JP6561367B2 - npn型窒化物半導体発光素子の製造方法 - Google Patents

npn型窒化物半導体発光素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、窒化物半導体発光素子の製造方法に関し、特 に、電流狭窄構造を有するnpn型窒化物半導体発光素子の製造方法に関するものである。
従来より、縦型の発光ダイオードや面発光レーザなどを構成する窒化物半導体発光素子は電流狭窄構造を備えている。縦型窒化物半導体発光素子は、n型窒化物半導体層上に活性層、p型窒化物半導体層、および正側電極がこの順に積層され、n型窒化物半導体層に負側電極が形成される基本構造を有している。p型窒化物半導体からn型窒化物半導体へ電流を流すことに応じて発光する光を積層の上方向に取り出す構成である。ここで、電流狭窄構造を備えていない場合、p型窒化物半導体層では、正側電極の直下領域を中心に電流が流れる。これは、p型窒化物半導体から活性層までの最短の電流経路に電流が流れるからである。電流が集中した正側電極の直下領域を中心にして活性層で発光した光は、正側電極に遮られあるいは正側電極に吸収されて、縦型窒化物半導体発光素子の外部に放出される光量は減少してしまう。
そこで、電流の活性層での到達位置が電極の直下領域から外れる位置に集中するように構造的に電流経路を曲げる技術が考案されている。このような構造を電流狭窄構造という。例えば、正側電極をリング状に形成し、リングの内側に電流を狭窄する構成とする。活性層での発光はリングの内側に集中しリングの中心軸に沿って外部に放出される。このとき、光はリング状の正側電極に妨げられることなく、リングの内側を通って外部に放出される。この場合、正側電極からリングの中心軸に向かう電流経路、およびリングの中心軸とその周辺領域を活性層に向かう電流経路、の何れもが低抵抗とされる構成が提案されている。
一例として非特許文献1には、埋め込みトンネル接合を有する窒化物半導体発光ダイオードが示されている。トンネル接合は、いわゆるエサキダイオードなどとして知られている負性抵抗特性を有するトンネルダイオードに係る接合である。このトンネル接合では、通常のダイオードが示す整流特性と異なり、n層からp層へ逆方向に電流を流すことができ、その電流電圧特性はオーミック的である。この逆方向のオーミック特性を利用するために、正側電極のリングの内側に、正側電極側をn型半導体層とし負側電極側をp型半導体層としてトンネル接合を電流経路に配置する。電流はトンネル接合に集中してトンネル効果により流れる。この時、トンネル接合を備えることにより、正側電極の下層をp型半導体層に代えてn型半導体層とすることで、正側電極からリングの中心軸に向かう電流経路の低抵抗化を図っている。
ところで。p型窒化物半導体の活性化は熱アニール処理により行われる。一般に、p型窒化物半導体として用いられるp型GaN結晶は、例えば、Mg元素などをアクセプタ不純物とすることにより構成される。ここで、製造工程で発生する水素元素は結晶内に取り込まれてMg元素と結合し易い特性を有している。Mg元素が水素元素と結合すると、Mg元素は不活性化してしまいアクセプタとして機能しなくなる場合がある。その結果、GaN結晶はp型を示さなくなり導電性がなくなって高抵抗となってしまうおそれがある。熱アニール処理を行うことにより、水素元素とMg元素との結合を断ち切り、水素元素の結晶外部への放出が行われる。これにより、Mg元素はアクセプタとして活性化され、導電性を有するp型GaN結晶を得ることができる。熱アニール処理は、製造工程において、発光ダイオードの素子構造を形成した後であって電極を形成する前の段階で行われることが示されている。
S. R. Jeon, et al,、"GaN tunnel junction as a current aperture in a blue surface-emitting light-emitting diode"、Applied Physics Letter、(米国)、2002年1月14日、Vol. 80, Number 11, p. 1933-1935
しかしながら、非特許文献1において作製された発光ダイオードでは、2kA/cm以上の電流注入でようやく発光し始めることが示されている。これ以下の電流注入では有効な発光が得られないという現象が確認されている。この現象は電流狭窄領域以外の領域に電流が流れ易い領域が形成され、そこにリーク電流が流れることを示唆している。ここで、リーク電流の原因の一つとして、熱アニール処理の影響が考えられる。熱アニール処理を発光ダイオードの素子構造を形成した後に行うため、p型窒化物半導体層の全面が活性化される。つまり、電流が狭窄されるリングの内側の電流を本来流したい領域だけでなくリング直下およびリングの外側の電流を流したくない領域においても、p型GaN結晶が活性化される。これにより、トンネル接合がないリング直下およびリングの外側の領域においてもp型GaN結晶が導電性を有することとなり、注入された電流がリークすることが考えられる。
非特許文献1などに記載されている従来の製造方法では、埋め込みトンネル接合を用いた電流狭窄構造において、電流狭窄領域以外のリーク電流など、正側電極の内側に存在する埋め込みトンネル接合領域に狭窄されない電流の存在により、発光効率の低下を招来する恐れがあり問題である。
本願に開示される技術は上記の課題に鑑み提案されたものであって、埋め込みトンネル接合を用いた電流狭窄構造を有するnpn型窒化物半導体発光素子において、良好な発光効率を得ることが可能なnpn型窒化物半導体発光素子の製造方法を提供することを目的とする。
本願に開示される技術に係るnpn型窒化物半導体発光素子の製造方法は、第1のn型窒化化合物層を含む埋め込みトンネル接合層を利用した電流狭窄構造を有するnpn型窒化物半導体発光素子の製造方法である。p型窒化化合物層の上層に埋め込みトンネル接合層を積層するステップと、埋め込みトンネル接合層を、電流が狭窄して流れる領域を残して除去するステップと、埋め込みトンネル接合層の直下領域を含むp型窒化化合物層のp型活性化を行うステップと、埋め込みトンネル接合層の直下領域を除くp型窒化化合物層をp型不活性化するステップと、第2のn型窒化化合物層を積層し、埋め込みトンネル接合層を埋め込むステップとを有している。
更に、p型窒化化合物層のp型活性化のステップは第1の熱アニール処理を含んで処理され、p型窒化化合物層のp型不活性化のステップは第2の熱アニール処理を含んで処理されるものとしてもよい。この場合、第1の熱アニール処理は第2の熱アニール処理に比して、高い処理温度であるか長い処理時間であるかの少なくともいずれかの条件を含んで処理が行われる。
埋め込みトンネル接合層を第2のn型窒化化合物層で埋め込む前に、埋め込みトンネル接合層の下層に積層されているp型窒化化合物層のp型活性化を行う。この場合、埋め込みトンネル接合層の直下領域を含むp型窒化化合物層の全域をp型活性化する。
ここで、埋め込みトンネル接合層の直下領域のp型窒化化合物層と、埋め込みトンネル接合層の直下領域以外のp型窒化化合物層とでは、p型活性化を行うための条件が異なっている。この製造段階では、埋め込みトンネル接合層の直下領域のp型窒化化合物層は、上層が第1のn型窒化化合物層を含む埋め込みトンネル接合層に覆われているのに対して、埋め込みトンネル接合層の直下領域以外のp型窒化化合物層は、埋め込みトンネル接合層の除去のステップにより雰囲気ガスに対して露出表面を有している。そのため、前者に比して後者の方が、p型活性化が容易であり、具体的には短時間でp型活性化される。p型活性化のステップでは、埋め込みトンネル接合層の直下領域以外のp型窒化化合物層が雰囲気ガスに対して露出表面を有している状態でp型活性化を行うものである。埋め込みトンネル接合層の直下領域以外の領域でのp型活性化に加えて、直下領域でのp型活性化も行い、p型窒化化合物層の全域においてp型活性化を行う。
また、p型活性化のステップの後に行われる埋め込みトンネル接合層の埋め込みのステップは、雰囲気ガスまたは原料中に水素元素が存在する状態で行われものとしてもよい。ここで、雰囲気ガスまたは原料中に存在する水素元素は、原料ガスまたは原料を輸送するキャリアガスとして水素ガスを使用することにより供給され、あるいは原料ガスまたは原料の化学反応の結果として生成されて供給されるものである。
本願に開示される技術に係るnpn型窒化物半導体発光素子の製造方法によれば、p型活性化のステップは、部分的に埋め込みトンネル接合層が除去されてp型窒化化合物層が雰囲気ガスに対して露出している製造工程の途中段階で行われる。p型窒化化合物層が露出しているので効率よくp型活性化することができる。p型窒化化合物層がp型活性化され電気的に低抵抗なp型窒化化合物層を効率よく得ることができる。
ここで、p型活性化とは、p型半導体結晶層においてアクセプタ不純物が活性化することである。これにより、p型半導体結晶層はp型の導電性を示し電気的抵抗が低くなる。逆に、p型不活性化とは、p型半導体結晶層においてアクセプタ不純物が不活性化することである。これにより、p型半導体結晶層は導電性が低くなり電気的抵抗が高くなる。
更に、p型不活性化のステップを有することにより、埋め込みトンネル接合層の直下領域を除いたp型窒化化合物層の領域が有効にp型不活性化される。ここで、埋め込みトンネル接合層の直下領域を除くp型窒化化合物層の領域は、雰囲気ガスに対して表面が露出しているためp型不活性化を容易に行うことができる。これに対して、埋め込みトンネル接合層の直下領域にあるp型窒化化合物層は、埋め込みトンネル接合層により覆われているためp型不活性化を容易に行うことはできない。露出表面を有するp型窒化化合物層の領域を優先的にp型不活性化することができる。これにより、埋め込みトンネル接合層の直下領域は、p型活性化された状態に維持され電気的に低抵抗な領域として維持される。一方、埋め込みトンネル接合層の直下領域を除く領域は、p型不活性化されて電気的に高抵抗な領域とされる。埋め込みトンネル接合層の直下領域を選択的に低抵抗領域とし、その他の領域を高抵抗領域とすることができる。埋め込みトンネル接合層の直下領域を除く領域でのリーク電流を抑止して、埋め込みトンネル接合層の直下領域に電流を集中して有効に電流を狭窄させることができる。
ここで、熱アニール処理において、処理温度が高いほど、処理時間が長いほど、またはその両者の条件を含むほど、露出表面から遠い距離にあるp型窒化化合物層内においてp型活性化/不活性化をすることができる。p型活性化のステップを、より高い処理温度、より長い処理時間の少なくともいずれか一方の条件を含んで行うことにより、埋め込みトンネル接合層の直下領域を含むp型窒化化合物層の全面をp型活性化することができる。一方、p型不活性化のステップを、より低い処理温度、より短い処理時間の少なくともいずれか一方の条件を含んで行うことにより、埋め込みトンネル接合層の直下領域を除く露出表面を有するp型窒化化合物層においてp型不活性化をすることができる。
例えば、ここでp型活性化の状態とは、結晶から水素元素が離脱して結晶中に存在する水素元素が少なくなることによりアクセプタ不純物が活性化している状態である。また、p型不活性化の状態とは、結晶に水素元素が取り込まれ結晶中に水素元素が存在することによりアクセプタ不純物が活性化していない状態である。埋め込みトンネル接合層の直下領域にあるp型窒化化合物層は、埋め込みトンネル接合層に第1のn型窒化化合物層を含むため、水素元素の導入が阻止される。これにより、p型不活性化を容易に行うことはできない。これに対して、埋め込みトンネル接合層の直下領域を除く領域は、表面にp型窒化化合物層が露出しており、水素元素の導入を阻止するn型窒化化合物層は介在しない。このため、この領域を優先的にp型不活性化することができる。
また、p型活性化のステップの後に行われる埋め込みのステップが、雰囲気ガスまたは原料中に水素元素が存在する状態で行われることにより、埋め込み成長が開始するまでの時間に、p型窒化化合物層の露出表面に水素元素を注入することができる。ここで、埋め込み成長が開始するまでの時間とは、雰囲気温度を埋め込み成長に係る設定温度まで変更する時間、雰囲気ガスを置換する時間、原料ガスまたは原料流などが安定するまでの時間等の成長反応の開始に先立つ準備時間である。結晶内に水素元素が少ないほどp型活性化が進み、多いほどp型不活性化が進むことが知られている。埋め込みのステップにおいて、雰囲気ガス中に水素元素が存在することにより、水素元素が結晶中に取り込まれてp型不活性化が行われることとなる。
第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオードの製造工程の第1段階での断面構造を示す図である。 第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオードの製造工程の第2段階での断面構造を示す図である。 第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオードの製造工程の第3段階での断面構造を示す図である。 第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオードの製造工程の第4段階での断面構造を示す図である。 第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオードの断面構造を示す図である。 第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオードの電流−光出力特性である。 第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオードの近視野像の数値データである。(a)は発光領域のメサ径が10μmの場合、(b)は15μmの場合、(c)は20μmの場合である。 第2実施形態の断面構造を示す図である。
第1実施形態では、埋め込みトンネル接合を有する窒化物半導体発光ダイオードについて説明する。まず、製造工程について説明する。図1〜図4に製造工程の各段階における断面構造を示す。GaN結晶基板100に各窒化物半導体層を積層した構造を有している。GaN結晶基板100は、サファイア基板上に低温堆積バッファ層を介してGaN結晶層を成膜した基板である。また、GaN結晶基板100上への各窒化物半導体層の成膜には有機金属気相成長(以下、MOCVDと略記する)法を用いる。
まず、図1に示す製造工程の第1段階における断面構造について説明する。表面をGa面としたGaN結晶基板100を、MOCVD装置の反応炉内にセットする。その後、反応炉内に水素ガスとアンモニアガスとを流しながら昇温することで、GaN結晶基板100の表面を清浄化するサーマルクリーニングを行う。次に、基板温度を、例えば1050℃などといった高温に昇温した上で、キャリアガスである水素ガスと共に、原料であるTMGa(トリメチルガリウム)およびアンモニアガスを反応炉内に供給し、GaN結晶基板100上に、+c軸に配向した不純物をドーピングしないアンドープGaN結晶層101を、例えば約2μm成長させる。次に、原料ガスとしてSiH(シラン)ガスを追加して反応炉内に供給し、アンドープGaN結晶層101上に下部n型GaN結晶層102を、例えば約2μm成長させる。ここで、SiHガスはSi元素をn型不純物とするための原料ガスである。不純物濃度は、例えば約5×1018cm−3とする。
次に、成長温度を780℃に降温しながら、キャリアガスを水素ガスから窒素ガスへ切り替え、基板温度が安定した後に、原料であるTMGa、TMIn(トリメチルインジウム)、およびアンモニアガスを反応炉内に供給し、下部n型GaN結晶層102上にGaInN結晶層103を、例えば約2.5nm成長させる。続いて、原料ガスをTMGaガスおよびアンモニアガスとして反応炉内に供給し、GaInN結晶層103上にGaN結晶層104を、例えば約10nm成長させる。以後、GaInN結晶層103の成膜とGaN結晶層104の成膜とを交互に繰り返し、GaInN結晶層103およびGaN結晶層104を1ペアとして5ペア成膜する。これが量子井戸活性層301である。
次に、原料をTMAl(トリメチルアルミニウム)、TMGa、CPMg(シクロペンタジエニルマグネシウム)、およびアンモニアガスとして反応炉内に供給し、量子井戸活性層301上にp型AlGaN結晶層105を、例えば約20nm成長させる。ここで、CPMgはMg元素をp型不純物とするための原料である。不純物濃度は、例えば約2×1019cm−3とする。
次に、成長温度を1000℃に昇温しながら、キャリアガスを窒素ガスから水素ガスへ切り替え、その後、原料をTMGa、CPMg、およびアンモニアガスとして反応炉内に供給し、p型AlGaN結晶層105上にp型GaN結晶層106を、例えば約60nm成長させる。p型不純物であるMg元素の不純物濃度は、例えば約2×1019cm−3とする。
次に、成長温度を760℃に降温しながら、キャリアガスを水素ガスから窒素ガスへ切り替え、基板温度が安定した後に、原料をTMGa、TMIn、CPMg、およびアンモニアガスとして反応炉内に供給し、p型GaN結晶層106上に高濃度p型GaInN結晶層107を、例えば約3nm成長させる。p型不純物であるMg元素の不純物濃度は、例えば5×1019cm−3〜1×1021cm−3程度が好ましく、更に好ましくは約1×1020cm−3〜3×1020cm−3程度である。
次に、原料ガスをTMGaガス、SiHガス、およびアンモニアガスとして反応炉内に供給し、高濃度p型GaInN結晶層107上に高濃度n型GaN結晶層108(第1のn型窒化化合物層)を、例えば約7.5nm成長させる。n型不純物であるSi元素の不純物濃度は、例えば1×1020cm−3〜1×1021cm−3程度が好ましく、更に好ましくは約3×1020cm−3〜6×1020cm−3程度である。
高濃度p型GaInN結晶層107と高濃度n型GaN結晶層108とによりトンネル接合層302が形成される。以下の説明では、図1で示す積層構造をウエハと称する場合がある。
ここで、トンネル接合層302は、いわゆるエサキダイオードのような特性を示すpn接合である。すなわち、このpn接合の逆方向には、逆バイアス電圧が小さな電圧値から低抵抗状態で電流が流れ低抵抗素子のような特性を示す。窒化物半導体発光ダイオードにおいて、トンネル接合層302を備える領域で低抵抗領域を形成するとともに、それ以外の領域では通常のpn接合の整流特性が示すように、逆バイアスの下では電流がブロックされる。
次に、図2に示す製造工程の第2段階における断面構造について説明する。成膜を一旦終了し、ウエハを反応炉から取り出す。フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術などとにより、注入電流が狭窄されて発光領域となる平面視で円形の領域(以下、電流狭窄領域と称する)1を残し、その外側の領域ではp型GaN結晶層106の表面が露出するまでエッチングを行う。第1実施形態では、電流狭窄領域Aの径を10μm、15μm、20μmの3種類としてサンプルを作製した。エッチングの深さは50nm程度である。これにより、電流狭窄領域Aが形成される。
その後ウェハに対して、2段階の熱アニール処理を行う。最初に行われる第1の熱アニール処理は、雰囲気ガスとして、例えば酸素ガスを使用し、アニール温度725℃、アニール時間は15分の条件で処理を行う。第1の熱アニール処理の次に行われる第2の熱アニール処理は、雰囲気ガスとして、例えばアンモニアガスを使用し、アニール温度700℃、アニール時間3分の条件で処理を行う。
ここで、p型GaN結晶層106の成膜では、水素ガスをキャリアガスをとして使用し、原料であるTMGa、CPMg、およびアンモニアガスを反応させて成膜を行う。また、Mg元素をp型不純物とする。成膜の過程では、キャリアガスである水素ガスが分解し、または/および原料ガスの反応により水素元素が生成される場合があり、生成された水素ガスの一部は結晶内に取り込まれる。Mg元素は結晶内において水素元素と結合しやすい性質を有しており、結晶内に取り込まれた水素元素はMg元素と結合する。Mg元素と結合した水素元素は、Mg元素がアクセプタ不純物として機能することを阻害してp型不活性化の作用を奏することが知られている。水素元素によりMg元素のp型不活性化が生ずることで、結晶はp型の導電性を奏することができなくなり高抵抗化することが知られている。以下に説明するように、第1および第2熱アニールの処理によりリーク電流のない有効な電流狭窄構造を形成する。
先ず、第1の熱アニール処理について説明する。第1の熱アニール処理により、p型GaN結晶層106の全域から、p型GaN結晶層106のアクセプタであるMg元素に結合している水素元素をMg元素から切り離し外部に脱離させる。これにより、水素元素が結合しているMg元素の割合が小さくなり多くのMg元素が活性化する。p型GaN結晶層106の全域でアクセプタが活性化され、Mg元素のイオン化に伴いp型の導電性を有することとなる。この時点で、p型GaN結晶層106は全域が低抵抗となる。
この場合、p型GaN結晶層106のうち、電流狭窄領域A以外の領域では、表面が雰囲気ガスに対して露出しており、この広い露出表面から水素元素は容易に脱離することができる。前段の成膜により取り込まれた水素元素は露出表面から例えば0.1μm程度の浅い領域に存在するものと考えられるからである。
一方、p型GaN結晶層106のうち電流狭窄領域Aの領域に存在する部分では、その上層にトンネル接合層302があり高濃度n型GaN結晶層108が積層されている。ここで一般に、水素元素はn型半導体中を移動できないことが知られている。このため、p型GaN結晶層106および高濃度p型GaInN結晶層107内に存在してアクセプタを不活性化している水素元素は高濃度n型GaN結晶層108を越えて表面から脱離することができない。一方で、p型GaN結晶層106および高濃度p型GaInN結晶層107は、電流狭窄領域A形成のためのエッチングにより、そのエッチング側壁が露出する。従って、電流狭窄領域Aに存在する水素は、基板垂直方向ではなく、基板水平方向に電流狭窄領域Aの外側まで移動した上でエッチング側壁から外部に放出されることとなる。
ここで、電流狭窄領域Aの径は10〜20μm程度であり、露出表面下の0.1μm程度の深さに比して長距離を移動する必要がある。第1の熱アニール処理の処理条件(アニール温度725℃、アニール時間15分)は、電流狭窄領域A以外の領域にある水素元素はもちろんのこと、電流狭窄領域Aの領域にある水素元素を外部に放出するのに十分な条件である。
第2の熱アニール処理では、逆に、外部よりp型GaN結晶層106に水素元素を取り込ませる。水素元素は、p型GaN結晶層106のうち、電流狭窄領域A以外の領域にある露出表面から取り込まれる。第2の熱アニール処理の処理条件(アニール温度700℃、アニール時間3分)は、第1の熱アニール処理の処理条件(アニール温度725℃、アニール時間15分)より、アニール温度が低くアニール時間も短時間である。これにより、p型GaN結晶層106の露出表面から取り込まれる水素元素の結晶内での移動距離は第1のアニール処理より短くなる。緩いアニール条件であるため、露出表面から水素元素は取り込まれるものの、エッチング側壁から取り込まれた水素元素がp型GaN結晶層106等内を水平方向に侵入して電流狭窄領域Aの領域内にまで広がることはない。すなわち、露出表面下の領域にのみ選択的に水素元素を注入することができる。これにより、結晶中に水素元素が取り込まれMg元素と結合する割合が大きくなり多くのMg元素の活性化が妨げられる。露出表面を有するp型GaN結晶層106ではアクセプタが不活性化されp型の導電性が抑制される。
したがって、水素元素は、電流狭窄領域A以外の領域に選択的に取り込まれ、電流狭窄領域Aの領域では水素元素が脱離した状態に維持される。これにより、p型GaN結晶層106には2つの領域が形成される。一つは電流狭窄領域Aの領域である。この領域では、Mg元素は水素元素が結合しておらずアクセプタとして活性化されており、抵抗値の低い活性p型GaN結晶層106aが形成される(図3参照)。他の一つは電流狭窄領域A以外の領域である。この領域では、露出表面から水素元素が取り込まれMg元素に結合する。Mg元素はアクセプタとして不活性化され、抵抗値の高い不活性p型GaN結晶層106bが形成される(図3参照)。
この結果、p型GaN結晶層106は、電流狭窄領域Aにおいて導電性を有する活性p型GaN結晶層106aとなり、それ以外の領域で導電性が低い不活性p型GaN結晶層106bとなる。注入電流を電流狭窄領域Aに効率よく集中させ、その他の領域でのリーク電流を抑止する構造とすることができる。
その後、製造工程の第3段階における断面構造(図3)に示すように、原料ガスをSiHガス、TMGaガス、およびアンモニアガスとして反応炉内に供給し、n型GaN結晶層109を、例えば約100nm成長させる。不純物濃度は、例えば約5×1018cm−3とする。これにより、トンネル接合層302をn型GaN結晶層109(第2のn型窒化化合物層)で埋め込む。
次に、製造工程の第4段階における断面構造(図4)に示すように、ウエハを反応炉から取り出し、フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術などとにより、下部n型GaN結晶層102が露出するまでエッチングし、電流狭窄領域Aを中心とするメサ径が約100μmのメサ形状を形成する。
次に、正側電極10および負側電極11を形成する。電極材料にはTi(チタン)、Al(アルミニウム)、Au(金)などを用い、Ti、Al、TiおよびAuをこの順で積層して形成する。正側電極10は、n型GaN結晶層109の上に電流狭窄領域Aを内側下方に含むリング状に形成される。負側電極11は、エッチングにより露出した下部n型GaN結晶層102の上にメサ形状を囲むように形成される。n型GaN結晶層109は正側電極10からの電流を電流狭窄領域Aに導く導通経路を構成する。
次に、第1実施形態の製造工程により製造した窒化物半導体発光ダイオードにおける電流狭窄構造の機能および効果に関して説明する。図5に窒化物半導体発光ダイオードの断面構造を示す。図1〜図4と同じ層には同一の符号を付しており、ここでの説明は省略する。下部n型GaN結晶層102はクラッド層である。電子を量子井戸活性層301へ供給することができるように量子井戸活性層301より大きなバンドギャップを有して構成されている。量子井戸活性層301は、井戸層であるGaInN結晶層103および障壁層であるGaN結晶層104を交互に積層した構造を有している。p型AlGaN結晶層105およびp型GaN結晶層106はクラッド層である。正孔を量子井戸活性層301へ供給することができるように量子井戸活性層301より大きなバンドギャップを有して構成されている。
図1〜図4において説明した電流狭窄領域Aを含む電流狭窄構造を形成することにより、正側電極10から注入される電流は、正側電極10の直下およびその外側の領域に流れるリーク電流(矢印3)が有効に抑制され、n型GaN結晶層109を下方に流れるに従いリングの内側に曲げられ、電流狭窄領域Aに狭窄される(矢印1)。正側電極10の直下およびその外側の領域では、不活性p型GaN結晶層106bとn型GaN結晶層109とによりpn接合が逆バイアスに印加されており逆方向に流れるリーク電流は僅かであるのに対して、正側電極10のリングの内側では、トンネル接合層302によりpn接合が逆バイアスであっても低抵抗の状態となり電流が流れる状態にあるからである。さらに、前者では、直下の不活性p型GaN結晶層106bが高抵抗であるのに対して、後者では、直下の活性p型GaN結晶層106aが低抵抗であるからである。これにより、リングの内側に位置する量子井戸活性層301に電流が狭窄され、この領域で集中的に発光が行われる。発光した光は正側電極10に妨げられることなく、正側電極10のリングの内側において外部に放出される(矢印2)。これにより、光を効率よく取り出すことができる。
この場合、正側電極10から電流狭窄領域Aに至るまで経路が曲げられる電流経路は、一般的には、正側電極10に接続される結晶層でありp型である。しかしながら、トンネル接合層302を備えることでn型GaN結晶層109とすることができる。p型GaN結晶層に比してn型GaN結晶層109であれば、1/100程度に抵抗値を低減することができ、この電流経路における抵抗値を抑制することができる。
これにより、注入される電流のうち発光に供しない電流を最小限に抑制して有効に電流狭窄領域Aに流すことができ、良好な発光効率を得ることができる。
図6、図7は、第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオードの発光特性を示す。図6は発光領域のメサ径が10μmである場合の電流−光出力特性である。横軸は電流密度、縦軸は光出力である。第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオードの特性を実線で示す。参考として従来技術の窒化物半導体発光ダイオードの特性を破線で示す。従来技術の窒化物半導体発光ダイオードでは、電流密度の低い領域では光出力がほとんど得られないことが示されている。これに対して、第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオードでは、電流密度の低い領域から良好な光出力が得られる。また、電流密度の全域においても、第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオードの特性が従来技術の窒化物半導体発光ダイオードの特性に勝っており、従来技術に比して改善された発光効率を有していることが示されている。
図7には、発光領域のメサ径を10μm、15μm、20μmとした窒化物半導体発光ダイオードのサンプルについて、近視野像の数値データを示す。横軸はメサ形状の中心からの位置、縦軸は光出力である。メサ径の大きさと略同じ径で有効に発光していることがわかる。
第2実施形態では、第1実施形態の製造工程を使用しながら、窒化物半導体多層膜反射鏡を備える面発光レーザについて例示する。図8に面発光レーザの断面構造を示す。以下に製造工程について説明する。まず、第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオード(図1〜図4)の場合と同様に、GaN結晶基板100上に、アンドープGaN結晶層101、および下部n型GaN結晶層102を、この順に積層する。
次に、下部n型GaN結晶層102の上に、窒化物半導体多層膜反射鏡層503を積層する。約410nmを反射中心波長とする窒化物半導体多層膜反射鏡層である。基板温度すなわち成長温度を815℃とし、キャリアガスである窒素ガスと共に、原料であるアンモニアガス、TMAl、およびTMInを反応炉内に供給する。これにより、下部n型GaN結晶層102上にAlInN結晶層501を積層する。この時、AlInN結晶層501におけるIn元素のモル分率は18%程度である。このAlInN結晶層501の膜厚は約50nmである。すなわち、反射中心波長410nmに対する1/4波長光学膜厚の成長を行う。次に、基板温度を815℃に維持したまま、TMGaを反応炉内に供給することで、AlInN結晶層501上にGaN結晶層を約10nm積層する。この後、TMGaガスの供給を一旦中止し結晶成長を中断する。その後、基板温度を1050℃まで昇温し、再度TMGaを供給してGaN結晶層を約30nm成長する。これにより、反射中心波長410nmに対する1/4波長光学膜厚を有するGaN結晶層502が積層される。このAlInN結晶層501とGaN結晶層502とを交互に40.5ペア積層させて、窒化物半導体多層膜反射鏡層503を下部n型GaN結晶層102上に形成する。
窒化物半導体多層膜反射鏡層503上には、約1000nmのn型GaN結晶層504を成長する。n型不純物原料ガスにはSiH(シラン)ガスを用いる。n型GaN結晶層504中には、n型不純物であるSi元素を1×1019cm−3程度の濃度でドーピングする。その後、n型GaN結晶層504上に、量子井戸活性層301を形成する。量子井戸活性層301は、第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオード(図1〜図4)と同様の製造工程により積層される。但し、各層の膜厚と積層ペア数は第1実施形態とは異なる構成とする。例えば、約3nmのGaInN結晶層103と約6nmのGaN結晶層104とを1ペアとして、2.5ペア積層する。また、In元素のモル分率を約0.10とする。これにより、405〜410nmの波長で発光する。
量子井戸活性層301の上には、第1実施形態の窒化物半導体発光ダイオード(図1〜図4)と同様に、p型AlGaN結晶層105、p型GaN結晶層106、およびトンネル接合層302を構成する高濃度p型GaInN結晶層107および高濃度n型GaN結晶層108をこの順に積層する。
また、その後、フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術などとにより、電流狭窄領域Aを残し、その外側をp型GaN結晶層106が露出するまでエッチングする工程、2段階の熱アニール処理により、p型GaN結晶層106を、電流狭窄領域Aの領域にある低抵抗の活性p型GaN結晶層106aと電流狭窄領域A以外の領域にある高抵抗の不活性p型GaN結晶層106bとの2つの領域とする工程、およびこれらの構造をn型GaN結晶層109で埋め込む工程についても、第1実施形態と同様である。
次に、電流注入を行う為の正側、負側電極を以下に示すように形成する。まず、周知のフォトリソグラフィ及びドライエッチングプロセスにより、電流狭窄領域Aを中心とする50μm径程度のメサを形成する(不図示)。この時、メサ以外の部分は、n型GaN結晶層504の表面が露出するまでドライエッチングを行う。続いて、ウエハの全面に、蒸着又はスパッタリングにより、SiO膜505を約20nm堆積する。その際、リフトオフにより、メサ上において電流狭窄領域Aを取り囲むようにSiO膜505を開口しリング状の開口部を形成する(不図示)。また、メサの外周部のn型GaN結晶層504上にSiO膜505を開口しリング状の開口部を形成する(不図示)。それぞれの開口部に、正側電極、負側電極を形成する。
最後に、正側電極上に、約410nmを反射中心波長とする8ペアのSiO層506/ZrO層507の誘電体多層膜反射鏡層508を積層する。以上により、405乃至410nmの波長で発光する青紫色窒化物半導体面発光レーザが作製される。
ここで、トンネル接合層302は、埋め込みトンネル接合層の一例である。p型GaN結晶層106は、p型窒化化合物層の一例である。p型GaN結晶層106のアクセプタであるMg元素に結合している水素元素をMg元素から切り離し外部に脱離させMg元素をアクセプタとして機能させることが、p型活性化の一例である。また、外部よりp型GaN結晶層106に水素元素を取り込ませMg元素と結合させてMg元素がアクセプタ不純物として機能することを阻害することが、p型不活性化の一例である。n型GaN結晶層109は、n型窒化化合物層の一例である。
以上、詳細に説明したように、本願に開示される技術の第1実施形態によれば、n型GaN結晶層109によりトンネル接合層302が埋め込まれる工程に先立って、第1および第2の熱アニール処理が行われる。部分的にトンネル接合層302が除去されてp型GaN結晶層106が雰囲気ガスに対して露出している製造工程の途中段階で行われる2段階の熱アニール処理により、結晶中の水素元素の存在割合の高低が制御され、p型GaN結晶層106の活性化および不活性化が制御される。これにより、p型GaN結晶層106は、トンネル接合層302の直下領域で活性化され低抵抗の活性p型GaN結晶層106aとなり、それ以外の領域では不活性化され高抵抗の不活性p型GaN結晶層106bとなる。p型GaN結晶層106を活性p型GaN結晶層106aと不活性p型GaN結晶層106bとの2つの領域に分離することができる。電流狭窄領域A以外でのリーク電流を抑止しながら電流狭窄領域Aに効率よく電流を狭窄することができる。
また、第2実施形態の面発光レーザの製造工程では、第1実施形態の場合と同様に製造工程の途中段階で2段階の熱アニール処理を行う。これにより、発光の際に注入される電流について、電流狭窄領域A以外でのリーク電流が抑制され、電流狭窄領域Aに効率よく電流を流すことができる。良好な発光効率を有する青紫色面発光レーザを作製することができる。
尚、本願に開示される技術は前記実施形態に限定されるものではなく、趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、p型GaN結晶層106を、低抵抗の活性p型GaN結晶層106aと高抵抗の不活性p型GaN結晶層106bとに分離するために、第1の熱アニール処理と第2の熱アニール処理の2段階の熱アニール処理を行うことにより実現する場合を例示して説明した。
しかしながら、本願はこれに限定されるものではない。熱アニール処理の後の製造工程であるn型GaN結晶層109の成膜を第2の熱アニール処理の代わりとすることも可能である。n型GaN結晶層109の成膜は、原料をSiHガス、TMGa、およびアンモニアガスとして行われる。このため、原料の化学反応により雰囲気中に水素元素が生成される場合がある。また、原料を輸送するためのキャリアガスとして水素ガスを使用することにより雰囲気中に水素元素を生成することもできる。こうした水素元素の存在下でn型GaN結晶層109の成膜を行うことにより、温度やガス流が安定するのを待つ成膜の前段階あるいは成膜の初期段階において、p型GaN結晶層106の露出表面に十分に水素元素が取り込まれるように成膜の条件を調整することができる。これにより、熱アニール処理は第1の熱アニール処理の1段階の処理を行うことで足り、製造工程の簡略化を図ることができる。
また、第1実施形態では、GaN結晶基板100として、サファイア基板上に低温堆積バッファ層を介してGaN結晶層を成膜する場合について説明したが、本願はこれに限定されるものではない。GaN結晶の自立基板や、SiC上にGaN結晶を成膜した基板や、ZnO上にGaN結晶を成膜した基板、AlN基板等を用いても良い。
また、各層を構成する窒化物半導体結晶層として、GaN結晶層の他、GaInN、AlGaN、GaInN、AlInNなどの3元混晶結晶層を例示して説明したが、本願はこれに限定されるものではない。これ以外の多元混晶でもよく、例えばAlGaInN結晶層、AlInBN結晶層等の4元混晶や、AlGaInBN結晶層等の5元混晶であっても良い。
また、窒化物半導体多元混晶をMOCVD法により成膜する場合について説明したが、本願はこれに限定されるものではない。例えば、HVPE(ハイドライド気相成長)法、MBE(分子線エピタキシー)法、スパッタリング法等で成膜しても良い。
また、本願では、応用として第2実施形態において青紫色面発光レーザを例示して説明したが、本願はこれに限定されるものではない。例えば、他の発光デバイスやGaN/AlInNヘテロ接合構造を用いたHEMT(高電子移動度トランジスタ)などのその他の電子デバイスにも応用することができる。
また、III族元素の原料ガスとしてTMAlやTMInを使用する場合について説明し
たが、本願はこれに限定されるものではない。例えば、TEAl(トリエチルアルミニウム)やTEIn(トリエチルインジウム)等を用いても良い。
また、N元素の原料ガスとしてアンモニアを使用して成膜する場合について説明したが、本願はこれに限定されるものではない。窒素ガスやその他の窒素化合物を使用することもできる。
また、本願では、アクセプタ不純物としてMg元素を用いる場合を例示して説明したが、本願はこれに限定されるものではない。Zn、Be、Ca、Sr、およびBaなどの元素を用いることもできる。また、ドナー不純物としてSi元素を用いる場合を例示して説明したが、本願はこれに限定されるものではない。Geなどの元素を用いることもできる。
また、GaN結晶としてアンドープのGaN結晶層101の上に下部n型GaN結晶層102を積層する場合について説明したが、本願はこれに限定されるものではない。例えば、下部n型GaN結晶層102を積層しない構成とすることも考えられる。
また、窒化物半導体多元混晶を+c軸方向に配向させて成膜したが、これに限らず、a軸方向やm軸方向など、他の結晶軸に配向させて成膜しても良い。
また、本願の技術に係る各窒化物半導体結晶層の成膜について、成長温度やその他の成長条件、また各結晶層の成長膜厚、積層数・積層ペア数等は、本実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
100 GaN結晶基板
101 アンドープGaN結晶層
102 下部n型GaN結晶層
103 GaInN結晶層
104 GaN結晶層
105 p型AlGaN結晶層
106 p型GaN結晶層106
106a 活性p型GaN結晶層
106b 不活性p型GaN結晶層
107 高濃度p型GaInN結晶層
108 高濃度n型GaN結晶層
109 n型GaN結晶層
301 量子井戸活性層
302 トンネル接合層
A 電流狭窄領域

Claims (3)

  1. 第1のn型窒化化合物層を含む埋め込みトンネル接合層を利用した電流狭窄構造を有するnpn型窒化物半導体発光素子の製造方法であって、
    p型窒化化合物層の上層に前記埋め込みトンネル接合層を積層するステップと、
    前記埋め込みトンネル接合層を、電流が狭窄して流れる領域を残して除去するステップと、
    前記埋め込みトンネル接合層の直下領域を含む前記p型窒化化合物層のp型活性化を行うステップと、
    前記埋め込みトンネル接合層の直下領域を除く前記p型窒化化合物層をp型不活性化するステップと、
    第2のn型窒化化合物層を積層し、前記埋め込みトンネル接合層を埋め込むステップとを有し、
    前記p型窒化化合物層のp型活性化のステップは、前記埋め込みトンネル接合層の直下領域を含む前記p型窒化化合物層をp型活性化する第1の熱アニール処理を含み、
    前記p型窒化化合物層のp型不活性化のステップは、前記埋め込みトンネル接合層の直下領域を除く前記p型窒化化合物層をp型不活性化する第2の熱アニール処理を含み、
    前記第1の熱アニール処理は前記第2の熱アニール処理に比して、高い処理温度および長い処理時間の条件で行われることを特徴とするnpn型窒化物半導体発光素子の製造方法。
  2. 前記埋め込みトンネル接合層の埋め込みのステップでは、雰囲気ガスまたは原料中に水素元素が存在することを特徴とする請求項1に記載のnpn型窒化物半導体発光素子の製造方法。
  3. 前記雰囲気ガス中の水素元素は、原料を輸送するキャリアガスとして水素ガスを使用することにより、あるいは前記原料の化学反応で生成されることにより、供給されることを特徴とする請求項に記載のnpn型窒化物半導体発光素子の製造方法。
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