JP6512871B2 - グリルおよびグリル付きコンロ - Google Patents

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Description

本発明は、魚などの被調理物を焼くのに用いられるグリルおよびグリルを備えたグリル付きコンロに関する。
魚などの被調理物を焼くのに用いられるグリルや、グリルを備えたグリル付きコンロは、従来より広く用いられている。
そして、そのようなグリル(グリル付コンロ)として、特許文献1には、
グリル庫と、グリル庫内に収容した被調理物を加熱するバーナと、グリル庫内に連通し、排気ガスを排気する排気筒(排気ダクト)とを備えるグリル(グリル付コンロ)であって、
(a)グリル庫内での発火により発生する火炎が排気筒(排気ダクト)から外部に溢れ出ることを防止するフレームトラップが排気筒(排気ダクト)内に設けられ、
(b)排気筒(排気ダクト)内に、排気筒(排気ダクト)の外部で大気開放された両端から空気が出入して内部を空気が流れるパイプが排気筒(排気ダクト)を横断して設けられたパイプからなるフレームトラップ(消炎部材)を備えたグリル(グリル付きコンロ)が記載されている。
そして、このグリル(グリル付きコンロ)においては、排気ガスが上記パイプの外周面をなめるようにして流れることにより、グリル内で火炎が発生した場合にも、火炎が上記パイプの外周面に接触することによって冷却され、消炎されるとされている。
このグリル(グリル付きコンロ)の場合、グリル庫内での発火により発生した火炎が、上記パイプに触れ、パイプ内部を流れる空気によって冷却されることで消炎されるものであるが、両端が排気筒(排気ダクト)の外部で大気開放されていることによって、パイプ内に空気が流れ、パイプが冷却されることに依存するものであって、パイプの冷却を積極的に行う手段を備えるものではないことから、パイプの冷却性能にも限界があり、より確実な消炎効果を確保しようとすると改善の余地があるのが実情である。
特許第4678693号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、仮に、グリル庫内での発火により火炎が発生した場合にも、この火炎を確実に冷却して、火炎が排気筒(排気ダクト)から外部に溢れ出すことを防止することが可能で、信頼性の高いグリルおよびグリル付きコンロを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のグリルは、
上方の開口がトッププレートで覆われたケース本体内に収容されるグリル庫と、該グリル庫内に収納した被調理物を加熱するバーナと、該グリル庫で発生する調理排気を前記ケース本体外に排出する排気筒と、前記グリル庫内での発火により発生する火炎が排気筒から外部に溢れ出ることを防止する消炎部材とを備えたグリルであって、
前記消炎部材が前記排気筒を貫通するヒートパイプにより構成されているとともに、
前記ヒートパイプの、前記排気筒内に位置する領域がグリル庫内で発生した火炎を消炎する消炎部として機能し、前記排気筒外に位置する領域が前記ヒートパイプの冷却部として機能するように構成され、かつ、
前記ヒートパイプの前記冷却部を、空冷により冷却する冷却手段を備えており、さらに、
前記トッププレートが、該グリル庫で発生する調理排気を排気するための排気口を備え、
前記排気筒が、
(a)前記トッププレートの前記排気口の周縁部との間に所定の間隙を介在させて、前記トッププレートを下面側から上面側に向かって貫通するような態様で、または、
(b)上端部と前記トッププレートの前記排気口の周縁部との間に所定の間隙を介在させて、前記トッププレートの下面側から前記排気口に向かい、かつ、前記排気口を貫通しない態様で
配設されているとともに、
前記ケース本体の前方の側面に、前記ケース本体内の連通路を経由して、前記間隙と連通するに至る吸気孔が配設されており、
前記排気筒における、前記ヒートパイプが貫通する箇所の平面視断面形状が、前後方向よりも、前後方向に直交する方向である左右方向に長い形状を有し、
前記ヒートパイプが、前記排気筒を左右方向に貫通し、
前記ヒートパイプの前記排気筒の左右両側面から外側に突出した領域が前記冷却部として機能するように構成されていること
を特徴としている。
なお、本発明において、排気筒が、トッププレートを下面側から上面側に向かって貫通するような態様とは、排気筒の上端が、少なくともトッププレートの上面と同じかそれよりも高い位置(高さ)にまで達している態様をいい、排気筒が、トッププレートの下面側から排気口に向かい、かつ、排気口を貫通しない態様とは、排気筒の上端がトッププレートの上面より低い位置ある態様をいう。
また、本発明のグリル付きコンロは、
上記本発明のグリルを備えたグリル付きコンロであって、
前記トッププレートを貫通して配設されたコンロバーナを備えるとともに、
前記連通路が、前記グリル庫と前記トッププレートとの間に形成されていること
を特徴としている。
上述のように、本発明のグリルは、グリル庫内での発火により発生する火炎が排気筒から外部に溢れ出ることを防止する消炎部材として、排気筒を貫通するヒートパイプにより構成された消炎部材を備えているとともに、ヒートパイプの、排気筒内に位置する領域がグリル庫内で発生した火炎を消炎する消炎部として機能し、排気筒外に位置する領域がヒートパイプの冷却部として機能するように構成され、かつ、ヒートパイプの冷却部を、空冷により冷却する冷却手段を備えているので、グリル庫内での発火により火炎が発生した場合にも、この火炎が排気筒を貫通するヒートパイプとの接触によって冷却され、消炎される。その結果、排気筒から外部に火炎が溢れ出すことを抑制、防止することが可能になる。
また、上記ヒートパイプの、排気筒外に位置する冷却部を、空冷により冷却する冷却手段を備えているので、ヒートパイプによる火炎の冷却を効率よく行うことが可能になり、大きな消炎効果を得ることができる。そのため、グリル庫内での発火により火炎が発生した場合にも、排気筒から外部に火炎が溢れ出すことのない、信頼性の高いグリルを提供することが可能になる。
また、トッププレートが、該グリル庫で発生する調理排気を排気するための排気口を備えており、排気筒が、(a)トッププレートの排気口の周縁部との間に所定の間隙を介在させて、トッププレートを下面側から上面側に向かって貫通するような態様で、または、(b)上端部とトッププレートの排気口の周縁部との間に所定の間隙を介在させて、トッププレートの下面側から排気口に向かい、かつ、排気口を貫通しない態様で配設されているとともに、ケース本体の前方の側面に、ケース本体内の連通路を経由して、上記間隙と連通するに至る吸気孔が配設された構成としているので、グリルの使用による排気筒の温度上昇により排気筒周囲の空気の温度が上昇し、温度上昇した空気によるドラフト効果により上記間隙に上昇流が生じて、間隙と連通する吸気孔からケース本体内の連通路を経て空気が流入し、吸気孔からケース本体に流入した空気が、上記ヒートパイプの冷却部の近傍(上記間隙)を通過して冷却部を冷却する。したがって、上記構成とすることにより、送風機などの特別な装置を用いることなく、ヒートパイプ(消炎部材)の冷却部を効率よく冷却することが可能な冷却手段を、低コストで構成することができる。
すなわち、上述のように、排気筒とトッププレートの排気口の周縁部との間に間隙を介在させ、かつ、ケース本体の前方の側面に吸気孔を設けるだけで、上述の冷却手段を構成することが可能になり、低コストで、排気筒から外部に火炎が溢れ出すことのない、信頼性の高いグリルを提供することが可能になる。
また、排気筒における、ヒートパイプが貫通する箇所の平面視断面形状が、前後方向よりも、前後方向に直交する方向である左右方向に長い形状を有しており、ヒートパイプが、排気筒を左右方向に貫通し、ヒートパイプの排気筒の左右両側面から外側に突出した領域が冷却部として機能するように構成しているので、ヒートパイプが前後方向よりも寸法の大きい左右方向に貫通する。したがって、同じ排気筒の平面視断面積をカバーする場合、左右方向に長い横長の排気筒をヒートパイプが前後方向に貫通する場合と比べてヒートパイプの数が少なくて済み、構造が簡略化される。
また、ヒートパイプの排気筒の左右両側面から外側に突出した領域(左右両端側の2つの領域)を冷却部として機能させるようにしているので、左右両端側の一方だけを冷却部とする場合に比べて、ヒートパイプ内における作動液体の移動距離が短くなり、ヒートパイプによる冷却を効率的に行って、一層大きな消炎効果を得ることができる。
また、本発明のグリル付きコンロは、上述の本発明のグリルを備えたグリル付きコンロであって、トッププレートを貫通して配設されたコンロバーナを備えるとともに、上記連通路が、グリル庫とトッププレートとの間に形成されているので、グリル使用時におけるトッププレートの温度上昇が抑制される。すなわち、グリル庫とトッププレートとの間に形成された連通路を、ヒートパイプの冷却部を冷却するための空気が通過するため、グリル使用時におけるトッププレートの温度上昇を抑制することができる。
また、このグリル付きコンロが備えるグリルにおいては、排気筒とトッププレートの排気口の周縁部との間に間隙を介在させ、かつ、ケース本体の前方の側面に吸気孔を設けるだけで、特に送風機などを必要とせずに、冷却手段を構成することが可能になり、低コストで、経済性に優れたグリルを備えたグリル付きコンロを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるグリル付きコンロの外観構成を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるグリル付きコンロの側断面図である。 本発明の一実施形態にかかるグリル付きコンロの、グリルの排気筒の出口付近の構成を示す平面図である(排気カバーは図示を省略)。 本発明の一実施形態にかかるグリル付きコンロのグリル部の構成を示す側断面図である。 本発明の一実施形態にかかるグリル付きコンロにおいてグリル部の排気筒を貫通するように配設されたヒートパイプの構成を説明する図である。 本発明の一実施形態にかかるグリル付きコンロにおいてグリル部の排気筒を貫通するように配設されたヒートパイプの他の構成を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるグリル付きコンロにおいてグリル部の排気筒を貫通するように配設されたヒートパイプのさらに他の構成を示す図である。
以下に本発明の実施形態を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は本発明の実施形態にかかるグリルを備えたグリル付きコンロ(グリル付きドロップインコンロ)を示す斜視図である。
このグリル付きコンロ100は、図1に示すように、ケース本体(コンロ本体)101と、ケース本体101に配設されたコンロバーナ32a,32b,32cと、魚などを調理する際に用いられるグリル33とを備えたビルトインタイプのグリル付きコンロ100である。
ケース本体101の前面の左側上部および右側上部には、それぞれ上記複数のコンロバーナ32a,32b,32cの点火、消火、火力調節の操作を行うための加熱状態調節部35a,35b,35cが設けられている。
詳しくは、ケース本体101の前面の左側上部には、温度センサ付き標準火力ガスコンロ部(コンロバーナ)32aの点火、消火、火力調節の操作を行うための加熱状態調節部35aが配設されており、また、右側上部には、温度センサ付き高火力ガスコンロ部(コンロバーナ)32bの点火、消火、火力調節の操作を行うための加熱状態調節部35bと、温度センサ付き小火力ガスコンロ部(コンロバーナ)32cの点火、消火、火力調節の操作を行うための加熱状態調節部35cとが配設されている。
さらに、ケース本体101の前面には、グリル扉33aが配置されており、ケース本体101の前面の右側上部には、電源スイッチ92が設けられている。
また、この実施形態のグリル付きコンロ(グリル付きドロップインコンロ)100において、上記グリル33は、図1,2,4などに示すように、上面がトッププレートTPで覆われたケース本体101内に収容されたグリル庫31と、このグリル庫31内の焼網36上に載置した被調理物95を加熱するグリルバーナ(上バーナ41、下バーナ42(図2))と、グリル庫31で、グリルバーナ(上バーナ41および下バーナ42)の燃焼により被調理物95を加熱したときに発生する煙や燃焼ガスなどを含む調理排気をケース本体101外に排出する排気筒Hとを備えている(図2〜5参照)。また、グリル庫31には、発生する煙や燃焼ガスなどを整流するための整流板34が設けられている。
<本発明の実施形態にかかるグリル付きコンロの特徴的構成>
次に、本発明の実施形態にかかるグリル付きコンロ100の特徴的構成について説明する。なお、以下の説明では、グリル付きガスコンロ100を使用するに当たり、使用者が通常位置する側(グリル扉33aが設けられた側)を前方とし、前方から後方を見たときの左右として説明する。
この実施形態では、ケース本体101のトッププレートTPに覆われた上面の奥側に、排気筒Hが下面側から上面側に向かって貫通する排気口91(図1)が設けられている。すなわち、この実施形態のグリル付きコンロ100においては、トッププレートTPの奥側の領域に、グリル庫1で発生する調理排気を排気するための排気口91が設けられており、上記排気筒Hは、トッププレートTPとの間に間隙Gを介在させて、トッププレートTPの下面側から上面側に向かって排気口91を貫通するように構成されている。
そして、この実施形態のグリル付きコンロ100においては、グリル庫31で発生する調理排気をケース本体101外に排出する排気筒Hに、グリル庫31内での発火により発生する火炎が排気筒Hから外部に溢れ出ることを防止するための消炎部材として機能する第1のヒートパイプ11および第2のヒートパイプ12が排気筒Hを貫通するように設けられている(図2,3,4)。
なお、この実施形態では、第1のヒートパイプ11は、第2のヒートパイプ12よりも前方(手前側)、かつ、下方において排気筒Hを左右方向に貫通し、第2のヒートパイプ12は、第1のヒートパイプ11の後方(奥側)で、かつ、上方において、排気筒Hを左右方向に貫通するように配設されている(図2,3,4)。
また、ケース本体101の前方の側面(前面)には、図2に示すように、吸気孔22が配設されており、また、ケース本体101内の、グリル庫31とトッププレートTPとの間の領域が、吸気孔22と、排気筒HとトッププレートTPの間の間隙Gを連通させる連通路21として機能するように構成されている。
すなわち、吸気孔22から吸引された空気が、連通路21を経て排気筒HとトッププレートTPの間の間隙Gに流れるように構成されている。
また、この実施形態のグリル付きコンロ100において、排気筒Hは、第1および第2のヒートパイプ11,12が貫通する箇所の平面視断面形状が、前後方向よりも、左右方向(前後方向に直交する方向)に長い形状を有しており、同じ排気筒Hの平面視断面積をカバーする場合、第1および第2のヒートパイプ11,12が前後方向に貫通する場合と比べてヒートパイプ11,12の数が少なくて済むように構成されている。
そして、排気筒Hを左右方向に貫通する第1のヒートパイプ11および第2のヒートパイプ12の、排気筒H内に位置する領域11a,12aがグリル庫31内で発生した火炎を消炎する消炎部として機能し、排気筒Hの外側に位置する領域11bおよび12bが冷却部として機能するように構成されている。
すなわち、第1および第2のヒートパイプ11,12の排気筒H内に位置する領域11a,12aが、グリル庫31内で発生した火炎を冷却して消炎する機能を果たし、また、排気筒H外に位置する領域(第1のヒートパイプ11の両端部11b、第2のヒートパイプ12の両端部12b)が、吸気孔22から吸引され、連通路21を経て排気筒HとトッププレートTPの間の間隙Gに流れる空気により、空冷で冷却される冷却部として機能するように構成されている。
また、この実施形態にかかるグリル付きコンロ100は、第1および第2のヒートパイプ11,12の冷却部(排気筒Hの外側に位置する領域)11b,12bを、空冷により冷却する冷却手段を備えている。そして、この実施形態では、冷却手段が、上述の吸気孔22と、排気筒HとトッププレートTPとの間の間隙Gと、吸気孔22と間隙Gを連通させる連通路21とから構成されている。なお、この冷却手段の動作については後述する。
また、この実施形態においては、第1および第2のヒートパイプ11,12として、図5に模式的に示すように、いわゆるウィック式のヒートパイプが用いられている。このウィック式のヒートパイプ11(12)は、金属パイプ11P(12P)の内壁にウィック(例えば金網)11W(12W)が設けられたヒートパイプであり、金属パイプ11P(12P)の内部を真空に排気し、作動液体を適量封入することにより形成されている。
ここで、消炎部材である第1および第2のヒートパイプ11,12により、消炎が行われるメカニズムについて説明する(図1〜4参照)。
なお、図2に、吸気孔22からケース本体101内に流入し、連通路21を経由して、排気筒HとトッププレートTPとの間の間隙Gから流出する空気の流れを破線の矢印にて模式的に図示する。
また、図4に、グリル庫31内で、被調理物95からの発火により火炎が発生した場合の火炎の流れを、破線の矢印にて模式的に示す。
グリル庫31内で、火炎が発生した場合、排気筒Hを通って、第1および第2のヒートパイプ11,12の近傍にまで達した火炎が、第1および第2のヒートパイプ11,12の、排気筒H内に位置する領域である消炎部11a,12aと接触する。これにより、第1および第2のヒートパイプ11,12の消炎部11a,12aが加熱される一方で、火炎が冷却されて、消炎が行われる。
そして、第1および第2のヒートパイプ11,12の消炎部11a,12a(図3,4参照)が加熱されると、該領域11a,12aで内部の作動液体が気化して蒸気となり、この蒸気が排気筒外に位置する冷却部11b,12b(図3参照)で凝縮して液体となる。そして、このような蒸発と凝縮に伴う潜熱移動により、小さな温度差でも消炎部11a,12aから冷却部11b,12bに大量の熱が輸送され、効率のよい消炎を行うことが可能になる(図5)。なお、冷却部11b,12bで凝縮して液体となった作動液体は、毛管作用によりウィックを経由して消炎部に還流される。
また、この実施形態の、吸気孔22と、排気筒HとトッププレートTPとの間の間隙Gと、吸気孔22と間隙Gを連通させる連通路21を備えた冷却手段に着目して説明すると、まず、グリル33の使用により排気筒Hの温度が上昇すると、排気筒Hの周囲の空気温度が上昇し、排気筒Hの周囲の空気温度が上昇すると、ドラフト効果により排気筒Hの周囲の間隙Gに上昇流が生じる。
そして、このとき、ケース本体101内が負圧になり、吸気孔22からケース本体101内に外部の空気が流入し、連通路21を経て、上記間隙G(すなわち、第1および第2のヒートパイプ11,12の冷却部11b,12bの近傍)を通過して、冷却部11b,12bを冷却する。
したがって、上記構成とすることにより、送風機などの特別な装置を用いることなく、第1および第2のヒートパイプ(消炎部材)11,12の冷却部11b,12bを効率よく冷却することが可能になる。
この実施形態のグリル付きコンロ100においては、このように構成された第1および第2のヒートパイプ11,12が消炎部材として用いられており、かつ、上述のような構成を有する冷却手段を備えているので、グリル庫内での発火により火炎が発生した場合にも、火炎を、排気筒を貫通するヒートパイプとの接触によって冷却し、効率よく消炎することができる。その結果、排気筒から外部に火炎が溢れ出すことを抑制、防止することが可能になる。また、上述のように構成された冷却手段を備えているので、ヒートパイプによる火炎の冷却を効率よく行うことが可能になり、大きな消炎効果を得ることができる。そのため、グリル庫内での発火により火炎が発生した場合にも、排気筒から外部に火炎が溢れ出すことのない、グリルを備えたグリル付きコンロを提供することができる。
また、この実施形態にかかるグリル付きコンロは、連通路21がグリル庫31とトッププレートTPとの間に形成されているので(図2)、グリル使用時におけるトッププレートの温度上昇が軽減される。
また、上述のように、この実施形態では、排気筒Hにおける第1および第2のヒートパイプ11,12が貫通する箇所の平面視断面形状が左右方向に長い横長の形状とされているので、左右方向に長い横長の排気筒を、ヒートパイプが前後方向に貫通する場合と比べてヒートパイプの数を少なくすることが可能になり、構造を簡素化することができる。
また、第1および第2のヒートパイプ11,12の冷却部11b,12bが、排気筒Hの左右両側の外側に位置する構成されているので、冷却部11b,12bが排気筒Hの左右いずれか片側の側面に設けられている場合と比較して、第1および第2のヒートパイプ11,12内における作動液体の移動距離が短くなり、ヒートパイプによる冷却効率を向上させることができる。その結果、ヒートパイプによる火炎の冷却を一層効果的に行って、大きな消炎効果を得ることができる。
<変形例>
(変形例1)
上記実施形態では、排気筒HがトッププレートTPの排気口91を貫通するように構成した場合について説明したが、排気筒Hが排気口91を貫通しない、すなわち、排気筒の上端がトッププレートの上面より低い位置にあるような構成とすることも可能である。
このように構成した場合にも、グリルの使用による排気筒の温度上昇により排気筒周囲の空気の温度が上昇し、温度上昇した空気によるドラフト効果により上記間隙に上昇流を生じさせることが可能になる。その結果、間隙と連通する吸気孔から流入させた空気により、ヒートパイプの冷却部を効率よく冷却することが可能になり、十分な消炎効果を得ることができる。
(変形例2)
本発明のグリル付きコンロにおいては、上述の第1および第2のヒートパイプ11,12の冷却部(排気筒Hの外側に位置する領域)11b,12bの外周に、図6,7に示すように、放熱フィン11f,12fを備えるように構成することも可能である。
このように冷却部11b,12bの外周に、放熱フィン11f,12fを設けるようにした場合、第1および第2のヒートパイプ11,12の冷却部11b,12bの冷却が、放熱フィン11f,12fにより促進されることから、第1および第2のヒートパイプの消炎部(排気筒Hの内側に位置する領域)11a,12aによる火炎の冷却をさらに効率的に行うことが可能になり、より大きな消炎効果を得ることができる。
(変形例3)
上記実施形態では、間隙G、連通路21および吸気孔22を備え、グリル33の使用時における排気筒Hの温度上昇によるドラフト効果を利用して冷却機能を発揮させるようにした冷却手段を備えている場合を例にとって説明したが、送風機などを用いた冷却手段を用いるように構成することも可能である。
送風機などを用いた冷却手段の場合、製造コストが高くなるものの、より確実な冷却を行うことが可能になる。
また、上記実施形態では、グリル付きドロップインコンロを例にとって説明したが、本発明は、グリル付きドロップインコンロに限らず、グリル付きテーブルコンロにも適用可能である。また、グリル付きコンロに限らず、グリル単体にも適用が可能である。
本発明は、さらにその他の点においても、上記実施形態および変形例の構成に限定されるものではなく、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
11 第1のヒートパイプ
12 第2のヒートパイプ
11a 第1のヒートパイプの排気筒内に位置する領域(消炎部)
11b 第1のヒートパイプの排気筒外に位置する領域(冷却部)
11f 第1のヒートパイプの冷却部に設けた放熱フィン
11P(12P) 金属パイプ
11W(12W) ウイック(金網)
12a 第2のヒートパイプの排気筒内に位置する領域(消炎部)
12b 第2のヒートパイプの排気筒外に位置する領域(冷却部)
12f 第2のヒートパイプの冷却部に設けた放熱フィン
21 連通路
22 吸気孔
31 グリル庫
32a,32b,32c コンロバーナ
33 グリル
33a グリル扉
34 整流板
35a,35b,35c 加熱状態調節部
41 グリルバーナ(上バーナ)
42 グリルバーナ(下バーナ)
91 排気口
92 電源スイッチ
95 被調理物
100 グリル付きコンロ
101 ケース本体(コンロ本体)
G 排気筒とトッププレートとの間に間隙
H 排気筒
TP トッププレート

Claims (2)

  1. 上方の開口がトッププレートで覆われたケース本体内に収容されるグリル庫と、該グリル庫内に収納した被調理物を加熱するバーナと、該グリル庫で発生する調理排気を前記ケース本体外に排出する排気筒と、前記グリル庫内での発火により発生する火炎が排気筒から外部に溢れ出ることを防止する消炎部材とを備えたグリルであって、
    前記消炎部材が前記排気筒を貫通するヒートパイプにより構成されているとともに、
    前記ヒートパイプの、前記排気筒内に位置する領域がグリル庫内で発生した火炎を消炎する消炎部として機能し、前記排気筒外に位置する領域が前記ヒートパイプの冷却部として機能するように構成され、かつ、
    前記ヒートパイプの前記冷却部を、空冷により冷却する冷却手段を備えており、さらに、
    前記トッププレートが、該グリル庫で発生する調理排気を排気するための排気口を備え、
    前記排気筒が、
    (a)前記トッププレートの前記排気口の周縁部との間に所定の間隙を介在させて、前記トッププレートを下面側から上面側に向かって貫通するような態様で、または、
    (b)上端部と前記トッププレートの前記排気口の周縁部との間に所定の間隙を介在させて、前記トッププレートの下面側から前記排気口に向かい、かつ、前記排気口を貫通しない態様で
    配設されているとともに、
    前記ケース本体の前方の側面に、前記ケース本体内の連通路を経由して、前記間隙と連通するに至る吸気孔が配設されており、
    前記排気筒における、前記ヒートパイプが貫通する箇所の平面視断面形状が、前後方向よりも、前後方向に直交する方向である左右方向に長い形状を有し、
    前記ヒートパイプが、前記排気筒を左右方向に貫通し、
    前記ヒートパイプの前記排気筒の左右両側面から外側に突出した領域が前記冷却部として機能するように構成されていること
    を特徴とするグリル。
  2. 請求項1に記載のグリルを備えたグリル付きコンロであって、
    前記トッププレートを貫通して配設されたコンロバーナを備えるとともに、
    前記連通路が、前記グリル庫と前記トッププレートとの間に形成されていること
    を特徴とするグリル付きコンロ。
JP2015045880A 2015-03-09 2015-03-09 グリルおよびグリル付きコンロ Active JP6512871B2 (ja)

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