JP6526556B2 - 解剖学的ステムを有する脛骨インプラント - Google Patents

解剖学的ステムを有する脛骨インプラント Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許仮出願第61/613,733号(2012年3月21日出願)の利益を主張するものであり、その全体が本明細書に参考として組み込まれている。
膝インプラントはしばしば、骨の通常の摩耗または変性疾患によって、機能しなくなったまたは患者に痛みを引き起こす膝を置換するために用いられる。人工膝関節全置換術は、少なくとも2つのコンポーネント、すなわち大腿骨の遠位端を置換する大腿骨コンポーネントおよび脛骨の近位端を置換する脛骨コンポーネントで自家骨を置換することを伴う。大腿骨および脛骨コンポーネントは自家骨を模倣し、埋め込み手術後の膝関節の通常の解剖学的動作を可能にする関節界面を提供するように配置および設計される。
標準的な脛骨インプラントは2つの主要部分、すなわちトレイおよびステムを含む。脛骨インプラントの近位部分は、大腿骨コンポーネントとの関節界面を形成するトレイである。多くの場合、トレイは大腿骨コンポーネントに関節用の平滑表面を提供する、ポリエチレン等の柔軟な材料から作製されたライナを保持する。脛骨インプラントの遠位部分は、内部にコンポーネントが埋め込まれる脛骨内に延びるように設計されたステムを形成する。膝インプラントの通常の解剖学的動作を提供するために、脛骨インプラントを所定位置にしっかりと保持して、インプラントがそれ以上下方に骨の中へ移動すること、また骨の中の所定位置で回転することを防止しなければならない。
骨に対する脛骨インプラントの移動を阻止するために、インプラントは、内部にインプラントが埋め込まれる骨との強い界面を形成しなければならない。埋め込み中、インプラントと骨との界面はまず、脛骨コンポーネントが最初に骨に配置されるとき、例えば骨ねじまたはセメントを用いた最初の固定によって形成される。インプラントが粗面化内殖面を含む場合、最初の固定は時として周りの骨が後でインプラント表面内部に内殖することによって補われる。この内殖によって、脛骨コンポーネントの回転および骨への沈下に対するいくらかの抵抗が与えられる。しかし、インプラント表面内に成長する海綿骨は、ほんの小さい力にしか抵抗できない柔らかい、スポンジ状の骨である。インプラントに加えられるかなりの力は、骨の界面および内殖面を破壊することがあり、脛骨トレイの沈下および回転につながる。
いくつかの現在の手法では、脛骨インプラントのステムは患者の海綿骨内に配置され、埋め込まれるコンポーネントと硬質の皮質骨との間の領域はセメントで充填される。このセメントはインプラントと強い皮質骨との間を結合するが、多くの場合セメントは、最初の長期的固定と、人工膝関節全置換術の通常使用中に発生し得る大きな力に抵抗するのに必要とされる、沈下および回転に対する抵抗とを提供するのに十分な強さではない。海綿骨の内殖と同様にセメント界面はこれらの力によって破壊される可能性があり、インプラントの機能は応力遮蔽および沈下によって損なわれ得る。
インプラントと患者の脛骨の皮質骨との間の幾何学的に画定された界面を形成する解剖学的ステムを含む脛骨インプラントを提供する、システム、デバイスおよび方法が本明細書に開示される。本システム、デバイスおよび方法はまた、周りの骨と接触し、インプラントに加えられる力を周りの骨へと伝達する脛骨インプラントを提供する。この界面は、改善されたインプラントの固定を支援する脛骨の部分および領域に物理的に存在し、一方、適切な応力を海綿骨および皮質骨の両方に伝達して確実に骨を強いままで維持する。したがって、インプラントと皮質骨との間の界面は、脛骨内への応力遮蔽および沈下の発生を低減する助けとなることができ、また脛骨インプラントの骨の中での回転に抵抗する。
いくつかの実施形態によれば、脛骨インプラントは、患者の骨に当接するように構成されるトレイと、トレイの表面から延在するステムとを含む。ステムは近位部分と遠位部分とを有し、近位部分におけるステムの第1の断面が、第1の形状を有すると共に前記トレイに対する相対的な第1の位置に位置する第1の中心を有し、遠位部分におけるステムの第2の断面が、第2の形状を有すると共に前記トレイに対する相対的な第2の位置に位置する第2の中心を有する。
ある種の実施態様では、第1の断面および第2の断面のうちの少なくとも一方が、患者の骨、例えば患者の皮質骨の内表面と係合するように構成された角部を含む。ある種の実施態様では、第1の断面は、ステムの長手軸に対して第1の角度で延びる第1の角部を含み、第2の断面は、ステムの長手軸に対して第2の角度で延びる第2の角部を含む。第1および第2の角度は第1および第2の断面のそれぞれの解剖学的標認点に対応する。
ある種の実施態様では、第2の断面の中心は第1の断面の中心よりも前方に位置する。ある種の実施態様では、第2の断面の中心は第1の断面の中心よりも内側に位置する。ある種の実施態様では、第2の断面の中心は第1の断面の中心よりも後方に位置する。ある種の実施態様では、第2の断面の面積は第1の断面の面積よりも小さい。
ある種の実施態様では、インプラントはステムから外向きに延在するフィンを含む。フィンはトレイの下面から延在し、フィンの下部周縁は、患者の骨に切り込むように構成されるタッピング機構を含む。インプラントはまた、フィンから延在する複数の係合部分を含む。フィンはステムの長手軸に対して第1の角度でステムから延在し、複数の係合部分のそれぞれは、第1の角度に垂直な第2の角度でフィンから延在する。複数の係合部分は、環状突起、三角形突起、正方形突起および鋸歯形突起のうちの少なくとも1つを含む。外側部分は患者の骨と係合するように形作られ、フィンの外側部分はクローバーの葉形状またはフック形状を含んでよい。
ある種の実施態様では、インプラントは、皮質骨の第2の断面に基づいて互いにオフセットされる角部を備える第1の断面および第2の断面を含む。バウンディングボックスは、第1の断面および第2の断面の周囲に沿った4本のラインセグメントによって画定されてよく、このラインセグメントは4つ以上のラディアルセグメントによって連結してよい。第1および第2の断面は、約1.0〜約2.0の縦横比を有してよい。第2の断面の長軸は第1の断面の長軸に対して回転されていてもよい。第2の断面は第1の断面に対して70°未満だけ回転されていてもよい。ある種の実施態様では、インプラントの第1および第2の断面は最大および最小の骨のサイズの両方を目標とするように最適化され、一方、皮質骨に対する規定されたオフセットを維持する。
前述のおよびその他の目的および利点が、以下のさらなる説明からより完全に理解されよう。添付図面を参照して、これら図示された実施形態は例示としてされるべきであるが、決して限定するものとしては理解されるべきではない。
解剖学的ステムを有する例示的な脛骨インプラントの正面図である。 例示的な脛骨の前面像を示す図である。 図2に示す脛骨近位部の例示的な縦断面を示す図である。 図2に示す脛骨の例示的横断面を示す図である。 図2に示す脛骨の例示的横断面を示す図である。 図4Aおよび図4Bに示す断面図のオーバーレイを示す図である。 図2の脛骨に埋め込まれた図1の脛骨インプラントを示す図である。 図5に示すインプラントおよび骨の例示的横断面を示す図である。 図5に示すインプラントおよび骨の例示的横断面を示す図である。 図6Aおよび図6Bに示す断面図のオーバーレイを示す図である。 解剖学的ステムおよびフィン延長部を有する例示的脛骨インプラントを示す図である。 解剖学的ステムおよびフィン延長部を有する例示的脛骨インプラントの下面図である。 解剖学的ステムおよびフィン延長部を有する例示的脛骨インプラントの下面図である。 脛骨髄腔に関する縦横比を示す図である。 脛骨髄腔断面のワイヤフレームモデルを示す図である。
本明細書に記載されるシステム、デバイスおよび方法の全体的な理解のために、特定の例示的実施形態をここで説明する。明瞭さおよび例示のため、これらのシステムおよび方法は、整形外科的脛骨インプラントに関して記載される。本明細書に記載されるシステム、デバイスおよび方法が適切であるように適合および変更されてもよく、これらのシステム、デバイスおよび方法を、他のタイプの関節および整形外科用インプラント等のその他の好適な用途にて用いてもよく、その他のかかる追加および変更は本明細書の範囲から逸脱しないものであることが、当業者によって理解されるであろう。
図1は、ベースプレート102および解剖学的ステム104を有する脛骨インプラント100の正面図を示す。インプラント100は、ベースプレート102を脛骨の近位端に配置して患者の脛骨に埋め込まれるように構成されている。この位置において、ベースプレート102の上面103は、患者の大腿骨または自家大腿骨内に配置されたインプラントと関節界面を形成する。ポリエチレン等の柔軟な材料から作製されたライナが上面103と一体となって平滑な関節面を提供する。ベースプレート102の底面105は、内部にインプラント100が埋め込まれる脛骨と界面を形成する。底面105は脛骨近位面と接触し、セメント、骨ねじ、テクスチャ表面内への脛骨の成長、またはこれらの組合せによって骨に取り付けられる。
インプラント100の解剖学的ステム104は底面105から延び、内部に解剖学的ステムが埋め込まれる脛骨と幾何学的に画定された界面を形成するように設計される。特に、ステムは、実質的に脛骨髄腔の中心を通って長手方向に延び、長手方向および半径方向の力を、好ましくは力が均等に分散されるように、周りの骨へと伝達し、皮質骨との近接した界面を維持するように設計される。これらの特徴の組合せは、骨を強化して、応力遮蔽効果およびベースプレート102の脛骨へのさらなる沈下を低減する助けとなり、ねじり力がインプラント100に加わった際にインプラント100の回転を阻止する助けになる。
標準的な脛骨は、骨の近位端から遠位方向に延びるにつれて変化する解剖学的構造を呈する。特に、スポンジ状の海綿骨で形成された髄腔内部のサイズ、中心および形状は、脛骨を通して変化する。骨との密接な接触を維持するために、解剖学的ステム104はベースプレートの底面105からステムの突端(tip)112まで変化して、変化する解剖学的構造に適合する。例えば、ステム104の上部108は、近位レベル115から遠位レベル117に向けてテーパし、上部の外側107は、上部の内側109がテーパする角度θ2よりも大きい角度θ1でテーパする。このテーパは、変化する髄腔中心位置とステム104との位置合わせを維持するために、ステムに沿ってステム104の中心を長手方向にずらしていく。特に、近位レベル115にて中心は中心点111であり、遠位レベル117では中心は中心点113であるが、中心点113は中心点111から内側にずれている。ステム104はまた、脛骨の前方部分の解剖学的構造に適合して、脛骨の硬質な外側皮質骨との密接な接触を維持するために、ステムの長手方向軸に対してステム104の上部108から下部110へ横にずれる、丸い角部106を有する。図1におけるステム104は、内側の角度θ2よりも鋭いテーパ角θ1を有する外側を示す一方で、ステムのテーパ角は変化する患者の脛骨解剖学的構造に適合するように変化してよい。その他の実施態様では、ステム104は内側と外側の両方でほぼ同じ角度でテーパしてよい。その結果、中心点111および113は同じ場所に位置して互いにずれていなくてもよく、または前方方向もしくは後方方向にのみずれていてよい。あるいは、ステム104は、外側の角度θ1よりも鋭い角度θ2で内側がテーパしてもよい。その結果、ステムの中心は、ステムの遠位下方へ進むにつれ横方向にずれることになる。
図2は、脛骨120の正面図および、ステム104が適合するように設計された解剖学的構造の変化を示す。骨120は近位端122および遠位端124を有する。骨120の解剖学的構造および、特に骨120の髄腔中心の形状および位置は近位端122から遠位端124にかけて変化してよい。骨120は、骨の外側126および内側128が骨120の中心に向けてテーパするにつれ、近位端122から狭まる。図2に見ることができるように、骨の外側126は、骨120の中心に向けて、内側128がテーパする角度θ4よりも鋭い角度θ3でテーパする。その結果、骨と、骨内部の髄腔の中心は内側方向にずれている。髄腔の移動は、AA線およびBB線で示される骨120の異なるレベルでとられた、中心軸130および132によって示される。中心軸130は、近位線AAでは近位中心点121を通過する一方で、軸132は、遠位線BBでは骨120の遠位中心点123を通過する。図2に示すように、骨120の外側のより鋭いテーパ角により、中心軸は骨の内側の方へわずかに移動する。腔の中心が骨120の内側にずれると、患者の脛骨の解剖学的構造は、非常に自然に、または特定の医学的状態により変化していることがあるため、腔のずれは集団内で変化していてよい。他の骨において、脛骨は内側および外側でほぼ同じ角度でテーパしてよいか、または内側は外側よりも鋭い角度でテーパしていてよい。また、髄腔は、外側の皮質骨とは異なる変化を示してよい。脛骨の皮質骨の内側および外側のテーパにもかかわらず、髄腔の中心は、骨の遠位下方へ進むにつれて、内側または外側のいずれかに、かつ後方または前方にずれていてよい。
図2に示される脛骨の外部の解剖学的構造の変化によって、脛骨の内側の海綿骨のサイズ、位置および形状が対応して変化する。図3は、内側の海綿骨142を露出させた、図2に示される骨の縦断面正面図を示す。皮質骨140の外殻がスポンジ状海綿骨142を取り囲んでいる。骨120の近位端122から離れるにつれての解剖学的構造の変化によって引き起こされる髄腔の変化が、海綿骨142の非対称的な形状によって強調される。皮質骨140の外側および内側のテーパによって、海綿骨142が遠位脛骨においては狭くなる。また外側および内側の不均一なテーパによって、遠位脛骨にて海綿骨142の中心が内側にずれる。他の骨においては、皮質骨の内側および外側のテーパは大体等しくてよく、海綿骨142の中心は内側もしくは外側のいずれかにずれてよく、または内側方向または外側方向にずれていなくてもよい。
骨120の内側形状に輪郭を合わせるように設計された解剖学的ステムは、1つの部分は骨の広い方の近位領域に相当し、1つの部分は骨の狭い方の遠位部分に相当する、2つの主要部分を形成することによって設計できる。脛骨の解剖学的構造の臨界点、例えば形状変化または他の物理的遷移に対応する点が確認でき、これを用いてステムの2つの部分のサイズおよび設計を決定できる。いくつかの実施態様において、1つの部分は臨界点の上の近位解剖学的構造に適合するように設計されており、もう1つの部分は臨界点の下の遠位解剖学的構造に適合するように設計される。かかる臨界点の例は、横断線134によって図3に示される。横断線134は、骨120の内側および外側の変曲点にて骨120を上部と下部とに分ける。骨120の線134の上の領域において、骨120の内側および外側は、骨の部分136aによって外側が、骨の部分136bによって内側が示されているように凹形状を呈する。線134の下では、骨の内側および外側は、外側の骨の部分138aおよび内側の骨の部分138bによって示されるように凹形状を呈する。ある種の実施態様では、解剖学的ステムは、臨界点として線134で示されている変曲点を用い、ステムが、変曲点の上の髄腔の形状およびサイズに適合するように設計された、インプラント100の上部108等の上部、ならびに、変曲点の下の髄腔の形状およびサイズを適合するように設計された、インプラント100の下部110のようなステムの第2の部分を有するように構成されている。線134は、形状または、骨の構造における変化もしくは遷移に対応するその他の物理的遷移に対応する。変曲点および線134の正確な位置は骨毎に、および患者毎に異なるが、脛骨の形状は顕著には異ならず、したがって線134は患者毎に顕著には異ならない。よって、かかる点に基づいてステムを構成することは、より多くの患者により適していることができる。
髄腔のサイズおよび変化する中心に加えて、骨120の断面形状は近位端122から遠位部分125の構造に沿って変化している。この形状の変化は、骨120のさまざまなレベルでの横断面により示すことができる。例えば、ある断面は脛骨の臨界点の上から見ることができるが、第2の断面は臨界点の下から見ることができる。線134の上の断面および線134の下の断面、例えば、図2における線AAおよび線BBでとられた断面を用いることによって、解剖学的ステムの異なる部分が設計される骨の異なる形状を強調することができる。髄腔のサイズ、形状および中心は変化してもよいが、腔および腔の幾何形状に適合するように設計された解剖学的インプラントの縦横比等の他の特性は、さまざまな腔のレベルで略一定のままであってよい。例えば、髄腔のサイズおよび形状は骨の異なるレベルで変化していても、骨の幾何形状の、集団全体での髄腔の縦横比は、約1.0から約2.0の範囲内に収まり得る。腔および解剖学的インプラントの縦横比は図9に関して以下で論じる。
図4Aは、図2に示すレベルAAでとられた骨120の断面150を示し、これは図3に関して上述で論じられた変曲点の上にある。断面150は、髄腔の中心点156で交差する長軸154および短軸152とともに海綿骨142aによって形成された髄腔を囲む外側皮質骨140aを示す。皮質骨140aの形状により、中心点156は骨の前側および後ろ側から等距離ではなく、中心点156はまた骨の内側および外側からも等距離ではない。したがって、ただ単に対称であり、内腔の中心点156に当たるよう設計されたステムでは、皮質骨140aとあらゆる方向で近接した界面を形成することができない。
中心点156は、断面150にて骨が非対称形状であることにより、皮質骨140aの各側から等距離ではない。前後方向において、皮質骨140aは骨の前側で前方向に延びて、脛骨の解剖学的構造には標準的である脛骨粗面158を形成し、骨の後ろ側159で形成される凹みがある。切痕および粗面の位置合わせにより、2つの軸の中心点156を骨の前側よりも後ろ側に近づける。加えて、皮質骨140aの非対称形状により、中心点156と前側158または後ろ側159との間よりも、中心点156と骨の外側157および骨の内側155の両方との間に海綿骨の広い領域を形成する。皮質骨140aと密接な接触を形成し、皮質骨140a内の腔のかなりの部分を占めるように設計されたステムは、好ましくは解剖学的構造のこれらのわずかな差異に適合する。
骨120の長手軸に沿ったさまざまなレベルでの断面を見ることにより、骨の内腔のサイズおよび形状の変化、ならびに異なる位置の骨の中心点が強調される。図4Bは、図3に示した変曲点の下にある、図2の線BBによって示されたレベルでとられた断面160を示す。断面160は、脛骨120の皮質骨140bおよび海綿骨142bを示すが、断面160の形状は断面150と異なる。長軸164および短軸162が断面160に示されており、これらの軸は、骨の内腔の中心点166で交差する。
断面160の皮質骨140bのサイズおよび形状は、断面150に示される皮質骨140aとはかなり異なる。骨の前面の***部168は、断面150の中心156に対して前面部分の脛骨粗面158の位置と比較して、矢印151に示されるように、腔の中心166に対して横方向にずれている。***部168の横方向のずれは、その骨のレベルでの腔の中心周りの回転角度に換算して測定できる。この回転は、個々の患者の脛骨の解剖学的構造によって骨端から骨幹まで最大70°であってよい。図4Bでは側面方向、横方向151にずれた***部168を示すが、***部168は内側方向に、特に脛骨のより遠位部分にずれてもよい。解剖学的インプラントステムは、固定および回転抵抗を改善するために、前側の***部の形状および回転に適合するように設計され得る。例えば、インプラントステムは、ステムの近位部から遠位部に回転して、***部168の回転を引き起こす前側の***部を含んでもよい。また、ここで骨の後方部分169は、断面150の後ろ側159と比べると丸くなっており、後方部分169には凹みがない。また、内側165および外側167は、断面150の内側155および外側157と比べるとより丸くなっている。骨形状の変化によって、適合すべき解剖学的ステムに新たな標認点を形成し、海綿骨部分のサイズ変化により、内部にステムが埋め込まれるより小さな腔が提供される。
断面150と160との間の骨内腔のサイズおよび形状の変化に加えて、断面160の中心点166は、断面150の中心点156からずれている。骨内腔の中心点の移動は図4Cにおいて強調されており、図4Cでは断面150および160のオーバーレイを示す。遠位断面における中心点166は、近位断面の中心点156から前内側方向にずれている。このずれは、図2に関して上述した骨の内側と比較して、より鋭い骨の外側のテーパ角によって引き起こされ得る。その他の脛骨において、中心点166は患者の脛骨の解剖学的構造の変化により他の方向にずれていてもよい。例えば、中心点は前方方向、内側方向、外側方向または前内側方向にずれていてよい。あるいは、中心点は、後方方向にずれてもよいが、前後方向へのずれが起こる場合、一般に脛骨の解剖学的構造は前方方向にずれやすい。他の骨においては、例えば異なる脛骨解剖学的構造を有する患者において、中心点156および166は同じ場所に位置してよいが、互いに対してはずれない。
近位断面から遠位断面にかけての骨の内腔のサイズ、位置および形状の変化が組み合わさることによって、脛骨の異なるレベルでの骨の解剖学的構造との適切な界面を維持するために脛骨ステムの設計の変更の必要性が生じる。ステムの髄腔の中心との位置合わせを維持するために、ステムは、中心点156から中心点166のずれに適合するため、ステムの中心点がステムの近位端から遠位端にかけてずれるように設計される。加えて、近位断面150の腔は遠位断面160の内腔よりもずっと大きいため、ステムの全体的なサイズが変化できる。皮質骨140と近接した界面を維持し、骨に力を伝達するために、ステム形状はまた、好ましくは近位および遠位断面形状の変化する輪郭および標認点に適合するように変化する。解剖学的ステムのサイズ、形状および中心は、骨の解剖学的構造の対応する変化に適合するようにステムの近位断面と遠位断面との間で変化し、縦横比は略一定のままであってよい。略一定の縦横比または、任意の他の略一定のままの骨の特徴によって、骨の解剖学的構造により近づけることができ、インプラントをより大きな患者集団の骨のサイズに適合させられる。
解剖学的ステムにより提供される、変化する脛骨の解剖学的構造との近接した界面が図5に示されるが、これは図2の脛骨120に埋め込まれる図1の脛骨インプラント100を示す。ステムの近位端から遠位端にかけてのステム104の変化するサイズおよび形状によって、骨の長手軸に沿った異なるレベルの骨120の断面の解剖学的構造に適合する。例えば、ステム104の上部108はステムの下部110より広く、骨120の近位領域における海綿骨142のサイズの大きい内腔に適合する。線CCから線DDにかけて上部108がテーパするにつれ、上部108の外側107は、内側109のテーパ角θ2よりも鋭い角度θ1でテーパし、したがって近位線CCでのステム104の中心点111が、遠位線DDでの中心点113へと内側にずれて、対応する骨120の中心のずれに適合する。
ステム104と骨120との近接した界面が骨120の異なるレベル、例えば図5において線CCおよびDDによって示されるレベルにて断面図によって示される。線CCおよびDDは図2に関して上述した線AAおよびBBに対応するが、線CCは骨120の変曲臨界点の上にあり、線DDは変曲点の下にある。
図6Aは図5において線CCでとられた、骨120のインプラント100の断面170を示す。断面170において、ステム104aは海綿骨142aによって形成される内腔のかなりの部分を占める。ステム104aはまた、丸い角部103a、105aおよび106aを含み、これら丸い角部によって安定させ、ステム104aと皮質骨140aとの界面を提供する。例えば、丸い角部106aは皮質骨140aの内表面141に隣接する脛骨粗面158の皮質骨140aの近くに配置される。加えて、角部105aおよび103aは骨の外側と内側に向けて延びており、この2つの角部の間の後ろ側107aは骨の後ろ側159の切痕に適合する。ステム104aの形状によって、インプラントの角部103aから角部105aの幅と、インプラントの角部106aから後ろ側107aまでの高さとの縦横比を規定する。ある種の実施形態にて、縦横比は約0.5〜約4.0、約1.0〜約2.0、またはさまざまな患者の解剖学的構造に適合するような任意の他の適切な値であってよい。患者集団全体の骨の解剖学的構造をモデリングすることにより、解剖学的インプラントの設計にて使用される縦横比の範囲を確立してよい。例えば、図9に示され、以下で論じるデータにより、概して1.5+/-0.4の範囲の縦横比を有する、種々の髄内腔の縦横比を示す。
前記後ろ側107aの位置および形状により、外科医はステム104aを、骨の後ろ側159にぶつけずに骨の中に配置できる。3つの角部の位置によっても、ステム104aと皮質骨140aとの間に回転防止接触が提供される。ステム104aに加えられるねじり力により少しステムが動いてもよいが、干渉接触が、少なくとも角部103aおよび105aの一方と、皮質骨の後ろ側159の内表面143および145との間に、また丸い角部106aと脛骨粗面158の内表面141との間にも形成される。
骨の解剖学的構造の対応する変化に適合するステム104の変化が、骨の遠位領域で見られる第2の横断面に示される。図6Bは、図5に示される線Dのレベルでとられた断面180を示す。断面180において、ステム104bのサイズおよび形状が、変化する解剖学的構造に適合するように変化する。骨の前側***部168が近位領域の骨の前側の脛骨粗面158に対して矢印153の方向に移動したため、ステム104bの丸い角部106bは矢印153によって示されるように横方向にずれる。脛骨インプラントステムは、脛骨髄腔の形状を概して模倣し、***部の回転を考慮するように設計される。***部168の横方向のずれは骨の中心周りの回転角度に換算して測定でき、この回転はステムの近位部分からステムの遠位部分まで最大70°であってよい。図6Cは、脛骨髄腔、および***部168の回転に適合する、ステムの近位部分から遠位部分における相対的変化を示す。断面170におけるインプラントステム104aの丸い角部106aは、インプラントステム104bの遠位断面180にて横方向にずれて、骨腔全体の皮質骨への固定を強化する。丸い角部103bおよび105bが互いに近づき、後ろ側107bは短くなって、海綿骨142b内部の小さくなった幅に適合する。
断面180は、ステム104bに加えられるねじれ力によって引き起こされる動きに抵抗する、ステム104bと皮質骨140bとの間の相互作用を示す。断面170に示すように、断面180におけるステム104bの回転によって、丸い角部106bと皮質骨140bの前側***部168との間、ならびに丸い角部103bおよび105bの一方と骨の後ろ側169との間を干渉接触させる。干渉接触はステムの近位部分から遠位領域にかけて維持されるため、ステムの回転は抵抗を受け、ステムに加えられるねじれ力がステムの長手方向アクセス(access)に沿って近位領域および遠位領域両方の周りの皮質骨へと分散される。
断面170と断面180との間のステムの異なるサイズおよび形状に加えて、ステムの遠位中心点113は中心点111からずれて骨の変化する中心点との位置合わせを維持する。中心点111から中心点113へのずれは図6Cに示されており、図6Cは断面170および180のオーバーレイを示す。オーバーレイは遠位ステム104aから前内側方向にずれた遠位ステム104bを示す。ステムの不均一なテーパによって引き起こされるずれは、脛骨の不均一なテーパを模倣し、髄腔の中心点のずれに適合する。その他の実施態様において、例えば異なる脛骨の解剖学的構造に基づいて設計されたインプラントの場合、中心点111および113は同じ位置に配置されてもよく、遠位ステム104bは遠位ステム104aに対してずれてなくてもよく、または、中心点113は中心点111から横方向にずれていてもよい。
ある種の実施態様では、脛骨インプラントの解剖学的ステムは髄内管の特定の遠位断面の形状に合致し、この形状を活かして従来の円筒形状に勝る、改善された固定を提供する。この解剖学的ステムは単一の形状を用いてもよいが、近位端から遠位端にサイズが変化してもよい。また、ステムは、挿入をガイドするために遠位断面と位置合わせされた中心を有してもよい。例えば、断面180に示される涙滴形状または楕円形状のような遠位断面形状が、インプラントステムの形状として用いられてもよい。この場合、ステム104bの涙滴形状はステムの長さ全体で用いられる。ステムはまた、脛骨髄腔の変化する中心に適合するように、トレイの中心からオフセットされるか、または角度をつけてもよい。その他の実施形態では、前方の壁または***部の形状を活用して改善された固定を提供してもよい。ステムは、改善された回転抵抗および前側***部に対する固定を提供するために、主として脛骨の髄内管の前方部分に一致するように設計されてよい。
脛骨の解剖学的構造を活用するさらなる方法には、インプラントの有効な形状を変化させるために骨ねじのような固定要素を使用することを含んでもよい。骨ねじがステムを通過し、骨とのさらなる固定を提供するように、脛骨インプラントにカニューレを挿入してもよい。例えば、インプラントは、骨ねじが前側***部の付近でまたはこれを通って髄内管を係合して、さらなる固定を提供できるように、ステムを長手方向に通る開口を有してもよい。また、さらなる支持を提供するために、ねじ開口がステムまたはトレイの他の領域に提供されてもよい。例えば、骨に対してインプラントをくさび留めするために、ねじ穴がトレイの側面に切り抜きとして提供されてもよい。ねじがステムから出て周りの骨に入るステムのレベルにて、そのレベルでとられた断面がステムおよびさらなるねじ材料を含んでいるように、ステムの有効な形状はねじが出る方向に変化する。
解剖学的ステムによって提供されるインプラントと骨との間の近接した界面は、1つ以上の追加の固定特徴によって補うことができる。インプラントと皮質骨との間の、他の領域よりもより海綿質の骨がある領域にて、例えば、広い髄腔を呈する脛骨の近位領域において、かかる固定特徴を配置し、ステムの固定を補い、応力遮蔽および回転による悪影響を低減することができる。髄腔の広い領域内に配置したステムの近位部分は、固定延長部を組み込んで、骨との近接した界面を維持することができる。図7は、フィン延長部208および210がステム204およびトレイ202の底面203から外側に延びている、固定延長部を含む脛骨インプラント200の例を示す。インプラント200が脛骨内に配置されると、フィン延長部208および210は髄腔のスポンジ状海綿骨内に延びて、丸い角部206のようなステム204の解剖学的特徴の応力の伝達および回転抵抗を補う。海綿骨は皮質骨ほど強くないが、インプラントが回転するには、ステム204と皮質骨との接触に打ち勝ち、かつフィン208および210に接触する海綿骨を破砕するだけのさらなる力が必要となるため、フィン208および210と海綿骨との接触によりインプラント200にさらなる安定性が備わる。海綿骨を破砕せずにインプラント200の骨への挿入を容易にするために、フィン208および210の下部周縁207および209は、海綿骨は破砕するのではなく溝を形成する、ナイフエッジのようなタッピング機構を含むことができる。
フィン延長部はまた、ステムが皮質骨に当たらずに挿入されるように、解剖学的インプラントの髄腔へのオフセット角での挿入を容易にし得る。解剖学的ステムの非対称形状および変化する骨の解剖学的構造によって、インプラントが骨にまっすぐ挿入された場合、干渉を起こし得る。しかしながら、骨にまっすぐ挿入することは外科医にとっては最も実行が簡単であり、インプラントに加えられる力は骨の中への一方向のみしか必要とされない。このまっすぐな挿入は、解剖学的ステムが、回転して遠位解剖学的構造に合致する角部または他の特徴を有する場合は適合が難しいが、ステムが髄腔内にまっすぐ挿入される場合、近位皮質骨に干渉する。解剖学的構造とステムの形状を適合させるため、皮質骨からの干渉を避けるために骨の中に挿入するにつれ解剖学的インプラントを回転させる。フィンが挿入中のインプラントのねじれ回転をガイドしながら、外科医が骨の中への単一の力でインプラントを挿入できるように、インプラント200のフィン208および210のようなフィン延長部を挿入中のインプラントのねじれ回転をガイドするように設計できる。かかるフィンは、インプラントトレイからステムの遠位下方へと延びる湾曲形状またはコルク栓抜き形状で設計される。フィンが海綿骨と係合し、フィンのねじれた形状により、軸方向の挿入力を、挿入されるにつれて所望の角度でインプラントを回転させる回転力に変換する。フィンの形状および得られた挿入回転によってステムが軸方向力のみで挿入され、外科医のために埋め込みを簡単にしながらも、インプラントを回転させてインプラントと皮質骨との潜在的に有害な接触を低減させる。
解剖学的インプラントがさらに髄腔内に挿入されるにつれ、ステムの丸い角部は髄腔の前側***部と係合し始められる。解剖学的ステムは、脛骨トレイが近位の骨切断部に嵌まるまで遠位へ動きながら前側***部の回転に追従し得る。配置中のねじれをガイドするために、湾曲形状またはコルク栓抜き形状のフィンがインプラントから延びてよい。これらの湾曲したフィンは皮質骨または海綿骨と係合して、骨へのさらなる固定を提供することに加え、インプラントのねじれのガイドとして作用する。湾曲したフィンの端部はねじれの基準点として作用できる。例えば、湾曲したフィンの端部は、骨に入る前に、近位脛骨切断部の長軸または短軸と一列に並んでよい。湾曲したフィンが骨の中へとねじれて進むにつれ、ステムの遠位への移動がねじれと同期して、正確にインプラントの配置をガイドできる。
脛骨インプラントの外向きへのフィンの延びにより、ステムが皮質骨の極めて近くで延びていない骨の領域に骨とインプラントとの界面が延びる。図8Aは、ステム224および底面222から外向きに延びるフィン延長部226および228を有するインプラント220を示す。フィン226および228は、ステム224と底面周辺部との間に大きい領域がある、底面222の領域に延びる。これらの領域に延びることにより、フィン226および228は、コンポーネント220が埋め込まれた際に周りの骨とのより近接した界面を提供し、底面222は患者の脛骨に当接する。
解剖学的ステムの固定をさらに補うために、フィン延長部には、フィンが周りの骨と接触する表面積を増大させる固定要素を含むことができる。固定要素は、フィン、または図8Bに示されるように、フィンからさらなる延長部の形状を含んでもよい。インプラント240は、ステム244およびインプラントの底面242から外向きに延びる、2つのフィン延長部246および248を含む。フィン延長部226および228とは対照的に、フィン延長部246および248のそれぞれは、骨との係合を補うように成形された外側部分および、フィンがステム244から延びる角度に垂直な外向きに延びる個々の係合部分を含む。
フィン延長部246および248の外側部分は、それぞれ円形先端243およびクローバーの葉241形として成形されているが、任意の好適な形状を使用してもよい。成形された外側部分により、コンポーネント240が埋め込まれたときにフィン246および248が海綿骨に接触する表面積を増大させ、またステム244と外側皮質骨との接触を補う。コンポーネント240が埋め込まれ、底面242が脛骨に接触すると、フィンの係合する外側部分243および241によって、干渉接触が皮質骨となされる前にインプラント240が回転できる角度をさらに制限できる。フィンのない解剖学的ステムを有するインプラントはステムの角部が皮質骨に接触するまで回転できるが、外側部分241および243は、ステム244の角部が骨に接触する前に皮質骨に接触でき、したがって、インプラント240がステム244のみを含んだ場合よりも可能な回転角度を制限できる。
フィン246および248から外向きに延びる係合部分245、247および249によりフィンによって提供される固定を補う。係合延長部は正方形突起245、三角形突起247および鋸歯形突起249として示されているが、延長部は任意のその他の好適な形状を有してもよい。係合部分によってさらに、フィンと皮質骨との接触の表面積を増大させ、さらにインプラントの回転以外の方向への移動に対する抵抗を提供する。例えば、正方形突起245および三角形突起は、フィン246がステム244から延びる方向と平行な方向への移動に抵抗し、鋸歯形突起249は、フィン248がステム244から延びる方向と平行な方向への移動に抵抗する。
フィン延長部、外側部分および係合部分の他の好適な形状により、固定、回転に対する抵抗および挿入中のガイドの改善に種々の利点を提供し得る。費用がかかりすぎるか、または、そうでなければ標準的な機械加工もしくはキャスティング技術を用いて成形するのが難しいことがある形状は、高速製造技術を用いて成形してよい。例えば、標準的な機械加工技術では、機械加工ツールが限られているためコルク栓抜き形またはクローバーの葉形の縁部を成形することができないが、高速製造機械装置では高い精度でこのような形状を作製できる。外側部分および係合部分を含むフィン延長部もまた、高速製造技術でインプラントと一体で成形することができる。また、高速製造により、特定の患者に対する、フィン延長部の作製および微妙な差異のあるステム設計を容易にする。係合部分を含むフィン延長部とともに設計された患者独自のインプラントは、周りの骨とよりよく適合することができ、または患者独自の奇形もしくは医学的状態を考慮に入れることができる。例えば、特定のフィン形状、外側部分の形状、係合部分の形状、または、この3つの形状の組合せが特定の患者の病変したまたは欠損した骨に適合するように設計して、患者集団用に設計される標準インプラントでは提供されない固定を提供することが有利であり得る。
解剖学的脛骨インプラントを設計するために用いられる脛骨の解剖学的構造の特徴および変化は、患者集団の髄腔を画像化およびモデリングすることによって取得される。脛骨をモデリングするために、画像化データは医学画像技術を用いて取得される。次いでモデルを骨の異なる深度の種々の断面で見て、サイズ、形状および髄内の解剖学的構造の変化を研究する。骨モデルを得るために使用される医学画像技術の非限定的例には、X線、コンピュータX線体軸断層撮影法、磁気共鳴映像法(MRI)および超音波が挙げられる。それから、骨の種々のレベルでモデルから抽出できる特徴を用いて、脛骨髄腔において解剖学的インプラントが皮質骨に対してよりよく適合するように、インプラントステムのテーパならびに形状およびサイズの変化を設計する。
いくつかの実施態様では、画像化された多数の患者の脛骨の解剖学的構造を組み合わせて合成モデルにする。この合成モデルは、標準的なインプラントと比較して、さまざまな患者集団に対して改善された適合および改善された固定を提供するロバストな解剖学的インプラントを設計するのに用いられる。合成モデルにより、解剖学的インプラントが適合する形状およびサイズの変化を含めた、研究した集団の異なる解剖学的構造を比較する。モデリングされた骨の変化の範囲は、各レベルの骨の集団全体の最も大きい腔の解剖学的構造および最も小さい腔の解剖学的構造を示す2つの条件を定義することによって集計された。その上限および下限は「最大実体状態(MMC)」および「最小実体状態(LMC)」として定義された。MMCは研究された骨のモデルすべてを重ね合わせ、髄腔全体の重ね合わせたモデルの最も外側の境界に沿って包絡線を作ることによって定義される。次いで、LMCは髄腔全体の重ね合わせたモデルの最も内側の境界に沿って包絡線を作ることによって定義される。MMCおよびLMCは限界値として作用し、それぞれの研究された骨の髄腔の解剖学的構造は、骨の各レベルでこれら2つの限界と一致するか、またはこれら2つの限界の間に収まる。したがって、MMCおよびLMCによって解剖学的インプラントが適合する解剖学的構造の全範囲を定義し、これら2つの条件を用いて解剖学的ステムを設計する。MMCは最も大きい腔を表すが、MMCに合致するように設計されたインプラントは、一部領域がMMCよりも小さい骨に埋め込まれるとき髄腔のいくつかの場所で皮質骨に食い込んでもよい。したがって、LMCモデルは骨のあらゆるレベルで集団における各骨の髄腔と少なくとも同じくらい小さいため、解剖学的ステムがLMCモデルに合致するように設計することが好ましい。MMC条件の髄腔を有する骨の場合、LMC型設計のステムは、骨のあらゆるレベルで皮質骨に接触し得ないが、LMCモデルから抽出された解剖学的変化および適合に適合することによって標準的なインプラントよりも改善された適合を提供し得る。その他の実施形態では、解剖学的インプラントはMMCまたはMMCおよびLMCの組合せと合致するように設計できる。
いくつかの実施態様では、1人の患者の骨の脛骨の解剖学的構造モデルを使用して、特定の患者の解剖学的構造用に「患者対応」インプラントを設計する。患者独自のインプラントは、患者の脛骨の解剖学的構造の変化および特徴に適合し、患者の皮質骨に密接に適合する。設計精度により、多種多様な脛骨の解剖学的構造に埋め込まれるために設計された標準的なインプラントに比べて改善された固定および適合が提供される。
1人の患者または患者集団全体用の脛骨のモデリングにより、インプラント設計を決定する骨の異なる領域での変化および傾向に関する有用なデータが提供される。場合によっては、モデルから抽出される特徴は、骨の領域毎に大きな変化を呈するのではなく、インプラント設計に活かすことができる略一定の傾向を呈していることがある。例えば、髄腔のサイズおよび形状は脛骨全体を通して変化しているが、患者の骨の異なるレベルで測定された腔の縦横比は一貫した傾向を示す。図9は、患者集団の脛骨の基準位置から遠位位置の、脛骨髄腔に沿ってとられた断面から計測された縦横比をプロットするグラフ300を示す。基準位置は、膝関節、図5において線CCまたはDD等の近位骨切断部、または他の好適な基準点であってよい。プロットされた各断面の位置を図9においてインチ単位で、基準点からの位置としてインチで測定した。グラフ300にプロットされた脛骨の群には、小さめの骨(「サイズ3」)、平均的な骨(「サイズ6」)および大きめの骨(「サイズ8」)が含まれる。各骨のサイズに対して、骨サンプルが画像化されて集団の特定のサイズの骨をモデリングし、上述の技術を用いてコンピュータモデルを生成した。次いで、各サイズの骨の合成モデルを用いて、各群のLMCおよびMMCを定義した。骨の多数のレベルでとられた断面の、各骨のサイズに対するLMCおよびMMCの縦横比を計算した。
図9においてモデリングされた骨は、概して1.5+/-0.2の範囲に収まる縦横比を呈する。例えば、線302は、「サイズ8」の骨のLMCの縦横比傾向を示す。これらの骨のLMCの縦横比は脛骨髄腔の近位骨切断部にて約1.55であり、骨切断部から2インチのところでとられた遠位断面の値約1.70とは約0.15異なる。比較として、線304は、「サイズ6」の骨のMMCの縦横比を示すが、これは骨のサイズおよび材料条件が線302とは異なる。近位骨切断部では、このモデルの縦横比は約1.45であり、縦横比が約1.47の遠位断面まで断面全体を通して約0.4異なる。図9にプロットされた他のモデルは異なる傾向を示すが、すべてのデータ点は、モデルのあらゆるサイズ、条件およびレベルについて1.5+/-0.2のかなり狭い範囲内に収まる。この狭い範囲を、ステムのさまざまなレベルで、ステムの縦横比をこの範囲に維持することによって解剖学的ステムの設計に活用する一方で、サイズおよび形状をモデリングされた解剖学的構造の対応する変化に合致するように変化させる。
モデリングされた骨の縦横比における傾向を抽出して解剖学的インプラントを設計することに加え、脛骨の前側***部のずれおよび回転をモデルにおいて測定し、これを用いて解剖学的ステムにおける対応する変化を設計することができる。図10は、骨の前側***部または***が骨の中心周りにある角度ずれる、脛骨髄腔の断面322a〜eのワイヤフレームモデル320を示す。ワイヤフレームモデル320は、1人の患者のデータを用いて生成されてよく、または、患者集団の画像化された骨のLMCもしくはMMCのモデルであってもよい。髄腔の***部または前方部分のずれは、脛骨の変化する断面形状の結果である。この形状変化によって引き起こされる髄腔の前方部分のずれは、断面322a〜eのそれぞれの長軸および短軸、例えば断面322aで示される短軸324および長軸326によってワイヤフレームモデル320にて示される。断面が断面322aから脛骨の遠位下方へと進みながらとられるにつれ、断面の長軸および短軸は脛骨の長手軸を中心に回転する。例えば、断面322cの短軸328は、断面322cにおいて点線330で表されている断面322aの短軸324から、断面平面において角度θだけ回転する。この角度θは断面322cのレベルでの前側***部の回転角度を示し、概して、脛骨の遠位下方に進みながら増大する。
ステムの対応する***特徴を含めることによって、解剖学的インプラントステムの設計により前側***部が回転する。例えば、モデリングされた***部の回転角度を用いて、インプラント100の丸い角部106aおよび106b等の丸い角部がインプラントステムに沿って脛骨の髄腔に一致するためにずれるか、または回転する程度を定義することによって解剖学的ステムの適合を強化する。強化された適合により、インプラントをステムの長さ全体で、スポンジ状海綿骨と対照的な構造的皮質骨に対して配置することによって、回転抵抗が与えられ、手術後のインプラントのゆるみを阻止する。モデルを作製するためにモデリングされる骨または複数の骨の解剖学的構造によって、モデリングされた断面の短軸の回転は、近位端から遠位端にかけてのステムの長さ全体で0°〜70°であってよい。
前述の説明は単なる例示であり、本明細書で説明された詳細に限定されるものではないと理解すべきである。いくつかの実施形態が本開示にて提供されたが、開示されたシステム、デバイスおよび方法ならびにこれらのコンポーネントは本開示の範囲を逸脱することなく他の多数の特定の形態にて実施されてもよいと理解すべきである。
本開示を検討した後で当業者は変形および改変を思いつくであろう。開示された特徴が、本明細書に記載される1つ以上の特徴とともに任意の組合せおよび副組合せ(多数の従属的組合せおよび副組合せを含む)で実施されてもよい。任意のコンポーネントを含む、上述のまたは上に示された種々の特徴は他のシステムに組み合わされても、または統合されてもよい。また、特定の特徴は省略されても、または実施されなくてもよい。
変更、置換および改変の例が当業者によって確かめられ、また本明細書に開示される情報の範囲を逸脱せずになされ得る。本発明書で引用した参照文献はすべて、その全体が参照によって組み込まれ、本願の一部とされる。
100 脛骨インプラント、インプラント
102 ベースプレート
103 上面
103a 角部
103b 角部
104 解剖学的ステム、ステム
104a ステム、遠位ステム
104b ステム、遠位ステム
105 底面
105a 角部
105b 角部
106 角部
106a 角部
106b 角部
107 外側
107a 後ろ側
107b 後ろ側
108 上部
109 内側
110 下部
111 中心点
112 先端
113 中心点
115 近位レベル
117 遠位レベル
120 脛骨、骨
121 近位中心点
122 近位端
123 遠位中心点
124 遠位端
125 遠位部分
126 外側
128 内側
130 中心軸
132 軸
134 横断線、線
136a 骨の部分
136b 骨の部分
138a 外側の骨の部分
138b 内側の骨の部分
140 皮質骨
140a 皮質骨
140b 皮質骨
141 内表面
142 海綿骨
142a 海綿骨
142b 海綿骨
143 内表面
145 内表面
150 断面
151 矢印、横方向
152 短軸
153 矢印
154 長軸
155 内側
156 中心点
157 外側
158 脛骨粗面
159 後ろ側
160 断面
162 短軸
164 長軸
165 内側
166 中心点
167 外側
168 ***部
169 後方部分、後ろ側
170 断面
180 断面
200 脛骨インプラント、インプラント
202 トレイ
203 底面
204 ステム
206 角部
207 下部周縁
208 フィン延長部、フィン
209 下部周縁
210 フィン
220 インプラント、コンポーネント
222 底面
224 ステム
226 フィン
228 フィン
240 インプラント、コンポーネント
241 クローバーの葉、外側部分
242 底面
243 円形先端、外側部分
244 ステム
245 係合部分、正方形突起
246 フィン延長部、フィン
247 係合部分、三角形突起
248 フィン延長部、フィン
249 係合部分、鋸歯形突起
300 グラフ
302 線
304 線
320 ワイヤフレームモデル
322a 断面
322b 断面
322c 断面
322d 断面
322e 断面
324 短軸
326 長軸
328 短軸
330 点線

Claims (20)

  1. 患者の骨に当接するように構成されたトレイと、
    前記トレイの底面から延在するステムとを備える脛骨インプラントであって、
    前記ステムが近位部分と遠位部分とを有し、
    前記近位部分における前記ステムの第1の断面が、第1の形状を有すると共に前記トレイに対する相対的な第1の位置に位置する第1の中心を有し、
    前記遠位部分における前記ステムの第2の断面が、第2の形状を有すると共に前記トレイに対する相対的な第2の位置に位置する第2の中心を有し、
    前記ステムの上部は近位レベルから遠位レベルに向けてテーパし、
    前記ステムが尖端を有し、前記ステムのサイズ及び形状が前記トレイの前記底面から前記ステムの前記尖端まで変化し、
    前記近位部分の前記第1の断面及び/又は前記遠位部分の前記第2の断面は、前記患者の骨の内表面に係合して前記骨に対する前記ステムの回転に抵抗するように構成された3つの丸い角部を含む脛骨インプラント。
  2. 前記第1の断面および前記第2の断面のうちの少なくとも一方が、前記患者の骨に係合するように構成された角部を含む、請求項1に記載の脛骨インプラント。
  3. 前記角部が、前記患者の皮質骨の内表面と接触するように構成される、請求項2に記載の脛骨インプラント。
  4. 前記第1の断面は、前記ステムの長手軸に対して第1の角度で延びる第1の角部を含み、
    前記第2の断面は、前記ステムの長手軸に対して第2の角度で延びる第2の角部を含む、請求項2に記載の脛骨インプラント。
  5. 前記第1の角度および前記第2の角度のそれぞれは、前記第1の断面および前記第2の断面のそれぞれの解剖学的な標認点に対応する、請求項4に記載の脛骨インプラント。
  6. 前記第2の断面の中心は前記第1の断面の中心よりも前方に位置する、請求項1から5のいずれか一項に記載の脛骨インプラント。
  7. 前記第2の断面の中心は前記第1の断面の中心よりも内側に位置する、請求項1から5のいずれか一項に記載の脛骨インプラント。
  8. 前記第2の断面の中心は前記第1の断面の中心よりも後方に位置する、請求項1から5のいずれか一項に記載の脛骨インプラント。
  9. 前記第2の断面の面積は前記第1の断面の面積よりも小さい、請求項1から5のいずれか一項に記載の脛骨インプラント。
  10. 前記第1の断面および前記第2の断面のうちの少なくとも一方は、約1.0〜約2.0の縦横比を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の脛骨インプラント。
  11. 前記第2の断面の長軸は前記第1の断面の長軸に対して回転されている、請求項10に記載の脛骨インプラント。
  12. 前記第2の断面は前記第1の断面に対して70°未満だけ回転されている、請求項11に記載の脛骨インプラント。
  13. 前記ステムから外向きに延在するフィンをさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の脛骨インプラント。
  14. 前記トレイの下面から延在するフィンをさらに含む、請求項13に記載の脛骨インプラント。
  15. 前記フィンの下部周縁が、前記患者の骨に切り込むように構成されるタッピング機構を含む、請求項13に記載の脛骨インプラント。
  16. 前記フィンから延在する複数の係合部分をさらに含む、請求項13に記載の脛骨インプラント。
  17. 前記フィンは前記ステムの長手軸に対して第1の角度で前記ステムから延在し、前記複数の係合部分のそれぞれは、前記第1の角度に垂直な第2の角度で前記フィンから延在する、請求項16に記載の脛骨インプラント。
  18. 前記複数の係合部分は、環状突起、三角形突起、正方形突起および鋸歯形突起のうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載のインプラント。
  19. 前記フィンの外側部分は前記患者の骨に係合するように形作られている、請求項13に記載の脛骨インプラント。
  20. 前記フィンの前記外側部分はクローバーの葉形状またはフック形状のうちの1つを含む、請求項19に記載の脛骨インプラント。
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