JP6520951B2 - 複屈折測定装置および複屈折測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複屈折媒体の複屈折を測定する複屈折測定装置および複屈折測定方法に関する。
複屈折媒体の複屈折を測定する手法としては、クロスニコル法がよく知られている。この手法では、互いに直交した偏光子および検光子と、これらの間に配置された測定対象物としての複屈折媒体とを相対的に回転させながら、偏光子、測定対象物および検光子を透過した光の強度Iout(θ)を測定し、次式により測定対象物の複屈折Δnを求める。
ここで、Iinは偏光子側から入射する光の強度、θは測定対象物の相対的な回転角度、dは測定対象物の厚みである。また、複屈折Δnと厚みdの積によって示されるΔndは、波長λの光が測定対象物を通過する際に異常光成分と常光成分の間に生じる光路差であり、この光路差によって位相差δを生じる。
このように、厚みdの測定対象物を通過した光の位相差δから複屈折Δnが導出されるため、複屈折測定は位相差測定と同義的であり、複屈折位相差測定と称される場合もある。
しかしながら、この手法は、偏光子および検光子と測定対象物とを相対的に少なくとも180°回転させる必要があるので、測定に時間がかかることと、大がかりな回転機構が必要になることが問題となっていた。そこで、偏光子によって円偏光を作り出し、測定対象物に入射することで、末端の検光子だけを回転させる回転検光子法が提案されたが、依然として回転機構が必要なままであった。
この問題を解消するべく、回転機構を不要とした手法も種々提案されている。例えば、特許文献1では、測定対象物20に偏光L10を照射する手段と、測定対象物20を透過した偏光L11を3つに分割するビームスプリッタ101,102と、3つに分割された偏光L11の特定方向に振動する成分を通過させる検光子103,104,105と、各検光子103,104,105を透過した光の強度を測定する受光器106,107,108と、各受光器106,107,108で得られた結果から偏光L11の楕円軌道を求めるコンピュータ等の演算装置109とを備えた複屈折測定装置100が提案されている(図15参照)。この複屈折測定装置100では、検光子103と104の角度が45°相違し、かつ検光子103と105の角度が90°相違している。
複屈折測定装置100によれば、偏光L10の既知の偏光状態と演算装置109で求めた偏光L11の偏光状態との関係から、測定対象物20の複屈折Δnを求めることができる。
また、特許文献2では、既知の偏光状態をもつ光束(例えば、円偏光L20)を測定対象物20に照射し、透過光L21の偏光状態を偏光子アレイ201およびエリアセンサ202(例えば、CMOSカメラ)で検出する複屈折測定装置200が提案されている(図16参照)。同図(B)に示すように、偏光子アレイ201は、XY方向において連続した複数の偏光子ユニット203からなり、各偏光子ユニット203は、互いに透過軸の方位が異なる4×4=16個の偏光子からなる。
複屈折測定装置200では、偏光子アレイ201が複屈折測定装置100における検光子103,104,105の役割を果たし、エリアセンサ202が受光器106,107,108の役割を果たす。また、複屈折測定装置200では、複屈折測定装置100におけるビームスプリッタ101,102が不要である。したがって、複屈折測定装置200によれば、複屈折測定装置100よりもシンプルな構成で測定対象物20の複屈折Δnの二次元分布を測定することができる。
特開2006−71458号公報 特開2007−263593号公報
Akira Emoto, Masaya Nishi, Makoto Okada, Sayaka Manabe, Shinji Matsui, Nobuhiro Kawatsuki, and Hiroshi Ono, "Form birefringence in intrinsic birefringent media possessing a subwavelength structure", APPLIED OPTICS, 10 August 2010, Vol. 49, No. 23, p.4355-4361.
しかしながら、従来の複屈折測定装置100は、演算装置109において2段階の計算処理(受光器106、107、108の受光強度に基づいて楕円関数による楕円率の計算および位相差δと複屈折Δnの計算)を行うので、高性能な演算装置109を用意しても刻一刻と変化する複屈折Δnをリアルタイムに測定するのは困難であった。また、測定対象物20のある程度広い領域の複屈折Δnの二次元分布、言い換えると測定対象物20により生じる位相差δの二次元分布を測定する場合、従来の複屈折測定装置100では、受光器106、107、108で得られる光強度分布を、互いに正確に位置合わせをしたのち、演算装置109にて位相差δを求める必要があるため、装置が大型・複雑化することも問題となっていた。
また、従来の複屈折測定装置200は、偏光子ユニット203を構成する個々の偏光子によってではなく、偏光子ユニット203全体によって透過光L21の偏光状態を測定するため、個々の偏光子に対応する測定対象物20の微小領域の複屈折Δnをミクロ測定することができなかった。言い換えると、複屈折測定装置200は、複屈折Δnの二次元分布の詳細な測定に不向きであることが問題となっていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、回転機構のないシンプルな構成で、測定対象物の複屈折の二次元分布をリアルタイムにかつ詳細に測定することができる複屈折測定装置および複屈折測定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る複屈折測定装置は、光束を生成する光束生成手段と、前記光束を予め定められた偏光状態にして測定対象物に照射する光束照射手段と、前記測定対象物を透過した光束を結像させる結像光学系と、前記結像光学系の途中に配置された偏光回折格子と、前記結像光学系により結像された実空間における二次元分布の像の明暗に関する明暗信号を生成する撮像手段と、予め調べておいた、前記像の明暗前記測定対象物を透過した光束における異常光成分と常光成分の間の位相差との関係に基づいて、前記明暗信号から前記位相差を求めるとともに該位相差に関する情報を出力する出力手段とを備え、前記撮像手段は、前記偏光回折格子が生じさせた複数の回折光のうちの少なくとも一つの回折光の像の前記明暗信号を生成するよう構成されている。
上記複屈折測定装置の前記測定対象物に入射する光束は、例えば、円偏光である。
この場合、前記撮像手段は、前記偏光回折格子が生じさせた+1次回折光および−1次回折光のうち、前記測定対象物を透過した光束が前記測定対象物に入射した円偏光と同一の円偏光である場合に最も暗くなり、前記測定対象物を透過した光束が前記測定対象物に入射した円偏光とは反対に回転する円偏光である場合に最も明るくなる方の像の前記明暗信号を生成することがさらに好ましい。
上記複屈折測定装置の前記偏光回折格子は、例えば、石英板または透明樹脂板からなる構造複屈折偏光回折格子である。
前記偏光回折格子は、例えば、隣接方向に並べられた複数の格子単位からなり、前記格子単位のそれぞれは1次元の短冊状格子からなり、前記隣接方向に周期構造が形成されるように、隣接した前記格子単位における格子ベクトルの向きが異なっている。
この場合、前記短冊状格子の周期は、前記光束生成手段が生成する光束の波長を0.6倍した値よりも小さいことが好ましい。
上記複屈折測定装置の前記結像光学系は、例えば、4f光学系である。
この場合は、前記測定対象物と前記撮像手段との中間位置に前記偏光回折格子を配置すればよい。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る複屈折測定方法は、光束を生成する光束生成工程と、前記光束を予め定められた偏光状態にして測定対象物に照射する光束照射工程と、前記測定対象物を透過した光束を偏光回折格子を介して結像させる結像工程と、前記結像工程により結像した実空間における二次元分布の像の明暗に関する明暗信号を生成する信号生成工程と、予め調べておいた、前記像の明暗前記測定対象物を透過した光束における異常光成分と常光成分の間の位相差との関係に基づいて、前記明暗信号から前記位相差を求めるとともに該位相差に関する情報を出力する出力工程とを備え、前記信号生成工程において、前記偏光回折格子が生じさせた複数の回折光のうちの少なくとも一つの回折光の像の前記明暗信号を生成するよう構成されている。
本発明によれば、回転機構のないシンプルな構成で、測定対象物の複屈折の二次元分布をリアルタイムにかつ詳細に測定することができる複屈折測定装置および複屈折測定方法を提供することができる。
本発明の第1実施例に係る複屈折測定装置の概略構成図である。 第1実施例における偏光回折格子の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 第1実施例における偏光回折格子が生じさせた±1次回折光の回折効率と偏光回折格子に入射した透過光との関係を示すグラフである。 第1実施例に係る複屈折測定装置の測定原理を説明するための図である。 第1実施例に係る複屈折測定装置による測定例1に関する図であって、(A)は測定例1で使用した測定対象物の構成を示す図、(B)は測定例1の測定結果を示す図である。 測定例1における測定対象物の偏光顕微鏡写真である。 第1実施例に係る複屈折測定装置による測定例2の測定結果を示す図である。 測定例2における測定対象物の偏光顕微鏡写真である。 第1実施例に係る複屈折測定装置のロンキーテストに関する図であって、(A)は使用した装置の構成を示す図、(B)は得られた明暗分布画像である。 本発明の第2実施例に係る複屈折測定装置の概略構成図である。 第2実施例における偏光回折格子の構成を示す表面図である。 第2実施例に係る複屈折測定装置による測定例3の測定結果を示す図である。 本発明の第3実施例に係る複屈折測定装置の概略構成図である。 本発明に係る複屈折測定装置を備えたフィルム検査装置の概略構成図である。 従来の複屈折測定装置の概略構成図である。 従来の別の複屈折測定装置の概略構成図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明に係る複屈折測定装置および複屈折測定方法の実施例について説明する。
[第1実施例]
図1に、本発明の第1実施例に係る複屈折測定装置1Aを示す。同図に示すように、複屈折測定装置1Aは、特定の偏光状態のレーザ光L1を生成するレーザ光源2と、レーザ光L1から直線偏光L2を作り出す偏光子3と、直線偏光L2を拡張するビームエキスパンダ4と、拡張された直線偏光L2から時計回りの円偏光L3を作り出す1/4波長板5とを備える。1/4波長板5から出射された円偏光L3は、測定対象物20に入射する。
レーザ光源2は、本発明の「光束生成手段」に相当する。レーザ光源2は、波長532nmのレーザ光を偏光子3に向けて出射する。
ビームエキスパンダ4は、第1レンズ4aと第2レンズ4bとで構成されている。図1に示すように、第2レンズ4bの径は第1レンズ4aの径よりも大きい。ビームエキスパンダ4は、偏光状態を保ったまま直線偏光L2を拡張する。ビームエキスパンダ4は、偏光子3および1/4波長板5とともに、本発明の「光束照射手段」を構成する。
複屈折測定装置1Aは、さらに、測定対象物20からの透過光L4を結像させる結像光学系10と、結像光学系10の途中に配置された偏光回折格子8と、結像光学系10により結像された像の明暗に関する明暗信号を生成するCMOSカメラ12と、明暗信号に基づいて求めた、円偏光L3(入射光)を基準とした透過光L4(出射光)における異常光成分と常光成分の間の位相差δに関する情報を出力するディスプレイ13とを備える。
結像光学系10は、径が等しい第3レンズ7および第4レンズ9を含む。測定対象物20と第3レンズ7との距離、第3レンズ7と偏光回折格子8との距離、偏光回折格子8と第4レンズ9との距離、および第4レンズ9とCMOSカメラ12の受光面との距離は、いずれもfである。すなわち、本実施例の結像光学系10は4f光学系である。
偏光回折格子8は、3mm角の第1アイリス6を通過してきた透過光L4に対応する複数の回折光を生じさせる。これには、+1次回折光L6および−1次回折光L7が含まれる。偏光回折格子8は、0次回折光L5および±2次以上の高次回折光も生じさせるが、本実施例ではこれらを利用することはない。
CMOSカメラ12は、本発明の「撮像手段」に相当する。本実施例では、CMOSカメラ12の受光部に、偏光回折格子8が生じさせた複数の回折光のうち、第2アイリス11を通過した−1次回折光L7のみが入射する。そして、CMOSカメラ12は、−1次回折光L7の像の明暗に関する明暗信号を生成し、これをディスプレイ13に送信する。明暗信号の送信は、オペレータの指示があったときに行われてもよいし、予め定められた時間間隔(例えば、1/30秒)で連続的に行われてもよい。
ディスプレイ13は、本発明の「出力手段」に相当する。ディスプレイ13は、CMOSカメラ12から出力された明暗信号を受信するとともに、受信した明暗信号が示す透過光L4の偏光状態と円偏光L3の既知の偏光状態(本実施例では、時計回りの円偏光)との関係に基づいて、透過光L4における異常光成分と常光成分の間の位相差δの二次元分布を示す画像を表示する。ディスプレイ13は、画像の生成を担う演算処理装置を備えていてもよい。
測定対象物20の厚みdが既知の場合、ディスプレイ13が表示する位相差δの二次元分布は、測定対象物20の複屈折Δnの二次元分布と等価である。一方、測定対象物20の複屈折Δnが既知の場合、ディスプレイ13が表示する位相差δの二次元分布は、測定対象物20の厚みdの二次元分布と等価である。
続いて、図2〜図4を参照しつつ、本実施例における偏光回折格子8の構成、および位相差δの測定原理について詳細に説明する。
偏光回折格子8は、厚さ約10μmの透明樹脂板の一表面に、光インプリント法により複数の格子単位を並べて形成した構造複屈折偏光回折格子である。図2(A)および(B)に示すように、偏光回折格子8は、X方向(以下、「隣接方向」という)に周期構造を持っている。より詳しくは、偏光回折格子8の表面には、隣接方向に対して90°をなす複数の平行な溝からなる短冊状の格子単位8aと、隣接方向に対して45°をなす複数の平行な溝からなる短冊状の格子単位8bと、隣接方向に平行な複数の溝からなる短冊状の格子単位8cと、隣接方向に対して−45°をなす複数の平行な溝からなる短冊状の格子単位8dとからなる格子単位群が連続的に形成されている。言い換えると、偏光回折格子8の表面には、格子ベクトルが隣接方向に対して平行な格子単位8aと、格子ベクトルが隣接方向に対して−45°をなす格子単位8bと、格子ベクトルが隣接方向に対して−90°をなす格子単位8cと、格子ベクトルが隣接方向に対して−135°をなす格子単位8dとが形成されている。
本実施例における各格子単位8a〜8dの隣接方向の寸法W1は、いずれも2000nmである。
通常の回折格子としてではなく偏光回折格子として機能させるべく、各格子単位8a〜8dにおける溝の周期W2(図2(C)参照)は、レーザ光源2が生成するレーザ光L1の波長よりも十分に短く設定されている。本実施例における溝の周期W2は、200nmである。また、本実施例における溝の深さは、250nmである。溝の周期W2を、レーザ光源2が生成するレーザ光L1の波長の0.6倍以上に設定すると、偏光回折格子8は、偏光回折格子として機能しなくなる。また、S/N比の観点から、溝は深い方が好ましい。なお、溝の周期W2をレーザ光L1の波長の0.6倍未満に設定することの根拠については、上記非特許文献1に詳しく説明されているので参照されたい。
上述の通り、偏光回折格子8は、+1次回折光L6および−1次回折光L7を生じさせる。図3に示すように、+1次回折光L6(□印)は、偏光回折格子8に入射する光、すなわち測定対象物20の透過光L4が反時計回りの円偏光であるときに最も弱く(暗く)、時計回りの円偏光であるときに最も強くなる(明るくなる)。一方、−1次回折光L7(●印)は、透過光L4が時計回りの円偏光であるときに最も弱く(暗く)、反時計回りの円偏光であるときに最も強くなる(明るくなる)という、+1次回折光L6とは反対の性質を示す。なお、図3に示すグラフの横軸である透過光L4の楕円率は、次式で求められる楕円率角χである。
ここで、aは楕円の長軸の長さ、bは楕円の短軸の長さである。
図4(A)に示すように、レーザ光源2等の代わりに配置した試験用光源14で生成した偏光状態の異なる様々な試験光L8を第1アイリス6越しに偏光回折格子8に入射させると、CMOSカメラ12の受光面において、試験光L8が時計回りの円偏光であるときに最も暗く、反時計回りの円偏光であるときに最も明るい像が得られた(図4(B)参照)。また、第2アイリス11の位置をずらして+1次回折光L6のみをCMOSカメラ12に入射させると、CMOSカメラ12の受光面において、試験光L8が時計回りの円偏光であるときに最も明るく、反時計回りの円偏光であるときに最も暗い像が得られた(図4(C)参照)。
このように、第1実施例に係る複屈折測定装置1Aによれば、CMOSカメラ12の受光面に結像する像の明暗に基づいて偏光回折格子8に入射する光(図1では透過光L4)の偏光状態を特定することができる。そして、透過光L4の偏光状態と円偏光L3の既知の偏光状態(本実施例では、時計回りの円偏光)との関係に基づいて、少なくとも透過光L4における異常光成分と常光成分の間の位相差δを求めることができる。
また、CMOSカメラ12の受光面に結像する像の明暗と位相差δとには1対1の関係がある。このため、本実施例に係る複屈折測定装置1Aによれば、予め両者の関係を調べてテーブル化しておくことで、明暗信号に基づいて瞬時に位相差δを求めることができる。
また、上述の通り、位相差δは測定対象物20の複屈折Δnと厚みdの積からなるので、厚みdが既知であれば、求めた位相差δから容易に測定対象物20の複屈折Δnを求めることができる。
続いて、第1実施例に係る複屈折測定装置1Aによる測定例について、偏光顕微鏡による測定と比較しながら説明する。
(測定例1)
市販されているセロハンテープを切断して3つの小片T1,T2,T3を用意し、小片T1をスライドガラスGの長辺に沿って貼り付け、この小片T1と直角に交差するように小片T2を貼り付け、さらに、小片T1に対して45°傾いた小片T3の矩形状の一部分T3’を小片T1およびT2の両方に接するように貼り付け、図5(A)に示す測定対象物を作成した。
図5(B)は、この測定対象物の領域Bを第1実施例に係る複屈折測定装置1Aで測定した結果である。通常、セロハンテープは、製造工程(より詳しくは延伸工程)において部分的に結晶化し、結晶化した部分と結晶化していない部分とでは複屈折Δnが異なる。厚みが略均一な小片T1、T2およびT3’内において明暗に差があるのは、このためである。
また、小片T1における複屈折Δnの分布、小片T2における複屈折Δnの分布、および小片T3’における複屈折Δnの分布は、互いに異なっている。これは、本実施例に係る複屈折測定装置1Aによる測定で、製造中に行われた延伸の方向を特定できることを示している。小片T1およびT2が重なり合う領域T12は、小片T1、T2およびT3’とは全く異なる結果となった。これは、領域T12にいて、小片T1と小片T2がほぼ同等の複屈折Δnを有し、かつ互いに直交した関係で重なっていることから、円偏光L3(入射偏光)に対する位相差が打ち消され、領域T12では実質的な複屈折が観測されなかったことを示している。
比較のために、偏光顕微鏡を用いて領域Bの中心部をパラニコル観察すると、図6に示す結果が得られた。図5(B)とは異なり、図6においては、小片T1、小片T2、およびこれらが重なった領域T12に顕著な差異が見られなかった。これは、偏光顕微鏡による1回の観察では、セロハンテープの延伸方向を特定したり、厚みが異なる部分を見つけ出したりすることが困難であることを示している。なお、図6中の2本の平行な矢印は、偏光子と検光子の向きが平行な状態での観察、すなわちパラニコル観察を行った結果であることを示している。
(測定例2)
図7は、測定対象物としての砂糖の結晶を第1実施例に係る複屈折測定装置1Aで測定した結果である。砂糖の結晶は均質なので、複屈折Δnが一定である。このため、図7における明暗の分布は、結晶の厚みdを示していると言える。
図8は、偏光顕微鏡を用いて上記砂糖の結晶をパラニコル観察(同図(A))およびクロスニコル観察(同図(B)〜(C))した結果である。砂糖の結晶に対して相対的に偏光子と検光子を回転させてクロスニコル観察した結果において、C1とC4は同図(B)の条件にて最も明るくかつ同程度の明るさを示した。上述の通り、砂糖の結晶は複屈折Δnが一定であるため、両者の厚みが近似していると言える。しかしながら、この偏光顕微鏡を用いた測定では、全ての結晶の厚みの関係を特定するために、少なくとも測定対象物としての砂糖の結晶を180°連続的に回転させて、クロスニコル配置で観察・記録したのちにデータの解析を行う必要があるため、作業量は多く、かつ機械的精度の高い回転操作が求められる。なお、図8中の2本の平行な矢印は、図6と同様、パラニコル観察を行った結果であることを示している。また、図8中の2本の直交した矢印は、偏光子と検光子の向きが直交した状態での観察、すなわちクロスニコル観察を行った結果であることを示している。
(ロンキーテスト)
次に、第1実施例に係る複屈折測定装置1Aの分解能を評価するために、図9(A)に示す装置を用いて行ったロンキーテストの結果について説明する。なお、図9(A)に示す装置は、測定対象物20の代わりにロンキー格子15が配置されている点、複屈折を生じさせないロンキー格子15の通過光L4から−1次回折光L7が生じ得るように、円偏光L3がわずかに楕円偏光に調整されている点、および結像光学系10が拡大光学系(拡大率:2.1倍)である点において、複屈折測定装置1Aと相違している。
図9(B)〜(D)に、10Lines/mm、20Lines/mmおよび40Lines/mmの3種類のロンキー格子15を使用したときに、CMOSカメラ12によって得られた明暗分布画像を示す。格子幅が最も狭い40Lines/mmのロンキー格子15を使用した場合においても、直線状の格子をはっきりと確認することができた(同図(D)参照)。この結果は、この評価において使用した装置が、少なくとも12.5μmの分解能を有していることを示している。すなわち、この結果は、第1実施例に係る複屈折測定装置1Aが、ミクロ測定に適していることを示している。
なお、上記12.5μmは、第1実施例に係る複屈折測定装置1Aの分解能の限界を示す数値ではない点に注意が必要である。
[第2実施例]
図10に、本発明の第2実施例に係る複屈折測定装置1Bを示す。本実施例に係る複屈折測定装置1Bは、1/4波長板5を備えていない点において複屈折測定装置1Aと相違している。このため、複屈折測定装置1Bでは、ビームエキスパンダ4で拡張された直線偏光L2がそのまま測定対象物20に入射する。その結果、本実施例では、第1実施例とは異なる透過光L4’および回折光L5’,L6’,L7’が得られる。
また、複屈折測定装置1Bは、結像光学系10’を備えている点においても複屈折測定装置1Aと相違している。結像光学系10’は、径が異なる第3レンズ7’および第4レンズ9を含む。測定対象物20と第3レンズ7’との距離、および第3レンズ7’と偏光回折格子8’との距離は、いずれもf1である。一方、偏光回折格子8’と第4レンズ9との距離、および第4レンズ9とCMOSカメラ12の受光面との距離は、いずれもf2(ただし、f2>f1)である。
複屈折測定装置1Bは、偏光回折格子8’を備えている点においても複屈折測定装置1Aと相違している。偏光回折格子8’は、偏光回折格子8と同じ手法で作製した構造複屈折偏光回折格子である。図11に示すように、偏光回折格子8’は、X方向(隣接方向)に周期構造を持っている。より詳しくは、偏光回折格子8の表面には、隣接方向に対して90°をなす複数の平行な溝からなる短冊状の格子単位8a’、隣接方向に対して60°をなす複数の平行な溝からなる短冊状の格子単位8b’、隣接方向に対して30°をなす複数の平行な溝からなる短冊状の格子単位8c’、隣接方向に対して平行な複数の溝からなる短冊状の格子単位8d’、隣接方向に対して−30°をなす複数の平行な溝からなる短冊状の格子単位8e’、および隣接方向に対して−60°をなす複数の平行な溝からなる短冊状の格子単位8f’が連続的に形成されている。言い換えると、偏光回折格子8’の表面には、格子ベクトルが隣接方向に対して平行な格子単位8a’と、格子ベクトルが隣接方向に対して−30°をなす格子単位8b’と、格子ベクトルが隣接方向に対して−60°をなす格子単位8c’と、格子ベクトルが隣接方向に対して−90°をなす格子単位8d’と、格子ベクトルが隣接方向に対して−120°をなす格子単位8e’と、格子ベクトルが隣接方向に対して−150°をなす格子単位8f’とが形成されている。
本実施例における各格子単位8a’〜8f’の隣接方向の寸法W1、溝の周期および溝の深さは、第1実施例と同様である。
偏光回折格子8と同様、偏光回折格子8’は、+1次回折光L6’および−1次回折光L7’を生じさせる。ただし、各格子単位の境界における溝の向き(格子ベクトル)の変化が偏光回折格子8に比べて緩やかなので、偏光回折格子8’が生じさせる+1次回折光L6’および−1次回折光L7’の回折効率(強度)は、偏光回折格子8が生じさせる+1次回折光L6および−1次回折光L7よりも大きい。このため、偏光回折格子8’を使用すれば、よりS/N比の高い測定が可能となる。
上述の通り、本実施例に係る複屈折測定装置1Bでは、測定対象物20に直線偏光L2が入射する。このため、−1次回折光L7’は、測定対象物20において複屈折が生じなかった場合、すなわち偏光回折格子8’に入射する透過光L4’が直線偏光である場合に中程度の明るさとなる(図4(B)参照)。また、測定対象物20において複屈折が生じて透過光L4’が反時計回りの円偏光となった場合、−1次回折光L7’は最も明るくなり、透過光L4’が時計回りの円偏光となった場合、−1次回折光L7’は最も暗くなる。
CMOSカメラ12は、−1次回折光L7’の像の明暗に関する明暗信号を生成し、これをディスプレイ13に送信する。そして、ディスプレイ13は、受信した明暗信号が示す透過光L4’の偏光状態と直線偏光L2の既知の偏光状態との関係に基づいて、透過光L4’における異常光成分と常光成分の間の位相差δの二次元分布を示す画像を表示する。
続いて、第2実施例に係る複屈折測定装置1Bに類似した装置による測定例3について説明する。測定例3で使用した装置は、測定対象物20に円偏光を入射させる点において複屈折測定装置1Bと相違している。測定対象物20に円偏光を入射させるには、例えば、1/4波長板5を使用すればよい(図1参照)。
(測定例3)
本測定例では、厚みdが20μmであるポリエチレンフィルムを測定対象物とした。図12(A)は、CMOSカメラ12が出力した明暗信号により構成された明暗分布画像であり、同図(B)は、明暗分布画像における明暗を位相差δに変換してなる位相差分布画像である。同図(B)に示す位相差分布画像によれば、同図(A)に示す明暗分布画像に比べ、傷や組成不良の有無により生じる位相差δの変化をよりはっきりと確認することができた。
なお、ポリエチレンフィルムに傷が生じると、その領域が凹むとともにその周辺領域が盛り上がるため、厚みdが変化する。また、組成不良が生じると、その領域は他の領域とは異なった複屈折Δnを示す。同図(B)に示す位相差分布画像によれば、位相差δの変化を通じて、厚みdまたは複屈折Δnの変化を確認することができる。
[第3実施例]
図13に、本発明の第3実施例に係る卓上型の複屈折測定装置1Cを示す。複屈折測定装置1Cは、主に、簡易的なビームエキスパンダと一体化された省スペース型の光源2’を用いる点、および結像光学系10の代わりに結像光学系10’を備えている点において第1実施例に係る複屈折測定装置1Aと相違した装置のディスプレイ13以外の部分を筐体30に収容して取り扱いを容易にしたものである。
図13に示すように、複屈折測定装置1Cは、特定の偏光状態の光束L1’を生成する光源2’と、光束L1’の進行方向を水平方向から垂直方向に変化させる第1反射鏡31と、垂直方向に進行する光束L1’から直線偏光L2を作り出す偏光子3と、直線偏光L2から時計回りの円偏光L3を作り出す1/4波長板5と、ステージとしての役割も有する第1アイリス6とを備える。1/4波長板5から出射された円偏光L3は、第1アイリス6上に配置された測定対象物20に入射する。第1アイリス6は、測定対象物20を固定するための機構を備えていることが好ましい。また、光源2’は、レーザダイオードからなる。
複屈折測定装置1Cは、測定対象物20からの透過光L4を結像させる結像光学系10’(7’,9)と、結像光学系10’の途中に配置された偏光回折格子8および第2反射鏡32と、結像光学系10’により結像された像の明暗に関する明暗信号を生成するCMOSカメラ12とをさらに備える。第2反射鏡32は、回折光L5,L6,L7の進行方向を垂直方向から水平方向に変化させる。
本実施例では、第1実施例と同様、3つの回折光L5,L6,L7のうち、−1次回折光L7のみがCMOSカメラ12の受光部に入射する。他の2つの回折光L5,L6は、遮光板35(第1実施例の第2アイリス11に相当)によって遮られる。
複屈折測定装置1Cは、第1アイリス6の端部を支持する壁面33と、その近傍に設けられた調整用ノブ34とをさらに備える。オペレータによって調整用ノブ34が回転させられると、その回転量に応じた微小距離だけ第1アイリス6が上下に移動する。これにより、第3レンズ7’の前方焦点位置に対する測定対象物20の位置ズレが解消され、結像光学系10’のピント調整がなされる。一方、第3レンズ7’、第4レンズ9、偏光回折格子8、第2反射鏡32およびCMOSカメラ12は、筐体30内の好適な位置に固定されている。特に、偏光回折格子8は、第3レンズ7’の後方焦点位置に固定されている。したがって、オペレータは、測定を行うにあたり、これらの位置を調整する必要はない。
複屈折測定装置1Cは、ディスプレイ13を含むコンピュータ36をさらに備える。コンピュータ36に搭載された演算処理装置37は、CMOSカメラ12から出力された明暗信号に基づいて位相差δの二次元分布画像を生成する。そして、ディスプレイ13は、演算処理装置37によって生成された位相差δの二次元分布画像を表示する。
[変形例]
以上、本発明に係る複屈折測定装置および複屈折測定方法の実施例について説明してきたが、本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
例えば、本発明の「光束生成手段」は、波長532nmのレーザ光を出力するレーザ光源2およびレーザダイオードからなる光源2’に限定されず、無偏光状態の光束を生成可能なランプ等の光源であってもよい。
本発明の「光束照射手段」は、「光束生成手段」が生成した光束を予め定められた偏光状態にして測定対象物20に照射可能な限りにおいて、構成を適宜変更することができる。測定対象物20に入射する光束の偏光状態は、既知の楕円偏光であってもよい。また、ビームエキスパンダ4は省略可能である。
本発明の「結像光学系」は、測定対象物20の透過光L4(L4’)を「撮像手段」としてのCMOSカメラ12の受光面に結像させることが可能な限りにおいて、構成を適宜変更することができる。
本発明の「撮像手段」は、受光面において結像した像の明暗に関する明暗信号を生成可能な、任意の装置または素子であってもよい。
本発明の「出力手段」は、受信した明暗信号に基づいて求めた位相差δ(または、複屈折Δn、厚みd)に関する情報を出力可能な、任意の装置または素子であってもよい。位相差δ(複屈折Δn、厚みd)に関する情報は、二次元画像であってもよいし、数値データであってもよい。
本発明の「偏光回折格子」は、任意の手法で透明な石英板に格子を形成した構造複屈折偏光回折格子であってもよいし、分子配向を利用したタイプの偏光回折格子であってもよい。また、隣接した格子単位における格子ベクトルの向きの違いは、45°および30°に限定されず、45°以下の任意の角度に設定することができる。S/N比の観点から、格子ベクトルの向きの違いは、小さい方が好ましい。なお、分子配向を利用したタイプの偏光回折格子を使用する場合は、レーザ光の照射による温度の上昇により分子配向が壊れることがあるので、注意が必要である。
本発明の「撮像手段」は、+1次回折光L6(L6’)の明暗信号を生成してもよい。また、「撮像手段」は、−1次回折光L7(L7’)と+1次回折光L6(L6’)の両方に基づいて明暗信号を生成してもよい。反対の性質を示す2つの回折光L7(L7’)およびL6(L6’)を併用することで、ノイズに強い測定が可能になる。
本発明の「出力手段」は、明暗信号が示す回折光強度Iと、事前に測定しておいた最大回折光強度Imaxとに基づき、次式によって位相差δを求めてもよい。
なお、−1次回折光L7(L7’)を利用する場合は、試験用光源14等で生成した反時計回りの円偏光L8を偏光回折格子8に入射させたときにCMOSカメラ12が測定した回折光強度Iを最大回折光強度Imaxとすればよい(図4(B)参照)。また、+1次回折光L6(L6’)を利用する場合は、試験用光源14等で生成した時計回りの円偏光L8を偏光回折格子8に入射させたときにCMOSカメラ12が測定した回折光強度Iを最大回折光強度Imaxとすればよい(図4(C)参照)。
また、本発明に係る複屈折測定装置は、大量生産されるフィルムの複屈折における異常を検査するフィルム検査装置として利用することができる。この場合、フィルム検査装置40は、図14に示すように、本発明に係る複屈折測定装置(一例として、複屈折測定装置1A)と、測定対象物20としてのフィルムを所定の位置に連続的に供給するフィルム供給機構41とを備える。CMOSカメラ12は、フィルムの全領域を漏れなく検査するために、フィルムの供給速度に対応した時間毎に明暗信号を生成する。
フィルム検査装置40は、複数の複屈折測定装置(一例として、複屈折測定装置1A)を備えていてもよい。例えば、フィルムの供給方向に直行する方向(フィルムの幅方向)に複数の複屈折測定装置1Aを並べておき、各複屈折測定装置1Aが異なる領域の検査を担当すれば、検査時間を増加させることなく幅広なフィルムの検査を行うことができる。
本発明は、各種複屈折媒体の検査および評価において利用することができる。特に、本発明は、大量生産される各種フィルム(例えば、透明原反フィルム、コーティング材、機能性フィルム)の組成不良または外観不良の有無を、連続的、かつ高速に検査する場合に有用である。
1A,1B,1C 複屈折測定装置
2 レーザ光源
2’ 光源
3 偏光板
4 ビームエキスパンダ
4a 第1レンズ
4b 第2レンズ
5 1/4波長板
6 第1アイリス
7,7’ 第3レンズ
8,8’ 偏光回折格子
9 第4レンズ
10,10’ 結像光学系
11 第2アイリス
12 CMOSカメラ
13 ディスプレイ
14 試験用光源
15 ロンキー格子
20 測定対象物(複屈折媒体)
30 筐体
31 第1反射鏡
32 第2反射鏡
33 壁面
34 調整用ノブ
35 遮光板
36 コンピュータ
37 演算処理装置
40 フィルム検査装置
41 フィルム供給機構
L1 レーザ光
L1’ 光束
L2 直線偏光
L3 円偏光
L4,L4’ 透過光
L5,L5’ 0次回折光
L6,L6’ +1次回折光
L7,L7’ −1次回折光

Claims (10)

  1. 光束を生成する光束生成手段と、
    前記光束を予め定められた偏光状態にして測定対象物に照射する光束照射手段と、
    前記測定対象物を透過した光束を結像させる結像光学系と、
    前記結像光学系の途中に配置された偏光回折格子と、
    前記結像光学系により結像された実空間における二次元分布の像の明暗に関する明暗信号を生成する撮像手段と、
    予め調べておいた、前記像の明暗前記測定対象物を透過した光束における異常光成分と常光成分の間の位相差との関係に基づいて、前記明暗信号から前記位相差を求めるとともに該位相差に関する情報を出力する出力手段と、
    を備え、
    前記撮像手段は、前記偏光回折格子が生じさせた複数の回折光のうちの少なくとも一つの回折光の像の前記明暗信号を生成することを特徴とする複屈折測定装置。
  2. 前記測定対象物に入射する光束は、円偏光であることを特徴とする請求項1に記載の複屈折測定装置。
  3. 前記撮像手段は、前記偏光回折格子が生じさせた+1次回折光および−1次回折光のうち、前記測定対象物を透過した光束が前記測定対象物に入射した円偏光と同一の円偏光である場合に最も暗くなり、前記測定対象物を透過した光束が前記測定対象物に入射した円偏光とは反対に回転する円偏光である場合に最も明るくなる方の像の前記明暗信号を生成することを特徴とする請求項2に記載の複屈折測定装置。
  4. 前記偏光回折格子は、石英板または透明樹脂板からなる構造複屈折偏光回折格子であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の複屈折測定装置。
  5. 前記偏光回折格子は、隣接方向に並べられた複数の格子単位からなり、
    前記格子単位のそれぞれは、1次元の短冊状格子からなり、
    前記隣接方向に周期構造が形成されるように、隣接した前記格子単位における格子ベクトルの向きが異なっていることを特徴とする請求項4に記載の複屈折測定装置。
  6. 前記短冊状格子の周期は、前記光束生成手段が生成する光束の波長を0.6倍した値よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の複屈折測定装置。
  7. 前記結像光学系は4f光学系であり、前記測定対象物と前記撮像手段との中間位置に前記偏光回折格子が配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の複屈折測定装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の複屈折測定装置を備え、
    前記測定対象物としてのフィルムの複屈折における異常を検査するために使用されることを特徴とするフィルム検査装置。
  9. 光束を生成する光束生成工程と、
    前記光束を予め定められた偏光状態にして測定対象物に照射する光束照射工程と、
    前記測定対象物を透過した光束を偏光回折格子を介して結像させる結像工程と、
    前記結像工程により結像した実空間における二次元分布の像の明暗に関する明暗信号を生成する信号生成工程と、
    予め調べておいた、前記像の明暗前記測定対象物を透過した光束における異常光成分と常光成分の間の位相差との関係に基づいて、前記明暗信号から前記位相差を求めるとともに該位相差に関する情報を出力する出力工程と、
    を備え、
    前記信号生成工程において、前記偏光回折格子が生じさせた複数の回折光のうちの少なくとも一つの回折光の像の前記明暗信号を生成することを特徴とする複屈折測定方法。
  10. 請求項9に記載の複屈折測定方法により、前記測定対象物としてのフィルムの複屈折における異常を検査することを特徴とするフィルム検査方法。
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