JP6505703B2 - 室温硬化型シリコーン樹脂組成物 - Google Patents
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Description
a及びbは、それぞれ独立して、0よりも大きく、2未満であって、a及びbの合計は4未満であり、
Rは、それぞれ独立して、直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は一価又は多価不飽和又は芳香族炭化水素基であり、
R’は、それぞれ独立して、炭素原子数が1〜8のアルキル基である。)
a及びbは、それぞれ独立して、0よりも大きく、2未満であって、a及びbの合計は4であり、
Rは、炭素原子数が1〜8のアルキル基又はシクロアルキル基又は炭素原子数が6〜20の芳香族部位であり、
R’は、炭素原子数が1〜8のアルキル基である。)
R3は、それぞれ独立して、炭素原子数が1〜50の同一又は異なる直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基であって、ヘテロ原子(好ましくは酸素、窒素又は硫黄)を含んでいてもよい、及び/又は一以上の水酸基又はアミノ基で置換されていてもよい、2価の基であり、
R11、R12、R21、R22及びR31は、それぞれ独立して、水素又は、1又は2個のヘテロ原子(好ましくは窒素、酸素又はケイ素)を含んでいてもよい、炭素原子数が1〜15の直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭化水素基であり、
R3には、ケイ素化合物がSi原子を介して結合している。)
aは、0〜10、好ましくは0〜5、より好ましくは>0〜4、特に好ましくは>1〜<3であり、
bは、0〜10、好ましくは0〜5、より好ましくは>0〜4、特に好ましくは>1〜<3であり、
cは、0〜350、好ましくは1〜150、より好ましくは>1〜15、さらに好ましくは2〜10、特に好ましくは>2〜5であり、
dは、0〜50、好ましくは1〜25、より好ましくは>1〜10、さらに好ましくは2〜8、特に好ましくは>2〜5であり、
eは、0〜50、好ましくは0〜30、より好ましくは0〜10、さらに好ましくは>1〜5、特に好ましくは2〜<4であり、
fは、0〜10、好ましくは>0〜5、より好ましくは0〜<5、特に好ましくは>1〜<3であり、
ただし、指数b及びdの合計は1〜20、好ましくは>1〜15、特に好ましくは2〜10であり、
指数aが2であり、指数b、c、e及びfの合計が0である場合は、指数dは1ではなく、
指数a、c、d、e及びfの合計が0である場合は、指数bは>1、好ましくは2、特に好ましくは>2であり、
Mは、[R3SiO1/2]であり、
MGは、[RGR2SiO1/2]であり、
Dは、[R2SiO2/2]であり、
DGは、[RGRSiO2/2]であり、
Tは、[RSiO3/2]であり、
Qは、[SiO4/2]であり、
Rは、それぞれ独立して、ORa基及び/又は、ヘテロ原子を含んでいてもよい、及び/又は1以上の水酸基、アミノ基、カルボキシル基又はアリール基(好ましくはアミノ基)で置換されていてもよい、直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は一価又は多価不飽和炭化水素基であり、好ましい炭化水素基は、水酸基及びアミノ基で任意に置換されていてもよいポリエーテル、アルキル基又はアリール基、より好ましくはアルキル基又はアリール基、さらに好ましくはアルキル基、特に好ましくはメチル基又はプロピル基であり、アリール基は、炭素原子数が1〜8のアルキル基で置換されていてもよく、
Raは、それぞれ独立して、水素及び/又は炭素原子数が1〜12のアルキル基(より具体的には、メチル基又はエチル基)であり、
RGは、式(IVa)、(IVb)又は(IVc)で表されるグアニジン基含有基、その互変異性体及び/又は塩であり、
R11、R12、R21、R22及びR31は、それぞれ独立して、水素又は、1又は2個のヘテロ原子(好ましくは窒素、酸素又はケイ素)を含んでいてもよい、炭素原子数が1〜15、好ましくは>1〜10、特に好ましくは2〜7の直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭化水素基である。)
Dynasylan(登録商標)は、Evonik Industries社(ドイツ・エッセン)の登録商標である。
Lewatit(登録商標)(製品名「K 2621」)は、LANXESS Deutschland社(ドイツ・レバークーゼン)の登録商標である。
Tyzor(登録商標)は、Dorf Ketal社(以前はDuPont社)の登録商標である。
Kenreact(登録商標)は、Kenrich Petrochemicals社(米国ベイヨン)の登録商標である。
Borchi Kat(登録商標)は、Borchers社(ドイツ・ランゲンフェルト)の登録商標である。
K−Cure(登録商標)及びNacure(登録商標)は、King Industries社(オランダ・ワディンクスフェーン)の登録商標である。
NMRスペクトルの記録及び解釈は当業者には公知である。「NMR Spectra of Polymers and Polymer Additives」,A.Brandolini及びD. Hills,2000,Marcel Dekker,Inc.を参照されたい。スペクトルは、室温においてBruker Spectrospin分光計を使用して記録した(プロトンスペクトルを記録する場合の測定周波数:399.9MHz、13Cスペクトルを記録する場合の測定周波数:100.6MHz、29Siスペクトルを記録する場合の測定周波数:79.5MHz)。グアニジノシロキサンの塩基性を考慮して、塩素化された重水素化溶媒は使用せず、アセトン−d6又はメタノール−d4(Sigma Aldrich社製)を使用した。
塩基性窒素は、非水系媒体に溶解させた過塩素酸を使用した電位差滴定によって測定した。
ゲル浸透クロマトグラフィー分析(GPC)は、Hewlett−Packard 1100装置を使用して行った(SDVカラムの組み合わせ(1,000/10,000Å、各65cm、内径:0.8cm、温度:30℃、移動相:THF、流量:1ml/min、RI detector(Hewlett−Packard))。システムは、ポリスチレン標準に対して162〜2,520,000g/molの範囲で較正した。
バインダー中の触媒の触媒活性を評価するための適当な手段は、Drying Recorderを使用して乾燥時間を測定することである。このような試験方法は、ASTM D5895に記載されている。ASTM D5895に記載された試験方法と同様にして、BK3 Drying Recorder(Mickle Laboratory Engineering社(Goose Green, Gomshall,Guildford,Surrey GU5 9LJ,UK)製)を使用して乾燥時間を測定した。4方向バーコーター(Erichsen Model 360、湿潤膜の厚み:80μm)を使用して標準ガラス細片(30×2.5cm×2mm)にバインダーを塗布して膜を形成した。標準ガラス細片に付着した埃及びグリースをアセトン及びエタノール/DI水混合物を使用して予め除去した。リバースに設定したレバーを使用し、スライドを左に移動させて開始位置とした。そして、スコアリングスクライバー(scoring scribe)をサンプルガラス板に対して折り曲げた。試験は、23℃の温度及び30%の相対湿度で行った。試験時間は6、12又は24時間に設定し、測定を開始した。試験時間の最後に、スコアリングスクライバーを上に折り曲げ、評価のためにガラス板を取り出した。初期乾燥時間及び体積乾燥(volume drying)時間を時間スケールを使用して読み取った。
「不活性」条件下とは、装置内の気体空間をアルゴン又は窒素等の不活性ガスで満たした状態を意味する。具体的には、緩やかな不活性ガス流で装置内を満たすことによって不活性条件とする。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー及び加熱フードを備えた250mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、100g(520mmol)のアミノプロピルメチルジエトキシシラン(Dynasilan(登録商標)1505)を入れ、80℃に加熱した。次に、18.8g(1.04mol)の脱イオン水を複数回に分けて添加し、混合物を75〜85℃で2時間保持した。加水分解の終了後、ロータリーエバポレーターを使用し、80℃において10〜25ミリバールの圧力下で混合物を濃縮した。これにより、反応物質よりもはるかに高い粘度を有する、一般式HO−[Si(CH2)3NH2Me]n−OH(n=11〜16)で表される透明な生成物を得た。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー及び加熱フードを備えた250mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、75.1gのS1で調製した縮合物(窒素値Ntot=11.5重量%、粘度:807mPas(ブルックフィールド))を入れた後、74.9gのヘキサメチルジシロキサンを添加した。反応混合物を撹拌しながら、80mg(=0.05重量%)の水酸化テトラメチルアンモニウムを添加し、混合物を90℃に加熱した。無色で濁っていた二相反応混合物は1時間後に均質かつ透明になったが、反応中に再びわずかに濁った(総反応時間:6.5時間)。反応終了後、ロータリーエバポレーターを使用し、150℃において1ミリバールの圧力下で3時間にわたって触媒を破壊した。揮発性成分の割合は31.8重量%だった。29Si NMR分析を行ったところ、最終生産物はM−[D(CH2)3NH2]3.3−Mで表される構造を有しており、窒素値Ntotは8.5重量%だった。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー、滴下漏斗及び加熱フードを備えた1,000mlの多口フラスコに、不活性条件下において、95.4g(0.84mol)のアリルグリシジルエーテル(AGE)を入れ、70℃に加熱した。次に、窒素の向流下において、198mgのKarstedt触媒(Pt0=5ppm)を添加した。さらに、300gのペンダント水素シロキサン(2.23mol SiH/kg)を滴下漏斗から30分かけて添加した。滴下速度は、90℃以下の発熱温度となるように調節した。ガス容量分析によって測定した3時間後のSiH転化率は82%だった。反応を完了させるために、20g(0.18mol)のアリルグリシジルエーテルと99mgのKarstedt触媒(Pt0=2.5ppm)を添加し、70℃で7時間反応を実施してSiH転化率を>99%とした。ロータリーエバポレーターを使用し、130℃において1ミリバール未満の圧力下で数時間にわたって得られた生成物を蒸留した。これにより、エポキシ官能性シロキサンを透明な薄黄色の液体として得た。29Si NMR分析によって目的の構造が得られたことを確認した。
得られた生成物S3に対して、国際公開第2011/095261号(米国特許出願公開第2012/282210号)に開示された方法と同様にしてアンモニアによるエポキシド開環を行った。具体的には、50gのエポキシシロキサンを100gのイソプロパノールに添加し、混合物をオートクレーブチューブに移した。エタノールとドライアイスの混合物を使用し、ガラスフリットを使用した30分間の導入によって10.9gのアンモニアが凝縮されるようにオートクレーブチューブの外壁を冷却した。チューブを密閉した後、100℃で4時間加熱した。ロータリーエバポレーターを使用し、60℃において1ミリバール未満の圧力下でイソプロパノールと過剰なアンモニアを蒸留によって除去した(1時間以内)。湿式化学測定による初期窒素値は2.8重量%であり、理論値と一致していた。
KPG撹拌器、真空付属品を有する蒸留ブリッジ、還流冷却器、窒素ブランケット、温度センサー及び加熱フードを備えた250mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、71.1g(147.34mmol/−NH2)の予備段階で得られたアミノ官能性シロキサンと28.9g(139.92mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを入れ、90℃で10時間反応させた。反応終了後、ダイヤフラムポンプによる真空下において、90℃の温度及び20ミリバールの圧力下で1時間にわたって揮発性成分を蒸留によって除去した。29Si NMR分析及び13C NMR分析によって目的の構造(透明で薄黄色の生成物)が得られたことを確認した。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー、滴下漏斗及び加熱フードを備えた1,000mlの多口フラスコに、不活性条件下において、93.3g(0.82mol)のアリルグリシジルエーテル(AGE)を入れ、70℃に加熱した。次に、窒素の向流下において、197mgのKarstedt触媒(Pt0=5ppm)を添加した。さらに、300gの環状水素シロキサン(2.18mol SiH/kg)を滴下漏斗から30分かけて添加した。滴下速度は、90℃以下の発熱温度となるように調節した。ガス容量分析によって測定した3時間後のSiH転化率は74%だった。反応を完了させるために、19g(0.17mol)のアリルグリシジルエーテル(AGE)と197mgのKarstedt触媒(Pt0=5ppm)を添加し、70℃で7時間反応を実施してSiH転化率を>99%とした。ロータリーエバポレーターを使用し、100℃において15ミリバールの圧力下で数時間にわたって得られた生成物を蒸留した。これにより、エポキシ官能性シロキサンを透明な薄黄色の液体として得た。29Si NMR分析によって目的の構造が得られたことを確認した(理論エポキシ価:2.79%)。
得られた生成物(S6)に対して、国際公開第2011/095261号(米国特許出願公開第2012/282210号)に開示された方法と同様にしてアンモニアによるエポキシド開環を行った。具体的には、250gのエポキシシロキサン(理論エポキシ価:2.79%)を500gのイソプロパノールに添加し、混合物をオートクレーブチューブに移した。エタノールとドライアイスの混合物を使用し、ガラスフリットを使用した30分間の導入によって60gのアンモニア(710%過剰)が凝縮されるようにオートクレーブチューブの外壁を冷却した。チューブを閉じた後、100℃で4時間加熱し、加熱時には圧力が22バールまで上昇した。反応終了後、混合物を室温まで冷却し、圧力容器の圧力を解放した。ロータリーエバポレーターを使用し、60℃において1ミリバール未満の圧力下でイソプロパノールと過剰なアンモニアを蒸留によって除去した(1時間以内)。湿式化学測定による初期窒素値は2.8重量%であり、理論値と一致していた。
KPG撹拌器、真空付属品を有する蒸留ブリッジ、窒素ブランケット、温度センサー及び加熱フードを備えた250mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、75.7g(156.84mmol/−NH2)の予備段階で得られたアミノ官能性シロキサンと24.3g(117.67mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを入れ、90℃で10時間反応させた。反応終了後、ダイヤフラムポンプによる真空下において、90℃の温度及び20ミリバールの圧力下で1時間にわたって揮発性成分を蒸留によって除去した。29Si NMR分析及び13C NMR分析によって目的の構造(透明で薄橙色の生成物)が得られたことを確認した。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー、滴下漏斗及び加熱フードを備えた1,000mlの多口フラスコに、不活性条件下において、61.2g(522mmol/−NH2)のS1で調製した縮合物を入れた後、38.8g(523mmol/D)のオクタメチルシクロテトラシロキサン、400gのキシレン及び2.5gの水酸化テトラメチルアンモニウム五水和物(TMAH*5H2O)を添加した。反応混合物を90℃で6時間加熱した後、還流下で8時間加熱して触媒を破壊した。この工程におけるアミン値の連続的な低下を窒素流下においてpH試験紙を使用して測定した。触媒の破壊終了後、ロータリーエバポレーターを使用して溶媒を除去し、100℃において1ミリバール未満の圧力下で1時間にわたって激しい蒸留を行った。得られたわずかに濁った生成物を襞付き濾紙を使用して濾過して透明無色の生成物を得た。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー及び加熱フードを備えた250mlの多口フラスコに、不活性条件下において、80gの環状アミノプロピルシロキサンS9を入れた後、82.6g(400mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)を添加し、混合した。混合物を90℃で6時間反応させた後、15ミリバールの圧力下で1時間にわたって揮発性成分を蒸留によって除去した。これにより、透明でわずかに黄色がかった生成物が得られ、生成物は室温で固体だった。13C NMR分光法による分析により、カルボジイミドの完全な転化を確認した。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー、滴下漏斗及び加熱フードを備えた250mlの多口フラスコに、不活性条件下において、11.6g(99mmol/−NH2)のS1で調製した縮合物を入れた後、13.5g(99mmol/DPhMe)のフェニルメチルシクロテトラシロキサン(CAS登録番号:546−45−2)、100gのキシレン及び0.6gの水酸化テトラメチルアンモニウム五水和物(TMAH*5H2O)を添加した。反応混合物を90℃で6時間加熱した後、還流下で8時間加熱して触媒を破壊した。この工程におけるアミン値の連続的な低下を窒素流下においてpH試験紙を使用して測定した。触媒の破壊終了後、ロータリーエバポレーターを使用して溶媒を除去し、100℃において1ミリバール未満の圧力下で1時間にわたって激しい蒸留を行った。得られたわずかに濁った生成物を襞付き濾紙を使用して濾過して透明無色の生成物を得た。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー及び加熱フードを備えた100mlの多口フラスコに、不活性条件下において、21.4g(84.5mmol/−NH2)の環状アミノプロピルフェニルメチルシロキサン(S11)を入れた後、16.6g(80.5mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)を添加し、混合した。混合物を90℃で6時間反応させた後、15ミリバールの圧力下で1時間にわたって揮発性成分を蒸留によって除去した。これにより、透明でわずかに黄色がかった生成物が得られ、生成物は室温で固体だった。13C NMR分光法による分析により、カルボジイミドの完全な転化を確認した。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサーび加熱フードを備えた500mlの多口フラスコに、不活性条件下において、50g(0.37mol)のテトラ(クロロプロピル)テトラメチルシクロシロキサン(D4 (CH2)3Cl)(クロロプロピルジクロロメチルシランの加水分解/縮合によって製造)を入れて60℃まで加熱した後、126.4g(1.1mol)のテトラメチルグアニジンを30分かけて添加した。反応温度を130℃に上昇させて6時間維持したところ、反応の進行に従ってかなりの塩の生成が観察された。反応終了後、混合物を室温まで冷却し、100mlのトルエンで希釈した。フィルタープレス(Seitz K300)を使用して生成物から塩を除去した後、ロータリーエバポレーターを使用し、100℃において1ミリバール未満の圧力下で1時間にわたって未反応のテトラメチルグアニジンを除去した。その後、蒸留を行い、テトラグアニジノプロピルシクロテトラシロキサンを濁ってわずかに黄色がかった生成物として得た。1H NMR分析及び29Si NMR分析によって構造を確認した。
KPG撹拌器、滴下漏斗、内部温度測定センサー及び不活性ガス供給ラインを備えた500mlの多口フラスコ内を窒素で不活性化させた後、100g(183mmol=732mmol/−C3H6Cl)の2,4,6,8−テトラキス(3−クロロプロピル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン(CAS登録番号:96322−87−1)をフラスコに入れ、60℃に加熱した。次に、252.8g(2.2mol)のテトラメチルグアニジンを計量して添加し、混合物を130℃で6時間加熱した。塩のおびただしい沈殿が開始した後、混合物を撹拌可能とするために200mlのトルエンを添加した。反応終了後、フィルタープレス(Seitz K300フィルター)を使用して塩を分離した。次に、100℃で1時間のオイルポンプによる真空下(1ミリバール未満)における蒸留によって未反応のテトラメチルグアニジンを濾液から除去した。得られた粘性を有し、わずかに黄色がかった濁った生成物を不活性ガス下で排出した。
KPG撹拌器、滴下漏斗、内部温度測定センサー及び不活性ガス供給ラインを備えた250mlの多口フラスコ内を窒素で不活性化させた後、20g(147mmol)のフェニルメチルシクロシロキサン(CAS登録番号:546−45−2)をフラスコに入れた。次に、20g(36.6mmol=147mmol/−C3H6Cl)のテトラキス(3−クロロプロピル)−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン、160gのトルエン及び12gのLewatit(登録商標)K2621を添加した。60℃で6時間平衡化を行った後、Lewatit(登録商標)触媒を襞付き濾紙を使用して除去した。ロータリーエバポレーターを使用して濾液からトルエンを除去した後、70℃において1ミリバール未満の圧力下で1時間蒸留を行った。得られた無色透明の生成物を不活性ガス下で排出した。
KPG撹拌器、滴下漏斗、内部温度測定センサー及び不活性ガス供給ラインを備えた500mlの多口フラスコ内を窒素で不活性化させた後、30g(55mmol=110mmol/−C3H6Cl)の平衡化生成物S15、38g(330mmol)のテトラメチルグアニジン及び40gのキシレンをフラスコに入れた。反応混合物を加熱し、130℃の反応温度で6時間保持した。反応終了後、フィルタープレス(Seitz K300フィルター)を使用して沈殿したテトラメチル塩酸塩を分離した。次に、100℃で1時間のオイルポンプによる真空下(1ミリバール未満)における蒸留によって未反応のテトラメチルグアニジンと溶媒を濾液から除去した。得られた高い粘性を有し、わずかに黄色がかった透明な生成物を不活性ガス下で排出した。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素ブランケット、温度センサー及び加熱フードを備えた250mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、24.85g(100mmol)の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを入れた後、40.44g(196mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド添加した。反応混合物を撹拌下において90℃で6時間反応させた後、ダイヤフラムポンプによる真空下において30分間にわたって揮発性成分を蒸留によって除去した。これにより、透明で粘性を有する生成物を得た。13C NMR分析により、カルボジイミドの完全な転化を確認した。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素ブランケット、温度センサー及び加熱フードを備えた500mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、128.09gのS1で調製した縮合物(N値=11.3重量%、122.5g/eq-NH2=1.05mol NH2)を入れた後、71.91g(348.52mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを添加した。反応混合物を撹拌下において90℃で6時間反応させた後、ダイヤフラムポンプによる真空下において30分間にわたって揮発性成分を蒸留によって除去した。これにより、透明で粘性を有する生成物(S18)を得た。13C NMR分析により、カルボジイミドの完全な転化を確認した。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素ブランケット、温度センサー及び加熱フードを備えた500mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、94.2gのS1で調製した縮合物(N値=11.3重量%、122.5g/eq-NH2=769.1mmol)を入れた後、105.8g(512.72mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを添加した。反応混合物を撹拌下において90℃で6時間反応させた後、ダイヤフラムポンプによる真空下において30分間にわたって揮発性成分を蒸留によって除去した。これにより、高温において高い粘性を有する透明な生成物を得た。13C NMR分析により、カルボジイミドの完全な転化を確認した。室温まで冷却すると生成物は固化して透明な塊を形成したが、再び溶解可能だった。
250mlの一口フラスコに、39.3g(288mmol/DC3H6Cl)の一般式[DC3H6Cl]4で表される環状クロロプロピルジクロロメチルシラン加水分解縮合物、64g(863mmol/D)のデカメチルシクロペンタシロキサン及び46.7g(288mmol/MM)のヘキサメチルジシロキサンを入れた。磁気撹拌下において、0.15gのトリフルオロメタンスルホン酸を添加し、混合物を一晩撹拌した。翌日、ロータリーエバポレーターを使用し、90℃で4時間平衡化を行った後、8gの炭酸水素ナトリウムを添加して酸を失活させた。襞付き濾紙を使用して濾過を行い、158gの無色透明の液体を得た。29Si分光法による分析によって構造[MD3DC3H6ClM]を確認した。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサ及び加熱フードを備えた250mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、80g(153mmol/DC3H6Cl)の直鎖状シロキサンS20を入れ、100℃に加熱した。次に、滴下漏斗を使用して53g(460mmol)のテトラメチルグアニジンを計量して1時間かけて添加し、混合物を130℃で8時間保持した。反応終了後、沈殿したテトラメチルグアニジン塩酸塩を濾過によって除去し、オイルポンプによる真空下において、130℃の温度及び6ミリバールの圧力下で1時間にわたって生成物を蒸留した。さらに濾過を行い、55gの透明な生成物を得た。29Si NMR分析及び13C NMR分析によって構造を確認した。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー、滴下漏斗及び加熱フードを備えた250mlの多口フラスコに、不活性条件下において、35g(300mmol/−NH2)のS1で調製した縮合物(窒素値Ntot=11.5重量%、粘度:807mPas(ブルックフィールド))を入れた後、66.6g(900mmol/D)のオクタメチルシクロテトラシロキサン、48.5g(300mmol/mm)及び60mgの水酸化テトラメチルアンモニウム五水和物(TMAH*5H2O)を添加した。反応混合物を90℃で6時間加熱した後、ロータリーエバポレーターを使用して130℃で3時間加熱して触媒を破壊した。触媒の破壊終了後、ロータリーエバポレーターを使用して溶媒を除去し、100℃において1ミリバール未満の圧力下で1時間にわたって残渣の激しい蒸留を行った。最後に、わずかに濁った生成物を襞付き濾紙を使用して濾過して透明無色の生成物を得た。29Si NMR分析によれば、生成物はM(DDC3H6NH2)7.4Mで表される構造を有していた。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー及び加熱フードを備えた100mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、50g(135mmol/−NH2)の上述したように調製した直鎖アミノシロキサン(S22)(Ntheor=3.787%)を入れた後、26.5g(128mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを添加し、混合した。反応混合物を90℃で6時間反応させて無色のわずかに濁った生成物を得た。13C NMR分光法による分析により、カルボジイミドの完全な転化を確認した。29Si NMR分光法による分析によれば、シロキサン鎖長はN=5.6であり、M(DDC3H6GUA)3.6Mで表される構造の存在を示唆していた。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー及び加熱フードを備えた250mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、90gのS1で調製した縮合物(窒素値Ntot=11.5重量%、粘度:807mPas(ブルックフィールド))を入れた後、60gのヘキサメチルジシロキサンを添加した。反応混合物を撹拌しながら、80mg(=0.05重量%)の水酸化テトラメチルアンモニウムを添加し、混合物を90℃に加熱した。無色で濁っていた反応混合物は1時間後に均質かつ透明になった。反応終了後、ロータリーエバポレーターを使用し、150℃において1ミリバールの圧力下で3時間にわたって触媒を破壊した。揮発性成分の割合は20重量%だった。29Si NMR分析を行ったところ、最終生産物はM−[D(CH2)3NH2]3.5−Mで表される構造を有しており、窒素値Ntotは8.7重量%だった。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー及び加熱フードを備えた250mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、104.1g(646mmol/−NH2)のS24で調製した直鎖状アミノシロキサン(Ntheor=8.7%)を入れた後、126.8g(614mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを添加した。反応混合物を90℃で6時間反応させてわずかに黄色がかった生成物を得た。生成物は、高温においては無色であり、冷却すると固体になったが、再び溶解可能だった。13C NMR分光法による分析により、カルボジイミドの完全な転化を確認した。29Si NMR分光法による分析によれば、シロキサン鎖長はN=5.5であり、M(DC3H6GUA)3.5Mで表される構造の存在を示唆していた。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー及び加熱フードを備えた100mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、49.2g(299mmol/−NH2)のS24と同様にして調製した直鎖状アミノシロキサン(Ntheor=8.5重量%)を入れた後、30.8g(149mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを添加した。反応混合物を90℃で6時間反応させて無色透明の生成物を得た。13C NMR分光法による分析により、カルボジイミドの完全な転化を確認した。29Si NMR分光法による分析によれば、シロキサン鎖長はN=5.6であり、M(DC3H6NH2)〜1.8(DC3H6−GUA)〜1.8Mで表される構造の存在を示唆していた。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー及び加熱フードを備えた100mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、37.7g(215mmol/−NH2)のS24と同様にして調製した直鎖状アミノシロキサン(N=8.7重量%)を入れた後、42.2g(204mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを添加した。反応混合物を90℃で8時間反応させてわずかに黄色がかった透明の粘性を有する生成物を得た。13C NMR分光法による分析により、カルボジイミドの完全な転化を確認した。29Si NMR分光法による分析によれば、シロキサン鎖長はN=4.7であり、M(DDC3H6GUA)2.7Mで表される構造の存在を示唆していた。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素ブランケット、温度センサー及び加熱フードを備えた250mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、102.1g(232.24mmol−NH2)のプロピル基及びアミノプロピル基を有するヒドロキシル末端直鎖状シロキサン縮合物(Nprim=3.64重量%、Mw=〜730g/mol)を入れた後、47.9g(232.24mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを添加した。反応混合物を撹拌下において90℃で6時間反応させた後、ダイヤフラムポンプによる真空下において30分間にわたって揮発性成分を蒸留によって除去した。これにより、透明で粘性を有する生成物を得た。13C NMR分析により、カルボジイミドの完全な転化を確認した。
KPG撹拌器、還流冷却器、窒素導入口、温度センサー、滴下漏斗及び加熱フードを備えた2,000mlの多口フラスコに、不活性条件下において、756.3gの環状水素シロキサン(0.1332重量%、756.3g/eq SiHに対応)を入れた後、4.43gの炭酸ナトリウムを添加し、混合物を反応温度(130℃)まで加熱した。反応温度に達する直前に、48mgのジ−μ−クロロジクロロビス(シクロヘキセン)二白金(II)触媒を添加した後、滴下漏斗を使用して885.3gのN−エチルメチルアリルアミン(NEMALA、CAS登録番号:18328−90−0)を反応温度が145℃を超えないように添加した。130℃で7時間反応を実施してSiH転化率を>99%とした。反応は、ガス容量分析によって一時間毎に監視した。反応混合物を室温まで冷却した後、一晩濾過して881.5g(理論値:885.25g)の生成物を得た。その後、オイルポンプによる真空下において130℃で1ミリバール未満の圧力下で蒸留を行って403.5g(理論値:406.24g)の生成物を得、液体窒素による冷却下において474g(理論値:478.96g)の揮発性化合物を濃縮した。これにより、アミノ官能性環状シロキサンを透明なわずかに黄色がかった液体として得た。1H NMR分析、13C NMR分析及び29Si NMR分析によって目的の構造が得られたことを確認した。
KPG撹拌器、真空付属品を有する蒸留ブリッジ、窒素ブランケット、温度センサー及び加熱フードを備えた500mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、203.1g(500mmol/−NH−)の予備段階S29で得られたアミノ官能性シロキサンと59.9g(475mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを入れ、混合物を90℃で10時間反応させた。反応終了後、ダイヤフラムポンプによる真空下において100℃の温度及び20ミリバールの圧力下で1時間にわたって揮発性成分を蒸留によって除去した。29Si NMR分析及び13C NMR分析によって目的の構造(透明でわずかに黄色がかった生成物)が得られたことを確認した。
KPG撹拌器、真空付属品を有する蒸留ブリッジ、窒素ブランケット、温度センサー及び加熱フードを備えた500mlの四ツ口フラスコに、不活性条件下において、221.4g(1mol)のアミノ官能性シラン(Dynasylan(登録商標)AMEO(Evonik Degussa社製))と200.1g(970mmol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを入れ、90℃で10時間反応させた。反応終了後、ダイヤフラムポンプによる真空下において90℃の温度及び20ミリバールの圧力下で30分間にわたって揮発性成分を蒸留によって除去した。得られた透明で黄色がかった生成物を水分の不在下で保管した。13C NMR分析により、カルボジイミドの定量的な転化を確認した。その後の反応混合物の分析結果は予測通りだった。
樹脂1
欧州特許出願公開第0157318号に記載された方法を使用し、メタノール/水混合物(373.1g(11.64mol)MeOH/67.2g(3.71mol)H2O)による559.7g(3.74mol)のトリクロロメチルシランの加水分解及び縮合によってメトキシ官能性メチルシリコーン樹脂を調製した。メタノール/水混合物の添加後、反応混合物を16ミリバールの圧力下で蒸留した。1H NMR分析で測定したメトキシ官能性は35重量%であり、モル質量は、Mw=746g/mol、Mn=531g/mol、Mw/Mn=1.4だった。
エタノール/水混合液によるトリメトキシメチルシランの縮合によってエトキシ官能性メチルシリコーン樹脂を調製した。具体的には、30gのエタノールを600g(0.94mol)のトリメトキシメチルシランに添加した後、水/HCl混合物(67.7g H2O(3.76mol)/0.03g HCl(濃度:37.5%)、20ppm)を60℃で滴下した。反応混合物を還流下で1時間保持した後、90℃で蒸留を行い、真空下で30分間保持した。1H NMR分析で測定したエトキシ官能性は42重量%であり、モル質量は、Mw=784g/mol、Mn=581g/mol、Mw/Mn=1.4だった。
欧州特許出願公開第1142929号に記載された方法を使用し、メトキシ官能性メチルフェニルシリコーン樹脂を調製した。具体的には、606.3g(2.86mol)のフェニルトリクロロシランに対して、メタノール/水混合物(59.4g(1.80mol)メタノール/18.07g(1.00mol)水)を滴下した。70.6g(0.19mol)のデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)及び24.3g(0.15mol)のヘキサメチルジシロキサンを反応混合物に添加した後、50℃未満の温度で、メタノール/水混合物(69.9g(2.12mol)メタノール/50.8g(2.82mol)水)を滴下した。約50℃で真空蒸留(圧力:100ミリバール未満)を行った後、反応混合物を真空下で1時間保持した。16.9g(0.52mol)のメタノールを添加した後、120℃の温度及び100ミリバール未満の圧力下で蒸留を行った。1H NMR分析で測定したメトキシ官能性は6重量%であり、モル質量は、Mw=4,440g/mol、Mn=1,769g/mol、Mw/Mn=2.5だった。83.6gのキシレンを使用して粘度を調節することによって樹脂の固形分含有量を85重量%に調節した。
欧州特許出願公開第1142929号に記載された方法を使用し、メトキシ官能性メチルフェニルシリコーン樹脂を調製した。具体的には、562.5g(2.66mol)のフェニルトリクロロシランを167.4g(5.21mol)のメタノールとゆっくり混合した。次に、122.5g(0.27mol)のデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)を添加し、50℃で48.0g(2.60mol)の水を滴下した。その後、60℃で真空蒸留(圧力:100ミリバール未満)を行った。窒素による不活性化を行い、100.0g(3.12mol)のメタノールを添加した後、撹拌を30分間継続し、真空蒸留を行った。1H NMR分析で測定したメトキシ官能性は15重量%であり、モル質量は、Mw=1,656g/mol、Mn=966g/mol、Mw/Mn=1.7だった。
欧州特許出願公開第1142929号に記載された方法を使用し、メトキシ官能性メチルフェニルシリコーン樹脂を調製した。具体的には、419.4g(2.81mol)のメチルトリクロロシランを129.4g(4.03mol)のメタノールと撹拌下でゆっくり混合した。次に、反応混合物を35℃に加熱しながら、228.2g(1.08mol)のフェニルトリクロロシランを滴下した。フェニルトリクロロシランの添加後、249.9gのメタノール/水混合物(186.4g(5.82mol)MeOH/63.5g(3.52mol)H2O)を添加し、2時間撹拌した後、真空蒸留(圧力:16ミリバール)を行った。1H NMR分析で測定したメトキシ官能性は25重量%であり、モル質量は、Mw=3,050g/mol、Mn=1,050g/mol、Mw/Mn=2.7だった。
欧州特許第0157318 B1号に記載された方法を使用し、メトキシ官能性メチルフェニルシリコーン樹脂を調製した。858.5gの樹脂5に、9.4g(0.15mol)のエチレングリコール、14.3gのキシレン及び41.0g(0.31mol)のトリメチロールプロパンを添加した後、0.1gのブチルチタネートを添加し、混合物を加熱還流した。粘度が上昇する前に、透明な樹脂が得られるまで蒸留を行った。120℃まで冷却した後、40.8gのイソブタノールを添加し、105℃まで冷却した後に40.76gのイソブタノールを添加した。最後に、60℃で1時間撹拌を行った。キシレンを使用してバインダーの固形分含有量を80重量%に調節した。1H NMR分析で測定したメトキシ官能性は2重量%であり、モル質量は、Mw=40,000〜90,000g/mol、Mn=3,260〜3,763g/mol、Mw/Mn=12〜24だった。得られた樹脂をキシレンに溶解させた。
欧州特許出願公開第1142929号に記載された方法を使用し、エトキシ官能性メチルフェニルシリコーン樹脂を調製した。具体的には、571.0g(2.70mol)のフェニルトリクロロシランを247.7g(5.38mol)のメタノールとゆっくり混合した。次に、79.9g(0.22mol)のデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)を添加し、50℃で60.5g(3.36mol)の水を滴下した。その後、60℃で真空蒸留(圧力:100ミリバール未満)を行った。窒素による不活性化を行い、40.8g(0.88mol)のエタノールを添加した後、撹拌を30分間継続し、真空蒸留を行った。1H NMR分析で測定したエトキシ官能性は14重量%であり、モル質量は、Mw=1,790g/mol、Mn=1,160g/mol、Mw/Mn=1.5だった。
欧州特許出願公開第1142929号に記載された方法を使用し、エタノール/水混合物(296.3g(6.43mol)EtOH/57.5g(3.19mol)H2O)による646.1g(3.05mol)のフェニルトリクロロシランの加水分解及び縮合によってエトキシ官能性フェニルシリコーン樹脂を調製した。エタノール/水混合物の添加後、反応混合物を16ミリバールの圧力下で蒸留した。1H NMR分析で測定したエトキシ官能性は25重量%であり、モル質量は、Mw=940g/mol、Mn=740g/mol、Mw/Mn=1.3だった。
欧州特許出願公開第1142929号に記載された方法を使用し、メタノール/水混合物(184.3g(5.76mol)MeOH/70.1g(3.89mol)H2O)による745.6g(3.53mol)のフェニルトリクロロシランの加水分解及び縮合によってメトキシ官能性フェニルシリコーン樹脂を調製した。メタノール/水混合物の添加後、反応混合物を16ミリバールの圧力下で蒸留した。1H NMR分析で測定したメトキシ官能性は17重量%であり、モル質量は、Mw=1,400g/mol、Mn=860g/mol、Mw/Mn=1.6だった。
欧州特許出願公開第1142929号に記載された方法を使用し、メトキシ官能性メチルフェニルシリコーン樹脂を調製した。具体的には、576.5g(2.73mol)のフェニルトリクロロシランを172.4g(5.38mol)のメタノールとゆっくり混合した。次に、101.1g(0.27mol)のデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)を添加し、50℃で49.2g(2.73mol)の水を滴下した。その後、60℃で真空蒸留(圧力:100ミリバール未満)を行った。窒素による不活性化を行い、100.8g(3.1mol)のメタノールを添加した後、撹拌を30分間継続し、真空蒸留を行った。1H NMR分析で測定したメトキシ官能性は17重量%であり、モル質量は、Mw=1,220g/mol、Mn=780g/mol、Mw/Mn=1.6だった。
触媒の量は、組成物全体の質量に対する量を意味し、重量%で表す。触媒を溶解状態で添加する場合には、触媒の量は溶液中の触媒の量を意味する。
Claims (8)
- 成分(a)としての少なくとも1種のアルコキシ官能性ポリシロキサン(但し、一つのケイ素原子にアルコキシ基とアルケニルオキシ基が結合したポリシロキサンを除く。)を含むバインダーと、成分(b)としての少なくとも1種の架橋触媒と、を含み、前記架橋触媒が、下記式(I)で表される少なくとも1種の架橋触媒を含むことを特徴とする組成物。
MaMG bDcDG dTeQf (I)
(式中、
aは、0〜10であり、
bは、0〜10であり、
cは、0〜350であり、
dは、0〜50であり、
eは、0〜50であり、
fは、0〜10であり、
指数b及びdの合計は1〜20であり、
指数aが2であり、指数b、c、e及びfの合計が0である場合は、指数dは1ではなく、
指数a、c、d、e及びfの合計が0である場合は、指数bは1よりも大きく、
Mは、[R3SiO1/2]であり、
MGは、[RGR2SiO1/2]であり、
Dは、[R2SiO2/2]であり、
DGは、[RGRSiO2/2]であり、
Tは、[RSiO3/2]であり、
Qは、[SiO4/2]であり、
Rは、それぞれ独立して、ヘテロ原子を含んでいてもよく、及び/又は1以上の水酸基、アミノ基、カルボキシル基又はアリール基で置換されていてもよい、直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は一価又は多価不飽和炭化水素基であり、
RGは、式(IVa)、(IVb)又は(IVc)で表されるグアニジン基含有基、その互変異性体及び/又は塩であり、
R11、R12、R21、R22及びR31は、それぞれ独立して、水素又は、1又は2個のヘテロ原子を含んでいてもよい、炭素原子数が1〜15の直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭化水素基である。) - 前記成分(a)のアルコキシ官能性ポリシロキサンが下記式(II)で表されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
RaSi(OR’)bO(4−a−b)/2 (II)
(式中、
a及びbは、それぞれ独立して、0よりも大きく、2未満であって、a及びbの合計は4未満であり、
Rは、それぞれ独立して、直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は一価又は多価不飽和又は芳香族炭化水素基であり、
R’は、炭素原子数が1〜8のアルキル基である。) - 架橋剤成分(c)としてのアルコキシシランを含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の組成物。
- 前記成分(c)が、下記式(III)で表されるシランであることを特徴とする、請求項3に記載の組成物。
RaSi(OR’)b (III)
(式中、
aは、0よりも大きく、2未満であり、bは、0よりも大きく、a及びbの合計は4であり、
Rは、炭素原子数が1〜8のアルキル基又はシクロアルキル基又は炭素原子数が6〜20の芳香族部位であり、
R’は、炭素原子数が1〜8のアルキル基である。) - 添加剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物の、コーティング材料としての使用。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物の硬化方法であって、金属含有触媒を添加することなく、室温で前記組成物を硬化させることを特徴とする方法。
- 水分を使用して実施することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
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