JP6524920B2 - Plc間通信データ補完装置、plc間通信データ補完方法およびplc間通信データ補完プログラム - Google Patents

Plc間通信データ補完装置、plc間通信データ補完方法およびplc間通信データ補完プログラム Download PDF

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Description

本発明は、PLC間通信データ補完装置、PLC間通信データ補完方法およびPLC間通信データ補完プログラムに関する。
プラントの製造ラインにおいては、数ms〜10ms(ミリ秒)程度の定周期で更新される専用ネットワークが用いられることがある。このような専用ネットワークの送受信データの遅延時間のばらつきは1ms以下となることが要求されることがある。プログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller、以下、PLCという。)は、各工程の温度等の環境パラメータの計測信号を入力したり、各種アクチュエータ等を駆動するための駆動信号を出力したりする入出力モジュールと、ラダープログラム等により入出力モジュールを介してアクチュエータ等を制御するコントローラ等を有している。PLCが制御対象とする設備、機能、工程が巨大規模となる場合、複数台のPLCで役割を分担したり、機能を分担したりする事で、全体の設備、機能、工程を制御する場合がある。この時、役割を分担しているPLCは互いに緊密な情報連絡が必要となり、その連絡には専用ネットワークが用いられる事がある。また、前述の入出力モジュール等で扱う外部入出力信号、各種品質データ等も、この専用ネットワーク上に展開され、複数台のPLCで利用可能とする事で、巨大規模の設備、機能、工程に対して複数台のPLCによる役割分担、機能分割の容易化がはかられている。
特開2013−108895号公報
この専用ネットワークを汎用の産業用イーサネット(登録商標)に置き換えた場合には、データの更新周期のばらつきが10〜100msとなることがあり、PLC間のデータ通信の送受信に関しては定周期性が確保されないため、データの波形に歪みが生じる。
このため、データの更新周期のばらつきが制御に影響を及ぼさない範囲に制御実行周期を遅らせる必要があり、制御精度の低下等の問題が発生する。
複数のPLCを要するシステムに対して、通信路による伝送時間ばらつきに因らない設定時刻の同期については、その同期方法がすでに提案されている(たとえば特許文献1参照)。しかしながら、PLC間のデータ連絡に関する更新周期のばらつきを考慮したものではなく、データの非定周期性を定周期に補正することを考慮していない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、通信ネットワークを専用ネットワークから汎用ネットワークに置き換えた場合であっても、更新周期にばらつきのあるPLC間のデータ連絡を定周期のデータに補完することができるPLC間通信データ補完装置、PLC間通信データ補完方法およびPLC間通信データ補完プログラムを提供することを目的とする。
本発明の実施形態は、上記の目的を達成するため、第1PLCと通信ネットワークを介して接続され、前記第1PLCと同じ制御サンプリング周期で動作する第2PLCのPLC間通信データ補完装置であって、
前記制御サンプリング周期毎に前記第1PLCから送信される、周期毎に更新されるカウンタ値とデータ値とを関連付けたデータを受信して記憶する記憶部と、
前記制御サンプリング周期毎に、前記記憶部に記憶された現周期のデータのカウンタ値と、1周期前のデータのカウンタ値とが同じ場合に遅延ありと判定する比較部と、
前記遅延ありと判定された場合に、前記記憶部に記憶された2周期前のデータのデータ値と1周期前のデータのデータ値との変化率に基づいて、現周期において受信されるべきデータのデータ値を推定し補完する補完部と、を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記比較部は、前記遅延ありと判定された後の各周期において、前記記憶部に記憶された現周期のデータのカウンタ値と1周期前のデータのカウンタ値との差が2となるまでの間、遅延ありと判定すること、を特徴とする。
好ましくは、前記補完部は、1周期前と2周期前との間のデータ値の変化率と、2周期前と3周期前との間のデータ値の変化率との変化量に基づいて、現周期のデータのデータ値を推定し補完すること、を特徴とする。
本発明の実施形態によれば、データ受信側で更新周期のばらつきによるデータ波形の歪みを補完できるので、更新周期にばらつきのある通信ネットワークを介して、PLC間のデータ連絡を実施しても、定周期の専用ネットワークを介してデータ連絡を実施した際と同様のデータとして参照することができる。これにより、複数台のPLCによる役割の分担、及び、機能の分割が、PLCの負荷増大や制御精度の低下を考慮する事なく実現できる。
実施の形態1に係るシステム構成を例示するブロック図である。 実施の形態1に係るシステムの各部における動作波形を模式的に例示するタイミング図である。 実施の形態1に係るシステムにおける各周期とデータ値との関係を示す図である。 データ補完装置2が実行する補完処理ルーチンのフローチャートである。 実施の形態2に係るシステムにおける各周期とデータ値との関係を示す図である。 実施の形態3に係るシステム構成を例示するブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
実施の形態1.
[システムの基本構成]
図1は、実施の形態1に係るシステム構成を例示するブロック図である。図1に示すシステムは、PLC1、通信ネットワーク20、PLC30を備える。PLC1はPLC30と通信ネットワーク20を介して接続され、PLC30が送信したデータを受信する。なお、PLC1とPLC30は同じ制御サンプリング周期で動作する。
PLC1は、プログラマブルロジックコントローラである。PLC1は、後述するデータ波形の歪みを補完するデータ補完装置2を有する。PLC1は、たとえば、メモリに格納されたシーケンスプログラムによってシステムの制御を行うコントローラ、およびコントローラによって駆動される入出力モジュール等を含んでいる。コントローラ、メモリおよび入出力モジュール等は、通信ネットワーク20上で接続されていてもよく、他の専用ネットワーク上で接続されコントローラ等を介して通信ネットワーク20に接続されていてもよい。PLC1は、たとえばコントローラにデータ補完装置2を含むようにしてもよい。
データ補完装置2は、たとえばPLC1内部で逐次実行されるプログラムにしたがって動作するようにしてもよい。
PLC30は、プログラマブルロジックコントローラである。PLC30は、データ出力部31とカウンタ部32とを有する。PLC30は、たとえば、メモリに格納されたシーケンスプログラムによってシステムの制御を行うコントローラ、およびコントローラによって駆動される入出力モジュール等を含んでいる。コントローラ、メモリおよび入出力モジュール等は、通信ネットワーク20上で接続されていてもよく、他の専用ネットワーク上で接続されコントローラ等を介して通信ネットワーク20に接続されていてもよい。PLC30は、たとえばコントローラにデータ出力部31およびカウンタ部32を含むようにしてもよい。
データ出力部31は、データ値33を出力する。データ値33とは、たとえば各入出力モジュール等との間の送受信信号であり、PLC1とPLC30のPLC間データ連絡のために用いられる信号をいう。データ値33は、たとえば10msの定周期時間で出力される。カウンタ部32は、たとえば10msの定周期時間でカウントアップするカウンタ値34を生成する。PLC30は、同一周期におけるカウンタ値34とデータ値33とを関連付けたデータを通信ネットワーク20上に出力する。なお、カウンタ部32の出力は、カウントアップ動作に限らず、カウントダウン動作でもよいのはいうまでもない。
通信ネットワーク20は、例えば産業用イーサネット(登録商標)である。産業用イーサネット(登録商標)は、データの更新周期のばらつきが10〜100msとなることがあり、PLC間のデータ通信の送受信に関しては定周期性が確保されないため、データの波形に歪みが生じる。なお、通信ネットワーク20として、遅延時間のばらつきの少ない専用通信ネットワークを用いてもよく、本発明の適用を妨げるものでない。
次に、定周期性が確保されない通信ネットワーク20を介することによるデータの波形の歪みについて図2を参照して説明する。
図2は、実施の形態1に係るシステムの各部における動作波形を模式的に例示するタイミング図である。
図2の最上段の動作波形では、PLC30のデータ出力部31から出力されるデータ値33aおよびカウンタ部32から出力されるカウンタ値34aの動作波形が、PLC30サンプリング時間軸とともに概念的に示されている。図2の中段の動作波形では、PLC30から出力され、通信ネットワーク20上におけるデータ値33bおよびカウンタ値34bの動作波形がPLC1サンプリング時間軸とともに概念的に示されている。図2の最下段の動作波形では、PLC1に入力されたデータ値33cおよびカウンタ値34c、ならびに、データ補完装置2によって補完されたデータ値33dが、PLC1サンプリング時間軸とともに概念的に示されている。
図2の中段の動作波形に示すように、PLC30のデータ値33aは、通信ネットワーク20が汎用の産業用イーサネット(登録商標)上に展開されたときには、定周期性が維持されない。汎用の産業用イーサネット(登録商標)では、送受信の同時性が保証されず、通信トラフィック等によってネットワーク上に展開された信号の伝搬遅延時間は、たとえば10ms程度〜100ms程度まで大きくばらつくことがあるからである。そのため、信号の受信のタイミングは、この伝搬遅延時間のばらつきに支配されることがある。たとえば、データ値33bのように部分的に遅延が大きくなり、波形に歪みが生じる。
図2の最下段の動作波形に示すように、定周期性が維持されていないデータ値33bをPLC1の制御サンプリング周期で読み込むと、データ値33cのようなデータ更新抜けを伴う遅延となり、波形の歪みが元のデータ値33bに比べてさらに大きくなる。
[実施の形態1における特徴的構成]
このようなデータ波形の歪みを補完する本実施形態のデータ補完装置2について、図1〜図4を参照して説明する。
本実施形態では、PLC1とPLC30は同じ制御サンプリング周期で動作している事から、PLC1で読み込むカウンタ値34cは、通信ネットワーク20に起因するデータの更新周期のばらつきがなければ、周期毎に1ずつカウントアップすることが期待される。一方、カウンタ値34cがカウントアップしない場合には、通信ネットワーク20に起因するデータの更新抜けを伴う遅延が生じており、現周期において受信されるべきデータが受信できていないと判断できる。このような場合であっても、PLC1は、現周期において受信されるべきデータを補完して、制御対象を制御できることが求められる。
そこで、本実施形態のデータ補完装置2では、現周期において受信した現周期データのカウンタ値と、1周期前に受信したデータのカウンタ値とが同じ場合に遅延ありと判定する。そして、遅延ありと判定された場合に、2周期前に受信したデータのデータ値と1周期前に受信したデータのデータ値との変化率に基づいて、現周期において受信されるべきデータのデータ値を推定し補完することとした(データ値33d)。
このような処理を実現する本実施形態のデータ補完装置2について具体的に説明する。図1に示すデータ補完装置2は、補完部3と、記憶部4と、比較部5とを備える。データ補完装置2は、PLC30が送信したデータを通信ネットワーク20から受信する。受信したデータには、PLC30のPLC間連絡用のデータ値33およびカウンタ値34が含まれる。カウンタ値34は、PLC30の制御サンプリング周期で1ずつカウントアップするため、通信ネットワーク20に起因するデータの更新周期のばらつきがなければ、PLC1が受信するデータのカウンタ値も制御サンプリング周期毎に1ずつカウントアップする。
記憶部4は、制御サンプリング周期毎にカウンタ値34とデータ値33とが関連付いた最新の受信データ(現周期データ)を記憶する。なお、記憶部4には、過去の受信データ(1周期前データ、2周期前データ、・・・)も数周期分記憶している。
比較部5は、制御サンプリング周期毎に、記憶部4から読み出した現周期データのカウンタ値34と、1周期前データのカウンタ値34とを比較する。カウンタ値の差が1である場合には、遅延なしと判定する。一方、カウンタ値の差が0である場合には遅延ありと判定する。また、比較部5は、遅延ありと判定された後の各周期において、現周期データのカウンタ値と1周期前データのカウンタ値との差が2となるまでの間、遅延ありと判定する。一方、カウンタ値の差が2となった場合には、遅延状態が解消されたとして遅延なしと判定する。
補完部3は、比較部5による遅延判定の結果に応じて、現周期において受信されるべきデータのデータ値を推定し補完する補完処理を実行する。これにより、データ補完装置2から通信ネットワーク20に起因するデータ波形の歪みが補完されたデータ値が出力され、PLC1内部で利用可能となる。
比較部5の遅延判定の結果に応じた補完部3の処理について説明する。
比較部5において遅延なしと判定された場合には、通信ネットワーク20に起因するデータの更新周期のばらつきの影響がなかったとして、補完部3は、記憶部4に格納したデータ値33cをそのまま読み出し、データ補完装置2の出力とする。
一方、比較部5において遅延ありと判定された場合には、補完部3は、2周期前データのデータ値と1周期前データのデータ値との変化率に基づいて、現周期において受信されるべきデータのデータ値を推定し補完する。
図3を参照して、現周期のデータ値の推定について説明する。図3は、各周期とデータ値との関係を示す図である。図3において、XN+1は現周期の時刻、Xは1周期前の時刻、XN−1は2周期前の時刻、YN+1は現周期のデータ値、Yは1周期前のデータ値、YN−1は2周期前のデータ値を示している。現周期においてX、XN−1、Y、YN−1は既知である。制御サンプリング周期は一定なので、
N+1−X=X−XN−1=Δt (const)
よって、XN+1は次式で表わされる。
N+1=X+Δt
変化率aは、X、XN−1、Y、YN−1より次式で表される。
a=(Y−YN−1)/(X−XN−1)=(Y−YN−1)/Δt
推定したい現周期のデータ値YN+1は、微分式として
N+1−Y=a×(XN+1−X)=a・Δt
で表されるので、これを変形して、
N+1=(Y−YN−1)/Δt×Δt+Y=Y×2−YN−1
すなわち、
(現周期のデータ値)=(1周期前のデータ値)×2
−(2周期前のデータ値) …(1)
と表される。
よって、補完部3は、遅延ありと判定された場合に式(1)で表される補完処理を用いて現周期のデータ値を予測演算し、予測演算された現周期のデータ値を、データ補完装置2の出力とする。補完処理は、カウンタの差が2となるまで継続する。補完処理により、記憶部4に記憶された図2のデータ値33cは、図2のデータ値33dのように補完される。
(フローチャート)
図4は、上述の動作を実現するために、データ補完装置2が実行する補完処理ルーチンのフローチャートである。本ルーチンは、終了する度に繰り返し実行される。なお、他のルーチンによって、データ補完装置2は、通信ネットワーク20から受信したデータを逐次記憶部4に格納している。
図4に示すルーチンでは、まず、比較部5は、記憶部4に格納された現周期データのカウンタ値と1周期前データのカウンタ値との差を算出する(ステップS100)。
次に、比較部5は、カウンタ値の差が0か否かを判定する(ステップS110)。カウンタ値の差が1と判定された場合は、現周期において受信すべき最新データを受信できており、補完処理は不要である。そのため、ステップS160の処理に進む。ステップS160において、補完部3は、記憶部4から現周期データのデータ値をそのまま読み出して、データ補完装置2の出力とする。
一方、ステップS110において、カウンタ値の差が0と判定された場合、補完部3は、現周期において受信されるべきデータのデータ値を推定し補完する補完処理を実行する(ステップS120)。具体的には、上述した式(1)を用いて現周期のデータ値を予測演算し、予測演算された現周期のデータ値を、データ補完装置2の出力とする。
その後、次の制御サンプリング周期に進み(ステップS130)、比較部5は、記憶部4に格納された現周期データのカウンタ値と1周期前データのカウンタ値との差を算出する(ステップS140)。
次に、比較部5は、カウンタ値の差が2か否かを判定する(ステップS150)。カウンタ値の差が2と判定されるまでは、ステップS120に戻って補完処理を継続する。一方、カウンタ値の差が2と判定された場合には、遅延状態が解消し、現周期において受信すべき最新データを受信できており、補完処理は不要である。そのため、ステップS160の処理に進む。ステップS160において、補完部3は、記憶部4から現周期データのデータ値をそのまま読み出して、データ補完装置2の出力とする。その後、本ルーチンは終了され、次の制御サンプリング周期において再び本ルーチンは開始される。
以上説明したように、図4に示すルーチンによれば、PLC間のデータ通信に、定周期性が確保されない通信ネットワーク20を用いて、データ更新抜けを伴う遅延が発生した場合であっても、現周期において受信されるべきデータのデータ値を推定し補完することができる。そのため、PLC1は、補完したデータ値を用いて制御対象に制御信号を与えることができる。
実施の形態2.
次に、図5を参照して本発明の実施の形態2について説明する。本実施形態のシステムは図1に示す構成において、補完部3に後述する予測演算を実施させることで実現することができる。
上述した実施の形態1では、2周期前のデータのデータ値と1周期前のデータのデータ値との変化率(傾き)に着目し、上述した式(1)を用いて現周期において受信されるべきデータのデータ値を予測演算している。しかしながら、図5に示すように、変化率(傾き)の変化が急峻な場合には予測演算の精度が悪くなる。そこで、本実施形態では、1周期前と2周期前との間のデータ値の変化率と、2周期前と3周期前との間のデータ値の変化率との変化量に基づいて、現周期のデータのデータ値を予測演算する。
図5を参照して、現周期のデータ値の推定について説明する。図5は、各周期とデータ値との関係を示す図である。図5において、XN+1は現周期の時刻、Xは1周期前の時刻、XN−1は2周期前の時刻、XN−2は3周期前の時刻、YN+1は現周期のデータ値、Yは1周期前のデータ値、YN−1は2周期前のデータ値、YN−2は3周期前のデータ値を示している。現周期においてX、XN−1、XN−2、Y、YN−1、YN−2は既知である。制御サンプリング周期は一定なので、
N+1−X=X−XN−1=XN−1−XN−2=Δt (const)
よって、XN+1は次式で表される。
N+1=X+Δt
変化率aは、X、XN−1、Y、YN−1より次式で表される。
=(Y−YN−1)/(X−XN−1)=(Y−YN−1)/Δt
変化率aN−1は、XN−1、XN−2、YN−1、YN−2より次式で表される。
N−1=(YN−1−YN−2)/(XN−1−XN−2)=(YN−1−YN−2)/Δt
変化率aN+1は、次式で表される。
N+1=a×Δt+a
ここで、a=(a−aN−1)/Δt
よって、aN+1=2a−aN−1=(2Y−3YN−1+YN−2)/Δt
推定したい現周期のデータ値YN+1は、
N+1=aN+1・Δt+Y=3Y−3YN−1+YN−2
すなわち、
(現周期のデータ値)=(1周期前のデータ値)×3
−(2周期前のデータ値)×3
+(3周期前のデータ値) …(2)
と表される。
よって、補完部3は、遅延ありと判定された場合に式(2)で表される補完処理を用いて現周期のデータ値を予測演算し、予測演算された現周期のデータ値を、データ補完装置2の出力とする。補完処理は、カウンタの差が2となるまで継続する。補完処理により、記憶部4に記憶された図2のデータ値33cは、図2のデータ値33dのように補完される。
以上説明したように、本発明の実施の形態2によれば、補完部3において予測演算に式(2)を用いることで、図5のように変化率(傾き)の変化が急峻な場合においても、実施の形態1と同様に、現周期において受信されるべきデータのデータ値を推定し補完することができる。そのため、PLC1は補完したデータ値を用いて制御対象に制御信号を与えることができる。
実施の形態3.
次に、図6を参照して本発明の実施の形態3について説明する。図6に示す構成は、カウンタ部6、比較部5aを除き図1の構成と同様である。
上述した実施の形態1では、PLC1とPLC30は同じ制御サンプリング周期で動作していることを前提としていたが、PLC1自身の動作周期がPLC30の制御サンプリング周期と異なる場合もある。そこで、本実施形態では、独立したカウンタ部6をPLC1内部に実装し、PLC30のカウンタ部32との時間的関係を定義することで、PLC1の動作周期をPLC30の制御サンプリング周期に合わせることとした。このとき、比較部5aでは、カウンタ部6からのカウンタ値と、記憶部4から読み出したPLC30のカウンタ部32のカウンタ値との時間的関係を考慮したタイミングで、補完部3に遅延判定の結果を出力する。比較部5aにおける遅延判定内容は図1の比較部5と同様である。また、その他の処理は実施の形態1と同様であるため説明は省略する。
以上説明したように、本発明の実施の形態3によれば、PLC1自身の動作周期がPLC30の制御サンプリング周期と異なる場合であっても、実施の形態1、2で説明した補完処理を適用することができ、同様の効果を得ることができる。
1 PLC
2 データ補完装置
3 補完部
4 記憶部
5、5a 比較部
6 カウンタ部
20 通信ネットワーク
30 PLC
31 データ出力部
32 カウンタ部
33 データ値
34 カウンタ値

Claims (5)

  1. 第1PLCと送受信に関して定周期性が確保されない通信ネットワークを介して接続され、前記第1PLCと同じ制御サンプリング周期で動作する第2PLCのPLC間通信データ補完装置であって、
    前記制御サンプリング周期毎に前記第1PLCから送信される、周期毎に更新されるカウンタ値と制御対象への制御信号に関するデータ値とを関連付けたデータを受信して記憶する記憶部と、
    前記制御サンプリング周期毎に、前記記憶部に記憶された現周期のデータのカウンタ値と、1周期前のデータのカウンタ値とが同じ場合に遅延ありと判定する比較部と、
    前記遅延ありと判定された場合に、前記記憶部に記憶された2周期前のデータのデータ値と1周期前のデータのデータ値との変化率に基づいて、現周期において受信されるべきデータのデータ値を推定し補完する補完部と、
    を備えることを特徴とするPLC間通信データ補完装置。
  2. 前記比較部は、前記遅延ありと判定された後の各周期において、前記記憶部に記憶された現周期のデータのカウンタ値と1周期前のデータのカウンタ値との差が2となるまでの間、遅延ありと判定すること、
    を特徴とする請求項1に記載のPLC間通信データ補完装置。
  3. 前記補完部は、1周期前と2周期前との間のデータ値の変化率と、2周期前と3周期前との間のデータ値の変化率との変化量に基づいて、現周期のデータのデータ値を推定し補完すること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載のPLC間通信データ補完装置。
  4. 第1PLCと送受信に関して定周期性が確保されない通信ネットワークを介して接続され、前記第1PLCと同じ制御サンプリング周期で動作する第2PLCのPLC間通信データ補完方法であって、
    前記制御サンプリング周期毎に前記第1PLCから送信される、周期毎に更新されるカウンタ値と制御対象への制御信号に関するデータ値とを関連付けたデータを受信して記憶するステップと、
    前記制御サンプリング周期毎に、記憶された現周期のデータのカウンタ値と、1周期前のデータのカウンタ値とが同じ場合に遅延ありと判定するステップと、
    前記遅延ありと判定された場合に、2周期前のデータのデータ値と1周期前のデータのデータ値との変化率に基づいて、現周期において受信されるべきデータのデータ値を推定し補完するステップと、
    を備えることを特徴とするPLC間通信データ補完方法。
  5. 第1PLCと送受信に関して定周期性が確保されない通信ネットワークを介して接続され、前記第1PLCと同じ制御サンプリング周期で動作する第2PLCのPLC間通信データ補完プログラムであって、
    第2PLCを、
    前記制御サンプリング周期毎に前記第1PLCから送信される、周期毎に更新されるカウンタ値と制御対象への制御信号に関するデータ値とを関連付けたデータを受信して記憶する記憶手段と、
    前記制御サンプリング周期毎に、前記記憶手段に記憶された現周期データのカウンタ値と、1周期前のデータのカウンタ値とが同じ場合に遅延ありと判定する比較手段と、
    前記遅延ありと判定された場合に、前記記憶手段に記憶された2周期前のデータのデータ値と1周期前のデータのデータ値との変化率に基づいて、現周期において受信されるべきデータのデータ値を推定し補完する補完手段と、
    して機能させるためのPLC間通信データ補完プログラム。
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