JP6547841B2 - 画像処理装置、物体認識装置、機器制御システム、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、物体認識装置、機器制御システム、画像処理方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、物体認識装置、機器制御システム、画像処理方法およびプログラムに関する。
従来、自動車の安全性において、歩行者と自動車とが衝突したときに、いかに歩行者を守れるか、および、乗員を保護できるかの観点から、自動車のボディー構造等の開発が行われてきた。しかしながら、近年、情報処理技術および画像処理技術の発達により、高速に人および自動車を検出する技術が開発されてきている。これらの技術を応用して、自動車が物体に衝突する前に自動的にブレーキをかけ、衝突を未然に防ぐという自動車もすでに開発されている。自動車の自動制御には、人または他車等の物体までの距離を正確に測定する必要があり、そのためには、ミリ波レーダおよびレーザレーダによる測距、ならびに、ステレオカメラによる測距等が実用化されている。
物体を認識する技術としてステレオカメラを使う場合、撮像した輝度画像に写り込んでいる各物体の視差を導出して視差画像を生成し、同程度の視差値を持った画素を一つにまとめることで物体を認識する。このとき、視差画像の視差塊を抽出することにより、物体の高さ、横幅、および奥行きならびに、物体の三次元での位置を検出できる。このように認識した物体の大きさに基づいて、物体のタイプ(車両、ガードレール、および歩行者等)を決定することができるが、物体の姿勢によっては、同じタイプの物体でも様々な大きさとなり、後段での処理が困難になる。例えば、通常の乗用車の大きさの物体でも、姿勢によっては大型車の大きさとして認識される場合があり得る。したがって、物体を認識する場合において、物体の大きさだけではなく姿勢(特に車両の姿勢)を把握することが重要であり、その姿勢を把握するために、その物体の面を検出する方法がある。例えば、認識する物体が車両である場合は、後方の面である背面および側面等を検出する。以上のような物体の認識、および認識した物体の面の検出を行うために、視差画像から縦軸をステレオカメラからの距離(または視差値)としたU−Disparityマップを利用する技術が知られている。
このようなU−Disparityマップに関する技術として、視差画像から擬似視差マップに変換する技術が知られている(特許文献1)。
特開2012−253666号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術は、視差画像から擬似視差マップに変換するものであり、この擬似視差マップは、様々な画像処理に使用されるが、上述のような物体(特に車両)を認識する画像処理、およびその物体の面を検出する画像処理等の各種画像処理に対し、1種類のU−Disparityマップのみを利用することは、画像処理の目的によっては無駄な処理時間を要したり、目的物が適切に検出できないことがあるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像処理の目的に応じて異なるU−Disparityマップを用いて、画像処理の精度および処理速度を向上させる画像処理装置、物体認識装置、機器制御システム、画像処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、画像処理装置であって、前記画像処理装置の移動方向に直交する方向の実距離と、前記移動方向に対応する距離値とを関連付けた前記距離値の頻度分布を示す第1画像から、物体を示す第1領域を抽出する第1抽出手段と、少なくとも前記第1画像を用いて、前記第1領域で示される前記物体の面を検出する第1処理を行う第1処理手段と、前記距離値により構成された距離画像の横方向と、前記画像処理装置の移動方向に対応する前記距離値とを関連付けた前記距離値の頻度分布を示す第2画像を少なくとも用いて、前記第1領域で示される前記物体の面の種類を特定する第2処理を行う第2処理手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、画像処理の目的に応じて異なるU−Disparityマップを用いて、画像処理の精度および処理速度を向上させることができる。
図1は、撮像部から物体までの距離を導き出す原理を説明する図である。 図2は、基準画像における基準画素に対応する比較画像における対応画素を求める場合の説明図である。 図3は、ブロックマッチング処理の結果のグラフの一例を示す図である。 図4は、実施の形態に係る機器制御システムを車両に搭載した例を示す図である。 図5は、実施の形態に係る物体認識装置の外観の一例を示す図である。 図6は、実施の形態に係る物体認識装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図7は、実施の形態に係る物体認識装置の機能ブロック構成の一例を示す図である。 図8は、実施の形態に係る物体認識装置の視差値演算処理部の機能ブロック構成の一例を示す図である。 図9は、実施の形態に係る物体認識装置の認識処理部の機能ブロック構成の一例を示す図である。 図10は、視差画像から生成されるVマップの例を示す図である。 図11は、視差画像から生成されるUマップの例を示す図である。 図12は、Uマップから生成されるリアルUマップの例を示す図である。 図13は、リアルUマップから孤立領域を抽出する処理を説明する図である。 図14は、抽出された孤立領域に対応する物体の認識領域の例を示す図である。 図15は、孤立領域に対して平滑化する処理を説明する図である。 図16は、孤立領域に対して輪郭抽出する処理の概要を説明する図である。 図17は、孤立領域に対して輪郭抽出する処理の詳細を説明する図である。 図18は、孤立領域に対して背面および側面を検出する処理を説明する図である。 図19は、検出した背面が妥当であるか否かを判定する処理を説明する図である。 図20は、孤立領域のカット領域をカットする処理を説明する図である。 図21は、検出枠を作成する処理を説明する図である。 図22は、側面のいずれかを選択する処理および背面領域を判定する処理を説明する図である。 図23は、側面物体であるか否かを判定する処理を説明する図である。 図24は、実施の形態に係る視差値導出部のブロックマッチング処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図25は、実施の形態に係る認識処理部の物体認識処理の動作の一例を示すフローチャートである。
[ブロックマッチング処理を用いた測距方法の概略]
まず、図1〜3を用いて、ブロックマッチング処理による測距方法の概略について説明する。
(測距の原理)
図1は、撮像部から物体までの距離を導き出す原理を説明する図である。図1を参照しながら、ステレオマッチング処理により、ステレオカメラから物体に対する視差を導出し、この視差を示す視差値によって、ステレオカメラから物体までの距離を測定する原理について説明する。
図1に示す撮像システムは、平行等位に配置された撮像部10aと撮像部10bとを有するものとする。撮像部10a、10bは、それぞれ、入射する光を屈折させて物体の像を固体撮像素子である画像センサに結像させる撮像レンズ11a、11bを有する。撮像部10aおよび撮像部10bによって撮像された各画像を、それぞれ基準画像Ia(第1撮像画像)および比較画像Ib(第2撮像画像)とする。図1において、3次元空間内の物体E上の点Sは、基準画像Iaおよび比較画像Ibそれぞれにおいて、撮像レンズ11aと撮像レンズ11bとを結ぶ直線と平行な直線上の位置に写像される。ここで、各画像に写像された点Sを、基準画像Iaにおいて点Sa(x,y)とし、比較画像Ibにおいて点Sb(X,y)とする。このとき、視差値dpは、基準画像Ia上の座標における点Sa(x,y)と比較画像Ib上の座標における点Sb(X,y)とを用いて、以下の(式1)のように表される。
dp=X−x (式1)
また、図1において、基準画像Iaにおける点Sa(x,y)と撮像レンズ11aから撮像面上におろした垂線の交点との距離をΔaとし、比較画像Ibにおける点Sb(X,y)と撮像レンズ11bから撮像面上におろした垂線の交点との距離をΔbにすると、視差値dpは、dp=Δa+Δbと表すこともできる。
次に、視差値dpを用いることにより、撮像部10a、10bと物体Eとの間の距離Zを導出する。ここで、距離Zは、撮像レンズ11aの焦点位置と撮像レンズ11bの焦点位置とを結ぶ直線から物体E上の点Sまでの距離である。図1に示すように、撮像レンズ11aおよび撮像レンズ11bの焦点距離f、撮像レンズ11aと撮像レンズ11bとの間の長さである基線長B、および視差値dpを用いて、下記の(式2)により、距離Zを算出することができる。
Z=(B×f)/dp (式2)
この(式2)により、視差値dpが大きいほど距離Zは小さく、視差値dpが小さいほど距離Zは大きくなることがわかる。
(ブロックマッチング処理)
次に、図2および3を用いて、ブロックマッチング処理による測距方法について説明する。
図2は、基準画像における基準画素に対応する比較画像における対応画素を求める場合の説明図である。図3は、ブロックマッチング処理の結果のグラフの一例を示す図である。
図2および3を参照しながら、コスト値C(p,d)の算出方法について説明する。なお、以降、C(p,d)は、C(x,y,d)を表すものとして説明する。
図2のうち、図2(a)は、基準画像Iaにおける基準画素pおよび基準領域pbを示す概念図を示し、図2(b)は、図2(a)に示す基準画素pに対応する比較画像Ibにおける対応画素の候補を順次シフトしながら(ずらしながら)、コスト値Cを算出する際の概念図である。ここで、対応画素とは、基準画像Iaにおける基準画素pに最も類似する比較画像Ibにおける画素を示す。また、コスト値Cとは、基準画像Iaにおける基準画素pに対する、比較画像Ibにおける各画素の類似度または非類似度を表す評価値(一致度)である。以下に示すコスト値Cは、値が小さいほど、比較画像Ibにおける画素が基準画素pと類似していることを示す非類似度を表す評価値であるものとして説明する。
図2(a)に示すように、基準画像Iaにおける基準画素p(x,y)、および、基準画素p(x,y)に対する比較画像Ibにおけるエピポーラ線EL上の対応画素の候補である候補画素q(x+d,y)の各輝度値(画素値)に基づいて、基準画素p(x,y)に対する対応画素の候補である候補画素q(x+d,y)のコスト値C(p,d)が算出される。dは、基準画素pと候補画素qとのシフト量(ずれ量)であり、シフト量dは、画素単位でシフトされる。すなわち、候補画素q(x+d,y)を予め指定された範囲(例えば、0<d<25)において順次一画素分シフトしながら、候補画素q(x+d,y)と基準画素p(x,y)との輝度値の非類似度であるコスト値C(p,d)が算出される。また、基準画素pの対応画素を求めるためステレオマッチング処理として、本実施の形態ではブロックマッチング(テンプレートマッチング)処理を行う。ブロックマッチング処理では、基準画像Iaの基準画素pを中心とする所定領域である基準領域pbと、比較画像Ibの候補画素qを中心とする候補領域qb(大きさは基準領域pbと同一)との非類似度を求める。基準領域pbと候補領域qbとの非類似度を示すコスト値Cとしては、SAD(Sum of Absolute Difference)、SSD(Sum of Squared Difference)、または、SSDの値から各ブロックの平均値を減算したZSSD(Zero−mean−Sum of Squared Difference)等が用いられる。これらの評価値は、相関が高い(類似の度合いが高い)ほど、値が小さくなるので非類似度を示す。
なお、上述のように、撮像部10a、10bは、それぞれ平行等位に配置されるため、基準画像Iaおよび比較画像Ibも、それぞれ平行等位の関係にある。したがって、基準画像Iaにおける基準画素pに対応する比較画像Ibにおける対応画素は、図2に紙面視横方向の線として示されるエピポーラ線EL上に存在することになり、比較画像Ibにおける対応画素を求めるためには、比較画像Ibのエピポーラ線EL上の画素を探索すればよい。
このようなブロックマッチング処理で算出されたコスト値C(p,d)は、シフト量dとの関係で、例えば、図3に示すグラフにより表される。図3の例では、コスト値Cは、シフト量d=7の場合が最小値となるため、視差値dp=7として導出される。
以下に、図4〜25を参照しながら、本発明に係る画像処理装置、物体認識装置、機器制御システム、画像処理方法およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。また、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施の形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
[実施の形態]
以下、図4〜25を用いて、本実施の形態の具体的な説明をする。ここでは、ブロックマッチング処理を行う物体認識装置1が自動車に搭載される場合を例に説明する。
(物体認識装置を備えた車両の概略構成)
図4は、実施の形態に係る機器制御システムを車両に搭載した例を示す図である。図4を参照しながら、本実施の形態の機器制御システム60を搭載した車両70について説明する。図4のうち、図4(a)は、機器制御システム60を搭載した車両70の側面図であり、図4(b)は、車両70の正面図である。
図4に示すように、自動車である車両70は、機器制御システム60を搭載している。機器制御システム60は、車両70の居室空間である車室に設置された物体認識装置1と、車両制御装置6(制御装置)と、ステアリングホイール7と、ブレーキペダル8と、を備えている。
物体認識装置1は、車両70の進行方向を撮像する撮像機能を有し、例えば、車両70のフロントウィンドウ内側のバックミラー近傍に設置される。物体認識装置1は、構成および動作の詳細は後述するが、本体部2と、本体部2に固定された撮像部10aと、撮像部10bとを備えている。撮像部10a、10bは、車両70の進行方向の被写体を撮像できるように本体部2に固定されている。
車両制御装置6は、物体認識装置1から受信した認識情報に基づいて、各種車両制御を実行するECU(Electronic Control Unit)である。車両制御装置6は、車両制御の例として、物体認識装置1から受信した認識情報に基づいて、ステアリングホイール7を含むステアリング系統(制御対象)を制御して障害物を回避するステアリング制御、または、ブレーキペダル8(制御対象)を制御して車両70を減速および停止させるブレーキ制御等を実行する。
このような物体認識装置1および車両制御装置6を含む機器制御システム60のように、ステアリング制御またはブレーキ制御等の車両制御が実行されることによって、車両70の運転の安全性を向上することができる。
なお、上述のように、物体認識装置1は、車両70の前方を撮像するものとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、物体認識装置1は、車両70の後方または側方を撮像するように設置されるものとしてもよい。この場合、物体認識装置1は、車両70の後方の後続車および人、または側方の他の車両および人等の位置を検出することができる。そして、車両制御装置6は、車両70の車線変更時または車線合流時等における危険を検知して、上述の車両制御を実行することができる。また、車両制御装置6は、車両70の駐車時等におけるバック動作において、物体認識装置1によって出力された車両70の後方の障害物についての認識情報に基づいて、衝突の危険があると判断した場合に、上述の車両制御を実行することができる。
(物体認識装置の構成)
図5は、実施の形態に係る物体認識装置の外観の一例を示す図である。図5に示すように、物体認識装置1は、上述のように、本体部2と、本体部2に固定された撮像部10aと、撮像部10bとを備えている。撮像部10a、10bは、本体部2に対して平行等位に配置された一対の円筒形状のカメラで構成されている。また、説明の便宜上、図5に示す撮像部10aを「右」のカメラと称し、撮像部10bを「左」のカメラと称する場合がある。
<物体認識装置のハードウェア構成>
図6は、実施の形態に係る物体認識装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図6を参照しながら、物体認識装置1のハードウェア構成について説明する。
図6に示すように、物体認識装置1は、本体部2内に視差値導出部3および認識処理部5を備えている。
視差値導出部3は、物体Eを撮像して得られた複数の画像から、物体Eに対する視差を示す視差値dp(距離値の一例)を導出し、各画素における視差値dpを示す視差画像を出力する。認識処理部5は、視差値導出部3から出力された視差画像に基づいて、撮像画像に写り込んでいる人および車等の物体に対する物体認識処理等を行い、物体認識処理の結果を示す情報である認識情報を、車両制御装置6に出力する。
図6に示すように、視差値導出部3は、撮像部10aと、撮像部10bと、信号変換部20aと、信号変換部20bと、画像処理部30と、を備えている。
撮像部10aは、前方の被写体を撮像してアナログの画像信号を生成する処理部である。撮像部10aは、撮像レンズ11aと、絞り12aと、画像センサ13aと、備えている。
撮像レンズ11aは、入射する光を屈折させて物体の像を画像センサ13aに結像させるための光学素子である。絞り12aは、撮像レンズ11aを通過した光の一部を遮ることによって、画像センサ13aに入力する光の量を調整する部材である。画像センサ13aは、撮像レンズ11aに入射し、絞り12aを通過した光を電気的なアナログの画像信号に変換する半導体素子である。画像センサ13aは、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子によって実現される。
撮像部10bは、前方の被写体を撮像してアナログの画像信号を生成する処理部である。撮像部10bは、撮像レンズ11bと、絞り12bと、画像センサ13bと、備えている。なお、撮像レンズ11b、絞り12bおよび画像センサ13bの機能は、それぞれ上述した撮像レンズ11a、絞り12aおよび画像センサ13aの機能と同様である。また、撮像レンズ11aおよび撮像レンズ11bは、左右のカメラが同一の条件で撮像されるように、それぞれのレンズ面が互いに同一平面上にあるように設置されている。
信号変換部20aは、撮像部10aにより生成されたアナログの画像信号を、デジタル形式の画像データに変換する処理部である。信号変換部20aは、CDS(Correlated Double Sampling)21aと、AGC(Auto Gain Control)22aと、ADC(Analog Digital Converter)23aと、フレームメモリ24aと、を備えている。
CDS21aは、画像センサ13aにより生成されたアナログの画像信号に対して、相関二重サンプリング、横方向の微分フィルタ、または縦方向の平滑フィルタ等によりノイズを除去する。AGC22aは、CDS21aによってノイズが除去されたアナログの画像信号の強度を制御する利得制御を行う。ADC23aは、AGC22aによって利得制御されたアナログの画像信号をデジタル形式の画像データに変換する。フレームメモリ24aは、ADC23aによって変換された画像データを記憶する。
信号変換部20bは、撮像部10bにより生成されたアナログの画像信号を、デジタル形式の画像データに変換する処理部である。信号変換部20bは、CDS21bと、AGC22bと、ADC23bと、フレームメモリ24bと、を備えている。なお、CDS21b、AGC22b、ADC23bおよびフレームメモリ24bの機能は、それぞれ上述したCDS21a、AGC22a、ADC23aおよびフレームメモリ24aの機能と同様である。
画像処理部30は、信号変換部20aおよび信号変換部20bによって変換された画像データに対して画像処理をする装置である。画像処理部30は、FPGA(Field Programmable Gate Array)31と、CPU(Central Processing Unit)32と、ROM(Read Only Memory)33と、RAM(Random Access Memory)34と、I/F(Interface)35と、バスライン39と、を備えている。
FPGA31は、集積回路であり、ここでは、画像データに基づく画像における視差値dpを導出する処理を行う。CPU32は、視差値導出部3の各機能を制御する。ROM33は、CPU32が視差値導出部3の各機能を制御するために実行する画像処理用プログラムを記憶している。RAM34は、CPU32のワークエリアとして使用される。I/F35は、認識処理部5におけるI/F55と、通信線4とを介して通信するためのインターフェースである。バスライン39は、図6に示すように、FPGA31、CPU32、ROM33、RAM34およびI/F35が互いに通信可能となるように接続するアドレスバスおよびデータバス等である。
なお、画像処理部30は、視差値dpを導出する集積回路としてFPGA31を備えるものとしているが、これに限定されるものではなく、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の集積回路であってもよい。
図6に示すように、認識処理部5は、FPGA51と、CPU52と、ROM53と、RAM54と、I/F55と、CAN(Controller Area Network)I/F58と、バスライン59と、を備えている。
FPGA51は、集積回路であり、ここでは、画像処理部30から受信した視差画像に基づいて、物体に対する物体認識処理を行う。CPU52は、認識処理部5の各機能を制御する。ROM53は、CPU52が認識処理部5の物体認識処理を実行する物体認識処理用プログラムを記憶している。RAM54は、CPU52のワークエリアとして使用される。I/F55は、画像処理部30のI/F35と、通信線4とを介してデータ通信するためのインターフェースである。CANI/F58は、外部コントローラ(例えば、図6に示す車両制御装置6)と通信するためのインターフェースであり、例えば、自動車のCAN等に接続されるバスライン59は、図6に示すように、FPGA51、CPU52、ROM53、RAM54、I/F55およびCANI/F58が互いに通信可能となるように接続するアドレスバスおよびデータバス等である。
このような構成により、画像処理部30のI/F35から通信線4を介して認識処理部5に視差画像が送信されると、認識処理部5におけるCPU52の命令によって、FPGA51が、視差画像に基づいて、撮像画像に写り込んでいる人および車等の物体の物体認識処理等を実行する。
なお、上述の各プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させてもよい。この記録媒体は、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)またはSD(Secure Digital)メモリカード等である。
<物体認識装置の機能ブロックの構成および動作>
図7は、実施の形態に係る物体認識装置の機能ブロック構成の一例を示す図である。まず、図7を参照しながら、物体認識装置1の要部の機能ブロックの構成および動作について説明する。
図6でも上述したが、図7に示すように、物体認識装置1は、視差値導出部3と、認識処理部5と、を備えている。このうち、視差値導出部3は、画像取得部100a(第1撮像手段)と、画像取得部100b(第2撮像手段)と、変換部200a、200bと、視差値演算処理部300と、を有する。
画像取得部100aは、右のカメラにより前方の被写体を撮像して、アナログの画像信号を生成し、画像信号に基づく画像である輝度画像を得る機能部である。画像取得部100aは、図6に示す撮像部10aによって実現される。
画像取得部100bは、左のカメラにより前方の被写体を撮像して、アナログの画像信号を生成し、画像信号に基づく画像である輝度画像を得る機能部である。画像取得部100bは、図6に示す撮像部10bによって実現される。
変換部200aは、画像取得部100aにより得られた輝度画像の画像データに対して、ノイズを除去し、デジタル形式の画像データに変換して出力する機能部である。変換部200aは、図6に示す信号変換部20aによって実現される。
変換部200bは、画像取得部100bにより得られた輝度画像の画像データに対して、ノイズを除去し、デジタル形式の画像データに変換して出力する機能部である。変換部200bは、図6に示す信号変換部20bによって実現される。
ここで、変換部200a、200bが出力する2つの輝度画像の画像データ(以下、単に、輝度画像と称する)のうち、右のカメラ(撮像部10a)である画像取得部100aにより撮像された輝度画像を基準画像Iaの画像データ(以下、単に、基準画像Iaと称する)とし、左のカメラ(撮像部10b)である画像取得部100bにより撮像された輝度画像を比較画像Ibの画像データ(以下、単に、比較画像Ibと称する)とする。すなわち、変換部200a、200bは、画像取得部100a、100bそれぞれから出力された2つの輝度画像に基づいて、それぞれ基準画像Iaおよび比較画像Ibを出力する。
図8は、実施の形態に係る物体認識装置の視差値演算処理部の機能ブロック構成の一例を示す図である。図8を参照しながら、視差値演算処理部300の機能ブロックの構成および動作について説明する。
視差値演算処理部300は、変換部200a、200bそれぞれから受信した基準画像Iaおよび比較画像Ibに基づいて、基準画像Iaの各画素についての視差値を導出し、基準画像Iaの各画素に視差値を対応させた視差画像を生成する機能部である。視差値演算処理部300は、生成した視差画像を、認識処理部5に出力する。図8に示すように、視差値演算処理部300は、コスト算出部301と、決定部302と、第1生成部303(第3生成手段)と、を有する。
コスト算出部301は、基準画像Iaにおける基準画素p(x,y)の輝度値、および、基準画素p(x,y)に基づく比較画像Ibにおけるエピポーラ線EL上で、基準画素p(x,y)の位置に相当する画素からシフト量dでシフトすることにより特定される、対応画素の候補である候補画素q(x+d,y)の各輝度値に基づいて、各候補画素q(x+d,y)のコスト値C(p,d)を算出する機能部である。具体的には、コスト算出部301は、ブロックマッチング処理により、基準画像Iaの基準画素pを中心とする所定領域である基準領域pbと、比較画像Ibの候補画素qを中心とする候補領域qb(大きさは基準領域pbと同一)との非類似度をコスト値Cとして算出する。
決定部302は、コスト算出部301により算出されたコスト値Cの最小値に対応するシフト量dを、コスト値Cの算出の対象となった基準画像Iaの画素についての視差値dpとして決定する機能部である。
第1生成部303は、決定部302により決定された視差値dpに基づいて、基準画像Iaの各画素の画素値を、その画素に対応する視差値dpで置き換えた画像である視差画像を生成する機能部である。
図8に示すコスト算出部301、決定部302および第1生成部303は、それぞれ図6に示すFPGA31によって実現される。なお、コスト算出部301、決定部302および第1生成部303の一部または全部は、ハードウェア回路であるFPGA31ではなく、ROM33に記憶されているプログラムがCPU32によって実行されることによって実現されるものとしてもよい。
なお、図8に示す視差値演算処理部300のコスト算出部301、決定部302および第1生成部303は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図8に示す視差値演算処理部300で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図8に示す視差値演算処理部300で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
図9は、実施の形態に係る物体認識装置の認識処理部の機能ブロック構成の一例を示す図である。図9を参照しながら、認識処理部5の機能ブロックの構成および動作について説明する。
図9に示すように、認識処理部5は、第2生成部500と、クラスタリング処理部510と、トラッキング部530と、を有する。
第2生成部500は、視差値演算処理部300から視差画像を入力し、視差値導出部3から基準画像Iaを入力し、V−Disparityマップ、U−Disparityマップ、およびReal U−Disparityマップ等を生成する機能部である。各マップの詳細については、後述する。また、第2生成部500の具体的な構成および動作については、後述する。なお、視差値導出部3から入力される画像は基準画像Iaに限定されるものではなく、比較画像Ibを対象とするものとしてもよい。
クラスタリング処理部510は、第2生成部500から入力された各マップに基づいて、視差画像に写っている物体を認識し、物体(特に車両)の面を検出する機能部である。図9に示すように、クラスタリング処理部510は、入力部511と、第1面検出部512と、枠作成部519と、第2面検出部520(第2処理手段)と、出力部524と、を有する。また、クラスタリング処理部510の具体的な動作については、後述する。
トラッキング部530は、クラスタリング処理部510により認識された物体に関する情報である認識領域情報に基づいて、その物体を棄却したり、追跡処理をしたりするトラッキング処理を実行する機能部である。ここで、棄却とは、その物体を後段の処理(追跡処理等)の対象外とする処理を示す。また。認識領域情報とは、クラスタリング処理部510により認識された物体に関する情報を示し、例えば、認識した物体のV−Disparityマップ、U−Disparityマップ、およびReal U−Disparityマップ等における位置および大きさ、後述するラベリング処理の識別番号、ならびに、上述の棄却フラグ等の情報を含む。例えば、トラッキング部530は、クラスタリング処理部510により認識された物体の棄却の結果(棄却フラグ)を、認識領域情報に含める。
なお、本発明に係る「画像処理装置」は、クラスタリング処理部510であってもよく、クラスタリング処理部510を含む認識処理部5であってもよい。
図10は、視差画像から生成されるVマップの例を示す図である。図11は、視差画像から生成されるUマップの例を示す図である。図12は、Uマップから生成されるリアルUマップの例を示す図である。図9〜12を参照しながら、認識処理部5の第2生成部500の構成および動作について説明する。
図9に示すように、第2生成部500は、第3生成部501と、第4生成部502(第2生成手段)と、第5生成部503(第1生成手段)と、を有する。
第3生成部501は、視差値演算処理部300から入力した視差画像から路面を検出するために、図10(b)に示すV−DisparityマップであるVマップVMを生成する機能部である。ここで、V−Disparityマップとは、縦軸を基準画像Iaのy軸とし、横軸を視差画像の視差値dp(または距離)とした、視差値dpの頻度分布を示す二次元ヒストグラムである。図10(a)に示す基準画像Iaには、例えば、路面600と、電柱601と、車602とが写り込んでいる。この基準画像Iaの路面600は、VマップVMにおいては路面部600aに対応し、電柱601は、電柱部601aに対応し、車602は、車部602aに対応する。
第3生成部501は、生成したVマップVMから、路面と推定される位置を直線近似する。路面が平坦な場合は、1本の直線で近似可能であるが、勾配が変わる路面の場合は、VマップVMの区間を分割して精度よく直線近似する必要がある。直線近似としては、公知技術であるハフ変換または最小二乗法等が利用できる。VマップVMにおいて、検出された路面部600aより上方に位置する塊である電柱部601aおよび車部602aは、それぞれ路面600上の物体である電柱601および車602に相当する。後述する第4生成部502によりU−Disparityマップが生成される際に、ノイズ除去のため路面より上方の情報のみが用いられる。
第4生成部502は、VマップVMで検出された路面より上方に位置する情報のみを利用、すなわち、図11(a)に示す基準画像Iaでは左ガードレール611、右ガードレール612、車613および車614に対応する視差画像上の情報を利用して、物体を認識するために、図11(b)に示すU−DisparityマップであるUマップUM(第2頻度画像)を生成する機能部である。ここで、UマップUMは、横軸を基準画像Iaのx軸とし、縦軸を視差画像の視差値dp(または距離)とした、視差値dpの頻度分布を示す二次元ヒストグラムである。図11(a)に示す基準画像Iaの左ガードレール611は、UマップUMにおいては左ガードレール部611aに対応し、右ガードレール612は、右ガードレール部612aに対応し、車613は、車部613aに対応し、車614は、車部614aに対応する。
また、第4生成部502は、VマップVMで検出された路面より上方に位置する情報のみを利用、すなわち、図11(a)に示す基準画像Iaでは左ガードレール611、右ガードレール612、車613および車614に対応する視差画像上の情報を利用して、図11(c)に示すU−Disparityマップの一例であるUマップUM_Hを生成する。ここで、U−Disparityマップの一例であるUマップUM_Hは、横軸を基準画像Iaのx軸とし、縦軸を視差画像の視差値dpとし、画素値を物体の高さとした画像である。図11(a)に示す基準画像Iaの左ガードレール611は、UマップUM_Hにおいては左ガードレール部611bに対応し、右ガードレール612は、右ガードレール部612bに対応し、車613は、車部613bに対応し、車614は、車部614bに対応する。
第5生成部503は、図12(a)に示す第4生成部502により生成されたUマップUMから、横軸を実際の距離に変換した図12(b)に示すReal U−DisparityマップであるリアルUマップRM(第1画像)を生成する機能部である。ここで、リアルUマップRMは、横軸を、撮像部10b(左のカメラ)から撮像部10a(右のカメラ)へ向かう方向の実距離とし、縦軸を、視差画像の視差値dp(またはその視差値dpから変換した奥行き方向の距離)とした二次元ヒストグラムである。図12(a)に示すUマップUMの左ガードレール部611aは、リアルUマップRMにおいては左ガードレール部611cに対応し、右ガードレール部612aは、右ガードレール部612cに対応し、車部613aは、車部613cに対応し、車部614aは、車部614cに対応する。
具体的には、第5生成部503は、UマップUMでは、遠方(視差値dpが小さい)では物体が小さいため、視差情報が少なく、距離の分解能も小さいので間引きせず、近距離の場合は物体が大きく写るため、視差情報が多く、距離の分解能も大きいので画素を大きく間引くことによって、俯瞰図に相当するリアルUマップRMを生成する。後述するように、リアルUマップRMから画素値の塊(物体)(後述する「孤立領域」)を抽出することができる。この場合、塊を囲む矩形の幅は、抽出した物体の幅に相当し、高さは、抽出した物体の奥行きに相当する。なお、第5生成部503は、UマップUMからリアルUマップRMを生成することに限定されるものではなく、視差画像から、直接、リアルUマップRMを生成することも可能である。
また、第2生成部500は、生成したUマップUMまたはリアルUマップRMから、物体の視差画像および基準画像Iaにおけるx軸方向の位置および幅(xmin,xmax)を特定できる。また、第2生成部500は、生成したUマップUMまたはリアルUマップRMでの物体の高さの情報(dmin,dmax)から物体の実際の奥行きを特定できる。また、第2生成部500は、生成したVマップVMから、物体の視差画像および基準画像Iaにおけるy軸方向の位置および高さ(ymin=「最大視差値の路面からの最大高さに相当するy座標」,ymax=「最大視差値から得られる路面の高さを示すy座標」)を特定できる。また、第2生成部500は、視差画像において特定した物体のx軸方向の幅(xmin,xmax)、y軸方向の高さ(ymin,ymax)およびそれぞれに対応する視差値dpから、物体の実際のx軸方向およびy軸方向のサイズが特定できる。以上のように、第2生成部500は、VマップVM、UマップUMおよびリアルUマップRMを利用して、基準画像Iaでの物体の位置、ならびに実際の幅、高さおよび奥行きを特定することができる。また、第2生成部500は、基準画像Iaでの物体の位置が特定されるので、視差画像における位置も定まり、物体までの距離も特定できる。
そして、第2生成部500は、物体について特定した実際のサイズ(幅、高さ、奥行き)から、下記の(表1)を用いて、物体が何であるかを特定することができる。例えば、物体の幅が1300[mm]、高さが1800[mm]、奥行きが2000[mm]である場合、物体は「普通車」であると特定できる。なお、(表1)のような幅、高さおよび奥行きと、物体の種類(物体タイプ)とを関連付ける情報をテーブルとして、RAM54等に記憶させておくものとすればよい。
Figure 0006547841
図9に示す第2生成部500の第3生成部501、第4生成部502および第5生成部503は、それぞれ図6に示すFPGA51によって実現される。なお、第3生成部501、第4生成部502および第5生成部503の一部または全部は、ハードウェア回路であるFPGA51ではなく、ROM53に記憶されているプログラムがCPU52によって実行されることによって実現されるものとしてもよい。
また、上述のように、第5生成部503によりUマップUMまたは視差画像からリアルUマップRMが生成され、第4生成部502により視差画像からUマップUMが生成されるが、このリアルUマップRMおよびUマップUMのそれぞれの画像処理における利点を説明する。まず、リアルUマップRMの利点としては、例えば、以下の(1)および(2)が挙げられる。
(1)物体を認識(検出)する処理については、横軸を実距離としているので、どの距離に対しても安定して高速に検出することができる。
(2)物体の面を検出する処理については、画角(物体認識装置1に対する物体までの角度)によって物体の形状が変わることがなく、どの距離でも同じ特徴を有するので同じアルゴリズムで画像処理が可能となる。
次に、UマップUMの利点としては、例えば、以下の(3)および(4)が挙げられる。
(3)物体を認識(検出)する処理については、距離の近い物体に対して、画素値の塊(物体)がつながりにくく個々の物体として検出しやすい。
(4)物体の面を検出する処理については、横軸を基準画像Iaのx軸としているで、斜めの部分の特徴を検出しやすい。
図13は、リアルUマップから孤立領域を抽出する処理を説明する図である。図14は、抽出された孤立領域に対応する物体の認識領域の例を示す図である。図15は、孤立領域に対して平滑化する処理を説明する図である。図16は、孤立領域に対して輪郭抽出する処理の概要を説明する図である。図17は、孤立領域に対して輪郭抽出する処理の詳細を説明する図である。図18は、孤立領域に対して背面および側面を検出する処理を説明する図である。図19は、検出した背面が妥当であるか否かを判定する処理を説明する図である。図20は、孤立領域のカット領域をカットする処理を説明する図である。図9および13〜20を参照しながら、認識処理部5のクラスタリング処理部510の入力部511および第1面検出部512の構成および動作について説明する。
入力部511は、第2生成部500により入力された基準画像Iaおよび視差画像、ならびに、第2生成部500により生成されたVマップVM、UマップUM、UマップUM_H、およびリアルUマップRMを入力する機能部である。入力部511は、これらの基準画像Ia、視差画像、VマップVM、UマップUM、UマップUM_HおよびリアルUマップRMを入力情報として、第1面検出部512に送る。なお、入力部511は、第2生成部500からこれらの画像を入力することに限定されず、例えば、図6に示すRAM34、RAM54、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)もしくはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶メディア、またはネットワークストレージに記憶されている画像を読み出して入力するものとしてもよい。
第1面検出部512は、入力部511から受け取った入力情報に基づいて、物体を認識し、その物体の背面および側面を検出する第1面検出処理を実行する機能部である。第1面検出部512は、特に、認識する物体として車両を対象とし、下記の(表2)で示される距離、幅、および奥行きを有する物体(車両)を第1面検出処理の対象とする。この場合、例えば、後述する領域抽出部513により抽出される孤立領域(物体)が(表2)の条件を満たす場合のみ第1面検出処理の対象とするものとすればよい。
Figure 0006547841
第1面検出部512は、領域抽出部513(第1抽出手段)と、平滑化部514と、輪郭抽出部515(第2抽出手段)と、背面検出部516(検出手段)と、第1判定部517と、カット部518(削除手段)と、を有する。
領域抽出部513は、入力部511から出力された入力情報のうちリアルUマップRMから、画素値の塊である孤立領域(第1領域)を抽出する機能部である。具体的には、領域抽出部513は、リアルUマップRMに対して二値化処理およびラベリング処理等を行い、ラベリング処理の識別情報ごとに孤立領域を抽出する。例えば、リアルUマップRMにおいて孤立領域が抽出された状態を、図13に示す。図13に示すリアルUマップRMの例では、領域抽出部513によって、孤立領域として、孤立領域621〜624が抽出された場合を示している。領域抽出部513により抽出された孤立領域は、基準画像Iaに写っている物体に対応するものであり、基準画像Iaにおける物体の認識領域を示すものである。例えば、図14に、領域抽出部513により抽出された孤立領域に対応する基準画像Iaでの物体の認識領域の例を示す。図14(a)は、車両の認識領域の例であり、図14(b)は、人の認識領域の例であり、図14(c)は、道路の脇に沿って設置されたガードレール(側面物体の一例)の認識領域の例である。
このように、領域抽出部513による孤立領域の抽出処理において、リアルUマップRMを利用することにより、どの距離に存在する物体(孤立領域)でも安定して抽出することができる。
領域抽出部513は、抽出した孤立領域ごとに、その孤立領域に関する情報である認識領域情報を生成し、ここでは、例えば、ラベリング処理の識別情報、およびリアルUマップRM上における孤立領域の位置および大きさの情報を認識領域情報に含める。領域抽出部513は、生成した認識領域情報を、平滑化部514に送る。
平滑化部514は、領域抽出部513により抽出された孤立領域に対して、リアルUマップRM上に存在するノイズおよび視差分散等を緩和するための平滑化を行う機能部である。具体的には、平滑化部514は、図15(a)に示すように、3×3のマスクを用意して孤立領域に対してラスタスキャンを行い、図15(b)に示すように、マスクのいずれかに孤立領域の画素が重なった場合におけるマスクの中央部に画素値が存在しない場合、その中央部に画素値を埋めることによって平滑化を行う。埋める画素値としては、例えば、孤立領域の画素のうちマスクが重なった画素の画素値(頻度)、またはその孤立領域に割り当てられたラベリング処理の識別情報等とすればよい。このように、平滑化部514による孤立領域に対する画素値の埋め込みによって、図15(c)に示すように、元々の孤立領域の1画素分の周囲の画素に画素値が埋め込まれた状態となる。以降、元々の孤立領域に対して画素値が埋め込まれた領域を併せた領域を新たな孤立領域として扱う。平滑化部514は、リアルUマップRM上における、この新たな孤立領域の位置および大きさの情報を認識領域情報に含めて、輪郭抽出部515に送る。
輪郭抽出部515は、リアルUマップRMにおいて、平滑化部514により平滑化された孤立領域の輪郭を形成する画素について、隣接する画素同士の方向ベクトル(輪郭ベクトル)を特定することにより輪郭を抽出する機能部である。輪郭の抽出の概要としては、輪郭抽出部515は、図16(a)に示す特定の孤立領域に対して、その輪郭を形成する画素について、図16(b)に示すように隣接する画素同士の方向ベクトルを特定する。具体的には、まず、図17(b)に示す3×3のマスクであって、中央画素である注目画素の周りに、「0」〜「7」の番号が振られたマスクを用意する。そして、輪郭抽出部515は、このマスクを図17(a)に示すように、孤立領域に対して下から、かつ、左から右にスキャンさせていき、図17(c)に示すようにマスクの注目画素が、孤立領域の画素と重なるまでスキャンさせる。輪郭抽出部515は、マスクの注目画素に対応する画素を中心に、マスクの「3」の画素から反時計回り(すなわち、「3、4、5、6、7、0、1、2」の順)に、孤立領域に含まれる画素を探索する。図17(c)の場合、輪郭抽出部515は、注目画素に対応する画素の右側の画素が見つかるので、図17(d)に示すように、この右側の画素に対応する「3」という番号を、注目画素に対応する画素の輪郭ベクトルを示す情報として割り当てる。すなわち、「3」が割り当てられた孤立領域の画素(注目画素に対応する画素)は、マスクの注目画素を基準として「3」の画素の方向に、隣接する画素が存在することが特定される。
次に、輪郭抽出部515は、輪郭ベクトルにより特定される隣接画素(図17(e)の例では、「3」が割り当てられた画素の右側の画素)に対して、注目画素が重なるようにマスクをあてがう。この場合、輪郭抽出部515は、注目画素に対応する画素を中心として、前回輪郭ベクトルが特定された画素(図17(d)の「3」が割り当てられた画素)から反時計周りに1画素進ませた位置(「0」に対応する位置)から反時計回り(すなわち、「0、1、2、3、4、5、6、7」の順)に、孤立領域に含まれる画素を探索する。図17(e)の場合、輪郭抽出部515は、注目画素に対応する画素の右上側の画素が見つかるので、この右上側の画素に対応する「4」という番号を、注目画素に対応する画素の輪郭ベクトルを示す情報として割り当てる。以上のように輪郭ベクトルを特定した結果、図17(f)に示すように、孤立領域の輪郭を形成する画素に対して、輪郭ベクトルを示す番号(情報)が割り当てられる。
このように、輪郭抽出部515による輪郭の抽出処理において、リアルUマップRMを利用することにより、画角によって物体の形状が変わることがないので、孤立領域の輪郭を構成する画素間の方向に基づく輪郭を、どの距離でも上述の同じアルゴリズムによって抽出することが可能となり、抽出した輪郭に基づく面の検出の精度を向上させることができる。
輪郭抽出部515は、孤立領域の輪郭を形成する画素に割り当てられた輪郭ベクトルを示す情報を認識領域情報に含めて、背面検出部516に送る。なお、孤立領域の画素を探索する場合、注目画素に対応する画素を中心として反時計回りに探索するものとしたが、これは、スキャン方向が、下から、かつ、左から右にスキャンする場合であり、スキャン方向が、下から、かつ、右から左にスキャンする場合は、注目画素を中心として時計周りに探索する必要がある。また、上述のようにマスクを下からスキャンするのは、リアルUマップRMにおいて下側にある孤立領域ほど近い物体であり、遠い物体よりも近い物体を優先的に後段の制御の対象とすることを意図するためである。
背面検出部516は、リアルUマップRMにおいて、輪郭抽出部515により輪郭が抽出された孤立領域の背面(第1面)および側面(第2面)の位置を検出する機能部である。具体的には、背面検出部516は、孤立領域の背面の位置の検出方法として2通りの方法で検出する。以下、この2通りの方法をそれぞれ、「第1検出方法」および「第2検出方法」と称する。
まず、第1検出方法による背面の位置の検出について説明する。背面検出部516は、孤立領域について輪郭抽出部515により特定された輪郭ベクトルを示す情報が「2」、「3」または「4」である画素、すなわち、左から右へ向く輪郭ベクトルを最も多く有する画素の視差値dp方向の位置を特定する。例えば、図18(a)に示すように、背面検出部516は、孤立領域が、縦方向(視差値dp方向)で背面位置dp1の位置で、輪郭ベクトルを示す情報が「2」、「3」または「4」である画素を最も多く有すると判定した場合、この孤立領域の背面の位置(視差値dp方向の位置)が背面位置dp1であると検出する。
次に、第2検出方法による背面の位置の検出について説明する。まず、背面検出部516は、孤立領域について輪郭抽出部515により特定された輪郭ベクトルを示す情報が「0」、「1」または「2」である画素、すなわち、上から下へ向く輪郭ベクトルを最も多く有する画素のx方向の位置を、図18(b)に示すように、左位置xa1として特定する。次に、背面検出部516は、孤立領域について輪郭抽出部515により特定された輪郭ベクトルを示す情報が「4」、「5」または「6」である画素、すなわち、下から上へ向く輪郭ベクトルを最も多く有する画素のx方向の位置を、図18(b)に示すように、右位置xb1として特定する。そして、背面検出部516は、孤立領域のうち左位置xa1から右位置xb1までの範囲で、輪郭ベクトルを示す情報が「2」、「3」または「4」である画素、すなわち、左から右へ向く輪郭ベクトルを最も多く有する画素の視差値dp方向の位置を特定する。図18(b)に示すように、背面検出部516は、左位置xa1から右位置xb1までの範囲の孤立領域において、縦方向(視差値dp方向)で背面位置dp2の位置で、輪郭ベクトルを示す情報が「2」、「3」または「4」である画素を最も多く有すると判定した場合、この孤立領域の背面の位置(視差値dp方向の位置)が背面位置dp2であると検出する。
ただし、上述の第1検出方法および第2検出方法によって検出された孤立領域の背面の位置が異なる場合がある。例えば、図18(c)に示す孤立領域の場合、左から右へ向く輪郭ベクトルを最も多く有する画素の視差値dp方向の位置、すなわち、第1検出方法で特定される孤立領域の背面の位置は、背面位置dp3となる。一方、上から下へ向く輪郭ベクトルを最も多く有する画素のx方向の位置は、左位置xa2であり、下から上へ向く輪郭ベクトルを最も多く有する画素のx方向の位置は、右位置xb2である場合、孤立領域のうち左位置xa1から右位置xb1までの範囲で、左から右へ向く輪郭ベクトルを最も多く有する画素の視差値dp方向の位置、すなわち、第2検出方法で特定される孤立領域の背面の位置は、背面位置dp4となる。このように、孤立領域の背面の位置としては、第1検出方法の場合、背面位置dp3が検出され、第2検出方法の場合、背面位置dp4が検出され、異なる背面の位置が検出される場合がある。このような場合、例えば、後述する第1判定部517の背面の妥当性の判定により、背面として妥当性があると判定された背面の位置を選択するものとすればよい。
なお、背面検出部516は、第1検出方法および第2検出方法の双方によって、背面の位置を検出することに限定されるものではなく、いずれかの検出方法によって背面の位置を検出するものとしてもよい。
次に、背面検出部516は、孤立領域の側面の位置を検出する。具体的には、背面検出部516は、図18(d)に示すように、検出した背面の位置の視差値dpから、背面までの距離を算出する。そして、背面検出部516は、検出した背面の位置から奥側の所定の位置(探索領域境界位置)を特定する。例えば、図18(e)に示すように、背面検出部516は、例えば、背面の位置から、背面までの距離の110[%]の距離までの位置を探索領域境界位置とする。そして、背面検出部516は、孤立領域のうち視差値dp方向で背面の位置から探索領域境界位置までの範囲で、輪郭ベクトルを示す情報が「0」、「1」または「2」である画素、すなわち、上から下へ向く輪郭ベクトルを最も多く有する画素のx方向の位置を、孤立領域の左側面の位置(図18(e)の「背面左境界」)として検出する。また、背面検出部516は、孤立領域のうち視差値dp方向で背面の位置から探索領域境界位置までの範囲で、輪郭ベクトルを示す情報が「4」、「5」または「6」である画素、すなわち、下から上へ向く輪郭ベクトルを最も多く有する画素のx方向の位置を、孤立領域の右側面の位置(図18(e)の「背面右境界」)として検出する。
このように、背面検出部516による孤立領域の背面および側面の位置の検出処理において、リアルUマップRMを利用することにより、画角によって物体の形状が変わることがないので、どの距離でも安定的に背面および側面の位置を検出することができる。
背面検出部516は、孤立領域について検出した背面および側面(左側面および右側面)の位置の情報を認識領域情報に含めて、第1判定部517に送る。
第1判定部517は、リアルUマップRMにおいて、背面検出部516により検出された背面が正しく検出されているか否か、すなわち、背面の妥当性の判定を行う機能部である。具体的には、第1判定部517は、背面検出部516により検出された背面が、下記の(表3)に例として示す条件をすべて満たすか否かを判定し、条件をすべて満たす場合、その背面は正しく検出されたものと判定する。
Figure 0006547841
例えば、背面検出部516は、図19(a)に示す孤立領域の太線で描画された部分を背面として検出したものとする。また、図19(a)に示す左位置xa3は、背面検出部516により検出された孤立領域の左側面の位置であり、右位置xb3は、背面検出部516により検出された孤立領域の右側面の位置である。第1判定部517は、左位置xa3および右位置xb3から、孤立領域の背面の幅w_bを算出する。そして、第1判定部517は、幅w_bが所定の条件を満たすか否かを判定する。上述の(表3)の例では、第1判定部517は、幅w_bが1100[mm]以上であるか否かを判定する。
また、第1判定部517は、背面検出部516により検出された背面の左端(x方向の左位置xa3)の視差値で求まる距離と、背面の右端(x方向の右位置xb3)の視差値で定まる距離との差diffが所定の条件を満たすか否かを判定する。上述の(表3)の例では、第1判定部517は、差diffが、背面のうち最も近い部分の距離の25[%]未満であるか否かを判定する。なお、最も近い部分の距離の25[%]未満であるか否かを判定することに限定されるものではなく、視差誤差成分を考慮した距離についての値との判定を行うものとしてもよい。
さらに、第1判定部517は、図19(b)に示すように、孤立領域の奥行きlenを算出する。そして、第1判定部517は、奥行きlenが所定の条件を満たすか否かを判定する。上述の(表3)の例では、第1判定部517は、奥行きlenが、1000[mm]より大きいか否かを判定する。
例えば、上述の(表3)の条件を適用する場合、物体の背面までの距離が8[m]先の車両の背面の幅が1200[mm]とすると、距離8[m]の25[%]は、2000[mm]となり、図19(c)に示すように、背面が約60[度]までの傾きを限度に、背面として妥当性があると判定されることになる。
このように、背面検出部516による背面の妥当性の判定処理において、リアルUマップRMを利用することにより、画角によって物体の形状が変わることがないので、どの距離の物体の背面についてもその妥当性を安定して判定することができる。
第1判定部517は、背面検出部516により検出された背面が正しく検出されているか否か、すなわち、背面の妥当性の判定の結果を認識領域情報に含める。第1判定部517は、背面が正しく検出されていると判定した場合、認識領域情報をカット部518に送る。一方、第1判定部517は、背面が正しく検出されていないと判定した場合、認識領域情報を枠作成部519に送る。
カット部518は、第1判定部517により背面に妥当性があると判定された場合に、リアルUマップRMにおいて、第1判定部517から受け取った認識領域情報が示す孤立領域のうち、不要と考えられる領域(カット領域)をカット(削除)する機能部である。具体的には、まず、カット部518は、例えば、下記の(表4)に示す条件を満たすか否かを判定することによって、孤立領域が、カット領域をカットする対象であるか否かを判定する。例えば、カット部518は、図20(a)に示すように、孤立領域の背面位置から手前にある領域の幅(カット幅cw)および奥行き(カット高さch)について、比ch/cwが2以上、かつ、カット高さchが孤立領域までの距離の40[%]以上である場合、その孤立領域は、カット領域をカットする対象であると判定する。なお、カット高さchが孤立領域までの距離の40[%]以上であるか否かを判定することに限定されるものではなく、視差誤差成分またはノイズを考慮した距離についての値との判定を行うものとしてもよい。
Figure 0006547841
カット部518は、孤立領域についてカット領域をカットする対象であると判定した場合、孤立領域の背面位置の手前側の領域から出っ張り領域を特定する。具体的には、カット部518は、図20(b)に示すように、孤立領域の背面位置より手前側にある領域の画素を用いて、図20(c)に示すようなヒストグラムを作成する。このヒストグラムは、例えば、縦軸の頻度が、対応するx軸の位置の画素のカウント数とすればよい。カット部518は、このヒストグラムにおいて、最も高いグラフのx位置を特定する。図20(c)の例では、x方向で左から2〜4番目のグラフが該当する。カット部518は、この最も高いグラフのx位置から、連続して、このグラフの高さの例えば80[%]以上となる高さのグラフを特定する。図20(c)の例では、最も高いグラフである左から2番目のグラフに隣接する1番目のグラフが、最も高いグラフの高さの80[%]以上の高さのグラフであることが特定される。カット部518は、特定した最も高いグラフ(x方向で左から2〜4番目のグラフ)、および連続する高さが80[%]以上のグラフ(x方向で左から1番目のグラフ)に対応する孤立領域での背面位置より手前側の領域(図20(d)に示す出っ張り領域PA1)を、出っ張り領域として特定する。
また、図20(e)の例では、カット部518は、孤立領域の背面位置より手前側にある領域の画素を用いて、図20(f)に示すようなヒストグラムを作成する。カット部518は、このヒストグラムにおいて、最も高いグラフのx位置を特定する。図20(f)の例では、x方向で左から2番目のグラフが該当する。カット部518は、この最も高いグラフのx位置から、連続して、このグラフの高さの例えば80[%]以上となる高さのグラフを特定する。図20(f)の例では、最も高いグラフである左から2番目のグラフに隣接する1番目のグラフが、最も高いグラフの高さの80[%]以上の高さのグラフであることが特定される。また、最も高いグラフである左から2番目のグラフに隣接する3番目のグラフは、最も高いグラフの高さの80[%]以上の高さはないので無視する。カット部518は、特定した最も高いグラフ(x方向で左から2番目のグラフ)、および連続する高さが80[%]以上のグラフ(x方向で左から1番目のグラフ)に対応する孤立領域での背面位置より手前側の領域(図20(g)に示す出っ張り領域PA2)を、出っ張り領域として特定する。
そして、カット部518は、特定した出っ張り領域のx方向の幅が、孤立領域全体の幅の半分以上であるか否かを判定する。カット部518は、図20(d)に示すように、出っ張り領域PA1の幅が孤立領域全体の幅の半分以上である場合、孤立領域のうち、出っ張り領域PA1を含む背面位置より手前側の領域(第2領域)をカット(削除)し、カット後の領域を新たな孤立領域とする。ここで、出っ張り領域PA1を含む背面位置より手前側の領域のみをカットするのは、出っ張り領域PA1の幅が孤立領域全体の幅の半分以上である場合、出っ張り部分に車両が含まれる可能性があるためである。また、カット部518は、図20(g)に示すように、出っ張り領域PA2の幅が孤立領域の幅の半分未満である場合、孤立領域のうち、出っ張り領域PA2を含む背面位置より手前側の領域、および、出っ張り領域PA2に対応する背面位置から奥側の領域をカット(削除)し、カット後の領域を新たな孤立領域とする。ここで、出っ張り領域PA2を含む背面位置より手前側の領域だけでなく、出っ張り領域PA2に対応する背面位置から奥側の領域をカットするのは、出っ張り部分は側面物体である可能性が高く、奥側の領域までカットしても影響が少ないと考えられるからである。
ここで、出っ張り領域の特定において、ヒストグラムの最大高さの80[%]以上の領域とすることによって、ノイズの影響を抑制した状態で特定することができる。なお、カット部518は、出っ張り領域の幅が孤立領域全体の幅の半分以上であるか否かを判定するものとしたが、半分であることに限定されるものではなく、例えば、出っ張り領域の幅が孤立領域全体の1/3以上であるか否か等を判定するものとしてもよい。
このように、カット部518による孤立領域のカット領域のカット処理において、リアルUマップRMを利用することにより、画角によって物体の形状が変わることがないので、どの距離の孤立領域でも安定してカット領域を決定することができる。
カット部518は、リアルUマップRM上における、カット後の新たな孤立領域の位置および大きさの情報を認識領域情報に含めて、枠作成部519に送る。
図9に示す入力部511、ならびに、第1面検出部512の領域抽出部513、平滑化部514、輪郭抽出部515、背面検出部516、第1判定部517およびカット部518は、それぞれ図6に示すFPGA51によって実現される。なお、入力部511、ならびに、第1面検出部512の領域抽出部513、平滑化部514、輪郭抽出部515、背面検出部516、第1判定部517およびカット部518の一部または全部は、ハードウェア回路であるFPGA51ではなく、ROM53に記憶されているプログラムがCPU52によって実行されることによって実現されるものとしてもよい。
なお、第1面検出部512における平滑化部514、第1判定部517およびカット部518による処理は、必ずしも必須の処理ではなく、これらの平滑化部514、第1判定部517およびカット部518のうち少なくともいずれかを有さない構成としてもよい。
また、本発明に係る「第1処理手段」は、第1面検出部512のうち、領域抽出部513を除いた部分に相当し、「第1処理」は、第1面検出部512の第1面検出処理のうち、領域抽出部513の孤立領域の抽出処理を除いた処理に相当する。
図21は、検出枠を作成する処理を説明する図である。図9および21を参照しながら、認識処理部5のクラスタリング処理部510の枠作成部519の動作について説明する。
枠作成部519は、領域抽出部513により抽出され、平滑化部514、輪郭抽出部515、背面検出部516、およびカット部518によりそれぞれ平滑化され、輪郭が抽出され、背面および側面が検出され、不要な部分がカット(削除)されたリアルUマップRM上の孤立領域を用いて、図21に示すように、視差画像Ip(または基準画像Ia)における孤立領域に対応する物体の領域(認識領域)に枠を作成する機能部である。枠作成部519は、視差画像Ip(または基準画像Ia)で作成した枠の情報を認識領域情報に含めて、第2面検出部520に送る。
枠作成部519は、図6に示すFPGA51によって実現される。なお、枠作成部519は、ハードウェア回路であるFPGA51ではなく、ROM53に記憶されているプログラムがCPU52によって実行されることによって実現されるものとしてもよい。
図22は、側面のいずれかを選択する処理および背面領域を判定する処理を説明する図である。図23は、側面物体であるか否かを判定する処理を説明する図である。図9、22および23を参照しながら、認識処理部5のクラスタリング処理部510の第2面検出部520および出力部524の構成および動作について説明する。
第2面検出部520は、入力部511により入力された入力情報、および、枠作成部519から受け取った認識領域情報に基づいて、認識領域情報で示される物体の背面および側面の領域を具体的に特定し、物体がどのような面を有するかを特定する第2面検出処理(第2処理)を実行する機能部である。第2面検出部520は、選択部521と、第2判定部522と、第3判定部523(判定手段)と、を有する。
選択部521は、第1判定部517により、孤立領域の背面が正しく検出されていると判定された場合、背面検出部516により検出された2つの側面のうちどちらを側面として採用するかを選択する機能部である。具体的には、図22に示すように、選択部521は、認識領域情報で示される孤立領域に対応する視差画像Ip上の認識領域において、2つの側面のx位置(図22に示す左側面位置x1、右側面位置x2)のうち、視差画像Ipの中央に近い位置にある側面(図22の例では右側面位置x2の側面)を採用する。選択部521は、決定した側面の情報を認識領域情報に含めて、第2判定部522に送る。
第2判定部522は、選択部521により選択された側面以外の領域の幅(図22に示す幅W2)が、認識領域全体の幅(図22に示す幅W1)の例えば90[%]以下であるか否かを判定する機能部である。第2判定部522は、幅W2が幅W1の90[%]以下であると判定した場合、認識領域の物体は、背面および側面を認識できる物体(車両)であると判定する。一方、第2判定部522は、幅W2が幅W1の90[%]より大きいと判定した場合、認識領域の物体は、背面のみが認識できる物体(車両)であると判定する。第2判定部522は、判定結果を認識領域情報に含めて、出力部524に送る。
第3判定部523は、第1判定部517により、孤立領域の背面が正しく検出されていないと判定された場合、孤立領域が示す物体が側面物体であるか否かを判定する機能部である。ここで、側面物体とは、道路脇等に設置された壁、ガードレール、または高速道路の防音壁のように、車両の進行方向に延びる物体を示し、撮像画像および視差画像上では通常、側面のみが視認できる物体を示す。
具体的には、第3判定部523は、孤立領域(認識領域)が、下記の(表5)に例として示す条件をすべて満たすか否かを判定し、条件をすべて満たす場合、その孤立領域(認識領域)が示す物体は側面物体であると判定する。
Figure 0006547841
第3判定部523は、図23(a)に示すように、リアルUマップの孤立領域の奥行きlenが所定の条件を満たすか否かを判定する。上述の(表5)の例では、第3判定部523は、奥行きlenが「1000[mm]+誤差成分」より大きいか否かを判定する。
また、第3判定部523は、枠作成部519により作成された視差画像上における認識領域を示す枠(図23(b)に示す視差画像Ip1の検出枠DF1〜DF4)を、Uマップ上の枠(図23(c)に示すUマップUM1の検出枠DF1a、DF4a)(第3領域)に変換する。なお、図23(c)では、視差画像Ip1の検出枠DF2、DF3に対応する検出枠は説明の便宜上図示していない。そして、第3判定部523は、図23(c)に示すように、UマップUM1の検出枠をx方向に2分割し、視差値dp方向に2分割して、左上領域、左下領域、右上領域および右下領域の4領域に分割する。そして、第3判定部523は、各分割領域に含まれる頻度の積算値を算出し、算出される4つの積算値のうち、最も大きい積算値、および次に大きい積算値を有する分割領域が、左上領域および右下領域、または、左下領域または右上領域となるか否かを判定する。すなわち、上述の(表5)に示すように、第3判定部523は、頻度の高い分割領域が斜めの関係を持つか否かを判定する。例えば、図23(c)に示すUマップUM1の検出枠DF4aを例にすると、第3判定部523は、4分割した分割領域のうち、左上領域および右下領域が頻度の積算値が大きいと判断し、斜めの関係を持つと判定する。
さらに、第3判定部523は、図23(c)に示すように、UマップUM1の検出枠をx方向に4分割する。そして、第3判定部523は、最も左側の分割領域および最も右側の分割領域に含まれる視差値の平均値を算出し、それぞれの平均値から変換される距離の差(距離差dsp_diff)が、物体のうち最も近い部分までの距離の25[%]以上であるか否かを判定する。例えば、図23(c)に示すUマップUM1の検出枠DF1aを例にすると、最も右側の分割領域の視差値の平均値は、最も左側の分割領域の視差値の平均値よりも大きく、その差である距離差dsp_diffが、検出枠DF1aで示される物体のうち最も近い部分までの距離の25[%]以上であるか否かを判定する。なお、最も近い部分までの距離の25[%]以上であるか否かを判定することに限定されるものではなく、視差誤差成分を考慮した距離についての値との判定を行うものとしてもよい。
第3判定部523は、孤立領域(認識領域)が、上述の(表5)に示す条件をすべて満たす場合、その孤立領域(認識領域)が示す物体は側面物体であると判定する。一方、第3判定部523は、孤立領域(認識領域)が、上述の(表5)に示す条件のうち少なくともいずれかを満たさない場合、その孤立領域(認識領域)が示す物体は側面物体ではないと判定する。第3判定部523は、判定結果を認識領域情報に含めて、出力部524に送る。
このように、第3判定部523による孤立領域が示す物体が側面物体であるか否かを判定する処理において、UマップUM1を利用することにより、横軸を基準画像Iaのx軸としているので、斜めの部分の特徴がとりやすいため、物体が側面物体であるか否かを精度よく判定することができる。
出力部524は、第2面検出部520により第2面検出処理が行われた結果を含む認識領域情報を、トラッキング部530に出力する機能部である。
図9に示す第2面検出部520の選択部521、第2判定部522および第3判定部523、ならびに、出力部524は、それぞれ図6に示すFPGA51によって実現される。なお、第2面検出部520の選択部521、第2判定部522および第3判定部523、ならびに、出力部524の一部または全部は、ハードウェア回路であるFPGA51ではなく、ROM53に記憶されているプログラムがCPU52によって実行されることによって実現されるものとしてもよい。
なお、図9に示す認識処理部5の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図9に示す認識処理部5で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図9に示す認識処理部5で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
なお、上述の図7〜23では、視差値が距離値と等価に扱えることから、距離画像の一例として視差画像に基づく動作を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ミリ波レーダもしくはレーザレーダの距離情報に基づく距離画像、または、この距離情報と、視差値導出部3で求められる視差画像とを融合させて生成した距離画像に基づく動作としてもよい。以下の説明でも同様である。
(視差値導出部のブロックマッチング処理)
図24は、実施の形態に係る視差値導出部のブロックマッチング処理の動作の一例を示すフローチャートである。図24を参照しながら、物体認識装置1の視差値導出部3のブロックマッチング処理の動作の流れについて説明する。
<ステップS1−1>
視差値導出部3の画像取得部100bは、左のカメラ(撮像部10b)により前方の被写体を撮像して、それぞれアナログの画像信号を生成し、その画像信号に基づく画像である輝度画像を得る。これによって、後段の画像処理の対象となる画像信号が得られることになる。そして、ステップS2−1へ移行する。
<ステップS1−2>
視差値導出部3の画像取得部100aは、右のカメラ(撮像部10a)により前方の被写体を撮像して、それぞれアナログの画像信号を生成し、その画像信号に基づく画像である輝度画像を得る。これによって、後段の画像処理の対象となる画像信号が得られることになる。そして、ステップS2−2へ移行する。
<ステップS2−1>
視差値導出部3の変換部200bは、撮像部10bにより撮像されて得られたアナログの画像信号に対して、ノイズを除去し、デジタル形式の画像データに変換する。このように、デジタル形式の画像データに変換することによって、その画像データに基づく画像に対して画素ごとの画像処理が可能となる。そして、ステップS3−1へ移行する。
<ステップS2−2>
視差値導出部3の変換部200aは、撮像部10aにより撮像されて得られたアナログの画像信号に対して、ノイズを除去し、デジタル形式の画像データに変換する。このように、デジタル形式の画像データに変換することによって、その画像データに基づく画像に対して画素ごとの画像処理が可能となる。そして、ステップS3−2へ移行する。
<ステップS3−1>
変換部200bは、ステップS2−1において変換したデジタル形式の画像データに基づく画像をブロックマッチング処理における比較画像Ibとして出力する。これによって、ブロックマッチング処理において視差値を求めるための比較対象となる画像を得る。そして、ステップS4へ移行する。
<ステップS3−2>
変換部200aは、ステップS2−2において変換したデジタル形式の画像データに基づく画像をブロックマッチング処理における基準画像Iaとして出力する。これによって、ブロックマッチング処理において視差値を求めるための基準となる画像を得る。そして、ステップS4へ移行する。
<ステップS4>
視差値導出部3の視差値演算処理部300のコスト算出部301は、基準画像Iaにおける基準画素p(x,y)の輝度値、および、基準画素p(x,y)に基づく比較画像Ibにおけるエピポーラ線EL上で、基準画素p(x,y)の位置に相当する画素からシフト量dでシフトすることにより特定される、対応画素の候補画素q(x+d,y)の各輝度値に基づいて、各候補画素q(x+d,y)のコスト値C(p,d)を算出することにより取得する。具体的には、コスト算出部301は、ブロックマッチング処理により、基準画像Iaの基準画素pを中心とする所定領域である基準領域pbと、比較画像Ibの候補画素qを中心とする候補領域qb(大きさは基準領域pbと同一)との非類似度をコスト値Cとして算出する。そして、ステップS5へ進む。
<ステップS5>
視差値導出部3の視差値演算処理部300の決定部302は、コスト算出部301により算出されたコスト値Cの最小値に対応するシフト量dを、コスト値Cの算出の対象となった基準画像Iaの画素についての視差値dpとして決定する。そして、視差値導出部3の視差値演算処理部300の第1生成部303は、決定部302により決定された視差値dpに基づいて、基準画像Iaの各画素の輝度値を、その画素に対応する視差値dpで表した画像である視差画像を生成する。第1生成部303は、生成した視差画像を、認識処理部5に出力する。
なお、上述のステレオマッチング処理は、ブロックマッチング処理を例として説明したが、これに限定されるものではなく、SGM(Semi−Global Matching)法を用いた処理であってもよい。
(認識処理部の物体認識処理)
図25は、実施の形態に係る認識処理部の物体認識処理の動作の一例を示すフローチャートである。図25を参照しながら、物体認識装置1の認識処理部5の物体認識処理の動作の流れについて説明する。
<ステップS11>
第2生成部500は、視差値演算処理部300から視差画像を入力し、視差値導出部3から基準画像Iaを入力し、V−Disparityマップ、U−Disparityマップ、およびReal U−Disparityマップ等を生成する。第2生成部500の第3生成部501は、視差値演算処理部300から入力した視差画像から路面を検出するために、V−DisparityマップであるVマップVMを生成する。第2生成部500の第4生成部502は、VマップVMで検出された路面より上方に位置する情報のみを利用して、物体を認識するために、U−DisparityマップであるUマップUMを生成する。第2生成部500の第5生成部503は、第4生成部502により生成されたUマップUMから、横軸を実際の距離に変換したReal U−DisparityマップであるリアルUマップRMを生成する。そして、ステップS12へ移行する。
<ステップS12>
入力部511は、第2生成部500により入力された基準画像Iaおよび視差画像、ならびに、第2生成部500により生成されたVマップVM、UマップUM、UマップUM_H、およびリアルUマップRMを入力する。領域抽出部513は、入力部511から出力された入力情報のうちリアルUマップRMから、画素値の塊である孤立領域を抽出する。領域抽出部513は、抽出した孤立領域ごとに、その孤立領域に関する情報である認識領域情報を生成し、ここでは、例えば、ラベリング処理の識別情報、およびリアルUマップRM上における孤立領域の位置および大きさの情報を認識領域情報に含める。領域抽出部513は、生成した認識領域情報を、平滑化部514に送る。そして、ステップS13へ移行する。
<ステップS13>
平滑化部514は、領域抽出部513により抽出された孤立領域に対して、リアルUマップRM上に存在するノイズおよび視差分散等を緩和するための平滑化を行う。平滑化部514による孤立領域に対する画素値の埋め込みによって、元々の孤立領域の1画素分の周囲の画素に画素値が埋め込まれた状態となる。以降、元々の孤立領域に対して画素値が埋め込まれた領域を併せた領域を新たな孤立領域として扱う。平滑化部514は、リアルUマップRM上における、この新たな孤立領域の位置および大きさの情報を認識領域情報に含めて、輪郭抽出部515に送る。そして、ステップS14へ移行する。
<ステップS14>
輪郭抽出部515は、平滑化部514により平滑化された孤立領域の輪郭を形成する画素について、隣接する画素同士の方向ベクトル(輪郭ベクトル)を特定することにより輪郭を抽出する。輪郭ベクトルが特定された結果、孤立領域の輪郭を形成する画素に対して、輪郭ベクトルを示す番号(情報)が割り当てられる。輪郭抽出部515は、孤立領域の輪郭を形成する画素に割り当てられた輪郭ベクトルを示す情報を認識領域情報に含めて、背面検出部516に送る。そして、ステップS15へ移行する。
<ステップS15>
背面検出部516は、輪郭抽出部515により輪郭が抽出された孤立領域の背面および側面の位置を検出する。背面検出部516は、孤立領域について検出した背面および側面(左側面および右側面)の位置の情報を認識領域情報に含めて、第1判定部517に送る。そして、ステップS16へ移行する。
<ステップS16>
第1判定部517は、背面検出部516により検出された背面が正しく検出されているか否か、すなわち、背面の妥当性の判定を行う。そして、ステップS17へ移行する。
<ステップS17>
第1判定部517は、背面検出部516により検出された背面が正しく検出されているか否か、すなわち、背面の妥当性の判定の結果を認識領域情報に含める。第1判定部517は、背面が正しく検出されていると判定した場合(ステップS17:Yes)、認識領域情報をカット部518に送り、ステップS18へ移行する。一方、第1判定部517は、背面が正しく検出されていないと判定した場合(ステップS17:No)、認識領域情報を枠作成部519に送り、ステップS25へ移行する。
<ステップS18>
カット部518は、第1判定部517により背面に妥当性があると判定された場合に、第1判定部517から受け取った認識領域情報が示す孤立領域のうち、不要と考えられる領域(カット領域)をカット(削除)する。カット部518は、リアルUマップRM上における、カット後の新たな孤立領域の位置および大きさの情報を認識領域情報に含めて、枠作成部519に送る。そして、ステップS19へ移行する。
<ステップS19>
枠作成部519は、領域抽出部513により抽出され、平滑化部514、輪郭抽出部515、背面検出部516、およびカット部518によりそれぞれ平滑化され、輪郭が抽出され、背面および側面が検出され、不要な部分がカット(削除)されたリアルUマップRM上の孤立領域を用いて、視差画像(または基準画像Ia)における孤立領域に対応する物体の領域(認識領域)に枠を作成する。枠作成部519は、視差画像(または基準画像Ia)で作成した枠の情報を認識領域情報に含めて、第2面検出部520に送る。そして、ステップS20へ移行する。
<ステップS20>
選択部521は、第1判定部517により、孤立領域の背面が正しく検出されていると判定された場合、背面検出部516により検出された2つの側面のうちどちらを側面として採用するかを選択する。選択部521は、決定した側面の情報を認識領域情報に含めて、第2判定部522に送る。そして、ステップS21へ移行する。
<ステップS21>
第2判定部522は、選択部521により選択された側面以外の領域の幅(図22に示す幅W2)が、認識領域全体の幅(図22に示す幅W1)の例えば90[%]以下であるか否かを判定する。そして、ステップS22へ移行する。
<ステップS22>
幅W2が幅W1の90[%]以下である場合(ステップS22:Yes)、ステップS23へ移行し、幅W2が幅W1の90[%]より大きい場合(ステップS22:No)、ステップS24へ移行する。
<ステップS23>
第2判定部522は、幅W2が幅W1の90[%]以下であると判定した場合、認識領域の物体は、背面および側面を認識できる物体(車両)であると判定する。第2判定部522は、判定結果を認識領域情報に含めて、出力部524に送る。そして、ステップS30へ移行する。
<ステップS24>
第2判定部522は、幅W2が幅W1の90[%]より大きいと判定した場合、認識領域の物体は、背面のみが認識できる物体(車両)であると判定する。第2判定部522は、判定結果を認識領域情報に含めて、出力部524に送る。そして、ステップS30へ移行する。
<ステップS25>
枠作成部519は、領域抽出部513により抽出され、平滑化部514、輪郭抽出部515、および背面検出部516によりそれぞれ平滑化され、輪郭が抽出され、背面および側面が検出されたリアルUマップRM上の孤立領域を用いて、視差画像(または基準画像Ia)における孤立領域に対応する物体の領域(認識領域)に枠を作成する機能部である。枠作成部519は、視差画像(または基準画像Ia)で作成した枠の情報を認識領域情報に含めて、第2面検出部520に送る。そして、ステップS26へ移行する。
<ステップS26>
第3判定部523は、第1判定部517により、孤立領域の背面が正しく検出されていないと判定された場合、孤立領域が示す物体が側面物体であるか否かを判定する。具体的には、第3判定部523は、孤立領域(認識領域)が、上述の(表5)に例として示す条件をすべて満たすか否かを判定する。そして、ステップS27へ移行する。
<ステップS27>
孤立領域(認識領域)が、上述の(表5)に示す条件をすべて満たす(側面が検出された)場合(ステップS27:Yes)、ステップS28へ移行し、上述の(表5)に示す条件のうち少なくともいずれかを満たさない(側面が検出されない)場合(ステップS27:No)、ステップS29へ移行する。
<ステップS28>
第3判定部523は、孤立領域(認識領域)が、上述の(表5)に示す条件をすべて満たす場合、その孤立領域(認識領域)が示す物体は側面物体であると判定する。第3判定部523は、判定結果を認識領域情報に含めて、出力部524に送る。そして、ステップS30へ移行する。
<ステップS29>
第3判定部523は、孤立領域(認識領域)が、上述の(表5)に示す条件のうち少なくともいずれかを満たさない場合、その孤立領域(認識領域)が示す物体は側面物体ではない物体(その他の物体)であると判定する。第3判定部523は、判定結果を認識領域情報に含めて、出力部524に送る。そして、ステップS30へ移行する。
<ステップS30>
トラッキング部530は、クラスタリング処理部510により認識された物体に関する情報である認識領域情報に基づいて、その物体を棄却したり、追跡処理をしたりするトラッキング処理を実行する。
以上のステップS11〜S30の処理により、物体認識処理が行われる。なお、ステップS13〜S30の処理は、ステップS12で抽出された孤立領域ごとに実行される。
以上のように、認識処理部5の物体認識処理において、各画像処理の目的に応じて異なるU−DisparityマップであるリアルUマップ(例えば、上述のリアルUマップRM)またはUマップ(例えば、上述のUマップUM、UマップUM1)のいずれかを用いるものとしている。これによって、物体認識処理における各画像処理の精度および処理速度を向上させることができる。例えば、物体を認識し、その物体の背面および側面を検出する第1面検出処理において、リアルUマップを利用することにより、横軸を実距離とし、画角によって物体の形状が変わることがなく、どの距離でも同じ特徴を有するので、どの距離においても安定した物体の認識、および物体の面の検出を行うことができるので、画像処理の精度および処理速度を向上させることができる。また、物体の背面および側面の領域を具体的に特定し、物体がどのような面を有するかを特定する第2面検出処理のうち、特に孤立領域が示す物体が側面物体であるか否かを判定する処理においては、Uマップを利用することにより、横軸を基準画像Iaのx軸としているので、斜めの部分の特徴がとりやすいため、物体が側面物体であるか否かを精度よく判定することができるので、画像処理の精度および処理速度を向上させることができる。
なお、上述の実施の形態では、コスト値Cは非類似度を表す評価値としているが、類似度を表す評価値であってもよい。この場合、類似度であるコスト値Cが最大(極値)となるシフト量dが視差値dpとなる。
また、上述の実施の形態では、車両70としての自動車に搭載される物体認識装置1について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、他の車両の一例としてバイク、自転車、車椅子または農業用の耕運機等の車両に搭載されるものとしてもよい。また、移動体の一例としての車両だけでなく、ロボット等の移動体であってもよい。
また、上述の実施の形態において、物体認識装置1の視差値導出部3および認識処理部5の各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の実施の形態に係る物体認識装置1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の実施の形態の物体認識装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施の形態の物体認識装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の実施の形態の物体認識装置1で実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU52(CPU32)が上述のROM53(ROM33)からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置(RAM54(RAM34)等)上にロードされて生成されるようになっている。
1 物体認識装置
2 本体部
3 視差値導出部
4 通信線
5 認識処理部
6 車両制御装置
7 ステアリングホイール
8 ブレーキペダル
10a、10b 撮像部
11a、11b 撮像レンズ
12a、12b 絞り
13a、13b 画像センサ
20a、20b 信号変換部
21a、21b CDS
22a、22b AGC
23a、23b ADC
24a、24b フレームメモリ
30 画像処理部
31 FPGA
32 CPU
33 ROM
34 RAM
35 I/F
39 バスライン
51 FPGA
52 CPU
53 ROM
54 RAM
55 I/F
58 CANI/F
59 バスライン
60 機器制御システム
70 車両
100a、100b 画像取得部
200a、200b 変換部
300 視差値演算処理部
301 コスト算出部
302 決定部
303 第1生成部
500 第2生成部
501 第3生成部
502 第4生成部
503 第5生成部
510 クラスタリング処理部
511 入力部
512 第1面検出部
513 領域抽出部
514 平滑化部
515 輪郭抽出部
516 背面検出部
517 第1判定部
518 カット部
519 枠作成部
520 第2面検出部
521 選択部
522 第2判定部
523 第3判定部
524 出力部
530 トラッキング部
600 路面
600a 路面部
601 電柱
601a 電柱部
602 車
602a 車部
611 左ガードレール
611a〜611c 左ガードレール部
612 右ガードレール
612a〜612c 右ガードレール部
613 車
613a〜613c 車部
614 車
614a〜614c 車部
621〜624 孤立領域
B 基線長
C コスト値
ch カット高さ
cw カット幅
d シフト量
DF1〜DF4 検出枠
DF1a、DF4a 検出枠
diff 差
dsp_diff 距離差
dp 視差値
dp1〜dp4 背面位置
E 物体
EL エピポーラ線
f 焦点距離
Ia 基準画像
Ib 比較画像
Ip、Ip1 視差画像
len 奥行き
p 基準画素
PA1、PA2 出っ張り領域
pb 基準領域
q 候補画素
qb 候補領域
RM リアルUマップ
S、Sa、Sb 点
UM、UM1 Uマップ
UM_H Uマップ
VM Vマップ
w_b 幅
W1、W2 幅
xa1〜xa3 左位置
xb1〜xb3 右位置
x1 左側面位置
x2 右側面位置
Z 距離

Claims (12)

  1. 移動体の移動方向を撮像する複数の撮像手段によりそれぞれ撮像された複数の撮像画像を処理する画像処理装置であって、
    前記複数の撮像画像から生成される、距離値により構成された距離画像に基づいて、前記移動体の移動方向に直交する方向の実距離と、前記移動方向に対応する前記距離値とを関連付けた前記距離値の頻度分布を示す第1画像を生成する第1生成手段と、
    前記距離画像に基づいて、該距離画像の横方向と、前記移動体の移動方向に対応する前記距離値とを関連付けた前記距離値の頻度分布を示す第2画像を生成する第2生成手段と、
    前記第1画像から、物体を示す第1領域を抽出する第1抽出手段と、
    少なくとも前記第1画像を用いて、前記第1領域で示される前記物体の面を検出する第1処理を行う第1処理手段と、
    少なくとも前記第2画像を用いて、前記第1領域で示される前記物体の面の種類を特定する第2処理を行う第2処理手段と、
    を備えた画像処理装置。
  2. 前記第1処理手段は、前記第1処理の一部として、前記第1画像での前記第1領域の輪郭の輪郭方向を抽出する第2抽出手段を含む請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第2抽出手段は、前記第1画像における前記第1領域の輪郭を形成する画素について、隣接する画素同士の方向を特定し、該方向を前記輪郭方向として抽出する請求項3に記載の画像処理装置。
  4. 前記第2抽出手段は、前記第1画像における前記第1領域をスキャンする方向に基づいて、該第1領域の前記輪郭方向を抽出する順番を変える請求項3または4に記載の画像処理装置。
  5. 前記第1処理手段は、
    前記第1処理の一部として、前記第2抽出手段により抽出された前記輪郭方向に基づいて、前記第1画像での前記第1領域における前記画像処理装置に対向する第1面を検出する検出手段と、
    前記第1処理の一部として、前記第1画像での前記第1領域のうち、少なくとも前記第1面より手前側にある第2領域を削除して新たな第1領域とする削除手段と、
    をさらに含む請求項3〜5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記検出手段は、前記第1処理の一部としてさらに、前記第1画像での前記第1領域における前記第1面から前記画像処理装置から遠ざかる方向の所定位置までの領域における前記輪郭方向に基づいて、前記第1面の両端に接続する2つの第2面を検出する請求項6に記載の画像処理装置。
  7. 前記第2処理手段は、前記第2処理の一部として、前記第2画像における前記第1領域に対応する第3領域に含まれる距離値に基づいて、該第1領域が示す物体が側面物体であるか否かを判定する判定手段を含む請求項1、3〜7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  8. 被写体を撮像することにより第1撮像画像を得る第1撮像手段と、
    前記第1撮像手段の位置とは異なる位置に配置され、前記被写体を撮像することにより第2撮像画像を得る第2撮像手段と、
    前記第1撮像画像および前記第2撮像画像から前記被写体に対して求めた距離値に基づいて、前記距離画像を生成する第3生成手段と、
    請求項1、3〜8のいずれか一項に記載の画像処理装置と、
    を備えた物体認識装置。
  9. 請求項9に記載の物体認識装置と、
    前記第1抽出手段により抽出された前記第1領域についての、少なくとも前記第1処理手段により検出された前記面に基づいて、制御対象を制御する制御装置と、
    を備えた機器制御システム。
  10. 移動体の移動方向を撮像する複数の撮像手段によりそれぞれ撮像された複数の撮像画像を処理する画像処理装置の画像処理方法であって、
    前記複数の撮像画像から生成される、距離値により構成された距離画像に基づいて、前記移動体の移動方向に直交する方向の実距離と、前記移動方向に対応する前記距離値とを関連付けた前記距離値の頻度分布を示す第1画像を生成する第1生成ステップと、
    前記距離画像に基づいて、該距離画像の横方向と、前記移動体の移動方向に対応する前記距離値とを関連付けた前記距離値の頻度分布を示す第2画像を生成する第2生成ステップと、
    前記第1画像から、物体を示す第1領域を抽出する第1抽出ステップと、
    少なくとも前記第1画像を用いて、前記第1領域で示される前記物体の面を検出する第1処理を行う第1処理ステップと、
    少なくとも前記第2画像を用いて、前記第1領域で示される前記物体の面の種類を特定する第2処理を行う第2処理ステップと、
    を有する画像処理方法。
  11. コンピュータを、
    移動体の移動方向を撮像する複数の撮像手段によりそれぞれ撮像された複数の撮像画像から生成される、距離値により構成された距離画像に基づいて、前記移動体の移動方向に直交する方向の実距離と、前記移動方向に対応する前記距離値とを関連付けた前記距離値の頻度分布を示す第1画像を生成する第1生成手段と、
    前記距離画像に基づいて、該距離画像の横方向と、前記移動体の移動方向に対応する前記距離値とを関連付けた前記距離値の頻度分布を示す第2画像を生成する第2生成手段と、
    前記第1画像から、物体を示す第1領域を抽出する第1抽出手段と、
    少なくとも前記第1画像を用いて、前記第1領域で示される前記物体の面を検出する第1処理を行う第1処理手段と、
    少なくとも前記第2画像を用いて、前記第1領域で示される前記物体の面の種類を特定する第2処理を行う第2処理手段と、
    して機能させるためのプログラム。
  12. 請求項10に記載の機器制御システムを備え、
    前記制御装置により制御される移動体。
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