JP6522532B2 - スイッチ回路及びこのスイッチ回路を用いた電動パーキングブレーキ制御装置 - Google Patents

スイッチ回路及びこのスイッチ回路を用いた電動パーキングブレーキ制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば電動パーキングブレーキのパーキングスイッチに用いられるスイッチ回路、及びこのスイッチ回路を用いた電動パーキングブレーキ制御装置に関する。
特許文献1には、電動パーキングブレーキ装置のパーキングスイッチを冗長化する技術が記載されている。このパーキングスイッチは、ロック側とリリース側それぞれに1対ずつのスイッチと、これらのスイッチにそれぞれ並列接続される抵抗と、スイッチと抵抗との並列回路にそれぞれ直列接続される抵抗とを備えている。そして、マニュアルトランスミッションを備えた車両において、パーキングスイッチが異常であっても、運転者の意図に反することなく、パーキングブレーキを自動でロック作動させ、車両を良好に停止状態に保つようにしている。
特開2008−265551号公報
しかしながら、上記特許文献1のような構成では、ロック側とリリース側にそれぞれ2つの入力ポートが必要になり、他の装置の入力ポートとの振り分けが難しくなる。また、スイッチ側のグランド(GND)をコネクタから取ると、ポートが増加してハーネスも大型化する。一方、グランドを締結点から取ると、ボディアースが近くにある場所にしかスイッチを設置できないため設置場所に制約を受ける。しかも、抵抗とハーネスが直列に接続されるため、抵抗のオープン故障とハーネスの断線故障との区別ができない、という課題がある。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ポート数を低減してハーネスの大型化を抑制でき、故障検知性も向上できるスイッチ回路、及びこのスイッチ回路を用いた電動パーキングブレーキ制御装置を提供することにある。
本発明のスイッチ回路は、共通接点が第1ポートに接続され、第1要求があるときに第1接点から第2接点に切り替えられ、この第1要求に応じた状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替えられる第1切替要素と、共通接点が第2ポートに接続され、前記第1切替要素と連動し、前記第1要求があるときに第1接点から第2接点に切り替えられ、前記第1要求に応じた状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替えられる第2切替要素と、共通接点が第3ポートに接続され、前記第1要求と異なる第2要求があるときに第1接点から第2接点に切り替えられ、この第2要求に応じた状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替えられる第3切替要素と、共通接点が第4ポートに接続され、前記第3切替要素と連動し、前記第2要求があるときに第1接点から第2接点に切り替えられ、この第2要求に応じた状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替えられる第4切替要素と、前記第1切替要素の第1接点と、前記第4切替要素の第1接点との間に直列接続され、共通接続点が前記第4切替要素の第2接点に接続される第1電圧変更要素及び第2電圧変更要素と、前記第2切替要素の第1接点と、前記第3切替要素の第1接点との間に直列接続され、共通接続点が前記第3切替要素の第2接点に接続される第3電圧変更要素及び第4電圧変更要素とを備え、前記第1切替要素の第2接点が前記第3ポート及び前記第4ポートの一方に接続され、前記第2切替要素の第2接点が前記第3ポート及び前記第4ポートの他方に接続される、ことを特徴とする。
また、本発明の電動パーキングブレーキ制御装置は、車両停止中に電動アクチュエータによりブレーキの締結または開放の制御を行う電動パーキングブレーキを制御する制御装置であって、複数の通電経路を切り替えるパーキングスイッチ部と、このパーキングスイッチ部に通電したときの通電経路による出力電圧レベルの相違に基づいて、前記電動アクチュエータを制御するとともに故障診断を行う制御部とを備え、前記パーキングスイッチ部は、前記制御部の第1電圧検出端子に接続された共通接点を、ブレーキの締結要求及び開放要求の一方があるときに第1接点から第2接点に切り替え、当該要求に応じたブレーキの状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替える第1切替要素と、前記制御部の第2電圧検出端子に接続された共通接点を、前記ブレーキの締結要求及び開放要求の一方があるときに、前記第1切替要素と連動して第1接点から第2接点に切り替え、当該要求に応じたブレーキの状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替える第2切替要素と、前記制御部の第1電圧出力端子に接続された共通接点を、前記ブレーキの締結要求及び開放要求の他方があるときに第1接点から第2接点に切り替え、当該要求に応じたブレーキの状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替える第3切替要素と、前記制御部の第2電圧出力端子に接続された共通接点を、前記ブレーキの締結要求及び開放要求の他方があるときに、前記第3切替要素と連動して第1接点から第2接点に切り替え、当該要求に応じたブレーキの状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替える第4切替要素と、前記第1切替要素の第1接点と前記第4切替要素の第1接点間に直列接続され、共通接続点が前記第4切替要素の第2接点に接続される第1及び第2電圧変更要素と、前記第2切替要素の第1接点と前記第3切替要素の第1接点間に直列接続され、共通接続点が前記第3切替要素の第2接点に接続される第3及び第4電圧変更要素とを含み、前記第1切替要素の前記第2接点は、前記第1電圧出力端子及び前記第2電圧出力端子の一方に接続され、前記第2切替要素の前記第2接点は、前記第1電圧出力端子及び前記第2電圧出力端子の他方に接続される、ことを特徴とする。
本発明のスイッチ回路によれば、二系統に冗長化したスイッチ回路に対して4つのポートで2つの要求の判定と故障診断を行うことができ、接地用のポートが不要になるので、ポート数を低減してハーネスの大型化を抑制できる。また、第3及び第4ポートに異なる第1及び第2の電圧を印加し、第1要求があるとき、第2要求があるとき、第1要求に応じた状態が継続するとき、及び第1要求に応じた状態が継続するときの4つの状態において、第1乃至第4の切替要素を切り替える。そして、第1及び第2ポートへの通電経路をそれぞれ、直列接続された2つの電圧変更要素の両方を経由する経路、一方を経由する経路、及び経由しない経路の3通り生成し、これらの通電経路を経由したときの電圧変化を検知して故障診断を行う。これによって、各切替要素や各電圧変更要素の素子故障、及び各通電経路の断線、地絡、天絡などを検知でき、故障検知性を向上することができる。
また、本発明の電動パーキングブレーキ制御装置では、制御部の第1及び第2電圧出力端子からパーキングスイッチ部に異なる第1及び第2の電圧を印加し、ブレーキの締結要求があるとき、開放要求があるとき、締結または開放が継続されるときの4つの状態に応じて第1乃至第4の切替要素を切り替える。そして、第1及び第2電圧検出端子から制御部に入力される電圧を検知し、ブレーキの締結要求か開放要求かを判定することで、接地用のポートが不要になり、冗長化してもポート数を低減してハーネスの大型化を抑制できる。更に、パーキングスイッチ部の第1及び第2電圧出力端子から第1及び第2電圧検出端子への通電経路をそれぞれ、直列接続された2つの電圧変更要素の両方を経由する経路、一方を経由する経路、及び経由しない経路の3通り生成する。これらの通電経路の電圧レベルを制御部で検知して故障診断を行うことで、各切替要素や各電圧変更要素の素子故障、パーキングスイッチ部と制御部とを接続するハーネスの故障、及び各通電経路の断線、地絡、天絡などを検知でき、故障検知性を向上することができる。
本発明の実施形態に係る電動パーキングブレーキ制御装置が適用される車両の概略構成図である。 図1に示した電動パーキングブレーキ制御装置の要部を抽出した詳細構成図である。 本発明の第1の実施形態に係るスイッチ回路について説明するためのもので、図1及び図2におけるパーキングスイッチ部とECUの具体的な構成例を示す回路図である。 図3のスイッチ回路におけるブレーキリリース時の各スイッチの状態を示す回路図である。 図3のスイッチ回路におけるブレーキアプライ時の各スイッチの状態を示す回路図である。 図3に示した電動アクチュエータの駆動制御動作を示すフローチャートである。 図3に示した回路における故障警告動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るスイッチ回路、及び電動パーキングブレーキ制御装置を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態に係るスイッチ回路、及び電動パーキングブレーキ制御装置を示す回路図である。 本発明の第4の実施形態に係るスイッチ回路、及び電動パーキングブレーキ制御装置を示す回路図である。 図10に示した回路において検出可能な故障モードについて説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る電動パーキングブレーキ制御装置が適用される車両の概略構成を示している。車両30に搭載されたエンジン31の回転トルクは、変速機32及びディファレンシャルギア33を介して車軸34に伝えられる。車軸34の両端には、駆動輪35a,35bがハブに連結されて取り付けられ、変速機32から伝達された回転トルクにより車両30を推進させる。
電動パーキングブレーキ制御装置は、ユーザインターフェイス部3、電動アクチュエータ(電動モータ)5a,5b、及び電動パーキングブレーキ用ECU(電動PKB ECU)6を備えている。ユーザインターフェイス部3は、運転者によるパーキングブレーキの操作をECU6に伝達するためのパーキングスイッチ部1と、ECU6から故障などの警告情報(あるいはパーキングブレーキの作動状態)を運転者に報知するための、LEDなどの点灯部材からなる警告灯(あるいは表示灯)2を有する。駆動輪35a,35bのハブにはブレーキディスクが取り付けられ、このブレーキディスクを挟むように電動キャリパ4a,4bが配置されている。電動アクチュエータ5a,5bによって、電動キャリパ4a,4bに組み込まれたブレーキパッドが駆動されることでブレーキの締結と開放が制御される。
なお、ここでは電動アクチュエータ5a,5bを駆動輪35a,35b側に設ける例を示したが、従動輪36a,36b側に設けても良く、変速機32の出力軸に設けることもできる。
パーキングスイッチ部1は、車室内の例えばコンソールボックス付近に配置され、警告灯2は、例えばインスツルメントパネルに設置されている。パーキングスイッチ部1は、リリース(Release)スイッチとアプライ(Apply)スイッチを有し、パーキングブレーキをリリースあるいはアプライするときに各々のスイッチがオンする。アプライスイッチのオンにより、電動キャリパ4a,4bに内蔵された電動アクチュエータ5a,5bが作動してブレーキを締結する。また、リリーススイッチのオンにより、電動アクチュエータ5a,5bが作動してブレーキを開放する。何れのスイッチも放すと中立状態(Neutral)となり、電動アクチュエータ5a,5bの作動中にスイッチが中立状態になっても電動アクチュエータ5a,5bはリリースまたはアプライ完了まで作動を継続する。これらリリーススイッチとアプライスイッチには、一体型と個別型があり、どちらでも用いることができる。
ECU6は、パーキングスイッチ部1のアプライスイッチとリリーススイッチの切替状態により、アプライ要求(第1要求)、リリース要求(第2要求)、及びこれらの要求に応じたブレーキの状態が継続されている状態を判定し、電動アクチュエータ5a,5bにより電動キャリパ4a,4bに組み込まれたブレーキパッドを駆動してブレーキの締結、開放あるいは保持を行う。また、パーキングスイッチ部1に通電したときに、各スイッチの切替状態に応じて生成される複数の通電経路による出力電圧レベルに基づいて、故障診断を行うようになっている。
このECU6には、運転者のパーキングスイッチ部1の操作による指示INSだけでなく、各種センサ(クラッチストロークセンサ等)からの情報SSI、及び他のECU(ECSユニット等)からの情報SSE等が入力される。そして、警告灯2に制御信号CSPを供給して点灯/消灯及び点滅を制御し、パーキングスイッチ部1の異常や電動パーキングブレーキの作動状態を運転者に報知するようになっている。
図2に示すように、パーキングスイッチ部1によりアプライ要求(ブレーキの締結要求)があると、ECU6で電動アクチュエータ5a,5bを回転駆動する。電動アクチュエータ5a,5bの回転は減速器7a,7bによって減速された後、直動機構8a,8bによって回転が直線運動に変換され、ブレーキパッド9a,9bがそれぞれ矢印Aa,Ab方向に押し出される。これによって、ブレーキパッド9a,9bがブレーキディスク10a,10bに押し付けられ、ブレーキディスク10a,10bがブレーキパッド9aと11a、9bと11bでそれぞれ挟まれて摩擦力が発生し、ブレーキが締結される。
一方、パーキングスイッチ部1によりリリース要求(ブレーキの開放要求)があると、電動アクチュエータ5a,5bを回転駆動してブレーキパッド9a,9bをブレーキディスク10a,10bから離してブレーキを開放する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るスイッチ回路について説明するためのもので、上記図1及び図2に示したパーキングスイッチ部(スイッチ回路)1とECU(制御部)6の具体的な構成例を示している。パーキングスイッチ部1は、連動する一対のアプライスイッチSW1,SW2(第1及び第2切替要素)、連動する一対のリリーススイッチSW3,SW4(第3及び第4切替要素)、及び第1乃至第4の抵抗Rb1,Rb2,Ra1,Ra2(第1乃至第4電圧変更要素)を備えている。ここでは、アプライスイッチSW1,SW2とリリーススイッチSW3,SW4が中立状態を示しており、この中立状態でアプライスイッチSW1,SW2またはリリーススイッチSW3,SW4が、運転者により操作されるのを待機している。
このパーキングスイッチ部1は、アプライスイッチSW1,SW2とリリーススイッチSW3,SW4をそれぞれ二系統に冗長化しており、第1ポート(第1電圧検出端子)P1には、スイッチSW1の共通接点(可動接点)TCが接続され、第2ポート(第2電圧検出端子)P2には、スイッチSW2の共通接点TCが接続される。また、第3ポート(第1電圧出力端子)P3には、スイッチSW3の共通接点TCとスイッチSW1の第2接点(固定接点)T2が接続され、第4ポート(第2電圧出力端子)P4にはスイッチSW4の共通接点TCとスイッチSW2の第2接点T2が接続される。
更に、スイッチSW1の第1接点T1とスイッチSW4の第1接点T1との間に、抵抗Rb1,Rb2が直列接続され、これら抵抗Rb1,Rb2の共通接続点がスイッチSW4の第2接点T2に接続される。スイッチSW2の第1接点T1とスイッチSW3の第1接点T1との間に、抵抗Ra1,Ra2が直列接続され、これら抵抗Ra1,Ra2の共通接続点がスイッチSW3の第2接点T2に接続される。
ECU6は、電圧生成回路21とMPU(Micro Processing Unit)22を含んでいる。電圧生成回路21は、異なる第1及び第2の電圧Va,Vbを生成して第3及び第4ポートP3,P4にそれぞれ印加する。この電圧生成回路21は、例えば電源電圧を分圧して電圧Va,Vbを生成するものである。MPU22は、第1及び第2ポートP1,P2から入力されたアナログ信号(入力電圧Vinb,Vina)を対応するデジタル信号にそれぞれ変換するA/D変換器ADCb,ADCaを有している。第1ポートP1と接地点間には抵抗Rb0が接続されており、この抵抗Rb0と第1及び第2抵抗Rb1,Rb2(または第1抵抗Rb1)とで第1ポートP1の電圧を分圧し、電圧VinbをA/D変換器ADCbに入力する。
また、第2ポートP2と接地点間には抵抗Ra0が接続されており、この抵抗Ra0と第3及び第4抵抗Ra1,Ra2(または第3抵抗Ra1)とで第2ポートP2の電圧を分圧し、電圧VinaをA/D変換器ADCaに入力する。MPU22は、A/D変換器ADCb,ADCaから得たデジタル信号から、アプライスイッチSW1,SW2とリリーススイッチSW3,SW4のスイッチング状態を判定する。そして、アプライ要求、リリース要求、及びこれらの要求に応じたブレーキの状態が継続されている状態を判定し、例えば電動キャリパ4に内蔵された電動アクチュエータ5を駆動してブレーキの締結、開放または保持を行う。また、検知したアプライスイッチSW1,SW2とリリーススイッチSW3,SW4のスイッチング状態と、第1及び第2ポートP1,P2からA/D変換器ADCb,ADCaに入力される電圧Vinb,Vinaのレベルに基づいて故障診断を行う。
本例において、故障などの異常が無い場合には、A/D変換器ADCaの入力端に供給される電圧Vina、及びA/D変換器ADCbの入力端に供給される電圧Vinbはそれぞれ次式のようになる。
Vina=Va×Ra0/(Ra0+Ra1+Ra2)=Va×Ga1
Vinb=Vb×Rb0/(Rb0+Rb1+Rb2)=Vb×Gb1
なお、抵抗Ra2またはRb2がショート故障している場合には、A/D変換器ADCaに入力される電圧Vina、及びA/D変換器ADCbに入力される電圧Vinbはそれぞれ次式のようになる。
Vina=Va×Ra0/(Ra0+Ra1)=Va×Ga2
Vinb=Vb×Rb0/(Rb0+Rb1)=Vb×Gb2
一方、抵抗Ra1またはRb1がショート故障している場合には、A/D変換器ADCaに入力される電圧Vina、及びA/D変換器ADCbに入力される電圧Vinbはそれぞれ次式のようになる。
Vina=Va×Ra0/(Ra0+Ra2)=Va×Ga3
Vinb=Vb×Rb0/(Rb0+Rb2)=Vb×Gb3
図4は、パーキングスイッチ部1がリリースされたときのスイッチSW1,SW2とスイッチSW3,SW4の状態を示している。すなわち、運転者によりリリース操作が行われると、スイッチSW3,SW4の共通接点TCが第1接点T1から第2接点T2に切り替えられる。この状態で故障などの異常が無い場合には、A/D変換器ADCaに入力される電圧Vina、及びA/D変換器ADCbに入力される電圧Vinbはそれぞれ次式で表せる。
Vina=Va×Ra0/(Ra0+Ra1)=Va×Ga2
Vinb=Vb×Rb0/(Rb0+Rb1)=Vb×Gb2
よって、入力電圧Vina,Vinbのレベルが中立状態とは異なるので、MPU22はパーキングスイッチ部1がリリース操作されたことを判定できる。抵抗Ra2またはRb2のショート故障した場合には入力電圧Vina,Vinbのレベルのみでは判定できないが、スイッチSW3,SW4の切替操作を考慮することで判定できる。MPU22は、この判定結果に基づき電動アクチュエータ5を制御してブレーキを開放する。リリース状態が継続されると、スイッチSW3,SW4の共通接点TCはともに第2接点T2から第1接点T1に切り替えられ、図3に示した中立位置に戻る。
図5は、パーキングスイッチ部1がアプライされたときのスイッチSW1,SW2とスイッチSW3,SW4のスイッチング状態を示している。すなわち、運転者によりアプライ操作が行われると、スイッチSW1,SW2の共通接点TCが第1接点T1から第2接点T2に切り替えられる。この状態で故障などの異常が無い場合には、A/D変換器ADCaに入力される電圧Vina、及びA/D変換器ADCbに入力される電圧Vinbはそれぞれ次式で表せる。
Vina=Vb
Vinb=Va
よって、中立状態、リリース状態とは入力電圧Vina,Vinbのレベルが異なるので、MPU22はパーキングスイッチ部1がアプライ操作されたことを判定できる。MPU22は、この判定結果に基づき電動アクチュエータ5を制御してブレーキの締結を行う。アプライ状態が継続されると、スイッチSW1,SW2の共通接点TCは第2接点T2から第1接点T1に切り替えられ、図3に示した中立位置に戻る。
図6は、図3に示した回路における電動アクチュエータ5の駆動制御動作を示すフローチャートである。イグニッションがオンされると、MPU22はポートP1,P2の電圧Vinb,Vinaのレベルに基づいてスイッチ状態の検知を行う(ステップS1)。スイッチ操作によって中立状態からアプライ状態に切り替わったか否かを判定し(ステップS2)、切り替わっていないと判定されると、中立状態からリリース状態に切り替わったか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3で切り替わっていないと判定されると、ステップS1のスイッチ状態の検知動作に戻り、スイッチ操作が行われるまでステップS2,S3の動作を繰り返す。
ステップS2でスイッチがアプライ状態に切り替わったと判定されると、ブレーキ状態の判定を行う(ステップS4)。ブレーキ状態の判定は、リリースフラグが1か否か(Release=1?)で判定し、ブレーキがリリース状態であれば、電圧Vinb,Vinaのレベルに基づいて故障が有るか否かを判定する(ステップS5)。故障がない場合には、電動アクチュエータ5の駆動を開始する(ステップS6)。ステップS4でブレーキがアプライ状態と判定された場合には、リリース要求が有るまで電動アクチュエータ5の駆動を停止する(ステップS7)。また、ステップ5で故障有りと判定された場合にも電動アクチュエータ5の駆動を停止する(ステップS7)。次のステップS8では、ブレーキ状態を記憶(前回ブレーキ状態記憶)し、ステップS1のスイッチ状態の検知動作に戻る。
電動アクチュエータ5の駆動を開始した後のステップS9では、アプライが完了したか否かを判定する。ブレーキの締結中で完了していない場合には、電動アクチュエータ5の駆動を続け、完了するとアプライフラグを1(Apply=1)にして、リリースフラグを0(Release=0)にする(ステップS10)。その後、電動アクチュエータ5の駆動を停止し(ステップS7)、ブレーキ状態を記憶してステップS1に戻る(ステップS8)。
上述したステップS9におけるアプライ完了判定は、例えば下記(a)〜(c)を満たしたときに完了とする。
(a)電動アクチュエータ5の駆動電流変化率が所定範囲内
(b)電動アクチュエータ5の駆動電流が第1所定範囲内
(c)電動アクチュエータ5の駆動開始からの時間が、電動アクチュエータ5の駆動電圧に基づいて設定される経過時間を超えた
アプライ完了後は電動アクチュエータ5に負荷が掛かった状態であり、駆動電流値はある程度大きい状態で安定する。
ステップS3で、中立状態からリリース状態にスイッチが切り替わったと判定されると、ブレーキ状態の判定を行う(ステップS11)。ブレーキ状態の判定は、アプライフラグが1か否か(Apply=1?)で判定し、ブレーキがアプライ状態であれば、故障が有るか否かを判定する(ステップS12)。故障がない場合には、電動アクチュエータ5の駆動を開始する(ステップS13)。ステップS11でブレーキがリリース状態と判定された場合には、アプライ要求が有るまで電動アクチュエータ5の駆動を停止する(ステップS7)。また、ステップ12で故障有りと判定された場合にも電動アクチュエータ5の駆動を停止する(ステップS7)。次のステップS8では、ブレーキ状態を記憶し、ステップS1のスイッチ状態の検知動作に戻る。
電動アクチュエータ5の駆動を開始した後のステップS14では、リリースが完了したか否かを判定する。ブレーキの開放中で完了していない場合には、電動アクチュエータ5の駆動を続け、完了するとアプライフラグを0(Apply=0)にして、リリースフラグを1(Release=1)にする(ステップS15)。その後、電動アクチュエータ5の駆動を停止し(ステップS7)、ブレーキ状態を記憶してステップS1に戻る(ステップS8)。
上述したステップS14におけるリリース完了判定は、例えば下記(d),(e)を満たしたときにリリース完了とする。
(d)電動アクチュエータ5の駆動電流変化率が所定範囲以内
(e)電動アクチュエータ5の駆動電流が第2所定範囲以内
ここで、「第2所定範囲内の電流の大きさ<第1所定範囲内の電流の大きさ」である。
リリース完了後は、電動アクチュエータ5に負荷が掛からない状態で駆動電流が安定するため、駆動電流値はアプライ完了時よりも小さい値で安定する。
図7は、図3に示した回路における故障警告動作を示すフローチャートである。まず、MPU22でイグニッション(ING)のON/OFF判定を行い(ステップS21)、イグニッションオンであれば、前回がアプライ状態であったか否か判定する(ステップS22)。この判定には、図6のステップS8における前回ブレーキ状態の記憶値を用いる。そして、前回がアプライ状態であれば赤色の警告灯を点灯表示させ(ステップS23)、アプライ状態でなければ赤色の警告灯を消灯させる(ステップS24)。ステップS21でイグニッションオフであった場合には動作を停止し、イグニッションオンになるのを待機する。
次のステップS25では、パーキングスイッチ部1(スイッチ回路)の故障診断を行い、故障なしの場合には通常動作を行い(ステップS26)、ステップS21に戻る。一方、故障有りと判定されると、故障コードを記憶し(ステップS27)、黄色の警告灯を点灯表示する(ステップS28)。次のステップS29では、イグニッション(ING)のON/OFF判定を行い、イグニッションオンであればスイッチ操作が行われるのを待機し(ステップS30)、イグニッションオフであれば停止する。続いて、スイッチの状態検知を行う(ステップS31)。
ステップS31で、スイッチが中立状態と判定されるとステップS28に戻って、黄色の警告灯を点灯表示する。また、スイッチがアプライ状態と判定されるとブレーキ状態の判定を行う(ステップS32)。ブレーキ状態の判定は、ブレーキ締結時にアプライフラグが1(Apply=1)であれば、赤色の警告灯の点灯状態を継続(ステップS33)して終了し、そうでなければ赤色の警告灯を点滅表示(ステップS34)させて終了する。
一方、ステップS31で、スイッチがリリース状態と判定されると、ブレーキ状態の判定を行う(ステップS35)。ブレーキ状態の判定は、ブレーキ開放時にリリースフラグが1(Release=1)であれば、警告灯の消灯状態を継続(ステップS36)して終了し、そうでなければ赤色の警告灯を点滅表示(ステップS37)させて終了する。
上記のような構成によれば、二系統に冗長化したパーキングスイッチ部1に対して4つのポートP1〜P4でリリース要求とアプライ要求の検知と故障診断を行うことができ、接地用のポートが不要になるので、ポート数を低減してハーネスの大型化を抑制できる。また、第3及び第4ポートに異なる第1及び第2の電圧Va,Vbを印加し、第1及び第2ポートP1,P2への通電経路をそれぞれ、直列接続された2つの抵抗Ra1,Ra2またはRb1,Rb2の両方を経由する経路、抵抗Ra1またはRb1を経由する経路、及び経由しない経路の3通り生成し、これらの通電経路を経由したときの電圧変化を検知して故障診断を行う。これによって、各スイッチSW1〜SW4、各抵抗Ra1,Ra2,Rb1,Rb2の素子故障、及び各通電経路の断線、地絡、天絡などを検知でき、故障検知性を向上することができる。
なお、上記第1の実施形態では、スイッチSW1,SW2をアプライスイッチ、スイッチSW3,SW4をリリーススイッチとして用いる場合を例に取って説明したが、スイッチSW1,SW2をリリーススイッチ、スイッチSW3,SW4をアプライスイッチにしても実質的に同様な動作を行い、同じ作用効果が得られる。
[第2の実施形態]
図8は、本発明の第2の実施形態に係るスイッチ回路、及び電動パーキングブレーキ制御装置を示している。本第2の実施形態は、パーキングスイッチ部1の回路構成が第1の実施形態とは若干異なっている。他の構成は図3と同様であるので、同一部分に同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。すなわち、パーキングスイッチ部1の第1ポートP1にはアプライスイッチSW1の共通接点TCが接続され、第2ポートP2にはアプライスイッチSW2の共通接点TCが接続される。また、第3ポートP3にはリリーススイッチSW3の共通接点TCとアプライスイッチSW2の第2接点T2が接続され、第4ポートP4にはリリーススイッチSW4の共通接点TCとアプライスイッチSW1の第2接点T2が接続される。
更に、スイッチSW1の第1接点T1とスイッチSW4の第1接点T1との間に、抵抗Rb1,Rb2が直列接続され、これら抵抗Rb1,Rb2の共通接続点がスイッチSW4の第2接点T2に接続される。スイッチSW2の第1接点T1とスイッチSW3の第1接点T1との間に、抵抗Ra1,Ra2が直列接続され、これら抵抗Ra1,Ra2の共通接続点がスイッチSW3の第2接点T2に接続される。
このような構成であっても、第1の実施形態と実質的に同様な動作を行い、同じ作用効果が得られる。
なお、上記第2の実施形態では、スイッチSW1,SW2をアプライスイッチ、スイッチSW3,SW4をリリーススイッチにしたが、第1の実施形態と同様にスイッチSW1,SW2をリリーススイッチ、スイッチSW3,SW4をアプライスイッチにしても良い。
[第3の実施形態]
図9は、本発明の第3の実施形態に係るスイッチ回路、及び電動パーキングブレーキ制御装置を示している。本第3の実施形態は、アプライウェイクアップ(ApplyWakeUp)を考慮した回路構成になっている。他の構成は図3と同様であるので、同一部分に同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。すなわち、電圧生成回路21における電圧Vaの出力端子(ポートP3)とバッテリ電源VBとの間に、スリープ時のみオンするスイッチ(ここではPチャネル型MOSFET23)を設けている。このMOSFET23のゲートには、ウェイクアップ回路24からアプライ時のみ“H”レベルとなるウェイクアップ信号SWUが供給される。また、A/D変換器ADCbの入力端子(ポートP1)にも、ウェイクアップ信号SWUが供給される。
MOSFET23とウェイクアップ回路24は、電圧供給制御部として働く。この電圧供給制御部は、ECU6の少なくとも一部の機能の作動が停止しているスリープ状態において、ポートP3,P4の一方(本例ではP3)に、これらのポートの電圧(Va,Vb)よりも高いウェイクアップ電圧(バッテリ電源VBの電圧)を印加し、他方のポート(本例ではP4)への電圧の印加を停止させる。
このように、ウェイクアップ信号SWUの切り替わりを検知して、MPU22をウェイクアップさせることでアプライウェイクアップに対応できる。
[第4の実施形態]
図10は、本発明の第4の実施形態に係るスイッチ回路、及び電動パーキングブレーキ制御装置を示している。本第4の実施形態は、天絡・地絡故障時に電圧生成回路側への影響を考慮した回路構成になっている。他の構成は図3と同様であるので、同一部分に同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、電圧生成回路21とポートP3,P4との間に、遮断用のNチャネル型MOSFET25,26を設けている。これらMOSFET25,26のゲートには、MPU22からバッファ27,28を介して、故障が起こった側のMOSFETをオフさせる信号SCa,SCbがそれぞれ供給される。また、本例では、電圧生成回路21を電源VBと接地点間に直列接続された抵抗Rc0,Rc1,Rc2で構成しており、抵抗Rc0とRc1との接続点から電圧Va、抵抗Rc1とRc2との接続点から電圧Vbを出力するようになっている。
上記のような構成によれば、第3ポートP3と第4ポートP4のハーネスが天絡あるいは地絡した場合に、故障が起こった側のMOSFETをオフさせて、故障していない側には影響が及ばないようにできる。
図11は、図10に示した回路において検出可能な故障モードについて説明するための図である。図11では、種々の故障内容と故障対象に対して、パーキングスイッチ部1が中立状態、リリース状態及びアプライ状態におけるECU6への入力信号Input1,Input2(第1及び第2ポートP1,P2の入力電圧Vina,Vinb)の電圧レベルを示している。また、異常検知の可否と故障中の操作検知(赤色灯の点滅)の可否を示している。
なお、図11における計算値は一例であって、抵抗定数の組み合わせや回路の組み方如何で変化する。
前述したように、正常動作時には、パーキングスイッチ部1が中立状態では入力信号Input1が「Vb×Gb1」、入力信号Input2が「Va×Ga1」である。リリース状態では入力信号Input1が「Vb×Gb2」、入力信号Input2が「Va×Ga2」であり、アプライ状態では入力信号Input1が「Va」、入力信号Input2が「Vb」である。
次に、第3ポートP3(ECU6の出力信号Power1)に天絡故障が発生すると、パーキングスイッチ部1が中立状態では入力信号Input1が「Vb×Gb1」、入力信号Input2が「Hi固着」である。このHi固着の状態は、A/D変換器ADCaによって検出できる。リリース状態では入力信号Input1が「Vb×Gb2」、入力信号Input2が「Hi固着」であり、アプライ状態では入力信号Input1が「Hi固着」、入力信号Input2が「Vb」である。従って、パーキングスイッチ部1の各状態で異常検知が可能であり、故障中であっても中立状態からリリース状態、及び中立状態からアプライ状態への操作を検知して赤色の警告灯を点滅させることができる。
第4ポートP4(ECU6の出力信号Power2)、第1及び第2ポートP1,P2に天絡故障が発生した場合も同様にして異常検知が可能であり、赤色の警告灯を点滅させることができる。
第3及び第4ポートP3,P4、第1及び第2ポートP1,P2に地絡故障が発生した場合には、天絡故障では「Hi固着」となった状態が「0」になる。この「0」の状態は、A/D変換器ADCaによって検出できる。他は同様であるので、天絡故障と同様に異常検知が可能であり、赤色の警告灯を点滅させることができる。
また、第3ポートP3と第4ポートP4のハーネスがショート故障(Power1/Power2)した場合には、パーキングスイッチ部1が中立状態では入力信号Input1が「[(Va+Vb)/2]×Ga1」、入力信号Input2が「[(Va+Vb)/2]×Gb1」である。リリース状態では入力信号Input1が「[(Va+Vb)/2]×Ga2」、入力信号Input2が「[(Va+Vb)/2]×Gb2」であり、アプライ状態では入力信号Input1が「(Va+Vb)/2」、入力信号Input2が「(Va+Vb)/2」である。従って、パーキングスイッチ部1の各状態で異常検知が可能であり、故障中であっても中立状態からリリース状態、及び中立状態からアプライ状態への操作を検知して赤色の警告灯を点滅させることができる。
次に、第3ポートP3と第1ポートP1のハーネスがショート故障(Power1/Input1)した場合には、パーキングスイッチ部1が中立状態では入力信号Input1が「Va」、入力信号Input2が「Va×Ga1」である。リリース状態では入力信号Input1が「Va」、入力信号Input2が「Va×Ga2」であり、アプライ状態では入力信号Input1が「Va」、入力信号Input2が「Vb」である。この場合には、パーキングスイッチ部1の中立状態とリリース状態で異常検知が可能であるが、アプライ状態での異常検知ができない。しかし、故障中であっても中立状態からリリース状態、及び中立状態からアプライ状態への操作を検知して赤色の警告灯を点滅させることができる。
第3ポートP3と第2ポートP2、第4ポートP4と第1ポートP1、第4ポートP4と第2ポートP2、第1ポートP1と第2ポートP2のハーネスがショート故障した場合も同様にして異常検知が可能であり、赤色の警告灯を点滅させることができる。
但し、第4ポートP4と第2ポートP2のハーネスがショート故障した場合には、アプライ状態での異常検知ができない。
ハーネスが断線故障した場合、各スイッチSW1〜SW4の接点が開固着した場合、各抵抗Ra1,Ra2,Rb1,Rb2がオープン故障した場合、及びショート故障した場合にはそれぞれ、図8に示したように異常検知が可能であり赤色の警告灯を点滅させることができる。
なお、ハーネスのショート故障時と抵抗Ra1,Ra2,Rb1,Rb2のショート故障時において、網掛けをした部分は正常電圧と誤認識する可能性が有る。但し、入力信号Input1/Input2の組み合わせ上、中立状態/アプライ状態/リリース状態の何れにも当てはまらないため、組み合わせで異常検知が可能である。
以上説明したように、本発明のスイッチ回路によれば、二系統に冗長化したパーキングスイッチ部1に対して4つのポートP1〜P4でリリース要求とアプライ要求の検知と故障診断を行うことができ、接地用のポートが不要になるので、ポート数を低減してハーネスの大型化を抑制できる。また、第3及び第4ポートに異なる第1及び第2の電圧Va,Vbを印加し、リリース要求があるとき、アプライ要求があるとき、リリース要求に応じたブレーキの開放状態が継続するとき、及びアプライ要求に応じたブレーキの締結状態が継続するときの4つの状態において、スイッチSW1〜SW4を切り替える。
これによって、第1及び第2ポートP1,P2への通電経路をそれぞれ、直列接続された2つの抵抗Ra1,Ra2またはRb1,Rb2の両方を経由する経路、抵抗Ra1またはRb1を経由する経路、及び経由しない経路の3通り生成し、これらの通電経路を経由したときの電圧変化を検知して故障診断を行う。これによって、各スイッチSW1〜SW4、各抵抗Ra1,Ra2,Rb1,Rb2の素子故障、及び各通電経路の断線、地絡、天絡などを検知でき、故障検知性を向上することができる。
また、本発明の電動パーキングブレーキ制御装置では、第3及び第4ポートP3,P4に異なる第1及び第2の電圧Va,Vbを印加し、ブレーキの締結要求があるとき、開放要求があるとき、締結または開放が継続されるときの4つの状態に応じて第1乃至第4スイッチSW1〜SW4を切り替える。そして、パーキングスイッチ部1の第1及び第2ポートP1,P2を介して電圧を出力することで、接地用のポートが不要になり、冗長化してもポート数を低減してハーネスの大型化を抑制できる。
更に、第1及び第2ポートP1,P2への通電経路をそれぞれ、直列接続された2つの抵抗Ra1,Ra2またはRb1,Rb2の両方を経由する経路、一方を経由する経路、及び経由しない経路の3通り生成し、これらの通電経路の電圧をMPU22で検知して故障診断を行うことで、各スイッチSW1〜SW4、各抵抗Ra1,Ra2,Rb1,Rb2の素子故障、及び各通電経路の断線、地絡、天絡などを検知でき、故障検知性を向上することができる。すなわち、通電経路の1つが断線していた場合、スイッチを切り替えることによって通電経路が変化するので、一方に信号が入って他方に信号が入らないので断線を検知できる。また、スイッチを切り替えることによって、抵抗分圧比が変化するので、これによっても断線を検知できる。
本発明を用いることで、ECE-R13(5.2.19.2.1)記載の法規に準拠した安全性を確保したフェールセーフや注意喚起を実現可能できる。また、殆どの時間スイッチがその状態にいるニュートラル時に、現状考えられる全ての故障モードに対して故障検知が可能である。しかも、故障中にニュートラル状態から、スイッチ操作(Apply/Release)されたことを、現状考えられる全ての故障モードに対して検知可能である。
なお、本発明は上述した第1乃至第4の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。例えば、スイッチ回路を電動パーキングブレーキに適用する例を説明したが、高い信頼性が要求され、且つ故障などの異常が発生している場所を特定する必要がある他の装置や他のシステムに適用することもできる。
1…パーキングスイッチ部(スイッチ回路)、2…警告灯(表示灯)、3…ユーザインターフェイス部、4,4a,4b…電動キャリパ、5,5a,5b…電動アクチュエータ(電動モータ)、6…電動パーキングブレーキ用ECU(制御部)、SW1…アプライスイッチ(第1切替要素)、SW2…アプライスイッチ(第2切替要素)、SW3…リリーススイッチ(第3切替要素)、SW4…リリーススイッチ(第4切替要素)、P1…第1ポート(第1電圧検出端子)、P2…第2ポート(第2電圧検出端子)、P3…第3ポート(第1電圧出力端子)、P4…第4ポート(第2電圧出力端子)、TC…共通接点、T1…第1接点、T2…第2接点、Rb1…抵抗(第1電圧変更要素)、Rb2…抵抗(第2電圧変更要素)、Ra1…抵抗(第3電圧変更要素)、Ra2…抵抗(第4電圧変更要素)、Ra0,Rb0…抵抗、Va…第1の電圧、Vb…第2の電圧

Claims (7)

  1. 共通接点が第1ポートに接続され、第1要求があるときに第1接点から第2接点に切り替えられ、この第1要求に応じた状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替えられる第1切替要素と、
    共通接点が第2ポートに接続され、前記第1切替要素と連動し、前記第1要求があるときに第1接点から第2接点に切り替えられ、前記第1要求に応じた状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替えられる第2切替要素と、
    共通接点が第3ポートに接続され、前記第1要求と異なる第2要求があるときに第1接点から第2接点に切り替えられ、この第2要求に応じた状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替えられる第3切替要素と、
    共通接点が第4ポートに接続され、前記第3切替要素と連動し、前記第2要求があるときに第1接点から第2接点に切り替えられ、この第2要求に応じた状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替えられる第4切替要素と、
    前記第1切替要素の第1接点と、前記第4切替要素の第1接点との間に直列接続され、共通接続点が前記第4切替要素の第2接点に接続される第1電圧変更要素及び第2電圧変更要素と、
    前記第2切替要素の第1接点と、前記第3切替要素の第1接点との間に直列接続され、共通接続点が前記第3切替要素の第2接点に接続される第3電圧変更要素及び第4電圧変更要素とを備え、
    前記第1切替要素の第2接点が前記第3ポート及び前記第4ポートの一方に接続され、前記第2切替要素の第2接点が前記第3ポート及び前記第4ポートの他方に接続される、ことを特徴とするスイッチ回路。
  2. 前記第3ポート及び前記第4ポートに異なる第1及び第2の電圧を印加し、前記第1及び第2ポートから出力される電圧レベルに基づいて、前記第1要求または第2要求の判定と故障診断を行う、ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路。
  3. 前記スイッチ回路は、車両停止中に電動アクチュエータによりブレーキの締結または開放の制御を行う電動パーキングブレーキ装置におけるパーキングスイッチであり、
    前記第1要求はブレーキ締結要求及びブレーキ開放要求の一方であり、前記第2要求は前記ブレーキ締結要求及び前記ブレーキ開放要求の他方である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスイッチ回路。
  4. 車両停止中に電動アクチュエータによりブレーキの締結または開放の制御を行う電動パーキングブレーキを制御する制御装置であって、
    複数の通電経路を切り替えるパーキングスイッチ部と、このパーキングスイッチ部に通電したときの通電経路による出力電圧レベルの相違に基づいて、前記電動アクチュエータを制御するとともに故障診断を行う制御部とを備え、
    前記パーキングスイッチ部は、
    前記制御部の第1電圧検出端子に接続された共通接点を、ブレーキの締結要求及び開放要求の一方があるときに第1接点から第2接点に切り替え、当該要求に応じたブレーキの状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替える第1切替要素と、
    前記制御部の第2電圧検出端子に接続された共通接点を、前記ブレーキの締結要求及び開放要求の一方があるときに、前記第1切替要素と連動して第1接点から第2接点に切り替え、当該要求に応じたブレーキの状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替える第2切替要素と、
    前記制御部の第1電圧出力端子に接続された共通接点を、前記ブレーキの締結要求及び開放要求の他方があるときに第1接点から第2接点に切り替え、当該要求に応じたブレーキの状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替える第3切替要素と、
    前記制御部の第2電圧出力端子に接続された共通接点を、前記ブレーキの締結要求及び開放要求の他方があるときに、前記第3切替要素と連動して第1接点から第2接点に切り替え、当該要求に応じたブレーキの状態が継続されるときに前記第2接点から前記第1接点に切り替える第4切替要素と、
    前記第1切替要素の第1接点と前記第4切替要素の第1接点間に直列接続され、共通接続点が前記第4切替要素の第2接点に接続される第1及び第2電圧変更要素と、
    前記第2切替要素の第1接点と前記第3切替要素の第1接点間に直列接続され、共通接続点が前記第3切替要素の第2接点に接続される第3及び第4電圧変更要素とを含み、
    前記第1切替要素の前記第2接点は、前記第1電圧出力端子及び前記第2電圧出力端子の一方に接続され、前記第2切替要素の前記第2接点は、前記第1電圧出力端子及び前記第2電圧出力端子の他方に接続される、ことを特徴とする電動パーキングブレーキ制御装置。
  5. 前記制御部は、少なくとも一部の機能の作動が停止しているスリープ状態で、前記第1電圧出力端子及び第2電圧出力端子の一方に、当該第1電圧出力端子及び第2電圧出力端子の電圧よりも高いウェイクアップ電圧を印加し、他方への電圧の印加を停止する電圧供給制御部を備える、ことを特徴とする請求項4に記載の電動パーキングブレーキ制御装置。
  6. 前記制御部は、前記パーキングスイッチ部の通電経路、及び前記パーキングスイッチ部と当該制御部との接続経路の異常検出を行い、
    正常状態であるときは、前記パーキングスイッチ部からブレーキの締結要求又は開放要求があったときに前記電動アクチュエータを駆動制御し、
    前記パーキングスイッチ部からのブレーキの締結要求又は開放要求がない状態で異常が発生した場合に車室内に第1表示を行い、
    前記パーキングスイッチ部からのブレーキの締結要求又は開放要求がある状態で異常が発生した場合には、前記車室内に前記第1表示とは異なる第2表示を行う、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の電動パーキングブレーキ制御装置。
  7. 前記第1表示及び第2表示は、運転者が認識できる位置に配置された少なくとも1つの点灯部材を点灯するものであり、
    前記第1表示をするときは、前記点灯部材を黄色で点灯表示させ、
    前記第2表示をするときは、前記点灯部材を赤色で点滅表示させて第1表示よりも強調表示する、ことを特徴とする請求項6に記載の電動パーキングブレーキ制御装置。
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