JP6500964B1 - スクリュー圧縮機 - Google Patents

スクリュー圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP6500964B1
JP6500964B1 JP2017208828A JP2017208828A JP6500964B1 JP 6500964 B1 JP6500964 B1 JP 6500964B1 JP 2017208828 A JP2017208828 A JP 2017208828A JP 2017208828 A JP2017208828 A JP 2017208828A JP 6500964 B1 JP6500964 B1 JP 6500964B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
screw
rotor
valve member
casing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017208828A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019082123A (ja
Inventor
広道 上野
広道 上野
秀規 藤原
秀規 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2017208828A priority Critical patent/JP6500964B1/ja
Priority to CN201880063296.8A priority patent/CN111183288B/zh
Priority to PCT/JP2018/038630 priority patent/WO2019087785A1/ja
Priority to EP18874619.2A priority patent/EP3683445B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6500964B1 publication Critical patent/JP6500964B1/ja
Publication of JP2019082123A publication Critical patent/JP2019082123A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/48Rotary-piston pumps with non-parallel axes of movement of co-operating members
    • F04C18/50Rotary-piston pumps with non-parallel axes of movement of co-operating members the axes being arranged at an angle of 90 degrees
    • F04C18/52Rotary-piston pumps with non-parallel axes of movement of co-operating members the axes being arranged at an angle of 90 degrees of intermeshing engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C28/00Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids
    • F04C28/10Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids characterised by changing the positions of the inlet or outlet openings with respect to the working chamber
    • F04C28/12Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids characterised by changing the positions of the inlet or outlet openings with respect to the working chamber using sliding valves

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

【課題】ケーシング(10)のシリンダ部(25)に形成されるシリンダ開口(51A,51B)の開口面積を調整するスライドバルブ機構(50)が設けられたスクリュー圧縮機(1)において、ケーシング(10)の大型化を抑える。【解決手段】1つの圧縮室に対して、スライドバルブ機構(50)に設けた複数のバルブ部材(52A,52B)を配置し、それぞれがスクリューロータの軸方向へ移動することでシリンダ開口(51A,51B)の開口面積を調整する。ケーシング(10)には、各バルブ部材(52A,52B)を個別に収容する複数のバルブ収容部(53A,53B)を設ける。【選択図】図3

Description

本開示は、スクリューロータ、ゲートロータ及びスライドバルブ機構を備えたスクリュー圧縮機に関する。
従来、冷媒や空気を圧縮する圧縮機として、スクリュー圧縮機が用いられている。例えば、特許文献1には、1つのスクリューロータと1つのゲートロータとを備えたスクリュー圧縮機(シングルスクリュー圧縮機)が開示されている。
このスクリュー圧縮機では、スクリューロータとゲートロータがケーシング内に収容されている。スクリューロータは、ケーシングの中央部分に設けられているシリンダ部に回転可能に挿入されている。スクリューロータには螺旋状のスクリュー溝が形成されており、このスクリュー溝にゲートロータのゲートが噛み合うことにより圧縮室が形成される。ケーシング内には、低圧室と高圧室が形成されている。そして、スクリューロータが回転すると、低圧室内の流体が圧縮室へ吸入されて圧縮され、圧縮室で圧縮された流体が高圧室へ吐出される。
特許文献1のスクリュー圧縮機には、スライドバルブ機構が設けられている。スライドバルブ機構は、その内面(ケーシングの径方向内側に位置する面)がスクリューロータの外周面と油膜を介してほぼ接するバルブ部材を有している。上記シリンダ部にはバルブ部材をスライド可能に収容するバルブ収容部が形成され、バルブ収容部の部分にスライド溝(シリンダ開口)が形成される。バルブ部材は、バルブ収容部にはまり込むように断面円弧状に形成された部材であり、その一部には、スクリューロータの外周面に沿う凹状の湾曲面が形成されている。
上記スライドバルブ機構は、圧縮機構の内部容積比を制御したり、圧縮機の運転容量を制御したりするために用いられる。内部容積比は、バルブ部材の吐出側の端面の位置をスクリューロータの軸方向へ変化させて吐出側のシリンダ開口の大きさを調整し、吐出タイミングを調整することで制御される。また、運転容量は、圧縮途中の冷媒を圧縮室の吸入側に戻すバイパス通路に連通するバイパス用のシリンダ開口の大きさを調整することで制御される。
内部容積比を制御する場合、バルブ部材が軸方向へ移動することで、上記シリンダ部に形成されている吐出側のシリンダ開口を通って圧縮室からケーシングの高圧室へ冷媒が吐出されるタイミングが調整され、吸入容積に対する吐出容積の比率が調整される。運転容量を制御する場合、バルブ部材が軸方向へ移動することで、圧縮途中の冷媒が、上記シリンダ部に形成されているバイパス用のシリンダ開口を通ってケーシングの低圧室へ戻る戻り量(アンロード量)が調整される。
特開平6−042475号公報
バルブ部材の吐出側に形成されるシリンダ開口は上述したように吐出ポートを構成する開口であり、吐出される作動流体の流速が速くなると圧力損失が大きくなる。このため、圧力損失を低減するために吐出ポートの開口面積を大きくして流速を抑えることが望ましい。しかしながら、開口面積を大きくするために例えば図13に示すようにバルブ部材(101)を大きくすると、バルブ部材(101)の直径が大きくなる。その結果、スクリューロータ(100)から径方向外方へのバルブ部材(101)の張り出し量(P)が大きくなり、バルブ部材(101)を収容するバルブ収容部も大きくなるので、スクリュー圧縮機のケーシングも大型化する。
本開示の目的は、スライドバルブが設けられたスクリュー圧縮機において、ケーシングの大型化を抑えることである。
第1の態様は、螺旋状のスクリュー溝(31)が形成されたスクリューロータ(30)と、上記スクリュー溝(31)に噛み合うゲート(41)を有するゲートロータ(40)と、上記スクリューロータ(30)が回転可能に挿入されるシリンダ部(25)を内部に有するケーシング(10)と、上記シリンダ部(25)の内部で上記スクリューロータ(30)とゲートロータ(40)が噛み合って形成される圧縮室(23)と、上記シリンダ部(25)に形成され且つ上記圧縮室(23)に連通するシリンダ開口(51A,51B)の開口面積を調整するスライドバルブ機構(50)と、を備えたスクリュー圧縮機であって、
上記スライドバルブ機構(50)は、1つの圧縮室(23)に対して複数個が配置され、それぞれが上記スクリューロータ(30)の軸方向へ移動して上記開口面積を調整するバルブ部材(52A,52B)と、上記ケーシング(10)に形成され、各バルブ部材(52A,52B)を個別に収容する複数のバルブ収容部(53A,53B)とを有し、1つのバルブ収容部(53A)(53B)に1つのバルブ部材(52A)(52B)が嵌合状態で収容されていることを特徴とする。
この第1の態様では、スライドバルブ機構(50)に設けられるバルブ部材(52A,52B)を複数に分けて1つの圧縮機に配置するようにしたので、吐出ポートの開口面積を大きくしても各バルブ部材(52A,52B)を小さくできる。したがって、スクリュー圧縮機のケーシング(10)が大型化するのを抑制できる。
第2の態様は、第1の態様において、各バルブ収容部(53A,53B)は、上記シリンダ部(25)からスクリューロータ(30)の径方向外方へ断面円弧状に突出し且つスクリューロータ(30)の軸方向へのびる湾曲壁(54)を有し、各バルブ部材(52A,52B)の外周面は、上記バルブ収容部(53A,53B)の湾曲壁(54)に嵌合する断面円弧状の湾曲面で構成されていることを特徴とする。この構成において、上記「断面円弧状」は、軸直角方向の断面が円弧状であることを表す。
この第2の態様では、バルブ部材(52A,52B)とバルブ収容部(53A,53B)が嵌合する部分を断面円弧状に形成したので、構成を簡素化できる。また、その嵌合部分を、平坦部分などがない円弧状の断面にしているので、ケーシング(10)の強度低下も抑制できる。
第3の態様は、第1または第2の態様において、上記ケーシング(10)内に、上記スクリューロータ(30)とゲートロータ(40)が一対一の関係で設けられていることを特徴とする。
この第3の態様では、いわゆるワンゲートロータのスクリュー圧縮機においてケーシング(10)を効果的に小型化できる。
第4の態様は、第1から第3の態様の何れか1つにおいて、上記スライドバルブ機構(50)の作動時における各バルブ部材(52A,52B)の軸方向への移動量が互いに異なることを特徴とする。各バルブ部材(52A,52B)の軸方向への移動量は、例えば、各バルブ部材(52A,52B)が設けられた箇所で上記スクリュー溝(31)が軸方向へ位置変化する移動量に基づいて定められる移動量である。
この第4の態様では、各バルブ部材(52A,52B)の軸方向への移動量が互いに異なるので、バルブ部材(52A,52B)ごとの開口面積を最適化して吐出ポート面積を効率的に大きくすることができ、圧力損失を低減できる。
第5の態様は、第1から第4の態様の何れか1つにおいて、各バルブ部材(52A,52B)は、上記圧縮室(23)で圧縮された高圧流体がケーシング(10)内の吐出通路へ流出する流路に面する高圧側端面(57a,57b)を有し、各バルブ部材(52A,52B)の高圧側端面(57a,57b)の傾斜角度(θ1,θ2)が互いに異なることを特徴とする。各バルブ部材(52A,52B)の高圧側端面(57a,57b)の傾き(傾斜角度(θ1,θ2))は、例えば、各バルブ部材(52A,52B)が設けられた箇所での上記スクリュー溝(31)の傾きに基づいて定められる。
この第5の態様では、各バルブ部材(52A,52B)の高圧側端面(57a,57b)の傾き(傾斜角度(θ1,θ2))が互いに異なるので、バルブ部材(52A,52B)ごとの傾斜角度(θ1,θ2)を最適化して吐出ポート面積を効率的に大きくすることができ、圧力損失を低減できる。
第6の態様は、第1から第5の態様の何れか1つにおいて、上記スライドバルブ機構(50)は、複数のバルブ部材(52A,52B)の少なくとも1つを駆動対象部材として移動させる駆動機構(60)と、他のバルブ部材(52A,52B)を駆動対象部材に従動する従動対象部材として移動させる連動機構(70)とを備えていることを特徴とする。
この第6の態様では、複数のバルブ部材(52A,52B)のうちの連動対象部材を駆動対象部材に従動させるようにしているので、各バルブ部材(52A,52B)の移動量が、バルブ部材(52A,52B)ごとに最適化するのが容易になる。したがって、圧力損失を効率よく低減できる。
第7の態様は、第1から第6の態様の何れか1つにおいて、上記スライドバルブ機構(50)は、圧縮途中の中間圧流体の一部を上記ケーシング(10)のバイパス通路(59a,59b)を介して圧縮室(23)の吸入側へ戻す運転容量調整機構であり、各バルブ部材(52A,52B)は、上記中間圧流体が上記圧縮室(23)から上記バイパス通路(59a,59b)へ流出する流路に面する低圧側端面(58a,58b)を有し、各バルブ部材(52A,52B)の低圧側端面(58a,58b)の軸方向位置が互いに異なることを特徴とする。
第8の態様は、第7の態様において、各バルブ部材(52A,52B)に対応するバイパス通路(59a,59b)側の各開口面積が、実質的に同じ面積になるように定められていることを特徴とする。各バルブ部材(52A,52B)の低圧側端面(58a,58b)の軸方向位置は、例えば、各バルブ部材(52A,52B)が設けられた箇所での上記スクリュー溝(31)の軸方向位置に基づいて定められる。
この第7,第8の態様では、各バルブ部材(52A,52B)の低圧側端面(58a,58b)の軸方向位置が異なり、特に第8の態様では、各バルブ部材(52A,52B)に対応するバイパス通路(59a,59b)側の各開口面積が実質的に同じ面積になる。したがって、バルブ部材(52A,52B)ごとに適切な量の圧縮途中の冷媒を圧縮機構の低圧側へ戻せるので、アンロードによる容量制御を効率よく行える。
図1は、実施形態に係るスクリュー圧縮機の縦断面図(図2のI−I線断面図)である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、図1のスクリュー圧縮機のケーシングを吐出側の端面から見た斜視図である。 図4は、スクリューロータとゲートロータの噛み合い状態を示す外観図である。 図5は、スクリューロータとゲートロータの噛み合い状態を示す断面図である。 図6は、スクリューロータとゲートロータの噛み合い状態を示す斜視図である。 図7は、図1〜図3のスクリュー圧縮機に設けられているスライドバルブ機構のバルブ部材の形状と配置を示すスクリューロータの展開図である。 図8は、スライドバルブ機構の平面図である。 図9は、変形例1に係るスライドバルブ機構のフルロード時の状態を示すスクリューロータの展開図である。 図10は、変形例1に係るスライドバルブ機構のアンロード時の状態を示すスクリューロータの展開図である。 図11は、スライドバルブ機構の変形例を示す側面図である。 図12は、図11のスライドバルブ機構の平面図である。 図13は、従来のスクリュー圧縮機のスクリューロータとスライドバルブの組み合わせの一例を示す斜視図である。
以下、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示す本実施形態のスクリュー圧縮機(1)は、冷凍空調に用いられ、冷凍サイクルを行う冷媒回路に設けられて冷媒を圧縮するものである。このスクリュー圧縮機(1)は、中空のケーシング(10)と圧縮機構(20)とを備えている。
上記ケーシング(10)は、その内部のほぼ中央に、低圧冷媒を圧縮する上記の圧縮機構(20)を収容している。また、ケーシング(10)の内部には、冷媒回路の蒸発器(図示せず)から低圧のガス冷媒が導入されるとともにその低圧ガスを圧縮機構(20)へ案内する低圧室(11)と、上記圧縮機構(20)を挟んで圧縮機構(20)から吐出された高圧のガス冷媒が流入する高圧室(12)とが区画形成されている。
ケーシング(10)内には、ステータ(15a)内でロータ(15b)が回転する電動機(15)が固定されており、該電動機(15)と圧縮機構(20)とが、回転軸である駆動軸(21)によって連結されている。ケーシング(10)内にはベアリングホルダ(27)が設けられている。駆動軸(21)は、吐出側の端部がベアリングホルダ(27)に装着された軸受(26)に支持され、中間部が軸受(28)に支持されている。
上記圧縮機構(20)は、ケーシング(10)内に形成されたシリンダ部(25)と、該シリンダ部(25)の中に配置された1つのスクリューロータ(30)と、該スクリューロータ(30)に噛み合う1つのゲートロータ(40)とを有している。スクリューロータ(30)は、上記駆動軸(21)に装着され、キー(図示せず)によって駆動軸(21)に対する回り止めがなされている。本実施形態のスクリュー圧縮機(1)は、このように、ケーシング(10)内にスクリューロータ(30)とゲートロータ(40)が一対一の関係で1つずつ設けられた、いわゆるワンゲートロータのシングルスクリュー圧縮機である。
上記シリンダ部(25)は、ケーシング(10)の中心部分に所定の厚みで形成されており、このシリンダ部(25)にスクリューロータ(30)が回転可能に挿入される。シリンダ部(25)は、その一面側(図1では右側端)が低圧室(11)に面する一方、他面側(図1では左側端)が高圧室(12)に面している。なお、シリンダ部(25)は、スクリューロータ(30)の全周に形成されているのではなく、端面が後述のスクリュー溝(31)のねじれ方向に合わせて傾斜している。
図4〜6に示すように、上記スクリューロータ(30)の外周面には、螺旋状のスクリュー溝(31)が複数(本実施形態では、3本)形成されている。スクリューロータ(30)は、シリンダ部(25)に回転可能に嵌合しており、歯先外周面が該シリンダ部(25)に包囲されている。
一方、各ゲートロータ(40)は、放射状に配置された複数(本実施形態1では、10枚)のゲート(41)を有する円板状に形成されている。ゲートロータ(40)は、軸心がスクリューロータ(30)の軸心と直交する平面上に配置されている。ゲートロータ(40)は、ゲート(41)がシリンダ部(25)の一部を貫通してスクリューロータ(30)のスクリュー溝(31)に噛み合うように構成されている。また、スクリューロータ(30)は金属製であり、ゲートロータ(40)は合成樹脂製である。
上記ゲートロータ(40)は、ケーシング(10)内に区画形成されたゲートロータ室(14)に配置されている。ゲートロータ(40)には、その中心に、回転軸である従動軸(45)が連結されている。この従動軸(45)は、ゲートロータ室(14)に設けられた軸受(46)によって回転可能に支持されている。この軸受(46)は、軸受ハウジングを介してケーシング(10)に保持されている。
上記ケーシング(10)の低圧室(11)側の端面には吸入カバー(16)が装着され、高圧室(12)側の端面には吐出カバー(17)が装着されている。また、ケーシング(10)のゲートロータ室(14)は、ゲートロータカバー(18)で覆われている。ケーシング(10)の吐出側の部分には、後述のスライドバルブ機構(50)を駆動する駆動機構(60)がベアリングホルダ(27)の固定板(19)に装着されている。
上記圧縮機構(20)では、シリンダ部(25)の内周面とスクリューロータ(30)のスクリュー溝(31)とゲートロータ(40)のゲート(41)によって囲まれた空間が圧縮室(23)になる。スクリューロータ(30)は、図1,図4及び図5における右側端部が吸入側であり、左側端部が吐出側である。そして、スクリューロータ(30)の吸入側端部(32)の外周部分は、テーパ状に形成されている。スクリューロータ(30)のスクリュー溝(31)は、吸入側端部(32)において低圧室(11)に開放しており、この開放部分が圧縮機構(20)の吸入口になっている。
上記圧縮機構(20)は、スクリューロータ(30)の回転に伴って、ゲートロータ(40)のゲート(41)がスクリューロータ(30)のスクリュー溝(31)に対して移動することにより、圧縮室(23)の拡大動作および縮小動作が繰り返される。これにより、冷媒の吸入行程、圧縮行程及び吐出行程が順に行われる。
図3に示すように、このスクリュー圧縮機(1)には、圧縮室(23)が吐出ポート(24)(図7参照)に連通するタイミングを調整することにより内部容積比(圧縮機構(20)の吸入容積に対する吐出容積の比率)を制御するためのスライドバルブ機構(50)が設けられている。
本実施形態では、スライドバルブ機構(50)は、1つの圧縮室(23)に対して複数(本実施形態では2つ(第1スライドバルブ機構(50A)及び第2スライドバルブ機構(50B)))設けられている。スライドバルブ機構(50)は、上記スクリュー溝(31)にゲート(41)が噛み合って形成される圧縮室(23)に連通するように上記シリンダ部(25)に形成されたシリンダ開口(51)の開口面積を調整する機構である。図3に示すように、第1スライドバルブ機構(50A)が第1シリンダ開口(51A)の開口面積を調整し、第2スライドバルブ機構(50B)が第2シリンダ開口(51B)の開口面積を調整する。
スライドバルブ機構(50)は、2つのバルブ部材(52)(第1バルブ部材(52A)及び第2バルブ部材(52B))と、該バルブ部材(52A,52B)と同数のバルブ収容部(53)(第1バルブ収容部(53A)及び第2バルブ収容部(53B))とを有している。本実施形態では、図7に示すように、複数個のバルブ部材(52A,52B)が1つの圧縮室(23)に対して、それぞれがスクリューロータ(30)の軸方向へ移動可能に設けられている。各バルブ収容部(53A,53B)は、ケーシング(10)のシリンダ部(25)に軸方向に沿って形成されている。各バルブ収容部(53A,53B)は各バルブ部材(52A,52B)を個別に収容する部分である。各バルブ収容部(53A,53B)のスクリューロータ(30)側の開口が各シリンダ開口(51A,51B)を構成している。
各バルブ収容部(53A,53B)は、上記シリンダ部(25)からスクリューロータ(30)の径方向外方へ断面円弧状に突出し且つスクリューロータ(30)の軸方向へのびる湾曲壁(54)を有している。また、各バルブ部材(52A,52B)の外周面は、上記バルブ収容部(53A,53B)の湾曲壁(54)に嵌合する断面円弧状の湾曲面(55)で構成されている。上記「断面円弧状」は、軸直角方向の断面が円弧状であることを表している。
上記スライドバルブ機構(50)の作動時における各バルブ部材(52A,52B)の軸方向への移動量は、各バルブ部材(52A,52B)が設けられた箇所(図7の点A,点B)で上記スクリュー溝(31)が軸方向へ位置変化する移動量に基づいて定められている。そして、各バルブ部材(52A,52B)が設けられた箇所で上記スクリュー溝(31)が軸方向へ位置変化する移動量が互いに異なるため、図8に示すように、各バルブ部材(52A,52B)の軸方向への移動量(S1,S2)も互いに異なるように定められている。
また、図7に示すように、各バルブ部材(52A,52B)は、上記圧縮室(23)で圧縮された高圧流体がケーシング(10)内の吐出通路へ流出する流路に面する高圧側端面(57a,57b)を有している。各バルブ部材(52A,52B)の高圧側端面(57a,57b)の傾き(図8の傾斜角度θ1,θ2)は、各バルブ部材(52A,52B)が設けられた箇所(図7の点A,点B)での上記スクリュー溝(31)の傾きに基づいて定められている。そして、スクリュー溝(31)の傾きが連続的に変化していて、各バルブ部材(52A,52B)が設けられた箇所での上記スクリュー溝(31)の傾きが互いに異なるため、各バルブ部材(52A,52B)の高圧側端面(57a,57b)の傾斜角度(θ1,θ2)も互いに異なっている。
図1に示すように、上記スライドバルブ機構(50)は、各バルブ部材(52A,52B)の1つ(52A)を駆動対象部材として移動させる駆動機構(60)を備えている。駆動機構(60)は、図3に示す各バルブ部材(52A,52B)の被駆動部(56A,56B)に連結されて各バルブ部材(52A,52B)を駆動する。上記駆動機構(60)は、具体構造の図示は省略するが、上記ケーシング(10)に、各バルブ部材(52A,52B)の吐出側に位置するように設けられるシリンダ部と、該シリンダ部内をスクリューロータ(30)の軸方向へ進退するピストンとを有している。
上記スライドバルブ機構(50)は、各バルブ部材(52A,52B)のうち、駆動対象部材の他の1つのバルブ部材(52B)を駆動対象部材に従動する従動対象部材として移動させる連動機構(70)を備えている(図8)。
この実施形態では、上記連動機構(70)はリンク機構により構成されている。このリンク機構(70)は、各バルブ部材(52A,52B)の吸入側の端面に設けられたリンクロッド(71a,71b)と、支点ピン(72)を中心として揺動可能なリンクアーム(73)とが連結された機構である。支点ピン(72)から各リンクロッド(71a,71b)までの距離(揺動半径)が異なるので、スライドバルブ機構(50)の作動時における各バルブ部材(52A,52B)の移動量(ストローク(S1,S2))も互いに異なる。各バルブ部材(52A,52B)の移動量は、上述したように、各バルブ部材(52A,52B)が設けられた箇所(図7の点A,点B)で上記スクリュー溝(31)が軸方向へ位置変化する移動量に基づいて定められている。
リンクロッド(71a,71b)とリンクアーム(73)の連結部は、リンクロッド(71a,71b)に設けられたピン(74a)と、このピン(74a)が係合するようにリンクアーム(73)に形成されたスリットにより構成されている。
なお、図には示していないが、バルブ部材(52)が3つ以上設けられる場合、上記駆動機構(60)は、そのバルブ部材(52)の少なくとも1つを駆動対象部材として移動させるように構成すればよく、連動機構(70)は、バルブ部材(52)の残りのものを駆動対象部材に従動する従動対象部材として移動させるように構成すればよい。
スライドバルブ機構(50)の各バルブ部材(52A,52B)の位置を調整すると、圧縮室(23)で圧縮された高圧冷媒がケーシング(10)内の吐出通路へ流出する流路に面する高圧側端面(57a,57b)の位置が変化するので、ケーシング(10)のシリンダ部(25)に形成されている吐出側のシリンダ開口の開口面積が変化する。このことにより、スクリューロータ(30)の回転中にスクリュー溝(31)が吐出ポート(図示せず)と連通するタイミングが変化するので、圧縮機構(20)の内部容積比が調整される。
−運転動作−
次に、上記スクリュー圧縮機(1)の運転動作について説明する。
このスクリュー圧縮機(1)において電動機を起動すると、駆動軸(21)が回転するのに伴ってスクリューロータ(30)が回転する。このスクリューロータ(30)の回転に伴ってゲートロータ(40)も回転し、圧縮機構(20)が吸入工程、圧縮行程及び吐出行程を繰り返す。
上記圧縮機構(20)では、スクリューロータ(30)が回転することにより、スクリュー圧縮機(1)の圧縮室(23)の容積が、スクリュー溝(31)とゲート(41)の相対的な移動に伴って、拡大した後に縮小する動作を行う。
圧縮室(23)の容積が拡大する間は、低圧室(11)の低圧ガス冷媒が吸入口を通じて圧縮室(23)に吸入される(吸入工程)。スクリューロータ(30)の回転が進むと、ゲートロータ(40)のゲート(41)により圧縮室(23)が低圧側から仕切られた状態で区画形成され、そのときに圧縮室(23)の容積の拡大動作が終了して縮小動作が開始される。圧縮室(23)の容積が縮小する間は、吸入された冷媒が圧縮される(圧縮行程)。圧縮室(23)は、スクリューロータ(30)がさらに回転することで移動して行き、やがて吐出側端部が吐出口と連通する。このように、圧縮室(23)の吐出側端部が開口して吐出口と連通すると、圧縮室(23)から高圧室(12)へ高圧ガス冷媒が吐出される(吐出行程)。
−スライドバルブ機構の動作−
スライドバルブ機構(50)では、各バルブ部材(52A,52B)の位置を調整することにより、ケーシング(10)のシリンダ部(25)に形成されている吐出側のシリンダ開口(吐出ポートに連通する開口)(51A,51B)の開口面積がそれぞれ変化する。そして、この面積変化により吸入容積に対する吐出容積の比率が変化し、圧縮機構(20)の内部容積比が調整されるとともに、スクリューロータ(30)の回転中にスクリュー溝(31)が吐出ポートと連通するタイミングが変化する。
本実施形態では、各バルブ部材(52A,52B)は、各バルブ部材(52A,52B)が設けられた箇所(図7の点A,点B)で上記スクリュー溝(31)が軸方向へ位置変化する移動量(S1,S2)に応じた量だけ位置が変化し、それぞれの移動量が相違する。したがって、両バルブ部材(52A,52B)とも、高圧側端面(57a,57b)を通過するスクリュー溝(31)(圧縮室(23))が吐出ポートと連通するタイミングが実質的に同じタイミングとなり、バルブ部材が1つの場合よりも吐出開口面積が広がるので、吐出ガスの流速が抑えられる。
また、本実施形態では、各バルブ部材(52A,52B)の高圧側端面(57a,57b)の傾き(傾斜角度(θ1,θ2))が、各バルブ部材(52A,52B)が設けられた箇所(図7の点A,点B)での上記スクリュー溝(31)の傾きに基づいて定められている。したがって、各バルブ部材(52A,52B)の高圧側端面(57a,57b)の位置と傾斜角度(θ1,θ2)が最適化された状態で、吐出開口面積が調整される。よって、圧力損失の低減効果を高められる。
−実施形態の効果−
この実施形態によれば、いわゆるワンゲートロータのスクリュー圧縮機において、スライドバルブ機構(50)に設けられるバルブ部材(52A,52B)を複数(2つ)に分け、1つの圧縮機に対して複数(2つ)のバルブ部材(52A,52B)を配置するようにしたので、吐出ポートの開口面積を大きくしてもそれぞれのバルブ部材(52A,52B)を小さくできる。したがって、スクリュー圧縮機のケーシング(10)が大型化するのを抑制できる。また、本実施形態では、バルブ収容部(53A,53B)も大きくしなくてよいため、ケーシング(10)の剛性が低下するのも抑制できるし、耐圧時のケーシング(10)の歪みが生じにくくなるので、その歪みに起因して寸法精度が低下するのも抑制できる。
また、本実施形態では、バルブ部材(52A,52B)とバルブ収容部(53A,53B)が嵌合する部分の形状を断面円弧状に形成したので、バルブ部材(52A,52B)とバルブ収容部(53A,53B)の構成を簡素化でき、加工を容易にして加工時間を短縮できるようになる。さらに、バルブ部材(52A,52B)とバルブ収容部(53A,53B)が断面円弧状であるから、寸法精度の低下も抑えて冷媒漏れによる効率低下を抑えられる。しかも、バルブ部材(52A,52B)とバルブ収容部(53A,53B)の嵌合部分を、平坦部分を設けない円弧形状にしているので、ケーシング(10)の強度低下を抑制する点でも効果的である。
また、本実施形態では、各バルブ部材(52A,52B)の軸方向への移動量が、各バルブ部材(52A,52B)に対応する箇所でのスクリュー溝(31)の軸方向への移動量に合わせて定められ、しかも、各バルブ部材(52A,52B)の高圧側端面(57a,57b)の傾きが、各バルブ部材(52A,52B)に対応する箇所でのスクリュー溝(31)の傾きに合わせて定められるようにしているので、吐出ポート面積を効率的に大きくし、圧力損失を効率よく低減できる。
さらに、本実施形態では、複数のバルブ部材(52A,52B)のうちの連動対象部材を駆動対象部材に従動させるようにしているので、各バルブ部材(52A,52B)の移動量が、各バルブ部材(52A,52B)の設けられている箇所でのスクリュー溝(31)の軸方向への移動量に対して、適切で効率的な移動量になり、その点でも圧力損失の低減効果を高められる。
−実施形態の変形例−
〈変形例1〉
図9,図10に、変形例1に係るスライドバルブ機構(50)を示している。
このスライドバルブ機構(50)は、圧縮途中の中間圧のガス冷媒の一部を上記ケーシング(10)のバイパス通路(59a,59b)を介して圧縮室(23)の吸入側へ戻すアンロード動作を行う運転容量調整機構に用いられている。図9はアンロード動作を行わないフルロード時のバルブ部材(52A,52B)の状態を示し、図10はアンロード時のバルブ部材(52A,52B)の状態を示している。
この変形例1のスライドバルブ機構(50)では、各バルブ部材(52A,52B)は、中間圧のガス冷媒が上記圧縮室(23)から上記バイパス通路(59a,59b)へ流出する流路に面する低圧側端面(58a,58b)を有している。
そして、各バルブ部材(52A,52B)は、図9,図10に示すように、低圧側端面(58a,58b)の軸方向位置が互いに同一平面上ではなく、相互に異なる位置に設定されている。各バルブ部材(52A,52B)の低圧側端面(58a,58b)の軸方向位置は、各バルブ部材(52A,52B)の設けられた箇所(図9の点C,点D)でのスクリュー溝(23)の軸方向位置に基づいて定められている。そして、各バルブ部材(52A,52B)の低圧側端面(58a,58b)の位置は、上記バルブ部材(52A,52B)ごとに上記スクリュー溝(23)に連通して形成されるそれぞれのバイパス通路(59a,59b)の通路面積が実質的に同じになるように定められている。
その他の構成は上記実施形態と同じである。
スクリュー圧縮機(1)の運転容量を制御する場合、バルブ部材(52A,52B)が高圧側へ(図9から図10の方向へ)スライドすると、バルブ部材(52A,52B)の低圧側端面低圧側端面(58a,58b)に位置するシリンダ開口(51A,51B)の開口面積(バイパス通路(59a,59b)の開口面積)が大きくなる。そして、このシリンダ開口(51A,51B)から上記バイパス通路(59a,59b)を通じて、圧縮室(23)の圧縮途中位置からケーシング(10)の低圧室(11)へ冷媒が戻る。
この場合、上記開口面積が大きいほど圧縮機構(20)における中間圧冷媒の戻り量が多くなり、運転容量が小さくなる。逆に、バルブ部材(52A,52B)が低圧側へ(図10から図9の方向へ)スライドすると、上記開口面積が小さくなり、低圧室(11)へ戻る冷媒量が少なくなる。したがって、運転容量が大きくなる。このように、バルブ部材(52A,52B)をスライド移動させてシリンダ開口(51A,51B)の開口面積を変更すると、圧縮室(23)の圧縮途中から低圧側へ戻る冷媒の流量が変化するので、圧縮機構(20)の容量が変化する。
この変形例では、各バルブ部材(52A,52B)の低圧側端面(58a,58b)の位置は、上記バルブ部材(52A,52B)ごとに上記スクリュー溝(23)に連通して形成されるそれぞれのバイパス通路(59a,59b)の開口面積が実質的に同じになるように定められているので、各バルブ部材(52A,52B)の低圧側に形成されるシリンダ開口(51A,51B)を通って低圧側へ戻る冷媒量が実質的に同じになって、圧縮途中の冷媒がバルブ部材(52A,52B)ごとに低圧室へ均一に戻る。
逆に、例えば各バルブ部材(52A,52B)の低圧側端面(58a,58b)をスクリュー溝(23)に対して同じ位置関係となるように形成しない場合は、一方のバルブ部材では低圧側への冷媒の戻り量が少なくなる。したがって、その場合には、この変形例1のスライドバルブ機構(50)と比較すると、各バルブ部材(52A,52B)の移動量が同じであれば冷媒の戻り量(アンロード量)が少なくなる。したがって、この変形例1のスライドバルブ機構(50)によれば、バルブ部材(52A,52B)ごとの冷媒の戻り量が実質的に同じになるので、各バルブ部材(52A,52B)の移動量を小さくすることが可能になる。そしてバルブ部材(52A,52B)ごとに適切な量の圧縮途中の冷媒を圧縮機構の低圧側へ戻せるので、アンロードによる容量制御を効率よく行える。
また、この変形例1のスライドバルブ機構(50)を用いたスクリュー圧縮機(1)においても、上記実施形態と同様に複数のバルブ部材(52A,52B)を複数のバルブ収容部(53A,53B)に挿入する構成にし、その形状を断面円弧状にしている点は実施形態1と同じである。したがって、ケーシングの大型化や強度低下を抑えられる。
〈変形例2〉
図11及び図12に示す変形例2は、上記連動機構(70)の構成を図8の実施形態1とは異なる構成にした例である。
この変形例2の連動機構(70)は、ラック&ピニオンを用いた機構である。具体的には、第1バルブ部材(52A)に固定された第1ラック(75a)及びそれに噛み合う第1ピニオン(76a)と、第2バルブ部材(52B)に固定された第2ラック(75b)及びそれに噛み合う第2ピニオン(76b)により、連動機構(70)が構成されている。各ピニオン(76a,76b)はピニオン軸(76c)に固定されている。
各バルブ部材(52A,52B)の高圧側端面(57a,57b)の傾き(傾斜角度θ1,θ2)が異なることは実施形態1と同じである。また、各バルブ部材(52A,52B)のストロークも実施形態1と同様に互いに異なるように設定されている。このために、各ピニオン(76a,76b)にはピッチ径が異なるものが用いられている。
その他の構成は上記実施形態1と同じである。
この変形例2のスライドバルブ機構(50)を用いたスクリュー圧縮機(1)においても、上記実施形態と同様に複数のバルブ部材(52A,52B)を複数のバルブ収容部(53A,53B)に挿入する構成にし、その形状を断面円弧状にしている点は実施形態1と同じである。したがって、ケーシングの大型化や強度低下を抑えられる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態ではバルブ部材(52A,52B)とバルブ収容部(53A,53B)の嵌合面を断面円弧状の湾曲面にしているが、必ずしも断面円弧状の湾曲面でなくてもよく、バルブ部材(52A,52B)を1つの圧縮室あたり複数個(2つに限らない)設け、それぞれを個別にバルブ収容部(53A,53B)に収容する構成であれば、上記嵌合面の形状を変更しても、1つの大きなスライドバルブを用いる場合と比べてケーシング(10)の大型化や強度低下を抑えられる。
また、上記実施形態は、1つのスクリューロータ(30)に対してゲートロータ(40)が1つだけ設けられたスクリュー圧縮機(1)を例示したが、ゲートロータが複数個設けられたスクリュー圧縮機であってもよい。
また、上記実施形態では、各バルブ部材(52A,52B)の軸方向への移動量と、各バルブ部材(52A,52B)の高圧側端面(57a,57b)の傾斜角度(θ1,θ2)の両方が異なるようにしているが、何れか一方が異なる構成であってもよいし、各バルブ部材(52A,52B)の上記移動量が同じで傾斜角度も同じであっても小型化は実現できる。
また、上記実施形態では、バルブ部材(52A,52B)を2つ設けた場合に、そのうちの一方を駆動機構(60)で駆動し、他方を連動機構(70)で従動させるようにしているが、両方を駆動機(60)構で駆動し、それぞれの移動量を連動機構(70)で調整するように構成してもよい。
以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本開示は、スライドバルブ機構が設けられたスクリュー圧縮機について有用である。
1 スクリュー圧縮機
10 ケーシング
20 圧縮機構
23 圧縮室
25 シリンダ部
30 スクリューロータ
31 スクリュー溝
40 ゲートロータ
41 ゲート
50 スライドバルブ機構
51 シリンダ開口
51A 第1シリンダ開口
51B 第2シリンダ開口
52 バルブ部材
52A 第1バルブ部材
52B 第2バルブ部材
53 バルブ収容部
53A 第1バルブ収容部
53B 第2バルブ収容部
54 湾曲壁
55 湾曲面
57a 高圧側端面
57b 高圧側端面
58a 低圧側端面
58b 低圧側端面
60 駆動機構
70 連動機構

Claims (8)

  1. 螺旋状のスクリュー溝(31)が形成されたスクリューロータ(30)と、
    上記スクリュー溝(31)に噛み合うゲート(41)を有するゲートロータ(40)と、
    上記スクリューロータ(30)が回転可能に挿入されるシリンダ部(25)を内部に有するケーシング(10)と、
    上記シリンダ部(25)の内部で上記スクリューロータ(30)とゲートロータ(40)が噛み合って形成される圧縮室(23)と、
    上記シリンダ部(25)に形成され且つ上記圧縮室(23)に連通するシリンダ開口(51A,51B)の開口面積を調整するスライドバルブ機構(50)と、
    を備えたスクリュー圧縮機であって、
    上記スライドバルブ機構(50)は、
    1つの圧縮室(23)に対して複数個が配置され、それぞれが上記スクリューロータ(30)の軸方向へ移動して上記開口面積を調整するバルブ部材(52A,52B)と、
    上記ケーシング(10)に形成され、各バルブ部材(52A,52B)を個別に収容する複数のバルブ収容部(53A,53B)と、を有し、
    1つのバルブ収容部(53A)(53B)に1つのバルブ部材(52A)(52B)が嵌合状態で収容されている
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 請求項1において、
    各バルブ収容部(53A,53B)は、上記シリンダ部(25)からスクリューロータ(30)の径方向外方へ断面円弧状に突出し且つスクリューロータ(30)の軸方向へのびる湾曲壁(54)を有し、
    各バルブ部材(52A,52B)の外周面は、上記バルブ収容部(53A,53B)の湾曲壁(54)に嵌合する断面円弧状の湾曲面で構成されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  3. 請求項1または2において、
    上記ケーシング(10)内に、上記スクリューロータ(30)とゲートロータ(40)が一対一の関係で設けられていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  4. 請求項1から3の何れか1つにおいて、
    上記スライドバルブ機構(50)の作動時における各バルブ部材(52A,52B)の軸方向への移動量が互いに異なることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  5. 請求項1から4の何れか1つにおいて、
    各バルブ部材(52A,52B)は、上記圧縮室(23)で圧縮された高圧流体がケーシング(10)内の吐出通路へ流出する流路に面する高圧側端面(57a,57b)を有し、
    各バルブ部材(52A,52B)の高圧側端面(57a,57b)の傾斜角度(θ1,θ2)が互いに異なることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  6. 請求項1から5のいずれか1つにおいて、
    上記スライドバルブ機構(50)は、
    複数のバルブ部材(52A,52B)の少なくとも1つを駆動対象部材として移動させる駆動機構(60)と、
    他のバルブ部材(52A,52B)を駆動対象部材に従動する従動対象部材として移動させる連動機構(70)と、
    を備えていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  7. 請求項1から6の何れか1つにおいて、
    上記スライドバルブ機構(50)は、圧縮途中の中間圧流体の一部を上記ケーシング(10)のバイパス通路(59a,59b)を介して圧縮室(23)の吸入側へ戻す運転容量調整機構であり、
    各バルブ部材(52A,52B)は、上記中間圧流体が上記圧縮室(23)から上記バイパス通路(59a,59b)へ流出する流路に面する低圧側端面(58a,58b)を有し、
    各バルブ部材(52A,52B)の低圧側端面(58a,58b)の軸方向位置が互いに異なることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  8. 請求項7において、
    各バルブ部材(52A,52B)に対応するバイパス通路(59a,59b)側の各開口面積が、実質的に同じ面積になるように定められていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
JP2017208828A 2017-10-30 2017-10-30 スクリュー圧縮機 Active JP6500964B1 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017208828A JP6500964B1 (ja) 2017-10-30 2017-10-30 スクリュー圧縮機
CN201880063296.8A CN111183288B (zh) 2017-10-30 2018-10-17 螺杆压缩机
PCT/JP2018/038630 WO2019087785A1 (ja) 2017-10-30 2018-10-17 スクリュー圧縮機
EP18874619.2A EP3683445B1 (en) 2017-10-30 2018-10-17 Screw compressor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017208828A JP6500964B1 (ja) 2017-10-30 2017-10-30 スクリュー圧縮機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6500964B1 true JP6500964B1 (ja) 2019-04-17
JP2019082123A JP2019082123A (ja) 2019-05-30

Family

ID=66166731

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017208828A Active JP6500964B1 (ja) 2017-10-30 2017-10-30 スクリュー圧縮機

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP3683445B1 (ja)
JP (1) JP6500964B1 (ja)
CN (1) CN111183288B (ja)
WO (1) WO2019087785A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7128426B1 (ja) * 2021-03-31 2022-08-31 ダイキン工業株式会社 圧縮機

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB429878A (en) * 1934-01-03 1935-06-07 Paul Eckert Good Improvements in rotary compressors and pumps
FR2398901A1 (fr) * 1977-07-29 1979-02-23 Zimmern Bernard Regulation des compresseurs a vis par soulevement de pignon
US4610612A (en) * 1985-06-03 1986-09-09 Vilter Manufacturing Corporation Rotary screw gas compressor having dual slide valves
US4704069A (en) * 1986-09-16 1987-11-03 Vilter Manufacturing Corporation Method for operating dual slide valve rotary gas compressor
JPH0780135B2 (ja) 1990-04-18 1995-08-30 コクヨ株式会社 ステープル除去具
US7891955B2 (en) * 2007-02-22 2011-02-22 Vilter Manufacturing Llc Compressor having a dual slide valve assembly
JP4183015B1 (ja) * 2007-06-22 2008-11-19 ダイキン工業株式会社 シングルスクリュー圧縮機およびその組立方法
JP4645754B2 (ja) * 2009-06-15 2011-03-09 ダイキン工業株式会社 スクリュー圧縮機
CN103109091B (zh) * 2010-09-30 2015-09-16 大金工业株式会社 螺杆式压缩机
JP2012197734A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Daikin Industries Ltd スクリュー圧縮機
JP2013177868A (ja) * 2012-02-29 2013-09-09 Daikin Industries Ltd スクリュー圧縮機
JP2014029133A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Mitsubishi Electric Corp スクリュー圧縮機
JP2014047708A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Mitsubishi Electric Corp スクリュー圧縮機
WO2017094057A1 (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 三菱電機株式会社 シングルスクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置
WO2017175298A1 (ja) * 2016-04-05 2017-10-12 三菱電機株式会社 スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置
WO2017174130A1 (de) * 2016-04-06 2017-10-12 Bitzer Kühlmaschinenbau Gmbh Schraubenverdichter
CN206419206U (zh) * 2017-01-10 2017-08-18 麦克维尔空调制冷(苏州)有限公司 非对称滑阀式单螺杆制冷压缩机

Also Published As

Publication number Publication date
EP3683445A4 (en) 2020-12-09
CN111183288A (zh) 2020-05-19
EP3683445B1 (en) 2023-11-08
EP3683445A1 (en) 2020-07-22
CN111183288B (zh) 2021-03-26
WO2019087785A1 (ja) 2019-05-09
JP2019082123A (ja) 2019-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0168867B1 (ko) 스크롤형 유체기계, 스크롤부재 및 그 가공방법
US8845311B2 (en) Screw compressor with adjacent helical grooves selectively opening to first and second ports
JPS61152984A (ja) スクロ−ル型圧縮機
WO2011077724A1 (ja) シングルスクリュー圧縮機
US8562319B2 (en) Screw compressor having slide valve with inclined end face
WO2021200858A1 (ja) スクリュー圧縮機及び冷凍装置
JP6500964B1 (ja) スクリュー圧縮機
JP2003065261A (ja) 可変半径式スクロール圧縮機の可変量調節装置
KR100220663B1 (ko) 스크롤 콤프레서
WO2016129266A1 (ja) スクリュー圧縮機
JP2022075840A (ja) スクリュー圧縮機
JP5526760B2 (ja) シングルスクリュー圧縮機
JP4735757B2 (ja) シングルスクリュー圧縮機
EP0381061A2 (en) Fluid compressor
JP2009108762A (ja) 回転式流体機械
JP2004316586A (ja) スクリュー圧縮機
WO2011077657A1 (ja) スクリュー圧縮機
JP2010281305A (ja) シングルスクリュー圧縮機
JPH04314987A (ja) 流体圧縮機
JP2017210915A (ja) スクリュー圧縮機
JPH11324908A (ja) 圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190304

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6500964

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151