JP6524063B2 - 包装装置及び包装方法 - Google Patents

Description

本発明は、紙巻きタバコ、細葉巻や葉巻のパックなどの物品を包装する包装装置及び包装方法に関する。以下、簡潔かつ明確さのために、これらの物品をまとめて単に「喫煙物品」という。また、本発明は、このような装置又は方法で生産された、喫煙物品のパックなどの物品が包装された物に関する。

例えば、紙巻きタバコのパックといった喫煙物品のパックは、通常、喫煙物品の充填物の周りに容器が形成される包装工程において生産される。この包装工程の後、パックは、最終的に、湿気などの外部の影響から保護し、また、喫煙物品の新鮮さを維持し、その香りを保つために設計されたバリアフィルムが巻き付けられて、封止される。このバリアフィルムは、典型的には柔軟性のあるシートで、望ましくは透明であり、セロファン、ポリプロピレンやその他の合成フィルム素材で形成され、通常、熱収縮し、加熱されてパックの周りに接着される。

バリアフィルムは、購入後に消費者がパック内の喫煙物品にアクセスできるように、ラインに沿って裂けるか、破れるように構成されている。この点について、前記ラインは、例えば刻み線などによってバリアフィルム素材に形成された脆弱ラインか、又はバリフィルムに接着された開封テープをたどるラインであってもよい。タブ又はフラップは、使用者がバリアフィルムの破り又は引き裂きを始め易いように、通常、ラインの終わりに位置している。しかしながら、バリアフィルムの接着又は封止が脆弱ラインに影響を与えることが分かっている。特に、消費者がバリアフィルムを取り除き、喫煙物品にアクセスするのをより困難にしながら、通常の破り易さ又は引き裂き易さが損なわれているようなバリアフィルムに、タブやフラップが設置されてもよい。

上記の点を考慮し、本発明の目的は、上記の問題点を取り上げて改良された、喫煙物品などの物品を包装する装置及び方法を提供することである。本発明の他の目的は、相応に改良された喫煙物品のパックを提供することである。

本発明に従い、請求項１に記載の特徴を有する、喫煙物品等の物品包装装置が提供される。また、本発明の様々な有利な及び／又は好ましい特徴は、従属請求項に記載されている。

したがって、一態様によると、本発明は特に喫煙物品を包装するための包装装置であって、喫煙物品のパックなどの被包装物品の周りにバリアフィルムを巻き付けるラッピング装置と、物品の周りに巻き付けられたバリアフィルムに接触し、物品の周りに保護筐体を形成するために、継目に沿ってバリアフィルムを封止するための接触面を有する少なくとも一つのシールヘッドとを備え、前記シールヘッドにおける非封止領域を提供するために、前記シールヘッドの前記接触面は、少なくとも部分的に断続的となった包装装置を提供する。

上述したように、本発明では、消費者がフィルムを除去して物品へアクセスするのを助ける脆弱なライン又は領域（例えば、脆い又は破れ易いライン又はストリップ）を備えたバリアフィルムが提供される。したがって、本発明では、シールヘッドは、バリアフィルムを接着又は封止する間に配置され、非封止領域が、少なくとも部分的に、望ましくは全体的に、フィルム中の脆弱ライン又は領域に掛かる。この方法により、シールヘッドはフィルム中の脆い又破れ易いライン又はストリップに悪影響を及ぼすことなく、バリアフィルムの必要な接着を実行することができる。

好ましい実施形態において、前記ラッピング装置は被包装物品の周りにバリアフィルムを巻き付けるように構成され、この結果、バリアフィルムの重なり合った部分が形成され、前記シールヘッドが継目に沿ってバリアフィルムに接触して封止する。このバリアフィルムの重なり合った部分は、例えば、フィルムの端部を重ね合わせることによって、及び／又はフィルムの端部を折り畳むことによって形成される。

好ましい実施形態において、シールヘッドは、当該シールヘッドが物品の周囲を包むフィルムに接触して、熱接着又は溶解により、継目に沿ってバリアフィルムを封止するために、接触面を加熱する加熱手段を備えている。この点について、前記非封止領域はバリアフィルムに接触しおらず、したがって、当該非封止領域は殆ど又は全くと言っていいほど、効果的に熱接着又は溶解を成し得ず、ゆえにその領域に位置するフィルムの脆い又は破れ易いライン又は領域を含まない。或いは、封止は、接触面上のシールヘッドによって及ぼされる圧力を介して接着する接着剤によって達成される。この場合、前記非封止領域はバリアフィルムと接触せず、また、バリアフィルム上に圧力を及ぼすことはない。この特定の非封止領域におけるバリアフィルムは、好ましくは、接着剤からも離れている。よって、この領域における接着は回避される。

好ましい実施形態において、前記シールヘッドは一般的に細長い形状を有しており、前記非封止領域はシールヘッドの長手方向を横切る中間の領域として提供される。この点について、前記非封止領域はシールヘッドの全幅の少なくとも５０％、好ましくは少なくとも７５％、より好ましくは少なくとも９０％に渡って広がっている。一つの特定の実施形態において、前記シールヘッドの接触面は、長手方向に、完全に断続的であり、前記非封止領域は前記シールヘッドの全幅を横切るように広がっている。しかしながら、他の実施形態では、前記シールヘッドの接触面は長手方向において部分的にのみ断続的（従って、部分的に連続的）であり、それゆえに前記非封止領域はシールヘッドの全幅を横切って広がっていない。とりわけ、接触面は、隣接する非接触領域との間に、シールヘッドの幅の２５％より小さい（好ましくは１０％以下の）広がりを有している。少なくとも小さな領域内で継目が連続することを確保することによって、バリアフィルムは湿気のような外部の影響から喫煙物品より効果的に保護することができ、また、当該喫煙物品の香りをより効果的に保持し、その新鮮さをより効果的に維持することができる。この連続的な領域は継目の周辺部又は端部にあるのが好ましいが、同じく、その中央部又は中間部に存在してもよい。

特に好ましい実施形態において、前記非封止領域の幾何学形状は２次元又は３次元内で様々である。例えば、前記非封止領域の幾何学形状はシールヘッドの接触面の平面において様々である。具体的には、前記非封止領域の幅はシールヘッドの幅を横切る方向で様々（例えば、直線的又は階段状）である。タブやフラップのような作動手段が、フィルム中の脆弱なライン又は領域を作動させる又は破るために、使用者によって操作される（例えば、掴まれ、引っ張られる）ように、バリアフィルム上又はバリアフィルム中に提供されている場合、前記シールヘッドは、バリアフィルムが継目に沿って封止又は熱接着される際に、非封止領域のより広い部分がタブやフラップに掛かるように、配置される。望ましくは、前記非封止領域はシールヘッド内の凹部又は空洞によって形成される。他の態様として、又は前記接触面の平面における前記非封止領域の幾何学形状の変形に加えられる態様として、前記凹部又は空洞の高さ又は深さ（例えば、接触面に垂直）はシールヘッドの幅方向に様々である。このようにして、前記非封止領域中のシールヘッドによってバリアフィルムに伝えられる輻射熱の量も調整される。

好ましい実施形態において、前記ラッピング装置は一以上の前記被包装物品を保持し、バリアフィルムが巻き付けられた物品をシールヘッドに搬送する、望ましくは回転カルーセルの形式のホルダーを備える。前記シールヘッドは、望ましくは、各物品の周りに巻き付けられたバリアフィルムに接触し、継目に沿ってバリアフィルムを封止するために、ホルダーに対して相対的に移動可能である。ホルダーが回転カルーセルである場合、巻き付けられた被包装物品は軸を中心としたカルーセルの回転によって搬送され、シールヘッドは継目に沿ってバリアフィルムに接触してこれを封止するために、カルーセルに対して相対的に半径方向に移動可能である。

特に好ましい実施形態において、装置は少なくとも２つのシールヘッドを備えており、各シールヘッドは、被包装物品の周りに巻き付けられるバリアフィルムに継目部分を形成するように構成される。この点について、シールヘッドは、望ましくは、物品に対し、別々にかつ連続的に係合するように構成される。例えば、前記２つのシールヘッドは、各物品に対して別々にかつ連続的に係合するために、前記ホルダー又はカルーセルの周囲に、相互に間隔を空けて配置される。このように、各シールヘッドは、それぞれ非封止領域を有し、各非封止領域は異なる形状又は構成を有していてもよい。そして、これらは継目を形成において、互いに協働及び／又は補完しあってもよい。

好ましい実施形態において、被包装物品は喫煙物品のパックを含み、この喫煙物品のパックは、ボール紙、補強紙、板紙、ファイバーボードやポリマーシート材料などの、硬質又は半硬質材料からなるフレーム上、又はフレーム内でそれ自身が支えられる喫煙物品の充填物を含む。フレームの硬質又は半硬質材料は比較的柔軟性があっても良いが、その組成に関わらず、喫煙物品のパックに構造的な安定性を与え、それにより、輸送や保管中に、損傷（不慮の圧縮又は押つぶしなど）から喫煙物品を保護するため、前記硬質又は半硬質材料は寸法的に安定しているべきである。したがって、前記喫煙物品充填物及びフレームは、１以上の継目を形成するために、バリアフィルムの重ね合せ部分を封止することによって、共にバリアフィルムで包まれるか、又は封入される。

他の態様によると、本発明は喫煙物品のパックなどの物品の包装方法を提供する。この包装方法は、
被包装物品の周りに巻き付けるためのバリアフィルムであって、脆弱なライン又は部位を有するバリアフィルムを提供し、
被包装物品の周りにバリアフィルムを巻き付け、
バリアフィルムを封止するための接触面を有する少なくとも１つのシールヘッドを提供し、
前記接触面は、前記シールヘッドに非封止領域を提供するために、少なくとも部分的に断続的であり、
継目に沿ってバリアフィルムを封止するために、前記物品の周りに巻き付けられたバリアフィルムに前記シールヘッドを接触させ、これにより、前記非封止領域が少なくとも部分的に、望ましくは実質的に完全に、バリアフィルムの脆弱なライン又は部位に重なる各工程を備える。

好ましい実施形態において、前記方法は、熱接着又は溶解によって、継目に沿ったバリアフィルムの封止を達成するために、シールヘッドの接触面を加熱する工程を含む。さらに、シールヘッドをバリアフィルムに接触させる工程は、望ましくは、シールヘッドの接触面を覆うバリアフィルムに圧力を加えることを含む。

好ましい実施形態において、バリアフィルムの脆弱なライン又は部位はスコアライン又はミシン目のような弱いラインを１以上含む。さらに、この脆弱なライン又は部位は、当該脆弱なライン又は部位（例えば、前記弱いライン又は領域）を作動させる又は破るために、使用者によって操作される（例えば、掴まれ、引っ張られる）ように、バリアフィルム上又はバリアフィルム中に提供されるタブやフラップなどの作動手段を含む。この点について、前記非封止領域は、好ましくは少なくとも部分的に、より好ましくは完全に、前記作動手段（例えば、タブやフラップ）に掛かるように配置される。

更に別の態様によれば、本発明は、上記の実施形態のいずれか一つについて説明されるような本発明の装置及び／又は方法によって生産される喫煙物品のパックなどの包装済みの物品を提供する。

このように、本発明は、また、物品の周りに保護筐体を形成するために、継目に沿って封止されたバリアフィルムを含む外側のラッピングを有する、喫煙物品のパックなどの包装済みの物品を提供する。バリアフィルムは脆弱な部位又はストリップ、及び脆弱な部位又はストリップを作動させるためのタブを有し、継目は脆弱な部位又はストリップを横切るように延び、そして、継目はタブには掛からない。

より好ましい実施形態において、柔軟性のあるバリアフィルムの脆弱な部位又はストリップは、スコアライン又はミシン目のような弱いラインを少なくとも１ライン含む。そして、継目は、それがフィルムの脆弱な部位又はストリップと交差するところで、少なくとも部分的に断続的になっている。

それゆえ、他の態様において、本発明は、物品の周りに保護筐体を形成するために、継目に沿って封止されたバリアフィルムを含む外側のラッピングを有する、喫煙物品のパックなどの包装済みの物品を提供する。バリアフィルムは脆弱なライン又は部位を含み、継目は脆弱なライン又は部位を横切って広がり、フィルムの脆弱なライン又は部位を横切るところで、少なくとも部分的に断続的になっている。この継目の断続領域では、バリアフィルムは通常、封止されない。

好ましい実施形態において、継目は、継目の全幅、即ち、長手方向を横切る幅の少なくとも５０％以上、より好ましくは少なくとも７５％以上、さらに好ましくは約９０％以上が断続的である。特に好ましい実施形態において、継目は、少なくともその幅の一部分、つまり、好ましくは少なくともその幅の約１０％以上が封止される。

本発明及びその有利な点がより完全に理解されるように、本発明の例示的な実施形態が添付の図面を参照しながら、以下の記載においてより詳細に説明される。添付の図面において、類似の参照符号は類似の部品を示す。

一具体的な実施形態に係る喫煙物品の包装に使用されるバリアフィルムのフラットシートの平面図である。 本実施形態に係る喫煙物品の包装装置の側面図である。 図２の包装装置のシール部材の平断面図である。

添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれるものであり、本明細書に統合されてその一部を構成する。図面は、本発明の具体的な実施形態を図示しており、以下の記載と共に、本発明の原理の説明に役立つ。本発明の他の実施形態及び本発明に付随する多くの利点は、以下の詳細な説明を参照することによってより良く理解されるので、容易に理解されるであろう。

一般的で良く理解されている要素は、それが商業的に実行可能な実施形態において、有用であっても或いは必要性が無くても、実施形態のより抽象化された観点を容易にするために、必ずしも描写されていないことが理解されるであろう。図面の要素は、必ずしも、相互について、相対的に一定の縮尺で図示されていない。さらに、方法の実施形態における一定の動作及び／又は工程は、当業者が、順番についての特別性が実際には要求されないと理解する限り、発生する特定の順序で記述されるか、又は描写されていると理解される。本明細書で使用される用語及び表現は、以下で特別な意味が記述される場合を除いて、それらに一致する調査及び研究の各分野に関連する用語及び表現に一致するものとして、通常の意味を有するものと理解される。

図面の図１及び図２を参照すると、本発明の好ましい実施形態に係る包装装置１が図２の側面図において部分的に示されている。装置１は、被包装物品Ｐの周りにバリアフィルム４のシート３を巻き付けるように構成されたラッピング装置２を備える。この特定の実施形態におけるバリアフィルムのシート３は、一般的な長方形のシートとして図１に明確に図示されており、紙巻きタバコ、細葉巻、或いは又はその他の喫煙物品のような一般的な長方形のパックＰの周りに、ラッピング装置２によって巻き付けられるように、特別に設計されている。この点に関し、図１は、喫煙物品のパックＰの「正面」と「背面」に対応する、バリアフィルムシート３の部分を明示している。さらに、クロスハッチ又は影が付けられたバリアフィルムシート３の周辺の外側領域５は、パックＰがフィルムを巻き付けられた後に、当該シート３が重なり合う部分を示している。

図１に示されているように、バリアフィルム４のシート３は、バリアフィルム中に脆弱な又は引き裂き易いストリップ７を形成するために、シート３の幅を横切って互いに平行に延びるミシン目及び／又はスコーリングの２本のライン６を有する。この点について、タブ又はフラップ８は、使用者が、脆弱なストリップ７を作動させ、それによりミシン目及び／又はスコーリングのライン６に沿ってバリアフィルム４を破るために、掴んで引っ張る作動手段として、脆弱なストリップ７の一方の端部領域に配置される。

図面の図１に示されたバリアフィルム４の個々のシート３は、バリアフィルム材料の連続ロール中に設けられており、このバリアフィルム材料は、バルクロールから包装装置１のラッピング装置２内に供給されるフィルムの進行方向（矢印Ｄによって示される方向）を基準として、それぞれ先端Ｌ及び後端Ｔに沿って、相互に連続して連結された多数のシート３を有する。バリアフィルム４のシート３の一般的な寸法は、喫煙物品の典型的なパックに適用するために、図１においてミリメートル単位で明確に記載されている。しかしながら、当業者にとっては、このような寸法は、ただ単に本発明の一つの特定の実施形態を示すだけであり、これらの寸法は、発明概念に影響を与えることなく、他の実施形態においては相違しても良いことが認識されよう。この例におけるバリアフィルム４は、好ましくは、レーザー穿孔及び／又はスコーリングによって、フィルム４中に予め形成された脆弱ライン６を有する、好ましくは透明なポリプロピレン材料によって構成される。あるいは、バリアフィルム４は、引き裂きテープ及びこの引き裂きテープの縦方向の縁に沿って形成される弱いライン６を有する。

図面の図２を再度参照すると、ラッピング装置２は、それぞれバリアフィルム４のシート３が巻き付けられた多数のパックＰを保持して搬送するために、回転カルーセルの形式で提供されるホルダー１０を備える。この点について、カルーセル１０は中心軸Ａを中心に回転するように設けられ、バリアフィルム４の対応するシート３が巻き付けられた単一の喫煙物品のパックＰを、それぞれ受け取り、保持するために、カルーセル１０の周囲に互いに離隔して設けられた多数のベイ又は凹部１１を有する。図２の観点から、バリアフィルム４のシート３の、折り畳まれ、重ね合された部分５を有する各パックＰの「下」端部は、ページ外に面している

さらに図２を参照すると、包装装置１は２つのシールステーション２０，２０’を備えることが見て取れる。各ステーションは各パックＰの周りに、（例えば、熱接着又は溶解を介して）バリアフィルム４のシート３を封止するためのシールヘッド２１，２１’を有する。特に、図２の詳しい拡大図に示されるように、シールヘッド２１は、カルーセル１０のベイ又は凹部１１内で保持されるパックＰの半径方向外側に面する側縁に沿って、バリアフィルム４の重なり合い部５に接触するための接触面２３を持つ細長いシール部材２２（断面図に示される）を備える。シールヘッド２１は、典型的には、シール部材２２を加熱するための加熱手段（図示はしていないが、例えば、電熱体）を備え、接触面２３はパックＰの側縁の長さにわたる継目９に沿ってバリアフィルム４を封止又は溶解し、バリアフィルム４はパックの周りに保護筐体を提供する。これに関連して、カルーセル１０は、軸Ａを中心にＲ方向に回転することによって、各ベイ又は凹部１１内に保持されているパックＰを２つの各シールステーション２０，２０’にそれぞれ搬送する。各シールステーション２０，２０’では、パックＰの側縁が、カルーセル１０の周囲の湾曲した固定カバープレート１４に形成された各スロット１２，１３に沿って整列される。そのとき、カルーセル１０は、シールヘッド２１，２１’が接触面２３、２３’を介しバリアフィルム４に係合して封止すべく、スロット１２，１３を通じて半径方向内側に移動できるように、これらのポジションでパックＰと共に一時停止する。

次に、図面の図３を参照すると、シールヘッド２１，２１’のシール部材２２，２２’がより詳細に描かれている。図３の上方部は、平面又は底面図における（即ち、カルーセル１０の軸Ａを基準にした半径方向における）各シール部材２２，２２’の接触面２３，２３’を表している。各接触面２３，２３’は、各シール部材２２，２２’の幅を横切るように延び、その長手方向を横切る非封止領域２４，２４’を有する。この点について、非封止領域２４，２４’はクロスハッチによって示され、各シール部材２２，２２’の表面に、それぞれ各凹部又は空洞２５，２５’によって形成される。したがって、各非封止領域２４，２４’は、各シールヘッド２１，２１’の接触面２３，２３’において、少なくとも部分的な不連続部を形成する。明確にするために、２つのシールステーション２０，２０’は、以下の説明では、それぞれ第１シールステーション２０、第２シールステーション２０’として参照される。第１及び第２シールステーション２０，２０’の様々な部品は、説明の明確さを高めるのに適切な場合には、同じように「第１」、「第２」という用語で示す。

例えば、第１シールヘッド２１において、非封止領域２４は実質的に均一又は一定な幅２６で、第１シール部材２２の幅２７のおよそ９０％に渡って広がる。そのようにすることで、第１シールヘッド２１の接触面２３は、図３に示された通り、第１シール部材２２の右手側で、狭い連続的な帯域又はストリップ（即ち、接触面２３の全体の幅２７のおよそ１０％）を維持する。

対照的に、第２シールヘッド２１’の非封止領域２４’は、この領域における接触面２３’を完全に非連続にするように、第２シール部材２２’の全幅２７’を横切るように延びる。さらに、非封止領域２４’の幅２６’は、図３に示されるように、右手側のより狭い幅と、左手側のより広い幅との間で階段状となる部分において、接触面２３’の平面内で変化する。

さらに、図３を参照すると、図面の下の部分は、断面図における第１及び第２シールヘッド２１，２１’のシール部材２２，２２’が、カルーセル１０の軸Ａに対して垂直な面において方向Ｘ−Ｘ及びＸ’―Ｘ’方向で取った断面における、第１及び第２シールヘッド２１，２１’のシール部材２２，２２’示している。このように、各第１及び第２シールヘッド２１，２１’の非封止領域２４，２４’の幾何学的形状は３次元において変化することが分かる。したがって、第１シールヘッド２１の接触面２３が喫煙物品のパックＰの側縁領域に沿って重なり合っているバリアフィルム４に接触した状態になると、第１シール部材２２の右手側の「ａ」で示される領域はバリアフィルム４と直接接触しており、一方、「ｂ」で示される領域は、バリアフィルム４から幾分（例えば、０．１ｍｍ）離れており、接触していない。実際、非封止領域２４の全体は、バリアフィルム４に接しておらず、それゆえ継目９の形成に寄与していない。非封止領域２４を形成する凹部又は空洞２５の高さ２８がより大きく、非封止領域２４における第１シール部材２２とバリアフィルム４との間の距離がより大きく、シール部材２２から生じる輻射熱がより少ない場合に、その非封止領域におけるバリアフィルム上の衝撃は少なくなる。第２シールヘッド２１’について、非封止領域２４’で、第２シール部材２２’がバリアフィルム４からより離れている（即ち、空洞２５’の高さ２８’のために）ことは明らかである。「ｃ」で示される右手側は、その間隔が約０．１ｍｍであり、対して、「ｄ」で示される側では、第２シール部材２２’の幅２７’に渡って、約０．２ｍｍまで直線的に増加している。ここで、高さ２８，２８’は、図３において、それぞれシール部材２２，２２’の幅２７，２７’に渡って変化するものとして表わされる一方、それらはまた、シール部材の封止性能を大きく変化させることなく、上述の、シール部材２２，２２’の幅２７，２７’に渡って実質的に一定の値をとることができることが指摘される。

各シールステーション２０，２０’のそれぞれにおいて、バリアフィルム４のシート３中の脆弱なストリップ７に対して非封止領域２４，２４’を整列されるように、第１及び第２シール部材２２，２２’を配置することにより、使用者による脆弱なストリップ７の後の操作に否定的又は悪い影響を与えることなく、バリアフィルム４はパックＰの側縁で継目９，９’に沿って封止又は熱接着される。即ち、このようにシール部材２２，２２’を構成することにより、第１及び第２シールヘッド２１，２１’は、継目９，９’に沿って望ましい封止状態が作り出されることを保証し、非封止領域２４，２４’は、バリアフィルム４のシート３における脆弱なストリップ７がその操作上の効果を保有することを同時に保証する。この点について、第２シールヘッド２０’は、好ましくは、非封止領域２４’のより広い部分が脆弱ストリップ７のタブ又はフラップ８と重なり合うように配置され、これによって、作動手段がバリアフィルム４の熱封止又は接着から受ける影響を最小にすることを保証し、また、脆弱ストリップ７の適当な作動開始を保証する。

ここでは本発明の特定の実施形態を図示し、説明してきたが、当業者には、様々な代替の、及び／又は均等の実施物が存在することが理解される。この点について、被包装物品Ｐの形状は、この発明において重要ではないことが指摘される。紙巻きタバコのパックは一般的に長方形の形状であるが、他の形状もまた考えられる。

一つの或いは複数の例示的な実施形態は単なる例であり、決して、範囲、利用可能性、又は構成を制限することを意図したものでないと理解すべきである。むしろ、上述の概説及び詳細な説明は、当業者に対して、少なくとも１つの例示的な実施形態を実施するための便利なロードマップを提供するものであり、添付の特許請求の範囲及びその法律上の均等な範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に記載される要素の機能及び配置に様々な変更を加え得ることが理解される。例えば、図３について説明した特定の実施形態は、パックＰの側面に沿って２つの平行な継目９，９’を形成する２つのシール部材２２，２２’を含んでいるが、本発明の装置１及び方法はまた、各物品又はパックＰの側面に沿って単一の継目９を形成するための１つのシール部材２２を有する単一のシールヘッド２１を備え得ることが指摘される。全体として、本願はここで論じた特定の実施形態のあらゆる応用形態又は変形形態を包括することを意図している。

また、この書面において、用語「ｃｏｍｐｒｉｓｅ」，「ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ」，「ｉｎｃｌｕｄｅ」，「ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ」，「ｃｏｎｔａｉｎ」，「ｃｏｎｔａｉｎｉｎｇ」、「ｈａｖｅ」，「ｈａｖｉｎｇ」及びこれらの任意のバリエーションは、一切を含めた（即ち、非排他的な）意味に理解されることが意図されている。ここで記載されるプロセス、方法、デバイス、装置又はシステムは、挙げられた特徴又は部品又は要素又は工程に限定されるものではなく、特に記載されていない、又はそのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の、他の要素、特徴、部品又は工程を含み得る。さらに、ここで使用される用語の「ａ」及び「ａｎ」は、特に明記しない限り、１又はそれ以上を意味すると理解されるべきとの意図である。さらに、用語「ｆｉｒｓｔ」、「ｓｅｃｏｎｄ」、「ｔｈｉｒｄ」等は、単に分類として使用されており、それらの対象物に数値的要件を課すこと、又は重要性について特定の順位を確立すること意図するものではない。

１ 包装装置
２ ラッピング装置
３ バリアフィルムのシート
４ バリアフィルム
５ バリアフィルムの折り畳み又は重ね合せ部分
６ 弱いライン
７ 脆弱ストリップ
８ フラップ又はタブ
９ 継目
９’ 継目
１０ ホルダー又はカルーセル
１１ ベイ又は凹部
１２ スロット
１３ スロット
１４ カバープレート
２０ 第１シールステーション
２０’ 第２シールステーション
２１ 第１シールヘッド
２１’ 第２シールヘッド
２２ 第１シール部材
２２’ 第２シール部材
２３ 接触面
２３’ 接触面
２４ 非封止領域
２４’ 非封止領域
２５ 凹部又は空洞
２５’ 凹部又は空洞
２６ 非封止領域の幅
２６’ 非封止領域の幅
２７ 接触面の幅
２７’ 接触面の幅
２８ 凹部又は空洞の高さ
２８’ 凹部又は空洞の高さ
Ｐ 喫煙物品のパック
Ｄ バリアフィルムシートの進行方向
Ｌ バリアフィルムシートの先端
Ｔ バリアフィルムシートの後端
Ａ カルーセルの回転軸
Ｒ カルーセルの進行方向
Ｘ 断面方向
Ｘ’ 断面方向

Claims (13)

1. 特に喫煙物品を包装する包装装置（１）であって、
   喫煙物品のパックなどの包装対象の物品（Ｐ）の周りに、バリアフィルム（４）を、該バリアフィルム（４）に重ね合せ領域が設けられるように巻き付けるラッピング装置（２）と、
   前記物品（Ｐ）の周りに保護筐体を形成するために、前記重ね合せ領域において前記物品（Ｐ）の周りに巻き付けられたバリアフィルム（４）に接触して、前記重ね合せ領域において継目（９，９’）に沿ってバリアフィルム（４）を封止するための接触面（２３，２３’）を有する、少なくとも１つのシールヘッド（２１，２１’）とを備え、
   前記シールヘッド（２１，２１’）の接触面（２３，２３’）は、前記シールヘッド（２１，２１’）に非封止領域（２４，２４’）を提供するために、少なくとも部分的に不連続であり、前記非封止領域（２４’）の幅（２６’）は、前記シールヘッド（２１’）の幅（２７’）に渡って変化しており、
   更に、前記非封止領域（２４，２４’）は、前記シールヘッド（２１，２１’）に、凹部又は空洞（２５，２５’）によって形成され、前記凹部又は空洞（２５，２５’）の前記接触面（２３，２３’）に対して垂直な高さ又は深さ（２８，２８’）は、前記シールヘッド（２１，２１’）の幅（２７，２７’）に渡って変化している包装装置。
2. 前記シールヘッド（２１，２１’）は、熱接着又は溶解によって前記継目（９，９’）に沿った前記バリアフィルム（４）のシールを達成するために、前記接触面（２３，２３’）を加熱する加熱手段を含み、前記非封止領域（２４，２４’）は前記バリアフィルム（４）とは実質的に接触しないようになった、請求項１記載の装置（１）。
3. 前記シールヘッド（２１，２１’）は細長い形状を有し、前記非封止領域（２４，２４’）は前記シールヘッド（２１，２１’）の長手方向に対して横切る中間の領域である、請求項１又は２記載の装置（１）。
4. 前記非封止領域（２４，２４’）は、前記シールヘッド（２１，２１’）の全幅の少なくとも５０％、好ましくは少なくとも７５％、より好ましくは少なくとも９０％に渡って広がっている、請求項１乃至３記載のいずれかの装置（１）。
5. 前記非封止領域（２４’）は、前記シールヘッド（２１’）の全幅（２７’）に渡って広がっている、請求項４記載の装置（１）。
6. 前記非封止領域（２４’）の幅（２６’）は、前記シールヘッド（２１’）の幅（２７’）に渡って、直線的又は階段状に変化している、請求項１乃至５記載のいずれかの装置（１）。
7. 前記ラッピング装置（２）は、包装される複数の前記物品（Ｐ）を保持し、軸（Ａ）を中心にカルーセル（１０）を回転させることにより、前記バリアフィルム（４）が巻き付けられた前記物品（Ｐ）を前記シールヘッド（２１，２１’）に搬送するカルーセル（１０）を備え、前記シールヘッド（２１，２１’）は、各物品（Ｐ）の周りに巻き付けられた前記バリアフィルム（４）に接触して、前記継目（９，９’）に沿って前記バリアフィルム（４）を封止するために、カルーセル（１０）に対して、相対的に半径方向に移動可能となっている、請求項１乃至６記載のいずれかの装置（１）。
8. それぞれ前記物品（Ｐ）の周りに巻き付けられたバリアフィルム（４）に継目（９，９’）の部位を形成するように構成された少なくとも２つのシールヘッド（２１，２１’）を含み、前記シールヘッド（２１，２１’）は、別々且つ連続的に前記物品（Ｐ）に係合するように構成されている、請求項１乃至６記載のいずれかの装置（１）。
9. それぞれ前記物品（Ｐ）の周りに巻き付けられたバリアフィルム（４）に継目（９，９’）の部位を形成するように構成された少なくとも２つのシールヘッド（２１，２１’）を含み、前記シールヘッド（２１，２１’）は、別々且つ連続的に前記物品（Ｐ）に係合するように構成され、
   更に、前記２つのシールヘッド（２１，２１’）は、各物品（Ｐ）に、別々且つ連続的に係合するために、前記カルーセル（１０）の周りに相互に間隔を空けて配置され、各シールヘッド（２１，２１’）は、異なる形状又は構成を有する単一の非封止領域（２４，２４’）又は複数の非封止領域（２４，２４’）を備える、請求項７記載の装置（１）。
10. 喫煙物品のパックなどの物品（Ｐ）を包装する方法であって、
    包装される物品（Ｐ）の周りに巻き付けるために、脆弱な部分又はストリップ（６，７）を有するバリアフィルム（４）を提供し、
    包装される前記物品（Ｐ）の周りに、前記バリアフィルム（４）を、該バリアフィルム（４）に重ね合せ領域が設けられるように巻き付け、
    前記バリアフィルム（４）を封止するための接触面（２３，２３’）を有する少なくとも１つのシールヘッド（２１，２１’）を提供し、この接触面（２３，２３’）は、前記シールヘッド（２１，２１’）に、該シーリングヘッド（２１’）の幅（２７’）に渡って変化する幅（２６’）を有する非封止領域（２４，２４’）を提供するために、少なくとも部分的に不連続であり、更に、前記非封止領域（２４，２４’）は、前記シールヘッド（２１，２１’）に、凹部又は空洞（２５，２５’）によって形成され、前記凹部又は空洞（２５，２５’）の前記接触面（２３，２３’）に対して垂直な高さ又は深さ（２８，２８’）は、前記シールヘッド（２１，２１’）の幅（２７，２７’）に渡って変化しており、
    前記重ね合せ領域において継目（９，９’）に沿ってバリアフィルム（４）を封止するために、前記重ね合せ領域において前記物品（Ｐ）の周りに巻き付けられたバリアフィルム（４）に前記シールヘッド（２１，２１’）を接触させ、これにより、前記非封止領域（２４，２４’）が少なくとも部分的に脆弱な部分又はストリップ（６，７）に重なる各工程を備えた包装方法。
11. 熱接着又は溶解により、前記継目（９，９’）に沿った前記バリアフィルム（４）のシールを達成するために前記シールヘッド（２１，２１’）の前記接触面（２３，２３’）を加熱する工程を備える、請求項１０記載の方法。
12. 柔軟な前記バリアフィルム（４）中の前記脆弱な部分又はストリップ（７）は、スコアライン又はミシン目などの１以上の弱いライン（６）、及び前記脆弱な部分又はストリップ（７）を作動させるためのタブ（８）を備え、前記非封止領域（２４，２４’）は、少なくとも部分的に、好ましくは実質的に完全にタブ（８）に重なるように配置される、請求項１０又は１１記載の方法。
13. 請求項１乃至９記載のいずれかの装置（１）、又は請求項１０乃至１２記載のいずれかの方法により生産された喫煙物品のパック（Ｐ）などの包装された物品。
    

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