JP6522460B2 - 乗物用シート - Google Patents
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Description
始めに、実施例1のシート1の構成について、図1〜図5を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、3列シートを備えた自動車の2列目の右側座席として構成されている。上記シート1は、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭凭れとなるヘッドレスト5と、を備える。
上述したシートバック2は、常時は上述した各リクライナ6がロック状態に保持される構成により、フロアFに対する背凭れ角度が固定された状態として保持されている。上述したシートバック2は、シート1の所定箇所に設けられた図示しないリクライニングレバーが操作されることにより、上述した各リクライナ6のロック状態が解除されて、その背凭れ角度を前後方向に自由に調整できる状態に切り換えられるようになっている。
シートクッション3は、常時は上述した各スライドレール4がスライドロックされた状態に保持される構成により、そのフロアF上における前後方向の位置が固定された状態に保持されている。上記シートクッション3は、シート1の所定箇所に設けられた図示しないスライドレバーが操作されることにより、上述した各スライドレール4のスライドロック状態が解除されて、そのフロアF上における前後方向の位置を自由に調整できる状態に切り換えられるようになっている。
また、上述したシート1は、図2に示すように、上述したシートバック2とシートクッション3とをそれぞれ各スライドレール4に対して前方側へ格納移動させることのできる状態に連結する格納機構10を備えた構成となっている。ここで、格納機構10が本発明の「連動構造」に相当する。上記格納機構10は、具体的には、シートクッション3の前下部を各側のスライドレール4の前端部に対して起倒回転可能にヒンジ連結する左右一対のヒンジ機構11と、シートバック2を下側から支える各側のロアアーム7を各側のスライドレール4に対して前後方向に揺動可能にリンク連結する左右一対の4節リンク機構12と、これらの動きを互いに連動させられるように繋ぐ左右一対の伝動リンク13と、を有する構成となっている。
以下、上述した格納機構10の具体的な構成について詳しく説明していく。なお、上述した各ロック機構7Aの基本構成は、特開2012−36565号公報等の文献に開示された公知の構成と同じとなっているため、これらの具体的な構成についての説明は省略することとする。また、上述した各リクライナ6の基本構成は、特開2011−116303号公報や特開2015−30342号公報等の文献に開示された公知の構成と同じとなっているため、これらの具体的な構成についての説明も省略することとする。
上述した格納機構10を構成する各ヒンジ機構11は、それぞれ、シートクッション3の左右各側の前下部を、上述した各スライドレール4のアッパレール4Bの前端部箇所に設置された各ヒンジブラケット11Bに対して、ヒンジ軸11Aにより回転可能にピン連結した構成となっている。上記連結により、各ヒンジ機構11は、シートクッション3を各側のスライドレール4に対して上述した各ヒンジ軸11Aを中心に前方側へ跳ね上げたり(図2参照)跳ね上げた位置から各側のスライドレール4上に落とし込んだり(図1参照)する形で起倒回転させられるようになっている。
また、図1及び図4に示すように、各4節リンク機構12は、それぞれ、各側のロアアーム7と各スライドレール4のアッパレール4B上に設置された各支持ブラケット8とを、それぞれ、前後に並ぶフロントリンク12Aとリヤリンク12Bとによって前後移動可能に連結した構成となっている。上述した各フロントリンク12Aは、それらの一端が連結軸12A1により各側のロアアーム7の前端下部にそれぞれ回転可能にピン連結され、他端が連結軸12A2により各側の支持ブラケット8におけるアッパレール4Bの前後方向の中央より前寄りの箇所にそれぞれ回転可能にピン連結された構成とされている。また、各リヤリンク12Bは、それらの一端が連結軸12B1により各側のロアアーム7の後端下部にそれぞれ回転可能にピン連結され、他端が連結軸12B2により各側の支持ブラケット8におけるアッパレール4Bの前後方向の中央より後寄りの箇所にそれぞれ回転可能にピン連結された構成とされている。
各伝動リンク13は、上述したシートクッション3の各側の側部と、各4節リンク機構12のフロントリンク12Aのリンク長方向の中間部とに、それぞれ両端部が連結軸13A,13Bにより回転可能にピン連結されて設けられている。詳しくは、各伝動リンク13とシートクッション3の各側部とをピン連結する連結軸13Aは、シート1が図1及び図4で上述した初期位置の状態にある時には、各ヒンジ機構11のヒンジ軸11Aよりも後ろ上側の領域に位置して、各伝動リンク13と各フロントリンク12Aとをピン連結する連結軸13Bよりも前上側の領域に位置した状態とされている。上記各伝動リンク13は、上記初期位置の状態の時には、僅かに前上がりとなる略水平な角度姿勢の状態とされている。
以上をまとめると、本実施例のシート1は、次のような構成となっている。すなわち、シートクッション3をフロアF(乗物本体)上の初期位置(使用位置)から前方に跳ね上げると共にシートバック2をシートクッション3の跳ね上げ後の空きスペースに前方移動させる、格納移動が可能なシート1であり、シートバック2とシートクッション3とのそれぞれの格納移動又は格納から戻す移動のうちの少なくともいずれか(本実施例では両方)において一方(本実施例ではシートバック2)の移動に他方(本実施例ではシートクッション3)の移動を連動させる連動構造(格納機構10)を有する。このような構成となっていることにより、シートクッション3及びシートバック2の格納移動、又はこれらを格納から戻す移動の少なくともいずれか(本実施例では両方)を、どちらか一方(本実施例ではシートバック2)を動かすのみの簡便な操作によって行うことができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の乗物用シートは、自動車の後部座席以外のシートにも適用することができるほか、鉄道等の自動車以外の車両に適用されるシートや、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。
2 シートバック
3 シートクッション
4 スライドレール
4A ロアレール
4B アッパレール
5 ヘッドレスト
6 リクライナ
7 ロアアーム
7A ロック機構
8 支持ブラケット
8A ストライカ
10 格納機構(連動構造)
10A 格納レバー
11 ヒンジ機構
11A ヒンジ軸
11B ヒンジブラケット
12 4節リンク機構
12A フロントリンク
12A1 連結軸
12A2 連結軸
12B リヤリンク
12B1 連結軸
12B2 連結軸
13 伝動リンク
13A 連結軸
13B 連結軸
100 1列目のシート
110 シートバック
F フロア(乗物本体)
D 乗降ドア
Claims (2)
- シートクッションを乗物本体上の使用位置から前方に跳ね上げると共にシートバックを前記シートクッションの跳ね上げ後の空きスペースに前方移動させることのできる格納機構を備えた乗物用シートであって、
前記格納機構が、
前記シートクッションを前記乗物本体に対して起倒回転可能にヒンジ連結するヒンジ機構と、
前記シートバックを前記乗物本体に対してフロントリンクとリヤリンクとによって前後移動可能にリンク連結する4節リンク機構と、
前記シートバックと前記シートクッションとの間に連結されて双方の動きを動力伝達により連動させる伝動リンクと、を有し、
前記伝動リンクが、前記シートクッションと前記フロントリンク及び前記リヤリンクのいずれかの箇所とを連結する乗物用シート。 - 請求項1に記載の乗物用シートであって、
前記伝動リンクが、前記シートクッション側の部材と前記シートバック側の部材とにそれぞれ回転可能にピン連結される乗物用シート。
Priority Applications (1)
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JP2015151859A JP6522460B2 (ja) | 2015-07-31 | 2015-07-31 | 乗物用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015151859A JP6522460B2 (ja) | 2015-07-31 | 2015-07-31 | 乗物用シート |
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Family Applications (1)
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2015
- 2015-07-31 JP JP2015151859A patent/JP6522460B2/ja active Active
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