JP6555351B2 - 処理システム及びロボットの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、処理システム及びロボットの制御方法に関する。
従来、物体をロボットアームによって確実に把持するため、物体の位置を測定することがあった。例えば、下記特許文献1には、ロボットのハンドに設けられたレーザマーカー及びCCDカメラによって荷物の高さ位置、平面位置及び姿勢を測定し、ハンドにピッキング動作をさせる計測システムが記載されている。
また、下記特許文献2には、ロボットに搭載した位置検出センサによって、ワークの各辺のエッジ位置を1点又は複数点測定するスキャン動作が記載されている。さらに、下記特許文献3には、ロボットに設けられた接触位置検出プローブによって、作業対象物の直交する2辺上の3点(P1、P2、P3)を測定することが記載されている。
特開平09−105608号公報 特許第5366018号 特許第5549223号
ロボットアームは多関節を有する場合があり、複数の異なる姿勢により機器にアプローチすることができる場合がある。そのような場合、どのような姿勢で機器にアプローチしても、理想的には同一の点にアプローチすることができるはずだが、実際には、各関節を構成する歯車のバックラッシやロボットアームのたわみ等の影響があり、ロボットアームの姿勢によってアプローチする点がずれる場合がある。そのため、予め機器の位置を測定してあっても、その機器を用いた作業を行う際におけるロボットアームのアプローチする点が所望の点からずれる場合がある。
そのようなアプローチ点のずれは、作業の内容によっては問題とならないものであるが、精密な作業を行う場合には作業の妨げとなるおそれがある。
本発明は、ロボットアームによって、精密な作業ができる処理システム及びロボットの制御方法を提供することをその課題とする。
本発明の一の側面による処理システムは、1又は複数のアームで処理対象に対する処理を行うロボットと、前記アームに備えられた位置測定センサと、少なくとも前記ロボットを制御するロボット制御装置と、を有する処理システムであって、前記ロボット制御装置は、前記位置測定センサにより、前記ロボットが前記処理対象に処理を行う際に使用される機器の位置を測定させる位置測定部と、測定された前記機器の位置を基準として前記アームを移動させ、前記処理対象に対する処理をさせる処理部と、を有し、前記処理部は、前記処理対象に対する処理における前記アームの姿勢と、前記位置測定部による前記機器の位置の測定における前記アームの姿勢との差が小さくなるように前記アームを制御する。
また、本発明の別の側面による処理システムにおいて、前記ロボット制御装置は、前記機器における前記処理対象の位置と、前記アームの位置との関係を較正する較正部を有してもよい。
また、本発明の別の側面による処理システムにおいて、前記ロボット制御装置は、前記較正部に較正を行わせるか否かを判断する判断部と、前記判断部により、較正を行わせると判断される場合に、前記較正部による較正を、前記処理対象に対する処理を行わせる前に挿入する挿入部と、を有してもよい。
また、本発明の別の側面による処理システムにおいて、前記判断部は、前記処理対象に対する処理の種類に応じて、前記較正部に較正を行わせるか否かを判断してもよい。
また、本発明の別の側面による処理システムにおいて、前記判断部は、時間の経過及び処理の回数のうち少なくとも一方に応じて、前記較正部に較正を行わせるか否かを判断してもよい。
また、本発明の別の側面による処理システムにおいて、前記判断部は、前記処理対象に対する処理を行う前の待機時間に応じて、前記較正部に較正を行わせるか否かを判断してもよい。
また、本発明の別の側面による処理システムにおいて、前記判断部は、エラーにより前記ロボットが停止した場合に、前記較正部に較正を行わせると判断してもよい。
また、本発明の別の側面による処理システムにおいて、前記判断部は、前記ロボット及び前記機器の少なくともいずれかについてメンテナンスが行われた場合に、前記較正部に較正を行わせると判断してもよい。
また、本発明の別の側面による処理システムにおいて、前記機器は、平面視において互いに交わる方向に2辺を有し、前記位置測定部は、前記位置測定センサにより、前記機器の前記2辺それぞれについて、複数箇所で縁の位置を測定させてもよい。
また、本発明の別の側面による処理システムにおいて、前記ロボット制御装置は、前記位置測定部により測定された複数箇所の縁の位置に基づいて、前記機器における前記処理対象の位置を表す座標を構成する座標構成部を有してもよい。
また、本発明の別の側面による処理システムにおいて、前記位置測定部は、前記処理対象に対する処理が行われる処理位置よりも上方に位置する前記機器の部分について、前記位置測定センサによる位置の測定を行わせてもよい。
また、本発明の別の側面による処理システムにおいて、前記機器を固定し、上方に向かって延伸した延伸部が設けられた固定具をさらに有し、前記位置測定部は、前記固定具の前記延伸部の上面について、前記位置測定センサによる位置の測定を行わせてもよい。
また、本発明の別の側面によるロボットの制御方法は、ロボットが有する1又は複数のアームに備えられた位置測定センサにより、前記ロボットが処理対象に処理を行う際に使用される機器の位置を測定し、測定された前記機器の位置を基準として前記アームを移動させ、移動される前記アームの姿勢と、前記機器の位置の測定における前記アームの姿勢との差が小さくなるように前記アームを制御して、前記ロボットにより前記処理対象に対する処理をする。
本発明の実施形態に係る処理システムの物理的な構成を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るロボット制御装置の物理的な構成を示す構成ブロック図である。 本発明の実施形態に係るロボット制御装置、位置測定センサ及びロボットの機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係るチューブラックの外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る位置測定センサによって測定されるチューブラックの2辺を示す上面図である。 本発明の実施形態に係る位置測定センサによって測定された点から構成された機器座標系を示す図である。 本発明の実施形態に係る固定具を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る判断部による較正の要否の判断についてのフローチャートである。 本発明の実施形態に係るロボットの制御方法についてのフローチャートである。
図1は、本発明の実施形態に係る処理システム200の物理的な構成を示す概略図である。処理システム200は、少なくともロボット3を制御するロボット制御装置1を含む。ロボット制御装置1自体は、専用の機器であってもよいが、ここでは一般的なコンピュータを使用して実現されている。すなわち、市販のコンピュータにおいて、当該コンピュータをロボット制御装置1として動作させるコンピュータプログラムを実行することによりかかるコンピュータをロボット制御装置1として使用する。かかるコンピュータプログラムは、一般にアプリケーションソフトウェアの形で提供され、コンピュータにインストールされて使用される。当該アプリケーションソフトウェアは、CD−ROMやDVD−ROMその他のコンピュータ読み取り可能な適宜の情報記録媒体に記録されて提供されてよく、また、インターネット等の各種の情報通信ネットワークを通じて提供されてもよい。あるいは、情報通信ネットワークを通じて遠隔地にあるサーバによりその機能が提供される、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
処理システム200は、ロボット3の第1アーム3aに備えられた位置測定センサ2を含む。位置測定センサ2は、ロボット3の有するアームに対して、測定対象の位置を特定するためのセンサである。位置測定センサ2は、単体で、又はアームの動作を伴って、測定対象の平面的又は立体的な位置を検出できるものである。本実施形態において、位置測定センサ2は、レーザセンサであって、測定対象にレーザ光を照射し、測定対象までの距離を測定するセンサである。位置測定センサ2は、レーザセンサでなくてもよく、例えば動画や静止画を撮影することのできるカメラによる位置検出や、超音波センサ、接触式センサ又は磁気センサ等を採用することもできる。本実施形態では、位置測定センサ2としてレーザセンサを採用することで、非接触かつ高精度で測定対象までの距離を測定することができる。
処理システム200は、1又は複数のアームで処理対象に対する処理を行うロボット3を含む。本実施形態に係るロボット3は、多関節ロボットであり、第1アーム3a及び第2アーム3bにより処理対象に対する処理を行う。第1アーム3a及び第2アーム3bは、複数の異なる姿勢で処理対象に対する処理を行うことのできるアームである。具体的には、7軸以上の関節を有するアームである。また、本実施形態においては、処理対象は、生化学、生物及び生命工学の分野における一連の検査や培養、増幅といった処理を行う対象であり、例えば培養した細胞や薬剤を指している。もっとも、処理対象はそれ以外のものであってもよく、ロボット3による溶接やボルトの締め付け等の加工・組立分解対象となる部品や、搬送やパレタイジング等の搬送対象となる荷物であってもよい。
本実施形態に係るロボット3は、第1アーム3aの先端に備えられたハンドによりピペットラックに収容されたピペット4を把持し操作する等、図示しあるいは図示しない実験器具を操作することができる。また、ロボット3は、第2アーム3bの先端に備えられたハンドによりチューブラック5に格納されたマイクロチューブ6を把持し、マイクロチューブ6をチューブラック5からボルテックスミキサー9や遠心分離器10等へ移動させるなど、図示しあるいは図示しない各種容器を移動させることができる。本実施形態では、ロボット3は、第1アーム3aの先端に備えられたハンドによりピペット4を把持し、薬液を吸引又は注入する場合、チップラック7に用意されたチップをピペット4の先端に装着して作業を行う。ここで、チップラック7は、固定具8によって作業台に固定されている。
図1に示す例では、ボルテックスミキサー9と、遠心分離器10等が含まれるが、これらは実験を行う場合に用いられる器具の一例であり、これらの器具に加えて又は換えて、他の器具が含まれてもよい。例えば、処理システム200には、ペトリ皿を保管するラックや、マグネットラック等が含まれてもよい。また、本実施形態に係るロボット3は双腕ロボットであり、ロボット3は第1アーム3a及び第2アーム3bを備えるが、処理システム200に含まれる1又は複数のアームは、例えば、複数のアームが別個独立に備えられて、ロボット制御装置1により協調して動作するように制御されるものであってもよい。
本実施形態に係る処理システム200は、ロボット3のアームの先端がアプローチする空間上の点P等を規定するために複数の座標系を使用する。1つは、ロボット3に付随するロボット座標系Sである。ロボット座標系Sは、ロボット3を基準とする座標系であり、この例では原点がロボット3の中心にある左手系の直交座標系である。任意の点は、ロボット3を基準とする座標(X,Y,Z)として表される。少なくともロボット座標系Sを用いることで、ロボット3のアームの先端の座標を表すことができる。ロボット座標系Sによって表される点Pの座標(X,Y,Z)は、アームを構成する複数(N個)の関節の角度(θ,θ,…,θ)に対応する。本明細書では、アームを構成する複数の関節の角度(θ,θ,…,θ)をアームの姿勢と称する。ここで、アームの自由度(関節の数)が7自由度以上ある場合には、点Pに対して所望の方向からアームの先端をアプローチさせる際、アームの関節の角度(θ,θ,…,θ)は一意に定まらず冗長性がある。なお、ロボット座標系Sの原点はロボットの中心以外の点に設定してもよいし、用いる座標系の種類は直交座標系以外であってもよい。
本実施形態に係る処理システム200では、チューブラック5等、ロボット3が処理対象に処理を行う際に使用される機器に付随する機器座標系Sも使用される。例えばチューブラック5に付随する機器座標系SD1は、原点がチューブラック5の上部の角にある左手系の直交座標系であり、チューブラック5を基準として点Pを表す座標(x,y,z)である。機器座標系SD1を用いることで、チューブラック5が有するマイクロチューブ6の収容箇所を簡潔に表すことができる。また、機器座標系Sを用いることで、機器毎に機器に適した座標系(球座標や円筒座標等)を設定することもできる。また、作業台における機器の取り付け位置を変更した場合であっても、処理におけるアームの先端の位置は機器座標系Sで表せば変わらないため、アームの姿勢(θ,θ,…,θ)の書き換えが行いやすいという利点がある。機器座標系Sは、ロボット制御装置1又は外部に置かれたコンピュータにおいて実行されるシミュレータ上で予め構成され、記憶されてよい。
図1に示す例では、機器座標系Sの例として、チューブラック5に付随する機器座標系SD1の他、チップラック7に付随する機器座標系SD2と、遠心分離器10に付随する機器座標系SD3とを示している。これらについては、後に詳細に説明する。
処理システム200によって、ロボット3に生化学、生物及び生命工学の分野における実験を行わせる場合、実験の内容は様々に変わり得て、実験毎に使用する機器を変更したり、機器の配置を変更したりしたいという要求がある。しかしながら、例えばピペット4を用いた処理では、ピペット4の先端に装着されたチップをマイクロチューブ6の壁面に這わせて薬液の注入を行ったり、マイクロチューブ6に収容された微量の薬液の上澄みを吸引させたりする等、精密な作業が求められる場合があり、高精度なアームの制御が求められる場合がある。そのような場合、シミュレータ上で機器座標系Sを構成したとしても、アームの各関節を構成する歯車のバックラッシやアームのたわみ等の影響によって、アームが実際にアプローチする点がずれるおそれがある。そのため、精密な作業を行うためには、アームのたわみ等の影響を折り込んだ形で機器座標系Sを構成することが望まれる。
7自由度以上の自由度を有するアームの場合、アプローチする点及びアプローチする方向が指定されても、アームの姿勢には冗長性があるが、本実施形態に係るロボット制御装置1は、処理対象に対する処理におけるアームの姿勢と、位置測定センサ2による機器の位置の測定におけるアームの姿勢との差が小さくなるようにアームを制御する。ここで、アームの姿勢の差が小さいとは、処理時のアームの姿勢を表すN次元のベクトルθ処理と、測定時におけるアームの姿勢を表すN次元のベクトルθ測定との差ベクトル(θ処理−θ測定)のノルム|θ処理−θ測定|が小さいことを意味する。ベクトルの差のノルム|θ処理−θ測定|は、アームの姿勢の差を評価できるものであればどのようなものでもよく、例えば、|(a,a,…,a)|=|a|+|a|+…+|a|というように、各要素の絶対値の総和で算出してよい。また、アームの姿勢に及ぼす各関節の影響の大きさは、関節毎に異なるため、各関節の角度を表すベクトルの要素毎に重み付けを行って、ベクトルの差のノルムを評価してもよい。ベクトルの差のノルム|θ処理−θ測定|が小さいとは、ノルムが取り得る値のうち下位25%以内にノルムの値が収まることをいうものとする。言い換えると、ベクトルの差のノルム|θ処理−θ測定|の最小値から最大値までを4つの数値区間に等分した場合に、最小値を含む区間にノルムの値が収まるということである。なお、アームの姿勢の差の大きさを評価するため、アームの姿勢の差ベクトルのノルムを用いるのではなく、その他の評価関数によって評価することとしてもよい。
本実施形態に係るロボット制御装置1によれば、処理時と測定時のアームの姿勢の差が小さくなるように制御されることで、機器座標系Sの原点におけるアームの姿勢と、処理時におけるアームの姿勢との差が小さくなり、各関節のバックラッシやたわみ等の影響を折り込んだ形でアームの原点合わせが行われる。そのため、本実施形態に係る処理システム200によれば、アームのアプローチする点が所望の点からずれることが防止され、アームを正確に位置合わせすることができ、アームにより精密な作業を行うことができる。また、機器の位置が変化した場合であっても、機器の位置が正確に測定され、アームを機器に対して正確に位置合わせすることができる。
また、本実施形態に係るロボット制御装置1は、機器座標系Sとロボット座標系Sとの間の関係を較正する。ここで、機器座標系Sとロボット座標系Sとの間の関係とは、機器における処理対象の位置と、アームの位置との関係であり、具体的には、機器座標系Sによって表された点Pの座標(x,y,z)を、ロボット座標系Sによって表された点Pの座標(X,Y,Z)に変換する変換行列Aをいう。変換行列Aは、一般に3×3の行列であり、並進と回転を表す6自由度の行列である。本実施形態に係る処理システム200は、機器座標系Sを正確に構成し、機器座標系Sとロボット座標系Sとの間の関係、すなわち変換行列Aを較正することで、アームによる精密な作業を可能にするものである。
図2は、本発明の実施形態に係るロボット制御装置1の物理的な構成を示すブロック図である。図2に示した構成は、ロボット制御装置1として用いられる一般的なコンピュータを示しており、CPU(Central Processing Unit)1a、RAM(Random Access Memory)1b、外部記憶装置1c、GC(Graphics Controller)1d、入力デバイス1e及びI/O(Inpur/Output)1fがデータバス1gにより相互に電気信号のやり取りができるよう接続されている。ここで、外部記憶装置1cはHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の静的に情報を記録できる装置である。またGC1dからの信号はフラットパネルディスプレイ等の、使用者が視覚的に画像を認識するモニタ1hに出力され、画像として表示される。入力デバイス1eはキーボードやマウス、タッチパネル等の、ユーザが情報を入力するための機器であり、I/O1fはロボット制御装置1が外部の機器と情報をやり取りするためのインタフェースである。
図3は、本発明の実施形態に係るロボット制御装置1、位置測定センサ2及びロボット3の機能ブロック図である。なお、ここで示した機能ブロックは、ロボット制御装置1等が有する機能に着目して示したものであり、必ずしも各機能ブロックに1対1に対応する物理的構成が存在するとは限らない。いくらかの機能ブロックはロボット制御装置1のCPU1a等の情報処理装置が特定のソフトウェアを実行することにより実現され、またいくらかの機能ブロックはロボット制御装置1のRAM1b等の情報記憶装置に特定の記憶領域が割り当てられることにより実現されてよい。
ロボット制御装置1は、ユーザからの各種の入力を受け付ける入力部20を有する。また、ロボット制御装置1は、入力部20により受けつけられた入力に基づいて、ロボット3の動作を制御する指令である動作指令を生成する動作指令生成部21を有する。さらに、ロボット制御装置1は、生成中及び生成された動作指令の電子データを記憶する動作指令記憶部27と、生成された動作指令をロボットが読み取り可能な形式の電子ファイルとして出力する動作指令出力部28と、動作指令記憶部27に記憶された動作指令の電子データを成形しモニタ1hに表示する動作指令表示部29とを有する。
入力部20は、通常は図2に示した入力デバイス1eにより構成されるが、ロボット制御装置1がクラウドコンピューティングに用いられるアプリケーションサーバである場合には、遠隔地にある端末上でのユーザの操作情報が入力されるI/O1fが該当することになる。
動作指令生成部21には動作指令を生成するための種々の機能ブロックが含まれる。詳細は後ほど動作指令の生成手順を説明する際に合わせて説明するが、本実施形態に係る動作指令生成部21には、位置測定センサ2により、ロボット3が処理対象に処理を行う際に使用される機器の位置を測定させる位置測定部23と、測定された機器の位置を基準としてアームを移動させ、処理対象に対する処理をさせる処理部22と、機器における処理対象の位置と、アームの位置との関係を較正する較正部24とが含まれる。また、動作指令生成部21には、較正部24に較正を行わせるか否かを判断する判断部26と、判断部26により、較正を行わせると判断される場合に、較正部24による較正を、処理対象に対する処理を行わせる前に挿入する挿入部25とが含まれる。
なお、本明細書において、動作指令とは、単一のジョブ又は複数のジョブが組み合わされたジョブの集合体であって、処理対象又は処理対象が収容される容器に対する一単位のものとして認識される処理を指示する指令をいうものとする。
また、本実施形態に係る処理システム200において、ロボット3が処理対象に処理を行う際に使用される機器とは、ピペット4、チューブラック5、マイクロチューブ6、チップラック7、固定具8、ボルテックスミキサー9及び遠心分離器10をいう。これらは例示であって、一般には、これら以外のものが含まれてもよいことは言うまでもない。処理システム200に含まれる機器であれば、ロボット3が処理対象に処理を行う際に使用される機器となり得る。
位置測定部23には、エッジ測定部23a、座標構成部23b、上部測定部23c及び固定具測定部23dが含まれる。
エッジ測定部23aは、ロボット3が処理対象に処理を行う際に使用される機器が有する2辺それぞれについて、位置測定センサ2により、複数箇所で縁の位置を測定させる。座標構成部23bは、位置測定部23に含まれるエッジ測定部23aにより測定された複数箇所の縁の位置に基づいて、機器における処理対象の位置を表す座標を構成する。上部測定部23cは、処理対象に対する処理が行われる処理位置よりも上方に位置する機器の部分について、位置測定センサ2による位置の測定を行わせる。固定具測定部23dは、機器を固定し、上方に向かって延伸した延伸部が設けられた固定具について、延伸部の上面について、位置測定センサ2による位置の測定を行わせる。
また、判断部26には、処理種類判断部26a、時間・回数判断部26b、待機判断部26c、エラー判断部26d及びメンテナンス判断部26eが含まれる。
処理種類判断部26aは、処理対象に対する処理の種類に応じて、較正部24に較正を行わせるか否かを判断する。時間・回数判断部26bは、時間の経過及び処理の回数のうち少なくとも一方に応じて、較正部24に較正を行わせるか否かを判断する。待機判断部26cは、処理対象に対する処理を行う前の待機時間に応じて、較正部24に較正を行わせるか否かを判断する。エラー判断部26dは、エラーによりロボット3が停止した場合に、較正部24に較正を行わせると判断する。メンテナンス判断部26eは、ロボット3及びロボット3が処理対象に処理を行う際に使用される機器の少なくともいずれかについてメンテナンスが行われた場合に、較正部24に較正を行わせると判断する。
図4は、本発明の実施形態に係るチューブラック5の外観を示す斜視図である。また、図5は、本発明の実施形態に係る位置測定センサ2によって測定されるチューブラック5の2辺を示す上面図である。チューブラック5は、作業台にボルト等で固定される土台5aと、マイクロチューブ6を収容する6つの穴が空いた上板5bと、上板5bを土台5aに接続する支柱5cとで構成される。チューブラック5は、平面視において互いに交わる方向に第1の辺E1及び第2の辺E2を有する。図5では、本実施形態での位置測定センサ2であるレーザセンサの走査軌跡を図示しており、第1の辺E1についての走査軌跡である第1の走査軌跡S1と、第2の辺E2についての走査軌跡である第2の走査軌跡S2とを図示している。レーザセンサのレーザ光は、チューブラック5の上板5bに向けて上方から照射され、上板5bの内側から外側に向けて走査される。レーザ光が上板5bの縁を横切る際に、レーザセンサによって測定される距離に飛びが生じる。エッジ測定部23aは、レーザ光が上板5bの縁を横切って飛びが生じた際のアームの姿勢(各関節の角度)及びレーザセンサにより測定された上板5bまでの距離を取得する。辺の縁におけるアームの姿勢から、ロボット座標で表した辺の縁の平面的な位置が算出でき、レーザセンサにより測定された距離と併せて、辺の縁の3次元的な位置を取得することができる。
エッジ測定部23aは、位置測定センサ2により、チューブラック5の第1の辺E1及び第2の辺E2それぞれについて、複数箇所で縁の位置を測定させる。図5に示す例では、第1の辺E1について6箇所で縁の位置を測定し、第2の辺E2について4箇所で縁の位置を測定している。測定箇所の数が多いほど誤差の影響を低減することができるが、測定に要する時間が長くなるため、両者のバランスを考慮して測定箇所の数が設定される。機器座標系を構成するためには、機器上の3点を測定すればよい。例えば、チューブラック5の第1の辺E1の両端の角の点と、第2の辺E1の角の点である。しかしながら、測定には種々の要因によって誤差が生じる。本実施形態に係るエッジ測定部23aによれば、機器の3点を測定して座標を構成する場合よりも、より精度良く座標を構成することができる。ひいては、アームの位置合わせをより精度良く行なうことができる。
なお、本実施形態に係るチューブラック5の支柱5cは、レーザセンサの走査に干渉しないように、上板5bの縁から離れた位置に設けられている。これにより、レーザセンサによって支柱5cによる段差を誤って検出することが防止され、チューブラック5の位置の測定を円滑に行うことができる。
図4では、マイクロチューブ6に収容された処理対象に対する処理が行なわれる処理位置6aを星印で図示している。図4の例において、処理位置は、ピペット4のチップ先端が位置合わせされる位置である。本実施形態に係る上部測定部23cは、処理位置6aよりも上方に位置する機器の部分について、位置測定センサ2による位置の測定を行わせる。チューブラック5の上板5bは、処理位置6aよりも上方に位置する機器(チューブラック5)の部分である。処理位置6aよりも上方に位置する機器の部分(例えばチューブラック5の上板5b)について位置の測定を行うことで、処理位置6aよりも下方に位置する機器の部分(例えばチューブラック5の土台5a)について位置の測定を行う場合よりも、測定時のアームの姿勢が処理時のアームの姿勢と近くなり、バックラッシやアームのたわみ等の影響をより低減した状態で位置の測定を行うことができる。処理位置6aよりも上方に位置する機器の部分について、位置測定センサ2による位置の測定を行わせることは、位置測定センサ2の測定可能範囲が限られている場合に特に有利となる。位置測定センサ2の測定可能範囲が限られている場合に土台5aの位置を測定することとすると、位置測定センサ2を土台5aに近付ける必要が生じて、測定時におけるアームの姿勢が処理時におけるアームの姿勢よりも下方に曲がった姿勢となる場合があるからである。
図6は、本発明の実施形態に係る位置測定センサ2によって測定された点から構成された機器座標系を示す図である。同図では、説明の簡明にするため上板5b上の点を規定する2軸の座標について示すが、紙面に垂直な方向に他の1軸があり、合計3軸で座標系が構成される。本実施形態に係る座標構成部23bは、エッジ測定部23aにより測定された第1の辺E1の複数箇所の縁の位置E10と、第2の辺E2の複数箇所の縁の位置E20とに基づいて、チューブラック5における処理対象の位置を表す座標(機器座標S)を構成する。座標構成部23bは、第1の辺E1についての複数の縁の位置E10から、第1の辺E1に重なる直線を算出し、x軸50を算出する。ここで、複数の点から直線を算出する方法としては、最小二乗法が採用できるが、他のアルゴリズムを採用することとしてもよい。また、座標構成部23bは、第2の辺E2についての複数の縁の位置E20から、第2の辺E2に重なる直線を算出し、y軸51を算出する。そして、x軸50とy軸51とが交わる交点52と、位置測定センサ2により測定された上板5bの高さとから、機器座標の原点52を算出する。さらに、予め測定した上板5bの寸法を適用することで、x軸50における上板5bの端の座標53と、y軸51における上板5bの端の座標54とが定められ、チューブラック5の機器座標系SD1が確定される。
本実施形態に係る座標構成部23bによれば、複数の測定点に基づいて座標軸を算出して座標を構成することで、各測定点を測定する際の誤差の影響が低減され、機器座標系をより精度良く構成することができる。ひいては、ピペット4等のツールの位置合わせを精密に行うことのできる処理システム200が得られる。
図7は、本発明の実施形態に係る固定具8を示す斜視図である。固定具8は、チップラック7を作業台に固定するための器具である。固定具8とチップラック7は比較的精密に位置合わせされてビス等で固定され、固定具8と作業台は取り外し可能にボルト等で固定される。固定具8によって固定される機器はチップラック7以外のものであってもよい。本実施形態に係る固定具8には、上方に向かって延伸した延伸部8aが設けられる。延伸部8aは、固定具8のボルト止めされる部分と同材料で形成されてよく、上面は位置測定センサ2による測定に適した表面状態とされる。位置測定センサ2がレーザセンサである場合、延伸部8aの上面は平滑面とされる。
本実施形態に係る固定具測定部23dは、固定具8の延伸部8aの上面について、位置測定センサ2による位置の測定を行わせる。そして、座標構成部23bは、測定された延伸部8aの上面の縁の位置に基づいて、機器座標系SD2を構成する。また、延伸部8aの上面の高さは、チップラック7の上面の高さと近似している。そのため、延伸部8aの上面について位置測定センサ2による測定を行う場合におけるアームの姿勢と、チップラック7についてピペット4にチップを装着する場合におけるアームの姿勢との差は、固定具8の土台(ボルト止めされる下板部分)について位置の測定を行う場合におけるアームの姿勢と、チップラック7についてピペット4にチップを装着する場合におけるアームの姿勢との差よりも小さくなる。固定具8が延伸部8aを有することは、位置測定センサ2の測定可能範囲が限られている場合に特にメリットとなる。位置測定センサ2の測定可能範囲が限られている場合、固定具8の位置を測定すべく位置測定センサ2を固定具8に近付ける必要があり、測定時におけるアームの姿勢が処理時におけるアームの姿勢よりも下方に曲がった姿勢となる場合があるからである。
本実施形態に係る固定具測定部23dによれば、位置測定センサ2によって延伸部8aの上面を測定する際のアームの姿勢が、機器を用いた処理を行う際のアームの姿勢と近くなり、バックラッシやアームのたわみ等の影響をより低減した状態で位置の測定を行うことができる。よって、機器を用いた処理においてアームの位置合わせがより精度よく行なわれ、機器を用いた処理の精度も向上する。
図1に示す例では、遠心分離器10の上面に基準平板11が設けられている。本実施形態に係る位置測定部23は、基準平板11について、位置測定センサ2による位置の測定を行わせる。そして、座標構成部23bは、測定された基準平板11の縁の位置に基づいて、機器座標系SD3を構成する。基準平板11は、機器の辺が丸く面取りされていたり、複雑な形状であったり等、機器が測定に適したエッジを有さない場合に設けられる。機器と基準平板11との相対位置が所定の位置に定まるように機器に基準平板11が設けられることで、機器自体に位置測定センサ2による測定に適した部分がない場合であっても、基準平板11の位置を測定することで機器の位置を間接的に測定することができる。そして、機器における処理対象を収容する位置と基準平板11の位置とが近似していることで、測定時と処理時のアームの姿勢の差を小さくでき、測定が正確に行なわれ、アームの位置合わせを精密に行うことができる。
図8は、本発明の実施形態に係る判断部26による較正の要否の判断についてのフローチャートである。判断部26の処理種類判断部26aは、処理対象に対する処理の種類に応じて、較正部24に較正を行わせるか否かを判断する。本実施形態に係る処理種類判断部26aは、処理対象に対する処理が、ピペット4を用いる処理である場合に、較正部24に較正を行わせると判断する(ST100)。ピペット4を用いる処理は、特に精度が要求される処理であり、アームの精密な制御が求められるためである。処理種類判断部26aは、ピペット4を用いる処理以外の処理が行なわれる場合に較正部24に較正を行わせると判断してもよい。例えば、物理的な衝撃に対して敏感な薬剤を扱う場合に、アームの精密な制御が行えるように、処理に先立って較正部24に較正を行わせることとしてもよい。
本実施形態に係る処理種類判断部26aによれば、特に高精度でアームを制御する必要がある処理について、事前に較正を行うことができ、アームによる精密な作業が行える。一方、比較的粗い精度でアームを制御しても問題が無い処理について、較正を省略することができ、作業時間を短縮することができる。
判断部26の時間・回数判断部26bは、時間の経過及び処理の回数のうち少なくとも一方に応じて、較正部24に較正を行わせるか否かを判断する。本実施形態に係る時間・回数判断部26bは、ロボット3が長時間稼働していない場合に、較正部24に較正を行わせる(ST101)。例えば、ロボット3が24時間以上稼働していない場合に、較正部24に較正を行わせると判断してよい。これにより、ロボット3を長時間稼働させていなかった場合に自動的に較正を行わせて、作業精度の低下を防止できる。
また、本実施形態に係る時間・回数判断部26bは、ロボット3による処理対象に対する処理の積算した回数が、所定の値以上となった場合に、較正部24に較正を行わせる(ST102)。例えば、較正部24による較正が一度も行なわれずに、ロボット3が1000回以上の処理を行った場合、較正部24に較正を行わせると判断してよい。これにより、ロボット3が長時間稼働し続けた場合(積算した処理の回数が所定の値以上となった場合)に自動的に較正を行わせて、作業精度の低下を防止できる。
判断部26の待機判断部26cは、処理対象に対する処理を行う前の待機時間に応じて、較正部24に較正を行わせるか否かを判断する。本実施形態に係る待機判断部26cは、処理対象に対する処理を行う前の待機時間が5分以上ある場合に、較正部24に較正を行わせると判断する(ST103)。閾値となる待機時間は、ユーザにより任意に設定されてよいことは言うまでもない。これにより、ロボット3の待機時間に較正を行わせることができ、待機時間を有効に活用して作業精度を向上させることができる。
判断部26のエラー判断部26dは、エラーによりロボット3が停止した場合に、較正部24に較正を行わせると判断する。本実施形態に係るエラー判断部26dは、天災や事故等の発生によりロボット3が緊急停止された場合や、ユーザによってロボット3が緊急停止された場合に、較正部24による較正を行うと判断する(ST104)。これにより、天災等、不足の事態が発生した場合に自動的に較正が行われ、ユーザが処理システム200を常に監視していない場合であっても、予期し得ない事態により作業の精度が低下してしまうことが防止される。
判断部26のメンテナンス判断部26eは、ロボット3及び機器の少なくともいずれかについてメンテナンスが行われた場合に、較正部24に較正を行わせると判断する。本実施形態に係る処理システム200において、ロボット3及び機器は、外部と隔離されたブースに配置される。本実施形態に係るメンテナンス判断部26eは、ロボット3及び機器が配置されるブースが開閉された場合に、ロボット3及び機器の少なくともいずれかについてメンテナンスが行われたと判断して、較正部24に較正を行わせると判断する(ST105)。メンテナンス判断部26eは、ロボット3や機器に備えられたセンサによってメンテナンスの有無を検出して、較正部24に較正を行わせると判断してもよい。これにより、ロボット3のアームの状態が変化したり、機器の固定位置が変化したりする可能性があるメンテナンス後に、自動的に較正が行われ、作業精度の低下が防止される。
以上のように、判断部26によって較正部24に較正を行わせると判断される場合、挿入部25は、較正部24による較正を、処理対象に対する処理を行わせる前に挿入する(ST106)。較正部24は、機器における処理対象の位置と、アームの位置との関係を較正する。すなわち、較正部24は、位置測定部23による測定に基づいて構成された機器座標系Sを取得して、機器座標系Sとロボット座標系Sとの間の変換行列Aを較正する。これにより、機器座標系Sで表された処理対象又は機器の位置を、ロボット3のアームの姿勢(各関節の角度)に正確に読み替えることができ、アームによる精密な作業が可能となる。また、ユーザ明示的に命令しなくても、処理対象を収容する機器の位置がずれる可能性がある場合に、処理に先立って自動的に較正が行われ、機器を用いた処理において、アームの位置合わせにずれが生じることが防止される。
以上説明した判断部26による判断の順序は一例であって、処理種類判断部26a、時間・回数判断部26b、待機判断部26c、エラー判断部26d及びメンテナンス判断部26eによる判断の優先順位は、ユーザによって設定されてよい。
図9は、本発明の実施形態に係るロボットの制御方法についてのフローチャートである。本実施形態に係るロボットの制御方法では、はじめに、ロボット3が有する1又は複数のアームに備えられた位置測定センサ2により、ロボット3が処理対象に処理を行う際に使用される機器の位置を測定する(ST200)。その後、測定された機器の位置を基準としてアームを移動させ、移動されるアームの姿勢と、機器の位置の測定におけるアームの姿勢との差が小さくなるようにアームを制御して、ロボット3により処理対象に対する処理をする(ST201)。
本実施形態に係るロボットの制御方法によれば、処理時と測定時のアームの姿勢の差が小さくなるように制御されることで、機器座標系Sの原点におけるアームの姿勢と、処理時におけるアームの姿勢との差が小さくなり、各関節のバックラッシやたわみ等の影響を折り込んだ形でアームの原点合わせが行われる。そのため、アームのアプローチする点が所望の点からずれることが防止され、アームを正確に位置合わせすることができ、アームにより精密な作業を行うことができる。また、機器の位置が変化した場合であっても、機器の位置が正確に測定され、アームを機器に対して正確に位置合わせすることができる。
以上説明した実施形態の構成は具体例として示したものであり、本明細書にて開示される発明をこれら具体例の構成そのものに限定することは意図されていない。当業者はこれら開示された実施形態に種々の変形、例えば、機能や操作方法の変更や追加等を加えてもよく、また、フローチャートに示した制御は、同等の機能を奏する他の制御に置き換えてもよい。本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。

Claims (13)

  1. 複数の関節を有するアームで処理対象に対する処理を行うロボットと、
    前記アームに備えられた位置測定センサと、
    少なくとも前記ロボットを制御するロボット制御装置と、を有する処理システムであって、
    前記ロボット制御装置は、
    前記位置測定センサにより、前記ロボットが前記処理対象に処理を行う際に使用される機器の位置を測定させる位置測定部と、
    測定された前記機器の位置を基準として前記アームを移動させ、前記処理対象に対する処理をさせる処理部と、を有し、
    前記機器の位置を測定する際の前記アームの姿勢、及び前記処理対象に対する処理を行う際の前記アームの姿勢には一意に定まらず冗長性があり、
    記複数の関節の前記処理対象に対する処理における角度を要素とする第1のベクトルと、前記複数の関節の前記位置測定部による前記機器の位置の測定における角度を要素とする第2のベクトルと、の関数である、前記処理対象に対する処理における前記アームの姿勢と、前記位置測定部による前記機器の位置の測定における前記アームの姿勢との差を評価するための評価関数の値が、該評価関数が取り得る値のうち所定範囲内に収まる
    処理システム。
  2. 前記ロボット制御装置は、
    前記機器における前記処理対象の位置と、前記アームの位置との関係を較正する較正部をさらに有する、
    請求項1に記載の処理システム。
  3. 前記ロボット制御装置は、
    前記較正部に較正を行わせるか否かを判断する判断部と、
    前記判断部により、較正を行わせると判断される場合に、前記較正部による較正を、前記処理対象に対する処理を行わせる前に挿入する挿入部と、
    をさらに有する請求項2に記載の処理システム。
  4. 前記判断部は、前記処理対象に対する処理の種類に応じて、前記較正部に較正を行わせるか否かを判断する、
    請求項3に記載の処理システム。
  5. 前記判断部は、時間の経過及び処理の回数のうち少なくとも一方に応じて、前記較正部に較正を行わせるか否かを判断する、
    請求項3又は4に記載の処理システム。
  6. 前記判断部は、前記処理対象に対する処理を行う前の待機時間に応じて、前記較正部に較正を行わせるか否かを判断する、
    請求項3〜5のいずれか1項に記載の処理システム。
  7. 前記判断部は、エラーにより前記ロボットが停止した場合に、前記較正部に較正を行わせると判断する、
    請求項3〜6のいずれか1項に記載の処理システム。
  8. 前記判断部は、前記ロボット及び前記機器の少なくともいずれかについてメンテナンスが行われた場合に、前記較正部に較正を行わせると判断する、
    請求項3〜7のいずれか1項に記載の処理システム。
  9. 前記機器は、平面視において互いに交わる方向に2辺を有し、
    前記位置測定部は、前記位置測定センサにより、前記機器の前記2辺それぞれについて、複数箇所で縁の位置を測定させる、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の処理システム。
  10. 前記ロボット制御装置は、
    前記位置測定部により測定された複数箇所の縁の位置に基づいて、前記機器における前記処理対象の位置を表す座標を構成する座標構成部をさらに有する、
    請求項9に記載の処理システム。
  11. 前記位置測定部は、前記処理対象に対する処理が行われる処理位置よりも上方に位置する前記機器の部分について、前記位置測定センサによる位置の測定を行わせる、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の処理システム。
  12. 前記機器を固定し、上方に向かって延伸した延伸部が設けられた固定具をさらに有し、
    前記位置測定部は、前記固定具の前記延伸部の上面について、前記位置測定センサによる位置の測定を行わせる、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の処理システム。
  13. ロボットが有する、複数の関節を有するアームに備えられた位置測定センサにより、前記ロボットが処理対象に処理を行う際に使用される機器の位置を測定し、
    測定された前記機器の位置を基準として前記アームを移動させ、前記ロボットにより前記処理対象に対する処理する、ロボットの制御方法において、
    前記機器の位置を測定する際の前記アームの姿勢、及び前記処理対象に対する処理を行う際の前記アームの姿勢は一意に定まらず冗長性があり、
    前記複数の関節の前記処理対象に対する処理における角度を要素とする第1のベクトルと、前記複数の関節の前記機器の位置の測定における角度を要素とする第2のベクトルと、の関数である、前記処理対象に対する処理における前記アームの姿勢と、前記機器の位置の測定における前記アームの姿勢との差を評価するための評価関数の値が、該評価関数が取り得る値のうち所定範囲内に収まる
    ロボットの制御方法。
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