JP6535413B2 - 呼気ガス検出装置及び呼気ガス検出方法 - Google Patents

呼気ガス検出装置及び呼気ガス検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、呼気の解析を行う呼気ガス検出装置及び呼気ガス検出方法の技術に関する。
将来における車両の自動運転化において、自動と手動運転との切り替えの際、飲酒の有無、人の状態検知等が必要となる。特に、呼気中のアルコール濃度を検知する際、あたかも外気を呼気であるかのように装置に導入することによるなりすましを防止するため、人間の自然な呼気を検知する技術が要求されている。
また、市場では様々なユースケースに適したモバイルタイプの検知端末のニーズが拡大しており、今後モバイル化への対応が必要となる。
飲酒運転防止のための技術として、例えば、特許文献1が開示されている。特許文献1に記載のアルコール検出器は、「アルコール検知電極と第1基準電極と酸素イオン伝導性の第1固体電解質層とを有し、呼気中のアルコールを選択的に検知するアルコール検知部10と、水素ガス検知電極と第2基準電極と酸素イオン伝導性の第2固体電解質層とを有し、呼気中の水素ガスを検知する水素ガス検知部20と、水素ガス検知部の検知結果に応じて、前記呼気が正常に測定されたか否かを判定する判定部5とを備えたアルコール検出器1である」ことが、特許文献1に記載されている(要約参照)。
特開2010−91502号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、アルコール検出器において、水素ガス等の特定ガスを含んだ外気を送ることでなりすましが可能となっている。また、特許文献1に記載の技術では、水素濃度を基に人の呼気であるか否かを判定している。しかしながら、呼気中の水素濃度は、個人差や、体調等により異なってくる。このように、そのときどきで異なってくる水素濃度では、あるときには呼気であると判定されるが、別のときでは呼気ではないと判定される等、正確に人の呼気であるか否かを判定することが困難である。
また、呼気中に含まれる水蒸気を検出する水蒸気センサにより、呼気検出精度を向上させる技術があるが、水蒸気を含んだ外気を装置に導入することで、なりすましが可能となる。従って、高精度で人間の呼気のみにのみ反応する装置が必要となっている。
また、これまでの呼気検知装置では、起動時におけるセンサの異常状態検知機能がなく、異常が検知された際には、その異常を取り除くことが必要となっている。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、導入された外気が人の呼気であるか否かを精度よく判定することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、外気に曝されることによって、飽和水蒸気を有するか否かを検出する水蒸気検出素子と、前記外気に含まれるガスの濃度を測定するガス検出素子と、前記水蒸気検出素子から出力される信号と、前記ガス検出素子から出力される信号とについて解析を行う解析部と、前記解析部により解析される結果を出力する出力部とを備える呼気ガス検出装置であって前記水蒸気検出素子は、電極間の水分子吸着と、前記水分子吸着に伴う電気回路を形成することを利用し、前記外気に含まれる水蒸気量に伴うインピーダンス変化を検出し、前記解析部は、前記呼気ガス検出装置の起動時において、前記水蒸気検出素子の信号値が第4の閾値を超えているか否かを判定し、前記外気について、前記水蒸気検出素子の信号値が第1の閾値を超え、かつ、前記ガス検出素子の信号値が第2の閾値を超えたか否かを基に、前記外気が、人の呼気であるか否かの判定を行うことを特徴とする。
その他の解決手段は、実施形態中において説明する。
本発明によれば、導入された外気が人の呼気であるか否かを精度よく判定することができる。
本実施形態に係る呼気検知装置の概略構成を示す図である。 本実施形態に係る水蒸気センサの構造を示す図であり、(a)は水蒸気センサの原理を示す模式図を示し、(b)は水蒸気センサの上面模式図を示している。 本実施形態に係る水蒸気センサが水蒸気を検出する原理を説明するための図であり、(a)は水蒸気付着前における水蒸気センサの原理を示す模式図であり、(b)は水蒸気付着前における水蒸気センサの等価回路であり、(c)は水蒸気付着後における水蒸気センサの原理を示す模式図であり、(d)は水蒸気付着後における水蒸気センサの等価回路である。 本実施形態に係る水蒸気センサのヒータの設置位置の別の例を示す図(その1)である。 本実施形態に係る水蒸気センサのヒータの設置位置の別の例を示す図(その2)である。 本実施形態に係るガスセンサの例を示すブロック図である。 本実施形態に係る呼気計測システムの構成を示す図である。 本実施形態に係る呼気ガス検出装置の別の例を示す図である。 本実施形態における処理の概略を説明するための図である。 本実施形態に係る呼気ガス検出装置の機能ブロックの例を示す図である。 本実施形態に係る計測制御装置の構成例を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係る解析装置の構成例を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係る呼気検出システムの処理手順を示すフローチャートである。 閾値変更処理の詳細な処理の手順を示すフローチャートである。 本実施形態に係る温度−閾値対応グラフの例を示す図である。 本実施形態に係る結露回避処理の詳細な処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係るガスセンサイニシャライズ処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 本実施形態に係る誤検知防止処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 水蒸気センサにおけるピーク回数比を説明するための図である。 ガスセンサに対する出力判定を説明するための図である。 本実施形態に係る呼気計測システムの別の構成例を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
(装置構成)
図1は、本実施形態に係る呼気検知装置の概略構成を示す図である。
呼気検知装置A1は、水蒸気センサ(水蒸気検知センサ)1、ガスセンサ(ガス検出センサ)2及び温度センサ(温度検出素子)3が基板5上に設置されている構成を有している。
水蒸気センサ1は、導入された外気が飽和水蒸気であるか否かを検出する。水蒸気センサ1については後記する。
ガスセンサ2は、導入された外気に含まれるガスの計測を行う。ガスセンサ2について後記する。
温度センサ3は、基板5の温度(基板温度)を測定する。なお、基板5の温度は、水蒸気センサ1及びガスセンサ2の温度と、ほぼ同じといえる。
[水蒸気センサ]
(水蒸気センサの構造)
図2は、本実施形態に係る水蒸気センサの構造を示す図であり、(a)は水蒸気センサの原理を示す模式図を示し、(b)は水蒸気センサの上面模式図を示している。
図2(a)に示すように、水蒸気センサ1は交流電源14に接続され、交流電源14によって印加電圧Viが印加される印加電極11と、水蒸気の検出時に電位Voを検出する検出電極12と、絶縁部13とを有している。
絶縁部13は、基板15上に設けられている親水性の絶縁物であり、具体的には、絶縁性金属酸化物等、少なくとも表面が酸化物で構成されている。なお、絶縁部13の形状は略板状でなくてもよい。
図2(a)に示すように、検出電極12と、印加電極11との間には絶縁部13が介在している。ここで、絶縁部13は凹凸のある構造を有している。
また、図2(b)に示すように、水蒸気センサ1の基板15にはヒータ16が埋め込まれている。そして、図2(b)に示すように、ヒータ16は印加電極11と、検出電極12との間をぬうように設置されている。ちなみに、図2(a)ではヒータ16を図示省略してある。
(水蒸気検出原理)
図3は、本実施形態に係る水蒸気センサが水蒸気を検出する原理を説明するための図であり、(a)は水蒸気付着前における水蒸気センサの原理を示す模式図であり、(b)は水蒸気付着前における水蒸気センサの等価回路であり、(c)は水蒸気付着後における水蒸気センサの原理を示す模式図であり、(d)は水蒸気付着後における水蒸気センサの等価回路である。
なお、図3(a)及び図3(c)で示される各構成は、図2(a)に示されている各構成と同様であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
図3(a)で示されるように、水蒸気付着前では、検出電極12及び印加電極11とは絶縁部13とで接続されているので、検出電極12と、印加電極11との間は通電されていない。従って、印加電極11には交流電圧が印加されているが、検出電極12から電圧は検出されない。
そして、水蒸気が水蒸気センサ1の絶縁部13に付着すると、図3(c)に示すように、水分子101が絶縁部13に付着(凝縮)する。これにより、検出電極12と、印加電極11とは、水分子101をパスとして通電するようになる。すると、検出電極12から印加電極11に加えられた電圧が検出(出力)される。検出(出力)された電圧に基づき水蒸気センサ1は水蒸気を検出する。
次に、水蒸気の付着前及び付着後における水蒸気センサ1の等価回路111a,11bの変化を比較する。
水蒸気の付着前では、図3(b)に示すような等価回路111aとなっている。ここで、コンデンサC1は絶縁部13を示すコンデンサである。なお、検出電極12及び印加電極11の間の距離は十分に大きいので、コンデンサC1の静電容量は小さな値(≪1)となる。従って、図3(b)に示す等価回路111aの容量リアクタンスは大きな値となり、検出電極12及び印加電極11の間は、ほとんど通電していない状態となっている。
ちなみに、コンデンサCa及び抵抗Raで構成される回路は大気の等価回路である。
ここで、呼気に含まれる水蒸気が付着すると、図3(b)に示す等価回路111aは、図3(d)に示す等価回路111bとなる。等価回路111bにおいて、抵抗Rb及びコンデンサC2で示される回路112は水分子101の等価回路である。
図3(c)に示すように、水蒸気(水分子101)が絶縁部13に付着すると、図3(d)に示すように水分子101に由来する抵抗Rb及びコンデンサC2が生じ、これらの抵抗Rb及びコンデンサC2によってインピーダンスが変化(低下)する。この結果、検出電極12と印加電極11との間が通電状態となり、検出電極12から電圧を検出することができる。このように、水蒸気(水分子101)が絶縁部13に付着することによる水蒸気センサ1のインピーダンス変化を利用して、呼気中の水蒸気を検出することで、応答性を高くすることができる。なお、水分子101の付着量が大きくなると、等価回路112のインピーダンスは小さくなる。
なお、図2(b)に示すように、検出電極12及び印加電極11は、櫛歯形の形状を有している。そして、検出電極12及び印加電極11は、絶縁部13上で、互いの櫛歯がかみ合って対向するように離間して設置されている。このようにすることで、水蒸気付着部(反応部位)の面積を大きくすることができる。
例えば、一般的な湿度センサは、空気中の湿度を測定することを目的としている。
これに対し、本実施形態に係る水蒸気センサ1は、高湿度(ほぼ、飽和状態)の呼気の検出を目的としている。従って、空気中の水蒸気量を測定することを目的とせず、高湿度の空気(呼気)を検出できればよい。
本実施形態に係る水蒸気センサ1は、図2に示すように、検出電極12と、印加電極11との間に絶縁部13が介在している構成となっている。そして、図3(c)に示すように、呼気に含まれる水分子101が絶縁部13に付着することで、この水分子101をパスとして通電が行われる。これにより、検出電極12で出力電圧が検出される。従って、本実施形態に係る水蒸気センサ1は、水分子101が付着できるほどの広さの絶縁部13があればよく、小型化を実現することができる。
また、水蒸気(水分子101)が絶縁部13に付着する前は、出力電圧はほぼ0であるのに対し、水蒸気(水分子101)の付着後では出力電圧をほぼVi(印加電圧)とすることができる。これにより、優れたS/N(Signal/Noise)比を実現することができる。
なお、水蒸気センサ1において、前記したように絶縁部13の表面は凹凸のある構造を有している。このように、絶縁部13の表面が凹凸を有することにより、絶縁部13の表面積を増やすことができる。すなわち、絶縁部13の表面が凹凸を有することにより、より多くの水分子101を付着させることができ、出力電圧を増加させることができ、高感度化を図ることができる。
さらに、絶縁部13が、少なくとも表面が、親水性の高い酸化物(金属酸化物)で構成されるようにすることで、水蒸気を付着させやすくすることができる。
図4及び図5は、本実施形態に係る水蒸気センサのヒータの設置位置の別の例を示す図である。図4及び図5では、水蒸気センサ1a,1bの断面模式図が示されている。
図2(b)に示す例では、ヒータ16は基板15中に印加電極11と、検出電極12との間をぬうように設置されているが、水蒸気センサ1の基板15を温め、絶縁部13に付着している水分を蒸発できる構成であれば、これに限らない。
例えば、図4に示すように、水蒸気センサ1aの基板15内の中央付近に板状のヒータ16aが設けられもよい。あるいは、図5に示すように、水蒸気センサ1bの基板15内のほぼ全体にわたって板状のヒータ16bが設けられるようにしてもよい。
なお、本実施形態における水蒸気センサ1は、図2〜図5に示すような構成を有するものとしたが、水分の付着の有無を判定でき、かつ、付着している水分の蒸発を行うヒータ16が備えられているものであれば、図2〜図5に示すような構成でなくてもよい。
[ガスセンサ]
図6は、本実施形態に係るガスセンサの例を示すブロック図である。
ガスセンサ2は、エタノールセンサ21、水素センサ22、アセトアルデヒドセンサ23を有している。エタノールセンサ21、水素センサ22、アセトアルデヒドセンサ23のそれぞれには、ヒータ24a〜24c(24)が備えられている。
図6に示すように、ガスセンサ2がエタノールセンサ21、水素センサ22、アセトアルデヒドセンサ23を有することにより、飲酒の有無判定を行うことができる。
[システム構成]
図7は、本実施形態に係る呼気計測システムの構成を示す図である。
図7に示すように、呼気計測システムZは、呼気ガス検出装置A2と、スマートフォン等の携帯装置A3とを有している。
呼気ガス検出装置A2は、人が片手で持つことができる程度の大きさであり、筺体30に設けられている表示装置(出力部)31と、インジケータ(出力部)32と、導入部33とを有している。
ユーザは、導入部33から呼気ガス検出装置A2に呼気(外気)を導入する。これによって、呼気ガス検出装置A2の内部に備えられている呼気検知装置A1に呼気(外気)が吹きつけられる。
すると、呼気ガス検出装置A2は、後記するように閾値変更処理、ガスセンサイニシャライズ処理、誤検知防止処理等を行った後、導入された外気(気体)が人の呼気であるか否かを判定する。そして、呼気ガス検出装置A2は、計測されたガス濃度等の情報を表示装置31に表示する。また、インジケータ32では、導入された呼気量(呼気導入量)が表示される。インジケータ32には、水蒸気センサ1から出力された出力電圧のピーク強度が表示される。なお、ガス濃度とは、エタノール濃度や、アセトアルデヒド濃度や、水素濃度等である。
そして、表示装置31には、導入された外気(気体)が人の呼気であるか否かの判定結果と、計測されたアルコール濃度(エタノール濃度)が表示されている。
さらに、呼気ガス検出装置A2は、アルコール濃度(エタノール濃度)が運転可能なレベルにまで下がる時間である運転可能時間を算出し、算出した運転可能時間等を携帯装置A3へ送信する。
携帯装置A3は、ユーザが所有している装置であり、送信された運転可能時間等の情報を表示する。なお、呼気ガス検出装置A2に運転可能時間等の表示がなされてもよい。
図8は、本実施形態に係る呼気ガス検出装置の別の例を示す図である。図8において、図7と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図8に示す呼気ガス検出装置A2aは、図7におけるインジケータ32の代わりにスピーカ(出力部)32aが備えられている。
呼気ガス検出装置A2aでは、呼気の導入強度(呼気導入量)が音で示される。例えば、呼気の導入強度が弱い場合は、小さい音や、低い音が発せられ、呼気の導入強度が強くなるにつれ、音が大きくなったり、高い音が発せられたりする。なお、呼気の導入強度とは、水蒸気センサ1の出力電圧の大きさに基づくもので、呼気導入量に比例するものである。また、呼気の導入強度が弱い場合、発せられる音の間隔が小さく、呼気の導入強度が強くなるにつれ、発せられる音の間隔が大きくなる等、発せられる音の間隔で呼気の導入強度が示されてもよい。
なお、図7及び図8に示す例では、アルコール濃度(エタノール濃度)に関する情報のみが表示装置31に示されているが、水素濃度、アセトアルデヒド濃度等といった詳細な情報が表示されてもよい。
このように、呼気ガス検出装置A2,A2aにおいて、呼気導入量が表示や、音で示されることにより、使いやすさが向上する。また、ユーザは、アルコール(エタノール)検出に必要な呼気が呼気ガス検出装置A2,A2aに導入されたか否かを確認することができる。
[本実施形態の処理概略]
図9は、本実施形態における処理の概略を説明するための図である。適宜、図2、図6を参照する。
図9において、横軸は時間を示し、縦軸は出力電圧(任意単位)を示す。ここで、出力電圧とは、水蒸気センサ1、エタノールセンサ21、水素センサ22、アセトアルデヒドセンサ23の出力である。なお、水蒸気センサ1の出力は脈流又は交流となる。
符号101は、水蒸気センサ1の出力電圧を示す波形である。前記したように、水蒸気センサ1には、交流電圧が印加されるので、その出力も交流波形となる。
水蒸気センサ1の出力電圧には、2つの閾値Ts1,Ts2が設定されている。このうち、閾値Ts1(第4の閾値)は後記する結露回避処理で使用される閾値であり、呼気が導入されていないにもかかわらず、結露等が原因で水蒸気センサ1の絶縁部13に水分が付着しているか否かを判定するための閾値である。また、閾値Ts2(第1の閾値)は、呼気ガス検出装置A2に呼気が十分に導入されたか否かを判定するための閾値である。
符号102はエタノールセンサ21の出力電圧を示す波形であり、符号103はアセトアルデヒドセンサ23の出力電圧を示す波形であり、符号104は水素センサ22の出力電圧を示す波形である。
そして、これらのガスセンサ2の各出力電圧に対して、閾値Te,Ta,Th(第2の閾値)が設定されている。すなわち、閾値Teは、エタノールセンサ21の出力電圧に対する閾値である。また、閾値Taは、アセトアルデヒドセンサ23の出力電圧に対する閾値である。そして、閾値Thは、水素センサ22の出力電圧に対する閾値である。
これらの閾値Te,Ta,Thは、呼気ガス検出装置A2に導入された外気が人の呼気であるか否かを判定するための閾値である。
飲酒をしていなくても、人の呼気はアルコール(エタノール)や、アセトアルデヒド、水素を微量に含んでいる。閾値Te,Ta,Thは、非飲酒時でもエタノールセンサ21や、アセトアルデヒドセンサ23、水素センサ22の出力電圧を検知可能な程度に低く設定されている。
このように各ガスセンサ2の出力電圧に対する閾値Te,Ta,Thが設定されることで、水蒸気を含んだだけの外気との区別をすることができ、なりすましを防止することができる。
[呼気計測装置ブロック図]
図10は、本実施形態に係る呼気ガス検出装置の機能ブロックの例を示す図である。
呼気ガス検出装置A2は、呼気検知装置A1と、A/D(Analog/Digital)変換器301a,301bと、計測制御装置400と、解析装置(解析部)500と、送信装置601と、記憶装置602と、出力装置(出力部)603とを含む。呼気検知装置A1と、A/D(Analog/Digital)変換器301a,301bと、計測制御装置400と、解析装置500と、送信装置601と、記憶装置602は、いずれも筺体30(図7参照)の中に設けられている。
呼気検知装置A1は、水蒸気センサ1と、ガスセンサ2とを有しているが、これらについては、図1〜図9で説明済みであるので、ここでの説明を省略する。
計測制御装置400は、交流電源14(図1参照)の周波数を変換して出力する。
また、呼気検知装置A1は、水蒸気センサ1や、ガスセンサ2から入力されたアナログ信号を、A/D(Analog/Digital)変換器301a,301bでディジタル信号に変換して解析装置500へ出力する。
解析装置500は、呼気検知装置A1における水蒸気センサ1から出力電圧を取得するとともに、ガスセンサ2から出力電圧を取得する。そして、解析装置500は、水蒸気センサ1から取得した出力電圧や、ガスセンサ2から取得した出力電圧等を基に、導入された外気(気体)が人の呼気であるか否かを判定し、呼気中におけるガスの含有率を解析する。なお、本実施形態では、解析装置500が呼気検知装置A1から出力電圧及び出力電圧を取得するとしているが、これに限らず、計測制御装置400が呼気検知装置A1から出力電圧及び出力電圧を取得し、解析装置500へ取得した出力電圧及び出力電圧をわたすようにしてもよい。
記憶装置602は、解析装置500が水蒸気センサ1から取得した出力電圧や、ガスセンサ2から取得した出力電圧を検査時刻とともに保持したり、解析装置500による解析結果を保持したりする。
送信装置601は、解析装置500による解析結果を携帯装置A3(図7参照)へ送信する。
出力装置603は、図7における表示装置31や、インジケータ32や、図8におけるスピーカ32a等である。
(計測制御装置)
図11は、本実施形態に係る計測制御装置の構成例を示す機能ブロック図である。
計測制御装置400は、メモリ401、CPU(Central Processing Unit)402、入力装置403、AC/ACインバータ回路404、交流端子405、AC/DCコンバータ回路406及び直流端子407を有する。
メモリ401には、プログラムがCPU402によって実行されることで、制御部411が具現化している。
制御部411は、入力装置403を介して入力された情報に基づいてAC/ACインバータ回路404等に指示を送る。
入力装置403は、呼気ガス検出装置A2の筺体30(図7、図8参照)に備えられている図示しないボタン等である。ユーザは、入力装置403を操作することにより、交流端子405から出力する交流電圧の周波数や、電圧を調整することができる。このように、交流端子405から出力する交流電圧の周波数や、電圧を調整することにより、交流端子405に接続されている水蒸気センサ1の周波数や、出力電圧を調整することができる。例えば、いくら呼気を導入しても水蒸気センサ1の出力が低い場合、交流端子405から出力される電圧を高くすることができる。あるいは、水蒸気センサ1の出力電圧の波形の周波数が低く、後記するピーク回数比RBの算出が困難である場合等に、周波数を高く調整することができる。
AC/ACインバータ回路404は、制御部411から送られた指示に基づいて、交流電源14から入力された交流電圧の周波数及び電圧を変換し、交流端子405へ出力する。交流端子405には、水蒸気センサ1が接続される。
また、AC/DCコンバータ回路406は、制御部411から送られた指示に基づいて、交流電源14から入力された交流電圧の電圧を変換し、さらに交流電流を直流電流に変換して直流端子407へ出力する。直流端子407には、ガスセンサ2が接続される。
なお、図11に示す計測制御装置400の構成は一例であり、図11に示す構成に限らない。例えば、水晶発振器を用いて交流信号(交流電圧)を発生させてもよい。
(解析装置)
図12は、本実施形態に係る解析装置の構成例を示す機能ブロック図である。
解析装置500は、メモリ501、CPU502、記憶装置505等を有している。
メモリ501には、記憶装置505に格納されているプログラムがロードされ、CPU502によって実行されることで、処理部511、及び処理部511を構成する閾値変更部512、結露回避部513、ガスセンサイニシャライズ部514、誤検知防止部515、ガス濃度算出部516、飲酒判定部517、運転可能時間算出部518、出力処理部519、送信処理部520が具現化されている。
閾値変更部512は、水蒸気センサ1の基板温度に応じて、閾値Ts2を変化させる。
結露回避部513は、呼気ガス検出装置A2の電源がオンされた後に、結露等による通電があるか否かを判定する。そして、結露等による通電がある場合、結露回避部513は、水蒸気センサ1に備えられているヒータ16をオンにして基板15(図2参照)を温めることで、結露等に由来する水分を蒸発させる。
なお、ヒータ16によって水蒸気センサ1が加熱されるが、大量の呼気が導入されることによって、水蒸気センサ1の温度が下がるため、ヒータ16による加熱の影響は考慮しなくてもよい。
ガスセンサイニシャライズ部514は、呼気ガス検出装置A2の電源がオンされた後に、ガスセンサ2にガスが付着していること等による通電があるか否かを判定する。そして、ガスが付着していること等による通電がある場合、ガスセンサイニシャライズ部514は、ガスセンサ2に備えられているヒータ24をオンにして、ガスを除去する。
なお、ガスセンサ2を構成するエタノールセンサ21、水素センサ22及びアセトアルデヒドセンサ23は、ヒータ24a〜24cによって加熱されるが、接触燃焼式、ニューセラミック式、熱粒子化式によるセンサであれば、熱の影響は考慮しなくてもよい。
誤検知防止部515は、水蒸気センサ1及びガスセンサ2の双方から得られた出力電圧が、ともに閾値を超えているか否かを判定することで、呼気ガス検出装置A2に導入された外気(気体)が人の呼気であるか否かを判定する。
ガス濃度算出部516は、ガスセンサ2の出力を基に、呼気ガス検出装置A2に導入された外気に含まれるガス(エタノール等)の濃度を算出する。
飲酒判定部517は、ガス濃度算出部516が算出した外気に含まれるガスの濃度を基に、ユーザが飲酒しているか否かを判定する。
運転可能時間算出部518は、ガス濃度算出部516が算出した外気中のガス濃度を基に、アルコール濃度(エタノール濃度)が運転可能なレベルにまで下がる時間である運転可能時間を算出する。
出力処理部519は、出力装置603(図10参照)等から情報を出力させる。
送信処理部520は、送受信装置を介して情報を携帯装置A3に送信する。
なお、図10では、呼気検知装置A1と、A/D変換器301a,301bと、計測制御装置400と、解析装置500と、送信装置601と、記憶装置602とが1つの呼気ガス検出装置A2に備えられている構成となっているが、これに限らない。例えば、呼気検知装置A1と、A/D変換器301a,301bと、計測制御装置400とが呼気ガス検出装置A2に備えられ、解析装置500と、送信装置601と、記憶装置602とは、例えば、解析センタに設置されているサーバ等に備えられてもよい。
[フローチャート]
(全体フローチャート)
図13は、本実施形態に係る呼気検出システムの処理手順を示すフローチャートである。以降の説明では、適宜図1、図6〜図8、図10、図12を参照する。
まず、呼気ガス検出装置A2の電源がオンされる(S101)と、閾値変更部512が閾値変更処理を行う(S102)。閾値変更処理については後記する。
次に、結露回避部513が結露回避処理を行う(S103)。結露回避処理については後記する。
そして、ガスセンサイニシャライズ部514がガスセンサイニシャライズ処理を行う(S104)。ガスセンサイニシャライズ処理については後記する。
なお、ステップS102〜S104の処理は、この順番に行われなくてもよい。
次に、誤検知防止部515が誤検知防止処理を行う(S105)。この誤検知防止処理において、呼気ガス検出装置A2に導入された外気が人の呼気であるか否かが判定される。誤検知防止処理については後記する。
そして、ガス濃度算出部516は、ステップS105の処理中で導入された外気(呼気)においてガスセンサ2(エタノールセンサ21、アセトアルデヒドセンサ23及び水素センサ22)から取得した出力電圧を基に、導入された外気におけるガス濃度を算出するガス濃度算出処理を行う(S111)。ここで、前記したように、ガス濃度とは、エタノール濃度、アセトアルデヒド濃度及び水素濃度である。例えば、ガス濃度算出部516は、予めわかっている各ガス(エタノール、アセトアルデヒド及び水素)のガス濃度とガスセンサ2の出力電圧の関係を示す校正曲線等と、現在のガス濃度とを基に、平衡状態となったときのガス濃度を算出する。なお、ガス濃度の算出方法は、この方法に限らない。
そして、飲酒判定部517が、ステップS111で算出されたエタノール濃度Ceが基準値Cs(第3の閾値)以上(Ce≧Cs)であるか否かを判定する(S121)。基準値Csの値は、例えば、飲酒疑いも含めて40ppmである。この基準値Csは、国や自動車メーカの安全基準を基に、ユーザが任意に決定することができる。そのため、エタノール濃度に基づく基準値Cs以外の基準値がステップS121の判定に追加されてもかまわない。
ステップS121の結果、エタノール濃度が基準値Cs未満である場合(S121→No)、飲酒判定部517はユーザが飲酒していないと判定し(S122)、ステップS125へ処理を進める。
ステップS121の結果、エタノール濃度が基準値Cs以上である場合(S121→Yes)、飲酒判定部517はユーザが飲酒していると判定する(S123)。
そして、運転可能時間算出部518が、ステップS111で算出されたガス濃度を基に運転可能時間を算出し(S124)、ステップS125へ処理を進める。ここで、運転可能時間とは、前記したように、エタノール濃度(アルコール濃度)が運転可能なレベルにまで下がる時間である。運転可能時間算出部518は、記憶装置505に格納しているエタノール濃度減少曲線等を基に運転可能時間を算出する。
ステップS125では、出力処理部519がステップS121の結果や、運転可能時間の情報等を出力装置603から出力させる。ここで、出力装置603は、ユーザが飲酒していると判定した場合、表示装置31に飲酒をしている旨を表示したり、スピーカ32aからブザーを発したり、音声で通知したりする。また、図示しないLEDライトにおいて、光を点滅させたり、赤色の光を点灯させたりしてもよい。また、出力処理部519は、ユーザが飲酒していないと判定した場合、何も出力しなくてもよいが、飲酒していない旨を音声で通知したり、図示しないLEDライトにおいて緑色の光を点灯させたりして、ユーザが飲酒していないと判定した旨を通知してもよい。
また、送信処理部520は、送受信装置を介して、ユーザの携帯装置A3に運転可能時間等を送信し(S126)、携帯装置A3は運転可能時間を表示部に表示する(S127)。このように、運転可能時間が算出され、携帯装置A3で運転可能時間が表示されることで、ユーザは、あとどれくらいすれば運転可能か否かを容易に確認することができる。
(閾値変更処理)
図14は閾値変更処理(図13のS102)の詳細な処理の手順を示すフローチャートである。
まず、温度センサ3が呼気検知装置A1の基板温度を取得する(S201)。
そして、閾値変更部512が取得した基板温度を基に水蒸気センサ1における閾値Ts2を変更する(S202)。
ちなみに、閾値変更処理は、呼気検知の前であれば、どのタイミングで行われてもよい。
(温度−閾値対応グラフ)
図15は、本実施形態に係る温度−閾値対応グラフの例を示す図である。
図15において、横軸は温度を示し、縦軸は閾値Ts2を示している。
図15に示すように、温度−閾値対応グラフは、基板温度が高くなればなるほど、閾値が低くなるように設定されている。これは、基板温度が低ければ呼気中の水分が水蒸気センサ1の絶縁部13に付着しやすいため、閾値Ts2を高くし、基板温度が高ければ呼気中の水分が水蒸気センサ1の絶縁部13に付着しにくいため、閾値Ts2を低くするものである。
図14のステップS202において、閾値変更部512は、ステップS201で取得した基板温度をキーとして、温度−閾値対応グラフを参照し、閾値Ts2を取得する。
このように、閾値変更部512が閾値変更処理を行うことで、呼気検知装置A1における現在の基板温度に最適な閾値Ts2を設定することができる。
(結露回避処理)
図16は、本実施形態に係る結露回避処理(図13のS103)の詳細な処理を示すフローチャートである。
まず、結露回避部513は、水蒸気センサ1の現在の出力電圧Vsが閾値Ts1(第4の閾値)以上(Vs≧Ts1)であるか否かを判定する(S301)。つまり、結露回避部513は、外気(呼気)が導入されていないのに、水蒸気センサ1が反応していないか否かを判定する。外気(呼気)が導入されていないのに、水蒸気センサ1が反応する原因としては、前記したように、水蒸気センサ1が結露等していることが考えられる。なお、閾値Ts1の値は、水蒸気センサ1の出力振幅の中心が0.75Vである場合、例えば、0.9Vである(この値に限らない)。
ステップS301の結果、水蒸気センサ1の出力電圧Vsが閾値Ts1未満の場合(S301→No)、結露回避部513は水蒸気センサ1のヒータ16をオフとし(S311)、処理部511はガスセンサイニシャライズ処理(図13のS104)へ処理をリターンする。元々、ヒータ16がオフである場合、結露回避部513はヒータ16をオフの状態に保つ。
ステップS301の結果、水蒸気センサ1の出力電圧Vsが閾値Ts1以上の場合(S301→Yes)、結露回避部513は水蒸気センサ1のヒータ16をオンとする(S302)。こうすることで、水蒸気センサ1に付着している結露等を蒸発させる。
その後、結露回避部513は、所定時間経過したか否かを判定する(S303)。所定時間は、例えば、1分である(この値に限らない)。
ステップS303の結果、所定時間経過していない場合(S303→No)、結露回避部513は、ステップS303へ処理を戻す。
ステップS303の結果、所定時間経過している場合(S303→Yes)、結露回避部513は、再度、水蒸気センサ1の現在の出力電圧Vsが閾値Ts1以上(Vs≧Ts1)であるか否かを判定する(S304)。ここで、結露回避部513は、水蒸気センサ1に付着している結露等が正常に蒸発したか否かを判定する。なお、閾値Ts1の値は、水蒸気センサ1の出力振幅の中心が0.75Vである場合、例えば、0.9Vである(この値に限らない)。
ステップS304の結果、水蒸気センサ1の出力電圧Vsが閾値Ts1未満である場合(S304→No)、結露回避部513は、正常に結露等が蒸発したと判定し、ヒータ16をオフとし(S311)、処理部511はガスセンサイニシャライズ処理(図13のS104)へ処理をリターンする。
ステップS304の結果、水蒸気センサ1の出力電圧Vsが閾値Ts1以上である場合(S304→Yes)、結露回避部513は温度センサ3で計測された基板温度が25℃以下(基板温度≦25℃)であるか否かを判定する(S305)。ここで、25℃としているのは、25℃以上であれば結露が生じないためである。また、使用環境により判定基準温度が25℃に限定される必要はなく、ユーザが任意に判定基準温度を決めることができる。
ステップS305の結果、基板温度が25℃以下である場合(S305→Yes)、結露回避部513は、ステップS303へ処理を戻す。
ステップS305の結果、基板温度が25℃より高い場合(S305→No)、結露回避部513は、水蒸気センサ1が故障しているか、濡れている状態であると判定する。
そして、出力処理部519が表示装置31にエラー表示を行い(S306)、処理を終了する。
このように呼気ガス検出装置A2の起動後、外気(呼気)導入前に水蒸気センサ1の現在の出力電圧Vsが閾値Ts1以上であるか否かを判定することによって、呼気ガス検出装置A2は、結露等に由来する水分が水蒸気センサ1に付着していることによる誤検知を防止することができる。さらに、外気(呼気)導入前に水蒸気センサ1の現在の出力電圧Vsが閾値Ts1以上である場合、ヒータ16を所定時間、オンとすることで、呼気ガス検出装置A2は、結露等によって水蒸気センサ1に付着している水分を蒸発させることができるため、誤動作を防止することができる。
(ガスセンサイニシャライズ処理)
図17は、本実施形態に係るガスセンサイニシャライズ処理(図13のS104)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
まず、ガスセンサイニシャライズ部514は、ガスセンサ2に設けられているヒータ24(図6参照)をオンとする(S401)。
ガスセンサイニシャライズ部514は、ガスセンサ2から現在の出力電圧VG1を取得する(S402)。ここでの、出力電圧VG1とは、エタノールセンサ21の出力電圧、アセトアルデヒドセンサ23の出力電圧、及び、水素センサ22の出力電圧を含むものである。
次に、ガスセンサイニシャライズ部514は、ステップS402で取得した出力電圧VG1が所定の閾値TG(第5の閾値)以上(VG1≧TG)であるか否かを判定する(S403)。ここで、ガスセンサ2の出力電圧VG1が閾値TG以上であるとは、エタノールセンサ21の出力電圧が閾値Te1以上であり、アセトアルデヒドセンサ23の出力電圧が閾値Ta1以上であり、かつ、水素センサ22の出力電圧が閾値Th1以上であることである。なお、これらの閾値Te1,Ta1,Th1は、各ガスセンサ2にガスが付着しているか否かを判定できる程度の閾値であり、図9に示す閾値Te,Ta,Thと同じ値としてもよいし、閾値Te,Ta,Thより低い値としてもよい。なお、閾値Te1,Ta1,Th1の値は、例えば、Te=0.4V、Ta=0.3V、Th=0.24Vである(この値に限らない)。
ステップS403の結果、出力電圧VG1が所定の閾値TG未満の場合(S403→No)、処理部511は誤検知防止処理(図13のステップS105)へ処理をリターンする。
ちなみに、ステップS403の処理では、後記する図18のステップS522における導入された外気が人の呼気であるか否かの判定と同じロジックによって、ガスセンサイニシャライズ部514が、ガスセンサ2にガスが付着しているか否かを判定している。
ステップS403の結果、出力電圧VG1が所定の閾値TG以上の場合(S403→Yes)、ガスセンサイニシャライズ部514は所定時間経過したか否かを判定する(S404)。所定時間は、例えば、1分である(この値に限らない)。このように、所定時間待機することで、ガスセンサ2がヒータ24によって温まるのを待つ。
ステップS404の結果、所定時間経過していない場合(S404→No)、ガスセンサイニシャライズ部514は、ステップS404へ処理を戻す。
ステップS404の結果、所定時間経過している場合(S404→Yes)、ガスセンサイニシャライズ部514は、ガスセンサ2から現在の出力電圧VG2を取得する(S411)。
そして、ガスセンサイニシャライズ部514は、ステップS411で取得した出力電圧VG2が所定の閾値TG以上(VG2≧TG)であるか否かを判定する(S412)。ここで、ガスセンサ2の出力電圧VG2が閾値TG以上であるとは、前記と同じく、エタノールセンサ21の出力電圧が閾値Te1以上であり、アセトアルデヒドセンサ23の出力電圧が閾値Ta1以上であり、かつ、水素センサ22の出力電圧が閾値Th1以上であることである。なお、閾値Te1,Ta1,Th1の値は、例えば、Te=0.4V、Ta=0.3V、Th=0.24Vである(この値に限らない)。
ステップS412の結果、出力電圧VG2が所定の閾値TG未満の場合(S412→No)、ガスセンサイニシャライズ部514は付着していたガスが蒸発したと判定し、処理部511は図17のステップS105へ処理をリターンする。
ステップS412の結果、出力電圧VG2が所定の閾値TG以上の場合(S412→Yes)、ガスセンサイニシャライズ部514は、VG1−VG2の値が0より大きい(VG1−VG2>0)か否かを判定する(S413)。
ステップS413の結果、VG1−VG2の値が0以下である場合(S413→No)、ガスセンサイニシャライズ部514は、ヒータ24がオンとなっているにもかかわらず、ガスセンサ2の出力電圧が変わらない、もしくは、上がってきていると判定する。この場合、ガスセンサイニシャライズ部514は、ガスセンサ2が故障している可能性があると判定する。
そして、出力処理部519は、ガスセンサ2が故障している可能性がある旨を表示装置31にエラー表示等をさせ(S414)、処理を終了する。
ステップS413の結果、VG1−VG2の値が0より大きい場合(S413→Yes)、ガスセンサ2の出力電圧が順調に下がってきているので、ガスセンサイニシャライズ部514は、ステップS402へ処理を戻す。
長い期間使用されているガスセンサ2には、様々なガスが吸着してしまうことがある。
呼気ガス検出装置A2の起動後、外気(呼気)導入前にガスセンサ2の現在の出力電圧VG1,VG2が閾値TG以上であるか否かを判定することによって、呼気ガス検出装置A2は、ガスセンサ2にガスが吸着してしまっていることによる誤検知を防止することができる。さらに、呼気ガス検出装置A2は、外気(呼気)が導入されていないにもかかわらず、出力が行われているガスセンサ2にはガスが吸着してしまっている状態とみなし、ヒータ24による加熱で吸着しているガスを蒸発させることができる。
(誤検知防止処理)
図18は、本実施形態に係る誤検知防止処理(図13のS105)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
まず、出力処理部519は、出力装置603(表示装置31)を介してユーザに呼気導入を促す出力をし(S501)、導入部33から外気(呼気)が導入される(S502)。
出力処理部519は、導入された呼気導入量に関する情報を出力装置603から出力させる(S503)。ここでの出力は、インジケータ32による表示や、スピーカ32aから発せられる音等で行われる。
次に、誤検知防止部515は、水蒸気センサ1の出力Vsを取得する(S511)。
そして、誤検知防止部515は、水蒸気センサ1の出力Vsが閾値Ts2(第1の閾値)以上(Vs≧Ts2)であり、かつ、RB(ピーク回数比:第6の閾値)≧80%であるか否かを判定する(S512)。なお、閾値Ts2の値は、水蒸気センサ1の出力振幅の最大値が1.7Vである場合、例えば、1.4Vである(この値に限らない)。また、RBの値が80%以上であるか否かに限らず、その他の値以上であってもよい。
ここで、図19を参照して、ピーク回数比RBについて説明する。
図19において、横軸は時間を示し、縦軸は水蒸気センサ1の出力電圧を示す。
図19に示すように、水蒸気センサ1の出力201は交流波形となる。これは、図2で示したように水蒸気センサ1に入力される電圧が交流電圧であるためである。
ここで、図19に示すt0が外気(呼気)導入した時刻を示す。そして、外気(呼気)導入から所定時間経過した時刻をt1とする。また、図19に示すように、閾値Ts2が設定されている。
ここで、誤検知防止部515は、時刻t0から時刻t1までにおける水蒸気センサ1の出力におけるピークの数を計数する。この数をP1とする。図19の例ではP1=9である。
また、誤検知防止部515は、水蒸気センサ1の出力のピークが閾値Ts2を超えてから時刻t1までの水蒸気センサ1の出力におけるピークの数を計数する。この数をP2とする。図19の例ではP2=7である。
そして、RBは以下の式(1)で定義される。
RB=(P2/P1)×100 ・・・ (1)
図18のステップS512では、式(1)で示されるRBが80(%)以上であるか否かを判定する。ちなみに、図19の例では、P1=9、P2=7であるので、RB≒77(%)となり、ステップS521では「No」が選択されることになる。
図18の説明に戻る。
ステップS512の結果、水蒸気センサ1の出力Vsが閾値Ts2未満、又は、RB<80%である場合(S512→No)、誤検知防止部515は、呼気導入量(すなわち、呼気強度)不足と判定し(S513)、ステップS501へ処理を戻すことで、呼気の再測定を促す。
ステップS512の結果、蒸気センサの出力Vsが閾値Ts2以上であり、かつ、RB≧80%である場合(S512→Yes)、誤検知防止部515は、ガスセンサ2の出力電圧Vgを取得する(S521)。ここで、ここで、出力電圧Vgとは、エタノールセンサ21、水素センサ22及びアセトアルデヒドセンサ23の出力電圧である。ここで取得されたエタノールセンサ21の出力電圧をVeとし、アセトアルデヒドセンサ23の出力電圧をVaとし、水素センサ22の出力電圧をVhとする。
次に、誤検知防止部515は、取得したガスセンサ2の出力電圧Vgが所定の閾値Tg(第2の閾値)以上(Vg≧Tg)であるか否かを判定する(S522)。ここで、ガスセンサ2の出力電圧Vgが閾値Tg以上であるとは、エタノールセンサ21の出力電圧が閾値Te(図9参照)以上であり、アセトアルデヒドセンサ23の出力電圧が閾値Ta(図9参照)以上であり、かつ、水素センサ22の出力電圧が閾値Th(図9参照)以上であることである。なお、ステップS522の判定は、エタノールセンサ21の出力電圧が閾値Te以上であるか、アセトアルデヒドセンサ23の出力電圧が閾値Ta以上であるか、又は、水素センサ22の出力電圧が閾値Th以上であることとしてもよい。なお、閾値Te,Ta,Thの値は、例えば、Te=0.2V、Ta=0.15V、Th=0.1Vである(この値に限らない)。閾値Te,Ta,Thの値は、それぞれ同じ値としてもよい。
ステップS522の結果、エタノールセンサ21の出力Vgが所定の閾値Tg以上である場合(S522→Yes)、誤検知防止部515は、導入された外気が人の呼気であると判定し(S523)、処理部511は図17のステップS111へ処理をリターンする。
ステップS522の結果、エタノールセンサ21の出力Vgが所定の閾値Tg未満である場合(S522→No)、誤検知防止部515は、導入された外気が人の呼気でない可能性があると判定する(S524)。そして、誤検知防止部515はステップS501へ処理を戻すことで呼気の再測定を促す。
なお、前記したように、ステップS522の処理では、図17のステップS403におけるガスセンサ2にガスが付着しているか否かの判定と同じロジックによって、誤検知防止部515が、導入された外気について、人の呼気であるか否かの判定を行っている。
図20を参照して、図18のステップS522における判定を説明する。
図20は、エタノールセンサ21、水素センサ22及びアセトアルデヒドセンサ23の出力電圧の時間変化の例を示す図である。ここで、符号251はエタノールセンサ21の出力電圧の時間変化を示し、符号252はアセトアルデヒドセンサ23の出力電圧の時間変化を示す。符号253は水素センサ22の出力電圧の時間変化を示す。
図20において、横軸は時間を示し、縦軸はエタノールセンサ21、水素センサ22及びアセトアルデヒドセンサ23の出力電圧(任意単位)を示す。
図20において、時刻t11は外気(呼気)導入が開始された時刻であり、時刻t12は外気(呼気)導入が終了した時刻である。
図20に示すように、外気(呼気)導入が開始されると、エタノールセンサ21、水素センサ22及びアセトアルデヒドセンサ23の出力電圧251〜253は上昇し始め、外気(呼気)導入が終了すると、所定時間かけて下降していく。
また、エタノールセンサ21の出力電圧251に対する閾値Te、アセトアルデヒドセンサ23の出力電圧252に対する閾値Ta、及び、水素センサ22の出力電圧253に対する閾値Thが設けられている。
図18のステップS522では、エタノールセンサ21の出力電圧251が所定の閾値Te以上であり、アセトアルデヒドセンサ23の出力電圧252が所定の閾値Ta以上であり、かつ、水素センサ22の出力電圧253が所定の閾値Th以上であるか否かを判定することで、導入された外気が人の呼気であるか否かを判定している。
前記したように、例え、飲酒していなくても人の呼気には、エタノールや、アセトアルデヒドや、水素が微量に含まれている。本実施形態では、エタノールセンサ21の出力電圧251に対する閾値Te、及び、アセトアルデヒドセンサ23の出力電圧252に対する閾値Ta、水素センサ22の出力電圧253に対する閾値Th等を飲酒していない状態でも検知可能な値とすることで、導入された外気が人の呼気であるか否かを検知できるようにしている。
本実施形態に係る呼気ガス検出装置A2によれば、水蒸気センサ1と、ガスセンサ2とのダブルチェックを行うことで、人の呼気であるか否かの判定の精度を高めることができる。特に、人の呼気は個人差や、体調にかかわりなく、湿度100%の飽和水蒸気であるため、本実施形態に係る呼気ガス検出装置A2は、個人差や、体調に左右されずに、精度の高い呼気判定を行うことができる。
また、本実施形態に係る呼気ガス検出装置A2によれば、結露回避処理と、ガスセンサイニシャライズ処理とが行われることで、呼気ガス検出装置A2の起動時における異常検知が可能になるとともに、異常からの復帰も可能となる。
なお、本実施形態の水蒸気センサ1を既存の湿度センサに置き換えても、湿度センサは、湿度を計測するものであるのでレスポンスが遅いため、呼気ガス検出装置A2に導入された外気が呼気であるか否かを瞬時に判定することが困難である。また、湿度センサは、計測できる湿度の上限が80%〜90%であり、飽和水蒸気である人の呼気を検知するのには不適である。
そして、本実施形態に係る呼気ガス検出装置A2が、図13のステップS121において、ガスセンサ2の出力に基づくアルコール濃度(エタノール濃度)が基準値Cs以上であれば、飲酒していると判定することで、飲酒の有無判定の精度を高めることができる。
また、図18のステップS512に示すように、呼気ガス検出装置A2が、水蒸気センサ1の出力Vsが閾値Ts2以上(Vs≧Ts2)であり、かつ、ピーク回数比RB≧80%であるか否かを判定することにより、外気が呼気であるか否かの判定精度を向上させることができる。
また、本実施形態において、温度は呼気検知装置A1の基板温度であるとしているが、これに限らない。呼気検知装置A1の周囲の温度でもよいし、外気温でもよい。
さらに、ガスセンサ2は、エタノールセンサ21、水素センサ22及びアセトアルデヒドセンサ23のすべてを備えていなくてもよく、これらのうち、少なくとも1つを備えていればよい。
[別のシステム例]
図21は、本実施形態に係る呼気計測システムの別の構成例を示す図である。
図21では、呼気計測システムZaが車両に備えられている例を示す。
呼気計測システムZaにおいて、呼気検知装置A1は、導入部33aが設けられているステアリング701内に設置されている。この場合、ステアリング701が筺体30(図7参照)となる。そして、車両内に設置されている解析装置500aによって、図13〜図18に示す処理が行われる。解析装置500aの構成は図20と同様であるので、ここでの説明を省略する。
そして、解析装置500aにおける処理結果は表示装置603aに表示される。表示装置603aに表示される内容は、図7の表示装置31に表示される内容や、携帯装置A3に表示される内容である。
なお、本実施形態では、呼気ガス検出装置A2を車両運転時における飲酒の有無判定に用いられることを想定しているが、呼気ガス検出装置A2の用途はこれに限らない。例えば、呼気ガス検出装置A2が医療関係に用いられてもよい。この場合、自宅で呼気ガス検出装置A2による呼気の測定を行い、その測定値が医療機関にネットワーク経由で送信され、医療機関において呼気中のガスの解析が行われてもよい。この場合、ガスセンサ2に含まれるセンサは、エタノールセンサ21、水素センサ22、アセトアルデヒドセンサ23以外のセンサが用いられてもよい。
また、本実施形態における呼気ガス検出装置A2は、筺体30(図7参照)の中に呼気検知装置A1(図1参照)が備えられ、ユーザは導入部33(図7参照)から呼気を導入する構成としているが、これに限らない。例えば、呼気検知装置A1が露出した状態で、ユーザは直接呼気検知装置A1に呼気を吹きかけるようにしてもよい。あるいは、筺体30にふたが備えられおり、ユーザがふたを開けることにより、呼気検知装置A1が露出し、ユーザは、露出した呼気検知装置A1に呼気を吹きかけるようにしてもよい。
なお、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を有するものに限定されるものではない。また、本実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した各構成、機能、処理部511、各部512〜520、各記憶装置505,602等は、それらの一部又はすべてを、例えば集積回路で設計すること等によりハードウェアで実現してもよい。また、図12で示すように、前記した各構成、機能等は、CPU等のプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、図12に示すように記憶装置505に格納すること以外に、メモリや、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に格納することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
1,1a,1b 水蒸気センサ(水蒸気検出素子)
2 ガスセンサ(ガス検出素子)
3 温度センサ(温度検出素子)
5,15 基板
11 印加電極
12 検出電極
13 絶縁部
14 交流電源
16,16a,16b,24,24a〜24c ヒータ
21 エタノールセンサ
22 水素センサ
23 アセトアルデヒドセンサ
30 筺体
31,603a 表示装置(出力部)
32 インジケータ(出力部)
32a スピーカ(出力部)
33,33a 導入部
301a,301b A/D変換器
400 計測制御装置
403 入力装置
404 AC/ACインバータ回路
405 交流端子
406 AC/DCコンバータ回路
407 直流端子
500,500a 解析装置(解析部)
505 記憶装置
511 処理部
512 閾値変更部
513 結露回避部
514 ガスセンサイニシャライズ部
515 誤検知防止部
516 ガス濃度算出部
517 飲酒判定部
518 運転可能時間算出部
519 出力処理部
520 送信処理部
601 送信装置
602 記憶装置
603 出力装置(出力部)
701 ステアリング
A1 呼気検出装置
A2,A2a 呼気ガス検出装置
A3 携帯装置(ユーザが所有している装置)
Cs 基準値(第3の閾値)
RB ピーク回数比(第6の閾値)
TG 閾値(第5の閾値)
Ts1 閾値(第4の閾値)
Ts2 閾値(第1の閾値)
Ta,Te,Tg,Th 閾値(第2の閾値)
Z,Za 呼気計測システム

Claims (12)

  1. 外気に曝されることによって、飽和水蒸気を有するか否かを検出する水蒸気検出素子と、
    前記外気に含まれるガスの濃度を測定するガス検出素子と、
    前記水蒸気検出素子から出力される信号と、前記ガス検出素子から出力される信号とについて解析を行う解析部と、
    前記解析部により解析される結果を出力する出力部と
    を備える呼気ガス検出装置であって
    前記水蒸気検出素子は、
    電極間の水分子吸着と、前記水分子吸着に伴う電気回路を形成することを利用し、前記外気に含まれる水蒸気量に伴うインピーダンス変化を検出し、
    前記解析部は、
    前記呼気ガス検出装置の起動時において、前記水蒸気検出素子の信号値が第4の閾値を超えているか否かを判定し、
    前記外気について、前記水蒸気検出素子の信号値が第1の閾値を超え、かつ、前記ガス検出素子の信号値が第2の閾値を超えたか否かを基に、前記外気が、人の呼気であるか否かの判定を行う
    ことを特徴とする呼気ガス検出装置。
  2. 請求項1に記載の呼気ガス検出装置において、
    前記解析部は、
    前記ガス検出素子の信号値が、第3の閾値を超えているか否かを判定する
    ことを特徴とする呼気ガス検出装置。
  3. 請求項2に記載の呼気ガス検出装置において、
    前記ガス検出素子は、少なくともアルコールを検出し、
    前記第3の閾値は、飲酒時における前記アルコールの濃度を基準とした閾値であり、
    前記解析部は、
    前記ガス検出素子から得られる前記アルコールの濃度に関する信号値が、前記第3の閾値を超えているか否かを判定することで、飲酒の有無を判定する
    ことを特徴とする呼気ガス検出装置。
  4. 請求項に記載の呼気ガス検出装置において、
    前記水蒸気検出素子は、ヒータを有しており、
    前記解析部は、
    前記呼気ガス検出装置の起動後、ユーザによって前記外気が吹きつけられる前において、前記水蒸気検出素子の信号値が前記第4の閾値を超えている場合、前記ヒータを起動する
    ことを特徴とする呼気ガス検出装置。
  5. 請求項1に記載の呼気ガス検出装置において、
    前記ガス検出素子は、
    エタノール、アセトアルデヒド及び水素のうち、少なくとも1つを検出する
    ことを特徴とする呼気ガス検出装置。
  6. 外気に曝されることによって、飽和水蒸気を有するか否かを検出する水蒸気検出素子と、
    前記外気に含まれるガスの濃度を測定するガス検出素子と、
    前記水蒸気検出素子から出力される信号と、前記ガス検出素子から出力される信号とについて解析を行う解析部と、
    前記解析部により解析される結果を出力する出力部と
    ヒータと、
    を備える呼気ガス検出装置であって
    前記解析部は、
    前記呼気ガス検出装置の起動後、ユーザによって前記外気が吹きつけられる前において、前記ガス検出素子の信号値が第5の閾値を超えている場合、所定時間、前記ヒータをオンとし、
    前記外気について、前記水蒸気検出素子の信号値が第1の閾値を超え、かつ、前記ガス検出素子の信号値が第2の閾値を超えたか否かを基に、前記外気が、人の呼気であるか否かの判定を行う
    ことを特徴とする呼気ガス検出装置。
  7. 外気に曝されることによって、飽和水蒸気を有するか否かを検出する水蒸気検出素子と、
    前記外気に含まれるガスの濃度を測定するガス検出素子と、
    温度検出素子と、
    前記水蒸気検出素子から出力される信号と、前記ガス検出素子から出力される信号とについて解析を行う解析部と、
    前記解析部により解析される結果を出力する出力部と
    を備える呼気ガス検出装置であって
    前記解析部は、
    前記外気について、前記水蒸気検出素子の信号値が第1の閾値を超え、かつ、前記ガス検出素子の信号値が第2の閾値を超えたか否かを基に、前記外気が、人の呼気であるか否かの判定を行い、
    前記温度検出素子が検出する温度に応じて、前記第1の閾値を変化させる
    ことを特徴とする呼気ガス検出装置。
  8. 請求項1に記載の呼気ガス検出装置において、
    ユーザによって吹きつけられた前記外気の量を表示及び音のいずれか一方により通知する
    ことを特徴とする呼気ガス検出装置。
  9. 外気に曝されることによって、飽和水蒸気を有するか否かを検出する水蒸気検出素子と、
    前記外気に含まれるガスの濃度を測定するガス検出素子と、
    前記水蒸気検出素子から出力される信号と、前記ガス検出素子から出力される信号とについて解析を行う解析部と、
    前記解析部により解析される結果を出力する出力部と
    を備える呼気ガス検出装置であって
    前記水蒸気検出素子の出力は脈流又は交流であり、
    前記解析部は、
    前記外気について、前記水蒸気検出素子の信号値が第1の閾値を超え、かつ、前記ガス検出素子の信号値が第2の閾値を超えたか否かを基に、前記外気が、人の呼気であるか否かの判定を行い、
    前記水蒸気検出素子の信号値が前記第1の閾値を超えたことに加え、前記第1の閾値を超えた時刻から、ユーザによる前記外気の吹きつけが終了した時刻までに、前記水蒸気検出素子の信号値について、前記第1の閾値を超えた回数が、第6の閾値を超えた場合、吹きつけられた前記外気の量が十分であると判定する
    ことを特徴とする呼気ガス検出装置。
  10. 請求項1に記載の呼気ガス検出装置において、
    前記解析部は、
    前記外気における前記ガスの濃度が所定の値以下となるまでの時間を算出し、
    ユーザが所有している装置に、前記ガスの濃度が所定の値以下となるまでの時間を送信することで、前記ユーザが所有している装置に前記ガスの濃度が所定の値以下となるまでの時間表示させる
    ことを特徴とする呼気ガス検出装置。
  11. 外気に曝されることによって、電極間の水分子吸着と、前記水分子吸着に伴う電気回路を形成することを利用し、前記外気に含まれる水蒸気量に伴うインピーダンス変化を検出することによって、飽和水蒸気を有するか否かを検出する水蒸気検出素子と、
    前記外気に含まれるガスの濃度を測定するガス検出素子と、
    前記水蒸気検出素子から出力される信号と、前記ガス検出素子から出力される信号とについて解析を行う解析部と、
    前記解析部により解析される結果を出力する出力部と
    を備える呼気ガス検出装置が、
    前記呼気ガス検出装置の起動時において、前記水蒸気検出素子の信号値が第4の閾値を超えているか否かを判定し、
    前記信号値が前記第4の閾値未満の場合、前記外気について、前記水蒸気検出素子の信号値が第1の閾値を超え、かつ、前記ガス検出素子の信号値が第2の閾値を超えたか否かを基に、前記外気が、人の呼気であるか否かの判定を行う
    ことを特徴とする呼気ガス検出方法。
  12. 請求項1に記載の呼気ガス検出方法において、
    前記呼気ガス検出装置が、
    前記外気における前記ガスの濃度が所定の値以下となるまでの時間を算出し、
    ユーザが所有している装置に、前記ガスの濃度が所定の値以下となるまでの時間を送信し、
    前記ユーザが所有している装置が
    前記ガスの濃度が所定の値以下となるまでの時間表示する
    ことを特徴とする呼気ガス検出方法。
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