JP6526499B2 - バーナ - Google Patents

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Description

本発明は、バイオマスを燃料として用いるバーナに関するものである。
地球温暖化問題におけるCOの低減策の1つとしては、再生可能エネルギーの利用を促進することが考えられている。又、再生可能エネルギーについては、カーボンニュートラルの観点から、木材等の植物由来のバイオマスの燃料としての利用が注目されている。
バイオマス燃料は、薪やチップやペレットのような形で用いられることが多い。これらのバイオマス燃料は、燃焼に時間を要する。そのため、これらのバイオマス燃料を使用する場合は、炉床に面積の大きい火格子のような燃料支持具を備えた燃焼室で燃焼させるようにしてある(たとえば、特許文献1参照)。
特開2010−107165号公報
ところが、特許文献1に示されたものでは、燃料支持具の上側に形成されるバイオマス燃料の層(固体燃料層)に対しては、炉床に設けられた多数の空気供給口から空気が供給されるだけであり、バイオマス燃料の層を攪拌する機能がないため、空気と偶然接触したバイオマス燃料が順次燃焼するのみである。そのため、特許文献1に示されたものは、バイオマス燃料の個々の粒子の燃焼に時間を要するので、燃焼制御に対する応答性が低いという問題がある。
また、特許文献1に示されたものは、チップのようなバイオマス燃料を対象として、形状(寸法)と水分などによる性状のばらつきを緩和する機能を備えるものとされているが、バイオマス燃料はすべて同じ供給口から炉内へ供給されているため、燃料性状にあった効率の良い燃焼はできず、同じ供給口から供給されるバイオマス燃料をある程度平準化することしかできない。
そこで、本発明は、様々な性状、形状のバイオマス燃料を使用することができると共に、燃焼制御に対する応答性の向上化を図ることができるバーナを提供しようとするものである。
本発明は、前記課題を解決するために、燃焼室と、前記燃焼室の底部に設けられた流動層と、前記燃焼室に設けられて粉体バイオマス燃料を該燃焼室内に吹き込む粉体燃料ノズルと、前記粉体燃料ノズルより前記燃焼室内に吹き込まれる前記粉体バイオマス燃料に着火する着火手段と、前記燃焼室における前記粉体燃料ノズルの設置位置よりも上方位置に設けられて前記流動層の上方からバイオマス燃料を該燃焼室内に供給するバイオマス燃料供給部と、前記燃焼室は、ガス出口を備え、該ガス出口に、主燃焼用空気が供給される主燃焼空気供給ノズルを備えるガス通路の一端側を接続して、該ガス通路の他端側に備えた火炎噴出口とを有するバーナとする。
前記バイオマス燃料供給部から供給される前記バイオマス燃料のうち、粒径の大きなものが、前記流動層に落下する構成としてある。
前記燃焼室の内部と前記流動層は、前記粉体燃料ノズルから前記燃焼室に吹き込まれる前記粉体バイオマス燃料の燃焼により加熱される構成としてある。
前記燃焼室は、燃焼用空気を供給する燃焼空気供給ノズルを備え、前記燃焼空気供給ノズルから供給される前記燃焼用空気は、前記燃焼室の内部で旋回流を形成する構成としてある。
前記燃焼室は縦長の形状とし、前記燃焼室の頂部に前記ガス出口が設けられ、前記燃焼室の側壁に前記粉体燃料ノズルが設けられ、前記バイオマス燃料供給部は、前記燃焼室における前記粉体燃料ノズルよりも高い位置に設けられ、前記燃焼空気供給ノズルは、前記燃焼室の側壁における前記バイオマス燃料供給部よりも低い位置で且つ前記粉体燃料ノズルと干渉しない位置に設けられた構成としてある。
前記燃焼室は横長の形状とし、前記流動層は前記燃焼室の一端側の底部に設けられ、前記バイオマス燃料供給部は、前記流動層の上方に設けられ、前記ガス出口は、前記燃焼室の他端側に設けられた構成としてある。
本発明のバーナによれば、様々な性状、形状のバイオマス燃料を使用することができると共に、燃焼制御に対する応答性の向上化を図ることができる。
バーナの第1実施形態を示す概略切断側面図である。 図1のA−A方向矢視図である。 バーナの使用例を示すもので、(a)は概略切断側面図、(b)は(a)のB−B方向矢視図である。 バーナの第2実施形態を示す概略切断側面図である。 図4のC−C方向矢視図である。
本発明のバーナについて、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1はバーナの第1実施形態を示す切断側面図、図2は図1のA−A方向矢視図である。
本実施形態のバーナは、図1、図2に符号1で示すもので、上下に延びる円筒状として、頂部にガス出口3を有し、底部に流動層4を有する燃焼室2を備えている。燃焼室2には、粉体燃料ノズル5と、バイオマス燃料供給部6と、燃焼空気供給ノズル7が設けられている。更に、本実施形態のバーナ1は、ガス出口3に、主燃焼空気供給ノズル9を備えたガス通路8の一端側が接続され、このガス通路8の他端側が火炎噴出口10とされた構成を備えている。
流動層4は、砂等の固体粒子の熱媒体(流動媒体)11が充填されている。流動層4の下方には、熱媒体11の通過は阻止する一方、空気は通過可能な多孔質板又は多孔板のような熱媒体支持部材12と、散気管13と、空気ボックス14とが設けられている。空気ボックス14には、送風機15から燃焼用空気を兼ねる流動化空気17aを導く空気供給ライン16aが接続されている。これにより、流動層4では、空気ボックス14、散気管13、熱媒体支持部材12を経て下方から導入されて上向きに噴出される流動化空気17aによって熱媒体11の流動化が行われる。
したがって、流動層4は、後述するようにバイオマス燃料供給部6より燃焼室2に供給されて流動層4まで落下するバイオマス燃料18を、流動化された熱媒体11で支持し且つ撹拌しながら、流動化空気17aを用いて燃焼させることができる。この際、流動層4では、流動化空気17aの供給量と、バイオマス燃料供給部6より流動層4に落下供給されるバイオマス燃料18の供給量が、バイオマス燃料18の部分燃焼が生じるように(バイオマス燃料18の完全燃焼には酸素不足となるように)調整されている。このため、流動層4では、バイオマス燃料18の部分燃焼が行われると共に、この部分燃焼で生じた燃焼熱を利用してバイオマス燃料18の残部の熱分解ガス化が行われる。流動層4では、バイオマス燃料18を部分燃焼させることにより、流動層特有の固体燃料を攪拌する効果を残しながらバイオマス燃料18が緩慢燃焼することになるので、バイオマス燃料18の形状および性状の変動による燃焼変動を抑制できる。
流動層4におけるバイオマス燃料18の熱分解ガス化によって生じる可燃性ガスは、バイオマス燃料18の部分燃焼によって生じる燃焼ガスや、流動層4で流動化空気17aとして使用された後の空気と一緒に、ガス出口3に向けて燃焼室2を上昇する。
燃焼室2は、流動層4の直上となる燃焼室2の下部寄りの領域が、前記のように流動層4に支持されたバイオマス燃料18が部分燃焼と熱分解ガス化される燃焼部19となっている。燃焼室2における燃焼部19よりも上方の領域は、ガス化燃焼空間20とされている。
粉体燃料ノズル5は、燃焼室2の側壁21におけるガス化燃焼空間20の下部寄りとなる個所に設けられている。
粉体燃料ノズル5は、粉体バイオマス燃料としての木粉22を、燃焼用空気を兼ねる搬送用空気17bと一緒に燃焼室2へ吹き込むように供給して燃焼させるためのノズルである。
このため、粉体燃料ノズル5は、側壁21の外部に位置する端部(基端)側に、粉体バイオマス燃料供給部としての木粉供給部23と、送風機15より搬送用空気17bを導く空気供給ライン16bとが接続されている。
木粉22は、粉体燃料ノズル5から搬送用空気17bと共に燃焼室2に吹き込んで、パイロットバーナ24による着火、燃焼が可能となるように調製された木質バイオマスの粉体燃料であり、たとえば、含水率が20%以下で、粒径が500μm以下とされている。
木粉供給部23は、たとえば、スクリューフィーダのような定量供給機が用いられる。
これにより、粉体燃料ノズル5では、木粉供給部23より木粉22が定量供給されると、この木粉22が、空気供給ライン16bより供給される搬送用空気17bによって空気搬送(気流搬送)されて燃焼室2に吹き込まれるようになる。この際、粉体燃料ノズル5の内部での木粉22の滞留を防ぐためには、粉体燃料ノズル5の先端側より燃焼室2へ吹き込まれる木粉22及び搬送用空気17bの流速は、5m/s以上に設定されることが好ましい。
側壁21における粉体燃料ノズル5の先端側近傍個所には、着火手段としてのパイロットバーナ24が設けられている。
パイロットバーナ24は、図示しない燃料供給部よりLPG、都市ガス、灯油等の燃料25が供給されると共に、送風機15より空気供給ライン16cを通してパイロット用空気17cが供給される。更に、パイロットバーナ24は、図示しない点火装置を備えた構成としてあり、燃料25とパイロット用空気17cが供給されている状態で点火装置を用いて口火を点火し、この口火を保持可能なものとなっている。
なお、パイロットバーナ24は、側壁21の粉体燃料ノズル5の先端側近傍位置に代えて、粉体燃料ノズル5の内部における木粉22と搬送用空気17bの流路(図示せず)に設けられていてもよい。
これにより、燃焼室2では、粉体燃料ノズル5から搬送用空気17bと共に燃焼室2に吹き込まれる木粉22がパイロットバーナ24により着火されると共に、搬送用空気17bを用いて燃焼し、この木粉22の燃焼熱によって燃焼室2の内部と流動層4が加熱されるようになっている。この際、木粉22は、前記したような小さい粒径の粉体であることから、燃焼室2内で速やかに燃焼される。
したがって、本実施形態のバーナ1は、粉体燃料ノズル5から燃焼室2へ吹き込んで燃焼させる木粉22の量を調整することにより、燃焼室2の温度をコントロールすることが可能となっている。
なお、搬送用空気17bの供給量は、燃焼室2に吹き込まれる木粉22を完全燃焼させるために必要とされる空気量を基準として、或る幅で増減させた量に設定してあればよい。この際、搬送用空気17bの供給量が木粉22の完全燃焼に必要な空気量に対して余剰となる場合は、その余剰分はバイオマス燃料18の部分燃焼に使用される。一方、搬送用空気17bが木粉22の完全燃焼に必要な空気量に対して不足する場合は、木粉22に燃え残りが生じるが、この燃え残りの木粉22は、流動層4へ落下してバイオマス燃料18と一緒に部分燃焼や熱分解ガス化に利用される。更に、木粉22のうちの比較的粒径が大きい木粉22は、粉体燃料ノズル5から燃焼室2に吹き込まれたときに空間に浮遊した状態では燃焼しきれない可能性があるが、この場合に生じる燃え残りの木粉22は、流動層4へ落下して、前記と同様にバイオマス燃料18と一緒に部分燃焼や熱分解ガス化に利用される。
又、粉体燃料ノズル5は、先端側に図示しない保炎器あるいは段差などによる保炎構造(以下、保炎器等という)を備えていることが好ましい。このように保炎器等を備えた構成によれば、保炎器等で保持される炎によって、粉体燃料ノズル5より燃焼室2に新たに吹き込まれる木粉22に順次着火させることができる。このため、パイロットバーナ24は、冷間起動時以外では粉体燃料ノズル5より燃焼室2に吹き込まれる木粉22に一旦着火させた後は消すことが可能になるので、パイロットバーナ24で使用される燃料25の消費量を削減することができる。
バイオマス燃料供給部6は、側壁21における粉体燃料ノズル5の設置位置よりも上方となる位置に設けられていることが好ましい。これは、バイオマス燃料供給部6から供給するバイオマス燃料18が、後述するように流動層4まで落下するときに、粉体燃料ノズル5による木粉22の燃焼が行われている領域を通過するようにして、バイオマス燃料18の燃焼を促すためである。
バイオマス燃料供給部6は、たとえば、粒径が500μm〜25mmの木質バイオマスであるバイオマス燃料18を、燃焼室2へ供給するための装置である。なお、バイオマス燃料18は、部分燃焼と熱分解ガス化を効率よく進行させるという観点から考えると、できるだけ粒径が500μm〜25mmの範囲内に揃えられていることが好ましいが、粒径が500μm未満のものや25mmを超えたものが含まれていてもよい。
バイオマス燃料18は、たとえば、間伐材、製材端材、剪定枝、建設廃材等の木質バイオマスを原料として図示しない破砕機で破砕処理して製造した破砕物(チップ)や、おが粉等を用いることができる。更に、バイオマス燃料18は、木質バイオマスより製造したペレットを用いるようにしてもよい。
なお、バイオマス燃料18は、含水率についての定めは特にないが、低位発熱量を増すためには、含水率はできるだけ低い方が好ましい。
この種のバイオマス燃料18の供給に用いるバイオマス燃料供給部6は、たとえば、スクリューフィーダのような定量供給機が用いられる。これにより、バイオマス燃料供給部6は、燃焼室2にバイオマス燃料18を定量供給することができる。
燃焼空気供給ノズル7は、側壁21におけるバイオマス燃料供給部6よりも下方となる位置で且つ粉体燃料ノズル5と干渉しない位置に設けられている。図1及び図2では、側壁21に2本の燃焼空気供給ノズル7が設けられた例を示している。燃焼空気供給ノズル7は、水平方向に配置されていて、図2に示すように、燃焼室2の外周の接線方向に沿う姿勢で側壁21に取り付けられている。更に、燃焼空気供給ノズル7には、送風機15から燃焼用空気17dを導くために空気供給ライン16dが接続されている。
これにより、燃焼室2では、燃焼空気供給ノズル7から燃焼用空気17dが供給されると、燃焼室2に図1に矢印で示すように旋回しながらガス出口3側、すなわち、上方へ向けて流れる燃焼用空気17dの上昇流が形成される。
なお、燃焼空気供給ノズル7からの燃焼用空気17dの供給量は、流動層4に供給される流動化空気17aの供給量との合計が、バイオマス燃料供給部6より供給されるバイオマス燃料18の全量に対し部分燃焼が生じるように(全バイオマス燃料18の完全燃焼には酸素不足となるように)調整されている。
燃焼室2にバイオマス燃料供給部6からバイオマス燃料18が供給されると、このバイオマス燃料18は、燃焼用空気17dの上昇流に接触する。このため、バイオマス燃料18のうちの小粒径のものは、燃焼用空気17dの上昇流によって浮遊させられた状態で、又、より大きな粒径のものは上昇流中を徐々に下降しながら、前述したと同様の部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。バイオマス燃料18のうち、上昇流中で部分燃焼と熱分解ガス化が完全には進行しなかった大きな粒径のものは、図1に二点鎖線で示すように流動層4まで落下し、流動層4において前述した部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。
したがって、燃焼室2内では、供給されたすべてのバイオマス燃料18について、部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。燃焼室2内でバイオマス燃料18の熱分解ガス化によって生じた可燃性ガスは、バイオマス燃料18の部分燃焼による燃焼ガスと、流動化空気17a及び燃焼用空気17dとして使用された後の空気と一緒にガス出口3へ導かれる。
ガス通路8は、たとえば、横方向に延びる筒とされ、長手方向の一端側でガス出口3に接続され、長手方向他端側の開口が火炎噴出口10とされている。
ガス通路8には、たとえば、図1に示すように、主燃焼空気供給ノズル9が、火炎噴出口10側に向いた姿勢で設けられている。主燃焼空気供給ノズル9には、送風機15から主燃焼用空気17eを導く空気供給ライン16eが接続されている。これにより、ガス通路8では、燃焼室2のガス出口3よりガス通路8に導かれる可燃性ガスを含んだガスに対し、主燃焼空気供給ノズル9より主燃焼用空気17eが供給されて、可燃性ガスの主燃焼用空気17eによる主燃焼が更に行われる。この主燃焼によって生じる高温の燃焼ガス26は、火炎27と共に火炎噴出口10より噴出する。
なお、図示しないが、主燃焼空気供給ノズル9は、ガス通路8の外周に接線方向に取付けられて、主燃焼用空気17eがガス通路8に旋回しながら供給される構成としてもよい。
以上の構成としてある本実施形態のバーナ1を起動させる場合は、先ず、パイロットバーナ24を点火した状態で、粉体燃料ノズル5から木粉22と搬送用空気17bを燃焼室2に吹き込む。これにより、燃焼室2では、木粉22が搬送用空気17bを用いて燃焼されるようになるので、その燃焼熱により燃焼室2及び流動層4の温度をバイオマス燃料18の着火温度以上に昇温させる。このとき、流動層4は、流動化空気17aによる熱媒体11の流動を行わせるようにし、又、燃焼空気供給ノズル7から燃焼室2への燃焼用空気17dの供給と、主燃焼空気供給ノズル9からガス通路8への主燃焼用空気17eの供給を開始しておく。
次いで、本実施形態のバーナ1は、燃焼室2及び流動層4の温度がバイオマス燃料18の着火温度まで昇温した後、バイオマス燃料供給部6から燃焼室2へのバイオマス燃料18の供給を開始する。これにより、燃焼室2では、バイオマス燃料18の燃焼用空気17dによる浮遊状態での部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。更に、浮遊状態では部分燃焼又は熱分解ガス化が完全に進行しきれない比較的大きな粒径のバイオマス燃料18は、流動層4まで落下して、流動層4にて流動化空気17aを用いて部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。燃焼室2におけるバイオマス燃料18の熱分解ガス化によって生じた可燃性ガスを含むガスは、その後、ガス出口3からガス通路8へ連続的に導かれる。
ガス通路8では、燃焼室2より連続的に導かれる可燃性ガスを含むガスに対し、主燃焼空気供給ノズル9から主燃焼用空気17eが供給されるため、可燃性ガスの主燃焼が行われる。これにより、本実施形態のバーナ1は、前記主燃焼により生じる高温の燃焼ガス26を、火炎27と共に火炎噴出口10より噴出することができる。
このように、本実施形態のバーナ1は、冷間時から粉体バイオマス燃料である木粉22を用いて起動することができ、又、バイオマス燃料18を燃料として運転して、高温の燃焼ガス26と火炎27を火炎噴出口10より外部へ供給することができる。
更に、本実施形態のバーナ1は、粉体燃料ノズル5より供給する木粉22の供給量の制御によって燃焼室2の温度をコントロールすることができるため、燃焼制御に対する応答性の向上化を図ることができる。
本実施形態のバーナ1は、パイロットバーナ24用の燃料25以外の燃料をすべてバイオマス由来とすることができて、カーボンニュートラルに配慮した装置とすることができる。
又、バイオマス燃料18のうちの比較的小さい粒径のものは、ガス化燃焼空間20で浮遊状態で部分燃焼と熱分解ガス化によって消費することができるため、流動層4は、燃焼室2に供給されるバイオマス燃料18の全量を受け入れることはない。したがって、本実施形態のバーナ1は、流動層4の小型化を図ることができると共に、流動層4の層高も浅くすることができるため、流動化空気17aの供給のために送風機15に必要とされる動力の低減化を図ることができる。
本実施形態のバーナ1は、起動や燃焼制御のためには木粉22を用いるが、それ以外のバイオマス由来の燃料は、粒径が500μm〜25mm程度と比較的大きいバイオマス燃料18を使用することができる。よって、本実施形態のバーナ1は、使用する燃料の全量を粉砕処理によって製造される木粉22とする必要はなく、更に、バイオマス燃料18の含水率の制限は木粉22に比して緩いため、燃料の生産性の向上化と燃料製造コストの低減化を図ることができる。
更に、本実施形態のバーナ1では、粉体バイオマス燃料である木粉22は、粉体燃料ノズル5から搬送用空気17bと共に燃焼室2に吹き込んで燃焼させるようにし、より粒径が大きいバイオマス燃料18は、バイオマス燃料供給部6から燃焼室2に供給してガス化燃焼空間20や流動層4での部分燃焼と熱分解ガス化に供するようにしてある。したがって、本実施形態のバーナ1は、バイオマス由来の粒径が異なる燃料を、燃料性状にあった供給手法で燃焼室2に供給して効率良く燃焼させることができる。
[第1実施形態の使用例]
図3は、第1実施形態のバーナの使用例を示すもので、図3(a)は概略切断側面図、図3(b)は図3(a)のB−B方向矢視図である。
なお、図3(a)(b)において、図1、図2に示したものと同一のものには同一符号を付して、その説明を省略する。
第1実施形態のバーナ1は、たとえば、煙管ボイラの加熱源として使用することができる。
ところで、バイオマス由来の燃料を燃焼させる場合は、燃焼ガス中に灰が浮遊した状態で含まれることがある。又、この灰には、可燃物の未燃分が含まれている(付着している)ことがある。
この点に鑑みて、第1実施形態のバーナ1は、たとえば、図3(a)(b)に示すような構成の煙管ボイラ100に加熱源として適用することが好ましい。
煙管ボイラ100は、水101を貯留する缶体102と、缶体102内に配設され、軸心方向を上下方向とする複数の煙管103と、バーナ1に一端側が接続され且つバーナ1からの燃焼ガス26を他端側から缶体102の下側へ導入する燃焼ガス導入用煙管104と、缶体102の下部に設けられて煙管103の下端側と燃焼ガス導入用煙管104の下端側とを連通する灰受部105とを備えた構成とされている。
具体的には、缶体102は、縦方向に配置された円筒形状とされ、胴部106の内側の上端側と下端縁部に、それぞれ上部鏡板(管寄せ)107と下部鏡板(管寄せ)108とを固定して備え、上下の鏡板107,108の間が水101の貯留空間109とされている。
缶体102内における上部鏡板107よりも上側の空間はガス集合部110とされている。
煙管103の管径は、燃焼ガス導入用煙管104の管径よりも小さく設定されている。煙管103は、缶体102内に、缶体102の軸心方向と平行な姿勢で、燃焼ガス導入用煙管104を取り囲むように配置されている。煙管103の上端側は、上部鏡板107に貫通した状態で固定されていて、上端開口部がガス集合部110に連通している。煙管103の下端側は、下部鏡板108に貫通した状態で固定されていて、下端開口部が灰受部105に連通している。
燃焼ガス導入用煙管104は、上端側が、缶体102の胴部106に缶体102の内側から貫通して外側へ突出するように取り付けられていて、その突出端部の開口が入口111とされている。入口111は、バーナ1の火炎噴出口10に接続されている。
燃焼ガス導入用煙管104は、図3(a)に示すように、缶体102内で入口111側より水平方向に延びて缶体102の中央部分で下向きに屈曲した形状とされており、下端側が下部鏡板108の中央部分に上方から貫通するように取り付けられている。燃焼ガス導入用煙管104の下端開口部は、灰受部105の中央部分に連通する出口112となっている。
これにより、バーナ1の火炎噴出口10より火炎27(図1参照)と共に噴出される燃焼ガス26は、燃焼ガス導入用煙管104に入口111側から導入された後、上側から下側へ流れて灰受部105に導入される。この際、燃焼ガス導入用煙管104の管径は、火炎噴出口10の径と同等としてあるため、燃焼ガス26の流速は、火炎噴出口10より噴出された流速に保持される。このため、燃焼ガス26中に浮遊して灰113が同伴されていたとしても、その灰113は、燃焼ガス導入用煙管104の内面への付着が抑制された状態で、燃焼ガス26と共に灰受部105に導入される。
灰受部105は、缶体102の下側に、缶体102の径と同様の径寸法で設けられた円筒状の容器であり、上端側は缶体102の下端側に気密に取り付けられている。
灰受部105は、燃焼ガス導入用煙管104の出口112側から導入された燃焼ガス26の流速が、灰受部105内では灰113の終端速度に満たない流速まで減速(低下)するように、燃焼ガス導入用煙管104の流路断面積に比して大きな流路断面積を有するものとされている。
具体的には、灰受部105は、缶体102と同様の径寸法としてあるため、灰受部105の高さ寸法を調整することで、前述の流路断面積を得るようにしてある。
これにより、灰受部105に燃焼ガス導入用煙管104の出口112から燃焼ガス26が導入されると、燃焼ガス26は、図3(a)に矢印で示すように、一旦下方に向けて流れた後、周囲に拡散し、その後、上向きに反転されてから、各煙管103に流入するようになる。
このため、燃焼ガス26に同伴されて灰受部105に流入した灰113は、燃焼ガス26の流れにより灰受部105の内底部側に導かれる。その際、燃焼ガス26の流速が灰113の終端速度未満になることに起因して、灰113の大部分は燃焼ガス26の流れに同伴されることなく取り残される。したがって、灰受部105は、燃焼ガス26中に灰113が含まれていたとしても、その灰113の大部分を分離させて灰受部105の内底部に沈降させることができる。
又、灰受部105は、側壁部105a及び底壁部105bが耐火材で構築されていて、燃焼ガス26が導入される内部の温度を灰113中の未燃分が燃焼する温度に保持可能な構成とされている。これにより、沈降途中の灰113中の未燃分や灰受部105の内底部に沈降した灰113中の未燃分は、燃焼ガス26に残存している酸素(余剰酸素)により燃焼する。
更に、灰受部105は、側壁部105aに、空気115を灰受部105内に供給する空気供給ライン114が接続されている。これにより、灰受部105では、空気供給ライン114から供給される空気115により、灰受部105に沈降した灰113中の未燃分の燃焼が更に促進されるようにしてある。
灰受部105の側壁部105aには、灰を排出させるための灰排出口116があり、灰受部105から定期的(たとえば、月に1回程度)に灰113を掻き出せるようにしてある。図示してないが、灰排出口116には開閉用の蓋が備えられている。
ガス集合部110の側壁部には、燃焼ガス出口117が設けられている。燃焼ガス出口117は、燃焼ガス排出ライン119を介してサイクロン118に接続されている。これにより、燃焼ガス出口117より排出される燃焼ガス26は、サイクロン118で灰が除去された後、図示しない煙突や排ガス処理装置等を経て大気へ放出される。
なお、図3(a)では、一例として、燃焼ガス出口117をガス集合部110の側壁部に設けた構成を示しているが、缶体102の頂部に燃焼ガス出口117を設けて、缶体102の頂部から燃焼ガス26を排出させるようにしてもよい。
又、燃焼ガス導入用煙管104は、入口111を缶体102の胴部106に開口させた構成を示したが、入口111側を上部鏡板107に貫通させると共に、缶体102の上方や、ガス集合部110の側壁部に開口させて、上部鏡板107の上側から燃焼ガス26を導入させるようにしてもよい。
図3(a)(b)では、缶体102内の複数の煙管103は、缶体102内でほぼ一定の間隔で設置されているが、缶体102の周方向におけるガス集合部110の燃焼ガス出口117が配置されている側に寄った領域の煙管103の配列間隔を疎にし、燃焼ガス出口117が配置されている側から離れた領域での煙管103の配列間隔を密にした構成としてもよい。このようにすれば、灰受部105内での燃焼ガス26の流れの周方向への拡散をより均一にして、各煙管103の燃焼ガス26の流量をより均等化させることができる。
なお、図示していないが、貯留空間109には、缶体102の外部から加熱対象となる水101を供給する給水ラインが接続されていて、煙管ボイラ100の使用時は貯留空間109に水101を設定されたレベルで貯留する。
煙管ボイラ100を温水ボイラとして使用する場合は、貯留空間109に、温水を外部の図示しない熱利用部(熱需要部)との間で循環させるラインを接続する。又、煙管ボイラ100を蒸気ボイラとして使用する場合は、貯留空間109に、蒸気を取り出す蒸気取出ラインを接続すればよい。
図3(a)において、符号120は、燃焼ガス導入用煙管104の熱膨張を吸収するため途中位置に設けたエキスパンション部である。
本使用例によれば、バーナ1は、前述したと同様に木粉22及びバイオマス燃料18を用いて運転し、火炎噴出口10より噴出される燃焼ガス26を、煙管ボイラ100の燃焼ガス導入用煙管104の入口111に供給する。
これにより、燃焼ガス導入用煙管104では、燃焼ガス26が、上側から出口112がある下側へ流れる。燃焼ガス導入用煙管104の管径は火炎噴出口10の径と同等としてあるので、燃焼ガス導入用煙管104を流れる燃焼ガス26の流速は維持され、流れが滞ることはない。そのため、燃焼ガス導入用煙管104は、内面への灰113の付着が抑制される。これにより、燃焼ガス導入用煙管104は、清掃の頻度の低減化を図ることができる。
燃焼ガス導入用煙管104の出口112に達した燃焼ガス26は、灰受部105に下向きに流入した後、周囲へ拡散し、その後、上向きに反転されてから、各煙管103に流入する。
灰受部105内に流入した燃焼ガス26は、流速が大幅に低下し、灰113の終端速度に満たない流速となる。これにより、灰113は、灰受部105内で沈降する。
更に、灰受部105では、燃焼ガス導入用煙管104の出口112より導入されるときの燃焼ガス26の流れの向きが下向きとされているため、燃焼ガス26に含まれている灰113には灰受部105の内底部へ向かう力(慣性力)が作用する。そのため、灰113は、灰受部105内で流速が低下した後に上向きとなる燃焼ガス26の流れに同伴されにくくなり、灰受部105内での沈降がより促されて、燃焼ガス26からの分離が促進される。
灰受部105内で沈降する灰113や内底部に沈降した灰113に含まれている未燃分は、燃焼ガス26中の余剰酸素によって燃焼し、更に、空気供給ライン114より灰受部105内に供給される空気115によっても燃焼する。
又、灰受部105は、その内底面の面積が、缶体102の断面積と同様となっている。このため灰受部105で沈降した灰113は、内底面に分散した状態で燃焼ガス26中の余剰酸素や空気115と効率よく接触させることができて、灰113中の未燃分の燃焼を促すことができる。
灰113中の未燃分が燃焼すると、灰113の量自体が減少するため、このことによっても、燃焼ガス26に同伴される灰113の量は低減する。
したがって、煙管ボイラ100では、燃焼ガス26に同伴されて煙管103に流入する灰113の量が低減されるので、煙管103に灰113が付着することを抑制できる。これにより、煙管103は、灰113が付着した状態での流路断面積の確保を考慮しなくてよいため、管径を小さくすることができる。このため、煙管ボイラ100は、煙管103の配置の密度の向上化を図ることができて、煙管ボイラ100全体の小型化を図ることができるという利点が得られる。又、煙管103に灰113が付着することを抑制できることから、煙管ボイラ100は、ボイラ効率の低下を抑制することができる。
又、燃焼ガス26に同伴される灰113の量が低減することから、煙管ボイラ100の下流に設置するサイクロン118等の集塵装置の集塵負荷を軽減でき、集塵装置の清掃の頻度を低減させて、運転期間を延命化できるという利点も得られる。
更に、煙管ボイラ100は、灰受部105で灰113中の未燃分を燃焼させるので、この燃焼の際に生じる熱は灰受部105を通過する燃焼ガス26に付与される。燃焼ガス26の保有する熱は、燃焼ガス26が煙管103を流通する間に煙管103の周囲の水101に熱交換により回収される。したがって、本使用例では、燃焼ガス26に含まれる灰113中の未燃分が有する熱量も、温水あるいは蒸気の生成に有効利用することができる。
又、煙管ボイラ100では、複数の煙管103が燃焼ガス導入用煙管104と干渉しない範囲で燃焼ガス導入用煙管104の周囲に分布するように配置されているので、缶体102内の無駄なスペースの低減化が図られている。
[第2実施形態]
図4はバーナの第2実施形態を示す切断側面図、図5は図4のC−C方向矢視図である。
なお、図4、図5において、第1実施形態に示したものと同一のものには同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態のバーナ1aは、円筒状の燃焼室2aを横長となるように形成し、燃焼室2aの一端側の底部に開口28を設けて流動層4を備える。流動層4の構成は、第1実施形態と同様とされている。
燃焼室2aの一端側の側壁29には、粉体燃料ノズル5が設けられ、その近傍位置にパイロットバーナ24が設けられている。粉体燃料ノズル5とパイロットバーナ24の構成は第1実施形態と同様とされている。したがって、粉体燃料ノズル5では、燃焼室2aに吹き込む木粉22を搬送用空気17bを用いて燃焼させることで、燃焼室2aの内部と流動層4を加熱することができる。
更に、燃焼室2aの一端側の頂部には、バイオマス燃料供給部6が流動層4の真上となる配置で設けられている。
燃焼室2aは、その一端側における流動層4の直上となる領域が、図4に一点鎖線で示す燃焼部19とされ、燃焼部19を除く領域がガス化燃焼空間20とされている。図4では、燃焼室2aの一端側の上部から他端寄りの領域が、ガス化燃焼空間20となっている。
バイオマス燃料供給部6は、燃焼室2aの一端側の頂部にて、ガス化燃焼空間20に開口させて接続されている。これにより、バイオマス燃料供給部6から供給するバイオマス燃料18は、ガス化燃焼空間20に供給され、バイオマス燃料18のうち、ガス化燃焼空間20にて浮遊状態で部分燃焼や熱分解ガス化が進行しきれない比較的粒径の大きなものが、ガス化燃焼空間20を通過して流動層4へ落下供給されるようにしてある。
又、燃焼室2aの円筒形状の外周部には、燃焼室2a内に開口する燃焼空気供給ノズル7が接線方向に沿う姿勢で設けられている。燃焼空気供給ノズル7は、図4では、一例として、燃焼室2aの軸心方向の2個所に備えられている。これにより、燃焼空気供給ノズル7より燃焼室2aに供給される燃焼用空気17dは、図4に矢印で示すように、旋回しながら燃焼室2aの他端側のガス出口3側へ向けて流される。
ガス出口3には、ガス通路8の一端側が接続され、ガス通路8の他端側開口は火炎噴出口10とされている。
ガス通路8の火炎噴出口10に近い位置の周壁には、主燃焼空気供給ノズル9が、火炎噴出口10側に向けた斜めの姿勢で設けられていて、主燃焼用空気17eが火炎噴出口10の方向へ供給されるようになっている。
その他の構成は第1実施形態と同様とされている。
本実施形態のバーナ1aを起動させる場合は、燃焼室2aに粉体燃料ノズル5から木粉22を搬送用空気17bと共に吹き込んで燃焼させ、燃焼室2aと流動層4をバイオマス燃料18の着火温度以上に昇温させる。このとき、流動層4は、流動化空気17aによる熱媒体11の流動を行わせるようにし、又、燃焼空気供給ノズル7から燃焼室2への燃焼用空気17dの供給と、主燃焼空気供給ノズル9からガス通路8への主燃焼用空気17eの供給を開始しておく。
次いで、本実施形態のバーナ1は、燃焼室2及び流動層4の温度がバイオマス燃料18の着火温度まで昇温した後、バイオマス燃料供給部6から燃焼室2へのバイオマス燃料18の供給を開始する。燃焼室2では、バイオマス燃料18の燃焼用空気17dによる浮遊状態での部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。更に、浮遊状態では部分燃焼又は熱分解ガス化が完全に進行しきれない比較的大きな粒径のバイオマス燃料18は、流動層4まで落下して、流動層4にて流動化空気17aを用いて部分燃焼と熱分解ガス化が行われる。燃焼室2において、バイオマス燃料18の熱分解ガス化によって生じた可燃性ガスを含むガスは、ガス出口3からガス通路8へ連続的に導かれる。
ガス通路8では、燃焼室2より連続的に導かれる可燃性ガスを含むガスに対し、主燃焼空気供給ノズル9から主燃焼用空気17eが供給されて、可燃性ガスの主燃焼が行われる。これにより、本実施形態のバーナ1は、主燃焼によって生じる高温の燃焼ガス26を、火炎27と共に火炎噴出口10より噴出することができる。
したがって、本実施形態のバーナ1aによっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は、前記各実施形態にのみ限定されるものではなく、燃焼室2,2a、流動層4、ガス通路8の各部や各構成機器のサイズや寸法比は、図示するための便宜上のものであり、実際の装置構成を反映したものではない。
又、燃焼室2,2aにおける粉体燃料ノズル5の配置は、粉体燃料ノズル5より燃焼室に吹き込む木粉22などの粉体バイオマス燃料の燃焼によって、燃焼室2,2aの内部と流動層4を加熱することができれば、図示した以外の配置としてもよい。
燃焼室2,2aにおける燃焼空気供給ノズル7の配置と設置数は、図示した以外の配置と設置数としてもよい。又、燃焼空気供給ノズル7は、燃焼室2,2a内に燃焼用空気17dの旋回流を形成させることができるような配置と向きとしてあることが望ましいが、燃焼室2,2a内に燃焼用空気17dを供給して、バイオマス燃料供給部6より供給されるバイオマス燃料18の燃焼に供することができるようにしてあれば、任意の配置と向きであってもよい。
ガス通路8の向き(角度姿勢)は、火炎噴出口10の向きに応じて適宜変更してもよい。又、ガス通路8における主燃焼空気供給ノズル9の配置と設置数は、図示した以外の配置と設置数としてもよい。
粉体燃料ノズル5より燃焼室2,2aに吹き込む燃料は、木粉22を例示したが、バイオマス由来の燃料であって、且つ粉体化された燃料であれば、木粉22以外の任意の粉体バイオマス燃料を使用してもよい。
木粉22の粒径は、原料とするバイオマスの有する燃焼容易性に応じて、冷間起動時に粉体燃料ノズル5から搬送用空気17bと共に供給する際にパイロットバーナ24を用いて着火させることができれば、500μmを超えていてもよい。木粉22の含水率は、20%以下として説明したが、冷間起動時に粉体燃料ノズル5から搬送用空気17bと共に供給する際にパイロットバーナ24を用いて着火させることができれば20%を超えていてもよい。もちろん冷間起動時以外の通常運転あるいは熱間起動時においては、パイロットバーナ24の有無にかかわらずガス化燃焼空間20あるいは燃焼部19で着火することができれば、木粉22の粒径や含水率は、適宜変更してもよい。又、バイオマス燃料18の粒径は、原料とするバイオマスの有する燃焼容易性に応じて適宜変更してもよい。
木粉22、及び、バイオマス燃料18の原料は、木質バイオマスとして説明したが、木質以外の植物由来のバイオマス、更には、微生物由来のバイオマスを原料として用いるようにしてもよい。
流動化空気17a、搬送用空気17b、パイロット用空気17c、燃焼用空気17d、主燃焼用空気17eは、単一の送風機15より供給される構成を示したが、送風機15は複数であってもよい。
本発明のバーナ1,1aは、図3(a)(b)に示した煙管ボイラ100以外の任意の形式のボイラの加熱源として適用してもよい。更に、本発明のバーナ1,1aは、高温の燃焼ガス26と火炎27のいずれか一方又は双方が要求される任意の需要先(利用先)に適用してもよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
1,1a バーナ
2,2a 燃焼室
3 ガス出口
4 流動層
5 粉体燃料ノズル
6 バイオマス燃料供給部
7 燃焼空気供給ノズル
8 ガス通路
9 主燃焼空気供給ノズル
10 火炎噴出口
17d 燃焼用空気
17e 主燃焼用空気
18 バイオマス燃料
21 側壁
22 木粉(粉体バイオマス燃料)
24 パイロットバーナ(着火手段)

Claims (6)

  1. 燃焼室と、
    前記燃焼室の底部に設けられた流動層と、
    前記燃焼室に設けられて粉体バイオマス燃料を該燃焼室内に吹き込む粉体燃料ノズルと、
    前記粉体燃料ノズルより前記燃焼室内に吹き込まれる前記粉体バイオマス燃料に着火する着火手段と、
    前記燃焼室における前記粉体燃料ノズルの設置位置よりも上方位置に設けられて前記流動層の上方からバイオマス燃料を該燃焼室内に供給するバイオマス燃料供給部と、
    前記燃焼室は、ガス出口を備え、該ガス出口に、主燃焼用空気が供給される主燃焼空気供給ノズルを備えるガス通路の一端側を接続して、該ガス通路の他端側に備えた火炎噴出口とを有すること
    を特徴とするバーナ。
  2. 前記バイオマス燃料供給部から供給される前記バイオマス燃料のうち、粒径の大きなものが、前記流動層に落下する構成とした
    請求項1記載のバーナ。
  3. 前記燃焼室の内部と前記流動層は、前記粉体燃料ノズルから前記燃焼室に吹き込まれる前記粉体バイオマス燃料の燃焼により加熱される構成とした
    請求項1又は2記載のバーナ。
  4. 前記燃焼室は、燃焼用空気を供給する燃焼空気供給ノズルを備え、
    前記燃焼空気供給ノズルから供給される前記燃焼用空気は、前記燃焼室の内部で旋回流を形成する構成とした
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のバーナ。
  5. 前記燃焼室は縦長の形状とし、
    前記燃焼室の頂部に前記ガス出口が設けられ、
    前記燃焼室の側壁に前記粉体燃料ノズルが設けられ、
    前記バイオマス燃料供給部は、前記燃焼室における前記粉体燃料ノズルよりも高い位置に設けられ、
    前記燃焼空気供給ノズルは、前記燃焼室の側壁における前記バイオマス燃料供給部よりも低い位置で且つ前記粉体燃料ノズルと干渉しない位置に設けられた構成とした
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のバーナ。
  6. 前記燃焼室は横長の形状とし、
    前記流動層は前記燃焼室の一端側の底部に設けられ、
    前記バイオマス燃料供給部は、前記流動層の上方に設けられ、
    前記ガス出口は、前記燃焼室の他端側に設けられた構成とした
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のバーナ。
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