JP6508132B2 - 交通管制装置、及び交通管制方法 - Google Patents

交通管制装置、及び交通管制方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6508132B2
JP6508132B2 JP2016115712A JP2016115712A JP6508132B2 JP 6508132 B2 JP6508132 B2 JP 6508132B2 JP 2016115712 A JP2016115712 A JP 2016115712A JP 2016115712 A JP2016115712 A JP 2016115712A JP 6508132 B2 JP6508132 B2 JP 6508132B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
intersection
period
traffic
autonomous driving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016115712A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017220129A (ja
Inventor
真幹 安藤
真幹 安藤
塩谷 武司
武司 塩谷
大乗 山高
大乗 山高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2016115712A priority Critical patent/JP6508132B2/ja
Priority to PCT/JP2017/016683 priority patent/WO2017212821A1/ja
Publication of JP2017220129A publication Critical patent/JP2017220129A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6508132B2 publication Critical patent/JP6508132B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W30/00Purposes of road vehicle drive control systems not related to the control of a particular sub-unit, e.g. of systems using conjoint control of vehicle sub-units
    • B60W30/14Adaptive cruise control
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/07Controlling traffic signals
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/07Controlling traffic signals
    • G08G1/08Controlling traffic signals according to detected number or speed of vehicles
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/09Arrangements for giving variable traffic instructions

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Description

この明細書による開示は、車両の通行を管理する交通管制装置、及び交通管理方法に関する。
従来、自動運転車両と手動運転車両とが共に通行可能な道路において、これらの車両の通行を管理することで、自動運転車両と手動運転車両との相互干渉を回避する技術が知られている。こうした技術の一種として、例えば特許文献1に開示の管制装置は、自動運転車両の前方の領域に手動運転車両が存在するか否かを判断し、この領域内に手動運転車両が存在しない場合に限り、自動運転車両に走行指示を送信する。以上の管理によれば、自動運転車両と手動運転車両とが混走可能な道路であっても、自動運転車両が手動運転車両に接近する事態は、発生し難くなる。
特開2015−230692号公報
しかし、特許文献1の管制装置は、自動運転車両の前方の領域に手動運転車両が存在しないという厳しい条件が成立した場合に限り、この領域の手前までの走行を自動運転車両に指示できる。以上のように、自動運転車両に走行指示を行う条件が厳しいと、例えば道路上の車両に占める手動運転車両の割合が多い走行シーン等では、自動運転車両は、走行指示を受け取ることができずに、円滑に走行することが困難となる虞があった。
本開示は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、自動運転車両と手動運転車両とが共に通行可能な道路においても、自動運転車両及び手動運転車両を共に円滑に走行させることが可能な交通管制装置、及び交通管制方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、開示された第一の態様は、自動運転車両(APC)と手動運転車両(MDC)とが共に走行可能な道路の交差点に設置された交通信号機(TL)の制御と、自動運転車両に搭載される運転制御装置(60)へ向けた指示の出力とを行うことで、交差点における自動運転車両及び手動運転車両の通行を管理する交通管制装置であって、交差点の手前にて自動運転車両を停止させる一方で手動運転車両に交差点の通行を許可する第一期間(Tm)、及び自動運転車両に交差点の通行を許可する一方で交差点の手前にて手動運転車両を停止させる第二期間(Ta)、を設定する期間設定部(21)と、第一期間にて、交通信号機における青信号の点灯を許容し、第二期間にて、手動運転車両が交差点へ進入しないよう交通信号機を赤信号に制御する信号制御部(22)と、第一期間にて、交差点の手前に設定した停止ゾーン(SZ)に停止するよう交差点に接近する自動運転車両を誘導し、第二期間にて、交差点の通行許可を運転制御装置に通知する誘導制御部(23)と、を備える交通管制装置とされる。
また、開示された他の一つの態様は、自動運転車両(APC)と手動運転車両(MDC)とが共に走行可能な道路の交差点に設置された交通信号機(TL)の制御と、自動運転車両に搭載される運転制御装置(60)へ向けた指示の出力とを行うことで、交差点における自動運転車両及び手動運転車両の通行を、処理装置(11,250)の処理によって管理する交通管制方法であって、交差点の手前にて自動運転車両を停止させる一方で手動運転車両に交差点の通行を許可する第一期間(Tm)、及び自動運転車両に交差点の通行を許可する一方で交差点の手前にて手動運転車両を停止させる第二期間(Ta)、を設定し(S101,S105)、第一期間にて、交通信号機における青信号の点灯を許容する(S122)と共に、交差点の手前に設定した停止ゾーン(SZ)に停止するよう交差点に接近する自動運転車両を誘導し(S147,S148)、第二期間にて、手動運転車両が交差点へ進入しないよう交通信号機を赤信号に制御する(S130)と共に、交差点の通行許可を運転制御装置に通知する(S142)交通管制方法とされる。
これらの態様の第一期間では、交通信号機の青信号への制御によって手動運転車両が交差点を通行可能になる一方で、交差点に接近する自動運転車両は、交差点の手前に設定された停止ゾーンに停止するよう誘導される。対して第二期間では、交通信号機の赤信号への制御によって手動運転車両が交差点の手前に停止させられる一方で、自動運転車両は、運転制御装置への通行許可の通知に基づき、交差点を通行できるようになる。
以上のように、第一期間と第二期間とが分けて設定されることで、自動運転車両及び手動運転車両は、交差点にて停止している期間と、交差点を通過する期間とが互いに異なってくる。その結果、自動運転車両は、道路上にて手動運転車両と時間的に分離され、同じ道路上に手動運転車両が多く走行している場合でも、安定的に交差点の通行を許可される。したがって、自動運転車両と手動運転車両とが共に走行可能な道路であっても、自動運転車両及び手動運転車両は、共に円滑に走行することが可能となる。
尚、上記括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
第一実施形態において交通管制に関連する各構成の全体像を示すブロック図である。 路側機及び自動運転車載機のそれぞれに構築される各機能ブロックを示す図である。 各通行期間を遷移させる順序と、各通行期間での交通信号機の制御状態とを示す遷移図である。 交差点の周囲に設定される停止ゾーン及び車両用信号等の配置を示す図である。 期間設定処理の詳細を示すフローチャートである。 信号制御処理の詳細を図7と共に示すフローチャートである。 信号制御処理の詳細を図6と共に示すフローチャートである。 挙動監視部にて前走車両が検出されるシーンを示す図である。 挙動監視部にて接近車両が検出されるシーンを示す図である。 挙動監視部にて誤停止車両が検出されるシーンを示す図である。 誘導制御処理の詳細を示すフローチャートである。 自動化レベルの高い自動運転車両を先行させるシーンを示す図である。 停止ゾーン調整処理の詳細を示すフローチャートである。 一部の停止ゾーンが手動運転車両に開放されるシーンを示す図である。 禁止指令処理の詳細を示すフローチャートである。 停止ゾーンに停止した自動運転車両に禁止指令が送信されるシーンを示す図である。 切替要求処理の詳細を示すフローチャートである。 誤停止車両に切替要求が送信されるシーンを示す図である。 阻止行動指令処理の詳細を示すフローチャートである。 誤進入車両の検出によって阻止指令が送信されるシーンを示す図である。 車線変更指令処理の詳細を示すフローチャートである。 合流車両の検出によって車線変更指令が送信されるシーンを示す図である。 自動運転車載機の処理装置にて実施される通行制御処理の詳細を示すフローチャートである。 第二実施形態において交通管制に関連する各構成の全体像と各機能ブロックとを示すブロック図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第一実施形態)
本開示の第一実施形態による交通管制装置の機能は、図1に示す路側機10によって実現されている。路側機10は、自動運転車両APCと手動運転車両MDCとが共に走行可能な道路(以下、「混走道路」)において、例えば道路脇等に設置されている。混走道路の各交差点には、交通信号機TLが設置されている。路側機10は、交通信号機TLの制御と、自動運転車両APCに搭載された自動運転車載機60へ向けた指示の出力とを行うことで、混走道路の交差点における自動運転車両APC及び手動運転車両MDCの通行を管理する。
路側機10は、上述した交通信号機TLに加えて、センタ管制装置50及び交通監視装置90と通信可能に接続されている。また路側機10は、上述した自動運転車載機60に加えて、手動運転車両MDCに搭載されたV2X車載機80と無線による路車間通信を行うことができる。
交通信号機TLは、交差点に接近する車両に対し、交差点の通行許可又は停止を、点灯色によって指示する装置である。例えば十字路に設置された交通信号機TLは、四つの車両用信号41(図4参照)、四組の歩行者用信号42(図4参照)、及び点灯制御部40等によって構成されている。各車両用信号41は、それぞれ四方向から接近する車両に対して、通行許可又は停止の指示を行う。各組の歩行者用信号42は、交差点の周囲に敷設された横断歩道を挟む配置にて、それぞれ設置されている。各組の歩行者用信号42は、歩行者等に向けて、道路横断の通行許可又は停止の指示を行う。各車両用信号41及び各歩行者用信号42が青信号とされるタイミングは、点灯制御部40によって統合的に制御される。
センタ管制装置50は、交通管制センタ等に設置された制御装置である。センタ管制装置50は、複数の路側機10、複数の交通信号機TL、及び複数の交通監視装置90と通信可能である。センタ管制装置50は、各路側機10及び各交通監視装置90から取得した多数の通信情報及び監視情報等に基づき、混走道路の交通の流れが円滑となるように、個々の交通信号機TLの作動を統合的に調整する管制機能を発揮する。尚、各点灯制御部40が相互に接続された交通管制システムでは、センタ管制装置50は、省略されていてもよい。このような交通管制システムでは、個々の点灯制御部40が互いに連携することにより、上述のセンタ管制装置50のような管制機能が発揮される。
交通監視装置90は、路側機10と同様に混走道路の道路脇等に設置されている。交通監視装置90は、交差点の近傍だけでなく、交差点から離れた位置にも設置可能である(図22参照)。交通監視装置90は、混走道路を走行する車両を監視する。交通監視装置90は、少なくとも一つの監視カメラ92と、映像処理装置91とを有している。
監視カメラ92は、例えば交差点へ向けた姿勢で設置されており、交差点及び交差点の近傍を撮影した映像を出力する。映像処理装置91は、監視カメラ92にて撮像された映像を解析することにより、混走道路を走行する車両の台数、走行位置、走行速度、及び停止位置等の監視情報を検出する。交通監視装置90は、検出された各車両の監視情報を、センタ管制装置50及び路側機10に提供する。
自動運転車載機60は、車両に搭載され、自動運転機能を実現する制御装置である。自動運転車載機60は、運転者による加減速操作及び操舵操作を代行又は支援可能である。自動運転車載機60は、車両に搭載された複数の外界センサ、地図データベース、及び車両の加減速及び操舵を制御可能な挙動制御装置等と接続されている。自動運転車載機60は、V2X通信部67及び処理装置61等によって構成されている。
V2X通信部67は、路側機10との間で無線通信(路車間通信)を行うことができる。V2X通信部17は、他車両に搭載された自動運転車載機60及びV2X車載機80との間で車車間通信を行うことができる。V2X通信部67は、路側機10、他の自動運転車載機60、及びV2X車載機80へ向けて、自車両の情報を送信する。V2X通信部67は、路側機10、他の自動運転車載機60、及びV2X車載機80から受信した情報を、処理装置61に提供する。
処理装置61は、少なくとも一つのプロセッサ62、RAM63、記憶媒体64、及び入出力インターフェース65を有するコンピュータを主体に構成されている。処理装置61は、記憶媒体64に記憶された自動運転プログラムをプロセッサ62によって実行することにより、図2に示す通信制御部71、自動運転制御部72、運転切替部73、及び手動運転車両検知部74を自動運転に関連する機能ブロックとして構築する。
通信制御部71は、V2X通信部67による路車間通信及び車車間通信を制御する。通信制御部71は、例えば後述するように、交差点にて自動運転車両APC(図1参照)を停止ゾーンSZ(図4参照)に誘導する停止指令を、路側機10から取得する。また通信制御部71は、自車両の位置情報、自動運転モードにある旨のステータス情報、自動運転機能の自動化レベルを示す情報、及び周囲を走行する手動運転車両MDC(図1参照)の監視情報等を、路側機10へ向けて送信させる。
自動運転制御部72は、自動運転機能を実現する機能ブロックである。自動運転制御部72は、車両の周囲を走行する他車両の相対的な位置情報を外界センサから取得すると共に、車両の周囲の道路形状等を示した地図情報を地図データベースから取得する。自動運転制御部72は、取得した各種の情報に基づき、挙動制御装置と連携して車両の挙動を制御する。
運転切替部73は、自動運転制御部72による自動運転機能の作動を、オン状態及びオフ状態の間で切り替える。自動運転制御部72の自動運転機能がオン状態(以下、「自動運転モード」)にある場合、自動運転車載機60を搭載する車両は、自律走行可能な自動運転車両APC(図1参照)となる。一方で、自動運転制御部72の自動運転機能がオフ状態(以下、「手動運転モード」)にある場合、車両は、運転者の操縦に基づいて制御される。この場合、車両は、自動運転車載機60を搭載していても、手動運転車両MDC(図1参照)となる。
運転切替部73は、運転者等による切替操作に基づき、自動運転モードと手動運転モードとの切り替えを実行する。運転切替部73は、例えば通信制御部71が禁止指令を受信したシーンにおいて、自動運転モードから手動運転モードへの運転者による切り替えを禁止する。運転切替部73は、例えば通信制御部71が切替要求を受信したシーンにおいて、車載された情報提示デバイスを用いることにより、手動運転モードから自動運転モードへの切り替えを運転者に提案する。
手動運転車両検知部74は、周囲を走行する他車両の中から、手動運転車両MDC(図1参照)を検知する。手動運転車両検知部74は、例えばV2X車載機80(図1参照)及び手動運転モードとされている自動運転車載機60から送信された通信情報(判別情報)に基づき、手動運転車両MDCを検知可能である。加えて手動運転車両検知部74は、外界センサによって取得された周囲の他車両の中で、車車間通信によって認識されない他車両を、車車間通信の機能を搭載しない手動運転車両MDCとして検知する。手動運転車両検知部74は、検知した手動運転車両MDCの位置情報等を、監視情報として通信制御部71から路側機10へ向けて送信させる。
図1に示すV2X車載機80は、自動運転車載機60を搭載しない手動運転車両MDCに搭載された車載通信装置である。V2X車載機80は、V2X通信部67と同様に、路車間通信及び車車間通信を行うことができる。V2X車載機80は、例えば搭載された車両が手動運転車両MDCである旨の判別情報と、手動運転車両MDCの位置情報等とを、路側機10、自動運転車載機60、及び他車両のV2X車載機80等に送信可能である。
次に、路側機10の構成を、図1及び図2に基づいて説明する。路側機10は、V2X通信部17及び処理装置11等によって構成されている。V2X通信部17は、自動運転車載機60及びV2X車載機80との間で路車間通信を行うことができる。V2X通信部17は、自動運転車両APCの自動運転車載機60へ向けて、後述する各種の通知及び指令を送信可能である。加えてV2X通信部17は、自動運転車載機60から監視情報等を受信可能である。
処理装置11は、少なくとも一つのプロセッサ12、RAM13、記憶媒体14、及び入出力インターフェース15を有するコンピュータを主体に構成されている。処理装置11は、記憶媒体14に記憶された交通管制プログラムをプロセッサ12によって実行する。交通管制プログラムに基づき、処理装置11には、期間設定部21、信号制御部22、誘導制御部23、車両判別部24、挙動監視部25、及びセンタ通信部26等が交通管制に関連する機能ブロックとして構築される。
期間設定部21は、交差点を通過させる対象が互いに異なる複数の通行期間を設定する。期間設定部21は、設定した複数の通行期間を時間の経過に基づいて順に切り替えることにより、概ね一定の周期で各通行期間を循環させる。具体的に、期間設定部21は、第一期間Tm、第二期間Ta、及び歩行者期間Twを設定し、この順序で順に切り替える(図3参照)。尚、各通行期間の切り替え順序及び各通行期間の長さは、適宜変更可能である。
第一期間Tmでは、手動運転車両MDCが交差点の通行を許可される一方で、自動運転車両APCは、交差点の通行を許可されず、後述する停止ゾーンSZ(図4参照)に誘導されて、停止状態とされる。対して第二期間Taでは、自動運転車両APCが交差点の通行を許可される一方で、手動運転車両MDCは、交差点の通行を許可されず、各車両用信号41によって停止を指示される。
以上の第一期間Tm及び第二期間Taにおいて、歩行者及びサイクリスト等は、交差点の通行を許可されず、各歩行者用信号42によって停止を指示される。対して歩行者期間Twでは、歩行者及びサイクリスト等が交差点の通行を許可される一方で、自動運転車両APC及び手動運転車両MDCは、共に交差点を通行不可とされる。
信号制御部22は、交通信号機TLの点灯制御部40へ向けた制御指令の出力により、点灯制御部40と連携して、各車両用信号41及び各歩行者用信号42の点灯を制御する。信号制御部22は、第一期間Tmにて、各車両用信号41における青信号の点灯を許容する。これにより、各車両用信号41は、一つずつ順番に青信号に切り替えられる。一方、信号制御部22は、第二期間Taにて、手動運転車両MDCが交差点へ進入しないよう、全て車両用信号41を赤信号に制御する。以上の第一期間Tm及び第二期間Taでは、全ての歩行者用信号42は、赤信号を点灯させた状態に制御される。
信号制御部22及び点灯制御部40による交通信号機TLの制御例の詳細を、図4に示す十字路を例に、図3に基づいてさらに説明する。図3等では、点灯している部分をドットにて図示する。また図4には、東西に延びる混走道路と、南北に延びる混走道路とが概ね直角に交差した交差点が示されている。以下の説明では、便宜的に、交差点の中心に対して西側に設置された車両用信号41を西側信号41wとし、交差点の中心に対して東側に設置された車両用信号41を東側信号41eとする。西側信号41wは、東側から交差点に接近する車両に対して通行許可又は停止を指示し、東側信号41eは、西側から交差点に接近する車両に対して通行許可又は停止を指示する。同様に、交差点の中心に対して北側に設置された車両用信号41を北側信号41nとし、交差点の中心に対して南側に設置された車両用信号41を南側信号41sとする。北側信号41nは、南側から交差点に接近する車両に対して通行許可又は停止を指示し、南側信号41sは、北側から交差点に接近する車両に対して通行許可又は停止を指示する。
第一期間Tmでは、四つの車両用信号41のうちで、まず西側信号41wが青信号とされ、北側信号41n、東側信号41e、及び南側信号41sは、赤信号とされる(T1参照)。以上により、東側から交差点に接近する手動運転車両MDC(図1参照)が交差点を通行可能となる。西側信号41wが黄信号を挟んで青信号から赤信号へと切り替えらえると(T2参照)、北側信号41nが赤信号から青信号へと切り替えられる(T3参照)。以上により、南側から交差点に接近する手動運転車両MDCが交差点を通行可能となる。
さらに、北側信号41nが黄信号を挟んで青信号から赤信号に切り替えらえると(T4参照)、東側信号41eが赤信号から青信号へと切り替えられる(T5参照)。以上により、西側から交差点に接近する手動運転車両MDCが交差点を通行可能となる。そして、東側信号41eが黄信号を挟んで青信号から赤信号に切り替えらえると(T6参照)、南側信号41sが赤信号から青信号へと切り替えられる(T7参照)。以上により、北側から交差点に接近する手動運転車両MDCが交差点を通行可能になる。
南側信号41sが黄信号を挟んで青信号から赤信号へと切り替えらえるタイミング(T8参照)で、第一期間Tmから第二期間Taへの切り替えも実施される。第二期間Taへの切り替えに伴い、全ての車両用信号41は、赤信号となる(T9参照)。同様に、全ての歩行者用信号42も赤信号の状態が維持される。
以上の第二期間Taが終了すると、歩行者期間Twへの切り替えに伴って、全ての歩行者用信号42が青信号とされる(T10参照)。歩行者期間Twでは、全ての車両用信号41は、赤信号の状態を維持する。そして、歩行者期間Twが終了すると、再び第一期間Tmへの切り替えが実施され、西側信号41wに青信号が点灯される。
図1〜図4に示すように、誘導制御部23は、路側機10と自動運転車載機60との路車間通信を用いて、交差点における自動運転車両APCの通行及び停止を制御する。誘導制御部23は、交差点の手前に、それぞれ少なくとも一つの停止ゾーンSZを設定している。誘導制御部23により、インフラストラクチャー側にて仮想の領域として設定される停止ゾーンSZの数は、混走道路を通行する車両の交通量、混走道路を走行する車両に占める自動運転車両APCの割合等によって適宜変更可能である。例えば誘導制御部23は、東西方向に延びる混走道路に対し、複数の停止ゾーンSZを交差点の手前に設定できる(図4参照)。停止ゾーンSZは、停止した自動運転車両APCの側方を手動運転車両MDCが容易に通過できるよう、混走道路上に手動運転車両MDCの通過スペースが残るような幅に設定される。
誘導制御部23は、第一期間Tm及び歩行者期間Twにて、停止ゾーンSZに停止するよう、交差点に接近する自動運転車両APCを誘導する。一方、誘導制御部23は、第二期間Taにて、交差点の通行を許可する許可通知を、自動運転車両APCの自動運転車載機60に送信する。第二期間Taでは、自動運転車両APCが交差点に接近する方向に係わらず、全方向から交差点に接近する自動運転車両APCに対して、許可通知が送信される。第二期間Taにて、許可通知を受信した各自動運転車両APCは、後述する通行制御処理(図21参照)に基づいて、交差点を通過する。
加えて誘導制御部23は、V2X通信部17が各自動運転車載機60から受信した通信情報に基づき、交差点に接近する自動運転車両APCの数、及び各自動運転車両APCの自動化レベルを示す情報等を認識する。誘導制御部23は、受信された通信情報に基づいて、自動運転車両APCを停止ゾーンSZに誘導する処理の内容を変更する。
車両判別部24は、V2X通信部17にて受信された判別情報を含む通信情報と、交通監視装置90によって検出された車両の監視情報とを取得可能である。車両判別部24は、通信情報及び監視情報に基づき、交差点に接近する判別情報の無い各車両について、自動運転車両APCであるのか手動運転車両MDCであるのかを判別する。車両判別部24は、手動運転車両検知部74と同様の判別方法により、交差点の周囲に位置する車両の中から、手動運転車両MDCを検知する。車両判別部24は、通信情報及び監視情報と、判別結果とを組み合わせて、挙動監視部25に逐次提供する。
挙動監視部25は、車両判別部24から提供される通信情報、監視情報、及び判別結果を取得する。挙動監視部25は、取得した各情報に基づき、自動運転車両APC及び手動運転車両MDCの分離を妨げる虞のある手動運転車両MDCを検出する。具体的に、挙動監視部25は、前走車両MCf(図8参照)、接近車両MCa(図9参照)、誤停止車両MCs(図10,図18参照)、誤進入車両MCi(図20参照)、及び合流車両MCm(図22参照)等を検出可能である。
前走車両MCfは、停止ゾーンSZに誘導される自動運転車両APCの前方を走行する手動運転車両MDCである(図8参照)。接近車両MCaは、停止ゾーンSZに停止中の自動運転車両APCに後方から接近する手動運転車両MDCである(図9参照)。誤停止車両MCsは、自動運転車両APCのための停止ゾーンSZに誤って停止した手動運転車両MDCである(図10,図18参照)。誤進入車両MCiは、停止ゾーンSZへ向けて直進走行中の自動運転車両APCの後方へ向けて、車線変更を開始する手動運転車両MDCである(図20参照)。合流車両MCmは、交差点から離れた位置にて検出され、混走道路に設定された複数車線のうちで自動運転車両APCが走行を予定している特定車線に合流した手動運転車両MDCである(図22参照)。
センタ通信部26は、センタ管制装置50から管制指令を取得すると共に、期間設定部21にて設定された現在の期間の情報をセンタ管制装置50へ提供する。センタ通信部26は、取得した管制指令を期間設定部21に提供する。期間設定部21は、提供された管制指令に基づいて、第一期間Tm及び第二期間Taの切り替えタイミング、及び各期間の長さ等を調整可能である。こうした処理により、混走道路に沿って並ぶ複数の交通信号機TLの協調制御が実現されている。
以上の期間設定部21、信号制御部22、及び誘導制御部23は、挙動監視部25にて特定の手動運転車両MDCが検出された場合に、交通が円滑となるように制御内容を調整可能である。以下、各機能ブロックによって実施される各処理の詳細を、図5〜図22に基づき、図2を参照しつつ説明する。
図5に示す期間設定処理は、期間設定部21によって実施され、各通行期間の設定と切り替えとを行う処理である。期間設定処理は、路側機10の起動と共に開始され、路側機10の作動が停止するまで繰り返し実施される。期間設定処理では、各方向から交差点に接近する自動運転車両APCが誘導制御部23によって認識されていない場合に、第二期間Taの設定が中断される。その結果、期間設定部21は、第二期間Taの設定を省略し、第一期間Tmと歩行者期間Twとの間で通行期間を交互に切り替え、停止ゾーンSZを手動運転車両MDCに開放する。
具体的に、期間設定処理のS101では、通行期間を第一期間Tmに設定し、S102に進む。S102では、後述する信号制御処理(図6及び図7参照)にて実施された時間調整処理の結果を反映し、S103に進む。S103では、第一期間Tmに設定後の経過時間に基づき、第一期間Tmが終了したか否かを判定する。S103にて、第一期間Tmが終了したと判定すると、S104に進む。
S104では、交差点に接近している自動運転車両APCの存在が誘導制御部23によって認識されているか否かを判定する。S104にて、交差点に接近している自動運転車両APC及び停止ゾーンSZに停止した自動運転車両APCが共に存在しないと判定した場合、S105及びS106をスキップし、S107に進む。こうした処理により、第二期間Taの設定が中断される。
一方、S104にて、交差点の周囲に自動運転車両APCが存在すると判定した場合、S105に進む。S105では、通行期間を第二期間Taに設定し、第二期間Taの終了を待機するS106に進む。そして、S106にて第二期間Taが終了したと判定すると、S107に進む。S107では、歩行者等を横断させる歩行者期間Twに通行期間を設定し、歩行者期間Twの終了を待機するS108に進む。そして、S108にて歩行者期間Twが終了したと判定すると、101に戻る。
図6及び図7に示す信号制御処理は、信号制御部22によって実施され、点灯制御部40との連携によって、車両用信号41及び歩行者用信号42の点灯制御を行う処理である。信号制御処理は、期間設定処理と同様に、路側機10の起動と共に開始され、路側機10の作動が停止するまで繰り返し実施される。また信号制御処理では、挙動監視部25による前走車両MCf(図8参照)、接近車両MCa(図9参照)、及び誤停止車両MCs(図10参照)の検出に基づき、各車両用信号41の切り替えタイミングが調整される。
例えば図8に示すシーンでは、東側信号41eが赤信号に切り替わる直前(図3 T5〜T6参照)に、手動運転車両MDCが交差点に接近している。この手動運転車両MDCの後方からは、停止ゾーンSZに誘導された自動運転車両APCが接近している。信号制御処理では、点灯制御部40へ向けた制御指令(コマンド)の伝送により、現在の東側信号41eの青信号の期間が通常よりも延長される。こうした延長処理により、手動運転車両MDC(前走車両MCf)は、交差点を通過可能になる。また自動運転車両APCに対しては、減速を促す減速指令が送信される。
また図9に示すシーンでは、南側信号41sが青信号である時期(図3 T7〜T8参照)に、停止ゾーンSZに停止する自動運転車両APCの後方に、手動運転車両MDC(接近車両MCa)が接近している。信号制御処理では、信号制御部22による制御指令の出力により、点灯制御部40への割り込み制御を行い、停止中の自動運転車両APCが交差点を通常より早く通行できるよう、南側信号41sの青信号の期間が短縮される。以上により、自動運転車両APCと手動運転車両MDCとの分離が促進される。
さらに図10に示すシーンでは、第二期間Ta(図3 T9参照)に、停止ゾーンSZに誤って手動運転車両MDC(誤停止車両MCs)が停止している。誤停止車両MCsは、自動運転車載機60(図1参照)を非搭載の車両である。誤停止車両MCsの後方には、停止ゾーンSZに誘導された自動運転車両APCが接近している。信号制御処理では、点灯制御部40への割り込み制御を行い、誤停止車両MCsの正面の車両用信号41(例えば、東側信号41e)を一時的に青信号に切り替える。以上により、自動運転車両APC専用の停止ゾーンSZから、手動運転車両MDCが排除される。
具体的に、図6及び図7に示す信号制御処理のS121では、期間設定処理(図5参照)にて設定された通行期間が第一期間Tmであるか否かを判定する。S121にて、第一期間Tmでないと判定した場合、S129に進む。一方で、S121にて、第一期間Tmであると判定した場合、S122に進む。
S122では、点灯制御部40へ向けて青信号の点灯を許可する制御指令を伝送し、S123に進む。以上により、各車両用信号41が順に青信号に切り替えられる。S123では、点灯制御部40による各車両用信号41の現在の制御情報を取得し、S124に進む。S123により、現在青信号とされている車両用信号41の情報が更新される。
S124では、S123にて取得した最新の制御情報に基づき、現在青信号とされている車両用信号41へ向かう交通の流れ方向にて、前走車両MCf(図8参照)が検出されているか否かを判定する。S124にて、前走車両MCfが検出されたと判定した場合、S125に進む。S125では、青信号の期間の終了までに前走車両MCfが交差点を通過可能か否か推定する。そして、前走車両MCfが交差点を通過できないと推定した場合に、現在青信号である車両用信号41について、青信号の期間を通常よりも延長する時間調整処理を行い、S128に進む。
一方、S124にて、前走車両MCfが検出されていないと判定した場合、S126に進む。S126では、全方向について、挙動監視部25により接近車両MCa(図9参照)が検出されているか否かを判定する。S126にて、接近車両MCaが検出されていないと判定した場合、S128に進む。一方で、S126にて、接近車両MCaが検出されたと判定した場合、S127に進む。S127では、各車両用信号41の青信号の時間を短くすることで、第一期間Tmを短縮する時間調整処理を行い、S128に進む。S127の時間調整により、第一期間Tmから第二期間Taへの切り替えタイミングが通常よりも早められる。その結果、第二期間Taの延長が可能になるため、自動運転車両APCは、後続の接近車両MCaと確実に分離される。
S128では、期間設定処理によって第一期間Tmが終了されたか否かを判定する。S128にて、第一期間Tmが継続中であると判定した場合、S123に戻る。一方で、S128にて、第一期間Tmが終了したと判定した場合、S129に進む。S129では、通行期間が第二期間Taであるか否かを判定する。S129にて、第二期間Taでないと判定した場合、S135に進む。一方で、S129にて、第一期間Tmであると判定した場合、S130に進む。
S130では、全ての車両用信号41及び歩行者用信号42を赤信号に切り替える制御指令を点灯制御部40に伝送し、S131に進む。S131では、挙動監視部25において、誤って停止ゾーンSZに停止している誤停止車両MCs(図10参照)が検出されているか否かを判定する。尚、誤停止車両MCsは、自動運転車載機60を搭載していない手動運転車両MDCである。S131にて、誤停止車両MCsが検出されていない場合、S134に進む。一方で、S131にて、誤停止車両MCsが検出されている場合、S132に進む。
S132では、交差点を通行しようとする自動運転車両APCの有無を判定する。S132にて、自動運転車両APCが存在すると判定した場合、S134に進む。一方で、S132にて、自動運転車両APCがいないと判定した場合、S133に進む。S133では、誤停止車両MCsの正面に位置する車両用信号41(例えば東側信号41e)を一時的に青信号に切り替えさせる割り込み制御の実施を点灯制御部40に指令し、S134に進む。
S134では、期間設定処理によって第二期間Taが終了されたか否かを判定する。S134にて、第二期間Taが継続中であると判定した場合、S131に戻る。一方で、S134にて、第二期間Taが終了したと判定した場合、S135に進む。S135では、全ての歩行者用信号42を青信号に切り替える制御指令を点灯制御部40に伝送し、歩行者期間Twの終了を待機するS136に進む。そして、S136にて歩行者期間Twが終了したと判定すると、S121に戻る。
図11,図13,図15,図17,図19,図21に示す各処理は、誘導制御部23によって実施され、自動運転車両APCへ向けた通知及び指令の生成と出力とを行う処理である。以下、誘導制御部23にて実施される各処理の詳細を、図2及び図3を参照しつつ、順に説明する。
図11に示す誘導制御処理は、期間設定処理(図5参照)と同様に、路側機10の起動と共に開始され、路側機10の作動が停止するまで繰り返し実施される。誘導制御処理のS141では、期間設定処理にて設定された通行期間が第二期間Taであるか否かを判定する。S141にて、第二期間Taでないと判定した場合、S144に進む。一方で、S141にて、第二期間Taであると判定した場合、S142に進む。
S142では、交差点を通行する許可通知を各自動運転車両APCへ向けて送信し、S143に進む。S143では、期間設定処理によって第二期間Taが終了されたか否かを判定する。S143にて、第二期間Taが継続中であると判定した場合、S142に戻り、許可通知の送信が継続される。一方で、S143にて、第二期間Taが終了されたと判定した場合、S144に進む。
S144では、後述する停止ゾーン調整処理(図13参照)に基づく停止ゾーンSZの設定を読み込み、S145に進む。S145では、交差点に接近する各自動運転車両APCの自動化レベルを通信情報に基づいて取得し、S146に進む。
S146では、同一方向に走行する自動運転車両APCの中に自動化レベルの異なる車両が存在するか否かを判定する。S146にて、自動化レベルの異なる複数の自動運転車両APCが特定の停止ゾーンSZに接近していると判定した場合、S147に進む。一方で、各自動運転車両APCの自動化レベルが同一であると判定した場合、S148に進む。
S147及びS148では、路車間通信によって各自動運転車両APCに送信する停止指令により、交差点に接近する自動運転車両APCを、停止ゾーンSZに停止するよう誘導する。S148では、交差点への到達順に並ぶ隊列で停止するよう、各自動運転車両APCを停止ゾーンSZに誘導する。一方で、S147では、自動化レベルの高い自動運転車両APCほど前方に停止するように、複数の自動運転車両APCを特定の停止ゾーンSZに誘導する。
例えば図12に示すシーンでは、自動化レベルが「4」である自動運転車両APCの前方を、自動化レベルが「3」の自動運転車両APCが走行している。S147の誘導によれば、自動化レベル「3」の自動運転車両APCは、徐々に減速しつつ、停止ゾーンSZに停止する。一方で、自動化レベル「4」の自動運転車両APCは、減速した自動運転車両APCを起き抜き、当該自動運転車両APCの前方にて、停止ゾーンSZに停止する。
図11に示すS149では、期間設定処理によって第一期間Tmが終了されたか否かを判定する。S149にて、歩行者期間Tw又は第一期間Tmが継続中であると判定した場合、S145に戻り、停止ゾーンSZに自動運転車両APCを誘導する処理が継続される。一方で、S149にて、第一期間Tmが終了されたと判定した場合、S141に戻り、許可通知の送信を開始する。
次に、図13に示す停止ゾーン調整処理を、図14を参照しつつ説明する。停止ゾーン調整処理は、例えば第二期間Taの終了直前に開始され、第二期間Taの終了までに完了される。停止ゾーン調整処理は、誘導制御部23によって認識されている自動運転車両APCの数が予め設定された閾値よりも少ない場合に、複数の停止ゾーンSZの一部のみに自動運転車両APCが誘導されるよう、誘導制御を調整する処理である。
停止ゾーン調整処理のS151では、通信情報に基づき、交差点に接近する自動運転車両APCの台数情報を取得し、S152に進む。S152では、複数の停止ゾーンSZが設定される方向(図14では東西方向)について、交差点に接近する自動運転車両APCの台数が予め設定された閾値以下であるか否かを判定する。S152にて、自動運転車両APCの台数が閾値以上であると判断した場合、停止ゾーン調整処理を終了する。一方で、S152にて、閾値未満となる方向があると判定した場合、S153に進む。S153では、自動運転車両APCの交通量が少ない交通の流れ方向について、一部の停止ゾーンSZへの自動運転車両APCの誘導を中止する設定を実施し、停止ゾーン調整処理を終了する。以上により、第一期間Tmにて、一部の停止ゾーンSZが手動運転車両MDCに開放される。その結果、手動運転車両MDCの通過可能なスペースが拡大されるため、手動運転車両MDCは、東側信号41eに従い、交差点を円滑に通行可能になる。
次に、図15に示す禁止指令処理を、図16を参照しつつ説明する。禁止指令処理は、期間設定処理(図5参照)によって第二期間Taが終了されたことに基づき、開始される。禁止指令処理では、停止ゾーンSZに停止する自動運転車両APCの自動運転車載機60へ向けて、自動運転モードから手動運転モードへの切り替えを禁止する禁止指令を出力する。
禁止指令処理のS161では、通信情報を取得し、S162に進む。S162では、S161にて取得した通信情報に基づき、停止ゾーンSZに停止中の自動運転車両APCの有無を判定する。S162にて、停止ゾーンSZに自動運転車両APCが停止していないと判定した場合、S164に進む。一方で、停止ゾーンSZに自動運転車両APCが停止していると判定した場合、S163に進む。
S163では、手動運転モードへの切り替えを禁止する禁止指令を、停止中の自動運転車両APCへ向けて出力(送信)し、S164に進む。自動運転車載機60は、S163による禁止指令を受信することで、手動運転モードへの切り替えを不可とし、交差点を通過するまで自動運転モードを維持する。こうした禁止指令によれば、一時的な手動運転モードへの切り替えにより、車両用信号41に従った交差点の通行が可能になる事態は、防がれる。
S164では、期間設定処理によって第一期間Tmが終了されたか否かを判定する。S164にて、歩行者期間Tw又は第一期間Tmが継続中であると判定した場合、S161に戻り、禁止指令の送信を継続する。一方で、S164にて、第一期間Tmが終了されたと判定した場合、禁止指令処理を終了する。
次に、図17に示す切替要求処理を、図18を参照しつつ説明する。切替要求処理は、期間設定処理(図5参照)によって通行期間が第二期間Taに切り替えられたことに基づき、開始される。切替要求処理では、第二期間Taにて停止ゾーンSZに誤って停止した手動運転車両MDC(誤停止車両MCs)へ向けて、手動運転モードから自動運転モードへの切り替えを要求する切替要求を出力する。
切替要求処理のS171では、通信情報、監視情報、及び判別結果を取得し、S172に進む。S172では、S171にて取得した情報等に基づき、停止ゾーンSZに停止中の誤停止車両MCsの有無を判定する。S172にて、誤停止車両MCsがいないと判定した場合、S171に戻る。一方で、S172にて、誤停止車両MCsが存在すると判定した場合、S173に進む。
S173では、誤停止車両MCsについて、自動運転車載機60を搭載した車両であるか否かを、S171にて取得した通信情報に基づき判定する。S173にて、誤停止車両MCsに自動運転車載機60が搭載されていないと判定した場合、S171に戻る。一方で、S173にて、誤停止車両MCsに自動運転車載機60が搭載されていると判定した場合、S174に進む。
S174では、誤停止車両MCsの自動運転車載機60へ向けて、手動運転モードから自動運転モードへの切り替えを要求する切替要求を出力(送信)し、S175に進む。自動運転車載機60は、S174による切替要求を受信することで、自動運転モードへと切り替えを運転者に提案する。その結果、自動運転車両APCにステータスが変更された誤停止車両MCsは、正面の車両用信号41に従うこと無く、許可通知に従って交差点を通行可能になる。
S175では、期間設定処理によって第二期間Taが終了されたか否かを判定する。S175にて、第二期間Taが継続中であると判定した場合、S171に戻る。一方で、S175にて、第二期間Taが終了されたと判定した場合、切替要求処理を終了する。
次に、図19に示す阻止行動指令処理を、図20を参照しつつ説明する。阻止行動指令処理は、期間設定処理(図5参照)によって通行期間が第一期間Tmに切り替えられたことに基づき、開始される。図20に示すシーンでは、停止ゾーンSZへ向けて走行する自動運転車両APCと、車両用信号41に従って交差点を通行しようとする手動運転車両MDCとが互いに異なる車線に別れて走行している。このようなシーンにおいて、二台の自動運転車両APCの間へ向けて、手動運転車両MDC(誤進入車両MCi)が誤って車線変更を開始した場合、阻止行動指令処理により、誤進入車両MCiは、車線変更の中止を促される。
阻止行動指令処理のS181では、通信情報及び監視情報と、車両用信号41の制御情報とを取得し、S182に進む。S182では、S181にて取得した制御情報に基づいて、車両用信号41(41e)が青信号とされている交通の流れ方向(図20では東向き)を選択し、S183に進む。S183では、S182にて選択した交通の流れ方向に走行して交差点に接近する車両について、S181にて取得した通信情報及び監視情報を用いて、それぞれの位置と挙動とを把握し、S184に進む。S183により、自動運転車両APCと手動運転車両MDCとが混在した状況が把握され得る。
S184では、混雑した手動運転車両MDCの隊列から、誤って自動運転車両APCの隊列に進入しようとする誤進入車両MCiが検出されたか否かを判定する。S184にて、誤進入車両MCiが検出されていないと判定した場合、S181に戻る。一方で、S184にて、誤進入車両MCiが検出されたと判定した場合、S185に進む。
S185では、警告対象とする誤進入車両MCiへ向けた警告を出力し、S186に進む。S185では、例えばV2X車載機80への路車間通信を利用して、誤進入車両MCiの情報提示デバイスに警告メッセージの表示又は再生を実施させる。またS185では、例えば混走道路の上方に設けられた電光掲示板55に、車線変更の中止を促すメッセージを表示させる。
S186では、停止ゾーンSZへ向けて隊列走行する複数の自動運転車両APCのうちで、誤進入車両MCiの斜め後方を走行する自動運転車両APCに、誤進入車両MCiの車線変更を阻む阻止指令を出力(送信)し、S187に進む。S186による阻止指令を受信した自動運転車載機60は、前方の自動運転車両APCとの車間距離を短縮させるように、走行速度を調整する。
S187では、期間設定処理によって第一期間Tmが終了されたか否かを判定する。S187にて、第一期間Tmが継続中であると判定した場合、S181に戻る。一方で、S187にて、第一期間Tmが終了されたと判定した場合、阻止行動指令処理を終了する。
以上の阻止行動指令処理によれば、混走道路のうちで停止ゾーンSZに繋がる車線には、自動運転車両APCの密な隊列が形成され、誤進入車両MCiの割り込みが防止される。その結果、誤進入車両MCiは、他の手動運転車両MDCと共に交差点を通過できる。このようにして、自動運転車両APCと手動運転車両MDCとの分離が実現される。
次に、図21に示す車線変更指令処理を、図22を参照しつつ説明する。車線変更指令処理は、路側機10の起動と共に開始され、路側機10の作動が停止するまで繰り返し実施される。図22に示すシーンでは、例えば混走道路に存在する連続した二つの交差点の中間区間において、停止ゾーンSZへ向かう自動運転車両APCの前方に、側道から手動運転車両MDC(合流車両MCm)が合流している。このようなシーンにおいて、車線変更指令処理は、合流車両MCmの後方を走行する自動運転車両APCに、他の車線への車線変更を要求する。
車線変更指令処理のS191では、混走道路の中間区間について、通信情報及び監視情報を取得し、S192に進む。監視情報は、例えば中間区間に設置された交通監視装置90によって取得される。S192では、S191にて取得した情報に基づき、側道から混走道路に合流する合流車両MCmが検出されているか否かを判定する。S192にて、合流車両MCmが検出されていないと判定した場合、S191に戻る。
一方、S192にて、合流車両MCmが検出されたと判定した場合、S193に進む。S193では、合流車両MCmと同じ車線を走行しないよう、車線変更を要求する車線変更指令を、合流車両MCmの後方を走行する自動運転車両APCへ向けて出力(送信)し、S191に戻る。尚、混走道路の各車線に手動運転車両MDCが存在する場合等では、合流車両MCmに対して車間距離を拡大させる要求が自動運転車両APCに送信されてもよい。
次に、許可通知を受信した自動運転制御部72が第二期間Taにて実施する通行制御処理の詳細を、図23に基づいて説明する。図23に示す通行制御処理は、自動運転車両APCの交差点への接近に伴って開始され、交差点の通過によって終了される。
S201では、路側機10から許可通知を取得する処理を行い、S202に進む。S202では、S201にて許可通知を取得できたか否かの判定により、許可通知の取得を待機する。S202にて、許可通知を取得できた場合には、S203に進む。S203では、自動運転車両APCである自車両の進行方向を判定する。S203にて、自車両が交差点を直進すると判定した場合、S204に進む。
S204では、自車両の進行方向と直交する直交方向について、直進車両が存在するか否かを判定する。S204にて、直交方向の直進車両がいないと判定した場合、S206に進む。一方で、S204にて、直交方向の直進車両がいると判定した場合、S205に進み、直進車両の通過を待機したうえで、S206に進む。S206では、交差点を直進方向に通行し、通行制御処理を終了する。
一方、S203にて、自車両が交差点を直進しないと判定した場合、S207に進む。S207では、自車両が交差点を右折するか否かを判定する。S207にて、自車両が交差点を右折すると判定した場合、S208に進む。S208では、自車両の対向方向に直進車両が存在するか否かを判定する。S208にて、対向方向の直進車両がいないと判定した場合、S210に進む。一方で、S208にて、対向方向の直進車両がいると判定した場合、S209に進み、直進車両の通過を待機したうえで、S210に進む。S210では、交差点を右折通行し、通行制御処理を終了する。
一方、S207にて、自車両が交差点を左折すると判定した場合、S211に進む。S211では、左折方向に直進車両が存在するか否かを判定する。S211にて、左折方向の直進車両がいないと判定した場合、S213に進む。一方で、S211にて、左折方向の直進車両がいると判定した場合、S212に進み、直進車両の通過を待機したうえで、S213に進む。S213では、交差点を左折通行し、通行制御処理を終了する。
ここまで説明した第一実施形態の第一期間Tmでは、車両用信号41の青信号への制御によって手動運転車両MDCが交差点を通行可能になる一方で、自動運転車両APCは、交差点手前の停止ゾーンSZに停止するよう誘導される。対して第二期間Taでは、車両用信号41の赤信号への制御によって手動運転車両MDCが交差点の手前に停止させられる一方で、自動運転車両APCは、自動運転車載機60への許可通知に基づき、交差点を通行できるようになる。
以上の第一期間Tm及び第二期間Taが分けて設定されることにより、自動運転車両APC及び手動運転車両MDCは、交差点にて停止している期間と、交差点を通過する期間とが互いに異なってくる。その結果、自動運転車両APCは、道路上にて手動運転車両MDCと時間的に分離され、同じ道路上に手動運転車両MDCが多く走行している場合でも、安定的に交差点の通行を許可される。したがって、自動運転車両APCと手動運転車両MDCとが共に走行可能な混走道路であっても、自動運転車両APC及び手動運転車両MDCは、共に円滑に走行可能となる。
加えて第一実施形態では、交差点に接近する自動運転車両APCが存在しない場合、第二期間Taの設定が省略される。以上によれば、手動運転車両MDCが交差点を通行できなくなる期間が無駄に設定されてしまう事態は、防がれる。その結果、手動運転車両MDCは、自動運転車両APCの交通量の少ない混走道路を、円滑に走行できる。
また第一実施形態において、停止ゾーンSZに誘導された自動運転車両APCでは、手動運転モードへの切り替えが禁止される。こうした処置により、第一期間Tmでの一時的な手動運転モードへの切り替えにより、交差点を通行されてしまう事態は、防がれる。交差点を通過後に手動運転モードから自動運転モードに戻されてしまうと、自動運転車両APCと手動運転車両MDCとを分離する目的が達成できなくなる。故に、手動運転モードへの切り替えを禁止する処置は、自動運転車両APCと手動運転車両MDCとの確実な分離に有効となる。
ここで、自動運転車両APC専用の停止ゾーンSZに手動運転車両MDCが誤って停止してしまう事態は、不可避的に発生し得る。そこで第一実施形態では、誤停止車両MCsが発生した場合に、誤停止車両MCsの正面の車両用信号41が一時的に青信号に切り替えられる。これにより、誤停止車両MCsは、停止ゾーンSZから排除される。こうした処置によれば、自動運転車両APCと手動運転車両MDCとの分離は、いっそう確実に実現される。
また第一実施形態では、誤停止車両MCsが自動運転車載機60を搭載している場合、誤停止車両MCsの自動運転車載機60に対して、自動運転モードへの切替要求が送信される。こうした処置により、自動運転車両APCとなった誤停止車両MCsは、第二期間Taであっても、交差点を通行可能となる。その結果、自動運転車両APCと手動運転車両MDCとの分離が可能になる。
また第一実施形態によれば、自動運転車両APCの隊列へ向けた誤進入車両MCiの車線変更は、阻止指令等を受信した自動運転車両APCによって阻まれる。故に、停止ゾーンSZに繋がる車線は、この停止ゾーンSZに誘導される自動運転車両APCによって占有される。以上によれば、自動運転車両APCの隊列と、手動運転車両MDCの隊列とが、交差点への到達前に形成されるようになる。その結果、自動運転車両APC及び手動運転車両MDCそれぞれの交通量が多いシーンにおいても、これらの分離が確実に実現される。
さらに第一実施形態では、手動運転車両MDCの後方から自動運転車両APCが接近しているシーンでは、手動運転車両MDCの正面の青信号が通常よりも延長されて、手動運転車両MDCの交差点の通過が支援される。こうした処置によれば、手動運転車両MDCは、後方の自動運転車両APCと確実に分離される。
加えて第一実施形態では、停止ゾーンSZに停止した自動運転車両APCの後方から、手動運転車両MDCが接近しているシーンでは、第一期間Tmから第二期間Taへの切り替えタイミングが前倒しされる。こうした処置によれば、自動運転車両APCは、交差点をより早いタイミングで通行可能となる。故に、自動運転車両APCは、より確実に手動運転車両MDCと分離される。
また第一実施形態では、自動運転車両APCの前方に合流車両MCmが合流した場合、他の車線への車線変更を指示する車線変更指令が、自動運転車両APCに通知される。以上によれば、交差点の通行に際して、自動運転車両APCは、円滑に手動運転車両MDCと分離される。
さらに第一実施形態では、自動化レベルの高い自動運転車両APCほど、停止ゾーンSZの前方に並ぶように、路側機10によって誘導される。以上によれば、交差点の通過後、自動化レベル「3」の自動運転車両APCに運転交代が発生しても、自動化レベル「4」の自動運転車両APCは、他車両の運転交代シーンに巻き込まれることなく、走行を継続できる。その結果、運転交代が発生しても、自動運転車両APCと手動運転車両MDCとを分離させた状態が維持可能となる。
尚、第一実施形態において、挙動監視部25が「手動車両監視部」に相当し、自動運転車載機60が「運転制御装置」に相当し、路側機10が「交通管制装置」に相当する。
(第二実施形態)
図24に示す本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第一実施形態にて、路側機10(図1参照)によって実現されていた交通管制装置の機能は、第二実施形態では、センタ管制装置250によって実現されている。センタ管制装置250は、混走道路に設けられた複数の交差点について、自動運転車両APC及び手動運転車両MDC(図1参照)の通行を管理可能である。
センタ管制装置250は、混走道路に沿って設置された複数の交通監視装置90と接続されており、各交通監視装置90から監視情報等を取得する。センタ管制装置250は、各交差点に設置された交通信号機TLの点灯制御部40と接続されており、各交通信号機TLの制御を行うことができる。センタ管制装置250は、各交差点に設置された路側機210の処理装置211と接続されている。センタ管制装置250は、各路側機210のV2X通信部17を経由した路車間通信により、各交差点に接近する自動運転車両APCの自動運転車載機60へ向けて、許可通知及び各種の指示を出力することができる。
センタ管制装置250は、第一実施形態の処理装置11(図1参照)と同様に、少なくとも一つのプロセッサ、RAM、記憶媒体、及び入出力インターフェースを有するコンピュータを主体に構成されている。センタ管制装置250は、記憶媒体に記憶された交通管制プログラムをプロセッサによって実行する。交通管制プログラムに基づき、センタ管制装置250には、第一実施形態と実質同一の期間設定部21、信号制御部22、誘導制御部23、車両判別部24、及び挙動監視部25等が交通管制に関連する機能ブロックとして構築される。各機能ブロックは、複数の交差点について、個別の交通管制を行うことができる。
ここまで説明した第二実施形態では、複数の交差点についての交通管制の制御がセンタ管制装置250にて統合的に実施されたうえで、個々の交差点については、第一期間Tm及び第二期間Taが分けて設定される。故に、第一実施形態と同様の効果を奏し、自動運転車両APC及び手動運転車両MDCは、道路上にて時間的に分離され、安定的に交差点の通行を許可される。したがって、自動運転車両APCと手動運転車両MDCとが共に走行可能な混走道路であっても、自動運転車両APC及び手動運転車両MDCは、共に円滑に走行可能となる。尚、第二実施形態では、センタ管制装置250が「交通管制装置」及び「処理装置」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本開示による複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態では、交差点に接近する自動運転車両の数に応じて、全部又は一部の停止ゾーンが手動運転車両に開放された。しかし、このような停止ゾーンの数の調整処理は、実施されてなくてもよい。また、自動運転車両の交通量が増加した場合に、停止ゾーンの数を増加させる調整処理が実施されてもよい。停止ゾーンの数は、混走道路に設けられた車線数、自動運転車両の通行比率等に基づき、最適な値に設定されてよい。
上記実施形態では、自動化レベルの高い自動運転車両ほど、停止ゾーンの前方に誘導されていた。しかし、自動化レベルに基づく各自動運転車両の停止位置の調整は、実施されなくてもよい。また、自動運転レベルは、完全自動運転に近い機能を備えた自動運転車両ほど、高い値に規定される。自動化レベルの規定には、例えばNHTSA(National Highway Traffic Safety Administration)及びSAE(Society of Automotive Engineers)等で定められたレベル分けの基準が適用可能である。
これらの基準を採用した場合、上記実施形態のように、自動運転車両のうちで、レベル「4」以上の実質的な自動運転車両が、レベル「3」以下の半自動運転車両よりも交差点の手前で停止するよう誘導される。そして、第二期間への切り替えにより、半自動運転車両は、自動運転車両に対する追従走行を開始する。尚、半自動運転車両であっても、停止ゾーンに停止中は、手動運転モードへの切り替えを中止される。
上記実施形態では、誤停止車両に対して出力される禁止指令により、一時的な手動運転モードへの切り替えが禁止された。しかし、例えば混走道路の交通量が所定の閾値よりも少ない場合等では、こうした禁止指令の出力は、実施されなくてもよい。同様に、誤進入車両MCiの車線変更を阻む阻止指令、及び他の車線への車線変更指令等の出力は、適宜省略又は中断可能である。
上記実施形態では、停止ゾーンに手動運転車両が停止した場合、こうした誤停止車両の前方の車両用信号が青信号に切り替え可能であった。また、誤停止車両が自動運転車載機を搭載していれば、自動運転モードへの切替要求が出力されていた。しかし、以上のような誤停止車両を排除する制御は、実施されなくてもよい。
上記実施形態では、自動運転車両と手動運転車両との時間分離を促進させるために、青信号の延長及び第二期間の前倒しといった各通行期間の調整が実施されていた。こうした通行期間を調整する方法は、上記実施形態に限定されない。また、混走道路の交通量の増減等に応じて、各通行期間の調整は、適宜中断可能である。
上記実施形態の第一期間では、特定の一方向のみが順に青信号に切り替えられていた。しかし、第一期間における各車両用信号の切り替え方法は、適宜変更可能である。例えば、対向する二方向が同時に青信号にされてもよい。また交差点の形状は、上記実施形態にて例示の十字路に限定されず、T字路、並びに五叉路及び六叉路といった多叉路等であってもよい。
上記第一実施形態では、各交差点に設置された路側機が交差点の交通を管理していた。また、第二実施形態では、複数の交差点についてセンタ管制装置がそれぞれの交通を管理していた。このような本開示の交通管制方法を実現する各機能は、上述の構成とは異なるハードウェア及びソフトウェア、或いはこれらの組み合わせによっても提供可能である。例えば、路側機の処理装置とセンタ管制装置とが連携して、特定の交差点における各車両の通行が管理されてもよい。また、各処理装置に設けられたプロセッサにて実行される交通管制プログラムを格納する記憶媒体としては、半導体メモリ(フラッシュメモリ)及びハードディスクドライブ等の非遷移的実体的記憶媒体が適宜採用可能である。
APC 自動運転車両、MDC 手動運転車両、MCa 接近車両、MCf 前走車両、MCi 誤進入車両、MCm 合流車両、MCs 誤停止車両、SZ 停止ゾーン、TL 交通信号機、Tm 第一期間、Ta 第二期間、10 路側機(交通管制装置)、210 路側機、11 処理装置、21 期間設定部、22 信号制御部、23 誘導制御部、25 挙動監視部(手動車両監視部)、50 センタ管制装置、250 センタ管制装置(交通管制装置,処理装置)、60 自動運転車載機(運転制御装置)

Claims (14)

  1. 自動運転車両(APC)と手動運転車両(MDC)とが共に走行可能な道路の交差点に設置された交通信号機(TL)の制御と、前記自動運転車両に搭載される運転制御装置(60)へ向けた指示の出力とを行うことで、前記交差点における前記自動運転車両及び前記手動運転車両の通行を管理する交通管制装置であって、
    前記交差点の手前にて前記自動運転車両を停止させる一方で前記手動運転車両に前記交差点の通行を許可する第一期間(Tm)、及び前記自動運転車両に前記交差点の通行を許可する一方で前記交差点の手前にて前記手動運転車両を停止させる第二期間(Ta)、を設定する期間設定部(21)と、
    前記第一期間にて、前記交通信号機における青信号の点灯を許容し、前記第二期間にて、前記手動運転車両が前記交差点へ進入しないよう前記交通信号機を赤信号に制御する信号制御部(22)と、
    前記第一期間にて、前記交差点の手前に設定した停止ゾーン(SZ)に停止するよう前記交差点に接近する前記自動運転車両を誘導し、前記第二期間にて、前記交差点の通行許可を前記運転制御装置に通知する誘導制御部(23)と、
    を備える交通管制装置。
  2. 前記誘導制御部は、前記自動運転車両との間で実施した無線通信の通信情報に基づき、前記交差点に接近する前記自動運転車両を認識する請求項1に記載の交通管制装置。
  3. 前記期間設定部は、前記交差点に接近する前記自動運転車両の存在が前記誘導制御部によって認識されていない場合に、前記第二期間の設定を中断する請求項2に記載の交通管制装置。
  4. 前記誘導制御部は、複数の前記停止ゾーンを前記交差点の手前に設定しており、認識している前記自動運転車両の数が予め設定された閾値よりも少ない場合に、複数の前記停止ゾーンの一部のみに前記自動運転車両を誘導する請求項2又は3に記載の交通管制装置。
  5. 前記誘導制御部は、
    前記通信情報に基づき、前記自動運転車両の自動化レベルを取得し、
    前記自動化レベルの異なる複数の前記自動運転車両が特定の前記停止ゾーンに接近している場合に、前記自動化レベルの高い前記自動運転車両ほど前方に停止するように、複数の前記自動運転車両を誘導する請求項2〜4のいずれか一項に記載の交通管制装置。
  6. 前記誘導制御部は、前記停止ゾーンに停止する前記自動運転車両の前記運転制御装置へ向けて、自動運転モードから手動運転モードへの切り替えを禁止する禁止指令を出力する請求項1〜5のいずれか一項に記載の交通管制装置。
  7. 前記手動運転車両の挙動を監視した監視情報を取得する手動車両監視部(25)、をさらに備える請求項1〜6のいずれか一項に記載の交通管制装置。
  8. 前記手動車両監視部は、前記監視情報に基づいて前記停止ゾーンに前記手動運転車両が停止したか否かを判定し、
    前記信号制御部は、前記手動車両監視部にて前記停止ゾーンに前記手動運転車両が停止したと判定された場合に、前記停止ゾーンに停止している前記手動運転車両の前方の前記交通信号機を青信号に切り替えさせる請求項7に記載の交通管制装置。
  9. 前記手動車両監視部は、前記監視情報に基づいて前記停止ゾーンに前記手動運転車両が停止したか否かを判定し、
    前記誘導制御部は、
    前記手動車両監視部にて前記停止ゾーンに前記手動運転車両が停止したと判定された場合に、前記停止ゾーンに停止している前記手動運転車両に自動運転を行う前記運転制御装置が搭載されているか否かを判定し、
    前記運転制御装置が前記手動運転車両に搭載されていると判定した場合に、手動運転モードから自動運転モードへの切り替えを要求する切替要求を、前記運転制御装置へ向けて出力する請求項7に記載の交通管制装置。
  10. 前記手動車両監視部は、前記監視情報に基づき、複数の前記自動運転車両の間へ向けて車線変更を開始する前記手動運転車両を、誤進入車両(MCi)として検出し、
    前記誘導制御部は、前記手動車両監視部にて前記誤進入車両が検出された場合に、前記誤進入車両の周囲を走行する前記自動運転車両へ向けて、前記誤進入車両の車線変更を阻む阻止指令を出力する請求項7〜9のいずれか一項に記載の交通管制装置。
  11. 前記手動車両監視部は、前記監視情報に基づき、前記停止ゾーンに誘導される前記自動運転車両の前方を走行する前記手動運転車両を、前走車両(MCf)として検出し、
    前記信号制御部は、
    前記交通信号機が青信号とされている交通の流れ方向にて前記前走車両が検出された場合に、青信号の期間の終了までに前記前走車両が前記交差点を通過可能か否か推定し、
    前記前走車両が前記交差点を通過できないと推定した場合に、前記交通信号機の制御によって青信号の期間を延長させる請求項7〜10のいずれか一項に記載の交通管制装置。
  12. 前記手動車両監視部は、前記監視情報に基づき、前記停止ゾーンに停止中の前記自動運転車両に後方から接近する前記自動運転車両を、接近車両(MCa)として検出し、
    前記期間設定部は、前記手動車両監視部にて前記接近車両が検出された場合に、前記第一期間から前記第二期間に切り替えるタイミングを早める請求項7〜11のいずれか一項に記載の交通管制装置。
  13. 前記手動車両監視部は、前記監視情報に基づき、複数車線のうちで前記自動運転車両に合流した前記手動運転車両を、合流車両(MCm)として検出し、
    前記誘導制御部は、前記手動車両監視部にて前記合流車両が検出された場合に、前記合流車両の後方を走行する前記自動運転車両へ向けて、前記合流車両が走行する車線とは異なる車線に車線変更を指示する車線変更指令を出力する請求項7〜12のいずれか一項に記載の交通管制装置。
  14. 自動運転車両(APC)と手動運転車両(MDC)とが共に走行可能な道路の交差点に設置された交通信号機(TL)の制御と、前記自動運転車両に搭載される運転制御装置(60)へ向けた指示の出力とを行うことで、前記交差点における前記自動運転車両及び前記手動運転車両の通行を、処理装置(11,250)の処理によって管理する交通管制方法であって、
    前記交差点の手前にて前記自動運転車両を停止させる一方で前記手動運転車両に前記交差点の通行を許可する第一期間(Tm)、及び前記自動運転車両に前記交差点の通行を許可する一方で前記交差点の手前にて前記手動運転車両を停止させる第二期間(Ta)、を設定し(S101,S105)、
    前記第一期間にて、前記交通信号機における青信号の点灯を許容する(S122)と共に、前記交差点の手前に設定した停止ゾーン(SZ)に停止するよう前記交差点に接近する前記自動運転車両を誘導し(S147,S148)、
    前記第二期間にて、前記手動運転車両が前記交差点へ進入しないよう前記交通信号機を赤信号に制御する(S130)と共に、前記交差点の通行許可を前記運転制御装置に通知する(S142)交通管制方法。
JP2016115712A 2016-06-09 2016-06-09 交通管制装置、及び交通管制方法 Expired - Fee Related JP6508132B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016115712A JP6508132B2 (ja) 2016-06-09 2016-06-09 交通管制装置、及び交通管制方法
PCT/JP2017/016683 WO2017212821A1 (ja) 2016-06-09 2017-04-27 交通管制装置、及び交通管制方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016115712A JP6508132B2 (ja) 2016-06-09 2016-06-09 交通管制装置、及び交通管制方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017220129A JP2017220129A (ja) 2017-12-14
JP6508132B2 true JP6508132B2 (ja) 2019-05-08

Family

ID=60577792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016115712A Expired - Fee Related JP6508132B2 (ja) 2016-06-09 2016-06-09 交通管制装置、及び交通管制方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6508132B2 (ja)
WO (1) WO2017212821A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7080684B2 (ja) * 2018-03-16 2022-06-06 本田技研工業株式会社 車両利用システム、および車両利用方法
CN108399762B (zh) * 2018-05-08 2020-07-28 北京航空航天大学 一种自动驾驶和人工驾驶车辆混行条件下的交叉口通行控制方法
WO2019217545A1 (en) * 2018-05-09 2019-11-14 Cavh Llc Systems and methods for driving intelligence allocation between vehicles and highways
JP7122195B2 (ja) * 2018-08-30 2022-08-19 ヤフー株式会社 情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
CN110874938A (zh) * 2018-08-31 2020-03-10 百度在线网络技术(北京)有限公司 交通灯控制***及交通灯控制方法
CN109147363B (zh) * 2018-09-10 2020-10-27 吉林大学 交通智能引导***及引导方法
CN110428647B (zh) * 2019-07-26 2022-10-04 阿波罗智联(北京)科技有限公司 路口的车辆协同通行的方法、装置、设备及存储介质
KR102345959B1 (ko) * 2020-01-28 2022-01-03 한양대학교 에리카산학협력단 자율주행 차량의 군집 주행 시스템
JP7158628B2 (ja) * 2020-06-04 2022-10-21 三菱電機株式会社 自動走行制御装置、自動走行制御システム、及び警告情報決定方法
CN115631639B (zh) * 2022-12-20 2023-04-11 银江技术股份有限公司 基于改进nema相位结构的混行交叉口信号配时方法与***

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011221853A (ja) * 2010-04-12 2011-11-04 Denso Corp 運転者支援装置および運転者支援システム
JP6331714B2 (ja) * 2014-06-02 2018-05-30 住友電気工業株式会社 通信方法、路側装置、移動通信機、車両、車両の制御装置、及び車両の動作決定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017220129A (ja) 2017-12-14
WO2017212821A1 (ja) 2017-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6508132B2 (ja) 交通管制装置、及び交通管制方法
CN109421714B (zh) 车辆控制***、车辆控制方法及存储介质
CN108510795B (zh) 协同车辆导航
CN108216243B (zh) 车辆用控制装置
EP3407326B1 (en) Pedestrian determination method and determination device
CN107851389B (zh) 行驶控制方法及行驶控制装置
JP6650904B2 (ja) 車両制御装置
US11221619B2 (en) Autonomous driving system
US11474528B2 (en) Behavior control method and behavior control apparatus
CN112622908B (zh) 车辆控制装置、车辆控制方法及存储介质
KR20180026502A (ko) 주행 제어 방법 및 주행 제어 장치
JP2015228092A (ja) 運転支援装置および運転支援プログラム
CN108602511B (zh) 超车辅助装置
JP2007219743A (ja) 自動車用走行制御システム
CN109664883B (zh) 车辆控制装置
JP6349781B2 (ja) 車両制御システム、方法およびプログラム
US20180001893A1 (en) Automated vehicle acceleration management system
CN115812228A (zh) 控制装置、控制方法以及程序
JP2017136968A (ja) 車両制御装置
WO2019077669A1 (ja) 車両制御装置
US11299163B2 (en) Control system of vehicle, control method of the same, and non-transitory computer-readable storage medium
US11073833B2 (en) Vehicle control apparatus
WO2019111309A1 (ja) 車両の制御方法及び制御装置
JP2018160173A (ja) 車線移動支援装置
JP7184165B2 (ja) 車両制御方法及び車両制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190318

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6508132

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees