JP6512913B2 - 光照射装置と光透過特性の測定方法 - Google Patents

光照射装置と光透過特性の測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、主として皮膚や細胞の光特性を調べるために用いる光照射装置に関するものである。特に複数の光源からの光を混合し、複数の出射端から射出することのできる光照射装置を提供する。また、光照射装置を用いた光透過特性の測定方法を提供する。
化粧品業界では、皮膚の紫外線に対する影響が検討されてきた。そのため、紫外線からの影響を低減する商品も開発されている。一方、皮膚の近赤外線に対する影響についての検討はほとんどされていない。しかし、近赤外線は皮膚や細胞に対して影響を及ぼすと考えられており、実験による検討が要望されている。
このような検討を行うには、正確な条件を安定して再現することのできる光照射装置が必要である。光源は強度や波長に関して揺らぎを持っており、皮膚や細胞に対する影響を調べるためには、この揺らぎの影響の有無を検知できる必要がある。また、皮膚に及ぼす影響については、複数の近赤外線領域の光がそれぞれ異なる影響を及ぼすことが予想できる。
また、赤外線と紫外線の混在した光の影響も検討する要望がある。したがって、複数の波長の光を混ぜた混合光を照射できることが必要となる。さらに、光に対する遮光性を検討する場合には、同一の光を複数のサンプルに照射する必要がある。遮光性物質があるサンプルと無いサンプルでの比較を行うためである。
また、光源には強度に偏りが発生するが、サンプルに照射する光にはこのような強度の偏りはないようにしたい。この要求は結局、複数のサンプルに同一の強度および強度分布の光を当てる必要があることに帰納する。
このような新しい要望に対して、従来の光照射装置としては、特許文献1のものが知られている。これは光源からの光を分岐レンズを使って複数の光に分け、光ファイバを使って複数のサンプルに光を照射できるようにしたものである。
特許文献2は、はんだ付け用の加熱、細型ポリウレタン線の被覆除去、あるいは樹脂の加熱加工などに適した光ビーム照射装置である。ここでは、光源の光強度分布の偏りを除去するために、複数の光ファイバ素線を束ねたバンドルファイバであって、これらの光ファイバ素線の出射端における相対位置は、入射端における相対位置に対してランダムに配置されたバンドルファイバを用いている。
特開2011−124374号公報 特開平04−105784号公報
特許文献1の光照射装置は、1つの光源から複数の光を照射することができる。しかし、光源の光強度の分布の偏りは抑制できない。また、同一光源から光を分岐するため、各出射端では光の強度が低下する。また、光の分岐を分岐レンズで行うため、複数の光源からの光を混合するのは、容易ではない。
特許文献2に示されたバンドルファイバは、入射端において光の強度分布に偏りがあったとしても、出射端ではその偏りがなくなり、平均化した光を射出することができる。しかしながら、複数の光源からの光を混合したり、同一光を複数の出射端から射出することについては、なんらの開示も示唆もない。
特に、これらの従来技術を合わせても、波長の異なる光を混合し、複数の出射端から照射する光照射装置を得る事はできない。
本発明は上記の課題に鑑みて想到されたもので、複数の出射端から均一な光を照射することができ、また異なる波長の光を混ぜた混合光を照射することのできる光照射装置を提供する。
より具体的に本発明に係る光照射装置は、
複数本の光ファイバ素線を束ねた光ファイバ素線群の入射端に対して出射端での前記光ファイバ素線の配置をランダムに配置し、2つ以上の前記入射端と被測定用、標準サンプル用、光源安定保証用の少なくとも3つ以上の前記出射端が設けられたバンドルファイバと、
前記入射端に光を出射する複数の光源装置と、
前記出射端に配置された光センサ装置と、
前記光源安定保証用の出射端における前記光源装置から光が出射されていない状態のダークスペクトルの測定値と、前記光源安定保証用の前記出射端から光を出射した状態の測定値の差分を出力する制御装置を有することを特徴とする。
本発明に係る光照射装置は、複数の光源装置からの光をバンドルファイバで混ぜ合わせ、複数の出射端から出射することとしたので、複雑な光学系を取り扱う必要がなく、容易に出射端の設置や光源装置の交換が可能である。
また、同一波長の光源装置を複数台用いることで、出射端を複数個設けても、個々の出射端からの光強度が低下しない。これは1台の強度の高い光源装置を用意するより経済的である。
また、波長の異なる光源装置を用いることで、複数波長の混合光を出射することもできる。また、入射端と出射端のバンドルファイバの光ファイバ素線の配列をランダムにすることで、光源装置の光強度の分布の偏りを出射端では解消する事ができる。
また、同一波長、同一強度、で光強度の分布の偏りのない光を複数個得る事ができるので、同一条件での照射検査ができ、しかも、1つの出射端をコントロールとして使用すれば、検査中の光源装置の揺らぎをモニタし、信頼性の高い検査が可能になる。
また、本発明に係る光照射装置は、光源装置とバンドルファイバの間に、波長選択フィルタを挿入するので、所望の波長の光を照射することができる。また、光源装置に、シャッターを備えることで、所定の時間だけ、光源の光を照射することができる。
本発明に係る光照射装置の構成を示す図である。 光源装置の集光器の部分の拡大図である。 バンドルファイバの構成を示す図である。 光透過特性を測定する場合の光照射装置の構成の一例を示す図である。 光源装置からの光の波長特性の例を示す図である。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。以下の説明は本発明の一実施形態を例示するのであり、本発明の趣旨を逸脱しないかぎりにおいて、変更することができる。
(実施の形態1)
図1に本発明に係る光照射装置の構成を示す。光照射装置1は、複数の光源装置10と、バンドルファイバ20を含む。光源装置10は、複数個用いることができる。ここでは2個(それぞれ10a、10bとする。)として説明を続ける。これらの光源装置10は、それぞれ同一波長の光を出射してもよいし、異なる波長の光を出射してもよい。
光源装置10の種類は、特に限定されない。照射したい波長の光を発することができる光源装置であればよい。例えば、キセノンランプ(キセノンアークランプ)は好適に使用することができる。紫外域から赤外域までの広い波長範囲で連続スペクトルを発生することができるので、フィルタ16を使う事で、所望の波長の光を得ることができるからである。
しかし、照射する光の波長が予め決まっている場合は、その波長の光を発生することのできるLED(Light Emitting Diode)やレーザーを用いてもよい。以下は光源装置10としてキセノンランプを用いた場合を例として説明を続ける。
図2に光源装置10の簡単な構成を示す。光源装置10には、発光源12と集光器14が備えられる。バンドルファイバ20の入射端20inに光を集めるためである。発光源12は、2つの電極12s、12tが対向して設けられている。電極12s、12tは光軸12aと重なるように配置される。電極12s、12tのほぼ中心が発光点12pとみなせる。
集光器14は、楕円鏡面14aと、楕円鏡面14aに延設された球面鏡面14bで構成されている。発光源12の発光点12pは、楕円鏡面14aの第1焦点14aaに配置される。
集光器14では、発光点12pからの光を出射端10outで、光軸12aに対して所定の入射角αになるように集光する。後述する光ファイバ素線22(図3参照)への最大入射角度θmax以下にしなければバンドルファイバ20に光を通せないからである。
図2に示すように、光源装置10にキセノンランプを用い、電極12s、12tを光軸12aに一致させるように配置すると、光源装置10からの光は、主に光軸に対して直角方向(水平方向)に放出される。そして、それらの光は楕円鏡面14aで反射される。光軸12a上の光線量は原理的に零である。従って、集光器14では、最大入射角度θmax付近の光線量が多い光線が作製される。発光点12pと球面鏡面14bおよび楕円鏡面14aで作製された光線は、光源装置10の出射端10outから出射される。このように、発光源12と集光器14の組み合わせによって、光源装置10から射出される光は強
度に分布を有する。
集光器14と出射端10outの間には光学フィルタ16が配置される。所望の波長の光(ここでは紫外線)以外の波長を減衰させるためである。また、光軸12a上にシャッター18が設けられる。シャッター18は、外部からの制御信号によって、開閉できるものが好適に利用できる。もちろん、手動のシャッター18を排除するものではない。
楕円鏡面14aの第2焦点14abからさらに離れた位置にはバンドルファイバ20の入射端20inが配置される。なお、バンドルファイバ20の入射端20inは、光源装置10の出射端10outである。つまり、光源装置10の出射端10outはバンドルファイバ20の入射端20inに接続されている。第2焦点14abから入射端20in(出射端10out)までの距離Lは、第2焦点14abで集光された光が入射端20inの面積程度に広がる距離であればよい。入射端20in全体に光を入射させるためである。
バンドルファイバ20は、入射端20inと出射端10outが複数個設けられたファイバである。図3にバンドルファイバ20の詳細な構成を示す。バンドルファイバ20は、複数の光ファイバ素線22を束ねた光ファイバ素線群24が複数個集まったものである。光ファイバ素線22は、直径およそ200μmのもので、材質は特に限定されない。しかし、検査に使用する光源の波長の光強度損失が少ないものが望ましい。
光ファイバ素線群24は、光ファイバ素線22を数百本束ねたものである。ここで束ねる光ファイバ素線22の本数は、分割する出射端20outの数に依存する。したがって、数千本束ねてもよい。この光ファイバ素線群24をさらに複数本束ねてバンドルファイバ20とする。束ねられた光ファイバ素線群24は、長さ方向の途中で、混合分岐部26を有する。混合分岐部26では、光ファイバ素線群24の全ての光ファイバ素線22が混ぜ合わされ、出射端20outの数に分岐される。
混合分岐部26は、光ファイバ素線群24の束をランダムに混ぜてから出射端20outの数に分岐してもよいし、それぞれの光ファイバ素線群24を出射端20outの数に分岐させた後に各光ファイバ素線22をランダムになるように、混ぜ合わせてもよい。
図3には入射端が2つ(入射端20ina、20inb)あり、出射端20outは3つ(出射端20outa、20outb、20outc)がある場合を例示する。もちろんこれは1例であり、入射端20inおよび出射端20outの数はこれに限定されない。入射端20ina、20inbは、光ファイバ素線群24a、24bの端面にあたる。入射端20ina、20inbでの入射面は、光ファイバ素線群24を構成する複数の光ファイバ素線22の端面がそろえられることで構成されている。入射端20inaの光ファイバ素線22の端面を黒丸で表し、入射端20inbの光ファイバ素線22の端面を白丸で表す。
混合分岐部26では、光ファイバ素線群24a、24bの光ファイバ素線22が混合され、3つに分岐される。出射端20outa、20outb、20outcでは、入射端20inaの光ファイバ素線22(端面が黒丸)と、入射端20inbの光ファイバ素線22(端面の白丸)の他端が、ランダムに配置される。
ここでランダムに配置されるとは、いずれの出射端20outから射出される光において、入射端20inaから入射された光も、入射端20inbから入射された光も、一様に光を出射されると判断できる程度に、光ファイバ素線22を配置することをいう。より具体的には、どの出射端20outa、20outb、20outcにおいても入射端20inaの光ファイバ素線22(黒丸)と入射端20inbの光ファイバ素線22(白丸)が一様に配置され、その結果照射される光の強度に違いがないとみなせる状態を言う。
また、どの出射端20outにおいても、各入射端20inの端面の中心付近にある光ファイバ素線22と周辺にある光ファイバ素線22の数が同じであって、しかもこれらの光ファイバ素線22も出射端20outの端面で一様に配置されていることをいう。このような配置にすることで、各光源装置10の出射端10outにおける光強度の分布の偏りを排除し、バンドルファイバ20の出射端20outから照射される光は、中心でも、周辺でも均一な光強度となる。
このように、各光ファイバ素線群24の光ファイバ素線22を配置することで、出射端20outから射出される光は、入射端20inaから入射された光も入射端20inbから入射した光も、同様に射出することができる。この出射端20outから射出される光は、入射端20inaからの光と入射端20inbからの光の混合光といってよい。
なお、各出射端20outでは、入射端20inaの光ファイバ素線22と入射端20inbの光ファイバ素線22とを同数ずつ、混在させる例を示したが、その割合を変化させてもよい。すなわち、入射端20inaからの光ファイバ素線22の数を入射端20inbからの光ファイバ素線22の数より多く構成してもよい。
この場合、入射端20inbに配置する光ファイバ素線22の数を入射端20inaに配置する光ファイバ素線22の数より少なくするようにしてもよい。また、入射端20inbでは入射端20inaでの光ファイバ素線22の数と同じにし、混合分岐部26で不要な光ファイバ素線22をカットしてもよい。ここでは、出射端20outにおける入射端20inaの光ファイバ素線22と入射端20inbの光ファイバ素線22の数は同じとして説明を続ける。
このように構成した出射端20outから射出される光は、入射端20inaから入射された光も入射端20inbから入射された光も、同じ強度で出力され、また、それぞれの光で光源装置10のもつ強度分布の偏りも解消された略均一光を得ることができる。
図1を再び参照して、光源装置10とバンドルファイバ20の入射端20inはそれぞれ接続される。バンドルファイバ20の出射端20outa、20outb、20outcは、それぞれ、スタンド等(図示せず)に固定される。そして、出射端20outに対向させて、照射対象物50を配置する。
照射対象物50は、もちろん限定されるものではない。たとえば、試験サンプルとなる細胞であってもよい。照射対象物50を細胞にする場合は、細胞を培養したウエルを出射端20outの下に配置する。また、皮膚の場合であれば、それぞれ被験者若しくは被験動物の皮膚に直接出射端20outを当ててもよい。
出射端20outは複数個あるので、1つをモニタ用として使用することができる。つまり、照射対象物50に照射した光がどのような状態であるかを観測しながら照射することができる。この際、出射端20outから射出される光は、強度、強度分布、周波数の混在比などを同じにすることができるので、照射対象物50がどのような光を照射されたのかを、照射対象物50への光照射をなんら妨げることなく、モニタすることができる。
通常このような測定は、光照射を行う前に出射端20outからの光を光センサ装置30で測定し、所定のスペックを満たすか否かを確認し、その後光照射を行う。しかし、そのような手順を踏むと、実際に光照射を行っている間に光源装置10で強度等の揺らぎが発生しても、それを知ることができない。しかし、照射対象物50に照射している光と同じ光を、照射中にモニタすることができれば、非常に信頼性の高い光照射を行うことができる。
したがって、本発明に係る光照射装置1は、このモニタ用の出射端(仮に出射端20outcとする。)に、光センサ装置30を配置することができる。光センサ装置30は、出射端20outcからの光に強度、強度分布や周波数の揺らぎが生じた場合、これを検知することができる。また、光センサ装置30の出力を記録する記録装置32を接続してもよい。なお、光センサ装置30は、光センサ素子30aと、測定器30bで構成される。
なお、図1に示すように、他の出射端20outaと20outbにも光センサ装置(図は省略)を取り付けてもよい。照射対象物50の光吸収の程度を計測するためである。
本発明に係る光照射装置1は、さらに制御器40を有していてもよい。ここで制御器40とは、駆動に十分早いクロックを有するMPU(Micro Processor Unit)が好適に利用できる。すでに説明したように、光源装置10には、シャッター18が設けられている。制御器40はこのシャッター18の開閉を制御する。シャッター18の制御は、複数の光源装置10のシャッター18について別々に制御できるようにする。
より具体的には、制御器40は、光源装置10aのシャッター18aに対して指示信号Csaを送信し、光源装置10bのシャッター18bに対して指示信号Csbを送信する。シャッター18a、18bはこの指示信号Csa、Csbによって開閉する。
このように構成すれば、全てのシャッター18a、18bを同時に開閉することもできるし、複数の光源装置10のシャッター18a、18bの開閉のタイミングを所望の時間だけずらすこともできる。なお、シャッター18は、出射端20outに設けてもよい。しかし、出射端20outにシャッター18を設けると、出射端20outの大きさが嵩高くなる。もちろん、本発明はシャッター18が出射端20outに設けられることを排除しない。
また、制御器40は、光センサ装置30の測定器30bからの信号Ssを受信してもよい。この信号Ssは、記録装置32に記録される信号を同じであってもよい。制御器40は、測定器30bからの信号Ssを常時監視することで、照射されている光の強度や波長等があらかじめ決められた閾値を越え、一定の光が照射されていると言えないと判断できる場合は、外部に対してその旨の通告信号を出力するようにしてもよい。
以上の構成を有する光照射装置1についてその動作を説明する。光源装置10a、10bは、光照射を行う前に電源が入れられる。光源装置10の温度を一定にするためである。光源装置10のウォームアップといってもよい。光源装置10のウォームアップが終了したら、出射端20outと照射対象物50を対向させる。出射端20outと照射対象物50との間の距離は照射の目的によって、予め決めておく。また、照射時間も予め決めておく。照射時間は制御器40に入力しておくのがよい。
出射端20outと照射対象物50との距離が決まったら、使用者は制御器40に指示を出す。制御器40は、予め決められたタイミングで光源装置10のシャッター18を開き、そして予め決められた時間後にシャッター18を閉じる。
この間、光センサ装置30は照射された光の状態をモニタし、記録装置32に記録する。したがって、照射した光の照射時間、強度、強度分布、波長の揺らぎといった光照射のプロファイルを残しておく事ができる。このプロファイルは、一定時間毎に計測してもよいし、光を照射している間連続的に計測してもよい。
また、照射対象物50の遮光性を調べるために、出射端20outcに純水を置き、出射端20outa、および20outbに照射対象物50を配置させ、透過光の照度を調べてもよい。純水やグリセリンは基準サンプルと好適である。
光源装置10を同じ種類の光源装置にしておくことで、1つの光源装置10から複数の出射端20outを取り出す場合と比較して、1つの出射端20outからの光強度が低下することを抑制することができる。
例えば、光源装置10を3台用意し、上記の説明のように出射端20outを3つ設けることで、1つの出射端20outからの光量は、1台の光源装置10からの光量と同じにすることができる。これは発光量が3倍の光源装置10を1台作成するよりはるかに経済的である。
また、光源装置10を波長の異なる光を出射する光源装置とすることで、複数の波長が混在した混合光を照射対象物50に照射することができる。これによって、複数の波長が照射された時の照射対象物50の挙動を確認することができる。
(実施の形態2)
図4に本実施の形態に係る光照射装置2の構成を示す。光照射装置2は、照射対象物50a、50bに対して、規定の放射照度の光を照射し、透過光量を測定する。光照射装置2は、図1の光照射装置1と比較すると、照射対象物50a、50bに対してそれぞれ独立した光センサ装置34、36が備えられる。光センサ装置34、36は、それぞれ光センサ素子34a、36aと、測定器34b、36bで構成されている。また、光センサ装置30、34、36は制御器40と接続されている。制御器40にはディスプレイ40a、キーボード等の入力装置40bおよび記録装置32も接続されている。他の構成は図1と同じである。
測定器30b、34b、36bは、一度に多数の波長の光を検出することのできるポリクロメータ方式を用いる。照射対象物50a、50bの光透過特性の周波数依存性を測定するためである。また、積算光量を測定できるものを用いる。「放射照度」は単位面積に対して単位時間当たりに流れる放射エネルギーである。したがって、放射照度を知るには、積算光量を測定できる必要があるからである。
次に光照射装置2を用いた測定方法について説明する。照射対象物50aは、被測定物である。これは例えば化粧品等に用いられる光透過を防御できる物質若しくは組成物であったり、細胞を用いることができる。照射対象物50bは、所謂ブランクに相当するものである。ブランクは、照射対象物50aがスライドガラス上に固定されている場合は、スライドガラス単体である。またガラスボトムシャーレ中の溶剤中に照射対象物50aが固定されている場合は、同じガラスボトムシャーレと溶剤だけである。ブランクは、照射対象物50aを固定する治具とも言える。
また、ブランクは、特定の物質であってもよい。例えば、純水、規定の組成のガラスなどの透明体といったものであってもよい。この場合は、ブランクは、標準サンプルとも言える。
光センサ装置30、34、36は予め標準の光を用いて強度、および周波数特性について、校正されているものとする。すなわち、同じ光に対して、光センサ装置30、34、36は同じ強度測定値、同じ周波数特性を出力する。
光源装置10a、10bは予め電源を入れておき、ウォームアップを行っておく。次に、積算時間を設定する。積算時間は照射対象物50a、光照射装置2に用いられるバンドルファイバー20に用いられる光ファイバーの直径などで、予め決められているものとする。
次にシャッター18a、18bを閉じたままで、光センサ装置30、34、36で測定を行う。これをダークスペクトルの取得と呼ぶ。光センサ装置30、34、36のダークスペクトルの測定結果をPdo、Pdb、Pdaとする。ダークスペクトルは、測定系のオフセット分と考えてよい。
次にシャッター18a、18bを開いて光センサ装置30、34、36で測定を行う。この際まだ照射対象物50a、50bは設置されていない。この時の光センサ装置30、34、36の測定結果をPfo、Pfb、Pfaとする。
バンドルファイバ20は、光ファイバ素線22の本数を同じにしてあれば測定値Pfo、Pfb、Pfaは同じになるはずである。しかし、実際には光ファイバ素線22の本数が異なっていたり、断線したものがまぎれていることもあり、同じ値にはならない場合もある。測定値Pfo、Pfb、Pfaを測定しておけば、各バンドルファイバ20の伝送効率を後から補正することができる。
次に照射対象物50a、50bを、出射端20outaと出射端20outbの下にそれぞれセットする。照射対象物50bはブランクである。そして、予め決められた時間の照射を行い、光センサ装置30、34、36での測定を行う。この時の測定値をPto、Ptb、Ptaとする。
光照射装置2は2つの光源装置10a、10bを有している。したがって、2つの波長帯域の光を照射することができる。もちろん、バンドルファイバ20の原理から光源装置10は、3つ以上の光源を用意し、4つ以上の出射端20outに振り分けても良い。異なる波長帯域の光を照射する場合、光源装置10のフィルタ16を変更することで、照射光を構成する。
図5に、照射光として近赤外光を用いる場合を例示する。図5の全てのグラフで横軸は照射光の波長であり、縦軸は照射光強度(任意単位)である。なお、ここで近赤外光とは、波長900nmから1700nmの光をいう。図5中で、実線はフィルタ16aを通過した照射光強度であり、点線はフィルタ16bを通過した照射光強度を表す。図5(a)には、光源装置10a、10bのフィルタ16a、16bはともに近赤外全帯域の場合を示す。このように、使用するフィルタ16a、16bは同じものを用いてもよい。
また、図5(b)には、フィルタ16aで900nmから1100nmの波長の照射光を作り、フィルタ16bで1500nmから1700nmの波長の照射光を作る例を示す。
また、図5(c)に示すように、光源装置10aのフィルタ16aで波長1200nm±20nmの照射光を作り、光源装置10bのフィルタ16bで波長1500nm±20nmの照射光を作る場合を示す。光照射装置2は、このように2つの波長帯域で同一強度を有する光を、照射対象物50aとブランクである照射対象物50bに照射することができる。もちろん、フィルタ16aとフィルタ16bの特性は、この値以外の値であってもよい。
これらの測定値は制御器40を介して記録装置32に記録される。記録されたこれらのデータは、少なくとも次のように処理される。
<ダークスペクトルの補正>
測定された測定値Ptb、Ptaは、照射対象物50bと照射対象物50aのときの光センサ装置34と光センサ装置36による測定値である。測定値Ptbは照射対象物50bがブランクのときの測定値である。また測定値Ptaは照射対象物50aが、測定対象物のときの測定値である。
光センサ装置34と光センサ装置36の測定値Pdb、Pdaは、光がまったく入ってこないとき(ダークスペクトル)の測定値である。したがって、照射対象物50a、50bからダークスペクトルの測定値を差し引いたものが、実質的な測定値となる。すなわち、制御器40は、実質的なブランクの光透過量の測定値Ptb−Pdbと照射対象物50aの光透過量の測定値Pta−Pdaをダークスペクトルの補正値として算出する。
<評価>
これらの測定結果は、任意の評価処理を行って評価結果を出すことができる。一例として、照射対象物50aの測定値Pta−Pdaとブランクの測定値Ptb−Pdbについて、同一波長での強度を比較し、その差若しくはその比を求めるなどである。また、所定の波長範囲の測定値を積算したもの同士を比較してもよい。
なお、光センサ装置30の測定値Pto−Pd(ダークスペクトル分を補償した値)は、測定中の光源装置10a、10bの安定性を保証するものである。つまり、測定中に光源装置10a、10bのどちらか若しくは両方が出力変動を起こしたとすると、通常測定している光量とは異なる値となるのでわかる。したがって、光源装置10a、10bが安定している中で測定が行われたと言う保証となる。評価には、この光センサ装置30の値が測定中に変動していない情報を付加してもよい。
本発明は、化粧品、医療薬、メガネ(レンズのコーティング)、ガラス、ガラス建材、フィルム、衣服、治療機器といった商品において、複数の光源装置を利用する光照射装置として好適に利用できる。
1、2 光照射装置
10、10a、10b 光源装置
10out 出射端
12 発光源
12a 光軸
12p 発光点
12s、12t 電極
14 集光器
14a 楕円鏡面
14aa 第1焦点
14ab 第2焦点
14b 球面鏡面
16、16a、16b フィルタ
18、18a、18b シャッター
20 バンドルファイバ
20in、20ina、20inb 入射端
20out、20outa、20outb、20outc 出射端
22 光ファイバ素線
24、24a、24b 光ファイバ素線群
26 混合分岐部
30 光センサ装置
30a 光センサ素子
30b 測定器
32 記録装置
34、36 光センサ装置
34a、36a 光センサ素子
34b、36b 測定器
40 制御器
40a ディスプレイ
40b 入力装置
50 照射対象物
50a、50b 照射対象物

Claims (7)

  1. 複数本の光ファイバ素線を束ねた光ファイバ素線群の入射端に対して出射端での前記光ファイバ素線の配置をランダムに配置し、2つ以上の前記入射端と被測定用、標準サンプル用、光源安定保証用の少なくとも3つ以上の前記出射端が設けられたバンドルファイバと、
    前記入射端に光を出射する複数の光源装置と、
    前記出射端に配置された光センサ装置と、
    前記光源安定保証用の出射端における前記光源装置から光が出射されていない状態のダークスペクトルの測定値と、前記光源安定保証用の前記出射端から光を出射した状態の測定値の差分を出力する制御装置を有することを特徴とする光照射装置。
  2. 前記複数の光源装置の1つが出射する光の波長は、他の光源装置が出射する光波長と異なる事を特徴とする請求項1に記載された光照射装置。
  3. 前記光源装置の発光点と前記入射端の間に波長選択フィルタが配置されたことを特徴とする請求項1または2のいずれかの請求項に記載された光照射装置。
  4. 前記光源装置の発光点と前記入射端の間にシャッターが配置されたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかの請求項に記載された光照射装置。
  5. 前記シャッターを開閉できる制御器を有することを特徴とする請求項に記載された光照射装置。
  6. 前記制御器はタイマによって前記シャッターを開閉することを特徴とする請求項に記載された光照射装置。
  7. 請求項1の光照射装置の前記出射端から照射光を出さない状態のダークスペクトルを計測する工程と、
    前記光照射装置の前記出射端に照射対象物とブランクを配置する工程と、
    前記照射対象物と前記ブランクに前記光源装置からの光を前記バンドルファイバを介して照射する工程と、
    前記照射対象物と前記ブランクを通過した光を前記光源装置から出射される光ごとに積算測定する工程と、
    前記積算測定した結果から前記ダークスペクトルの測定値を差し引く工程を有している照射対象物の光透過特性の測定方法。
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