JP6504804B2 - マルチ画面表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マルチ画面表示装置に関し、特に、複数の画像表示装置の画面によりマルチ画面が構成されるように配置される当該複数の画像表示装置を含むマルチ画面表示装置に関する。
大画面に画像(映像)を表示する装置として、複数の投射型画像表示装置の画面により構成されるマルチ画面に画像を表示するマルチ画面表示装置が存在する。当該マルチ画面表示装置は、当該複数の投射型画像表示装置から構成される。従来、当該マルチ画面表示装置を構成する各投射型画像表示装置では、高圧放電ランプが、光源として使用されていた。
近年では、上記の各投射型画像表示装置において、半導体発光素子であるLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)、レーザー等の光デバイスが、光源として使用されるケースが増えている。なお、当該光デバイスの製造時のばらつきにより、当該光デバイスの経年劣化の度合いは、ばらつく。
複数の投射型画像表示装置において、上記のような経年劣化のばらつきが存在する場合、マルチ画面を構成する各画面間において、輝度差、色度差等が目立つ。そのため、マルチ画面全体に表示される画像において境界線等が見えやすくなり、当該画像の品質が低下するという問題点がある。
特許文献1では、光源の経時変化(経年劣化)を考慮して、マルチ画面を構成する各画面間の輝度差の発生を抑制する技術(以下、「関連技術A」ともいう)が開示されている。具体的には、関連技術Aでは、マルチ画面表示装置を構成する各表示装置には輝度センサーが設けられる。当該各輝度センサーにより、常時、各画面に対応する光源が出射する光の輝度が検出される。また、当該各輝度センサーにより検出された輝度に基づいて、各画面の輝度が等しくなるように、各表示装置の映像信号の輝度が補正される。なお、当該輝度の補正においては、当該各映像信号のうち、最も低い輝度を示す映像信号の当該輝度が使用される。
以下においては、経年劣化の進行がはやい光源を、「劣化光源」ともいう。
特開2004−343581号公報
しかしながら、関連技術Aでは、以下の問題点がある。具体的には、関連技術Aでは、マルチ画面表示装置を構成する複数の表示装置が、それぞれ有する複数の光源において劣化光源が存在する場合でも、当該劣化光源がそのまま使用される。そのため、関連技術Aでは、劣化光源を用いた状態において、マルチ画面を構成する各画面間の輝度差の発生を抑制可能な期間は非常に短い。
一般に、光源は、当該光源が駆動しているときの発熱が大きい程、光源の寿命が短縮される。当該光源の寿命とは、当該光源が出射する光の輝度が、初期の輝度の約1/2になるまでの時間である。そのため、光源の寿命の短縮化を抑制するためには、光源の温度を考慮して、当該光源の冷却の度合いを制御することが求められる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、光源の寿命の短縮化を抑制することが可能な、マルチ画面を構成する複数の画像表示装置を含むマルチ画面表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るマルチ画面表示装置は、画面を有する、構成が同じである複数の画像表示装置の当該画面によりマルチ画面が構成されるように配置される当該複数の画像表示装置を含む。前記複数の画像表示装置の各々は、光を出射する半導体素子である光源と、前記光源を冷却する冷却機構と、予め定められた時間が経過する毎に、前記半導体素子の温度である素子温度を算出する素子温度算出部と、前記素子温度算出部により算出される最新の前記素子温度が、前記光源の経年劣化に基づいて設定された温度範囲内を維持するように、前記冷却機構による前記光源の冷却の度合いを制御する冷却制御部と、を備え、前記温度範囲は、前記光源の経年劣化の進行の速度が所望の速度となるような範囲である
本発明によれば、素子温度算出部は、予め定められた時間が経過する毎に、前記半導体素子の温度である素子温度を算出する。冷却制御部は、前記素子温度算出部により算出される最新の前記素子温度が、前記光源の経年劣化に基づいて設定された温度範囲内を維持するように、前記冷却機構による前記光源の冷却の度合いを制御する。
これにより、光源の寿命の短縮化を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係るマルチ画面表示装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態1に係る画像表示装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る画像表示装置の構成の一部を詳細に示す図である。 デューティ比を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る温度制御処理Nのフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る画像表示装置の構成を示す機能ブロック図である。 光源の特性を示す特性線の一例を示す図である。 光源の特性を示す特性線の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る温度制御処理Aのフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る温度算出処理Aのフローチャートである。 画像表示装置のハードウエア構成図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
<実施の形態1>
(構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係るマルチ画面表示装置1000の構成を模式的に示す図である。図1において、X,Y方向の各々は、互いに直交する。以下においては、X方向と、当該X方向の反対の方向(−X方向)とを含む方向を「X軸方向」ともいう。また、以下においては、Y方向と、当該Y方向の反対の方向(−Y方向)とを含む方向を「Y軸方向」ともいう。また、以下においては、X軸方向およびY軸方向を含む平面を、「XY面」ともいう。
マルチ画面表示装置1000は、画像表示装置100−1,100−2,100−3,100−4,100−5,100−6,100−7,100−8,100−9を含む。
画像表示装置100−1,100−2,100−3,100−4,100−5,100−6,100−7,100−8,100−9各々は、詳細は後述するが、同じ構成を有する。以下においては、画像表示装置100−1,100−2,100−3,100−4,100−5,100−6,100−7,100−8,100−9の各々を、「画像表示装置100」ともいう。
マルチ画面表示装置1000は、9台の画像表示装置100から構成される。マルチ画面表示装置1000は、9台の画像表示装置100が、一例として、図1のように、3行3列の行列状に配置されることにより構成される。なお、マルチ画面表示装置1000を構成する画像表示装置100の数は、9に限定されず、2〜8または10以上であってもよい。
画像表示装置100は、背面投射型表示装置である。背面投射型表示装置は、画面(スクリーン)の背面から当該画面に映像を投射する表示である。なお、画像表示装置100は、背面投射型表示装置に限定されず、例えば、液晶ディスプレイ(LCD(Liquid Crystal Display))であってもよい。
画像表示装置100−1,100−2,100−3,100−4,100−5,100−6,100−7,100−8,100−9は、それぞれ、画面10−1,10−2,10−3,10−4,10−5,10−6,10−7,10−8,10−9を有する。
マルチ画面表示装置1000は、マルチ画面10Aを含む。マルチ画面10Aは、画面10−1,10−2,10−3,10−4,10−5,10−6,10−7,10−8,10−9が行列状に配置されて構成される1つの画面である。
以下においては、画面10−1,10−2,10−3,10−4,10−5,10−6,10−7,10−8,10−9の各々を、「画面10」ともいう。画面10は、例えば、光が投射されるスクリーンである。なお、マルチ画面10Aを構成する画面10の数は、9に限定されず、2〜8または10以上であってもよい。
なお、各画像表示装置100の画面10は、一例として、当該画像表示装置100の前面全体に配置される。そのため、マルチ画面10Aの形状は、マルチ画面表示装置1000のXY面の形状と同じである。
9台の画像表示装置100は、前述したように、行列状に配置される。具体的には、構成が同じである9台の画像表示装置100は、当該9台の画像表示装置100の当該画面10によりマルチ画面10Aが構成されるように配置される。マルチ画面表示装置1000は、各画像表示装置100が画面10に画像を表示することにより、マルチ画面10Aに画像を表示する。
次に、画像表示装置100の構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係る画像表示装置100の構成を示す機能ブロック図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る画像表示装置100の構成の一部を詳細に示す図である。なお、図3では、画像表示装置100の構成を分かり易くするために、実際には後述の照明光学系30に含まれない、後述の冷却機構81R,81G,81Bの一部が、当該照明光学系30に含まれているように示される。
図2および図3を参照して、画像表示装置100は、画面10と、投射光学系20と、照明光学系30と、記憶部40と、光源駆動部50と、冷却制御部60と、ファン部70と、素子温度算出部80と、冷却機構81R,81G,81Bとを備える。
光源駆動部50、冷却制御部60および素子温度算出部80の全て又は一部は、LSI(Large Scale Integration)等のハードウエアで構成される。なお、光源駆動部50、冷却制御部60および素子温度算出部80の全て又は一部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより実行される、プログラムのモジュールであってもよい。光源駆動部50、冷却制御部60および素子温度算出部80の詳細については後述する。
照明光学系30は、光源11R,11G,11Bと、温度センサー31R,31G,31Bとを含む。光源11Rは、赤色光を出射する光源である。光源11Gは、緑色光を出射する光源である。光源11Bは、青色光を出射する光源である。以下においては、光源11R,11G,11Bの各々を、単に、「光源11」ともいう。
光源11は、光を出射する半導体素子である。光源11は、例えば、LEDである。光源11は、詳細は後述するが、当該光源11に駆動電流が供給されることにより光を出射する。なお、光源11は、LEDに限定されず、例えば、レーザーであってもよい。
冷却機構81R,81G,81Bの各々は、光源11を冷却する。具体的には、冷却機構81R,81G,81Bは、それぞれ、光源11R,11G,11Bを冷却する。
冷却機構81Rは、冷却部21Rと、ファン71Rとを含む。冷却機構81Gは、冷却部21Gと、ファン71Gとを含む。冷却機構81Bは、冷却部21Bと、ファン71Bとを含む。以下においては、冷却機構81R,81G,81Bの各々を、単に、「冷却機構81」ともいう。また、以下においては、冷却部21R,21G,21Bの各々を、単に、「冷却部21」ともいう。冷却部21は、光源11が発する熱を放散するための部材である。冷却部21は、例えば、ヒートシンクである。
冷却部21R,21G,21Bは、それぞれ、光源11R,11G,11Bに接するように設けられる。
以下においては、ファン71R,71G,71Bの各々を、単に、「ファン71」ともいう。ファン71は、風を発生させる装置である。なお、ファン71R,71G,71Bからファン部70が構成される。
ファン部70は、照明光学系30へ風を送るように設けられる。具体的には、ファン71Rは、冷却部21Rへ風を送るように設けられる。ファン71Gは、冷却部21Gへ風を送るように設けられる。ファン71Bは、冷却部21Bへ風を送るように設けられる。
温度センサー31R,31G,31Bの各々は、光源11の温度を検出するセンサーである。以下においては、温度センサー31R,31G,31Bの各々を、単に、「温度センサー31」ともいう。温度センサー31は、例えば、サーミスタである。以下においては、光源11である半導体素子の外側の温度を、「外側温度」ともいう。外側温度は、例えば、光源11(半導体素子)の表面の温度である。温度センサー31は、光源11の外側温度が検出可能なように設けられる。
具体的には、温度センサー31R,31G,31Bは、それぞれ、光源11R,11G,11Bの外側温度を検出する。例えば、温度センサー31Rは、光源11Rが実装された基板上に設けられる。温度センサー31Rは光源11Rの外側に接するように設けられる。なお、温度センサー31Rは光源11Rの外側に接しなくてもよい。なお、温度センサー31G,31Bも、温度センサー31Rと同様に設けられる。
なお、温度センサー31が設けられる位置は基板に限定されない。温度センサー31は、例えば、光源11が発する熱が伝達される経路に設けられてもよい。例えば、温度センサー31は、冷却部21上に設けられてもよい。
以下においては、温度センサー31Rが検出する外側温度を、「温度TthR」ともいう。また、以下においては、温度センサー31Gが検出する外側温度を、「温度TthG」ともいう。また、以下においては、温度センサー31Bが検出する外側温度を、「温度TthB」ともいう。また、以下においては、温度TthR,TthG,TthBの各々を、単に、「温度Tth」ともいう。
温度センサー31は、温度検出処理を行う。温度検出処理では、温度センサー31が、所定時間の経過毎に、温度Tthを検出するとともに、検出した当該温度Tthを素子温度算出部80へ送信する。当該所定時間は、例えば、0.1秒〜1秒の範囲のいずれかである。
具体的には、温度検出処理では、温度センサー31Rは、所定時間の経過毎に、温度TthRを検出するとともに、当該温度TthRを素子温度算出部80へ送信する。温度センサー31G,31Bも、温度センサー31Rが行う温度検出処理と同様な処理を行う。これにより、素子温度算出部80は、所定時間の経過毎に、温度TthR,TthG,TthBを受信する。
光源駆動部50は、光源11R,11G,11Bの各々を制御する。具体的には、光源駆動部50は、光源11R,11G,11Bの各々へ駆動電流を供給する。また、光源駆動部50は、駆動電流の電流値を制御する。光源11R,11G,11Bの各々は、光源駆動部50の制御に従い、光を出射する。各光源11が出射する光は、投射光学系20に照射される。
投射光学系20は、各光源11から照射された光により映像光を生成し、当該映像光を画面10へ投射する。投射光学系20は、例えば、複数のレンズから構成される。
光源11が発する熱は、冷却部21に伝達する。そして、ファン71が、冷却部21へ風を送ることにより、冷却部21に伝達した熱は放散される。例えば、光源11Rが発する熱は冷却部21Rに伝達する。そして、ファン71Rが冷却部21Rへ風を送ることにより、冷却部21Rに伝達した熱は放散される。
冷却制御部60は、各冷却機構81を制御することにより、当該冷却機構81による光源11の冷却の度合いを制御する。具体的には、冷却制御部60は、冷却機構81のファン71の回転数を制御することにより、光源11の冷却の度合いを制御する。例えば、冷却制御部60は、冷却機構81Rのファン71Rの回転数を制御することにより、光源11Rの冷却の度合いを制御する。
以下においては、光源11である半導体素子の温度を、「素子温度」ともいう。当該素子温度は、半導体素子のジャンクション温度である。
素子温度算出部80は、詳細は後述するが、予め定められた時間が経過する毎に、素子温度を算出する。以下においては、素子温度算出部80が算出した素子温度を、「素子温度Tj」ともいう。また、以下においては、光源11Rである半導体素子の素子温度Tjを、「素子温度TjR」ともいう。また、以下においては、光源11Gである半導体素子の素子温度Tjを、「素子温度TjG」ともいう。また、以下においては、光源11Bである半導体素子の素子温度Tjを、「素子温度TjB」ともいう。
なお、画像表示装置100が設置される環境の明るさの強さに応じて、画面10において必要とされる輝度は異なる。これに対応するため、画像表示装置100は、複数の輝度モードを有する。当該各輝度モードは、例えば、画像表示装置100が設置される環境の明るさに対応するモードである。
記憶部40は、各種の情報を記憶するメモリである。記憶部40には、デューティ比DtyR,DtyG,DtyBが記憶されている。デューティ比DtyR,DtyG,DtyBは、それぞれ、光源11R,11G,11Bを駆動させるためのデューティ比である。デューティ比とは、例えば、所定の期間に対する、光源11が点灯している期間の割合である。デューティ比DtyR,DtyG,DtyBは、各輝度モード毎に異なる値が設定される。なお、同一の輝度モードにおけるデューティ比DtyR,DtyG,DtyBの各々の値は、異なる値および同じ値のいずれでもよい。
図4は、デューティ比を説明するための図である。図4を参照して、期間Tm1は、画像の1フレームを表示するための期間である。
図4において、「11R」に対応づけて示されるタイミングチャートは、デューティ比DtyRに従って動作する光源11Rの発光タイミングを示す。期間Tm1のうちの期間Tm1Rが、光源11Rが発光している期間である。なお、デューティ比DtyRは、期間Tm1に対する期間Tm1Rの割合である。
また、図4において、「11G」に対応づけて示されるタイミングチャートは、デューティ比DtyGに従って動作する光源11Gの発光タイミングを示す。期間Tm1のうちの期間Tm1Gが、光源11Gが発光している期間である。「11B」に対応づけて示されるタイミングチャートは、デューティ比DtyBに従って動作する光源11Bの発光タイミングを示す。期間Tm1のうちの期間Tm1Bが、光源11Bが発光している期間である。
以下においては、デューティ比DtyR,DtyG,DtyBの各々を、単に、「デューティ比Dty」ともいう。また、以下においては、光源11Rの駆動電流を、「駆動電流IfR」ともいう。また、以下においては、光源11Gの駆動電流を、「駆動電流IfG」ともいう。また、以下においては、光源11Bの駆動電流を、「駆動電流IfB」ともいう。また、以下においては、駆動電流IfR,IfG,IfBの各々を、単に、「駆動電流If」ともいう。駆動電流Ifは、光源11の駆動電流である。
また、以下においては、予め設定された、駆動電流IfRの電流値を、「電流値IfsR」ともいう。また、以下においては、予め設定された、駆動電流IfGの電流値を、「電流値IfsG」ともいう。また、以下においては、予め設定された、駆動電流IfBの電流値を、「電流値IfsB」ともいう。
以下においては、光源11に印加されている電圧(順方向電圧)を、「電圧Vf」ともいう。例えば、0より大きい値を示す電圧Vfは、光を出射している光源11に印加されている電圧(順方向電圧)である。また、電圧Vfは、駆動電流Ifが光源11(半導体素子)に流れているときにおいて当該光源11に印加されている電圧(順方向電圧)である。
また、以下においては、光源11Rに印加されている電圧Vfを、「電圧VfR」ともいう。また、以下においては、光源11Gに印加されている電圧Vfを、「電圧VfG」ともいう。また、以下においては、光源11Bに印加されている電圧Vfを、「電圧VfB」ともいう。
また、以下においては、予め設定された値を示す電圧VfRを、「電圧VfsR」ともいう。また、以下においては、予め設定された値を示す電圧VfGを、「電圧VfsG」ともいう。また、以下においては、予め設定された値を示す電圧VfBを、「電圧VfsB」ともいう。
再び、図2を参照して、記憶部40には、さらに、電流値IfsR,IfsG,IfsBと、初期回転数RtR,RtB,RtGと、電圧VfsR,VfsG,VfsBと、温度範囲TrgR,TrgG,TrgBと、熱抵抗Rj_thR,Rj_thG,Rj_thBとが記憶される。
電流値IfsR,IfsG,IfsBの各々は、異なる値および同じ値のいずれでもよい。以下においては、電流値IfsR,IfsG,IfsBの各々を、単に、「電流値Ifs」ともいう。
初期回転数RtR,RtB,RtGの各々は、単位時間におけるファン71の回転数の初期値である。具体的には、初期回転数RtR,RtB,RtGは、それぞれ、ファン71R,71G,71Bを駆動させるための回転数である。初期回転数RtR,RtB,RtGの各々は、異なる値および同じ値のいずれでもよい。以下においては、初期回転数RtR,RtB,RtGの各々を、単に、「初期回転数Rt」ともいう。
電圧VfsR,VfsG,VfsBは、それぞれ、光源11R,11G,11Bの順方向電圧である。電圧VfsR,VfsG,VfsBの値は、それぞれ、光源11R,11G,11Bの特性に基づいて、予め設定された値である。なお、順方向電圧は、光源11ごとに、一定のばらつきの範囲内に存在する物性値である。順方向電圧は、各光源11(半導体素子)における固有の値である。順方向電圧は、例えば、光源11の製造メーカが提供する出荷データが示す電圧、または、光源11が照明光学系30に組み込まれる前に、光源11単体に対し測定された電圧である。
以下においては、電圧VfsR,VfsG,VfsBの各々を、単に、「電圧Vfs」ともいう。各電圧Vfsは、記憶部40に記憶されている電圧である。すなわち、各電圧Vfsは、光を出射している光源11の印加電圧に関する電圧(順方向電圧)である。
温度範囲TrgR,TrgG,TrgBの各々は、光源11の経年劣化に基づいて設定された温度範囲である。具体的には、温度範囲TrgR,TrgG,TrgBは、それぞれ、光源11R,11G,11Bの経年劣化に基づいて設定された温度範囲である。以下においては、温度範囲TrgR,TrgG,TrgBの各々を、単に、「温度範囲Trg」ともいう。
一般に、半導体素子である光源11は、当該光源11が駆動(発光)しているときの素子温度が大きい程、当該光源11の経年劣化の進行がはやくなる。すなわち、光源11は、当該光源11が駆動しているときの素子温度が大きい程、当該光源11の寿命が短縮される。光源11の寿命とは、例えば、当該光源11が出射する光の輝度が、初期の輝度の約1/2になるまでの時間である。以下においては、光源11が出射する光の輝度を、「出射輝度」ともいう。
なお、光源11は、当該光源11の経年劣化の進行に伴い、出射輝度が低下する。以下においては、光源11の経年劣化の進行の速度が所望の速度となるような、当該光源11の駆動時の素子温度を、「目標素子温度」ともいう。すなわち、目標素子温度は、光源11の寿命が所望の時間となるような、当該光源11の駆動時の素子温度である。また、目標素子温度は、例えば、光源11に対しての定格の駆動電流により、当該光源11が駆動しているときの素子温度である。
温度範囲Trgは、例えば、目標素子温度に対し、例えば、許容誤差を考慮した範囲である。ここで、一例として、目標素子温度が25度であり、許容誤差が1度であるとする。この場合、温度範囲Trgは、24度から26度までの範囲である。また、他の例として、目標素子温度が25度であり、許容誤差が0.5度であるとする。この場合、温度範囲Trgは、24.5度から25.5度までの範囲である。目標素子温度は、例えば、実験等により予め決定された温度である。温度範囲Trgは、予め決定された温度範囲である。
なお、一般に、光源11が発する光の色が異なれば、光源11R,11G,11Bの寿命を同じとするための温度は異なる。そのため、温度範囲TrgR,TrgG,TrgBの各々は、異なる範囲に設定される。なお、温度範囲TrgR,TrgG,TrgBの各々は、同じ範囲に設定されてもよい。
熱抵抗Rj_thR,Rj_thG,Rj_thBの各々は、光源11である半導体素子のジャンクション部分と温度センサー31との間の熱抵抗である。具体的には、熱抵抗Rj_thRは、光源11Rである半導体素子のジャンクション部分と温度センサー31Rとの間の熱抵抗である。当該ジャンクション部分は、半導体素子のうちp型半導体とn型半導体との接合部分である。
また、熱抵抗Rj_thGは、光源11Gである半導体素子のジャンクション部分と温度センサー31Gとの間の熱抵抗である。熱抵抗Rj_thBは、光源11Bである半導体素子のジャンクション部分と温度センサー31Bとの間の熱抵抗である。以下においては、熱抵抗Rj_thR,Rj_thG,Rj_thBの各々を、「熱抵抗Rj_th」ともいう。
なお、一般に、熱抵抗Rj_thは、温度センサー31の取り付け位置によって変化する。そのため、光源11R,11G,11Bの各々において、温度センサー31が取り付けられる位置が異なる場合、熱抵抗Rj_thR,Rj_thG,Rj_thBの各々は、異なる値である。なお、光源11R,11G,11Bの各々において、温度センサー31が取り付けられる位置が同じである場合、熱抵抗Rj_thR,Rj_thG,Rj_thBの各々は、同じ値である。
なお、前述したように、画像表示装置100は、複数の輝度モードを有する。デューティ比Dtyおよび電流値Ifsは、輝度モード毎に異なる値が設定される。
(特徴的な処理)
次に、マルチ画面表示装置1000を構成する各画像表示装置100が行う特徴的な処理(以下、「温度制御処理N」ともいう)について説明する。
図5は、温度制御処理Nのフローチャートである。まず、温度制御処理Nにおいて、光源11R,11G,11Bについて共通する処理を説明する。なお、光源11R,11G,11Bのいずれかについての、より詳細な処理については後述する。温度制御処理Nでは、まず、ステップS110の処理が行われる。
ステップS110では、起動時処理が行われる。起動時処理では、まず、光源駆動部50が、記憶部40に記憶されている電流値Ifsおよびデューティ比Dtyに基づいて、光源11を点灯させる。具体的には、光源駆動部50が、電流値Ifsの駆動電流を、光源11へ供給する。駆動電流の供給タイミングは、デューティ比Dtyに従ったタイミングである。すなわち、光源駆動部50は、光源11の駆動電流の電流値を制御する。
次に、冷却制御部60は、記憶部40に記憶されている初期回転数Rtに従って、ファン71を回転させる。具体的には、冷却制御部60は、ファン71の回転数が、単位時間において初期回転数Rtとなるように、ファン71を駆動させる。
ステップS120では、待機処理が行われる。待機処理は、予め定められた待機時間が経過するまで待機する処理である。当該待機時間は、例えば、10分である。なお、待機時間は、10分に限定されず、他の時間であってもよい。
ステップS130では、温度算出処理が行われる。温度算出処理では、素子温度算出部80が、素子温度Tjを算出する。少し具体的には、素子温度算出部80が、最新の温度Tthと、記憶部40に記憶されている電圧Vfsと、光源11の駆動電流の電流値Ifsとに基づいて、ジャンクション温度である素子温度Tjを算出する。具体的には、素子温度算出部80が、以下の式1に、温度センサー31から受信した最新の温度Tthと、記憶部40に記憶されている熱抵抗Rj_th、電流値Ifs、電圧Vfsおよびデューティ比Dtyとを代入することにより、素子温度Tjを算出する。
Figure 0006504804
そして、素子温度算出部80は、算出した素子温度Tjを、冷却制御部60へ送信する。
次に、算出された素子温度Tjが、記憶部40に記憶されている温度範囲Trg内であるか否か判定される。具体的には、以下のステップS141,S142が行われる。
ステップS141では、冷却制御部60が、素子温度Tjが、記憶部40に記憶されている温度範囲Trgを構成する各値の最大値より大きいか否かを判定する。ステップS141においてYESならば、処理はステップS151へ移行する。一方、ステップS141においてNOならば、処理はステップS142へ移行する。
ステップS151では、光源11の冷却量を増加させるための冷却量増加処理が行われる。冷却量増加処理では、冷却制御部60は、ファン71の回転数が増加するように、ファン71を制御する。冷却制御部60は、例えば、ファン71の回転数が、1.1倍となるように、ファン71を制御する。そして、再度、ステップS120の処理が行われる。
ステップS142では、冷却制御部60が、素子温度Tjが、記憶部40に記憶されている温度範囲Trgを構成する各値の最小値より小さいか否かを判定する。ステップS142においてYESならば処理はステップS152へ移行する。一方、ステップS142においてNOならば、再度、ステップS120の処理が行われる。
ステップS152では、光源11の冷却量を低下させるための冷却量低下処理が行われる。冷却量低下処理では、冷却制御部60は、ファン71の回転数が低下するように、ファン71を制御する。冷却制御部60は、例えば、ファン71の回転数が、0.9倍となるように、ファン71を制御する。そして、再度、ステップS120の処理が行われる。
なお、素子温度Tjが温度範囲Trg内である場合、すなわち、ステップS141,S142においてNOの場合、ファン71の回転数は変更されない。
以上の温度制御処理Nにより、ステップS120,S130,ステップS141,S142の処理が繰り返し行われる。これにより、素子温度算出部80は、予め定められた時間が経過する毎に、素子温度Tjを算出する。
また、ステップS141,S142の判定結果に応じて、ステップS151,S152のいずれかが行われる。これにより、冷却制御部60は、各冷却機構81を制御することにより、素子温度算出部80により算出される最新の素子温度Tjが、温度範囲Trg内を維持するように、当該冷却機構81による光源11の冷却の度合いを制御する。
次に、温度制御処理Nについて、より詳細な処理について説明する。ここで、以下の前提N1を考慮する。前提N1では、光源11は、光源11Rである。すなわち、前提N1における温度制御処理Nについて説明する。
ステップS110の起動時処理では、光源駆動部50が、記憶部40に記憶されている電流値IfsRおよびデューティ比DtyRに基づいて、光源11Rを点灯させる。具体的には、光源駆動部50が、電流値IfsRの駆動電流を、光源11Rへ供給する。駆動電流の供給タイミングは、デューティ比DtyRに従ったタイミングである。すなわち、光源駆動部50は、光源11Rの駆動電流の電流値を制御する。
次に、冷却制御部60は、ファン71Rの回転数が、単位時間において初期回転数RtRとなるように、ファン71Rを駆動させる。
そして、ステップS120の処理の後、ステップS130の温度算出処理が行われる。温度算出処理では、素子温度算出部80が、最新の温度TthRと、記憶部40に記憶されている電圧VfsRと、光源11Rの駆動電流の電流値とに基づいて、ジャンクション温度である素子温度TjRを算出する。具体的には、素子温度算出部80が、前述の式1に、温度センサー31Rから受信した最新の温度TthRと、記憶部40に記憶されている熱抵抗Rj_thR、電流値IfsR、電圧VfsRおよびデューティ比DtyRとを代入することにより、素子温度TjRを算出する。
なお、素子温度算出部80は、算出した素子温度TjRを、冷却制御部60へ送信する。
ステップS141では、冷却制御部60が、素子温度TjRが、温度範囲TrgRを構成する各値の最大値より大きいか否かが判定される。
ステップS141でYESの場合に行われるステップS151の冷却量増加処理では、冷却制御部60は、ファン71Rの回転数が、1.1倍となるように、ファン71Rを制御する。
ステップS142では、冷却制御部60が、素子温度TjRが、温度範囲TrgRを構成する各値の最小値より小さいか否かが判定される。
ステップS142でYESの場合に行われるステップS152の冷却量低下処理では、冷却制御部60は、例えば、ファン71Rの回転数が、0.9倍となるように、ファン71Rを制御する。そして、再度、ステップS120の処理が行われる。
以上のようにして、光源11が光源11Rである場合の温度制御処理Nは行われる。なお、光源11が光源11G,11Bのいずれかである場合の温度制御処理Nは、前提N1における前述の温度制御処理Nと同様である。
以上のような温度制御処理Nが、マルチ画面表示装置1000を構成する各画像表示装置100により行われる。
(効果)
以上説明したように、本実施の形態によれば、素子温度算出部80は、予め定められた時間が経過する毎に、半導体素子の温度である素子温度Tj(ジャンクション温度)を算出する。冷却制御部60は、素子温度算出部80により算出される最新の素子温度Tjが、光源11の経年劣化に基づいて設定された温度範囲Trg内を維持するように、冷却機構81による光源11の冷却の度合いを制御する。これにより、光源11の寿命の短縮化を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、温度制御処理Nが行われる。温度制御処理Nでは、算出される最新の素子温度Tjが、温度範囲Trg内を維持するように、光源11の冷却の度合いが制御される。具体的には、算出された素子温度Tjが、温度範囲Trgを構成する各値の最大値より大きい場合、光源11の冷却量を増加させるための冷却量増加処理が行われる。一方、算出された素子温度Tjが、温度範囲Trgを構成する各値の最小値より小さい場合、光源11の冷却量を低下させるための冷却量低下処理が行われる。また、温度制御処理Nは、マルチ画面表示装置1000を構成する各画像表示装置100により行われる。
これにより、マルチ画面表示装置1000を構成する各画像表示装置100の光源11の寿命が均一化される。すなわち、当該各画像表示装置100の光源11の経年劣化の進行の速度が均一化される。つまり、各光源11の経年劣化の進行の速度のばらつきを抑制することができる。したがって、マルチ画面10Aを構成する各画面10の輝度を均一化することができる。また、マルチ画面10Aに表示される画像の輝度および色度を、長期間にわたり、均一化することが可能である。
また、マルチ画面10Aを構成する各画面10の輝度が均一化されることにより、マルチ画面10A全体に表示される画像の一体感を向上させることができる。また、マルチ画面10A全体に表示される画像の品質を、長期間にわたり、高く保つことが可能である。
また、マルチ画面表示装置1000を構成する各画像表示装置100の光源11の寿命が均一化されることにより、各画像表示装置100の光源11の寿命が、ほぼ同時期につきる。これにより、マルチ画面表示装置1000を構成する各画像表示装置100の光源11が、同時に、新たな光源11に交換される。そのため、光源11の交換後には、各画像表示装置100の光源11が出射する光の輝度を抑えることなく、マルチ画面表示装置1000を動作させることが可能である。
なお、素子温度Tj(ジャンクション温度)を算出せずに、温度センサーにより検出された温度に基づいて、ファンの回転数を制御する手法も考えられる。しかしながら、光源11である半導体素子の順方向電圧は、製造時のばらつきがある。そのため、本実施の形態の構成では、温度センサーにより検出された温度のみに基づいてファンの回転数を制御する手法よりも、各画像表示装置100の光源11の寿命を、高精度に均一化することが可能である。
また、温度センサー31は、光源11のジャンクション温度を検出することができない。一方、本実施の形態の構成は、光源11に供給される電流、デューティ比Dty等を変更した場合においても、ジャンクション温度(素子温度Tj)を敏速に算出することができる。
また、本実施の形態では、ジャンクション温度(素子温度Tj)を高い精度で算出することができる。そのため、ファン71の回転数が必要以上に高くされることがない。したがって、マルチ画面表示装置1000の消費電力及び騒音を低くすることが可能となる。
なお、関連技術Aでは、光源の経年劣化の進行の速度のばらつきに関しては考慮されていない。そのため、関連技術Aでは、各画面の輝度は同一であっても、各表示装置の光源の寿命については、ばらつきがある。なお、LED、レーザー等である光源の寿命は、半導体素子(光源)のジャンクション温度によって大きく影響を受ける。
また、関連技術Aにおけるマルチ画面表示装置は、複数の表示装置が隣接して配置されることにより、構成される。そのため、表示装置に隣接する他の表示装置の排熱によって、各表示装置の周囲温度が相互に影響する。その結果、関連技術Aにおけるマルチ画面表示装置では、周囲温度の高い表示装置と周囲温度の低い表示装置とが混在する。
このような、各表示装置の周囲温度のばらつきの影響と、光源の特性のばらつきとにより、半導体素子(光源)のジャンクション温度は、各表示装置ごとに異なる。そのため、光源の経年劣化の進行の速度のばらつきが発生する。
また、関連技術Aでは、マルチ画面を構成する各画面間の輝度のばらつきは抑制できるが、各表示装置の光源の寿命についてのばらつきは存在したままである。そのため、例えば、各表示装置の一部のみ、早期に交換が必要となるといったケースが生じる。例えば、各表示装置において、1台のみ新しい表示装置に交換したとする。この場合、関連技術Aでは、マルチ画面の輝度は、各表示装置の光源が出射する光のうち、最も輝度の低い光を基準として、各画面の輝度を等しくするための処理が行われる。そのため、新しい表示装置の光源の性能を出し切れないという問題点がある。
そこで、本実施の形態は上記のように構成されるため、上記の問題点を解決することができる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、各画像表示装置の光源11のジャンクション温度がばらつくことにより、各画像表示装置の光源11の寿命がばらつくという課題を改善する構成を述べた。ジャンクション温度のばらつきの原因は、例えば、光源11である半導体素子の順方向電圧の製造ばらつき、隣接する各画像表示装置の排熱による当該画像表示装置の周囲温度のばらつき等である。
しかしながら、光源11に供給される駆動電流の電流値の変化により、光源11のジャンクション温度が変化した場合、光源11の順方向電圧が変化する場合がある。そのため、正確なジャンクション温度を把握するためには、光源11が実際に駆動している状態における順方向電圧を用いてジャンクション温度を算出する必要がある。
本実施の形態では、上記状態において、各画像表示装置の光源の寿命を均一にするための処理について述べる。
(構成)
本実施の形態に係る画像表示装置は、以下の画像表示装置100Aである。画像表示装置100Aの外観は、図1の画像表示装置100と同じである。以下においては、本実施の形態に係るマルチ画面表示装置を、「マルチ画面表示装置1000A」という。マルチ画面表示装置1000Aは、マルチ画面表示装置1000と同様に、行列状に配置された複数の画像表示装置100Aから構成される。
図6は、本発明の実施の形態2に係る画像表示装置100Aの構成を示す機能ブロック図である。図6を参照して、画像表示装置100Aは、図2の画像表示装置100と比較して、電圧算出部90をさらに備える点が異なる。画像表示装置100Aのそれ以外の構成は、画像表示装置100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
電圧算出部90は、詳細は後述するが、光源11の順方向電圧を算出する。
なお、画像表示装置100Aの記憶部40は、画像表示装置100の記憶部40と比較して、さらに、特性関数である特性線CL1,CL2と、光源11R,11G,11Bの各々に対応する後述の基準順方向電圧Vftnとを記憶している点と、電圧Vfs(電圧VfsR,VfsG,VfsB)を記憶していない点とが異なる。画像表示装置100Aの記憶部40が記憶しているそれ以外の情報およびデータ等は、画像表示装置100の記憶部40と同様なので詳細な説明は繰り返さない。以下においては、素子温度Tjを、「ジャンクション温度Tj」ともいう。
特性線CL1は、ジャンクション温度Tjが一定である状況における光源11(半導体素子)の特性を示す特性線である。図7は、光源11の特性を示す特性線CL1の一例を示す図である。
以下においては、光を出射している(駆動している)光源11のジャンクション温度Tjが予め定められた基準温度Tnである状態において当該光源11に印加されている電圧Vf(順方向電圧)を、「電圧Vft」ともいう。電圧Vftは、実際に光源11に印加されている電圧である。すなわち、電圧Vftは、光源11の印加電圧に関する電圧である。
当該基準温度Tnは、例えば、25度である。基準温度Tnは、例えば、定格の駆動電流により駆動している光源11のジャンクション温度である。特性線CL1は、例えば、実験等により得られた曲線である。
図7の縦軸は電圧Vft(V)を示す。図7の横軸は駆動電流If(A)を示す。具体的には、特性線CL1は、光を出射している(駆動している)光源11のジャンクション温度Tjが予め定められた基準温度Tnである状態において当該光源11の駆動電流Ifと当該光源11に印加されている電圧Vft(順方向電圧)との関係を示す特性関数である。当該電圧Vftは、前述したように、光源11の印加電圧に関する電圧である。
図7を参照して、ジャンクション温度Tjが一定(基準温度Tn)である光源11において、電圧Vftは、駆動電流Ifの変化に伴い特性線CL1のように変化する。特性線CL1は、例えば、駆動電流Ifの電流値がIf0である状態において、電圧Vftの値がVft0であることを示す。
また、特性線CL1は、例えば、駆動電流Ifの電流値が基準電流値Ifnである状態において、電圧Vftの値が、基準順方向電圧Vftnであることを示す。当該基準電流値Ifnは、一例として、20(A)である。当該基準順方向電圧Vftnは、光源11(半導体素子)のジャンクション温度Tjが基準温度Tn(25度)であり、かつ、基準電流値Ifn(20(A))の駆動電流が光源11に流れている状態において当該光源11に印加されている順方向電圧である。
また、特性線CL1は、例えば、駆動電流Ifの電流値がIf1である状態において、電圧Vftの値がVft1であることを示す。
以下においては、光源11が光源11Rであるときの基準順方向電圧Vftnを、「基準順方向電圧VftnR」ともいう。また、以下においては、光源11が光源11Gであるときの基準順方向電圧Vftnを、「基準順方向電圧VftnG」ともいう。また、以下においては、光源11が光源11Bであるときの基準順方向電圧Vftnを、「基準順方向電圧VftnB」ともいう。すなわち、記憶部40には、基準順方向電圧VftnR,VftnG,VftnBが記憶されている。
なお、本実施の形態では、説明を簡単にするために、一例として、光源11R,11G,11Bの各々の特性を示す特性線CL1が同じであるとする。なお、光源11R,11G,11Bの各々の特性を示す特性線CL1が異なる場合、記憶部40には、光源11R,11G,11Bの各々の特性線CL1が記憶される。
次に、特性線CL2について説明する。一般に、光源11のジャンクション温度Tjが変化した場合、光源11に印加されている順方向電圧(電圧Vf)も変化する。以下においては、光源11のジャンクション温度Tjの変化に伴う、順方向電圧(電圧Vf)の変化量を、「変化量ΔVf」ともいう。
図8は、光源11の特性を示す特性線CL2の一例を示す図である。特性線CL2は、ジャンクション温度と順方向電圧の変化量ΔVfとの関係を示す特性関数である。図8の縦軸は変化量ΔVf(V)を示す。図8の横軸はジャンクション温度Tj(℃)を示す。
図8を参照して、特性線CL2は、ジャンクション温度Tjが、基準となる基準温度Tn(25度)から変化した場合の変化量ΔVfを示す。特性線CL2は、例えば、ジャンクション温度TjがTj0である場合、変化量ΔVfの値がΔVf0であることを示す。また、特性線CL2は、ジャンクション温度Tjが基準温度Tnである場合、変化量ΔVfの値が0であることを示す。また、特性線CL2は、例えば、ジャンクション温度TjがTj1である場合、変化量ΔVfの値がΔVf1であることを示す。
以下においては、ジャンクション温度Tjの値に対応する、特性線CL2が示す変化量ΔVfを、「変化量ΔVf(Tj)」ともいう。
なお、本実施の形態では、説明を簡単にするために、一例として、光源11R,11G,11Bの各々の特性を示す特性線CL2が同じであるとする。なお、光源11R,11G,11Bの各々の特性を示す特性線CL2が異なる場合、記憶部40には、光源11R,11G,11Bの各々の特性線CL2が記憶される。
(特徴的な処理)
次に、マルチ画面表示装置1000Aを構成する各画像表示装置100Aが行う特徴的な処理(以下、「温度制御処理A」ともいう)について説明する。詳細は後述するが、温度制御処理Aでは、各画像表示装置100Aは、特性関数である前述の特性線CL1,CL2を使用した処理を行う。
図9は、本発明の実施の形態2に係る温度制御処理Aのフローチャートである。図9において、図5のステップ番号と同じステップ番号の処理は、実施の形態1で説明した処理と同様な処理が行われるので詳細な説明は繰り返さない。
温度制御処理Aは、図5の温度制御処理Nと比較して、ステップS130の代わりにステップS130Aが行われる点が異なる。温度制御処理Aのそれ以外の処理は、温度制御処理Nと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
ステップS130Aでは、温度算出処理Aが行われる。図10は、温度算出処理Aのフローチャートである。まず、温度算出処理Aにおいて、光源11R,11G,11Bについて共通する処理を説明する。なお、光源11R,11G,11Bのいずれかについての、より詳細な処理については後述する。温度算出処理Aでは、まず、ステップS131の処理が行われる。
ステップS131では、温度取得処理が行われる。温度取得処理では、素子温度算出部80が、温度センサー31から最新の温度Tthを取得する。
ステップS132では、ジャンクション温度算出処理A1が行われる。ジャンクション温度算出処理A1では、素子温度算出部80が、最新の温度Tthと、記憶部40に記憶されている基準順方向電圧Vftnと、光源11の駆動電流の電流値Ifsとに基づいて、ジャンクション温度Tjである素子温度Tjを算出する。
具体的には、素子温度算出部80が、以下の式2に、最新の温度Tthと、記憶部40に記憶されている熱抵抗Rj_th、電流値Ifs、基準順方向電圧Vftnおよびデューティ比Dtyとを代入することにより、ジャンクション温度Tj(素子温度Tj)を算出する。
Figure 0006504804
以下においては、ジャンクション温度算出処理A1において算出されたジャンクション温度Tjを、「ジャンクション温度Tjn」ともいう。ジャンクション温度Tjnは、詳細は後述するが、温度算出処理Aを終了するための基準となる温度(以下、「基準ジャンクション温度」ともいう)である。
ステップS133では、順方向電圧算出処理A1が行われる。順方向電圧算出処理A1では、電圧算出部90が、記憶部40に記憶されている電流値Ifsおよび図7の特性線CL1を使用して、順方向電圧である電圧Vftを算出する。具体的には、電圧算出部90が、電流値Ifsに対応する、特性線CL1が示す電圧Vftの値(以下、「電圧Vfts」ともいう)を特定することにより、順方向電圧である電圧Vftsを算出する。電圧Vftsは、光源11の駆動電流の電流値Ifsおよび特性関数(特性線CL1)から得られる順方向電圧である。
ステップS134では、電圧変化量算出処理が行われる。電圧変化量算出処理では、電圧算出部90が、最新のジャンクション温度Tjnと、記憶部40に記憶されている図8の特性線CL2を使用して、変化量ΔVf(Tj)を算出する。具体的には、電圧算出部90が、最新のジャンクション温度Tjnの値に対応する、特性線CL2が示す変化量ΔVfを、変化量ΔVf(Tj)として算出する。例えば、ジャンクション温度Tjの値がTj0である場合、変化量ΔVf(Tj)は、ΔVf0である。
以下においては、ジャンクション温度Tjnおよび電流値Ifsに対応する電圧Vfを、「電圧Vfr」ともいう。電圧Vfrは、光源11のジャンクション温度がジャンクション温度Tjnであり、かつ、電流値Ifsの駆動電流が光源11に流れている状態において、当該光源11に印加されている順方向電圧である。
ステップS135では、電圧Vfrを算出するための順方向電圧算出処理A2が行われる。電圧算出部90が、以下の式3に、算出した電圧Vftsおよび変化量ΔVf(Tj)を代入することにより、電圧Vfrを算出する。電圧Vfrは、光源11が実際に駆動している状態における、当該光源11の順方向電圧である。
Figure 0006504804
ステップS136では、ジャンクション温度算出処理A2が行われる。ジャンクション温度算出処理A2では、素子温度算出部80が、以下の式4および電圧Vfrを用いて、再度、ジャンクション温度Tjを算出する。具体的には、素子温度算出部80が、以下の式4に、最新の温度Tthと、電圧Vfrと、記憶部40に記憶されている熱抵抗Rj_th、電流値Ifsおよびデューティ比Dtyとを代入することにより、ジャンクション温度Tj(素子温度Tj)を算出する。
Figure 0006504804
ジャンクション温度算出処理A2で算出されるジャンクション温度Tjは、光源11が実際に駆動している状態における順方向電圧(電圧Vfr)を使用して算出される温度である。
以下においては、ジャンクション温度算出処理A2において算出されたジャンクション温度Tjを、「ジャンクション温度Tjr」ともいう。
なお、式4の電圧Vfrは、前述の電圧Vftsと、特性線CL2から得られる変化量ΔVf(Tj)とにより算出される電圧である。すなわち、電圧Vfrは、電圧Vftsに基づく電圧である。したがって、ジャンクション温度算出処理A2では、素子温度算出部80が、式4を用いて、最新の温度Tthと、光源11の駆動電流の電流値Ifsと、電圧Vfts(順方向電圧)とに基づいて、ジャンクション温度Tjr(Tj)を算出する。
以下においては、基準ジャンクション温度であるジャンクション温度Tjnと、ジャンクション温度Tjrとの差の絶対値を、「温度差j」ともいう。
ステップS137では、素子温度算出部80が、基準ジャンクション温度であるジャンクション温度Tjnと、ジャンクション温度Tjrとの差の絶対値を、温度差jとして算出する。
そして、素子温度算出部80は、温度差jが許容値k未満であるか否かを判定する。許容値kは、例えば、0.001である。なお、許容値kは、0.001に限定されず、他の値であってもよい。
ステップS137においてYESならば、この温度算出処理Aは終了し、図9の温度制御処理Aに戻り、処理はステップS141へ移行する。なお、図9のステップS141以降の処理では、最新のジャンクション温度Tjrは、ジャンクション温度Tj(素子温度Tj)として使用される。
これにより、図9のステップS141以降の処理では、光源11が実際に駆動している状態における順方向電圧(電圧Vfr)を使用して算出された正確なジャンクション温度Tjrが、ジャンクション温度Tj(素子温度Tj)として使用される。そのため、図9のステップS141,S142,S151,S152が行われることにより以下の効果が得られる。当該効果は、冷却制御部60が、実施の形態1よりも高い精度で、ジャンクション温度Tj(素子温度Tj)が温度範囲Trg内を維持するように、光源11の冷却の度合いを制御することができるという効果である。
一方、ステップS137においてNOならば、再度、ステップS134の処理が行われる。そして、ステップS135,S136,S137が順に行われる。すなわち、ステップS137でYESと判定されるまで、ステップS134,S135,S136の処理が繰り返し行われる。
なお、2回目以降のステップS134,S135,S136では、最新のジャンクション温度Tjrが、基準ジャンクション温度であるジャンクション温度Tjn(Tj)として使用される。また、n(2以上の整数)回目以降のステップS137では、(n−1)回目のステップS136により算出されたジャンクション温度Tjrが、基準ジャンクション温度であるジャンクション温度Tjnとして使用される。
次に、温度算出処理Aについて、より詳細な処理について説明する。ここで、以下の前提A1を考慮する。前提A1では、光源11は、光源11Rである。すなわち、前提A1における温度算出処理Aについて説明する。
ステップS131の温度取得処理では、素子温度算出部80が、温度センサー31Rから最新の温度TthRを取得する。
ステップS132のジャンクション温度算出処理A1では、素子温度算出部80が、最新の温度TthRと、記憶部40に記憶されている基準順方向電圧VftnRと、光源11Rの駆動電流の電流値とに基づいて、ジャンクション温度Tjである素子温度TjR(Tjn)を算出する。
具体的には、素子温度算出部80が、前述の式2に、最新の温度TthRと、記憶部40に記憶されている熱抵抗Rj_thR、電流値IfsR、基準順方向電圧VftnRおよびデューティ比DtyRとを代入することにより、ジャンクション温度Tj(素子温度TjR)を算出する。
ステップS133の順方向電圧算出処理A1では、電圧算出部90が、記憶部40に記憶されている電流値IfsRおよび図7の特性線CL1を使用して、順方向電圧である電圧Vftを算出する。具体的には、電圧算出部90が、電流値IfsRに対応する、特性線CL1が示す電圧Vftの値(電圧Vfts)を特定することにより、順方向電圧である電圧Vftsを算出する。
ステップS134の電圧変化量算出処理では、電圧算出部90が、最新のジャンクション温度Tjnと、記憶部40に記憶されている図8の特性線CL2を使用して、変化量ΔVf(Tj)を算出する。具体的には、電圧算出部90が、最新のジャンクション温度Tjnの値に対応する、特性線CL2が示す変化量ΔVfを、変化量ΔVf(Tj)として算出する。
ステップS135の順方向電圧算出処理A2では、電圧算出部90が、前述の式3に、算出した電圧Vftsおよび変化量ΔVf(Tj)を代入することにより、電圧Vfrを算出する。
ステップS136のジャンクション温度算出処理A2では、素子温度算出部80が、前述の式4に、最新の温度TthRと、電圧Vfrと、記憶部40に記憶されている熱抵抗Rj_thR、電流値IfsRおよびデューティ比DtyRとを代入することにより、素子温度TjRであるジャンクション温度Tj(Tjr)を算出する。
ステップS137では、素子温度算出部80が、基準ジャンクション温度であるジャンクション温度Tjnと、ジャンクション温度Tjrとの差の絶対値を、温度差jとして算出する。そして、素子温度算出部80は、温度差jが許容値k未満であるか否かを判定する。
以上のようにして、光源11が光源11Rである場合の温度算出処理Aは行われる。なお、光源11が光源11G,11Bのいずれかである場合の温度算出処理Aは、前提A1における前述の温度算出処理Aと同様である。
(効果)
以上説明したように、本実施の形態によれば、ステップS133の順方向電圧算出処理A1において、電圧算出部90が、電流値Ifsに対応する、特性線CL1が示す電圧Vftの値(電圧Vfts)を特定することにより、順方向電圧である電圧Vftsを算出する。なお、特性線CL1は、光を出射している光源11のジャンクション温度Tjが予め定められた基準温度Tnである状態において当該光源11の駆動電流Ifと当該光源11に印加されている電圧Vft(順方向電圧)との関係を示す特性関数である。
したがって、特性線CL1を使用することにより、光源11に供給される駆動電流の電流値Ifsが任意の値であっても、電圧Vfts(順方向電圧)を算出することができる。
また、基準ジャンクション温度であるジャンクション温度Tjnと、電圧Vftsおよび特性線CL2を使用して算出されたジャンクション温度Tjrとの差の絶対値(温度差j)が許容値k未満になるまで、ジャンクション温度が算出される。これにより、正確なジャンクション温度を算出することができる。
また、図9のステップS141以降の処理において、光源11が実際に駆動している状態における順方向電圧(電圧Vfr)を使用して算出された正確なジャンクション温度Tjrが、ジャンクション温度Tj(素子温度Tj)として使用される。
そのため、図9のステップS141,S142,S151,S152が行われることにより以下の効果が得られる。当該効果は、冷却制御部60が、実施の形態1よりも高い精度で、ジャンクション温度Tj(素子温度Tj)が温度範囲Trg内を維持するように、光源11の冷却の度合いを制御することができるということである。
以上により、本実施の形態では、光源11の順方向電圧が、固定値ではなく、ジャンクション温度、任意の電流値等により、任意の値である場合においても、実施の形態1と同様に、以下の効果を得ることができる。
すなわち、マルチ画面表示装置1000Aを構成する各画像表示装置100Aの光源11の寿命を均一化することができる。すなわち、当該各画像表示装置100Aの光源11の経年劣化の進行の速度を均一化することができる。また、マルチ画面10Aに表示される画像の輝度および色度を、長期間にわたり、均一化することが可能である。
また、マルチ画面10Aを構成する各画面10の輝度が均一化されることにより、マルチ画面10A全体に表示される画像の一体感を向上させることができる。また、マルチ画面10A全体に表示される画像の品質を、長期間にわたり、高く保つことが可能である。
また、マルチ画面表示装置1000Aを構成する各画像表示装置100Aの光源11の寿命が均一化されることにより、各画像表示装置100Aの光源11の寿命が、ほぼ同時期につきる。これにより、マルチ画面表示装置1000Aを構成する各画像表示装置100Aの光源11が、同時に、新たな光源11に交換される。そのため、光源11の交換後には、各画像表示装置100Aの光源11が出射する光の輝度を抑えることなく、マルチ画面表示装置1000Aを動作させることが可能である。
(その他の変形例)
以上、本発明に係る画像表示装置およびマルチ画面表示装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これら実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲内で、当業者が思いつく変形を本実施の形態に施したものも、本発明に含まれる。つまり、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
また、画像表示装置100または画像表示装置100Aは、図2または図6に示される全ての構成要素を含まなくてもよい。すなわち、画像表示装置100または画像表示装置100Aは、本発明の効果を実現できる最小限の構成要素のみを含めばよい。
なお、画像表示装置100または画像表示装置100Aの各構成要素の全てまたは一部を、ハードウエアで示した構成は、例えば、以下のようになる。以下においては、画像表示装置100または画像表示装置100Aの各構成要素の全てまたは一部を、ハードウエアで示した画像表示装置を、「画像表示装置hd10」ともいう。
図11は、画像表示装置hd10のハードウエア構成図である。図11を参照して、画像表示装置hd10は、プロセッサhd1と、メモリhd2と、光源hd3と、冷却装置hd4とを備える。
図3の光源11は、光源hd3である。また、図3の冷却機構81は、冷却装置hd4である。また、図2または図6の素子温度算出部80および冷却制御部60の各々は、プロセッサhd1が、メモリhd2に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。なお、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実行してもよい。
また、本発明は、画像表示装置100または画像表示装置100Aが備える特徴的な構成部の動作をステップとする温度制御方法として実現してもよい。また、本発明は、そのような温度制御方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現してもよい。また、本発明は、そのようなプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現されてもよい。また、当該プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して配信されてもよい。
また、本発明に係る温度制御方法は、図5および図9のいずれかの処理の一部または全てに相当する。本発明に係る温度制御方法は、図5および図9のいずれかにおける、対応する全てのステップを必ずしも含む必要はない。すなわち、本発明に係る温度制御方法は、本発明の効果を実現できる最小限のステップのみを含めばよい。
また、温度制御方法における各ステップの実行される順序は、本発明を具体的に説明するための一例であり、上記以外の順序であってもよい。また、温度制御方法におけるステップの一部と、他のステップとは、互いに独立して並列に実行されてもよい。
上記実施の形態で用いた全ての数値は、本発明を具体的に説明するための一例の数値である。すなわち、本発明は、上記実施の形態で用いた各数値に制限されない。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
例えば、実施の形態2では、特性線CL1,CL2のうち、特性線CL1のみを使用して、ジャンクション温度を算出する構成(以下、「変形構成A」ともいう)としてもよい。変形構成Aでは、例えば、ステップS136の式4において、「Vfr」の代わりに「Vfts」が使用される。すなわち、変形構成Aでは、ステップS133の後、ステップS134,S135が行われず、ステップS136が行われる。
これにより、変形構成Aでは、ステップS136において、素子温度算出部80が、温度Tthと、光源11の駆動電流の電流値Ifsと、当該電流値Ifsおよび特性関数(特性線CL1)から得られる電圧Vfts(順方向電圧)とに基づいて、ジャンクション温度Tjr(Tj)を算出する。
また、例えば、冷却機構81では、冷却手段として、ファン71が使用されたがこれに限定されない。冷却機構81では、冷却手段として、例えば、ペルチェ素子が使用されてもよい。この場合、ペルチェ素子は、冷却部21に熱的に接続される。
また、例えば、前述の式1,2,4では、デューティ比Dtyを利用したがこれに限定されない。前述の式1,2,4では、デューティ比Dtyの代わりに、単位時間当たりに駆動電流が供給されている割合を示す他の値を使用してもよい。
10,10−1,10−2,10−3,10−4,10−5,10−6,10−7,10−8,10−9 画面、10A マルチ画面、11,11R,11G,11B,hd3 光源、31,31R,31G,31B 温度センサー、40 記憶部、50 光源駆動部、60 冷却制御部、80 素子温度算出部、81,81R,81G,81B 冷却機構、90 電圧算出部、100,100A,100−1,100−2,100−3,100−4,100−5,100−6,100−7,100−8,100−9,hd10 画像表示装置、1000,1000A マルチ画面表示装置、hd4 冷却装置。

Claims (4)

  1. 画面を有する、構成が同じである複数の画像表示装置の当該画面によりマルチ画面が構成されるように配置される当該複数の画像表示装置を含むマルチ画面表示装置であって、
    前記複数の画像表示装置の各々は、
    光を出射する半導体素子である光源と、
    前記光源を冷却する冷却機構と、
    予め定められた時間が経過する毎に、前記半導体素子の温度である素子温度を算出する素子温度算出部と、
    前記素子温度算出部により算出される最新の前記素子温度が、前記光源の経年劣化に基づいて設定された温度範囲内を維持するように、前記冷却機構による前記光源の冷却の度合いを制御する冷却制御部と、を備え
    前記温度範囲は、前記光源の経年劣化の進行の速度が所望の速度となるような範囲である
    マルチ画面表示装置。
  2. 前記素子温度は、前記半導体素子のジャンクション温度であり、
    前記光源は、当該光源に駆動電流が供給されることにより前記光を出射し、
    前記画像表示装置は、さらに、
    前記駆動電流の電流値を制御する光源駆動部と、
    前記光源である前記半導体素子の外側の温度である外側温度を検出する温度センサーと、を備え、
    前記素子温度算出部は、前記外側温度と、前記光を出射している前記光源の印加電圧に関する電圧と、前記駆動電流の電流値とに基づいて、前記ジャンクション温度である前記素子温度を算出する
    請求項1に記載のマルチ画面表示装置。
  3. 前記画像表示装置は、前記光源の印加電圧に関する電圧を記憶している記憶部をさらに備える
    請求項2に記載のマルチ画面表示装置。
  4. 前記画像表示装置は、前記光を出射している前記光源の前記ジャンクション温度が予め定められた基準温度である状態において前記駆動電流と前記光源の印加電圧に関する電圧である順方向電圧との関係を示す特性関数を使用した処理を行い、
    前記素子温度算出部は、前記外側温度と、前記駆動電流の電流値と、当該電流値および前記特性関数から得られる前記順方向電圧とに基づいて、前記ジャンクション温度を算出する
    請求項2に記載のマルチ画面表示装置。
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