JP6514071B2 - 歩行者保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は歩行者保護装置に関し、特に、停車時に於ける車両への衝突を検知する歩行者保護装置に関する。
歩行者と車両とが交通事故を起こすと、二次衝突が発生することが知られている。この二次衝突とは、所定の速度以上で走行している車両が歩行者に衝突すると、この歩行者が車両バンパに衝突した後、フロントフード上に持ち上げられ、フロントガラス等に衝突することである。二次衝突から歩行者を保護するため、フロントフード上にエアバッグを膨張展開させる歩行者保護装置が特許文献1に示されている。
また、特許文献2には、衝突検知センサーが配置される車両前部構造を小型化するための発明が記載されている。具体的には、図6を参照して、アッパビーム100の上面に脆弱部101が形成されており、その前面には衝突検知センサー102が剛性カバー103で保護された状態で備え付けらされている。このようにすることで、衝突荷重が入力した場合は脆弱部101が後方に潰され、衝突検知センサー102を後方に移動させることが可能となる。よって、衝突検知センサー102の衝突時における移動を許容するために、車両前部構造を後方に変形させる必要がない。
しかしながら、停車時に車両に衝撃が作用すると、この衝撃により上記した歩行者衝突を検知する衝突検出装置が故障する場合がある。このような場合、衝突検出装置の交換が必要になるが、衝突検出装置が故障したことを運転手が知ることが出来ない問題がある。このため、停車時における衝突検出装置の故障を検出する発明が登場している。
特許文献3には、エンジン始動時の振動を用いて衝突検知手段の故障を検出する車両歩行者保護装置が記載されている。図7を参照して、バンパレインフォースメント200の前面には、衝撃吸収部材201、光ファイバ部202、バンパフェイス203、が配置されており、光ファイバ部202により歩行者衝突が検知される。また、バンパレインフォースメント200には振動センサ204が配置されており、エンジンによって車体に与えられたエンジン始動時の振動を振動センサ204で検出している。そして、その振動波形の特性が、標準波形の特性と相違したら、衝突検知手段が故障したことをユーザーに警報している。これにより、ユーザーに早期に整備を促すことができ、安全性の向上を図っている。
特許第2920284号公報 特開2014−205473号公報 特開2007−83846号公報
特許文献3に記載された発明では、衝突検知手段の故障を、バンパレインフォースメント200に固定された振動センサ204で検知するため、フロントバンパやブラケット部材の取付部の緩み等を検出することは可能である。しかしながら、車両の停車時に発生した衝撃、例えば軽微な衝突等により、バンパフェイス203に衝突の痕跡が残らず、衝撃吸収部材201に割れや変形などの破損が生じた場合、その破損を振動センサ204で検出することが必ずしも可能でない問題があった。
本発明は、このような問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、車両停止時の衝突による故障を、簡易な構成で検知できる歩行者保護装置を提供することに有る。
本発明の歩行者保護装置は、車両の車幅方向に延在するバンパ支持部材と、前記車両の前面部に構成されるバンパ表皮と、前記バンパ支持部材と前記バンパ表皮との間に配置され、前記車両が衝突した際に衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収部材と、前記車両が走行している間に、前記車両の衝突を検出する第1衝突検出部と、前記車両が停止している間の前記車両への衝突を検出するための第2衝突検出部と、を具備し、前記第2衝突検出部は、前記車両が走行している間の振動を検出するセンサと、前記センサを前記バンパ表皮に固定する固定部と、前記固定部の一部を脆弱化させた脆弱部と、を有することを特徴とする。
更に、本発明の歩行者保護装置は、前記第2衝突検出部は、前記衝撃吸収部材と、前記バンパ表皮との間に配置されることを特徴とする。
更に、本発明の歩行者保護装置は、前記脆弱部は、前記衝撃吸収部材の上面を前方に延長させた仮想延長面と交差する箇所に配置されることを特徴とする。
更に、本発明の歩行者保護装置は、前記センサは、前記脆弱部の近傍に配置されることを特徴とする。
更に、本発明の歩行者保護装置は、前記車両が走行している間に前記センサで計測される加速度の特徴量に基づいて、前記衝突が発生したことが判断されることを特徴とする。
本発明の歩行者保護装置は、車両の車幅方向に延在するバンパ支持部材と、前記車両の前面部に構成されるバンパ表皮と、前記バンパ支持部材と前記バンパ表皮との間に配置され、前記車両が衝突した際に衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収部材と、前記車両が走行している間に、前記車両の衝突を検出する第1衝突検出部と、前記車両が停止している間の前記車両への衝突を検出するための第2衝突検出部と、を具備し、前記第2衝突検出部は、前記車両が走行している間の振動を検出するセンサと、前記センサを前記バンパ表皮に固定する固定部と、前記固定部の一部を脆弱化させた脆弱部と、を有することを特徴とする。従って、停車中の車両に衝突等が発生すると、第2衝突検出部の固定部が、脆弱部付近で破断または変形する。その状態で車両が再び走行すると、振動を検出するセンサの出力が、故障していない通常の状態と比較して変化するので、その変化を検出することで、停車中の車両に衝撃が生じたこと検知することが出来る。
更に、本発明の歩行者保護装置は、前記第2衝突検出部は、前記衝撃吸収部材と、前記バンパ表皮との間に配置されることを特徴とする。従って、停車中の車両に衝突等が生じた場合に、第2衝突検出部が衝撃吸収部材に押圧されることで、固定部が破断または変形し、衝撃が作用したことを検知することが出来る。
更に、本発明の歩行者保護装置は、前記脆弱部は、前記衝撃吸収部材の上面を前方に延長させた仮想延長面と交差する箇所に配置されることを特徴とする。従って、衝突等が生じた場合、衝撃吸収部材の前方上端部が、固定部の脆弱部を押圧するので、固定部がより確実に破断または変形するように成り、固定部に固着される加速度センサを用いた検知をより確実に行うことが出来る。
更に、本発明の歩行者保護装置は、前記センサは、前記脆弱部の近傍に配置されることを特徴とする。従って、車両に衝突等が生じた際に破断または変形する脆弱部に加速度センサを配置することで、衝突等が発生した後に再び車両が走行すると、走行時の振動による加速度センサの出力が大きく変化する。このことから、衝突の有無をより確実に検出することが出来る。
更に、本発明の歩行者保護装置は、前記車両が走行している間に前記センサで計測される加速度の特徴量に基づいて、前記衝突等が発生したことが判断されることを特徴とする。従って、車両走行中にセンサで計測される加速度の特徴量(周期または振幅)に基づいて故障を検出するので、停車中の衝突の有無をより正確に検知することが出来る。
本発明の一実施形態の歩行者保護装置を説明する図であり、(A)は歩行者保護装置を備えた車両の前部を示す斜視図であり、(B)はその平面図である。 本発明の一実施形態の歩行者保護装置を説明する図であり、(A)は断面図であり、(B)は拡大断面図である。 本発明の一実施形態の歩行者保護装置を説明する図であり、(A)は衝突時における衝突検出部の状況を示す断面図であり、(B)は衝突検出部の固定部が破断した状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態の歩行者保護装置の構成を説明するブロック図である。 本発明の一実施形態の歩行者保護装置を説明する図であり、(A)は歩行者保護装置の故障を検知する方法を示すフローチャートであり、(B)はセンサで計測される加速度の経時変化を示すグラフである。 背景技術の歩行者保護装置を説明する斜視図である。 背景技術の歩行者保護装置を説明する断面図である。
以下、図を参照して、本形態の歩行者保護装置を説明する。以下の説明では、上下前後左右の各方向を適宜用いて説明するが、左右方向は、車両の進行方向(前方)を向いた場合の左右方向を示している。
図1を参照して、本形態の歩行者保護装置11の概略的構成を説明する。図1(A)は車両10の前端部を示す斜視図であり、図1(B)は歩行者保護装置11を示す平面図である。
図1(A)を参照して、車両10の前部は、上方から、フロントフード12、グリル16およびバンパ表皮14から構成されている。本形態の歩行者保護装置11(ここでは不図示)を構成する各部材は、グリル16またはバンパ表皮14の後方に設けられている。車両10が歩行者に衝突したことを歩行者保護装置11が検出すると、フロントフード12の近傍に配置されたエアバッグ(ここでは不図示)が膨張展開し、歩行者を二次衝突から保護する。または、ポップアップフード装置(ここでは不図示)が動作し、フロントフード12の後方部分が上方に持ち上げられ、歩行者の頭部に与える衝撃を軽減する。
図1(B)を参照して、本形態の歩行者保護装置11は、車体側に取り付けられるバンパ支持部材18と、バンパ支持部材18の前面に配置されるフォーム材20(衝撃吸収部材)と、フォーム材20の前部に組み込まれる検出チューブ22(第1衝突検出部)と、バンパ表皮14と、バンパ表皮14の後方主面に取り付けられた衝突検出部23(第2衝突検出部)を主要に備えている。
本形態の歩行者保護装置11は、所謂圧力変動式のものであり、検出チューブ22の内部圧力を、圧力検出素子(ここでは不図示)で測定し、測定された内部圧力の変動に基いて、上記したエアバッグ等の歩行者保護部を作動させる。更に歩行者保護装置11は、後述するように、停車時の車両に衝突が生じたことを検出し、この衝突により歩行者保護装置11が故障した可能性があることを使用者に報知している。
バンパ支持部材18は車両の幅方向に伸び、金属から成る平断面を有する筒状の部材であり、フォーム材20等を支持し、且つ、大衝突時のエネルギーを吸収する役割を有する。歩行者衝突や軽衝突の際には、バンパ支持部材18は原則として変形しない。
フォーム材20は樹脂材料から成り、バンパ支持部材18の左方端部付近から右方端部付近まで連続して形成されている。フォーム材20の材料としては、PPフォーム材またはポリエチレン等から成る発泡樹脂が採用される。フォーム材20は、歩行者衝突時等に変形することで、衝撃エネルギーを吸収する作用を有する。
検出チューブ22は、円形状の断面を有するパイプ状の樹脂製部材(例えばシリコン樹脂)であり、その内部は略密閉されている。検出チューブ22は、バンパ支持部材18の右方端部付近から左方端部付近に至るまで配置されている。検出チューブ22の両端部付近には、不図示の圧力センサ部が接続している。衝突時の衝撃により検出チューブ22が圧縮された際の圧力の変動を、圧力センサ部で検出することで、歩行者の衝突を検知している。
衝突検出部23は、バンパ表皮14の内側主面(裏面)に固定されており、停車時に於いて車両10の前部に衝撃が生じたことを検出する作用を有する。ここでは、衝突検出部23は、バンパ表皮14の内側主面において、左右方向における中央付近、左端付近、右端付近の3カ所に配置されている。このように、バンパ表皮14の内側主面の複数箇所に、衝突検出部23を配置することで、衝突検出部23が停車時の衝突等を検出する精度を高めることができる。衝突検出部23の詳細な構造は図2等を参照して後述する。
図2を参照して、上記した衝突検出部23の構成を詳述する。図2(A)は図1(B)のA−A断面における歩行者保護装置11の断面図であり、図2(B)は衝突検出部23を拡大して示す断面図である。
図2(A)を参照して、衝突検出部23は、加速度センサ26(センサ)と、加速度センサ26をバンパ表皮の内側主面に固定する固定部24とから構成されている。加速度センサ26は、作用する加速度の大きさに応じた電気信号を発生させる。
固定部24は、板状に成形された合成樹脂から成り、その上端部に及び下端部は、バンパ表皮14の内側主面に溶着されている。また、固定部24の中間部分は、後方に向かって突出しており、この中間部分に加速度センサ26が固定されている。
また、上記した構成の衝突検出部23は、バンパ表皮14とフォーム材20の間に配置されている。このようにすることで、停車中の車両10の前部に衝撃が生じると、バンパ表皮14が後方に向かって変形し、同時にバンパ表皮14の内側主面に配設された衝突検出部23が、フォーム材20と衝突することになる。この衝突により、衝突検出部23の固定部24が破断または変形する。固定部24が破断または変形すると、車両走行時に加速度センサ26で検出される加速度が、衝突が生じていない通常状態における加速度と相違するようになるので、その相違を検出することで、歩行者保護装置11の故障や破損を検出できる。以下の説明では、破断または変形を、破断等と称する場合もある。
図2(B)を参照して、衝突検出部23の固定部24には、他の部分よりも脆弱化された脆弱部27が形成されている。具体的には、板状を呈する固定部24の板厚を、部分的に薄くすることで脆弱部27が形成されている。ここで、固定部24の左右方向の幅を部分的に狭くすることによって脆弱部27を形成しても良いし、左右方向の幅を狭くすると共に薄くすることによって脆弱部27を形成するようにしても良い。このような脆弱部27を固定部24に形成することにより、衝突が生じた際に、固定部24が脆弱部27の部分から破断等しやすくなり、衝突が生じたことをより正確に検知できるようになる。
また、加速度センサ26は、脆弱部27またはその近傍に配置されている。このようにすることで、上記した衝突により固定部24が破断等する場合は、脆弱部27が形成された部分から破断等するので、破断部分の影響を受けやすい部分に加速度センサ26を配置することで、固定部24の破断等を良好に検出することができる。
更に、固定部24の脆弱部27は、フォーム材20の上面を前方に向かって延長させた仮想延長面25と交差する箇所に配置している。このようにすることで、車両10に衝突が生じた際に、固定部24の脆弱部27が、フォーム材20の前方上端部に接触するようになるので、固定部24が脆弱部27付近から破断等しやすくなる。よって、固定部24の破断等を、加速度センサ26で好適に検出できる。
また、加速度センサ26は、衝突発生時にフォーム材20との接触を避けるために、仮想延長面25よりも上方に配置してもよい。
図3を参照して、車両10の前部に衝突が発生した際の、衝突検出部23の動作を詳述する。図3(A)は衝突が発生した際の歩行者保護装置11の状態を示す断面図であり、図3(B)は破断した状態の衝突検出部23を示す断面図である。
図3(A)を参照して、停車中の車両10に衝突事故が発生することで、バンパ表皮14に前方から衝突荷重F1が作用すると、バンパ表皮14は後方に向かって変形する。そのようになると、バンパ表皮14の内側主面に配置された衝突検出部23は、バンパ表皮14と、フォーム材20の前方端部との間で、挟まれるようになる。同時に、フォーム材20は後方に圧縮される。
上記したように、衝突検出部23の固定部24に形成された脆弱部27は、フォーム材20の上面を前方に延長させた仮想延長面25と交差するように配置されている。従って、固定部24の脆弱部27はフォーム材20の前方上端部に押しつけされ、この結果、衝突検出部23の固定部24は、脆弱部27が形成された部分から破断等するようになる。
図3(B)に、固定部24が破断した状態の衝突検出部23を示す。ここでは、樹脂板から成る固定部24は、脆弱部27が形成された部分から破断しており、上方部分24Aと下方部分24Bに分断されている。また、上方部分24Aの上端はバンパ表皮14に溶着されており、上方部分24Aの下端部分は固定されていない自由端であり、この自由端に加速度センサ26は固着されている。よって、この状態で車両10が走行すると、上方部分24Aの下端は大きく振れるようになり、加速度センサ26で検出される加速度の特徴量(周期などの周期特性等)は、衝突が生じていない通常状態(図2(B)に示す状態)の特徴量と比較すると、異なるようになる。
車両10に衝突が生じていない通常状態では、加速度センサ26は固定部24を介してバンパ表皮14の内側主面に比較的強固に固定されている。従って、車両10が走行することで、加速度センサ26に振動が作用すると、加速度センサ26で検出される加速度は所定の波形形状を呈する。一方、車両10に衝突が生じた事故発生状態では、加速度センサ26を支える固定部24が破断等しているので、加速度センサ26で検出される加速度の周期特性等は、通常状態とは相違することとなる。本形態では、停車後に走行する際に、加速度センサ26の出力をモニタリングすることで、固定部24が破綻等していることを検出し、ひいては歩行者保護装置11の故障を検出している。
ここでは、衝突検出部23の固定部24が破断した場合を示しているが、固定部24が破断に至らなく変形した場合であっても、車両走行時における加速度センサ26の出力は変化するので、停止時に車両が衝突したことを検出することは可能である。
図4を参照して、歩行者保護装置11の動作を説明する。図4は、歩行者保護装置11を構成する各部位を示すブロック図である。
ECU30(Electronic Control Unit)は、CPU(Central Processing Unit)とRAM(Random Access Memory)とから主に構成されている。ECU30は、車両10が走行している間に、各種センサから入力された情報に基いて所定の演算処理を行い、必要に応じてエアバック等の歩行者保護手段を作動させる歩行者衝突判定手段として機能している。また、ECU30は、車両10が走行している間に、各種センサから入力された情報に基いて所定の演算処理を行い、停車時に衝突が生じたことで歩行者保護装置11が故障しているか否かを判別する故障判定手段として機能している。
ECU30の入力側端子は、上記した検出チューブ22の内部圧力を検出する圧力センサ29、車両10が走行する速度を計測する速度センサ28、加速度センサ26に接続されている。また、ECU30の出力側端子は、エアバッグ32、ポップアップフード34、報知装置44に接続されている。
車両10が走行している際は、ECU30は、これら各センサから得られた情報等を基に、エアバッグ等を作動させるか否かの判断を行う。具体的には、圧力センサ29から入力された情報を演算処理することにより、車両10が歩行者に衝突したか否かの判断を行う。また、ECU30は、速度センサ28から入力された情報を演算処理し、衝突時の車両10の速度が、エアバッグ等の歩行者保護装置を動作させるべき速度範囲にあるか否かを判断する。
車両10が所定の条件で歩行者に衝突したと判断されたら、ECU30の出力に基いてエアバッグ32はフロントフード12(図1(A)参照)の上面に膨張展開される。また、ポップアップフード34を備える場合は、ECU30からの出力に基いて図1(A)に示すフロントフード12の後方部分を上方に持ち上げる。これらにより、歩行者は保護される。
また、ECU30は、車両10が走行している間に、加速度センサ26の出力に基づいて、歩行者保護装置11が故障しているか否かの判断も行う。具体的には、ECU30には、歩行者保護装置11が故障していない通常状態における加速度センサ26の出力を示す標準特徴量(周期、振幅、周波数、波高等)が記憶されている。そして、車両走行時において加速度センサ26により測定された加速度を示す波形の特徴量(周期、振幅、周波数、波高等)をECU30で算出し、その特徴量を標準特徴量と比較し、両者の差が大きい場合は歩行者保護装置11に故障が生じていると判断する。このような判断方法は図5を参照して後述する。
図5に基づいて、上記した各図も参照しつつ、上記した歩行者保護装置11の故障を検出する方法を説明する。図5(A)は故障検出方法を示すフローチャートであり、図5(B)は加速度センサ26で計測される加速度を示すグラフであり、その横軸は時間を示し縦軸は計測される加速度を示している。
運転者がエンジンを始動させて車両10を走行させると(ステップS10、ステップS11)、凹凸を有する道路を車両10が走行することで、車両10には振動が作用することになる。車両10が走行している間に、加速度センサ26に作用する加速度を示す電気信号は、ECU30に記録される(ステップS12)。
そして、加速度センサ26で計測される加速度が、所定の値であるかどうかを判断する(ステップS13)。具体的には、図5(B)のグラフを参照して、停車中に衝突が作用していない車両10が走行する場合、点線で示すように、加速度センサ26で計測される加速度の値は一定の周期性を有しており、その特徴量(周期λ1および振幅A1)は比較的小さな値を示している。図2(B)を参照して、衝突の影響を受けていない衝突検出部23の固定部24は破断等していないので、加速度センサ26は固定部24を介して比較的強固にバンパ表皮14の内側主面に固定されている。よって、車両10が路面を走行することより生じる振動が衝突検出部23に作用しても、加速度センサ26の振れ幅は小さいので、上記した周期λ1および振幅A1の値は小さくなる。
そして、車両走行時に加速度センサ26で計測される周期および振幅と、通常状態の周期λ1および振幅A1との差が、所定の範囲内であれば(ステップS13のYES)、衝突検出部23の固定部24は破断等しておらず、停車中の衝突事故は生じていないと判断する(ステップS14)。即ち、歩行者保護装置11を構成するフォーム材20に割れやひび割れ等が生じていない。その後、歩行者保護装置11が故障していることを示す警告は発せられること無く、車両10は通常の走行を続ける(ステップS15)。
一方、図3(B)に示すように、停車中の車両に衝突が生じることで、固定部24が破断した場合、上方部分24Aの下端で加速度センサ26が保持されることになる。この状態で、車両10が走行することにより振動が生じると、上方部分24Aの下端に固着された加速度センサ26は、大きく振れるようになる。よって、図5(B)にて実線で示すように、計測される加速度の周期λ2および振幅A2は、通常状態の周期λ1および振幅A1と比較すると、一定以上に大きくなっている。この場合は、衝突検出部23の固定部24は破断しており、停車中に衝突事故が生じたことで歩行者保護装置11が故障していると判断する(ステップS13のNO、ステップS16)。その後、歩行者保護装置11が故障していることを示す警告を発する(ステップS17)。例えば、車両10のインスツルメントパネルの特定部分に配置された警告灯を点灯させる。これにより、運転者は、歩行者保護装置11が衝撃を受けたことで故障している可能性があると判断し、車両10を修理することとなる。
ここでは、周期λ2および振幅A2の両方が通常状態と比較して一定以上に大きくなった場合に故障判定しているが、どちらか一方のみが通常状態と比較して一定以上に大きくなった場合に故障判定しても良い。また、固定部24が破断せずとも、固定部24が衝突により変形した場合であっても、上記と同様に、周期および振幅が通常状態と比べると大きく変化するので、歩行者保護装置11の故障を検出できる。なお、図5(B)では周期λ2および振幅A2が徐々に大きくなる場合を例示している。これは、例えば前記固定部24が完全には破断していない状態から車両の振動等により破断状況が進んでいく状態を示している。
上記した検出方法によれば、車両10が停車後に走行した際の運転初期時に、加速度センサ26の出力に基づいて、歩行者保護装置11が故障しているか否かを判断している。従って、停車中の衝突を検知するために、停車している間にセンサ等の電子部品を動作させる必要が無いので、停車中のバッテリーの消耗を抑制することができる。
また、図2(A)に示すように、停車中の衝突を検出する衝突検出部23は、衝突による衝撃が直に作用するバンパ表皮14の内側主面に固着されているので、衝突により衝突検出部23の固定部24が破断等することで、衝突が発生したことを精度良く検知することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。
例えば、図2(B)を参照して、上記では歩行者保護装置11の故障を検知するためのセンサとして加速度センサ26を用いたが、その替わりに振動センサ等を用いることも可能である。
また、図5(B)を参照して、上記では加速度センサ26で計測される加速度の波長や振幅を参照して歩行者保護装置11の故障を検知したが、他の方法で故障を検出しても良い。例えば、加速度を示す波形形状が通常状態とは異なる形状であり、その形状が一定期間に収束しなければ、歩行者保護装置11が故障したことを検知するようにしても良い。
10 車両
11 歩行者保護装置
12 フロントフード
14 バンパ表皮
16 グリル
18 バンパ支持部材
20 フォーム材
22 検出チューブ
23 衝突検出部
24 固定部
24A 上方部分
24B 下方部分
25 仮想延長面
26 加速度センサ
27 脆弱部
28 速度センサ
29 圧力センサ
30 ECU
32 エアバッグ
34 ポップアップフード
44 報知装置
100 アッパビーム
101 脆弱部
102 衝突検知センサー
103 剛性カバー
200 バンパレインフォースメント
201 衝撃吸収部材
202 光ファイバ部
203 バンパフェイス
204 振動センサ
F1 衝突荷重

Claims (5)

  1. 車両の車幅方向に延在するバンパ支持部材と、
    前記車両の前面部に構成されるバンパ表皮と、
    前記バンパ支持部材と前記バンパ表皮との間に配置され、前記車両が衝突した際に衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収部材と、
    前記車両が走行している間に、前記車両の衝突を検出する第1衝突検出部と、
    前記車両が停止している間の前記車両の衝突を検出するための第2衝突検出部と、を具備し、
    前記第2衝突検出部は、前記車両が走行している間の振動を検出するセンサと、前記センサを前記バンパ表皮に固定する固定部と、前記固定部の一部を脆弱化させた脆弱部と、を有することを特徴とする歩行者保護装置。
  2. 前記第2衝突検出部は、前記衝撃吸収部材と、前記バンパ表皮との間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の歩行者保護装置。
  3. 前記脆弱部は、前記衝撃吸収部材の上面を前方に延長させた仮想延長面と交差する箇所に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歩行者保護装置。
  4. 前記センサは、前記脆弱部の近傍に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の歩行者保護装置。
  5. 前記車両が走行している間に前記センサで計測される加速度の特徴量に基づいて、前記衝突が発生したことが判断されることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の歩行者保護装置。
JP2015170063A 2015-08-31 2015-08-31 歩行者保護装置 Active JP6514071B2 (ja)

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