JP6524443B2 - 焼結鉱の強度判定方法、焼結鉱の製造方法及び焼結設備 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結機にて生成された焼結鉱の強度判定方法、焼結鉱の製造方法及び焼結設備に関する。
焼結鉱は、一般的にドワイトロイド(DL)式焼結機で製造される。DL式焼結機では、燃料である粉コークスを含んだ焼結鉱原料を循環移動するパレットへ装入後、焼結鉱原料の表層に着火し、パレットの下方から大気を吸引することにより、燃料を順次燃焼させながら原料の焼結反応を促進し、燃焼を下方へ伝播させることで焼結鉱を生成する。焼結反応には焼結鉱原料の通気性が影響するが、原料配合の変化や同じ原料配合でも時間の経過により通気性が変動するため、製造した焼結鉱の性状を把握して、操業アクションを取る必要がある。
例えば特許文献1には、焼結機の排鉱部の発塵量を測定し、発塵量に基づいて、焼結原料層に通気溝を形成する通気制御棒の挿入深さを調整する技術が開示されている。特許文献1によれば、焼結原料層の通気性を、定量的で、かつ良好に制御することが可能となり、焼結の良好な部分と不良部分とが島状に混在する所謂「ムラ焼け」を防止することができる。
特開2006−283079号公報
一方、焼結鉱には高炉に装入された後、容易に壊れないだけの強度が求められる。焼結鉱が壊れてしまうと高炉の操業に悪影響を及ぼし、安定した操業が維持できなくなるためである。焼結鉱の強度も原料配合の変化などによって影響を受けるため、製造した焼結鉱の強度を把握して、操業アクションを取る必要がある。
従来、焼結鉱の強度は、焼結鉱原料の焼成後、約2時間焼結クーラーで冷却し、約30分成品系統篩にかけた後、焼結鉱のサンプルを採取し、強度試験を行うことで知ることができる。その結果を受けて配合変更等の操業アクションが行われるため、焼結鉱の強度低下が発生してからそれが改善されるまでに約3〜4時間を要してしまう。このため、焼結鉱の強度を迅速に判定することが求められている。
例えば、特許文献1の方法は、焼結機の排鉱部の発塵量を測定して焼結状況を把握するものである。排鉱部には焼結鉱を破砕するクラッシャーが設置されており、排鉱部における発塵量は非常に大きい。また、排鉱部では、焼結鉱はクラッシャーにより強制的に破砕される。このように、排鉱部では、クラッシャーによる強制的破砕によって生じた粉塵と、焼結機内での焼結不良により生じる粉塵とが混在して発生するため、排鉱部で測定された粉塵量から推定された成品となる焼結鉱の強度を、操業アクションを取るための定量的な判断基準とすることはできない。操業アクションを取るために取得したい焼結鉱の強度は、強制破砕された後の焼結鉱の強度である。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、焼結機にて生成された焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するかどうかを迅速に判定することが可能な、新規かつ改良された焼結鉱の強度判定方法、焼結鉱の製造方法及び焼結設備を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、焼結機にて生成された焼結鉱の強度を判定する焼結鉱の強度判定方法であって、焼結機の排鉱部から落下された焼結鉱を冷却する焼結クーラーの冷却槽の内部に設けられたダスト濃度計により、焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量を測定し、測定された発塵量と、予め取得された焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量と焼結鉱の強度との相関関係とに基づいて、焼結クーラーにおいて冷却中の焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するかどうかを判定する、焼結鉱の強度判定方法が提供される。
本発明によれば、焼結クーラーの冷却槽内に設けられたダスト濃度計を用いて発塵量を測定し、予め取得された発塵量と焼結鉱の強度との相関関係に基づき、成品として得られる焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するかどうかを判定する。これにより、測定された発塵量から、焼結鉱の強度低下等が懸念される場合には、迅速に必要な操業アクションを取ることが可能となる。
一般的に、焼結機の排鉱部から焼結クーラーの冷却槽内に残留している焼結鉱上面までは、ある落下高さを有する。これにより、焼結機の排鉱部から排出された焼結鉱が焼結クーラーの冷却槽内に落下した際に、焼結鉱に対して衝撃が与えられる。この衝撃により焼結鉱は崩壊するが、その際に発生した粉塵の量は焼結鉱の強度と相関がある。落下時に衝撃を与えることで、焼結鉱の強度をより正確に推定することができる。落下強度指数(SI、JIS M 8711)では2mの高さからサンプルを落下させることを基準に考えると、焼結鉱の落下高さは2m以上の落差があることが好ましい。また、落下高さを15m超とするのは装置の構成上困難であるため、15m以下であることが好ましい。
焼結クーラーの冷却槽上部には、当該焼結クーラーの内部の粉塵が飛散するのを防止する集塵フードが設けられており、ダスト濃度計は、当該集塵フード内に設けてもよい。冷却槽内の焼結鉱を冷却するための冷却ガスは、冷却槽の下部側から集塵フードが設けられる冷却槽の上部側に向かって流れる。すなわち、集塵フードに向かって、焼結鉱の崩壊により発生した粉塵は流れるので、集塵フードにダスト濃度計を設けることで、より正確に発塵量を測定することができる。
また、焼結クーラーの冷却槽内部の発塵量と焼結鉱の強度との相関関係は、焼結鉱が焼結クーラーに装入されてから0.5〜30分以内の測定結果を用いて取得してもよい。焼結鉱が焼結クーラーに装入されてから30分以上経過すると、焼結クーラーに装入された際に焼結鉱崩壊により発生した粉塵はほぼなくなってしまう。したがって、焼結鉱が焼結クーラーに装入されてから0.5〜30分以内に測定された発塵量に基づいて相関関係を取得することで、発塵量と焼結鉱の強度との正確な相関関係を得ることができる。
また、本発明のある観点によれば、焼結機の排鉱部から落下された焼結鉱を冷却する焼結クーラーの冷却槽の内部に設けられたダスト濃度計により、焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量を測定し、測定された発塵量と、予め取得された焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量と焼結鉱の強度との相関関係とに基づいて、焼結クーラーにおいて冷却中の焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するかどうかを判定し、焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するように操業アクションを取ることを特徴とする、焼結鉱の製造方法が提供される。
さらに、本発明のある観点によれば、焼結機と、焼結機の排鉱部から落下された焼結鉱を冷却する焼結クーラーと、焼結クーラーの冷却槽の内部に設けられたダスト濃度計と、ダスト濃度計で測定された焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量と、予め取得し記憶された焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量と焼結鉱の強度との相関関係とに基づいて、焼結クーラーにおいて冷却中の焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するかどうかを判定する焼結鉱強度判定装置と、を備える、焼結設備が提供される。
以上説明したように本発明によれば、焼結機にて生成された焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するかどうかを迅速に判定することができ、早期の操業アクションを取ることができるようになる。
焼結機にて生成された焼結鉱が焼結クーラーに装入されるまでの概要を説明する説明図である。 本発明の一実施形態に係る焼結クーラーの概略構成を示す概略断面図である。 同実施形態に係る焼結クーラーの概略構成を示す概略平面図である。 光拡散式のダスト濃度計の一例を示す説明図である。 実施例として、焼結クーラーへ装入してから3分経過後の発塵量と焼結鉱の強度との関係の一例を示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.焼結クーラーの概略構成>
まず、図1〜図3に基づいて、本発明の一実施形態に係る焼結クーラーの概略構成について説明する。なお、図1は、焼結機10にて生成された焼結鉱が焼結クーラー40に装入されるまでの概要を説明する説明図である。図2は、本実施形態に係る焼結クーラー40の概略構成を示す概略断面図である。図3は、本実施形態に係る焼結クーラー40の概略構成を示す概略平面図である。
焼結設備において、焼結機10にて形成された焼結鉱Sは、図1に示すように、排鉱部14にてパレット12から排出された後、クラッシャー20により破砕され、ダイレクトシュート30を介して焼結クーラー40に装入される。焼結鉱Sは、焼結機10の排鉱部14から焼結クーラー40まで落下して搬送される。
本実施形態に係る焼結クーラー40は、図2及び図3に示すように、ビン型クーラーとして構成されている。ビン型クーラーは、回転するクーラーテーブル41上に、環状の冷却槽42が載置されている。冷却槽42は、クーラーテーブル41とともに回転する。焼結機10から落下してダイレクトシュート30を介して搬送されてきた焼結鉱Sは、装入口40inから回転する冷却槽42内へ装入される。
環状の冷却槽42の内周面及び外周面には、通気部42a、42bが形成されている。冷却槽42の内周面側の通気部42aは、送風管46の一端と連結されており、送風管46の他端に連結されたブロワー(図示せず。)から冷却ガス(空気)が吹き付けられる。冷却ガスは、通気部42aを通り、焼結鉱Sが装入された槽内を通過して、焼結鉱Sの上方及び外周面側の通気部42bへ流れる。冷却槽42の上部は集塵フード43により覆われている。したがって、焼結鉱Sの上方へ流れた冷却ガスは、冷却槽42と集塵フード43とによって囲われた空間内を移動し、外周側に設けられた集塵板44を通って外部へ流れ出る。集塵板44は、冷却ガスに含まれる粉塵を捕捉し、冷却ガスのみを通過させる部材である。集塵板44によって捕捉された粉塵は、粉塵排出部45から冷却槽42側に戻される。
冷却槽42内の焼結鉱Sは、回転されながら所定時間冷却ガスにより冷却された後、排出口40out_a、40out_bに設けられたスクレーパー47a、47bによって冷却槽42内から排出される。冷却槽内42から排出された焼結鉱Sは、2〜4回転程度回転した後、ベルトコンベア61、62によって搬出される。
<2.焼結鉱の強度判定>
[2−1.概要]
焼結設備における焼結鉱製造プロセスにおいては、焼結機10にて製造された焼結鉱の強度を測定し、その測定結果に基づき、最適な操業となるように必要に応じて操業アクションが行われる。上述したように、従来は、焼結鉱原料の焼成後、強度を測定して操業アクションを行うまでに約4〜5時間以上の時間を要していた。そこで、本願発明者は、この時間を短縮して迅速な操業アクションを行うことができるように鋭意検討した結果、焼結クーラー40の冷却槽42内に設けられた連続ダスト濃度計50を用いて発塵量を測定し、発塵量と焼結鉱の強度との関係に基づき、焼結鉱の強度を判定する手法を見出した。
本実施形態に係る手法では、焼結クーラー40の冷却槽42内に設けられた連続ダスト濃度計50を用いて測定された発塵量を、焼結鉱の強度判定に用いる。焼結機10にて生成された焼結鉱は、ダイレクトシュート30を介して焼結クーラー40へ装入されるが、焼結機10の排鉱部14から焼結クーラー40の冷却槽42内に残留している焼結鉱S上面までの落下高さHは2m以上ある。このため、焼結クーラー40の装入口40inに装入される際に焼結鉱は落下による衝撃を受け、崩壊する。崩壊により発生した粉塵の量は焼結鉱の強度と相関がある。したがって、焼結クーラー40への装入時に発生する発塵量を監視することで、成品となる焼結鉱の強度を適切に管理することが可能となる。
[2−2.集塵量の測定]
焼結クーラー40の冷却槽42の内部での発塵量は、例えば光散乱式の連続ダスト濃度計50を用いて測定することができる。光散乱式の連続ダスト濃度計50は、図4に示すように、発光部52と受光部54とから構成される。発光部52から出射された光は、空気中に浮遊している粉塵に当たると散乱し、この散乱光の光量を受光部54にて測定する。散乱光の光量と粉塵濃度との間には比例関係があり、粉塵濃度が高くなると散乱光の光量も大きくなる。したがって、受光部54で測定された散乱光の光量から、焼結クーラー40の冷却槽42の内部での発塵量を測定することができる。
なお、本実施形態では、光散乱式の連続ダスト濃度計50を用いたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、光吸収方式、帯電式、電極式等のダスト濃度計を用いて、焼結クーラー40の冷却槽42の内部での発塵量を測定してもよい。本焼結設備においては、精度面や連続式という面において、光散乱式のダスト濃度計が最適である。
連続ダスト濃度計50は、焼結クーラー40の冷却槽42内部に設けられる。具体的には、例えば図2に示すように、冷却槽42の上部を覆い、焼結クーラー40の内部の粉塵が外部に飛散するのを防止する集塵フード43に設けられる。集塵フード43が設けられる位置には、冷却槽42に装入された焼結鉱Sから発生した粉塵が冷却ガスの流れに沿って飛散している。したがって、集塵フード43の内部空間側に連続ダスト濃度計50を設けることで、焼結クーラー40の冷却槽42の内部での発塵量を適切に測定することができる。
また、連続ダスト濃度計50は、ダイレクトシュート30から焼結鉱Sが装入される装入口40inの近傍に設けるのがよい。装入口40inでは、焼結鉱Sはダイレクトシュート30から装入される際に衝撃を受けて崩壊する。当該位置に連続ダスト濃度計50を設置して発塵量を測定することで、焼結鉱Sの強度をより正確に判定することが可能となる。
より好ましくは、連続ダスト濃度計50は、装入口40inの近傍であって、装入口40inに対して冷却槽42の回転方向下流側に設けるのがよい。粉塵は、冷却槽42の回転によって回転方向に流れやすい。これより、冷却槽42の回転方向下流側に連続ダスト濃度計50を設けることで、より正確に発塵量を測定することができる。したがって、連続ダスト濃度計50は、装入口40inのなるべく近傍に設けるのがよいが、冷却槽42の回転方向下流側においては、粉塵の流れから、装入口40inから所定の距離離れた位置でも粉塵量を正確に測定できる。
[2−3.操業への適用]
以下、焼結設備における焼結鉱製造プロセスに本実施形態に係る焼結鉱の強度判定方法を適用し、操業を管理するための工程の一例を説明する。
(1)焼結クーラーにおける発塵量と焼結鉱の強度との相関関係の取得
操業管理を行うにあたり、まず、焼結クーラー40における発塵量と焼結鉱の強度との相関関係を予め取得する。これらの相関関係は、集塵フード43に設けられた連続ダスト濃度計50により発塵量を測定するとともに、冷却後の焼結鉱Sの強度を測定することで得られる。焼結鉱Sの強度は、例えば落下強度試験(JIS M 8711:2011)や回転強度試験(JIS M 8712:2009)により測定する。焼結鉱の強度の相関関係を用いて、操業時に連続ダスト濃度計50により測定された発塵量から、焼結鉱Sの強度が必要とされる強度を満足するかどうかを判定することが可能となる。
ここで、発塵量から強度を高精度に推定するには、発塵量と焼結鉱の強度との正確な相関関係を得ることが重要である。そこで、本実施形態では、焼結機10から排鉱された焼結鉱Sが焼結クーラー40に装入されてから0.5〜30分以内に測定された発塵量に基づいて、相関関係を取得するのが望ましい。
焼結クーラー40の装入口40inから装入したときに焼結鉱Sが崩壊して発生した粉塵は、冷却ガスの流れに沿って、冷却槽42と集塵フード43とにより囲われた焼結クーラー40の内部空間を浮遊する。この焼結鉱Sの崩壊により発生した粉塵は、焼結クーラー40に装入されてから30分以上経過するとほぼなくなってしまい、発塵量と強度との正確な相関が得られない。また、焼結鉱Sが焼結クーラー40に排鉱されてから発塵し、連続ダスト濃度計50の設置位置に到達するまでには多少の時間を要すると考えられることから、焼結クーラー40に装入されてから30秒(0.5分)程度の時間が経過後から発塵量を測定するのがよい。したがって、焼結鉱Sが焼結クーラー40に装入されてから0.5〜30分以内に測定された発塵量に基づいて相関関係を取得することで、発塵量と焼結鉱の強度との正確な相関関係を得ることができる。
取得した発塵量と焼結鉱の強度との相関関係は、操業管理に用いられるコンピュータ等に記憶される。かかるコンピュータは、焼結設備の1つとして設けられる、焼結クーラーにおいて冷却中の焼結鉱の強度を判定する焼結鉱強度判定装置として機能する。
(2)操業中における焼結鉱の強度判定
次に、焼結鉱製造プロセスを操業しながら、焼結クーラー40の冷却槽42内部に設けられた連続ダスト濃度計50を用いて、焼結クーラー40の冷却槽42内部の発塵量を連続的に測定する。発塵量を連続して測定することで、短時間における発塵量の変化も検出することができる。
測定された焼結クーラー40の冷却槽42内部の発塵量のデータは、例えば操業管理に用いられるコンピュータへ入力され、予め取得された発塵量と焼結鉱の強度との相関関係に基づいて、成品として得られる焼結鉱Sの強度が必要とされる強度を満足するかどうかが判定される。強度の判定は、発塵量と焼結鉱の強度との相関関係と測定された発塵量データを基に焼結鉱の強度を推定し、その強度が必要とされる強度を満足するかどうかを判定してもよいし、発塵量と焼結鉱の強度との相関関係と必要とされる強度を基に発塵量の上限値を求めておき、測定された発塵量データが発塵量上限値を超えるかどうかで焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するかどうかを判定してもよい。このように、現在の焼結クーラー40の冷却槽42の内部の発塵量から、成品として得られる焼結鉱Sの強度の判定を、迅速かつ定量的に得ることができる。
(3)焼結鉱の強度の判定結果に基づく操業アクション
成品として得られる焼結鉱Sの強度の判定結果を受けて、作業者は、最適な操業とするために必要な操業アクションを行うことができる。例えば、焼結クーラー40の冷却槽42内部での発塵量が基準値以上となった場合、成品として得られる焼結鉱Sの強度が低下することが懸念される。このとき、作業者は、焼結鉱Sの強度が必要とされる強度を満足するように、例えば、焼結機10のパレットスピードや生石灰配合量、焼結ベッドの層厚、造粒水分、微粉原料配合量、通気調整パラメータ等を調節する操業アクションを取ることができる。
このように、成品として得られる焼結鉱Sの強度が必要とされる強度を満足するかどうかの判定結果を迅速に得られる結果、作業者が操業アクションを行うまでの時間も短縮され、焼結鉱Sの強度の低下を未然に防ぐことが可能となる。
<3.まとめ>
以上、本実施形態に係る焼結鉱の強度判定方法について説明した。本実施形態によれば、焼結クーラー40の冷却槽42内に設けられた連続ダスト濃度計50を用いて発塵量を測定し、予め取得された発塵量と焼結鉱Sの強度との相関関係に基づき、成品として得られる焼結鉱Sの強度が必要とされる強度を満足するかどうかを判定する。これにより、成品となる焼結鉱Sの強度の低下等が懸念される場合には、迅速に必要な操業アクションを取ることが可能となり、焼結鉱Sの強度の低下を未然に防ぐことが可能となる。
本実施例では、同一配合の焼結鉱について、焼結鉱が焼結クーラーに装入されてから3分経過時に、光散乱方式のダスト濃度計を用いて焼結クーラーの冷却槽内部の発塵量を測定し、このとき得られた焼結鉱の強度として、冷間強度(TI)との関係を得た。なお、焼結クーラーの直径は12mであり、ダスト濃度計は、焼結クーラーの装入口から冷却槽の回転方向下流側に7m離れた位置の集塵フードに設置されていた。焼結クーラーの回転速度は、約17分/周(0.06rpm)であった。
図5に、測定された発塵量と焼結鉱の強度との関係を示す。図5に示すように、発塵量が大きくなるにつれて焼結鉱の強度が低下するという相関があることがわかった。高炉で必要とされる強度は高炉によって異なるが、本実施例では焼結鉱の強度が76%であったことから、この相関関係より測定される焼結クーラーの冷却槽内部での発塵量の時間平均値が30mg/Nmを超えたとき、操業アクションを取る必要があると判定することにした。
焼結鉱製造プロセスの操業中において、ダスト濃度計を用いて焼結クーラーの冷却槽内部の発塵量を測定した。焼結クーラーの冷却槽内部での発塵量の時間平均値が33mg/Nmとなったおき、操業アクションを取る必要があると判定し、焼結機のパレットスピードを遅くした。その結果、パレットスピードを遅くする前と比較して、成品として得られた焼結鉱の強度を高めることが確認できた。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、焼結クーラー40はビン型クーラーであったが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、直線型の焼結クーラーであってもよい。
また、例えば上記実施形態では、焼結クーラー40の冷却槽内での発塵量を連続測定可能なダスト濃度計50により測定したが、本発明はかかる例に限定されない。焼結クーラー40での発塵量は、必ずしも連続して測定可能な機器である必要はなく、例えば所定のタイミングで(例えば10秒毎に)発塵量を測定する機器を用いてもよい。
10 焼結
12 パレット
14 排鉱部
20 クラッシャー
30 ダイレクトシュート
40 焼結クーラー
41 クーラーテーブル
42 冷却槽
44 集塵板
45 粉塵排出部
46 送風管
47a、47b スクレーパー
50 連続ダスト濃度計
61、62 ベルトコンベア

Claims (6)

  1. 焼結機にて生成された焼結鉱の強度を判定する焼結鉱の強度判定方法であって、
    前記焼結機の排鉱部から落下された焼結鉱を冷却する焼結クーラーの冷却槽の内部に設けられたダスト濃度計により、前記焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量を測定し、
    測定された前記発塵量と、予め取得された前記焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量と焼結鉱の強度との相関関係とに基づいて、前記焼結クーラーにおいて冷却中の焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するかどうかを判定する、焼結鉱の強度判定方法。
  2. 前記焼結機の前記排鉱部から前記焼結クーラーまでの落下高さは2m以上である、請求項1に記載の焼結鉱の強度判定方法。
  3. 前記焼結クーラーの冷却槽上部には、当該焼結クーラーの冷却槽の内部の粉塵が飛散するのを防止する集塵フードが設けられており、
    前記ダスト濃度計は、前記集塵フードに設けられている、請求項1または2に記載の焼結鉱の強度判定方法。
  4. 前記焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量と焼結鉱の強度との相関関係は、焼結鉱が前記焼結クーラーに装入されてから0.5〜30分以内の測定結果を用いて取得される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の焼結鉱の強度判定方法。
  5. 焼結機の排鉱部から落下された焼結鉱を冷却する焼結クーラーの冷却槽の内部に設けられたダスト濃度計により、前記焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量を測定し、
    測定された前記発塵量と、予め取得された前記焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量と焼結鉱の強度との相関関係とに基づいて、前記焼結クーラーにおいて冷却中の焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するかどうかを判定し、
    前記焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するように操業アクションを取ることを特徴とする、焼結鉱の製造方法。
  6. 焼結機と、
    前記焼結機の排鉱部から落下された焼結鉱を冷却する焼結クーラーと、
    前記焼結クーラーの冷却槽の内部に設けられたダスト濃度計と、
    前記ダスト濃度計で測定された前記焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量と、予め取得し記憶された前記焼結クーラーの冷却槽の内部の発塵量と焼結鉱の強度との相関関係とに基づいて、前記焼結クーラーにおいて冷却中の焼結鉱の強度が必要とされる強度を満足するかどうかを判定する焼結鉱強度判定装置と、
    を備える、焼結設備。
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