JP6510465B2 - 車両用操作装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に対して固定された本体部材と、合成樹脂製の支持軸によって、本体部材に対して回動可能に支持された操作部材とを有する車両用操作装置に関する。
従来、車両用操作装置は、車両に対して固定された本体部材と、合成樹脂製の支持軸によって、本体部材に対して回動可能に支持された操作部材とを有して構成されており、例えば、常用のブレーキペダル等に用いられる車両用ペダル装置や、パーキングブレーキ装置等が知られている。
このような車両用操作装置に関する発明として、例えば、特許文献1に記載された発明が知られている。特許文献1に記載された自動車用ペダルは、本体部材に相当するブラケットと、操作部材に相当するペダルと、樹脂製のシャフトとを有して構成されており、ペダルは、シャフトによって、ブラケットに対して回動可能に支持されている。
当該ペダルを貫通するシャフトの軸部端部には、弾性的な係合爪部を有する脚部が一体に形成されている。ブラケットには、軸部と脚部を挿通する通孔が形成されている。特許文献1においては、ブラケットの通孔とペダルの貫通穴を通してシャフトを挿入すると、脚部の係合爪部は通孔との接触により半径方向から圧迫され、シャフトの径方向内側へ縮径しながら、ブラケットの通孔を通過する。そして、ブラケットの通孔を通過した瞬間に、脚部の圧縮が開放される為、係合爪部が拡開し、ブラケットにおける通孔の開口縁に係合する。これにより、シャフトは、ブラケットに対してペダルを回動可能に支持すると同時に、確実に抜け止めされた状態に保持することができる。
実開平6−49733号公報
上述した特許文献1の場合、シャフトの脚部は、ブラケットに対してペダルを回動可能に取り付ける際に、ブラケットにおける通孔内面と当接することで弾性変形して縮径している。言い換えると、特許文献1の場合、ブラケットの通孔には、係合爪部を介して、シャフトの脚部における弾性変形に起因する荷重が作用してしまう。この結果、ブラケットの通孔や、シャフトの係合爪部及び脚部の変形や破損を招いてしまう虞があった。
又、特許文献1の構成の場合、ペダル及びブラケットからシャフトを引き抜く際に、ブラケットにおける通孔の開口縁と、シャフトの係合爪部との係合を解除する必要がある。当該シャフトの脚部は常に弾性変形可能な状態にある為、適切な操作を行わなければ、脚部自体の復元力によって、係合爪部等の係合を解除することができない場合があり、シャフトの引き抜きに失敗したり、脚部や係合爪部が破損してしまったりすることが考えられる。
本発明は、車両に対して固定された本体部材と、合成樹脂製の支持軸によって、本体部材に対して回動可能に支持された操作部材とを有する車両用操作装置に関し、組付作業時における支持軸等の変形を抑制しつつ、本体部材及び操作部材に対する支持軸の組付作業性を向上させ得る車両用操作装置を提供する。
本発明の一側面に係る車両用操作装置は、車両に対して固定された本体部材と、前記車両に対する操作に用いられる操作部材と、前記本体部材の軸穴に対して挿通され、前記本体部材に対して前記操作部材を回動可能に支持する合成樹脂製の支持軸と、を有する車両用操作装置であって、前記支持軸は、筒状の支持軸の端部において一体に形成され、当該支持軸の周面に沿って伸びる一対の爪を有しており、当該爪は、前記支持軸の周面に沿って伸び、先端側が径方向へ変位可能に弾性変形するアーム部と、前記アーム部の先端側において、当該アーム部から前記支持軸の径方向外側に向かって突出する突起部と、前記アーム部の端部において突出形成され、前記一対の爪における他方の爪と係合する係合突部と、をそれぞれ有しており、当該支持軸は、一方の爪における前記係合突部と、他方の爪における前記係合突部とを係合させることで、前記突起部を含む爪を、それぞれ前記支持軸の軸径よりも内側に保持した保持状態と、一対の爪における前記係合突部の係合を解除させることで、各爪の前記突起部が前記支持軸の軸径よりも外側に位置する解除状態とを変更可能に構成されていることを特徴とする。
当該車両用操作装置は、車両に対して固定された本体部材と、前記車両に対する操作に用いられる操作部材とを有しており、操作部材は、合成樹脂製の支持軸によって、本体部材に対して回動可能に支持されている。当該車両用操作装置において、前記支持軸は、筒状の支持軸の端部において一体に形成され、当該支持軸の周面に沿って伸びる一対の爪を有しており、当該爪は、アーム部と、突起部と、係合突部と、をそれぞれ有している。アーム部は、前記支持軸の周面に沿って伸び、先端側が径方向へ変位可能に弾性変形可能に構成されている。突起部は、前記アーム部の先端側において、当該アーム部から前記支持軸の径方向外側に向かって突出している。そして、係合突部は、前記アーム部の端部において突出形成され、前記一対の爪における他方の爪と係合し得る。当該車両用操作装置によれば、一対の爪を弾性変形させることによって、一方の爪における前記係合突部と、他方の爪における前記係合突部とを係合させることで、支持軸における一対の爪を保持状態にすることができる。保持状態においては、一対の爪のそれぞれを相互に係合して、突起部を含む爪を、それぞれ支持軸の軸径よりも内側に保持している。従って、当該車両用操作装置によれば、支持軸が軸穴を通過する場合に、各突起部等が接触することはなく、支持軸の取付作業及び取り外し作業時に係る作業性を向上させることができる。又、当該車両用操作装置によれば、一対の爪における前記係合突部の係合を解除させることで、支持軸の各爪を、各爪の前記突起部が前記支持軸の軸径よりも外側に位置する解除状態にすることができる。即ち、当該車両用操作装置によれば、各爪の突起部が本体部材の軸穴開口縁近傍に当接することになる為、支持軸の抜け止めとして機能させることができ、本体部材に対して操作部材を回動可能に支持しておくことができる。
又、本発明の他の側面に係る車両用操作装置は、請求項1に記載の車両用操作装置であって、前記一対の爪は、前記アーム部における基端側において、前記支持軸の径方向内側に向かって突出形成された基端側係合突部と、前記アーム部における先端側において、前記支持軸の径方向外側に向かって突出形成された先端側係合突部と、をそれぞれ有し、前記支持軸は、一方の爪における前記先端側係合突部を、他方の爪における前記基端側係合突部に対して係合させることによって、前記保持状態とすることを特徴とする。
当該車両用操作装置において、一対の爪は、基端側係合突部と、先端側係合突部と、をそれぞれ有している。基端側係合突部は、前記アーム部における基端側において、前記支持軸の径方向内側に向かって突出形成されており、先端側係合突部は、前記アーム部における先端側において、前記支持軸の径方向外側に向かって突出形成されている。当該車両用操作装置によれば、一対の爪を弾性変形させて、一方の爪における前記先端側係合突部を、他方の爪における前記基端側係合突部に対して係合させることで、支持軸における一対の爪を保持状態にすることができる。この場合の保持状態においても、一対の爪のそれぞれを相互に係合して、突起部を含む爪を、それぞれ支持軸の軸径よりも内側に保持している。従って、当該車両用操作装置によれば、支持軸が軸穴に通過する場合に、各突起部等が接触することはなく、支持軸の取付作業及び取り外し作業時に係る作業性を向上させることができる。
本発明の他の側面に係る車両用操作装置は、請求項1に記載の車両用操作装置であって、前記爪における前記アーム部は、前記支持軸の周面に沿って伸び、弾性変形可能に構成された湾曲部と、前記湾曲部の先端から前記支持軸における径方向の内側へ向かって伸びる延出部と、を有し、前記爪における前記係合突部は、前記延出部の先端において突出形成されており、前記支持軸は、前記一対の爪を弾性変形させつつ所定方向へ変位させた場合に、前記係合突部を相互に係合させることで、前記保持状態となり、前記一対の爪を弾性変形させつつ、前記所定方向とは異なる他の方向へ変位させた場合には、前記延出部の先端に形成された前記係合突部が相互に接触し、各爪の前記突起部が前記支持軸の軸径よりも外側に位置することを特徴とする。
当該車両用操作装置において、前記爪における前記アーム部は、湾曲部と、延出部とを有しており、前記爪における前記係合突部は、前記延出部の先端において突出形成されている。当該車両用操作装置によれば、前記一対の爪を弾性変形させつつ所定方向へ変位させた場合に、前記係合突部を相互に係合させることで、前記保持状態にすることができる為、突起部を含む爪を、それぞれ支持軸の軸径よりも内側に保持し得る。従って、当該車両用操作装置によれば、支持軸が軸穴に通過する場合に、各突起部等が接触することはなく、支持軸の取付作業及び取り外し作業時に係る作業性を向上させることができる。又、当該車両用操作装置によれば、前記一対の爪を弾性変形させつつ、前記所定方向とは異なる他の方向へ変位させた場合には、前記延出部の先端に形成された前記係合突部が相互に接触し、各爪の前記突起部が前記支持軸の軸径よりも外側に位置する為、前記一対の爪を前記他の方向へ変位させた場合であっても、各爪の突起部を本体部材の軸穴開口縁近傍に当接させることができ、支持軸の抜け止めとして機能させることができる。
又、本発明の他の側面に係る車両用操作装置は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車両用操作装置であって、前記操作部材は、操作ペダルであり、前記本体部材は、前記操作ペダルを回動可能に支持するペダルボックスであることを特徴とする。
当該車両用操作装置において、前記操作部材は、操作ペダルであり、前記本体部材は、前記操作ペダルを回動可能に支持するペダルボックスである為、車両用ペダル装置に対して適用することができる。
この発明は、車両に対して固定された本体部材と、前記車両に対する操作に用いられる操作部材とを有しており、操作部材は、合成樹脂製の支持軸によって、本体部材に対して回動可能に支持されている。前記支持軸は、筒状の支持軸の端部において一体に形成され、当該支持軸の周面に沿って伸びる一対の爪を有しており、当該爪は、アーム部と、突起部と、係合突部と、をそれぞれ有している。一対の爪を弾性変形させて、一方の爪における前記係合突部と、他方の爪における前記係合突部とを係合させることで、支持軸における一対の爪を保持状態にして、突起部を含む爪を、それぞれ支持軸の軸径よりも内側に保持し得る。一対の爪における前記係合突部の係合を解除させることで、支持軸の各爪を、各爪の前記突起部が前記支持軸の軸径よりも外側に位置する解除状態にすることができ、支持軸の抜け止めとして機能させ得る。
第1実施形態に係る操作ペダル装置の概略構成を示す外観斜視図である。 ペダルボックスの側面図である。 第1実施形態に係る支持軸を示す外観斜視図である。 第1実施形態に係る支持軸の通常状態(解除状態)を示す断面図である。 第1実施形態に係る支持軸の保持状態を示す断面図である。 第2実施形態に係る支持軸を示す外観斜視図である。 第2実施形態に係る支持軸の通常状態(解除状態)を示す断面図である。 第2実施形態に係る支持軸の保持状態を示す断面図である。 第2実施形態に係る支持軸の変形規制状態を示す断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る車両用操作装置を、車両のクラッチ操作に用いられる操作ペダル装置1に適用した実施形態(第1実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(操作ペダル装置の概略構成)
先ず、第1実施形態に係る操作ペダル装置1の概略構成について、図1、図2を参照しつつ詳細に説明する。第1実施形態に係る操作ペダル装置1は、エンジンルームと車室内とを区切るダッシュパネル等の車体部材に固設されており、ペダルボックス5と、操作ペダル20と、支持軸30とを有している。当該操作ペダル装置1は、操作ペダル20の踏込み操作によって当該操作ペダル20が回動した場合に、コントロールケーブル又は油圧回路(図示せず)を介して、クラッチの断接機構に伝達され、車両に搭載されたクラッチを動作させるように構成されている。
ペダルボックス5は、合成樹脂(例えば、ガラス繊維強化ポリアミド)によって構成されており、車両前側部分において、ダッシュパネルの車室側に対してボルト等を用いて固定されている。図1、図2等に示すように、ペダルボックス5は、車両後方側に向かって伸びる略平板状の第1側板10と、車幅方向へ第1側板から所定距離離間した位置で、第1側板と対向するように形成された第2側板15とを有している。
第1側板10は、ペダルボックス5における一対の側板の内、支持軸30の挿入方向I上流側に位置する側板であり、車両後方側へ向かって伸び出している。当該第1側板10には、第1軸穴11が、所定の内径寸法(以下、軸穴内径D)の円形状に形成されている。当該第1軸穴11には、ペダルボックス5に対して操作ペダル20の上部を回動可能に支持する際に、支持軸30の挿入方向I上流側の端部(後述するフランジ部35の近傍)が挿通される。
そして、第2側板15は、ペダルボックス5における一対の側板の内、支持軸30の挿入方向I下流側に位置する側板であり、車両後方側へ向かって伸び出している。第2側板15は、第1側板10に対して所定距離(即ち、操作ペダル20の上部における幅寸法)分、離間している。
当該第2側板15には、第1側板10の第1軸穴11と対向する位置に第2軸穴16が形成されている。当該第2軸穴16は、第1軸穴11と同様に、軸穴内径Dを直径とする円形状に形成されている。第2軸穴16には、ペダルボックス5に対して操作ペダル20の上部を回動可能に支持する際に、支持軸30の挿入方向I下流側の端部(後述する一対の爪40が形成された部分)が挿通される。
そして、操作ペダル20は、合成樹脂(例えば、ガラス繊維強化ポリアミド)によって構成されており、ペダルボックス5の第1側板10と第2側板15の間において、支持軸30によって、その上部を回動可能に支持されている。操作ペダル20の下端部には、踏部21が形成されており、踏部21は、運転者による踏込み操作を行う際に利用される。そして、当該操作ペダル20は、踏部21を利用して踏み込まれた場合、支持軸30を中心に車両前側へ回動する。
そして、支持軸30は、合成樹脂(例えば、ガラス繊維強化ポリアミド)によって略円筒形状の軸部材として形成されており、ペダルボックス5の第1側板10と第2側板15に亘って、略水平で且つ車幅方向と略平行に伸びるように配設される。支持軸30は、所定の挿入方向I(即ち、第1側板10に形成された第1軸穴11、操作ペダル20の上部、第2側板15に形成された第2軸穴16の順となる挿入方向)で、ペダルボックス5に対して配設される(図1参照)。支持軸30の具体的構成については、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態に係る支持軸の概略構成)
第1実施形態に係る支持軸30の具体的構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。支持軸30は、合成樹脂(例えば、ガラス繊維強化ポリアミド)によって構成されており、円筒部31と、フランジ部35と、一対の爪40とを有している。
図1、図3に示すように、円筒部31は、当該支持軸30の軸部分を構成し、所定の支持軸外径Rを直径として形成された略円柱形状を為している。支持軸外径Rは、上述した第1軸穴11及び第2軸穴16に係る軸穴内径Dよりもやや小さく設定されている。そして、フランジ部35は、支持軸30の挿入方向I上流側の端部において、支持軸30の軸部分から径方向外側に向かって突出するように形成されている。フランジ部35は、軸穴内径Dよりも大きな径を為しており、所定の方向(即ち、挿入方向I下流側)への抜け止めとして機能する。
そして、一対の爪40は、支持軸30の挿入方向I下流側の端部において、支持軸30の円筒部31と一体的に形成されており、円筒部31の周面に沿って伸びている(図1、図3参照)。一対の爪40は、支持軸30の軸心に鉛直な断面において、支持軸30の軸心を中心として点対象となるように形成されている。第1実施形態においては、一対の爪40は、一方の爪40の基端近傍に他方の爪40の先端が位置するように形成されている。
各爪40の基端は、円筒部31の周面と一体に形成されており、各爪40の先端が円筒部31の周面から切り離されている。従って、爪40を弾性変形させることで、爪40の先端を、支持軸30の径方向へ変位させることができる。一対の爪40の弾性変形を利用することで、一対の爪40における突起部44を、ペダルボックス5に対する支持軸30の抜け止めとして機能させることができる。
(第1実施形態に係る支持軸における爪の構成)
続いて、第1実施形態に係る支持軸30における爪40の構成について、図3、図4を参照しつつ詳細に説明する。第1実施形態に係る各爪40は、アーム部41と、突起部44と、係合突部45とを有して構成されている。
図3、図4に示すように、アーム部41は、爪40の主要部を構成しており、何等の荷重も加えられていない通常の状態においては、前記支持軸30における円筒部31の周面に沿って伸びている。アーム部41の基端は、円筒部31の周面と一体的に形成されて固定されており、アーム部41の先端は、円筒部31に対して自由に変位可能に構成されている。従って、爪40に荷重を加えることで、アーム部41を撓ませて弾性変形させることで、アーム部41の先端を支持軸30の径方向に変位させることができる。
そして、突起部44は、前記アーム部41の先端側において、当該アーム部41の側面から所定量、前記支持軸30の径方向外側に向かって突出するように形成されている。そして、アーム部41に対する突起部44の突出量は、爪40が支持軸30の周面に沿った通常状態にある場合(図4参照)に、支持軸30の径方向に関して、突起部44の一部が支持軸外径R及び軸穴内径Dよりも外側に位置するように定められる。
係合突部45は、アーム部41の端部において夫々突出形成されており、他方の爪40と係合可能に構成されている。第1実施形態に係る係合突部45は、基端側係合突部46と、先端側係合突部47とにより構成されている。基端側係合突部46は、アーム部41の基端側において、支持軸30の径方向内側に向かって突出形成されている。一方、先端側係合突部47は、アーム部41の先端側において、支持軸30の径方向外側に向かって突出形成されている。
図3、図4に示すように、第1実施形態に係る支持軸30において、一対の爪40は、支持軸30の軸心に鉛直な断面において、支持軸30の軸心を中心として点対象となるように形成されており、一方の爪40の基端近傍に他方の爪40の先端が位置している。従って、第1実施形態においては、一対の爪40におけるアーム部41を撓ませて弾性変形させることによって、一方の爪40における先端側係合突部47を、他方の爪40における基端側係合突部46に係合させることができる(図5参照)。
(第1実施形態におけるペダルボックスに対する操作ペダルの取付作業)
続いて、第1実施形態に係る操作ペダル装置1において、支持軸30を用いて、ペダルボックス5に操作ペダル20を回動可能に取り付ける作業について、図4、図5を参照しつつ詳細に説明する。
尚、図4は、第1実施形態に係る操作ペダル装置1において、支持軸30を用いて、ペダルボックス5に対する操作ペダル20の取付作業の直前及び直後の状態を示す断面図であり、図5は、取付作業中の状態を示す断面図である。図4、図5においては、操作ペダル20の上部に形成された支持穴と、第1側板10の第1軸穴11と、第2側板15の第2軸穴16を結ぶ直線上に、支持軸30の軸心が位置しているものとする。
第1側板10と第2側板15の間に、操作ペダル20の上部が位置する状態において、第1側板10側から挿入方向Iに従って、支持軸30をペダルボックス5及び操作ペダル20に配設する(図1参照)。
ペダルボックス5及び操作ペダル20に対する支持軸30の取付作業に先立って、作業者は、支持軸30における一対の爪40に対して保持操作荷重Fを加えて、各アーム部41を撓ませて、支持軸30の径方向内側へ変位させる。そして、作業者は、各爪40の変位をコントロールすることで、一方の爪40における基端側係合突部46に対して、他方の爪40における先端側係合突部47を夫々係合させた保持状態にする(図5参照)。
図5に示すように、支持軸30を保持状態にした場合、一方の爪40における先端側係合突部47は、他方の爪40における基端側係合突部46と係合する為、当該基端側係合突部46よりも、支持軸30の径方向内側に位置する。これにより、アーム部41の先端は、図4に示す通常状態よりも支持軸30の径方向内側に位置することになる為、突起部44全体は、支持軸外径R及び軸穴内径Dよりも支持軸30の径方向内側に位置する。この結果、一対の爪40全体が、円筒部31の径方向内側(即ち、支持軸外径Rの内側)に位置する状態で、相互に係合保持される。
続いて、作業者は、保持状態の支持軸30を、第1側板10、操作ペダル20、第2側板15に対して取り付ける。具体的には、第1側板10と第2側板15の間に、操作ペダル20の上部が位置する状態において、作業者は、第1側板10側から挿入方向Iに従って、保持状態の支持軸30を、第1側板10、操作ペダル20、第2側板15の順に挿通する。
図5に示すように、保持状態の支持軸30は、突起部44を含む爪40全体を、支持軸外径Rよりも径方向内側に係合保持した状態である。従って、この保持状態の支持軸30を用いることで、軸穴内径Dをもって形成された第1軸穴11、第2軸穴16に対して、爪40等を接触させることなく、支持軸30を、第1側板10の第1軸穴11、操作ペダル20の支持穴、第2側板15の第2軸穴16内に挿通させることができる。
特に、爪40を弾性変形させただけでなく、相互に係合保持させている為、第1軸穴11等を挿通する際に係合が解除されなければ、爪40の突起部44等が第1軸穴11の内面等に接触することはなく、爪40の復元力が第1軸穴11等の内面に作用することもない。従って、第1実施形態に係る操作ペダル装置1によれば、支持軸30の爪40や、第1軸穴11、第2軸穴16等の変形及び破損を防止し得る。
第1軸穴11、操作ペダル20、第2側板15を挿通すると、支持軸30の先端は、第2側板15の外側面(ペダルボックス5の外側面)へ突出する。この時、支持軸30の先端における一対の爪40の形成位置は、第2側板15の外側面よりも、ペダルボックス5の外側に位置する。
第1軸穴11、操作ペダル20、第2側板15を支持軸30で挿通した後、作業者は、当該支持軸30を保持状態から通常状態(解除状態)に変更する。具体的には、作業者は、支持軸30における一対の爪40に対して保持操作荷重Fを加えて、各アーム部41を撓ませて、各爪40の変位をコントロールすることで、一方の爪40における基端側係合突部46と、他方の爪40における先端側係合突部47との係合を夫々解除する(図4参照)。
一方の爪40における基端側係合突部46と、他方の爪40における先端側係合突部47との係合を夫々解除すると、各爪40は、アーム部41の復元力によって、円筒部31の周面に沿って伸びた通常状態(解除状態)に戻る。図4に示すように、この通常状態においては、各爪40の先端は、円筒部31の周面に沿った位置に戻る為、突起部44の一部は、支持軸30の径方向に関し、支持軸外径R及び軸穴内径Dよりも外側に位置する。
この結果、通常状態の支持軸30を、挿入方向Iとは逆向きに引き抜こうとした場合には、各爪40の突起部44が、第2軸穴16の開口縁と当接することになり、支持軸30の抜け止めとして機能する。従って、当該操作ペダル装置1によれば、支持軸30に対して意図しない荷重が作用した場合であっても、支持軸30の抜けを防止することができ、ペダルボックス5に対して、操作ペダル20を回動可能に支持しておくことができる。
次に、第1実施形態に係る操作ペダル装置1において、操作ペダル20の交換が生じた場合について説明する。この場合、作業者は、操作ペダル20をペダルボックス5に回動可能に支持している支持軸30を取り外す。具体的には、作業者は、先ず、保持操作荷重Fを一対の爪40に作用させ、一方の爪40における基端側係合突部46に対して、他方の爪40における先端側係合突部47を夫々係合させる(図5参照)。
この保持状態にすることによって、各爪40の突起部44による抜け止めが解除される為、支持軸30を、挿入方向Iとは逆向きに引き抜くことが可能となる。又、保持状態の支持軸30においては、突起部44を含む爪40全体が何れも支持軸外径R及び軸穴内径Dの内側に位置している為、支持軸30を円滑に引き抜くことができる。
当該操作ペダル装置1によれば、操作ペダル20の交換等に際しても、挿入方向Iとは逆方向に、保持状態の支持軸30を引き抜くだけで、ペダルボックス5から操作ペダル20、支持軸30を取り外すことができ、もって、操作ペダル20の交換時における作業性を向上させることができる。
以上説明したように、第1実施形態に係る操作ペダル装置1は、車両に対して固定されたペダルボックス5と、操作ペダル20とを有しており、操作ペダル20は、合成樹脂製の支持軸30によって、ペダルボックス5に対して回動可能に支持されている。当該操作ペダル装置1において、前記支持軸30は、円筒形状を為す支持軸30の端部において一体に形成され、当該支持軸30の周面に沿って伸びる一対の爪40を有しており、当該爪40は、アーム部41と、突起部44と、係合突部45と、をそれぞれ有している。
図3〜図5に示すように、アーム部41は、前記支持軸30の周面に沿って伸び、先端側が径方向へ変位可能に弾性変形可能に構成されている。突起部44は、前記アーム部41の先端側において、当該アーム部41から前記支持軸30の径方向外側に向かって突出している。そして、係合突部45は、前記アーム部41の端部において突出形成され、前記一対の爪40における他方の爪40と係合し得る。
そして、一対の爪40は、係合突部45として、基端側係合突部46と、先端側係合突部47と、をそれぞれ有している。基端側係合突部46は、前記アーム部41における基端側において、前記支持軸30の径方向内側に向かって突出形成されており、先端側係合突部47は、前記アーム部41における先端側において、前記支持軸30の径方向外側に向かって突出形成されている。
従って、当該操作ペダル装置1によれば、一対の爪40を弾性変形させて、一方の爪40における前記先端側係合突部47を、他方の爪40における前記基端側係合突部46に対して係合させることで、支持軸30における一対の爪40を保持状態にすることができる。図5に示すように、第1実施形態に係る保持状態においては、一対の爪40のそれぞれを相互に係合して、突起部44を含む爪40を、それぞれ支持軸30の支持軸外径Rよりも内側に保持している。従って、当該操作ペダル装置1によれば、支持軸30が第1軸穴11、第2軸穴16を通過する場合に、各突起部44等が接触することはなく、支持軸30の取付作業及び取り外し作業時に係る作業性を向上させることができる。
又、当該操作ペダル装置1によれば、一対の爪40における前記係合突部45の係合を解除させることで、支持軸30の各爪40を、各爪40の前記突起部44が前記支持軸30の支持軸外径Rよりも外側に位置する通常状態(解除状態)にすることができる。即ち、当該操作ペダル装置1によれば、各爪40の突起部44がペダルボックス5の第2軸穴16の開口縁近傍に当接することになる為、支持軸30の抜け止めとして機能させることができ、ペダルボックス5に対して操作ペダル20を回動可能に支持しておくことができる。
(第2実施形態)
次に、上述した第1実施形態と異なる実施形態(第2実施形態)に係る操作ペダル装置1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、第2実施形態に係る操作ペダル装置1は、支持軸30及び爪40の構成を除き、上述した第1実施形態に係る操作ペダル装置1と同様の構成を有している。従って、以下の説明においては、第1実施形態と同様の構成についての説明を省略し、相違する構成について詳細に説明する。
(第2実施形態に係る操作ペダル装置及び支持軸の概略構成)
第2実施形態に係る操作ペダル装置1は、ダッシュパネル等の車体部材に固設されており、第1実施形態と同様に、ペダルボックス5と、操作ペダル20と、支持軸30とを有している。当該操作ペダル装置1においても、操作ペダル20は、ペダルボックス5の第1側板10と第2側板15との間において、支持軸30によって回動可能に支持されている。
(第2実施形態に係る支持軸及び爪の構成)
第2実施形態に係る支持軸30の具体的構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。第2実施形態に係る支持軸30は、第1実施形態と同様に、合成樹脂(例えば、ガラス繊維強化ポリアミド)によって構成されており、円筒部31と、フランジ部35と、一対の爪40とを有している。
図6、図7に示すように、円筒部31は、第1実施形態と同様に、支持軸30の軸部分を構成し、所定の支持軸外径Rを直径として形成された略円柱形状を為している。又、フランジ部35は、支持軸30の挿入方向I上流側の端部において、支持軸30の軸部分から径方向外側に向かって突出するように形成されている。
第2実施形態においても、一対の爪40は、支持軸30の挿入方向I下流側の端部において、支持軸30の円筒部31と一体的に形成されており、円筒部31の周面に沿って伸びている(図5〜図9参照)。一対の爪40は、支持軸30の軸心に鉛直な断面において、支持軸30の軸心を中心として点対象となるように形成されている。
各爪40の基端は、円筒部31の周面と一体に形成されており、各爪40の先端が円筒部31の周面から切り離されて、支持軸30の径方向内側に位置している。従って、爪40を弾性変形させることで、爪40の先端を、支持軸30の径方向へ変位させることができる。一対の爪40の弾性変形を利用することで、一対の爪40における突起部44を、ペダルボックス5に対する支持軸30の抜け止めとして機能させることができる。
図6〜図9に示すように、第2実施形態に係る各爪40は、アーム部41と、突起部44と、係合突部45とを有して構成されている。第2実施形態に係るアーム部は、爪40の主要部を構成しており、湾曲部42と、延出部43とを有して構成されている。湾曲部42は、何等の荷重も加えられていない通常の状態においては、前記支持軸30における円筒部31の周面に沿って伸びている。湾曲部42の基端は、円筒部31の周面と一体的に形成されて固定されており、湾曲部42の先端は、円筒部31に対して自由に変位可能に構成されている。
延出部43は、前記湾曲部42の先端から前記支持軸30における径方向の内側へ向かって直線状に伸びている。従って、爪40に荷重を加えることで、湾曲部42を撓ませて弾性変形させることで、湾曲部42の先端及び延出部43を、支持軸30の径方向に変位させることができる。
そして、突起部44は、前記湾曲部42の先端側(即ち、延出部43の基端部)において、当該アーム部41の側面から所定量、前記支持軸30の径方向外側に向かって突出するように形成されている。そして、アーム部41に対する突起部44の突出量は、爪40が支持軸30の周面に沿った通常状態にある場合(図7参照)に、支持軸30の径方向に関して、突起部44の一部が支持軸外径R及び軸穴内径Dよりも外側に位置するように定められる。
係合突部45は、アーム部41を構成する延出部43の先端部において突出形成されており、他方の爪40と係合可能に構成されている。第2実施形態に係る各爪の係合突部45は、支持軸30の軸心に鉛直な断面において、延出部43に対して交差し、且つ、当該爪40における湾曲部42から離間する方向にそれぞれ突出している。図6、図7に示すように、第2実施形態に係る支持軸30において、一対の爪40は、支持軸30の軸心に鉛直な断面において、支持軸30の軸心を中心として点対象に形成されており、各係合突部45は、支持軸30の軸心近傍に位置している。
従って、第2実施形態においては、一対の爪40における湾曲部42を、所定方向に撓ませて弾性変形させることによって、一方の爪40における係合突部45を、他方の爪40における係合突部45に係合させることができる(図8参照)。又、一対の爪40における湾曲部42を、異なる方向に撓ませて弾性変形させた場合には、一方の爪40における係合突部45を、他方の爪40における係合突部45に当接させて、係合突部45同士を係合させることなく、一対の爪40の弾性変形を規制することができる(図9参照)。
(第2実施形態に係るペダルボックスに対する操作ペダルの取付作業)
続いて、第2実施形態に係る操作ペダル装置1において、支持軸30を用いて、ペダルボックス5に操作ペダル20を回動可能に取り付ける作業について、図7、図8を参照しつつ詳細に説明する。
尚、図7は、第2実施形態に係る操作ペダル装置1において、支持軸30を用いて、ペダルボックス5に対する操作ペダル20の取付作業の直前及び直後の状態を示す断面図であり、図8は、取付作業中の状態を示す断面図である。図7、図8においては、操作ペダル20の上部に形成された支持穴と、第1側板10の第1軸穴11と、第2側板15の第2軸穴16を結ぶ直線上に、支持軸30の軸心が位置しているものとする。
第2実施形態においても、第1側板10と第2側板15の間に、操作ペダル20の上部が位置する状態において、第1側板10側から挿入方向Iに従って、支持軸30をペダルボックス5及び操作ペダル20に配設する。
図7に示すように、ペダルボックス5及び操作ペダル20に対する支持軸30の取付作業に先立って、作業者は、支持軸30における一対の爪40に対して保持操作荷重Fを加えて、各湾曲部42を撓ませて、各爪40の係合突部45を、支持軸30の径方向内側へ変位させる。そして、作業者は、各爪40の変位をコントロールすることで、一方の爪40における係合突部45に対して、他方の爪40における係合突部45を夫々係合させた保持状態にする(図8参照)。
第2実施形態に係る支持軸30を保持状態にした場合においても、一方の爪40における係合突部45は、他方の爪40における係合突部45と係合する為、各湾曲部42の先端は、図7に示す通常状態よりも支持軸30の径方向内側に位置することになる。図8に示すように、保持状態においては、各突起部44全体は、支持軸外径R及び軸穴内径Dよりも支持軸30の径方向内側に位置する。この結果、一対の爪40全体が、円筒部31の径方向内側(即ち、支持軸外径Rの内側)に位置する状態で、相互に係合保持される。
続いて、第1側板10と第2側板15の間に、操作ペダル20の上部が位置する状態において、作業者は、第1側板10側から挿入方向Iに従って、保持状態の支持軸30を、第1側板10、操作ペダル20、第2側板15の順に挿通する。
図8に示すように、第2実施形態においても、保持状態の支持軸30は、突起部44を含む爪40全体を、支持軸外径Rよりも径方向内側に係合保持した状態である。従って、軸穴内径Dをもって形成された第1軸穴11、第2軸穴16に対して、爪40等を接触させることなく、支持軸30を、第1側板10の第1軸穴11、操作ペダル20の支持穴、第2側板15の第2軸穴16内に挿通させることができる。
特に、爪40を弾性変形させただけでなく、相互に係合保持させている為、第1軸穴11等を挿通する際に係合が解除されなければ、爪40の突起部44等が第1軸穴11の内面等に接触することはなく、爪40の復元力が第1軸穴11等の内面に作用することもない。従って、第3実施形態に係る操作ペダル装置1によれば、支持軸30の爪40や、第1軸穴11、第2軸穴16等の変形及び破損を防止し得る。
第1軸穴11、操作ペダル20、第2側板15を挿通すると、支持軸30の先端は、第2側板15の外側面(ペダルボックス5の外側面)へ突出する。この時、支持軸30の先端における一対の爪40の形成位置は、第2側板15の外側面よりも、ペダルボックス5の外側に位置する。
第1軸穴11、操作ペダル20、第2側板15を支持軸30で挿通した後、作業者は、当該支持軸30を保持状態から通常状態(解除状態)に変更する。具体的には、作業者は、支持軸30における一対の爪40に対して保持操作荷重Fを加えて、各アーム部41を撓ませて、各爪40の変位をコントロールすることで、一方の爪40における係合突部45と、他方の爪40における係合突部45との係合を夫々解除する(図7参照)。
この係合解除に伴って、各爪40は、湾曲部42の復元力によって、円筒部31の周面に沿って伸びた通常状態(解除状態)に戻る。図7に示すように、この通常状態においては、各湾曲部42の先端は、円筒部31の周面に沿った位置に戻る為、突起部44の一部は、支持軸30の径方向に関し、支持軸外径R及び軸穴内径Dよりも外側に位置する。
この結果、通常状態の支持軸30を、挿入方向Iとは逆向きに引き抜こうとした場合には、各爪40の突起部44が、第2軸穴16の開口縁と当接することになり、支持軸30の抜け止めとして機能する。従って、当該操作ペダル装置1によれば、支持軸30に対して意図しない荷重が作用した場合であっても、支持軸30の抜けを防止することができ、ペダルボックス5に対して、操作ペダル20を回動可能に支持しておくことができる。
又、第2実施形態においては、上述した保持操作荷重Fと異なり、各湾曲部42の先端に対して、支持軸30の軸心に向かう押圧荷重FAを作用させた場合、支持軸30は、変位規制状態になる(図9参照)。具体的に説明すると、押圧荷重FAが作用すると、各湾曲部42が撓み変形して、各湾曲部42の先端は、支持軸30の軸心に向かって変位する。この時、各爪40の係合突部45は、支持軸30における軸心近傍に夫々位置しているので、支持軸30の軸心に向かって変位することで相互に当接する。これにより、支持軸30に対する各爪40の変位が、係合突部45同士が当接することによって規制されることになる。
図9に示すように、各爪40が支持軸30の軸心に向かってやや変位した変位規制状態においても、各湾曲部42の先端は、円筒部31の周面近傍に位置する為、突起部44の一部は、支持軸30の径方向に関して、支持軸外径R及び軸穴内径Dよりも外側に位置する。この結果、変位規制状態の支持軸30を、挿入方向Iとは逆向きに引き抜こうとした場合には、各爪40の突起部44が、第2軸穴16の開口縁と当接することになり、支持軸30の抜け止めとして機能する。従って、当該操作ペダル装置1によれば、支持軸30に対して意図しない荷重が作用した場合であっても、支持軸30の抜けを防止することができ、ペダルボックス5に対して、操作ペダル20を回動可能に支持しておくことができる。
次に、第2実施形態に係る操作ペダル装置1において、操作ペダル20の交換が生じた場合について説明する。この場合、作業者は、操作ペダル20をペダルボックス5に回動可能に支持している支持軸30を取り外す。具体的には、作業者は、先ず、保持操作荷重Fを一対の爪40に所定方向に作用させ、一方の爪40における係合突部45に対して、他方の爪40における係合突部45を夫々係合させる(図8参照)。
第2実施形態においても、支持軸30を保持状態にすることによって、各爪40の突起部44による抜け止めが解除される為、支持軸30を、挿入方向Iとは逆向きに引き抜くことが可能となる。又、保持状態の支持軸30では、突起部44を含む爪40全体が何れも支持軸外径R及び軸穴内径Dの内側に位置している為、支持軸30を円滑に引き抜くことができる。
当該操作ペダル装置1によれば、操作ペダル20の交換等に際しても、挿入方向Iとは逆方向に、保持状態の支持軸30を引き抜くだけで、ペダルボックス5から操作ペダル20、支持軸30を取り外すことができ、もって、操作ペダル20の交換時における作業性を向上させることができる。
以上説明したように、第2実施形態に係る操作ペダル装置1は、第1側板10及び第2側板15を有するペダルボックス5と、操作ペダル20と、合成樹脂製の支持軸30を有しており、操作ペダル20は、合成樹脂製の支持軸30によって、ペダルボックス5に対して回動可能に支持されている。当該操作ペダル装置1において、前記支持軸30は、円筒形状を為す支持軸30の端部において一体に形成され、当該支持軸30の周面に沿って伸びる一対の爪40を有しており、当該爪40は、アーム部41と、突起部44と、係合突部45と、をそれぞれ有している。
図6〜図9に示すように、アーム部41は、湾曲部42と、延出部43とを有して構成されている。湾曲部42は、前記支持軸30の周面に沿って伸び、先端側が径方向へ変位可能に弾性変形可能に構成されており、延出部43は、前記湾曲部42の先端から前記支持軸30における径方向の内側へ向かって直線状に伸びている。突起部44は、前記湾曲部42の先端(延出部43の基端)側において、当該アーム部41から前記支持軸30の径方向外側に向かって突出している。そして、係合突部45は、前記延出部43の先端部において突出形成され、前記一対の爪40における他方の爪40と係合し得る。
従って、当該操作ペダル装置1によれば、一対の爪40を弾性変形させて、一方の爪40における係合突部45を、他方の爪40における係合突部45に対して係合させることで、支持軸30における一対の爪40を保持状態にすることができる。図8に示すように、第2実施形態に係る保持状態においては、一対の爪40のそれぞれを相互に係合して、突起部44を含む爪40を、それぞれ支持軸30の支持軸外径Rよりも内側に保持している。従って、当該操作ペダル装置1によれば、支持軸30が第1軸穴11、第2軸穴16を通過する場合に、各突起部44等が接触することはなく、支持軸30の取付作業及び取り外し作業時に係る作業性を向上させることができる。
又、当該操作ペダル装置1によれば、一対の爪40における前記係合突部45の係合を解除させることで、支持軸30の各爪40を、各爪40の前記突起部44が前記支持軸30の支持軸外径Rよりも外側に位置する通常状態(解除状態)にすることができる。即ち、当該操作ペダル装置1によれば、各爪40の突起部44がペダルボックス5の第2軸穴16の開口縁近傍に当接することになる為、支持軸30の抜け止めとして機能させることができ、ペダルボックス5に対して操作ペダル20を回動可能に支持しておくことができる。
更に、第2実施形態に係る操作ペダル装置1によれば、一対の爪40に押圧荷重FAを作用させて弾性変形させつつ、前記所定方向とは異なる方向へ変位させた場合には、各延出部43の先端に形成された前記係合突部45が相互に接触した変位規制状態にすることができる(図9参照)。この変形規制状態においては、各爪40の前記突起部44が前記支持軸30の支持軸外径Rよりも外側に位置する為、各爪40の突起部44をペダルボックス5における第2軸穴16の開口縁近傍に当接させることができ、支持軸30の抜け止めとして機能させることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した実施形態においては、操作ペダル装置1を、車両のクラッチ操作に用いられるものとしていたが、この態様に限定されるものではない。本発明は、例えば、車両のアクセル操作に用いられる操作ペダル装置に適用することも可能であるし、車両のブレーキ操作に用いられる操作ペダル装置に適用することも可能である。
又、上述した実施形態においては、ペダルボックス5に対して操作ペダル20が回動可能に支持された操作ペダル装置1に本発明を適用していたが、この態様に限定されるものではない。本体部材に対して操作部材を回動可能に支持した構成の車両用操作装置であれば、本発明を適用することができ、例えば、パーキングブレーキ装置に対して適用することも可能である。
上述した実施形態においては、操作ペダル装置1を構成するペダルボックス5、操作ペダル20、支持軸30の何れについても、合成樹脂によって構成していたが、この態様に限定されるものではない。本発明に係る車両用操作装置は、支持軸(上述した実施形態においては、支持軸30)が合成樹脂で構成されていればよく、ペダルボックスや操作ペダルについては、別素材(例えば、金属材料)によって構成してもよい。又、ペダルボックス、操作ペダル、支持軸を構成する合成樹脂についても、全て同一種類である必要はなく、各部品の用途等に応じて適宜変更することができる。
又、上述した実施形態においては、支持軸30は、略円筒形状を為すように構成されていたが、内部に空間を有する筒状であれば、種々の態様を採用することができる。支持軸30内部における空間は、例えば、支持軸30の軸心に沿って伸びる六角柱状であってもよいし、四角柱状であってもよい。
1 操作ペダル装置
5 ペダルボックス
10 第1側板
11 第1軸穴
15 第2側板
16 第2軸穴
20 操作ペダル
30 ペダル支持軸
40 爪
41 アーム部
42 湾曲部
43 延出部
44 突起部
45 係合突部
46 基端側係合突部
47 先端側係合突部
D 軸穴内径
R 支持軸外径
I 挿入方向

Claims (4)

  1. 車両に対して固定された本体部材と、
    前記車両に対する操作に用いられる操作部材と、
    前記本体部材の軸穴に対して挿通され、前記本体部材に対して前記操作部材を回動可能に支持する合成樹脂製の支持軸と、を有する車両用操作装置であって、
    前記支持軸は、
    筒状の支持軸の端部において一体に形成され、当該支持軸の周面に沿って伸びる一対の爪を有しており、
    当該爪は、
    前記支持軸の周面に沿って伸び、先端側が径方向へ変位可能に弾性変形するアーム部と、
    前記アーム部の先端側において、当該アーム部から前記支持軸の径方向外側に向かって突出する突起部と、
    前記アーム部の端部において突出形成され、前記一対の爪における他方の爪と係合する係合突部と、をそれぞれ有しており、
    当該支持軸は、
    一方の爪における前記係合突部と、他方の爪における前記係合突部とを係合させることで、前記突起部を含む爪を、それぞれ前記支持軸の軸径よりも内側に保持した保持状態と、
    一対の爪における前記係合突部の係合を解除させることで、各爪の前記突起部が前記支持軸の軸径よりも外側に位置する解除状態とを変更可能に構成されている
    ことを特徴とする車両用操作装置。
  2. 前記一対の爪は、
    前記アーム部における基端側において、前記支持軸の径方向内側に向かって突出形成された基端側係合突部と、
    前記アーム部における先端側において、前記支持軸の径方向外側に向かって突出形成された先端側係合突部と、をそれぞれ有し、
    前記支持軸は、
    一方の爪における前記先端側係合突部を、他方の爪における前記基端側係合突部に対して係合させることによって、前記保持状態とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用操作装置。
  3. 前記爪における前記アーム部は、
    前記支持軸の周面に沿って伸び、弾性変形可能に構成された湾曲部と、
    前記湾曲部の先端から前記支持軸における径方向の内側へ向かって伸びる延出部と、を有し、
    前記爪における前記係合突部は、前記延出部の先端において突出形成されており、
    前記支持軸は、
    前記一対の爪を弾性変形させつつ所定方向へ変位させた場合に、前記係合突部を相互に係合させることで、前記保持状態となり、
    前記一対の爪を弾性変形させつつ、前記所定方向とは異なる他の方向へ変位させた場合には、前記延出部の先端に形成された前記係合突部が相互に接触し、各爪の前記突起部が前記支持軸の軸径よりも外側に位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用操作装置。
  4. 前記操作部材は、操作ペダルであり、
    前記本体部材は、前記操作ペダルを回動可能に支持するペダルボックスである
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車両用操作装置。
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