JP6508873B2 - 抗原特異的t細胞受容体の取得方法 - Google Patents

抗原特異的t細胞受容体の取得方法 Download PDF

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Description

本発明は、抗原特異的T細胞の検出およびT細胞受容体(TCR)の取得方法に関する。本発明は、T細胞の解析、ペプチドワクチン等の医薬品の有効性の解析、病気の診断・治療等の分野で有用である。
主として特定のがんへの適用が検討されているT細胞受容体(TCR)遺伝子治療においては、がん患者のリンパ球に、がん抗原特異的なTCRの遺伝子が導入される。遺伝子導入されたリンパ球は大量に培養された後、そのがん患者に戻されるが、腫瘍抗原ペプチドを認識するTCRがリンパ球上に発現しているので、これが腫瘍抗原を提示するがん細胞を認識して特異的に攻撃し、最終的にがん細胞を消滅させることが期待できる。
遺伝子治療に用いるための抗原特異的なTCRの遺伝子を得るには、患者から回収した末梢血リンパ球(PBL)中のT細胞の中からがん抗原を認識できるT細胞を特定し、TCR遺伝子をクローニングする必要がある。
非特許文献1には、ヒトT細胞を抗原およびサイトカインで刺激し、T細胞株およびT細胞クローンを得る方法が記載されている。しかし、該方法では、T細胞クローンを得るまでに約3ヶ月を要する。また、非特許文献2には、T細胞のTCR遺伝子をコードするゲノムDNA断片をキャプチャーして塩基配列を解読し、得られた大量のデータを解析することにより、抗原特異的TCRのα鎖、β鎖のペアを予測し、それをT細胞株に発現させ、抗原特異性の確認を行う旨が記載されている。
一方、本発明者らは、偏りのないTCRレパートリーを分析するだけでなく、抗原特異的TCRα/βcDNAペアを回収でき、それらの機能を評価することも可能にする、TCRクローニングシステムを確立することを試みた。すなわち、抗原特異的なT細胞をセルソーターで分離し、1個ずつチューブに入れ、RT−PCRにより単一T細胞からTCRcDNAを増幅することを試みたが、この方法では増幅の効率が非常に低く、クローニングは困難であることが判明した。次いで、先の方法と同様に抗原特異的なT細胞を1個ずつチューブに入れ、T細胞を刺激剤で刺激した後にRT−PCRを適用したが、効率の低さは改善されなかった。そこで、T細胞を集団のまま刺激剤で刺激し、その後セルソーターにより抗原特異的T細胞を1個ずつチューブにソートした後、RT−PCRを適用したところ、驚くべきことに、7〜8割の細胞からTCRcDNAを回収することができることを見出し、先に特許出願を行った(特許文献1)。
PCT/2013/070028
Generation and Maintenance of Cloned HumanT Cell Lines. Current Protocols in Immunology (2002) 7.19.1-7.19.12 Edited by JE Coligan et al High-throughput identification ofantigen-specific TCRs by TCR gene capture - Nature Medicine 19:1534-1541, 2013
特許文献1には、既知の抗原ペプチドに特異的なT細胞を、末梢血リンパ球の中から特定し、フローサイトメータにより単一ソートし、そのT細胞より抗原特異的TCRを取得する方法が開示されている。しかし、その後、該方法では、抗原が未知のT細胞、例えば、がん患者のがん組織に浸潤しているT細胞のように、抗原が未知のT細胞の中からがん細胞に特異的なT細胞を同定することは難しいことが判明した。
T細胞を、ペプチドなどを用いず、がん細胞などの抗原提示細胞自体で直接刺激し、インターフェロンγ等のサイトカイン、あるいは活性化マーカーの発現を指標に、がん細胞などの抗原提示細胞を認識し反応するT細胞を同定することで、上記課題が解決することができる。
以下、本発明について詳細に説明する
本発明は、以下を提供する:
[1]1)抗原aに特異的なT細胞を含むT細胞群を、抗原提示細胞で刺激する工程;
2)抗原aに特異的なT細胞を含むT細胞群から、抗原aに特異的なT細胞を特定して1個ずつ容器へソートする工程;および
3)容器内の1個の活性化された抗原a特異的T細胞をPCRに供して、抗原aに特異的なTCR遺伝子を増幅する工程
を含む、抗原aに特異的なTCR遺伝子の製造方法。
[2]さらに、
4)取得したTCR遺伝子をT細胞株に発現させ、その抗原特異性を解析する工程
を含む、1に記載の製造方法。
[3]すべての工程を10日間以内に行う、[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]工程1)の抗原提示細胞が、がん細胞;ウイルス感染細胞;がん抗原タンパク、ウイルスタンパクまたはそれらの断片を人工的に発現させた細胞である[1]〜[3]のいずれか一に記載の製造方法。
[5]抗原提示細胞での刺激が、T細胞群と抗原提示細胞との共培養である請求項4に記載の製造方法。
[6]工程2)がフローサイトメトリーまたはチップイムノスポットアッセイ(Immunospot−array assay on a chip、ISAAC)法により実施される、[1]〜[5]のいずれか一に記載の製造方法。
[7]工程2)が、CD137を用いてフローサイトメトリーによりソートする工程である、[6]に記載の製造方法。
[8][1]〜[7]のいずれか一に定義された工程を含み、得られた抗原aに特異的なTCR遺伝子を別のT細胞に導入して抗原aに特異的な組換えT細胞を得る工程をさらに含む、組換えT細胞の製造方法。
本発明により、短期間で、例えば約10日以内に、抗原が未知のがん組織に浸潤しているようなT細胞の中からがん細胞に特異的なT細胞を同定し、そのTCRを取得することが容易にできるようになった。
本発明が応用されれる一態様、hTEC10システムの概略図である。 hTEC10を用いて、MHCテトラマーによってクローニングされたドナーB(Donor B)のTCRを示す図である。 人工抗原提示細胞による抗原特異的T細胞の検出を示す図である。人工の抗原提示細胞内にBRLF1発現ベクターを導入し、BRLF1タンパクを細胞内に発現させる。この細胞でドナーBのT細胞を刺激し、活性化マーカーCD137を評価する。 発現ベクターの構造を示す図である。人工の抗原提示細胞内に導入する発現ベクターはBRLF1発現ベクターに加え、陰性コントロールとしてBRLF1−DNAを含まないMockベクターと陽性コントロールとしてBRLF1抗原ペプチド発現ベクターを用いた 人工抗原提示細胞の刺激により活性化した抗原特異的T細胞を検出するフローサイトメトリーの図である。上段図によりPBLを同定し、中段図により、わずかにでも入り込む抗原提示細胞を除き、下段図により活性化したCD8陽性CD137陽性細胞を同定している(P4ゲート)。 回収した単一細胞からsingle cell RT−PCRによりTCR遺伝子を増幅した図である。30個中4個がTCRα/β遺伝子がペアで増幅している(3、9、16、25)。
本発明および明細書において「 〜 」で数値範囲を表す場合は、特に記載した場合を除き、その範囲は両端の数値を含む。
また、本発明で細胞の状態に関し、「単独」、「1個」というときは、特に記載した場合を除き、その細胞以外の細胞を含まない環境にあることをいう。
また「集団」、「群」というときは、複数の細胞が存在する環境にあることをいう。
本発明は、抗原特異的T細胞の検出およびT細胞受容体(TCR)の取得方法を提供する。より具体的には、下記の工程を含む、抗原aに特異的なTCR遺伝子の製造方法を提供する:
1)抗原aに特異的なT細胞を含むT細胞群を抗原提示細胞で刺激する工程;
2)抗原aに特異的なT細胞を含むT細胞群から、抗原aに特異的なT細胞を特定して1個ずつ容器へソートする工程;および
3)容器内の1個の活性化された抗原a特異的T細胞をPCRに供して、抗原aに特異的なTCR遺伝子を増幅する工程
工程1)は、抗原提示細胞で、T細胞群を刺激する工程である。具体的には、抗原提示細胞として、例えば、がん細胞;ウイルス感染細胞;がん抗原タンパク、ウイルスタンパクまたはそれらの断片を人工的に発現させた細胞から選択される細胞とT細胞群とを共培養することである。
共培養は公知の方法に準じて行えばよいが、本発明の一態様においては、T細胞群と抗原提示細胞を同数の細胞密度、具体的には、例えば1×10〜1×10cells/mL、好ましくは5×10〜5×10cells/mLで両細胞を懸濁し、適切な培養器を用い、T細胞を培養するための通常の温度等の条件下で培養すればよい。培養時間は、3時間〜24時間、好ましく6〜12時間であればよい。
工程2)は、目的のT細胞を特定し、1個ずつPCRのための容器へソートする工程である。この工程は、種々の既存の手段、例えばフローサイトメトリーまたはチップを用いたイムノスポットアッセイ(Immunospot−array assay on a chip、ISAAC)法により、実施することができる。
本発明の一態様においては、工程2)は、活性化マーカーのCD137を指標にしてフローサイトメトリーによりソートすることにより実施される。
工程2)は、ISAAC法によっても実施することができる。この方法は、基体の一方の主表面に複数のウェルを有し、ウェルが1つのT細胞のみが入る大きさであるマイクロウェルアレイを用いて行うものである。マイクロウェルアレイを用いる該方法に関しては、特許4148367等を参照すればよい。
工程3)は、容器内の1個の活性化された(刺激されたと同義である。)抗原a特異的T細胞をPCRに供して、抗原Aに特異的なTCR遺伝子を増幅する工程である。特定された細胞は、増殖させてからPCRに供してもよいが、1個または数個の細胞を対象としてcDNAの増幅が行えるPCRの手法が種々知られており、本発明においても、そのような公知の手法を適用することができる。典型的には、まず細胞溶解を行い、続いてdTアダプタープライマー(RT dT Primer 2)を用いた逆転写反応によりmRNAからcDNA合成を行う。得られたcDNAは増幅してもよく、またはそのまま、鋳型として使用して、また適切に設計されたプライマーを用いて、リアルタイムPCR(定量PCR、qPCR)を行う。
本発明の一態様においては、工程1)、2)および3)が、この順で実施される。
本発明の方法は、さらに、工程4)として、取得したTCRをTCRを発現していないT細胞株に導入し、発現させ、その抗原特異性を検証する工程、を含んでもよい。
本発明の方法により、抗原が未知のT細胞群の中からがん細胞などに特異的なT細胞を同定することができる。また、本発明方法により得られた抗原aに特異的なTCR遺伝子を別のT細胞に導入して抗原aに特異的な組換えT細胞を得る工程をさらに含む、組換えT細胞の製造方法の実施において、実施時間の短縮を図ることができる。
以下、本発明を実施例により説明する。
〔方法〕
健常人であるドナーおよびHLAの分類
ヒトの実験は、富山大学の倫理委員会の承認を得て実施された。すべての対象からインフォームドコンセントを得た。末梢血リンパ球(PBL)を、ヘパリン添加された血液試料からFicoll−Hypaque(Immuno−BioloGical Laboratories)を用いた密度勾配遠心分離により分離した。HLA−A24ハプロタイプ陽性に関するスクリーニングは、PBLを抗HLA−A24抗体(One Lambda)、続いてFITC標識抗マウスIgG抗体(ICN/Cappel)を用いて染色した後、フローサイトメトリーにより解析し、実施した。
細胞株
RPMI1640およびDMEM培地(Wako Pure Chemical)に10%熱非働化ウシ胎児血清(Biowest)、100μg/mlストレプトマイシン、および100U/mlペニシリンを補い細胞の培養に用いた。K562細胞(金沢大学のDr.Mizukoshiよりご厚意で提供して頂いた)を、RPMI1640培地中で維持した。Phoenix−A細胞(スタンフォード大学のDr.G.Nolanによりご厚意で提供して頂いた)をDMEM培地中で維持した。
人工抗原提示細胞の作製
HLA−A*2402遺伝子(愛知県がんセンター研究所のDr. Kuzushimaよりご厚意で提供して頂いた)、ヒトCD80遺伝子(Origene社より購入)、ヒトCD137L遺伝子(Origene社より購入)をコードするcDNAをpMXベクター(東京大学のDr. Kitamuraによいご厚意で提供して頂いた)の中に挿入し、次いでレトロウイルスパッケージング細胞であるPhoenix−Aに、FuGENE6(Roche)を用いて、それぞれトランスフェクトした。トランスフェクションの72時間後に、トランスフェクトされたPhoenix−Aから組換えレトロウイルスを含む培養上清を集めた。集めたレトロウイルスの上清を、50μg/ml retronectin(TaKaRa)で一夜コートしておいたプレートに一緒に添加した。32℃において1900×g、2時間遠心することにより、その上清中のレトロウイルスをそのプレート上にスピンロードした(spin−loaded)。0.2×10個/mLのK562細胞を、レトロウイルスをロードしたプレート中のウェルに添加した。そのプレートを32℃において1000×g、10分間遠心後、5%CO中で37℃において培養した。培養5日目に、HLA−A*2402、CD80、CD137Lを発現する細胞をフローサイトメトリーにソーティングし、これを人工抗原提示細胞(artificial antigen presenting cell; aAPC)とした。
細胞内に発現する抗原を提示する人工抗原提示細胞の作製
Epstein−Barr (EB)ウイルス関連抗原であるBRLF1をコードするDNAおよび陽性コントロールとしてBRLF1ペプチド(TYPVLEEME)をコードするDNAをpMXベクター(東京大学のDr.Kitamuraによりご厚意で提供して頂いた)の中に挿入し(陰性コントロールとして何も導入いていないpMXベクター)、次いでレトロウイルスパッケージング細胞であるPhoenix−Aに、FuGENE6(Roche)を用いて、それぞれトランスフェクトした。トランスフェクションの72時間後に、トランスフェクトされたPhoenix−Aから組換えレトロウイルスを含む培養上清を集めた。集めたレトロウイルスの上清を、50μg/mLのretronectin(TaKaRa)で一夜コートしておいたプレートに一緒に添加した。32℃において1900×g、2時間遠心することにより、その上清中のレトロウイルスをそのプレート上にスピンロードした(spin−loaded)。0.2×10個/mLのaAPCを、レトロウイルスをロードしたプレート中のウェルに添加した。そのプレートを32℃において1000×g、10分間遠心後、5%CO中で37℃において培養した。培養5日目に、GFPが導入された細胞をそれぞれフローサイトメトリーにソーティングし、これを細胞内に発現する抗原を提示するaAPCとした(図3および図4)。
細胞内に発現する抗原を提示する人工抗原提示細胞に反応するT細胞の検出
ドナーB(Donor B)の末梢血リンパ球は、1種類のBRLF1特異的T細胞を持つ事が明らかになっている(図3:特許文献1)。従って本システムを評価するために、ドナーBの末梢血リンパ球から細胞内にBRLF1を発現するaAPC(aAPC−BRLF1−DNA)に反応するTCR遺伝子のクローニングを行い、これが既知のドナーB由来のTCRと一致するかを検証した。すなわち、1×10cellsのドナーB由来末梢血リンパ球を1×10cells aAPC−BRLF1−DNAと96ウェルプレートで37℃、8時間共培養した。その後、フローサイトメトリーを用いてCD137陽性細胞を検出した。
Single cell RT−PCR
aAPC−BRLF1−DNAとの共培養により活性化された、CD137陽性細胞を、FACSAriaII(Becton Dickinson)を用いて、29.2μgのDynabeads Oligo(dT)(Invitrogen)、2.9μLの溶解/結合緩衝液(Invitrogen)および0.29pmolのそれぞれの遺伝子に特異的なプライマーからなる細胞溶解溶液を含有するMicroAmp(登録商標)反応チューブ(Applied Biosystems)の中にそれぞれ単一細胞ソートした。
プライマーの配列は以下の通りであった:
alpha−RT(5’−AGCAGTGTTTGGCAGCTCTT−3’、配列番号1)、
beta1−RT(5’−CTGGCAAAAGAAGAATGTGT−3’、配列番号2)、および
beta2−RT(5’−ACACAGATTGGGAGCAGGTA−3’、配列番号3)。
細胞はチューブの中で溶解した。そして、poly−A RNAをDynabead上のOligo(dT)に結合させた。次いでそのDynabeadsを、4.0U SuperScriptIII(Invitrogen)、0.3U マウスRNase阻害剤(New England Biolabs)、0.5mMのそれぞれのdNTP、5mM DTT、0.2% Triton X−100、および1×First−Strand Buffer(Invitrogen)を含有する溶液の中に移した。逆転写(RT)反応を50℃で40分間行った。RT反応の後、Dynabeadsを8U 末端デオキシヌクレオチド転移酵素(Roche)、0.5mM dGTP、0.4U マウスRNase阻害剤、4mM MGCl、0.2% Triton−X 100、5% P−K緩衝液[1M KHPOおよび1M KHPO、pH 7.0]を含有する別の溶液の中に移し、37℃で40分間保温してcDNAの3’末端にポリdGを付加した。次いでそのDynabeadsを第1PCR反応混合物を含有する新しいPCRチューブの中に移した。第1PCRを、製造業者の説明書にしたがって、PrimeSTAR HS DNAポリメラーゼ(TaKaRa)、および、AP−1、alpha−1st、beta1−1stおよびbeta2−1stプライマーを用いて実施した。
AP−1(5’−ACAGCAGGTCAGTCAAGCAGTAGCAGCAGTTCGATAACTTCGAATTCTGCAGTCGACGGTACCGCGGGCCCGGGATCCCCCCCCCCCCCDN−3’、配列番号4)、alpha−1st(5’−AGAGGGAGAAGAGGGGCAAT−3’、配列番号5)、beta1−1st(5’−CCATGACGGGTTAGAAGCTC−3’、配列番号6)、およびbeta2−1st(5’−GGATGAAGAATGACCTGGGAT−3’、配列番号7)を用いたPCRサイクルは以下の通りであった:95℃で5分間、続いて30サイクルの95℃で15秒間、60℃で5秒間、および72℃で1分30秒間。
結果として得られたPCR産物を水で100倍希釈し、その希釈したPCR産物2μLを鋳型DNAとして23μLのnested PCR反応液に添加した。nested PCRは、アダプタープライマーAP−2(5’−AGCAGTAGCAGCAGTTCGATAA−3’、配列番号8)およびTCRαの定常領域に特異的なプライマー(alpha−Nest;5’−GGTGAATAGGCAGACAGACTT−3’、配列番号9)またはTCRβの定常領域に特異的なプライマー(beta−Nest;5’−GTGGCCAGGCACACCAGTGT−3’、配列番号10)を用いたこと以外は、第1PCRと同様の反応液を用いて実施された。PCRサイクルは以下の通りであった:98℃で1分間、続いて35サイクルの98℃で15秒間、60℃で5秒間、および72℃で45秒間。
次いでそのPCR産物を、alpha−nestまたはbeta−nestプライマーを用いて、直接塩基配列を決定するか、あるいは、PCR産物を発現ベクター中へのサブクローニングした後に塩基配列を決定するか、した。そのTCRレパートリーはIMGT/V−Questツール(http://www.imgt.org/)(文献1)を用いて分析した。
文献1:Giudicelli,
V., Chaume, D. & Lefranc, M.P. IMGT/V-QUEST, an integrated software program
for immunoglobulin and T cell receptor V-J and V-D-J rearrangement analysis. Nucleic
Acids Res 32, W435-440 (2004).
<結果>
1×10cellsのドナーB由来末梢血リンパ球を1×10cells aAPC−BRLF1−DNAと96ウェルプレートで37℃、8時間共培養した。その後、フローサイトメトリーを用いてCD137陽性細胞を検出した。検出の結果、CD8陽性T細胞中のCD137陽性細胞の頻度は0.5%だった。また陰性コントロールでは0.1%、陽性コントロールでは0.8%だった。
次いで、FACSを用いて、15個のCD137陽性細胞を単一細胞分離した。さらに、分離された単一細胞から5’ RACE法を用いて4ペアのTCRαおよびβのcDNAを増幅した(図6)。
RT−PCRの増幅効率は、α:17/90(18.9%)、β:26/90(28.9%)、ペア率:17/90(18.9%)であった。
次いで、それぞれのTCR遺伝子が既知のTCR遺伝子と一致するかを検証した。その結果、得られた4ペア中2ペアが既知のTCR遺伝子と一致した(表1)。

Claims (2)

  1. 1)がん細胞に特異的なT細胞を含むT細胞群と前記がん細胞にヒトCD80遺伝子とヒトCD137L遺伝子をコードする遺伝子を導入した抗原提示細胞とを共培養することにより、前記T細胞群を刺激する工程と、
    2)前記刺激されたT細胞を含むT細胞群から活性化マーカーCD137を指標にしてCD137陽性細胞をフローサイトメトリーによりソートする工程と、
    3)前記ソートされたCD137陽性細胞の単一細胞をPCRに供して前記がん細胞に特異的なTCR遺伝子を増幅する工程と、を含むがん細胞に特異的なTCR遺伝子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の方法で得られたがん細胞に特異的なTCR遺伝子を別のT細胞に導入して組換えT細胞を得る、組換えT細胞の製造方法。
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