JP6524884B2 - 管状体の内面検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波を用いた管状体の内面検査方法に関する。特に、本発明は、管の熱間押出機に設けられ、素材を水圧で押圧するためのシリンダなど、ステンレス鋼製の管状体の内面の微小な凹凸を簡易に検出可能な管状体の内面検査方法に関する。
従来より、高合金等の難加工材を素材とする継目無管に好適な製造方法として、熱間押出法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この熱間押出法は、一般的に、熱間押出機が備えるダイスに向けて素材(中空ビレット)を押圧し、ダイスとマンドレルとの間で素材を押出成形することで、継目無管を製造する方法である。熱間押出機には、素材を水圧で押圧するために、耐食性に優れるステンレス鋼製のシリンダ(メインシリンダ)が設けられている。
上記のシリンダは、長期間使用しているうちに、内部に流通する高圧水に異物(例えば、シリンダに高圧水を供給・排出するための配管内面に形成された酸化スケールの落下物)が混入し、熱間押出機の停機時にその異物が主としてシリンダ内面の下部に堆積する。この異物の堆積によってシリンダ内面に微小な凹凸(以下、適宜、これを「内面微小凹凸」と称する)が生じる場合がある。
シリンダの内面微小凹凸は、例えば、ITVカメラなどの撮像手段をシリンダ内に挿入し、撮像画を目視観察することでも検出可能である。
しかしながら、撮像手段をシリンダに対して挿脱するには、熱間押出機を停機して、シリンダ内部から高圧水を排出する他、撮像手段の挿脱動作に干渉する付帯設備を取り外す必要もあり、非常に手間を要する。
このため、シリンダの外面側から内面の微小凹凸を簡易に検出できる方法が望まれている。
上記と同様の課題は、熱間押出機に設けられたシリンダに限らず、ステンレス鋼製の管状体全般に共通するものだと考えられる。
管状体の内面検査方法としては、例えば、特許文献2〜5のような方法が提案されているものの、いずれもステンレス鋼製の管状体の内面微小凹凸を簡易に検出する上で効果的な方法ではない。
また、特許文献6には、高い周波数のパルス成分と低い周波数のパルス成分とを有する超音波を被検体に送信し、被検体からのエコー信号をフーリエ変換して周波数解析することで、被検体の粗さを計測する方法が提案されている。しかしながら、ステンレス鋼製の管状体は、超音波の高周波成分が大幅に減衰する上、結晶粒度が均一でないために減衰率にバラツキも生じる。このため、特許文献6に提案されている周波数解析によって、ステンレス鋼製の管状体の内面微小凹凸を検出することは難しい。
特開2013−107106号公報 特開昭59−147259号公報 特開平6−347242号公報 特開平7−218459号公報 特開2005−30880号公報 特開平3−137505号公報
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、ステンレス鋼製の管状体の内面の微小な凹凸を簡易に検出可能な管状体の内面検査方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、以下の(A)〜(C)に記載の知見を得て、本発明を完成した。
(A)管状体の内面を垂直探傷したときの底面エコー信号の強度が内面微小凹凸によって減衰する。
(B)上記内面微小凹凸による底面エコー信号の強度の減衰は微弱であるため、管状体の偏芯や偏肉、内面肌の影響を受けやすい。管状体の偏芯や偏肉、内面肌の影響を低減するには、管状体の周方向の微分処理を施して評価することが効果的である。
(C)多数の測定箇所で得られた底面エコー信号の微分強度に統計処理(平均値や標準偏差を算出する処理)を施して得られた統計値の大小によって内面微小凹凸を検出可能(健全な内面と識別可能)である。
すなわち、本発明は、以下の第1〜第5ステップを含むことを特徴とする管状体の内面検査方法を提供する。
(1)第1ステップ:ステンレス鋼製の管状体の外面に対向して超音波探触子を配置する。
(2)第2ステップ:前記超音波探触子を前記管状体の周方向に沿って相対的に移動させると共に、前記超音波探触子から前記管状体の内面に対して略垂直に超音波を送信し、前記管状体の内面から反射した底面エコーを前記超音波探触子で受信して、前記管状体の周方向についての底面エコー信号の強度分布を取得する。
(3)第3ステップ:前記第2ステップで取得した底面エコー信号の強度分布に前記管状体の周方向の微分処理を施して、底面エコー信号の微分強度分布を取得する。
(4)第4ステップ:前記超音波探触子を前記管状体の軸方向に沿って相対的に移動させて前記第2ステップ及び前記第3ステップを繰り返し実行することで、又は、前記超音波探触子として前記管状体の軸方向に沿って複数の振動子を具備するアレイ超音波探触子を用いることで、前記管状体の軸方向に沿って複数の底面エコー信号の微分強度分布を取得する。
(5)第5ステップ:前記第4ステップで取得した複数の底面エコー信号の微分強度分布に統計処理を施し、該統計処理によって得られた統計値の大小に基づき、前記管状体の内面の凹凸を検出する。
本発明によれば、第1ステップ〜第4ステップを実行することにより、ステンレス鋼製の管状体の軸方向に沿って複数の底面エコー信号の微分強度分布を取得することが可能である。換言すれば、管状体の周方向及び軸方向について、複数点の底面エコー信号の微分強度を取得することが可能である。そして、第5ステップにおいて、複数の底面エコー信号の微分強度分布に統計処理を施し(管状体の周方向及び軸方向について得られた複数点の底面エコー信号の微分強度に統計処理を施し)、得られた統計値の大小に基づき、管状体の内面の微小凹凸を検出することが可能である。
本発明によれば、機械的動作としては、管状体の外面に対向して超音波探触子を配置し(第1ステップ)、管状体の周方向及び軸方向に相対的に超音波探触子を移動させる(第2ステップ及び第4ステップ)だけで良いため、撮像手段を挿脱する場合に比べて手間が掛からず、管状体の内面の微小凹凸を簡易に自動検出することが可能である。
本発明において、前記第4ステップで取得した前記管状体の軸方向に沿った複数の底面エコー信号の微分強度分布の各波形を、横軸を前記管状体の周方向位置とし、縦軸を前記管状体の軸方向位置として、重ねて表示することが好ましい。
上記の好ましい方法によれば、底面エコー信号の微分強度分布の各波形を目視で確認し易いため、統計値の大小に基づく内面微小凹凸の自動検出に加えて、目視判断も併用することで、内面微小凹凸の検出精度が高まることが期待できる。
本発明によれば、ステンレス鋼製の管状体の内面の微小な凹凸を簡易に且つ自動的に検出可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係る管状体の内面検査方法を実施するための装置構成を概略的に説明する説明図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る管状体の内面検査方法によって取得される底面エコー信号の微分強度分布の一例を示す図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る管状体の内面検査方法によって取得される底面エコー信号の微分強度分布の他の例を示す図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る管状体の内面検査方法によって取得される底面エコー信号の微分強度分布の更に他の例を示す図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る管状体の内面検査方法において底面エコー信号の微分強度分布に施す各種の統計処理を評価した結果の一例を示す。 図6は、本発明の一実施形態に係る管状体の内面検査方法において、統計値として平均値×標準偏差を用いた場合の内面微小凹凸の検出結果と目視評価結果とを対比した結果の一例を示す。 図7は、本発明の一実施形態に係る管状体の内面検査方法において、複数の底面エコー信号の微分強度分布の各波形の表示例を示す。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る管状体の内面検査方法を実施するための装置構成を概略的に説明する説明図である。図1(a)は管状体の軸方向から見た正面図を、図1(b)は平面図を示す。
図1に示すように、本実施形態に係る内面検査方法を実施するために用いる装置は、超音波探触子1と、超音波探触子1に接続された信号処理手段2とを備えている。また、後述のように、超音波探触子1をステンレス鋼製の管状体Pの周方向及び軸方向に相対的に移動させるための機構部(図示せず)も備えている。
本実施形態の超音波探触子1としては、内面微小凹凸(管状体Pの過酸洗によって生じる管状体Pの内面の微小な凹凸)の検出精度を高めるべく、例えば、単一の振動子を具備し、探傷周波数10MHzで、焦点距離1インチのラインフォーカス型の超音波探触子が好適に用いられる。なお、超音波探触子1の焦点距離は、管状体Pの肉厚に応じて適宜選択すれば良い。
制御・信号処理手段2は、超音波探触子1から超音波を送信させるためのパルス信号を供給するパルサーや、エコーを受信した超音波探触子1から出力されるエコー信号を増幅するレシーバなど、超音波の送受信を制御する機能を果たす部分と、後述のように超音波探触子1から出力される底面エコー信号に基づき、管状体Pの周方向についての底面エコー信号の強度分布や微分強度分布を作成したり、底面エコー信号の微分強度分布に統計処理を施すなど、各種の信号処理を実行する機能を果たす部分とを備えている。
機構部としては、管状体Pの周方向に超音波探触子1を回転させる機構と、管状体Pを軸方向に搬送する機構とを備えたものを例示できる。ただし、これに限るものではなく、超音波探触子1の方を管状体Pの周方向及び軸方向の双方に移動させる機構や、管状体Pの方を周方向に回転させ軸方向に搬送する機構を採用することも可能である。
以上に説明した構成を有する装置を用いて、本実施形態に係る内面検査方法では、図1に示すように、管状体Pの外面に対向して超音波探触子1を配置する(本発明の第1ステップに相当)。
次に、機構部によって超音波探触子1を管状体Pの周方向に沿って相対的に移動させると共に、超音波探触子1から管状体Pの内面に対して略垂直に超音波を送信し、管状体Pの内面から反射した底面エコーBを超音波探触子1で受信して底面エコー信号を出力し、制御・信号処理手段2が管状体Pの周方向についての底面エコー信号の強度分布を作成する(本発明の第2ステップに相当)。
具体的には、制御・信号処理手段2は、管状体Pの周方向について所定のピッチ毎に、超音波探触子1で受信したエコーのうち、底面エコーB(本実施形態では、表面エコーSを受信してから最初に受信した第1底面エコー)に相当する底面エコー信号の強度を検出することで、管状体Pの周方向についての底面エコー信号の強度分布を作成する。本実施形態では、管状体Pの1周当たり300点の底面エコー信号の強度を検出して強度分布を作成している。
次に、制御・信号処理手段2は、作成した底面エコー信号の強度分布に管状体Pの周方向の微分処理を施して、底面エコー信号の微分強度分布を作成する(本発明の第3ステップに相当)。
具体的には、制御・信号処理手段2は、底面エコー信号の強度分布を構成する複数の点の各強度に対して、注目点から所定の点数の範囲内での強度の最大値から最小値を減算し、この減算結果を当該注目点の微分強度とする演算を、注目点を順次ずらして実行することにより、底面エコー信号の微分強度を作成している。本実施形態では、底面エコー信号の強度分布を構成する300点の各強度に対して、注目点から5点の範囲内(約0.5mmピッチ毎に底面エコー信号を検出する場合、2.5mmの範囲内)での強度の最大値から最小値を減算して底面エコー信号の微分強度を作成している。
次に、機構部によって超音波探触子1を管状体Pの軸方向に沿って相対的に移動させて制御・信号処理手段2が上記の動作(本発明の第2ステップ及び第3ステップに相当する動作)を繰り返し実行することで、制御・信号処理手段2は、管状体Pの軸方向に沿って複数の底面エコー信号の微分強度分布を作成する(本発明の第4ステップに相当)。
本実施形態では、管状体Pの軸方向に1mmピッチで計20点の底面エコー信号の微分強度分布を作成している。したがって、底面エコー信号の微分強度として、管状体Pの周方向に約300点で軸方向に20点の計約6000点の微分強度が生成されることになる。
なお、本実施形態では、機構部によって超音波探触子1を管状体Pの軸方向に沿って相対的に移動させる方法を採用しているが、本発明はこれに限るものではなく、超音波探触子1として管状体Pの軸方向に沿って複数の振動子を具備するアレイ超音波探触子を用いてもよい。超音波探触子1として20個以上の振動子を具備するアレイ超音波探触子を用いれば、超音波探触子1を管状体Pの軸方向に沿って相対的に移動させなくても、本実施形態と同様に、少なくとも約6000点の微分強度を生成することが可能である。
図2〜図4は、本実施形態に係る内面検査方法によって取得される底面エコー信号の微分強度分布の例を示す図である。なお、図2〜図4に示す結果は、実際に熱間押出機に設けられたシリンダの偏芯や偏肉を再現するために、過酸洗によって内面微小凹凸を再現したステンレス鋼製の管を用いて得られた結果である。後述する図5〜図7に示す結果も同様である。図2〜図4の各図の(a)は管状体Pの内面をITVカメラで撮像した撮像画を、各図の(b)は各図の(a)に示す管状体Pの内面について作成した底面エコー信号の微分強度分布(管状体Pの軸方向について20点作成した底面エコー信号の微分強度分布をそのまま重ねて表示したもの)を、各図の(c)は各図の(a)に示す管状体Pの内面について作成した底面エコー信号の強度分布(管状体Pの軸方向について20点作成した底面エコー信号の強度分布(微分処理を施す前)をそのまま重ねて表示したもの)を示す。図2は管状体Pの内面に内面微小凹凸が存在しない健全な内面の例を、図3は管状体Pの内面に局部的に内面微小凹凸が存在する例を、図4は管状体Pの内面全体に内面微小凹凸が存在する例を示す。
図3(a)及び図4(a)から分かるように、ITVカメラで撮像した撮像画において、内面微小凹凸が存在する部位では、その周辺部位に比べて暗く(黒っぽく)撮像されている。
そして、図2(b)〜図4(b)から分かるように、内面微小凹凸が存在する場合(図3(b)及び図4(b))には、存在しない場合(図2(b))に比べて、底面エコー信号の微分強度が管状体Pの周方向について局部的に大きくなったり、全体的に大きくなったりすることがわかる。したがい、複数の底面エコー信号の微分強度分布に統計処理を施し、その統計値の大小を評価すれば、内面微小凹凸が検出可能(健全な内面と識別可能)となることが期待できる。
なお、図2(c)〜図4(c)から分かるように、微分処理を施さない底面エコー信号の強度分布には、図2(b)〜図4(b)に比べて、管状体Pの偏芯や偏肉に起因した強度のムラが生じている。このため、内面微小凹凸の検出精度を高めるには、本実施形態に係る内面検査方法のように、微分処理を施して評価することが効果的である。
本実施形態に係る内面検査方法では、上述のようにして作成した複数の底面エコー信号の微分強度分布(本実施形態では約6000点の微分強度)に統計処理を施し、該統計処理によって得られた統計値の大小に基づき、内面微小凹凸を検出している(本発明の第5ステップに相当)。
図5は、本実施形態に係る内面検査方法において底面エコー信号の微分強度分布に施す各種の統計処理を評価した結果の一例を示す。図5(a)は平均値を評価した結果を、図5(b)は標準偏差を評価した結果を、図5(c)は平均値×標準偏差を評価した結果を示す。図5(a)〜図5(c)の横軸に示す「黒比率」は、管状体Pの内面を撮像したITVカメラの撮像画像において、黒っぽく撮像された領域(内面微小凹凸に対応する領域)を視認し、その領域が撮像画像全体に占める割合を数値化したものである。この黒比率の大小が、概ね目視による管状体Pの内面状態の評価に対応するものとなる。すなわち、図5に示す結果は、種々の内面状態を有する複数の管状体P(黒比率の異なる複数の管状体P)のそれぞれに対して、前述のように約6000点の微分強度を取得し、この微分強度から得られた各種の統計値との相関を評価した結果である。
図5に示すように、平均値、標準偏差、平均値×標準偏差のいずれの統計値も、黒比率に対して一定以上の相関係数(R)を有することがわかった。したがい、いずれかの統計値を単独で、或いは、いずれかの統計値を組み合わせて、その大小に基づき、内面微小凹凸を検出すれば、目視評価と同等の精度で内面微小凹凸を検出可能であることが期待できる。
図6は、本実施形態に係る内面検査方法において、統計値として平均値×標準偏差を用いた場合の内面微小凹凸の検出結果と目視評価結果とを対比した結果の一例を示す。具体的には、図6において「自動判定」の欄に示す結果は、種々の内面状態を有する複数(19本)の管状体P(黒比率の異なる複数の管状体P)のそれぞれに対して、前述のように約6000点の微分強度を取得し、この微分強度から得られた平均値×標準偏差が13以上である場合(「×」で示すデータ)には、内面微小凹凸が存在すると判定し、13未満である場合(「〇」で示すデータ)には、内面微小凹凸が存在しないか、存在したとしても極めて軽微であるため使用上の問題が無い(実質的に内面微小凹凸が存在しないものとして扱える)と判定した結果である。一方、図6において「目視判定」の欄に示す結果は、ITVカメラの撮像画像を目視して、内面微小凹凸の有無を評価した結果である。目視によって内面微小凹凸が存在すると判定した試験材のデータには「×」を、内面微小凹凸が存在しないか、存在したとしても極めて軽微であるため使用上の問題が無いと判定した場合の試験材のデータには「〇」を付けている。
図6に示すように、本実施形態に係る内面検査方法による内面微小凹凸の自動判定(検出)結果と目視判定の結果は一致している。したがって、本実施形態に係る内面検査方法によれば、複数の底面エコー信号の微分強度分布に統計処理を施して得られた統計値の大小に基づき、目視評価と同等の精度で内面微小凹凸を検出可能であることが分かった。
なお、本実施形態に係る内面検査方法において、管状体Pの軸方向に沿った複数の底面エコー信号の微分強度分布の各波形を、横軸を管状体Pの周方向位置とし、縦軸を管状体Pの軸方向位置として、重ねて表示することが好ましい。具体的には、制御・信号処理手段2がモニターを具備し、制御・信号処理手段2が作成した複数の底面エコー信号の微分強度分布の各波形をモニターに上記の態様で表示することが好ましい。
図7は、複数の底面エコー信号の微分強度分布の各波形の表示例を示す。図7(a)は前述の図3に示す例に対応する表示例であり、図7(b)は前述の図4に示す例に対応する表示例である。
図7に示すような表示を行えば、底面エコー信号の微分強度分布の各波形をオペレータが目視で確認し易いため、前述した統計値の大小に基づく内面微小凹凸の自動検出に加えて、目視判断も併用することで、内面微小凹凸の検出精度が高まることが期待できる。
1・・・超音波探触子
2・・・制御・信号処理手段
P・・・管状体

Claims (2)

  1. ステンレス鋼製の管状体の外面に対向して超音波探触子を配置する第1ステップと、
    前記超音波探触子を前記管状体の周方向に沿って相対的に移動させると共に、前記超音波探触子から前記管状体の内面に対して略垂直に超音波を送信し、前記管状体の内面から反射した底面エコーを前記超音波探触子で受信して、前記管状体の周方向についての底面エコー信号の強度分布を取得する第2ステップと、
    前記第2ステップで取得した底面エコー信号の強度分布に前記管状体の周方向の微分処理を施して、底面エコー信号の微分強度分布を取得する第3ステップと、
    前記超音波探触子を前記管状体の軸方向に沿って相対的に移動させて前記第2ステップ及び前記第3ステップを繰り返し実行することで、又は、前記超音波探触子として前記管状体の軸方向に沿って複数の振動子を具備するアレイ超音波探触子を用いることで、前記管状体の軸方向に沿って複数の底面エコー信号の微分強度分布を取得する第4ステップと、
    前記第4ステップで取得した複数の底面エコー信号の微分強度分布に統計処理を施し、該統計処理によって得られた統計値の大小に基づき、前記管状体の内面の凹凸を検出する第5ステップと、
    を含むことを特徴する管状体の内面検査方法。
  2. 前記第4ステップで取得した前記管状体の軸方向に沿った複数の底面エコー信号の微分強度分布の各波形を、横軸を前記管状体の周方向位置とし、縦軸を前記管状体の軸方向位置として、重ねて表示することを特徴とする請求項1に記載の管状体の内面検査方法。
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