場合の動作については、図41に示したものに代えて、図44に示すものとなる。
図44の動作において、画像形成装置200bはまず、ジョブ管理部1232の機能により、ログイン中の(図40のステップS1255でログインさせた)ユーザが実行権限を有するジョブを保持していれば、その情報を取得する(S1301)。
次に、画像形成装置200bは、ジョブ管理部1232の機能により、サーバ装置100のジョブ送信部1126に対し、ログイン中のユーザが実行権限を有するジョブが登録されているか否か問い合わせる(S1302)。この問い合わせは、該当のジョブが登録されている場合にそのジョブの情報を送信することの要求も含む。
これを受けたジョブ送信部1126は、ジョブ管理部1124から条件に該当するジョブの情報を取得し(S1303)、画像形成装置200bに返す(S1304)。該当するジョブがない場合には、その旨を返す。このとき、問い合わせ元の画像形成装置200bに既に保持させているジョブについては、その情報を改めて送信する必要がないため、返信から除いてもよい。あるいは、画像形成装置200bの側で重複を排除するようにしてもよい。
画像形成装置200bは、この返信を受け取ると、ステップS1301及びS1304で取得したジョブの情報(又は該当ジョブがない旨)を、ジョブ提示部1233の機能により、ユーザに提示する(S1305)。
図45に、この提示に用いるジョブ一覧画面の例を示す。
図45に示すジョブ一覧画面1510′は、表示部207に表示させる画面であり、図34に示したジョブ一覧画面1510と同様に、一覧表示部1511に、図44のステップS1301及びS1304で取得した各ジョブの情報を表示する。
ただし、一覧表示部1511には、図34に示した項目に加え、「配信」を設け、該当のジョブが、ファクシミリ通信による受信文書等、現在画像形成装置200bにログイン中のユーザ(ユーザ認証部1231により認証されたユーザ)以外から配信されたものであるか否かを表示するようにしている。この項目に「○」が記載されているジョブが、配信に係るジョブである。また、配信に係るジョブは、それ以外のジョブよりも上側の、ユーザが先に見る位置に配置して、優先的に提示する。
また、配信以外のジョブについては、送信元はログイン中のユーザ自身であるため、「送信元」の欄に「−」を表示してこのことを示している。
また、配信に係るジョブがある場合、ジョブ提示部1233は、ジョブ一覧画面1510′の上部にその旨を示すメッセージ1517を表示してその旨をユーザに提示する。
さらに、一覧表示部1511には、「待機」の項目も設け、該当のジョブが、既に画像形成装置200bに保持されており、改めてサーバ装置100からジョブデータを取得することなく実行可能な状態となっているものであるか否かを表示するようにしている。この項目に「○」が記載されているジョブが、既に保持されているジョブである。また、既に保持されているジョブは、それ以外のジョブよりも上側の、ユーザが先に見る位置に配置して、優先的に提示する。
このジョブ一覧画面1510′において、ユーザは、「配信」や「待機」の値による区別なく、一覧表示部1511において各ジョブと対応する行をタッチすることにより、その行のジョブの選択と非選択をトグルで切り替えることができる。
また、ジョブ一覧画面1510′は、図34に示したものと同趣旨の印刷ボタン1512、閉じるボタン1513の他、プレビューボタン1514、転送ボタン1515、削除ボタン1516を設けている。
このうちプレビューボタン1514は、一覧表示部1511において選択されているジョブについて印刷結果の概略を示すプレビュー画像の表示指示を受け付けるためのボタンである。
転送ボタン1515は、一覧表示部1511において選択されているジョブに係る文書の受取人変更指示を受け付けるためのボタンである。
削除ボタン1516は、一覧表示部1511において選択されているジョブの削除指示を受け付けるためのボタンである。
次に、図46乃至図49を用いて、ジョブ一覧画面1510′に備える各ボタンによる指示を検出した場合の画像形成装置200b及びサーバ装置100の動作について説明する。
まず図46に、画像形成装置200bがプレビューボタン1514によるプレビュー表示指示を検出した場合の動作を示す。このプレビュー表示指示は、プレビューを参照したいジョブを特定してなされるものである。
画像形成装置200bは、ログイン中のユーザからのプレビュー表示指示を検出すると(S1311)、ジョブ管理部1232の機能により、プレビュー対象のジョブが既に画像形成装置200bに保持されているジョブか否か判断する(S1312)。
そして、これがNoの場合、画像形成装置200bは、ジョブ管理部1232の機能により、サーバ装置100のジョブ送信部1126に対し、プレビュー対象のジョブについて、プレビュー画像の取得を要求する(S1313)。
これを受けたジョブ送信部1126は、ジョブ管理部1124により登録されているジョブデータに基づき、要求されたプレビュー画像のデータを生成し(S1314)、画像形成装置200bに返す(S1315)。
一方、ステップS1312でYesの場合、画像形成装置200bは、ジョブ管理部1232の機能により、プレビュー対象のジョブについて保持しているジョブデータに基づきプレビュー画像のデータを生成して取得する(S1316)。
そして、画像形成装置200bは、ジョブ管理部1232及びジョブ提示部1233の機能により、ステップS1315又はS1316で取得したデータに基づきプレビュー画像を表示部207にポップアップ表示させる(S1317)。
ステップS1317で表示するプレビュー画面については、図16に示した例と同様である。
次に図47に、画像形成装置200bが転送ボタン1515による受取人変更指示を検出した場合の動作を示す。この受取人変更指示も、受取人を変更したいジョブを特定してなされるものである。
画像形成装置200bは、ログイン中のユーザからの受取人変更指示を検出すると(S1331)、受取人変更指示部1237の機能により、サーバ装置100のユーザ情報管理部1121に対し、変更先の受取人候補の情報を要求する(S1332)。
これを受けたユーザ情報管理部1121は、自らが管理するユーザの氏名、IDなど必要な情報を、受取人候補の情報として画像形成装置200bに対して返信する(S1333)。このとき、画像形成装置200bにログイン中のユーザと同じ部署のユーザに限るなど、何らかの条件に従って抽出したユーザの情報のみを返信するようにしてもよい。
画像形成装置200bは、この返信を受け取ると、受取人変更指示部1237及び操作受付部1234の機能により、表示部207に前述の受取人選択画面を表示させて、受信した受取人候補の中から変更後の受取人の選択を受け付ける(S1334)。複数人の選択を受け付けることができるようにしてもよい。なお、ここでは、サーバ装置100に登録されているジョブは、いずれかの画像形成装置200にログインしたユーザが実行することが前提である。従って、ユーザ情報管理部1121から送信された候補(すなわち画像形成装置200にログインし得るユーザ)の中からのみ、受取人を選択できるようにしている。
そして、画像形成装置200bは、ログイン中のユーザからの変更後受取人の選択を検出すると(S1335)、ジョブ管理部1232の機能により、受取人変更対象のジョブが既に画像形成装置200bに保持されているジョブか否か判断する(S1336)。そして、保持されていれば、そのジョブを削除する(S1337)。画像形成装置200bによるジョブの保持は、現在の受取人に文書を受け取らせるために行ったものであるため、受取人が変更されれば不要となるためである。なお、変更後の受取人に文書を受け取らせるために、ステップS1342の動作により再度同じ画像形成装置200bにジョブを保持させることもあり得る。ステップS1336でNoであれば、ステップS1337はスキップする。
いずれの場合も、画像形成装置200bは次に、受取人変更指示部1237の機能により、サーバ装置100のジョブ編集部1129に対し、ステップS1331で検出した変更指示に係るジョブについて、実行権限を持つユーザを、ログイン中のユーザから今回選択された受取人に変更するよう要求する(S1338)。
これを受けたジョブ編集部1129は、図30のジョブ登録テーブルに登録されているジョブの実行権限を要求に従って変更すると共に(S1339)、ジョブ管理部1124に対し、その変更を行ったジョブについての自動印刷要否の確認を指示する(S1340)。また、これらの動作の結果を画像形成装置200bに返す(S1341)。ステップS1339においては、複数のユーザが実行権限を持つジョブについては、そのうち、ログイン中のユーザのみを、今回選択された受取人に変更すればよい。既に今回選択された受取人が実行権限を持っている場合には、ログイン中のユーザの実行権限を削除するのみでよい。
また、ステップS1340の指示を受けたジョブ管理部1124は、確認を指示されたジョブについて、図35のステップS1109乃至S1111と同様な動作を行う。すなわち、変更後のユーザの所在位置と自動印刷設定に従って、印刷準備、自動印刷等の処理を行う。なお、該当のジョブの実行権限を有するユーザが複数である場合には、ジョブ編集部1129からジョブ管理部1124に、今回実行権限が変更されたユーザがそのうちいずれであるかを伝え、該当のユーザについてのみ印刷準備、自動印刷等の処理を行うようにするとよい。
ステップS1334で表示する受取人選択画面及び、ステップS1341の完了応答に応じて表示させる変更完了画面の例については、図18に示したものと同様である。
受取人選択画面440において転送実行ボタン445が押下されると、画像形成装置200bはステップS1335の選択がなされたと判断してステップS1336以降の動作を実行する。そして、ステップS1341の完了応答を受け取ると、表示部207に変更完了画面450を表示させる。
この変更完了画面450は、ジョブに係る文書の受取人を変更できたことをユーザに通知するための画面である。そして、ユーザが確認ボタン451を操作すると、画像形成装置200bは変更完了画面450を閉じてジョブ一覧画面1510′に戻る。
このとき、受取人の変更に伴いログイン中のユーザが実行権限を失ったジョブがあることが考えられるので、完了応答の内容に応じて、あるいは再度図445の動作を行って、ジョブ一覧画面1510′の表示を更新するとよい。
なお、受取人変更指示は、送信元がログイン中のユーザ自身と異なるジョブについてのみ行えるようにしてもよいし、送信元がログイン中のユーザ自身であるジョブについても行えるようにしてもよい。前者の場合、以上の受取人変更の動作は、誤って配信されてきた文書を正しい配信先に配信し直すためのものとなる。後者の場合、自分用に登録した文書を、登録後に他のユーザに配信するためにも使えることになる。いずれにせよ、図47の動作により、これらの目的が達成できる。
次に図48に、画像形成装置200bが印刷ボタン1512によるジョブ実行指示を検出した場合の動作を示す。このジョブ実行指示は、実行したいジョブを特定してなされるものである。実行するジョブの送信元が、ログイン中のユーザ自身であってもなくても、図48の動作に特に変わりはない。複数のジョブを実行する場合には、ジョブ毎に図48の動作を実行すればよい。
画像形成装置200bは、ログイン中のユーザからのジョブ実行指示を検出すると(S1351)、ジョブ管理部1232の機能により、実行対象のジョブが既に画像形成装置200bに保持されているジョブか否か判断する(S1352)。ここで保持されていない場合、図41のステップS1280乃至ステップS1283の場合と同様に、指示されたジョブを実行する(S1353〜S1356)。
一方、ステップS1352で保持されていた場合、画像形成装置200bは、ジョブ管理部1232の機能により、実行を指示されたジョブの全体データを読み出し(S1357)、ジョブ実行部1235の機能によりその読み出した全体データに従ってジョブを実行する(S1358)。そして、ジョブが正常に実行できると、ジョブ管理部1232の機能により、実行したジョブの保持済みデータを削除する(S1359)。
また、ステップS1352でのYes、Noのいずれの場合も、ジョブの実行が完了すると、画像形成装置200bは、ジョブ実行部1235の機能により、サーバ装置100のジョブ管理部1124に対し、ジョブの実行が完了した旨を、実行したユーザ(ログイン中のユーザ)の識別情報と共に通知する(S1360)。
これを受けたジョブ管理部1124は、削除設定部1130により実行済みのジョブを削除する設定がなされているか否か判断する(S1361)。ここでNoであれば、ジョブ管理部1124におけるジョブの情報は変更せずに図48の動作を終了する。この場合、別途の削除や変更が行われなければ、ジョブを実行したユーザが次にログインした際にも、再度同じジョブの存在が通知されることになる。
また、ステップS1361でYesであれば、ジョブ管理部1124は、図30のジョブ登録テーブルに登録されている、実行が完了したジョブについての今回実行したユーザの実行権限を削除する(S1362)。そして、まだそのジョブに実行権限を持つユーザがいるか否か判断し(S1363)、いなければ、該当ジョブ自体の登録も削除する(S1364)。まだ実行権限を持つユーザがいれば、登録をそのまま残しておく。
以上で、図48の動作を終了する。
以上により、サーバ装置100は、ジョブ管理部1124に登録されているジョブをユーザが実行した場合に、そのジョブについてのそのユーザの実行権限を削除することができる。また、このことにより実行権限を有するユーザがいなくなる場合に、ジョブの登録を削除することができる。
このことにより、一旦実行したジョブが同じユーザに何度も提示されてしまうことを防止できる。なお、実行権限を有するユーザが一人のみであることがわかっていれば、ステップS1362の時点でジョブ自体の登録を削除してしまっても差し支えない。
また、削除設定部1130が行う設定により、上記の削除の有効と無効を切り替えることができる。一旦印刷して内容を確認した後で他のユーザへの配信を設定したい場合など、自動的に削除が行われると不都合な場合には、削除を無効に設定するとよい。
次に図49に、画像形成装置200bが削除ボタン1516によるジョブ削除指示を検出した場合の動作を示す。このジョブ削除指示も、削除したいジョブを特定してなされるものである。
画像形成装置200bは、ログイン中のユーザからのジョブ削除指示を検出すると(S1371)、ジョブ管理部1232の機能により、削除対象のジョブが既に画像形成装置200bに保持されているジョブか否か判断する(S1372)。そして、保持されている場合、ジョブ管理部1232の機能により、画像形成装置200bが保持している削除対象のジョブのデータを削除する(S1373)。保持されていなければ、ステップS1373はスキップする。
次に、画像形成装置200bは、ジョブ削除指示部1238の機能により、サーバ装置100のジョブ編集部1129に対し、指定されたジョブについてのログイン中のユーザの実行権限の削除を要求する(S1374)。この要求には、ログイン中のユーザのユーザ識別情報を添付するとよい。
これを受けたジョブ編集部1129は、その要求に従い、図30のジョブ登録テーブルに登録されている該当のジョブにつき、該当のユーザの実行権限を削除する(S1375)。そして、まだそのジョブに実行権限を持つユーザがいるか否か判断し(S1376)、いなければ、該当ジョブの登録も削除する(S1377)。まだ実行権限を持つユーザがいれば、登録をそのまま残しておく。
ジョブ編集部1129は、以上の後、削除結果を画像形成装置200bに返し(S1378)、図49の動作を終了する。
以上により、実行が完了したり、プレビューの結果不要と判断したりしたジョブが、以後ログイン時に表示されないようにすることができる。ただし、他のユーザがまだ実行権限を持っているジョブについては、そのユーザのログイン時には表示される。
そこで、ログイン中のユーザ自身の実行権限だけでなく、ジョブそのものの削除を指示できるようにしてもよい。明らかに不要な文書については、他のユーザに提示する必要もないためである。
なお、ユーザが削除ボタン1516を押下した場合に、図21に示すような削除確認画面460を表示部207に表示させ、再度の意思確認を行うようにするとよい。
なお、この削除確認画面460については、図21で説明した通りである。
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、装置の具体的な構成、具体的な処理の手順、装置の台数、データの構成、扱うジョブの種類、使用する通信回線の種類等は、実施形態で説明したものに限るものではない。
例えば、上述した実施形態においては、複数の画像形成装置200を備える画像形成システムについて説明したが、画像形成装置200は1台のみであってもよい。
また、FAX機能を備える画像形成装置200aが複数台あってもよい。この場合、配信先テーブルは、図25に示すように、受信装置毎に図6と同様な受取人ユーザを規定するものとするとよい。この場合、サーバ装置100は、図9のステップS107において、文書を受信した(推定要求元の)画像形成装置200aの識別情報も用いて、受取人のユーザを特定する。
また、いずれかの画像形成装置200がサーバ装置100の機能を兼ね備えていてもよい。この場合、サーバ装置100の機能を兼ねる画像形成装置が第1画像形成装置、その他の画像形成装置が第2画像形成装置である。
また、画像形成装置200及びサーバ装置100の機能を、複数の装置に分散して設け、それらの装置を協働させて画像形成装置200あるいはサーバ装置100として機能させることも妨げられない。
また、画像形成装置200とサーバ装置100との間での機能の分担を、上述した実施形態と異なるものとしてもよい。例えば、画像形成装置200aの配信先決定部223が図6又は図25に示した配信先テーブルを、管理するようにしてもよい。
入退情報取得装置600は、上述した実施形態のように、特定のエリアへの入退を示す入退情報を取得するものに限られず、ユーザの位置を把握するものであってもよい。例えば、ユーザが持つ端末装置から、該端末装置がGPS(Global Positioning System)センサ等により検出した現在位置の情報を受信し、その位置情報をサーバ装置100に提供する構成であってもよい。この場合でも、サーバ装置100側で、各エリアの位置情報を把握していれば、それを入退情報取得装置600から提供される位置情報と比較することにより、端末装置を持つユーザがどのエリアにいるか(又はどのエリアにもいないか)を特定することができる。このような構成とする場合、入退情報取得装置600をエリアと対応付けて設ける必要はない。また、エリアを定める場合、座標値の範囲として規定できる。
また、上述した実施形態においては、複数の画像形成装置200を備える画像形成システムについて説明したが、画像形成装置200は1台のみであってもよい。
また、FAX機能を備える画像形成装置200aが複数台あってもよい。この場合、配信先テーブルは、受信装置毎に図6と同様な受取人ユーザを規定するものとするとよい。この場合、サーバ装置100は、図35のステップS1106において、文書を受信した(推定要求元の)画像形成装置200aの識別情報も用いて、受取人のユーザを特定する。
また、いずれかの画像形成装置200がサーバ装置100の機能を兼ね備えていてもよい。
画像形成装置200は、印刷以外の手段で画像形成を行う装置であってもよい。
また、画像形成ジョブ以外のジョブについて、上述した画像形成ジョブと同様な取り扱いをすることも考えられる。この場合において、ジョブが画像形成あるいは画像処理と全く無関係のものであってもよい。その場合、ジョブを取得したりサーバ装置100に登録したりサーバ装置100から取得して実行したりする装置が画像形成機能あるいは画像処理機能を備えている必要はない。PC等の汎用情報処理装置であってもよいし、その他、ジョブを実行するために必要なハードウェアを備えた情報処理装置あるいは通信装置とすることができる。サーバ装置100とこれらの情報処理装置あるいは通信装置とで、ジョブを取り扱う情報処理システムを構成することができる。
また、この発明のプログラムの実施形態は、コンピュータに所要のハードウェアを制御させて上述した実施形態における画像形成装置200a〜200cのいずれかあるいはサーバ装置100の機能を実現させるためのプログラムである。
このようなプログラムは、はじめからコンピュータに備えるROMや他の不揮発性記憶媒体(フラッシュメモリ,EEPROM等)などに格納しておいてもよい。しかし、メモリカード、CD、DVD、ブルーレイディスク等の任意の不揮発性記録媒体に記録して提供することもできる。それらの記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータにインストールして実行させることにより、上述した各手順を実行させることができる。
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部装置あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部装置からダウンロードし、コンピュータにインストールして実行させることも可能である。
また、以上説明してきた各実施形態及び変形例の構成は、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
1,2:画像形成システム、100:サーバ装置、107,207:表示部、121:ユーザ情報管理部、122:ユーザ認証部、123:ジョブ受付部、124:ジョブ登録部、125:配信受付部、126:ジョブ送信部、127:ジョブ管理部、128:削除設定部、129:ジョブ編集部、200a,200b,200c:画像形成装置、211:認証情報読取装置、212:モデム、213:NCU、214:簡易UI、221:FAX受信部、222:ジョブ生成部、223:配信先決定部、224:ジョブ送信部、231:ユーザ認証部、232:ジョブ送信要求部、233:ジョブ提示部、234:操作受付部、235:ジョブ実行部、236:受取人変更指示部、300:端末装置、321:認証要求部、322:ジョブ生成部、323:ジョブ登録要求部、401:認証情報入力画面、402:認証成功画面、403:認証失敗画面、410,410′:ジョブ一覧画面、411:一覧表示部、412:印刷ボタン、413:閉じるボタン、414:プレビューボタン、415:転送ボタン、416:削除ボタン、417:メッセージ、420:機能選択画面、430:プレビュー画面、440:受取人選択画面、450:変更完了画面、460:削除確認画面、1121:ユーザ情報管理部、1122、1231:ユーザ認証部、1123:ジョブ受付部、1124、1232:ジョブ管理部、1125:配信受付部、1126、1223:ジョブ送信部、1127:所在管理部、1128:通知送信部、1129:ジョブ編集部、1130:削除設定部、1221:FAX受信部、1222,1322:ジョブ生成部、1233:ジョブ提示部、1234:操作受付部、1235:ジョブ実行部、1236:省エネ制御部、1237:受取人変更指示部、1238:ジョブ削除指示部、1321:認証要求部、1323:ジョブ登録要求部、600:入退情報取得装置:1621:ユーザ情報受付部、1622:入退情報生成部、1623:入退情報送信部、1501:認証情報入力画面、1502:認証成功画面、1503:認証失敗画面、1510,1510′:ジョブ一覧画面、1511:一覧表示部、1512:印刷ボタン、1513:閉じるボタン、1514:プレビューボタン、1517:メッセージ、1522:プリントボタン、1524:ログアウトボタン
特開2003−152949号公報 特許第3710518号公報

Claims (11)

  1. 情報処理装置と1以上の画像形成装置とを備える画像形成システムであって、
    前記情報処理装置が、
    前記画像形成装置に実行させる画像形成ジョブを、その画像形成ジョブの実行権限を有するユーザ及び送信元の情報と対応付けて登録するジョブ登録手段と、
    前記画像形成装置からの要求に応じて、前記ジョブ登録手段により登録されている画像形成ジョブの情報を、要求元の画像形成装置に送信するジョブ情報送信手段と
    前記画像形成装置からの要求に応じて画像形成ジョブをその画像形成装置に送信するジョブ送信手段と、
    前記ジョブ送信手段が送信した画像形成ジョブが実行された場合に、該画像形成ジョブの実行指示を行ったユーザの、該実行された画像形成ジョブの実行権限を削除し、この削除により該画像形成ジョブの実行権限を有するユーザがいなくなる場合に、該画像形成ジョブの登録を削除するジョブ管理手段とを備え、
    前記各画像形成装置が、
    ユーザを認証する認証手段と、
    前記情報処理装置に対して、前記認証手段が認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの情報を要求するジョブ情報要求手段と、
    前記ジョブ情報要求手段による要求に応じて前記情報処理装置から送信された情報に基づき画像形成ジョブを前記認証したユーザに提示するジョブ提示手段と、
    前記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブのうち、送信元が前記認証したユーザと異なる画像形成ジョブを、それ以外の画像形成ジョブよりも優先して前記認証したユーザに提示するように、前記ジョブ情報要求手段及び前記ジョブ提示手段を制御する制御手段とを備え
    前記画像形成装置の少なくとも1つが、
    前記認証したユーザから、前記ジョブ提示手段が提示した画像形成ジョブの実行指示を受け付ける実行指示受付手段と、
    前記実行指示受付手段が実行指示を受け付けた画像形成ジョブを前記情報処理装置から取得して実行するジョブ実行手段とを備え、
    該画像形成装置の前記ジョブ提示手段は、前記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの中に、送信元が前記認証したユーザと異なる画像形成ジョブがあった場合に、自動的に前記情報処理装置からその画像形成ジョブを取得して実行することにより、その画像形成ジョブを前記認証したユーザに提示し、
    前記情報処理装置の前記ジョブ管理手段は、前記ジョブ提示手段による前記自動的な画像形成ジョブの取得により該画像形成ジョブが実行された場合には、その実行に応じた該画像形成ジョブの削除は行わない
    ことを特徴とする画像形成システム。
  2. 請求項1に記載の画像形成システムであって、
    前記画像形成装置の少なくとも1つが、
    特定の通信回線を介して画像形成ジョブを取得した場合に、その画像形成ジョブの実行権限を持たせるユーザを決定し、その画像形成ジョブと、その画像形成ジョブの実行権限を有するユーザの情報とを前記情報処理装置に送信するの第2のジョブ送信手段を備え、
    前記情報処理装置のジョブ登録手段が、前記第2のジョブ送信手段から送信された画像形成ジョブを、前記第2のジョブ送信手段から送信されたユーザ識別情報と対応付けて登録することを特徴とする画像形成システム。
  3. 請求項2に記載の画像形成システムであって、
    前記特定の通信回線はファクシミリ回線であり、
    前記少なくとも1つの画像形成装置は、前記ファクシミリ回線を介して文書を受信した場合に、その文書の画像を用紙に形成する画像形成ジョブを取得することを特徴とする画像形成システム。
  4. 請求項2又は3に記載の画像形成システムであって、
    前記第2のジョブ送信手段は、前記特定の通信回線を介して取得した画像形成ジョブの送信元と、予め登録された、送信元と実行権限を持たせるユーザとの対応関係の情報とに基づき、該取得した画像形成ジョブの実行権限を持たせるユーザを決定することを特徴とする画像形成システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成システムであって、
    前記画像形成装置の少なくとも1つにおいて、
    前記ジョブ提示手段は、画像形成ジョブに従って形成される画像を画面に表示する手段を備えることを特徴とする画像形成システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成システムであって、
    前記画像形成装置の少なくとも1つが、
    前記認証したユーザから、前記ジョブ提示手段が提示した、送信元が前記認証したユーザと異なる画像形成ジョブについて、実行権限を持つユーザを変更する指示を受け付ける変更指示受付手段と、
    前記変更指示受付手段が受け付けた変更指示を前記情報処理装置に送信する変更指示送信手段とを備え、
    前記情報処理装置が、
    前記変更指示送信手段から送信された変更指示に従い、前記ジョブ登録手段により登録されている画像形成ジョブの実行権限を有するユーザを変更する変更手段を備えることを特徴とする画像形成システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成システムであって、
    前記情報処理装置が備える前記ジョブ管理手段の機能の有効と無効を切り換える手段を備えたことを特徴とする画像形成システム。
  8. 第1画像形成装置と1以上の第2画像形成装置とを備える画像形成システムであって、
    前記第1画像形成装置が、
    前記第2画像形成装置に実行させる画像形成ジョブを、その画像形成ジョブの実行権限を有するユーザ及び送信元の情報と対応付けて登録するジョブ登録手段と、
    前記第2画像形成装置からの要求に応じて、前記ジョブ登録手段により登録されている画像形成ジョブの情報を、要求元の第2画像形成装置に送信するジョブ情報送信手段と
    前記第2画像形成装置からの要求に応じて画像形成ジョブをその第2画像形成装置に送信するジョブ送信手段と、
    前記ジョブ送信手段が送信した画像形成ジョブが実行された場合に、該画像形成ジョブの実行指示を行ったユーザの、該実行された画像形成ジョブの実行権限を削除し、この削除により該画像形成ジョブの実行権限を有するユーザがいなくなる場合に、該画像形成ジョブの登録を削除するジョブ管理手段とを備え、
    前記各第2画像形成装置が、
    ユーザを認証する認証手段と、
    前記第1画像形成装置に対して、前記認証手段が認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの情報を要求するジョブ情報要求手段と、
    前記ジョブ情報要求手段による要求に応じて前記第1画像形成装置から送信された情報に基づき画像形成ジョブを前記認証したユーザに提示するジョブ提示手段と、
    前記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブのうち、送信元が前記認証したユーザと異なる画像形成ジョブを、それ以外の画像形成ジョブよりも優先して前記認証したユーザに提示するように、前記ジョブ情報要求手段及び前記ジョブ提示手段を制御する制御手段とを備え、
    前記第2画像形成装置の少なくとも1つが、
    前記認証したユーザから、前記ジョブ提示手段が提示した画像形成ジョブの実行指示を受け付ける実行指示受付手段と、
    前記実行指示受付手段が実行指示を受け付けた画像形成ジョブを前記第1画像形成装置から取得して実行するジョブ実行手段とを備え、
    該第2画像形成装置の前記ジョブ提示手段は、前記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの中に、送信元が前記認証したユーザと異なる画像形成ジョブがあった場合に、自動的に前記第1画像形成装置からその画像形成ジョブを取得して実行することにより、その画像形成ジョブを前記認証したユーザに提示し、
    前記第1画像形成装置の前記ジョブ管理手段は、
    前記ジョブ提示手段による前記自動的な画像形成ジョブの取得により該画像形成ジョブが実行された場合には、その実行に応じた該画像形成ジョブの削除は行わない
    ことを特徴とする画像形成システム。
  9. 画像形成ジョブを、その画像形成ジョブの実行権限を有するユーザ及び送信元の情報と対応付けて登録するジョブ登録手段と、
    ユーザを認証する認証手段と、
    前記ジョブ登録手段により登録されている画像形成ジョブの情報に基づき、前記認証手段が認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの情報を該認証したユーザに提示するジョブ提示手段と、
    前記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブのうち、送信元が前記認証したユーザと異なる画像形成ジョブを、それ以外の画像形成ジョブよりも優先して前記認証したユーザに提示するように、前記ジョブ提示手段を制御する制御手段と
    前記認証したユーザから、前記ジョブ提示手段が提示した画像形成ジョブの実行指示を受け付ける実行指示受付手段と、
    前記実行指示受付手段が実行指示を受け付けた画像形成ジョブを取得して実行するジョブ実行手段と、
    要求に応じて画像形成ジョブを送信するジョブ送信手段と、
    前記ジョブ送信手段が送信した画像形成ジョブが実行された場合に、該画像形成ジョブの実行指示を行ったユーザの、該実行された画像形成ジョブの実行権限を削除し、この削除により該画像形成ジョブの実行権限を有するユーザがいなくなる場合に、該画像形成ジョブの登録を削除するジョブ管理手段とを備え、
    前記ジョブ提示手段は、前記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの中に、送信元が前記認証したユーザと異なる画像形成ジョブがあった場合に、自動的にその画像形成ジョブを取得して実行することにより、その画像形成ジョブを前記認証したユーザに提示し、
    前記ジョブ管理手段は、前記ジョブ提示手段による前記自動的な画像形成ジョブの取得により該画像形成ジョブが実行された場合には、その実行に応じた該画像形成ジョブの削除は行わない
    ことを特徴とする画像形成装置。
  10. 情報処理装置と1以上の画像形成装置とを備える画像形成システムにおけるジョブ処理方法であって、
    前記情報処理装置が、
    前記画像形成装置に実行させる画像形成ジョブを、その画像形成ジョブの実行権限を有するユーザ及び送信元の情報と対応付けて登録するジョブ登録手順と、
    前記画像形成装置からの要求に応じて、前記ジョブ登録手順により登録されている画像形成ジョブの情報を、要求元の画像形成装置に送信するジョブ情報送信手順と、
    前記画像形成装置からの要求に応じて画像形成ジョブをその画像形成装置に送信するジョブ送信手順と、
    前記ジョブ送信手順が送信した画像形成ジョブが実行された場合に、該画像形成ジョブの実行指示を行ったユーザの、該実行された画像形成ジョブの実行権限を削除し、この削除により該画像形成ジョブの実行権限を有するユーザがいなくなる場合に、該画像形成ジョブの登録を削除するジョブ管理手順とを実行し、
    前記各画像形成装置が、
    ユーザを認証する認証手順と、
    前記情報処理装置に対して、前記認証手順で認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの情報を要求するジョブ情報要求手順と、
    前記ジョブ情報要求手順による要求に応じて前記情報処理装置から送信された情報に基づき画像形成ジョブを前記認証したユーザに提示するジョブ提示手順と、
    前記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブのうち、送信元が前記認証したユーザと異なる画像形成ジョブを、それ以外の画像形成ジョブよりも優先して前記認証したユーザに提示するように、前記ジョブ情報要求手順及び前記ジョブ提示手順の動作を制御する制御手順とを実行し、
    前記画像形成装置の少なくとも1つが、
    前記認証したユーザから、前記ジョブ提示手順が提示した画像形成ジョブの実行指示を受け付ける実行指示受付手順と、
    前記実行指示受付手順が実行指示を受け付けた画像形成ジョブを前記情報処理装置から取得して実行するジョブ実行手順とを実行し、
    該画像形成装置における前記ジョブ提示手順は、前記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの中に、送信元が前記認証したユーザと異なる画像形成ジョブがあった場合に、自動的に前記情報処理装置からその画像形成ジョブを取得して実行することにより、その画像形成ジョブを前記認証したユーザに提示し、
    前記情報処理装置における前記ジョブ管理手順は、前記ジョブ提示手順による前記自動的な画像形成ジョブの取得により該画像形成ジョブが実行された場合には、その実行に応じた該画像形成ジョブの削除は行わない
    ことを特徴とするジョブ処理方法。
  11. コンピュータを、
    画像形成ジョブを、その画像形成ジョブの実行権限を有するユーザ及び送信元の情報と対応付けて登録するジョブ登録手段と、
    ユーザを認証する認証手段と、
    前記ジョブ登録手段により登録されている画像形成ジョブの情報に基づき、前記認証手段が認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの情報を該認証したユーザに提示するジョブ提示手段と、
    前記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブのうち、送信元が前記認証したユーザと異なる画像形成ジョブを、それ以外の画像形成ジョブよりも優先して前記認証したユーザに提示するように、前記ジョブ提示手段を制御する制御手段と
    前記認証したユーザから、前記ジョブ提示手段が提示した画像形成ジョブの実行指示を受け付ける実行指示受付手段と、
    前記実行指示受付手段が実行指示を受け付けた画像形成ジョブを取得して実行するジョブ実行手段と、
    要求に応じて画像形成ジョブを送信するジョブ送信手段と、
    前記ジョブ送信手段が送信した画像形成ジョブが実行された場合に、該画像形成ジョブの実行指示を行ったユーザの、該実行された画像形成ジョブの実行権限を削除し、この削除により該画像形成ジョブの実行権限を有するユーザがいなくなる場合に、該画像形成ジョブの登録を削除するジョブ管理手段として機能させ、
    前記ジョブ提示手段は、前記認証したユーザが実行権限を有する画像形成ジョブの中に、送信元が前記認証したユーザと異なる画像形成ジョブがあった場合に、自動的にその画像形成ジョブを取得して実行することにより、その画像形成ジョブを前記認証したユーザに提示し、
    前記ジョブ管理手段は、前記ジョブ提示手段による前記自動的な画像形成ジョブの取得により該画像形成ジョブが実行された場合には、その実行に応じた該画像形成ジョブの削除は行わないように機能させるためのプログラム。
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