JP6508362B2 - シート製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート製造装置に関する。
従来、チョップドストランドガラス繊維と樹脂とをブロワーで混合して複合材製品を形成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表2007−508964号公報
しかしながら、ハウジング内に羽根を備えたブロワーにおいて、羽根を回転させてチョップドストランドガラス繊維と樹脂と混合する際、羽根とハウジングとの間に樹脂が滞留すると羽根の回転による摩擦等により滞留した樹脂が溶けて固着して、混合効率が低下してしまう、という課題があった。また固着した樹脂によりブロワーの回転不良が発生する場合があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるシート製造装置は、繊維と樹脂とを混合する混合部と、 前記混合部で混合した混合物を用いてシートを成形する成形部と、を備えるシート製造装置であって、前記混合部は、回転部と、前記回転部を囲うハウジング部と、を備え、前記回転部は、回転する回転軸と、前記回転軸の延設方向に交わる面に設けられて回転する仕切部と、前記仕切部から一方の前記延設方向に延びる複数の第1羽根と、前記仕切部から他方の前記延設方向に延びる複数の第2羽根と、を有し、前記ハウジング部は、前記延設方向において前記第1羽根側に前記繊維及び前記樹脂が導入される導入口と、前記導入口から導入された前記繊維と前記樹脂とが混合した混合物が排出される排出口とを有することを特徴とする。
また、シート製造装置は、少なくとも繊維と樹脂とを混合する混合部と、前記混合部で混合した混合物を用いてシートを成形する成形部と、を備えるシート製造装置であって、前記混合部は、回転部と、前記回転部を囲うハウジング部と、を備え、前記回転部は、回転する回転軸と、前記回転軸の延設方向に交わる面を有し前記回転軸と一体に回転する仕切部と、前記仕切部から一方の前記延設方向に延びる複数の第1羽根と、前記仕切部から他方の前記延設方向に延びる複数の第2羽根と、を有し、前記ハウジング部は、前記延設方向において前記第1羽根側に前記繊維及び前記樹脂が導入される導入口を有し、前記第2羽根側に前記回転軸を支持する軸受部を有することを特徴とする。
この構成によれば、導入口から導入された繊維と樹脂とが、導入口側に位置する第1羽根の回転で混ぜ合わされる。また、第2羽根とハウジング部との空間では、第2羽根の回転により回転軸の延設方向に対して垂直方向に向かう気流が発生する。これにより、第2羽根とハウジング部との空間に樹脂等が流入された場合であっても、流入された樹脂等は延設方向に対して垂直方向に流動される。従って、回転軸周辺への樹脂等の固着等を低減することができる。
[適用例2]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記排出口は、前記延設方向に対して垂直方向に開口することを特徴とする。
[適用例3]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記排出口は、前記延設方向に対して交差する方向における前記ハウジング部の内壁面に開口していることを特徴とする。
[適用例4]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記第1羽根の前記延設方向の長さは、前記第2羽根の前記延設方向の長さよりも長いことを特徴とする。
この構成によれば、効率よく繊維と樹脂とを混ぜ合わせることができるとともに、第2羽根とハウジング部との空間において延設方向に対して垂直方向に向かう気流を発生させやすくすることができる。
[適用例5]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記混合部を前記延設方向に見たときに、前記導入口の領域の内部に前記回転軸が含まれることを特徴とする。
この構成によれば、繊維と樹脂とが回転軸に近い部分から導入されるので、第1羽根により効率よく混合することができる。
[適用例6]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記ハウジング部は、前記回転軸を支持する軸受部を有し、前記軸受部を有する側であって、前記第2羽根の回転する領域に対向する領域内に開口を有することを特徴とする。
この構成によれば、第2羽根の回転による減圧で開口から吸気され、軸受部側へ樹脂や繊維の流入を低減することができる。
[適用例7]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記ハウジング部は、前記回転軸を支持する軸受部を有し、前記軸受部が、前記延設方向において前記導入口から離れる側に配置されたことを特徴とする。
この構成によれば、導入口とは離れた側に軸受部が配置されるので、繊維や樹脂を軸受部に届きにくくすることができる。
[適用例8]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記回転軸における前記第1羽根側は軸支されないことを特徴とする。
この構成によれば、第1羽根側が軸支されないことで、第1羽根側から導入される繊維や樹脂の移動を邪魔せず、効率よく繊維や樹脂をハウジング部内に導入することができる。
シート製造装置の構成を示す概略図。 第1実施形態にかかる混合部の構成を示す概略図。 第2実施形態にかかる混合部の構成を示す概略図。 第3実施形態にかかる混合部の構成を示す概略図。 比較例の混合部の構成を示す概略図。 変形例にかかる混合部の構成を示す概略図。
以下、本発明の第1から第3実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材等を認識可能な程度の大きさにするため、各部材等の尺度を実際とは異ならせて示している。
(第1実施形態)
まず、シート製造装置の構成について説明する。シート製造装置は、例えば、純パルプシートや古紙などの原料(被解繊物)Puを新たなシートPrに形成する技術に基づくものである。本実施形態にかかるシート製造装置は、少なくとも繊維と樹脂とを混合する混合部と、混合部で混合した混合物を用いてシートを成形する成形部と、を備えるシート製造装置であって、混合部は、回転部と、回転部を支持するとともに回転部を囲うハウジング部と、を備え、回転部は、回転する回転軸と、回転軸の延設方向に交わる面を有し回転軸と一体に回転する仕切部と、仕切部から一方の延設方向に延びる複数の第1羽根と、仕切部から他方の延設方向に延びる複数の第2羽根と、を有し、ハウジング部は、延設方向において第1羽根側に繊維及び樹脂が導入される導入口を有し、前記第2羽根側に前記回転軸を支持する軸受部を有するものである。以下、具体的にシート製造装置の構成について説明する。
図1は、本実施形態にかかるシート製造装置の構成を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態のシート製造装置1は、投入部10と、粗砕部20と、解繊部30と、分級部40と、選別部50と、添加物供給部60と、混合部300と、堆積部70と、成形部200等を備えている。そして、これらの部材を制御する制御部を備えている。
投入部10は、粗砕部20に古紙Puを投入するものである。投入部10は、例えば、複数枚の古紙Puを重ねて貯めておくトレー11と、トレー11中の古紙Puを粗砕部20に連続して投入可能な自動送り機構12等を備えている。シート製造装置1に投入する古紙Puとしては、例えば、オフィスで現在主流となっているA4サイズの用紙等である。
粗砕部20は、供給された古紙Puを数センチメートル角の紙片に裁断するものである。粗砕部20では、粗砕刃21を備え、通常のシュレッダーの刃の切断幅を広げたような装置を構成している。これにより、供給された古紙Puを容易に紙片に裁断することができる。そして、分断された粗砕紙は、搬送路201を介して解繊部30に供給される。
解繊部30は、回転する回転刃(図示せず)を備え、粗砕部20から供給された粗砕紙(繊維を含む被解繊物)を繊維状に解きほぐす解繊を行うものである。なお、本実施形態の解繊部30は、空気中で乾式で解繊を行うものである。解繊部30の解繊処理により、印刷されたインクやトナー、にじみ防止材等の紙への塗工材料等は、数十μm以下の粒(以下、「インク粒」という)となって繊維と分離する。したがって、解繊部30から出る解繊物は、紙片の解繊により得られる繊維とインク粒である。そして、回転刃に隣接して配置される送風羽根の回転によって気流が発生する機構となっており、搬送路202を介して解繊された繊維はこの気流に乗って空気中で分級部40に搬送される。なお、必要に応じて解繊部30に搬送路202を介して解繊された繊維を分級部40に搬送させるための気流を発生させる気流発生装置を別途設けてもよい。
分級部40は、導入された導入物を気流により分級するものである。本実施形態では、導入物としての解繊物をインク粒と繊維とに分級する。分級部40は、例えば、サイクロンを適用することにより、搬送された繊維をインク粒と脱墨繊維(脱墨解繊物)とに気流分級することができる。なお、サイクロンに替えて他の種類の気流式分級器を利用してもよい。この場合、サイクロン以外の気流式分級器としては、例えば、エルボージェットやエディクラシファイヤー等が用いられる。気流式分級器は旋回気流を発生させ、解繊物のサイズと密度により受ける遠心力の差によって分離、分級するもので、気流の速度、遠心力の調整により、分級点を調整することができる。これにより比較的小さく密度の低いインク粒と、インク粒より大きく密度の高い繊維とに分けられる。繊維からインク粒を除去することを脱墨と言う。
本実施形態の分級部40は接線入力方式のサイクロンであり、解繊部30から導入される導入口40aと、導入口40aが接線方向についた筒部41と、筒部41の下部に続く円錐部42と、円錐部42の下部に設けられる下部取出口40bと、筒部41の上部中央に設けられる微粉排出のための上部排気口40cとから構成される。円錐部42は鉛直方向下方にむかって径が小さくなる。
分級処理において、分級部40の導入口40aから導入された解繊物をのせた気流は、筒部41、円錐部42で円周運動に変わり、遠心力がかかり分級される。そして、インク粒より大きく密度の高い繊維は下部取出口40bへ移動し、比較的小さく密度の低いインク粒は空気とともに微粉として上部排気口40cへ導出され、脱墨が進行する。そして、分級部40の上部排気口40cからインク粒が多量に含まれた短繊維混合物が排出される。そして、排出されたインク粒が多量に含まれる短繊維混合物は、分級部40の上部排気口40cに接続された搬送路206を介して受け部80に回収される。一方、分級部40の下部取出口40bから搬送路203を介して分級された繊維を含む分級物が選別部50に向けて空気中で搬送される。分級部40から選別部50へは、分級される際の気流によって搬送されてもよいし、上方にある分級部40から重力で下方にある選別部50に搬送されてもよい。なお、分級部40の上部排気口40cや搬送路206等に、上部排気口40cから短繊維混合物を効率よく吸引するための吸引部等を配置してもよい。
選別部50は、分級部40により分級された繊維を含む分級物を複数の開口を有するドラム部51から通過させて選別するものである。さらに、具体的には、分級部40により分級された繊維を含む分級物を、開口を通過する通過物と、開口を通過しない残留物と、に選別するものである。本実施形態の選別部50では、分級物を回転運動により空気中で分散させる機構を備えている。
そして、選別部50の選別により開口を通過した通過物(解繊物)は混合部300に搬送される。詳細には、選別部50と混合部300とは搬送路204aで接続されている。そして、選別部50の選別により開口を通過した通過物(解繊物)は、ホッパー部56で受けてから搬送路204aを介して混合部300に空気中で搬送される。選別部50から堆積部70へは、気流を発生させる図示しないブロアによって搬送されてもよいし、上方にある選別部50から下方にある堆積部70に重力で搬送されてもよい。一方、選別部50の選別により開口を通過しなかった残留物は、送り路としての搬送路205を介して再び被解繊物として解繊部30に戻される。これにより、残留物は廃棄されずに再使用(再利用)される。
また、搬送路204aにおける選別部50と混合部300との間には、搬送される通過物(解繊物)に対して添加物を供給する添加物供給部60が設けられている。添加物としては樹脂(例えば、融着樹脂あるいは熱硬化性樹脂)等の他、例えば、難燃剤、白色度向上剤、シート力増強剤やサイズ剤等である。添加物の形態は、紛体であってもよいし、繊維体であってもよい。そして、これらの添加物は、添加物供給部60に設けられた添加物貯留部61に貯留される。そして、添加物貯留部61に貯留された添加物は、スクリューフィーダー等の排出機構によって供給口62から搬送路204に向けて供給される。
混合部300は、空気中で搬送された少なくとも繊維と樹脂とを混合して混合物を形成するものであり、例えば、ブロワーである。選別部50から搬送される通過物(繊維)と添加物供給部60から供給された樹脂とが導入口301から混合部300の内部に導入され、混合部300内部で繊維と樹脂とが混合される。そして、繊維と樹脂とが混合された混合物が排出口302から搬送路204bに向けて排出され、堆積部70に空気中で搬送される。なお、混合部300の詳細な構成は後述する。
堆積部70は、搬送路204bから投入された混合物を用いて堆積させてウエブWを形成するものである。堆積部70は、繊維と樹脂とを空気中に均一に分散させる機構と、分散された繊維と樹脂とをメッシュベルト73上に堆積する機構を有している。なお、本実施形態にかかるウエブWとは、繊維と樹脂とを含む物体の構成形態を言う。従って、ウエブの加熱時や加圧時や切断時や搬送時等において寸法等の形態が変化した場合であってもウエブWとして示している。
まず、繊維を空気中に均一に分散させる機構として、堆積部70には、繊維及び樹脂が内部に投入されるフォーミングドラム71が配置されている。そして、フォーミングドラム71を回転駆動させることにより通過物(繊維)中に樹脂(添加剤)を均一に混ぜることができる。フォーミングドラム71には複数の小孔を有するスクリーンが設けられている。そして、フォーミングドラム71を回転駆動させて、通過物(繊維)中に樹脂(添加剤)を均一に混ぜるとともに、小孔を通過した繊維や繊維と樹脂の混合物を空気中に均一に分散させることができる。
フォーミングドラム71の下方には、張架ローラー72によって張架されるメッシュが形成されているエンドレスのメッシュベルト73が配されている。そして、張架ローラー72のうちの少なくとも1つが自転することで、このメッシュベルト73が一方向に移動するようになっている。
また、フォーミングドラム71の鉛直下方には、メッシュベルト73を介して、鉛直下方に向けた気流を発生させる吸引部としてのサクション装置75が設けられている。サクション装置75によって、空気中に分散された繊維をメッシュベルト73上に吸引することができる。
そして、フォーミングドラム71の小孔スクリーンを通過した繊維等は、サクション装置75による吸引力によって、メッシュベルト73上に堆積される。このとき、メッシュベルト73を一方向に移動させることにより、繊維と樹脂を含み長尺状に堆積されたウエブWを形成することができる。フォーミングドラム71からの分散とメッシュベルト73の移動を連続的に行うことで、帯状の連続したウエブWが成形される。なお、メッシュベルト73は金属製でも、樹脂製でも、不織布でもよく、繊維が堆積でき、気流を通過させることができれば、どのようなものであってもよい。なお、メッシュベルト73のメッシュの穴径が大きすぎるとメッシュの間に繊維が入り込み、ウエブW(シート)を成形したときの凸凹になり、一方、メッシュの穴径が小さすぎると、サクション装置75による安定した気流を形成しづらい。このため、メッシュの穴径は適宜調整することが好ましい。サクション装置75はメッシュベルト73の下に所望のサイズの窓を開けた密閉箱を形成し、窓以外から空気を吸引し箱内を外気より負圧にすることで構成できる。
メッシュベルト73上に成形されたウエブWは、搬送部100によって搬送される。本実施形態の搬送部100は、メッシュベルト73から最終的にシートPr(ウエブW)としてスタッカー160に投入されるまでの間のウエブWの搬送過程を示している。従って、メッシュベルト73の他、各種ローラー等は搬送部100の一部として機能する。搬送部としては、搬送ベルトや搬送ローラーなどの少なくとも一つがあればよい。具体的には、まず、搬送部100の一部であるメッシュベルト73上に成形されたウエブWは、メッシュベルト73の回転移動により、搬送方向(図中の矢印)に従って搬送される。次いで、ウエブWは、メッシュベルト73から搬送方向(図中の矢印)に従って搬送される。
ウエブWの搬送方向における堆積部70の下流側に加圧部140が配置されている。なお、本実施形態の加圧部140は、ウエブWを加圧するローラー141を有する加圧部140である。ローラー141と張架ローラー72の間にウエブWを通過させることにより、ウエブWを加圧することができる。これにより、ウエブWの強度を向上させることができる。
ウエブWの搬送方向における加圧部140の下流側には、切断部前ローラー120が配置されている。切断部前ローラー120は、一対のローラー121を有している。一対のローラー121のうち、一方が駆動制御ローラーであり、他方が従動ローラーである。
また、切断部前ローラー120を回転させる駆動伝達部にはワンウエイクラッチが用いられている。ワンウエイクラッチは、一方の方向のみに回転力を伝達するクラッチ機構を有し、逆方向に対して空転するように構成されている。これにより、切断部後ローラー125と切断部前ローラー120との速度差でウエブWに過度のテンションが掛けられた際、切断部前ローラー120側で空転するため、ウエブWへのテンションが抑制され、ウエブWが引きちぎられることを防止できる。
ウエブWの搬送方向における切断部前ローラー120の下流側には、搬送されるウエブWの搬送方向と交差する方向にウエブWを切断する切断部110が配置されている。切断部110は、カッターを備え、連続状のウエブWを所定の長さに設定された切断位置に従って枚葉状(シート状)に切断する。切断部110は、例えば、ロータリーカッターを適用することができる。これによれば、ウエブWを搬送させながら切断が可能となる。従って、切断時にウエブWの搬送を停止させないので、製造効率を向上させることができる。なお、切断部110は、ロータリーカッターの他、各種カッターを適用してもよい。
切断部110よりウエブWの搬送方向の下流側には、切断部後ローラー125が配置されている。切断部後ローラー125は、一対のローラー126を有している。一対のローラー126のうち、一方が駆動制御ローラーであり、他方が従動ローラーである。
本実施形態では、切断部前ローラー120と切断部後ローラー125との速度差によってウエブWにテンションをかけることができる。そして、ウエブWにテンションをかけた状態で切断部110を駆動してウエブWを切断するように構成されている。
切断部後ローラー125よりもウエブWの搬送方向の下流側には、ウエブWを加熱する加熱部150が配置されている。本実施形態の加熱部150はウエブWを加熱加圧する一対の加熱加圧ローラー151で構成されている。当該加熱部150は、ウエブWに含まれる繊維同士を樹脂を介して結着(定着)させるものである。加熱加圧ローラー151の回転軸中心部にはヒーター等の加熱部材が設けられており、当該一対の加熱加圧ローラー151間にウエブWを通過させることにより、搬送されるウエブWに対して加熱加圧することができる。そして、ウエブWは一対の加熱加圧ローラー151によって加熱加圧されることで、樹脂が溶けて繊維と絡みやすくなるとともに繊維間隔が短くなり繊維間の接触点が増加する。これにより、密度が高まってウエブWとしての強度が向上する。
加熱部150よりもウエブWの搬送方向の下流側に、ウエブWの搬送方向に沿ってウエブWを切断する後切断部130が配置されている。後切断部130は、カッターを備え、ウエブWの搬送方向における所定の切断位置に従って切断する。これにより、所望するサイズのシートPr(ウエブW)が成形される。そして、切断されたシートPr(ウエブW)はスタッカー160等に積載される。なお、本実施形態では、堆積部70、搬送部100や加熱部150は、ウエブWを用いてシートPrを成形する成形部200の一部である。
また、上記実施形態にかかるシートとは、古紙や純パルプなどの繊維を含むものを原料とし、シート状にしたものを主に言う。しかし、そのようなものに限らず、ボード状やウエブ状(や凸凹を有する形状で)あってもよい。また、原料としてはセルロースなどの植物繊維やPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリエステルなどの化学繊維や羊毛、絹などの動物繊維であってもよい。本願においてシートとは、紙と不織布に分かれる。紙は、薄いシート状にした態様などを含み、筆記や印刷を目的とした記録紙や、壁紙、包装紙、色紙、ケント紙などを含む。不織布は紙より厚いものや低強度のもので、不織布、繊維ボード、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体吸収材、吸音体、緩衝材、マットなどを含む。
また、上記本実施形態において古紙とは、主に印刷された紙を指すが、紙として成形されたものを原料とするのであれば使用したか否かに関わらず古紙とみなす。
次に、混合部の構成について説明する。図2は、本実施形態にかかる混合部の構成を示し、図2(a)は外観斜視図であり、図2(b)は断面図であり、図2(c)は回転部の一部の構成を示す斜視図であり、図2(d)は混合物の流動過程を模式した模式図である。
図2(a)及び図2(b)に示すように、混合部300は、回転部310と、回転部310の一部を支持するとともに回転部310を覆うハウジング部380と、を備えている。ハウジング部380は、搬送路204aに接続された導入口301と、搬送路204bに接続された排出口302と、を備えている。導入口301から繊維及び樹脂が導入され、導入された繊維及び繊維は回転部310によって混合される。そして、繊維と繊維とが混合された混合物は排出口302から排出されるように構成されている。なお、本実施形態のハウジング部380は、略円柱形状を成している。
回転部310は、円柱状の回転軸320を備え、当該回転軸320は、回転軸320を軸中心回りに回転させる回転手段としてのモーター309に接続されている。そして、ハウジング部380は、回転軸320を支持する軸受部330を備えている。本実施形態の軸受部330は、ハウジング部380の一部壁部に内設されている。軸受部330は、例えば、玉軸受やころ軸受等を適用することができる。
また、回転軸320の延設方向Rに見たときに、導入口301の領域(開口された領域)の内部に回転軸320が含まれている。本実施形態では、回転軸320の延設方向Rに見たときに、導入口301の領域(開口された領域)のほぼ中心部に対応する位置に回転軸320の頂部が位置するように、回転軸320が配置されている。これにより、導入口301から回転部310に向けて繊維と樹脂とを効率よく導入することができる。また、軸受部330は、延設方向Rにおいて導入口301から離れる側のハウジング部380の壁部に配置されている。これにより、導入口301から導入された繊維や樹脂を軸受部330に届きにくくすることができる。
さらに、回転部310は、図2(c)に示すように、回転軸320の延設方向Rに垂直な面を有し回転軸320と一体に回転する仕切部340と、仕切部340から一方の延設方向Rに延びる複数の第1羽根350と、仕切部340から他方の延設方向Rに延びる複数の第2羽根360とを有している。
仕切部340は、延設方向Rに見たときに、回転軸320を中心とした円形を成し、所定の厚みを有している。また、延設方向Rに垂直な方向における仕切部340の端部とハウジング部380との間には所定寸法を有する隙間が形成される。
第1羽根350は、仕切部340の延設方向Rに対応する面のうち、導入口301が配置された方向の面に設けられている。また、第1羽根350は、仕切部340の中心部から端部にかけて曲面を有する、いわゆるターボ型の羽根形状を有している。第1羽根350は複数(本実施形態では、9個)設けられ、複数の第1羽根350が一定の間隔で配置されている。また、複数の第1羽根350は、延設方向Rに見たときに一定の方向に凸状を成している。なお、本実施形態の回転部310は、第1羽根350の凸状の方向(図2(c)の矢印方向)に回転するように構成されている。
第2羽根360は、仕切部340の延設方向Rに対応する面のうち、第1羽根350が配置された面と反対側の面に設けられている。また、第2羽根360は、第1羽根350と同様に、仕切部340の中心部から端部にかけて曲面を有する、いわゆるターボ型の羽根形状を有している。また、本実施形態の第2羽根360では、第1羽根350と同様の数及び同様の間隔で配置されている。また、第1羽根350の延設方向Rの長さは、第2羽根360の延設方向Rの長さよりも長くなるように構成されている。また、第2羽根360の延設方向Rの頂部とハウジング部380の内壁面との間に形成されるギャップGの寸法は、0.5mm以上5.0mm以下である。なお、仕切部340と、第1羽根350と、第2羽根360とは、一体成形されたものでもよいし、個別に成形したものを互いに接合したものであってもよい。そして、モーター309を駆動させ回転軸320を軸中心回りに回転させることにより、仕切部340とともに第1及び第2羽根350,360が回転する。
また、ハウジング部380の導入口301は、延設方向Rにおいて第1羽根350側に配置されている。そして、回転軸320における第1羽根350側は軸支されない。すなわち、延設方向Rにおいて導入口301に対向する側で回転軸320を軸支する軸受部330が設けられている。これにより、導入口301から導入される繊維や樹脂の流動を阻害することなく、効率よく第1羽根350側に流動させることができる。そして、ハウジング部380内部に流動された繊維や樹脂は回転部310の回転により混ぜ合わされる。繊維と樹脂とが混合され混合物は、図2(d)に示すように、回転部310の回転による遠心力によりハウジング部380の内壁面380aの方向に流動されながら第1羽根350の回転方向に移動し、最終的に排出口302から排出される。なお、本実施形態の排出口302は、延設方向Rに対して垂直方向に開口するように設けられている。すなわち、排出口302が回転軸320の回転方向に沿った方向に設けられているので、回転部310によって発生した流れによって混合物を効率よく排出させることがでる。
また、図2(d)に示すように、第2羽根360とハウジング部380内壁面との間に形成されるギャップGを有する空間Sでは、第2羽根360の回転により、延設方向Rにおいて第2羽根360に対向するハウジング部380の内壁面380bから第2羽根360を沿って、延設方向Rにおいて第2羽根360に対して垂直方向のハウジング部380の内壁面380aに向かう気流が発生する。すなわち、回転する第2羽根360による遠心力の方向に気流が発生する。このため、導入された繊維と樹脂とが第2羽根360とハウジング部380内壁面との間に形成されるギャップGを有する空間Sに流動された場合には、当該空間Sに発生した気流に乗ってハウジング部380の内壁面380a側に流動される。そして、ハウジング部380の内壁面380a側に流動された混合物はハウジング部380の内壁面380aに沿って流動して排出口302から排出される。
以上、上記実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
ハウジング部380に設けられた導入口301から導入された繊維と樹脂とが、第1羽根350を含む回転部310の回転によって混ぜ合わされる。また、第2羽根360の回転により第2羽根360とハウジング部380との空間Sにおいて回転軸320の延設方向Rに対して垂直方向に向かう気流が発生する。これにより、第2羽根360とハウジング部380との空間Sに樹脂等が流入された場合であっても、流入された樹脂等は回転軸320の延設方向Rに対して垂直方向に流動される。従って、第2羽根360とハウジング部380との空間Sにおける樹脂の滞留が低減され、例えば、回転軸320の回転駆動により発生する摩擦熱等により回転軸320周辺における樹脂の固着を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、シート製造装置の基本構成については第1実施形態におけるシート製造装置1の構成と同様なので説明を省略する。以下、第1実施形態と異なる構成、すなわち、混合部の構成について説明する。図3は、本実施形態にかかる混合部の構成を示し、図3(a)は断面図であり、図2(b)は混合物の流動過程を模式した模式図である。
図3(a)に示すように、本実施形態の混合部300aは、回転部310と、回転部310の一部を支持するとともに回転部310を覆うハウジング部380と、を備えている。ハウジング部380は、搬送路204aに接続された導入口301と、搬送路204bに接続された排出口302と、を備えている。導入口301から繊維及び樹脂が導入され、導入された繊維及び樹脂は回転部310によって混合される。そして、繊維と樹脂とが混合された混合物は排出口302から排出されるように構成されている。なお、本実施形態の混合部300aの回転部310の構成及びハウジング部380の基本構成は第1実施形態にかかる混合部300の回転部310及びハウジング部380の構成と同様なので説明を省略し、異なる部分について主に説明する。
本実施形態の混合部300aのハウジング部380は、軸受部330を有する側であって、第2羽根360の回転する領域に対向する領域内に開口390を有している。当該開口390は、ハウジング部380の内壁面380bからハウジング部380の外内壁まで連通する貫通孔である。開口390の大きさは、第2羽根360を含む回転部310の形態等によって適宜設定可能であるが、回転部310を回転させた際に、第2羽根360とハウジング部380の内壁面380bとの間に形成されるギャップGを有する空間Sが負圧状態となり、ハウジング部380の外部から開口390を通じてギャップGを有する空間S側に空気が流入されるように設定する。なお、開口390の形状は特に限定されず、平面視において円形でもよいし、楕円形等であってもよい。
そして、図3(b)に示すように、ハウジング部380の導入口301からハウジング部380の内部に流動された繊維や樹脂は回転部310の回転により混ぜ合わされる。繊維と樹脂とが混合され混合物は、回転部310の回転により発生した流れによってハウジング部380の内壁面380aの方向に流動されながら第1羽根350の回転方向に移動し、最終的に排出口302から排出される。
また、第2羽根360の回転により、第2羽根360とハウジング部380内壁面との間に形成されるギャップGを有する空間Sでは、延設方向Rにおいて第2羽根360に対向するハウジング部380の内壁面380bから第2羽根360を沿って、延設方向Rにおいて第2羽根360に対して垂直方向のハウジング部380の内壁面380aに向かう気流が発生する。さらに、第2羽根360の回転により、第2羽根360とハウジング部380内壁面との間に形成されるギャップGを有する空間Sでは負圧状態となり、開口390を介してハウジング部380の外部から空気が流入される。流入された空気は、上記気流と同様にしてハウジング部380の内壁面380aの方向に流れる。このため、導入された繊維と樹脂とが第2羽根360とハウジング部380内壁面との間に形成されるギャップGを有する空間Sに流動された場合には、当該空間Sに発生した気流に乗ってハウジング部380の内壁面380a側に流動される。そして、ハウジング部380の内壁面380a側に流動された混合物はハウジング部380の内壁面380aに沿って流動して排出口302から排出される。
以上、上記実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
第2羽根360の回転による減圧で開口390を介してハウジング部380の外部から空気が流入され、ハウジング部380の内壁面380aの方向に流れる。これにより、容易に繊維や樹脂等をハウジング部380の内壁面380a側に流動させることができ、回転軸320周辺における樹脂の固着を低減することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。なお、シート製造装置の基本構成については第1実施形態におけるシート製造装置1の構成と同様なので説明を省略する。以下、第1及び第2実施形態と異なる構成、すなわち、混合部の構成について説明する。図4は、本実施形態にかかる混合部の構成を示し、図4(a)は断面図であり、図4(b)は混合物の流動過程を模式した模式図である。
図4(a)に示すように、本実施形態の混合部300aは、回転部310と、回転部310の一部を支持するとともに回転部310を覆うハウジング部380と、を備えている。ハウジング部380は、搬送路204aに接続された導入口301と、搬送路204bに接続された排出口302と、を備えている。導入口301から繊維及び樹脂が導入され、導入された繊維及び樹脂は回転部310によって混合される。そして、繊維と樹脂とが混合された混合物は排出口302から排出されるように構成されている。なお、本実施形態の混合部300aの回転部310の構成及びハウジング部380の基本構成は第1実施形態にかかる混合部300の回転部310及びハウジング部380の構成と同様なので説明を省略し、異なる部分について主に説明する。
本実施形態の混合部300bのハウジング部380は、軸受部330を有する側であって、第2羽根360の回転する領域に対向する領域内であって回転軸320の外周部に対応する位置に開口390を有している。当該開口390は、ハウジング部380の内壁面380bからハウジング部380の外内壁まで連通する貫通孔である。開口390の大きさは、第2羽根360を含む回転部310の形態等によって適宜設定可能であるが、回転部310を回転させた際に、第2羽根360とハウジング部380の内壁面380bとの間に形成されるギャップGを有する空間Sが負圧状態となり、ハウジング部380の外部から開口390を通じてギャップGを有する空間S側に空気が流入されるように設定する。なお、開口390の形状は特に限定されず、平面視において円形でもよいし、楕円形等であってもよい。また、延設方向Rにおいて導入口301から離れる側のハウジング部380の壁部からはなれた位置に軸受部330を格納する支持板381が配置されている。
そして、図4(b)に示すように、ハウジング部380の導入口301からハウジング部380の内部に流動された繊維や樹脂は回転部310の回転により混ぜ合わされる。繊維と樹脂とが混合され混合物は、回転部310の回転により発生した流れによってハウジング部380の内壁面380aの方向に流動されながら第1羽根350の回転方向に移動し、最終的に排出口302から排出される。
また、第2羽根360の回転により、第2羽根360とハウジング部380内壁面との間に形成されるギャップGを有する空間Sでは、延設方向Rにおいて第2羽根360に対向するハウジング部380の内壁面380bから第2羽根360を沿って、延設方向Rにおいて第2羽根360に対して垂直方向のハウジング部380の内壁面380aに向かう気流が発生する。さらに、第2羽根360の回転により、第2羽根360とハウジング部380内壁面との間に形成されるギャップGを有する空間Sでは負圧状態となり、開口390を介してハウジング部380の外部から空気が流入される。流入された空気は、上記気流と同様にしてハウジング部380の内壁面380aの方向に流れる。このため、導入された繊維と樹脂とが第2羽根360とハウジング部380内壁面との間に形成されるギャップGを有する空間Sに流動された場合には、当該空間Sに発生した気流に乗ってハウジング部380の内壁面380a側に流動される。そして、ハウジング部380の内壁面380a側に流動された混合物はハウジング部380の内壁面380aに沿って流動して排出口302から排出される。
以上、上記実施形態によれば、第1及び第2実施形態の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
第2羽根360の回転による減圧で開口390を介してハウジング部380の外部から空気が流入され、ハウジング部380の内壁面380aの方向に流れる。これにより、容易に繊維や樹脂等をハウジング部380の内壁面380a側に流動させることができ、回転軸320周辺における樹脂の固着を低減することができる。
[実施例]
次に、本発明にかかる具体的な実施例及び比較例について説明する。
1.混合部の形態
(実施例1:混合部300)
実施例1では、第1実施形態にかかる混合部300を用いる。なお、混合部300の構成は第1実施形態と同様なので説明を省略する(図2参照)。なお、第2羽根360の延設方向Rの頂部とハウジング部380の内壁面380bとの間のギャップGの寸法は、4.2mmであった。
(実施例2:混合部300a)
実施例2では、第2実施形態にかかる混合部300aを用いる。なお、混合部300aの構成は第2実施形態と同様なので説明を省略する(図3参照)。なお、第2羽根360の延設方向Rの頂部とハウジング部380の内壁面380bとの間のギャップGの寸法は、4.2mmであった。
(実施例3:混合部300b)
実施例3では、第3実施形態にかかる混合部300bを用いる。なお、混合部300bの構成は第3実施形態と同様なので説明を省略する(図4参照)。なお、第2羽根360の延設方向Rの頂部とハウジング部380の内壁面380bとの間のギャップGの寸法は、4.2mmであった。
(比較例1:混合部1000)
比較例1では、図5(a)に示す混合部1000を用いる。具体的には、混合部1000は、第1実施形態にかかる混合部300において第2羽根360が省略された構成を有するものである。なお、延設方向Rにおける仕切部340とハウジング部380の内壁面380bとの間のギャップGの寸法は、0.8mmであった。
(比較例2:混合部1000a)
比較例2では、図5(b)に示す混合部1000aを用いる。具体的には、混合部1000aは、第1実施形態にかかる混合部300において第2羽根360が省略された構成を有するものである。なお、延設方向Rにおける仕切部340とハウジング部380の内壁面380bとの間のギャップGの寸法は、4.2mmであった。
2.評価
次いで、上記の実施例1から実施例3及び比較例1及び比較例2において、空間Sにおける樹脂の滞留の有無及び空間Sにおける樹脂の固着の有無の評価を行う。各評価方法は、下記の通りである。
(a)空間Sにおける樹脂の滞留の有無の評価方法について
駆動させた各混合部300,300a,300b,1000,1000aに対して時間当たり同量の繊維と樹脂とを導入させ、混合処理を行う。そして、駆動開始から10分後に駆動を停止する。そして、空間Sに対して外観検査を行い、樹脂が滞留していなければOKと判断とし、樹脂が滞留していればNGと判断する。
(b)空間Sにおける樹脂の固着の有無の評価方法について
駆動させた各混合部300,300a,300b,1000,1000aに対して時間当たり同量の繊維と樹脂とを導入させ、混合処理を行う。そして、駆動開始から10分後に駆動を停止する。そして、空間Sに対して外観検査を行い、樹脂が固着していなければOKと判断とし、樹脂が固着していればNGと判断する。
上記の実施例及び比較例において、空間Sにおける樹脂の滞留の有無の評価及び空間Sにおける樹脂の固着の有無の評価を行った。評価結果は、表1の通りである。
Figure 0006508362
表1に示すように、本発明にかかる混合部300,300a,300b(実施例1,2,3)によれば、空間Sにおける樹脂の滞留の有無の評価及び空間Sにおける樹脂の固着の有無の評価に対して優れていた。これは、各混合部300,300a,300bは第2羽根360を有しているため、第2羽根360の回転により空間Sにおいて回転軸320の延設方向Rに対して垂直方向に向かう気流が発生する。これにより、第2羽根360とハウジング部380との空間Sに樹脂等が流入された場合であっても、流入された樹脂等は回転軸320の延設方向Rに対して垂直方向に流動されるため、空間Sにおける樹脂の滞留を防止できた。また、空間Sにおける樹脂の滞留が防止されることから空間Sにおける樹脂の固着が無かった。一方、比較例1及び比較例2では、満足のいく結果が得られなかった。これは、各混合部1000,1000aは第2羽根360を有していない。このため、第1羽根350の回転により空間Sにおいてハウジング部380の方向に向かう気流が発生する。これにより、仕切部340とハウジング部380との空間Sに樹脂が流入された場合に、樹脂がハウジング部380の内壁面380bの方向に流動し、内壁面380bに押しつけられる。これにより、空間Sにおいて樹脂の滞留が発生したと考えられる。そして、比較例1では、仕切部340と内壁面380bの距離が近いため、回転する仕切部340と内壁面380bの摩擦熱により樹脂が溶けて固着することがある。また、比較例1、2では、空間Sにおいて滞留した樹脂は回転軸320の駆動による摩擦熱等により溶けて固着することがある。
本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)上記実施形態では、混合部300(300a,300b)の第1羽根350及び第2羽根360は、仕切部340の中心部から端部にかけて凸状の曲面を有する、いわゆるターボ型の羽根形状としたが、これに限定されない。図6は、変形例にかかる混合部の構成を示す概略図である。図6(a)に示すように、第1羽根350a及び第2羽根360aは、仕切部340の中心部から端部にかけて平坦面を有する板形状(プレート型)であってもよい。また、図6(b)に示すように、第1羽根350b及び第2羽根360bは、仕切部340の端部に配置された凸状の曲面を有する、いわゆるシロッコ型の羽根形状としてもよい。このようにしても、上記効果と同様の効果を得ることができる。また、上記実施形態では、第1羽根350と第2羽根360との羽根数を同じとしたが、これに限定されず、第1羽根350の羽根数と第2羽根360の羽根数とが異なってもよい。さらに、上記実施形態の第1羽根350及び第2羽根360の羽根形状と変形例1にかかる第1羽根350a,350b及び第2羽根360a,360bを適宜組み合わせた構成としてもよい。このようにしても、上記効果と同様の効果を得ることができる。
(変形例2)上記実施形態では、延設方向Sにおける導入口301側の回転軸320の先端形状は平坦面としたが、これに限定されない。例えば、回転軸320の先端部の形状が円錐形状であってもよい。このようにすれば、導入口301から導入される繊維や樹脂が回転軸320に衝突することなく、円滑にハウジング部380内部に導入することができる。
(変形例3)上記実施形態では、混合部300(300a,300b)の仕切部340は回転軸320の延設方向Rに垂直な面を有しているが、第1羽根350及び第2羽根360を分割する機能があれば、仕切部340は回転軸320の延設方向Rに垂直な面を有していなくてもよく、回転軸320の延設方向Rに交わる面があればよい。
1…シート製造装置、10…投入部、20…粗砕部、30…解繊部、40…分級部、50…選別部、60…添加物供給部、61…添加物貯留部、70…堆積部、100…搬送部、110…切断部、120…切断部前ローラー、125…切断部後ローラー、130…後切断部、140…加圧部、150…加熱部、160…スタッカー、200…成形部、300,300a,300b…混合部、301…導入口、302…排出口、310…回転部、320…回転軸、330…軸受部、340…仕切部、350,350a,350b…第1羽根、360,360a,360b…第2羽根、380…ハウジング部、380a…内壁面、380b…内壁面、381…支持板、390…開口。

Claims (8)

  1. 維と樹脂とを混合する混合部と、
    前記混合部で混合した混合物を用いてシートを成形する成形部と、を備えるシート製造装置であって、
    前記混合部は、
    回転部と、前記回転部を囲うハウジング部と、を備え、
    前記回転部は、
    回転する回転軸と、
    前記回転軸の延設方向に交わる面に設けられて回転する仕切部と、
    前記仕切部から一方の前記延設方向に延びる複数の第1羽根と、
    前記仕切部から他方の前記延設方向に延びる複数の第2羽根と、を有し、
    前記ハウジング部は、
    前記延設方向において前記第1羽根側に前記繊維及び前記樹脂が導入される導入口と、前記導入口から導入された前記繊維と前記樹脂とが混合した混合物が排出される排出口とを有することを特徴とするシート製造装置。
  2. 請求項1に記載のシート製造装置において、
    前記排出口は、前記延設方向に対して垂直方向に開口することを特徴とするシート製造装置。
  3. 請求項1または2に記載のシート製造装置において、
    前記排出口は、前記延設方向に対して交差する方向における前記ハウジング部の内壁面に開口していることを特徴とするシート製造装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシート製造装置において、
    前記第1羽根の前記延設方向の長さは、前記第2羽根の前記延設方向の長さよりも長いことを特徴とするシート製造装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシート製造装置において、
    前記混合部を前記延設方向に見たときに、前記導入口の領域の内部に前記回転軸が含まれることを特徴とするシート製造装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシート製造装置において、
    前記ハウジング部は、
    前記回転軸を支持する軸受部を有し、
    前記軸受部を有する側であって、前記第2羽根の回転する領域に対向する領域内に開口を有することを特徴とするシート製造装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のシート製造装置において、
    前記ハウジング部は、前記回転軸を支持する軸受部を有し、
    前記軸受部が、前記延設方向において前記導入口から離れる側に配置されたことを特徴とするシート製造装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のシート製造装置において、
    前記回転軸における前記第1羽根側は軸支されないことを特徴とするシート製造装置。
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