JP6540842B2 - 生体物質捕獲用のフィルター - Google Patents

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Description

本発明は、血中循環癌細胞(Circulating Tumor Cell、以下、CTCという)を効率良く捕獲できるフィルターに関する。
癌細胞濃縮の研究・臨床的意義は極めて大きく、血液中の癌細胞を濃縮することもできれば、癌の診断に応用することができる。例えば、癌の予後及び治療の最も重要な要因は、初診時及び処置時における癌細胞の転移の有無である。癌細胞の初期の拡散が抹消血中に及んだ場合、CTCを検出することは、癌の病状進行を判断する有用な手段である。しかしながら、血液中には、赤血球、白血球などの血液成分が圧倒的に多く存在するため、極めて少量のCTCの検出は困難である。
近年、パリレンを用いた樹脂フィルターを使用することで、少量のCTCを効率的に検出する方法が提案されている(特許文献1)。
或いは、樹脂の代わりに金属を用いたフィルターを使用することで、フィルターの強度を向上させ、白血球と癌細胞変形能の違いにより分離する方法も提案されている(特許文献2)。
国際公開第2010/135603号 特開2013/42689号
『化学便覧 基礎編』日本化学会編、丸善、改訂4版、1993年 A.Yamamoto et al.,J.Biomed.Mater.Res.,39,331(1998)
発明者らは、金属を用いたフィルターの検討を進めるうち、以下に示す課題が存在することが分かった。
すなわち、イオン化傾向が水素よりも高い金属、例えば、Mg、Al、Ti、Cr、Fe、Ni、Sn等はエチレンジアミン四酢酸ジナトリウム(EDTA)、クエン酸、フッ化ナトリウム等の強力な錯化剤が存在すると溶解してしまう。尚、このEDTA、クエン酸、フッ化ナトリウムは体外用の血液凝固薬として用いられる。先の特許文献2では血液凝固薬としてEDTAが用いられている。
イオン化傾向は水溶液中における水和イオンと単体金属との間の標準酸化還元電位の順で表される。このとき水和金属イオンは無限希釈状態である仮想的な1mol/kgの理想溶液状態を基準とし、その標準酸化還元電位と水和金属イオンの標準生成ギブス自由エネルギー変化とは以下の(式1)の関係がある。ここで、Fはファラデー定数、zはイオンの電荷である。
Δ=zFE (式1)
以下、非特許文献1から引用した代表的な標準酸化還元電位を示す。
卑金属
Mg2+(aq)+2e ⇔ Mg(s) E=−2.356V
Al3+(aq)+3e ⇔ Al(s) E=−1.676V
Ti4+(aq)+4e ⇔ Ti(s) E=−1.63V
Cr3+(aq)+3e ⇔ Cr(s) E=−0.74V
Fe2+(aq)+2e ⇔ Fe(s) E=−0.44V
Ni2+(aq)+2e ⇔ Ni(s) E=−0.257V
Sn2+(aq)+2e ⇔ Sn(s) E=−0.1375V
水素
2H(aq) +2e ⇔ H(g) E=0V
貴金属
Cu2+(aq)+2e ⇔ Cu(s) E=0.340V
Ag(aq) + e ⇔ Cu(s) E=0.7991V
Pd2+(aq)+2e ⇔ Pd(s) E=0.915V
Ir3+(aq)+3e ⇔ Ir(s) E=1.156V
Pt2+(aq)+2e ⇔ Pt(s) E=1.188V
Au3+(aq)+3e ⇔ Au(s) E=1.52V
上記の中で、水素よりも標準酸化還元電位が低い卑金属は水の中に含まれるHによって酸化されてしまう。特にその傾向はH濃度の高い酸性溶液において顕著である。その中に、先に述べたEDTAのような錯形成能の高い物質が存在すると、卑金属が溶解し、変色する。
ステンレス鋼(例えばニッケル/クロム/鉄合金等)はこうした課題を対策する為に考案された金属であるが、後述の電気めっきによるステンレスの形成は技術的に確立されていない。
そこで、貴金属を用いるという考え方がでてくるが、電気めっき可能な貴金属としては、Au、Ag、Ir、Pd、Pt、Cuなどが挙げられる。中でも標準酸化還元電位が高いIr、Pt、Auは強力な酸化剤と錯化剤を有する一部液体(王水等)にしか溶解しない。その中でも酸化還元電位が最も高いAuは最も溶解しにくく、2番目に酸化還元電位が高いPtはその次に溶解しにくい。
また、Auを除く金属は細胞毒性があることで知られている。例えば、細胞毒性についての金属の序列を示した論文に非特許文献2がある。非特許文献2によれば、金属イオンの毒性は下記のようになっている。Ag、Irといった貴金属も細胞毒性が高い。
毒性強 Cd2+>In3+>V3+>Be2+>Sb3+>Ag>Hg2+>Cr6+>Co2+>Bi3+>Ir4+>Cr3+>Hg>Cu2+>Rh3+>Tl3+>Sn2+>Ga3+>Pb2+>Cu>Mn2+>Tl>Ni2+>Zn2+>Y3+>W6+>Fe3+>Pd2+>Fe2+>Ti4+>Hf4+>Ru3+>Sr2+>Sn4+>Ba2+>Cs>Nb5+>Ta5+>Zr4+>Al3+>Mo5+>Rb+>Li 毒性弱
以上の理由から、Auでフィルターをつくるというのは一つ有望な手段として有り得る。但し、Auは高価であり、コストを圧迫する。
更に、金属は血液成分との親和性が悪いので、生体適合性物質を金属表面に処理することを想定すると、酸化被膜を形成する金属は表面状態が安定していない為、生体適合性物質が吸着しにくいといった不具合がある。
本発明は従来のCTC捕捉用フィルターを改善するものであり、従来の金属フィルターの耐圧性を維持しつつ、防錆性を付与し、細胞毒性を低減し、生体適合性を向上させることを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、金以外の金属で作製された生体物質捕獲用のフィルターの表面に無電解金めっきを施すことにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、金以外の金属で作製された生体物質捕獲用のフィルターの表面に金めっきが施されており、金めっきが無電解金めっきであることを特徴とする、生体物質捕獲用のフィルター、を提供する。
無電解金めっきがシアンを含まなくてもよい。
生体物質捕獲用のフィルターがニッケル、銀、パラジウム又は銅を主成分としてもよく、ニッケル、銀、パラジウム又は銅を含む合金を主成分としてもよい。
無電解金めっきが、置換型の金めっきと、置換型金めっき上に存在する還元型金めっきの組み合わせからなるものであってもよい。
置換型金めっきが亜硫酸金を含む非シアン型のものであってもよい。
金めっきの厚みが0.05μm以上1μm以下であってもよい。
生体物質が細胞であってもよく、がん細胞であってもよい。
金めっき上に有機物質による表面処理が施されていてもよく、有機物質が金めっき上の金に配位結合していてもよく、有機物質がメルカプト基、スルフィド基及びジスルフィド基からなる群より選択される少なくとも一の官能基を有する化合物であってもよく、有機物質上に生体適合性を有するポリマーが化学的に吸着していてもよい。
生体物質捕獲用のフィルターの貫通孔の開口形状が円、楕円、角丸長方形、長方形及び正方形からなる群から選択される一つ以上の形状を含んでいてもよい。生体物質捕獲用のフィルターの貫通孔の開口形状が長方形及び角丸長方形からなる群から選択される一つ以上の形状を含み、その短辺の長さが5μm以上15μm以下であってもよい。
生体物質捕獲用のフィルターの膜厚が3μm以上50μm以下であってもよい。
金属張積層板(MCL)にピーラブル銅箔(銅めっきを行う場合はNi箔)を貼り合わせた基板を使用し、金属製薄膜フィルターを製造する方法を示す概略断面図である。(A)は基板として使用するピーラブル銅箔(銅めっきを行う場合はNi箔)付きMCL、(B)は基板へのフォトレジストラミネート、(C)はフォトマスクを重ねてのフォトレジスト露光、(D)は未露光部のフォトレジスト現像除去、(E)はフォトレジストで覆われていない部分への電鋳めっき、(F)はMCLからの電鋳めっき層を施したピーラブル銅箔剥離、(G)は薬液による化学的溶解でのピーラブル銅箔除去による自立膜形成、(H)は自立膜内に残ったフォトレジストを除去し、貫通孔を形成する工程である。更に、(I)は無電解金めっきを行う工程である。 銅板(銅めっきを行う場合はNi板)を使用し、金属製薄膜フィルターを製造する方法を示す概略断面図である。(A)は基板として使用する銅板、(B)は銅板へのフォトレジストラミネート、(C)はフォトマスクを重ねてのフォトレジスト露光、(D)は未露光部のフォトレジスト現像除去、(E)はフォトレジストで覆われていない部分への電鋳めっき、(F)はケミカルエッチングでの銅板除去による自立膜形成、(G)は自立膜内に残ったフォトレジストを除去し、貫通孔を形成する工程であり、(H)は無電解金めっきを行う工程である。
図1を用いて発明の詳細な説明をおこなう。以下フィルター作製方法を例示すると共に、フィルターの説明を行う。
まず、ピーラブル銅箔(銅めっきを行う場合はNi箔)付き樹脂層を用意する。次に基板上にフォトレジストを用意する。このフォトレジストの厚みは後の導体の厚みの1.0倍〜2.0倍が好ましい。この厚みが薄いと、後にレジスト剥離が困難になり、厚いと回路形成性が困難になる。具体的には15〜50μmの厚みが好ましい。次に、フォトマスクを重ねてフォトレジスト露光を行う。次に、アルカリ溶液等で未露光部のフォトレジスト現像除去を行う。次にパターン電気めっきによりフォトレジストに覆われていない部分にめっきを行う。このめっきの部分がフィルターの材質となる。フォトレジストである感光性樹脂組成物としてはネガ型感光性樹脂組成物が好ましい。ネガ型感光性樹脂組成物は少なくともバインダー樹脂、不飽和結合を有する光重合性化合物、光重合開始剤を含むものが好ましい。
フィルターの材質は金属である。金属の主成分としては、ニッケル、銀、パラジウム及び銅のいずれか、またはこれらの合金が好ましい。以上の金属は電気めっき可能である。
電解ニッケルめっきとしてはワット浴(硫酸ニッケル、塩化ニッケル、ホウ酸が主成分)、スルファミン酸浴(スルファミン酸ニッケル、ホウ酸が主成分)、ストライク浴(塩化ニッケル、塩化水素が主成分)などが挙げられる。
電解銀めっきとしては、シアン化銀カリウム、酒石酸カリウムを主成分とする浴が挙げられる。
電解パラジウムめっきとしては、水溶性パラジウム塩とナフタレンスルホン酸化合物よりなる浴が挙げられる。
電解銅めっきとしては、硫酸銅と硫酸、塩化物イオンを主成分とする浴が挙げられる。
これらのめっき浴を用いて、電解めっきを行う。電解めっきの際の電流密度は、0.3〜4A/dmの範囲がよく、0.5〜3A/dmの範囲であることがより好ましい。電流密度を4A/dm以下とすることで、ざらつきの発生を抑制でき、電流密度を0.3A/dm以上とすることで、金属の結晶粒が充分に成長し、バリア層としての効果が高まるため、本実施形態の効果が良好に得られるようになる。
めっきを行う際のレジストの箇所が貫通孔の箇所となる。貫通孔の開口形状として円、楕円、正方形、長方形、角丸長方形、多角形等が例示できる。効率良く対象とする成分を捕獲できる観点からは円、長方形又は角丸長方形が好ましい。また、フィルターの目詰まり防止の観点からは角丸長方形が特に好ましい。
捕獲対象とする成分のサイズに応じて孔径を設定する。本明細書において開口形状が楕円、長方形、多角形等の円以外の形状における孔径とはそれぞれの貫通孔を通過できる球の直径の最大値とする。貫通孔の孔径は例えば開口形状が長方形の場合、その長方形の短辺の長さとなり、開口形状が多角形の場合、その多角形の内接円の直径となる。開口形状が長方形又は角丸長方形の場合、捕獲対象とする成分が貫通孔に捕獲された状態であっても開口部において開口形状の長辺方向に隙間ができる。この隙間を通して液体が通過可能である為、フィルターの目詰まりを防止することができる。金属フィルターの短辺の長さは5〜15μmが好ましく、7〜9μmがさらに好ましい。
金属フィルターの貫通孔の平均開口率は5〜50%が好ましく、10〜40%がより好ましく、10〜30%が特に好ましい。ここで、開口率とはフィルター全体の面積に対する貫通孔が占める面積の割合をいう。平均開口率は目詰まり防止の観点から大きいほど好ましいが、50%を超えるとフィルターの強度が低下したり、加工が困難になったりする場合がある。また、5%より小さいと目詰まりを発生しやすくなる為、フィルターの濃縮性能が低下する場合がある。
金属フィルターの厚さは3〜50μmであることが好ましく、5〜40μmであることがより好ましく、5〜30μmであることが特に好ましい。フィルターの膜厚が3μm未満の場合はフィルターの強度が低下し、取り扱い性が困難になる場合がある。逆に、50μmを超えると加工時間が長くなることによる生産性低下、必要以上の材料消費によるコスト的な不利、微細加工そのものが困難になることが懸念される。
以上回路形成後、樹脂層を剥離し、銅箔をエッチングすることで、金属フィルターが(図1(H)又は図2(G))完成する。
次に、フィルターに残っているレジストを強アルカリにより除去する。強アルカリとしては、0.1〜10wt%のNaOH又はKOH水溶液が好ましい。剥離を促進するためにモノエタノールアミン(1〜20vol%)等を添加してもよい。剥離が困難な場合は過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム等にアルカリ(0.1〜10wt%のNaOH又はKOH)を加えた液でレジストを除去することもできる。
レジストを除去したフィルターに対しては金めっきを行うとよい。金は前出の様に全ての金属の中で最も酸化還元電位が高く、細胞毒性がないとされている。長期保存での変色等も殆どない。
金めっきを電解で行う場合は厚みばらつきが大きくなり、フィルターの孔径精度に影響出やすい為、望ましくない。したがって、金めっきは無電解で行う。
無電解金めっきは置換めっきを行うだけでも効果があるが、置換めっきと還元めっきを組み合わせた方が、効果が大きい。
無電解金めっき前の金属フィルターは表面が酸化していることがある。そこで、酸化被膜の除去を行うのであるが、ここでは金属イオンと錯体を形成する化合物の入った水溶液で洗浄するとよい。
具体的にはシアン類、EDTA類、クエン酸類の入った水溶液がよい。
中でもクエン酸類は金めっきの前処理として最適である。具体的にはクエン酸の無水物、クエン酸の水和物、クエン酸塩あるいはクエン酸塩の水和物であればよく、具体的には、クエン酸無水物、クエン酸一水和物、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム等を使用することができる。その濃度は0.01〜3mol/Lであることが好ましく、0.03〜2mol/Lであることがより好ましく、0.05〜1mol/Lの範囲であることが特に好ましい。0.01mol/L以上とすることで、無電解金めっき層と金属フィルターの密着性が向上する。
3mol/Lを超えた場合、効果が向上しない上、経済的に好ましくない。
クエン酸を含む溶液への浸漬は、70℃〜95℃で、1〜20分間行うとよい。
クエン酸を含む溶液は、発明の効果が得られる範囲でめっき液などに含まれる還元剤、pH調整剤等の緩衝剤を加えることも可能であるが、還元剤、pH調整剤などは少量が好ましく、クエン酸のみの水溶液が最も好ましい。クエン酸を含む溶液のpHは、好ましくは5〜10であり、より好ましくは6〜9である。
pH調整剤としては、酸又はアルカリであれば特に限定されず、酸としては、塩酸、硫酸、硝酸などが使用でき、アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物溶液が挙げられる。前述したように、クエン酸の効果を阻害しない範囲で使用することができる。また、クエン酸を含む溶液に、硝酸を100ml/Lといった高濃度で含有させると、クエン酸のみを含む溶液で処理した場合と比較して、接着性を改善する効果が低下する。
還元剤としては、還元性のあるものであれば特に限定されず、次亜リン酸、ホルムアルデヒド、ジメチルアミンボラン、水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられる。
次に、置換金めっきを行う。置換金めっきにはシアン浴と非シアン浴があるが、環境負荷及び残存時の細胞毒性を考えると非シアン浴が好ましい。非シアン浴に含まれる金塩としては、塩化金酸塩、亜硫酸金塩、チオ硫酸金塩、チオリンゴ酸金塩が例示可能である。金塩は一種類のみ用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、シアン系の浴は、金属を溶解する効果が強すぎるため、金属によっては溶解してピンホールが発生しやすい。上記のように前処理を十分に行う場合は非シアン系のめっき浴が好ましい。
金の供給源としては亜硫酸金が特に好ましい。亜硫酸金としては、亜硫酸金ナトリウム、亜硫酸金カリウム、亜硫酸金アンモニウムなどがよい。
金濃度は0.1g/L〜5g/Lの範囲が好ましい。0.1g/L未満では金が析出しにくく、5g/Lを超えると液が分解しやすくなる。
置換金めっき浴には金の錯化剤としてアンモニウム塩又はエチレンジアミンテトラ酢酸塩が入っているとよい。アンモニウム塩としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウムが挙げられ、エチレンジアミンテトラ酢酸塩としては、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム、エチレンジアミンテトラ酢酸カリウム、エチレンジアミンテトラ酢酸アンモニウムを使用する。アンモニウム塩の濃度は、7×10−3mol/L〜0.4mol/Lの範囲で使用することが好ましく、アンモニウム塩の濃度がこの範囲外だと液が不安定になる傾向がある。エチレンジアミンテトラ酢酸塩の濃度は、2×10−3mol/L〜0.2mol/Lの範囲で使用することが好ましく、エチレンジアミンテトラ酢酸塩の濃度がこの範囲外だと液が不安定になる傾向がある。
液を安定に保つために0.1g/L〜50g/Lの亜硫酸塩が入っているとよい。亜硫酸塩としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
pH調整剤としてpHを下げる場合には、塩酸或いは硫酸を使用するのが好ましい。また、pHを上げる場合には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水を使用することが好ましい。pHは6〜7に調整するとよい。この範囲外では液の安定性及びめっきの外観に悪影響を与える。
置換めっきは液温30℃〜80℃で使用することが好ましく、この範囲外では液の安定性及びめっきの外観に悪影響を与える。
以上のようにして置換めっきを行うわけであるが、置換めっきでは完全に金属を覆うのが難しい。そこで、次に還元剤の入った還元型の金めっきを行う。置換めっきの厚みは0.02〜0.1μmの範囲が好ましい。
還元型の金めっきの金塩としては、亜硫酸金塩又はチオ硫酸塩が好ましく、その含有量は金として1〜10g/Lの範囲であることが好ましい。金の含有量が1g/L未満であると、金の析出反応が低下し、10g/Lを超えると、めっき液の安定性が低下すると共に、めっき液の持ち出しにより金消費量が多くなる為好ましくない。含有量は2〜5g/Lにすることがより好ましい。
還元剤としては次亜リン酸、ホルムアルデヒド、ジメチルアミンボラン、水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられるが、フェニル化合物系還元剤がより好ましい。例えば、フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、p−エチルフェノール、t−ブチルフェノール、o−アミノフェノール、p−アミノフェノール、ヒドロキノン、カテコール、ピロガロール、メチルヒドロキノン、アニリン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、o−トルイジン、o−エチルアニリン、p−エチルアニリン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることが出来る。
還元剤の含有量は、0.5〜50g/Lであることが好ましい。還元剤の含有量が0.5g/L未満であると、実用的な析出速度を得ることが困難となる傾向があり、50g/Lを超えると、めっき液の安定性が低下する傾向がある。還元剤の含有量は2〜10g/Lとすることがより好ましく、2〜5g/Lであることが特に好ましい。
無電解金めっき液は重金属塩を含んでいてもよい。析出速度を促進する観点から、重金属塩はタリウム塩、鉛塩、砒素塩、アンチモン塩、テルル塩及びビスマス塩からなる群より選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
タリウム塩としては、硫酸タリウム塩、塩化タリウム塩、酸化タリウム塩、硝酸タリウム塩等の無機化合物塩、マロン酸二タリウム塩等の有機錯体塩が挙げられ、鉛塩としては、硫酸鉛塩、硝酸鉛塩等の無機化合物塩、酢酸塩等の有機酢酸塩が挙げられる。
また、砒素塩としては、亜砒素塩、砒酸塩三酸化砒素等の無機化合物塩、有機錯体塩が挙げられ、アンチモン塩としては、酒石酸アンチモニル塩等の有機錯体塩、塩化アンチモン塩類、オキシ硫酸アンチモン塩、三酸化アンチモン等の無機化合物塩類が挙げられる。
テルル塩としては、亜テルル酸塩、テルル酸塩等の無機化合物塩、有機錯体塩が挙げられ、ビスマス塩としては、硫酸ビスマス(III)、塩化ビスマス(III)、硝酸ビスマス(III)、等の無機化合物塩、シュウ酸ビスマス(III)等の有機錯体塩が挙げられる。
上述の重金属塩は、1種類又はそれ以上用いることが出来るが、その添加量の合計はめっき液全容量を基準として1〜100ppmが好ましく、1〜10ppmがより好ましい。1ppm未満では、析出速度向上効果が十分でない場合があり、100ppmを超える場合はめっき液安定性が悪くなる傾向にある。
無電解金めっき液は硫黄系化合物を含んでいてもよい。フェニル化合物系還元剤及び重金属塩を含む無電解金めっき液中に、硫黄化合物を更に含有させることにより、液温60〜80℃程度の低温であっても十分な析出速度が得られ、被膜外観も良好である上、めっき液の安定性が特に優れるようになる。
硫黄系化合物としては、硫化物塩、チオシアン酸塩、チオ尿素化合物、メルカプタン化合物、スルフィド化合物、ジスルフィド化合物、チオケトン化合物、チアゾール化合物、チオフェン化合物等が挙げられる。
硫化物塩としては、例えば、硫化カリウム、硫化ナトリウム、多硫化ナトリウム、多硫化カリウム等が挙げられ、チオシアン酸塩としては、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、ジチオシアン酸カリウム等が挙げられ、また、チオ尿素化合物としては、チオ尿素、メチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素等が挙げられる。
メルカプタン化合物としては、1,1−ジメチルエタンチオール、1−メチル−オクタンチオール、ドデカンチオール、1,2−エタンジチオール、チオフェノール、o−チオクレゾール、p−チオクレゾール、o−ジメルカプトベンゼン、m−ジメルカプトベンゼン、p−ジメルカプトベンゼン、チオグリコール、チオジグリコール、チオグリコール酸、ジチオグリコール酸、チオリンゴ酸、メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトベンゾオゾイミダゾール、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンゾイミダゾール等が例示できる。
スルフィド化合物としては、ジエチルスルフィド、ジイソプロピルスルフィド、エチルイソプロピルスルフィド、ジフェニルスルフィド、メチルフェニルスルフィド、ローダニン、チオジグリコール酸、チオジプロピオン酸等が例示でき、ジスルフィド化合物としては、ジメチルジスルフィド、ジエチルジスルフィド、ジプロピルジスルフィド等が例示できる。
更に、チオケトン化合物としては、チオセミカルバジド等が例示でき、チアゾール化合物としてはチアゾール、ベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、6−エトキシ−2−メルカプトベンゾチアゾール、2−アミノチアゾール、2,1,3−ベンゾチアジアゾール、1,2,3−ベンゾチアジアゾール、(2−ベンゾチアゾリルチオ)酢酸、3−(2−ベンゾチアゾリルチオ)プロピオン酸等が例示でき、チオフェン化合物としては、チオフェン、ベンゾチオフェン等が例示できる。
硫黄系化合物は、単独で用いてもよく、2種類以上を用いてもよい。硫黄系化合物の含有量は1ppm〜500ppmであることが好ましく、1〜30ppmであることがより好ましく、1〜10ppmであることが特に好ましい。硫黄系化合物の含有量が1ppm未満では、析出速度が低下し、めっき付きまわり不良が生じ、被膜外観が悪化する。500ppmを超えると、濃度管理に困難を生じ、めっき液が不安定になる。
無電解金めっき液には、上述の金塩、還元剤、重金属塩及び硫黄系化合物に加えて、錯化剤、pH緩衝剤及び金属イオン隠蔽剤の少なくとも1つを含有することが好ましく、これ等すべてを含有することがより好ましい。
本発明の無電解金めっき液には、錯化剤を含有させることが好ましい。具体的には亜硫酸塩、チオ硫酸塩、チオリンゴ酸塩等の非シアン系錯化剤が挙げられる。錯化剤の含有量は、めっき液の全容量を基準として1〜200g/Lが好ましい。錯化剤の含有量が1g/L未満である場合、金錯化力は低下し、安定性が低下する。200g/Lを超えると、めっき安定性は向上するが、液中に再結晶が発生し、経済的に芳しくない。錯化剤の含有量は20〜50g/Lとすることがより好ましい。
無電解金めっき液には、pH緩衝剤を含有させることが好ましい。pH緩衝剤により析出速度を一定値に保ち、めっき液を安定化させる効果がある。緩衝剤は複数のものを混ぜてもよい。pH緩衝剤としては、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、硼酸塩、クエン酸塩、硫酸塩等が挙げられ、これ等の中では硼酸、硫酸塩が特に好ましい。
pH緩衝剤の含有量は、めっき液の全容量を基準として1〜100g/Lであることが好ましい。pH緩衝剤の含有量が1g/L未満であると、pHの緩衝効果がなく、100g/Lを超えると再結晶化してしまう恐れがある。より好ましい含有量は20〜50g/Lである。
金めっき液には隠蔽剤を含有させることが好ましい。隠蔽剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物を用いることができ、ベンゾトリアゾール系化合物としては、例えばベンゾトリアゾールナトリウム、ベンゾトリアゾールカリウム、テトラヒドロベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、ニトロベンゾトリアゾール等が例示できる。
金属イオン隠蔽剤の含有量は、めっき液の全容量を基準として0.5〜100g/Lであることが好ましい。金属イオン隠蔽剤の含有量が0.5g/L未満であると、不純物の隠蔽効果が少なく、十分な液安定性を確保できない傾向がある。一方、100g/Lを超えると、めっき液中で再結晶化が生じる場合がある。コスト及び効果を鑑みると、2〜10g/Lの範囲がもっとも好ましい。
金めっき液のpHは5〜10の範囲であることが好ましい。めっき液のpHが5未満の場合、めっき液の錯化剤である亜硫酸塩、チオ硫酸塩が分解し、毒性の亜硫酸ガスが発生する恐れがある。pHが10を超える場合、めっき液の安定性が低下する傾向がある。還元剤の析出効率を向上させ、速い析出速度を得るために、無電解金めっき液のpHは8〜10の範囲とすることがより好ましい。
無電解めっきの方法としては、置換金めっきが終了したフィルターを浸漬して金めっきを行う。
めっきの液温は50℃〜95℃がよい。50℃未満では析出効率が悪く、95℃以上では液が不安定になりやすい。
このようにして形成される金層は、99質量%以上の純度の金からなることが好ましい。金層の金の純度が99質量%未満であると、接触部の細胞毒性が高くなる。信頼性を高める観点からは、金層の純度は、99.5質量%以上であることがより好ましい。
また、金層8の厚さは、0.005〜3μmとすることが好ましく、0.05〜1μmとすることがより好ましく、0.1μm〜0.5μmとすることが更に好ましい。金層の厚さを0.005μm以上とすることで、金属の溶出をある程度抑制できる。一方、3μmを超えても、それ以上効果が大きく向上しないため、経済的な観点からも3μm以下とすることが好ましい。
以上のように形成した金表面は細胞毒性がなく、大気中及び血液を含む殆どの水溶液中で安定である。しかしながら、金表面は比較的疎水性であり、生体適合性が低いので、生体適合性を向上させるために、有機物質による表面処理を施すとよい。以下表面処理の一例を示す。
金に対して配位結合を形成するメルカプト基、スルフィド基又はジスルフィド基のいずれかを有する化合物で金表面を改質することができる。金に対して上記有機物質が配位結合することで、金と有機物質との間に化学的に強固な結合が形成される。
上記化合物の具体例として、メルカプト酢酸、2−アミノエタンチオール、o−フルオロベンゼンチオール、m−ヒドロキシベンゼンチオール、2−メトキシベンゼンチオール、4−アミノベンゼンチオール、システアミン、システイン、ジメトキシチオフェノール、フルフリルメルカプタン、チオ酢酸、チオ安息香酸、チオサリチル酸、ジチオジプロピオン酸等が挙げられる。
金表面に上記化合物で表面処理する方法としては特に限定しないが、メタノール、エタノール等の有機溶媒中にメルカプト酢酸等の化合物を10〜100mmol/L程度分散し、その中に金表面を有する導電粒子を分散させる。
次に金表面の有機物質に生体適合性高分子等を被覆するのが好ましい。大抵の生体適合性高分子はマイナスチャージである。そのため、金表面の有機物質にアミノ基を導入し、マイナスチャージを有する生体適合性高分子等と反応させるのが好ましい。
このような方法は、交互積層法(Layer−by−Layer assembly)と呼ばれる。交互積層法は、G.Decherらによって1992年に発表された有機薄膜を形成する方法である(Thin Solid Films, 210/211, p831(1992))。この方法では、正電荷を有するポリマー電解質(ポリカチオン)と負電荷を有するポリマー電解質(ポリアニオン)の水溶液に、基材を交互に浸漬することで基板上に静電的引力によって吸着したポリカチオンとポリアニオンの組が積層して複合膜(交互積層膜)が得られるものである。
交互積層法では、静電的な引力によって、基材上に形成された材料の電荷と、溶液中の反対電荷を有する材料が引き合うことにより膜成長するので、吸着が進行して電荷の中和が起こるとそれ以上の吸着が起こらなくなる。したがって、ある飽和点までに至れば、それ以上膜厚が増加することはない。Lvovらは交互積層法を、微粒子に応用し、シリカ、チタニア、セリアの各微粒子分散液を用いて、微粒子の表面電荷と反対電荷を有する高分子電解質を交互積層法で積層する方法を報告している(Langmuir、Vol.13、(1997)p6195−6203)。
まず、金表面をアミノ基を有するチオール系化合物(メルカプト基、スルフィド基又はジスルフィド基のいずれかを有する化合物)で処理する。具体的には2−アミノエタンチオール、システイン、4−アミノベンゼンチオール等があるが、2−アミノエタンチオールが好ましい。
生体適合性の高分子はポリエチレングリコール等、ポリメタクリル酸2ヒドロキシルエチル等があり、特に限定しない。アミノ基との化学結合性を付与するためにポリマーにはアクリル酸、メタクリル酸を共重合させてもよい。
これらの高分子は、種類により一概には定めることができないが、一般に、500〜1,000,000程度のものが好ましく、5,000〜200,000の範囲がより好ましい。なお、溶液中の高分子電解質の濃度は、一般に、0.01〜10%(重量)程度が好ましい。また、高分子電解質溶液のpHは、特に限定されない。
また、高分子電解質薄膜の種類、分子量、濃度を調整することにより被覆率をコントロールすることが出来る。
(実施例1)
感光性樹脂組成物(PHOTEC RD−1225:厚さ25μm、日立化成株式会社製)を250mm角の基板(MCL−E679F:MCLの表面にピーラブル銅箔を貼り合わせた基板、日立化成株式会社製)の片面にラミネートした。ラミネート条件はロール温度90℃、圧力0.3MPa、コンベア速度2.0m/分で行った。
次に、光の透過部の形状が角丸長方形、サイズが7.8×30μmでそのピッチが短軸及び長軸方向いずれも60μmとしたガラスマスクを基板のフォトレジストラミネート面に静置した。本実施例においては同一の方向を向いた角丸長方形が長軸及び短軸方向に一定のピッチで整列したガラスマスクを使用した。
続いて、600mmHg以下の真空下において、ガラスマスクを載置した基板上部から紫外線照射装置によって露光量30mJ/cmの紫外線を照射した。
次に、1.0%炭酸ナトリウム水溶液で現像を行い、基板上に長方形のフォトレジストが垂直に立ったレジスト層を形成した。このレジスト付き基板の銅露出部分にpHが4.5になるように調整したニッケルめっき液中温度55℃、約20分間約20μmめっきを行った。ニッケルめっき液の組成を表1に示す。
Figure 0006540842
次に、得られたニッケルめっき層を基板のピーラブル銅箔とともに剥離し、このピーラブル銅箔を温度40℃で約120分間、攪拌処理での薬液による化学的溶解(メックブライトSF−5420B、メック株式会社)によって除去することにより金属フィルターとなる自立膜(20mm×20mm)を取り出した。
最後に、自立膜内に残ったフォトレジストを温度60℃で約40分間、超音波処理でのレジスト剥離(P3 Poleve、Henkel)によって除去し、微細貫通孔を有する金属フィルターを作製した。
これによって、シワ・折れ・キズ・カール等のダメージはなく、十分な精度の貫通孔を有する金属フィルターを作製した。
次に、酸性脱脂液Z−200(ワールドメタル製:商品名)に金属フィルターを浸漬し、金属フィルター上の有機物の除去を行った(40℃3分)。
水洗後、非シアン系の無電解AuめっきであるHGS―100(日立化成株式会社製、商品名)から金供給源である亜硫酸金を抜いた液により80℃10分の条件で置換金めっき前処理を行った。
次に非シアン系の置換型無電解AuめっきであるHGS―100(日立化成株式会社製、商品名)に80℃20分浸漬し、置換金めっきを行った。置換金めっきの厚みは0.05μmであった。
水洗後、非シアン系還元型無電解AuめっきであるHGS―5400(日立化成株式会社製、商品名)に65℃10分浸漬し、金めっきを行い、水洗後乾燥を行った。金めっきのトータル厚みは0.2μmであった。
2−アミノエタンチオール8mmolをメタノール200mlに溶解させて反応液を作製した。次に金めっき後の金属フィルターを上記反応液に加え、室温で2時間反応させた。
分子量10万のポリエチレングリコール0.3wt%水溶液に上記アミノ基を有する金属フィルターに浸漬し、表面に生体適合性高分子を有する金めっきフィルターを作製した。
(実施例2)
電気Niめっきの代わりに電気銀めっきを用いた以外は、実施例1と同様に表面に生体適合性高分子を有する金めっきフィルターを作製した。銀めっき液はシルブレックス400(日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース株式会社:商品名)を用いた。めっき温度は25℃、電流密度1.5A/dmの条件でめっきを行い、約1μm/分の条件で約20μmとなるように電気めっきを行った以外は実施例1と同様の条件でめっきを行った。
(実施例3)
電気Niめっきの代わりに電気パラジウムめっきを用いた以外は、実施例1と同様に表面に生体適合性高分子を有する金めっきフィルターを作製した。電気パラジウムめっき液はパラディックスLF−5(日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース株式会社:商品名)を用いた。めっき温度は50℃、電流密度1A/dmの条件でめっきを行い、約4.2分/μmの条件で約20μmとなるように電気めっきを行った以外は実施例1と同様の条件でめっきを行った。
(実施例4)
MCLのピーラブル銅箔の代わりにピーラブルニッケル箔を用いた(電気めっき後はニッケル箔を除去)。さらに電気Niめっきの代わりに電気銅めっきを用いた以外は、実施例1と同様に表面に生体適合性高分子を有する金めっきフィルターを作製した。電気銅めっき液はミクロファブCu200(日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース株式会社:商品名)を用いた。めっき温度は25℃、電流密度3A/dmの条件でめっきを行い、約1.5分/μmの条件で約20μmとなるように電気めっきを行った以外は実施例1と同様の条件でめっきを行った。
(実施例5)
置換金めっき後に還元金めっきを行わなかったこと以外は、実施例1と同様に表面に生体適合性高分子を有する金めっきフィルターを作製した。尚、金めっき厚は0.05μmであった。
(実施例6)
置換金めっき後に還元金めっきを行い、表面処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様に金めっきフィルターを作製した。
(実施例7)
置換金工程以外は、実施例1と同様に表面に生体適合性高分子を有する金めっきフィルターを作製した。
置換金工程:酸性脱脂液Z−200(ワールドメタル製:商品名)に金属フィルターを浸漬し、金属フィルター上の有機物の除去を行った(40℃3分)。水洗後、シアン系の無電解AuめっきであるHGS―500(日立化成株式会社製、商品名)から金供給源である亜硫酸金を抜いた液により80℃10分の条件で置換金めっき前処理を行った。シアン系の置換型無電解AuめっきであるHGS―500(日立化成株式会社製、商品名)に80℃20分浸漬し、置換金めっきを行った。置換金めっきの厚みは0.05μmであった。
(比較例1)
金めっきを行わなかったこと以外は、実施例1と同様に表面に生体適合性高分子を有するフィルターを作製した。
(実験)
(小細胞癌細胞株の調製)
小細胞癌細胞株であるNCI−H358細胞を10%ウシ胎児血清(FBS)を含むRPMI−1640培地にて、37℃、5%CO条件下にて静置培養した。トリプシン処理により培養皿から細胞を剥離させて回収し、リン酸緩衝液(Phosphate buffered saline、PBS)を用いて洗浄した後に、10μM CellTracker Red CMTPX(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)にて37℃、30分間静置させることで、NCI−H358細胞を染色した。その後、PBSにて洗浄し、トリプシン処理にて37℃にて3分間静置させることで、細胞塊を解離させた。その後、培地にてトリプシン処理を停止させ、PBSにて洗浄後、2mMEDTA及び0.5%ウシ血清アルブミン(BSA)を含むPBS(以下2mM EDTA−0.5% BSA−PBSという。)に懸濁した。尚、PBSはリン酸緩衝生理食塩水であり和光純薬工業製、製品コード166−23555を用いた。EDTAは2Na(エチレンジアミン−N,N,N’,N’−4酢酸二ナトリウム塩二水和物)(和光純薬工業製、製品コード345−01865)を用いた。
(血液サンプル中のCTCの濃縮)
実施例又は比較例のフィルターをセットしたCTC回収装置:CTC SEPARATOR(日立化成株式会社製、仮の商品名)を用いて実験を行った。CTC回収装置は血液サンプル又は試薬を導入するための流路を備えており、流路の入り口は、シリンジを加工して作製したリザーバーに接続した。このリザーバーに、血液サンプル及び試薬を順次投入していくことで、CTCの捕捉、染色、洗浄などの操作を連続的に容易に行えるようにした。
CTC回収装置に血液サンプルを導入して癌細胞を濃縮した。血液サンプルとして、EDTA含有真空採血管に採血した健常者血液に、血液1mLあたり1000個の癌細胞を含有させたサンプルを用いた。癌細胞としては、上記のヒト小細胞肺癌細胞株NCI−H358を使用した。
まず、リザーバーに、2mM EDTA−0.5% BPS−PBS 1mlを導入し、フィルター上を満たした。続いて、ペリスタルティックポンプを使用して流速200μL/分で送液を開始した。約5分後、リザーバーに2mLの2mM EDTA−0.5% BSA−PBSを導入して細胞の洗浄を行った。
さらに10分後、ポンプ流速を20μL/分に変更し、リザーバーに600μLの細胞染色液(Hoechst 33342 0.5μg/mL)を導入し、フィルター上の癌細胞又は白血球を蛍光染色した。フィルター上に捕捉された細胞に対して30分間染色を行った後、リザーバーに1mLの2mM EDTA−0.5% BSA−PBSを導入して細胞の洗浄を行った。
続いて、コンピューター制御式電気ステージ及び冷却デジタルカメラ(DP70、オリンパス株式会社)を装備した蛍光顕微鏡(BX61、オリンパス株式会社)を使用してフィルターを観察し、フィルター上の癌細胞及び白血球の数をカウントした。Hoechst 33342及びCellTracker Red CMTPX由来の蛍光を観察するために、それぞれWU及びWIGフィルター(オリンパス株式会社)を用いて画像を取得した。画像取得及び解析ソフトにはLumina Vision(三谷商事株式会社)を用いた。結果を表2に示す。細胞回収率(%)=フィルターに回収された癌細胞数/血液サンプルに混合した癌細胞数×100%。フィルターに付着した気泡の観察も併せて行った。
(金属イオン溶出試験)
先に述べたように、多くの金属イオンは細胞毒がある為、回収した癌細胞の解析を行う際、障害になる。そこで、以下の条件で金属イオンの測定を行った。
フィルター(20mm×20mm)の質量を測定し、20mlの水溶液(2mM EDTA−0.5% PBS)に浸した。25℃の条件で2時間浸漬し、金属イオンの抽出を行った。
0.2μmのメッシュで抽出液のろ過を行い、王水を加えて50%希釈を行った。
王水で希釈した液中のイオンを原子吸光で測定した。測定濃度から全溶出イオン量を見積もり、溶出の割合を以下の式で測定した。
溶出の割合(ppm)=全溶出イオン/フィルター質量
(水の接触角)
ドロップマスター500(協和界面科学製、商品名)を用いてフィルターの開口部以外の接触角の測定を行った。
(結果)
結果を表2に示す。実施例1に示すように、非シアン系の置換めっきと還元めっきにポリマー処理を行うことで金属イオンの溶出を抑制できる。親水性の高分子を処理しているので、接触角が下がり、濡れ性が向上し、貫通孔周辺の気泡発生を抑制できる。結果的にCTCの回収率、白血球の残存率が良好である。実施例4はNiの代わりにCuを用いているので、金属の溶出を低減できる。実施例2と3はNiの代わりに貴金属を用いているので、金属イオンが溶出しない。実施例5は無電解金めっきを施していない比較例1に比べて、フィルターの変色が抑えられ、Niイオンの溶出も少ない。しかし、実施例5は還元型の金めっきを行わなかったので、金めっきの厚みが0.05μmと薄い。従って、フィルターがやや変色し、実施例1に比べてNiイオンの溶出が増える結果となった。実施例6は生体適合性の高分子処理を行っていないので、フィルター表面が撥水性であり、気泡が発生しやすい。Niイオンの溶出も多くなる傾向がある。実施例7はシアン系の置換金を用いている。実施例7は比較例1に比べて、Niイオンの溶出は少ない。シアンは金属Niを溶解する効果が高く、金めっきの被覆率が悪くなる傾向がある。従ってNi溶出が多くなるため、非シアンを用いている実施例1に比べて劣る傾向がある。この点で、シアン金よりも非シアン金のほうが優れていることが分かった。比較例1は金めっきを行っていない。Niの溶出が大きい上、外観が大幅に劣化する。さらにCTCの濃縮率及び回収率も低下する。さらに、Niは酸化被膜が厚い為、Auに比べて表面処理が困難である。従って接触角が高い値を示している。
Figure 0006540842
以上示したように、本発明で示した金めっきフィルターを用いることで、従来の金属フィルターよりも特性が向上する。
1…MCL、2…ピーラブル銅箔、2’…銅板、3…フォトレジスト、3a…フォトレジスト露光部分、3b…フォトレジスト現像部分、4…フォトマスク、5…電鋳めっき層、6…貫通孔、7…金めっき

Claims (11)

  1. 金以外の金属で作製された生体物質捕獲用のフィルターの表面に金めっきが施されており、金めっきが無電解金めっきであることを特徴とする、生体物質捕獲用のフィルターであって、フィルターの貫通孔の開口形状が円、楕円、角丸長方形、長方形及び正方形からなる群から選択される一つ以上の形状(ただし、波形状を除く)である、フィルター(ただし、下記一般式(1)で表される構造単位を含むポリマーからなる癌細胞接着性向上剤で被覆されたフィルターを除く。
    Figure 0006540842

    [式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rはメチル基又はエチル基であり、mは1〜3である。])。
  2. 無電解金めっきがシアンを含まないことを特徴とする、請求項1に記載の生体物質捕獲用のフィルター。
  3. 生体物質捕獲用のフィルターがニッケルを主成分とすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の生体物質捕獲用のフィルター。
  4. 生体物質捕獲用のフィルターがニッケル、銀、パラジウム又は銅を含む合金を主成分とすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の生体物質捕獲用のフィルター。
  5. 無電解金めっきが、置換型の金めっきと、置換型金めっき上に存在する還元型金めっきの組み合わせからなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の生体物質捕獲用のフィルター。
  6. 置換型金めっきが亜硫酸金を含む非シアン型であることを特徴とする、請求項5に記載の生体物質捕獲用のフィルター。
  7. 金めっきの厚みが0.05μm以上1μm以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の生体物質捕獲用のフィルター。
  8. 生体物質が細胞であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の生体物質捕獲用のフィルター。
  9. 細胞ががん細胞であることを特徴とする、請求項8に記載の生体物質捕獲用のフィルター。
  10. 生体物質捕獲用のフィルターの貫通孔の開口形状が長方形及び角丸長方形からなる群から選択される一つ以上の形状であり、その短辺の長さが5μm以上15μm以下であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の生体物質捕獲用のフィルター。
  11. 生体物質捕獲用のフィルターの膜厚が3μm以上50μm以下であることを特徴とする、請求項1〜1のいずれか一項に記載の生体物質捕獲用のフィルター。
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