JP6548062B2 - 船尾用ダクト、船尾用付加物、船尾用ダクトの設計方法、及び船尾用ダクトを装備した船舶 - Google Patents

船尾用ダクト、船尾用付加物、船尾用ダクトの設計方法、及び船尾用ダクトを装備した船舶 Download PDF

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Description

本発明は、船体の船尾に装着する船尾用ダクト、船尾用付加物、船尾用ダクトの設計方法、及び船尾用ダクトを装備した船舶に関する。
省エネ装置の一つとして、船体の船尾に取り付けたプロペラの前方には船尾用ダクトが取り付けられる。
特許文献1では、円弧状のダクトを取り付けた船舶を提案している。この円弧状のダクトは、プロペラの前方であって船尾部に生じる船尾縦渦の中心位置よりも上方に配置されている。また、このダクトの両下端部と船尾部の側面との間をプロペラの半径方向に各々延出した主フィンを備え、主フィンは、船舶後方から前方へ向かって前上がりに傾斜させている(特に段落番号(0014)〜(0016))。
また、特許文献2では、円筒の上半部のみからなる半円弧形状の船尾ダクトを開示している(特に図1及び段落番号(0018))。
また、特許文献3では、略円錐台形状の筒を中心軸を含む平面で略半分に切断した略半円錐台形状の外殻と、外殻を船尾部に固定する2枚の連結板とを備え、外殻の径の短い方をプロペラ側に向けるとともに外殻がプロペラの上半分の部分と相対するように外殻を配置したダクト装置を提案している(特に図1、図2及び段落番号(0020))。
また、特許文献4では、第1板状体が円弧状に湾曲されており、第1板状体の端部に直線状の第2板状体が設けられている船舶用ダクトを開示している(特に段落番号(0006))。
特開2011−178222号公報 特開2006−347285号公報 特開2008−137462号公報 特開2008−308023号公報
特許文献1における円弧状のダクトは、船体を後方から前方視した状態でプロペラの上下方向の中心線に対して対称を成すように取り付けられている。また、特許文献1において、半円形のダクトでは、推力は主に上側部分で発生し、側面部分では推力を発生していないという問題点、すなわち、半円形のダクトの側面部分では推力を得られず、半円形のダクトの側面部分で抵抗が増える原因となる問題点に着目し(段落番号(0006))、この問題点を解決するために、主フィンを設け下降流から補助推力を得ている。なお、特許文献1の図面では、半円よりも角度の小さい円弧状のダクトを図示しているが、円弧の中心角については何ら述べられておらず、図示のダクトでは、約145度程度の中心角となっている。また、ダクトの表面に働く船体推進方向の流体力分布を考慮して中心角を決めているものでもない。
また、特許文献2における半円弧形状の船尾ダクトについても、船体を後方から前方視した状態でプロペラの上下方向の中心線に対して対称を成すように取り付けられている。また、特許文献2は、従来、船尾フィン、船尾ダクト、ラダーフィンをそれぞれ個別に設けていた場合に比して、動力の削減率を高め、更なる省エネルギー化を進めるもので、船尾フィン、船尾ダクト、及びラダーフィンの相互の関係が必要であり、船尾ダクトは、船尾フィンでせき止められた下降流がプロペラに流入する速度を減速させるために設けている(特に段落番号(0016))。
また、特許文献3における略半円錐台形状の外殻についても、船体を後方から前方視した状態でプロペラの上下方向の中心線に対して対称を成すように取り付けられている。なお、特許文献3では、中心角が180度よりも小さい外殻を持つダクト装置を開示しているが、外殻の中心軸とプロペラの回転軸が一致しているという条件では、中心角が150度となることを開示しているに過ぎない(図7(A)及び段落番号(0037))。また、中心角もダクトの表面に働く船体推進方向の流体力分布を考慮して中心角を決めているものでもない。
また、特許文献4における円弧状に湾曲された第1板状体についても、船体を後方から前方視した状態でプロペラの上下方向の中心線に対して対称を成すように取り付けられている。なお、特許文献4では、円弧の中心角については具体的に記載されていないが、180度を越える中心角である(特に図2及び段落番号(0026))。
そこで、本発明は、ダクト本体を船体に付加しても船体の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる船尾用ダクト、船尾用付加物、船尾用ダクトの設計方法、及び船尾用ダクトを装備した船舶を提供することを目的とする。
また、本発明は、推力減少率又は推進器効率比を高め、有効伴流率を小さくすることができる船尾用ダクト、船尾用付加物、船尾用ダクトの設計方法、及び船尾用ダクトを装備した船舶を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明に対応した船尾用ダクトにおいては、船体の船尾に取り付けたプロペラの前方に取り付けられる船尾用ダクトにおいて、ダクト本体を225度から255度の角度範囲の略円弧状に形成し、船体を後方から前方視した状態でプロペラの上下方向のプロペラ中心線に対してダクト本体のダクト中心線がプロペラの回転方向と同方向に傾き角を有するように、ダクト本体を支持手段にて船尾に取り付けるとともに、プロペラの回転方向への傾き角を、プロペラの中心から上方のプロペラ中心線に対して、プロペラの回転方向に30度から60度の角度範囲としたことを特徴とする。請求項1に記載の本発明によれば、ダクト本体を225度から255度の角度範囲の略円弧状に形成することで、ダクト本体を船体に付加しても船体の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる。また、プロペラの上下方向のプロペラ中心線に対してダクト本体のダクト中心線がプロペラの回転方向と同方向に傾き角を有するようにダクト本体を取り付けることで、傾き角がない場合と比較して、推力減少率又は推進器効率比を高め、有効伴流率を小さくすることができる。また、ダクト本体のダクト中心線の傾き角を30度から60度の角度範囲とすることで、ダクト本体を船体に付加しても船体の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる。
請求項2記載の本発明は、ダクト本体の前後方向の断面を内側に凸の翼型に形成したことを特徴とする。請求項2に記載の本発明によれば、翼型により発生する揚力の推進方向成分(スラスト成分)を利用することで、推力減少率を高め、推進効率を上げることができる。
請求項3記載の本発明は、ダクト本体の後端に形成する後端円弧部の半径を、前端に形成する前端円弧部の半径よりも小さくしたことを特徴とする。請求項3に記載の本発明によれば、ダクト本体より下流での流れを遅くすることにより有効伴流率を小さくでき、かつダクト本体の前端側でのスラスト成分を増加させて推進力を高めることができる。
請求項4記載の本発明は、ダクト本体の仮想中心軸をプロペラの回転中心軸と一致させたことを特徴とする。請求項4に記載の本発明によれば、設計や装備が容易である。
請求項5記載の本発明は、ダクト本体の仮想中心軸をプロペラの回転中心軸からずらしたことを特徴とする。請求項5に記載の本発明によれば、例えばダクト本体を、船体やプロペラにより生ずる非対称な流れに対応しスラスト力が高められる位置にずらすことができる。
請求項6記載の本発明は、船体を側面視した状態で、ダクト本体の仮想中心軸をプロペラの回転中心軸に対して傾けたことを特徴とする。請求項6に記載の本発明によれば、ダクト本体を、スラスト力を高めるように取り付けることができる。
請求項7記載の本発明は、ダクト本体を、支持手段としての支柱を介して船体の船尾管又は船尾管を覆う船尾の端部に取り付けたことを特徴とする。請求項7に記載の本発明によれば、ダクト本体を、設置しやすく、特にプロペラに対して適正な位置に配置しやすい。
請求項8記載の本発明は、支持手段としての支柱を、ダクト中心線から60度以内の角度範囲に設けたことを特徴とする。請求項8に記載の本発明によれば、船体の抵抗を増加させることなく、ダクト本体の強度とダクト本体の取り付け強度を高めることができる。
請求項9記載の本発明は、支柱の断面を、内側に凸の翼型に形成したことを特徴とする。請求項9に記載の本発明によれば、支柱においても翼型により発生する揚力の推進方向成分(スラスト成分)を利用することができる。
請求項10記載の本発明は、支柱を、捻った形状に形成することで、プロペラに向かう流れを、プロペラの回転方向に対して対向流化したことを特徴とする。請求項10に記載の本発明によれば、プロペラの推進力を高めることができる。
請求項11記載の本発明は、支柱を、船尾側前後幅よりもダクト本体側前後幅を大きく形成したことを特徴とする。請求項11に記載の本発明によれば、支柱の抵抗を減少させて推進力を高めることができる。
請求項12記載の本発明に対応した船尾用付加物においては、船体の船尾に取り付けたプロペラの前方に取り付けられる船尾用付加物において、略円弧状の仮想ダクト本体を支持する一対の支柱を、一対の支柱の間の角度が225度から255度の角度範囲となるように船尾に取り付け、船体を後方から前方視した状態でプロペラの上下方向のプロペラ中心線に対して一対の支柱の支柱中心線がプロペラの回転方向と同方向に傾き角を有するとともに、プロペラの回転方向への傾き角を、プロペラの中心から上方のプロペラ中心線に対して、プロペラの回転方向に30度から60度の角度範囲としたことを特徴とする。請求項12に記載の本発明によれば、一対の支柱を、一対の支柱の間の角度が225度から255度の角度範囲となるようにダクト本体を実装しないで船尾に取り付けることで、支柱を船体に付加しても船体の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる。また、プロペラ中心線に対して一対の支柱の支柱中心線がプロペラの回転方向と同方向に傾き角を有することで、傾き角がない場合と比較して、推力減少率又は推進器効率比を高め、有効伴流率を小さくすることができる。また、一対の支柱の支柱中心線の傾き角を30度から60度の角度範囲とすることで、一対の支柱を船体に付加しても船体の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる。
請求項13記載の本発明に対応した船尾用ダクトの設計方法は、船尾用ダクトを設計するに当たり、略円弧状のダクト本体と同一半径の全周ダクトを設定するステップと、全周ダクトを用いた船体の数値計算による抵抗・自航計算を行うステップと、抵抗・自航計算結果から全周ダクトの表面に働く船体推進方向の流体力分布及び/又は全周ダクトの後方からプロペラ面までの流速・流向分布を求めるステップと、流体力分布及び/又は全周ダクトの後方からプロペラ面までの流速・流向分布に基づいて全周ダクトから略円弧状のダクト本体の形状を決定するステップとを備えたことを特徴とする。請求項13に記載の本発明によれば、全周ダクトにおける表面に働く船体推進方向の流体力分布及び/又は全周ダクトの後方からプロペラ面までの流速・流向分布を基にした設計ができる。
請求項14記載の本発明は、支持手段としての支柱の取り付け位置と取り付け数を設定するステップと、設定した支柱を用いた船体の数値計算による抵抗・自航計算を行うステップとを備えたことを特徴とする。請求項14に記載の本発明によれば、支柱の影響を考慮した設計ができる。
請求項15記載の本発明は、流体力分布が、スラスト分布と抵抗成分分布であることを特徴とする。請求項15に記載の本発明によれば、ダクト形状の切り出しを容易に行うことができる。
請求項16記載の本発明は、ダクト本体の形状と傾き角を、90度から180度の角度範囲の小型ダクトにおけるダクト設置角に対する省エネ率に基づいて決定したことを特徴とする。請求項16に記載の本発明によれば、ダクト形状の切り出しをさらに容易に行うことができる。
請求項17記載の本発明に対応した船尾用ダクトを装備した船舶は、船尾用ダクトを船尾に装備したことを特徴とする。請求項17に記載の本発明によれば、ダクト本体に加わる抵抗を低減し、省エネ効果の高い船舶を提供できる。
請求項18記載の本発明は、船体が二軸船尾双胴型の船体であることを特徴とする。請求項18に記載の本発明によれば、ダクト本体に加わる抵抗を低減し、省エネ効果の高い二軸船尾双胴型の船舶を提供できる。
請求項19記載の本発明は、船体が既存の船体であり、船尾用ダクトを船体に後付けしたことを特徴とする。請求項19に記載の本発明によれば、既存の船体に対しても抵抗の低減と、省エネ効果の向上を適用できる。
本発明の船尾用ダクトによれば、ダクト本体を225度から255度の角度範囲の略円弧状に形成することで、ダクト本体を船体に付加しても船体の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる。また、プロペラの上下方向のプロペラ中心線に対してダクト本体のダクト中心線がプロペラの回転方向と同方向に傾き角を有するようにダクト本体を取り付けることで、傾き角がない場合と比較して、推力減少率又は推進器効率比を高め、有効伴流率を小さくすることができる。また、ダクト本体のダクト中心線の傾き角を30度から60度の角度範囲とすることで、ダクト本体を船体に付加しても船体の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる。
また、ダクト本体の前後方向の断面を内側に凸の翼型に形成した場合には、翼型により発生する揚力の推進方向性分(スラスト成分)を利用することで、推力減少率を高め、推進効率を上げることができる。
また、ダクト本体の後端に形成する後端円弧部の半径を、前端に形成する前端円弧部の半径よりも小さくした場合には、ダクト本体より下流での流れを遅くすることにより有効伴流率を小さくでき、かつダクト本体の前端側でのスラスト成分を増加させて推進力を高めることができる。
また、ダクト本体の仮想中心軸をプロペラの回転中心軸と一致させた場合には、設計や装備が容易である。
また、ダクト本体の仮想中心軸をプロペラの回転中心軸からずらした場合には、例えばダクト本体を、船体やプロペラにより生ずる非対称な流れに対応しスラスト力が高められる位置にずらすことができる。
また、船体を側面視した状態で、ダクト本体の仮想中心軸をプロペラの回転中心軸に対して傾けた場合には、ダクト本体を、スラスト力を高めるように取り付けることができる。
また、ダクト本体を、支持手段としての支柱を介して船体の船尾管又は船尾管を覆う船尾の端部に取り付けた場合には、ダクト本体を、設置しやすく、特にプロペラに対して適正な位置に配置しやすい。
また、支持手段としての支柱を、ダクト中心線から60度以内の角度範囲に設けた場合には、船体の抵抗を増加させることなく、ダクト本体の強度とダクト本体の取り付け強度を高めることができる。
また、支柱の断面を、内側に凸の翼型に形成した場合には、支柱においても翼型により発生する揚力の推進方向成分(スラスト成分)を利用することができる。
また、支柱を、捻った形状に形成することで、プロペラに向かう流れを、プロペラの回転方向に対して対向流化した場合には、プロペラの推進力を高めることができる。
また、支柱を、船尾側前後幅よりもダクト本体側前後幅を大きくした場合には、支柱の抵抗を減少させ推進力を高めることができる。
本発明の船尾用付加物によれば、略円弧状の仮想ダクト本体を支持する一対の支柱を、一対の支柱の間の角度が225度から255度の角度範囲となるように船尾に取り付けることで、ダクト本体を実装しないで支柱を船体に付加しても船体の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる。また、プロペラ中心線に対して一対の支柱の支柱中心線がプロペラの回転方向と同方向に傾き角を有することで、傾き角がない場合と比較して、推力減少率又は推進器効率比を高め、有効伴流率を小さくすることができる。また、一対の支柱の支柱中心線の傾き角を30度から60度の角度範囲とすることで、一対の支柱を船体に付加しても船体の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる。
本発明の船尾用ダクトの設計方法によれば、全周ダクトにおける表面に働く船体推進方向の流体力分布及び/又は全周ダクトの後方からプロペラ面までの流速・流向分布を基にした設計ができる。
また、支持手段としての支柱の取り付け位置と取り付け数を設定するステップと、設定した支柱を用いた船体の数値計算による抵抗・自航計算を行うステップとを備えた場合には、支柱の影響を考慮した設計ができる。
また、流体力分布のスラスト分布と抵抗成分分布を基に、全円ダクト形状からダクト形状の切り出しを容易に行うことができる。
また、ダクト本体の形状と傾き角を、90度から180度の角度範囲の小型ダクトにおけるダクト設置角に対する省エネ率に基づいて決定した場合には、ダクト形状の切り出しをさらに容易に行うことができる。
本発明の船尾用ダクトを有した船舶によれば、ダクト本体に加わる抵抗を低減し、省エネ効果の高い船舶を提供できる。
また、船体が二軸船尾双胴型の船体である場合には、ダクト本体に加わる抵抗を低減し、省エネ効果の高い二軸船尾双胴型の船舶を提供できる。
また、船体が既存の船体であり、船尾用ダクトを船体に後付けした場合には、既存の船体に対しても抵抗の低減と、省エネ効果の向上を適用できる。
本発明の一実施形態による船尾用ダクトを取り付けた状態を示す船舶の要部側面図 同船舶を後方から前方視した状態を示す要部正面図 同船舶を斜め後方から見た要部斜視図 本実施形態による船尾用ダクトの斜視図 本発明の他の実施形態による船尾用ダクトの正面図 図1から図4又は図5に示す船尾用ダクトの側面断面図 本発明の更に他の実施形態による船尾用ダクトの斜視図 本発明の更に他の実施形態による船尾用ダクトの側面断面図 本発明の更に他の実施形態による船尾用ダクトの側面断面図 本発明の更に他の実施形態による船尾用ダクトを示す説明図 試験に使用した肥大船模型とプロペラ模型の要目を示す図 試験に使用した部分ダクト模型の模式図 試験を行ったダクト模型の要目を表すパラメータを示す図 試験を行ったダクト模型の要目を示す図 ダクト本体の傾き角と自航要素の関係を示す特性図(第1模型) ダクト本体の傾き角と自航要素の関係を示す特性図(第2模型) ダクト本体の傾き角と自航要素の関係を示す特性図(第3模型) ダクト本体の傾き角と自航要素の関係を示す特性図(第4模型) ダクト本体の傾き角と自航要素の関係を示す特性図(第5模型) 馬力低減率を示す特性図 ダクト設置角と自航要素の関係を示す特性図 ダクト設置角と馬力低減率の関係を示す特性図 試験で実施した部分ダクト模型を用いた自航試験の全結果を示す図 本実施形態に適用する船体の船体要目及び3次元形状側面図 本実施形態による船尾用ダクトと同一半径の全周ダクトのダクト要目及び3次元形状を示す図 本実施形態に使用するプロペラのプロペラ要目を示す図 本実施形態に適用する船体に対するダクト及びプロペラの取り付け位置を示す図 全周ダクトのスラスト成分および抵抗成分分布の周方向分布図 全周ダクトの表面上のスラスト分布と抵抗成分分布の等高線図 船尾用ダクトを装備した二軸船尾双胴型の船舶を後方から前方視した状態を示す要部正面図 他の船尾用ダクトを装備した二軸船尾双胴型の船舶を後方から前方視した状態を示す要部正面図
本発明の一実施形態による船尾用ダクトについて図を用いて説明する。
図1は、同船尾用ダクトを取り付けた状態を示す船舶の要部側面図、図2は、同船舶を後方から前方視した状態を示す要部正面図、図3は、同船舶を斜め後方から見た要部斜視図である。
図1に示すように、本実施形態による船尾用ダクト10は、船体1の船尾2に取り付けたプロペラ3の前方に取り付けられる。図1では、船尾用ダクト10は、船尾管を覆う船尾2の端部に取り付けているが、船体1の船尾管に取り付けてもよい。
図2及び図3に示すように、船尾用ダクト10は、ダクト本体11と支持手段12とで構成されている。ダクト本体11は支持手段12にて船尾2に取り付けられる。
ダクト本体11のダクト中心線Ydが、船体1を後方から前方視した状態でプロペラ3の上下方向のプロペラ中心線Ypに対してプロペラ3の回転方向に傾き角θを有するように、ダクト本体11は支持手段12にて船尾2に取り付けられている。
図4は本実施形態による船尾用ダクトの斜視図である。
ダクト本体11は、中心角(角度範囲)βが180度から270度の略円弧状、より好ましくは225度から255度の略円弧状に形成している。ダクト本体11をこのような中心角βの略円弧状に形成することで、ダクト本体11による全抵抗係数を増加させることなく船殻効率を改善することができる。
ダクト本体11の後端に形成する後端円弧部11rの半径Rrを、前端に形成する前端円弧部11fの半径Rfよりも小さくしている。このように、後端円弧部11rの半径Rrを、前端円弧部11fの半径Rfよりも小さくすることで、ダクト本体11より下流での流れの全体の平均速度を遅くできるとともに、ダクト本体11の前端側でのスラスト成分を増加させて推進力を高めることができる。
支持手段12は、ダクト本体11の両側に接続される支柱12aと、この支柱12aを船尾2に取り付ける取付部12bとから構成される。支柱12aは、断面を内側に凸の翼型に形成している。このように支柱12aの断面を翼型とすることで、支柱12aにおいても翼型により発生する揚力の推進方向成分(スラスト成分)を利用することができる。
支柱12aは、船尾側前後幅Lxよりもダクト本体側前後幅Lyを大きくしている。このように、取付部12b側である船尾側前後幅Lxに対してダクト本体側前後幅Lyを大きくすることで、支柱の抵抗を減少させ、流れを有効に利用して推進力を高めることができる。
なお、リング状を成す取付部12bを無くして、支柱12aを直接、船尾管を覆う船尾2の端部、又は船体1の船尾管に取り付けてもよい。
図5は、他の実施形態による船尾用ダクトの正面図である。
図5に示すように、支持手段12は、ダクト本体11の両側に接続される一対の支柱12a以外に、支柱12cを設けてもよい。
図5では、支柱12cをダクト中心線Ydに沿って設けた場合を示している。支柱12cは、ダクト中心線Ydから60度以内の角度範囲、より好ましくはダクト中心線Ydから30度以内の角度範囲に設ける。このように支柱12cを設けても、船体1の抵抗を増加させることなく、ダクト本体11の強度、及びダクト本体11の船尾2の端部や船尾管への取り付け強度を高めることができる。
図6は、図1から図4又は図5に示す船尾用ダクトの側面断面図である。
図6に示すように、ダクト本体11の前後方向の断面11sは、内側に凸の翼型に形成している。このように、断面11sを内側に凸の翼型に形成することで、船体1の推進方向への揚力を発生させることで推進効率を上げることができる。
また、図6に示すように、ダクト本体11は、ダクト本体11の円弧の中心を結ぶ仮想中心軸Xdをプロペラ3の回転中心軸Xpと一致させている。仮想中心軸Xdと回転中心軸Xpとを一致させることで、設計や装備が容易となる。
なお、仮想中心軸Xdは、ダクト本体11の全ての円弧面における中心に必ずしも対応している必要はない。例えば、中心部と両側部とで半径が若干異なる場合や、前端円弧部11fの中心角βと後端円弧部11rの中心角βが異なる場合があり、ダクト本体11は、完全な円弧である必要はなく、略円弧状に形成されていればよい。
図7は、更に他の実施形態による船尾用ダクトの斜視図である。
本実施形態による船尾用ダクト10は、支柱12aに代えて捻った形状とした支柱12eを用い、プロペラ3に向かう流れを対向流化している。すなわち、支柱12eは、プロペラ3の回転と反対方向に捻った形状としている。このように、捻った形状とした支柱12eを用いて、プロペラ3に向かう流れを、プロペラ3の回転方向に対して対向流化することで、プロペラ3の推進力を高めることができる。
なお、支持手段12は、支柱12aや支柱12eと船尾用ダクト10を船体1に取り付ける構造を組み合わせたり、支柱12aを用いずに直接船体1に取り付ける構造を採用することもできる。
図8は、更に他の実施形態による船尾用ダクトの側面断面図である。
図8では、ダクト本体11の仮想中心軸Xdを、プロペラ3の回転中心軸Xpからずらしている。このように、仮想中心軸Xdを回転中心軸Xpからずらすことで、船体1や船尾2、またプロペラ3により生ずる非対称な流れに対応し、スラスト力が高められる位置に船尾用ダクト10を設けることができる。
図9は、更に他の実施形態による船尾用ダクトの側面断面図である。
図9では、船体1を側面視した状態で、ダクト本体11の仮想中心軸Xdをプロペラ3の回転中心軸Xpに対して傾けている。このように、仮想中心軸Xdを回転中心軸Xpに対して傾けることで、船尾2の流れに対応しスラスト力を高めるように船尾用ダクト10を取り付けることができる。
図10は、更に他の実施形態による船尾用ダクトを示す説明図である。
図10では、船体1を後方から前方視した状態で、プロペラ3が反時計回りBの場合を示している。
本実施形態による船尾用ダクト10は、ダクト本体11の中心角βを210度とし、傾き角θを60度として取り付けた場合を示している。
次に、ダクト本体11の周方向の各部分が、船尾流れとの関係によって自航要素に与える影響について、試験結果に基づいて説明する。
本試験では、中心角βを120度としたダクト本体11を部分ダクト模型として用い、周方向位置(ダクト設置角θ)を変更して自航試験を行い、部分ダクト模型の周方向部分と自航要素の関係について調査した。
また、本試験では、肥大船の模型船に、部分ダクト模型を設置し、部分ダクト模型の設置角(本実施形態における傾き角θ)を変化させて、自航試験を行い、部分ダクト模型の設置角と自航要素との関係を調査した。
図11は、試験に使用した肥大船模型とプロペラ模型の要目、図12は、部分ダクト模型の模式図である。
なお、部分ダクト模型においては、本実施形態における支柱12aをフィンと称して説明する。また、本実施形態における取付部12bをリング状部材として模型船の船尾管にかぶせて設置し、自航試験の際には、リング状の部分を回転させることで設置角θを変化させた。
ダクト設置角θは、船尾側からみて、直上を0度とし、右回り(時計回り)に角度を進めた。よって12時位置が、0度、3時位置が90度、6時位置が180度、9時位置が270度である。
図13は、試験を行ったダクト模型の要目を表すパラメータ、図14は、試験を行ったダクト模型の要目を示す。
ここでDdiはプロペラ直径に対するダクト入口の直径比、Ddoはプロペラ直径に対するダクト出口の直径比であり、Ddi538は、プロペラ直径に対するダクト入口の直径比が53.8%、Ddo493は、プロペラ直径に対するダクト出口の直径比が49.3%であることを示している。α5は、部分ダクト模型の開き角度が5度、β120は、中心角が120度のダクトであることを示している。
ダクト入り口でのダクト直径を一定として、ダクトの開き角αとダクト長さLdを変化させた。部分ダクト模型に関しては、ダクト長さLdをプロペラ直径Dの25.5%に固定し、開き角αを5度から14度まで、3度間隔で変化させた。また部分ダクト模型の試験結果を参考に、周方向の角度が210度となるダクトについても試験を実施した。さらにダクトを船体1に固定するためのフィンも自航要素に影響を与えていると考え、ダクト部分を除去したフィン単体の試験も実施した。
試験は海上技術安全研究所の三鷹第二試験水槽で実施し、試験速力は、フルード数0.18に対応する速力とした。部分ダクト模型の水槽試験では、プロペラ荷重度の変化による1−tへの影響が出やすいため、プロペラ荷重度を変化させて試験を行い、ロードファクターが1となるところの自航要素を内挿により求めることで、プロペラ荷重度の影響を排除した。
各々の部分ダクト模型とフィンについて、自航試験の結果から得られた自航要素と設置角の関係を図15から図19に示す。
図15から図19は、ダクト本体のダクト設置角と自航要素の関係を示す特性図であり、図15は第1模型(α5Ddi538Ddo493Ld255β120)、図16は第2模型(α8Ddi538Ddo466Ld255β120)、図17は第3模型(α11Ddi538Ddo439Ld255β120)、図18は第4模型(α14Ddi538Ddo411Ld255β120)、図19は第5模型(Fin)における特性図である。
自航要素として、推力減少率(1−t)、有効伴流率(1−w)、推進器効率比(ηR)を示している。
何れの開き角αの部分ダクト模型においても、設置角0度で1−tが最大となり、設置角90度で1−wTMが最小となり、ηRが最大となる。自航要素の良否という観点からすると、1−tと他の二つの自航要素1−wTMとηRは、逆相関となっており、フィン単体の場合も同様である。これら自航試験により得られた自航要素を用いて馬力推定を行い、各部分ダクト模型およびフィン単体の各設置角θでの馬力低減率を計算した。
計算した馬力低減率を図20に示す。開き角αが5度の時は、設置角0度での馬力低減率が最も大きく、設置角180度、設置角270度では、ほとんど馬力低減効果が無くなっている。その他の開き角αの1/3ダクトでは、設置角90度の場合が最も良好な馬力低減率を示しており、設置角0度がそれに続くが、設置角180度においても、1〜2%程度の低減率が示されている。やはり設置角270度においては、馬力低減率は、ほとんどない。またフィンのみでも設置角0度、90度180度については、2%程度の馬力低減効果が現れているが、設置角270度では、ほとんど馬力低減効果がない。
ダクト設置角の影響をより詳細に調査するため、馬力低減率の高い設置角0度付近から設置角90度付近までにかけて、設置角の変更幅を小さくして自航試験を行った。
図21は、ダクト本体の傾き角(ダクト設置角)と自航要素の関係図22は、ダクト設置角と馬力低減率の関係を示す。
図21及び図22において、角度0は、船体1を後方から前方視した状態でプロペラ3の上下方向のプロペラ中心線Ypとダクト中心線Ydとを一致させて設けた場合であり、プラスの設置角θは右舷側に傾け、マイナスの設置角θは左舷側に傾けている。プロペラ3は時計回りAに回している。また、縦軸は、ダクト無を基準としている。
1−tは、設置角0度で最大となり、設置角75度で最小となる。また1−wTMは、設置角75度で最小となり、設置角270度で最大となる。ηRは、設置角75度で最大となり、設置角−15度で最小となっている。馬力低減率が良好な設置角は0度と90度のふたつのこぶになっており、設置角0度の場合は1−tの設置角90度の場合は1−wTMとηRの良化によることが判る。
図21及び図22において、好ましい設置角の位置を円で示している。
部分ダクト模型(中心角βが120度)の試験結果を見ると、設置角0度と設置角90度の馬力低減効果が高い。設置角180度では、フィン単独よりも馬力低減効果が小さくなっている。設置角270度では、馬力低減効果が極めて低い。そこで、ダクト設置角0度と90度の部分ダクト模型を組み合わせ、中心角βを210度とした部分ダクト模型であれば、効果が大きいと考え、自航試験を実施することした。
部分ダクト模型(中心角βが120度)での試験結果から、開き角11度の時が、設置角0度で馬力低減率3.3%、設置角90度で馬力低減率3.4%と総合的に馬力低減効果が高かったことから、この開き角11度の210度ダクトを対象に自航試験を実施した。開き角11度の210度ダクトの模式図は、図4に示す通りである。
自航試験の結果、各自航要素は、設置角0度と90度の部分ダクト模型の中間的な値となり、馬力低減率は3.9%と両者よりも大きくなった。
図23は、本試験で実施した部分ダクト模型を用いた自航試験の全結果を示す。
部分ダクト模型を用いて、自航試験を行った結果、以下のことが判った。
右回りプロペラ3の場合、部分ダクト模型が後方からみて0度(12時)の位置にある時、1−tは最も大きくなる。一方、1−wTMも最も大きくなり、ηRは最も小さくなる。部分ダクト模型が後方から見て90度(3時)の位置にある時、1−tは最も小さくなり、1−wTMも最も小さくなり、ηRは最も大きくなる。つまり自航要素の良否という観点からすると、1−tと他の二つの自航要素1−wTMとηRは、逆相関となっている。これらの現象が総合されて、0度(12時)位置あるいは90度(3時)位置の省エネ効果が高くなっており、これら両位置を組み合わせた210度ダクトの省エネ効果も高くなった。なお、210度ダクトでは馬力低減率は3.9%であったが、同一条件で角度範囲だけを360度とした全周ダクトの場合、馬力低減率は3.5%となり、全周ダクトよりも210度ダクトの方が馬力低減率は大きいことが確認できた。
以上の結果より、ダクト本体11を180度から270度の角度範囲の略円弧状に形成し、プロペラ3の上下方向のプロペラ中心線Ypに対してダクト本体11のダクト中心線Ydがプロペラ3の回転方向に、30度から60度の角度範囲で設置角を有することで、ダクト本体11を船体1に付加しても船体1の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる。
より好ましくは角度範囲を225度から255度の略円弧状に形成することにより、船体1の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる。
次に本実施形態による船尾用ダクトの設計方法について以下に説明する。
図24は、適用する船体について、船体要目及び3次元形状側面図であり、図25は、本実施形態による船尾用ダクトと同一半径の全周ダクトについて、ダクト要目及び3次元形状を示す。
本実施形態では、パナマックスサイズ・バルクキャリア(PxBC)の、船尾肥大度を高くした形状の船体を用いた。
本実施形態による船尾用ダクト10を設計するに当たり、まず、略円弧状のダクト本体11と同一半径の全周ダクトを設定する。
ここでは、全周ダクトとして、所謂Weather Adapted Duct(WAD)を基本形状としたダクトを用いている。
図25において、DT.E.はダクト後端直径、Dはプロペラ直径、Lはダクト翼断面コード長、αは翼断面が持つ開き角である。
図26は、使用するプロペラについてのプロペラ要目を示す。
図26において、H/Dはピッチ比、aEは展開面積比、Zは翼数を表わす。
図27は、船体に対するダクト及びプロペラの取り付け位置を示す。
座標原点を船体1の船首垂線(FP)に取り、FPから船尾垂線(AP)の方向をx軸正、左舷から右舷の方向をy軸正、竜骨(keel)から甲板(deck)の方向をz軸正の向きとしている。また、船長を1としている(つまりx=0.0がFP、x=1.0がAP)。
図27から導かれるように、ダクト後端はプロペラ前縁と約5%Dのクリアランスを持ち、ダクト中心はシャフトセンターラインに一致させている。
次に、船型・ダクト・プロペラを設定して、全周ダクトを用いた船体の数値計算による抵抗・自航計算を行う。
図24から図27に示す船型・ダクト・プロペラを用いてCFD(Computational Fluid Dynamics)解析を行った。
CFD解析の結果、ダクト無の船型に比べ、ダクト有の船型は抵抗を増加させることが無く、船殻効率を約3.2%改善した。ダクトが付いているにも関わらず、全抵抗係数が殆ど増加しない理由は、ダクト自身が推力を出しているからであると考えられる。
次に、抵抗・自航計算結果から全周ダクトの内表面の流体力分布を求める。
図28は、全周ダクトのスラスト成分および抵抗成分分布の周方向分布を示す。
図28において、傾き角θは、全周ダクトを後ろから見て12時の位置を0度とし、12時の位置から時計回り方向を正としている。また、図28において、縦軸Ctxは、x方向流体力であり、正の値(0ラインより上)では抵抗となり、負の値(0ラインより下)では、推進力となる。
図28に示すように、プロペラ3が作動していない時(図中点線)には、x方向流体力(Ctxlduct)は、全周に渡り正の値、つまり抵抗(resistance)となっている。
しかし、プロペラ3が作動すると、Ctxlductは0度<θ<45度、288度<θ<360度付近で負の値、つまりスラスト(thrust)として作用する。このスラスト成分が、プロペラ3の作動時には、ダクトを取り付けている時でも全抵抗係数を増加させない要因となっていると考えられる。
図29は、全周ダクトの表面上のスラスト分布と抵抗成分分布の等高線図であり、図28に示す抵抗/スラスト成分が、ダクト表面上にどのように分布しているかを3次元的に示す。
図28に見られるダクトのスラスト成分は、図29では主にダクト上面内側で発生していることが分かる(図中、矢印で示す領域Z)。
すなわち、スラスト成分が発生する領域Zは、扇形の中心角をβとすると、0度<β<180度の角度範囲で囲まれた扇形部分となっている。スラスト自体は、ダクト側面内側付近にも発生しているが、当該部分のダクト外側にはこのスラストよりも大きな抵抗が働いていることから、ダクトコード方向に積分した全体の流体力としては図28に示す傾き角θが90度付近に示すように、抵抗となっている。
このように、抵抗・自航計算結果から全周ダクトの内表面の流体力分布を求めた後に、流体力分布に基づいて全周ダクトから略円弧状のダクト本体11の形状を決定する。ここで、流体力分布は、スラスト分布と抵抗成分分布である。
また、全周ダクトの後方からプロペラ面までの流速・流向分布を求めてもよい。この流速・流向分布を求めることにより有効伴流率を考慮した設計が可能となる。なお、この流速・流向分布や内表面の流体力分布は単独で用いての設計も、双方を用いての設計も可能であるが、双方を用いた方がより詳細な設計が実現可能となる。
ダクト本体11の形状と傾き角θは、90度から180度の角度範囲の小型ダクトにおけるダクト設置角に対する省エネ率に基づいて決定することで、ダクト本体11の形状の切り出しを容易に行うことができる。
なお、支持手段12としての支柱12a、12cの取り付け位置と取り付け数を設定するステップと、設定した支柱12a、12cを用いた船体1の数値計算による抵抗・自航計算を行うステップとを備えることで、支柱12a、12cの影響を考慮した設計ができる。
図30及び図31は、船尾用ダクトを装備した二軸船尾双胴型の船舶を後方から前方視した状態を示す要部正面図である。
図30及び図31において、船体1には、右舷側スケグの船尾管2Rには右舷側プロペラ3R、左舷側スケグの船尾管2Lには左舷側プロペラ3Lを設けている。
図30では、右舷側プロペラ3Rは反時計回りB、左舷側プロペラ3Lは時計回りAであり、内回りの回転であることを示している。
このように内回りの回転による二軸船尾双胴型の船舶にあっては、右舷側プロペラ3Rに対応する右舷側船尾用ダクト10Rは左上象限にダクト本体11Rを傾けて配置し、左舷側プロペラ3Lに対応する左舷側船尾用ダクト10Lは右上象限にダクト本体11Lを傾けて配置することで、推力減少率又は推進器効率比を高め、有効伴流率を小さくすることができる。
図31では、右舷側プロペラ3Rは時計回りA、左舷側プロペラ3Lは反時計回りBであり、外回りの回転であることを示している。
このように外回りの回転による二軸船尾双胴型の船舶にあっては、右舷側プロペラ3Rに対応する右舷側船尾用ダクト10Rは右上象限にダクト本体11Rを傾けて配置し、左舷側プロペラ3Lに対応する左舷側船尾用ダクト10Lは左上象限にダクト本体11Lを傾けて配置することで、推力減少率又は推進器効率比を高め、有効伴流率を小さくすることができる。
このように、本実施形態による船尾用ダクト10は、二軸船尾双胴型の船体1にも適用でき、ダクト本体11に加わる抵抗を低減し、省エネ効果の高い二軸船尾双胴型の船舶を提供できる。
なお、二軸船尾双胴型の船舶、一軸型船舶の場合を含めて、船尾流を有効に利用しプロペラの推進効率を高めるために、プロペラの推進軸を左右に設けたスケグや船尾の中心から位置をずらしていわゆるオフセットを設ける場合があるが、このような場合に船尾用ダクトも位置ずらす、また位置はずらさないどちらの選択も可能である。
また、本実施形態による船尾用ダクト10は、既存の船体1に対して後付けで取り付けることができる。従って、既存の船舶においても本実施形態による船尾用ダクト10による抵抗の低減と、省エネ効果の向上を活用できる。
以上の各実施形態では、船尾用ダクト10として説明したが、試験結果で示したように、ダクト本体11を設けずに、ダクト本体11の両端を支える一対の支柱12aだけでも、船体1の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することで省エネ効果がある。
すなわち、他の実施形態としての船尾用付加物は、略円弧状の仮想ダクト本体を支持する一対の支柱12aを、一対の支柱12aの間の角度が180度から270度の角度範囲となるように船尾2に取り付け、船体1を後方から前方視した状態でプロペラ3の上下方向のプロペラ中心線Ypに対して一対の支柱12aの支柱中心線がプロペラ3の回転方向に傾き角θを有する。
本実施形態による船尾用付加物は、傾き角θを30度から60度の角度範囲とすることで、一対の支柱12aを船体1に付加しても船体1の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することができる。また、プロペラ3の回転中心軸Xpよりも上部の特に推進方向成分(スラスト成分)が大きく得られる位置に、角度範囲の小さいダクト本体11を臨ませることができる。
また、本実施形態による船尾用付加物は、一対の支柱12aの仮想中心軸Xdをプロペラ3の回転中心軸Xpと一致させた場合には、設計や装備が容易である。
また、本実施形態による船尾用付加物は、一対の支柱12aの仮想中心軸Xdをプロペラ3の回転中心軸Xpからずらした場合には、例えば一対の支柱12aを、船体1やプロペラ3により生ずる非対称な流れに対応しスラスト力が高められる位置にずらすことができる。
また、本実施形態による船尾用付加物は、船体1を側面視した状態で、一対の支柱12aの仮想中心軸Xdをプロペラ3の回転中心軸Xpに対して傾けた場合には、一対の支柱12aを、スラスト力を高めるように取り付けることができる。
また、本実施形態による船尾用付加物は、支柱12aの断面を、内側に凸の翼型に形成した場合には、翼型により発生する揚力の推進方向成分(スラスト成分)を利用することができる。
また、本実施形態による船尾用付加物は、捻った形状の支柱12cとし、プロペラ3に向かう流れを、プロペラ3の回転方向に対して対向流化した場合には、推進力を高めることができる。
また、本実施形態による船尾用付加物は、支柱12aを、船尾側前後幅Lxよりもダクト本体側前後幅Lyを大きくした場合には、支柱12aの抵抗を減少させて推進力を高めることができる。
また、本発明の船尾用付加物を有した船舶によれば、支柱12aに加わる抵抗を低減し、省エネ効果の高い船舶を提供できる。
また、船体1が二軸船尾双胴型の船体である場合には、支柱12aに加わる抵抗を低減し、省エネ効果の高い二軸船尾双胴型の船舶を提供できる。
また、船体1が既存の船体であり、支柱12aを船体1に後付けした場合には、既存の船体に対しても抵抗の低減と、省エネ効果の向上を適用できる。
本発明は、特に低速肥大船を含めた一般の船舶の船尾に装着する船尾用ダクトに適用でき、ダクト本体を付加しても、船体の抵抗を増加させることなく船殻効率を改善することで省エネ効果がある。
1 船体
2 船尾
3 プロペラ
10 船尾用ダクト
11 ダクト本体
11s 断面
12 支持手段
Xp 回転中心軸
Yd ダクト中心線
Yp プロペラ中心線
β 中心角(角度範囲)
θ 傾き角

Claims (19)

  1. 船体の船尾に取り付けたプロペラの前方に取り付けられる船尾用ダクトにおいて、ダクト本体を225度から255度の角度範囲の略円弧状に形成し、前記船体を後方から前方視した状態で前記プロペラの上下方向のプロペラ中心線に対して前記ダクト本体のダクト中心線が前記プロペラの回転方向と同方向に傾き角を有するように、前記ダクト本体を支持手段にて前記船尾に取り付けるとともに、前記プロペラの前記回転方向への前記傾き角を、前記プロペラの中心から上方の前記プロペラ中心線に対して、前記プロペラの前記回転方向に30度から60度の角度範囲としたことを特徴とする船尾用ダクト。
  2. 前記ダクト本体の前後方向の断面を内側に凸の翼型に形成したことを特徴とする請求項1に記載の船尾用ダクト。
  3. 前記ダクト本体の後端に形成する後端円弧部の半径を、前端に形成する前端円弧部の半径よりも小さくしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の船尾用ダクト。
  4. 前記ダクト本体の仮想中心軸を前記プロペラの回転中心軸と一致させたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちの1項に記載の船尾用ダクト。
  5. 前記ダクト本体の仮想中心軸を前記プロペラの回転中心軸からずらしたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちの1項に記載の船尾用ダクト。
  6. 前記船体を側面視した状態で、前記ダクト本体の仮想中心軸を前記プロペラの回転中心軸に対して傾けたことを特徴とする請求項1から請求項5のうちの1項に記載の船尾用ダクト。
  7. 前記ダクト本体を、前記支持手段としての支柱を介して前記船体の船尾管又は前記船尾管を覆う前記船尾の端部に取り付けたことを特徴とする請求項1から請求項6のうちの1項に記載の船尾用ダクト。
  8. 前記支持手段としての支柱を、前記ダクト中心線から60度以内の角度範囲に設けたことを特徴とする請求項1から請求項7のうちの1項に記載の船尾用ダクト。
  9. 前記支柱の断面を、内側に凸の翼型に形成したことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の船尾用ダクト。
  10. 前記支柱を、捻った形状に形成することで、前記プロペラに向かう流れを、前記プロペラの前記回転方向に対して対向流化したことを特徴とする請求項7から請求項9のうちの1項に記載の船尾用ダクト。
  11. 前記支柱を、前記船尾側前後幅よりも前記ダクト本体側前後幅を大きく形成したことを特徴とする請求項7から請求項9のうちの1項に記載の船尾用ダクト。
  12. 船体の船尾に取り付けたプロペラの前方に取り付けられる船尾用付加物において、略円弧状の仮想ダクト本体を支持する一対の支柱を、一対の前記支柱の間の角度が225度から255度の角度範囲となるように前記船尾に取り付け、前記船体を後方から前方視した状態で前記プロペラの上下方向のプロペラ中心線に対して一対の前記支柱の支柱中心線が前記プロペラの回転方向と同方向に傾き角を有するとともに、前記プロペラの前記回転方向への前記傾き角を、前記プロペラの中心から上方の前記プロペラ中心線に対して、前記プロペラの前記回転方向に30度から60度の角度範囲としたことを特徴とする船尾用付加物。
  13. 請求項1から請求項11のうちの1項に記載の船尾用ダクトの設計方法であって、前記船尾用ダクトを設計するに当たり、略円弧状の前記ダクト本体と同一半径の全周ダクトを設定するステップと、前記全周ダクトを用いた前記船体の数値計算による抵抗・自航計算を行うステップと、抵抗・自航計算結果から前記全周ダクトの表面に働く船体推進方向の流体力分布及び/又は前記全周ダクトの後方からプロペラ面までの流速・流向分布を求めるステップと、前記流体力分布及び/又は全周ダクトの後方からプロペラ面までの流速・流向分布に基づいて前記全周ダクトから略円弧状の前記ダクト本体の形状を決定するステップと、を備えたことを特徴とする船尾用ダクトの設計方法。
  14. 前記支持手段としての前記支柱の取り付け位置と取り付け数を設定するステップと、設定した前記支柱を用いた前記船体の数値計算による抵抗・自航計算を行うステップとを備えたことを特徴とする請求項7から請求項11のうちの1項を引用する請求項13に記載の船尾用ダクトの設計方法。
  15. 前記流体力分布は、スラスト分布と抵抗成分分布であることを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の船尾用ダクトの設計方法。
  16. 前記ダクト本体の形状と前記傾き角を、90度から180度の角度範囲の小型ダクトにおけるダクト設置角に対する省エネ率に基づいて決定したことを特徴とする請求項13に記載の船尾用ダクトの設計方法。
  17. 請求項1から請求項11のうちの1項に記載の船尾用ダクトを前記船尾に装備したことを特徴とする船尾用ダクトを装備した船舶。
  18. 前記船体が二軸船尾双胴型の船体であることを特徴とする請求項17に記載の船尾用ダクトを装備した船舶。
  19. 前記船体が既存の船体であり、前記船尾用ダクトを前記船体に後付けしたことを特徴とする請求項17又は請求項18に記載の船尾用ダクトを装備した船舶。
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