JP6547427B2 - 火災検知装置、火災検知システム、火災検知方法、及び火災検知プログラム - Google Patents

火災検知装置、火災検知システム、火災検知方法、及び火災検知プログラム Download PDF

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Description

本発明は、火災検知装置、火災検知システム、火災検知方法、及び火災検知プログラムに関する。
山火事等の火災による被害を最小にするため早期に火災を検知するシステムの一つとして、赤外線カメラの画像から高温部(熱源)を検出するシステムが知られている。
また、山火事を検知するシステムとして、その他に、可視光画像から煙を検出する方式のシステムや、人工衛星に搭載されたカメラで撮影された画像から検出する方式のシステム等が知られている。
また、カメラを用いて火災を検知するシステムの一つとして、煙濃度や温度等を感知する感知器のデータに基づいて火災が発生したと判定した場合に、火災が発生した箇所をテレビカメラで撮影するシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
また、火災により発生する煙の有無により火災の発生を検知する火災検知器の一つとして、光電又はイオン化煙検知器とCOセンサとを組み合わせることにより、誤警報を低減する火災検知器が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
また、火災を早期に発見する方法の一つとして、検出する火災のサインが異なる2種類の検知器を用い、当該2種類の検知器の検知結果に基づいて火災が発生したか否かを判定する方法が知られている(例えば、特許文献3を参照)。
特開平7−254096号公報 特表2000−504132号公報 特表2000−516000号公報
赤外線カメラの画像からわかるのは、撮影範囲内に存在する物体等の温度であり、高温部が高温になっている理由まではわからない。撮影範囲内に存在する物体等が高温になる要因には、火災による熱の他、例えば、日照による温度上昇等もある。そのため、監視員が赤外線カメラの画像を常時監視して火災発生の有無をチェックしなければならない。
また、可視光画像から煙を検出する場合、例えば、火災による煙なのか、他の理由による一時的な煙なのかを画像から判断することが難しい。
更に、山中等の広範囲を対象とした火災の検知に赤外線カメラや可視光画像を撮影するカメラを用いる場合、広範囲に多数のカメラを設置する必要があり、導入コストが増大する。
一つの側面において、本発明は、火災の発生を早期に精度良く検知することが可能な検知システムを低コストで提供することを目的とする。
1つの態様の火災検知システムは、火災の発生を検知する火災検知装置と、火災検知装置と通信可能に接続されたサーバと、を備える。火災検知装置は、ガスセンサと、粒子径分布測定器と、制御装置と、を備える。ガスセンサは測定空間中のガス性物質を検知し、粒子径分布測定器は測定空間中の微粒子の粒径及び粒径毎の粒子数を測定する。制御装置は、ガスセンサの検知結果から測定空間中の煙の有無の判定を行い、測定空間中に煙が存在すると判定した場合には、粒子径分布測定器を動作させ、粒子径分布測定器の測定結果と判定値との比較結果に基づいて火災が発生したか否かを判定し、測定空間中に煙が存在しないと判定した場合には、所定の期間が経過する度に粒子径分布測定器を動作させて、判定値を、粒子径分布測定器の測定結果に更新する。また、制御装置は、火災が発生したと判定すると、サーバに火災発生信号を送信する。
上述の態様によれば、火災の発生を早期に精度良く検知することが可能な検知システムを低コストで提供することができる。
一実施形態に係る山火事検知システムの構成例を示す模式図である。 火災検知装置の機能的構成を示すブロック図である。 制御装置が行う処理の内容を示すフローチャートである。 煙に晒されたMOSガスセンサの出力値の時間変化の例を示す図である。 ガスセンサの構成例を示すブロック図である。 第1の判定値の設定例を示す図である。 平常時と火災時との微粒子濃度の違いを示す図である。 第2の判定値の設定例を示す図である。 火災検知装置の物理的構造を示す模式図である。 コンピュータのハードウェア構成を示す図である。 サーバの機能的構成を示すブロック図である。 登録データの一例を示す図である。 サーバが行う通報処理の一例を示すフローチャートである。 サーバが行う通報処理の別の例を示すフローチャートである。
図1は、一実施形態に係る山火事検知システムの構成例を示す模式図である。
図1には、火災検知システムの一例として、山火事の発生を検知する山火事検知システムを示している。図1に示すように、山火事検知システム1は、複数の火災検知装置2と、サーバ3と、無線基地局4と、を備える。
火災検知装置2は、火災(山火事)の発生を検知する装置である。複数の火災検知装置2は、山火事の検知を行うエリアに所定の間隔で配置させる。各火災検知装置2は、火災の発生を検知すると、火災検知装置2に付与した識別番号を含む火災発生信号を生成してサーバ3に送信する。
なお、各火災検知装置2は、無線通信が可能な装置であり、図1に示したように、サーバ3に接続された無線基地局4を介して、サーバ3に火災発生信号を送信する。サーバ3と無線基地局4とは、有線通信又は無線通信により通信可能に接続している。
サーバ3は、複数の火災検知装置2と協働して山火事の発生の有無を検知(監視)する。サーバ3は、火災検知装置2からの火災発生信号を受信すると火災が発生したことを通報する通報信号を生成し、消防署等に設置された通報受付端末5に送信(通報)する。サーバ3は、火災検知装置2の識別番号と設置位置とを対応付けた登録データを保持しており、火災発生信号に含まれる火災検知装置2の識別番号に基づいて火災発生位置を決定する。そして、サーバ3は、決定した火災発生位置を含む通報信号を生成して通報受付端末5に送信する。
例えば、図1に示した火災発生位置6で火災が発生した場合、火災による煙が拡散し、火災発生位置6の近くに設置された火災検知装置2A,2Bが煙を検知する。煙を検知した火災検知装置2A,2Bは、火災発生信号を生成し、無線基地局4を介してサーバ3に送信する。サーバ3は、受信した火災発生信号から、火災検知装置2A,2Bの設置位置の近くで火災が発生したと特定し、通報信号を生成して通報受付端末5に送信する。
[火災検知装置の構成及び動作]
図2は、火災検知装置の機能的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、1個の火災検知装置2は、ガスセンサ200と、粒子径分布計測器210と、制御装置220と、を備える。
ガスセンサ200は、空気中(大気中)のガス性の化学物質を検知するセンサである。本実施形態では、ガスセンサ200として、金属酸化物半導体ガスセンサ(以下「MOSガスセンサ」という)を用いる。MOSガスセンサは、金属酸化物半導体と空気中の化学物質との間で生じる酸化還元反応による金属酸化物半導体の電気抵抗の変化を利用して、ガス性の化学物質を検知するガスセンサである。
粒子径分布計測器210は、パーティクルカウンタとも呼ばれる計測器であり、計測空間に存在する微粒子の粒径を計測し、粒径範囲毎の粒子数を計数する計測器である。
制御装置220は、ガスセンサ200の出力値及び粒子径分布計測器210の計測結果に基づいて火災が発生したか否かを判定する。火災が発生したと判定した場合、制御装置220は、火災発生信号を生成し、無線基地局4を介してサーバ3に送信する。
この制御装置220は、センサ出力取得部221と、分布データ取得部222と、制御部223と、無線通信部224と、記憶部225と、を備える。
センサ出力取得部221は、ガスセンサ(MOSガスセンサ)200に所定電圧の動作電力を常時供給しながら、予め定めた時間間隔毎にガスセンサ200の出力値(出力電圧)を取得する。センサ出力取得部221がガスセンサ200の出力値を取得する時間間隔は、例えば、1秒〜数秒程度とする。センサ出力取得部221は、取得したガスセンサ200の出力値を制御部223に渡す。
分布データ取得部222は、粒子径分布計測器210の計測結果である分布データを取得する。また、分布データ取得部222は、制御部223からの制御信号に基づいて粒子径分布計測器210の起動及び停止、言い換えると制御部223と協働して粒子径分布計測器210への動作電力の供給の制御を行う。
制御部223は、センサ出力取得部221を介して取得したガスセンサ200の出力値に基づいた煙が発生したか否かの判定、粒子径分布計測器210の動作制御、及び火災発生信号の生成等の処理を行う。この制御部223は、図2に示したように、計測制御部223Aと、電源制御部223Bと、を有する。
計測制御部223Aは、煙が発生したか否かの判定、粒子径分布計測器210に計測を行わせるか否かの判定、粒子径分布計測器210の計測結果に基づく山火事が発生したか否かの判定、及び火災発生信号の生成等の処理を行う。
電源制御部223Bは、計測制御部223Aと協働して、粒子径分布計測器210や無線通信部224等の電源のオン/オフの制御を行う。電源制御部223Bは、粒子径分布計測器210に計測を行わせる期間を除き、粒子径分布計測器210の電源をオフにして粒子径分布計測器210を停止させておく。そして、計測制御部223Aが粒子径分布計測器210に計測を行わせると判定すると、電源制御部223Bは、分布データ取得部222を介して粒子径分布計測器210の電源をオンにし、粒子径分布計測器210に粒子径濃度の計測、すなわち計測空間における微粒子の粒径の計測及び粒径範囲毎の粒子数の計数を行わせる。
また、電源制御部223Bは、火災発生信号をサーバに送信する期間を除き、無線通信部224への動作電力の供給を止めて無線通信機能を停止させておく。そして、計測制御部223Aが火災発生信号をサーバ3に送信する必要があると判定した場合、電源制御部223Bは、無線通信部224に動作電力を供給し、無線通信部224を火災発生信号の送信が可能な状態にする。
無線通信部224は、例えば、山火事検知システム1を提供する業者が設置した無線基地局4と、所定の無線通信規格に従って無線通信を行う。また、本実施形態に係る山火事検知システム1では、数百m〜数km四方のエリアに複数の火災検知装置2を配置するので、無線通信部224及び無線基地局4には、例えば、半径数km圏内での無線通信が可能な通信モジュール又は通信機器を用いる。
図3は、制御装置が行う処理の内容を示すフローチャートである。
火災検知装置2は、所定の位置に設置された後、制御装置220による制御のもと火災が発生したか否かを検知する処理を続ける。このとき、制御装置220は、図3に示すような処理を行う。なお、制御装置220の記憶部225には、予め作成した第1の判定値225A及び第2の判定値225Bを記憶させておく。
粒子径分布計測器210による計測を行うか否かの判定に用いる第1の判定値225Aは、例えば、山火事が発生した場合の煙を模した試験ガスを用いて事前に測定した、ガスセンサ200の反応特性に基づいて定めておく。一方、山火事が発生したか否かの判定に用いる第2の判定値225Bは、例えば、平常時(すなわち山火事が発生していない時)の火災検知装置2の設置位置周辺における粒子径分布計測器210の計測結果に基づいて定めておく。また、第2の判定値225Bには、登録日時(更新日時)の情報も記載しておく。
また、火災検知装置2で図3に示した処理を開始する際、制御装置220の電源制御部223Bは、粒子径分布計測器210の電源をオフにする。すなわち、制御装置220は、ガスセンサ200及び粒子径分布計測器210のうちガスセンサ200のみに動作電力を供給した状態で図3に示す処理を開始する。
火災検知装置2による山火事の発生の有無を検知する処理を開始すると、制御装置220は、まず、ガスセンサ200の出力値を取得して第1の判定値225Aと比較し(ステップS100)、煙を検知したかチェックする(ステップS101)。ステップS100,S101は、計測制御部223Aが、センサ出力取得部221及びガスセンサ200と協働して行う。
ガスセンサ200として上記のMOSガスセンサを用いた場合、MOSガスセンサの検知部が山火事等による煙に晒されると検知部の抵抗値が減少する。そのため、計測制御部223Aは、センサ出力取得部221を介して取得したガスセンサ200の出力値に基づいて算出される抵抗値が第1の判定値225Aを下回った場合に煙を検知したと判定する。
煙を検知していない場合(ステップS101;No)、制御装置220は、次に、第2の判定値225Bの登録日時(更新日時)から所定の期間が経過しているかをチェックする(ステップS102)。
所定の期間が経過している場合(ステップS102;Yes)、制御装置220は、第2の判定値225Bを更新する処理(ステップS103〜S105)を行う。
第2の判定値225Bを更新する処理では、まず、電源制御部223Bが粒子径分布計測器210に動作電力を供給し、粒子径分布計測器210を起動させる(ステップS103)。ステップS103において、電源制御部223Bは、分布データ取得部222を介して粒子径分布計測器210に動作電力を供給するとともに、粒子径分布計測器210の電源をオンにする制御信号を送信する。粒子径分布計測器210は、電源がオンになると、起動時のセルフチェック等を行った後、計測空間に存在する微粒子の粒径の計測、及び粒径範囲毎の粒子数の計数を開始する。
次に、計測制御部223Aが、分布データ取得部222を介して粒子径分布計測器210の計測結果を取得し、第2の判定値225Bに記載された判定用の値を取得した計測結果に更新する(ステップS104)。ステップS104において、計測制御部223Aは、第2の判定値225Bに記載された判定用の値とともに、更新日時を更新する。
第2の判定値225Bの更新を終えると、計測制御部223Aが粒子径分布計測器210の動作を停止させ(ステップS105)、電源制御部223Bが粒子径分布計測器210への動作電力の供給を停止する。
その後、制御装置220(計測制御部223A)は、ステップS100の処理に戻る。また、第2の判定値225Bの更新日時(登録日時)から所定の期間が経過していない場合(ステップS102;No)、制御装置220は、ステップS103〜S105の処理をスキップしてステップS100の処理に戻る。
以降、ステップS101において煙を検知したと判定するまで、制御装置220は、ステップS100〜S105の処理を繰り返す。
そして、ガスセンサ200の出力値から煙を検知したと判定した場合(ステップS101;Yes)、制御装置220は、次に、粒子径分布計測器210を起動させる(ステップS111)。ステップS111において、制御装置220は、ステップS103と同様の処理を行う。次に、計測制御部223Aが、粒子径分布計測器210の計測結果を取得して第2の判定値225Bと比較し(ステップS112)、取得した計測結果と第2の判定値225Bとの差分が閾値以上であるかをチェックする(ステップS113)。ステップS112において、計測制御部223Aは、分布データ取得部222を介して粒子径分布計測器210の計測結果を取得する。
ステップS112における比較の結果、計測結果と第2の判定値との差分が閾値よりも小さい場合(ステップS113;No)、制御装置220は、粒子径分布計測器210の動作を停止させ(ステップS105)、ステップS100の処理に戻る。
一方、ステップS112における比較の結果、計測結果と第2の判定値225Bとの差分が閾値以上の場合(ステップS113;Yes)、制御装置220は、粒子径分布計測器210の動作を停止させ、火災発生信号を送信する(ステップS114)。ステップS114では、計測制御部223A及び電源制御部223Bが、ステップS105と同様の処理により粒子径分布計測器210の動作を停止させるとともに粒子径分布計測器210への動作電力の供給を停止する。また、ステップS114では、計測制御部223Aが火災発生信号を生成した後、無線通信部224(アンテナ224A)から火災発生信号を送信する。送信した火災発生信号は、無線基地局4(アンテナ4A)が受信する。無線基地局4は、受信した火災発生信号をサーバ3に転送する。
火災発生信号を送信した後、制御装置220は、検知処理を続けるか否かを判断する(ステップS115)。検知処理を続ける場合(ステップS115;Yes)、制御装置220は、ステップS100の処理に戻る。一方、検知処理を続けない場合(ステップS115;No)、制御装置220は、検知処理を終了して動作を停止する。
このように、本実施形態に係る火災検知装置2における制御装置220は、ガスセンサ200を用いて煙の発生の有無を検知する処理を、常時又は数秒〜数十秒程度の時間間隔で定期的に行う。そして、ガスセンサ200の出力値から煙の発生を検知した場合に、制御装置220は、粒子径分布計測器210に動作電力を供給して計測を行わせて山火事が発生したか否かを判定する。
また、制御装置220は、煙が発生していない状況で第2の判定値225Bを更新するタイミングが到来した場合、粒子径分布計測器210に動作電力を供給し計測を行わせる。
ところで、本実施形態の火災検知装置2におけるガスセンサ200は、山火事により発生した煙の検出に用いる。山火事により発生する煙には、レボグルコサン等、樹木内に存在するセルロースの熱分解生成物が多く含まれている。そのため、本実施形態の火災検知装置2では、ガスセンサ200として、空気中に存在するレボグルコサン等の熱分解生成物の濃度の変化を検出可能なMOSガスセンサを用いる。
MOSガスセンサは、例えば、二酸化すず等の結晶表面に化学物質が吸着し還元反応又は酸化反応が起こると電気抵抗が変化することを利用して、ガス性の化学物質を検出するガスセンサである。このMOSガスセンサは、空気中の還元性ガスを検知するセンサ、空気中の酸化性ガスを検知するセンサ、及び空気中の揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds:VOCs)を検知するセンサに大別される。
これら3種のMOSガスセンサについて、本願発明者らが、山火事により発生する煙を模した試験ガスの検知試験を行ったところ、図4に示すような結果が得られた。
図4は、煙に晒されたMOSガスセンサの出力値の時間変化の例を示す図である。
図4の上段のグラフは、還元性ガスを検知するMOSガスセンサの出力値から求めた電気抵抗の時間変化を示すグラフである。図4の中段のグラフは、酸化性ガスを検知するMOSガスセンサの出力値から求めた電気抵抗の時間変化を示すグラフである。図4の下段のグラフは、VOCsを検知するMOSガスセンサの出力値から求めた電気抵抗の時間変化を示すグラフである。なお、図4に示した3つのグラフにおける横軸は、いずれも試験空間に煙(試験ガス)を注入してからの経過時間を表している。
図4に示した3つのグラフからわかるように、いずれのMOSガスセンサにおいても、試験空間に煙(試験ガス)を注入してから約30秒が経過するまでに抵抗値が著しく低下する。そのため、本実施形態のガスセンサ200としてMOSガスセンサを用い、MOSガスセンサの出力値から算出した抵抗値を第1の判定値と比較することで、煙が発生したか否かを判定することができる。この際、本実施形態のガスセンサ200として用いるMOSガスセンサは、還元性ガスを検知するセンサ、酸化性ガスを検知するセンサ、及びVOCsを検知するセンサのいずれのMOSガスセンサであってもよい。
ただし、図4に示した3つのグラフからわかるように、上記の3種のMOSガスセンサでは、同一成分の試験ガスに対する反応速度、言い換えると抵抗値の下がり方に違いがある。また、山火事で発生する煙に含まれる化学物質の量や成分比には、発生場所の環境(例えば人工物の有無等)により違いが生じる。そのため、MOSガスセンサを用いて煙を検知する場合、上記の3種のMOSガスセンサのうちいずれか1種又は2種のMOSガスセンサを選択して用いるよりも、3種のMOSガスセンサ全てを用いたほうが、煙を早期に精度よく検出できる。
よって、本実施形態では、図5に示すように、還元性ガスを検知する第1のMOSガスセンサ201、酸化性ガスを検知する第2のMOSガスセンサ202、及びVOCsを検知する第3のMOSガスセンサ203を組み合わせたガスセンサ200を用いる。図5は、ガスセンサの構成例を示すブロック図である。
なお、検知対象のガス(化学物質)が異なる複数種のMOSガスセンサを組み合わせた場合、煙が発生したか否かの判定に用いる第1の判定値225Aには、MOSガスセンサ毎の判定用の抵抗値を設定する。例えば、図4に示した例では、いずれのMOSガスセンサにおいても煙を注入してから30秒が経過した後の抵抗値は、略一定の値で推移する。還元性ガスを検知するMOSガスセンサでは、経過時間が30〜60秒の期間における抵抗値がR1以下の値で推移する。また、酸化性ガスを検知するMOSガスセンサでは、経過時間が30〜60秒の期間における抵抗値がR2以下の値で推移する。更に、VOCsを検知するMOSガスセンサでは、経過時間が30〜60秒の期間における抵抗値がR3以下の値で推移する。
これらの抵抗値の推移に基づいて、第1の判定値225Aは、例えば、図6に示すようなテーブルにして記憶部223に記憶させる。図6は、第1の判定値の設定例を示す図である。図6に示したテーブルには、上記の3種のMOSガスセンサ201〜203について、各MOSガスセンサに付与したセンサ番号と、抵抗値の判定値(閾値)とが対応付けてられている。
このような第1の判定値225Aを用いる場合、図3に示したステップS100及びS101では、各MOSガスセンサ201〜203の出力値から算出した抵抗値がそれぞれ判定値R1〜R3以下であるかを判定する。そして、計測制御部223Aには、例えば、いずれか1個のMOSガスセンサ201〜203において出力値から算出した抵抗値が判定値以下である場合に、煙が発生したと判定させる。これにより、山火事により発生した煙に含まれる化学物質の種類や成分比によらず、早期に煙の発生を検知することができる。
なお、第1の判定値225Aには、煙の発生の有無の判定に用いる出力値(抵抗)の閾値の変わりに、出力値の変化パターンを設定しても良い。第1の判定値として出力値の変化パターンを用いる場合、例えば、図4に示したグラフにおける経過時間0〜60秒の抵抗値の時間変化をテーブルにして記憶部225に記憶させる。
この場合、火災検知装置2の制御装置220(計測制御部223A)は、60秒ぶん又はそれ以上のガスセンサ200の出力値を保持する。また、この場合、図3に示したステップS100では、計測制御部223Aは、例えば、直近の60秒ぶんのガスセンサ200の出力値から算出した抵抗値の変化パターンと、第1の判定値225Aに記載された変化パターンとの相関値を算出する。そして、計測制御部223Aは、例えば、算出した相関値が閾値以上であれば煙が発生したと判定する。
このようにガスセンサ200として検知対象のガスが異なる複数のMOSガスセンサを用いることで、本実施形態の火災検知装置2は、設置位置周辺で発生した煙を早期に検知することができる。
ところが、MOSガスセンサは、検出ガスに対する選択性が高くはないので、山火事による煙だけでなく、他の煙やガスに曝された場合にも反応して出力値(抵抗)が変化することがある。そのため、MOSガスセンサの出力値から山火事が発生したか否かを正確に判定することは難しい。そこで、本願発明者らは、山火事により発生する煙がガス性成分と粒子成分とを含んでいる点に着目した。すなわち、本実施形態の火災検知装置2では、ガスセンサ200(MOSガスセンサ201〜203)により煙に含まれるガス性成分を検知した場合に、粒子径分布計測器210で粒子成分について調べ山火事が発生したか否かを判定する。
粒子径分布計測器210は、パーティクルカウンタ等と呼ばれる計測器であり、レーザ光等を用いて空気中の微粒子の粒径を測定し、所定の粒径範囲(分級)毎の微粒子の数を計数して粒径分布のヒストグラムを作成する。例えば、ある種のパーティクルカウンタでは、0.3μm、0.5μm、0.7μm、1.0μm、2.0μm、及び5.0μmを粒径範囲の区切りとして、粒指数濃度(例えば1mの空気中に含まれる粒子数)についての粒径分布の累積ヒストグラムを作成する。
粒子径分布計測器210を用いて平常時における粒径分布と、火災時における粒径分布とを計測すると、例えば、図7に示したような結果が得られる。図7は、平常時と火災時との微粒子濃度の違いを示す図である。なお、図7には、簡易型の微粒子径弁別機能を備えた粒子径分布計測器210による計測結果の一例を示している。
図7の左側に示した平常時の計測結果は、山火事等による煙のない環境下における空気中の微粒子の粒径分布についての計測結果である。また、図7の右側に示した火災時の計測結果は、山火事で発生する煙を模した試験ガスが拡散した環境下における空気中の微粒子の粒径分布についての計測結果である。また、図7には、平常時及び火災時のそれぞれについて、2.5μmを粒径範囲の区切りとして計測した各粒径範囲の粒子数濃度を示している。
平常時の粒径分布の計測結果では、粒径が2.5μmよりも大きい粒子の粒子数濃度が3.17×10個/m、粒径が0.5μmよりも大きい粒子の粒子数濃度が2.90×10個/mとなった。一方、火災時の粒径分布の計測結果では、粒径が2.5μmよりも大きい粒子の粒子数濃度が8.81×10個/m、粒径が0.5μmよりも大きい粒子の粒子数濃度が2.32×10個/mとなった。
また、平常時における粒径が0.5μmよりも大きい粒子の粒子数濃度は、粒径が2.5μmよりも大きい粒子の粒子数濃度の約91倍である。これに対し、火災時における粒径が0.5μmよりも大きい粒子の粒子数濃度は、粒径が2.5μmよりも大きい粒子の粒子数濃度の約263倍である。
すなわち、火災時における粒径が0.5μmよりも大きい粒子と粒径が2.5μmよりも大きい粒子との粒子数濃度の比は、平常時における粒子数濃度の比の約2.9倍に増大している。
このように、平常時と火災時とでは、火災時のほうが煙に含まれる粒子成分の分だけ粒子数濃度が高くなる。
そこで、本実施形態の火災検知装置2では、平常時の粒子数濃度を第2の判定値225Bとし、粒子径分布計測器210の計測結果から求めた粒子数濃度と第2の判定値との差分が予め定めた閾値以上の場合、火災(山火事)が発生したと判定する。
この際、第2の判定値225Bには、例えば、図8に示すように、第1の平常時値CA、第2の平常時値CB、及び第3の平常時値CA/CBの3つの平常時値を設定するとともに、更新日時を記載する。図8は、第2の判定値の設定例を示す図である。なお、図8において更新日時のMM、DD、hh、及びmmは、それぞれ、月、日、時、及び分を表す。
第1の平常時値CAは、平常時における粒径が0.5μmよりも大きい粒子(第1の分級の粒子)の粒子数濃度である。第2の平常時値CBは、平常時における粒径が2.5μmよりも大きい粒子(第2の分級の粒子)の粒子数濃度である。第3の平常時値CA/CBは、第1の平常時値CAを第2の平常時値CBで除した値である。また、更新日時は、図3に示したステップS104において第2の判定値225Bを更新したときの更新日時である。
このような第2の判定値225Bを用いる場合、図3に示したステップS112及びS113では、例えば、まず計測結果における第1の分級及び第2の分級の粒子数濃度の比を算出して第3の平常時値CA/CBと比較する。ここで、計測結果における粒子数濃度の比と第3の平常時値CA/CBとの差分が閾値以上(例えば、計測結果における粒子数濃度の比が第3の平常時値の1.5倍以上)であれば、計測制御部223Aは、火災が発生したと判定する。
また、計測結果における粒子数濃度の比と第3の平常時値CA/CBとの差分が閾値よりも小さい場合、例えば、計測制御部223Aは、次に、計測結果における第1の分級及び第2の分級の粒子数濃度と、第1の平常時値CA及び第2の平常時値CBとを比較する。ここで、計測結果におけるいずれかの粒子数濃度と平常時値との差分が閾値以上であれば、計測制御部223Aは、火災が発生したと判定する。
なお、差分値は、火災時における粒子数濃度の比から平常時における粒子濃度の比を減じた値の絶対値であってもよいし、火災時における粒子数濃度の比を平常時における粒子濃度の比で除した値(商)であってもよい。また、上記の説明においては粒径範囲を2つの分級に分けて判定しているが、これに限らず、粒径範囲を3つ以上の分級に分けて判定を行ってもよい。
以上のように、本実施形態の火災検知装置2は、ガスセンサ(MOSガスセンサ)により設置位置の周囲における煙の発生の有無を、常時又は数秒〜数十秒の短い時間間隔で定期的に検知する。そして、ガスセンサにより煙の発生を検知した場合に、火災検知装置2は、粒子径分布計測器210により設置位置周囲における空気中の粒径分布を計測し、火災(山火事)が発生したか否かを判定する。
すなわち、火災検知装置2は、山火事により発生する煙のガス性成分及び粒子成分に基づいて山火事が発生したか否かを判定する。よって、本実施形態の火災検知装置2によれば、赤外線カメラ等のカメラで撮影した画像から判定する場合に比べ、山火事が発生したか否かを容易にかつ精度良く判定することができる。加えて、山火事により発生する煙は、炎(熱)に比べて短時間で広範囲に拡散するので、本実施形態の火災検知装置2によれば山火事の発生を早期に検知することができる。
また、本実施形態の火災検知装置2は、粒子径分布計測器210で設置位置周囲における空気中の粒径分布を計測する必要があるときにのみ、粒子径分布計測器210に動作電力を供給して動作させる。粒径分布を計測する必要があるのは、ガスセンサ200により煙の発生を検知した場合、及び平常時における粒径分布のデータ(すなわち第2の判定値225B)を更新する場合のみである。平常時における空気中の粒径分布は、例えば、季節毎、或いは時間帯(例えば朝、昼、及び夜)毎に変動するが、短時間で大幅に変動することはない。そのため、煙が発生していない状況下での第2の判定値225Bの更新は、例えば、数時間に1回の頻度で行えば十分である。また、粒子径分布計測器210における1回の測定は、数分程度で終了する。よって、本実施形態の火災検知装置2は、消費電力の増大を抑えながら、山火事の発生を精度良く検知(監視)することができる。
本実施形態の火災検知装置2による消費電力の削減効果を調べるため、本願発明者らは、以下の条件で作成した火災検知装置2の消費電力を見積もった。ガスセンサ200には上記の3個のMOSガスセンサ201〜203を用いるとし、その消費電力は合計で約185mWとした。また、粒子径分布計測器210の消費電力は2472mWとした。また、制御装置220にはマイクロコンピュータを用いるとし、その消費電力は約10mWとした。
この火災検知装置2におけるガスセンサ200及び粒子径分布計測器210を常時動作させて火災が発生したか否かの検知処理を行った場合、1日当たりの消費電力は約230kJになる。一方、本実施形態のようにガスセンサ200のみを常時動作させ、粒子径分布計測器210には1回120秒の動作を1日10回行わせた場合、1日当たりの消費電力は約20kJになる。よって、本実施形態に係る火災検知装置2は、ガスセンサ200及び粒子径分布計測器210を常時動作させる場合に比べて消費電力で大幅に削減できる。
山火事検知システム1により山火事が発生したか否かを検知(監視)する場合、火災検知装置2は、図1に示したように、山中、山間部、山沿い等に設置される。そのため、電源ケーブルを敷設して火災検知装置2に動作電力を供給すると、敷設作業等により設置コストが増大する。よって、火災検知装置2の電源には、二次電池を用いることが好ましい。火災検知装置2の電源を二次電池とした場合、例えば、太陽光発電パネルや風力発電機を用いて二次電池を充電しながら火災検知装置2を動作させることが考えられる。また、二次電池を電源として用いる場合、本実施形態の火災検知装置2のように低消費電力で動作させることにより、二次電池の容量を小さくすることができる。すなわち、容量の小さい二次電池を用いることで、火災検知装置2を小型化できる。また、太陽光発電パネルも発電量の少ない小型のものでよくなる。
図9は、火災検知装置の物理的構造を示す模式図である。
本実施形態の火災検知装置2は、屋外に設置する。そのため、ガスセンサ200、粒子径分布計測器210、及び制御装置220、並びに電源として用いる二次電池等は、雨水等によるショート(誤動作)を防ぐため、例えば、図9に示すように、箱(筐体)240に収容することが好ましい。箱240は、金属板や樹脂板を用いて形成してあり、仕切り板250により内部空間が上下の2つの空間に分離されている。
箱240の内部空間のうち上方側の空間には、制御装置220と、制御装置220等の動作電力を蓄える二次電池230と、二次電池230の充電及び放電を制御する充放電コントローラ235とを収容している。制御装置220及び二次電池230は、金具等で仕切り板250に取り付けてある。充放電コントローラ235は、例えば金具等で箱240に取り付けてある。二次電池230と充放電コントローラ235とは、第1の給電ケーブル260により接続されている。充放電コントローラ235と制御装置220とは、第2の給電ケーブル261により接続されている。なお、二次電池230と充放電コントローラ235とは、例えば、専用の保持部材等により一体化されていてもよい。
一方、箱240の内部空間のうち下方側の空間には、ガスセンサ200と、粒子径分布計測器210とを収容している。ガスセンサ200は、金具等で仕切り板250に取り付けてある。ガスセンサ200と制御装置220とは、仕切り板250に形成した貫通孔251に通した第1のケーブル264により接続されている。また、粒子径分布計測器210は、金具等で箱240の底面部に取り付けてある。粒子径分布計測器210と制御装置220とは、仕切り板250に形成した貫通孔251に通した第2のケーブル265により接続されている。なお、第1のケーブル264及び第2のケーブル265は、それぞれ、給電用のケーブルとデータ伝送用のケーブルとが一体化されたものでも、別体のものでもよい。
また、箱240の側面部上方側及び上面部には、それぞれ、上方側の内部空間と箱240の外部空間とを連通する第1の貫通孔241及び第2の貫通孔242が形成されている。充放電コントローラ235は、第1の貫通孔241に通した第3の給電ケーブル262により箱240の外部空間にある太陽光発電パネル270と接続されている。また、制御装置220は、第2の貫通穴242に通した伝送ケーブル263により箱240の外部空間にある無線通信用のアンテナ224Aと接続されている。箱240に形成した貫通孔241,242は、それぞれ、雨水等の浸入による制御装置220の故障等を防ぐため、ケーブル241,242を挿通した後、シール材で塞いでおく。
更に、箱240の側面部下方側には、下方側の内部空間と箱240の外部空間とを連通する複数の換気孔243が形成されている。箱240の下方側の内部空間は、この複数の換気孔243を通じた換気により、外部空間と略同一の空気環境になる。
図9に示した火災検知装置2における制御装置220等を収容した箱240は、山火事による煙を検知しやすい地上数十cm〜数mの高さに設置する。また、太陽光発電パネル270は、箱240の近傍の日当たりの良い場所に設置する。
上述したように、本実施形態の火災検知装置2において常時動作するのは消費電力の少ない制御装置220及びガスセンサ200のみであるため、二次電池の容量を小さくすることができる。また、火災検知装置2の消費電力が少なければ、二次電池の放電量も少なくなるので、太陽光発電パネルの発電量が少なくても二次電池を十分に充電することができる。そのため、本実施形態の火災検知装置2は、発電量の比較的少ない小型の太陽光発電パネル270を用いて常時動作させることができる。したがって、本実施形態の火災検知装置2によれば、小型の二次電池230及び太陽光発電パネル270を用いて装置を小型化することや、製造コストの増大を抑制することが可能になる。
なお、火災検知装置2は、図9に示した太陽光発電パネル270を用いて発電するものに限らず、例えば、風力発電機を利用するものであってもよい。
また、図9に示した火災検知装置2は、二次電池230に接続された充放電コントローラ235から、制御装置220を介してガスセンサ200及び粒子径分布計測器210に動作電力を供給する構成になっている。しかしながら、火災検知装置2の物理的構造は、これに限らず、充放電コントローラ235から直接ガスセンサ200及び粒子径分布計測器210に動作電力を供給する攻勢であってもよい。
また、本実施形態に係る火災検知装置2の制御装置220は、コンピュータと、コンピュータに上述した処理を実行させるプログラムにより実現可能である。
図10は、コンピュータのハードウェア構成を示す図である。
図10に示すように、コンピュータ9は、プロセッサ901と、主記憶装置902と、補助記憶装置903と、入力装置904と、表示装置905と、インタフェース装置906と、無線通信装置907と、を備える。コンピュータ9におけるこれらの要素901〜907は、バス909により相互に接続されており、要素間でのデータの受け渡しが可能になっている。
プロセッサ901は、Micro Processing Unit(MPU)等の演算処理装置である。プロセッサ901は、オペレーティングシステムを含む各種のプログラムを実行することによりコンピュータ9の全体の動作を制御する。
主記憶装置902は、Read Only Memory(ROM)902A及びRandom Access Memory(RAM)902Bを有する。ROM 902Aには、例えばコンピュータ9の起動時にプロセッサ901が読み出す所定の基本制御プログラム等が予め記録されている。また、RAM 902Bは、プロセッサ901が各種のプログラムを実行する際に、必要に応じて作業用記憶領域として使用する。本実施形態においては、例えば第1の判定値225Aや第2の判定値225Bの記憶、ガスセンサ200の出力値、及び粒子径分布計測器210の計測データ等の一時的な記憶にRAM 902Bを使用することができる。
補助記憶装置903は、Solid State Drive(SSD)等、主記憶装置902に比べて大容量の記憶装置である。補助記憶装置903には、プロセッサ901によって実行される各種のプログラムや各種のデータ等を記憶させる。補助記憶装置903に記憶させるプログラムとしては、例えば、図3に示した処理をプロセッサ901に実行させるプログラムが挙げられる。また、補助記憶装置903に記憶させるデータとしては、例えば、上記のガスセンサ200の出力値や粒子径分布計測器210の計測データの履歴等を含む検知ログが挙げられる。
入力装置904は、例えば釦スイッチ等であり、コンピュータ9のオペレータにより操作されると、その操作内容に対応付けられている入力情報をプロセッサ901に送信する。
表示装置905は、例えばパイロットランプや7セグメントディスプレイ等であり、コンピュータ9の動作状況等の情報を表示する。
インタフェース装置906は、コンピュータ9と他の装置との間でデータ等の受け渡しを行う入出力装置である。インタフェース装置906は、例えば、ガスセンサ200の出力値を取得するセンサ出力取得部221、及び粒子径分布計測器210の計測結果(分布データ)を取得する分布データ取得部222として機能する。
無線通信装置907は、無線基地局4との間で無線通信を行い、火災発生信号を送信する。
このコンピュータ9は、プロセッサ901が補助記憶装置903から図3の処理と対応したプログラムを読み出し、主記憶装置902、補助記憶装置903、インタフェース装置906等と協働して、火災(山火事)の発生の有無を監視(検知)する。
なお、コンピュータ9は、図10に示した全ての構成要素901〜907を含む必要はなく、用途や条件に応じて一部の構成要素を省略することも可能である。例えば、主記憶装置902が火災の検知処理に用いるプログラム及びデータを記憶させるのに十分な容量を持つメモリである場合、補助記憶装置903を省略してもよい。
また、第1の判定値225A、第2の判定値225Bの初期値等を予めRAM 902Bに記憶させておく場合、入力装置904を省略してもよい。
更に、コンピュータ9は、例えばプロセッサ901と主記憶装置902とが1チップ化された構成のものであってもよい。
[サーバの構成及び動作]
図11は、サーバの機能的構成を示すブロック図である。
図11に示すように、サーバ3は、検知装置登録部301と、登録データ記憶部302と、火災発生信号取得部303と、発生位置特定部304と、通報処理部305と、を備える。
検知装置登録部301は、山火事の検知対象(監視対象)のエリアに設置した検知装置の識別番号及び設置位置の登録処理を行う。例えば、サーバ3に接続されたキーボード等の入力装置をオペレータが操作して識別番号や設置位置を表す情報を入力すると、検知装置登録部301は、登録データ記憶部302に記憶させた登録データに識別番号及び設置位置を表す情報を登録(格納)する。
火災発生信号取得部303は、火災検知装置2が送信した火災発生信号を取得する。
発生位置特定部304は、火災発生信号に含まれる火災検知装置2の識別番号と、登録データ記憶部302の登録データとに基づいて、火災が発生した位置(エリア)を特定する。
通報処理部305は、発生位置特定部304で特定した火災の発生位置に基づいて、火災(山火事)の発生を通報する通報信号を生成し、消防署等に設置された通報受付端末5等に送信する。
図12は、登録データの一例を示す図である。
図12に示すように、サーバ3の登録データ記憶部302に記憶させる登録データ310は、火災検知装置の識別番号と、設置位置を示す情報とを含む。
識別番号は、1個の山火事検知システム(サーバ3)で管理する複数の火災検知装置2を識別する数値である。M個の火災検知装置2を用いて火災の検知(監視)を行っている場合、各火災検知装置2には、それぞれ、識別番号として1からMまでのいずれかの数値が付与される。
また、各火災検知装置2の設置位置は、例えば、図12に示したように北緯及び東経で示す。設置位置の情報(北緯及び東経)は、例えば、火災検知装置2の設置位置を決める段階で地図等から取得する。また、火災検知装置2を設置するときには、地図を参照して大まかな位置合わせのみを行って設置してもよいし、Global Positioning System(GPS)等を用いた位置合わせを行って設置してもよい。
図13は、サーバが行う通報処理の一例を示すフローチャートである。
サーバ3は、有線通信又は無線通信により、常時、無線基地局4と通信可能な状態で接続している。そして、無線基地局4を介して火災検知装置2からの火災発生信号を受信すると、サーバ3は、図13に示したような処理を行い、消防署等に設置された通報受付端末5に山火事の発生を通報する。このとき、サーバ3は、火災発生信号取得部303で火災発生信号を受信(取得)する。火災発生信号取得部303は、取得した火災発生信号を発生位置特定部304に渡す。
すると、発生位置特定部304は、図13に示したように、まず、火災発生信号を送信した火災検知装置2の識別番号を抽出する(ステップS200)。
次に、発生位置特定部304は、抽出した識別番号をキー情報として登録データ記憶部302の登録データ310を検索し、火災発生信号を送信した火災検知装置2の設置位置を特定する(ステップS201)。発生位置特定部304は、火災発生信号を送信した火災検知装置2の設置位置を特定すると、火災発生信号、及び特定した設置位置の情報を通報処理部305に渡す。
通報処理部305は、火災発生信号及び設置位置の情報を受け取ると、発生位置特定部304が特定した設置位置の近くで山火事が発生したことを通報する通報信号を生成する(ステップS202)。ステップS202において通報処理部305が生成する通報信号は、火災発生信号が送信された時刻、火災発生信号を送信した火災検知装置2の設置位置を含む。
その後、通報処理部305は、生成した通報信号を消防署等に設置された通報受付端末5に通報する(ステップS203)。そして、通報受付端末5は、サーバ3からの通報信号を受信すると、音声や表示装置への表示により、いつ、どこで山火事が発生したかを署員等に報知する。
このように、本実施形態の山火事検知システムにおけるサーバ3は、山火事の発生を検知した火災検知装置2からの火災発生信号に基づいて、火災発生位置を特定して通報する。
なお、本実施形態の山火事検知システムでは、図1に示したように、火災発生位置6の近くに設置された複数の火災検知装置2が略同時に火災の発生を検知し、火災発生信号を送信することがある。そのため、サーバ3が行う通報処理は、上記の処理に限らず、例えば、図14に示した処理のように複数の火災検知装置2の設置位置から火災発生位置を推定して通報信号を生成してもよい。
図14は、サーバが行う通報処理の別の例を示すフローチャートである。
ここで例示する通報処理の別の例において、サーバ3は、火災発生信号取得部303が火災発生信号を受信(取得)し、取得した火災発生信号を発生位置特定部304に渡すと、図14に示した通報処理を行う。
この通報処理において、サーバ3では、図14に示したように、まず、発生位置特定部304が火災発生信号を送信した火災検知装置2の識別番号を抽出する(ステップS210)。
次に、発生位置特定部304は、抽出した識別番号をキー情報として登録データ記憶部302の登録データ310を検索し、火災発生信号を送信した火災検知装置2の設置位置を特定する(ステップS211)。
次に、発生位置特定部304は、所定時間内に複数の火災検知装置2から火災発生信号を受信したかチェックする(ステップS212)。ステップS212の処理において、発生位置特定部304は、例えば、ステップS211で設置位置を特定した後、所定時間(例えば、1分間)が経過するまで待機し、その間に次の火災発生信号を受信したか否かをチェックする。そして、待機中に次の火災発生信号を受信しなかった場合(ステップS212;No)、発生位置特定部304は、火災発生位置を直前に特定した火災検知装置2の設置位置に決定する(ステップS213)。一方、待機中に次の火災発生信号を受信した場合(ステップS212;Yes)、発生位置特定部304は、複数の火災検知装置2の設置位置から火災発生位置を決定する(ステップS214)。ステップS214の処理において、発生位置特定部304は、例えば、複数の火災検知装置の設置位置の中間(中心)を火災発生位置に決定する。発生位置特定部304は、ステップS213又はステップS214の処理により火災発生位置を決定すると、決定した火災発生位置を通報処理部305に渡す。
通報処理部305は、発生位置特定部304から火災発生位置の情報を受け取ると、通報信号を生成し、通報受付端末5に送信する(ステップS215)。
このように、複数の火災検知装置2から略同時に火災発生信号を受信した場合に、それらの火災発生信号から火災発生位置を決定して通報することで、通報を受けた消防署員等が迅速に火災発生現場に向かうことができる。そのため、山火事による被害を最小限に抑えることができる。
なお、ステップS214の処理において複数の火災検知装置2の設置位置から火災発生位置を決定する場合、発生位置特定部304は、上記のように設置位置の中間(中心)に限らず、所定の関数等を用いて決定してもよい。例えば、発生位置特定部304は、複数の火災検知装置2の設置位置及び火災発生信号の送信時刻に基づいて煙の拡散状況を解析して火災発生位置を推定してもよい。
また、本実施形態に係る山火事検知システム1では、サーバ3において登録データ310を参照して火災検知装置2の設置位置を特定する代わりに、各火災検知装置2の識別子として設置位置の情報を用いてもよい。すなわち、火災検知装置2の設置時に記憶部225に設置位置の情報(例えば、北緯及び東経)を記憶させ、識別番号の代わりに設置位置を含む火災発生信号を生成してサーバ3に送信してもよい。
また、本実施形態では、サーバ3から消防署等の通報受付端末5に通報信号を送信しているが、これに限らず、サーバ3を消防署等に設置し、サーバ3が直接消防署員等に火災の発生を報知してもよい。
更に、本実施形態に係るサーバ3は、コンピュータと、コンピュータに上述した処理を実行させるプログラムにより実現可能である。サーバ3として動作させるコンピュータは、例えば、図10に示したようなハードウェア構成のものでよい。なお、サーバ3として動作させるコンピュータにおける入力装置には、例えば、キーボードやマウス等の装置を用いることができる。また、表示装置には、液晶ディスプレイ等の各種のテキストデータや動画像データを表示可能な装置を用いることができる。
また、サーバ3として動作させるコンピュータは、図10に示した構成要素901〜907の他に、例えば、記録媒体駆動装置等を備えるものであってもよい。記憶媒体駆動装置は、図示しない可搬型記憶媒体に記録されているプログラムやデータの読み出し、補助記憶装置903に記憶されたデータ等の可搬型記憶媒体への書き込みを行う。可搬型記憶媒体としては、例えば、USB規格のコネクタを備えたフラッシュメモリが利用可能である。また、可搬型記憶媒体としては、Compact Disc(CD)、Digital Versatile Disc(DVD)、Blu-ray Disc(Blu-rayは登録商標)等の光ディスクも利用可能である。
以上、本発明の一実施形態について山火事を検知するシステムを挙げて説明したが、本発明に係る火災検知システムは、これに限らず、森林や大規模な倉庫等の広大な領域における火災の検知(監視)に適用可能である。
以上記載した実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
測定空間中のガス性物質を検知するガスセンサと、
前記測定空間中の微粒子の粒径及び粒径毎の粒子数を測定する粒子径分布測定器と、
前記ガスセンサの検知結果から前記測定空間中に煙が存在すると判定した場合に前記粒子径分布測定器を動作させ、前記粒子径分布測定器の測定結果に基づいて火災が発生したか否かを判定する制御装置と、
を備えることを特徴とする火災検知装置。
(付記2)
前記ガスセンサは、金属酸化物半導体ガスセンサを含む、
ことを特徴とする付記1に記載の火災検知装置。
(付記3)
前記制御装置は、前記金属酸化物半導体ガスセンサの検知結果から算出した抵抗値の時間変化のパターンと、予め定めた変化パターンとの類似度に基づいて、前記測定空間中に煙が存在するか否かを判定する、
ことを特徴とする付記2に記載の火災検知装置。
(付記4)
前記ガスセンサは、検知対象のガス性物質が互いに異なる複数の前記金属酸化物半導体ガスセンサを含む、
ことを特徴とする付記2に記載の火災検知装置。
(付記5)
前記制御装置は、前記ガスセンサの検知結果から前記測定空間中に煙が存在しないと判定したときに前記粒子径分布測定器を動作させて取得した測定結果を判定値とし、前記判定値と、前記測定空間中に煙が存在すると判定した場合に前記粒子径分布測定器を動作させて取得した測定結果との差分に基づいて、火災が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする付記1に記載の火災検知装置。
(付記5)
前記粒子径分布測定器は、粒径を2以上の分級に分け、分級毎の粒子数を計数する、
ことを特徴とする付記1に記載の火災検知装置。
(付記6)
前記制御装置は、前記粒子径分布測定器の測定結果を取得すると、前記粒子径分布測定器の動作を停止させる、
ことを特徴とする付記1に記載の火災検知装置。
(付記7)
前記制御装置は、
前記ガスセンサの検知結果から前記測定空間中に煙が存在すると判定した場合に前記粒子径分布測定器に動作電力を供給して当該粒子径分布測定器を動作させ、前記粒子径分布測定器が測定を終えると当該粒子径分布測定器に動作電力の供給を停止する、
ことを特徴とする付記1に記載の火災検知装置。
(付記8)
前記火災検知装置は、前記ガスセンサ、前記粒子径分布計測器、及び前記制御装置の電源として用いる二次電池と、前記二次電池を充電する太陽光発電パネルと、前記二次電池の充電及び放電を制御する充放電コントローラと、を更に備える、
ことを特徴とする付記1に記載の火災検知装置。
(付記9)
前記制御装置は、外部の通信装置との通信を行う通信部を、更に備え、
当該制御装置は、火災が発生したと判定した場合に、自身に付与された固有の装置番号を含む火災発生信号を生成し、当該火災発生信号を前記通信装置に送信する、
ことを特徴とする付記1に記載の火災検知装置。
(付記10)
付記1〜付記9のいずれかに記載の火災検知装置と、
複数の前記火災検知装置と通信可能に接続されたサーバと、を備え、
前記火災検知装置は、前記火災が発生したと判定すると前記サーバに火災発生信号を送信し、
前記サーバは、受信した前記火災発生信号に基づいて火災の発生位置を特定する、
ことを特徴とする火災検知システム。
(付記11)
前記火災検知装置は、自身に付与された装置番号を含む火災発生信号を生成して前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記火災発生信号を受信すると、前記装置番号に対応付けられた前記火災検知装置の設置位置に基づいて、火災の発生位置を特定する、
ことを特徴とする付記10に記載の火災検知システム。
(付記12)
コンピュータが、
ガスセンサの検知結果を取得し、
取得した前記ガスセンサの検知結果に基づいて測定空間中の煙の有無を判定し、
前記測定空間中に煙が存在すると判定した場合に、前記測定空間中に設置された粒子径分布測定器を動作させて前記測定空間に存在する微粒子の粒径及び粒径毎の粒子数を測定させ、
前記粒子径分布測定器から取得した測定結果に基づいて火災が発生したか否かを判定する、
処理を実行することを特徴とする火災検知方法。
(付記13)
前記コンピュータが、
前記火災が発生したと判定した場合に、前記火災の発生を通知する火災発生信号を生成し、
予め定めたサーバに前記火災発生信号を送信する、
処理を実行することを特徴とする付記12に記載の火災検知方法。
(付記14)
前記コンピュータが、
前記粒子径分布測定器から測定結果を取得した後、前記粒子径分布測定器への動作電力の供給を停止する、
処理を実行することを特徴とする付記13に記載の火災検知方法。
(付記15)
前記コンピュータが、
予め定められた測定タイミングであり、かつ前記ガスセンサの検知結果から前記測定空間中に煙が存在しないと判定したときに前記粒子径分布測定器を動作させ、
前記粒子径分布計測器の測定結果を取得し、
前記火災が発生したか否かの判定に用いる判定値を更新するとともに、前記粒子径分布計測器の動作を停止させる、
処理を実行することを特徴とする付記12に記載の火災検知方法。
(付記16)
ガスセンサの検知結果を取得し、
取得した前記ガスセンサの検知結果に基づいて測定空間中の煙の有無を判定し、
前記測定空間中に煙が存在すると判定した場合に、前記測定空間中に設置された粒子径分布測定器を動作させて前記測定空間に存在する微粒子の粒径及び粒径毎の粒子数を測定させ、
前記粒子径分布測定器から取得した測定結果に基づいて火災が発生したか否かを判定する、
処理をコンピュータに実行させるための火災検知プログラム。
1 山火事検知システム
2 火災検知装置
200 ガスセンサ
201〜203 MOSガスセンサ
210 粒子径分布計測器
220 制御装置
221 センサ出力取得部
222 分布データ取得部
223 制御部
223A 計測制御部
223B 電源制御部
224 無線通信部
224A アンテナ
225 記憶部
225A 第1の判定値
225B 第2の判定値
230 二次電池
235 充放電コントローラ
240 箱
241,242,251 貫通孔
243 換気孔
250 仕切り板
260,261,262,263,264,265 ケーブル
270 太陽光発電パネル
3 サーバ
301 検知装置登録部
302 登録データ記憶部
303 火災発生信号取得部
304 発生位置特定部
305 通報処理部
4 無線基地局
4A アンテナ
5 通報受付部
6 火災発生位置
9 コンピュータ
901 プロセッサ
902 主記憶装置
902A ROM
902B RAM
903 補助記憶装置
904 入力装置
905 表示装置
906 インタフェース装置
907 無線通信装置

Claims (10)

  1. 測定空間中のガス性物質を検知するガスセンサと、
    前記測定空間中の微粒子の粒径及び粒径毎の粒子数を測定する粒子径分布測定器と、
    前記ガスセンサの検知結果から前記測定空間中の煙の有無の判定を行い、前記測定空間中に煙が存在すると判定した場合には、前記粒子径分布測定器を動作させ、前記粒子径分布測定器の測定結果と判定値との比較結果に基づいて火災が発生したか否かを判定し、前記測定空間中に煙が存在しないと判定した場合には、所定の期間が経過する度に前記粒子径分布測定器を動作させて、前記判定値を、前記粒子径分布測定器の測定結果に更新する制御装置と、
    を備えることを特徴とする火災検知装置。
  2. 前記ガスセンサは、金属酸化物半導体ガスセンサを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の火災検知装置。
  3. 前記ガスセンサは、検知対象のガス性物質が互いに異なる複数の前記金属酸化物半導体ガスセンサを含む、
    ことを特徴とする請求項2に記載の火災検知装置。
  4. 前記制御装置は、前記ガスセンサの検知結果から前記測定空間中に煙が存在しないと判定したときに前記粒子径分布測定器を動作させて取得した測定結果を判定値とし、前記判定値と、前記測定空間中に煙が存在すると判定した場合に前記粒子径分布測定器を動作させて取得した測定結果との差分に基づいて、火災が発生したか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の火災検知装置。
  5. 前記制御装置は、前記粒子径分布測定器の測定結果を取得すると、前記粒子径分布測定器の動作を停止させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の火災検知装置。
  6. 前記制御装置は前記粒子径分布測定器に動作電力を供給して当該粒子径分布測定器を動作させ、前記粒子径分布測定器が測定を終えると当該粒子径分布測定器に動作電力の供給を停止する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の火災検知装置。
  7. 前記火災検知装置は、前記ガスセンサ、前記粒子径分布測定器、及び前記制御装置の電源として用いる二次電池と、前記二次電池を充電する太陽光発電パネルと、前記二次電池の充電及び放電を制御する充放電コントローラと、を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の火災検知装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の火災検知装置と、
    複数の前記火災検知装置と通信可能に接続されたサーバと、を備え、
    前記火災検知装置は、前記火災が発生したと判定すると前記サーバに火災発生信号を送信し、
    前記サーバは、受信した前記火災発生信号に基づいて火災の発生位置を特定する、
    ことを特徴とする火災検知システム。
  9. コンピュータが、
    ガスセンサの検知結果を取得し、
    取得した前記ガスセンサの検知結果に基づいて測定空間中の煙の有無を判定し、
    前記測定空間中に煙が存在すると判定した場合に
    前記測定空間中に設置された粒子径分布測定器を動作させて前記測定空間に存在する微粒子の粒径及び粒径毎の粒子数を測定させ、
    前記粒子径分布測定器から取得した測定結果と判定値との比較結果に基づいて火災が発生したか否かを判定し、
    前記測定空間中に煙が存在しないと判定した場合には、
    所定の期間が経過する度に前記粒子径分布測定器を動作させて前記測定空間に存在する微粒子の粒径及び粒径毎の粒子数を測定させ、
    前記判定値を、前記粒子径分布測定器から取得した測定結果に更新する、
    処理を実行することを特徴とする火災検知方法。
  10. ガスセンサの検知結果を取得し、
    取得した前記ガスセンサの検知結果に基づいて測定空間中の煙の有無を判定し、
    前記測定空間中に煙が存在すると判定した場合に
    前記測定空間中に設置された粒子径分布測定器を動作させて前記測定空間に存在する微粒子の粒径及び粒径毎の粒子数を測定させ、
    前記粒子径分布測定器から取得した測定結果と判定値との比較結果に基づいて火災が発生したか否かを判定し、
    前記測定空間中に煙が存在しないと判定した場合には、
    所定の期間が経過する度に前記粒子径分布測定器を動作させて前記測定空間に存在する微粒子の粒径及び粒径毎の粒子数を測定させ、
    前記判定値を、前記粒子径分布測定器から取得した測定結果に更新する、
    処理をコンピュータに実行させるための火災検知プログラム。
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