JP6542618B2 - 圧電アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、積層型圧電素子の駆動により伸縮する圧電アクチュエータに関するものである。
積層型圧電素子の駆動により伸縮する圧電アクチュエータとして、例えば、圧電体層および内部電極層が交互に積層された積層体と、この積層体の側面に接合されて内部電極層に電気的に接続された導体層とを含む積層型圧電素子と、この積層型圧電素子の導体層に接続されるリード線と、積層型圧電素子を内部に収容するケースとを備えたものが知られている(例えば特許文献1を参照)。
特開2010−192832号公報
例えば、導体層には外部電極板が取り付けられるとともに、当該外部電極板に給電用のリード線(リードピン)が取り付けられる場合がある。該構成においては、リードピンを強固に接合するにあたり、当該外部電極板に孔を設け、この孔にリードピンを挿通したうえで外部電極板における孔の周囲とリードピンとを導電性接合材で接合することが考えられる。
この場合に、高電界が長時間加わった状態で連続駆動されるような過酷な条件下で圧電アクチュエータを使用すると、リードピンが揺さぶられて導電性接合材に負荷がかかり、リードピンと外部電極板の間の導電性接合材にクラックが発生ないし進展し、電気抵抗値が上昇するおそれがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、リードピンと外部電極板の間の導電性接合材にクラックが発生ないし進展し、電気抵抗値が上昇するのを抑制する圧電アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明の圧電アクチュエータは、圧電体層および内部電極層が複数積層されてなる積層体と、該積層体の側面に設けられ、前記内部電極層が一層おきに電気的に接続された導体
層と、該導体層に少なくとも一部が接合された、孔を有する外部電極板と、該外部電極板の前記孔に挿通されたリードピンと、前記外部電極板および前記リードピンを接合する導電性接合材とを備え、該導電性接合材の内部にボイドがあるとともに、該ボイドは、前記リードピンの挿通方向に沿った断面視において前記孔の内壁の延長上よりも内側に位置していることを特徴とする。
本発明によれば、導電性接合材の内部にボイドがあることで、導電性接合材にクラックが生じるのを抑制ないしクラックが生じたとしても進展するのを抑制し、電気抵抗値の上昇を抑制することができる。
(a)は本実施形態の圧電アクチュエータの一例を示す概略斜視図、(b)は(a)に示す圧電アクチュエータをA−A線で切断した断面の一例の要部拡大図である。 図1(a)に示すA−A線で切断した断面の他の例の要部拡大図である。 図1(a)に示すA−A線で切断した断面の他の例の要部拡大図である。 (a)は本実施形態の圧電アクチュエータの他の例を示す概略斜視図、(b)は(a)に示す圧電アクチュエータをA−A線で切断した断面の要部拡大図である。
以下、本実施形態の圧電アクチュエータの一例について図面を参照して説明する。
図1(a)は本実施形態の圧電アクチュエータの一例を示す概略斜視図、図1(b)は図1(a)に示す圧電アクチュエータをA−A線で切断した断面の一例の要部拡大図である。図1に示す本実施形態の圧電アクチュエータ1は、圧電体層2および内部電極層3が複数積層されてなる積層体4と、積層体4の側面に設けられ、内部電極層3が一層おきに電気的に接続された導体層5と、導体層5に少なくとも一部が接合された、孔60を有する外部電極板6と、外部電極板6の孔60に挿通されたリードピン7と、外部電極板6およびリードピン7を接合する導電性接合材8とを備え、導電性接合材8の内部にボイド80がある。
圧電アクチュエータ1を構成する積層体4は、複数の圧電体層2および複数の内部電極層3が積層され、圧電体層2の層間に第1の内部電極層31および第2の内部電極層32が1層おきに交互に形成されてなるものである。積層体4は、例えば縦4〜7mm、横4〜7mm、高さ20〜50mmの直方体状に形成されている。
積層体4を構成する複数の圧電体層2は、圧電特性を有する圧電磁器(圧電セラミックス)からなる。圧電体層2を構成するセラミック粒子は、平均粒径が例えば1.7〜4.0μmである。この圧電磁器としては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)等からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。図1に示す積層体4は、四角柱形状であるが、例えば六角柱形状や八角柱形状などであってもよい。
第1の内部電極層31および第2の内部電極層32は、例えば銀、銀−パラジウム合金、銀−白金、銅などからなるものであり、圧電体層2の層間に交互に配置されることにより、それらの間に挟まれた圧電体層2に駆動電圧を印加するものである。例えば、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32は、一方が正極で他方が負極となっていて、それぞれ積層体4の対向する1組の側面に互い違いに導出されて、その端面の一部が露出している。すなわち、対向する1組の側面の一方に第1の内部電極層31の端部が導出され、他方に第2の内部電極層32の端部が導出されている。
積層体4における対向する一対の側面であって、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32のうちの一方の端部が導出された側面にはそれぞれ導体層5が設けられて、第1の内部電極層31または第2の内部電極層32と電気的に接続されている。すなわち、内部電極層3が一層おきに電気的に接続されている。この導体層5は、例えば銀とガラスからなる。導体層5の厚みは、例えば5〜500μmとされる。
導体層5の表面上には外部電極板6が取り付けられている。この外部電極板6は、導電性接着剤(図示せず)を介して少なくとも一部が導体層5に接合されている。
導電性接着剤としては、はんだや、例えばAg粒子やCu粒子など導電性の良好な導電粒子を含んだエポキシ樹脂やポリイミド樹脂であるのが好ましい。導電性接着剤は、例えば5〜500μmの厚さに形成される。
外部電極板6としては、銅、鉄、ステンレス、リン青銅等からなる板状体であり、例えば幅0.5〜10mm、厚み0.01〜1.0mmとされたものである。図示しないが、積層体4の伸縮により生じる応力を緩和する効果の高い形状として、例えば長手方向(積層方向)に垂直な幅方向にスリットの入った形状、網目状に加工された金属板などであってもよい。また、スリットにかえてまたはスリットとともに孔、特に幅方向に延びる孔が設けられた構成であってもよい。このスリットおよび孔が積層体4の積層方向に複数配置されているのが好ましく、特に圧電体層2の層間に第1の内部電極層31および第2の内部電極層32が1層おきに交互に形成されて積層された領域(活性部)に対応する位置に複数配置されているのが好ましい。
そして、外部電極板6の端部61には孔60が設けられている。なお、本明細書において、孔とは凹形状や貫通孔を含むものを意味するが、以下の説明においては主に貫通孔(孔60)を用いて説明する。また、外部電極板6の孔60にはリードピン7が挿通され、当該孔60の周囲で外部電極板6およびリードピン7が導電性接合材8により接合されている。
このように、外部電極板6の端部61に孔60が設けられていて、孔60にリードピン7が挿通されたうえで導電性接合材8により接合されていることで、リードピン7が外部電極板6の平坦な面に接合されるのに比べて強固に固定されて剥がれにくくすることができる。
なお、孔60の直径は、リードピン7に所望の強度をもたせること、導電性接合材8がはみ出さない程度に孔60周囲の外部電極板6の面積を確保することなどを考慮し、例えば0.5〜1.5mmに設定される。
また、リードピン7の太さは、リードピン7の強度と孔60の大きさとの関係などから、例えば0.3〜1.3mmに設定される。
また、孔60とリードピン7との隙間は、リードピン7の挿通させやすさや導電性接合材8の孔60内への入り込みなどを考慮して、例えば50〜500μmに設定される。
ここで、図1に示す例では、外部電極板6は積層体4から垂直方向に向けて折れ曲がった屈曲部62を有している。また、孔60およびリードピン7の軸方向が、積層体4の積層方向とほぼ一致した構成となっている。ここで、外部電極板6の端部61とは、当該屈曲部62の先に位置して折り曲げられることによって積層体4の側面から離れた部位のことである。屈曲部62によって折り曲げられて外部電極板6の端部61が積層体4の側面から離れていることにより、屈曲部62にて振動を吸収することができ、積層体4の変位量がより長期間安定する。なお、外部電極板6の屈曲部62の位置は、先端から例えば0.7〜3mmの位置に設けられる。
ここで、導電性接合材8の内部にはボイド80がある。リードピン7は、当該リードピン7の軸方向(挿通方向)およびこれに垂直な方向、さらにはねじれるように回転方向にも揺さぶられる。これにより、導電性接合材8には様々な方向の応力負荷がかかる。これに対し、導電性接合材8とリードピン7との界面および導電性接合材8と外部電極板6との界面はしっかりと固着されているとともに、導電性接合材8の内部にあるボイドで振動を吸収して応力を緩和することができる。したがって、導電性接合材8にクラックが生じるのを抑制、ないしクラックが生じたとしても進展するのを抑制し、電気抵抗値の上昇を抑制することができる。
なお、ボイド80の直径または円相当径は、例えば30〜300μmに設定される。また、ボイド80の個数は、導電性接合材8をリードピン7の軸方向(挿通方向)に沿った断面で見たときの面積比が例えば0.5〜10%の割合となるような個数に設定される。
図2は図1(a)に示すA−A線で切断した断面の他の例の要部拡大図である。図2に示すように、ボイド80はリードピン7の挿通方向に沿った断面視において孔60の内壁の延長上よりも内側に位置しているのがよい。孔60の軸方向の延長上、言い換えるとリードピン7の挿通方向に沿った断面で見たときの孔60の内壁の延長上よりも内側において、導電性接合材8にかかる応力負荷が大きいことから、この箇所にボイド80を設けることで効果的に応力を緩和することができる。これにより、導電性接合材8にクラックが生じるのをさらに抑制し、長時間使用しても抵抗値が上昇するのをさらに抑制することができる。
図3は図1(a)に示すA−A線で切断した断面の他の例の要部拡大図である。図3に示すように、ボイド80はリードピン7の挿通方向に沿って延びた形状になっていてもよい。ここで、ボイド80を断面で見たときの、短軸に対する長軸の比は例えば2〜20に設定される。これにより、特にねじれるような振動(回転振動)が生じたときに、導電性接合材8にかかる応力を効果的に緩和することができる。
なお、ボイド80がリードピン7の挿通方向に沿って延びた形状になっている場合においても、ボイド80は、孔60の内側に位置するリードピン7と外部電極板6との隙間の幅よりも細く、リードピン7の挿通方向に沿った断面視において孔60の内壁よりも内側に位置しているのが、より応力を緩和することができる。
図4(a)は本実施形態の圧電アクチュエータの他の例を示す概略斜視図、図4(b)は図4(a)に示す圧電アクチュエータをA−A線で切断した断面の要部拡大図である。図4に示すように、外部電極板6は端部61に立設された立設部63を有し、導電性接合材8が立設部63にも接合されているのがよい。これにより、導電性接合材8の接合強度が強くなり、ねじれるような振動(回転振動)がより抑えられ、導電性接合材8にクラックが生じるのをさらに抑制し、電気抵抗値の上昇をさらに抑制することができる。
次に、本実施形態の圧電アクチュエータ1の製造方法について説明する。
まず、圧電体層2となるセラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系,ブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合してセラミックスラリーを作製する。そして、ドクターブレード法、カレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、このセラミックスラリーを用いてセラミックグリーンシートを作製する。圧電セラミックスとしては圧電特性を有するものであればよく、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛からなるペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP),フタル酸ジオクチル(DOP)等を用いることができる。
次に、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウムの金属粉末にバインダーおよび可塑剤を添加混合することによって導電性ペーストを作製する。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシート上に、スクリーン印刷法を用いて第1の内部電極層31および第2の内部電極層32のパターンで塗布する。さらに、この導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、所定の温度で脱脂処理を行なった後、850〜1100℃の温度で焼成し、平面研削盤等を用いて所定の形状になるよう研削処理を施すことによって、交互に積層された圧電体層2、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32を備え
た積層体4を作製する。
なお、積層体4は、上記の製造方法によって作製されるものに限定されるものではなく、圧電体層2、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32を複数積層してなる積層体4を作製できれば、どのような製造方法によって作製されてもよい。
次に、必要により、銀を主成分とする導電性粒子とガラスとを混合したものに、バインダー,可塑剤および溶剤を加えて作製した銀ガラス含有導電性ペーストを、導体層5のパターンで積層体4の側面にスクリーン印刷法等によって印刷後、乾燥させた後、650〜750℃の温度で焼き付け処理を行ない、積層体4の側面に導体層5を形成する。
導体層5の上に、孔60を有する外部電極板6を接合し、その孔60にリードピン7を挿通し、導電性接合材8で接合する。このとき、導電性接合材8として、Ag粒子とバインダー(例えばエポキシ樹脂)及び溶剤を含む導電性樹脂を用い、導電性接合材8の内部にボイド80を設けるために、表面に例えば130〜200℃の熱風をかけて導電性接合材8の内部に溶剤やバインダーが残った状態で、導電性接合材8の表面のほぼ全体を急速に硬化させる。その後、ゆっくりと(例えば昇温速度50℃/h〜500℃/hで)130〜200℃まで上昇させて加熱し、内部の溶剤とバインダーを乾燥させ導電性接合材8の全体を硬化させて、導電性接合材8内部にボイド80を設ける。なお、外部電極板6およびリードピン7の表面は超音波洗浄などで十分に洗浄したうえで、導電性接合材8を適当な粘度に調整することで、導電性接合材8が濡れ広がり、外部電極板6とリードピン7とを強固に接合することができる。
また、外部電極板6の端部61の一方主面側に設けられた導電性接合材8の表面(導電性接合材8の一方側の表面)のみに例えば130〜200℃の熱風をかけて、導電性接合材8の一方側の表面のほぼ全体を急速に硬化させた後、外部電極板6の端部61の他方主面側に設けられた導電性接合材8の表面(導電性接合材8の反対側の表面)および導電性接合材8の全体をゆっくり加熱して、内部の溶剤とバインダーとを乾燥させることにより、先に硬化させた一方側の表面の内側に、表面から抜けきれなかったボイド80が形成される。
ここで、孔60は導電性接合材8の内部にある溶剤とバインダーとが揮発する際の抜け道となることから、孔60に向かって溶剤やバインダーが集まりやすい。そこで、導電性接合材8の全体をゆっくり加熱しはじめて所定時間経過した後、リードピン7に直接ヒーターをあてて例えば130〜200℃で加熱してリードピン7の周囲の溶剤とバインダーとを乾燥させることで、孔60に向かって溶剤やバインダーが集まってできたボイド80がリードピンの挿通方向に沿った断面視において孔60の内壁の延長上よりも内側に位置している構成とすることができる。
また、導電性接合材8をリードピン7に沿ってメニスカス状に形成することで、リードピン7周辺の導電性接合材8は最も容量が大きくなるので、多くの溶剤やバインダーが連なった状態になりやすい。このような状態で、外部電極板6の端部61の一方主面側に設けられた導電性接合材8の表面(導電性接合材8の一方側の表面)のみに例えば130〜200℃の熱風をかけて、導電性接合材8の一方側の表面のほぼ全体を急速に硬化させた後、外部電極板6の端部61の他方主面側に設けられた導電性接合材8の表面(導電性接合材8の反対側の表面)および導電性接合材8の全体をゆっくり加熱して、内部の溶剤とバインダーとを乾燥させることにより、ボイド80の形状をリードピン7の挿通方向に沿って延びた形状とすることができる。
なお、外部電極板6は端部61に立設された立設部63を有し、導電性接合材8が立設
部63にも接合されていることで、導電性接合材8が乾燥しにくくなり、ボイド80が形成されやすくなる。
その後、リードピン7を介して0.1〜3kV/mmの直流電界を印加して、積層体4(圧電体層2)を分極することによって、本実施の形態の圧電アクチュエータ1が完成する。
本発明の実施例の圧電アクチュエータを以下のようにして作製した。
まず、平均粒径が0.4μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrTiO)を主成分とする圧電体セラミックスの粉末にバインダー及び可塑剤を混合したセラミックスラリーを作製し、ドクターブレード法で厚み80μmの圧電セラミック層となるセラミックグリーンシートを作製した。
次に、銀−パラジウム合金にバインダーを加えて作製した内部電極層となる導電性ペーストを、セラミックグリーンシートにスクリーン印刷法により印刷した印刷体を260枚積層し、その上下に導電性ペーストなしのセラミックグリーンシートを各20枚積層した積層成形体を作製した。
次に、所定の大きさとなるようにダイシングソーマシンで切断した後、積層成形体を400℃で脱脂し、1000℃で3時間焼成して積層体を作製した。得られた積層体は直方体状であり、その大きさは、端面が縦5mm、横5mmであり、高さが35mmであった。
次に、平均粒径が0.8μmのチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電セラミックスの仮焼粉末にバインダー及び可塑剤を加えてインクを作製し、セラミック被覆層の厚みが20μmとなるように、スクリーン印刷にて、内部電極層の両極が露出している積層体の対向する1組の側面に印刷し、その後、1000℃で焼成し、積層体の対向する1組の側面に被膜を形成した。
次に、銀粒子およびガラス粉末にバインダーを加えて銀ガラス含有導電性ペーストを作製し、これを積層体の対向する他の1組の側面にスクリーン印刷法によって印刷し、700℃程度の温度で焼き付け処理して導体層を形成した。
次に、導体層にAg含有導電性樹脂を塗布し、その上に導体層から垂直方向に向けて折れ曲がった屈曲部、さらには屈曲部の先に位置する端部に立設された立設部と、孔を有した外部電極板を貼り付け、200℃で硬化させた。
次に、孔にリードピンを挿通し、導電性接合材で接合した。このとき、導電性接合材をメニスカス状に塗布し、導電性接合材の内部にボイドを設けるために、外部電極板の端部の一方主面側に設けられた導電性接合材の表面(導電性接合材の一方側の表面)のみに130℃の熱風をかけて、導電性接合材の内部に溶剤やバインダーが残った状態で、導電性接合材の一方側の表面のほぼ全体を硬化させた。その後、外部電極板の端部の他方主面側に設けられた導電性接合材の表面(導電性接合材の反対側の表面)および導電性接合材の全体を昇温速度100℃/hで150℃までゆっくりと上昇させて加熱して内部の溶剤とバインダーを乾燥させて、導電性接合材の内部に図4に示すようなリードピンの挿通方向に沿って延びた形状のボイドを設け、実施例となる圧電アクチュエータを作製した。
一方、比較例として、導電性接合材の表面に熱風をかけずに、導電性接合材の全体を昇
温速度100℃/hで150℃までゆっくりと上昇させて加熱して内部の溶剤とバインダーを乾燥させ、導電性接合材の内部にボイドの無い圧電アクチュエータを作製した。
これらの圧電アクチュエータに、リードピンを介して3kV/mmの直流電界を15分間印加して、分極処理を行った。
その後、25℃、150V、20Hzの矩形波でパルス試験を1000万サイクル行った。サイクル試験後、導電性接合材の電気抵抗を測定したところ、実施例の圧電アクチュエータの抵抗値は0.01Ωであり、試験前の抵抗値と変化は無かった。これに対し、比較例の圧電アクチュエータの抵抗値は0.5Ωであり、劣化していた。この結果より、本発明の圧電アクチュエータによれば、電気抵抗値の上昇を抑制することができる。
1・・・圧電アクチュエータ
2・・・圧電体層
3・・・内部電極層
31・・・第1の内部電極層
32・・・第2の内部電極層
4・・・積層体
5・・・導体層
6・・・外部電極板
60・・・孔
61・・・端部
62・・・屈曲部
63・・・立設部
7・・・リードピン
8・・・導電性接合材
80・・・ボイド

Claims (5)

  1. 圧電体層および内部電極層が複数積層されてなる積層体と、該積層体の側面に設けられ、前記内部電極層が一層おきに電気的に接続された導体層と、該導体層に少なくとも一部が接合された、孔を有する外部電極板と、該外部電極板の前記孔に挿通されたリードピンと、前記外部電極板および前記リードピンを接合する導電性接合材とを備え、該導電性接合材の内部にボイドがあるとともに、該ボイドは、前記リードピンの挿通方向に沿った断面視において前記孔の内壁の延長上よりも内側に位置していることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記ボイドは、前記リードピンの挿通方向に沿って延びた形状になっていることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 圧電体層および内部電極層が複数積層されてなる積層体と、該積層体の側面に設けられ、前記内部電極層が一層おきに電気的に接続された導体層と、該導体層に少なくとも一部が接合された、孔を有する外部電極板と、該外部電極板の前記孔に挿通されたリードピンと、前記外部電極板および前記リードピンを接合する導電性接合材とを備え、該導電性接合材の内部にボイドがあるとともに、該ボイドは、前記リードピンの挿通方向に沿って延びた形状になっていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  4. 前記外部電極板は、前記積層体から垂直方向に向けて折れ曲がった屈曲部を有し、該屈曲部の先に位置する端部に前記孔を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記外部電極板は、前記端部に立設された立設部を有し、前記導電性接合材が前記立設部にも接合されていることを特徴とする請求項に記載の圧電アクチュエータ。
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