JP6512383B2 - アクチュエータ - Google Patents

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Description

この発明は、アクチュエータに関する。
従来から、導体パターンによるコイルを複数層に渡って形成した電磁石を用いて構成されているアクチュエータが提案されている。
例えば、特許文献1では、四角形の枠体状の絶縁基材であるプリントコイル基板の四辺に導体パターンのコイルを設け、このようなプリントコイル基板を複数用意して積層することにより、積層コイルを形成する。そして、特許文献1においては、この積層コイルを、移動可能に配置された永久磁石の下面に対向させることにより、アクチュエータを構成している。
特開2016−218400号公報
特許文献1のアクチュエータは、コイルにより発生させる磁界で永久磁石を移動させるが、永久磁石の移動方向は、コイルの中心軸に対して垂直な方向となっている。コイルによる磁界の磁束密度は、コイルに近いほど大きく、コイルから離れるほど小さくなる。したがって、コイルの中心軸に対して垂直な方向に永久磁石が移動すると、永久磁石の位置によって永久磁石に対する電磁力が急激に変化することがあり、制御が困難であるという問題があった。
この発明の課題は、絶縁基材上に導体パターンによりコイルを形成し、コイルの開口に近接して配置された永久磁石を、コイルによる磁界により、コイルの中心軸に対して垂直な方向に移動させる場合でも、永久磁石に対する電磁力の急激な変化を抑制し、永久磁石の移動を制御しやすくするアクチュエータを提供することにある。
本発明の第1の態様は、コイルが形成する磁界で永久磁石をコイル軸に対して垂直な移動方向に移動させるアクチュエータであって、前記コイルは、絶縁基材に複数層に渡って導体パターンにより形成されており、前記絶縁基材の主面に垂直な方向に前記コイル軸を有し、前記永久磁石は、前記永久磁石の極性方向が前記移動方向となるように、前記コイル軸の方向において前記主面の上方に配置されており、前記導体パターンのうち、前記コイル軸の方向において前記永久磁石に最も近い位置に形成されている最近接導体パターンは、前記最近接導体パターン間の前記極性方向における間隔の最大幅である第1最大幅が、少なくとも一つのその他の導体パターン間の前記極性方向における間隔の最大幅である第2最大幅よりも小さく、前記最近接導体パターン間の前記第1最大幅の間隔と前記永久磁石との前記極性方向における重なり幅は、前記永久磁石の位置に拘わらず前記第1最大幅である、ことを特徴とする。
本発明によれば、コイルを形成する導体パターンの間隔に近接して配置された永久磁石を、コイルによる磁界により、コイルの中心軸に対して垂直な方向に移動させる場合でも、永久磁石に対する電磁力の急激な変化を抑制し、永久磁石の移動を制御しやすくすることができる。
(A)は、本発明の第1の実施形態に係るアクチュエータの構造を模式的に示す側面断面図、(B)は、本発明の第1の実施形態に係るアクチュエータの構造を模式的に示す平面図である。 (A),(B)は、本実施形態のコイル基板の製造方法を説明するための図である。 絶縁基材の上面から見て時計回りに導体パターンに電流を供給した場合の導体パターンによる磁界と永久磁石との関係を示す図である。 絶縁基材の上面から見て反時計回りに導体パターンに電流を供給した場合の導体パターンによる磁界と永久磁石との関係を示す図である。 (A)は、本実施形態の導体パターン間の間隔と永久磁石との関係を示す図であり、(B)は、比較例の導体パターン間の間隔と永久磁石との関係を示す図である。 (A)は、本発明の第2の実施形態における導体パターンが形成された各層の絶縁基材を模式的に示す平面図であり、(B)は、第2の実施形態のコイル基板の製造方法を説明するための図であり、(C)は、第2の本実施形態に係るアクチュエータの構造を模式的に示す側面断面図である。 (A)は、本発明の第3の実施形態における導体パターンが形成された各層の絶縁基材を模式的に示す平面図であり、(B)は、第3の実施形態のコイル基板の製造方法を説明するための図であり、(C)は、第3の本実施形態に係るアクチュエータの構造を模式的に示す側面断面図である。 (A)は、本発明の第4の実施形態における導体パターンが形成された各層の絶縁基材を模式的に示す平面図であり、(B)は、第4の実施形態のコイル基板の製造方法を説明するための図であり、(C)は、第4の本実施形態に係るアクチュエータの構造を模式的に示す側面断面図である。 第4の実施形態の変形例に係るアクチュエータの構造を模式的に示す側面断面図である。
以降、図面を参照しながら、本発明を実施するための様々な実施形態を説明する。各図面中、同一の機能を有する対応する部材には、同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。第2実施形態以降では第1実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態毎には逐次言及しないものとする。
全ての図において、絶縁基材の厚み方向、つまり積層方向をZ軸方向として示し、Z軸と直交する平面において、永久磁石が移動する方向に対応する長手方向をX軸方向、それと直交する幅方向をY軸方向として示す。
<第1の実施形態>
図1(A)は、本発明の第1の実施形態に係るアクチュエータ1の構造を模式的に示す側面断面図、図1(B)は、図1(A)のアクチュエータ1を模式的に示す平面図である。図1(A)は、図1(B)におけるA−A’断面を示している。
本実施形態のアクチュエータ1は、永久磁石2と、絶縁基材3の両面に導体パターン4a,4bが形成されたコイル基板5とを備える。永久磁石2は、図示を省略するホルダーに収容されており、図1(A)に示す両矢印の方向を移動方向とするように、つまり、X軸方向に移動可能に配置されている。永久磁石2は、その極性方向が後述するコイル軸L1に対して垂直な方向となるように、コイル軸L1の方向にコイル基板5から離間して配置される。永久磁石2は、図1(A)においてコイル軸L1を中心に、X軸の負方向側がN極、X軸の正方向側がS極に着磁される。
絶縁基材3は、例えばFR4(Flame Retardant Type 4)が用いられる。導体パターン4a,4bは、銅箔のパターンであり、導体パターン4aは、永久磁石2に対向する側の絶縁基材3の主面である上面3aに形成され、導体パターン4bは、上面3aとは反対側の絶縁基材3の下面3bに形成されている。絶縁基材3および導体パターン4a,4bには、上面3aの導体パターン4a、絶縁基材3、および下面3bの導体パターン4bを貫通する層間接続導体6(図1(B)参照。)が形成されており、層間接続導体6により、上面3aに形成された導体パターン4aと、下面3bに形成された導体パターン4bとが電気的に繋がれている。層間接続導体6は、一例として、スルーホールが用いられる。
図1(B)においては、導体パターン4bを上面3aの方向から透視した状態を示している。導体パターン4a,4bは、図1(B)に示すように、上面3aにおいて1ターン巻回され、さらに下面3bにおいて1ターン巻回されて矩形状のコイルを形成している。導体パターン4aの端部4a1と導体パターン4bの端部4b1は、電流の供給源に接続されている。導体パターン4a,4bにより形成されるコイルのコイル軸L1は、図1(A)に示すように、絶縁基材3の主面である上面3aに垂直な方向となる。
コイル軸L1の方向において、永久磁石2に最も近い位置に形成されている最近接導体パターンとしての導体パターン4aは、永久磁石2の極性方向における導体パターン4a間の間隔W1が、その他の導体パターンである導体パターン4b間の間隔W2よりも小さくなるように設定されている。導体パターン4aのターン数は1ターンなので、間隔W1が、永久磁石2の極性方向における導体パターン4a間の間隔の最大幅(第1最大幅)となる。同様に、導体パターン4bのターン数は1ターンなので、間隔W2が、永久磁石2の極性方向における導体パターン4b間の間隔の最大幅(第2最大幅)となる。
本実施形態のコイル基板5は、下記のような製造方法で形成することができる。図2(A),(B)は、本実施形態のコイル基板5の製造方法を説明するための図である。はじめに、図2(A)に示すように、FR4等の絶縁基材3の両面に銅箔4を張り、次に、レーザー加工またはパンチ加工等により、絶縁基材3および導体パターン4a,4bへの穴開けを行う。その後、図2(B)に示すように、フォトリソ等のパターニング処理により、導体パターン4a,4bを形成する。そして、穴開けを行った箇所に無電解めっきを行い、その後に電解めっきを行って、層間接続導体6としてのスルーホールを形成する。スルーホールにより、上面3aの導体パターン4aと、下面3bの導体パターン4bとの接続が行われる。このようにして、コイル基板5を製造することができる。
次に、図3および図4を参照しつつ、本実施形態のアクチュエータ1の動作原理について説明する。図3は、絶縁基材3の上面3aから見て時計回りに導体パターン4aに電流を供給した場合の導体パターン4aによる磁界と永久磁石2との関係を示す図である。図4は、絶縁基材3の上面3aから見て反時計回りに導体パターン4aに電流を供給した場合の導体パターン4aによる磁界と永久磁石2との関係を示す図である。なお、図3および図4については、説明を簡単にするために、導体パターン4aによる磁界のみを模式的に示している。
図3に示すように、絶縁基材3の上面3aから見て時計回りに導体パターン4aに電流を供給した場合には、永久磁石2の極性方向における導体パターン4a間には、上面3a側から下面3b側に向かう方向の磁界が発生する。永久磁石2は、前記導体パターン4a間に近接する領域A1において、前記磁界により大きな電磁力を受ける。永久磁石2のS極は前記磁界に反発し、N極は前記磁界と引付け合う。その結果、永久磁石2は、図3に白抜き矢印で示す方向に移動する。
図4に示すように、絶縁基材3の上面3aから見て反時計回りに導体パターン4aに電流を供給した場合には、永久磁石2の極性方向における導体パターン4a間には、下面3b側から上面3a側に向かう方向の磁界が発生する。この場合においても、永久磁石2は、前記導体パターン4a間に近接する領域A1において、前記磁界により大きな電磁力を受ける。永久磁石2のN極は前記磁界に反発し、S極は前記磁界と引付け合う。その結果、永久磁石2は、図4に白抜き矢印で示す方向に移動する。
次に、永久磁石2の極性方向における導体パターン4a間の間隔W1が、導体パターン4bの間隔W2よりも小さくなるように設定されている理由について説明する。図5(A)は、本実施形態の導体パターン4a間の間隔W1と永久磁石2との関係を示す図である。図5(B)は、比較例として、永久磁石2の極性方向における導体パターン4a’間の間隔W2と永久磁石2との関係を示す図である。図5(B)においては、絶縁基材3の上面3aの導体パターンは、符号を4a’として示している。また、導体パターン4a’間に近接する領域は、符号をA1’として示している。
本実施形態においては、永久磁石2の極性方向における導体パターン4a間の間隔W1を、導体パターン4bの間隔W2よりも小さくしているため、図5(A)に示す導体パターン4a間に近接する領域A1は、図5(B)に示す導体パターン4a'間に近接する領域A1’よりも小さくなっている。
図5(A)に示す永久磁石2は、領域A1において磁束が集中するため、領域A1における磁界により大きな電磁力を受ける。また、同様に、図5(B)に示す永久磁石2は、領域A1'に磁束が集中するため、領域A1'における磁界により大きな電磁力を受ける。
したがって、コイル軸L1の方向(Z軸方向)から見て、極性方向における領域A1または領域A1'と永久磁石2との重なり幅が変化した場合には、永久磁石2が受ける電磁力の変化量が大きくなる。
図5(B)に示す比較例においては、永久磁石2が実線で示す初期位置にある場合には、コイル軸L1の方向から見た、極性方向における領域A1'と永久磁石2との重なり幅Wo1は、導体パターン4a’間の間隔W2と等しい。しかし、永久磁石2が点線で示す位置に移動した場合には、領域A1'が大きいため、永久磁石2のN極端部が領域A1'の内部に位置してしまう。その結果、コイル軸L1の方向から見た、極性方向における領域A1'と永久磁石2との重なり幅Wo2は、導体パターン4a’間の間隔W2よりも小さくなる。このように、図5(B)に示す比較例においては、永久磁石2の移動の前後において、極性方向における領域A1'と永久磁石2との重なり幅が変化し、永久磁石2が受ける電磁力の変化量が大きくなる。
一方、図5(A)に示す本実施形態においては、永久磁石2が実線で示す初期位置にある場合には、コイル軸L1の方向から見た、極性方向における領域A1と永久磁石2との重なり幅Wo1は、導体パターン4a間の間隔W1と等しい。また、永久磁石2が点線で示す位置に移動した場合にも、領域A1が小さいため、永久磁石2のN極端部が領域A1の外部に位置している。その結果、コイル軸L1の方向から見た、極性方向における領域A1と永久磁石2との重なり幅Wo2は、初期位置における重なり幅Wo1と等しい。このように、図5(A)に示す本実施形態においては、永久磁石2の移動の前後において、極性方向における領域A1と永久磁石2との重なり幅が変化せず、永久磁石2が受ける電磁力の変化量は大きくならない。
以上のように、本実施形態においては、コイル軸L1の方向の位置関係において永久磁石2に最も近い位置に形成されている最近接導体パターンとしての導体パターン4aは、永久磁石2の極性方向における導体パターン4a間の第1最大幅としての間隔W1が、導体パターン4bの第2最大幅としての間隔W2よりも小さくなるように設定されている。また、導体パターン4a間の第1最大幅としての間隔W1と永久磁石2との極性方向における重なり幅Wo1,Wo2は、永久磁石2の位置に拘わらず第1最大幅としての間隔W1となっている。したがって、永久磁石2が極性方向に移動する際に、導体パターン4a,4bで形成されるコイルから受ける電磁力の変化を少なくすることができ、永久磁石2の移動を制御しやすくすることができる。
但し、下面3bの導体パターン4b間の間隔W2まで小さくしてしまうと、電磁力が弱くなってしまうため、本実施形態では、上面3aの導体パターン4a間の間隔W1を小さくする分、下面3bの導体パターン4b間の間隔W2を大きくすることにより、電磁力の低下を補っている。
<変形例>
本実施形態では、一例として、導体パターン4a,4bにより、矩形状のコイルを形成する態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、コイルの形状は、円形状あるいは楕円状等であってもよい。
また、本実施形態では、一例として、導体パターン4a,4bのターン数を1ターンとした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、ターン数は複数であってもよい。また、導体パターン4a,4bのターン数を複数とし、それぞれのターン数を異ならせる場合には、コイル軸L1の方向において、永久磁石2に最も近い位置の導体パターン4aのターン数を、導体パターン4bのターン数よりも多くすることが好ましい。
本実施形態では、一例として、導体パターン4a,4bの線幅を等しくした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、導体パターン4aの線幅と、導体パターン4bの線幅とを異ならせてもよい。
本実施形態では、一例として、絶縁基材3としてFR4等のリジッドな基材を用いた態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、絶縁基材3として、液晶ポリマ等のフレキシブルな基材を用いてもよい。
本実施形態では、一例として、コイル基板5を固定し、永久磁石2を可動とした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、永久磁石2を固定し、コイル基板5を可動とする場合にも適用可能である。
本実施形態では、導体パターン4a,4bに電流を供給する前の永久磁石2の初期位置を、永久磁石2の中心とコイル軸L1が一致している態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではない。例えば図5(A)に点線で示すように、永久磁石2の中心がコイル軸L1からずれた位置を永久磁石2の初期位置として、この状態から導体パターン4a,4bに電流を供給する場合でも、導体パターン4a間の間隔W1と永久磁石2との極性方向における重なり幅Wo1,Wo2は、永久磁石2の移動の前後において変わらず、間隔W1と等しくなる。その結果、上述したように永久磁石2の移動を容易に制御することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図6(A)は、本実施形態において導体パターンが形成された各層の絶縁基材を模式的に示す平面図である。図6(B)は、本実施形態のコイル基板50Aの製造方法を説明するための図である。図6(C)は、本実施形態に係るアクチュエータ1Aの構造を模式的に示す側面断面図である。
本実施形態のアクチュエータ1Aは、第1実施形態と異なり、コイル基板として、4層のコイル基板50Aを用いる。図6(A)は、導体パターンが形成された各層の絶縁基材を模式的に示す平面図である。図6(A)に示すように、1層目の絶縁基材30には導体パターン40A、2層目の絶縁基材31には導体パターン41A、3層目の絶縁基材32には導体パターン42A、および4層目の絶縁基材33には導体パターン43Aが形成されている。
絶縁基材30,31,32,33は、例えば、液晶ポリマ(LCP:Liquid Crystal Polymer)のような熱可塑性樹脂を用いられる。導体パターン40A,41A,42A,43Aは、銅箔のパターンであり、絶縁基材30,31,32,33のそれぞれの上面30a,31a,32a,33aに形成される。絶縁基材30には、絶縁基材30を上面30aから下面30b(図6(B)を参照。)まで貫通する層間接続導体60Aが形成されており、これにより絶縁基材30に形成された導体パターン40Aと、絶縁基材31に形成された導体パターン41Aとが電気的に接続されている。
同様に、絶縁基材31には、絶縁基材31を上面31aから下面31b(図6(B)を参照。)まで貫通する層間接続導体61Aが形成されており、これにより絶縁基材31に形成された導体パターン41Aと、絶縁基材32に形成された導体パターン42Aとが電気的に接続されている。同様に、絶縁基材32には、絶縁基材32を上面32aから下面32b(図6(B)を参照。)まで貫通する層間接続導体62Aが形成されており、これにより絶縁基材32に形成された導体パターン42Aと、絶縁基材33に形成された導体パターン43Aとが電気的に接続されている。
層間接続導体60A,61A,62Aは、一例として、ビア導体が用いられる。ビア導体は、絶縁基材30,31,32を貫通したビアホールに、導電性ペーストを充填することにより構成される。
図6(A)に示すように、導体パターン40Aは、絶縁基材30の上面30aにおいて、2ターン巻回されている。導体パターン41Aは、絶縁基材31の上面31aにおいて、2ターン巻回されている。導体パターン42Aは、絶縁基材32の上面32aにおいて、1ターン巻回されている。導体パターン43Aは、絶縁基材33の上面33aにおいて、1ターン巻回されている。本実施形態では、このように巻回され、複数層に渡って設けられた導体パターン40A,41A,42A,43Aは、層間接続導体60A,61A,62Aにより電気的に接続されており、コイルを形成する。
1層目の導体パターン40Aの端部40A1と、4層目の導体パターン43Aの端部43A1は、電流の供給源に接続されている。導体パターン40A,41A,42A,43Aにより形成されるコイルのコイル軸L2は、図6(C)に示すように、積層されて一体化された絶縁基材34の主面である上面34aに垂直な方向となる。
コイル軸L2の方向において、永久磁石2に最も近い位置に形成されている導体パターンである1層目の導体パターン40Aは、永久磁石2の極性方向における導体パターン40A間の間隔W1が、その他の導体パターンである2層目の導体パターン41A間の間隔W2よりも小さくなるように設定されている。なお、3層目の導体パターン42A間の間隔W3と、4層目の導体パターン43A間の間隔W3は、1層目の導体パターン40A間の間隔W1よりも小さくなるように設定されている。
本実施形態においては、1層目の導体パターン40Aは、2ターン巻回されているため、永久磁石2の極性方向(X軸方向)における導体パターン40A間の間隔は、図6(A)に示すように、外側の導体パターン40A間の間隔W1と、内側の導体パターン40A間の間隔W1’との2種類存在する。
同様に、2層目の導体パターン41Aも、2ターン巻回されているため、永久磁石2の極性方向(X軸方向)における導体パターン41A間の間隔は、図6(A)に示すように、外側の導体パターン41A間の間隔W2と、内側の導体パターン41A間の間隔W2’との2種類存在する。
本実施形態では、各層の導体パターン間の間隔を規定する際、最大幅の間隔を用いている。最近接導体パターンとしての1層目の導体パターン40Aにおいては、外側の導体パターン40A間の間隔W1が導体パターン40A間の間隔の最大幅(第1最大幅)であり、2層目の導体パターン41Aにおいては、外側の導体パターン41A間の間隔W2が導体パターン41A間の間隔の最大幅(第2最大幅)である。このように最大幅の間隔を用いるのは、外側の導体パターンの線路長が、内側の導体パターンの線路長よりも長く、導体パターンに電流を供給した際に、外側の導体パターンの周囲に発生する磁界の強さが大きくなり、永久磁石2に与える影響が大きくなるためである。
本実施形態のコイル基板50Aは、下記のような製造方法で形成することができる。図6(B)は、本実施形態のコイル基板50Aの製造方法を説明するための図である。図6(B)は、図6(A)におけるA−A’断面を示している。
まず、片面の全面に銅箔が張られた4枚の絶縁基材30,31,32,33を準備する。絶縁基材30,31,32,33としては、上述したように液晶ポリマのような熱可塑性樹脂を用いることができる。次に、フォトリソ等のパターニング処理により、導体パターン40A,41A,42A,43Aを形成する。次に、導体パターン40A,41A,42A,43Aの銅箔が張られていない下面30b,31b,32b,33b側からのレーザー加工等により、絶縁基材30,31,32を貫通したビアホールを形成する。このビアホールに、Sn−Cu合金をはじめとする導電性材料を含む導電性ペーストを充填する。
次に、導体パターン40A,41A,42A,43Aが形成され、ビアホールに導電性ペーストが充填された絶縁基材30,31,32,33を、図6(B)に示す順序で積層し、加熱プレス等により、一体化させる。このとき、ビアホールに充填されていた導電性ペーストも加熱されて硬化して、各絶縁基材の導体パターンを電気的に接続する層間接続導体60A,61A,62Aが形成される。以上のようにして、コイル基板50Aが形成される。
図6(C)は、本実施形態に係るアクチュエータ1Aの構造を模式的に示す側面断面図である。本実施形態のアクチュエータ1Aは、永久磁石2と、上述したように加熱プレス加工等により一体化された絶縁基材34に導体パターン40A,41A,42A,43Aおよび層間接続導体60A,61A,62Aが形成されたコイル基板50Aとを備える。永久磁石2は、第1の実施形態と同様に、図示を省略するホルダーに収容されており、図6(C)に示すX軸方向に移動可能に配置されている。永久磁石2は、その極性方向がコイル軸L2に対して垂直な方向となるように、コイル軸L2の方向にコイル基板50Aから離間して配置される。永久磁石2は、図6(C)においてコイル軸L2を中心に、X軸の負方向側がN極、X軸の正方向側がS極に着磁される。
本実施形態においても、第1の実施形態で説明した原理と同様の原理により、導体パターン40A,41A,42A,43Aに電流を供給することにより、永久磁石2を、永久磁石2の極性方向に移動させることができる。
本実施形態においては、コイル軸L2の方向において、永久磁石2に最も近い位置に形成されている最近接導体パターンである1層目の導体パターン40Aは、永久磁石2の極性方向における導体パターン40A間の間隔W1が、その他の導体パターンである2層目の導体パターン41A間の間隔W2よりも小さくなるように設定されている。したがって、導体パターン40A間に近接する領域A2は、導体パターン40A間の間隔を間隔W2とした場合に比べて、小さくなる。また、導体パターン40A間の第1最大幅としての間隔W1と永久磁石2との極性方向における重なり幅は、永久磁石2の位置に拘わらず第1最大幅としての間隔W1となっている。したがって、領域A1に対して永久磁石2が極性方向に移動する際には、永久磁石2が磁界から受ける電磁力の変化は、第1実施形態と同様に少なくなり、永久磁石2の移動を制御しやすくすることが可能となる。
また、本実施形態においても、2層目の導体パターン41A間の間隔W2まで小さくしてしまうと、電磁力が弱くなってしまうため、1層目の導体パターン40A間の間隔W1を小さくする分、2層目の導体パターン41A間の間隔W2を大きくすることにより、電磁力の低下を補っている。
さらに、本実施形態においては、最近接導体パターンとしての1層目の導体パターン40Aと2層目の導体パターン41Aのターン数を、その他の導体パターンである3層目の導体パターン42Aと4層目の導体パターン43Aのターン数よりも多くしている。その結果、永久磁石2に近い側の導体パターン40A,41Aによる電磁力を大きくすることができ、永久磁石2を所望の位置まで確実に移動させることができる。
本実施形態においては、最近接導体パターンとしての1層目の導体パターン40Aと2層目の導体パターン41Aの線幅を、その他の導体パターンである3層目の導体パターン42Aと4層目の導体パターン43Aのターン数よりも狭くしている。言い換えれば、本実施形態においては、コイル軸L2の方向において永久磁石2から遠い側の3層目の導体パターン42Aと4層目の導体パターン43Aの線幅を、その他の導体パターンである1層目の導体パターン40Aと2層目の導体パターン41Aの線幅よりも太くしている。その結果、3層目の導体パターン42Aと4層目の導体パターン43Aの導体抵抗を下げることができ、コイルにおける導体損失を抑えることができる。
以上のように、3層目の導体パターン42Aと4層目の導体パターン43Aの線幅を、1層目の導体パターン40Aと2層目の導体パターン41Aの線幅よりも太くした結果として、3層目の導体パターン42A間の間隔W3と、4層目の導体パターン43A間の間隔W3は、1層目の導体パターン40A間の間隔W1よりも小さくなっている。しかしながら、永久磁石2の極性方向への移動については、最近接導体パターンとしての1層目の導体パターン40A間の間隔W1と2層目の導体パターン41A間の間隔W2との関係が、W1<W2を満たしている。また、導体パターン40A間の第1最大幅としての間隔W1と永久磁石2との極性方向における重なり幅は、永久磁石2の位置に拘わらず第1最大幅としての間隔W1となっている。したがって、上述のように永久磁石2が極性方向に移動する際に、磁界から受ける電磁力の変化を少なくすることができ、永久磁石2の移動を制御しやすくすることができる。
<変形例>
本実施形態では、一例として、コイル基板50Aを4層の基板とした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、積層数については適宜変更可能である。
本実施形態では、一例として、1層目の導体パターン40Aと2層目の導体パターン41Aのターン数を、2ターンとした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、ターン数については適宜変更可能である。
本実施形態では、一例として、導体パターン40A,41A,42A,43Aにより、矩形状のコイルを形成する態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、コイルの形状は、円形状あるいは楕円状等であってもよい。
本実施形態では、一例として、導体パターン40A,41Aの線幅を、導体パターン42A,43Aの線幅よりも狭くした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、全ての導体パターンの線幅を等しくしてもよい。
本実施形態では、一例として、絶縁基材30,31,32,33として液晶ポリマ等のフレキシブルな基材を用いた態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、絶縁基材30,31,32,33として、FR4等のリジッドな基材を用いてもよい。
本実施形態では、一例として、コイル基板50Aを固定し、永久磁石2を可動とした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、永久磁石2を固定し、コイル基板50Aを可動とする場合にも適用可能である。
本実施形態では、導体パターン40A,41A,42A,43Aに電流を供給する前の永久磁石2の初期位置を、永久磁石2の中心とコイル軸L2が一致している態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではない。例えば、永久磁石2の中心がコイル軸L2からずれた位置を永久磁石2の初期位置として、この状態から導体パターン40A,41A,42A,43Aに電流を供給する場合でも、導体パターン40A間の間隔W1と永久磁石2との極性方向における重なり幅は、永久磁石2の移動の前後において変わらず、間隔W1と等しくなる。その結果、上述したように永久磁石2の移動を容易に制御することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図7(A)は、本発明の第3の実施形態において導体パターンが形成された各層の絶縁基材を模式的に示す平面図である。図7(B)は、本実施形態のコイル基板50Bの製造方法を説明するための図である。図7(C)は、本実施形態に係るアクチュエータ1Bの構造を模式的に示す側面断面図である。
本実施形態のアクチュエータ1Bは、第2の実施形態と異なり、2層目から4層目の導体パターン間の間隔が間隔W2に設定されており、1層目導体パターン間の間隔が間隔W2よりも小さい間隔W1に設定されている。図7(A)は、導体パターンが形成された各層の絶縁基材を模式的に示す平面図である。図7(A)に示すように、1層目の絶縁基材30には導体パターン40B、2層目の絶縁基材31には導体パターン41B、3層目の絶縁基材32には導体パターン42B、および4層目の絶縁基材33には導体パターン43Bが形成されている。
絶縁基材30,31,32,33は、第2の実施形態と同様に、例えば、液晶ポリマのような熱可塑性樹脂を用いられる。導体パターン40B,41B,42B,43Bは、第2の実施形態と同様に、銅箔のパターンであり、絶縁基材30,31,32,33のそれぞれの上面30a,31a,32a,33aに形成される。絶縁基材30には、絶縁基材30を上面30aから下面30b(図7(B)を参照。)まで貫通する層間接続導体60Bが形成されており、これにより絶縁基材30に形成された導体パターン40Bと、絶縁基材31に形成された導体パターン41Bとが電気的に接続されている。
同様に、絶縁基材31には、絶縁基材31を上面31aから下面31b(図7(B)を参照。)まで貫通する層間接続導体61Bが形成されており、これにより絶縁基材31に形成された導体パターン41Bと、絶縁基材32に形成された導体パターン42Bとが電気的に接続されている。同様に、絶縁基材32には、絶縁基材32を上面32aから下面32b(図7(B)を参照。)まで貫通する層間接続導体62Bが形成されており、これにより絶縁基材32に形成された導体パターン42Bと、絶縁基材33に形成された導体パターン43Bとが電気的に接続されている。
層間接続導体60B,61B,62Bは、第2の実施形態と同様に、一例として、ビア導体が用いられる。ビア導体は、絶縁基材30,31,32を貫通したビアホールに、導電性ペーストを充填することにより構成される。
図7(A)に示すように、導体パターン40Bは、絶縁基材30の上面30aにおいて、2ターン巻回されている。導体パターン41Bは、絶縁基材31の上面31aにおいて、2ターン巻回されている。導体パターン42Bは、絶縁基材32の上面32aにおいて、2ターン巻回されている。導体パターン43Bは、絶縁基材33の上面33aにおいて、2ターン巻回されている。本実施形態では、このように巻回され、複数層に渡って設けられた導体パターン40B,41B,42B,43Bは、層間接続導体60B,61B,62Bにより電気的に接続されており、コイルを形成する。
1層目の導体パターン40Bの端部40B1と、4層目の導体パターン43Bの端部43B1は、電流の供給源に接続されている。導体パターン40B,41B,42B,43Bにより形成されるコイルのコイル軸L3は、図7(C)に示すように、積層されて一体化された絶縁基材34の主面である上面34aに垂直な方向となる。
コイル軸L3の方向において、永久磁石2に最も近い位置に形成されている最近接導体パターンである1層目の導体パターン40Bは、永久磁石2の極性方向における導体パターン40B間の間隔W1が、その他の導体パターンである2層目の導体パターン41B間の間隔W2、3層目の導体パターン42B間の間隔W2、および4層目の導体パターン43B間の間隔W2よりも小さくなるように設定されている。
本実施形態においては、1層目の導体パターン40Bは、2ターン巻回されているため、永久磁石2の極性方向(X軸方向)における導体パターン40B間の間隔は、図7(A)に示すように、外側の導体パターン40B間の間隔W1と、内側の導体パターン40B間の間隔W1’との2種類存在する。
同様に、2層目の導体パターン41B、3層目の導体パターン42B、および4層目の導体パターン43Bも、2ターン巻回されているため、永久磁石2の極性方向(X軸方向)における導体パターン41B間、導体パターン42B間、および導体パターン43B間の間隔は、図7(A)に示すように、外側の導体パターン41B間、導体パターン42B間、および導体パターン43B間の間隔W2と、内側の導体パターン41B間、導体パターン42B間、および導体パターン43B間の間隔W2’との2種類存在する。
本実施形態では、各層の導体パターン間の間隔を規定する際、最大幅の間隔を用いている。1層目の導体パターン40Bにおいては、外側の導体パターン40B間の間隔W1が導体パターン40B間の間隔の最大幅(第1最大幅)である。また、2層目の導体パターン41B、3層目の導体パターン42B、および4層目の導体パターン43Bにおいては、外側の導体パターン41B間、3層目の導体パターン42B間、および4層目の導体パターン43B間の間隔W2が、導体パターン41B間、導体パターン42B間、および導体パターン43B間の間隔の最大幅である(第2最大幅)。このように最大幅の間隔を用いるのは、外側の導体パターンの線路長が、内側の導体パターンの線路長よりも長く、導体パターンに電流を供給した際に、外側の導体パターンの周囲に発生する磁界の強さが大きくなり、永久磁石2に与える影響が大きくなるためである。
本実施形態のコイル基板50Bは、下記のような製造方法で形成することができる。図7(B)は、本実施形態のコイル基板50Bの製造方法を説明するための図である。図7(B)は、図7(A)におけるA−A’断面を示している。
まず、片面の全面に銅箔が張られた4枚の絶縁基材30,31,32,33を準備する。絶縁基材30,31,32,33としては、上述したように液晶ポリマのような熱可塑性樹脂を用いることができる。次に、フォトリソ等のパターニング処理により、導体パターン40B,41B,42B,43Bを形成する。次に、導体パターン40B,41B,42B,43Bの銅箔が張られていない下面30b,31b,32b,33b側からのレーザー加工等により、絶縁基材30,31,32を貫通したビアホールを形成する。このビアホールに、Sn−Cu合金をはじめとする導電性材料を含む導電性ペーストを充填する。
次に、導体パターン40B,41B,42B,43Bが形成され、ビアホールに導電性ペーストが充填された絶縁基材30,31,32,33を、図7(B)に示す順序で積層し、加熱プレス等により、一体化させる。このとき、ビアホールに充填されていた導電性ペーストも加熱されて硬化して、各絶縁基材の導体パターンを電気的に接続する層間接続導体60B,61B,62Bが形成される。以上のようにして、コイル基板50Bが形成される。
図7(C)は、本実施形態に係るアクチュエータ1Bの構造を模式的に示す側面断面図である。本実施形態のアクチュエータ1Bは、永久磁石2と、上述したように加熱プレス加工等により一体化された絶縁基材34に導体パターン40B,41B,42B,43Bおよび層間接続導体60B,61B,62Bが形成されたコイル基板50Bとを備える。永久磁石2は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、図示を省略するホルダーに収容されており、図7(C)に示すX軸方向に移動可能に配置されている。永久磁石2は、その極性方向がコイル軸L3に対して垂直な方向となるように、コイル軸L3の方向にコイル基板50Bから離間して配置される。永久磁石2は、図7(C)においてコイル軸L3を中心に、X軸の負方向側がN極、X軸の正方向側がS極に着磁される。
本実施形態においても、第1の実施形態で説明した原理と同様の原理により、導体パターン40B,41B,42B,43Bに電流を供給することにより、永久磁石2を、永久磁石2の極性方向に移動させることができる。
本実施形態においては、最近接導体パターンである1層目の導体パターン40Bは、永久磁石2の極性方向における導体パターン40B間の間隔W1が、その他の導体パターンである2層目から4層目の導体パターン41B間、42B間、および43B間の間隔W2よりも小さくなるように設定されている。したがって、導体パターン40B間に近接する領域A3は、導体パターン40B間の間隔を間隔W2とした場合に比べて、小さくなる。また、導体パターン40B間の第1最大幅としての間隔W1と永久磁石2との極性方向における重なり幅は、永久磁石2の位置に拘わらず第1最大幅としての間隔W1となっている。その結果、領域A3に対して永久磁石2が極性方向に移動する際には、永久磁石2が磁界から受ける電磁力の変化は、第1実施形態と同様に少なくなり、永久磁石2の移動を制御しやすくすることが可能となる。
また、本実施形態においても、2層目から4層目の導体パターン41B間、42B間、および43B間の間隔W2まで小さくしてしまうと、電磁力が弱くなってしまうため、1層目の導体パターン40B間の間隔W1を小さくする分、2層目の導体パターン41B間、3層目の導体パターン42B間、および4層目の導体パターン43B間の間隔W2を大きくすることにより、電磁力の低下を補っている。
以上のように、本実施形態によれば、最近接導体パターンとしての導体パターン40Bについて、永久磁石2の極性方向における導体パターン40B間の間隔の最大幅を、その他の導体パターン41B間、導体パターン42B間、および導体パターン43B間の間隔の最大幅よりも小さくした。また、導体パターン40B間の第1最大幅としての間隔W1と永久磁石2との極性方向における重なり幅は、永久磁石2の位置に拘わらず第1最大幅としての間隔W1となっている。したがって、永久磁石2が極性方向に移動した際に、永久磁石2が磁界から受ける電磁力の変化を抑えることができ、永久磁石2の移動を制御しやすくすることができる。
<変形例>
本実施形態では、一例として、コイル基板50Bを4層の基板とした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、積層数については適宜変更可能である。
本実施形態では、一例として、各層の導体パターンのターン数を、2ターンとした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、ターン数については適宜変更可能である。但し、コイル軸L3の方向において永久磁石2に近い側の導体パターンのターン数を、その他の導体パターンのターン数よりも多くすることが好ましい。
本実施形態では、一例として、導体パターン40B,41B,42B,43Bにより、矩形状のコイルを形成する態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、コイルの形状は、円形状あるいは楕円状等であってもよい。
本実施形態では、一例として、各層の導体パターンの線幅を等しくした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、コイル軸L3の方向において永久磁石2に近い側の導体パターンの線幅を、その他の導体パターンの線幅よりも狭くしてもよい。
本実施形態では、一例として、絶縁基材30,31,32,33として液晶ポリマ等のフレキシブルな基材を用いた態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、絶縁基材30,31,32,33として、FR4等のリジッドな基材を用いてもよい。
本実施形態では、一例として、コイル基板50Bを固定し、永久磁石2を可動とした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、永久磁石2を固定し、コイル基板50Bを可動とする場合にも適用可能である。
本実施形態では、導体パターン40B,41B,42B,43Bに電流を供給する前の永久磁石2の初期位置を、永久磁石2の中心とコイル軸L3が一致している態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではない。例えば、永久磁石2の中心がコイル軸L3からずれた位置を永久磁石2の初期位置として、この状態から導体パターン40B,41B,42B,43Bに電流を供給する場合でも、導体パターン40B間の間隔W1と永久磁石2との極性方向における重なり幅は、永久磁石2の移動の前後において変わらず、間隔W1と等しくなる。その結果、上述したように永久磁石2の移動を容易に制御することができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図8(A)は、本発明の第4の実施形態において導体パターンが形成された各層の絶縁基材を模式的に示す平面図である。図8(B)は、本実施形態のコイル基板50Cの製造方法を説明するための図である。図8(C)は、本実施形態に係るアクチュエータ1Cの構造を模式的に示す側面断面図である。
本実施形態のアクチュエータ1Cは、第3の実施形態と異なり、コイル軸L4の方向において、永久磁石2から遠い位置の導体パターンほど、導体パターン間の間隔が大きくなるように設定されている。図8(A)は、導体パターンが形成された各層の絶縁基材を模式的に示す平面図である。図8(A)に示すように、1層目の絶縁基材30には導体パターン40C、2層目の絶縁基材31には導体パターン41C、3層目の絶縁基材32には導体パターン42C、および4層目の絶縁基材33には導体パターン43Cが形成されている。
絶縁基材30,31,32,33は、第1から第3の実施形態と同様に、例えば、液晶ポリマのような熱可塑性樹脂を用いられる。導体パターン40C,41C,42C,43Cは、第1から第3の実施形態と同様に、銅箔のパターンであり、絶縁基材30,31,32,33のそれぞれの上面30a,31a,32a,33aに形成される。絶縁基材30には、絶縁基材30を上面30aから下面30b(図8(B)を参照。)まで貫通する層間接続導体60Cが形成されており、これにより絶縁基材30に形成された導体パターン40Cと、絶縁基材31に形成された導体パターン41Cとが電気的に接続されている。
同様に、絶縁基材31には、絶縁基材31を上面31aから下面31b(図8(B)を参照。)まで貫通する層間接続導体61Cが形成されており、これにより絶縁基材31に形成された導体パターン41Cと、絶縁基材32に形成された導体パターン42Cとが電気的に接続されている。同様に、絶縁基材32には、絶縁基材32を上面32aから下面32b(図8(B)を参照。)まで貫通する層間接続導体62Cが形成されており、これにより絶縁基材32に形成された導体パターン42Cと、絶縁基材33に形成された導体パターン43Cとが電気的に接続されている。
層間接続導体60C,61C,62Cは、第2および第3の実施形態と同様に、一例として、ビア導体が用いられる。ビア導体は、絶縁基材30,31,32を貫通したビアホールに、導電性ペーストを充填することにより構成される。
図8(A)に示すように、導体パターン40Cは、絶縁基材30の上面30aにおいて2ターン巻回されている。導体パターン41Cは、絶縁基材31の上面31aにおいて、2ターン巻回されている。導体パターン42Cは、絶縁基材32の上面32aにおいて2ターン巻回されている。導体パターン43Cは、絶縁基材33の上面33aにおいてL字状に形成されている。本実施形態では、このように巻回され、複数層に渡って設けられた導体パターン40C,41C,42C,43Cは、層間接続導体60C,61C,62Cにより電気的に接続されており、コイルを形成している。
1層目の導体パターン40Cの端部40C1と、4層目の導体パターン43Cの端部43C1は、電流の供給源に接続されている。導体パターン40C,41C,42C,43Cにより形成されるコイルのコイル軸L4は、図8(C)に示すように、積層されて一体化された絶縁基材34の主面である上面34aに垂直な方向となる。
コイル軸L4の方向において、永久磁石2に最も近い位置に形成されている最近接導体パターンである1層目の導体パターン40Cは、永久磁石2の極性方向における導体パターン40C間の間隔W1が、その他の導体パターンである2層目の導体パターン41C間の間隔W2、および3層目の導体パターン42C間の間隔W3よりも小さくなるように設定されている。
本実施形態においては、1層目の導体パターン40Cは、2ターン巻回されているため、永久磁石2の極性方向(X軸方向)における導体パターン40C間の間隔は、図8(A)に示すように、外側の導体パターン40C間の間隔W1と、内側の導体パターン40C間の間隔W1’との2種類存在する。
同様に、2層目の導体パターン41C、および3層目の導体パターン42Cも、2ターン巻回されているため、永久磁石2の極性方向(X軸方向)における導体パターン41C間、および導体パターン42C間の間隔は、図8(A)に示すように、外側の導体パターン41C間の間隔W2、および導体パターン42C間の間隔W3と、内側の導体パターン41C間の間隔W2’、および導体パターン42C間の間隔W3’との2種類存在する。
本実施形態では、各層の導体パターン間の間隔を規定する際、最大幅の間隔を用いている。1層目の導体パターン40Cにおいては、外側の導体パターン40C間の間隔W1が導体パターン40C間の間隔の最大幅であり、2層目の導体パターン41C、および3層目の導体パターン42Cにおいては、外側の導体パターン41C間の間隔W2、および外側の導体パターン42C間の間隔W3が、導体パターン41C間、および導体パターン42C間の間隔の最大幅である。このように最大幅の間隔を用いるのは、外側の導体パターンの線路長が、内側の導体パターンの線路長よりも長く、導体パターンに電流を供給した際に、外側の導体パターンの周囲に発生する磁界の強さが大きくなり、永久磁石2に与える影響が大きくなるためである。
本実施形態のコイル基板50Cは、下記のような製造方法で形成することができる。図8(B)は、本実施形態のコイル基板50Cの製造方法を説明するための図である。図8(B)は、図8(A)におけるA−A’断面を示している。
まず、片面の全面に銅箔が張られた4枚の絶縁基材30,31,32,33を準備する。絶縁基材30,31,32,33としては、上述したように液晶ポリマのような熱可塑性樹脂を用いることができる。次に、フォトリソ等のパターニング処理により、導体パターン40C,41C,42C,43Cを形成する。次に、導体パターン40C,41C,42C,43Cの銅箔が張られていない下面30b,31b,32b,33b側からのレーザー加工等により、絶縁基材30,31,32を貫通したビアホールを形成する。このビアホールに、Sn−Cu合金をはじめとする導電性材料を含む導電性ペーストを充填する。
次に、導体パターン40C,41C,42C,43Cが形成され、ビアホールに導電性ペーストが充填された絶縁基材30,31,32,33を、図8(B)に示す順序で積層し、加熱プレス等により、一体化させる。このとき、ビアホールに充填されていた導電性ペーストも加熱されて硬化して、各絶縁基材の導体パターンを電気的に接続する層間接続導体60C,61C,62Cが形成される。以上のようにして、コイル基板50Cが形成される。
図8(C)は、本実施形態に係るアクチュエータ1Cの構造を模式的に示す側面断面図である。本実施形態のアクチュエータ1Cは、永久磁石2と、上述したように加熱プレス加工等により一体化された絶縁基材34に導体パターン40C,41C,42C,43Cおよび層間接続導体60C,61C,62Cが形成されたコイル基板50Cとを備える。永久磁石2は、第1の実施形態から第3の実施形態と同様に、図示を省略するホルダーに収容されており、図8(C)に示すX軸方向に移動可能に配置されている。永久磁石2は、その極性方向がコイル軸L4に対して垂直な方向となるように、コイル軸L4の方向にコイル基板50Cから離間して配置される。永久磁石2は、図8(C)においてコイル軸L4を中心に、X軸の負方向側がN極、X軸の正方向側がS極に着磁される。
本実施形態においても、第1の実施形態で説明した原理と同様の原理により、導体パターン40C,41C,42C,43Cに電流を供給することにより、永久磁石2を、永久磁石2の極性方向に移動させることができる。
本実施形態においては、最近接導体パターンである1層目の導体パターン40Cは、永久磁石2の極性方向における導体パターン40C間の間隔W1が、その他の導体パターンである2層目の導体パターン41C間の間隔W2、および3層目の導体パターン42C間の間隔W3よりも小さくなるように設定されている。つまり、コイル軸L4の方向において、永久磁石2から遠い位置の導体パターン間の間隔ほど大きくなっており、1層目の導体パターン40C間の間隔W1が最も小さくなっている。したがって、導体パターン40C間に近接する領域A4は、導体パターン40C間の間隔を間隔W2または間隔W3とした場合に比べて、小さくなる。また、導体パターン40C間の第1最大幅としての間隔W1と永久磁石2との極性方向における重なり幅は、永久磁石2の位置に拘わらず第1最大幅としての間隔W1となっている。その結果、領域A4に対して永久磁石2が極性方向に移動する際には、永久磁石2が磁界から受ける電磁力の変化は、第1実施形態と同様に少なくなり、永久磁石2の移動を制御しやすくすることが可能となる。
また、本実施形態においても、2層目の導体パターン41C間の間隔W2と3層目の導体パターン42C間の間隔W3を、1層目の導体パターン40C間の間隔W1のように小さくしてしまうと、電磁力が弱くなってしまう。そこで、1層目の導体パターン40C間の間隔W1を小さくする分、2層目の導体パターン41C間の間隔W2と、3層目の導体パターン42C間の間隔W3とを、1層目の導体パターン40C間の間隔W1よりも大きくすることにより、電磁力の低下を補っている。
以上のように、本実施形態によれば、コイル軸L4の方向において、永久磁石2に最も近い位置に形成されている導体パターン40Cについて、永久磁石2の極性方向における導体パターン40C間の間隔の最大幅を、その他の導体パターン41C間、および42C間の最大幅よりも小さくした。また、導体パターン40C間の第1最大幅としての間隔W1と永久磁石2との極性方向における重なり幅は、永久磁石2の位置に拘わらず第1最大幅としての間隔W1となっている。したがって、永久磁石2が極性方向に移動した際に、永久磁石2が磁界から受ける電磁力の変化を抑えることができ、永久磁石2の移動を制御しやすくすることができる。
<変形例>
本実施形態では、一例として、コイル基板50Cを4層の基板とした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、積層数については適宜変更可能である。
本実施形態では、一例として、1層目から3層目の導体パターンのターン数を、2ターンとした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、ターン数については適宜変更可能である。但し、コイル軸L4の方向において永久磁石2に近い側の導体パターンのターン数を、その他の導体パターンのターン数よりも多くすることが好ましい。
本実施形態では、一例として、導体パターン40C,41C,42C,43Cにより、矩形状のコイルを形成する態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、コイルの形状は、円形状あるいは楕円状等であってもよい。
本実施形態では、一例として、各層の導体パターンの線幅を等しくした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、コイル軸L4の方向において永久磁石2に近い側の導体パターンの線幅を、その他の導体パターンの線幅よりも狭くしてもよい。
本実施形態では、一例として、絶縁基材30,31,32,33として液晶ポリマ等のフレキシブルな基材を用いた態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、絶縁基材30,31,32,33として、FR4等のリジッドな基材を用いてもよい。
本実施形態では、一例として、コイル基板50Cを固定し、永久磁石2を可動とした態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、永久磁石2を固定し、コイル基板50Cを可動とする場合にも適用可能である。
本実施形態では、導体パターン40C,41C,42C,43Cに電流を供給する前の永久磁石2の初期位置を、永久磁石2の中心とコイル軸L4が一致している態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではない。例えば、永久磁石2の中心がコイル軸L4からずれた位置を永久磁石2の初期位置として、この状態から導体パターン40C,41C,42C,43Cに電流を供給する場合でも、導体パターン40C間の間隔W1と永久磁石2との極性方向における重なり幅は、永久磁石2の移動の前後において変わらず、間隔W1と等しくなる。上述したように永久磁石2の移動を容易に制御することができる。
図9は、第4の実施形態の変形例に係るアクチュエータ1C’の構造を模式的に示す側面断面図である。図9に示す変形例においては、1つの永久磁石2に対して、第4の実施形態のコイル基板50Cを2つ備えている。このような態様においても、第4の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、同様に、1つの永久磁石2に対して、第1実施形態から第3実施形態で説明したコイル基板5,50A,50Bのいずれかを2つ備えてもよい。このような態様においても、それぞれの実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
本発明は、電磁石を用いて構成されたアクチュエータの分野において利用可能性がある。
1,1A,1B,1C アクチュエータ
2 永久磁石
3 絶縁基材
4a,4b 導体パターン
5 コイル基板
6 層間接続導体
30,31,32,33,34 絶縁基材
40A,40B,40C 導体パターン
41A,41B,41C 導体パターン
42A,42B,42C 導体パターン
43A,43B,43C 導体パターン
50A,50B,50C コイル基板
60A,60B,60C 層間接続導体
61A,61B,61C 層間接続導体
62A,62B,62C 層間接続導体
L1,L2,L3,L4 コイル軸
W1,W2,W3 導体パターン間の間隔
Wo1,Wo2 重なり幅

Claims (5)

  1. コイルが形成する磁界で永久磁石をコイル軸に対して垂直な移動方向に移動させるアクチュエータであって、
    前記コイルは、絶縁基材に複数層に渡って導体パターンにより形成されており、前記絶縁基材の主面に垂直な方向に前記コイル軸を有し、
    前記永久磁石は、前記永久磁石の極性方向が前記移動方向となるように、前記コイル軸の方向において前記主面の上方に配置されており、
    前記導体パターンのうち、前記コイル軸の方向において前記永久磁石に最も近い位置に形成されている最近接導体パターンは、
    前記最近接導体パターン間の前記極性方向における間隔の最大幅である第1最大幅が、
    少なくとも一つのその他の導体パターン間の前記極性方向における間隔の最大幅である第2最大幅よりも小さく、
    前記最近接導体パターン間の前記第1最大幅の間隔と前記永久磁石との前記極性方向における重なり幅は、前記永久磁石の位置に拘わらず前記第1最大幅である、
    ことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記最近接導体パターン間の前記極性方向における間隔の前記第1最大幅は、その他の導体パターン間の前記極性方向における間隔の前記第2最大幅よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記永久磁石の極性方向における前記導体パターン間の間隔の最大幅は、前記コイル軸に対して垂直な方向において前記永久磁石から遠ざかる位置の前記導体パターンほど大きくなっている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記最近接導体パターンのターン数は、少なくとも一つのその他の前記導体パターンのターン数よりも多い、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一に記載のアクチュエータ。
  5. 前記最近接導体パターンの線幅は、少なくとも一つのその他の前記導体パターンの線幅よりも狭い、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一に記載のアクチュエータ。
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