JP6515795B2 - 運転支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動運転の際に運転支援を行う運転支援装置に関する。
従来より、車両の運転を支援する装置として、例えば特許文献1には、車線変更する際に運転を支援する運転支援装置が開示されている。この運転支援装置では、自車両の周囲の他車両等を認識するカメラやレーダ等の周囲認識装置について、その認識範囲が障害物によって小さくなった場合には、認識範囲を広くするために、車両の動作を制御している。
特開2014−180986号公報
しかしながら、上述した従来技術では、車両がそのような制御機能を有しない場合、或いは、その制御機能を有しているが、道路や他車両等の関係から認識範囲を広げるような制御が困難である場合などには、十分な認識範囲を確保することは容易ではない。
例えば、自車両の前方を上述した機能を有しない他車両が走行している場合には、他車両に搭載された周囲認識装置の後方の認識範囲は、その一部が自車両に遮られてしまうので、他車両は後方の認識を十分に行うことができないことがある。
同様なことは、他車両の運転者の視野範囲にも言える。つまり、車両の後方に別の車両がある場合には、運転者の後方の視野範囲が十分でない場合がある。
そして、このように認識範囲や視野範囲が十分でない場合に、例えば他車両が無理に進路変更等の操作を行うとすると、安全性に問題が生じる恐れがある。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、他車両の周囲認識装置の認識範囲又は運転者の視野範囲について、好適な認識範囲や視野範囲を確保することが可能な技術を提供することを目的とする。
(1)本発明の一つの態様の運転支援装置は、自動運転部(51)と挙動認識部(53)と自車制御部(55)とを備えている。
自動運転部は、自車両(J)の自動運転を行う。
挙動認識部は、自車両に搭載された自車両の周囲の状況を認識する周囲認識装置(9)及び外部との通信を行う通信装置(17)の少なくとも一方からの情報に基づいて、自車両の周囲の他車両(T)の今後の走行方向を示す予測挙動を認識する。
自車制御部は、自車両の自動運転部による自動運転の際に、挙動認識部にて認識した他車両の予測挙動に基づいて、他車両に搭載された周囲認識装置の認識範囲及び他車両の運転者の視野範囲の少なくとも一方を広げるように、自車両の動作を制御する。
この構成によれば、自動運転の際に、他車両の予測挙動に基づいて、他車両の周囲認識装置の認識範囲や他車両の運転者の視野範囲を現状よりも広げるように、自車両の動作を制御する。よって、他車両においては、周囲認識装置の認識範囲や運転者の視野範囲が広がるので、自身の周囲の状況をより的確に把握することができる。
つまり、他車両は、周囲認識装置の認識範囲や運転者の視野範囲が広くなることによって得られる多くの情報に基づいて、他車両自身の例えば自動運転等の制御や運転者による運転操作を行うことができるので、安全性が向上する。
これにより、自車両の周囲の他車両が、他車両自身の周囲の不十分な情報に基づいて、他車両自身の制御や運転操作を行うことを抑制できるので、自車両等が事故等に巻き込まれることを抑制できる。
(2)また、本発明の他の態様の運転支援装置は、自動運転部と状態検出部(71)と影響低減部(73)とを備えている。
自動運転部は、自車両の自動運転を行う。
状態検出部は、自車両の周囲の状況を認識する周囲認識装置と他車両の周囲の状況を認識する周囲認識装置との動作が互いに影響して、互いの周囲認識装置の認識能力、従って認識範囲に影響を及ぼす状態であることを検出する。
影響低減部は、認識能力に影響を及ぼす状態、従って認識範囲に影響を及ぼす状態であることを検出した場合には、その影響を低減するように、自車両の動作を制御する。つまり、周囲認識装置の認識低下を抑制して好ましい認識範囲を確保するように、自車両の動作を制御する。
この構成によれば、互いの周囲認識装置の動作が影響することによって、互いの周囲認識装置の認識能力、従って互いの認識範囲に影響が及ぶ状態である場合には、その影響を低減するように自車両の動作を制御する。
よって、他車両においては、前記影響によって低下した周囲認識装置の認識能力の一部又は全部が回復し、認識範囲も同様に回復する。そのため、周囲認識装置から得られる多くの情報に基づいて、他車両自身の例えば自動運転等の制御や運転者による運転操作を行うことができるので、安全性が向上する。
これにより、自車両の周囲の他車両が、他車両自身の周囲の不十分な情報に基づいて、他車両自身の制御や運転操作を行うことを抑制できるので、自車両等が事故等に巻き込まれることを抑制できる。
なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
第1実施形態の運転支援装置を含む車載システムを示すブロック図である。 第1実施形態の運転支援装置を機能的に示すブロック図である。 第1実施形態の運転支援装置で実施される運転支援処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の運転支援制御を実施しない場合の自車両の走行状態を示す説明図である。 第1実施形態の運転支援制御を実施した場合の自車両の走行状態を示す説明図である。 第1実施形態の運転支援制御を実施する制御前と制御後で後方の他車両の認識範囲の変化を示す説明図である。 第1実施形態の運転支援制御を実施する制御前と制御後で前方の他車両の認識範囲の変化を示す説明図である。 第2実施形態の運転支援装置で実施される運転支援処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の運転支援制御を実施する場合に交差点で前方の他車両が右折する際の状態を示す説明図である。 第2実施形態の運転支援制御を実施する場合に交差点で後方の他車両が左折する際の状態を示す説明図である。 第2実施形態の運転支援制御を実施する場合に交差点で前方の他車両が左折する際の状態を示す説明図である。 第3実施形態の運転支援装置を機能的に示すブロック図である。 第3実施形態の運転支援装置で実施される運転支援処理を示すフローチャートである。 第3実施形態の運転支援制御を実施する制御前と制御後での状態の変化を示す説明図である。
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
まず、第1実施形態の運転支援装置のシステム構成について説明する。
図1に示すように、第1実施形態における車載システム1は、車両の自動運転が可能なシステムであり、後述するように、自車両J(例えば図4参照)に搭載された各種の装置によって構成されている。
この車載システム1は、例えば乗員によって設定された目的地までの経路である走行ルートに従って、目的地まで自車両Jを自動で運転する自動運転機能を有する。この自動運転機能は、自車両Jの運転を支援する複数の機能によって実現される。
前記自動運転機能を構成する複数の機能には、例えば、舵角制御機能、車速制御機能、加減速制御機能、車線変更機能などが含まれる。ここで言う舵角制御機能は、走行ルートに追従するようにステアリングを制御する機能である。車速制御機能は、自車両Jの車速を目標車速に制御する機能である。加減速制御機能は、自車両Jの加速・減速を制御する機能である。車線変更機能は、自車両Jが走行する車線を変更する機能である。
なお、自動運転に関する技術としては、自動化のレベルに応じて、例えば、レベル1(即ち、運転支援システム)、レベル2、3(即ち、準自動走行システム)、レベル4(即ち、完全自動走行システム化)に分類されており、通常、自動運転を行う場合には、レベル2〜4の自動化を示している。この内容は、例えば、内閣府により2015年5月に発表された、「戦略的イノベーション創造プログラム自動走行システム」に記載されている。
ここでは、レベル2以上の自動運転を行う場合、例えばレベル3の場合について述べるが、他のレベル(例えば、レベル2、4)の自動運転に適用できることは勿論である。
図1に示すように、上述した車載システム1は、LAN3により接続された、ナビゲーション装置5、自車センサ類7、周囲認識装置9、出力装置11、運転支援装置13、走行制御装置15、通信装置17等を備えている。
この車載システム1の構成は、他車両T(例えば図5参照)についても同様であるので、その説明は省略する。なお、他車両Tについては、自動運転中でも自動運転中でなくともよく、更には、自動運転の機能を備えていない車両であってもよい。
以下、各構成について説明する。
自車センサ類7は、自車両Jの状態を検出する周知の装置である。この自車センサ類7としては、自車両Jの速度を検出する車速センサ21、前後加速度等を検出する加速度センサ23等が挙げられる。
周囲認識装置9は、自車両Jの周囲の状況を認識する周知の装置である。ここで、「周囲の状況を認識する」とは、車両の周囲の他車両T等の障害物などの物標の有無を検出したり、その障害物等の位置、方位、相対速度、相対距離、形状等の状況を把握することである。
この周囲認識装置9としては、カメラ25、レーダ装置27、レーザ装置28等が挙げられる。
カメラ25としては、自車両Jの周囲を撮像して画像処理した結果に基づいて、自車両Jの周囲の状況を認識する周知のカメラ(例えばCCDカメラ)が挙げられる。
詳しくは、例えば、自車両Jの前方を撮影する前方撮影カメラ、自車両Jの後方を撮影する後方撮影カメラ、自車両Jの右側方を撮影する右側方カメラ、自車両の左側方を撮影する左側方カメラが挙げられる。
レーダ装置27としては、例えばミリ波レーダが挙げられる。このミリ波レーダから得られるデータに基づいて、他車両Tの方向、他車両Tまでの距離、他車両Tとの相対速度を求めることができる。なお、レーダ装置27は、例えば自車両Jの前方及び後方をそれぞれ所定角度の範囲で走査するために、自車両Jの前部と後部にそれぞれ配置されている。
レーザ装置29としては、例えばLIDARが挙げられる。このLIDARから得られるデータに基づいて、他車両Tの方向、他車両Tまでの距離、他車両Tとの相対速度を求めることができる。なお、レーザ装置29は、例えば自車両Jの前方及び後方をそれぞれ所定角度の範囲で走査するために、自車両Jの前部と後部にそれぞれ配置されている。なお、LIDARとは、Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Rangingの略称である。
出力装置11は、運転支援装置13からの情報等を報知する周知の装置である。この出力装置11としては、情報を表示する表示装置(例えばディスプレイ)29と、情報を音声等によって出力する音声出力装置(例えばスピーカ)31が挙げられる。また、出力装置11としては、自車両Jの進行方向を示すウインカ32のように、周囲への表示を行う図示しない各種の外部用表示装置(例えば、ストップランプ)が挙げられる。
ナビゲーション装置5は、設定された目的地までの経路を、走行ルートに従って案内する装置である。このナビゲーション装置5は、位置検出器33と、入力装置35と、ナビ記憶装置37と、ナビECU39とを備えている。なお、ECUは、電子制御装置を示しており、Electron Control Unitの略称である。
位置検出器33は、自車両Jの現在位置及び進行方向の方位の検出に必要な情報を検出する。この位置検出器33は、航法衛星からの信号を受信する受信機を備えている。なお、ここで言う航法衛星とは、周知の衛星測位システムを実現する衛星である。
なお、位置検出器33には、車速センサ21、加速度センサ23、自車両Jの角速度を検出する図示しないジャイロセンサ等からの信号が入力される。
入力装置35は、乗員(例えば、運転者)の操作による情報の入力を受け付ける周知の装置である。この入力装置35には、例えば、周知のスイッチ群や、表示装置29と一体に構成されたタッチパネルを含む。なお、この入力装置35は、後述する運転支援処理にて行われる運転支援制御の実施及び中止の選択にも用いられる。
ナビ記憶装置37は、書き換え可能な不揮発性の記憶装置である。このナビ記憶装置37は、例えば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリによって構成されている。
このナビ記憶装置37には、道路の構造を表す地図データ(即ち、地図情報)が格納されている。地図データには、ノードデータ、リンクデータ、コストデータ、地形データ、マークデータ、交差点データ、施設データ等の周知の各種データが含まれている。
ナビECU39は、ROM、RAM、CPUを備えた周知の電子制御装置である。このナビECU39では、位置検出器33に含まれる受信機で受信した信号に基づいて、衛星測位システムによって実現される衛星航法に従った周知の手法により、自車両Jの現在位置を特定する。
なお、ナビECU39による自車両Jの現在位置の特定方法は、これに限るものではなく、車速センサ21やジャイロセンサの検出結果に従った周知の自律航法によって特定してもよいし、衛星航法によって特定した自車両Jの現在位置を自律航法によって補正することで特定してもよい。
走行制御装置15は、運転支援装置13が自動運転をする際に制御される対象の被制御装置である。第1実施形態における被制御装置には、図示しないが、ステアリングの舵角を制御するステアリング制御装置と、自車両Jの駆動力を制御する駆動制御装置と、自車両Jの制動力を制御する制動制御装置とを含む。
ここで言う駆動制御装置は、自車両Jの駆動力を発生する機関として内燃機関を有した車両であれば、その内燃機関の回転数やトルクを制御する内燃機関制御装置であってもよい。自車両Jが内燃機関を有した車両であれば、駆動制御装置に、自車両Jのトランスミッションを制御するミッション制御装置を含んでいてもよい。
また、駆動制御装置は、自車両Jの駆動力を発生する機関として電動機を有した車両であれば、その電動機の回転数を制御する電動機制御装置であってもよい。
通信装置17は、自車両Jと他車両Tとの間の通信(即ち車車間通信)や、自車両Jと道路側等に配置された基地局である図示しない路側機等との間で通信(即ち路車間通信)を行うことができる通信装置である。
ここで、自車両Jと他車両Tとの間で車車間通信を行う場合には、自車両Jは、他車両Tの位置、速度、加速度、車線変更、進路変更等の情報を得ることができる。なお、車線変更や進路変更の情報については、例えば他車両Tが自動運転している場合や経路案内している場合等に得ることができる。また、運転者の操作によって運転している場合でも、運転者がウインカ32を操作した場合には、カメラ25による認識だけではなく、通信によっても、そのウインカ32の動作の情報を得ることができる。
また、道路を走行する車両、即ち路側機と自車両J及び他車両Tとの間で路車間通信を行う場合には、自車両Jは、路側機から、路側機に送信された他車両Tの位置、速度、加速度、車線変更、進路変更等の情報を得ることができる。なお、路側機は、例えば道路情報を管理するセンター等の図示しないサーバ等に接続されており、このサーバから必要な情報を得ることができる。
運転支援装置13は、ROM41、RAM43、CPU45を備えた周知のマイクロコンピュータを中心に構成された周知の制御装置である。ROM41は、電源を切断しても記憶内容を保持する必要のあるデータやプログラムを記憶する。RAM43は、データを一時的に格納する。CPU45は、ROM41またはRAM43に記憶されたプログラム等に従って処理を実行する。
運転支援装置13のROM41には、通常の自動運転機能の実現に必要な処理を行う処理プログラムに加えて、後述する周囲の他車両Tに応じて自車両Jの動作を制御する運転支援制御を実行するための処理プログラム(即ち、運転支援処理プログラム)が格納されている。
また、図2に示すように、運転支援装置13は、処理プログラムが実行する処理内容として、即ち機能的に、自動運転部51と挙動認識部53と自制御部55とを備えている。また、挙動認識部53には他車検出部57を備え、自制御部55には経路作成部59を備えている。さらに、車線検出部61と領域検出部63と動作報知部65とを備えている。
このうち、自動運転部51は、自車両Jの自動運転を行う。
挙動認識部53は、自車両Jの周囲の状況を認識する周囲認識装置9及び通信装置17からの情報に基づいて、自車両Jの周囲の他車両Tの今後の走行方向を示す予測挙動を認識する。なお、この挙動認識部53では、他車検出部57によって、周囲認識装置9及び通信装置17からの情報に基づいて、他車両Tを検出する。
ここで、今後の走行方向とは、車線変更や進路変更等によって変更される可能性のある将来の走行方向のことである。また、他車両Tの今後の走行方向を示す予測挙動とは、周囲監視装置9や通信装置17から得られる情報に基づいて予測される、他車両Tの将来の走行方向を含む将来の挙動のことである。
なお、周囲認識装置9や通信装置17から得られる情報とは、例えば他車両Tのウインカ32の動作の情報、他車両Tのナビゲーション装置5からの走行ルートの情報、即ち走行ルートにおいて車線変更や進路変更が事前に分かる情報、後方からの他車両Tの接近状態の情報等のように、将来の走行方向が予測可能となる情報である。
制御部55は、自車両Jの自動運転の際に、他車両Tの予測挙動に基づいて、他車両Tの周囲認識装置9の認識範囲及び他車両Tの運転者の視野範囲の少なくとも一方を広げるように、自車両Jの動作を制御する。
ここで、周囲認識装置9の認識範囲としては、周囲認識装置9によって、車両の周囲の他の車両等の障害物などの物標を検出できる検知範囲を採用できる。例えばレーダ装置27やレーザ装置28の場合には、レーダ波やレーザ光によって周囲の障害物等を検出できる範囲を採用できる。なお、この認識範囲としては、他の車両等の障害物などの検出だけでなく、その障害物の方位や相対速度や相対距離を検出できる範囲としてもよい。
この自車制御部55では、経路生成部59によって、自車両Jが走行する経路Kを生成し、この経路Kに沿って自車両Jが走行するように、自車両Jの動作を制御する。
車線検出部61は、自車両Jが走行する車線(即ち、レーン)を検出する。
領域検出部63は、車線検出部61が検出した車線の中において、自車両Jが走行可能な領域を検出する。例えば車線の両側に車線の幅方向の範囲を示すライン(以下、白線)がある場合には、左右の白線内における走行可能領域を検出する。従って、経路生成部59は、この走行可能領域内において、自車両Jが走行する経路Kを設定する。
動作報知部65は、自車両Jが上述した自制御部55による制御、即ち、認識範囲や視野範囲を広げる運転支援制御を行うことを、自車両Jの表示装置29や音声出力装置31によって、自車両Jの乗員に報知する。
また、通信装置17によって、自車両Jの周囲の他車両Tに運転支援制御を行うことを報知してもよい。或いは、前記外部用出力装置を用いて他車両Tの乗員に運転支援制御を行うことを報知してもよい。例えばウインカ35やストップランプ等を、短時間だけ点滅させてもよい。
なお、運転支援装置13の各種の機能は、CPU45が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行する実行することにより実現される。この例では、ROM41が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、プログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、運転支援装置13を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
[1−2.処理]
次に、運転支援装置13が実行する運転支援制御のための処理、即ち、運転支援処理について説明する。
この運転支援処理とは、走行中の自車両Jの前方や後方等に走行中の他車両Tがある場合に、他車両Tの周囲認識装置9の認識範囲や運転者の視野範囲を広げる方向に自車両Jを移動させるように、自車両Jの動作を制御するための処理である。
第1実施形態の運転支援処理は、自動運転機能を実現するための処理が実行されている期間に、予め規定された時間間隔で繰り返し起動される。
図3に示すように、自動運転中に運転支援処理が起動されると、運転支援装置13は、まず、ステップ100にて、自車両の周囲を認識する。なお、図3等のフローチャートでは「ステップ」を「S」と記す。
具体的には、周囲認識装置25により、自車両Jの周囲の他車両Tを検出するための処理を行う。例えば、周知のように、カメラ25から得られた画像を解析して他車両Tを検出する処理を行う。或いは、周知のように、レーダ装置27やレーザ装置28を駆動して他車両Tを検出する処理を行う。
続くステップ110では、前記ステップ100の処理の結果に基づいて、自車両Jの周囲、例えば自車両Jの前方や後方に、他車両Tが存在するか否かの判定を行う。ここで肯定判断されえるとステップ120に進み、一方否定判断されるとステップ160に進む。
ステップ160では、自車両Jの周囲に他車両Tが存在しないので、通常の自動運転を継続し、一旦本処理を終了する。
つまり、図4に示すように、自動運転の場合には、例えば、カメラ25から得られた画像に基づいて、自車両Jが走行する道路の車線に沿って引かれた白線Hを認識する。詳しくは、車線の両側に、車線の幅を示すように引かれた左右の白線Hを認識する。
そして、その左右の白線Hの中央に、自車両Jが走行する経路Kを設定し、その経路Kに沿って自動運転する。
一方、ステップ120では、自車両Jの周囲に他車両Tが存在するので、その他車両Tの今後の走行方向を示す予測挙動を認識する。例えば、図5に示すように、同一車線において、自車両Jの後方に他車両Tが存在する場合には、後方の他車両Tの予測挙動を認識する。
この他車両Tの予測挙動を認識(即ち、把握)する方法としては、下記のような各種の方法が挙げられる。なお、これらの方法は、1つでも複数を組み合わせてもよい。
・カメラ25の画像から、他車両Tのウインカ32の点滅状態を検出する。
・カメラ25、レーダ装置27、レーザ装置28からの情報に基づいて、同一車線上にて、自車両Jの後方から他車両Tが接近することを検出する。
・通信装置17によって、他車両T又は路側機と通信することにより、他車両Tの今後の走行方向を示す情報を検出する。例えば、他車両Tのナビゲーション装置5等から、走行ルートのどの位置で車線変更又は進路変更するか等の情報を受信することにより、今後の他車両Tの動作を予測する。
・通信装置17によって、ウインカ32の動作状態を示す情報を受信することにより、今後の他車両Tの動作を予測する。
続くステップ130では、前記ステップ110で認識した他車両Tの予測挙動に基づいて、他車両Tが車線変更するつもりか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ140に進み、一方否定判断されると前記ステップ150に進む。
この他車両Tの車線変更を判定する方法としては、下記のような各種の方法が挙げられる。なお、これらの方法は、1つでも複数を組み合わせてもよい。
・他車両Tの左側又は右側のウインカ32が点滅している場合であって、ウインカ32の点滅する側に同じ走行方向の他の車線(例えば追越車線)がある場合には、他車両Tが車線変更すると判定する。
・カメラ25、レーダ装置27、レーザ装置28からの情報に基づいて、同一車線上にて、自車両Jの後方から他車両Tが所定速度以上又は所定加速度以上で接近してきた場合であって、同じ走行方向の他の車線がある場合には、他車両Tが追い越しのために車線変更すると判定する。
・自動運転や経路案内されている他車両Tからの直接的な情報又は間接的な情報(例えば、路側機からの情報)によって、他車両Tが車線変更する旨(即ち、その予定)の情報が得られた場合、他車両Tが車線変更すると判定する。
・通信によって、他車両Tのウインカ32の点滅の情報が得られた場合であって、ウインカ32の点滅する側に同じ走行方向の他の車線がある場合には、他車両Tが車線変更すると判定する。
ステップ140では、他車両Tが車線変更する予定であることが把握できたので、自車両Jが走行する経路Kとして、現在自車両Jが走行する車線内において、他車両Tの車線変更側と反対側の白線Hに寄った経路Kを作製する。そして、その経路Kに沿って自動運転する。
例えば、図5に示すように、自車両J及び他車両Tが走行する車線の右側に、同じ方向に走行するための他の車線がある場合には、例えばカメラ25から得られた画像などに基づいて、自車両Jが走行する車線における左右の白線Hを認識する。
そして、自車両Jが走行する経路Kとして、左右の白線Hの間の走行可能領域を外れないように、自車両Jを図5の右側の車線である車線変更側の車線から遠ざかる方向(即ち、左側)に経路Kを設定し、この経路Kに沿って自動運転を行う。
言い換えれば、他車両Tに搭載された周囲認識装置9、ここでは他車両Tの前部に搭載されて自身の前方を認識するカメラ25、レーザ装置27、レーダ装置28等の認識範囲を広げる方向、従って他車両Tの運転者の視野範囲を広げる方向(即ち、図5左側)に自車両Jが移動するように、自車両Jの動作を制御する。
続くステップ150では、前記ステップ150の処理を行うことを報知する処理を行って、一旦本処理を終了する。
例えば、自車両Jの出力装置29により、表示や音声等によって、自車両Jの乗員に、上述した運転支援制御(即ち、自車両Jの移動)を行う旨を報知する。また、通信や外部用表示装置によって、他車両Tに同様な内容を報知してもよい。なお、この報知する処理は省略してもよい。
[1−3.制御前後の状態]
次に、上述した運転支援処理の際における自車両Jの動作等について説明する。
a)ここでは、図6に示すように、同一車線上にて、自動運転中の自車両Jの前後に、走行している他車両Tが存在する場合であって、後方の他車両Tの前部の周囲認識装置9(例えば、レーダ装置27)の認識範囲や運転者の視野範囲を広げる場合を例に挙げて説明する。
図6の「制御前」に示すように、自車両Jの後方の他車両Tでは、その前部のカメラ25等の周囲認識装置9の認識範囲は、自車両Jに遮られて狭くなっているので、後方の他車両Tからは前方の他車両Tを十分に認識できない。また、後方の他車両Tの運転者の視野領域も、同様に狭くなっている。
ここで、上述した運転支援処理を実施すると、図6の「制御後」に示すように、自車両Jは、同図の左側に寄る。よって、後方の他車両Tの周囲認識装置9の認識範囲や運転者の視野範囲が広がるので、後方の他車両Tは前方の他車両Tを十分に認識することができる。
なお、図6では、ハッチングにて周囲認識装置9の認識範囲を示している。以下、他の図面でも同様である。
b)次に、図7に示すように、同一車線上にて、自動運転中の自車両Jの前後に、走行している他車両Tが存在する場合であって、前方の他車両Tの後部の周囲認識装置9の認識範囲や運転者の視野範囲を広げる場合を例に挙げて説明する。なお、ここで、運転者の視野範囲とは、バックミラーやサイドミラーによる視野範囲である。
図7の「制御前」に示すように、自車両Jの前方の他車両Tでは、その後部のカメラ25等の周囲認識装置9の認識範囲は、自車両Jに遮られて狭くなっているので、前方の他車両Tからは後方の他車両Tを十分に認識できない。また、前方の他車両Tの運転者の視野領域も、同様に狭くなっている。
ここで、上述した運転支援処理を実施すると、図7の「制御後」に示すように、自車両Jは、同図の左側に寄る。よって、後方の他車両Tの周囲認識装置9の認識範囲や運転者の視野範囲が広がるので、前方の他車両Tは後方の他車両Tを十分に認識することができる。
[1−4.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、下記の効果が得られる。
(1a)第1実施形態によれば、自動運転の際に、他車両Tの今後の走行方向を示す予測挙動に基づいて、他車両Tの周囲認識装置9の認識範囲や他車両Tの運転者の視野範囲を現状よりも広げるように、自車両Jが走行する経路Kを生成し、自車両Jをその経路Kに沿って走行するように制御する。
具体的には、車線の幅方向において他車両Tが車線変更する方向とは逆の方向に、自車両Jが走行する経路Kをずらす制御を行う。よって、他車両Tにおいては、周囲認識装置9の認識範囲や運転者の視野範囲が広がるので、自身の周囲の状況をより的確に把握することができる。
つまり、他車両Tは、周囲認識装置9の認識範囲や運転者の視野範囲が広くなることによって得られる多くの情報に基づいて、他車両T自身の例えば自動運転等の制御や運転者による運転操作を行うことができるので、安全性が向上する。
これにより、自車両Jの周囲の他車両Tが、他車両T自身の周囲の不十分な情報に基づいて、他車両T自身の制御や運転操作を行うことを抑制できるので、自車両J等が事故などに巻き込まれることを抑制できる。
なお、仮に他車両Tの挙動の予測を誤って、自車両Jにて運転支援制御を実施しても、自車両Jは同一車線内で僅かに移動するだけであるので、自車両J及び他車両Tの安全性には何ら問題がないという利点もある。そのため、少しでも、他車両Jの車線変更等の挙動を予測できた場合に、上述した運転支援制御を実施することが望ましい。
(1b)第1実施形態によれば、挙動認識部53の他車検出部57は、周囲認識装置9及び通信装置17の少なくとも一方からの情報に基づいて、他車両Tを検出することができる。
(1c)第1実施形態によれば、挙動認識部53は、他車両Tのウインカ32の表示に基づいて、他車両Tの予測挙動を認識することができる。また、自車両Jと他車両T又は路側機との間の通信によって、他車両の予測挙動を認識することができる。
(1d)第1実施形態によれば、挙動認識部53は、他車両Tが自車両Jの後方から近づいている場合に、他車両Tが接近する速度又は加速度に基づいて、他車両Tの予測挙動を認識することができる。
この場合には、実際に他車両Tが車線変更等でウインカ32を点滅させる前に、自車両Jの運転支援制御を実施できるので、他車両Tの実際の動作に際に、他車両Tにおける周囲の認識能力を高めることができるという利点がある。
(1e)第1実施形態によれば、動作報知部65は、自車制御部55によって自車両Jの動作を制御する場合に、その運転支援制御を行うことを周囲に報知することができる。即ち、自車両Jの乗員や他車両Tの乗員などに報知することができる。
従って、通常の車線の中央を走行する自動運転とは異なり、自車両Jが僅かに幅方向に移動したとしても、乗員に不安が生じ難いという効果がある。
(1f)第1実施形態によれば、自車制御部55の動作の実施と中止とを、自車両Jの運転者等が選択可能なため、運転の自由度が高まる。例えば、上述した運転支援制御を希望しない場合には、入力装置35等を操作して、運転支援制御の実施を禁止できるので、希望する自動運転を実現できるという利点がある。この場合には、例えば、前記運転支援処理を行うのではなく、周知の通常の自動運転の処理を行えばよい。
(1g)第1実施形態によれば、車線検出部61によって、自車両Jが走行する車線を検出でき、領域検出部63によって、車線の中の走行可能領域を検出できる。よって、運転支援制御を行う場合には、検出された走行可能領域の範囲内において、容易に好ましい経路Kを設定することができる。
[1−5.特許請求の範囲と実施形態との関係]
第1実施形態において、自動運転部51、周囲認識装置9、通信装置17、挙動認識部53、自車制御部55、他車検出部57、動作報知部65、車線検出部61、領域検出部63が、本発明における、自動運転部、周囲認識装置、通信装置、挙動認識部、自車制御部、他車検出部、動作報知部、車線検出部、領域検出部の一例に相当する。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、第1実施形態と同様な内容の説明は省略する。なお、第1実施形態の構成の番号と同様な構成では同じ番号を用いて説明する。
第2実施形態は、第1実施形態とはハード構成は同様であり、運転支援処理が異なるので、運転支援処理について説明する。
[2−1.運転支援処理]
ここでは、交差点等で他車両Tが右側又は左側に曲がる進路変更を行う場合の運転支援処理について説明する。
図8に示すように、ステップ200では、自車両Jの周囲を認識する。
続くステップ210では、周囲に他車両Tが存在するか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ220に進み、一方否定判断されるとステップ260に進む。
ステップ260では、車線の中心の経路Kを生成して、一旦本処理を終了する。
一方、ステップ220では、他車両Tの予測挙動を認識する。なお、前記ステップ200〜220、260の処理は、第1実施形態のステップ100〜120、160の処理と同様である。
続くステップ230では、他車両Tが交差点にて曲がるか否か、即ち、右折又は左折の進路変更を行うか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ240に進み、一方否定判断されるとステップ260に進む。
この他車両Tの進路変更を判定する方法としては、下記のような各種の方法が挙げられる。
・他車両Tの前方の所定範囲に交差点があり、且つ、他車両Tの左側又は右側のウインカ32が点滅している場合であって、ウインカ32の点滅する側に曲がる進路がある場合には、他車両Tが進路変更すると判定する。なお、交差点の位置の情報はナビゲーション装置5から得ることができる。
・自動運転や経路案内されている他車両Tからの情報によって、他車両Tが進路変更する旨の情報が得られた場合、他車両Tが進路変更すると判定する。
・他車両Tの前方の所定範囲に交差点があり、且つ、通信によって他車両Tのウインカ32の点滅の情報が得られた場合であって、ウインカ32の点滅する側に曲がる進路がある場合には、他車両Tが進路変更すると判定する。
ステップ240では、他車両Tは前方の交差点で曲がる予定であると推定されるので、他車両Tの周囲認識装置9の認識範囲や運転者の視野範囲を広げるように、自車両Jの経路Kを生成する。そして、この経路Kに沿って自動運転を行う。
例えば、図9に示すように、自車両J及び他車両Tの前方に交差点があり、且つ、前進する自車両Jの前方又は後方に他車両Tが存在する場合に、他車両Tが右折するときには、自車両Jを同一車線内で左側に寄せる制御を行う。なお、図9では、自車両Jの前方に他車両がある場合を例示しているが、自車両Jの後方に他車両Tがある場合も、同様に左側に寄せる制御を行う。
また、図10に示すように、自車両J及び他車両Tの前方に交差点があり、且つ、前進する自車両Jの前方又は後方に他車両Tが存在する場合に、他車両Tが左折するときには、自車両Jを同一車線内で右側に寄せる制御を行う。なお、図10では、自車両Jの後方に他車両Tがある場合を例示しているが、自車両Jの前方に他車両Tがある場合も、同様に右側に寄せる制御を行う。
続くステップ250では、前記ステップ240の処理を行ったことを報知する処理を行って、一旦本処理を終了する。
[2−3.進路変更の他の具体例]
次に、交差点で他車両Tが進路変更を行う場合の他の具体例について説明する。
ここでは、同一車線上において、交差点の手前にて、自動運転中の自車両Jの前方に、走行又は停止している他車両Tが存在し、且つ、自車両Jの側方(即ち、路側側)に他の車両(例えば、自転車B)が存在する場合を例に挙げる。
図11の「制御前」に示すように、自車両Jの前方の他車両Tにおいては、その側部のカメラ25等の周囲認識装置9の認識範囲、即ち、側部から後方を認識するカメラ25等の周囲認識装置9の視野範囲は、自車両Jに遮られて狭くなっている。また、サイドミラーによって見える運転者の視野範囲も、自車両Jに遮られて狭くなっている。そのため、前方の他車両Tからは側方の自転車Bを十分に認識できない。
ここで、上述した運転支援処理を実施すると、図11の「制御後」に示すように、自車両Jは、同図の右側に寄る。よって、前方の他車両Tの周囲認識装置9の認識範囲や運転者の視野範囲が広がるので、側方の自転車Bを十分に認識することができる。
[2−4.効果]
このように、第2実施形態では、上述した運転支援処理を行うことによって、他車両Tが交差点で進路変更する場合に、周囲認識装置9の認識範囲や運転者の視野範囲を広げることができるので、前記第1実施形態と同様に、運転における安全性が向上するという効果を奏する。
[3.第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明するが、第1実施形態と同様な内容の説明は省略する。なお、第1実施形態の構成の番号と同様な構成では同じ番号を用いて説明する。
第3実施形態は、第1実施形態とはハード構成は同様であり、運転支援装置13の機能及び運転支援処理が異なるので、異なる構成について説明する。
ここでは、自車両Jの周囲認識装置9と他車両Tの周囲認識装置9とが作動する際に干渉が発生する場合の運転支援処理について説明する。
なお、前記干渉とは、例えば自車両Jのレーダ装置27と他車両Tのレーダ装置27とが対向した場合に、互いのレーダ装置27のレーダ波が干渉することであり、この干渉が発生すると、周囲の物標を精度良く検出できないことがある。なお、レーザ装置28のレーザ光についても同様な干渉が発生することがある。そのため、例えば特開2007−225602号公報等のように、干渉の発生を検出する装置や方法が開発されている。
[3−1.運転支援装置]
まず、第3実施形態の運転支援装置13を機能的に説明する。
図12に示すように、運転支援装置13は、処理プログラムが実行する処理内容として、即ち機能的に、自動運転部51と状態検出部71と影響低減部73とを備えており、影響低減部73は経路作成部59を備えている。また、車線検出部61と領域検出部63と動作報知部65とを備えている。
このうち、自動運転部51、経路作成部59、車線検出部61、領域検出部63、動作報知部65は、第1実施形態と同様である。
状態検出部71は、自車両Jの周囲の状況を認識する周囲認識装置9と他車両Tの周囲の状況を認識する周囲認識装置9との動作が互いに影響して、互いの周囲認識装置9の認識能力(従って認識範囲)に影響を及ぼす状態を検出する。
ここで、各周囲認識装置9の動作が互いに影響を及ぼすとは、例えば互いのレーダ波同士やレーザ光同士が干渉するように、互いの周囲認識装置9からの出力同士が影響して、互いの周囲認識装置9の認識能力が低下する状態(従って認識範囲が小さくなる状態)を示している。
影響低減部73は、互いの周囲認識装置9の認識範囲に影響を及ぼす状態であることを検出した場合には、その影響を低減するように、自車両Jの動作を制御する。
ここで、影響が低減するとは、各周囲認識装置9が通常の能力にて作動できる状態となること又はその状態に近づくこと、例えば前記干渉が消滅又は低下することを示している。
[3−2.運転支援処理]
次に、第3実施形態の運転支援装置13にて実施される運転支援処理について説明する。
図13に示すように、ステップ300では、自車両Jの周囲を認識する。
続くステップ310では、周囲に他車両Tが存在するか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ320に進み、一方否定判断されるとステップ350に進む。
ステップ350では、車線の中心の経路Kを生成して、一旦本処理を終了する。
なお、前記ステップ300〜320、350の処理は、第1実施形態のステップ100〜120、160の処理と同様である。
一方、ステップ320では、自車両Jの周囲認識装置9(例えば、レーダ装置27)と他車両Tの周囲認識装置9(例えば、他のレーダ装置27)との間で、例えばレーダ波の干渉が発生したか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ330に進み、一方否定判断されると前記ステップ350に進む。
なお、ここでは、自車両Jの周囲認識装置9について干渉を検出した場合に、他車両Tの周囲認識装置9についても同様に干渉が発生したと推定している。
ステップ330では、干渉が発生しており、他車両Tの周囲認識装置9による十分な認識が行えない可能性があるので、その干渉を低減することによって、他車両Tの周囲認識装置9の認識範囲を回復させるように、自車両Jの動作を制御する。
例えば、図14の「制御前」に示すように、干渉が発生している場合には、図14の「制御後」に示すように、自車両Jを同一車線内で幅方向(例えば、左側)に寄せる制御と、自車両Jの加減速(即ち、加速又は減速)により他車両Tとの車間を広げる制御と、自車両Jの例えばレーダ装置27の出力を低減又は停止する制御とのうち、少なくとも1種の制御を行う。なお、自車両Jが他車両Tの後方にある場合には、自車両Jを減速することにより車間を広げる。また、自車両Jが他車両Tの前方にある場合には、自車両Jを加速することにより車間を広げる。
すなわち、白線線によった経路Kの生成と車間を広げる制御と周囲認識装置9の出力の低減等とのうち、少なくとも1種を行う。
続くステップ340では、前記ステップ330の処理、即ち、干渉を低減する運転支援制御を行ったことを報知する処理を行って、一旦本処理を終了する。
なお、本運転支援処理の後或いはその前に、上述した第1、第2実施形態の運転支援処理のうち、少なくとも一方を実施してもよい。
[3−3.効果]
次に、第3実施形態による効果を説明する。
第3実施形態では、上述したように、互いの周囲認識装置9のレーダ波やレーザ光の干渉が発生した場合には、干渉による影響を低減する。例えば、自車両Jが走行する経路Kを車線の幅方向にずらす制御や、自車両Jと他車両Tとの車間を広げる制御や、自車両Jの周囲認識装置9の出力を低下又は停止する制御を行う。
これにより、周囲認識装置9の認識能力の低下を抑制して、十分な認識範囲を確保することが可能となるので、前記第1実施形態と同様に、運転における安全性が向上するという効果を有する。
なお、第1実施形態と同様に、上述した運転支援制御の実施と中止とを、マニュアルにて選択可能に設定してもよい。
[3−4.特許請求の範囲と実施形態との関係]
第3実施形態において、自動運転部51、周囲認識装置9、状態検出部71、影響低減部73、動作報知部65、車線検出部61、領域検出部63が、本発明における、自動運転部、周囲認識装置、状態検出部、影響低減部、動作報知部、車線検出部、領域検出部の一例に相当する。
[4.他の実施形態]
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
(4a)例えば、本発明は、車両の右側通行の道路にて適用できることは勿論である。
(4b)また、本発明は、自車両と他車両とが、同じ走行方向であるが異なる車線(例えば隣接する車線)を走行している場合にも適用できる。例えば、自車両の後方から異なる車線にて他車両が接近している場合には、自車両は現時点で走行している車線にて、他車両の認識範囲や視野範囲を広げるように、自車両が走行する経路を幅方向にずらすように制御してもよい。
(4c)さらに、本発明は、第1実施形態〜第3実施形態の全ての構成を備えていてもよいし、第1実施形態〜第3実施形態のうち、少なくとも1種の構成を備えていてもよい。
例えば他車両Tの車線変更及び進路変更のいずれか一方が予測される場合には、上述したように、認識範囲や視野範囲を広げる運転支援制御を実施してもよい。
(4d)また、本発明は、車線の分岐時にも適用できる。
例えば、自車両及び他車両の前方の所定範囲内に分岐路がある場合に、他車両の車線変更や進路変更を示す挙動が予測されるときには、第1、2実施形態のように、認識範囲や視野範囲を広げる運転支援制御を実施してもよい。この場合には、自車両を分岐路とは反対側に僅かに移動させることになる。
(4e)さらに、本発明は、車線の合流時にも適用できる。
例えば、自車両及び他車両の前方の所定範囲内に合流路がある場合に、他車両の車線変更を示す挙動が予測されるとき、例えば、他車両が合流路と反対側の車線に変更する動作が予測されるときには、第1実施形態のような運転支援制御を実施してもよい。この場合には、自車両を他車両の移動側と反対側に僅かに移動させることになる。
(4f)また、前記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、前記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、前記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の前記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
(4g)さらに、上述した運転支援装置の他、当該運転支援装置を構成要素とするシステム、当該運転支援装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、車両制御を行う方法など、種々の形態で本発明を実現することもできる。
また、運転支援装置が実行する機能の一部又は全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
5…ナビゲーション装置、9…周囲認識装置、13…運転支援装置、11…出力装置、17…通信装置、51…自動運転部、53…挙動認識部、55…自車制御部、57…他車検出部、59…経路生成部、61…車線検出部、63…領域検出部、65…動作報知部、71…状態検出部、63…影響低減部、J…自車両、T…他車両

Claims (15)

  1. 自車両(J)の自動運転を行う自動運転部(51)と、
    前記自車両に搭載された、車両の周囲の状況を認識する周囲認識装置(9)及び外部との通信を行う通信装置(17)の少なくとも一方からの情報に基づいて、前記自車両の周囲の他車両(T)の今後の走行方向を示す予測挙動を認識する挙動認識部(53)と、
    前記自車両の自動運転の際に、前記他車両の前記予測挙動に基づいて、前記他車両に搭載された前記周囲認識装置の認識範囲及び前記他車両の運転者の視野範囲の少なくとも一方を広げるように、前記自車両の動作を制御する自車制御部(55)と、
    を備えた運転支援装置。
  2. 請求項1に記載の運転支援装置であって、
    前記挙動認識部は、前記車両の周囲の状況を認識する周囲認識装置及び外部との通信を行う通信装置の少なくとも一方からの情報に基づいて、前記他車両を検出する他車検出部(57)を備えた運転支援装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の運転支援装置であって、
    前記挙動認識部は、前記他車両のウインカの表示に基づいて、前記他車両の前記予測挙動を認識する、運転支援装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の運転支援装置であって、
    前記挙動認識部は、前記他車両が前記自車両の後方から近づいている場合に、前記他車両が接近する速度又は加速度に基づいて、前記他車両の前記予測挙動を認識する、運転支援装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の運転支援装置であって、
    前記挙動認識部は、前記自車両と前記他車両又は基地局との間の通信によって、前記他車両の前記予測挙動を認識する、運転支援装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の運転支援装置であって、
    前記自車制御部は、前記他車両に搭載された周囲認識装置の認識範囲及び他車両の運転者の視野範囲の少なくとも一方を広げるように、前記自車両が走行する経路(K)を生成する経路生成部(59)を備えた運転支援装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の運転支援装置であって、
    前記自制御部は、車線の幅方向において前記他車両の進路変更する方向又は車線変更する方向とは逆の方向に、前記自車両が走行する経路をずらす制御を行う、運転支援装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の運転支援装置であって、
    更に、前記自車制御部により前記自車両の動作を制御する場合に、該制御を行うことを周囲に報知する動作報知部(65)を備えた運転支援装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の運転支援装置であって、
    前記自車制御部の動作の実施と中止とが、選択可能に設定されている運転支援装置。
  10. 自車両の自動運転を行う自動運転部と、
    前記自車両の周囲の状況を認識する周囲認識装置と他車両の周囲の状況を認識する周囲認識装置との動作が互いに影響して、互いの前記周囲認識装置の認識能力に影響を及ぼす状態を検出する状態検出部(71)と、
    前記各周囲認識装置の認識能力に影響を及ぼす状態であることを検出した場合には、前記影響を低減するように、前記自車両の動作を制御する影響低減部(73)と、
    を備えた運転支援装置。
  11. 請求項10に記載の運転支援装置であって、
    前記状態検出部は、前記互いの周囲認識装置が出力するレーダ波又はレーザ光が干渉していることを検出し、前記影響低減部は、前記干渉が低減又は消滅するように、前記自車両の動作を制御する、運転支援装置。
  12. 請求項10または請求項11に記載の運転支援装置であって、
    前記影響低減部は、前記自車両の走行経路を車線の幅方向にずらす制御、前記自車両の加減速により前記他車両との間隔を広げる制御、前記自車両の周囲認識装置の出力を低下させる制御のうち、少なくとも1種の制御を行う、運転支援装置。
  13. 請求項10から請求項12までのいずれか1項に記載の運転支援装置であって、
    更に、前記影響低減部により前記自車両の動作を制御する場合に、該制御を行うことを周囲に報知する動作報知部を備えた運転支援装置。
  14. 請求項10から請求項13までのいずれか1項に記載の運転支援装置であって、
    前記影響低減部の動作の実施と中止とが、選択可能に設定されている運転支援装置。
  15. 請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の運転支援装置であって、
    更に、前記自車両が走行する車線を検出する車線検出部(61)と、該車線の中の走行可能領域を検出する領域検出部(63)と、を備えた運転支援装置。
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